JP5870832B2 - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5870832B2
JP5870832B2 JP2012098708A JP2012098708A JP5870832B2 JP 5870832 B2 JP5870832 B2 JP 5870832B2 JP 2012098708 A JP2012098708 A JP 2012098708A JP 2012098708 A JP2012098708 A JP 2012098708A JP 5870832 B2 JP5870832 B2 JP 5870832B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
unit
switching
drive transmission
roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012098708A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013227094A (ja
Inventor
覚 荒金
覚 荒金
裕紀 松井
裕紀 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2012098708A priority Critical patent/JP5870832B2/ja
Priority to CN201310104881.7A priority patent/CN103373087B/zh
Priority to US13/852,703 priority patent/US8752929B2/en
Publication of JP2013227094A publication Critical patent/JP2013227094A/ja
Priority to US14/269,935 priority patent/US9045301B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP5870832B2 publication Critical patent/JP5870832B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H5/00Feeding articles separated from piles; Feeding articles to machines
    • B65H5/26Duplicate, alternate, selective, or coacting feeds
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J13/00Devices or arrangements of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, specially adapted for supporting or handling copy material in short lengths, e.g. sheets
    • B41J13/10Sheet holders, retainers, movable guides, or stationary guides
    • B41J13/103Sheet holders, retainers, movable guides, or stationary guides for the sheet feeding section
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J23/00Power drives for actions or mechanisms
    • B41J23/02Mechanical power drives
    • B41J23/04Mechanical power drives with driven mechanism arranged to be clutched to continuously- operating power source
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H5/00Feeding articles separated from piles; Feeding articles to machines
    • B65H5/06Feeding articles separated from piles; Feeding articles to machines by rollers or balls, e.g. between rollers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H7/00Controlling article feeding, separating, pile-advancing, or associated apparatus, to take account of incorrect feeding, absence of articles, or presence of faulty articles
    • B65H7/02Controlling article feeding, separating, pile-advancing, or associated apparatus, to take account of incorrect feeding, absence of articles, or presence of faulty articles by feelers or detectors
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H7/00Controlling article feeding, separating, pile-advancing, or associated apparatus, to take account of incorrect feeding, absence of articles, or presence of faulty articles
    • B65H7/20Controlling associated apparatus

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Ink Jet (AREA)
  • Manual Feeding Of Sheets (AREA)
  • Handling Of Cut Paper (AREA)
  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
  • Registering Or Overturning Sheets (AREA)
  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)

