JP5929638B2 - 画像記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シートに画像を記録する画像記録装置に関し、特に、シートの両面に画像を記録可能な画像記録装置に関する。
シートの両面に画像を記録することができる画像記録装置が知られている。このような画像記録装置においては、給紙トレイから送り出されたシートが搬送ローラ対によって記録部へ搬送される。記録部においてシートの表面に画像が記録される。表面に画像が記録されたシートは、記録部の下流側で反転ローラ対によってスイッチバックされる。スイッチバックされたシートは、記録部の下方かつ給紙トレイの上方に設けられた再供給搬送路に搬送される。再供給搬送路に搬送されたシートは、再供給搬送路を経て再び搬送ローラ対へ送られる。搬送ローラ対によって記録部に到達したシートは、表面に画像を形成されたときと同様にして、記録部によって裏面に画像が記録される。その後、両面に画像が記録されたシートは反転ローラ対によって排出トレイに排出される。
近年、画像記録装置の小型化が要請されている。一方で、画像記録装置は、できるだけ大きなサイズのシートに画像を記録可能であることが要請されている。上記のような2つの要請を何れも満足するような画像記録装置においては、以下のような問題が発生する。つまり、表面を画像記録された後に反転ローラ対によってスイッチバックされたシートは、再供給搬送路を通過して再び搬送ローラ対へ送られて、裏面を画像記録される。そして、画像記録されたシートの先端が再び反転ローラ対に戻ってきたとき、当該シートのサイズが大きいと、当該シートの後端が反転ローラ対に挟持された状態である場合がある。この場合、シートの先端が反転ローラ対に挟持されず、シートが装置内で詰まってしまうおそれがある。
このような問題を解決するため、特許文献1には、シートのサイズが所定サイズよりも大きい場合に、シートの先端が反転ローラ対に戻ってくるまでに反転ローラ対を構成する一対のローラを離間させる機構を備えた画像形成装置が開示されている。
特開平8−133551号公報
シートを挟持している反転ローラ対を構成する一対のローラが離間されると、反転ローラ対のシートに対するニップ圧が開放された影響により、シートが搬送向きに動いてしまう。しかし、特許文献1に開示された画像形成装置では、反転ローラ対を構成する一対のローラが離間される際、シートは回転プラテンによる画像の読取中の状態である。このような、シートの画像を読み取る動作が実行されている状態や、シートへ画像を記録する動作が実行されている状態において、シートを挟持している反転ローラ対を構成する一対のローラが離間されて、シートが搬送向きに動いてしまうと、シートから読み取られた画像や、シートへ記録された画像の画質に悪影響を及ぼすおそれがある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、画像の画質の悪化を抑制しつつ、シートを再供給搬送路へ導くための反転ローラ対を構成する一対のローラの押圧力を減圧または当該一対のローラを相互に離間させることができる画像記録装置を提供することにある。
(1) 本発明に係る画像記録装置は、第1搬送路を案内されるシートを挟持して搬送向きへ搬送する搬送ローラ対と、上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの下流側に設けられており、シートに画像を記録する記録部と、上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの下流側に設けられた反転ローラ対であって、シートを挟持して、上記搬送向きの下流側へ搬送、または、上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの下流側且つ当該反転ローラ対よりも上記搬送向きの上流側及び上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの上流側において上記第1搬送路と接続された第2搬送路へ搬送する反転ローラ対と、上記反転ローラ対を、上記反転ローラ対を構成する一対のローラの一方が他方を押圧する第1状態、及び上記一対のローラの一方が他方を押圧する力が上記第1状態よりも小さい、又は、上記一対のローラの一方が他方から離間している第2状態に状態変化させる状態変化機構と、上記反転ローラ対によって上記第2搬送路に搬送されたシートの先端が、上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの下流側且つ当該反転ローラ対よりも上記搬送向きの上流側に位置することを条件とし、当該シートに対する上記記録部による画像記録が開始される前に、上記状態変化機構を制御して上記反転ローラ対を上記第1状態から上記第2状態に状態変化させる制御部と、を備える。
本構成によれば、反転ローラ対は、シートに対する画像記録が開始される前に第1状態から第2状態に状態変化される。これにより、画像記録中に反転ローラ対が第1状態から第2状態に姿勢変化することによるシートに記録される画像の画質の悪化を抑制することができる。
また、本構成によれば、反転ローラ対は、搬送されるシートの先端が搬送ローラ対よりも搬送向きの下流側に位置している状態で、換言するとシートが搬送ローラ対により挟持されている状態で、第1状態から第2状態に状態変化される。上記状態では、反転ローラ対による挟持位置と搬送されるシートの先端との間において、シートは搬送ローラ対によって挟持されている。そのため、シートが反転ローラ対と搬送ローラ対との双方によって挟持されている状態において、反転ローラ対が状態変化して、反転ローラ対によるシートの挟持位置から搬送されるシートの先端に向けてシートを移動させようとする力が作用しても、当該力の伝搬は、搬送ローラ対による挟持位置において抑制される。その結果、反転ローラ対の状態変化に伴うシートの不測の移動を抑制することができる。
(2) 本発明に係る画像記録装置は、上記第2搬送路に配置されており、シートを挟持して上記搬送ローラ対に向けて搬送する再搬送ローラ対を更に備える。
本構成によれば、反転ローラ対が状態変化して、反転ローラ対によるシートの挟持位置から搬送されるシートの先端に向けてシートを移動させようとする力が作用した場合に、シートは搬送ローラ対と再搬送ローラ対とに挟持された状態であるため、反転ローラ対の状態変化に伴うシートの不測の移動をより抑制することができる。
(3) 上記反転ローラ対は、上記記録部よりも上記搬送向きの下流側に設けられている。上記第2搬送路は、上記記録部よりも上記搬送向きの下流側且つ当該反転ローラ対よりも上記搬送向きの上流側及び上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの上流側において上記第1搬送路と接続されている。
本構成によれば、記録部の直下でシートが重なることなく、シートに画像を記録することができる。
(4) 本発明に係る画像記録装置は、上記記録部よりも上記搬送向きの下流側、且つ上記記録部よりも上記搬送向きの下流側の上記第1搬送路及び上記第2搬送路の接続位置よりも上記搬送向きの上流側に設けられており、シートを挟持して上記搬送向きへ搬送する排出ローラ対を更に備えていてもよい。
(5) 本発明に係る画像記録装置は、上記第1搬送路または上記第2搬送路の少なくとも一方に設けられており、搬送されるシートの上記搬送向きの上流端及び下流端を検知するシート検知部と、上記搬送ローラ対を構成するローラの回転量を検知する回転量検知部と、を備える。上記制御部は、上記シート検知部及び上記回転量検知部による検知結果に基づいて、搬送されるシートの上記搬送向きの位置を特定する。
本構成によれば、シート検知部と回転量検知部とによって、シートの搬送向きの位置を正確に特定することができる。
(6) 本発明に係る画像記録装置は、第1搬送路を案内されるシートを挟持して搬送向きへ搬送する搬送ローラ対と、上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの下流側に設けられており、シートに画像を記録する記録部と、上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの下流側に設けられた反転ローラ対であって、シートを挟持して、上記搬送向きへ搬送、または、上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの下流側且つ当該反転ローラ対よりも上記搬送向きの上流側及び上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの上流側において上記第1搬送路と接続された第2搬送路へ搬送する反転ローラ対と、上記第2搬送路に配置されており、シートを挟持して上記搬送ローラ対に向けて搬送する再搬送ローラ対と、上記反転ローラ対を、上記反転ローラ対を構成する一対のローラの一方が他方を押圧する第1状態、及び上記一対のローラの一方が他方を押圧する力が上記第1状態よりも小さい、又は、上記一対のローラの一方が他方から離間している第2状態に状態変化させる状態変化機構と、上記反転ローラ対によって上記第2搬送路に搬送されたシートの先端が、上記再搬送ローラ対よりも上記搬送向きの下流側であり且つ上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの上流側である所定位置に位置することを条件として、上記状態変化機構を制御して上記反転ローラ対を上記第1状態から上記第2状態に状態変化させる制御部と、を備える。
本構成によれば、反転ローラ対は、シートが再搬送ローラ対によって挟持されているが搬送ローラ対によって挟持されていない状態で、第1状態から第2状態に状態変化される。上記状態では、反転ローラ対による挟持位置と搬送されるシートの先端との間において、シートは再搬送ローラ対によって挟持されている。そのため、シートが反転ローラ対と再搬送ローラ対との双方によって挟持されている状態において、反転ローラ対が状態変化して、反転ローラ対によるシートの挟持位置から搬送されるシートの先端に向けてシートを移動させてしまうような力が作用しても、当該力の伝搬は、再搬送ローラ対による挟持位置において抑制される。これにより、反転ローラ対の状態変化に伴うシートの不測の移動が低減され、当該シートの不測の移動に伴うシートの斜行を抑制することができる。その結果、搬送されるシートの先端を逆転する搬送ローラ対に当接させることでシートの斜行を正すレジスト処理を、より精度良く実行することができる。
(7) 本発明に係る画像記録装置は、上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの上流側且つ上記第2搬送路よりも上記搬送向きの下流側の上記第1搬送路に設けられており、搬送されるシートの上記搬送向きの上流端及び下流端を検知するシート検知部と、上記搬送ローラ対を構成するローラの回転量を検知する回転量検知部と、を備える。上記制御部は、上記シート検知部及び上記回転量検知部による検知結果に基づいて、搬送されるシートの上記搬送向きの位置を特定するものである。上記所定位置は、上記再搬送ローラ対よりも上記搬送向きの下流側であり且つ上記シート検知部よりも上記搬送向きの上流側の位置である。
上記(6)で述べたレジスト処理が実行される際、搬送されるシートの先端が搬送ローラ対に当接したか否かの判断が必要である。通常、当該判断は、シート検知部によって、搬送されるシートの先端を検知し、当該検知されてからのローラの回転量に基づいて搬送されるシートの先端の位置を求めることによって実行される。そして、本構成では、反転ローラ対の状態変化は、搬送されるシートの先端がシート検知部に到達するよりも前に実行される。これにより、反転ローラ対の状態変化によってシートが移動しても、上記判断の際には、搬送されるシートの先端の位置を精度良く求めることができる。
(8) 本発明に係る画像記録装置は、シートが載置されるトレイと、上記トレイに載置されたシートを上記第1搬送路に給送する給送ローラと、を更に備える。上記給送ローラと上記再搬送ローラ対を構成するローラとは、共通の駆動モータによって回転されるものである。
上記(6)で述べたレジスト処理が精度良く実行されるためには、トレイから給送ローラによって第1搬送路に給送されてきたシートと、第2搬送路から再搬送ローラ対によって第1搬送路に搬送されてきたシートとの斜行の角度が、大きく異ならないことが好ましい。本構成によれば、給送ローラと再搬送ローラ対を構成するローラとは、共通の駆動モータによって回転されるため、シートが給送ローラによって給送された場合と、再搬送ローラ対によって搬送された場合とで、上記斜行の角度の相違を小さく維持することができる。
