JP5780897B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃圧センサの検出値に応じて燃料ポンプの操作量を出力する制御装置に関する。
特許文献1には、イグニッションスイッチがオフされたのち、減圧弁を開操作したときの燃圧の挙動に基づき、減圧弁の異常の有無の仮診断を行い、その後、所定時間の経過後に、燃圧センサによって検出される燃圧が大気圧近傍となった場合に、燃圧センサが正常であると判断し、かつ、減圧弁の仮の診断結果を最終的な診断結果として確定する、燃料噴射制御装置が開示されている。
特開2007−100624号公報
ところで、イグニッションスイッチのオフ時、即ち、内燃機関の停止時に、燃圧センサの故障診断を行う場合、内燃機関の運転中に燃圧センサに異常が生じても、内燃機関が停止されるまでは、異常の発生を検出することができない。
このため、内燃機関の運転中に燃圧センサに異常が生じても、係る異常への対策を行えない。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、内燃機関の運転中に燃圧センサの異常診断を行える、内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
そのため、本願発明に係る内燃機関の制御装置は、燃料ポンプと、該燃料ポンプによる燃料噴射弁への燃料の供給圧を検出する燃圧センサとを備えた内燃機関に適用され、前記燃圧センサの検出値に応じて前記燃料ポンプの操作量を出力し、前記燃圧センサの検出値に応じて前記燃料噴射弁の噴射パルス幅を変更する制御装置であって、目標空燃比に対する実空燃比のずれが許容範囲を超えていることを条件として前記供給圧を上昇させる方向に前記燃料ポンプの操作量を変化させ、このときの前記燃圧センサの検出値に基づいて前記燃圧センサにおける故障の有無を判断するようにした。
また、本願発明に係る内燃機関の制御装置は、燃料ポンプと、該燃料ポンプによる燃料の供給圧を検出する燃圧センサとを備えた内燃機関に適用され、前記燃圧センサの検出値に応じて前記燃料ポンプの操作量を出力する制御装置であって、目標空燃比に対する実空燃比のずれが許容範囲を超えていることを条件として前記燃圧センサの診断のために前記供給圧を上昇させる方向に前記燃料ポンプの操作量を変化させ、このときの前記燃圧センサの検出値が前記操作量の変化に対応する正常判定領域内であるか否かに基づいて前記燃圧センサにおける故障の有無を判断し、前記正常判定領域を燃料の性状に応じて拡大或いは縮小するようにした。
上記発明によると、内燃機関の運転中に燃圧センサの診断を行え、燃圧センサに異常が生じた場合に、係る異常を応答よく検出して対策を実施させることが可能になる。
本願発明の実施形態におけるエンジンのシステム図である。 本願発明の実施形態において空燃比異常診断を示すフローチャートである。 本願発明の実施形態においてリリーフバルブの開弁圧にまで上昇させる燃圧センサの故障診断を示すフローチャートである。 図3の故障診断時における空燃比フィードバック補正係数、デューティ、検出値FUPRの変化を示すタイムチャートである。 本願発明の実施形態において診断時用の目標燃圧に基づきフィードフォワード( feedforward)制御を行う燃圧センサの故障診断を示すフローチャートである。 図5の故障診断時における空燃比フィードバック補正係数、デューティ、検出値FUPRの変化を示すタイムチャートである。 本願発明の実施形態において診断時用の目標燃圧に基づきフィードバック(feed back)制御を行う燃圧センサの故障診断を示すフローチャートである。 図7の故障診断時における空燃比フィードバック補正係数、デューティ、検出値FUPRの変化を示すタイムチャートである。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る制御装置を含む、車両用エンジンのシステム図である。
図1に示すエンジン(内燃機関)1は、吸気通路2に燃料噴射弁3を備え、燃料噴射弁3は吸気バルブ4に向けて燃料を噴射する。
燃料噴射弁3が噴射した燃料は、空気と共に吸気バルブ4を介して燃焼室5内に吸引され、点火プラグ6による火花点火によって着火燃焼する。燃焼室5内の燃焼ガスは、排気バルブ7を介して排気通路8に排出される。
吸気通路2の燃料噴射弁3が配設される部分よりも上流側には、スロットルモータ9で開閉される電子制御スロットル10が配され、この電子制御スロットル10の開度によってエンジン1の吸入空気量を調整する。
