JP6018389B2 - 導電性材料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電気回路、電磁波シールド材、タッチパネル等の用途に用いることができる導電性材料の製造方法に関するものである。
近年、電気回路、電磁波シールド材、タッチパネル等の用途で、導電性材料の需要が急速に伸びてきている。
このような導電性材料において、例えば、電気回路パターンなどを形成する方法としては、1)銀、銅、金、ITO、酸化スズなどの導電性材料で被覆された支持体上に、2)感光性樹脂などのフォトレジスト剤を設け、3)所望のパターンのマスクをかけて紫外線などを照射して、4)フォトレジスト剤を硬化させ、5)未硬化部分を取り除いた後、6)化学エッチングなどによって不要な導電性材料部分を除去し電気回路を形成する方法(サブトラクティブ法)や、1)支持体上に無電解めっき触媒を付与し、2)フォトレジスト剤を塗布し、露光および現像し、3)無電解めっきを施し、導電パターンを形成し、4)めっきレジストを除去する方法(フルアディティブ法)、あるいは1)支持体上に無電解めっき触媒を付与し、無電解めっきを施し、2)フォトレジスト剤を塗布し、露光および現像し、3)電解めっきを施し、導電パターンを形成し、4)めっきレジスト等を剥離する方法(セミアディティブ法)などが知られている。
また、簡易な製造方法としては金属ペーストを支持体上にスクリーン印刷法やインクジェット印刷法等で印刷し、焼結等させることで電気回路パターンを形成する方法や無電解めっき触媒を有するペーストを支持体上にスクリーン印刷法やインクジェット印刷法等で印刷し、無電解めっきを施し電気回路パターンを形成する方法が知られている。
電磁波シールド材、タッチパネルなどで使用される導電性材料の性能として光透過率が求められ、このような導電性材料の支持体としては光透過性支持体が用いられる。この場合、光透過性支持体上に、金属細線を例えばメッシュパターン状に形成し、金属細線の線幅やピッチ、さらにはパターン形状などを調整することにより、高い光線透過率を維持し、高い導電性を付与することが知られている。
金属細線メッシュパターンの形状に関しては、各種パターンが紹介されている。特開平10−41682号公報では、正三角形、二等辺三角形、直角三角形などの三角形、正方形、長方形、菱形、平行四辺形、台形などの四角形、(正)六角形、(正)八角形、(正)十二角形、(正)二十角形などの(正)n角形、円、だ円、星形などを組み合わせた模様でありこれらの単位の単独の繰り返しあるいは2種類以上の組み合わせパターンが開示されている。これらのパターンの中でも、正方形、菱形、平行四辺形および正六角形のパターンが多用されている。
通常、これらの金属メッシュパターンの細線幅や膜厚については、金属細線の視認性や導電性や光透過性等を考慮して、一般的には1〜50μm程度の線幅、1〜50μm程度の膜厚で、可能な限り均一な金属細線が用いられる。ピッチについては100〜1000μm程度に設定される。金属メッシュパターンの細線幅やピッチについては、それぞれの用途に応じて適宜調整される。
電気回路やメッシュパターンを形成する金属の中でも、銀は最も導電性が高いため、他の金属に比べ、より幅が細く膜厚が薄い細線で高い導電性を得ることができる。線幅が細ければ、光透過性やパターンの視認性の点で有利である。また、パターン細線の厚みが薄ければ粘着剤層やハードコート層など種々の機能性層をパターン上に設けることが容易となる。例えば、2枚の電極を張り合わせるタッチセンサーや窓ガラスなどに貼合する電磁波シールドフィルムなど、金属パターン側の面に粘着剤層を設ける場合、金属パターンの厚みが薄い程、凹凸による空気の混入が少なく均一に貼合することが容易であるため、パターンの厚みが薄いことは大きな利点となる。そのため、銀パターンを有する導電性材料への期待が高まってきている。
銀パターンを支持体上に形成する方法としては、先に述べたようなサブトラクティブ法、フルアディティブ法やスクリーン印刷法の他、例えば国際公開第04/007810号パンフレットに開示されたような銀塩拡散転写方式を用いたもの、および特開2004−221564号公報に開示されたような化学現像銀を利用する感光性ハロゲン化銀を用いる方法を用いることができる。
上記のようにして得られた銀パターンは、細線の幅が細くても、また厚みが薄くても、高い導電性が得られるが、細線の膜厚が0.3μm以下であった場合、製造工程中や製品の取り扱い時、あるいは製品の使用時に意図しない断線が発生する場合があるという問題を有していた。例えば、タッチセンサーの透明電極として銀塩拡散転写方式を用いた金属銀パターンを用いると、電極同士を貼り合わせる時やタッチセンサーとして使用している最中に意図しない断線が発生する場合があり、電極の導通不良や電極内での導電性のフレ、電極毎の導電性のフレが生じる場合があり改良が求められていた。