Description

本発明は、手差しトレイに載置されるシートに画像を記録する画像記録装置に関する。
従来より、シートに画像を記録するプリンタや複合機などの画像記録装置には、手差しトレイを備えたものが存在する。
例えば、特許文献1に複合機として記載された画像記録装置は、装置背面に手差しトレイを備えている。当該画像記録装置において、シートは、ユーザによって手差しトレイに載置されつつ背面開口から挿入される。挿入されたシートは、装置内の搬送路に設けられた搬送ローラに突き当てられる。つまり、シートは、搬送ローラに突き当てられた状態で、手差しトレイに載置される。この状態で、搬送ローラが正転する。これにより、シートは、搬送ローラによって記録部に向けて搬送される。
また、当該画像記録装置は、装置下部に給送トレイを備えている。給送トレイに載置されたシートは、給送トレイの上方に設けられた給送ローラによって、搬送路に給送される。搬送路に給送されたシートは、搬送ローラを経て記録部に向けて搬送される。
特開2012−898号公報
近年の画像記録装置の小型化の要請に鑑みると、画像記録装置に搭載されるモータの数は少ないことが好ましい。つまり、上述した搬送ローラ及び給送ローラが、共通のモータから駆動力が伝達されて回転することが好ましい。
搬送ローラ及び給送ローラが共通のモータによって回転される構成として、例えば、以下の構成が考えられる。モータが正転した場合、搬送ローラはシートを記録部に向けて搬送させる搬送回転向きに回転し、給送ローラは回転しない。一方、モータが逆転した場合、搬送ローラはシートを逆送させる向き、つまり搬送回転向きと逆向きの逆搬送回転向きに回転し、給送ローラはシートを搬送路へ給送させる給送回転向きに回転する。
上記の構成の場合、モータが逆転すると、給送トレイから搬送路へ給送されたシートの給送向き下流端は、逆搬送回転向きに回転する搬送ローラと当接される。これにより、当該シートの斜行を矯正することができる。その後、モータが逆転から正転に切り替えられることにより、当該シートは、搬送回転向きに回転する搬送ローラによって記録部に向けて搬送される。
しかしながら、上記の構成が手差しトレイを備えた画像記録装置に適用された場合、以下の問題が生じる。手差しトレイにシートが載置された状態でモータが逆転すると、手差しトレイに載置されたシートが、逆搬送回転向きに回転する搬送ローラと当接される。これにより、シートが手差しトレイに斜めに載置されていたとしても、シートの斜行は矯正される。一方で、このとき、上述したように、給送トレイに載置されたシートは、給送ローラによって搬送路へ給送される。
よって、手差しトレイに載置されたシートと、給送ローラによって給送されたシートとが、搬送路において接触するおそれがある。また、接触しない場合であっても、給送トレイに載置されたシートが、搬送路に給送された状態となってしまう。そのため、次に、給送トレイに載置されたシートが給送される場合に、当該シートは、画像記録装置が想定する位置よりも給送向き下流側の位置にあることになる。そのため、手差しトレイに載置されたシートへの画像記録後に、給送トレイに載置されたシートが給送される場合に、画像記録装置は、シートの搬送異常と判断してしまうおそれがある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、手差しトレイに載置されたシートの斜行を矯正する際に、給送トレイに載置されたシートが給送されてしまうことを防止することができる画像記録装置を提供することにある。
(1) 本発明の画像記録装置は、シートが載置される給送トレイと、上記給送トレイに載置されたシートを搬送路に給送する給送ローラと、上記給送ローラによって上記搬送路に給送されたシートを搬送向きに搬送する搬送ローラと、上記搬送ローラよりも上記搬送向きの上流側において上記搬送路に合流する手差し経路へ挿入されるシートが載置される手差しトレイと、上記搬送ローラよりも上記搬送向きの下流側に設けられており、シートに画像を記録する記録部と、正転及び逆転するモータと、上記モータの正転の駆動力を上記給送ローラに伝達させず、上記モータの逆転の駆動力を上記給送ローラに伝達させる給送駆動部と、上記モータの正転の駆動力を上記搬送ローラに伝達させて、シートを上記搬送向きに搬送させる第1回転向きに回転させ、上記モータの逆転の駆動力を上記搬送ローラに伝達させて、上記第1回転向きとは逆向きの第2回転向きに回転させる搬送駆動部と、上記モータから上記給送駆動部へ駆動力を伝達する第1駆動伝達状態と、上記モータから上記給送駆動部へ駆動力を伝達しない第2駆動伝達状態とに切り替わる切替部と、上記手差しトレイに載置されたシートに画像を記録する場合であって且つ上記切替部が上記第1駆動伝達状態である場合に、上記切替部を上記第2駆動伝達状態にさせる切替制御を実行し、当該切替制御の実行後に、上記モータを逆転させて上記搬送ローラを上記第2回転向きに回転させる逆転制御を実行する制御部と、を備える。
本構成によれば、記録部による画像の記録が手差しトレイに載置されたシートに対するものである場合、モータから給送ローラへ駆動力が伝達されないため、給送ローラが回転しない。これにより、手差しトレイに載置されたシートの斜行を矯正する逆転制御時に、給送トレイに載置されたシートが給送されてしまうことを防止することができる。
(2) 本発明の画像記録装置は、上記搬送ローラよりも上記搬送向きの上流側に設けられており、シートがある状態で第1信号を上記制御部に出力し、シートがない状態で第2信号を上記制御部に出力するセンサを更に備える。上記制御部は、上記給送ローラが回転しておらず、且つ上記センサの出力が上記第2信号から上記第1信号に変化した場合であって且つ上記切替部が上記第1駆動伝達状態である場合に、上記切替制御を実行した後に、上記逆転制御を実行する。
給送トレイに載置されたシートが給送ローラによって搬送ローラまで給送された場合、センサは第1信号を出力する。つまり、センサから第1信号が出力されたとき、給送ローラは回転している。一方、手差しトレイに載置されたシートが搬送ローラと当接している場合も、センサは第1信号を出力する。このとき、給送ローラは回転していない。つまり、センサから第1信号が出力されたとき、給送ローラは回転していない。
本構成において、制御部は、給送ローラが回転しておらず、且つセンサの出力が第2信号から第1信号に変化した場合であって且つ上記切替部が上記第1駆動伝達状態である場合に、切替制御及び逆転制御を実行する。以上より、本構成によれば、制御部は、記録部による画像の記録が手差しトレイに載置されたシートに対するものか否かの判断を正確に行うことができる。
(3) 本発明の画像記録装置は、上記搬送ローラよりも上記搬送向きの上流側に設けられており、シートがある状態で第1信号を上記制御部に出力し、シートがない状態で第2信号を上記制御部に出力するセンサと、シートに画像を記録する旨のコマンドを上記制御部に出力するコマンド出力部と、を更に備える。上記制御部は、上記コマンド出力部によって出力されたコマンドに、画像記録の対象が上記手差しトレイに載置されたシートである旨の情報が含まれている場合であって且つ上記切替部が上記第1駆動伝達状態である場合に、上記切替制御を実行し、当該切替制御を実行した後に、上記センサの出力が上記第2信号から上記第1信号に変化したことを条件として、上記逆転制御を実行する。
本構成によれば、制御部は、センサからの第1信号の出力を待つことなく、切替制御を実行する。このため、本構成によれば、センサからの第1信号の出力を待ってから、切替制御を実行する場合と比べて、逆転制御を早期に実行することができる。
(4) 上記記録部は、複数のノズルが形成されたノズル面を有しており、上記ノズルからインク滴を吐出することによってシートに画像を記録する記録ヘッドと、上記記録ヘッドが搭載されており、上記搬送向きと直交する主走査方向に往復移動するキャリッジとを備える。上記切替部は、上記キャリッジが当接される当接部を有しており、上記当接部が上記キャリッジに当接されることによって、上記第1駆動伝達状態となる伝達領域と、上記第2駆動伝達状態となる非伝達領域とに移動する。
本構成によれば、切替部は、移動するキャリッジに押されることによって、伝達領域と非伝達領域とに移動する。そのため、本構成によれば、切替部による駆動力の伝達の有無の切替を実現するために、切替部専用の駆動源を設ける必要がない。
(5) 本発明の画像記録装置は、上記切替部が上記非伝達領域の被覆位置に位置している状態において上記ノズル面を覆う被覆姿勢及び上記ノズル面から離間した離間姿勢に姿勢変化するキャップと、上記切替部の上記伝達領域から上記被覆位置への移動に連動して上記キャップを上記離間姿勢から上記被覆姿勢に姿勢変化させ、上記切替部の上記被覆位置から上記伝達領域への移動に連動して上記キャップを上記被覆姿勢から上記離間姿勢に姿勢変化させる連動部と、を更に備える。上記制御部は、上記切替部を上記被覆位置に移動させることによって上記切替部を上記第2駆動伝達状態に切り替える。
本構成によれば、逆転制御が終わるまでの間、記録ヘッドのノズル面はキャップに覆われる。これにより、ノズル面の乾燥が抑制される。その結果、シートに記録される画像を良好な画像とすることができる。
(6) 上記搬送駆動部は、上記モータの軸に取り付けられたモータプーリと、上記搬送ローラの軸に取り付けられた搬送プーリと、上記モータプーリ及び上記搬送プーリに架け渡されたベルトと、を備える。上記給送駆動部は、上記搬送ローラの軸に取り付けられた搬送ギヤと、上記搬送ギヤの駆動力を伝達可能な給送ギヤと、上記給送ギヤと連結される第1伝達部と、上記第1伝達部と連結される太陽ギヤと、上記太陽ギヤと噛合しながら上記太陽ギヤの回転向きに公転する遊星ギヤと、上記給送ローラと連結されており、上記モータが逆転すると上記遊星ギヤが連結し、上記モータが正転すると上記遊星ギヤに離間される第2伝達部と、を備える。上記切替部は、上記搬送ギヤと噛合されており、上記当接部が上記キャリッジに当接されることによって、上記伝達領域と上記非伝達領域とに移動する切替ギヤを備える。上記切替ギヤは、上記伝達領域に位置する状態において上記給送ギヤと噛合し、上記非伝達領域に位置する状態において上記給送ギヤと噛合しない。
本構成によれば、切替ギヤが移動することによって、モータから給送駆動部への駆動伝達の有無が切り替えられる。つまり、本構成は、切替部の機能を実現するための好適な構成である。
(7) 上記遊星ギヤは、上記モータの第1回転量の逆転によって上記第2伝達部に連結する。上記制御部は、上記切替ギヤが上記非伝達領域から上記伝達領域に移動した後に、上記モータの正転及び逆転を上記第1回転量よりも小さい第2回転量で交互に実行させる。
本構成によれば、切替ギヤが非伝達領域から伝達領域に移動したことを条件として、モータの正転及び逆転が交互に実行される。これにより、切替ギヤが非伝達領域から伝達領域に移動した場合に、切替ギヤと給送ギヤとを確実に噛合させることができる。
また、モータの正転及び逆転が交互に実行される際、各正逆転におけるモータの回転量は第2回転量である。よって、モータの正転及び逆転の交互の実行時のモータの逆転で、給送ローラが誤って回転してしまうことを防止することができる。その結果、給送トレイに載置されたシートの位置が誤って変化してしまうことを防止することができる。
本発明によれば、手差しトレイに載置されたシートの斜行を矯正する際に、給送トレイに載置されたシートが給送されてしまうことを防止することができる。
図1は、複合機10の外観斜視図である。 図2は、プリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、駆動伝達機構50及び各搬送ローラ60、62、45の斜視図である。 図4は、駆動伝達機構50を左から見た模式図であって、駆動伝達機構50のローラとベルトとギヤとプーリとの伝達関係を示した模式図である。 図5は、切替ギヤ51の位置に対する給送ローラ25と各搬送ローラ60、62、45、68とポンプ119の駆動を説明するための表である。 図6(A)は、切替ギヤ51が第1駆動伝達位置のときの各ギヤ51、75、78、88、118の噛合を模式的に示す平面図であり、図6(B)は、切替ギヤ51が第2駆動伝達位置のときの各ギヤ51、75、78、88、118の噛合を模式的に示す平面図であり、図6(C)は、切替ギヤ51が第3駆動伝達位置のときの各ギヤ51、75、78、88、118の噛合を模式的に示す平面図である。 図7は、メンテナンス機構170の側面構造を模式的に示す断面図であり、(A)にはキャップ171が離間姿勢の状態が示されており、(B)にはキャップ171が被覆姿勢の状態が示されている。 図8は、制御部130の構成を示すブロック図である。 図9は、制御部130による制御を説明するためのフローチャートである。 図10は、制御部130による制御を説明するためのフローチャートである。 図11は、制御部130による制御を説明するためのフローチャートである。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。複合機10は、図1に示す状態に設置されて使用される。本実施形態において、図1に矢印を付して示す3つの方向が、上下方向7、前後方向8、及び左右方向9である。また、以下の説明では、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口13が形成された側を手前側(正面)として前後方向8が定義され、複合機10を手前側から見て左右方向9が定義される。なお、図1に示す3つの方向は、他の図面においても同様に表示される。更に、以下の説明では、「向き」とは、一方の点から他方の離れた点に向く状態を意味し、「方向」とは、2つの離れた点の間で向く状態である。つまり、「方向」とは、一方の点から他方の離れた点に向く状態と、他方の離れた点から一方の点に向く状態とを含む意味である。
[複合機10の全体構造]
図1に示されるように、複合機10(本発明の画像記録装置の一例)は、下部にプリンタ部11を備えている。複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。プリント機能としては、記録用紙12(本発明のシートの一例、図2参照)の両面に画像を記録する両面画像記録機能を有している。なお、複合機10は、両面画像記録機能を有しておらず、記録用紙12の片面にのみ画像を記録するものであってもよい。プリンタ部11は、正面に開口13が形成されている。記録用紙12を載置可能な給送トレイ20及び排出トレイ21が、開口13から前後方向8に挿抜可能である。給送トレイ20には、記録用紙12が載置される。排出トレイ21には、後述する記録部24によって画像を記録された記録用紙12が排出される。
図2に示されるように、給送トレイ20の上側に給送ローラ25が設けられている。給送ローラ25は、給送トレイ20に載置された記録用紙12と上側から当接可能である。給送ローラ25は、搬送用モータ71(本発明のモータの一例、図3及び図8参照)から逆転の駆動力を付与されて回転される。これにより、給送トレイ20に載置された記録用紙12が、第1搬送路65を通って後述する第1搬送ローラ60(本発明の搬送ローラの一例)に給送される。
給送トレイ20の後端部から第1搬送路65が延出されている。第1搬送路65は、湾曲部と直線部とを備える。第1搬送路65は、所定間隔を隔てて互いに対向する外側ガイド部材18と内側ガイド部材19とによって形成されている。給送トレイ20に収容された記録用紙12は、湾曲部を下方から上方へUターンするように搬送された後、直線部を搬送されて記録部24に搬送される。記録部24により画像記録が行われた記録用紙12は、直線部を搬送されて排出トレイ21に排出される。つまり、記録用紙12は、図2に一点鎖線の矢印で示される第1向き15(本発明の搬送向きの一例)に搬送される。
[第1搬送ローラ60、第2搬送ローラ62、及び第3搬送ローラ45]
図2に示されるように、第1搬送路65には、記録部24よりも第1向き15の上流側に第1搬送ローラ60及びピンチローラ61を備えるローラ対が設けられ、記録部24よりも第1向き15の下流側に第2搬送ローラ62及び拍車63を備えるローラ対が設けられ、第2搬送ローラ62よりも第1向き15の下流側に第3搬送ローラ45及び拍車46を備えるローラ対が設けられている。各ローラ対は、記録用紙12を挟持した状態で回転することによって、記録用紙12を搬送する。
第1搬送ローラ60は、搬送用モータ71から駆動力が付与されて回転する。搬送用モータ71は、正転駆動及び逆転駆動する。正転駆動する搬送用モータ71から駆動力を付与された第1搬送ローラ60は、第1回転向きに回転する。ここで、第1回転向きは、記録用紙12を第1向き15に搬送させる回転向きである。逆転駆動する搬送用モータ71から駆動力を付与された第1搬送ローラ60は、第1回転向きとは逆向きの第2回転向きに回転する。第1搬送ローラ60は、後述する駆動伝達機構50(図3〜図6参照)を介して第2搬送ローラ62へ駆動伝達する。
なお、本実施形態においては、第1搬送ローラ60は、第1搬送路65を搬送される記録用紙12の記録面(つまり後述する記録部24によって画像が記録される面)より当接し、第2搬送ローラ62及び第3搬送ローラ45は、記録用紙12の記録面の裏側より当接する。つまり、第1搬送ローラ60が第1回転向きに回転して記録用紙12を第1向き15に搬送させる場合、第2搬送ローラ62及び第3搬送ローラ45は、第2回転向きに回転する。一方で、第1搬送ローラ60が、第2回転向きに回転する場合、第2搬送ローラ62及び第3搬送ローラ45は、第1回転向きに回転する。
両面画像記録の際、第1搬送路65を搬送される記録用紙12は、第2搬送ローラ62と第3搬送ローラ45との間でスイッチバックされ、後述する第2搬送路67へ向けて搬送される。
[手差しトレイ22]
図2に示されるように、プリンタ部11の後部である背面には、手差しトレイ22が設けられている。手差しトレイ22は、各種サイズの記録用紙12を載置可能である。
記録用紙12は、手差しトレイ22に載置される際、図2に二点鎖線で示されるように、手差し経路39へ挿入される。手差し経路39は、プリンタ部11の背面から概ね前側に延びた経路である。手差し経路39は、後述するセンサ160よりも第1向き15の上流側において第1搬送路65に合流する。手差し経路39は、所定間隔を隔てて互いに対向する第1上側ガイド部材36と第1下側ガイド部材37とによって形成されている。
また、記録用紙12は、その先端が第1搬送ローラ60とピンチローラ61とによる挟持部分に当接するようにして、手差しトレイ22に載置される。これにより、手差しトレイ22に載置された記録用紙12が記録部24へ供給可能となる。
