JP5708524B2 - 触媒微粒子の被覆率算出方法及び触媒微粒子の評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、触媒微粒子において中心粒子に対する最外層の正確な被覆率を算出する方法、及び当該算出方法を応用した触媒微粒子の評価方法に関する。
燃料電池は、燃料と酸化剤を電気的に接続された2つの電極に供給し、電気化学的に燃料の酸化を起こさせることで、化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する。火力発電とは異なり、燃料電池はカルノーサイクルの制約を受けないので、高いエネルギー変換効率を示す。燃料電池は、通常、電解質膜を一対の電極で挟持した膜・電極接合体を基本構造とする単セルを複数積層して構成されている。
従来、燃料電池のアノード及びカソードの電極触媒として、白金触媒及び白金合金触媒が採用されてきた。しかし、今日の最新技術において電極に必要とされる白金触媒及び白金合金触媒は、燃料電池の大量生産を商業的に実現するには依然として高価である。貴金属単価が触媒価格に与える影響は大きく、このため単位質量当たりの触媒活性に更なる向上が望まれていた。
一方、白金触媒及び白金合金触媒は非常に高価であるにもかかわらず、触媒反応は粒子表面のみで生じ、粒子内部は触媒反応にほとんど関与しない。したがって、白金触媒及び白金合金触媒における、材料コストに対する触媒活性は、必ずしも高くなかった。
また、白金触媒及び白金合金触媒を電極に用いた場合、高電位環境下においては白金イオンが溶出する一方、低電位環境下においては白金イオンが析出する課題があった。したがって、高電位放電と低電位放電が交互に繰り返された場合、白金微粒子の凝集が起こる。このような白金微粒子の凝集は、電気化学表面積の低下を招き、電池性能の低下の一因となる。
上記課題の解決を目的とした技術の1つとして、中心粒子、及び当該中心粒子を被覆する最外層を備える構造、いわゆるコア−シェル構造を有する触媒微粒子に関する技術が知られている。当該触媒微粒子においては、中心粒子に比較的安価な材料を用いることにより、触媒反応にほとんど関与しない粒子内部のコストを低く抑えることができる。
コア−シェル構造を有する触媒微粒子において中心粒子が溶出した場合、当該触媒微粒子そのものの触媒活性が失われたり、溶出したイオンが電池材料を汚染したりする等により、電池性能の著しい低下が生じることが知られている。このような中心粒子の溶出を抑えるために、中心粒子の全表面積に対して、最外層により被覆された中心粒子の表面積の割合の高い触媒微粒子、すなわち、中心粒子に対する最外層の被覆率が高い触媒微粒子が求められている。したがって、触媒微粒子について被覆率を予め正確に算出し、被覆率の高い触媒微粒子を選択的に採用することの重要性が増している。
特許文献1の明細書の段落[0018]には、白金被覆後の金粒子に関する白金被覆率を求める式として、下記式(A)が開示されている。
被覆率(%)={[(Auのピーク面積)−(Pt/Auのピーク面積)]/(Auのピーク面積)}×100 式(A)
(上記式(A)中、「Auのピーク面積」とは、白金被覆前の金粒子(Au)についてのサイクリックボルタモグラムにおける金酸化物の還元ピーク面積を、「Pt/Auのピーク面積」とは、白金被覆後の金粒子(Pt/Au)についてのサイクリックボルタモグラムにおける金酸化物の還元ピーク面積を、それぞれ示す。)
上記式(A)によれば、白金被覆前後において、サイクリックボルタモグラムにおける金酸化物の還元ピーク面積の変化率が、白金被覆率とされている。
特開2011−212666号公報
一般的な燃料電池用電極触媒の電気化学表面積を求める方法として、サイクリックボルタンメトリー(以下、CVと称する場合がある。)が広く用いられている。しかし、中心粒子及び最外層を備える触媒微粒子についてCVを行った場合、算出される電気化学表面積には、最外層の電気化学表面積に加えて、最外層に被覆されていない中心粒子表面の電気化学表面積も含まれるという課題がある。その結果、CVを用いた従来の方法では、最外層のみの電気化学表面積を算出するのが困難であった。したがって、従来は触媒微粒子の被覆率を正確に算出できず、製造した触媒微粒子の完成度を確認することが難しかった。
上記特許文献1には、金酸化物の還元ピーク面積を用いた被覆率の算出方法が開示されている。しかし、当該方法はあくまでも金を用いた触媒微粒子に限定されるため、他の金属を用いた触媒微粒子に当該方法を応用することは難しい。また、上記特許文献1の明細書の段落[0029]及び図4(a)によれば、金酸化物の還元ピークは1.2V(vsRHE)付近に現れる。このような高い電位の印加は、触媒微粒子や触媒担体の劣化を引き起こすおそれが高い。
本発明は、上記実状を鑑みて成し遂げられたものであり、触媒微粒子において中心粒子に対する最外層の正確な被覆率を算出する方法、及び当該算出方法を応用した触媒微粒子の評価方法を提供することを目的とする。
本発明の触媒微粒子の被覆率算出方法は、中心粒子、及び当該中心粒子を被覆する最外層を備える触媒微粒子において、当該中心粒子に対する当該最外層の被覆率を算出する方法であって、前記中心粒子に含まれる材料は、パラジウム、イリジウム、ロジウム及び金からなる金属、並びに2種以上の当該金属からなる合金、からなる群から選ばれる少なくとも1種の材料であり、前記最外層に含まれる材料は、白金、イリジウム、ルテニウム、ロジウム及び金からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属材料であり、前記触媒微粒子を準備する工程、前記触媒微粒子の電気化学表面積を算出する工程、前記触媒微粒子について酸素還元反応測定を行い、当該測定により生成した過酸化水素量を算出する工程、並びに、中心粒子に対する最外層の被覆率と、触媒微粒子における単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量との関係を表す少なくとも1つの所定のマップにより、前記電気化学表面積の値及び前記過酸化水素生成量の値から前記被覆率を算出する工程、を有することを特徴とする。
本発明の算出方法において、前記所定のマップは、前記中心粒子における単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量のデータ、前記最外層における単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量のデータ、並びに、前記中心粒子及び前記最外層を備え、当該中心粒子に対する当該最外層の被覆率がn%の触媒微粒子サンプルにおける単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量のデータ、を少なくとも含むマップであってもよい。
