JP6109627B2 - ポリスチレン系樹脂発泡板 - Google Patents

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Description

本発明は、表面に筋状模様を有する、新規なポリスチレン系樹脂発泡板に関する。
厚み2〜15mmの厚物のポリスチレン系樹脂発泡板は、軽量性、断熱性、剛性などに優れているため、短冊状に切断後、箱状に組み立てられる、弁当箱や菓子箱、折箱等の原反、サインボードとして広く利用されている。
その中でも、表面に模様が施された外観を有するポリスチレン系樹脂発泡板は、見栄えに優れ、高級感も備えていることから、消費者のニーズが高まり、現在大量に生産されている。
従来、このような木目模様を有するポリスチレン系樹脂発泡板としては、例えば、以下の(1)〜(3)のものが知られている。
(1)ポリスチレン系樹脂発泡板の表面に模様を直接印刷したもの(特許文献1)。
(2)ポリスチレン系樹脂発泡板の表面に、模様が印刷されたフィルムを接着剤等によりラミネートしたもの(特許文献2)。
(3)共押出法により、ポリスチレン系樹脂発泡板の表面に着色された筋状又は帯状のポリスチレン系樹脂発泡層を積層したもの(特許文献3)。
特開2004−346180号公報 特開平5−38752号公報 特開2003−94896号公報
しかし、(1)の発泡板の表面に、模様を直接印刷したものは、インクと被包装物が直接接触する虞があるため、その用途が制限されたり、フィルムを積層させたりする必要があるといった難点があった。
また、その製造には、原反である発泡板の製造工程と、これに模様を印刷する工程の二つの工程を必要とする。
(2)の発泡板の表面に、模様が印刷されたフィルムを接着剤でラミネートしたものは、模様付与に用いられたインクがフィルムの内面側となるので、(1)のようにインクが直接食品に触れる恐れはないものの、その製造には、原反である発泡板を製造する工程と、さらにフィルムを製造する工程、このフィルムに模様を印刷し、印刷フィルムを原反に貼り合わせる工程などの多くの工程を必要としていた。
(3)の発泡体芯層の外周面に筋状又は帯状の発泡層を共押出したものは、発泡芯層の上に発泡層が積層される構造となるため、加工性に課題を残すものであった。
このように、従来の、模様を有するポリスチレン系樹脂発泡板はそれぞれに大きな難点があり、このため、外観に優れ、軽量性、表面平滑性及び加工性を満足する、実用的なポリスチレン系樹脂発泡板の開発が強く要望されていたが、未だ満足すべき提案がなされていないのが現状である。
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、ポリスチレン系樹脂発泡板において、美麗な筋状模様を有すると共に、表面平滑性及び加工性にも優れ、かつその製造も簡便で安価な、新規なポリスチレン系樹脂発泡板を提供することを課題としている。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究の結果、環状ダイから筒状に押出されたポリスチレン系樹脂筒状発泡体の内面を融着させて得られるポリスチレン系樹脂発泡板の少なくとも片面に着色剤を含有するポリスチレン系樹脂層が筋状に積層された特有なポリスチレン系樹脂発泡板は、意外にも、外観および表面平滑性にも優れ、しかも、その製造も簡便かつ安価である、新規なポリスチレン系樹脂発泡板であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下の<1>〜<4>に記載の表面平滑性に優れた筋状の模様が付与された新規なポリスチレン系樹脂発泡板が提供される。
<1>
環状ダイから筒状に押出されたポリスチレン系樹脂筒状発泡体の内面を融着させて得られる、見掛け密度0.03〜0.24g/cm、厚み2〜15mmのポリスチレン系樹脂発泡板であって、
該ポリスチレン系樹脂発泡板はポリスチレン系樹脂発泡層に、着色剤を含有するポリスチレン系樹脂層が押出方向に筋状に積層されてなり、
前記ポリスチレン系樹脂発泡板の樹脂層積層面側における最表面部のセル壁の厚みが50μm以下であり、前記ポリスチレン系樹脂発泡板の樹脂層積層面側における表面の輪郭曲線の高さが500μm以下であることを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡板。
<2>
前記ポリスチレン系樹脂層1本当たり、押出方向1m当たりの積層樹脂重量(S)が0.01〜0.6gであり、隣り合う樹脂層の平均中心間距離(T)が2〜50mmであることを特徴とする<1>に記載のポリスチレン系樹脂発泡板。
<3>
前記積層樹脂重量(S)と前記平均中心間距離(T)とが、下記(1)式を満足することを特徴とする<2>に記載のポリスチレン系樹脂発泡板。
0.03 ≦ S × T ≦ 15・・・・(1)
<4>
前記ポリスチレン系樹脂層の総積層量が2〜100g/mであることを特徴とする<1>〜<3>のいずれかに記載のポリスチレン系樹脂発泡板。
本発明に係るポリスチレン系樹脂発泡板は、ポリスチレン系樹脂層による、外観に優れた筋状模様を有するものであり、軽量性、表面平滑性及び製品加工性にも優れた発泡板である。
したがって、外観に優れた筋状模様を有する、サインボードや、短冊状に切断後、箱状に組み立てられて、弁当箱や菓子箱、折箱等として使用される原反(ポリスチレン系樹脂発泡板)として、広くその需要が見込まれる。
また、その製造においては、その工程数も僅か一工程という極めて簡便なものであるから、従来品と異なり、製造コストも大幅に下げることができ、工業的に極めて有利に生産できる発泡板であるといった、数多くの利点を有するものである。
本発明のポリスチレン系樹脂発泡板の説明図である。 本発明の代表的なポリスチレン系樹脂発泡板の製造方法の説明図である。 本発明で用いる代表的な環状ダイの説明図である。
(発泡板1)