(9) 上記反転ローラ対は、上記記録部よりも上記搬送向きの下流側に設けられている。上記第2搬送路は、上記記録部よりも上記搬送向きの下流側且つ当該反転ローラ対よりも上記搬送向きの上流側及び上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの上流側において上記第1搬送路と接続されている。
本構成によれば、記録部の直下でシートが重なることなく、シートに画像を記録することができる。
(10) 本発明に係る画像記録装置は、上記記録部よりも上記搬送向きの下流側、且つ上記記録部よりも上記搬送向きの下流側の上記第1搬送路及び上記第2搬送路の接続位置よりも上記搬送向きの上流側に設けられており、シートを挟持して上記搬送向きへ搬送する排出ローラ対を更に備えていてもよい。
(11) 本発明に係る画像記録装置は、第1搬送路を案内されるシートを挟持して搬送向きへ搬送する搬送ローラ対と、上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの下流側に設けられており、シートに画像を記録する記録部と、上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの下流側に設けられた反転ローラ対であって、シートを挟持して、上記搬送向きの下流側へ搬送、または、上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの下流側且つ当該反転ローラ対よりも上記搬送向きの上流側及び上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの上流側において上記第1搬送路と接続された第2搬送路へ搬送する反転ローラ対と、上記反転ローラ対を、上記反転ローラ対を構成する一対のローラの一方が他方を押圧する第1状態、及び上記一対のローラの一方が他方を押圧する力が上記第1状態よりも小さい、又は、上記一対のローラの一方が他方から離間している第2状態に状態変化させる状態変化機構と、上記搬送ローラ対を構成するローラを回転させる駆動モータと、上記駆動モータの駆動を、上記反転ローラ対を構成するローラに伝達し、上記搬送ローラ対を構成するローラをシートが上記搬送向きに搬送される向きに回転させた場合に、上記反転ローラ対を構成するローラをシートが上記搬送向きに搬送される向きに回転させ、上記搬送ローラ対を構成するローラをシートが上記搬送向きと逆向きに搬送される向きに回転させた場合に、上記反転ローラ対を構成するローラをシートが上記第2搬送路へ搬送される向きに回転させる駆動伝達部と、上記反転ローラ対によって上記第2搬送路へ搬送されたシートの先端が、上記搬送ローラ対による挟持位置に到達し、且つ、上記搬送ローラ対を構成するローラの回転向きが、シートを上記搬送向きと逆向きに搬送する回転向きからシートを上記搬送向きに搬送する回転向きに切り替えられるよりも前に、上記状態変化機構を制御して上記反転ローラ対を上記第1状態から上記第2状態に状態変化させる制御部と、を備える。
本構成では、搬送ローラ対がシートを搬送向きと逆向きに搬送する回転向きに回転すると、反転ローラ対がシートを第2搬送路へ向けた向きに搬送する回転向きに回転する。一方、搬送ローラ対がシートを搬送向きに搬送する回転向きに回転すると、反転ローラ対もシートを搬送向きに搬送する回転向きに回転する。すると、シートの搬送先端部が搬送ローラ対によって挟持されており、且つ当該シートの搬送後端部が反転ローラ対によって挟持されているときに、搬送ローラ対の回転向きが、シートを搬送向きと逆向きに搬送する回転向きからシートを搬送向きに搬送する回転向きに切り替えられると、両ローラ対がシートを引っ張り合う状態となってしまう。そこで、本構成では、搬送ローラ対の回転向きがシートを搬送向きと逆向きに搬送する回転向きからシートを搬送向きに搬送する回転向きに切り替えられる前に、反転ローラ対が第1状態から第2状態に状態変化される。これにより、両ローラ対によるシートの引っ張り合いの発生を防止することができる。
(12) 上記反転ローラ対は、上記記録部よりも上記搬送向きの下流側に設けられている。上記第2搬送路は、上記記録部よりも上記搬送向きの下流側且つ当該反転ローラ対よりも上記搬送向きの上流側及び上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの上流側において上記第1搬送路と接続されている。
本構成によれば、記録部の直下でシートが重なることなく、シートに画像を記録することができる。
(13) 本発明に係る画像記録装置は、上記記録部よりも上記搬送向きの下流側、且つ上記記録部よりも上記搬送向きの下流側の上記第1搬送路及び上記第2搬送路の接続位置よりも上記搬送向きの上流側に設けられており、シートを挟持して上記搬送向きへ搬送する排出ローラ対を更に備えていてもよい。
(14) 本発明に係る画像記録装置は、上記第1搬送路または上記第2搬送路の少なくとも一方に設けられており、搬送されるシートの上記搬送向きの上流端及び下流端を検知するシート検知部と、上記搬送ローラ対を構成するローラの回転量を検知する回転量検知部と、を備える。上記制御部は、上記シート検知部及び上記回転量検知部による検知結果に基づいて、搬送されるシートの上記搬送向きの位置を特定する。
本構成によれば、シート検知部と回転量検知部とによって、シートの搬送向きの位置を精度良く特定することができる。
(15) 本発明に係る画像記録装置は、第1搬送路を案内されるシートを挟持して搬送向きへ搬送する搬送ローラ対と、上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの下流側に設けられており、インク滴を吐出することによってシートに画像を記録する記録部と、上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの下流側に設けられた反転ローラ対であって、シートを挟持して、上記搬送向きの下流側へ搬送、または、上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの下流側且つ当該反転ローラ対よりも上記搬送向きの上流側及び上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの上流側において上記第1搬送路と接続された第2搬送路へ搬送する反転ローラ対と、上記反転ローラ対を、上記反転ローラ対を構成する一対のローラの一方が他方を押圧する第1状態、及び上記一対のローラの一方が他方を押圧する力が上記第1状態よりも小さい、又は、上記一対のローラの一方が他方から離間している第2状態に状態変化させる状態変化機構と、上記搬送ローラ対にシートを改行幅搬送させる搬送動作と上記記録部にシートへのインク滴を吐出させる記録動作とを交互に実行させる制御部と、を備える。上記制御部は、上記反転ローラ対によって上記第2搬送路へ搬送されたシートの先端が、上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの下流側であり且つ上記反転ローラ対よりも上記搬送向きの上流側である所定位置に位置することを条件として、上記状態変化機構を制御して上記反転ローラ対を上記搬送動作と上記記録動作との間に上記第1状態から上記第2状態に状態変化させる。
本構成によれば、シートにインク滴が吐出されているときには、反転ローラ対が第1状態から第2状態に状態変化されないため、反転ローラ対の状態変化によるシートの移動を少なくすることができる。その結果、当該シートの移動に伴うシートに記録される画像の画質の悪化を抑制することができる。
(16) 上記反転ローラ対は、上記記録部よりも上記搬送向きの下流側に設けられている。上記第2搬送路は、上記記録部よりも上記搬送向きの下流側且つ当該反転ローラ対よりも上記搬送向きの上流側及び上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの上流側において上記第1搬送路と接続されている。
本構成によれば、記録部の直下でシートが重なることなく、シートに画像を記録することができる。
(17) 本発明に係る画像記録装置は、上記記録部よりも上記搬送向きの下流側、且つ上記記録部よりも上記搬送向きの下流側の上記第1搬送路及び上記第2搬送路の接続位置よりも上記搬送向きの上流側に設けられており、シートを挟持して上記搬送向きへ搬送する排出ローラ対を更に備える。上記制御部は、上記反転ローラ対によって上記第2搬送路へ搬送されたシートの先端が、上記排出ローラ対よりも上記搬送向きの下流側であり且つ上記反転ローラ対よりも上記搬送向きの上流側である所定位置に位置することを条件として、上記状態変化機構を制御して上記第1状態から上記第2状態に状態変化させる。
本構成によれば、反転ローラ対が第1状態から第2状態に状態変化する際、シートは記録部の上下流において搬送ローラ対及び排出ローラ対に挟持された状態である。そのため、シートの記録部と対向する位置、つまりシートにおける画像記録される位置では、反転ローラ対の状態変化によるシートの移動を少なくすることができる。その結果、当該シートの移動に伴うシートに記録される画像の画質の悪化を抑制することができる。
(18) 本発明に係る画像記録装置は、上記第2搬送路に配置されており、シートを挟持して上記搬送ローラ対に向けて搬送する再搬送ローラ対を更に備える。
本構成によれば、反転ローラ対が状態変化して、反転ローラ対によるシートの挟持位置から搬送されるシートの先端に向けてシートを移動させようとする力が作用した場合に、シートは搬送ローラ対と排出ローラ対と再搬送ローラ対とに挟持された状態であるため、反転ローラ対の状態変化に伴うシートの不測の移動をより抑制することができる。
(19) 本発明に係る画像記録装置は、上記第1搬送路または上記第2搬送路の少なくとも一方に設けられており、搬送されるシートの上記搬送向きの上流端及び下流端を検知するシート検知部と、上記搬送ローラ対を構成するローラの回転量を検知する回転量検知部と、を備える。上記制御部は、上記シート検知部及び上記回転量検知部による検知結果に基づいて、搬送されるシートの上記搬送向きの位置を特定する。
本構成によれば、シート検知部と回転量検知部とによって、シートの搬送向きの位置を精度良く特定することができる。
(20) 上記制御部は、当該装置内を搬送されるシートの搬送向きに沿ったシート長が、上記反転ローラ対によるシートの挟持位置から、上記第2搬送路を通って上記搬送ローラ対へ向かい、当該搬送ローラ対から上記第1搬送路を通って当該挟持位置へ戻ってくるまでの搬送経路の長さよりも長いことを条件として、上記状態変化機構を制御して上記反転ローラ対を上記第1状態から上記第2状態に状態変化させる。
装置内を搬送されるシートの搬送路に沿った長さが搬送経路の長さよりも短い場合、上述した問題、つまりシートの先端が反転ローラ対に挟持されず、シートが装置内で詰まってしまうという問題は、発生しない。そこで、本構成によれば、当該問題が発生し得る場合にのみ、つまり装置内を搬送されるシートの搬送路に沿った長さが搬送経路の長さよりも長い場合にのみ、制御部は状態変化機構を制御して上記反転ローラ対を上記第1状態から上記第2状態に状態変化させる。そのため、小サイズのシートが搬送される場合には、反転ローラ対は第2状態に状態変化されない。つまり、本構成によれば、不必要な反転ローラ対の状態変化を防止することによって、搬送されるシートの不測の移動が発生することや、シートに記録される画像の画質が悪化してしまうことを抑制することができる。
(21) 上記制御部は、上記記録部による画像記録が完了したことを条件として、上記状態変化機構を制御して上記反転ローラ対を上記第2状態から上記第1状態に状態変化させる。
本構成によれば、反転ローラ対は、シートに対する画像記録が完了された後に第2状態から第1状態に姿勢変化される。これにより、画像記録中に反転ローラ対が第2状態から第1状態に姿勢変化することによるシートに記録される画像の画質の悪化を抑制することができる。
(22) 上記制御部は、上記反転ローラ対によって上記第2搬送路に搬送されたシートの後端が上記反転ローラ対を通過したことを条件として、上記状態変化機構を制御して上記反転ローラ対を上記第2状態から上記第1状態に状態変化させる。
本構成によれば、反転ローラ対が第2状態から第1状態に状態変化されたときに、シートは反転ローラ対に挟持されていないため、搬送ローラ対と反転ローラ対とが当該シートを引っ張り合うことが防止可能である。