本発明の算出方法において、前記触媒微粒子サンプルは、銅−アンダーポテンシャル析出(Cu−UPDにより中心粒子に最外層を被覆させた触媒微粒子のサンプルであって、前記被覆率n%は下記式(1)により得られる値であってもよい。
被覆率n(%)={CCu/(2×C)}×100 式(1)
(上記式(1)中、CCu銅−アンダーポテンシャル析出(Cu−UPD時における前記中心粒子への銅吸着電荷量(C)であり、Cは前記中心粒子へのプロトン吸着電荷量(C)であり、且つ、0<n<100である。)
本発明に係る触媒微粒子の評価方法は、中心粒子、及び当該中心粒子を被覆する最外層を備える触媒微粒子の評価方法であって、前記中心粒子に含まれる材料は、パラジウム、イリジウム、ロジウム及び金からなる金属、並びに2種以上の当該金属からなる合金、からなる群から選ばれる少なくとも1種の材料であり、前記最外層に含まれる材料は、白金、イリジウム、ルテニウム、ロジウム及び金からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属材料であり、前記触媒微粒子を準備する工程、前記触媒微粒子の電気化学表面積を算出する工程、前記触媒微粒子について酸素還元反応測定を行い、当該測定により生成した過酸化水素量を算出する工程、中心粒子に対する最外層の被覆率と、触媒微粒子における単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量との関係を表す少なくとも1つの所定のマップにより、前記電気化学表面積の値及び前記過酸化水素生成量の値から前記被覆率を算出する工程、並びに、算出された前記被覆率と予め設定した基準値とを比較し、算出された前記被覆率が前記基準値以上である場合に触媒微粒子を合格と判定し、算出された前記被覆率が前記基準値未満である場合に触媒微粒子を不合格と判定する工程を有し、前記判定工程において不合格と判定された場合、触媒微粒子を準備する工程から被覆率を算出する工程まで再度実施することを特徴とする。
本発明の評価方法において、前記所定のマップは、前記中心粒子における単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量のデータ、前記最外層における単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量のデータ、並びに、前記中心粒子及び前記最外層を備え、当該中心粒子に対する当該最外層の被覆率がn%の触媒微粒子サンプルにおける単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量のデータ、を少なくとも含むマップであってもよい。
本発明の評価方法において、前記触媒微粒子サンプルは、銅−アンダーポテンシャル析出(Cu−UPDにより中心粒子に最外層を被覆させた触媒微粒子のサンプルであって、前記被覆率n%は上記式(1)により得られる値であってもよい。
本発明によれば、算出した電気化学表面積の値及び過酸化水素生成量の値を用いることにより、従来は困難であった中心粒子に対する最外層の被覆率を算出でき、触媒微粒子の触媒活性を従来よりも正確に評価できる。
本発明に好適に用いられる電気化学装置の例を示した斜視模式図である。 本発明の触媒微粒子の評価方法の典型例を示したフローチャートである。 実施例においてCu−UPDを行った際のサイクリックボルタモグラム中の銅吸着ピーク面積を示したグラフである。 ある触媒微粒子サンプルについて0.05〜1.2V(vsRHE)の範囲で、掃引速度50mV/sで電位を掃引して得られたサイクリックボルタモグラム、及び当該サイクリックボルタモグラム中のプロトン吸着ピーク面積を斜線で表したグラフである。 ある触媒微粒子サンプルについて酸素還元反応測定における酸素還元波を示したグラフ、及び当該触媒微粒子サンプルについて酸素還元反応測定における過酸化水素生成量を示したグラフである。 縦軸に単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量(A/C)を、横軸に被覆率n(%)を、それぞれとったマップである。
1.触媒微粒子の被覆率算出方法
本発明の触媒微粒子の被覆率算出方法は、中心粒子、及び当該中心粒子を被覆する最外層を備える触媒微粒子において、当該中心粒子に対する当該最外層の被覆率を算出する方法であって、前記触媒微粒子を準備する工程、前記触媒微粒子の電気化学表面積を算出する工程、前記触媒微粒子について酸素還元反応測定を行い、当該測定により生成した過酸化水素量を算出する工程、並びに、前記電気化学表面積の値及び前記過酸化水素生成量の値から前記被覆率を算出する工程、を有することを特徴とする。
従来の白金触媒及び白金合金触媒においては、触媒全体が均一な元素組成を有する。そのため、触媒表面の凹凸の有無にかかわらず、CV等を用いて算出された触媒の表面積は、そのまま触媒の電気化学表面積とみなすことができた。
一方、中心粒子が最外層により被覆された構造を有する触媒微粒子は、当該触媒微粒子最表面の元素組成と、当該触媒微粒子内部の元素組成が異なる。そのため、最外層に欠陥を有する触媒微粒子の表面には、最外層と異なる元素組成を有する部分、すなわち、中心粒子の表面が露出する。このような触媒微粒子についてCV等を実施すると、露出した中心粒子表面も反応するため、算出される電気化学表面積には、最外層に由来する電気化学表面積に加えて、露出した中心粒子表面に由来する電気化学表面積も含まれる。その結果、触媒活性に寄与する最外層の電気化学表面積を正確に把握することができない。したがって、最外層の正確な被覆率を算出することも困難となる。
なお、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope;以下、TEMと称する。)観察等でも最外層の存在を確認できる。しかし、TEM観察等によっても、電気化学表面積や被覆率の正確な値を得ることはできない。
本発明者らは、触媒微粒子における単位電気化学表面積あたりの過酸化水素の生成量と、当該触媒微粒子の中心粒子に対する最外層の被覆率との間に相関があることを発見した。本発明者らは、鋭意努力の結果、触媒微粒子の単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量を定量することにより、触媒微粒子の被覆率を算出できることを見出し、本発明を完成させた。
触媒微粒子の被覆率は、触媒微粒子の触媒活性等を判定する指標となる他、当該触媒微粒子を用いて膜・電極接合体を製造するにあたり、製造方法の良否を判定する指標ともなる。
ところで、後述する式(1)に示すように、Cu−UPDにより製造された触媒微粒子の被覆率は、理論的には、Cu−UPD時における中心粒子への銅吸着電荷量の値と、中心粒子へのプロトン吸着電荷量の値から算出できる。しかし、当該銅吸着電荷量の値及びプロトン吸着電荷量の値は、いずれも、製造時にのみ算出できる値である。したがって、後述する式(1)を用いて完成品である触媒微粒子の被覆率を算出することは、極めて困難である。