図1は、本発明に係る代表的なポリスチレン系樹脂発泡板(以下、単に発泡板ともいう)1の厚み方向の模式断面図であり、発泡層2、2’の両面に、着色剤を含む樹脂層3、3’が押出方向に筋状に、積層されている。該発泡板1は、環状ダイから押出されたポリスチレン系樹脂筒状発泡体の内面を融着させて得られたものである。さらに具体的には、ポリスチレン系樹脂発泡層(以下、単に発泡層ともいう)2、2’の外周面に、着色剤を含有するポリスチレン系樹脂層(以下、単に樹脂層ともいう)3、3’が共押出により積層された筒状発泡体の、発泡層2と発泡層2’の内面が融着され、かつ該発泡層2及び発泡層2’の外表面に、着色剤を含む樹脂層3及び着色剤を含む樹脂層3’のそれぞれが筋状模様に形成されている。
ここで、筋状とは、例えば図1に示すように、押出方向に形成された、線状または帯状の模様を意味する。
なお、図1では、発泡板1として、発泡層2、2’の両面に樹脂層3、3’が積層されたものを例に挙げて説明したが、発泡層2、2’の何れかの片面にだけ樹脂層が積層されていてもよい。
(発泡板1の見かけ密度)
本発明の発泡板1の見かけ密度は0.03〜0.24g/cmである。該見かけ密度が低すぎる場合には、発泡板1としての、強度を維持することが困難となるおそれがある。上記観点から、該見かけ密度の下限は、より好ましくは0.04g/cm、さらに好ましくは0.05g/cmである。
一方、該見かけ密度が高すぎる場合には、軽量性を維持することが困難となるおそれがある。上記観点から該見かけ密度の上限は、より好ましくは0.2g/cm、さらに好ましくは0.15g/cmである。
(発泡板1の厚み)
本発明の発泡板1の厚みは2〜15mmである。発泡板1の厚みが薄すぎる場合には、剛性の低いものとなり、2次加工等により折箱等を形成した場合に使用できないおそれがある。一方、発泡板1の厚みが厚すぎる場合には、2次加工などでV溝加工を施し折り曲げ加工を行う際に破断しやすくなるなど、加工性が低下するおそれがある。
本発明の発泡板1は、上記観点から、発泡板の厚さの下限は3mmであることが好ましく、4mmがより好ましく、5mmがさらに好ましい。一方、発泡板の厚さの上限は、13mmが好ましく、12mmがより好ましく、10mmがさらに好ましい。
(発泡板1の最表面部のセル壁厚み)
発泡板1の、樹脂層積層面側における、最表面部のセル壁厚みは50μm以下である。該最表面部のセル壁厚みが50μmを超える場合には、表面凹凸が激しくなり、発泡板1の外観に影響するおそれがある。上記観点から、該最表面部のセル壁厚みは、45μm以下であることが好ましく、40μm以下であることがさらに好ましい。
前記発泡板における樹脂層積層面の最表面部のセル壁厚みは、発泡板表面から、発泡板の厚み方向に第一番目の気泡壁の内側表面までの厚みを意味する。なお、上記測定方法において、発泡層部分と樹脂層部分は区別することなく測定される。
なお、本発明の発泡板1において発泡層2、2’部分と樹脂層3、3’部分を区別しないで測定した、最表面部のセル壁厚みが50μm以下であるということは、樹脂層3、3’がごく薄く形成されているという特徴を有するものである。
(発泡板1表面の輪郭曲線の高さ)
本発明の発泡板1の樹脂層積層面側における、発泡板表面の輪郭曲線の高さは、500μm以下である。該輪郭曲線の高さが500μmを超える場合には、発泡板1表面の凹凸が激しくなることから、発泡板1の加工性や、発泡板1の外観が悪化するおそれがある。上記観点から、該高さは400μm以下であることが好ましく、300μm以下であることがより好ましい。
前記発泡板表面の輪郭曲線の高さは、発泡板表面において、発泡層と樹脂層によって形成される、発泡板表面の幅方向の凹凸の輪郭曲線要素の高さとして特定される。具体的には、
発泡板の幅方向に全幅に切り出し、その断面を拡大顕微鏡(デジタル顕微鏡)により観察し、該拡大画面の発泡板表面に存在する凹凸部分の頂点をそれぞれ特定し、隣り合う凸部分の頂点間を結ぶ直線から、凹部の谷底部への垂線の長さを測定し、それらの測定値の最大値を発泡板表面の輪郭曲線の高さとした。
なお、本発明では、共押出法により筋状の模様を形成し、樹脂層3、3’が押出発泡時に適度に延伸されることにより、剛性が向上し、外観に優れた発泡板1とすることができる。
(発泡板1の総坪量)
該発泡板1の総坪量は150〜1200g/mであることが好ましい。上記範囲内であれば、加工に適する剛性を有し、かつ軽量性にも優れる発泡板1となる。該総坪量は、200〜1000g/mがより好ましく、250〜800g/mが更に好ましい。
発泡板1の総坪量の測定方法としては、発泡板全幅に亘って幅250mmの試験片を切り出し、該試験片の重量(g)を該試験片の面積(板幅(mm)×250mm)で割り算し、1m当たりの積層発泡板の重量(g)に換算し、これを積層発泡板の坪量「t」(g/m)とした。
(樹脂層)
発泡層2、2’の少なくとも片面には、着色剤を含む樹脂層3、3’が共押出により、押出方向に筋状に、複数積層されている。なお、発泡板において発泡層に積層されている樹脂層は、必ずしも発泡層の表面から凸に形成される必要は無く、図1に示すように、樹脂層部分が発泡層に埋め込まれるような形で形成されることが好ましい。
(樹脂層の総積層量)
樹脂層の総積層量は、発泡層の表面に、押出方向に樹脂層の筋状模様が表出されるように適宜設定されるが、2〜100g/mの範囲であることが好ましい。本発明の発泡板においては、上記範囲の薄い樹脂層が形成されることにより、発泡が抑制され、樹脂層を形成させ、表面平滑性に優れる発泡板となる。上記観点から、樹脂層の総積層量は、5〜80g/mであることがより好ましく、10〜60g/mであることがさらに好ましい。
なお、樹脂層の総積層量は、樹脂層押出機吐出量をL(kg/hr)、 発泡板引取速度M(m/min)、発泡板の幅N(m)として、以下の式(2)により求めることができる。
樹脂層の総積層量(g/m)=L×10/(M×N×60)・・・(2)
(樹脂層1本あたり、押出方向1m当たりの積層樹脂重量)
