JP6639012B2 - ポリスチレン系樹脂板状発泡体 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリスチレン系樹脂発泡層の少なくとも片面に、押出方向に沿って筋状に積層された着色樹脂による筋状模様を有するポリスチレン系樹脂板状発泡体に関する。
板状のポリスチレン系樹脂発泡体(以下、単に板状発泡体ともいう。)は、軽量で曲げに対する剛性があり、安価に製造できるため、短冊状に切断されて箱形状に組立てたられものが弁当容器等として用いられてきた。これらの用途では、消費者の購買意欲を高めるため、容器の表面を木目調にして高級感を高める場合がある。この木目調はグラビアロール等により直接印刷する方法や、木目が印刷されたフィルムを接着剤等で貼り付ける方法等により形成されてきた。
しかし、木目模様が直接印刷された板状発泡体の場合、インクが食品などに付着する懸念がある。また、印刷フィルムが貼り付けられた板状発泡体の場合、リサイクルを行うと、インクやその溶剤の匂いがリサイクル原料に残留し、再利用が困難となる。さらに、これらの印刷やフィルムの貼付は板状発泡体を製造後、別途加工により施されるため、コスト高の要因となる。
前記の諸問題を解決するための技術として、例えば、特許文献1には、ポリスチレン発泡シートを製造する際に、共押出サーキュラダイを用い、ダイ内にて筒状に流れる発泡シート形成用の発泡性溶融樹脂の外表面に、模様形成用の発泡性溶融樹脂を複数個の溝より押出して積層し、模様形成用の発泡性溶融樹脂が積層された筒状の発泡性溶融樹脂を押出すことで発泡シート表面に筋状の模様を形成する技術が提案されている。
特開2003−94896号公報
板状発泡体が箱状に形成される場合、熱刃により井桁状の罫線を板状発泡体に形成し、井桁の四隅の部分を取除き、罫線が形成された面を内側にして折り曲げ加工を施すことによって、融着箱と呼ばれる箱形状に形成されることがある。このとき、前記の共押出法により筋状に樹脂を積層した板状発泡体は、従来の印刷やフィルム貼付により筋状模様を付与した板状発泡体と比較して、折り曲げ加工時に、板状発泡体の押出方向に沿って割れが発生しやすいことがわかった。
本発明は、表面に筋状の着色樹脂が積層されてなるポリスチレン系樹脂板状発泡体を用いて折り曲げ加工により融着箱を製造する際に、割れの発生が防止されるポリスチレン系樹脂板状発泡体を提供することを課題とする。
本発明によれば、以下に示すポリスチレン系樹脂板状発泡体が提供される。
[1]ポリスチレン系樹脂発泡層の少なくとも片面に、筋状に積層された、ポリスチレン系樹脂と着色剤とを含む着色樹脂による筋状模様を有する、全体見掛け密度0.03〜0.3g/cm 、全体厚み2〜30mm、独立気泡率60%以上のポリスチレン系樹脂板状発泡体において、
該発泡層はポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、及びスチレン系エラストマーを含有するポリスチレン系樹脂組成物から構成されており、
該ポリスチレン系樹脂組成物中のポリスチレン系樹脂の含有量が65〜96重量%、ポリオレフィン系樹脂の含有量が3〜25重量%、スチレン系エラストマーの含有量が1〜10重量%である(ただし、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、及びスチレン系エラストマーの合計を100重量%とする)と共に、該ポリオレフィン系樹脂の融点が130℃以下であり、板状発泡体が、井桁状に形成された罫線に沿う折り曲げ加工による箱形状の形成に用いられることを特徴とする、ポリスチレン系樹脂板状発泡体。
[2]前記ポリスチレン系樹脂板状発泡体の独気泡率が90%以上である、前記1に記載のポリスチレン系樹脂板状発泡体。
[3]前記発泡層の押出方向の平均気泡径DMDが100〜500μm、厚み方向の平均気泡径DVDが100〜500μmであると共に、平均気泡径DVDに対する平均気泡径DMDの比DMD/DVDが1.2以上である、前記1または2に記載のポリスチレン系樹脂板状発泡体。
[4]前記着色樹脂の総積層量が、片面当たり1〜50g/mである、前記1〜3のいずれかに記載のポリスチレン系樹脂板状発泡体。
[5]前記ポリスチレン系樹脂組成物において、ポリオレフィン系樹脂とスチレン系エラストマーとの重量比が、100:10〜100:50である、前記1〜4のいずれかに記載のポリスチレン系樹脂板状発泡体。
[6]前記ポリオレフィン系樹脂が低密度ポリエチレン及び/又はメタロセン系重合触媒を用いて重合されたポリプロピレンである、前記1〜5のいずれかに記載のポリスチレン系樹脂板状発泡体。
本発明のポリスチレン系樹脂板状発泡体(以下、単に板状発泡体ともいう。)は、ポリスチレン系樹脂発泡層の少なくとも片面に、着色樹脂による筋状模様を有するものであって、発泡層を、ポリスチレン系樹脂に、特定割合のポリオレフィン系樹脂とスチレン系エラストマーが配合されたポリスチレン系樹脂組成物で構成することで、曲げに対する剛性を維持したまま、優れた折り曲げ加工時の耐割れ性を有するものである。
本発明のポリスチレン系樹脂板状発泡体の一例を示す斜視図である。 本発明のポリスチレン系樹脂板状発泡体の一例を示す幅方向断面図である。 本発明のポリスチレン系樹脂板状発泡体の製造方法の一例を示す説明図である。 本発明で用いられる環状ダイの一例を示す説明図である。
以下、本発明のポリスチレン系樹脂板状発泡体について詳細に説明する。
本発明の板状発泡体は、ポリスチレン系樹脂発泡層(以下、単に発泡層ともいう。)の少なくとも片面に、押出方向に沿って筋状に積層された、ポリスチレン系樹脂と着色剤とを含む着色樹脂(以下、単に着色樹脂ともいう。)による筋状模様を有するものである。
本発明の板状発泡体の一例を図1、図2に示す。
図1は板状発泡体の斜視図、図2は幅方向の断面図である。図1、図2において、1は板状発泡体を、2は発泡層を、3は着色樹脂を、4は着色樹脂が積層されていない部分をそれぞれ示す。