本発明の触媒微粒子の被覆率算出方法は、製造中の触媒微粒子の被覆率を正確に算出できる利点がある他に、未知の被覆率を有する触媒微粒子の完成品についても、単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量を求めることにより被覆率を算出できる利点があり、従来の方法とは全く異なる新しい方法であるといえる。
本発明は、(1)触媒微粒子を準備する工程、(2)触媒微粒子の電気化学表面積を算出する工程、(3)触媒微粒子の過酸化水素生成量を算出する工程、及び(4)触媒微粒子の被覆率を算出する工程を有する。本発明は、必ずしも上記4工程のみに限定されることはない。
以下、主に上記工程(1)〜(4)について順に説明する。
1−1.触媒微粒子を準備する工程
本発明に用いられる触媒微粒子は、中心粒子と、当該中心粒子を被覆する最外層を備えるものであれば、特に限定されない。本発明に用いられる触媒微粒子は、市販のものであってもよいし、予め製造したものであってもよい。
触媒微粒子の製造方法としては、例えば、中心粒子を準備し、当該中心粒子に最外層を被覆する方法が挙げられる。中心粒子に最外層を被覆する方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
中心粒子を構成する材料は、後述する最外層に用いられる材料と格子不整合を生じない金属材料であることが好ましい。また、コストを抑える観点から、中心粒子を構成する材料は、後述する最外層に用いられる材料よりも安価な金属材料であることが好ましい。さらに、中心粒子を構成する材料は、電気的導通がとれる金属材料であることが好ましい。
この様な観点から、中心粒子に含まれる材料は、パラジウム、イリジウム、ロジウム若しくは金等の金属、又は2種以上の当該金属からなる合金を含むことが好ましい。これらの金属材料のうち、パラジウム、又は上記金属材料を含むパラジウム合金を中心粒子に用いることがより好ましい。
中心粒子の平均粒径は、後述する触媒微粒子の平均粒径以下であれば、特に限定されない。なお、中心粒子1つ当たりのコストに対する表面積の割合が高いという観点から、中心粒子の平均粒径は、好ましくは30nm以下、より好ましくは5〜10nmである。
なお、本発明に用いられる粒子の平均粒径は、常法により算出される。粒子の平均粒径の算出方法の例は以下の通りである。まず、400,000倍又は1,000,000倍のTEM画像において、ある1つの粒子について、当該粒子を球状と見なした際の粒径を算出する。このようなTEM観察による粒径の算出を、同じ種類の200〜300個の粒子について行い、これらの粒子の平均を平均粒径とする。
中心粒子は担体に担持されていてもよい。特に、本発明に係る触媒微粒子を燃料電池の電極触媒層に使用した際、電極触媒層に導電性を付与するという観点から、担体が導電性材料であることが好ましい。
担体として使用できる導電性材料の具体例としては、ケッチェンブラック(商品名:ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製)、バルカン(商品名:Cabot社製)、ノーリット(商品名:Norit社製)、ブラックパール(商品名:Cabot社製)、アセチレンブラック(商品名:Chevron社製)等の炭素粒子や、炭素繊維等の導電性炭素材料;金属粒子や金属繊維等の金属材料;が挙げられる。
担体への中心粒子の担持方法には、従来から用いられている方法を採用することができる。中心粒子に合金を使用する場合には、合金の合成と中心粒子の担体への担持が同時に行われてもよい。
中心粒子への最外層の被覆は、1段階の反応を経て行われてもよいし、多段階の反応を経て行われてもよい。
以下、2段階の反応を経て中心粒子へ最外層が被覆される例について主に説明する。
2段階の反応を経て中心粒子へ最外層が被覆される例としては、少なくとも、中心粒子に単原子層を被覆する工程、及び、当該単原子層を所望の最外層に置換する工程を有する例が挙げられる。
2段階の反応を経て中心粒子へ最外層が被覆される具体例としては、アンダーポテンシャル析出法により予め中心粒子表面に単原子層を形成した後、当該単原子層を所望の最外層に置換する方法が挙げられる。アンダーポテンシャル析出法としては、Cu−UPD法を用いることが好ましい。
特に、中心粒子としてパラジウム微粒子を使用し、最外層に白金単原子層を使用する場合には、Cu−UPD法によって、白金の被覆率が高く耐久性に優れる触媒微粒子を製造できる。これは、Cu−UPD法によって、Pd{111}面やPd{110}面に銅を被覆率100%で析出させることができるためである。
Cu−UPD法により中心粒子に被覆された銅の量は、例えば、中心粒子に対する銅の吸着電荷量に基づき算出できる。銅の吸着電荷量は、銅イオン溶液中の中心粒子に電位を掃引して得られるサイクリックボルタモグラムから算出される。銅の吸着電荷量は、具体的には、サイクリックボルタモグラムの還元波中の銅吸着ピーク面積を決定し、当該面積から算出できる。銅吸着ピーク面積の具体例を図3に示す。
銅吸着ピーク面積は、サイクリックボルタモグラムの還元波の所定の領域を、電位で積分することにより求めることができる。ここで、積分の区間を決める電位を、開始電位E及び停止電位Eとする。
開始電位Eは、Cu−UPDに由来する銅の析出が始まる電位であるのが好ましい。開始電位Eは、例えば、以下の様に決定できる。サイクリックボルタモグラムの還元波においては、掃引初期、すなわち、比較的高い電位の部分に、還元波の接線の傾きが1.0×10−5〜0(A/V)、すなわちほぼ0(A/V)と見なせる電位の範囲が存在する。この電位の範囲においては、触媒表面における電気化学反応が未だ生じず、カーボン等の担体において充放電が起きると考えられる。この掃引初期の部分の直後に、還元波の接線の傾きがある所定の傾きとなる電位を、電位Eと決定することができる。ここで、所定の傾きとは、例えば、5.0×10−4〜1.0×10−4(A/V)の範囲の傾きである。
開始電位Eは、例えば、0.6〜0.7V(vsRHE)の範囲内の電位としてもよい。
停止電位Eは、銅吸着電荷量が最も多くなり、且つ、当該銅吸着電荷量中、Cu−UPDに由来する銅吸着電荷量の割合が最も高くなる電位であるのが好ましい。停止電位Eより低い電位において掃引を停止すると、銅吸着電荷量中、Cu−UPDに由来する銅吸着電荷量の割合が低くなる。一方、停止電位Eより高い電位において掃引を停止すると、銅吸着電荷量自体が少なくなる。
停止電位Eは、例えば、以下の様に決定できる。銅析出の際のサイクリックボルタモグラムの還元波においては、掃引後期、すなわち、比較的低い電位の部分に、還元波の接線の傾きが−1.0×10−3(A/V)を超える電位の範囲が存在する。この電位の範囲においては、銅のバルク析出に由来する銅吸着電荷量が、Cu−UPDによる銅吸着電荷量よりも大きくなると考えられる。この掃引後期の電位の範囲の直前、すなわち、銅のバルク析出が優位となる直前に還元波の接線の傾きがある所定の傾きとなる電位を、電位Eと決定することができる。ここで、所定の傾きとは、例えば、−1.0×10−3〜0(A/V)の範囲の傾きである。