[記録部24]
図2に示されるように、第1搬送ローラ60の第1向き15の下流側であって、第2搬送ローラ62の第1向き15の上流側には、記録部24が設けられている。記録部24の下側且つ記録部24と対向する位置には、プラテン42が設けられている。プラテン42は、第1搬送路65を搬送される記録用紙12を支持する。記録部24は、プラテン42に支持された記録用紙12に公知のインクジェット方式で画像を記録する。記録部24は、記録用紙12にインク滴を吐出する複数のノズルが形成されたノズル面43を有する記録ヘッド38と、記録ヘッド38を搭載するキャリッジ40とを備えている。
キャリッジ40は、プリンタ部11のフレームなどによって、前後方向8と直交する左右方向9(本発明の主走査方向の一例)へ往復動可能に支持されている。キャリッジ40は、公知のベルト機構を介してキャリッジ駆動用モータ53(図8参照)と連結されている。キャリッジ40は、キャリッジ駆動用モータ53からベルト機構を介して駆動力が伝達されることによって左右方向9に往復動される。プラテン42に記録用紙12が支持されている状態で、キャリッジ40が往復動される。キャリッジ40が往復動されているときに、記録ヘッド38のノズルからインク滴が吐出される。これにより、プラテン42に支持された記録用紙12に画像が記録される。
[センサ160]
図2に示されるように、第1搬送路65における第1搬送ローラ60よりも第1向き15の上流側には、センサ160が設けられている。センサ160は、軸161と、当該軸161を中心に回動可能な検出子162と、発光部及び当該発光部から発光された光を受光する受光部を有する光学センサ163とを備えている。
検出子162の一端は、内側ガイド部材19から第1搬送路65に向けて突出している。検出子162の一端に外力が加えられていないとき、検出子162の他端は光学センサ163の発光部から受光部に至る光路に進入して、当該光路を通る光を遮断している。このとき、光学センサ163から後述する制御部130にローレベルの信号(本発明の第2信号の一例)が出力される。検出子162の一端が記録用紙12の第1向き15の下流端に押されて回転すると、検出子162の他端は上記光路から外れて、上記光路に光が通る。このとき、光学センサ163から制御部130にハイレベルの信号(本発明の第1信号の一例)が出力される。記録用紙12の第1向き15の上流端が検出子162の一端から離間すると、検出子162の他端は再び上記光路に侵入して、光学センサ163から制御部130にローレベルの信号が出力される。制御部130は、光学センサ163からの信号に基づいて、記録用紙12の第1向き15の下流端及び上流端を検知する。
以上より、センサ160は、記録用紙12に検出子162の一端を押されている状態、換言すると記録用紙12がある状態で、ハイレベルの信号を制御部130に出力し、記録用紙12に検出子162の一端を押されていない状態、換言すると記録用紙12がない状態で、ローレベルの信号を制御部130に出力する。
[ロータリーエンコーダ73]
図2及び図3に示されるように、第1搬送ローラ60には、当該第1搬送ローラ60が回転することにより、パルス信号を発生するロータリーエンコーダ73が設けられている。ロータリーエンコーダ73は、第1搬送ローラ60の軸34に設けられて第1搬送ローラ60と共に回転するエンコーダディスク74と光学センサ72とを備える。エンコーダディスク74には、光が透過される透過部と光が透過されない非透過部とが円周方向に等ピッチで交互に配置されるようにして形成されている。エンコーダディスク74が回転すると、光学センサ72によって透過部と非透過部とが検出される毎にパルス信号が生成される。生成されたパルス信号は、制御部130に出力される。制御部130は、当該パルス信号に基づいて、第1搬送ローラ60の回転量を検知する。なお、後述するように、各搬送ローラ60、62、45は、ベルトで連結されている。そのため、制御部130は、光学センサ72によって生成されるパルス信号に基づいて、第2搬送ローラ62及び第3搬送ローラ45の回転量も検知可能である。
[メディアセンサ150]
図2に示されるように、プラテン42に支持される記録用紙12を検知するためのメディアセンサ150が、キャリッジ40に搭載されている。メディアセンサ150は、キャリッジ40の下面側に設けられている。また、メディアセンサ150は、記録ヘッド38(詳細には複数のノズルのうちの最も後側のノズル)よりも第1向き15の上流側に設けられている。
メディアセンサ150は、発光部151(図8参照)と、受光部152(図8参照)とを備えている。発光部151は、後述する制御部130(図8参照)によって指示された光量で、下方(プラテン42側)へ向けて光を照射する。照射された光は、プラテン42またはプラテン42に支持された記録用紙12において反射する。反射された光は受光部152で受光される。メディアセンサ150は、受光部152における反射光の受光量に応じた電気信号を、制御部130へ出力する。例えば、メディアセンサ150は、受光量が大きい程、レベルの高い電気信号を、制御部130へ出力する。
[経路切替部材41及び第2搬送路67]
図2に示されるように、経路切替部材41が、第2搬送ローラ62と第3搬送ローラ45との間に設けられている。経路切替部材41は、補助ローラ47、48、フラップ49、及び軸87を備えている。フラップ49は、軸87から概ね第1向き15に延出されており、軸87に回動可能に軸支されている。拍車状の補助ローラ47、48が、フラップ49に軸支されている。
フラップ49は、記録用紙12を排出トレイ21に排出可能な排出姿勢(図2に破線で示される姿勢)と、延出端部49Aが排出姿勢よりも下方に位置する反転姿勢(図2に実線で示される姿勢)との間で回動する。
フラップ49は、待機状態においては自重によって反転姿勢であるが、第1搬送路65を搬送される記録用紙12に持ち上げられると排出姿勢に回動する。以後、フラップ49(詳細には補助ローラ47、48)は、記録用紙12と当接して記録用紙12をガイドする。記録用紙12の第1向き15の上流端が補助ローラ47を通過すると、フラップ49は、自重によって排出姿勢から反転姿勢に回動する。これにより、記録用紙12の第1向き15の上流端が、下側に移動する。その結果、記録用紙12の第1向き15の上流端は、後述する第2搬送路67へ向く。この状態において、第3搬送ローラ45の第2回転向きの回転が継続されると、記録用紙12は第1向き15に搬送されて排出トレイ21に排出される。一方、第3搬送ローラ45の回転向きが第1回転向きに切り換えられると、記録用紙12は、第1向き15と逆向きに搬送されて第2搬送路67に導かれる。
第2搬送路67は、第2搬送ローラ62と第3搬送ローラ45との間から分岐され、第1搬送ローラ60よりも第1向き15の上流側で第1搬送路65と合流する経路である。なお、第2搬送路67は、所定間隔を隔てて互いに対向する第2上側ガイド部材31と第2下側ガイド部材32とによって区画されている。
[第4搬送ローラ68]
図2に示されるように、第4搬送ローラ68及び従動ローラ69が、第2搬送路67に設けられている。第4搬送ローラ68は、第2搬送路67において、従動ローラ69の下方且つ対向する位置に配置されている。
第4搬送ローラ68は、搬送用モータ71から後述する駆動伝達機構50の第4駆動伝達部28を介して駆動力が付与される。すると、第4搬送ローラ68は、記録用紙12を第2搬送路67に沿って第2向き16に搬送する向きに回転する。具体的には、第4搬送ローラ68は、図2及び図4における反時計回り(つまり第1回転向き)のみに回転する。ここで、第2向き16は、第2搬送路67に沿って第2搬送ローラ62と第3搬送ローラ45との間から第1搬送ローラ60の第1向き15の上流側へ向かう向きである。また、第2向き16は、図2において二点鎖線の矢印で示される向きである。
以上より、第3搬送ローラ45によって第2搬送路67に搬送されてきた記録用紙12が第4搬送ローラ68と従動ローラ69との間に挟持されると、記録用紙12は、第4搬送ローラ68によって第2向き16に搬送される。これにより、当該記録用紙12は、第1搬送ローラ60よりも第1向き15の上流側へ送られる。搬送用モータ71から第4搬送ローラ68への駆動伝達については、後述される。
[メンテナンス機構170]
図7に示されるように、キャリッジ40の左右方向9の移動範囲のうち、第1搬送路65において記録用紙12が通過しない範囲、すなわち記録ヘッド38による画像記録領域の外側には、メンテナンス機構170が配置されている。具体的には、メンテナンス機構170は、プラテン42の右側に配置されている。メンテナンス機構170は、記録ヘッド38のノズル内のインクの乾燥を防止したり、ノズルから気泡や異物を吸引除去するものである。メンテナンス機構170は、キャップ171と、キャップ171を支持する第1フレーム172と、第1フレーム172を支持する第2フレーム173と、第1フレーム172及び第2フレーム173を連結する4つの脚部174(図7には2つのみ記されている。)と、チューブ(不図示)と、ポンプ119(図8参照)と、廃液タンク(不図示)などを備えている。
キャップ171は、キャリッジ40がメンテナンス機構170の直上に設定されたキャッピング位置(図7(A)に一点鎖線で示される位置)に移動された際に、記録ヘッド38のノズル面43(詳細にはノズル面43に形成されたノズル)を覆うものである(図7(B)参照)。キャップ171は、第1フレーム172によって支持されている。本実施形態では、キャップ171は、その下部と第1フレーム172の底面との間に設けられたコイルばね178により上下方向7へ弾性的に支持されている。
各脚部174の両端には軸175、176が設けられている。一方の端部の軸175が第2フレーム173に回動自在に取り付けられており、他方の端部の軸176が、第1フレーム172に回動自在に取り付けられている。これにより、第1フレーム172及びキャップ171は、離間姿勢(図7(A)参照)と、被覆姿勢(図7(B)参照)とに姿勢変化可能となる。離間姿勢時には、脚部174が第2フレーム173の底面に近接して、第2フレーム173の底面に対する脚部174の角度θが最も小さくなる。一方で被覆姿勢時には、脚部174が第2フレーム173の底面から離間して、上記角度θが最も大きくなる。キャップ171は、被覆姿勢においてノズル面43を覆い、離間姿勢においてノズル面43から離間する。
キャップ171が被覆姿勢であるとき、キャップ171とノズル面43との間に空間が形成される。図示されていないが、キャップ171には吸気口が設けられている。吸気口は、チューブによって廃液タンクに接続されている。
吸気口と廃液タンクとを繋ぐチューブには、ポンプ119(図8参照)が設けられている。ポンプ119は、ロータリー式のチューブポンプである。本実施形態では、ポンプ119は、内壁面を備えたケーシングと、この内壁面に沿って転動される転動ローラとを有する。チューブが転動ローラと内壁面との間に配置され、転動ローラが駆動される。これにより、チューブが扱かれ、チューブ内のインクが上流側(吸気口側)から下流側(廃液タンク側)へ押し出される。
第1フレーム172には、底面から起立したレバー177(本発明の連動部の一例)が設けられている。レバー177は、第1フレーム172の右側面に設けられている。レバー177は、キャリッジ40の移動範囲まで延出されており、その先端部が移動しているキャリッジ40と当接する。
第1フレーム172の左側面から、第2フレーム173から突出された凸部173Aまでを架け渡すようにコイルばね179が取り付けられている。コイルばね179は、キャップ171が離間姿勢のときに自然長となる(図7(A)参照)。一方、コイルばね179は、キャップ171が被覆姿勢のときに伸張される(図7(B)参照)。つまり、コイルばね179は、キャップ171を離間姿勢側へ弾性的に付勢する。
図7(A)に示される状態、つまりキャップ171が離間姿勢の状態において、キャリッジ40がメンテナンス機構170側、つまり右向きへ移動されてレバー177に当接すると、レバー177は、キャリッジ40によって右向きへ押圧される。レバー177が右向きへの押圧力を受けることにより、第1フレーム172は、コイルばね179の弾性力に抗して、右向きにスライドされる。これにより、第1フレーム172は、右向きに移動され、キャップ171は、離間姿勢から被覆姿勢に姿勢変化される(図7(B)参照)。
図7(B)に示される状態、つまりキャップ171が被覆姿勢の状態において、キャリッジ40が左向きに移動されてレバー177から離間すると、レバー177は、コイルばね179の弾性力によって左向きにスライドされる。これにより、第1フレーム172は、左向きに移動され、キャップ171は、被覆姿勢から離間姿勢に姿勢変化される(図7(A)参照)。
[駆動伝達機構50]
図3及び図4に示されるように、プリンタ部11には、駆動伝達機構50が設けられている。駆動伝達機構50は、搬送駆動伝達部23(本発明の搬送駆動部の一例)、第1駆動伝達部26、第2駆動伝達部27、第3駆動伝達部33、第4駆動伝達部28、給送駆動伝達部29(本発明の給送駆動部の一例)、第5駆動伝達部59(図6参照)、及び切替部30を備えている。
駆動伝達機構50は、図5に示されるように、各ローラ60、62、45、68、25を、記録用紙12を図5に示された向きに搬送させるように回転させる。つまり、切替部30の切替ギヤ51の位置と、搬送用モータ71の正転及び逆転に応じて、各ローラ60、62、45、68、25を回転させる。各ローラ60、62、45、68、25は、搬送駆動伝達部23と、以下のいずれかの駆動伝達部(具体的には、第1駆動伝達部26、第2駆動伝達部27、第3駆動伝達部33、第4駆動伝達部28、または給送駆動伝達部29)とを介して搬送用モータ71から回転駆動力が伝達されて回転する。なお、図5において、各ローラ60、62、45、68、25は、括弧内に記された駆動伝達部によって搬送用モータ71から回転駆動力が伝達される。
[搬送駆動伝達部23]
図3に示されるように、搬送駆動伝達部23は、ローラプーリ76(本発明の搬送プーリの一例)、モータプーリ(不図示)、及び第1ベルト77(本発明のベルトの一例)を備えている。ローラプーリ76が、第1搬送ローラ60の左端部において、当該第1搬送ローラ60の軸34に取り付けられている。第1搬送ローラ60が回転すると、ローラプーリ76も回転する。つまり、ローラプーリ76は、第1搬送ローラ60と同軸に設けられており、第1搬送ローラ60と一体に回転する。搬送用モータ71には、当該搬送用モータ71の回転軸にモータプーリが取り付けられている。ローラプーリ76とモータプーリとに、無端環状の第1ベルト77が架け渡されている。これにより、搬送用モータ71の回転駆動力は、第1搬送ローラ60に伝達される。具体的には、搬送用モータ71が正転されると、第1搬送ローラ60は第1回転向きに回転し、搬送用モータ71が逆転されると、第1搬送ローラ60は第2回転向きに回転する。
[第1駆動伝達部26]
図3及び図4に示されるように、第1駆動伝達部26は、左ギヤ52、下ギヤ80、第1プーリ81、第2プーリ82、及び第2ベルト83を備えている。左ギヤ52は、第1搬送ローラ60の軸34において第1搬送路65よりも左側に設けられている。下ギヤ80は、左ギヤ52の下側に設けられており、左ギヤ52と噛合されている。第1プーリ81は、下ギヤ80の右側に取り付けられており、下ギヤ80と同軸且つ一体に回転する。これにより、第1プーリ81は、第1搬送ローラ60の回転に連動して回転する。第2プーリ82は、第2搬送ローラ62の軸64に取り付けられている。第1プーリ81と第2プーリ82とに、無端環状の第2ベルト83が架け渡されている。これにより、第1搬送ローラ60が回転すると、第2ベルト83は周運動する。その結果、第2搬送ローラ62は第1搬送ローラ60から回転駆動力が伝達されて従動する。
[第3駆動伝達部33]
図3及び図4に示されるように、第3駆動伝達部33は、第3プーリ84、第4プーリ85、及び第3ベルト86を備えている。第3プーリ84は、軸64における第2プーリ82の左側に取り付けられており、第2プーリ82と同軸且つ一体に回転する。第4プーリ85は、第3搬送ローラ45の軸44に取り付けられている。第3プーリ84と第4プーリ85とに、無端環状の第3ベルト86が架け渡されている。これにより、第2搬送ローラ62の回転駆動力は、第3搬送ローラ45に伝達される。つまり、第3搬送ローラ45は、第2搬送ローラ62から回転駆動力が伝達されて従動する。
以下の説明において、時計回り(つまり第2回転向き)及び反時計回り(つまり第1回転向き)は、図4における各ローラ及び各ギヤの回転向きのことである。つまり、各ローラ及び各ギヤを左側から見た場合の各ローラ及び各ギヤの回転向きのことである。よって、例えば、各ローラ及び各ギヤを右側から見た場合、時計回りが第1回転向きとなり、反時計回りが第2回転向きとなることは言うまでもない。第2プーリ82の内側には、公知のワンウェイクラッチ(具体的にはニードルクラッチ)が設けられている。つまり、第2プーリ82は、ワンウェイクラッチを介して軸64に取り付けられている。これにより、図4に示されるように、本実施形態において、軸64は、搬送用モータ71が正転するときに時計回り(つまり第2回転向き)に回転されるが、搬送用モータ71が逆転するときに回転されない。その結果、搬送用モータ71が正転すると、各搬送ローラ60、62、45に正転の回転駆動力が伝達され、各搬送ローラ60、62、45は記録用紙12を第1向き15に搬送するように回転する。本実施形態においては具体的に、第1搬送ローラ60は反時計回り(つまり第1回転向き)に回転され、第2搬送ローラ62及び第3搬送ローラ45は時計回り(つまり第2回転向き)に回転される。一方、搬送用モータ71が逆転すると、第1搬送ローラ60に逆転の回転駆動量が伝達されるが、ワンウェイクラッチの作用によって第2プーリ82が軸64に対して空転する。これにより、第2搬送ローラ62には逆転の回転駆動力が伝達されない。その結果、第1搬送ローラ60のみが時計回り(つまり第2回転向き)に回転、つまり記録用紙12を第1向き15とは逆向きに搬送するように回転され、第2搬送ローラ62及び第3搬送ローラ45は回転されない。
[第2駆動伝達部27]
図3及び図4に示されるように、第2駆動伝達部27は、第1ギヤ78、第2ギヤ101、第1出力ギヤ75、相互に噛合された複数の第1中間ギヤ95、及び第1遊星ギヤ機構96で構成される。第1遊星ギヤ機構96は、第1中間ギヤ95と噛合する太陽ギヤ97と、太陽ギヤ97の周囲を公転且つ自転する遊星ギヤ98と、アーム102とを備えている。なお、本実施形態において、第1ギヤ78は、後述する給送駆動伝達部29の一例でもある。