次に、ポリスチレン系樹脂発泡層2を構成するポリスチレン系樹脂組成物について説明する。
発泡層はポリスチレン系樹脂組成物で構成されており、ポリスチレン系樹脂組成物はポリスチレン(A)、ポリオレフィン系樹脂、及びスチレン系エラストマーを含有する。
発泡層を構成するポリスチレン系樹脂(A)としては、スチレンを主体とする重合体であり、スチレン単独重合体のみならず、スチレンと共重合し得るビニル系単量体とスチレンとの共重合体を用いることができる。具体的には、ポリスチレン(GPPS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリスチレン−ポリフェニレンエーテル共重合体、ポリスチレンとポリフェニレンエーテルとの混合物等が挙げられる。また、これらのポリスチレン系樹脂は2種以上を混合して用いてもよい。
なお、本発明におけるポリスチレン系樹脂は、スチレン成分が50モル%以上のものであり、好ましくは60モル%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上である。
本発明においては、前記ポリスチレン系樹脂(A)のうち、通常のポリスチレン系樹脂板状発泡体に用いられる汎用ポリスチレンを好適に用いることができる。
ポリスチレン系樹脂(A)の溶融粘度は、押出発泡性の観点から、500Pa・s〜2500Pa・sが好ましく、700〜2000Pa・sがより好ましく、800〜1800Pa・sが更に好ましい。
また、ポリスチレン系樹脂(A)のガラス転移点(Tg)は、押出発泡性の観点から、110℃未満であることが好ましい。
ポリスチレン系樹脂(A)、後述するポリスチレン系樹脂(B)の溶融粘度は、JIS K 7199に準拠して、キャピログラフ1D((株)東洋精機製作所製)などの流動特性測定機を用いて、温度200℃、せん断速度100秒−1の条件にて測定した値である。
発泡層を構成するポリスチレン系樹脂組成物は、融点が130℃以下のポリオレフィン系樹脂を含有する。
融点が130℃以下のポリオレフィン系樹脂としては、例えば、メタロセン系重合触媒を用いて重合されたポリプロピレン(m−PP)等のポリプロピレン系樹脂、高密度ポリエチレン(HDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)等のポリエチレン系樹脂等が例示される。
これらの中では、高い独立気泡率を有する板状発泡体を得やすいと共に、耐折り曲げ加工割れ性を向上させやすいことから、ポリエチレン系樹脂を用いることが好ましく、ポリエチレン系樹脂の中でも、低密度ポリエチレンを用いることが好ましい。
なお、一般に、低密度ポリエチレンとは、長鎖分岐構造を有する密度0.91g/cm以上0.93g/cm未満のポリエチレン系樹脂をいう。また、本発明におけるポリエチレン系樹脂は、エチレン成分が50モル%以上のものであり、好ましくは60モル%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上である。
ポリオレフィン系樹脂の融点が高すぎると、板状発泡体の独立気泡率が低下するおそれがあり、さらに板状発泡体の折り曲げ加工時に、板状発泡体の押出方向に沿って割れが発生するおそれがある。かかる観点から、該融点は125℃以下であることが好ましく、120℃以下であることがより好ましい。また、該融点の下限は、本発明の所期の目的を達成できる範囲であればよいが、概ね100℃であることが好ましく、より好ましくは105℃である。
ポリオレフィン系樹脂の融点は、JIS K7121(1987)に準拠する方法により測定することができる。詳しくは、JIS K7121(1987)における試験片の状態調節(2)の条件(ただし、冷却速度は10℃/分)により前処理を行い、10℃/分にて昇温することにより融解ピークを得る。そして得られた融解ピークの頂点の温度を融点とする。また、融解ピークが2つ以上現れる場合は、最も面積の大きな融解ピークの頂点の温度を融点とする。
発泡層を構成するポリスチレン系樹脂組成物はスチレン系エラストマーを含有する。
スチレン系エラストマーとしては既知の一般的なスチレン系エラストマーを用いることができる。例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SBBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(SEEPS)等を挙げることができる。これらの中でも、ポリスチレン系樹脂中にポリオレフィン系樹脂を分散させやすいことから、SEBS、SBBS、SEPSを用いることが好ましく、特に、SEBSを用いることが好ましい。
なお、上記したスチレン系エラストマーについては、例えば、「プラスチックエージ」、第101頁〜第106頁(June1985)等に詳述されている。また、スチレン系エラストマーのスチレン成分比率については、本発明の所期の目的を達成できる範囲であれば制限はないが、概ね20〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは25〜45質量%である。
ポリスチレン系樹脂組成物中のポリスチレン系樹脂の含有量は、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、及びスチレン系エラストマーの合計量を100重量%として、65〜96重量%である。ポリスチレン系樹脂の含有量が少なすぎると、剛性が低下するおそれがある。該含有量が多すぎると、折り曲げ加工時の割れが発生するおそれがある。かかる観点から、該含有量の下限は70重量%が好ましい。一方、その上限は95重量%が好ましく、より好ましくは90重量%である。
ポリスチレン系樹脂組成物中のポリオレフィン系樹脂の含有量は、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、及びスチレン系エラストマーの合計量を100重量%として、3〜25重量%である。