一方、銀パターンの電気回路パターンはマイグレーションが発生しやすく、これらを防止する技術としては、特開2009−188360号公報(特許文献1)にベンゾトリアゾール、ベンゾトリアゾール誘導体、メルカプト系化合物を金属イオントラップ剤として吸着させる技術が開示されている。また、銀の変色防止剤として、特開2007−88218号公報(特許文献2)には金属銀部を物理現像やめっき処理を施した金属銀に有機メルカプト系化合物にて変色防止する技術が開示されている。これらに開示された技術では、マイグレーションや変色の防止についての記載はあるが、銀画像パターンの意図しない断線についての概念や記述はない。
特開2009−188360号公報 特開2007−88218号公報
従って、本発明の目的は、電極内での導電性のフレ、あるいは電極毎の導電性のフレが改善された導電性材料が得られる導電性材料の製造方法を提供することにある。
本発明の上記課題は以下の発明によって達成される。
(1)金属パターン側の面に接着剤層を有する導電性材料の製造方法であって、支持体上に形成された膜厚が0.3μm以下の銀パターンを、分子内に2つ以上のメルカプト基を有するトリアジンもしくはその誘導体にて処理することを特徴とする導電性材料の製造方法。
本発明により、電極内での導電性のフレ、あるいは電極毎の導電性のフレが改善された導電性材料が得られる導電性材料の製造方法を提供することができる。
実施例で使用した電極パターン
本発明により得られる導電性材料の形態は、支持体上に銀パターンを有するものとなる。一例としては、メッシュパターン状に銀を描画した光透過性を有する導電性材料や、配線部を金属銀で描画した電気回路等を挙げることができる。
支持体上に銀パターンを形成させる方法について説明する。本発明においては種々の方法を用いることができ、例えば、印刷方式、フォトリソグラフィー方式、感光性ハロゲン化銀を用いる銀塩方式などを用いることができる。
例えば特開昭55−91199号公報に開示されたような、金属銀インキやペーストをスクリーン印刷等の手段によって印刷した後、導電性を付与するために焼成する方法や、国際公開第04/39138号パンフレットに開示されたような、無電解めっき触媒を含有する樹脂塗料等を印刷した後、無電解銀めっきを施して導電性パターンを付与する方法等を用いることができる。
フォトリソグラフィー方式には、均一な金属銀層を有する支持体上にフォトレジストを塗布し、露光、現像後、レジストが剥離された金属銀層をエッチング除去し導電性パターンを得るサブトラクティブ方式をとるもの、特開平11−170421号公報に開示されたような、無電解めっき触媒を含有するレジストを基板上に塗布し、露光、現像し未露光部のレジストを除去後、無電解銀めっきすることにより導電性パターンを得るアデティブ方式をとるもの等を用いることができる。
感光性ハロゲン化銀を用いる銀塩方式としては、国際公開第04/007810号パンフレット、特開2003−77350号公報、特開2005−250169号公報や特開2007−188655号公報に開示されたような銀塩拡散転写方式を用いたものおよび国際公開第2001/51276号パンフレットや特開2004−221564号公報に開示されたような化学現像銀を利用するものを用いることができる。
化学現像銀を用いる方式は、露光された部位のハロゲン化銀が現像液中に存在する現像主薬によって還元されてできる化学現像銀を触媒核として、無電解めっきを施すことによって導電性とするものである。
銀塩拡散転写方式を用いる方式は、支持体上に物理現像核層と称する、銀錯体が現像主薬によって還元されて金属銀となるための触媒核層、およびその上層にハロゲン化銀乳剤層を設けた材料を使うものである(ハロゲン化銀写真乳剤層は別の支持体に塗設されていても良い)。また、現像処理時には現像主薬の他にハロゲン化銀を溶解する化合物(ハロゲン化銀溶剤)を作用させる。この材料に露光および現像を行うと、ネガ型のハロゲン化銀乳剤を用いた場合、露光部のハロゲン化銀は化学現像銀に変換されて、ハロゲン化銀乳剤層に留まる。一方、未露光部のハロゲン化銀は、上記現像液中に添加されたハロゲン化銀溶剤によって溶解されて銀錯体となり支持体上の物理現像核層まで移動・拡散し、そこで現像主薬により還元されることにより、導電性の金属銀が析出する。その後、露光部位にある化学現像銀を含む乳剤層は、ウォッシュオフを行うことにより除去される。
支持体上に銀パターンを形成させる方法の中でも、本発明の0.3μm以下の均一な金属銀薄膜パターンを容易にかつ安定的に製造することができる銀塩拡散転写方式を用いる方法が特に好ましい。銀パターンの膜厚が不均一であると安定した性能の導電性材料が得られない場合があり、この現象は銀パターンの膜厚が薄くなるほど顕著になる。
銀塩拡散転写方式を用いた方法で作製した金属銀細線パターンは、パターンがほとんど金属銀のみから形成されており、バインダー等で補強されていない。このことは導電性という観点からは大変好ましく、金属銀の厚みが0.3μm以下であっても、極めて高い導電性が得られる。