第1ギヤ78は、第1搬送ローラ60の右端部において、当該第1搬送ローラ60の軸34に取り付けられている。第1搬送ローラ60が回転すると、第1ギヤ78も回転する。つまり、第1ギヤ78は、第1搬送ローラ60と同軸に設けられており、第1搬送ローラ60と一体に回転する。これにより、第1ギヤ78から後述する切替部30の切替ギヤ51を介して第1出力ギヤ75に、回転駆動力が付与される。
第1出力ギヤ75は、切替ギヤ51、第1中間ギヤ95の最も後側に設けられたギヤ、及び後述する第4駆動伝達部28の第2遊星ギヤ機構103の太陽ギヤ109と噛合されている。なお、第1出力ギヤ75は、後述するように切替ギヤ51が第2駆動伝達位置に位置しているときに、当該切替ギヤ51と噛合されて、第1ギヤ78から回転駆動力が伝達される(図6(B)参照)。
第1中間ギヤ95は、相互に噛合された状態で、概ね前後方向8に並べられて配置されている。本実施形態では、第1中間ギヤ95は偶数個配置されている。なお、図6では第1中間ギヤ95が便宜上4個描かれているが、4個に限らないのは言うまでもない。最も前側に配置された第1中間ギヤ95は、第1遊星ギヤ機構96の太陽ギヤ97と噛合される。以上より、第1ギヤ78の回転駆動力は、第1出力ギヤ75及び第1中間ギヤ95を介して、太陽ギヤ97に伝達される。
太陽ギヤ97は、プリンタ部11のフレームなどによって回転可能に支持されている。太陽ギヤ97のスラスト面には、アーム102の一端が取り付けられている。これにより、アーム102は、太陽ギヤ97と同軸で回転する。アーム102の他端には、遊星ギヤ98が回転可能に支持されている。遊星ギヤ98は、太陽ギヤ97と噛合されている。よって、遊星ギヤ98は、アーム102に支持されて自転し且つ太陽ギヤ97と噛合しながら太陽ギヤ97の回転向きに公転する。
以下、図4を参照しながら、第2駆動伝達部27による駆動伝達が説明される。搬送用モータ71(図3及び図8参照)が逆転されると、第1搬送ローラ60及び第1ギヤ78は時計回り(つまり第2回転向き)に回転する。ここで、第1ギヤ78と太陽ギヤ97との間には、切替ギヤ51と第1出力ギヤ75と偶数個の第1中間ギヤ95、つまり偶数個のギヤが互いに噛合された状態で一列に連結されている。このため、第1ギヤ78が時計回りに回転した場合、太陽ギヤ97は反時計回り、つまり矢印99の向きに回転する。
太陽ギヤ97が反時計回りに回転すると、遊星ギヤ98は、太陽ギヤ97の周囲を矢印99の向きに公転する。これにより、遊星ギヤ98は、第2ギヤ101に連結して互いに噛合する。ここで、第2ギヤ101は、第2搬送ローラ62の軸64の右端部に取り付けられており(図3参照)、第2搬送ローラ62と一体に回転する。遊星ギヤ98と第2ギヤ101とが連結して噛合すると、遊星ギヤ98の公転が停止すると共に、遊星ギヤ98の自転(回転)が開始される。遊星ギヤ98の自転の向きは、時計回りである。よって、遊星ギヤ98が自転すると、遊星ギヤ98と連結して噛合されている第2ギヤ101、つまり第2搬送ローラ62は、反時計回り(つまり第1回転向き)に回転し、つまり記録用紙12を第1向き15とは逆向きに搬送させる向きに回転する。
第2搬送ローラ62の反時計回り(つまり第1回転向き)の回転駆動力は、第3プーリ84、第3ベルト86、及び第4プーリ85を介して、第3搬送ローラ45に伝達される。その結果、第3搬送ローラ45も反時計回り(つまり第1回転向き)、つまり記録用紙12を第1向き15とは逆向きに搬送させる向きに回転する。
一方、搬送用モータ71が正転した場合、上記とは逆に、第1ギヤ78及び太陽ギヤ97は時計回りに回転される。これにより、遊星ギヤ98は、太陽ギヤ97の周囲を矢印100の向きに公転する。その結果、遊星ギヤ98は、第2ギヤ101から離間される。そのため、第2駆動伝達部27によって第2搬送ローラ62及び第3搬送ローラ45は回転されない。
以上より、第2駆動伝達部27は、第1搬送ローラ60の第2回転向きの回転駆動力を第2搬送ローラ62に伝達させる。一方で、第2駆動伝達部27は、第1搬送ローラ60の第1回転向きの回転駆動力を第2搬送ローラ62に伝達させない。
なお、搬送用モータ71が正転した場合、上述したように、搬送用モータ71の正転の駆動力は、第1駆動伝達部26によって第2搬送ローラ62及び第3駆動伝達部33によって第3搬送ローラ45に伝達される。その結果、搬送用モータ71が正転した場合、各搬送ローラ60、62、45は記録用紙12を第1向き15に搬送するように回転する。つまり、第1搬送ローラ60は反時計回り(つまり第1回転向き)に回転され、第2搬送ローラ62及び第3搬送ローラ45は時計回り(つまり第2回転向き)に回転される。
[第4駆動伝達部28]
図3及び図4に示されるように、第4駆動伝達部28は、第2遊星ギヤ機構103、正転噛合ギヤ104、逆転噛合ギヤ105、相互に噛合された複数の第2中間ギヤ106、第3中間ギヤ107、及び第3ギヤ108で構成される。第2遊星ギヤ機構103は、第1出力ギヤ75と噛合する太陽ギヤ109と、太陽ギヤ109の周囲を公転且つ自転する2つの遊星ギヤ110、111と、2つのアーム112、113とを備えている。
太陽ギヤ109は、プリンタ部11のフレームなどによって回転可能に支持されている。太陽ギヤ109は、第2駆動伝達部26の第1出力ギヤ75から駆動伝達されて回転する。つまり、第4駆動伝達部28は、第2駆動伝達部27と同様に、切替ギヤ51が第2駆動伝達位置に位置しているときに、第1ギヤ78から駆動伝達される(図6(B)参照)。
太陽ギヤ109のスラスト面には、アーム112、113の一端が取り付けられている。これにより、アーム112、113は、太陽ギヤ97と同軸で回転する。アーム112の他端には、遊星ギヤ110が回転可能に支持されている。アーム113の他端には、遊星ギヤ111が回転可能に支持されている。遊星ギヤ110、111は、太陽ギヤ109と噛合されている。以上のように構成されることにより、遊星ギヤ110は、アーム112に支持されて回転し且つ太陽ギヤ109と噛合しながら太陽ギヤ109の回転向きに公転する。また、以上のように構成されることにより、遊星ギヤ111は、アーム113に支持されて回転し且つ太陽ギヤ109と噛合しながら太陽ギヤ109の回転向きに公転する。
遊星ギヤ110は、正転噛合ギヤ104と噛合可能である。遊星ギヤ111は、逆転噛合ギヤ105と噛合可能である。逆転噛合ギヤ105は、正転噛合ギヤ104と噛合されている。正転噛合ギヤ104は、逆転噛合ギヤ105の他に、最も後側に配置された第2中間ギヤ106とも噛合されている。
第2中間ギヤ106は、相互に噛合された状態で、概ね前後方向8に並べられて配置されている。本実施形態では、第2中間ギヤ106は偶数個配置されている。なお、図6では第2中間ギヤ106が便宜上4個描かれているが、4個に限らないのは言うまでもない。最も前側に配置された第2中間ギヤ106と同軸に第3中間ギヤ107が設けられている。第3中間ギヤ107は、第2中間ギヤ106と同軸の軸79を中心として当該第2中間ギヤ106と一体に回転する。第3中間ギヤ107は、第3ギヤ108と噛合されている。第3ギヤ108は、第4搬送ローラ68と同軸に配置されており、第4搬送ローラ68と一体に回転可能である。
以下、図4を参照しながら、第4駆動伝達部28による駆動伝達が説明される。搬送用モータ71が正転されると、第1搬送ローラ60及び第1ギヤ78は反時計回り(つまり第1回転向き)に回転し、切替ギヤ51は時計回りに回転し、第1出力ギヤ75は反時計回りに回転する。すると、太陽ギヤ109は、時計回り、つまり矢印114の向きに回転する。これにより、アーム112、113も矢印114の向きに回転するため、遊星ギヤ110が正転噛合ギヤ104と噛合し、遊星ギヤ111が逆転噛合ギヤ105から離間する。そして、正転噛合ギヤ104と噛合した遊星ギヤ111は反時計回りに回転する。これにより、正転噛合ギヤ104は時計回りに回転する。
ここで、正転噛合ギヤ104と第3ギヤ108との間には、偶数個の第2中間ギヤ106が互いに噛合された状態で一列に連結されている。なお、第3中間ギヤ107は、第2中間ギヤ106と同軸で一体に回転するため、上記の個数には含まれない。以上より、正転噛合ギヤ104が時計回りに回転した場合、第3ギヤ108及び第4搬送ローラ68は、反時計回りに回転する。つまり、搬送用モータ71が正転されると、第4搬送ローラ68は反時計回り(つまり第1回転向き)に回転する。
一方、搬送用モータ71が逆転されると、第1搬送ローラ60及び第1ギヤ78は時計回り(つまり第2回転向き)に回転し、切替ギヤ51は反時計回りに回転し、第1出力ギヤ75は時計回りに回転する。すると、太陽ギヤ109は、反時計回り、つまり矢印115の向きに回転する。これにより、アーム112、113も矢印115の向きに回転するため、遊星ギヤ110が正転噛合ギヤ104から離間し、遊星ギヤ111が逆転噛合ギヤ105と噛合する。そして、逆転噛合ギヤ105と噛合した遊星ギヤ111は時計回りに回転し、それによって逆転噛合ギヤ105は反時計回りに回転する。
ここで、逆転噛合ギヤ105と第3ギヤ108との間には、正転噛合ギヤ104と偶数個の第2中間ギヤ106、つまり奇数個のギヤが互いに噛合された状態で一列に連結されている。以上より、逆転噛合ギヤ105が反時計回りに回転した場合、第3ギヤ108及び第4搬送ローラ68も、反時計回りに回転する。つまり、搬送用モータ71が逆転されても、第4搬送ローラ68は反時計回り(つまり第1回転向き)に回転する。
以上より、第4駆動伝達部28は、第1搬送ローラ60の正転及び逆転の駆動力、つまり反時計回りの回転駆動力及び時計回りの回転駆動力の双方を、記録用紙12を第2向き16に搬送する向き、つまり第1回転向きの回転駆動力として第4搬送ローラ68に伝達する。
[給送駆動伝達部29]
図3及び図4に示されるように、給送駆動伝達部29は、第1ギヤ78(本発明の搬送ギヤの一例)、第2出力ギヤ88(本発明の給送ギヤの一例)、第1伝達部116、第3遊星ギヤ機構120、第2伝達部117、及び給送ローラ25と同軸の給送プーリ123で構成される。
第1伝達部116は、第4中間ギヤ89と、第4ベルト90と、2つの第5中間ギヤ91とを備えている。第2伝達部117は、第7中間ギヤ121と、第8中間ギヤ122と、第5ベルト94とを備えている。
第3遊星ギヤ機構120は、軸93に取り付けられた第6中間ギヤ92、軸93を中心として軸93と一体に回転される太陽ギヤ124と、太陽ギヤ124の周囲を公転且つ自転する遊星ギヤ125(本発明の遊星ギヤの一例)と、アーム126とを備えている。なお、本発明の太陽ギヤは、第6中間ギヤ92と太陽ギヤ124とで構成される。
第2出力ギヤ88は、第4中間ギヤ89と噛合、つまり第1伝達部116と連結されている。また、第2出力ギヤ88は、後述するように切替ギヤ51が第1駆動伝達位置に位置しているときに、当該切替ギヤ51と噛合されて、第1ギヤ78から回転駆動力が伝達される(図6(A)参照)。第4中間ギヤ89は、本実施形態では偶数個(具体的には2個)用意されている。そして、前側の第4中間ギヤ89は、2つの第5中間ギヤ91のうち、後側の第5中間ギヤ91と同軸に配置されている。
2つの第5中間ギヤ91には、無端環状の第4ベルト90が架け渡されている。なお、詳細には、第4ベルト90は、2つの第5中間ギヤ91の各々に配置されて第5中間ギヤ91と同軸且つ一体に回転される2つのプーリに、架け渡されている。
2つの第5中間ギヤ91のうちの前側に配置された第5中間ギヤ91は、第6中間ギヤ92と噛合されている。つまり、第6中間ギヤ92は、第1伝達部116と連結されている。第3遊星ギヤ機構120の太陽ギヤ124と第6中間ギヤ92とは、共に軸93を中心として軸93と一体に回転する。太陽ギヤ124のスラスト面には、アーム126の一端が取り付けられている。これにより、アーム126は、軸93を中心として回転する。アーム126の他端には、遊星ギヤ125が回転可能に支持されている。遊星ギヤ125は、太陽ギヤ124と噛合されている。以上のように構成されることにより、遊星ギヤ125は、アーム126に支持されて回転し且つ太陽ギヤ124と噛合しながら太陽ギヤ124の外周を太陽ギヤ124の回転向きに公転する。
第2伝達部117の第7中間ギヤ121は、遊星ギヤ125と噛合可能、つまり連結可能な位置に配置されている。第8中間ギヤ122は、第7中間ギヤ121と噛合されている。第8中間ギヤ122(詳細には第8中間ギヤ122と隣接されて配置されて第8中間ギヤ122と同軸且つ一体に回転されるプーリ)と給送プーリ123とに、無端環状の第5ベルト94が架け渡されている。ここで、給送ローラ25と給送プーリ123とは、同軸で一体に回転する。よって、第2伝達部117の第5ベルト94は、給送プーリ123を連結されることによって、給送ローラ25と連結されている。
以下、図4を参照しながら、給送駆動伝達部29による駆動伝達が説明される。搬送用モータ71が逆転されると、第1搬送ローラ60及び第1ギヤ78は時計回り(つまり第2回転向き)に回転する。第1ギヤ78が時計回りに回転されると、切替ギヤ51が反時計回りに回転され、第2出力ギヤ88が時計回りに回転され、第4中間ギヤ89が反時計回りに回転され、2つの第5中間ギヤ91が時計回りに回転される。
第5中間ギヤ91が時計回りに回転されると、第6中間ギヤ92及び第6中間ギヤ92と同軸である太陽ギヤ124は、反時計回りに回転される。太陽ギヤ124が反時計回り、つまり矢印127の向きに回転されると、遊星ギヤ125は、太陽ギヤ124の周囲を矢印127の向きに公転する。これにより、遊星ギヤ125は、第7中間ギヤ121に連結して噛合する。このとき、遊星ギヤ125が第7中間ギヤ121に連結するために必要な搬送用モータ71の逆転の回転量は、第1回転量である。遊星ギヤ125と第7中間ギヤ121とが連結して噛合すると、遊星ギヤ125の公転が停止すると共に、遊星ギヤ125の自転(回転)が開始される。遊星ギヤ125の自転の向きは、時計回りである。よって、遊星ギヤ125が自転すると、遊星ギヤ125と噛合されている第7中間ギヤ121は、反時計回りに回転する。
第7中間ギヤ121が反時計回りに回転すると、第8中間ギヤ122及び給送プーリ123は時計回りに回転する。給送プーリ123が時計回りに回転されると、給送ローラ25も時計回り(つまり第2回転向き)に回転される。そして、給送ローラ25が時計回り(つまり第2回転向き)に回転されると、給送トレイ20に載置されており且つ給送ローラ25と当接している記録用紙12、つまり最も上側に載置されている記録用紙12が、第1搬送ローラ60へ向けて給送される。
一方、搬送用モータ71が正転されると、搬送用モータ71が逆転されたときは逆に、太陽ギヤ124が時計回り、つまり矢印128の向きに回転される。これにより、遊星ギヤ125は、太陽ギヤ124の周囲を矢印128の向きに公転する。その結果、遊星ギヤ125は、第7中間ギヤ121から離間する。以上より、搬送用モータ71が正転された場合、搬送用モータ71から給送ローラ25へ回転駆動力は伝達されず、給送ローラ25は回転しない。
[第5駆動伝達部59]
図6(C)に示されるように、第5駆動伝達部59は、伝達ギヤ118と、伝達ギヤ118と連結され且つポンプ119と連結されている第3伝達部(不図示)とを備えている。伝達ギヤ118は、後述するように切替ギヤ51が第3駆動伝達位置に位置しているときに、当該切替ギヤ51と噛合されて、第1ギヤ78から回転駆動力が伝達される(図6(C)参照)。第3伝達部は、少なくとも、伝達ギヤ118と一体回転するプーリ、ポンプ119の転動ローラと一体回転するプーリ、これら2つのプーリ間に架け渡されるベルトで構成されている。以上により、切替ギヤ51が第3駆動伝達位置に位置しているときに、第1ギヤ78からの回転駆動力がポンプ119に伝達される。なお、本実施形態において、第3伝達部は、第1搬送ローラ60の駆動力の伝達の有無を切り替える機構(具体的には遊星ギヤ機構)を備えており、搬送用モータ71の逆転の駆動力のみをポンプ119に伝達させる。
[切替部30]
図3、図4、及び図6に示されるように、切替部30は、切替ギヤ51と、コイルばね56、57と、切替レバー55(本発明の当接部の一例)とを備えている。
図6に示されるように、切替ギヤ51は、第1ギヤ78と噛合されている。これにより、切替ギヤ51は、搬送用モータ71から駆動力を付与されて回転する。また、切替ギヤ51は、第1ギヤ78との噛合を維持した状態で左右方向9に沿って、少なくとも、図6(A)に示される第1駆動伝達位置、図6(B)に示される第2駆動伝達位置、及び図6(C)に示される第3駆動伝達位置に移動可能である。第1駆動伝達位置は第2駆動伝達位置よりも左側に位置しており、第3駆動伝達位置は第2駆動伝達位置よりも左側に位置している。第1駆動伝達位置乃至第3駆動伝達位置のいずれも、第1搬送路65よりも右側に位置している。
図6(A)に示されるように、切替ギヤ51が第1駆動伝達位置に位置している場合、切替ギヤ51は第1ギヤ78と第2中間ギヤ88とに連結、つまり噛合される。なお、このとき、切替ギヤ51は第1出力ギヤ75及び伝達ギヤ118とは噛合されていない。これにより、搬送用モータ71から第1ギヤ78を介して切替ギヤ51に伝達された回転駆動力は、給送駆動伝達部29に伝達される。
図6(B)に示されるように、切替ギヤ51が第2駆動伝達位置に位置している場合、切替ギヤ51は第1ギヤ78と第1出力ギヤ75とに連結、つまり噛合される。なお、このとき、切替ギヤ51は第2中間ギヤ88及び伝達ギヤ118とは噛合されていない。これにより、搬送用モータ71から第1ギヤ78を介して切替ギヤ51に伝達された回転駆動力は、第2駆動伝達部27及び第4駆動伝達部28に伝達される。
図6(C)に示されるように、切替ギヤ51が第3駆動伝達位置に位置している場合、切替ギヤ51は第1ギヤ78と伝達ギヤ118とに連結、つまり噛合される。なお、このとき、切替ギヤ51は第2中間ギヤ88及び第1出力ギヤ75とは噛合されていない。これにより、搬送用モータ71から第1ギヤ78を介して切替ギヤ51に伝達された回転駆動力は、第5駆動伝達部59に伝達される。