電位掃引速度が遅い場合には、銅のバルク析出が優位となる直前に、還元波中に極大点又は変曲点が現れることがある。この極大点又は変曲点に対応する電位を停止電位Eとしてもよい。
停止電位Eは、例えば、0.34〜0.4V(vsRHE)の範囲内の電位としてもよい。なお、停止電位Eにおいて電位の掃引を停止し、電位を所定の時間、好ましくは30〜60分間固定することが好ましい。
実際に掃引する電位の範囲は、開始電位Eから停止電位Eまでの範囲を含み且つ0.01〜0.1V程度の幅だけ広い電位の範囲であってもよい。
本工程において、電位の掃引速度は、0.01〜10mV/秒であることが好ましい。電位の掃引速度が遅すぎると、合成に長時間を要することや、高電位保持時間が長くなるため、中心粒子を構成する材料が溶出するおそれがある。一方、電位の掃引速度が速すぎると、Cu−UPDに由来するCV波形と銅のバルク析出に由来するCV波形とを十分に分離することができず、停止電位Eの決定が困難となるおそれがある。
以下、Cu−UPD法の具体例について説明する。
まず、導電性炭素材料に担持されたパラジウム(以下、Pd/Cと称する)粉末を水に分散させ、ろ過して得たPd/Cペーストを電気化学セルの作用極に塗工する。なお、Pd/Cペーストは、ナフィオン(商品名)等の電解質をバインダーにして、作用極上に接着してもよい。Pd/Cペーストには、適宜、水やアルコール等の溶媒を加えてもよい。作用極としては、白金メッシュや、グラッシーカーボン等の、導電性が担保できる材料を用いることができる。
図1は、Cu−UPDを行う電気化学装置を示した斜視模式図である。ガラスセル21に、銅イオン溶液22を加え、さらにペースト23が塗布された作用極24を設ける。ガラスセル21中には、作用極24の他にも、対極26、参照極27を銅イオン溶液22に十分に浸かるように配置し、これら3つの電極をデュアル電気化学アナライザーと電気的に接続する。また、気体の導入管28を銅イオン溶液22に浸かるように配置し、セル外部に設置された窒素供給源(図示せず)から窒素を一定時間銅イオン溶液22に室温下でバブリングさせ、銅イオン溶液22中に窒素を飽和させた状態とする。円29は窒素の気泡を示す。
Cu−UPD法により、パラジウム微粒子の表面に銅の単原子層を析出させる。Cu−UPD法の具体的な条件の一例を下記に示す。
・銅イオン溶液:0.05mol/L CuSOと0.05mol/L HSOの混合溶液(窒素をバブリングさせる)
・雰囲気:窒素雰囲気下
・掃引速度:0.2〜0.01mV/秒
・電位:0.3〜0.75V(vsRHE)の範囲で掃引し、停止電位E=0.35V(vsRHE)で電位を固定する。
・電位固定時間:30〜60分間
最外層を構成する材料は、触媒活性が高いことが好ましい。ここでいう触媒活性とは、特に燃料電池触媒として使用した際の活性のことを指す。
この様な観点から、最外層に含まれる材料は、白金、イリジウム、ルテニウム、ロジウム及び金からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属材料であることが好ましい。
これらの金属材料の中でも、最外層は白金を含むことが特に好ましい。白金は、触媒活性、特に酸素還元反応(Oxygen Reduction Reaction;以下、ORRと称する場合がある。)活性に優れている。また、白金の格子定数は3.92Åであるのに対し、パラジウムの格子定数は3.89Åであり、パラジウムの格子定数は白金の格子定数の±5%の範囲内の値である。したがって、中心粒子にパラジウム又はパラジウム合金を、最外層に白金をそれぞれ用いることにより、中心粒子と最外層の間で格子不整合が生じず、白金による中心粒子の被覆が十分に行われる。
本発明に用いられる触媒微粒子においては、最外層中の単原子層の割合が多くてもよい。このような触媒微粒子は、2原子層以上の最外層を有する触媒微粒子と比較して、最外層における触媒性能が極めて高いという利点、及び、最外層の被覆量が少ないため材料コストが低いという利点がある。
本発明に用いられる触媒微粒子の平均粒径は、30nm以下、好ましくは5〜10nmである。
以下、銅被覆後のパラジウム微粒子に対して、白金を置換メッキする方法の具体例について説明する。
Cu−UPDにおける電位固定時間が終了した後、速やかに作用極を白金溶液に浸漬させ、イオン化傾向の違いを利用して銅と白金とを置換メッキする。置換メッキは、窒素雰囲気等の不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましく、不活性ガス雰囲気に置換したグローブボックス等を用いることがより好ましい。銅イオン溶液から白金溶液へ、不活性ガス雰囲気下で作用極を速やかに移動することにより、被覆後の銅の酸化を防ぐことができる。
白金溶液は特に限定されないが、例えば、0.005M KPtCl溶液が使用できる。白金溶液は十分に攪拌し、当該溶液中には予め窒素をバブリングさせることが好ましい。置換メッキ時間は、90分以上確保することが好ましい。
上記置換メッキによって、UPDにより析出した銅原子と白金イオン(Pt2+)が1対1で置換され、パラジウム微粒子表面に白金単原子層が析出した触媒微粒子が得られる。
触媒微粒子の製造後、触媒微粒子の洗浄及び乾燥が行われてもよい。
触媒微粒子のろ過・洗浄は、製造された触媒微粒子の被覆構造を損なうことなく、不純物を除去できる方法であれば特に限定されない。当該ろ過・洗浄の例としては、水、過塩素酸、希硫酸、希硝酸等を用いて吸引ろ過をする方法が挙げられる。
触媒微粒子の乾燥は、溶媒等を除去できる方法であれば特に限定されない。当該乾燥の例としては、室温下の真空乾燥を0.5〜2時間行った後、不活性ガス雰囲気下、60〜80℃の温度条件で1〜4時間乾燥させるという方法が挙げられる。
1−2.触媒微粒子の電気化学表面積を算出する工程
本工程において触媒微粒子の電気化学表面積を算出する方法は特に限定されない。
触媒微粒子の電気化学表面積の算出方法としては、CV、CO吸着、X線小角散乱(Small Angle X−ray Scattering;以下、SAXSと称する。)、TEM等の測定結果から算出する方法が挙げられる。SAXSの測定結果及びTEMの観察結果からは、触媒微粒子の平均粒径が算出できるので、当該平均粒径から電気化学表面積を類推し、算出できる。
触媒微粒子の電気化学表面積の測定は、例えば、回転ディスク電極(Rotational Disk Electrode;以下、RDEと称する場合がある。)、回転リングディスク電極(Rotational Ring Disk Electrode;以下、RRDEと称する場合がある。)等を作用極に用いた電気化学装置により行われる。RDE及びRRDEを用いる対流ボルタンメトリーは、物質輸送速度を回転数で再現よく制御でき、且つ、電極への物質輸送を均一にできる観点から好ましい。