また、タッチパネル用センサー電極などで求められる高い透過率、低い銀パターンの視認性を達成するためには15μm以下の細線幅パターン(例えば、メッシュパターン)が求められる場合があるが、銀塩拡散転写方式を用いる方法で得られた銀パターンは、均一で高精細であるため、容易に安定的に実現することができる。
一方で、バインダー等で補強されていないため、製造工程中、製品の取り扱い中、あるいは製品として使用している最中に意図しない断線が発生する場合がある。この現象は、描画した銀パターンの厚みが薄くなる程、顕著になる。
本発明の導電性材料の製造方法および導電性材料において、支持体上に銀パターンを形成させる最も好ましい方法である銀塩拡散転写方式について以下に詳しく説明する。
代表的な形態として、支持体上に物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層を少なくともこの順に有する導電性材料前駆体に、可溶性銀塩形成剤および還元剤を含むアルカリ現像液中で作用させて、支持体上に銀パターンを形成させ導電性材料を製造する形態を挙げることができる。
上記導電性材料前駆体は支持体上に少なくとも物理現像核層、ハロゲン化銀乳剤層を支持体に近い方からこの順で有する。さらには、非感光性層を支持体から最も遠い最外層および/または物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層との間の中間層、あるいは支持体と物理現像核層との間の下引き層として有していても良い。
導電性材料前駆体の物理現像核層が含有する物理現像核としては、重金属あるいはその硫化物からなる微粒子(粒子サイズは1〜数十nm程度)が用いられる。例えば、金、銀等のコロイド、パラジウム、亜鉛等の水溶性塩と硫化物を混合した金属硫化物等が挙げられる。これらの物理現像核の微粒子層は、コーティング法または浸漬処理法によって、前記下引き層を形成させた支持体上に設けることができる。生産効率の面からコーティング法が好ましく用いられる。物理現像核層における物理現像核の含有量は、固形分で1mあたり0.1〜10mg程度が適当である。
導電性材料前駆体に用いる物理現像核層は、水溶性高分子化合物を含有することもできる。水溶性高分子化合物を用いる場合の添加量は、物理現像核に対して0〜500質量%程度が好ましい。水溶性高分子化合物としては、アラビアゴム、セルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミドとビニルイミダゾールの共重合体等を用いることができる。
導電性材料前駆体の物理現像核層は架橋剤を含有することもできる。該架橋剤としては、例えばクロム明ばんの様な無機化合物、ホルムアルデヒド、グリオキザール、マレアルデヒド、グルタルアルデヒドのようなアルデヒド類、尿素やエチレン尿素等のN−メチロール化合物、ムコクロル酸、2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサンのようなアルデヒド等価体、2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン塩や、2,4−ジヒドロキシ−6−クロロ−トリアジン塩のような活性ハロゲンを有する化合物、ジビニルスルホン、ジビニルケトンやN,N,N−トリアクリロイルヘキサヒドロトリアジン、活性な三員環であるエチレンイミノ基やエポキシ基を分子中に二個以上有する化合物類、高分子硬膜剤としてのジアルデヒド澱粉等の種々の化合物の一種もしくは二種以上を用いることができる。架橋剤の中でも、好ましくは、グリオキザール、グルタルアルデヒド、3−メチルグルタルアルデヒド、サクシンアルデヒド、アジポアルデヒド等のジアルデヒド類であり、より好ましい架橋剤は、グルタルアルデヒドである。架橋剤は、物理現像核層に含まれる水溶性高分子化合物に対して、0.1〜30質量%を物理現像核層に含有させるのが好ましく、特に1〜20質量%が好ましい。
物理現像核層の塗布には、例えばディップコーティング、スライドコーティング、カーテンコーティング、バーコーティング、エアーナイフコーティング、ロールコーティング、グラビアコーティング、スプレーコーティング等の塗布方式で塗布することができる。
上記導電性材料前駆体においては光センサーとしてハロゲン化銀乳剤層が設けられる。ハロゲン化銀に関する銀塩写真フィルムや印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等で用いられる技術はそのまま用いることもできる。なお、本発明の副露光により前述の優れた効果が得られるハロゲン化銀乳剤はネガタイプのハロゲン化銀乳剤である。