図6に示されるように、切替ギヤ51の右側は、切替レバー55と当接可能である。そして切替レバー55には、キャリッジ40が左側から当接可能である。さらに、切替レバー55には、コイルばね56が取り付けられている。切替レバー55及びコイルばね56は、切替ギヤ51の軸方向に沿って配置されている。コイルばね56は、一端が切替レバー55の右側に取り付けられており、他端がプリンタ部11のフレーム(不図示)などに取り付けられている。これにより、切替レバー55は、コイルばね56によって第3駆動伝達位置側から第1駆動伝達位置側、つまり左側に付勢される。また、切替ギヤ51には、コイルばね56とは反対の位置に、コイルばね57が取り付けられている。これにより、この切替ギヤ51は、コイルばね57によって第1駆動伝達位置側から第3駆動伝達位置側、つまり右側に付勢される。なお、コイルばね56の付勢力は、コイルばね57の付勢力よりも大きい。したがって、切替ギヤ51及び切替レバー55は、第3駆動伝達位置側から第1駆動伝達位置側に向けて、つまり左側に付勢される。また、コイルばね56、57によって、切替ギヤ51及び切替レバー55は、互いに接触した状態で左側及び右側へと同時に移動する。
第1駆動伝達位置に位置する切替ギヤ51は、切替レバー55を制止する不図示のストッパによって、第3駆動伝達位置から第1駆動伝達位置側へ(つまり、左側へ)のコイルばね56の付勢力による移動を制止される。これにより、切替ギヤ51は第1駆動伝達位置に留まることができる。切替ギヤ51が第1駆動伝達位置に位置している状態で、切替レバー55がキャリッジ40に押されて第1駆動伝達位置よりも右側へ移動されると、切替レバー55はストッパによる制止から解放され、切替ギヤ51が第1駆動伝達位置(図6(A)参照)から第2駆動伝達位置(図6(B)参照)へ移動する。なお、上記のストッパは、左向きへ移動する切替レバー55の移動を、切替ギヤ51が第1駆動伝達位置乃至第3駆動伝達位置に位置するように制止するが、右向きへ移動する切替レバー55の移動を、切替ギヤ51が第1駆動伝達位置乃至第3駆動伝達位置に位置するように制止しないように構成されている。
第2駆動伝達位置へ移動した切替ギヤ51は、第1駆動伝達位置に位置しているときと同様、切替レバー55を制止する不図示のストッパ(第1駆動伝達位置に設けられたストッパと同様の構成である。)と、第1駆動伝達位置側へ(つまり、左側へ)のコイルばね56の付勢力とによって、移動を制止される。これにより、切替ギヤ51は第2駆動伝達位置に留まることができる。切替ギヤ51が第2駆動伝達位置に位置している状態で、切替レバー55がキャリッジ40に押されて第2駆動伝達位置よりも右側へ移動されると、切替レバー55はストッパによる制止から解放され、切替ギヤ51が第2駆動伝達位置(図6(B)参照)から第3駆動伝達位置(図6(C)参照)へ移動する。
切替ギヤ51が第3駆動伝達位置に位置しているときに、切替レバー55がキャリッジ40に押されて第3駆動伝達位置よりも更に右側へ移動されると、切替レバー55はストッパによる制止から解放される。この状態において、キャリッジ40が左側へ移動すると、切替レバー55、つまり切替ギヤ51は、コイルばね56の付勢力によって第3駆動伝達位置から第1駆動伝達位置へ移動される。
上記説明より、切替部30は、第1搬送ローラ60から、第2駆動伝達部27及び第4駆動伝達部28、給送駆動伝達部29、または第5駆動伝達部59への駆動力の伝達を選択的に切り替える。
具体的には、切替部30は、切替ギヤ51が第1駆動伝達位置に位置しているとき、搬送用モータ71から第1搬送ローラ60を介して給送駆動伝達部29へ駆動力を伝達させる。また、切替部30は、切替ギヤ51が第2駆動伝達位置に位置しているとき、搬送用モータ71から第1搬送ローラ60を介して第2駆動伝達部27及び第4駆動伝達部28へ駆動力を伝達させる。また、切替部30は、切替ギヤ51が第3駆動伝達位置に位置しているとき、搬送用モータ71から第1搬送ローラ60を介して第5駆動伝達部59へ駆動力を伝達させる。なお、切替部30は、切替ギヤ51が第2駆動伝達位置及び第3駆動伝達位置に位置しているとき、搬送用モータ71から第1搬送ローラ60を介して給送駆動伝達部29へ駆動力を伝達させない。
つまり、切替ギヤ51が第1駆動伝達位置に位置している状態は、本発明の第1駆動伝達状態であり、切替ギヤ51が第2駆動伝達位置及び第3駆動伝達位置に位置している状態は、本発明の第2駆動伝達状態である。すなわち、切替部30は、第1駆動伝達状態と第2駆動伝達状態とに切り替わる。
また、上記説明より、切替ギヤ51は、切替レバー55がキャリッジ40に当接されることによって、第2出力ギヤ88と噛合して第1駆動伝達状態となる第1駆動伝達位置と、第2出力ギヤ88と噛合せずに第2駆動伝達状態となる第2駆動伝達位置及び第3駆動伝達位置とに移動する。つまり、第1駆動伝達位置は、本発明の伝達領域の一例であり、第2駆動伝達位置及び第3駆動伝達位置は、本発明の非伝達領域の一例である。
また、本実施形態では、キャリッジ40が切替レバー55を押すことによって切替ギヤ51が第1駆動伝達位置及び第3駆動伝達位置の間で移動するとき、キャップ171が離間姿勢及び被覆姿勢の間で姿勢変化する。これは、キャリッジ40がレバー177を押すこと及びレバー177から離間することによる。つまり、レバー177は、切替部30の第1駆動伝達位置から第3駆動伝達位置への移動に連動して、キャップ171を離間姿勢から被覆姿勢に姿勢変化させる。一方で、切替部30の第3駆動伝達位置から第1駆動伝達位置への移動に連動してキャップ171を被覆姿勢から離間姿勢に姿勢変化させる。つまり、第3駆動伝達位置は、本発明の非伝達領域の一部である被覆位置の一例である。
また、切替ギヤ51は、制御部130に制御されて移動するキャリッジ40が切替レバー55に当接することによって、第1駆動伝達位置乃至第3駆動伝達位置に移動する。つまり、制御部130は、切替部30を第3駆動伝達位置に移動させることによって切替部30を第2駆動伝達状態、つまり搬送用モータ71から給送駆動伝達部29へ駆動力が伝達されない状態に切り替える。
[ギヤ切換のために行われる切替ギヤ51の正逆転]
上述のように構成された切替部30においては、切替ギヤ51が、第1駆動伝達位置から第2駆動伝達位置に移動することによって第2出力ギヤ88から離間されて第1出力ギヤ75と噛合される際、第1駆動伝達位置から第3駆動伝達位置に移動することによって第2出力ギヤ88から離間されて伝達ギヤ118と噛合される際、第2駆動伝達位置から第3駆動伝達位置に移動することによって第1出力ギヤ75から離間されて伝達ギヤ118と噛合される際、或いは切替ギヤ51が、第3駆動伝達位置から第1駆動伝達位置に移動することによって伝達ギヤ118から離間されて第2出力ギヤ88と噛合される際等において、各ギヤの歯の位置が一致しないことがある。具体的には、一方のギヤの歯間に他方のギヤの歯が進入せず、つまり一方のギヤの歯のスラスト面によって他方のギヤの歯の移動が阻止される。すると、切替ギヤ51と各ギヤ75、88、118とが噛み合わない場合がある。つまり、切替ギヤ51のギヤの切換が適切に行われない可能性がある。
そこで、本実施形態においては、切替ギヤ51が移動した後、例えば第2駆動伝達位置または第3駆動伝達位置から第1駆動伝達位置に移動した後に、制御部130は、搬送用モータ71の正転及び逆転(以下、正逆転とも記す。)を交互に所定回数実行させる。これにより、切替ギヤ51の正転及び逆転が交互に所定回数実行される。ここで、所定回数は、ギヤの切替が確実に行われるであろう切替ギヤ51の正逆転の回数であり、設計値である。そして、このとき、搬送用モータ71が正逆転される際の第2回転量は、切替ギヤ51が1周するよりも小さい回転量である。また、本実施形態において、当該第2回転量は、少なくとも切替ギヤ51及び各ギヤ75、88、118の歯と歯との隙間以上の回転量である。更に、本実施形態において、当該第2回転量は、上述した第1回転量、つまり遊星ギヤ125が第7中間ギヤ121に連結するために必要な搬送用モータ71の逆転の回転量よりも小さく設定されている。
このように、制御部130によって、搬送用モータ71の正転及び逆転が交互に所定回数実行されることにより、切替ギヤ51が正転及び逆転方向に交互に回転される。これにより、各ギヤの歯が互いに噛合可能に合わせられ、各ギヤの切換が円滑且つ確実に行われる。
[制御部130]
図8に示される制御部130は、複合機10の全体動作を制御する。例えば、制御部130は、搬送用モータ71を制御する。また、制御部130は、キャリッジ駆動用モータ53の駆動を制御してキャリッジ40の移動させることによって、切替部30に駆動力の伝達を切り替えさせる。図8に示されるように、制御部130は、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、ASIC135、及びこれらを相互に接続する内部バス137を備えている。
ROM132には、CPU131が各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域として使用される。なお、RAM133には、後述する挟持フラグを格納する領域が用意されている。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC135には、搬送用モータ71及びキャリッジ駆動用モータ53が接続されている。各モータを回転させるための駆動信号が、CPU131から所定のモータに応じた駆動回路に入力されると、駆動信号に応じた駆動電流が駆動回路から対応するモータへ出力され、これにより、対応するモータが所定の回転速度で正転または逆転する。
また、ASIC135には、ロータリーエンコーダ73の光学センサ72から出力されるパルス信号が入力される。制御部130は、光学センサ72からのパルス信号に基づいて、各搬送ローラ60、62、45の回転量を検知する。
また、ASIC135には、センサ160の光学センサ163が接続されている。制御部130は、光学センサ163からの信号に基づいて、センサ160の配置位置における記録用紙12の第1向き15の下流端及び上流端を検知する。
また、ASIC135には、メディアセンサ150が接続されている。所定レベルの電気信号が、ASIC135からメディアセンサ150に入力されると、発光部151は、当該所定レベルに応じた光量の光を下方へ向けて照射する。受光部152が照射された光の反射光を受けると、メディアセンサ150は、当該反射光の受光量に応じたレベルの電気信号を制御部130へ出力する。発光部151から照射された光が記録用紙12で反射された場合、当該光がプラテン42で反射された場合よりも反射光の受光量が多くなる。これは、記録用紙12がプラテン42よりも色が明るく、光を反射させやすいためである。制御部130は、メディアセンサ150からの電気信号が予め設定された閾値よりも大きい場合、プラテン42に記録用紙12が支持されていると判断し、メディアセンサ150からの電気信号が当該閾値以下の場合、プラテン42に記録用紙12が支持されていないと判断する。
[制御部130による制御]
以下、制御部130が記録用紙12に対する画像記録を実行する際の処理の手順が、図9〜図11のフローチャートに基づいて説明される。以下の説明では、制御部130が記録用紙12に対する片面画像記録を実行する際の処理の手順が説明されるが、制御部130が記録用紙12に対して両面画像記録を実行してもよいことは言うまでもない。なお、図9〜図11のフローチャートに基づく説明において、切替ギヤ51の初期位置は、第3駆動伝達位置である。
ユーザによって複合機10の電源がONにされると、制御部130は、印刷指示が入力されるまで待機する(S10:No)。ここで、印刷指示は、記録用紙12に画像を記録する旨のコマンドであり、記録用紙12に記録される画像に係る印刷データ、印刷される記録用紙12の枚数、記録用紙12のサイズ、及び記録用紙12の給送元(具体的には給送トレイ20または手差しトレイ22)などで構成される。印刷指示は、パネルやキーで構成される操作部17(図1参照)から制御部130に入力される。或いは、印刷指示は、複合機10と接続された外部機器などから複合機10に設けられたインタフェース部に入力され、当該インタフェース部から制御部130に出力される。操作部17及びインタフェース部は、本発明のコマンド出力部の一例である。
制御部130が印刷指示を受け付けると(S10:Yes)、制御部130は、当該印刷指示に、画像記録される対象の記録用紙12の給送元が手差しトレイ22である旨の情報が含まれているか否かを判断する(S20)。これは、換言すると、画像記録の対象が、手差しトレイ22に載置された記録用紙12である旨の情報(以下、手差しトレイ情報と称する。)が含まれているか否かを示す(S20)。印刷指示に手差しトレイ情報が含まれている場合(S20:Yes)、制御部130は、切替部30が第1駆動伝達状態であるか否か、つまり、切替ギヤ51が第1駆動伝達位置であるか否かを判断する(S25)。印刷指示に手差しトレイ情報が含まれていない場合(S20:No)、後述するステップS400以降の処理が実行される。
ここで、切替ギヤ51の駆動伝達位置を特定する方法としては、例えば、以下のようにフラグによって特定する方法が挙げられる。RAM133に第1フラグ及び第2フラグを設定しておき、複合機10の電源がONされたときの初期状態時(切替ギヤ51の位置は初期位置である第3駆動伝達位置)に第1フラグ及び第2フラグに「0」をセットしておく。キャリッジ40が左向きに移動して当該キャリッジ40が切替レバー55から離れて、切替ギヤ51が第1駆動伝達位置に移動したときに、第1フラグを「1」にセットする。また、キャリッジ40が右向きに移動して切替レバー55を押し、切替ギヤ51が第2駆動伝達位置に移動したときに、第2フラグに「1」をセットする。また、キャリッジ40が右向きに更に移動して切替レバー55を押して第3駆動伝達位置に移動したときに、第1フラグ及び第2フラグをリセットする。以上により、切替ギヤ51の駆動伝達位置が特定可能である。なお、制御部130が、切替ギヤ51がいずれの駆動伝達位置に到達したか否かの判断は、公知のリニアエンコーダから発生されるパルス信号の数に基づく。このリニアエンコーダは、キャリッジ40が左右方向9に移動することに応じて、パルス信号を発生する。また、切替ギヤ51の駆動伝達位置を特定する方法の別の例として、切替ギヤ51または切替レバー55の位置を検出するセンサが設けられてもよい。
制御部130は、切替ギヤ51が第1駆動伝達位置である場合(S25:Yes)に、切替ギヤ51を第1駆動伝達位置から第3駆動伝達位置に移動させる。つまり、制御部130は、切替部30が第1駆動伝達状態である場合に、切替部30を第1駆動伝達状態から第2駆動伝達状態にさせる(S30)。ステップS30の処理は、本発明の切替制御の一例である。なお、複合機10が電源ONされた直後は、切替ギヤ51が第3駆動伝達位置にあるため、この場合は、ステップS30の処理を省略して後述するステップS40の処理に移行する。
ここで、ステップS25において、切替ギヤ51が第1駆動伝達位置である場合について説明する。複合機10の電源がONにされた直後において、切替ギヤ51は第3駆動伝達位置である。これは、記録ヘッド38のノズル面43の乾燥を抑制するためである。その後、印刷指示を受けて片面画像記録の印刷ジョブが完了する(例えば後述するステップS130及びステップS490においてNo)と、キャリッジ40がプラテン42上で停止するように、制御部130が、キャリッジ駆動用モータ53を制御する。これは、後続のジョブを迅速に再開させるためである。なお、プラテン42上で停止されているキャリッジ40は、所定時間(具体的には10秒)経過すると、制御部130に制御されることによって、切替ギヤ51を第3駆動伝達位置に移動させる。このとき、記録ヘッド38のノズル面43はキャップ171によって覆われる。したがって、この所定時間内に制御部130が後続のジョブの印刷指示を受け付ける(S10:No)場合、切替ギヤ51は第1駆動伝達位置に位置しているのである。
次に、制御部130は、手差しトレイ22に記録用紙12が載置されたか否か、換言すると手差しトレイ22に記録用紙12がセットされたか否かを判断する(S40)。ここで、制御部130は、センサ160の光学センサ163からの信号のレベルがローレベルからハイレベルに変わったことを条件として、手差しトレイ22に記録用紙12がセットされたと判断する。なお、本実施形態において、制御部130は、手差しトレイ22に記録用紙12がセットされたと判断するまで待機する(S40:No)。
制御部130は、手差しトレイ22に記録用紙12がセットされたと判断すると(S40:Yes)、搬送用モータ71を逆転させて、第1搬送ローラ60を予め設定された量だけ第2回転向きに回転させる(S50)。これにより、手差しトレイ22にセットされた記録用紙12の第1向き15の下流端が、第2回転向きに回転する第1搬送ローラ60と当接した状態となる。その結果、手差しトレイ22にセットされた記録用紙12の斜行が矯正される。ステップS50の処理は、本発明の逆転制御の一例である。次に、制御部130は、搬送用モータ71を正転させて、第1搬送ローラ60を第1回転向きに回転させる(S55)。これにより、第1搬送ローラ60とピンチローラ61とによって記録用紙12が挟持される。
次に、制御部130は、キャリッジ駆動用モータ53を駆動させて、キャリッジ40を用紙サイズ検出位置に移動させる(S60)。ここで、用紙サイズ検出位置は、メディアセンサ150がプラテン42に支持された記録用紙12と対向する位置である。且つ、用紙サイズ検出位置は、例えば印刷指示に含まれる第1サイズの記録用紙12が通過する領域であって、上記第1サイズの記録用紙12よりも小さい第2サイズの記録用紙12が通過しない領域の任意の位置である。この位置で、用紙サイズの検知を行えば、印刷指示に含まれる記録用紙12よりも小さい記録用紙12への印刷の防止を迅速に行うことができる。また、ステップS60において、キャリッジ40が用紙サイズ検出位置に移動することにより、切替ギヤ51が、第3駆動伝達位置から第1駆動伝達位置に移動する。
次に、制御部130は、搬送用モータ71を正転させる。これにより、第1搬送ローラ60が第1回転向きに回転されて、記録用紙12が第1向き15に搬送される。制御部130は、記録用紙12とメディアセンサ150とが対向する位置まで記録用紙12が搬送されるように、第1搬送ローラ60を回転させる(S70)。
制御部130は、メディアセンサ150の発光部151からの照射光が反射した反射光に基づく受光部152からの電気信号に基づいて、メディアセンサ150と対向する位置、つまり用紙サイズ検出位置に記録用紙12があるか否かを判断する(S80)。制御部130は、用紙サイズ検出位置に記録用紙12があると判断した場合、つまり記録用紙12を検出した場合(S80:Yes)、搬送用モータ71を正転させて、第1搬送ローラ60に記録用紙12を印刷開始位置まで搬送させる(S90)。ここで、印刷開始位置は、例えば、記録用紙12における画像記録領域の第1向き15の下流端が、記録ヘッド38のノズルのうち第1向き15の最下流のノズルと対向する位置である。次に、制御部130は、ノズル面43から記録用紙12に向けてインク滴を吐出させる印刷を実行する。つまり、制御部130は、記録用紙12への画像記録が終了するまで(S110:No)、記録用紙12を間欠搬送させつつ(S90)、記録用紙12の停止中にノズル面43から記録用紙12に向けてインク滴を吐出させる(S100)。