(23) 上記制御部は、上記反転ローラ対によって上記第2搬送路に搬送されたシートの先端が上記反転ローラ対を通過したことを条件として、上記状態変化機構を制御して上記反転ローラ対を、上記第2状態から上記第1状態に状態変化させる。
本構成によれば、反転ローラ対が第2状態から第1状態に状態変化されたときに、シートの先端が反転ローラ対に挟持された状態となるため、当該シートを反転ローラ対によって適正に搬送することができる。また、シートを挟持するローラ対が、搬送ローラ対と反転ローラ対の2つとなることによって、シートを円滑に搬送することができる。
(24) 上記記録部は、インク滴を吐出することによってシートに画像を記録するものである。上記制御部は、上記搬送ローラ対にシートを改行幅搬送させる搬送動作と上記記録部にシートへのインク滴を吐出させる記録動作とを交互に実行させるものである。上記状態変化機構を制御して上記反転ローラ対を、上記搬送動作と上記記録動作との間に上記第2状態から上記第1状態に状態変化させる。
本構成によれば、シートにインク滴が吐出されているときには、反転ローラ対が第2状態から第1状態に状態変化されないため、反転ローラ対の状態変化によるシートの移動を少なくすることができる。その結果、当該シートの移動に伴うシートに記録される画像の画質の悪化を抑制することができる。
本発明によれば、画像の画質の悪化を抑制しつつ、シートを第2搬送路へ導くための反転ローラ対を構成する一対のローラの押圧力を減圧または当該一対のローラを相互に離間させることができる。
図1は、複合機10の斜視図である。 図2は、プリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、反転ローラ対43を模式的に示す正面図であり、(A)には第1状態が示されており、(B)には反転ローラ45と拍車46とが当接した第2状態が示されており、(C)には反転ローラ45と拍車46とが離間した第2状態が示されている。 図4(A)は、第1駆動伝達部23及び第2駆動伝達部26並びにその周辺部を模式的に示す左側面図であり、図4(B)は、噛合位置の切替ギヤ51及びその周辺部を模式的に示す斜視図であり、図4(C)は、ニュートラル位置の切替ギヤ51及びその周辺部を模式的に示す斜視図であり、図4(D)は、切替ギヤ51から給送ローラ25への駆動伝達を示すブロック図である。 図5は、マイクロコンピュータ130の構成を示すブロック図である。 図6は、マイクロコンピュータ130が記録用紙12に対する両面画像記録を実行する際の処理の手順を示すフローチャートである。 図7は、第1搬送路65及び第2搬送路67並びにその周辺部を模式的に示す縦断面図である。 図8(A)は、第1噛合位置の切替ギヤ51及びその周辺部を模式的に示す斜視図であり、図8(B)は、第2噛合位置の切替ギヤ51及びその周辺部を模式的に示す斜視図であり、図8(C)は、切替ギヤ51から再搬送ローラ68及び給送ローラ25への駆動伝達を示すブロック図である。 図9は、変形例1においてマイクロコンピュータ130が記録用紙12に対する両面画像記録を実行する際の処理の手順を示すフローチャートである。 図10は、変形例2においてマイクロコンピュータ130が記録用紙12に対する両面画像記録を実行する際の処理の手順を示すフローチャートである。 図11は、変形例3においてマイクロコンピュータ130が記録用紙12に対する両面画像記録を実行する際の処理の手順を示すフローチャートである。 図12は、図7から各ローラ対59、66、43、70を抽出した図であり、(A)には長さL1を説明するために記録用紙12が記されており、(B)には長さL2を説明するために搬送向き15、16が記されている。 図13は、プリンタ部11の内部構造の一部及び搬送される記録用紙12を模式的に示す縦断面図である。 図14は、変形例7におけるプリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明では、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口13が設けられている側を手前側(正面)として前後方向8が定義され、複合機10を手前側(正面)から見て左右方向9が定義される。
[複合機10の全体構造]
図1に示されるように、複合機10(本発明の画像記録装置の一例)は、下部にプリンタ部11を備えている。複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。プリント機能としては、記録用紙12(図2参照)の両面に画像を記録する両面画像記録機能を有している。プリンタ部11には、正面に開口13が形成されている。記録用紙12が載置される給送トレイ20(本発明のトレイの一例、図2参照)及び排出トレイ21(図2参照)が、開口13から前後方向8に挿抜可能である。
図2に示されるように、給送トレイ20の上側に給送ローラ25が設けられている。給送ローラ25は、給送トレイ20に載置された記録用紙12に上側から当接可能である。給送ローラ25は、搬送用モータ71(本発明の駆動モータの一例、図5参照)から駆動力を付与されて回転される。これにより、給送トレイ20に載置された記録用紙12が、第1搬送路65を通って搬送ローラ60に向けて給送される。なお、搬送用モータ71から給送ローラ25への駆動伝達については、後述される。
給送トレイ20の後端部から第1搬送路65が延出されている。第1搬送路65は、湾曲部と直線部とを備える。第1搬送路65は、所定間隔を隔てて互いに対向する外側ガイド部材18と内側ガイド部材19とによって区画されている。給送トレイ20に収容された記録用紙12は、湾曲部を下方から上方へUターンするように搬送された後、直線部を搬送されて記録部24に搬送される。記録部24により画像記録が行われた記録用紙12は、直線部を搬送されて排出トレイ21に排出される。つまり、記録用紙12は、図2に一点鎖線の矢印で示される搬送向き15に搬送される。なお、記録部24については、後述される。
[搬送ローラ60、排出ローラ62、及び反転ローラ45]
図2に示されるように、第1搬送路65における記録部24よりも搬送向き15の上流側には、搬送ローラ60及びピンチローラ61よりなる搬送ローラ対59が設けられている。ピンチローラ61は、ばねなどによって搬送ローラ60に圧接されている。第1搬送路65における記録部24よりも搬送向き15の下流側には、排出ローラ62及び拍車63よりなる排出ローラ対66が設けられている。拍車63は、ばねなどによって排出ローラ62に圧接されている。
第1搬送路65における排出ローラ対66よりも搬送向き15の下流側には、反転ローラ45及び拍車46を備える反転ローラ対43が設けられている。本実施形態では、図3に示されるように、反転ローラ45は、左右方向9に沿って間隔を空けて複数配置されている。各反転ローラ45には、軸44が挿通されている。また、拍車46は、左右方向9に沿って間隔を空けて複数配置されており、反転ローラ45と対向する位置に配置されている。各拍車46は、反転ローラ45と当接するローラ部141と、ローラ部141を左右方向9に沿った軸142を中心に回転可能に軸支する回転支持部143と、ばねなどで構成されており、支持部143及びローラ部141を反転ローラ45に向けて付勢する付勢部材144とを備えている。
各ローラ対59、66、43は、第1搬送路65を案内される記録用紙12を挟持した状態で回転することによって、記録用紙12を搬送向き15及び搬送向き15と逆向きへ搬送する。搬送ローラ60、排出ローラ62、反転ローラ45は、搬送用モータ71から後述する駆動伝達機構50(図4参照)を介して駆動力を付与されて回転する。搬送用モータ71は、正転駆動及び逆転駆動可能である。正転駆動する搬送用モータ71から駆動力を付与された搬送ローラ60は、第2回転向きに回転する。ここで、第2回転向きは、記録用紙12を搬送向き15に搬送させる回転向きである。逆転駆動する搬送用モータ71から駆動力を付与された搬送ローラ60は、第2回転向きとは逆向きの第1回転向きに回転する。ここで、第1回転向きは、記録用紙12を搬送向き15とは逆向きに搬送させる回転向きである。
なお、両面画像記録の際、後述するように、第1搬送路65を搬送される記録用紙12は、排出ローラ対66と反転ローラ対43との間でスイッチバックされ、後述する第2搬送路67へ搬送される。
[状態変化機構140]
図3に示されるように、プリンタ部11には、反転ローラ対43を、第1状態及び第2状態に状態変化させる状態変化機構140が設けられている。ここで、第1状態は、図3(A)に示されるように、反転ローラ対43を構成する一対のローラの一方(本実施形態では拍車46)が他方(本実施形態では反転ローラ45)を押圧する状態である。また、第2状態は、図3(B)に示されるように、反転ローラ対43を構成する一対のローラの一方(本実施形態では拍車46)が他方(本実施形態では反転ローラ45)を押圧する力が第1状態よりも小さい状態である。
本実施形態において、状態変化機構140は、ローラ支持部145と、一対の可動部材146とを備えている。ローラ支持部145は、前後方向8及び左右方向9に拡がり且つ左右方向9の長さが前後方向8の長さよりも長い板状の部材であって、プリンタ部11のフレーム(不図示)によって上下方向7に移動可能に支持されている。また、ローラ支持部145には、拍車46に備えられた付勢部材144の上端が連結されている。なお、付勢部材144の下端は、回転支持部143に連結されている。
一対の可動部材146は、ローラ支持部145の左右方向9の両端部の上方に設けられている。一対の可動部材146は、プリンタ部11のフレーム(不図示)によって、左右方向9において、お互いの間隔が変化する位置に移動可能に支持されている。本実施形態では、一方の可動部材146が左向きに移動すると、他方の可動部材146が一方の可動部材146の移動に連動して右向きに移動する。なお、本実施形態において、一対の可動部材146にはソレノイドアクチュエータ(不図示)が取り付けられており、当該ソレノイドアクチュエータが駆動されることによって移動する。一対の可動部材146には、ローラ支持部145の上面の左右両端部と当接する当接面147が形成されている。当接面147は、左右方向9に対して傾斜している。詳細には、一対の可動部材146のうち右側の可動部材146の当接面147は、左端が右端よりも上方となるように傾斜している。一方、一対の可動部材146のうち左側の可動部材146の当接面147は、右端が左端よりも上方となるように傾斜している。これにより、ローラ支持部145と右側の可動部材146の当接面147との当接位置が当該当接面147の右端に近く、且つローラ支持部145と左側の可動部材146の当接面147との当接位置が当該当接面147の左端に近い程、ローラ支持部145の上下方向7の位置は低くなる。
具体的には、ローラ支持部145と当接面147との当接位置が図3(A)に示されるような位置である場合、ローラ支持部145の位置が低くなる。これにより、付勢部材144が自然長よりも短くなり且つローラ部141が反転ローラ45と当接した状態となる。つまり、図3(A)に示される第1状態では、拍車63が反転ローラ45に圧接された状態、換言すると拍車63が反転ローラ45を押圧した状態となる。
図3(A)に示される状態において一対の可動部材146は、左右方向9における間隔が大きくなる方向に移動されて図3(B)に示される状態となると、ローラ支持部145の位置が図3(A)に示される状態よりも高位置となる。これにより、付勢部材144が自然長となり且つローラ部141が反転ローラ45と当接した状態となる。つまり、図3(B)に示される第2状態では、拍車63が反転ローラ45に当接しているが反転ローラ45を押圧していない状態、換言すると拍車63の反転ローラ45に対する押圧力がゼロの状態となる。
なお、第2状態は、上記押圧力がゼロの状態に限らず、第1状態よりも上記押圧力が小さければよい。例えば、ローラ支持部145の高さが、図3(A)の状態よりも高位置であり且つ図3(B)の状態よりも低位置であれば、上記押圧力がゼロよりも大きく且つ第1状態よりも小さくなる。
また、第2状態は、図3(C)に示されるように、拍車46が反転ローラ45から離間している状態であってもよい。詳細には、一対の可動部材146は、図3(B)に示される状態よりも更に左右方向9において、お互いの間隔を大きくする方向に移動されて、ローラ支持部145が図3(B)に示される状態よりも更に高位置となることによって、拍車46が反転ローラ45から離間される。