ハロゲン化銀乳剤層に用いられるハロゲン化銀乳剤粒子の形成には、順混合、逆混合、同時混合等の、Research Disclosure Item 17643(1978年12月)および18716(1979年11月)、308119(1989年12月)で記載されているような公知の手法を用いることができる。中でも同時混合法の1種で、粒子形成される液相中のpAgを一定に保ついわゆるコントロールドダブルジェット法を用いることが、粒径のそろったハロゲン化銀乳剤粒子が得られる点において好ましい。本発明の導電性材料前駆体においては、好ましいハロゲン化銀乳剤粒子の平均粒径は0.25μm以下、特に好ましくは0.05〜0.2μmである。本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤のハロゲン化物組成には好ましい範囲が存在し、塩化物を80モル%以上含有するのが好ましく、90モル%以上が塩化物であることが特に好ましい。
ハロゲン化銀乳剤の製造においては、必要に応じてハロゲン化銀粒子の形成あるいは物理熟成の過程において、亜硫酸塩、鉛塩、タリウム塩、あるいはロジウム塩もしくはその錯塩、イリジウム塩もしくはその錯塩などVIII族金属元素の塩、もしくはその錯塩を共存させても良い。また、種々の化学増感剤によって増感することができ、イオウ増感法、セレン増感法、貴金属増感法など当業界で一般的な方法を、単独、あるいは組み合わせて用いることができる。また本発明に用いる導電性材料前駆体においてハロゲン化銀乳剤は必要に応じて色素増感することもできる
また、ハロゲン化銀乳剤層に含有するハロゲン化銀量とゼラチン量の比率は、ハロゲン化銀(銀換算)とゼラチンとの質量比(銀/ゼラチン)が1.2以上、より好ましくは1.5以上である。また、ハロゲン化銀乳剤層が含有するハロゲン化銀量は銀換算で2〜10g/mであることが好ましい。
ハロゲン化銀乳剤層には、さらに種々の目的のために、公知の写真用添加剤を用いることができる。これらは、Research Disclosure Item 17643(1978年12月)および18716(1979年11月)、308119(1989年12月)に記載、あるいは引用された文献に記載されている。
導電性材料前駆体にはハロゲン化銀乳剤層と物理現像核層の間やハロゲン化銀乳剤層の上の層に非感光性層を設けることができる。これらの非感光性層は、水溶性高分子化合物を主たるバインダーとする層である。ここでいう水溶性高分子化合物とは、現像液で容易に膨潤し、下層のハロゲン化銀乳剤層、物理現像核層まで現像液を容易に浸透させるものであれば任意のものが選択できる。
具体的には、ゼラチン、アルブミン、カゼイン、ポリビニルアルコール等を用いることができる。特に好ましい水溶性高分子化合物は、ゼラチン、アルブミン、カゼイン等のタンパク質である。本発明の効果を十分に得るためには、この非感光性層のバインダー量としては、ハロゲン化銀乳剤層の総バインダー量に対して20〜100質量%の範囲が好ましく、特に30〜80質量%が好ましい。
これら非感光性層には、必要に応じてResearch Disclosure Item 17643(1978年12月)および18716(1979年11月)、308119(1989年12月)に記載されているような公知の写真用添加剤を含有させることができる。また、処理後のハロゲン化銀乳剤層の剥離を妨げない限りにおいて、架橋剤により硬膜させることも可能である。
導電性材料前駆体にはハロゲン化銀乳剤層の感光波長域に吸収極大を有する非増感性染料または顔料を、画質向上のためのハレーション、あるいはイラジエーション防止剤として用いることは好ましい。ハレーション防止剤としては、好ましくは上記した下引き層あるいは物理現像核層、あるいは物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層の間に必要に応じて設けられる中間層、または支持体を挟んで設けられる裏塗り層に含有させることができる。イラジエーション防止剤としては、ハロゲン化銀乳剤層に含有させるのがよい。添加量は、目的の効果が得られるのであれば広範囲に変化しうるが、例えばハレーション防止剤として裏塗り層に含有させる場合、1mあたり、約20mg〜約1gの範囲が望ましく、好ましくは、極大吸収波長における吸光度として、0.5以上である。
上記導電性材料前駆体を用いて、銀パターンを描画するための方法について説明する。
導電性材料前駆体の露光について説明する。導電性材料前駆体のハロゲン化銀乳剤層は像様に露光されるが、露光方法として、所望のパターンの透過原稿とハロゲン化銀乳剤層を密着して露光する方法、あるいは各種レーザー光を用いて所望のパターンを走査露光する方法等がある。上記したレーザー光で露光する方法においては、例えば400〜430nmに発振波長を有する青色半導体レーザー(バイオレットレーザーダイオードともいう)を用いることができる。