該含有量が少なすぎると、折り曲げ加工時の割れを防止できないおそれがある。一方、該含有量が多すぎると、板状発泡体の曲げ弾性率が大きく低下し、板材に要求される曲げ剛性が不足するおそれがある。
かかる観点から、該含有量の下限は5重量%が好ましく、より好ましくは8重量%である。一方、その上限は23重量%が好ましく、より好ましくは21重量%である。
ポリスチレン系樹脂組成物中のスチレン系エラストマーの含有量は、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、及びスチレン系エラストマーの合計量を100重量%として、1〜10重量%である。
該含有量が少なすぎると、ポリスチレン系樹脂中におけるポリオレフィン系樹脂の分散性が低下し、板状発泡体の独立気泡率が低下するおそれがあると共に、板状発泡体の折り曲げ加工時に、板状発泡体の押出方向に沿って割れが発生するおそれがある。
一方、該配合量が多すぎると、板状発泡体の曲げに対する剛性が大きく低下するおそれがある。
かかる観点から、該含有量の下限は1.5重量%が好ましく、より好ましくは2重量%である。一方、その上限は8重量%が好ましく、より好ましくは7重量%である。
ポリスチレン系樹脂組成物中のポリオレフィン系樹脂とスチレン系エラストマーの合計含有量は、高い独立気泡率を有する板状発泡体が得られやすくなると共に、折り曲げ加工時の耐割れ性を効果的に向上させることができる観点から、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、及びスチレン系エラストマーの合計量を100重量%として、30重量%以下であることが好ましい。
かかる観点から、該含有量の上限は25重量%であることがより好ましい。一方、その下限は、概ね5重量%である。
ポリスチレン系樹脂組成物中の、ポリオレフィン系樹脂とスチレン系エラストマーとの重量比は、100:10〜100:50であることが好ましい。スチレン系エラストマーの含有量を前記範囲とすることで、高い独立気泡率を有すると共に、曲げに対する剛性や折り曲げ加工時の耐割れ性に優れる板状発泡体をより得やすくなる。
かかる観点から、ポリオレフィン系樹脂とスチレン系エラストマーとの重量比は100:15〜100:45であることが好ましく、より好ましくは100:20〜100:40である。
ポリスチレン系樹脂組成物には、本発明の目的を阻害しない範囲で、前記したポリスチレン系樹脂やポリオレフィン系樹脂以外の樹脂を配合することができる。
その場合、これらの樹脂の配合量の上限は、ポリスチレン系樹脂組成物100重量部に対して、概ね20重量部であることが好ましく、より好ましくは10重量部であり、さらに好ましくは5重量部、特に好ましくは1重量部である。
本発明においては、発泡層として、前記したように、ポリオレフィン系樹脂やスチレン系エラストマーが配合された特定のポリスチレン系樹脂組成物を用いることにより、折り曲げ加工時の板状発泡体の押出方向に沿った割れの発生を抑制することができる。この理由は、発泡層として特定のポリスチレン系樹脂組成物を用いることで、板状発泡体の圧縮強度を低減できるためと考えられる。
さらに、通常、発泡層にポリオレフィン系樹脂やスチレン系エラストマーが配合されると、板状発泡体の曲げに対する剛性が低下する傾向にある。これに対し、前記したように、ポリオレフィン系樹脂とスチレン系エラストマーを特定量で含有するポリスチレン系樹脂組成物で発泡層を構成すると、板状発泡体の曲げに対する剛性を維持することができる。
次に、着色樹脂3について説明する。
着色樹脂はポリスチレン系樹脂と着色剤とを含有し、着色樹脂が板状発泡体押出方向に沿った複数の筋状模様としてポリスチレン系樹脂発泡層の片面又は両面に積層されている。
筋状の着色樹脂を形成する方法としては、ダイ内で発泡層形成用の発泡性溶融樹脂に着色樹脂形成用溶融樹脂を筋状に積層し押出発泡させる共押出発泡方法を用いることができる。
図2に示すように、筋状の着色樹脂3のみを積層し、着色樹脂3が積層されていない表面部分4を発泡層2とすることができる。以下、筋状の着色樹脂3のみが積層された、図2に示す態様の板状発泡体について説明する。
着色樹脂を構成するポリスチレン系樹脂(B)としては、例えば、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリスチレン−ポリフェニレンエーテル共重合体、ポリスチレンとポリフェニレンエーテルとの混合物等が例示される。また、これらのポリスチレン系樹脂は2種以上を混合して用いてもよい。
着色剤の配合量は、着色剤の種類によっても異なるが、ポリスチレン系樹脂(B)100重量部に対して、その上限は、概ね10重量部が好ましく、より好ましくは5重量部である。また下限は、概ね0.1重量部が好ましく、より好ましくは0.5重量部である。
ポリスチレン系樹脂(B)の溶融粘度は、発泡層の表面に均等に着色樹脂を積層しやすいことから、600〜1400Pa・sとすることが好ましく、700〜1300Pa・sとすることがより好ましく、800〜1200Pa・sとすることがさらに好ましい。
また、ポリスチレン系樹脂(B)には、所望される目的に応じて、前記ポリスチレン系樹脂のほか、他の樹脂成分として、プロピレン単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体等のポリプロピレン系樹脂、低密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂等を配合することができる。
他の樹脂成分を配合する場合、その配合量は、本発明の所期の目的を達成できる範囲であれば制限はないが、ポリスチレン系樹脂(B)100重量部に対して、概ね20重量部以下であることが好ましく、より好ましくは10重量部以下である。