また、状態変化機構140は、反転ローラ対43を第1状態及び第2状態に状態変化させることができるのであれば、上述した構成に限らない。例えば、状態変化機構140は可動部材146を備えておらず、ソレノイドアクチュエータがローラ支持部145に取り付けられており、当該ソレノイドアクチュエータの駆動によってローラ支持部145を上下動させて拍車46を上下動させるものであってもよい。
また、状態変化機構140は、拍車46を上下動させる代わりに反転ローラ45を上下動させるものであってもよいし、拍車46及び反転ローラ45の双方を上下動させるものであってもよい。
[記録部24]
図2に示されるように、搬送ローラ対59の搬送向き15の下流側であって、排出ローラ対66の搬送向き15の上流側には、記録部24が設けられている。記録部24の下側且つ記録部24と対向する位置には、プラテン42が設けられている。プラテン42は、第1搬送路65を搬送される記録用紙12を支持する。記録部24は、プラテン42に支持された記録用紙12に公知のインクジェット方式で画像を記録する。記録部24は、記録用紙12にインク滴を吐出する複数のノズルが形成された記録ヘッド38と、記録ヘッド38を搭載するキャリッジ40とを備えている。
キャリッジ40は、プリンタ部11のフレームなどによって、前後方向8と直交する左右方向9へ往復動可能に支持されている。キャリッジ40は、公知のベルト機構を介してキャリッジ駆動用モータ53(図5参照)と連結されている。キャリッジ40は、キャリッジ駆動用モータ53から駆動力が伝達されることによって左右方向9に往復動される。プラテン42に記録用紙12が支持されている状態で、キャリッジ40が往復動される。キャリッジ40が往復動されているときに、記録ヘッド38からインク滴が吐出される。後述するマイクロコンピュータ130は、搬送用モータ71を制御して搬送ローラ60を回転させることによる記録用紙12の所定改行幅の搬送(本発明の搬送動作の一例)と、キャリッジ駆動用モータ53と記録ヘッド38を制御して上述したキャリッジ40の往復動及び記録ヘッド38からのインク滴の吐出(本発明の記録動作の一例)とを交互に実行する。これにより、プラテン42に支持された記録用紙12に画像が記録される。なお、記録部24は、インクジェット方式以外、例えば電子写真方式によって、記録用紙12に画像を記録するものであってもよい。
[経路切替部材41及び第2搬送路67]
図2に示されるように、経路切替部材41が、第1搬送路65において、排出ローラ対66と反転ローラ対43との間に設けられている。経路切替部材41は、補助ローラ47、48、フラップ49、及び軸87を備えている。フラップ49は、軸87から概ね搬送向き15に延出されており、軸87に回動可能に軸支されている。拍車状の補助ローラ47、48が、フラップ49に軸支されている。
フラップ49は、記録用紙12を排出トレイ21に排出可能な排出姿勢(図2に破線で示される姿勢)と、延出端部49Aが排出姿勢よりも下方に位置する反転姿勢(図2に実線で示される姿勢)との間で回動する。
フラップ49は、待機状態においては自重によって反転姿勢である。フラップ49は、第1搬送路65を搬送される記録用紙12の先端と当接して持ち上げられると排出姿勢に回動する。搬送される記録用紙12の後端(搬送向き15の上流端)が補助ローラ47を通過すると、フラップ49は、自重によって排出姿勢から反転姿勢に回動する。これにより、搬送される記録用紙12の後端が、下側に移動する。その結果、搬送される記録用紙12の後端は、後述する第2搬送路67へ向く。この状態において、反転ローラ45の第2回転向きの回転が継続されると、記録用紙12は搬送向き15に搬送されて排出トレイ21に排出される。一方、反転ローラ45の回転向きが第1回転向きに切り替えられると、記録用紙12は、搬送向き15と逆向きに搬送されて第2搬送路67に導かれる。以上より、反転ローラ対43は、第2回転向きに回転することによって記録用紙12を搬送向き15に搬送し、第1回転向きに回転することによって記録用紙12を搬送向き15と逆向き、つまり第2搬送路67へ搬送する。
第2搬送路67は、排出ローラ対66よりも搬送向き15の下流側且つ反転ローラ対43よりも搬送向き15の上流側の第1接続位置36から分岐され、搬送ローラ対59よりも搬送向き15の上流側の第2接続位置37で第1搬送路65と合流する経路である。つまり、第2搬送路67は、第1接続位置36及び第2接続位置37において第1搬送路65と接続されている。なお、第2搬送路67は、ガイド部材31、32によって区画されている。
[シート位置判断部]
シート位置判断部は、第1搬送路65及び第2搬送路67を搬送される記録用紙12の搬送路に沿った位置、つまり搬送される記録用紙12の搬送向き15における位置を特定するものである。本実施形態において、シート位置判断部は、センサ160(本発明のシート検知部の一例)とロータリーエンコーダ73(本発明の回転量検知部の一例)とを備えている。
図2に示されるように、センサ160は、第1搬送路65における搬送ローラ60よりも搬送向き15の上流側且つ第2接続位置37よりも搬送向き15の下流側に設けられている。なお、センサ160が設けられる位置は、上記位置に限らず、第1搬送路65における上記位置以外の位置や第2搬送路67に設けられていてもよい。また、プリンタ部11に設けられるセンサ160の個数は1つに限らず、複数設けられていてもよい。例えば、センサ160は、第1搬送路65及び第2搬送路67に1つずつ設けられていてもよい。つまり、センサ160は、第1搬送路65または第2搬送路67の少なくとも一方に設けられていればよい。
本実施形態において、センサ160は、軸161と、当該軸161を中心に回動可能な検出子162と、発光素子及び当該発光素子から発光された光を受光する受光素子を有する光学センサ163とを備えている。検出子162の一端は、第1搬送路65に突出している。検出子162の一端に外力が加えられていないとき、検出子162の他端は光学センサ163の発光素子から受光素子に至る光路に進入して、当該光路を通る光を遮断している。このとき、光学センサ163から後述するマイクロコンピュータ130にローレベルの信号が出力される。検出子162の一端が記録用紙12の先端に押されて回転すると、検出子162の他端は上記光路から外れて、上記光路に光が通る。このとき、光学センサ163からマイクロコンピュータ130にハイレベルの信号が出力される。以上より、センサ160は、記録用紙12の搬送向き15の上流端及び下流端を検知する。
ロータリーエンコーダ73は、搬送ローラ60に設けられている。ロータリーエンコーダ73は、搬送ローラ60が回転することにより、パルス信号を発生する。なお、ロータリーエンコーダ73は、搬送ローラ60以外のローラ、例えば排出ローラ62または反転ローラ45或いは後述する再搬送ローラ68に設けられていてもよい。
ロータリーエンコーダ73は、搬送ローラ60の軸34に設けられて搬送ローラ60と共に回転するエンコーダディスク74と光学センサ72とを備える。エンコーダディスク74には、光が透過される透過部と光が透過されない非透過部とが円周方向に等ピッチで交互に配置されるようにして形成されている。エンコーダディスク74が回転すると、光学センサ72によって透過部と非透過部とが検出される毎にパルス信号が生成される。生成されたパルス信号は、マイクロコンピュータ130に出力される。以上より、ロータリーエンコーダ73は、搬送ローラ60の回転量を検知する。
後述するマイクロコンピュータ130は、センサ160及びロータリーエンコーダ73から出力された信号に基づいて、搬送される記録用紙12の搬送向き15における位置を特定する。例えば、本実施形態において、マイクロコンピュータ130は、センサ160による記録用紙12の搬送向き15の下流端の検知のタイミング以後の搬送ローラ60の回転量によって、記録用紙12の搬送向き15の下流端の現在位置を特定する。以上より、シート位置判断部の機能は、センサ160、ロータリーエンコーダ73、及びマイクロコンピュータ130によって実現される。
なお、シート位置判断部は、搬送される記録用紙12の搬送向き15における位置を特定することが可能であるならば、上述したようなものに限らない。例えば、シート位置判断部は、記録用紙12が給送トレイ20から給送開始されてからの経過時間に基づいて、搬送される記録用紙12の搬送向き15における位置を特定するものであってもよい。
[駆動伝達機構50]
プリンタ部11には、図4(A)、(B)に示されているような駆動伝達機構50が設けられている。駆動伝達機構50は、第1駆動伝達機構23、第2駆動伝達機構26、第3駆動伝達機構27、切替ギヤ51、第1ギヤ78、及び第2ギヤ75を備えている。なお、駆動伝達機構50は、搬送用モータ71の回転駆動力を各ローラ25、60、62、45に伝達する機能を有するのであれば、以下に説明するような構成に限らない。
第1駆動伝達機構23は、図4(A)に示されるように、モータプーリ58、ローラプーリ76、及び無端環状の第1ベルト77を備えている。モータプーリ58は、搬送用モータ71の軸に取り付けられている。ローラプーリ76は、搬送ローラ60の軸34に取り付けられている。第1ベルト77は、モータプーリ58とローラプーリ76との間に架け渡されている。第1駆動伝達機構23は、以上のように構成されることにより、搬送用モータ71の回転駆動力を搬送ローラ60に伝達する。
第2駆動伝達機構26は、図4(A)に示されるように、上ギヤ52、下ギヤ80、第1プーリ81、第2プーリ82、第3プーリ84、第4プーリ85、第2ベルト83、及び第3ベルト86を備えている。上ギヤ52は、搬送ローラ60の軸34において第1搬送路65よりも左側に設けられている。下ギヤ80は、上ギヤ52の下側に設けられており、上ギヤ52と噛合されている。第1プーリ81は、下ギヤ80の左側に取り付けられており、下ギヤ80と同軸且つ一体に回転する。これにより、第1プーリ81は、搬送ローラ60の回転に従動して回転する。第2プーリ82は、排出ローラ62の軸64に取り付けられている。第1プーリ81と第2プーリ82とに、無端環状の第2ベルト83が架け渡されている。これにより、搬送ローラ60が回転すると、第2ベルト83は周運動する。その結果、搬送ローラ60の回転駆動力は、排出ローラ62に伝達される。
第3プーリ84は、軸64における第2プーリ82の左側に取り付けられており、第2プーリ82と同軸且つ一体に回転する。第4プーリ85は、反転ローラ45の軸44に取り付けられている。第3プーリ84と第4プーリ85とに、無端環状の第3ベルト86が架け渡されている。これにより、排出ローラ62の回転駆動力は、反転ローラ45に伝達される。つまり、反転ローラ45は、排出ローラ62から回転駆動力が伝達されて従動する。
搬送ローラ60、排出ローラ62、及び反転ローラ45が以上のような構成の第1駆動伝達機構23及び第2駆動伝達機構26によって搬送用モータ71から駆動伝達されることにより、搬送ローラ60が記録用紙12を搬送向き15に搬送するように回転すると、排出ローラ62及び反転ローラ45も記録用紙12を搬送向き15に搬送するように回転し、搬送ローラ60が記録用紙12を搬送向き15と逆向きに搬送するように回転すると、排出ローラ62及び反転ローラ45も記録用紙12を搬送向き15と逆向きに搬送するように回転する。つまり、反転ローラ45は、記録用紙12を第2搬送路67へ搬送するように回転する。
つまり、搬送ローラ60が第2回転向きに回転すると、排出ローラ62及び反転ローラ45も第2回転向きに回転し、搬送ローラ60が第1回転向きに回転すると、排出ローラ62及び反転ローラ45も第1回転向きに回転する。以上より、搬送ローラ60、排出ローラ62、及び反転ローラ45は、共通の搬送用モータ71によって同期して記録用紙12を同じ向きに搬送するように正逆転される。また、以上より、第1駆動伝達機構23及び第2駆動伝達機構26は、本発明の駆動伝達部の一例である。
図4(B)に示されるように、第1ギヤ78は、搬送ローラ60の軸34(図2参照)において第1搬送路65(図2参照)よりも右側に設けられている。切替ギヤ51は、第1ギヤ78と噛合されている。第2ギヤ75は、切替ギヤ51と噛合可能な位置に配置されている。切替ギヤ51は、左右方向9に移動可能に配置されている。本実施形態において、切替ギヤ51は、後述するように、第2ギヤ75と噛合する噛合位置(図4(B)に示される位置)と、第2ギヤ75と噛合しないニュートラル位置(図4(C)に示される位置)とに移動する。切替ギヤ51を移動させる機構については、公知の機構が用いられる。例えば、切替ギヤ51は、アクチュエータから駆動伝達されることによって左右方向9に移動してもよい。また、切替ギヤ51は、左右方向9に移動するキャリッジ40に押されることによって右向きに移動し、切替ギヤ51に取り付けられたバネの付勢力によって左向きに移動してもよい。