導電性材料前駆体の銀塩拡散転写現像液による現像処理について説明する。上記のように像様に露光された導電性材料前駆体のハロゲン化銀乳剤層は、銀塩拡散転写現像液で処理することにより物理現像が起こり、現像可能なだけの潜像核を有さないハロゲン化銀が可溶性銀錯塩形成剤により溶解されて銀錯塩となり、物理現像核上で還元されて金属銀が析出し、例えばメッシュパターンの銀薄膜を得ることができる。一方、露光により現像可能なだけの潜像核を有するハロゲン化銀はハロゲン化銀乳剤層中で化学現像されて黒化銀となる。現像後、不要になったハロゲン化銀乳剤層(黒化銀もこれに含まれる)および中間層、保護層等は除去されて、銀薄膜が表面に露出する。
現像処理後のハロゲン化銀乳剤層等の物理現像核層の上に設けられた層の除去方法は、水洗除去あるいは剥離紙等に転写剥離する方法がある。水洗除去は、スクラビングローラ等を用いて温水シャワーを噴射しながら除去する方法や温水をノズル等でジェット噴射しながら水の勢いで除去する方法がある。また、剥離紙等で転写剥離する方法は、ハロゲン化銀乳剤層上の余分なアルカリ液(銀錯塩拡散転写用現像液)を予めローラ等で絞り取っておき、ハロゲン化銀乳剤層等と剥離紙を密着させてハロゲン化銀乳剤層等をプラスチック樹脂フィルムから剥離紙に転写させて剥離する方法である。剥離紙としては吸水性のある紙や不織布、あるいは紙の上にシリカのような微粒子顔料とポリビニルアルコールのようなバインダーとで吸水性の空隙層を設けたものが用いられる。
上記導電性材料前駆体の現像処理において使用する、銀塩拡散転写現像の現像液について説明する。現像液は、可溶性銀錯塩形成剤および還元剤を含有するアルカリ液である。可溶性銀錯塩形成剤は、ハロゲン化銀を溶解し可溶性の銀錯塩を形成させる化合物であり、還元剤はこの可溶性銀錯塩を還元して物理現像核上に金属銀を析出させるための化合物である。
現像液に用いられる可溶性銀錯塩形成剤としては、チオ硫酸ナトリウムやチオ硫酸アンモニウムのようなチオ硫酸塩、チオシアン酸ナトリウムやチオシアン酸アンモニウムのようなチオシアン酸塩、亜硫酸ナトリウムや亜硫酸水素カリウムのような亜硫酸塩、オキサゾリドン類、2−メルカプト安息香酸およびその誘導体、ウラシルのような環状イミド類、アルカノールアミン、ジアミン、特開平9−171257号公報に記載のメソイオン性化合物、米国特許第5,200,294号明細書に記載のようなチオエーテル類、5,5−ジアルキルヒダントイン類、アルキルスルホン類、他に、「The Theory of the photographic Process(4th edition,p474〜475)」、T.H.James著に記載されている化合物が挙げられる。
これらの可溶性銀錯塩形成剤は単独で、または複数組み合わせて使用することができる。
現像液に用いられる還元剤は、Research Disclosure Item 17643(1978年12月)および18716(1979年11月)、308119(1989年12月)に記載されているような写真現像の分野で公知の現像主薬を用いることができる。例えば、ハイドロキノン、カテコール、ピロガロール、メチルハイドロキノン、クロロハイドロキノン等のポリヒドロキシベンゼン類、アスコルビン酸およびその誘導体、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン等の3−ピラゾリドン類、パラメチルアミノフェノール、パラアミノフェノール、パラヒドロキシフェニルグリシン、パラフェニレンジアミン等が挙げられる。これらの還元剤は単独で、または複数組み合わせて使用することができる。
可溶性銀錯塩形成剤の含有量は、現像液1Lあたり0.001〜5モルが好ましく、より好ましくは0.005〜1モルの範囲である。還元剤の含有量は現像液1Lあたり0.01〜1モルが好ましく、より好ましくは0.05〜1モルの範囲である。
現像液のpHは10以上が好ましく、さらに11〜14が好ましい。所望のpHに調整するために、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ剤、リン酸、炭酸などの緩衝剤を単独、または組み合わせて含有させる。また、本発明の現像液には、亜硫酸ナトリウムや亜硫酸カリウム等の保恒剤を含むことが好ましい。
上記導電性材料前駆体を拡散転写現像するための現像液の適用は、現像液を浸漬する方法や塗布する方法であってもよい。浸漬法は、例えば、タンクに大量に貯留された現像液中に、露光済みの導電性材料前駆体を浸漬しながら搬送するものであり、塗布法は、例えばハロゲン化銀乳剤層側に現像液を1平方メートルあたり40〜120ml程度塗布するものである。浸漬法の具体的な方法として、特開2006−190535号公報に開示されたような処理方法、処理装置を挙げることができるが、導電性材料の銀パターン面の非接触での処理を基本としているので銀パターンの断線が生じにくいため好ましい。現像液の適用温度は2〜30℃が好ましく、10〜25℃がさらに好ましい。現像液の適用時間は、20秒〜3分程度が適当である。この態様は、特に浸漬法式の場合に好適である。