各樹脂層3、3’1本当たりの、押出方向1m当たりの積層樹脂重量(S)は0.01〜0.6g/mであることが好ましく、発泡層2、2’の少なくとも片面に樹脂層3、3’が筋状に複数形成されていることが好ましい。
前記積層樹脂量(S)が上記範囲内である場合には、筋状模様の形成が容易となり、隣り合う樹脂層同士が重なったりすることなく、厚みムラの小さい発泡板を得ることができる。上記観点から、前記積層樹脂量(S)は、0.02〜0.5g/mとすることが好ましく、0.03〜0.4g/mとすることがより好ましく、0.04〜0.3g/mとすることがさらに好ましい。
前記各樹脂層1本当たりの、押出方向1m当たりの積層樹脂重量(S)は、樹脂層の吐出量をX(Kg/hr)、発泡板の引取速度をY(m/min)、発泡板の全表面(外周表面)に存在する樹脂層の全本数Zとして、以下の式(3)により求めることができる。
(X×10)/(Y×Z×60)・・・・(3)
(樹脂層の平均中心間距離)
筋状に積層された隣り合う樹脂層間の平均中心間距離(T)は、発泡板1の押出方向に筋状模様が表出されるように、2〜50mmであることが好ましい。上記範囲内であれば、外観に優れる発泡板となる。なお、該平均中心間距離は、発泡板1の全幅において、隣り合う樹脂層間において、樹脂層3の中央部分から、隣の樹脂層の中央部分までの距離を測定した、その測定値の算術平均値として定義される。
さらに、隣り合う樹脂層の中心間距離の変動係数は、25以下であることが好ましく、20以下であることがより好ましく、15以下であることがさらに好ましい。
本願明細書における、隣り合う樹脂層の中心間距離の変動係数Cvとは、該中心間距離の標準偏差(mm)を平均中心間距離成形体(mm)で割った値の百分率をいい、平均値からのばらつき度合を表す指標である。なお、該中心間距離の標準偏差Vは次式(4)により求めるものとする。
V={Σ(Ti−Tav)/(n−1)}1/2 (4)
上記(1)式においてTiは個々の中心間距離の測定値を、Tavは前記平均中心間距離を、nは測定数をそれぞれ表し、Σは個々の測定値について計算した(Ti−Tav)を全て足し算することを示す。
変動係数Cvは下記(5)式によって求められる。
Cv(%)=(V/Tav)×100 (5)
また、厚みムラがなく、厚みが均質な発泡板1となる観点から、隣り合う樹脂層3、3’の中心間距離において、その最大値と最小値の関係は、最大値/最小値 ≦7であることが好ましく、最大値/最小値 ≦6であることがより好ましく、最大値/最小値 ≦5であることがさらに好ましい。
前記樹脂層1本当たりの、1m当たりの積層樹脂重量(S)と前記発泡板1の、隣り合う樹脂層の平均中心間距離(T)とが、下記(6)式を満足することが好ましい。
0.03 ≦ S × T ≦ 15・・・・(6)
発泡板1の凹凸は、上記の、樹脂層1本当たりの、1m当たりの積層樹脂重量(S)と樹脂層の平均中心間距離(T)とに関連するため、上式の関係を満足することが好ましい。
さらに、下式(7)を満足することがより好ましい。
0.05≦ S× T ≦10・・・(7)
(発泡板1の独立気泡率)
本発明の発泡板の独立気泡率は、特に制限はないが、剛性を高く持たせる場合には、独立気泡率は60%以上が好ましく、より好ましくは70%以上、最も好ましくは80%以上である。
(着色剤について)
前記樹脂層には、着色剤が配合される。該着色剤としては、無機系または有機系の顔料または染料を用いることができる。例えば、有機顔料の例としては、モノアゾ系、クロモフタールレッド等の縮合アゾ系、アンスラキノン系、イソインドリノン系、複素環系、ペリノン系、キナクリドン系、ペリレン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、フタロシアニン系、ニトロソ系、フタロシアニン顔料、有機蛍光顔料等が挙げられる。無機顔料の例としては酸化チタン、カーボンブラック、チタンイエロー、酸化鉄、群青、コバルトブルー、焼成顔料、メタリック顔料、マイカ、パール顔料、亜鉛華、沈降性シリカ、カドミウム赤等が挙げられる。また、有機染料の例としてはアンスラキノン系、複素環系、ペリノン系、塩基性染料、酸性染料、媒染染料等が挙げられる。これらの中で、無機顔料を用いることで安価に製造できるため好ましい。また、着色剤5は、二種以上を混合して使用することもできる。
特に、食品容器に用いる場合には、上記の中からポリオレフィン等衛生協議会登録品を選択して用いることが好ましい。
なお、着色剤として酸化鉄、または酸化鉄を含有する茶系の着色剤、例えば酸化鉄、カーボンブラック、酸化チタンの混合物からなる着色剤を用いた場合には、樹脂層が茶系の色を呈し、木目調または柾目調の模様が形成されることから、より高級感溢れる発泡板1を得ることができる。
(発泡板1の利点)
本発明に係る発泡板1は、従来品と異なり、筋状の模様が形成されている発泡板1であり、反りがなく、表面平滑性及び加工性にも優れたものである。
したがって、筋状、例えば木目調の高級感溢れる、サインボードや、短冊状に切断後、箱状に組み立てられて、弁当箱や菓子箱、折り箱等に使用される原反(ポリスチレン系樹脂発泡板)として、広くその需要が見込まれる。
また、その製造は、極めて簡便なものであるから、従来品と異なり、製造コストも大幅に下げることができ、工業的に極めて有利に生産できるといった、数多くの利点を有するものである。
前記樹脂層は、筋状の模様を付与するために形成されたものであるが、発泡板の強度向上にも寄与するものである。例えば、樹脂層を有しない単層の発泡板に対して曲げ弾性率等の物性が向上する効果が見られる。したがって、発泡板1の物性向上の観点から、樹脂層は非発泡層として形成されていることが好ましい。なお、非発泡層は、局所的には、一部気泡が形成されているものであっても構わない。
次に、本発明に係る上記発泡板1の製造方法について説明する。
本発明の発泡板1の製造方法の一例を図2に示す。