着色樹脂に配合される着色剤としては、無機系の顔料や有機系の顔料または染料を用いることができる。有機顔料の例としては、モノアゾ系、クロモフタールレッド等の縮合アゾ系、アンスラキノン系、イソインドリノン系、複素環系、ペリノン系、キナクリドン系、ペリレン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、フタロシアニン系、ニトロソ系、フタロシアニン顔料、有機蛍光顔料等が挙げられる。無機顔料の例としては、酸化チタン、カーボンブラック、チタンイエロー、酸化鉄、群青、コバルトブルー、焼成顔料、メタリック顔料、マイカ、パール顔料、亜鉛華、沈降性シリカ、カドミウム赤等が挙げられる。また、有機染料の例としてはアンスラキノン系、複素環系、ペリノン系、塩基性染料、酸性染料、媒染染料等が挙げられる。これらの中でも、安価に入手できることから、無機顔料を用いることが好ましい。また、着色剤は、二種以上を使用することもできる。
なお、食品容器に用いる場合には、上記の中からポリオレフィン等衛生協議会登録品を選択して用いることが好ましい。
着色剤として酸化鉄、または酸化鉄を含有する茶系の着色剤、例えば酸化鉄、カーボンブラック、酸化チタンの混合物からなる着色剤を用いた場合には、着色樹脂層が茶系の色を呈し、木目調または柾目調の模様が形成されることから、より高級感溢れる板状発泡体を得ることができる。
着色剤は、着色剤が粉体の場合、そのままポリスチレン系樹脂(B)に添加することもできれば、マスターバッチとしてポリスチレン系樹脂(B)に添加することもできる。
なお、本発明においては、着色樹脂に着色剤を含有させると共に、発泡層に着色剤を含有させることもできる。この場合、発泡層に比べて着色樹脂を濃色にすることが好ましい。
着色樹脂には、各種の添加剤を含有させることができる。各種の添加剤としては、例えば、帯電防止剤、酸化防止剤、熱安定剤、耐候剤、紫外線吸収剤、難燃剤、充填剤、抗菌剤等が挙げられる。
帯電防止剤としては、従来公知のものを用いることができ、例えば、ポリオレフィンのブロックと親水性ポリマーのブロックとが繰り返し結合した構造を有するブロック共重合体や、アイオノマー等の高分子型帯電防止剤を用いることができる。具体的には、三井デュポンポリケミカル(株)製MK400、三洋化成工業株式会社製のペレスタット(商標)VL300、ペレスタットHC250、ペレクトロン(商標)HS、ペレクトロンPVH等を挙げることができる。
帯電防止剤を配合する場合、その配合量は、帯電防止剤の性能にもよるが、ポリスチレン系樹脂(B)100重量部に対して、20重量部以下が好ましく、より好ましくは15重量部以下である。高分子型帯電防止剤を添加する場合、ポリスチレン系樹脂への分散性を向上させ、着色樹脂から高分子型帯電防止剤が脱離することを防止する観点から、他の樹脂成分として、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)等のスチレン系エラストマーを配合することが好ましい。その場合、スチレン系エラストマーの添加量の下限は、ポリスチレン系樹脂(B)100重量部対して、概ね1重量部が好ましく、より好ましくは2重量部である。また、板状発泡体の剛性や帯電防止性能維持の観点から、その上限は、概ね20重量部であることが好ましく、より好ましくは15重量部、さらに好ましくは10重量部である。
次に、本発明の板状発泡体1の物性について説明する。
板状発泡体の全体見掛け密度は、0.03〜0.3g/cmである。全体見掛け密度が低すぎると、板状発泡体の剛性が低下し、食品容器やサインボード等の用途に用いることができなくなるおそれがある。一方、全体見掛け密度が高すぎると、板状発泡体の緩衝性や軽量性が低下するおそれがある。
かかる観点から、全体見掛け密度は0.04〜0.2g/cmが好ましく、より好ましくは0.045〜0.1g/cmである。 なお、本発明における板状発泡体の全体見かけ密度は、板状発泡体の全体坪量を板状発泡体の全体厚みで除した値を単位換算することにより求めることができる。
板状発泡体の全体厚みは、板状発泡体の軽量性や生産性の観点から、30mm以下であることが好ましく、より好ましくは25mm以下、さらに好ましくは20mm以下、特に好ましくは10mm以下である。また、全体厚みの下限は、板状発泡体の剛性の観点から、概ね0.5mmであり、より好ましくは1mm、さらに好ましくは2mmである。
なお、本発明における板状発泡体の全体厚みは、板状発泡体の全幅にわたって幅方向に1cm間隔で測定される厚み(mm)の算術平均値として求めることができる。
板状発泡体の全体坪量は、同様の理由で、100〜1000g/mが好ましく、より好ましくは130〜800g/m、さらに好ましくは150〜600g/mである。
板状発泡体の全体坪量の測定方法としては、板状発泡体の全幅に亘って幅250mmの試験片を切り出し、該試験片の重量(g)を該試験片の面積(板幅(mm)×250mm)で割り算し、1m当たりの板状発泡体の重量(g)に換算し、これを板状発泡体の全体坪量(g/m)とする。
着色樹脂の片面当たりの総積層量は、1〜50g/mの範囲であることが好ましい。この範囲の着色樹脂が積層されることにより、表面平滑性に優れる板状発泡体を得ることができる。
かかる観点から、着色樹脂の片面当たりの総積層量は、3〜40g/mがより好ましく、5〜30g/mがさらに好ましい。
なお、着色樹脂が共押出により発泡層の片面に積層される場合、着色樹脂層の片面当たりの総積層量は、着色樹脂層押出機吐出量をL(kg/hr)、板状発泡体引取速度M(m/min)、板状発泡体の幅N(m)として、次式により求めることができる。
着色樹脂の片面あたりの総積層量(g/m)=L×10/(M×N×60)
また、後述するように、発泡層の外側に着色樹脂が積層された筒状の発泡体をロールなどにて挟み込み、筒状の発泡体の内面を融着させて板状発泡体を得る場合には、次式により求めることができる。
着色樹脂の片面あたりの総積層量(g/m)=L×10/(M×N×60×2)
本発明の発泡層において、押出方向の平均気泡径DMDは100〜500μmであることが好ましい。
平均気泡径DMDがこの範囲であることにより、板状発泡体の剛性に優れると共に、外観がより美麗なものとなる。かかる観点から、DMDは150〜400μmであることがより好ましい。