本発明の導電性材料の製造方法において、上記のように導電性材料前駆体を銀塩拡散転写現像液で現像し、銀パターンを描画した導電性材料は、分子内に2つ以上のメルカプト基を有するトリアジンもしくはその誘導体にて処理(以下、DM処理と称する)を施される。
処理の方法としては特に規定はないが、例えば、銀パターンを描画した導電性材料を分子内に2つ以上のメルカプト基を有するトリアジンもしくはその誘導体の溶液(以下、DM処理液と称する)に浸漬する方法や、銀パターンを描画した導電性材料にDM処理液を塗布する方法などが挙げられる。処理温度は10〜50℃が好ましく、20〜40℃がさらに好ましい。処理時間は10秒以上が好ましく、30秒以上がさらに好ましい。
本発明で用いられるメルカプト基を2つ以上含有するトリアジンもしくはその誘導体の具体例としては例えば、チオシアヌル酸、2,4−ジメルカプトトリアジン、2,4−ジメルカプト−6−ジブチルアミノトリアジン、2,4−ジメルカプト−6−フェニルアミノトリアジン、2,4−ジメルカプト−6−ベンジルトリアジン等が挙げられるがこれらには限定されない。
DM処理液の溶媒としては、例えば、水、エタノールなどのアルコール類、アセトンなどのケトン類、テトラヒドロフランなどのエーテル類、メチルセロソルブ、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなど任意のものを用いることができる。
本発明で用いられるDM処理液が含有する、分子内にメルカプト基を2つ以上含有するトリアジンもしくはその誘導体の含有量は1リットルあたり0.01〜20gが好ましく、0.05〜5gがさらに好ましい。
上記DM処理液には必要に応じて、他の化合物を含有させることができる。例えば、DM処理液のpHを調整するための、アルカリや酸、緩衝剤などを含有させることができる。例えば、水を溶媒とする場合のDM処理液の好ましいpHは8以上である。さらに消泡剤、防腐剤、酵素、界面活性剤なども含有させることができる。DM処理後の乾燥は、フィルムドライヤーの温風を用いるなど任意の方法で実施することができる。乾燥前に水道水や純水などで水洗することもできる。
また、2枚の透明電極を張り合わせるタッチパネルセンサーや窓ガラスに貼合する電磁波シールドフィルムのように金属銀画像上に粘着剤層を設ける場合は、上記のようにDM処理液に浸漬などしなくても、2つ以上のメルカプト基を有するトリアジンもしくはその誘導体を分散した粘着剤層を設けて金属銀と接触、処理することも可能である。
本発明において、特開2008−34366号公報に記載されているような、銀パターンのX線回折法での2θ=38.2°のピークの半値幅が0.41以下とする後処理(以下、後処理と称する)を実施する場合、本発明のDM処理を併用することは好ましい。
後処理は導電性を向上させるものの、製造時や使用時の断線等がより起きやすくなるが、本発明のDM処理を併用することにより断線を防ぐことができる。後処理は本発明のDM処理の前でも後でもどちらでも処理することはできるが、後に実施する方が、後処理工程、例えば処理装置の搬送時に生じる可能性がある断線を防止するという点で好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、無論この記述により本発明が制限されるものではない。
(実施例1)
支持体として、塩化ビニリデンを含有する層により易接着加工が施された、全光線透過率が90%で厚みが100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。物理現像核層を塗布する前に、このフィルムにゼラチンを500mg/m含有する下引き層を塗布し乾燥した。
次に、硫化パラジウムゾル液を下記のようにして作製し、得られたゾルを用いて物理現像核液を作製した。
<硫化パラジウムゾルの調製>
A液 塩化パラジウム 5g
塩酸 40mL
蒸留水 1000mL
B液 硫化ソーダ 8.6g
蒸留水 1000mL
A液とB液を撹拌しながら混合し、30分後にイオン交換樹脂の充填されたカラムに通し硫化パラジウムゾルを得た。
<物理現像核液組成/1mあたり>
前記硫化パラジウムゾル 0.4mg
2質量%グルタルアルデヒド溶液 0.08mL
10質量%SP−200水溶液 0.5mg
(日本触媒(株)製ポリエチレンイミン;平均分子量10,000)
この物理現像核液を硫化パラジウムが固形分で0.4mg/mになるように、下引き層の上に塗布し、乾燥した。
続いて、上記物理現像核層を塗布した側と反対側の面に下記組成の裏塗り層を塗布した。
<裏塗り層組成/1mあたり>
ゼラチン 2g
不定形シリカマット剤(平均粒径5μm) 20mg
染料1 200mg
界面活性剤(S−1) 400mg
Figure 0006018389
Figure 0006018389