図2に示すように、本発明の発泡板1は、環状ダイから押出されたポリスチレン系樹脂筒状発泡体の内面を融着させて得られたものである。さらに具体的には、環状ダイ13からの共押出しにより、発泡層を構成するポリスチレン系樹脂(A)(以下、単にポリスチレン系樹脂(A)ともいう)8と物理発泡剤9とを混練してなる発泡層形成用のポリスチレン系樹脂溶融物(以下、単に発泡層形成用樹脂溶融物ともいう)10の少なくとも片面に、樹脂層を構成するポリスチレン系樹脂(B)(以下、単にポリスチレン系樹脂(B)ともいう)4と着色剤5と揮発性可塑剤6とを混練してなる樹脂層形成用のポリスチレン系樹脂溶融物(以下、単に樹脂層形成用樹脂溶融物ともいう)7を、筋状に複数積層して共押出し、得られる筒状積層発泡体の内面を融着させて得ることが好ましい。
(樹脂層形成用樹脂溶融物7)
本発明の製造方法においては、まず、ポリスチレン系樹脂(B)4及び着色剤5、その他必要に応じて添加される添加剤等を第1の押出機に供給し、加熱溶融し、揮発性可塑剤6を添加し溶融混練して、樹脂層形成用樹脂溶融物7とする。
(ポリスチレン樹脂(B)4)
上記ポリスチレン系樹脂(B)4としては、例えば、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリスチレン−ポリフェニレンエーテル共重合体、ポリスチレンとポリフェニレンエーテルとの混合物等が例示される。
これらの樹脂に対し、所望の目的に応じて、プロピレン単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体等のポリプロピレン系樹脂、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂、スチレン−共役ジエンブロック共重合体やその水添物等の熱可塑性エラストマー、エチレン−プロピレンゴム、ブタジエンゴム等のゴム等の重合体を40重量%以下の割合で含むものを使用することができる。
ポリスチレン系樹脂(B)4としては、発泡層2、2’の外周面に幅が狭く均等な筋状模様に積層されるように、例えば、200℃、せん断速度100sec−1での溶融粘度η1を600〜1400Pa・sとすること好ましく、700〜1300Pa・sとすることがより好ましく、800〜1200Pa・sとすることがさらに好ましい。
(揮発性可塑剤6)
本発明の発泡板1の製造方法においては、樹脂層形成用樹脂溶融物7と発泡層形成用樹脂溶融物10とを共押出する際に、適正発泡温度での、樹脂層形成用樹脂溶融物7の溶融伸びを著しく向上させ、樹脂層形成用樹脂溶融物7の伸びをポリスチレン系樹脂発泡層形成用樹脂溶融物10の伸びに対応させるために、樹脂層形成用樹脂溶融物7には可塑剤が添加されることが好ましい。
上記可塑剤としては、発泡板1製造後に、発泡板から揮発する揮発性可塑剤6を使用することが好ましい。揮発性可塑剤6は、樹脂層形成用樹脂溶融物7中に存在している状態ではポリスチレン系樹脂の溶融粘度を低下させて、共押出に適する樹脂溶融物を形成することが可能となるとともに、押出発泡後には樹脂層3、3’から揮散して、樹脂層3、3’から容易に除去することが可能となる。従って、揮発性可塑剤6を用いれば、樹脂層3、3’に配合した可塑剤が、食品などと接触することがなく食品衛生の観点からも好ましい。
また、押出後に可塑剤が残存して、樹脂層3、3’の剛性を低下させるおそれもないことからも、揮発性可塑剤6が好ましく用いられる。
なお、樹脂層3、3’を構成するポリスチレン系樹脂の物性低下を生じない程度の添加量であれば、通常の可塑剤を用いることもでき、その添加量は3%未満であることが好ましく、2%未満であることがより好ましい。
揮発性可塑剤6としては、炭素数2以上7以下の脂肪族炭化水素、炭素数1以上3以下のハロゲン化脂肪族炭化水素、炭素数1以上4以下の脂肪族アルコール、又は炭素数2以上8以下の脂肪族エーテル等から選択される1種、又は2種以上で構成されるものが好ましく用いられる。
揮発性可塑剤6の例に挙げた炭素数2以上7以下の脂肪族炭化水素としては、例えば、エタン、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、イソヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタンが挙げられる。
上記炭素数1以上3以下のハロゲン化脂肪族炭化水素としては、例えば、塩化メチル、塩化エチル、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1−ジフルオロエタンが挙げられる。
上記炭素数1以上4以下の脂肪族アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコールが挙げられる。
上記炭素数2以上8以下の脂肪族エーテルとしては、例えば、メチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、イソプロピルエーテル、メチルエチルエーテル、メチルプロピルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、メチルブチルエーテル、メチルイソブチルエーテル、メチルアミルエーテル、メチルイソアミルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルイソプロピルエーテル、エチルブチルエーテル、エチルイソブチルエーテル、エチルアミルエーテル、エチルイソアミルエーテル、ビニルエーテル、アリルエーテル、メチルビニルエーテル、メチルアリルエーテル、エチルビニルエーテル、エチルアリルエーテルが挙げられる。
揮発性可塑剤6の沸点は、樹脂層3、3’から揮発し易いことから、120℃以下が好ましく、より好ましくは80℃以下である。揮発性可塑剤6の沸点がこの範囲であれば、共押出しした後の熱や、後の室温下でのガス透過により、揮発性可塑剤6は樹脂層3、3’から自然に揮散して、自然に除去される。該沸点の下限値は、概ね−50℃である。