切替ギヤ51が噛合位置に位置しているとき、搬送用モータ71から切替ギヤ51に伝達された回転駆動力は、図4(D)に示されるように、第2ギヤ75及び第3駆動伝達部27を介して、給送ローラ25に伝達される。第3駆動伝達部27は、ギヤやベルトなどで構成されている。例えば、第3駆動伝達部27は、遊星ギヤ機構を備えており、給送ローラ25を一方の回転向き、具体的には記録用紙12を給送トレイ20から第1搬送路65に給送させる回転向きにのみ回転させる。一方、切替ギヤ51がニュートラル位置に位置しているとき、搬送用モータ71から切替ギヤ51に伝達された回転駆動力は、給送ローラ25に伝達されない。つまり、切替ギヤ51の位置が切り替えられることによって、給送ローラ25の回転の有無、換言すると給送トレイ20に載置されている記録用紙12の第1搬送路65への給送の有無が切り替えられる。
[マイクロコンピュータ130]
図5に示されるマイクロコンピュータ130は、複合機10の全体動作を制御する。例えば、マイクロコンピュータ130は、搬送用モータ71を制御する。また、例えば、マイクロコンピュータ130は、キャリッジ駆動用モータ53の駆動を制御してキャリッジ40を移動させる。マイクロコンピュータ130は、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、ASIC135、及びこれらを相互に接続する内部バス137を備えている。
ROM132には、CPU131が各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC135には、搬送用モータ71、キャリッジ駆動用モータ53、及び可動部材146を移動させるためのソレノイドアクチュエータ(不図示)などが接続されている。各モータやソレノイドアクチュエータを駆動させるための駆動信号が、CPU131から所定のモータやソレノイドアクチュエータに応じた駆動回路に入力されると、駆動信号に応じた駆動電流が駆動回路から対応するモータやソレノイドアクチュエータへ出力され、これにより、対応するモータが所定の回転速度で正転または逆転され、対応するソレノイドアクチュエータが駆動する。
また、ASIC135には、ロータリーエンコーダ73の光学センサ72から出力されるパルス信号が入力される。マイクロコンピュータ130は、光学センサ72からのパルス信号に基づいて、搬送ローラ60の回転量を算出する。また、ASIC135には、センサ160の光学センサ163が接続されている。マイクロコンピュータ130は、光学センサ163からの信号に基づいて、センサ160の配置位置における記録用紙12の搬送向き15の下流端及び上流端を検知する。そして、マイクロコンピュータ130は、搬送ローラ60の回転量と、センサ160の配置位置における記録用紙12の搬送向き15の下流端及び上流端の検知タイミングとに基づいて、搬送される記録用紙12の搬送向き15の上流端及び下流端の位置を特定する。
マイクロコンピュータ130は、後述する画像記録制御において、後述する所定のタイミングにおいて状態変化機構140を制御して反転ローラ対43の状態を変化させる。つまり、マイクロコンピュータ130は、本発明の制御部の一例である。
[画像記録制御]
以下、マイクロコンピュータ130が記録用紙12に対する両面画像記録を実行する際の処理の手順が、図6のフローチャートに基づいて説明される。なお、本説明においては、切替ギヤ51(図4参照)は、マイクロコンピュータ130によって制御される専用のアクチュエータによって第2ギヤ75と噛合する噛合位置(図4(B)に示される位置)と、第2ギヤ75と噛合しないニュートラル位置(図4(C)に示される位置)とに移動するものとする。また、本説明においては、切替ギヤ51の初期位置は、噛合位置(図4(B)に示される位置)であるとする。
例えば、操作パネル17(図1参照)の操作により両面印刷が指示されると、マイクロコンピュータ130が搬送用モータ71を逆転させる(S10)。これにより、給送ローラ25が回転する。また、搬送用モータ71の逆転によって(S10)、搬送ローラ60、排出ローラ62、及び反転ローラ45が第1回転向き、つまり記録用紙12を搬送向き15とは逆向きに搬送させる向きに回転する。
給送ローラ25が回転することによって、給送トレイ20に載置された記録用紙12が第1搬送路65に給送される(S20)。給送される記録用紙12の先端(記録用紙12の搬送向き15の下流端)がセンサ160に到達すると、当該先端がセンサ160によって検知される(S30)。本実施形態では、マイクロコンピュータ130は、記録用紙12がセンサ160によって検知されてから給送ローラ25が所定回転量回転することによって、搬送向き15に搬送される記録用紙12の先端が搬送ローラ対59に到達したと判断する。
マイクロコンピュータ130は、搬送向き15に搬送される記録用紙12の先端が搬送ローラ60と当接してから予め設定された時間だけ、搬送ローラ60の第1回転向きの回転を維持する。これにより、搬送ローラ60と当接した記録用紙12の斜行が是正される所謂レジスト処理が実行される(S40)。レジスト処理の後、マイクロコンピュータ130は、搬送用モータ71を停止させる。その後、マイクロコンピュータ130は、切替ギヤ51を噛合位置からニュートラル位置に移動させる。これにより、給送ローラ25は停止される(S50)。その後、マイクロコンピュータ130は、搬送用モータ71を正転で駆動させる(S60)。これにより、搬送ローラ60が記録用紙12を搬送向き15に搬送する。
次に、マイクロコンピュータ130は、第1面(表面)が印刷される記録用紙12の頭出し処理を実行する(S70)。具体的には、マイクロコンピュータ130は、搬送向き15に搬送される記録用紙12の先端が記録部24と対向する印刷開始位置に到達すると、搬送用モータ71を停止させる。これにより、搬送ローラ60が停止されて、記録用紙12が停止される。ここで、印刷開始位置とは、記録用紙12の画像記録領域における先端、つまり搬送向き15の下流端が、記録ヘッド38に形成された複数のノズル39のうち搬送向き15の上流端に位置するノズル39と対向する位置である。
頭出し処理(S70)が完了すると、マイクロコンピュータ130は、記録用紙12の第1面に対する画像記録を実行する(S80)。詳細には、マイクロコンピュータ130は、記録部24を制御してキャリッジ40を左右方向9に移動させつつノズル39からプラテン42に支持された記録用紙12に向けてインク滴を吐出させる処理と、搬送ローラ60を制御して記録用紙12を所定の改行幅だけ搬送向き15に搬送させる処理とを交互に実行する。
画像記録の完了後、マイクロコンピュータ130は、搬送用モータ71を正転させることにより、搬送ローラ60、排出ローラ62、反転ローラ45を第2回転向きに回転させて、記録用紙12を搬送向き15に搬送させる。搬送向き15に搬送される記録用紙12の先端が経路切替部材41に到達すると、経路切替部材41は記録用紙12に押し上げられることにより、反転姿勢から排出姿勢に姿勢変化される。この状態では、反転ローラ45が第2回転向きに回転しているため、記録用紙12の排出トレイ21に向けての搬送が継続される。その後、搬送向き15に搬送される記録用紙12の後端(記録用紙12の搬送向き15の上流端)が補助ローラ47と補助ローラ48との間の規定位置に到達したと判断すると、搬送用モータ71を停止する(S90)。記録用紙12の後端が規定位置に到達すると、記録用紙12が経路切替部材41を押し上げる力よりも経路切替部材41の自重による力が大きくなる。これにより、経路切替部材41が排出姿勢から反転姿勢へ姿勢変化する。その結果、搬送向き15に搬送される記録用紙12の後端は、補助ローラ48によって下側へ押され、第2搬送路67側へ向けられる。
次に、マイクロコンピュータ130は、搬送用モータ71を逆転させる(S100)。これにより、搬送ローラ60、排出ローラ62、及び反転ローラ45が第1回転向きに回転する。
ステップS100が実行されることにより、記録用紙12の搬送向きは、搬送向き15の逆向きとなり、搬送向き15の上流端が第2搬送路67側へ向けられた記録用紙12は、第2搬送路67へスイッチバック搬送される。スイッチバック搬送された記録用紙12は、第2搬送路67を第1接続位置36から第2接続位置37へ向けて搬送される。これ以後、記録用紙12の先端及び後端が先程までの第1面(表面)への印刷の搬送とは逆になる。つまり、第1面(表面)へ印刷する場合の記録用紙12の後端(搬送向き15の上流端)が、スイッチバック搬送される記録用紙12の先端となり、第1面(表面)へ印刷する場合の記録用紙12の先端(搬送向き15の下流端)が、スイッチバック搬送される記録用紙12の後端となる。
スイッチバック搬送され、第2接続位置37から再び第1搬送路65へ搬送された記録用紙12の先端がセンサ160に到達すると、当該先端がセンサ160によって検知される(S110)。その後、ステップS40と同様にレジスト処理が実行され(S120)、搬送用モータ71が逆転から正転に切り替えられる(S130)。
なお、本実施形態では、ステップS130において、搬送用モータ71が逆転から正転に切り替えられて、搬送ローラ60、排出ローラ62、及び反転ローラ45が第2回転向きに回転すると、共に記録用紙12を挟持する搬送ローラ対59と反転ローラ対43とが、記録用紙12を引っ張り合う状態となる。そこで、本実施形態では、搬送ローラ対59の搬送力は、反転ローラ対43の搬送力よりも大きく設定されている。ここで、搬送力とは、ローラ対が記録用紙12を搬送する力であり、例えばローラ対を構成するローラの回転速度や材質、ローラ対の挟持力などによって決定される。上記設定によって、搬送ローラ対59の記録用紙12を搬送する力が、反転ローラ対43の記録用紙12を搬送する力よりも大きくなるため、搬送ローラ対59は、反転ローラ対43に挟持された記録用紙12を引き出して、当該記録用紙12を搬送することができる。
次に、マイクロコンピュータ130は、記録用紙12の第1搬送路65及び第2搬送路67に沿った長さ、つまり搬送向き15に沿った長さL1(図12(A)参照、本発明のシート長の一例)が、長さL2(図12(B)参照)よりも長いか否かを判断する(S140)。ここで、長さL1は、記録用紙12が給送トレイ20に載置された状態における記録用紙12の前後方向8に沿った長さであり、搬送向き15に搬送される記録用紙12の先端がセンサ160に検知されてから当該記録用紙12の後端がセンサ160に検知されるまでの搬送ローラ60の回転量によって求めることができる。なお、マイクロコンピュータ130は、センサ160の検知及び搬送ローラ60の回転量によって求める方法以外で、長さL1を認識してもよい。例えば、マイクロコンピュータ130は、印刷前にユーザが操作パネル17を操作することによって指定した記録用紙12のサイズに基づいて、長さL1を認識してもよい。
また、長さL2は、反転ローラ対43による記録用紙12の挟持位置から、第1接続位置36から第2搬送路67を通って第2接続位置37へ向かい、第2接続位置37から第1搬送路65を通って反転ローラ対43による記録用紙12の挟持位置へ戻ってくるまでの搬送経路の長さである。長さL2は、複合機10における第1搬送路65及び第2搬送路67の長さや、第1接続位置36及び第2接続位置37の位置や、反転ローラ対43の配置位置などで決まる設計値である。
マイクロコンピュータ130は、記録用紙12の長さL1が搬送経路の長さL2よりも長いと判断した場合(S140:Yes)、センサ160による記録用紙12の先端の検知のタイミング以後の搬送ローラ60の回転量によって、搬送向き15に搬送される記録用紙12の先端の現在位置を特定する。そして、マイクロコンピュータ130は、当該現在位置が所定位置P1である場合(S150:Yes)、状態変化機構140を制御して、反転ローラ対43を第1状態から第2状態に状態変化させる(S160、図13(A)参照)。
ここで、本実施形態における所定位置P1は、第1搬送路65における搬送ローラ対59の挟持位置と印刷開始位置の間の任意の位置である。また、所定位置P1は、印刷開始位置でもよい。ただし、所定位置P1が印刷開始位置である場合、搬送向き15に搬送される記録用紙12の先端が印刷開始位置に位置しているが、当該記録用紙12に対してノズルからインク滴が吐出される前、つまり当該記録用紙12に対する画像記録開始前であることを条件とする。