続いて、支持体に近い方から順に下記組成の中間層、ハロゲン化銀乳剤層、および最外層を上記物理現像核層の上に塗布した。ハロゲン化銀乳剤は、写真用ハロゲン化銀乳剤の一般的なダブルジェット混合法で製造した。このハロゲン化銀乳剤は、塩化銀95モル%と臭化銀5モル%で、平均粒径が0.15μmになるように調製した。このようにして得られたハロゲン化銀乳剤を定法に従いチオ硫酸ナトリウムと塩化金酸を用い、金イオウ増感を施した。こうして得られたハロゲン化銀乳剤は銀1gあたり0.5gのゼラチンを含む。
<中間層組成/1mあたり>
ゼラチン 0.5g
界面活性剤(S−1) 5mg
<ハロゲン化銀乳剤層組成/1mあたり>
ゼラチン 1.0g
ハロゲン化銀乳剤 6.0g銀相当
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
界面活性剤(S−1) 20mg
<最外層組成/1mあたり>
ゼラチン 1g
不定形シリカマット剤(平均粒径3.5μm) 10mg
界面活性剤(S−1) 10mg
このようにして得た導電性材料前駆体を、水銀灯を光源とする密着プリンターで図1のパターンを有する透過原稿を密着させて露光した。図1のパターンにおいて、銀メッシュパターン部(導電部)aは、線幅10μm、細線間隔300μmの単位図形が正方形のメッシュからなり、bは電極端子部、cは非画像部(非導電部)である。露光量は導電性材料のメッシュ細線幅が透過原稿の細線幅と同じになる露光量で行った。
その後、露光した導電性材料前駆体を下記現像液中に20℃で60秒間浸漬した後、続いてハロゲン化銀乳剤層、中間層、最外層および裏塗り層を40℃の温水で水洗除去し、乾燥処理した。露光したサンプルからはメッシュパターン状に銀薄膜が形成された導電性材料を得た。得られた図1の銀パターン画像の細線幅、ピッチを光学顕微鏡で確認したところ、露光用マスクの細線幅、ピッチを再現していた。また、細線部の膜厚を共焦点顕微鏡(レーザーテック社製、オプテリクスC130)で調べたところ、0.15μmであった。
<拡散転写現像液組成>
水酸化カリウム 40g
ハイドロキノン 28g
1−フェニル−3−ピラゾリドン 3g
亜硫酸カリウム 125g
N−メチルエタノールアミン 24g
臭化カリウム 2g
全量を水で1000mLとする。
pH=12.2に調整する。
上記のようにして得られた図1の銀パターンが形成された導電性材料の電極端子間の電気抵抗をテスターで測定した(図1のb部)。最も外側の端子を1、最も内側の端子を7とし、端子1〜7の電極端子間の電気抵抗をテスターで測定した。これらの結果を表1に示す(表中の貼合前)。
上記のようにして得られた図1の銀パターンが形成された導電性材料に対して、下記DM処理液で30℃60秒間処理した。その後、35℃の温水で30秒間水洗し、フィルムドライヤーを使用して60℃の温風で2分間乾燥した。
<DM処理液>
水酸化ナトリウム 1.4g
2,4−ジメルカプト−6−ジブチルアミノトリアジン 0.7g
リン酸水素2カリウム 8.3g
85質量%リン酸 3.7g
全量を水で1000mLとする。
DM処理された図1の銀パターンが形成された導電性材料に対して、3質量%塩化ナトリウム水溶液を用いて60℃60秒間の後処理を実施した。その後、35℃の温水で30秒間水洗し、フィルムドライヤーを使用して60℃の温風で2分間乾燥した。
後処理を施した図1の銀パターンが形成された導電性材料に対して、光学用透明粘着シート(日東電工株式会社製LUCIACS CS9622T)をフィルム貼り合わせ機のニップロール圧を0.5MPa/mに調整し、分速1mで搬送しながら加圧して、銀パターン上に張り合わせた。このとき、光学用透明粘着シートが図1の銀パターンにおいて、端子部bは被覆せずに最下の電極から最上の電極までを被覆するように張り合わせた。粘着シートが張り合わされた導電性材料を60℃90%条件下で200時間保存した後、導電性材料の電極端子間の電気抵抗を貼り合わせ前と同様にテスターで測定した。これらの結果を表1に示す(表中の貼合後)。
(実施例2)
DM処理液の2,4−ジメルカプト−6−ジブチルアミノトリアジンをチオシアヌル酸に変更した他は実施例1と同様に導電性材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
(実施例3)
DM処理液の2,4−ジメルカプト−6−ジブチルアミノトリアジンを2,4−ジメルカプト−6−フェニルアミノトリアジンに変更した他は実施例1と同様に導電性材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
(比較例1)
DM処理液での処理を実施しなかった他は実施例1と同様に導電性材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
(比較例2)
DM処理液の2,4−ジメルカプト−6−ジブチルアミノトリアジンを2−アミノ−4,6−ジメルカプトピリミジンに変更した他は実施例1と同様に導電性材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
(比較例3)