上記揮発性可塑剤6は、スチレン系樹脂4と着色剤5の合計量に対して、0.15mol/kg〜1.4mol/kg添加することが好ましく、0.2〜1.2mol/kg添加することがより好ましい。上記範囲内であれば、良好な樹脂層形成用樹脂溶融物7が得られる。
なお、樹脂層形成用樹脂溶融物は、非発泡層の樹脂層を形成するように、揮発性可塑剤の添加量を上記範囲として共押出することが好ましい。なお、樹脂層形成用樹脂溶融物に気泡調整剤を添加しない方法、共押出後に樹脂層を急冷する方法などにより、さらに発泡を抑制することができる。
(着色剤について)
前記樹脂層形成用樹脂溶融物には、上述の着色剤が配合される。なお、着色剤はマスターバッチとして添加することができる。
また、本発明においては、樹脂層に着色剤を含有することを必須とするものであるが、発泡層に着色剤を含有させることもできる。なお、外観上は、樹脂層と発泡層において、樹脂層の方が濃色となることが好ましい。
(その他の添加剤)
また、樹脂層形成用樹脂溶融物7には、各種の添加剤を添加してもよい。
各種の添加剤としては、例えば、酸化防止剤、熱安定剤、耐候剤、紫外線吸収剤、難燃剤、充填剤、抗菌剤等が挙げられる。
(発泡層形成用樹脂溶融物10)
別途に、発泡層2、2’を構成するポリスチレン系樹脂(A)8と、その他必要に応じて添加される気泡調整剤などの添加剤を第2の押出機に供給し、加熱溶融し混練し、物理発泡剤9を圧入して、更に混練して発泡層形成用樹脂溶融物10とする。
(ポリスチレン系樹脂(A)8)
発泡層2、2’を構成するポリスチレン系樹脂としては、特に制限はなく、前記したポリスチレン系樹脂(B)と同様なものが使用できる。
ポリスチレン系樹脂(A)8の溶融粘度η2(200℃、せん断速度100sec−1)は、800〜2000Pa・sが好ましく、1000〜1700Pa・sがより好ましく、1200〜1500Pa・sがさらに好ましい。また、前記溶融粘度η1とη2との関係は、η1の方が小さいことが好ましい。上記範囲内であれば、良好な発泡層2、2’を形成することができる。
(物理発泡剤9)
物理発泡剤9としては、例えば、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、イソヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタンなどの炭素数2以上7以下の脂肪族炭化水素、塩化メチル、塩化エチル、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1−ジフルオロエタンなどの炭素数1以上3以下のハロゲン化脂肪族炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコールなどの炭素数1以上4以下の脂肪族アルコール、又はメチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、イソプロピルエーテル、メチルエチルエーテル、メチルプロピルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、メチルブチルエーテル、メチルイソブチルエーテル、メチルアミルエーテル、メチルイソアミルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルイソプロピルエーテル、エチルブチルエーテル、エチルイソブチルエーテル、エチルアミルエーテル、エチルイソアミルエーテル、ビニルエーテル、アリルエーテル、メチルビニルエーテル、メチルアリルエーテル、エチルビニルエーテル、エチルアリルエーテルなどの炭素数2以上8以下の脂肪族エーテル、等の有機物理発泡剤、窒素、二酸化炭素等の無機系物理発泡剤が挙げられる。
上記した物理発泡剤9は、2種以上を混合して使用することが可能である。物理発泡剤9は、上記したなかでもポリスチレン系樹脂(A)8との相溶性、発泡効率の観点から有機系物理発泡剤が好ましく、中でもノルマルブタン、イソブタン、又はこれらの混合物を主成分とするものが好適である。
なお、物理発泡剤9の添加量は、発泡板1の見かけ密度などに対応して、適宜調整されるものであるが、概ね、発泡層2、2’を構成するポリスチレン系樹脂(A)8に対して0.15〜1.8mol/kgであることが好ましく、0.3〜1.5mol/kgであることがより好ましく、0.4〜1.2mol/kgであることがさらに好ましい。
なお、発泡剤としては、物理発泡剤以外の発泡剤を併用して用いることもできる。
(気泡調整剤)
気泡調整剤としては有機系のもの、無機系のもののいずれも使用することができる。
無機系の気泡調整剤としては、ホウ酸亜鉛、ホウ酸マグネシウム、硼砂等のホウ酸金属塩、塩化ナトリウム、水酸化アルミニウム、タルク、ゼオライト、シリカ、炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム等が挙げられる。
また有機系の気泡調整剤としては、リン酸−2,2−メチレンビス(4,6−tert−ブチルフェニル)ナトリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カルシウム、安息香酸アルミニウム、ステアリン酸ナトリウム等が挙げられる。またクエン酸と重炭酸ナトリウム、クエン酸のアルカリ塩と重炭酸ナトリウム等を組み合わせたもの等も気泡調整剤として用いることができる。これらの気泡調整剤は2種以上を混合して用いることができる。
また、発泡層形成用樹脂溶融物10における気泡調整剤の添加量は、発泡層2、2’を構成するポリスチレン系樹脂100重量部あたり、0.05重量部以上10重量部以下、好ましくは0.2重量部以上5重量部以下である。
(その他の添加剤)
発泡層形成用樹脂溶融物10には各種の添加剤を添加してもよい。