厚み方向の平均気泡径DVDは、平均気泡径DMDと同様な理由で、100〜500μmであることが好ましく、150〜400μmであることがより好ましい。
平均気泡径DVDに対する平均気泡径DMDの比DMD/DVD(気泡変形率)は1.2以上であることが好ましい。比DMD/DVDがこの範囲であることにより、板状発泡体の曲げに対する剛性を維持したまま、折り曲げ加工時の耐割れ性をさらに向上させることができる。かかる観点から、比DMD/DVDは1.3以上が好ましく、より好ましくは1.4以上である。一方、その上限は概ね2程度である。
前記気泡径と気泡変形率は、発泡層において、板状発泡体の押出方向に十分に発泡層が引き伸ばされることで達成される。本発明においては、発泡層に融点が130℃以下のポリオレフィン系樹脂を配合することで、押出発泡時において発泡層の固化を遅らせることができるので、気泡が押出方向に延伸されやすくなるように調整することが容易である。発泡板の気泡が扁平化すると、発泡板の曲げに対する剛性を維持したまま、折り曲げ加工時の耐割れ性をさらに高めることができると考えられる。
発泡層の厚み方向の平均気泡径DVD、押出方向の平均気泡径DMD、及び幅方向の平均気泡径(DTD)は、次のように測定される。
まず、板状発泡体の押出方向(MD)、及び幅方向(TD)に沿って板状発泡体をスライスし、それぞれの方向の垂直断面写真を撮影する。次に、押出方向、及び幅方向の各断面写真において、100個以上の気泡を無作為に選択し、投影画像の拡大率を考慮した垂直フェレ系(板状発泡体の厚み方向に対して平行なフェレ径)、水平フェレ径(板状発泡体の押出方向、及び幅方向に対して平行なフェレ径)をそれぞれ測定する。測定した垂直フェレ系の算術平均値を平均気泡径DVD、押出方向の平均水平フェレ径の算術平均値を平均気泡径DMD、幅方向の平均水平フェレ径の算術平均値を平均気泡径(DTD)とする。
板状発泡体の独立気泡率は、板状発泡体の曲げに対する剛性を高める観点から、60%以上が好ましく、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上である。
独立気泡率は、ASTM−D2856−70の手順Cに従って、東芝ベックマン株式会社の空気比較式比重計930型を使用して測定(板状発泡体から25mm×25mm×20mmのサイズに切断されたカットサンプルをサンプルカップ内に収容して測定する。ただし、板状発泡体の厚みが20mmに達しない場合には、例えば、25mm×25mm×板状発泡体厚みのカットサンプルを複数枚重ねてサンプルカップ内に収容して測定すればよい。)された板状発泡体(カットサンプル)の真の体積Vxを用い、下記式により独立気泡率S(%)を計算し、N=3の平均値で求める。
S(%)=(Vx−W/ρ)×100/(Va−W/ρ)
Vx:上記方法で測定されたカットサンプルの真の体積(cm3)であり、板状発泡体を構成する樹脂の容積と、カットサンプル内の独立気泡部分の気泡全容積との和に相当する。
Va:測定に使用されたカットサンプルの外寸から計算されたカットサンプルの見掛け上の体積(cm3)。
W:測定に使用されたカットサンプル全重量(g)。
ρ:板状発泡体を構成する樹脂の密度(g/cm3
次に、本発明の板状発泡体の共押出による製造方法について、図面を用いて説明する。
共押出法により、発泡層に押出方向に沿って筋状に樹脂が積層された板状発泡体は、板状発泡体表層部において、板状発泡体の幅方向に配向がかかりにくくなるため、折り曲げ加工時に、板状発泡体の押出方向に沿った割れが発生しやすくなると考えられる。本発明においては、前記したポリスチレン系樹脂組成物の組成により、押出方向に沿った割れの発生を防止すると共に、板状発泡体の曲げに対する剛性を維持することができる。
共押出法により板状発泡体を製造する場合、共押出用環状ダイを用いることが好ましい。共押出用環状ダイを用いれば、幅が1000mm以上の幅広の板状発泡体を容易に製造することができる。共押出用環状ダイの一例を図4に示す。
まず、図3に示すように、ポリスチレン系樹脂(A)11とポリオレフィン系樹脂12とスチレン系エラストマー13と必要に応じて添加される気泡調整剤などの添加剤14とを発泡層形成用押出機15に供給し、加熱混練してから物理発泡剤16を圧入し、さらに混練して発泡層形成用樹脂溶融物17とする。
同時に、前記ポリスチレン系樹脂(B)21と、着色剤22などを着色樹脂形成用押出機23に供給し、加熱混練して着色樹脂形成用樹脂溶融物24とする。
着色樹脂形成用樹脂溶融物24には揮発性可塑剤26が添加されていることが好ましい。揮発性可塑剤としては、樹脂溶融物の溶融粘度を低下させる機能を有すると共に、着色樹脂形成後に、該着色樹脂より揮発しやすいものが用いられる。
揮発性可塑剤を樹脂溶融物中に添加することにより、板状発泡体を共押出する際に、着色樹脂形成用樹脂溶融物の押出温度を発泡層形成用樹脂溶融物の押出温度に近づけることができると共に、軟化状態の着色樹脂の溶融伸びを向上させることができる。そうすると、発泡時に着色樹脂の熱によって板状発泡体の気泡が破壊されにくくなり、さらに着色樹脂の伸びが板状発泡体の発泡時の伸びに追随しやすくなる。
揮発性可塑剤としては、例えば、炭素数2〜7の脂肪族炭化水素、炭素数1〜4の脂肪族アルコール、又は炭素数2〜8の脂肪族エーテルから選択される1種、或いは2種以上のものが好ましく用いられる。これらの中でも、ポリスチレン系樹脂への溶解性、取扱いの容易さ等の観点から、炭素数2〜7の脂肪族炭化水素が好ましい。炭素数2〜7の脂肪族炭化水素としては、具体的には、エタン、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、イソヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等が挙げられる。
揮発性可塑剤の添加量については、着色樹脂(添加剤等を含む)100重量部に対して1重量部〜20重量部であることが好ましい。