DM処理液の2,4−ジメルカプト−6−ジブチルアミノトリアジンを2−メルカプトベンゾイミダゾールに変更した他は実施例1と同様に導電性材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
(比較例4)
DM処理液の2,4−ジメルカプト−6−ジブチルアミノトリアジンを1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールに変更した他は実施例1と同様に導電性材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
(実施例4)
図1のパターンにおいて、銀メッシュパターン部(導電部)aが、線幅15μm、細線間隔350μmの単位図形が正方形のメッシュからなる透過原稿を用いた。共焦点顕微鏡(レーザーテック社製、オプテリクスC130)により測定した銀メッシュパターンの厚みは、0.15μmであった。その他は実施例1と同様に導電性材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
(比較例5)
DM処理液での処理を実施しなかった他は実施例4と同様に導電性材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
(実施例5)
図1のパターンにおいて、銀メッシュパターン部(導電部)aが、線幅20μm、細線間隔400μmの単位図形が正方形のメッシュからなる透過原稿を用いた。共焦点顕微鏡(レーザーテック社製、オプテリクスC130)により測定した銀メッシュパターンの厚みは、0.15μmであった。その他は実施例1と同様に導電性材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
(比較例6)
DM処理液での処理を実施しなかった他は実施例5と同様に導電性材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例1のハロゲン化銀乳剤層組成を以下のように変更した以外は実施例1と同様にして銀パターンを形成した。
<ハロゲン化銀乳剤層組成/1mあたり>
ゼラチン 1.0g
ハロゲン化銀乳剤 10.0g銀相当
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
界面活性剤(S−1) 20mg
共焦点顕微鏡(レーザーテック社製、オプテリクスC130)により測定した銀メッシュパターンの厚みは、0.3μmであった。その他は実施例1と同様にDM処理、後処理を施し、導電性材料を作製して、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
(比較例7)
DM処理液での処理を実施しなかった他は実施例6と同様に導電性材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
(比較例8)
実施例1のDM処理液で処理する前の導電性材料に、下記のめっき液を用いて、液温25℃、電流密度1A/dm、めっき時間2分の条件下で電解銀めっきを実施し導電性材料を作製した。めっき後の図1のパターンの電極端子間の電気抵抗をテスターで測定した。これらの結果を表1に示す(表中の貼合前)。共焦点顕微鏡(レーザーテック社製、オプテリクスC130)により測定しためっき後のメッシュパターンの厚みは、0.5μmであった。その後、実施例1と同様にDM処理、後処理、粘着シートの貼合を実施した。実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す(表中の貼合後)。粘着シートを貼合した導電性材料には空気の混入が見られ、液晶画面の上に載せて確認したところ、凝視しなくても視認できる不可レベルであった。
<めっき液>
シアン化銀カリウム 45g
シアン化カリウム 115g
シルバーグロー3K 15ml
シルバーグローTY 5ml
全量を水で1000mLとする。
Figure 0006018389
表1の結果から、本発明の有効性が理解できる。
以上の結果から明らかなように、本発明により、電極内での導電性のフレ、あるいは電極毎の導電性のフレが改善された導電性材料が得られる導電性材料の製造方法を得ることができる。
本発明の本発明の導電性材料の製造方法は、各種ディスプレイや窓などの電磁波シールド材の製造方法として、また、各種タッチパネル用透明電極有望な製造方法となり得る。
a.銀メッシュパターン部(導電部)
b.電極端子部
c.非画像部(非導電部)

Claims (1)

  1. 金属パターン側の面に接着剤層を有する導電性材料の製造方法であって、支持体上に形成された膜厚が0.3μm以下の銀パターンを、分子内に2つ以上のメルカプト基を有するトリアジンもしくはその誘導体にて処理することを特徴とする導電性材料の製造方法。
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