各種の添加剤としては、例えば、酸化防止剤、熱安定剤、耐候剤、紫外線吸収剤、難燃剤、無機充填剤、抗菌剤、着色剤等が挙げられる。なお、着色剤を配合する場合には、樹脂層3、3’よりも淡色となるように、着色剤の種類、配合量を調整することが、発泡板1の質感を向上させる観点から好ましい。
(発泡層形成用樹脂溶融物10と樹脂層形成用樹脂溶融物7の共押出)
次に、上記発泡層形成用樹脂溶融物10と樹脂層形成用樹脂溶融物7とを、それぞれ後記するような適正温度に調整してから、環状ダイ13に導入する。環状ダイ13内で樹脂層形成用樹脂溶融物7と発泡層形成用樹脂溶融物10とを、押出方向に、複数の筋状となるように合流積層させてから、共押出を行うと共に発泡層形成用樹脂を発泡させることにより、発泡層2、2’の表面に樹脂層3、3’が筋状に形成された筒状積層発泡体14を製造する。
なお、共押出法では、発泡層形成用樹脂溶融物10に樹脂層形成用樹脂溶融物7の温度をできるだけ近づけた方がより独立気泡率の高い発泡板1が得られることから好ましい。 また、環状ダイ中で樹脂層形成用樹脂溶融物7を発泡層形成用樹脂溶融物10に積層する場合には、発泡板の片面にのみ樹脂層が形成されるような樹脂層流路を有するダイを用いるより、発泡板の両面に樹脂層が形成される流路を有するダイを用いた方が、発泡板の反りを防止しやすくなり、また発泡板の模様の設計がしやすくなる点から好ましい。
この筒状積層発泡体14をピンチロール15に通過させて、筒状積層発泡体14の内面の発泡層同士を融着させることにより、本発明の筋状模様を有する発泡板1を得ることができる。
この場合、各樹脂層3、3’1本当たりの、押出方向1m当たりの積層樹脂重量を0.01〜0.6g/mとして、発泡層2、2’の少なくとも片面に樹脂層3、3’を筋状に複数形成することが好ましい。
なお、樹脂層1本当たりの、1m当たりの積層樹脂重量(S)は、発泡板表面の凹凸と関連するものであり、該積層樹脂重量(S)が増加するにつれて、共押出後、樹脂層形成用樹脂溶融物の樹脂温度は低下し難くなる。一方、発泡層形成用樹脂溶融物は、発泡による体積膨張により樹脂温度が低下し易くなる。したがって、積層樹脂重量(S)が増加するほど、樹脂層部分と非積層部分の流動性の差が大きくなることから、押出発泡後のブローアップにより筒状発泡体が引き伸ばされる際に、樹脂層部分が局所的に大きく引き伸ばされ、発泡板に凹凸が形成され易くなると考えられる。
また、隣り合う樹脂層の平均中心間距離(T)を2〜50mmとして、発泡層2、2’の少なくとも片面に樹脂層を筋状に複数形成することが好ましい。
隣り合う樹脂層の平均中心間距離が上記範囲内であれば、隣り合う樹脂層形成用樹脂溶融物同士が重なって筋状模様を形成することが困難となったり、筋状模様が広がりすぎて外観が低下することなく、良好な発泡板が得られる。
したがって、発泡層形成用樹脂溶融物10に、樹脂層形成用樹脂溶融物7を長手方向に筋状に複数積層し、共押出する際には、各樹脂層3、3’1本当たりの、押出方向1m当たりの積層樹脂重量((S)以下、樹脂量ともいう)と、樹脂層3、3’の平均中心間距離((T)以下、ピッチともいう)を上記範囲とすることでより良好な筋状模様を形成することができる。
なお、図3に示すような環状ダイ13において、樹脂層形成用樹脂溶融物7は、円周上に配された多数の樹脂層形成用孔の流路を介して、樹脂層形成用樹脂溶融物7が樹脂層形成用のスリットから発泡層形成用樹脂溶融物10の外周面に筋状に積層合流できる構造のものを用いることが好ましい。
環状ダイ13内に加工される、樹脂層形成用スリットについては、発泡層2、2’の外周面に樹脂層3、3’の筋状模様が形成されるのであれば、形状等特に限定されるものではないが、スリットの溝幅は0.4〜6.0mmとすることが好ましく、0.5〜5.0mmとすることがより好ましく、0.6〜4.0mmとすることがさらに好ましい。上記のスリット幅であれば、概ね、0.5〜20mm、好ましくは0.8〜15mmの幅の樹脂層が発泡板に形成されやすくなる。また、スリット深さは、0.5〜5mmであることが好ましい。
また、樹脂層形成用樹脂溶融物と発泡層形成用樹脂溶融物の積層部分における、隣り合うスリット間の平均中心間長さは、1〜12mmとすることが好ましく、2〜11mmとすることが、隣り合う樹脂層同士が重ならず、良好な樹脂層が形成される観点からより好ましい。
なお、本発明の製造方法においては、共押出時に発泡層形成用樹脂溶融物10が発泡するため、幅方向に延展されることから、環状ダイ13におけるスリット幅よりも、筋状の樹脂層3、3’の該平均中心間距離は拡がって形成される。この幅方向への延展の程度は、発泡板のブローアップ比として定義される。発泡板のブローアップ比Rは環状ダイ13出口のリップ径D(単位mm)と得られた板の幅W(単位mm)より次式にて計算される値である。
R = 2 × W ÷ 3.14 ÷ D・・・(8)
該発泡板のブローアップ比は、1〜4であることが好ましい。上記範囲内であれば、幅方向の延展が大きく樹脂積層部分も局所的に伸ばされて凹凸が発生することなく、発泡に対して十分な延展がなされることから、発泡板にしわが発生することがさらに防止される。上記観点から、ブローアップ比は1.5〜3.0が好ましく、1.8〜2.7がより好ましく、2.0〜2.5が更に好ましい。
本発明の製造方法においては、発泡層形成用樹脂溶融物10に、樹脂層形成用樹脂溶融物7を長手方向に筋状に複数積層し共押出する際に、各樹脂層3、3’1本あたりの、押出方向1m当たりの積層樹脂重量を0.01〜0.6g/mとし、且つ隣り合う樹脂層3、3’の平均中心間距離を2〜50mmとして、発泡層2、2’の少なくとも片面に樹脂層3、3’を筋状に複数形成することが好ましい。より均質で厚みムラの少ない発泡板を得るには、各樹脂層3、3’の1m当たりの積層樹脂重量を0.02〜0.5g/m、好ましくは0.03〜0.4g/mより好ましくは0.04〜0.3g/mとし、且つ隣り合う樹脂層3、3’の平均中心間距離を2.5〜45mm、好ましくは3〜40mmとすることが好ましい。