以上より、マイクロコンピュータ130は、センサ160及びロータリーエンコーダ73からの信号に基づく記録用紙12の位置の判断結果に基づき、記録部24による第1面の画像記録(S80)が完了し、反転ローラ対43によって第2搬送路67へ搬送された記録用紙12の先端が、搬送ローラ対59よりも搬送向き15の下流側且つ反転ローラ対43よりも搬送向き15の上流側に位置し、当該記録用紙12の第1面の裏側の第2面に対する記録部24による画像記録が開始される前に(S150:Yes)、状態変化機構140を制御して反転ローラ対43を上記第1状態から上記第2状態に状態変化させる(S160)。
その後、マイクロコンピュータ130は、第1面に画像記録したときと同様にして、記録用紙12を印刷開始位置へ搬送して(S170)、記録用紙12の第2面に画像記録する(S180)。なお、所定位置が印刷開始位置の場合は、反転ローラ対43の姿勢変化後、記録用紙12を搬送させることなく、記録用紙12の第2面に画像記録する(S180)。
マイクロコンピュータ130は、記録用紙12の第2面に対する画像記録が完了すると、状態変化機構140を制御して、反転ローラ対43を第2状態から第1状態に状態変化させる(S190)。
一方、マイクロコンピュータ130は、長さL1が長さL2よりも短いと判断した場合(S140:No)、反転ローラ対43の状態を変化させることなく、記録用紙12を印刷開始位置へ搬送して(S200)、記録用紙12の第2面に画像記録する(S210)。
以上より、マイクロコンピュータ130は、長さL1が長さL2よりも長いことを条件として、状態変化機構140を制御して反転ローラ対43を第1状態から第2状態に状態変化させる。
ステップS190またはステップS210の後、マイクロコンピュータ130は、搬送用モータ71を正転させることにより、搬送ローラ60、排出ローラ62、反転ローラ45を第2回転向きに回転させて、記録用紙12を搬送向き15に搬送させる。これにより、記録用紙12は、排出トレイ21に排出される(S220)。
[実施形態の効果]
本実施形態によれば、反転ローラ対43は、記録用紙12に対する第2面の画像記録が開始される前に第1状態から第2状態に状態変化される。これにより、画像記録中に反転ローラ対43が第1状態から第2状態に姿勢変化することによる記録用紙12に記録される画像の画質の悪化を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、反転ローラ対43は、搬送される記録用紙12の先端が搬送ローラ対59よりも搬送向き15の下流側に位置している状態で、換言すると記録用紙12が搬送ローラ対59により挟持されている状態で、第1状態から第2状態に状態変化される。上記状態では、反転ローラ対43による挟持位置と搬送される記録用紙12の先端との間において、記録用紙12は搬送ローラ対59によって挟持されている。そのため、記録用紙12が反転ローラ対43と搬送ローラ対59との双方によって挟持されている状態において、反転ローラ対43が状態変化して、反転ローラ対43による記録用紙12の挟持位置から搬送される記録用紙12の先端に向けて記録用紙12を移動させようとする力が作用しても、当該力の伝搬は、搬送ローラ対59による挟持位置において抑制される。その結果、反転ローラ対43の状態変化に伴う記録用紙12の不測の移動を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、センサ160とロータリーエンコーダ73とによって、記録用紙12の搬送向き15の位置を正確に特定することができる。
また、複合機10内を搬送される記録用紙12の搬送路に沿った長さL1が搬送経路の長さL2よりも短い場合、上述した問題、つまり記録用紙12の先端が反転ローラ対43に挟持されず、記録用紙12が複合機10内で詰まってしまうという問題は、発生しない。そこで、本実施形態によれば、当該問題が発生し得る場合にのみ、つまり複合機10内を搬送される記録用紙12の搬送路に沿った長さL1が搬送経路の長さL2よりも長い場合にのみ、マイクロコンピュータ130は状態変化機構140を制御して反転ローラ対43を第1状態から第2状態に状態変化させる。そのため、小サイズの記録用紙12が搬送される場合には、反転ローラ対43は第2状態に状態変化されない。つまり、本実施形態によれば、不必要な反転ローラ対43の状態変化を防止することによって、搬送される記録用紙12の不測の移動が発生することや、記録用紙12に記録される画像の画質が悪化してしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、反転ローラ対43は、記録用紙12に対する画像記録が完了された後に第2状態から第1状態に姿勢変化される。これにより、画像記録中に反転ローラ対43が第2状態から第1状態に姿勢変化することによる記録用紙12に記録される画像の画質の悪化を抑制することができる。
また、本実施形態のように搬送路65、67及び各ローラ対59、66、43が配置されていることにより、記録部24の直下で記録用紙12が重なることなく、記録用紙12に画像を記録することができる。
[変形例1]
マイクロコンピュータ130が状態変化機構140を制御して反転ローラ対43を第1状態から第2状態に状態変化させる条件は、以下に詳述するようであってもよい。
変形例1では、図2及び図5に破線で示されるように、再搬送ローラ68及び従動ローラ69よりなる再搬送ローラ対70が、第2搬送路67に配置されている。再搬送ローラ68は、搬送用モータ71から駆動伝達機構50(図8参照)を介して駆動力を付与される。駆動力を付与された再搬送ローラ68は、記録用紙12を第2搬送路67に沿って搬送向き16に搬送する向きに回転する。ここで、搬送向き16は、第1接続位置36から第2接続位置37へ向かう向きであり、図2において二点鎖線の矢印で示される向きである。反転ローラ対43によって第2搬送路67に搬送されてきた記録用紙12が再搬送ローラ対70に挟持されると、記録用紙12は、再搬送ローラ対70によって搬送向き16に搬送される。これにより、当該記録用紙12は、第2接続位置37を経て搬送ローラ対59へ搬送される。
また、変形例1では、図8に示されるように、駆動伝達機構50は、上述の実施形態において備えているものに加えて、第4駆動伝達機構28及び第3ギヤ88を備えている。第3ギヤ88は、第2ギヤ75と左右方向9において隣接して配置されており、切替ギヤ51と噛合可能である。
図8(C)に示されるように、搬送用モータ71から切替ギヤ51に伝達された回転駆動力は、第3ギヤ88及び第4駆動伝達部28を介して、再搬送ローラ68に伝達される。第4駆動伝達部28は、ギヤやベルトなどで構成されている。例えば、第4駆動伝達部28は、第3駆動伝達部27と同様に遊星ギヤ機構を備えており、再搬送ローラ68を一方の回転向き、具体的には記録用紙12を搬送向き16に搬送させる回転向きにのみ回転させる。以上より、再搬送ローラ68は、搬送用モータ71によって回転される。すなわち、給送ローラ25と再搬送ローラ68とは、共通の搬送用モータ71によって回転されるものである。
以下、変形例1において、マイクロコンピュータ130が記録用紙12に対する両面画像記録を実行する際の処理の手順が、図9のフローチャートに基づいて説明される。なお、本説明においては、切替ギヤ51(図8参照)は、マイクロコンピュータ130によって制御される専用のアクチュエータによって第2ギヤ75と噛合する第1噛合位置(図8(A)に示される位置)と、第3ギヤ88と噛合する第2噛合位置(図8(B)に示される位置)と、第2ギヤ75及び第3ギヤ88のいずれとも噛合しないニュートラル位置(不図示)とに移動するものとする。また、本説明においては、切替ギヤ51の初期位置は、第1噛合位置であるとする。また、本説明においては、上述の実施形態における処理の手順(図6のフローチャートの手順)とは異なる処理(図9において破線で示されたステップ)については詳細に説明され、同じ処理(図9において実線で示されたステップ)については省略または簡略して説明される。
変形例1では、搬送向き15に搬送される記録用紙12の後端が補助ローラ47と補助ローラ48の間の規定位置に到達することによって(S90)、経路切替部材41が排出姿勢から反転姿勢へ姿勢変化した後、マイクロコンピュータ130は、切替ギヤ51をニュートラル位置から第2噛合位置に移動させる。これにより、図8に示されるように、搬送用モータ71と再搬送ローラ68とが第4駆動伝達部28などを介して連結されるため、再搬送ローラ68を回転することができる。次に、マイクロコンピュータ130は、搬送用モータ71を正転から逆転に切り替えさせる(S100)。これにより、搬送ローラ60、排出ローラ62、及び反転ローラ45が第1回転向きに回転するとともに、再搬送ローラ68も回転する。
ステップS100が実行されることにより、記録用紙12の搬送向きは、搬送向き15の逆向きに切り換えられ、搬送向き15の上流端が第2搬送路67側へ向けられた記録用紙12は、第2搬送路67へスイッチバック搬送される。スイッチバック搬送された記録用紙12は、第2搬送路67を第1接続位置36から第2接続位置37へ向けて搬送される。
マイクロコンピュータ130は、第2搬送路67を搬送される記録用紙12の先端(記録用紙12の搬送向き16の下流端)が再搬送ローラ対70を通過したか否かを判断する(S410)。そして、通過したと判断した場合(S410:Yes)、マイクロコンピュータ130は、上述の実施形態におけるステップS140と同様にして、長さL1が長さL2よりも長いか否かを判断する(S420)。
マイクロコンピュータ130は、長さL1が長さL2よりも長いと判断した場合(S420:Yes)、搬送される記録用紙12の先端の現在位置を特定する。そして、マイクロコンピュータ130は、当該現在位置が所定位置P2である場合(S430:Yes)、状態変化機構140を制御して、反転ローラ対43を第1状態から第2状態に状態変化させる(S440、図13(B)参照)。
ここで、変形例1における所定位置P2は、再搬送ローラ対70よりも搬送向き16の下流側であり且つ搬送ローラ対59よりも搬送向き15の上流側の任意の位置であり、図7において範囲R1として示される範囲の任意の位置である。
なお、変形例1における所定位置は、再搬送ローラ対70よりも搬送向き16の下流側であり且つセンサ160よりも搬送向き15の上流側の任意の位置、つまり図7において範囲R2として示される範囲の任意の位置であってもよい。設定位置がこのように設定されることにより、後述するように、レジスト処理時に記録用紙12が搬送ローラ対59に当接したか否かの判断を正確に実行することができる。
以上より、マイクロコンピュータ130は、センサ160及びロータリーエンコーダ73からの信号に基づく記録用紙12の位置の判断結果に基づき、記録部24による第1面の画像記録(S80)が完了し、反転ローラ対43によって第2搬送路67へ搬送された記録用紙12の先端が、再搬送ローラ対70よりも搬送向き16の下流側であり且つ搬送ローラ対59よりも搬送向き15の上流側である所定位置に位置することを条件として(S430:Yes)、状態変化機構140を制御して反転ローラ対43を第1状態から第2状態に状態変化させる(S440)。
その後、上述の実施形態のステップS110、S120、S130、S170、S180、S190、S220の処理が実行される。なお、変形例1では、ステップS130において、搬送用モータ71が逆転から正転に切り替えられて、搬送ローラ60、排出ローラ62、及び反転ローラ45が第2回転向きに回転すると、共に記録用紙12を挟持する再搬送ローラ対70と反転ローラ対43とが、記録用紙12を引っ張り合う状態となる。そこで、変形例1では、再搬送ローラ対70の搬送力は、反転ローラ対43の搬送力よりも大きく設定されている。ここで、搬送力とは、上述したように、ローラ対が記録用紙12を搬送する力であり、例えばローラ対を構成するローラの回転速度や材質、ローラ対の挟持力などによって決定される。上記設定によって、再搬送ローラ対70の記録用紙12を搬送する力が、反転ローラ対43の記録用紙12を搬送する力よりも大きくなるため、再搬送ローラ対70は、反転ローラ対43に挟持された記録用紙12を引き出して、当該記録用紙12を搬送することができる。
一方、マイクロコンピュータ130は、長さL1が長さL2よりも短いと判断した場合(S420:No)、反転ローラ対43の状態を変化させることなく、上述の実施形態のステップS110、S120、S130、S200、S210、S220の処理を実行する。