なお、ステップS80において、記録用紙12が検出されなかった場合(S80:No)、後述するステップS200以降の処理が実行される。
記録用紙12への画像記録の終了後(S110:Yes)、制御部130は、搬送用モータ71を正転させて、第2搬送ローラ62及び第3搬送ローラ45に、記録用紙12を排出トレイ21まで搬送させる(S120)。つまり、制御部130は、記録用紙12を排出する処理を実行する。
制御部130は、ステップS10において受け付けた印刷指示に基づいて、印刷すべき残りの頁があるか否かを判断する(S130)。残りの頁がない場合(S130:No)、一連の制御は終了される。一方、残り頁がある場合(S130:Yes)、後述するステップS310以降の処理が実行される。
ステップS20において、印刷指示に手差しトレイ情報が含まれていない場合(S20:No)、制御部130は、搬送用モータ71を逆転させる。このとき、制御部130は、切替ギヤ51が初期状態の第3駆動伝達位置である場合に、切替ギヤ51が第1駆動伝達位置、つまり第1駆動伝達状態となるよう、キャリッジ駆動用モータ53を駆動させる。よって、切替ギヤ51を第1駆動伝達状態として、搬送用モータ71が逆転されると、給送ローラ25が回転される(S400)。つまり、給送トレイ20に載置された記録用紙12が給送ローラ25によって第1搬送路65に給送される。
次に、制御部130は、センサ160の光学センサ163からの信号が所定時間内に変化するか否かを監視する(S410)。具体的には、制御部130は、給送ローラ25が回転されてから予め設定された所定時間内に、光学センサ163からの信号のレベルがローレベルからハイレベルに変わったか否かを監視する。換言すれば、制御部130は、給送トレイ20から記録用紙12が適正に給送されているか否かを判断する。
制御部130は、光学センサ163からの信号のレベルが所定時間内にローレベルからハイレベルに変わった場合(S410:Yes)、キャリッジ40を用紙サイズ検知位置に移動させ(S420)、メディアセンサ150と対向する位置まで記録用紙12を搬送させる(S430)。なお、光学センサ163からの信号のレベルが所定時間内にローレベルからハイレベルに変わらなかった場合(S410:No)、後述するステップS600以降の処理が実行される。
制御部130は、メディアセンサ150の発光部151からの照射光が反射した反射光に基づく受光部152からの電気信号に基づいて、メディアセンサ150と対向する位置、つまり用紙サイズ検出位置に記録用紙12があるか否かを判断する(S440)。制御部130は、用紙サイズ検出位置に記録用紙12があると判断した場合、つまり記録用紙12を検出した場合(S440:Yes)、上述したステップS90〜S130と同様の処理、つまり記録用紙12への印刷及び記録用紙12の排出を実行する(S450〜S490)。但し、ステップS490において、残り頁がある場合(S490:Yes)、後述するステップS310以降の処理ではなく、上述したステップS400以降の処理が再び実行される。なお、制御部130は、用紙サイズ検出位置に記録用紙12がないと判断した場合、つまり記録用紙12を検出しない場合(S440:No)、後述するステップS690以降の処理を実行する。なお、制御部130によってステップS440でNoと判断される場合は、給送された記録用紙12が印刷指示に含まれる記録用紙12よりも小さい場合である。この場合、プラテン42にインク滴が吐出されてしまい、プラテン42が汚れてしまうことを防止するために、ステップS690以降の処理が実行される。
ステップS410において、光学センサ163からの信号のレベルが上記所定時間内にローレベルからハイレベルに変わらなかった場合(S410:No)、制御部130は、給送ローラ25を停止してから、「給紙できなかったので、用紙をセットし直してからスタートボタンを押して下さい」という旨のメッセージを操作部17のパネルに表示させる(S600)。ここで、スタートボタンは、操作部17に設けられたキーの一つである。制御部130は、スタートボタンが押圧されることによって中断されていた複合機10の動作を再スタートさせる(後述するステップS650:Yes)。
ステップS600の次に、制御部130は、RAM133に用意される挟持フラグをクリア、つまり挟持フラグを0にする(S605)。その後、制御部130は、ステップS40と同様にして、手差しトレイ22に記録用紙12がセットされたか否かを判断する(S610)。制御部130は、手差しトレイ22に記録用紙12がセットされたと判断すると(S610:Yes)、切替部30が第1駆動伝達状態であるか否か、つまり切替ギヤ51が第1駆動伝達位置であるか否かの判断をする(S615)。制御部130は、切替部30が第1駆動伝達位置であると判断した場合に(S615:Yes)、ステップS30と同様にして、切替部30を第1駆動伝達状態から第2駆動伝達状態にさせる(S620)。ステップS620の処理は、本発明の切替制御の一例である。なお、制御部130は、切替ギヤ51が第3駆動伝達位置であると判断した場合、つまり切替部30が第1駆動伝達状態でないと判断した場合(S615:No)、ステップS620の処理を省略する。
その後、制御部130は、RAM133に用意される挟持フラグが1であるか否かを判断する(S625)。制御部130は、挟持フラグが1でないと判断した場合、つまり挟持フラグが0である場合、ステップS50と同様にして、第1搬送ローラ60を予め設定された量だけ第2回転向きに回転させて、手差しトレイ22にセットされた記録用紙12の斜行を矯正する(S630)。ステップS630の処理は、本発明の逆転制御の一例である。以上より、制御部130は、給送ローラ25が回転しておらず、且つセンサ160の光学センサ163からの信号のレベルがローレベルからハイレベルに変わったことを条件として、切替制御を実行した後に、逆転制御を実行する。なお、挟持フラグが0とされた状態は、手差しトレイ22に載置される記録用紙12が第1搬送ローラ60とピンチローラ61とによって挟持されていない状態であることを示す。
次に、制御部130は、搬送用モータ71を逆転から正転に切り替えて、第1搬送ローラを予め設定された量だけ第1回転向きに回転させる(S640)。これにより、手差しトレイ22にセットされた記録用紙12は、第1搬送ローラ60とピンチローラ61とによって挟持される。その結果、手差しトレイ22にセットされた記録用紙12が手差しトレイ22から落下してしまうことが防止される。ステップS640の次に、制御部130は、挟持フラグを1にし(S642)、ステップS650に進む。挟持フラグが1とされた状態は、手差しトレイ22に載置される記録用紙12が第1搬送ローラ60とピンチローラ61とによって挟持された状態であることを示す。また、ステップS625において、制御部130は、挟持フラグが1であると判断した場合に、ステップS630〜S642の処理を省略し、ステップS650に進む。これは、既に、手差しトレイ22に載置される記録用紙12が第1搬送ローラ60とピンチローラ61とによって挟持されているためである。
一方、制御部130は、手差しトレイ22に記録用紙12がセットされなかったと判断すると(S610:No)、挟持フラグをクリアし(S644)、ステップS650に進む。
ステップS650に進むと、制御部130は、スタートボタンが押圧されたか否かを判断する(S650)。なお、ステップS600または後述するステップS700において、操作部17のパネルに表示されたメッセージは、スタートボタンが押圧されるまで(S650:Yes)、制御部130によって表示され続ける。なお、スタートボタンが押圧されない場合(S650:No)、制御部130による処理はステップS610に戻る。ユーザが手差しトレイ22或いは給送トレイ20に記録用紙12をセットしてからスタートボタンを押圧すると(S650:Yes)、制御部130は、光学センサ163から発生される信号がハイレベルか否かを判断する(S660)。そして、制御部130が、光学センサ163から発生される信号がハイレベルであると判断した場合(S660:Yes)、手差しトレイ22に記録用紙12がセットされていることを示すので、上述したステップS60以降の処理が実行される。また、制御部130が、光学センサ163から発生される信号がローレベルであると判断した場合(S660:No)、給送トレイ20に記録用紙12がセットされた場合の処理である上述したステップS400以降の処理が実行される。
ステップS440において、制御部130が、用紙サイズ検出位置に記録用紙12があると判断した場合、つまり記録用紙12を検出しなかった場合(S440:No)、制御部130は、給送ローラ25を停止して、ステップS120と同様に、搬送用モータ71を正転させて、第1搬送ローラ60乃至第3搬送ローラ45に、記録用紙12を排出トレイ21まで搬送させる(S690)。次に、制御部130は、「用紙サイズが誤っているので、用紙をセットしなおしてからスタートボタンを押して下さい」という旨のメッセージを操作部17のパネルに表示させる(S700)。ステップS700を実行した後、制御部130は、挟持フラグをクリアし(S605)、ステップS610以降の処理を実行する。
ステップ80において、記録用紙12が検出されなかった場合(S80:No)、制御部130は、キャリッジ40を用紙有無検出位置へ移動させる(S200)。用紙有無検出位置とは、複合機10が印刷可能な全てのサイズの用紙が通過し得る位置である。記録用紙12の左右方向9の中央と、プラテン42の左右方向9の中央と、を合わせて記録用紙12を搬送する所謂センターレジ方式の場合、用紙有無検出位置は、プラテン42の左右方向9の中央位置である。記録用紙12の左右方向9の一側端と、プラテン42の左右方向9の一側端と、を合わせて記録用紙12を搬送する所謂サイドレジ方式の場合、用紙有無検出位置は、プラテン42の左右方向9の一端部である。
そして、制御部130は、用紙有無検出位置において、記録用紙12があるか否かを判断する(S210)。記録用紙12があると判断、つまり記録用紙12を検出した場合(S210:Yes)、制御部130は、「用紙サイズが誤っているので、用紙をセットし直してからスタートボタンを押して下さい」という旨のメッセージを操作部17のパネルに表示させる(S212)。なお、この場合、手差しトレイ22にセットされた記録用紙12は、印刷指示に含まれる記録用紙12よりも小さい記録用紙12である。また、この際、制御部130は、搬送用モータ71を正転させて、第1搬送ローラ60乃至第3搬送ローラ45に、記録用紙12を排出トレイ21まで搬送させる。
制御部130は、記録用紙12がないと判断、つまり記録用紙12を検出しない場合(S210:No)、「用紙を手差しトレイ22に正しくセットし直してスタートボタンを押して下さい」とう旨のメッセージを操作部17のパネルに表示させる(S214)。なお、この場合、用紙有無検出位置に位置するメディアセンサ150と対向する位置に記録用紙12がない、つまり、記録用紙12が第1搬送ローラ60及びピンチローラ61に挟持されていない場合である。
制御部130が、ステップS212またはステップS214において、メッセージを操作部17のパネルに表示させると、制御部130は、ステップS30と同様にして、切替部30を第1駆動伝達状態から第2駆動伝達状態にさせる(S220)。ステップS220の処理は、本発明の切替制御の一例である。次に、制御部130は、ステップS40と同様にして、手差しトレイ22に記録用紙12がセットされたか否かを判断する(S230)。上記メッセージは、手差しトレイ22に記録用紙12がセットされるまで表示され続ける(S230:No)。つまり、制御部130は、ユーザによって手差しトレイ22に記録用紙12がセットされるまで待機する。
手差しトレイ22に記録用紙12がセットされた場合(S230:Yes)、制御部130は、ステップS50と同様にして、第1搬送ローラ60を予め設定された量だけ第2回転向きに回転させて、手差しトレイ22にセットされた記録用紙12の斜行を矯正する(S240)。ステップS240の処理は、本発明の逆転制御の一例である。
次に、制御部130は、ステップS640と同様にして、搬送用モータ71を逆転から正転に切り替えて、第1搬送ローラを予め設定された量だけ第1回転向きに回転させ、手差しトレイ22にセットされた記録用紙12が手差しトレイ22から落下しないようにする(S250)。
その後、制御部130は、スタートボタンの押圧を待って(S260)、上述したステップS30以降の処理を実行する。
ステップS130において、残りの頁がある場合(S130:Yes)、制御部130は、ステップS30と同様にして、切替部30が第1駆動伝達状態である場合に、切替部30を第1駆動伝達状態から第2駆動伝達状態にさせる(S310)。ステップS310の処理は、本発明の切替制御の一例である。
次に、制御部130は、「次の用紙を手差しトレイ22にセットしてスタートボタンを押して下さい」という旨のメッセージを操作部17のパネルに表示させる(S320)。以下、制御部130は、上述したステップS230〜S260と同様の処理を実行する(S330〜S360)。ステップS340の処理は、本発明の逆転制御の一例である。
[実施形態の効果]
本実施形態によれば、記録部24による画像の記録が手差しトレイ22に載置された記録用紙12に対するものである場合、搬送用モータ71から給送ローラ25へ駆動力が伝達されないため、給送ローラ25が回転しない。これにより、手差しトレイ22に載置された記録用紙12の斜行を矯正する逆転制御時に、給送トレイ20に載置された記録用紙12が給送されてしまうことを防止することができる。
また、給送トレイ20に載置された記録用紙12が給送ローラ25によって第1搬送ローラ60まで給送された場合、センサ160の光学センサ163はハイレベルの信号を出力する。つまり、光学センサ163からハイレベル信号が出力されたとき、給送ローラ25は回転している。一方、手差しトレイ22に載置された記録用紙12が第1搬送ローラ60と当接している場合も、光学センサ163はハイレベル信号を出力する。このとき、給送ローラ25は回転していない。つまり、光学センサ163からハイレベルの信号が出力されたとき、給送ローラ25は回転していない。
本実施形態において、制御部130は、給送ローラ25が回転しておらず、且つ光学センサ163の出力がローレベルからハイレベルに変化したことを条件として、切替制御及び逆転制御を実行する。以上より、本実施形態によれば、制御部130は、記録部24による画像の記録が手差しトレイ22に載置された記録用紙12に対するものか否かの判断を正確に行うことができる。
また、本実施形態によれば、印刷指示に画像記録の対象が手差しトレイ22に載置された記録用紙12である旨の情報が含まれている場合、制御部130は、光学センサ163からのハイレベルの信号の出力を待つことなく、切替制御を実行する。このため、本実施形態によれば、光学センサ163からのハイレベルの信号の出力を待ってから、切替制御を実行する場合と比べて、逆転制御を早期に実行することができる。
また、本実施形態によれば、切替部30は、移動するキャリッジ40に押されることによって、伝達領域と非伝達領域とに移動する。そのため、本実施形態によれば、切替部30による駆動力の伝達の有無の切替を実現するために、切替部30専用の駆動源を設ける必要がない。
また、本実施形態によれば、逆転制御が終わるまでの間、記録ヘッド38のノズル面43はキャップ171に覆われる。これにより、ノズル面43の乾燥が抑制される。その結果、記録用紙12に記録される画像を良好な画像とすることができる。
また、本実施形態によれば、切替ギヤ51が移動することによって、搬送用モータ71から給送駆動伝達部29への駆動伝達の有無が切り替えられる。つまり、本実施形態は、切替部30の機能を実現するための好適な構成である。
また、本実施形態によれば、切替ギヤ51が非伝達領域から伝達領域に移動したことを条件として、搬送用モータ71の正転及び逆転が交互に実行される。これにより、切替ギヤ51が非伝達領域から伝達領域に移動した場合に、切替ギヤ51と第2出力ギヤ88とを確実に噛合させることができる。
また、本実施形態によれば、搬送用モータ71の正転及び逆転が交互に実行される際、各正逆転における搬送用モータ71の回転量は、遊星ギヤ125が第2伝達部117に連結するために必要な搬送用モータ71の回転量である第1回転量よりも小さい第2回転量である。よって、搬送用モータ71の正転及び逆転の交互の実行時の搬送用モータ71の逆転で、給送ローラ25が誤って回転してしまうことを防止することができる。その結果、給送トレイ20に載置された記録用紙12の位置が誤って変化してしまうことを防止することができる。
[実施形態の変形例]
上述の実施形態では、ステップS30、S220、S310、S620の切替制御において、制御部130は、切替ギヤ51を第1駆動伝達位置から第3駆動伝達位置に移動させているが、制御部130は、切替ギヤ51を第1駆動伝達位置から第2駆動伝達位置に移動させてもよい。つまり、切替制御において、制御部130は、切替ギヤ51を伝達領域から非伝達領域に移動させればよい。
上述の実施形態では、切替ギヤ51は、第1駆動伝達位置乃至第3駆動伝達位置に移動したが、切替ギヤ51が移動する位置はこれらに限らない。例えば、複合機10に給送トレイ20が2つ(第1給送トレイ及び第2給送トレイ)設けられている場合、給送駆動伝達部29は第1給送トレイに駆動力を伝達する第1給送駆動伝達部及び第2給送トレイに駆動力を伝達する第2給送駆動伝達部で構成される。また、切替ギヤ51は、第1駆動伝達位置に移動することによって第1給送駆動伝達部に駆動力を伝達し、第1駆動伝達位置と第2駆動伝達位置との間の第4駆動伝達位置に移動することによって第2給送駆動伝達部に駆動力を伝達してもよい。この場合、第4駆動伝達位置は、非伝達領域の一部である。
10・・・複合機
12・・・記録用紙
15・・・第1向き
20・・・給送トレイ
22・・・手差しトレイ
23・・・搬送駆動伝達部
24・・・記録部
25・・・給送ローラ
29・・・給送駆動伝達部
30・・・切替部
39・・・手差し経路
60・・・第1搬送ローラ
65・・・第1搬送路
71・・・搬送用モータ
130・・・制御部