物理発泡剤としては、例えば、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ノルマルヘキサン、イソヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等の炭素数2以上7以下の脂肪族炭化水素、塩化メチル、塩化エチル、1,1,1,2−テトラフロロエタン、1,1−ジフロロエタン等の炭化水素1以上3以下のハロゲン化脂肪族炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1以上4以下の脂肪族アルコール、又はメチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、イソプロピルエーテル、メチルエチルエーテル等の炭素数2以上8以下の脂肪族エーテル、等の有機系物理発泡剤、窒素、二酸化炭素、空気、水等の無機系物理発泡剤が挙げられる。これらの物理発泡剤は、2種以上を混合して併用することが可能である。これらのうち、特にポリスチレン系樹脂への溶解性、押出発泡性の観点から有機系物理発泡剤が好ましく、中でもノルマルブタン、イソブタン、又はこれらの混合物を主成分とするものが好適である。
物理発泡剤の添加量は、発泡剤の種類、目的とする見掛け密度に応じて調整する。また気泡調整剤の添加量は、目的とする気泡径に応じて調節する。例えば、発泡剤としてイソブタン30重量%とノルマルブタン70重量%との混合ブタンを用いて、前記見掛け密度範囲の板状発泡体を得るためには、混合ブタンの添加量は、ポリスチレン系樹脂組成物(添加剤等を含む)100重量部に対して1〜30重量部、好ましくは2〜20重量部、より好ましくは3〜15重量部である。
前記発泡層形成用樹脂溶融物に添加される気泡調整剤としては有機系のもの、無機系のもののいずれも使用することができる。無機系気泡調整剤としては、ホウ酸亜鉛、ホウ酸マグネシウム、硼砂等のホウ酸金属塩、塩化ナトリウム、水酸化アルミニウム、タルク、ゼオライト、シリカ、炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム等が挙げられる。また有機系気泡調整剤としては、リン酸−2,2−メチレンビス(4,6−tert−ブチルフェニル)ナトリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カルシウム、安息香酸アルミニウム、ステアリン酸ナトリウム等が挙げられる。またクエン酸と重炭酸ナトリウム、クエン酸のアルカリ塩と重炭酸ナトリウム等を組み合わせたもの等も気泡調整剤として用いることができる。これらの気泡調整剤は2種以上を混合して用いることもできる。
なお、気泡調整剤の添加量は、ポリスチレン系樹脂組成物100重量部に対して、概ね0.01〜3重量部、好ましくは0.03〜2重量部である。
次に、発泡層形成用樹脂溶融物17と着色樹脂形成用樹脂溶融物24とを、それぞれ適正温度に調整してから、共押出用環状ダイ25に導入する。共押出用環状ダイ内で筒状に流動する発泡層形成用樹脂溶融物17の周面に着色樹脂形成用樹脂溶融物24を、押出方向に沿う複数の筋状となるように合流積層させてから、共押出発泡を行ない、発泡層形成用樹脂溶融物17を発泡させることにより、発泡層2の表面に着色樹脂3による筋状模様が形成された筒状積層発泡体27を押出す。
なお、共押出法では、発泡層形成用樹脂溶融物に着色樹脂形成用樹脂溶融物の温度をできるだけ近づけた方がより独立気泡率の高い板状発泡体が得られることから好ましい。
この筒状積層発泡体27をピンチロール28に通過させて、筒状積層発泡体27の内面の発泡層同士を融着させることにより、本発明の筋状模様を有する板状発泡体を得ることができる。
また、特に図示しないが、筒状積層発泡体27の内面を円柱状冷却装置の側面上を通過させて冷却してから一端を切り開くことでシート状の発泡体を得て、得られた発泡体を加熱炉にて加熱し板状に賦形することで板状発泡体を得ることもできる。
なお、図3に示すような環状ダイ25において、着色樹脂形成用樹脂溶融物24は、円筒状に流動する発泡層形成用樹脂溶融物の周囲に配された着色樹脂形成用の流路31を通って、孔状の出口形状を有する多数の内部リップ29から発泡層形成用樹脂溶融物17の外周面30に筋状に積層合流できる構造のものを用いることが好ましい。
共押出用環状ダイ25内に設けられる、着色樹脂形成用の内部リップについては、発泡層2の外周面に着色樹脂の筋状模様が形成できさえすれば、形状等は特に限定されるものではないが、内部リップの幅(円周方向)は0.4〜6.0mmとすることが好ましく、0.5〜5.0mmとすることがより好ましく、0.6〜4.0mmとすることがさらに好ましい。この幅であれば、着色樹脂一本あたりの幅が、概ね0.5〜20mm、好ましくは0.8〜15mmの着色樹脂が板状発泡体に形成されやすくなる。また、内部リップの高さ(幅方向と直行する方向)は、0.5〜5mmであることが好ましい。
また、着色樹脂形成用樹脂溶融物と発泡層形成用樹脂溶融物の積層部分における、隣り合う内部リップ間の平均中心間長さは、1〜12mmとすることが好ましく、2〜11mmとすることが、良好な着色樹脂が形成される観点からより好ましい。
板状発泡体のブローアップ比は、1.5〜4であることが好ましい。この範囲内であれば、幅方向の延展が大きく着色樹脂の積層部分も局所的に伸ばされて凹凸が発生することなく、押出発泡する際に十分な延展がなされることから、板状発泡体にしわが発生しにくくなる。かかる観点から、ブローアップ比は2.0〜3.5が好ましく、2.2〜3.2がより好ましく、2.4〜3.0が更に好ましい。
前記環状ダイ、押出機等の製造装置は、従来押出発泡の分野で用いられてきた公知のものを用いることができる。
以下、本発明のポリスチレン系樹脂板状発泡体を実施例により更に詳細に説明する。ただし、本発明は実施例に限定されるものではない。