変形例1によれば、反転ローラ対43は、記録用紙12が再搬送ローラ対70によって挟持されているが搬送ローラ対59によって挟持されていない状態で、第1状態から第2状態に状態変化される。上記状態では、反転ローラ対43による挟持位置と搬送される記録用紙12の先端との間において、記録用紙12は再搬送ローラ対70によって挟持されている。そのため、記録用紙12が反転ローラ対43と再搬送ローラ対70との双方によって挟持されている状態において、反転ローラ対43が状態変化して、反転ローラ対43による記録用紙12の挟持位置から搬送される記録用紙12の先端に向けて記録用紙12を移動させてしまうような力が作用しても、当該力の伝搬は、再搬送ローラ対70による挟持位置において抑制される。これにより、反転ローラ対43の状態変化に伴う記録用紙12の不測の移動が低減され、当該記録用紙12の不測の移動に伴う記録用紙12の斜行を抑制することができる。その結果、搬送される記録用紙12の先端を逆転する搬送ローラ対59に当接させることによる斜行の是正処理である所謂レジスト処理を、より精度良く実行することができる。
また、レジスト処理が実行される際、搬送される記録用紙12の先端が搬送ローラ対59に当接したか否かの判断が必要である。通常、当該判断は、搬送ローラ対59よりも搬送向き15の上流側且つ第2接続位置37よりも搬送向き15の下流側の第1搬送路65に設けられたセンサ160によって、搬送される記録用紙12の先端を検知し、当該検知されてからのローラの回転量に基づいて搬送される記録用紙12の先端の位置を求めることによって実行される。そして、変形例1では、反転ローラ対43の状態変化は、搬送される記録用紙12の先端がセンサ160に到達するよりも前に実行されてもよい。これにより、反転ローラ対43の状態変化によって記録用紙12が移動しても、上記判断の際には、搬送される記録用紙12の先端の位置を正確に求めることができる。
また、レジスト処理が精度良く実行されるためには、給送トレイ20から給送ローラ25によって第1搬送路65に給送されてきた記録用紙12と、第2搬送路67から再搬送ローラ対70によって第1搬送路65に搬送されてきた記録用紙12との斜行の角度が、大きく異ならないことが好ましい。変形例1によれば、上述の実施形態で記載したように、給送ローラ25と再搬送ローラ68とは、共通の駆動モータである搬送用モータ71によって回転されるため、記録用紙12が給送ローラ25によって給送された場合と、再搬送ローラ対70によって搬送された場合とで、上記斜行の角度の相違を小さく維持することができる。
[変形例2]
マイクロコンピュータ130が状態変化機構140を制御して反転ローラ対43を第1状態から第2状態に状態変化させる条件は、以下に詳述するようであってもよい。
以下、変形例2において、マイクロコンピュータ130が記録用紙12に対する両面画像記録を実行する際の処理の手順が、図10のフローチャートに基づいて説明される。なお、本説明においては、切替ギヤ51(図4参照)は、マイクロコンピュータ130によって制御される専用のアクチュエータによって第2ギヤ75と噛合する噛合位置(図4(B)に示される位置)と、第2ギヤ75と噛合しないニュートラル位置(図4(C)に示される位置)とに移動するものとする。また、本説明においては、切替ギヤ51の初期位置は、噛合位置であるとする。また、本説明においては、上述の実施形態における処理の手順(図6のフローチャートの手順)とは異なる処理(図10において破線で示されたステップ)については詳細に説明され、同じ処理(図10において実線で示されたステップ)については省略または簡略して説明される。
変形例2において、マイクロコンピュータ130は、第2搬送路67から再び第1搬送路65へ送られた記録用紙12の先端がセンサ160に到達した後(S110)、当該先端が搬送ローラ対59による記録用紙12の挟持位置P3(図13(C)参照)に到達したか否かを判断する(S600)。当該先端が搬送ローラ対59による記録用紙12の挟持位置P3に到達すると(S600:Yes)、マイクロコンピュータ130は、上述の実施形態のステップS140と同様に、長さL1が長さL2よりも長いか否かを判断する(S610)。
マイクロコンピュータ130は、長さL1が長さL2よりも長いと判断した場合(S610:Yes)、状態変化機構140を制御して、反転ローラ対43を第1状態から第2状態に状態変化させる(S620、図13(C)参照)。その後、マイクロコンピュータ130は、上述の実施形態のステップS120、S130、S170、S180、S190、S220の処理を実行する。なお、ステップS620(反転ローラ対43の状態変化)は、ステップS130(搬送ローラ60の回転向きの切替)よりも前に実行されればよい。よって、ステップS620(反転ローラ対43の状態変化)とステップS120(レジスト処理)との順序が先後逆であってもよい。
一方、マイクロコンピュータ130は、長さL1が長さL2よりも短いと判断した場合(S610:No)、反転ローラ対43の状態を変化させることなく、上述の実施形態のステップS120、S130、S200、S210、S220の処理が実行される。
以上より、マイクロコンピュータ130は、センサ160及びロータリーエンコーダ73からの信号に基づく記録用紙12の位置の判断結果に基づき、記録部24による第1面の画像記録(S80)が完了し、反転ローラ対43によって第2搬送路67へ搬送されたた記録用紙12の先端が、搬送ローラ対59による挟持位置に到達し(S600:Yes)、且つ、搬送ローラ対59を構成する搬送ローラ60の回転向きが、第1回転向きから第2回転向きに切り替えられる(S130)よりも前に、状態変化機構140を制御して反転ローラ対43を第1状態から第2状態に状態変化させる(S620)。
変形例2では、搬送ローラ対59を構成する搬送ローラ60と反転ローラ対43を構成する反転ローラ45とは、同期して記録用紙12を同じ向きに搬送するように正逆転される。そのため、反転ローラ対43が記録用紙12を搬送向き16に搬送しているとき、搬送ローラ対59は記録用紙12を搬送向きと逆向きに搬送する第1回転向きに回転する。一方、搬送ローラ対59が記録用紙12を搬送向き15に搬送する第2回転向きに回転すると、反転ローラ対43も記録用紙12を搬送向き15に搬送するように回転する。すると、記録用紙12の搬送先端部が搬送ローラ対59によって挟持されており、且つ当該記録用紙12の搬送後端部が反転ローラ対43によって挟持されているときに、搬送ローラ対59の回転向きが第1回転向きから第2回転向きに切り替えられると、搬送ローラ対59と反転ローラ対43とが記録用紙12を引っ張り合う状態となってしまう。そこで、変形例2では、搬送ローラ対59の回転向きが第1回転向きから第2回転向きに切り替えられる前に、反転ローラ対43が第1状態から第2状態に状態変化される。これにより、搬送ローラ対59と反転ローラ対43とによる記録用紙12の引っ張り合いの発生を防止することができる。
[変形例3]
マイクロコンピュータ130が状態変化機構140を制御して反転ローラ対43を第1状態から第2状態に状態変化させる条件は、以下に詳述するようであってもよい。
変形例3では、変形例1と同様に、図2に破線で示される再搬送ローラ対70が、第2搬送路67に設けられている。また、変形例3では、変形例1と同様に、駆動伝達機構50は、上述の実施形態において備えているものに加えて、第4駆動伝達機構28及び第3ギヤ88を備えている(図8参照)。
以下、変形例3において、マイクロコンピュータ130が記録用紙12に対する両面画像記録を実行する際の処理の手順が、図11のフローチャートに基づいて説明される。なお、本説明においては、切替ギヤ51(図8参照)は、変形例1と同様に、マイクロコンピュータ130によって制御される専用のアクチュエータによって第2ギヤ75と噛合する第1噛合位置(図8(A)に示される位置)と、第3ギヤ88と噛合する第2噛合位置(図8(B)に示される位置)と、第2ギヤ75及び第3ギヤ88のいずれとも噛合しないニュートラル位置(不図示)とに移動するものとする。また、本説明においては、切替ギヤ51の初期位置は、第1噛合位置であるとする。また、本説明においては、上述の実施形態における処理の手順(図6のフローチャートの手順)及び変形例1における処理の手順(図9のフローチャートの手順)とは異なる処理(図11において破線で示されたステップ)については詳細に説明され、同じ処理(図11において実線で示されたステップ)については省略または簡略して説明される。
変形例3では、マイクロコンピュータ130は、記録用紙12の第2面への画像記録が開始されると(S800)、当該記録用紙12の先端、つまり搬送向き15の下流端が排出ローラ対66を通過したか否かを判断する(S810)。当該先端が排出ローラ対66を通過すると(S810:Yes)、マイクロコンピュータ130は、上述の実施形態のステップS140と同様に、長さL1が長さL2よりも長いか否かを判断する(S820)。
マイクロコンピュータ130は、長さL1が長さL2よりも長いと判断した場合(S820:Yes)、搬送される記録用紙12の先端の現在位置を特定する。そして、マイクロコンピュータ130は、当該現在位置が所定位置P4である場合(S830:Yes)、状態変化機構140を制御して、反転ローラ対43を第1状態から第2状態に状態変化させる(S840、図13(D)参照)。
ここで、変形例3における所定位置P4は、排出ローラ対66よりも搬送向き16の下流側であり且つ反転ローラ対43よりも搬送向き15の上流側の任意の位置であり、図7において範囲R3として示される範囲の任意の位置である。
なお、ステップS840の処理(反転ローラ対43の状態変化)は、記録用紙12の第2面への画像記録処理において、インク滴を吐出させる処理が実行されていないとき、例えば記録用紙12が所定の改行幅だけ搬送されているときに実行される。
その後、マイクロコンピュータ130は、記録用紙12の第2面に対する画像記録が完了すると(S850:Yes)、状態変化機構140を制御して、反転ローラ対43を第2状態から第1状態に状態変化させる(S190)。その後、マイクロコンピュータ130は、記録用紙12を排出トレイ21に排出させる(S220)。
以上より、マイクロコンピュータ130は、センサ160及びロータリーエンコーダ73からの信号に基づく記録用紙12の位置の判断結果に基づき、記録部24による第1面の画像記録(S80)が完了し、反転ローラ対43によって第2搬送路67へ搬送された第1面の裏側の第2面を画像記録されている(S800)記録用紙12の先端が、排出ローラ対66よりも搬送向き15の下流側であり且つ反転ローラ対43よりも搬送向き15の上流側である所定位置に位置することを条件として(S830:Yes)、状態変化機構140を制御して反転ローラ対43を上記第1状態から上記第2状態に状態変化させる(S840)。
一方、マイクロコンピュータ130は、長さL1が長さL2よりも短いと判断した場合(S820:No)、ステップS830、S840、S190の処理を行わない。そして、記録用紙12の第2面に対する画像記録が完了すると(S860:Yes)、記録用紙12を排出トレイ21に排出させる(S220)。
変形例3によれば、反転ローラ対43が第1状態から第2状態に状態変化する際、記録用紙12は記録部24の上下流において搬送ローラ対59及び排出ローラ対66に挟持された状態である。そのため、記録用紙12の記録部24と対向する位置、つまり記録用紙12における画像記録される位置では、反転ローラ対43の状態変化による記録用紙12の移動を少なくすることができる。その結果、当該記録用紙12の移動に伴う記録用紙12に記録される画像の画質の悪化を抑制することができる。
[変形例4]
上述の実施形態や変形例2においても、変形例1や変形例3と同様に、第2搬送路67に再搬送ローラ対70が備えられていてもよい。
上述の実施形態において第2搬送路67に再搬送ローラ対70が備えられている場合、反転ローラ対43が状態変化して、反転ローラ対43による記録用紙12の挟持位置から搬送される記録用紙12の先端に向けて記録用紙12を移動させようとする力が作用した場合に、記録用紙12は搬送ローラ対59と再搬送ローラ対70とに挟持された状態であるため、反転ローラ対43の状態変化に伴う記録用紙12の不測の移動を、上述の実施形態よりも抑制することができる。
また、変形例3において第2搬送路67に再搬送ローラ対70が備えられている場合、反転ローラ対43が状態変化して、反転ローラ対43による記録用紙12の挟持位置から搬送される記録用紙12の先端に向けて記録用紙12を移動させようとする力が作用した場合に、記録用紙12は排出ローラ対66と搬送ローラ対59と再搬送ローラ対70とに挟持された状態であるため、反転ローラ対43の状態変化に伴う記録用紙12の不測の移動を、変形例3よりも抑制することができる。
[変形例5]