RDEを備える装置としては、例えば、上述した図1に示す電気化学装置が挙げられる。当該電気化学装置においては、作用極24として回転計が付属したRDEを用いる。
電気化学測定条件は、触媒微粒子の劣化や、担体であるカーボンの劣化が生じない条件であることが好ましい。RDEを用いたCVの具体的な条件の一例を下記に示す。
・電解液:0.1M HClOaq(窒素をバブリングさせる)
・雰囲気:窒素雰囲気下
・掃引速度:10〜100mV/秒
・電位:0〜1.1V(vsRHE)
後述するように、図4(b)は、触媒微粒子のプロトン吸着電荷量に相当する面積を斜線で表したグラフである。図4(b)中、触媒微粒子表面へのプロトン吸着が始まる電位に対応する点を白丸で、触媒微粒子表面へのプロトン吸着が終わる電位に対応する点を黒丸で、それぞれ示す。触媒微粒子の電気化学表面積は、プロトン吸着電荷量を用いて公知の方法により算出される。
1−3.触媒微粒子の過酸化水素生成量を算出する工程
本工程は、触媒微粒子について酸素還元反応(ORR)測定を行い、当該測定により生成した過酸化水素量を算出する工程である。
燃料電池のカソードにおいては、通常、下記式(I)に示す4電子還元反応のみが起こることが理想である。
+4H+4e→2HO 式(I)
しかし、実際には、上記4電子還元反応と同時に、下記式(II)及び(III)に示す2電子還元反応が進行する。
+2H+2e→H 式(II)
+2H+2e→2HO 式(III)
触媒微粒子のORR活性は、ORR全体における、4電子還元反応(式(I))と2電子還元反応(式(II)及び式(III))の各寄与により評価できると考えられる。本工程においては、2電子還元反応の中間生成物である過酸化水素(H)を定量することにより、測定に用いた触媒微粒子のORR活性を定量的に評価できる。
本工程におけるORR測定方法は、特に限定されない。ORR測定方法としては、上述したCV等が挙げられる。
ORR測定は、例えば、上述したRRDE等を作用極に用いた電気化学装置により行われる。RRDEを用いる対流ボルタンメトリーは、上述したRDEを用いる利点に加えて、ディスク電極において生成した生成物を、リング電極で検出できるという利点がある。リング電極においては、上記式(III)の逆反応が起き、検出される電流(A)から、過酸化水素生成量を定量できる。また、RRDEにおいては、酸素還元電流をディスク電極で検出すると同時に、生成した過酸化水素をリング電極で定量することができる。
RRDEを備える装置としては、例えば、上述した図1に示す電気化学装置が挙げられる。当該電気化学装置においては、作用極24として回転計が付属したRRDEを用いる。RRDEとしては、例えば、ディスク電極としてグラッシーカーボン電極を、リング電極として白金電極を備えるものが使用できる。
電気化学測定条件は、触媒微粒子の劣化や、担体であるカーボンの劣化が生じない条件であることが好ましい。RRDEを用いたCVの具体的な条件の一例を下記に示す。
・電解液:0.1M HClOaq(酸素をバブリングさせる)
・雰囲気:酸素雰囲気下
・掃引速度:10〜100mV/秒
・電位:0.05〜1.1V(vsRHE)
・回転数:400〜3,000rpm
過酸化水素の発生を示す電流値は、電気化学表面積の大きさや、触媒微粒子の表面に現れる元素の組成に依存する。例えば、互いに電気化学表面積が略等しいパラジウム微粒子と白金微粒子とを比較すると、パラジウム微粒子の方が白金微粒子よりも2電子還元反応が進行しやすいため、過酸化水素生成量が多い。
本発明においては、リング電極により検出された過酸化水素に由来する電流値(A)を過酸化水素生成量とみなして、各触媒微粒子間で相対的に比較してもよい。
1−4.触媒微粒子の被覆率を算出する工程
本工程は、上記電気化学表面積の値及び上記過酸化水素生成量の値から前記被覆率を算出する工程である。本工程においては、まず、上記過酸化水素生成量の値を上記電気化学表面積の値で除して、触媒微粒子における単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量を求め、次に、触媒微粒子における単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量から触媒微粒子の被覆率を算出することが好ましい。
本発明において、中心粒子に対する最外層の被覆率とは、中心粒子の全表面積に対する、最外層によって被覆されている中心粒子の表面積の割合(%)を指す。
単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量から触媒微粒子の被覆率を算出する方法は特に限定されない。触媒微粒子の被覆率の算出方法としては、例えば、触媒微粒子の被覆率と単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量との関係式を準備し、単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量から一義的に被覆率を算出する方法;触媒微粒子の被覆率と単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量との関係を表す1又は2以上の所定のマップにより、単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量から被覆率を算出する方法;触媒微粒子の単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量から被覆率を算出できるプログラムを予め準備して電気化学装置に組み込み、電気化学測定前後又は電気化学測定と同時に触媒微粒子の被覆率を算出する方法;等が挙げられる。
上記関係式、マップ、及びプログラム(以下、関係式等と称する場合がある。)は、経験的に得られるものであってもよいし、理論的に得られるものであってもよい。関係式等を経験的に得る方法としては、例えば、被覆率及び単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量が既知の触媒微粒子に関するデータを集積させ、その集積結果を関係式等に反映させる方法が挙げられる。一方、関係式等を理論的に得る方法としては、例えば、触媒微粒子に用いられる材料や形状を基にシミュレーションを行い、シミュレーション結果を関係式等に取り込む方法が挙げられる。関係式等は、経験的且つ理論的に得られるものであってもよい。
以下、本発明に用いられるマップについて説明する。