また、エンジン1は、燃料タンク11内の燃料を燃料ポンプ12によって燃料噴射弁3(エンジン1)に向けて供給する燃料供給装置13を備えている。
燃料供給装置13は、燃料タンク11、燃料ポンプ12、燃料ギャラリー配管14、燃料供給配管15、燃料フィルタ16を含んで構成される。
燃料ポンプ12は、モータでポンプインペラを回転駆動する電動式流体用ポンプであり、燃料タンク11内に配置される。
また、燃料ポンプ12は、吐出燃料の逆流を阻止するためのチェックバルブ(逆止弁)12a、及び、燃料ポンプ12の吐出圧(燃料供給圧)が上限圧を上回った場合に開弁し、燃料ポンプ12が吐き出した燃料を燃料タンク11内にリリーフするリリーフバルブ12b、を内蔵している。
尚、チェックバルブ(逆止弁)12a及びリリーフバルブ12bを、燃料ポンプ12から分離して、燃料供給配管15に設けることができる。
燃料ポンプ12の吐出口には燃料供給配管15の一端が接続され、燃料供給配管15の他端は燃料ギャラリー配管14に接続される。
燃料供給配管15の途中の燃料タンク11内に位置する部分には、燃料をろ過する燃料フィルタ16を設けてある。
燃料ギャラリー配管14には、各気筒の燃料噴射弁3がそれぞれ接続される。
燃料噴射弁3による燃料噴射、点火プラグ6による点火、電子制御スロットル10の開度などを制御するエンジン制御ユニットとして、コンピュータを備えるECM(エンジン・コントロール・モジュール)31を設けてある。
また、燃料ポンプ12を駆動する燃料ポンプ制御ユニットとして、コンピュータを備えるFPCM(フューエル・ポンプ・コントロール・モジュール)30を設けてある。
ECM31とFPCM30とは相互に通信可能に構成され、ECM31からFPCM30に向けては、燃料ポンプ12のPWM制御におけるデューティ比及び周波数を指示する信号などが送信され、FPCM30からECM31に向けては、診断情報などが送信される。
尚、ECM31が、FPCM30としての機能を兼ね備えることができる。
ECM31は、燃料ギャラリー配管14内の燃圧FUPR、即ち、燃料ポンプ12による燃料の供給圧を検出する燃圧センサ33、図外のアクセルペダルの踏み込み量ACCを検出するアクセル開度センサ34、エンジン1の吸入空気流量QAを検出するエアフローセンサ35、エンジン1の回転速度NEを検出する回転センサ36、エンジン1の冷却水温度TW(エンジン温度)を検出する水温センサ37、エンジン排気中の酸素濃度に応じてエンジン1の燃焼混合気の空燃比を検出する空燃比センサ38などからの検出信号を入力する。
そして、ECM31は、前述の各種センサの検出信号に基づいて、燃料噴射弁3による燃料噴射量及び噴射タイミング、点火プラグ6による点火時期、電子制御スロットル10の開度などを制御する。
ECM31は、燃料噴射弁3による燃料噴射量を以下のようにして算出する。
まず、エアフローセンサ35の出力信号に基づき吸入空気流量QAを検出し、また、回転センサ36の出力信号に基づきエンジン回転速度NEを検出し、これら吸入空気流量QA、エンジン回転速度NEに基づき、燃料の供給圧が基準圧であるときに対応する基本噴射パルス幅TP(基本燃料噴射量)を算出する。
また、燃圧センサ33で検出した燃圧に基づき、単位時間当たりの噴射量の変化に対応するための補正係数を算出し、水温センサ37で検出した冷却水温度TWに基づき、冷機時に燃料噴射量を増量するための補正係数を算出し、更に、空燃比センサ38で検出される空燃比を目標空燃比に近づけるための補正係数など、基本噴射パルス幅TPを補正するための各種補正係数を算出する。
そして、基本噴射パルス幅TPを各種補正係数で補正して、最終的な燃料噴射パルス幅TIを算出し、各気筒における噴射タイミングにおいて、燃料噴射パルス幅TIの噴射パルス信号を燃料噴射弁3に出力する。
また、ECM31は、エンジン1の運転条件(エンジン負荷、エンジン回転速度、エンジン温度など)に基づき、燃圧FUPRの目標値TGFUPRを設定し、燃圧センサ33の出力に基づき検出した燃圧FUPRが、目標値TGFUPRに近づくように、燃料ポンプ12のPWM制御におけるデューティ比(操作量)を決定する。
また、ECM31は、燃圧センサ33の故障診断をエンジン1の運転中に行う機能を、ソフトウエアとして備えている。
燃圧センサ33が故障し、実際の燃圧と検出値FUPRとの間に誤差が生じると、検出値FUPRに基づき補正した燃料噴射パルス幅TIに応じて噴射される燃料量と、目標空燃比相当の燃料量とのに乖離が生じ、空燃比が目標空燃比からずれることになる。