以下、本発明の発泡板について、実施例により具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されるものではない。
製造装置として、バレル内径90mmの第一押出機と、第一押出機に接続されたバレル内径120mmの第二押出機とからなるタンデム型の発泡層形成用押出機を用い、該第二押出機の出口に共押出用環状ダイ(リップ径100mm)を取付け、さらに該共押出用環状ダイに樹脂層形成用第三押出機(内径50mm)を連結させた共押出装置を用いた。
なお、実施例、比較例における、製造条件、スリット状ダイの設計形状、積層発泡シートの物性などを表1、2に記す。
なお、表1、2において、発泡層、樹脂層に用いた原料PS系樹脂(1)と(2)は以下のポリスチレン系樹脂を意味する。
PS系樹脂(1):PSジャパン社製GX251:溶融粘度1234Pa・s
PS系樹脂(2):PSジャパン社製680:溶融粘度930Pa・s
なお、ポリスチレン系樹脂の溶融粘度は、JIS K 7199に準拠し、キャピログラフ1D((株)東洋精機製作所製)の流動特性測定機を用いて、温度200℃、せん断速度100秒−1の条件で測定した値である。
また、着色剤としては、以下のものを使用した。
着色剤(1)レジノカラー工業株式会社製SBF−T−3775
着色剤(2)大日精化工業株式会社製 PS−M−SSCA11N7470BR
(実施例1)
表1、2に示す発泡層形成用ポリスチレン樹脂、気泡核剤としてタルク(ポリスチレン樹脂とタルクの総量に対する重量割合として表に示す重量%)、を第1押出機に供給して加熱、溶融、混練し、これにブタンを表2中に示す量注入し、第2押出機中で発泡に適した樹脂温度に調整して、発泡層形成用樹脂溶融物とし、共押出用環状ダイ中に導入した。
同時に、樹脂層形成用ポリスチレン系樹脂、酸化鉄を主成分とする茶色無機顔料を第3押出機に供給して、加熱、溶融、混練した後、揮発性可塑剤を注入し、樹脂層形成用樹脂溶融物とし、共押出用環状ダイに導入した。なお、樹脂層形成用樹脂溶融物には気泡調整剤を添加しなかった。
共押出用環状ダイ中で、発泡層形成用樹脂溶融物とスリット状の内リップから筋状とした樹脂層形成用樹脂溶融物とを合流させて、発泡層形成用樹脂溶融物に樹脂層形成用樹脂溶融物を積層してから筒状に共押出した後、この筒状積層発泡体14を形成した。該筒状発泡体の内面同士を融着することにより、本発明の筋状の樹脂層を有するポリスチレン系樹脂発泡板を得た。なお、環状ダイ出口の口径D(mm)を100mmとし、板幅W(mm)を330mmとして、ブローアップ比を2.1に調整した。得られた発泡板の特性等を表2に示す。
この発泡板は、筒状発泡体の発泡層同士が融着され、発泡層の両面に樹脂層が形成されており、また、全体に均質な筋状樹脂層が形成され、表面凹凸は少なく、表面平滑性に優れ、しかも加工適正が良好なものであった。
(実施例2)
樹脂層1本当たりの、押出方向1m当たりの積層樹脂重量を0.12gとし、発泡層の吐出量を表2の様に調整した以外は実施例1と同様に発泡板を得た。得られた発泡板の特性等を表2に示す。この発泡板は、全体に均質な筋状樹脂層が形成され、表面凹凸は少なく、表面平滑性に優れ、しかも加工適正が良好なものであった。
(実施例3)
環状ダイ条件を表2のようにして、表2に示す製造条件とした以外は実施例1と同様に発泡板を得た。得られた発泡板の特性等を表2に示す。この発泡板は、全体に均質な筋状樹脂層が形成され、表面凹凸は少なく、表面平滑性に優れ、しかも加工適正が良好なものであった。
(実施例4)
環状ダイ条件を表2のようにして、表2に示す製造条件とした以外は実施例1と同様に発泡板を得た。得られた発泡板の特性等を表2に示す。この発泡板は、全体に均質な筋状樹脂層が形成され、表面凹凸は少なく、表面平滑性に優れ、しかも加工適正が良好なものであった。
(実施例5)
環状ダイ条件を表2のようにして、表2に示す製造条件とした以外は実施例1と同様に発泡板を得た。得られた発泡板の特性等を表2に示す。この発泡板は、全体に均質な筋状樹脂層が形成され、表面凹凸は少なく、表面平滑性に優れ、しかも加工適正が良好なものであった。
(実施例6)
環状ダイ条件を表3のようにして、表3に示す製造条件とした以外は実施例1と同様に発泡板を得た。得られた発泡板の特性等を表3に示す。この発泡板は、全体に均質な筋状樹脂層が形成され、表面凹凸は少なく、表面平滑性に優れ、しかも加工適正が良好なものであった。
(実施例7)
実施例1の環状ダイ円周上に配された多数の樹脂層形成用孔(溝幅が0.6mmから0.8mm、1.0mmと変化させた、178本のスリット)の流路を介して、共押出し、引き取り機の速度および発泡剤量を調整して発泡シートを得た。得られた積層発泡シートの特性等を表3に示す。実施例1と同様にスリットの溝幅を変化させても、筋状模様は形成可能であり、表面凹凸の少ない発泡板が得られた。また、加工適正が良好なものであった。
(実施例8)
環状ダイ条件を表3のようにして、表3に示す製造条件とした以外は実施例1と同様に発泡板を得た。得られた発泡板の特性等を表3に示す。この発泡板は、全体に均質な筋状模様が形成され、表面平滑性に優れ、しかも加工適正が良好なものであった。
(比較例1)
環状ダイ条件を表3のようにして、表3に示す製造条件とした以外は実施例1と同様に積層板を得た。得られた発泡板の表面は極めて凹凸が大きくなり、平滑性に劣り、加工適正も低下するものであった。
(比較例2)
環状ダイ条件を表3のようにして、表3に示す製造条件とした以外は実施例1と同様に発泡板を得た。しかしながら、得られた発泡板の表面は極めて凹凸が大きく、平滑性に劣り、加工適正に劣るものであった。
表2及び表3において、各特性は以下のようにして測定評価した。
(発泡板の見かけ密度)
発泡板1の見かけ密度は、発泡板1の全幅にわたり、無作為に複数箇所(5箇所以上が望ましい)切り出した、試験片の重量(g)を該試験片の外形寸法から求められる体積(cm)で除した値を単位換算(g/cm)して各サンプルの見かけ密度を求め、得られた値の平均値を見かけ密度とした。