本発明に用いられるマップは、例えば、(a)中心粒子における単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量のデータ、(b)最外層における単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量のデータ、及び、(c)被覆率がn%の触媒微粒子サンプルにおける単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量のデータを少なくとも含むマップであってもよい。当該(a)における中心粒子、及び当該(b)における最外層は、それぞれ、被覆率を算出すべき触媒微粒子(以下、対象触媒微粒子と称する場合がある。)の中心粒子又は最外層と同じ材料からなる。また、当該(c)における触媒微粒子サンプルとは、対象触媒微粒子と同様に中心粒子及び最外層を備え、且つ、中心粒子及び最外層が、対象触媒微粒子の中心粒子及び最外層と同じ材料からなり、且つ、被覆率が既知のサンプルを指す。なお、当該(b)のデータを直接算出することは難しいため、最外層を構成する元素のみからなる粒子を準備して、当該粒子について単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量を算出し、当該算出されたデータを当該(b)のデータとみなしてもよい。また、当該(c)のデータは、触媒微粒子サンプル1種類のみに関するデータであってもよく、被覆率が互いに異なる2種類以上の触媒微粒子サンプルに関するデータであってもよい。
中心粒子をパラジウム微粒子、最外層を白金単原子層とする触媒微粒子を例にとり、マップについて具体的に説明する。まず、パラジウム微粒子(=中心粒子)の単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量P、白金微粒子(=最外層を構成する元素のみからなる粒子)の単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量P100、被覆率がn%の触媒微粒子サンプルの単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量Pを、それぞれ算出する。単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量は、過酸化水素生成量の値を電気化学表面積の値で除した値である。電気化学表面積は、上記「1−2.触媒微粒子の電気化学表面積を算出する工程」の項で述べた方法により算出できる。過酸化水素生成量は、上記「1−3.触媒微粒子の過酸化水素生成量を算出する工程」の項で述べた方法により算出できる。
次に、パラジウム微粒子(=中心粒子)を被覆率0%の触媒微粒子とし、白金微粒子(=最外層を構成する元素のみからなる粒子)を被覆率100%の触媒微粒子とすると、前記Pは被覆率0%の触媒微粒子の単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量、前記P100は被覆率100%の触媒微粒子の単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量とそれぞれみなすことができる。したがって、触媒微粒子の被覆率(%)をx軸にとり、触媒微粒子の単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量(A/C)をy軸にとれば、(x,y)=(0,P)、(n,P)、(100,P100)のデータからなるマップが得られる。
過酸化水素生成量はORR測定時の電位に依存する。したがって、ORR測定時の電位V(V)をz軸にとれば、上記データは、(x,y,z)=(0,P,V)、(n,P,V)、(100,P100,V)となる。ORR測定時の電位を変数とすることにより、3次元のマップも得られる。
本工程に用いられるマップは1つのみであってもよいし、2以上であってもよい。また、予め2以上準備したマップから、最適なマップを1又は2以上選んで被覆率の算出に供してもよい。
上述したように、被覆率がn%の触媒微粒子サンプルとは、対象触媒微粒子とは別の、被覆率が既知の触媒微粒子のサンプルのことである。例えば、触媒微粒子サンプルがCu−UPDにより中心粒子に最外層を被覆させた触媒微粒子のサンプルである場合には、前記被覆率n%は下記式(1)により得られる。
被覆率n(%)={CCu/(2×C)}×100 式(1)
上記式(1)中、CCuはCu−UPD時における中心粒子への銅吸着電荷量(C)であり、Cは中心粒子へのプロトン吸着電荷量(C)である。また、0<n<100である。なお、上記式(1)において分母に2を乗じる理由は、銅(II)イオンとプロトンとではカチオンの価数が異なるため、その価数の違いを是正するためである。
このように、本発明によれば、予め準備した関係式等を用いることにより、触媒微粒子の被覆率を精度よく算出できる。また、本発明によれば、酸素還元反応測定における電位の上限は1V程度なので、触媒微粒子の構造が損なわれたり、中心粒子が溶出したりするおそれが少ない。本発明により算出された被覆率は、後述するように、触媒微粒子の良否判定に使用できる。
2.触媒微粒子の評価方法
本発明に係る触媒微粒子の評価方法は、中心粒子、及び当該中心粒子を被覆する最外層を備える触媒微粒子の評価方法であって、前記触媒微粒子を準備する工程、前記触媒微粒子の電気化学表面積を算出する工程、前記触媒微粒子について酸素還元反応測定を行い、当該測定により生成した過酸化水素量を算出する工程、前記電気化学表面積の値及び前記過酸化水素生成量の値から前記被覆率を算出する工程、並びに、算出された前記被覆率と予め設定した基準値とを比較し、算出された前記被覆率が前記基準値以上である場合に触媒微粒子を合格と判定し、算出された前記被覆率が前記基準値未満である場合に触媒微粒子を不合格と判定する工程を有し、前記判定工程において不合格と判定された場合、触媒微粒子を準備する工程から被覆率を算出する工程まで再度実施することを特徴とする。
本発明は、(1)触媒微粒子を準備する工程、(2)触媒微粒子の電気化学表面積を算出する工程、(3)触媒微粒子の過酸化水素生成量を算出する工程、(4)触媒微粒子の被覆率を算出する工程、及び(5)触媒微粒子の判定工程を有する。このうち、工程(1)〜(4)は、上述した触媒微粒子の被覆率算出方法における工程(1)〜(4)と同様である。
本発明における触媒微粒子の判定工程とは、算出された被覆率と予め設定した基準値とを比較し、算出された被覆率が基準値以上である場合に触媒微粒子を合格と判定し、算出された被覆率が基準値未満である場合に触媒微粒子を不合格と判定する工程である。
判定の基準となる基準値は、触媒微粒子の用途により適宜決定できる。例えば、触媒微粒子を燃料電池の電極触媒として用いる場合には、基準値を好ましくは90%以上の値、より好ましくは95%以上の値に設定する。
図2は、本発明の触媒微粒子の評価方法の典型例を示したフローチャートである。なお、本発明は、必ずしも本典型例のみに限定されるものではない。以下、図2に沿って本発明の評価方法について説明する。