製造装置として、バレル内径90mmの第1押出機と、該押出機に接続されたバレル内径120mmの第2押出機とからなるタンデム型の発泡層形成用押出機を用い、第2押出機の出口に共押出用環状ダイ(リップ径100mm)を取付け、さらに共押出用環状ダイに着色樹脂形成用第3押出機(内径50mm)を連結させた共押出装置を用いた。
なお、発泡層、着色樹脂に用いた原料ポリスチレン系樹脂、着色剤、帯電防止剤として以下のものを用いた。
ポリスチレン系樹脂(1):PSジャパン株式会社製 ポリスチレン「HH102」:溶融粘度1234Pa・s
ポリスチレン系樹脂(2):PSジャパン株式会社製 ポリスチレン「680」:溶融粘度930Pa・s
ポリオレフィン系樹脂(1):分岐状低密度ポリエチレン「F102」(住友化学工業株式会社製、密度922kg/m、MFR0.3g/10分、溶融張力179mN、融点109℃、結晶化温度95℃)
ポリオレフィン系樹脂(2):直鎖状低密度ポリエチレン「UF230」(日本ポリエチレン株式会社製、密度921kg/m、MFR1.0g/10分、融点121℃)
ポリオレフィン系樹脂(3):ポリプロピレン「WFX4T」(日本ポリプロピレン株式会社製、密度900kg/m、MFR7g/10分、融点125℃)
スチレン系エラストマー(1):旭化成ケミカルズ株式会社製 スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)「H1041」
スチレン系エラストマー(2):旭化成ケミカルズ株式会社製 スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SBBS)「タフテックP2000」
着色剤(1):レジノカラー工業株式会社製SBF−T−3775 ベージュ顔料マスターバッチ
着色剤(2):大日精化工業株式会社製PS−M−SSCA11N7470BR 茶色顔料マスターバッチ
高分子型帯電防止剤(1):三井デュポンポリケミカル株式会社製 エチレン系アイオノマー「MK400」
(実施例1)
ポリスチレン系樹脂(1)、ポリオレフィン系樹脂(1)、及びスチレン系エラストマー(1)を表1に記載の配合とし、ポリスチレン系樹脂組成物100重量部に対して、気泡調整剤としてのタルクを1重量部、着色剤(1)を1重量部第1押出機に供給して加熱、混練し、この溶融混練物1kgに対して混合ブタン(イソブタン30質量%とノルマルブタン70質量%との混合物)を0.9mol注入し、第2押出機中で樹脂温度を135℃に調整して、発泡層形成用樹脂溶融物とし、共押出用環状ダイ中に導入した。
同時に、表2に示すように、ポリスチレン系樹脂(2)100重量部、高分子型帯電防止剤(1)7重量部、スチレン系エラストマー(2)3重量部、着色剤(2)3重量部を第3押出機に供給して、加熱、混練した後、揮発性可塑剤として混合ブタンをこの樹脂溶融物1kgに対して0.6mol注入し、160℃に調整後、着色樹脂形成用樹脂溶融物として共押出用環状ダイに導入した。なお、着色樹脂形成用樹脂溶融物には気泡調整剤を添加しなかった。
共押出環状ダイは、着色樹脂形成用樹脂溶融物の流路として、発泡層形成用樹脂溶融物の流路外周、直径88mmの円周に対し、周に沿って幅0.8mm、高さ1.2mmの矩形の断面形状を有する内部リップが180ケ所均等に設けられたものを用いた。
共押出用環状ダイ中で、発泡層形成用樹脂溶融物と、孔状の出口形状を有する多数の内部リップから筋状に押出した着色樹脂形成用樹脂溶融物とを合流させて、筒状に流動する発泡層形成用樹脂溶融物の外周に着色樹脂形成用樹脂溶融物を積層した後、口径100mmの環状ダイから筒状に共押出し、筒状積層発泡体を形成した。該筒状発泡体ピンチロールで挟んで内面同士を融着させることにより、本発明の筋状模様を有する幅410mm、厚み4mmポリスチレン系樹脂板状発泡体を得た。得られた板状発泡体の物性を表3に示す。
(実施例2、3)
ポリスチレン系樹脂(1)、ポリオレフィン系樹脂(1)、及びスチレン系エラストマー(1)の配合量を表1に記載の量とした以外は実施例1と同様に、筋状模様を有する板状発泡体を得た。得られた板状発泡体の物性を表3に示す。
(実施例4、5)
実施例4では、ポリオレフィン系樹脂としてポリオレフィン系樹脂(2)を用い、実施例5では、ポリオレフィン系樹脂としてポリオレフィン系樹脂(3)を用いた以外、実施例1と同様にして筋状模様を有する板状発泡体を得た。得られた板状発泡体の特性等を表3に示す。
(比較例1)
ポリスチレン系樹脂(1)、ポリオレフィン系樹脂(1)、及びスチレン系エラストマー(1)を表1に記載の配合量で配合した以外は実施例1と同様として筋状模様を有するポリスチレン系樹脂板状発泡体を得た。得られた板状発泡体の物性を表3に示す。
(比較例2)
ポリスチレン系樹脂(1)、ポリオレフィン系樹脂(1)、及びスチレン系エラストマー(1)を表1に記載の配合量で配合した以外は実施例1と同様として筋状模様を有するポリスチレン系樹脂板状発泡体を得た。得られた板状発泡体の物性を表3に示す。
(比較例3)
ポリオレフィン系樹脂として、高密度ポリエチレン「HB530」(日本ポリエチレン株式会社製、密度962kg/m、MFR0.3g/10分、融点136℃)を用いた以外は実施例1と同様にして筋状模様を有するポリスチレン系樹脂板状発泡体の製造を試みたが、良好な発泡体は得られなかった。
実施例1〜5及び比較例1〜2で得られたポリスチレン系樹脂板状発泡体について、全体坪量、全体見かけ密度、着色樹脂の片面当たりの総積層量、厚み、独立気泡率、発泡層の平均気泡径、気泡変形率を前記した方法により測定した。その結果を表3に示す。
また、実施例1〜5及び比較例1〜2で得られたポリスチレン系樹脂板状発泡体について、曲げ弾性率、20%圧縮応力、加工割れ評価を下記基準で評価した。その結果を表3に示す。
(曲げ弾性率)
板状発泡体の曲げ弾性率の測定は、JIS K 7203(1982)に準拠して、ポリスチレン系樹脂板状発泡体の押出方向(MD)と幅方向(TD)のそれぞれについて測定した。ポリスチレン系樹脂板状発泡体から、押出方向、及び幅方向に沿って長さ100mm×幅25mmの寸法にそれぞれ切り出し、試験片(試験片の厚みは、ポリスチレン系樹脂板状発泡体と同じである)とした。