ここで、空燃比のずれは、燃圧センサ33の故障以外の要因でも発生するが、燃圧センサ33が故障すれば空燃比のずれが発生するので、ECM31は、空燃比ずれの発生を検知した場合に、その原因が燃圧センサ33の故障に因るものであるか否かを判定するように設定されており、以下では、係る故障診断を詳細に説明する。
図2のフローチャートは、イグニッションスイッチ(エンジンスイッチ)のオン状態であって、かつ、エンジン1の運転中に一定時間周期で割り込み実行され、空燃比ずれの発生の有無を判断するルーチンを示す。
まず、ステップS101では、空燃比センサ38の出力を読み込む。
ステップS102では、ステップS101で読み込んだ空燃比センサ38の出力に基づき検出した実空燃比を目標空燃比に近づけるように、基本噴射パルス幅TPを補正するための空燃比フィードバック補正係数LAMBDA(空燃比操作量)を算出する。
ステップS103では、空燃比フィードバック補正係数LAMBDAの収束状態において、空燃比フィードバック補正係数LAMBDAが正常判定領域に含まれる値であるか否かを判断する。
ここで、正常判定領域とは、部品の製造ばらつきなどによって発生する空燃比の許容ずれ幅に相当し、燃圧センサ33が故障した場合には、空燃比フィードバック補正係数LAMBDAが正常判定領域から外れるように、前記正常判定領域を予め設定してある。
例えば、空燃比フィードバック補正係数LAMBDAの初期値が1.0で、空燃比フィードバック補正係数LAMBDAが初期値である場合に、基本噴射パルス幅TPが実質的に補正されないとすると、初期値を挟んでプラス側に一定幅の領域とマイナス側に一定幅の領域とを正常判定領域とする。
ステップS103で空燃比フィードバック補正係数LAMBDAが正常判定領域内であると判断された場合、換言すれば、空燃比ずれが許容範囲内である場合は、ステップS104へ進み、燃圧センサ33が正常であると判定する。
一方、空燃比フィードバック補正係数LAMBDAが正常判定領域から外れていて、空燃比ずれが許容レベルを超えていると判断した場合には、ステップS105へ進み、空燃比フィードバック補正係数LAMBDAが正常判定領域から外れている継続時間TCONの計測を行う。
そして、ステップS106では、継続時間TCONが判定時間TSLに達したか否かを判断する。即ち、空燃比フィードバック補正係数LAMBDAが判定領域から外れても、これが一過性の現象である場合には、燃圧センサ33の故障による空燃比ずれとは異なるので、空燃比ずれが一時的なものであるか否かを、継続時間TCONと判定時間TSLとの比較に基づいて判断する。
継続時間TCONが判定時間TSL未満であれば、空燃比のずれが発生している空燃比の異常状態ではあるものの、係る空燃比ずれが一過性のものである可能性があるので、ステップS107へ進み、空燃比異常を判定して、燃圧センサ33の故障診断は実施させない。
一方、継続時間TCONが判定時間TSLに達した場合には、空燃比のずれが一過性のものではなく、燃圧センサ33の故障によって空燃比が継続してずれている可能性があるので、ステップS108へ進み、診断実施フラグfFSDIAに1を設定することで、燃圧センサ33の故障診断の実施を指示する。
診断実施フラグfFSDIAの初期値は0であり、後述するように、診断実施フラグfFSDIAに1が設定されることで、燃圧センサ33の故障診断が実施されるようになっている。
ここで、空燃比異常を判定した場合には、スロットル開度の最大開度の制限などによって、高回転高負荷域での運転を禁止し、燃料不足による空燃比のリーン化により排気温度が過剰に高くなることなどを抑制することができる。
図3のフローチャートは、イグニッションスイッチ(エンジンスイッチ)のオン状態であって、かつ、エンジン1の運転中に一定時間周期で割り込み実行される、燃圧センサ33の診断ルーチンを示す。
まず、ステップS201では、診断実施フラグfFSDIAの値を読み込む。
そして、次のステップS202では、診断実施フラグfFSDIAが1であるか否かを判断することで、燃圧センサ33の故障診断を実施するか否かを判断する。
診断実施フラグfFSDIAに0が設定されている場合には、燃圧センサ33の故障診断を実施する必要はないと判断し、本ルーチンをそのまま終了させる。
一方、診断実施フラグfFSDIAに1が設定されている場合には、燃圧センサ33の故障診断を実施すべくステップS203へ進む。