まず、評価の対象となる触媒微粒子を準備する(S1)。次に、触媒微粒子について、電気化学表面積の算出及び過酸化水素生成量の算出を行う(S2)。電気化学表面積の算出方法、及び過酸化水素生成量の算出方法は、上述した通りである。続いて、電気化学表面積の値及び過酸化水素生成量の値から、触媒微粒子の被覆率を算出する(S3)。被覆率の算出には、例えば、上述したように関係式やマップ、プログラム等が使用できる。次に、判定工程として、算出された被覆率n(%)と予め設定した基準値n(%)とを比較する(S4)。n≧nである場合には触媒微粒子を合格と判定し(S5)、触媒微粒子の評価を終了する。一方、n<nである場合には触媒微粒子を不合格と判定し、再度触媒微粒子を準備する(S1)。この場合に準備される触媒微粒子とは、不合格と判定された触媒微粒子とは異なる触媒微粒子であってもよいし、不合格と判定された触媒微粒子に再度最外層を被覆することにより、再生させた触媒微粒子であってもよい。このように、判定工程(S4)において不合格と判定された場合、触媒微粒子を準備する工程から再度実施し、所望の被覆率を有する触媒微粒子が得られるまで繰り返し評価を行う。
このように、算出した被覆率を触媒微粒子の良否判定に用いることで、優れた触媒微粒子のみを触媒反応に供することができる。本発明の評価方法において合格と判定された触媒微粒子を、例えば、燃料電池用電極に用いる場合には、中心粒子溶出により電圧が低下するおそれがなく、優れた放電性能を有する燃料電池の提供が可能となる。また、本発明の評価方法により不合格とされた触媒微粒子であっても、最外層を被覆する工程を再度行うことにより、高品質な触媒微粒子を無駄なく提供できる。
以下に、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は本実施例のみに限定されるものではない。
1.カーボン担持触媒微粒子の合成
1−1.銅単原子層の形成
まず、カーボン担持パラジウム微粒子粉末(Basf社製、20%Pd/C)を準備した。
次に、Cu−UPD法によりパラジウム微粒子上に銅単原子を被覆した。具体的には、まず、カーボン担持パラジウム微粒子粉末0.5g、及びナフィオン(商品名)0.2gをアルコール水溶液に分散させ、ろ過して得た触媒インクを、グラッシーカーボン電極に塗工した。
Cu−UPDを行った電気化学装置は、図1に示す通りである。電気化学装置の詳細は下記の通りである。
・銅イオン溶液:0.05mol/L CuSOと0.05mol/L HSOの混合溶液(予め窒素をバブリングさせた)
・電極:グラッシーカーボンを備えた電極
・対極:白金電極(北斗電工製)
・参照極:銀−塩化銀電極(サイプレス社製)
・デュアル電気化学アナライザー:BAS社製、ALS700C
図3はCu−UPDを行った際のサイクリックボルタモグラム中の銅吸着ピーク面積を示したグラフである。図3中の白丸は開始電位Eに対応する点を、黒丸は停止電位Eに対応する点を、それぞれ示す。
本実施例においては、まず、0.29Vから0.73V(vsRHE)まで電位を掃引した。次に、0.73V(vsRHE)から、停止電位E(図3中の黒丸に対応する電位)まで電位を掃引し、且つ、当該停止電位Eで電位を所定時間維持し、パラジウム微粒子の表面に銅の単原子層を析出させた。
1−2.白金単原子層の形成
まず、0.005M KPtCl溶液を調製し、予め当該溶液中に窒素をバブリングさせた。上記「1−1.銅単原子層の形成」の項で述べた方法で銅単原子層をパラジウム微粒子表面に析出させた後、上記グラッシーカーボンを備えた電極を、窒素雰囲気下のグローブボックス中で速やかにKPtCl溶液に所定の時間浸漬させた。当該浸漬によりCu−UPDで析出した銅原子と白金イオンとが1対1で置換され、パラジウム微粒子の表面に白金単原子層が析出したカーボン担持触媒微粒子が製造された。
2.マップの作成
被覆率と、触媒微粒子の単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量との関係を表すマップを作成した。
まず、カーボン担持パラジウム微粒子、カーボン担持白金微粒子、及びコア−シェル構造を有し且つ互いに異なる被覆率(5〜95%)を有する4種類の触媒微粒子サンプルを準備した。なお、当該4種類の触媒微粒子サンプルは、Cu−UPDを用いて互いに異なる条件で作製された触媒微粒子であり、被覆率は上述した式(1)により予め算出された値である。
2−1.電気化学表面積の算出
まず、カーボン担持パラジウム微粒子、カーボン担持白金微粒子、及び上記4種類の触媒微粒子サンプル(以下、これら6種類の微粒子を、6種類の触媒と称する場合がある。)について、それぞれ触媒インクを調製した。具体的には、触媒粉末0.5g、及びナフィオン(商品名)0.2gをアルコール水溶液に分散させ、そのろ過物を触媒インクとした。
次に、当該触媒インクをグラッシーカーボン電極に塗工した。当該グラッシーカーボン電極を、図1に示した電気化学装置に設置した。装置の詳細は、電解液を0.1mol/L HClOに替えたこと以外は、図1に示した装置と同様である。
続いて、0.05〜1.2V(vsRHE)の範囲で、掃引速度50mV/sで電位を掃引してCVを行った。図4(a)はある触媒微粒子サンプルについて当該CVにより得られたサイクリックボルタモグラムである。図4(b)は、当該サイクリックボルタモグラム中のプロトン吸着ピーク電荷量に相当する面積を斜線で表したグラフである。
図4(b)より得られるプロトン吸着ピーク面積から電気化学表面積を算出した。
2−2.過酸化水素生成量の測定
次に、「2−1.電気化学表面積の算出」で用いた触媒インクを、白金リング電極を備えたグラッシーカーボン電極(RRDE)のグラッシーカーボン電極部分に塗工した。当該RRDEを、図1に示した電気化学装置に設置した。装置の詳細は、電解液を0.1mol/L HClOに替え、且つ、窒素バブリングを酸素バブリングに替えたこと以外は、図1に示した装置と同様である。
続いて、RRDEを1600rpmで回転させながらORR測定を行った。図5(a)はある触媒微粒子サンプルについてORR測定における酸素還元波を示したグラフであり、図5(b)は当該触媒微粒子サンプルについてORR測定における過酸化水素生成量を示したグラフである。図5(b)より、電圧0.1Vにおける過酸化水素生成量の値を算出した。
2−3.マップの作成
続いて、被覆率と、単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量との関係を表すマップを作成した。上記過酸化水素生成量の値を、上記電気化学表面積の値で除した値を、その触媒の単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量Pとした。なお、カーボン担持パラジウム微粒子の単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量をPとし、カーボン担持白金微粒子の単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量をP100とした。