(発泡板の厚み)
発泡板1の厚みは、発泡板1を幅方向に沿って、一方の端部から他方の端部に至るまで等間隔に複数箇所(5箇所以上)の地点について測定される厚み(mm)の算術平均値として求めた。
(発泡板の最表面セル壁厚み)
前記発泡板1の樹脂層積層面側における、最表面部の最大セル壁厚みの測定は、発泡板1表裏面の幅方向に全幅の試験片を切り出し、該試験片の断面を拡大顕微鏡(デジタル顕微鏡)により観察して、発泡板1表面から、発泡板1の厚み方向に第一番目の気泡壁までの厚みを全ての気泡について測定し得られた測定値の最大値を記録した。この作業を3箇所について繰り返し、各測定値の最大値の算術平均を発泡板1の最表面部の最大セル壁厚みとした。
(発泡板表面の輪郭曲線の高さ)
前記発泡板表面の輪郭曲線の高さは、次の通り測定した。
発泡板の幅方向に全幅に切り出した試験片の試験片の断面を拡大顕微鏡(デジタル顕微鏡)により観察した。該拡大画面における、発泡板表面に存在する凹凸部分の頂点を特定し(個々の気泡による細かい凹凸は除く)、隣り合う凸部分の頂点間を結ぶ直線から、凹部の谷底部への垂線の長さ(α)を測定した。該拡大画面における全ての凹凸について同様の操作により、垂線の長さ(α)を測定した。上記操作を発泡板の異なる箇所(5箇所以上)から同様に切り出した試験片について測定し、それぞれの試験片の測定値における最大値の平均を発泡板表面の輪郭曲線の高さとした。なお、該拡大写真においては、図1に示されるように、凸部分は発泡層で形成され、凹部は樹脂層で形成されていた。
(独立気泡率)
発泡層2、2’の独立気泡率:S(%)は、ASTMD2856-70(1976再認定)に記載されている手順Cに準拠し、東芝ベックマン株式会社製の空気比較式比重計930型等を使用して測定される試験片の実容積(独立気泡の容積と樹脂部分の容積との和):Vx(cm)から、下記式(9)により算出される。
S(%)=(Vx−W/ρ)×100/(Va−W/ρ)・・・(9)
但し、上記式中の、Va、W、ρは以下の通りである。
Va: 測定に使用した試験片の見かけ容積(cm
W: 試験片の重量(g)
ρ: 試験片を構成する樹脂の密度(g/cm
なお、樹脂の密度ρ(g/cm)は、試験片の重量W(g)及び測定に使用した試験片を加熱プレスにより気泡を脱泡させてから冷却する操作を行い、得られたサンプルの体積(cm)から求めることができる。
(加工性)
発泡板を押出方向に200mm、幅50mmのサイズに切断し、該試験片の押出方向中央位置に、発泡板の平均厚みの90%の深さを有する内角90°のV字型の溝を切削加工にて作成した。該V字溝の内辺側が接触するよう90°折り曲げ、そのときにV字溝部分が破断するかどうか観察した。上記操作を発泡板の任意の箇所5箇所について行い、破断の無いものを○、破断したものを×とした。
(表面平滑性)
発泡板の樹脂層積層面側における、表面の輪郭曲線の高さにおいて、500μm未満のものを○、500μmを超えたものを×とした。
(外観評価)
発泡板の外観の評価は、以下の基準により行った。
◎・・・筋状模様が形成されている。また、茶系着色剤使用時には高級感のある木目調模様がみられる。
〇・・・筋状模様が形成されている。また、茶系着色剤使用時には木目調模様がみられる。
△・・・筋状模様が形成されているものの、樹脂層の中心間距離が離れすぎて茶系着色剤使用時には木目調模様にならない。
×・・・全面が均一となり、筋状模様が形成されていない。
(溶融粘度)
ポリスチレン系樹脂の溶融粘度は、JIS K 7199に準拠し、キャピログラフ1D((株)東洋精機製作所製)の流動特性測定機を用いて、温度200℃、せん断速度100秒−1の条件で測定した値である。
1 ポリスチレン系樹脂発泡板
2、2’ ポリスチレン系樹脂発泡層
3、3’ ポリスチレン系樹脂層
4 樹脂層を構成するポリスチレン系樹脂(B)
5 着色剤
6 揮発性可塑剤
7 樹脂層形成用のポリスチレン系樹脂溶融物
8 発泡層を構成するポリスチレン系樹脂(A)
9 物理発泡剤
10 発泡層形成用のポリスチレン系樹脂溶融物
11 第1の押出機
12 第2の押出機
13 環状ダイ
14 筒状積層発泡体
15 ピンチロール

Claims (4)

  1. 環状ダイから筒状に押出されたポリスチレン系樹脂筒状発泡体の内面を融着させて得られる、見掛け密度0.03〜0.24g/cm、厚み2〜15mmのポリスチレン系樹脂発泡板であって、
    該ポリスチレン系樹脂発泡板はポリスチレン系樹脂発泡層に、着色剤を含有するポリスチレン系樹脂層が押出方向に筋状に積層されてなり、
    前記ポリスチレン系樹脂発泡板の樹脂層積層面側における最表面部のセル壁の厚みが50μm以下であり、
    前記ポリスチレン系樹脂発泡板の樹脂層積層面側における表面の輪郭曲線の高さが500μm以下であることを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡板。
  2. 前記ポリスチレン系樹脂層1本当たり、押出方向1m当たりの積層樹脂重量(S)が0.01〜0.6gであり、隣り合う樹脂層の平均中心間距離(T)が2〜50mmであることを特徴とする請求項1に記載のポリスチレン系樹脂発泡板。
  3. 前記ポリスチレン系樹脂層1本当たり、押出方向1m当たりの積層樹脂重量(S)と前記平均中心間距離(T)とが、下記(1)式を満足することを特徴とする請求項に記載のポリスチレン系樹脂発泡板。
    0.03 ≦ S × T ≦ 15・・・・(1)
  4. 前記ポリスチレン系樹脂層の総積層量が2〜100g/mであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリスチレン系樹脂発泡板。
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