次に、前記試験片を用い、支点先端のR=5mm、圧支先端のR=5mm、支点間距離50mm、曲げ速度10mm/minの条件にて曲げ弾性率の測定試験を行った。押出方向、幅方向それぞれ5個の試験片について測定を行い、得られた押出方向についての曲げ弾性率の測定値、幅方向についての曲げ弾性率の測定値について算術平均値をそれぞれ求め、押出方向(MD)の曲げ弾性率(MPa)、幅方向(TD)の曲げ弾性率(MPa)とした。
(20%圧縮応力)
板状発泡体の20%圧縮応力(MPa)は、JIS K 7220(1990) に準拠して測定された値に基づいて次のように算出した。まず、板状発泡体より、長さ50mm×幅50mm×板状発泡体の厚みのものを切り出して試験片とし、その試験片についてその厚み方向に圧縮速度10mm/ minにて20%圧縮した時点での圧縮応力を測定した。
なお、この圧縮応力の測定にあたっては、5つの試験片を作製した上で、それぞれの試験片について圧縮応力を測定し、測定された5つの圧縮応力の値を相加平均して平均値を算出して、その平均値を20%圧縮応力とした。
(加工割れ評価)
長辺140mm、短辺115mmの矩形に配置された刃と、矩形に配置された刃の四辺延長線上に、50mmの長さで、矩形の刃より0.2mm高く配置された刃とからなる井桁状の刃を有する金型の全ての刃の温度を300℃に調節し、予め210mm×185mmに切り出して静置された板状発泡体に、板状発泡体の押出方向と刃の長辺方向とがほぼ平行となるようにして0.4秒間接触させた。この時、矩形に配置された刃の四辺延長線上に配置された刃によって発泡板四隅の矩形部が溶断されるように金型を板状発泡体に圧着させた。接触直後、溶断された四隅を取り除き、井桁状の罫線に沿って板状発泡体の四方を90度引き起こして固定し、常温まで冷却して融着箱とした。
上記融着箱の加工において、井桁状の刃先の断面形状を70°、及び80°として、それぞれの刃を用いて融着箱を10ヶずつ形成した。得られた融着箱の外面において、断面形状が70°、及び80°の刃による加工によりそのすべてにおいて割れが生じなかったものを◎、断面形状が70°の刃による加工により割れが生じたものはあるが、80°の刃による加工ではその全てに割れが生じなかったものを○、80°の刃による加工により割れが生じたものを×と評価した。
表3から、本発明に係る実施例1〜5の構成の板状発泡体は、曲げ弾性率が高いと共に、折り曲げ加工性に富む板状発泡体であることが判る。
これに対して、比較例1で得られた板状発泡体は、ポリオレフィン系樹脂、及びスチレン系エラストマーを含有していないことから、実施例1〜5に比べて20%圧縮応力が高く、加工割れが生じ、折り曲げ加工性に劣っている。また、比較例2で得られた板状発泡体は、ポリオレフィン系樹脂の含有量が多いことから、曲げ弾性率、20%圧縮応力が大きく低下している。



1 ポリスチレン系樹脂板状発泡体
2 ポリスチレン系樹脂発泡層
3 着色樹脂
4 着色樹脂が積層されていない板状発泡体の表面部分
11 ポリスチレン系樹脂(A)
12 ポリオレフィン系樹脂
13 スチレン系エラストマー
14 気泡調整剤などの添加剤
15 発泡層形成用押出機
16 物理発泡剤
17 着色樹脂形成用樹脂溶融物
21 ポリスチレン系樹脂(B)
22 着色剤
23 着色樹脂形成用押出機
24 着色樹脂形成用樹脂溶融物
25 共押出用環状ダイ
26 揮発性可塑剤
27 筒状積層発泡体
28 ピンチロール
29 内部リップ
30 発泡層形成用樹脂溶融物の外周面
31 着色樹脂形成用の流路

Claims (6)

  1. ポリスチレン系樹脂発泡層の少なくとも片面に、筋状に積層された、ポリスチレン系樹脂と着色剤とを含む着色樹脂による筋状模様を有する、全体見掛け密度0.03〜0.3g/cm 、全体厚み2〜30mm、独立気泡率60%以上のポリスチレン系樹脂板状発泡体において、
    該発泡層はポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、及びスチレン系エラストマーを含有するポリスチレン系樹脂組成物から構成されており、
    該ポリスチレン系樹脂組成物中のポリスチレン系樹脂の含有量が65〜96重量%、ポリオレフィン系樹脂の含有量が3〜25重量%、スチレン系エラストマーの含有量が1〜10重量%である(ただし、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、及びスチレン系エラストマーの合計を100重量%とする)と共に、
    該ポリオレフィン系樹脂の融点が130℃以下であり、
    板状発泡体が、井桁状に形成された罫線に沿う折り曲げ加工による箱形状の形成に用いられることを特徴とする、ポリスチレン系樹脂板状発泡体。
  2. 前記ポリスチレン系樹脂板状発泡体の独率気泡率が90%以上である、請求項1に記のポリスチレン系樹脂板状発泡体。
  3. 前記発泡層の押出方向の平均気泡径DMDが100〜500μm、厚み方向の平均気泡径DVDが100〜500μmであると共に、平均気泡径DVDに対する平均気泡径DMDの比DMD/DVDが1.2以上である、請求項1または2に記載のポリスチレン系樹脂板状発泡体。
  4. 前記着色樹脂の総積層量が、片面当たり1〜50g/mである、請求項1〜3のいずれかに記載のポリスチレン系樹脂板状発泡体。
  5. 前記ポリスチレン系樹脂組成物において、ポリオレフィン系樹脂とスチレン系エラストマーとの重量比が、100:10〜100:50である、請求項1〜4のいずれかに記載のポリスチレン系樹脂板状発泡体。
  6. 前記ポリオレフィン系樹脂が低密度ポリエチレン及び/又はメタロセン系重合触媒を用いて重合されたポリプロピレンである、請求項1〜5のいずれかに記載のポリスチレン系樹脂板状発泡体。
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