図6は、上記6種類の触媒のデータを基に、縦軸に単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量P(A/C)を、横軸に被覆率n(%)をとったマップである。なお、図6中においては、カーボン担持パラジウム微粒子の被覆率を0%とし、カーボン担持白金微粒子の被覆率を100%とした。
図6に示すように、上記6種類の触媒のデータは、ほぼ一直線上に並ぶことが分かる。図6より、Pとnの関係は、下記式(2)で表すことができる。
=−(2×10−4)×n+0.0181 式(2)
以上より、触媒微粒子における単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量と、当該触媒微粒子の被覆率とは強い相関を示すことが分かる。したがって、上記図6のように、予め既知の被覆率を有する触媒微粒子を用いてマップを作成したり、又は、上記式(2)のように、触媒微粒子の被覆率と単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量との関係式を準備したりすることにより、被覆率が未知の触媒微粒子についても、その単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量を定量することで、被覆率を一義的に算出できることが分かる。
21 ガラスセル
22 銅イオン溶液
23 ペースト
24 作用極
26 対極
27 参照極
28 気体の導入管
29 気泡

Claims (6)

  1. 中心粒子、及び当該中心粒子を被覆する最外層を備える触媒微粒子において、当該中心粒子に対する当該最外層の被覆率を算出する方法であって、
    前記中心粒子に含まれる材料は、パラジウム、イリジウム、ロジウム及び金からなる金属、並びに2種以上の当該金属からなる合金、からなる群から選ばれる少なくとも1種の材料であり、
    前記最外層に含まれる材料は、白金、イリジウム、ルテニウム、ロジウム及び金からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属材料であり、
    前記触媒微粒子を準備する工程、
    前記触媒微粒子の電気化学表面積を算出する工程、
    前記触媒微粒子について酸素還元反応測定を行い、当該測定により生成した過酸化水素量を算出する工程、並びに、
    中心粒子に対する最外層の被覆率と、触媒微粒子における単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量との関係を表す少なくとも1つの所定のマップにより、前記電気化学表面積の値及び前記過酸化水素生成量の値から前記被覆率を算出する工程、を有することを特徴とする、触媒微粒子の被覆率算出方法。
  2. 前記所定のマップは、
    前記中心粒子における単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量のデータ、
    前記最外層における単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量のデータ、並びに、
    前記中心粒子及び前記最外層を備え、当該中心粒子に対する当該最外層の被覆率がn%の触媒微粒子サンプルにおける単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量のデータ、を少なくとも含むマップである、請求項1に記載の触媒微粒子の被覆率算出方法。
  3. 前記触媒微粒子サンプルは、銅−アンダーポテンシャル析出(Cu−UPDにより中心粒子に最外層を被覆させた触媒微粒子のサンプルであって、
    前記被覆率n%は下記式(1)により得られる値である、請求項2に記載の触媒微粒子の被覆率算出方法。
    被覆率n(%)={CCu/(2×C)}×100 式(1)
    (上記式(1)中、CCu銅−アンダーポテンシャル析出(Cu−UPD時における前記中心粒子への銅吸着電荷量(C)であり、Cは前記中心粒子へのプロトン吸着電荷量(C)であり、且つ、0<n<100である。)
  4. 中心粒子、及び当該中心粒子を被覆する最外層を備える触媒微粒子の評価方法であって、
    前記中心粒子に含まれる材料は、パラジウム、イリジウム、ロジウム及び金からなる金属、並びに2種以上の当該金属からなる合金、からなる群から選ばれる少なくとも1種の材料であり、
    前記最外層に含まれる材料は、白金、イリジウム、ルテニウム、ロジウム及び金からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属材料であり、
    前記触媒微粒子を準備する工程、
    前記触媒微粒子の電気化学表面積を算出する工程、
    前記触媒微粒子について酸素還元反応測定を行い、当該測定により生成した過酸化水素量を算出する工程、
    中心粒子に対する最外層の被覆率と、触媒微粒子における単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量との関係を表す少なくとも1つの所定のマップにより、前記電気化学表面積の値及び前記過酸化水素生成量の値から前記被覆率を算出する工程、並びに、
    算出された前記被覆率と予め設定した基準値とを比較し、算出された前記被覆率が前記基準値以上である場合に触媒微粒子を合格と判定し、算出された前記被覆率が前記基準値未満である場合に触媒微粒子を不合格と判定する工程を有し、
    前記判定工程において不合格と判定された場合、触媒微粒子を準備する工程から被覆率を算出する工程まで再度実施することを特徴とする、触媒微粒子の評価方法。
  5. 前記所定のマップは、
    前記中心粒子における単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量のデータ、
    前記最外層における単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量のデータ、並びに、
    前記中心粒子及び前記最外層を備え、当該中心粒子に対する当該最外層の被覆率がn%の触媒微粒子サンプルにおける単位電気化学表面積あたりの過酸化水素生成量のデータ、を少なくとも含むマップである、請求項4に記載の触媒微粒子の評価方法。
  6. 前記触媒微粒子サンプルは、銅−アンダーポテンシャル析出(Cu−UPDにより中心粒子に最外層を被覆させた触媒微粒子のサンプルであって、
    前記被覆率n%は下記式(1)により得られる値である、請求項5に記載の触媒微粒子の評価方法。
    被覆率n(%)={CCu/(2×C)}×100 式(1)
    (上記式(1)中、CCu銅−アンダーポテンシャル析出(Cu−UPD時における前記中心粒子への銅吸着電荷量(C)であり、Cは前記中心粒子へのプロトン吸着電荷量(C)であり、且つ、0<n<100である。)
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