Claims (7)

  1. シートが載置される給送トレイと、
    上記給送トレイに載置されたシートを搬送路に給送する給送ローラと、
    上記給送ローラによって上記搬送路に給送されたシートを搬送向きに搬送する搬送ローラと、
    上記搬送ローラよりも上記搬送向きの上流側において上記搬送路に合流する手差し経路へ挿入されるシートが載置される手差しトレイと、
    上記搬送ローラよりも上記搬送向きの下流側に設けられており、シートに画像を記録する記録部と、
    正転及び逆転するモータと、
    上記モータの正転の駆動力を上記給送ローラに伝達させず、上記モータの逆転の駆動力を上記給送ローラに伝達させる給送駆動部と、
    上記モータの正転の駆動力を上記搬送ローラに伝達させて、シートを上記搬送向きに搬送させる第1回転向きに回転させ、上記モータの逆転の駆動力を上記搬送ローラに伝達させて、上記第1回転向きとは逆向きの第2回転向きに回転させる搬送駆動部と、
    上記モータから上記給送駆動部へ駆動力を伝達する第1駆動伝達状態と、上記モータから上記給送駆動部へ駆動力を伝達しない第2駆動伝達状態とに切り替わる切替部と、
    上記手差しトレイに載置されたシートに画像を記録する場合であって且つ上記切替部が上記第1駆動伝達状態である場合に、上記切替部を上記第2駆動伝達状態にさせる切替制御を実行し、当該切替制御の実行後に、上記モータを逆転させて上記搬送ローラを上記第2回転向きに回転させる逆転制御を実行する制御部と、を備えることを特徴とする画像記録装置。
  2. 上記搬送ローラよりも上記搬送向きの上流側に設けられており、シートがある状態で第1信号を上記制御部に出力し、シートがない状態で第2信号を上記制御部に出力するセンサを更に備え、
    上記制御部は、
    上記給送ローラが回転しておらず、且つ上記センサの出力が上記第2信号から上記第1信号に変化した場合であって且つ上記切替部が上記第1駆動伝達状態である場合に、上記切替制御を実行した後に、上記逆転制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 上記搬送ローラよりも上記搬送向きの上流側に設けられており、シートがある状態で第1信号を上記制御部に出力し、シートがない状態で第2信号を上記制御部に出力するセンサと、
    シートに画像を記録する旨のコマンドを上記制御部に出力するコマンド出力部と、を更に備え、
    上記制御部は、
    上記コマンド出力部によって出力されたコマンドに、画像記録の対象が上記手差しトレイに載置されたシートである旨の情報が含まれている場合であって且つ上記切替部が上記第1駆動伝達状態である場合に、上記切替制御を実行し、当該切替制御を実行した後に、上記センサの出力が上記第2信号から上記第1信号に変化したことを条件として、上記逆転制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  4. 上記記録部は、
    複数のノズルが形成されたノズル面を有しており、上記ノズルからインク滴を吐出することによってシートに画像を記録する記録ヘッドと、
    上記記録ヘッドが搭載されており、上記搬送向きと直交する主走査方向に往復移動するキャリッジとを備え、
    上記切替部は、
    上記キャリッジが当接される当接部を有しており、上記当接部が上記キャリッジに当接されることによって、上記第1駆動伝達状態となる伝達領域と、上記第2駆動伝達状態となる非伝達領域とに移動することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像記録装置。
  5. 上記切替部が上記非伝達領域の被覆位置に位置している状態において上記ノズル面を覆う被覆姿勢及び上記ノズル面から離間した離間姿勢に姿勢変化するキャップと、
    上記切替部の上記伝達領域から上記被覆位置への移動に連動して上記キャップを上記離間姿勢から上記被覆姿勢に姿勢変化させ、上記切替部の上記被覆位置から上記伝達領域への移動に連動して上記キャップを上記被覆姿勢から上記離間姿勢に姿勢変化させる連動部と、を更に備え、
    上記制御部は、
    上記切替部を上記被覆位置に移動させることによって上記切替部を上記第2駆動伝達状態に切り替えることを特徴とする請求項4に記載の画像記録装置。
  6. 上記搬送駆動部は、
    上記モータの軸に取り付けられたモータプーリと、
    上記搬送ローラの軸に取り付けられた搬送プーリと、
    上記モータプーリ及び上記搬送プーリに架け渡されたベルトと、を備え、
    上記給送駆動部は、
    上記搬送ローラの軸に取り付けられた搬送ギヤと、
    上記搬送ギヤの駆動力を伝達可能な給送ギヤと、
    上記給送ギヤと連結される第1伝達部と、
    上記第1伝達部と連結される太陽ギヤと、
    上記太陽ギヤと噛合しながら上記太陽ギヤの回転向きに公転する遊星ギヤと、
    上記給送ローラと連結されており、上記モータが逆転すると上記遊星ギヤが連結し、上記モータが正転すると上記遊星ギヤに離間される第2伝達部と、を備え、
    上記切替部は、
    上記搬送ギヤと噛合されており、上記当接部が上記キャリッジに当接されることによって、上記伝達領域と上記非伝達領域とに移動する切替ギヤを備え、
    上記切替ギヤは、
    上記伝達領域に位置する状態において上記給送ギヤと噛合し、上記非伝達領域に位置する状態において上記給送ギヤと噛合しないことを特徴とする請求項4または5に記載の画像記録装置。
  7. 上記遊星ギヤは、
    上記モータの第1回転量の逆転によって上記第2伝達部に連結し、
    上記制御部は、
    上記切替ギヤが上記非伝達領域から上記伝達領域に移動した後に、上記モータの正転及び逆転を上記第1回転量よりも小さい第2回転量で交互に実行させることを特徴とする請求項6に記載の画像記録装置。
JP2012098708A 2012-04-24 2012-04-24 画像記録装置 Active JP5870832B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012098708A JP5870832B2 (ja) 2012-04-24 2012-04-24 画像記録装置
CN201310104881.7A CN103373087B (zh) 2012-04-24 2013-03-28 图像记录设备
US13/852,703 US8752929B2 (en) 2012-04-24 2013-03-28 Image recording apparatus
US14/269,935 US9045301B2 (en) 2012-04-24 2014-05-05 Conveying apparatus, image recording apparatus, and method to be executed by conveying apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012098708A JP5870832B2 (ja) 2012-04-24 2012-04-24 画像記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013227094A JP2013227094A (ja) 2013-11-07
JP5870832B2 true JP5870832B2 (ja) 2016-03-01