上述の実施形態では、マイクロコンピュータ130は、記録用紙12の第2面に対する画像記録が完了すると、状態変化機構140を制御して、反転ローラ対43を第2状態から第1状態に状態変化させた(S190)。しかし、反転ローラ対43が第2状態から第1状態に状態変化されるタイミングは、記録用紙12の第2面に対する画像記録が完了したタイミングに限らない。
変形例5では、マイクロコンピュータ130は、反転ローラ対43によって第2搬送路67に搬送された記録用紙12の後端が反転ローラ対43による挟持位置を抜けた、つまり反転ローラ対43を通過すると、状態変化機構140を制御して、反転ローラ対43を第2状態から第1状態に状態変化させる。
変形例5によれば、反転ローラ対43が第2状態から第1状態に状態変化されたときに、記録用紙12は反転ローラ対43に挟持されていないため、搬送ローラ対59と反転ローラ対43とが当該記録用紙12を引っ張り合うことが防止可能である。
[変形例6]
反転ローラ対43が第2状態から第1状態に状態変化されるタイミングは、上述の実施形態や変形例5において説明したタイミングに限らない。
変形例6では、マイクロコンピュータ130は、記録用紙12の第2面に対する画像記録が行われているときに、当該記録用紙12の先端が反転ローラ対43による挟持位置を通過すると、状態変化機構140を制御して、反転ローラ対43を第2状態から第1状態に状態変化させる。ただし、当該状態変化は、キャリッジ40の往復動及び記録ヘッド38からのインク滴の吐出のタイミングや、記録用紙12の所定改行幅の搬送のタイミングではなく、インク滴の吐出後且つ所定改行幅の搬送前のタイミング、或いは、所定改行幅の搬送後且つインク滴の吐出前のタイミングで実行される。
変形例6によれば、記録用紙12にインク滴が吐出されているときには、反転ローラ対43が第2状態から第1状態に状態変化されないため、反転ローラ対43の状態変化による記録用紙12の移動を少なくすることができる。その結果、当該記録用紙12の移動に伴う記録用紙12に記録される画像の画質の悪化を抑制することができる。
[変形例7]
上述の実施形態では、第2搬送路67は、図2に示されるように、排出ローラ対66よりも搬送向き15の下流側且つ反転ローラ対43よりも搬送向き15の上流側の第1接続位置36から分岐され、搬送ローラ対59よりも搬送向き15の上流側の第2接続位置37で第1搬送路65と合流していた。しかし、第2搬送路67は、記録ヘッド38と対向する記録用紙12の面を表裏逆とすることを目的とする経路であるため、当該目的が達成されるのであれば、第2搬送路67は上述の実施形態で説明されたもの、具体的には図2に示されたものに限らない。
例えば、図14に示されるように、第1搬送路65における搬送ローラ対59と記録部24との間に反転ローラ対43が配置されており、第2搬送路67は、搬送ローラ対59よりも搬送向き15の下流側且つ反転ローラ対43よりも搬送向き15の上流側の位置、及び搬送ローラ対59よりも搬送向き15の上流側の位置において、第1搬送路65と接続されていてもよい。なお、図14においては、搬送ローラ対59と反転ローラ対43との間において第1搬送路65の上側に設けられている経路切替部材41の図示は省略されている。
また、図14の例では、給送トレイ20に載置された記録用紙12は、搬送ローラ対59を経て反転ローラ対43に搬送され、反転ローラ対43によって記録部24と対向する位置に搬送された記録用紙12は、記録部24によって第1面に画像記録される。第1面で画像記録が終了する場合は、記録用紙12は排出ローラ対66によって排出される。一方、第2面にも画像を記録する場合は、記録用紙12は排出ローラ対66によって記録部24の直下を通って反転ローラ対43に戻される。次に、記録用紙12は、反転ローラ対43によって第2搬送路67にスイッチバック搬送され、搬送向き16(図14(B)に二点鎖線の矢印で示されている。)に搬送される。記録用紙12の先端が搬送ローラ対59に到達すると、記録用紙12は搬送ローラ対59によって搬送向き15に搬送される。このとき、反転ローラ対43の回転向きも切り替えられ、記録用紙12を搬送向き15へ搬送する向きに回転される。この際、搬送ローラ対59と反転ローラ対43とによって記録用紙12の引っ張り合いが発生するが、搬送ローラ対59の方が反転ローラ対43よりも駆動力が大きいため、記録用紙12を搬送向き15に搬送することができる。これにより、記録用紙12は、表裏逆となった状態で、再び反転ローラ対43に導かれる。次に、反転ローラ対43によって記録部24と対向する位置に搬送された記録用紙12は、記録部24によって第2面に画像記録される。その後、記録用紙12は、排出ローラ対66によって排出される。
図14の場合、上述の実施形態や変形例で説明した位置P1(図13(A)参照)、位置P2(図13(B)参照)、及び位置P3(図13(C)参照)は、それぞれ図14(A)に示された位置P1、図14(B)に示された位置P2、及び図14(C)に示された位置P3に対応する。
[変形例8]
変形例6では、反転ローラ対43の第2状態から第1状態への状態変化は、インク滴の吐出後且つ所定改行幅の搬送前のタイミング、或いは、所定改行幅の搬送後且つインク滴の吐出前のタイミングで実行されたが、反転ローラ対43の第1状態から第2状態への状態変化が当該タイミングで実行されてもよい。例えば、変形例3のように記録用紙12が記録部24の直下にある状況において反転ローラ対43の第1状態から第2状態への状態変化が実行される際、インク滴の吐出後且つ所定改行幅の搬送前のタイミング、或いは、所定改行幅の搬送後且つインク滴の吐出前のタイミングで、反転ローラ対43の第1状態から第2状態への状態変化が実行されてもよい。
本構成によれば、記録用紙12にインク滴が吐出されているときには、反転ローラ対43が第1状態から第2状態に状態変化されないため、反転ローラ対43の状態変化による記録用紙12の移動を少なくすることができる。その結果、当該記録用紙12の移動に伴う記録用紙12に記録される画像の画質の悪化を抑制することができる。
[変形例9]
上述の実施形態では、マイクロコンピュータ130は、記録用紙12の第2面に対する画像記録が完了すると、状態変化機構140を制御して、反転ローラ対43を第2状態から第1状態に状態変化させた(S190)。しかし、反転ローラ対43が第2状態から第1状態に状態変化されるタイミングは、記録用紙12の第2面に対する画像記録が完了したタイミングに限らない。
変形例9では、マイクロコンピュータ130は、反転ローラ対43によって第2搬送路67に搬送された記録用紙12の先端が反転ローラ対43による挟持位置に到達した、つまり反転ローラ対43を通過すると、状態変化機構140を制御して、反転ローラ対43を第2状態から第1状態に状態変化させる。
変形例9によれば、反転ローラ対43が第2状態から第1状態に状態変化されたときに、記録用紙12の先端が反転ローラ対43に挟持された状態となるため、当該記録用紙12を反転ローラ対43によって適正に搬送することができる。また、記録用紙12を挟持するローラ対が、搬送ローラ対59と反転ローラ対43の2つとなることによって、記録用紙12を円滑に搬送することができる。
10・・・複合機
12・・・記録用紙
15・・・搬送向き
24・・・記録部
36・・・第1接続位置
37・・・第2接続位置
43・・・反転ローラ対
59・・・搬送ローラ対
65・・・第1搬送路
66・・・排出ローラ対
67・・・第2搬送路
73・・・ロータリーエンコーダ
130・・・マイクロコンピュータ
140・・・状態変化機構
160・・・センサ

Claims (9)

  1. 第1搬送路を案内されるシートを挟持して搬送向きへ搬送する搬送ローラ対と、
    上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの下流側に設けられており、インク滴を吐出することによってシートに画像を記録する記録部と、
    上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの下流側に設けられた反転ローラ対であって、シートを挟持して、上記搬送向きの下流側へ搬送、または、上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの下流側且つ当該反転ローラ対よりも上記搬送向きの上流側及び上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの上流側において上記第1搬送路と接続された第2搬送路へ搬送する反転ローラ対と、
    上記反転ローラ対を、上記反転ローラ対を構成する一対のローラの一方が他方を押圧する第1状態、及び上記一対のローラの一方が他方を押圧する力が上記第1状態よりも小さい、又は、上記一対のローラの一方が他方から離間している第2状態に状態変化させる状態変化機構と、
    上記搬送ローラ対にシートを改行幅搬送させる搬送動作と上記記録部にシートへのインク滴を吐出させる記録動作とを交互に実行させる制御部と、を備え、
    上記制御部は、
    上記反転ローラ対によって上記第2搬送路へ搬送されたシートの先端が、上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの下流側であり且つ上記反転ローラ対よりも上記搬送向きの上流側である所定位置に位置することを条件として、上記状態変化機構を制御して上記反転ローラ対を上記搬送動作と上記記録動作との間に上記第1状態から上記第2状態に状態変化させる画像記録装置。
  2. 上記反転ローラ対は、上記記録部よりも上記搬送向きの下流側に設けられており、
    上記第2搬送路は、上記記録部よりも上記搬送向きの下流側且つ当該反転ローラ対よりも上記搬送向きの上流側及び上記搬送ローラ対よりも上記搬送向きの上流側において上記第1搬送路と接続されている請求項に記載の画像記録装置。
  3. 上記記録部よりも上記搬送向きの下流側、且つ上記記録部よりも上記搬送向きの下流側の上記第1搬送路及び上記第2搬送路の接続位置よりも上記搬送向きの上流側に設けられており、シートを挟持して上記搬送向きへ搬送する排出ローラ対を更に備え、
    上記制御部は、
    上記反転ローラ対によって上記第2搬送路へ搬送されたシートの先端が、上記排出ローラ対よりも上記搬送向きの下流側であり且つ上記反転ローラ対よりも上記搬送向きの上流側である所定位置に位置することを条件として、上記状態変化機構を制御して上記第1状態から上記第2状態に状態変化させる請求項に記載の画像記録装置。
  4. 上記第2搬送路に配置されており、シートを挟持して上記搬送ローラ対に向けて搬送する再搬送ローラ対を更に備える請求項からのいずれかに記載の画像記録装置。
  5. 上記第1搬送路または上記第2搬送路の少なくとも一方に設けられており、搬送されるシートの上記搬送向きの上流端及び下流端を検知するシート検知部と、
    上記搬送ローラ対を構成するローラの回転量を検知する回転量検知部と、を備え、
    上記制御部は、上記シート検知部及び上記回転量検知部による検知結果に基づいて、搬送されるシートの上記搬送向きの位置を特定する請求項からのいずれかに記載の画像記録装置。
  6. 上記制御部は、
    当該装置内を搬送されるシートの搬送向きに沿ったシート長が、上記反転ローラ対によるシートの挟持位置から、上記第2搬送路を通って上記搬送ローラ対へ向かい、当該搬送ローラ対から上記第1搬送路を通って当該挟持位置へ戻ってくるまでの搬送経路の長さよりも長いことを条件として、上記状態変化機構を制御して上記反転ローラ対を上記第1状態から上記第2状態に状態変化させる請求項1からのいずれかに記載の画像記録装置。
  7. 上記制御部は、
    上記記録部による画像記録が完了したことを条件として、上記状態変化機構を制御して上記反転ローラ対を上記第2状態から上記第1状態に状態変化させる請求項1からのいずれかに記載の画像記録装置。
  8. 上記制御部は、
    上記反転ローラ対によって上記第2搬送路に搬送されたシートの後端が上記反転ローラ対を通過したことを条件として、上記状態変化機構を制御して上記反転ローラ対を上記第2状態から上記第1状態に状態変化させる請求項1からのいずれかに記載の画像記録装置。
  9. 上記制御部は、上記反転ローラ対によって上記第2搬送路に搬送されたシートの先端が上記反転ローラ対を通過したことを条件として、上記状態変化機構を制御して上記反転ローラ対を、上記第2状態から上記第1状態に状態変化させる請求項1からのいずれかに記載の画像記録装置。
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