Family

ID=49379711

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012098708A Active JP5870832B2 (ja) 2012-04-24 2012-04-24 画像記録装置

Country Status (3)

Country Link
US (2) US8752929B2 (ja)
JP (1) JP5870832B2 (ja)
CN (1) CN103373087B (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5870832B2 (ja) * 2012-04-24 2016-03-01 ブラザー工業株式会社 画像記録装置
JP5888220B2 (ja) * 2012-12-13 2016-03-16 ブラザー工業株式会社 画像記録装置
JP6200228B2 (ja) * 2013-07-16 2017-09-20 キヤノン株式会社 記録装置及び制御方法
JP6065860B2 (ja) 2014-03-10 2017-01-25 ブラザー工業株式会社 搬送装置及び画像記録装置
JP6390138B2 (ja) * 2014-03-31 2018-09-19 ブラザー工業株式会社 制御装置
JP6361345B2 (ja) * 2014-07-17 2018-07-25 ブラザー工業株式会社 画像記録装置
JP6321498B2 (ja) * 2014-09-10 2018-05-09 キヤノンファインテックニスカ株式会社 シート搬送装置
JP6460311B2 (ja) * 2014-09-25 2019-01-30 ブラザー工業株式会社 画像記録装置
JP6446947B2 (ja) * 2014-09-25 2019-01-09 ブラザー工業株式会社 画像記録装置
JP6393580B2 (ja) * 2014-10-23 2018-09-19 理想科学工業株式会社 印刷装置
JP2016087903A (ja) * 2014-10-31 2016-05-23 株式会社ミマキエンジニアリング プリント位置とカット位置との調整方法
JP6676879B2 (ja) * 2015-03-27 2020-04-08 セイコーエプソン株式会社 液滴吐出装置
WO2018003404A1 (ja) * 2016-06-30 2018-01-04 セイコーエプソン株式会社 用紙再生印刷装置、印刷装置および用紙再生装置
JP6880919B2 (ja) * 2017-03-29 2021-06-02 セイコーエプソン株式会社 記録装置
JP6955393B2 (ja) * 2017-08-21 2021-10-27 株式会社東芝 シート処理装置および制御方法
US20230062086A1 (en) * 2021-08-31 2023-03-02 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Media transport

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20020024541A1 (en) * 1996-06-17 2002-02-28 Shoji Imaizumi Image forming apparatus
JPH10329974A (ja) 1997-05-29 1998-12-15 Funai Electric Co Ltd 用紙搬送機構
JP3930329B2 (ja) * 2002-01-23 2007-06-13 株式会社リコー 画像形成装置
KR100449021B1 (ko) * 2002-08-16 2004-09-18 삼성전자주식회사 잉크젯 프린터의 용지이송장치
JP4579528B2 (ja) * 2003-07-28 2010-11-10 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2005047227A (ja) * 2003-07-31 2005-02-24 Canon Inc 両面記録装置
JP2005262835A (ja) * 2004-03-22 2005-09-29 Seiko Epson Corp 記録装置および液体噴射装置
JP4289254B2 (ja) * 2004-08-04 2009-07-01 ブラザー工業株式会社 画像形成装置
JP4404925B2 (ja) 2007-09-20 2010-01-27 シャープ株式会社 用紙搬送装置及び当該用紙搬送装置を備える画像形成装置
JP5360365B2 (ja) * 2008-08-11 2013-12-04 セイコーエプソン株式会社 記録装置
JP5282499B2 (ja) * 2008-09-12 2013-09-04 株式会社リコー 画像形成装置及び用紙搬送装置
JP5444982B2 (ja) * 2009-09-15 2014-03-19 株式会社リコー 画像形成装置及び用紙搬送制御方法
JP5375484B2 (ja) 2009-09-24 2013-12-25 ブラザー工業株式会社 インクジェット記録装置
JP5504889B2 (ja) 2009-12-29 2014-05-28 ブラザー工業株式会社 画像記録装置
US8628161B2 (en) * 2010-02-25 2014-01-14 Fujifilm Corporation Image forming apparatus, image forming method, recording medium conveyance apparatus and recording medium conveyance method
JP5505635B2 (ja) * 2010-06-17 2014-05-28 ブラザー工業株式会社 インクジェット記録装置の搬送装置
JP2012041182A (ja) * 2010-08-23 2012-03-01 Seiko Epson Corp 搬送装置、記録装置及び搬送方法
JP5870832B2 (ja) * 2012-04-24 2016-03-01 ブラザー工業株式会社 画像記録装置

Also Published As

Publication number Publication date
US9045301B2 (en) 2015-06-02
US8752929B2 (en) 2014-06-17
US20140239574A1 (en) 2014-08-28
CN103373087B (zh) 2015-07-15
US20130278664A1 (en) 2013-10-24
JP2013227094A (ja) 2013-11-07
CN103373087A (zh) 2013-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5870832B2 (ja) 画像記録装置
JP5929408B2 (ja) 画像記録装置
JP4582183B2 (ja) 画像記録装置
JP5549409B2 (ja) 画像記録装置
JP5888220B2 (ja) 画像記録装置
US9090107B2 (en) Image recording apparatus
US8911053B2 (en) Inkjet recording apparatus
JP2012001334A (ja) 画像記録装置
US8480071B2 (en) Recording device
JP5447417B2 (ja) 画像記録装置
US8714548B2 (en) Image recording apparatus
JP5605007B2 (ja) 画像記録装置
JP5915512B2 (ja) 画像記録装置
JP6561613B2 (ja) 搬送装置及びインクジェット記録装置
JP7151334B2 (ja) 搬送装置及び画像記録装置
US8608155B2 (en) Printing apparatus and printing method
JP6432420B2 (ja) 液体吐出装置及び動力伝達切換装置
JP7279359B2 (ja) 画像記録装置
JP5353829B2 (ja) 画像記録装置
JP7163738B2 (ja) 記録装置及び記録装置の制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150309

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151215

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5870832

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150