ステップS203では、燃料ポンプ12のPWM制御におけるデューティ(操作量)を、検出値FUPRと目標圧TGFUPRとに基づき設定したデューティから、診断時用デューティとして予め記憶してある100%に切り替えて保持させることで、燃料ポンプ12を最大電力(最大電圧)で駆動し、燃圧がそのときの目標値TGFUPRよりも上昇して、リリーフバルブ12bの開弁圧RVPに達するようにする。
尚、目標値TGFUPRは、開弁圧RVP未満の燃圧領域で、エンジン運転条件に応じて可変設定される。
燃料ポンプ12による燃料の供給圧(吐出圧)が、リリーフバルブ12bの開弁圧RVPにまで上昇すると、リリーフバルブ12bが開弁し、開弁圧RVPを超えて燃圧が上昇することを阻止するので、燃料ポンプ12のPWM制御におけるデューティを診断時用デューティに切り替えると、実燃圧が開弁圧RVPにまで上昇変化した後、開弁圧RVP付近の燃圧を保持することになる。
換言すれば、診断用デューティは、実燃圧が開弁圧RVPにまで上昇するデューティとして予め設定してある。
但し、診断時用デューティを100%に限定するものではなく、実燃圧がリリーフバルブ12bの開弁圧RVPにまで確実に上昇するデューティであれば、100%未満の値を予め設定することができる。
また、デューティを診断時用デューティに切り替える場合には、急激な燃圧変化による空燃比ずれの発生を抑制するために、診断開始前のデューティから診断時用デューティに向けて徐々に増大変化させることが好ましく、更に、規範応答に沿って燃圧を変化させるようにデューティを増大変化させることもできる。
また、燃料ポンプ12の駆動デューティを診断時用デューティに切り替えて診断を行う条件を、予め設定したエンジン運転領域(例えば、エンジン負荷及びエンジン回転速度で特定される領域)に限定することもできる。
また、診断用デューティに切り替えることで、実燃圧はリリーフバルブ12bの開弁圧RVP付近になるから、燃料噴射パルス幅の燃圧に応じた補正においては、燃圧が開弁圧RVPであるものとして補正を行わせることができる。
ステップS204では、診断用デューティに切り替えてから、診断用デューティに見合う燃圧、即ち、開弁圧RVPに達すると推定される応答遅れ時間が経過した後、燃圧センサ33の出力に基づき検出した燃圧FUPRを読み込む。
そして、次のステップS205では、リリーフバルブ12bの開弁圧RVPを含む、燃圧検出値の正常判定領域に、ステップS204で読み込んだ検出値FUPRが含まれているか否かを判断する。
前記正常判定領域とは、リリーフバルブ12bの開弁圧RVPのばらつきや、燃圧センサ33の出力ばらつきなどがあっても、リリーフバルブ12bが開弁する条件下で、燃圧センサ33が正常であると判断できる検出値の領域として、予め設定してある。
換言すれば、デューティを診断用デューティとしたときの燃圧は、リリーフバルブ12bの開弁圧RVPを保持することになるが、実際の開弁圧RVPは設計値に対して誤差を有していて、かつ、燃圧センサ33における実燃圧と検出出力との相関もセンサ個々にばらつくため、リリーフバルブ12bの開弁状態での燃圧センサ33の出力は、燃圧センサ33が正常であっても、ある範囲内の値となる。
ここで、燃圧センサ33の出力範囲は、開弁圧RVPのばらつき範囲や、燃圧センサ33の出力特性のばらつき範囲などに基づき予め特定できるので、係る正常時における出力範囲を基準に前記正常判定領域を設定してある。
従って、そのときの検出値FUPRが正常判定領域内であれば、燃圧センサ33は、実際の燃圧である開弁圧RVPに見合う出力を発生している正常状態であると判断でき、また、空燃比異常は、燃圧センサ33以外を原因としていると推定できる。一方、そのときの検出値FUPRが正常判定領域から外れている場合には、燃圧センサ33が異常であるために検出値FUPRが本来の値を示していないと推定できる。
尚、正常判定領域は、そのときの使用燃料の性状(重軽質やガソリンに対するアルコールの混合割合など)に応じて可変に設定することができる。
例えば、燃料性状による粘性の違いにより、ポンプ吐出流量や、リリーフバルブ12bからのリリーフ流量が異なるようになるため、リリーフバルブ12bの開弁状態での燃圧にばらつきが生じる。
そこで、予め燃料性状と燃圧ばらつきとの相関を求めておき、燃圧ばらつきが大きくなる燃料性状の場合には前記正常判定領域を拡大させ、逆に、燃圧ばらつきが小さくなる燃料性状の場合には前記正常判定領域を縮小させる。
ステップS205で、そのときの検出値FUPRが正常判定領域内であると判定すると、ステップS206へ進み、燃圧センサ33は正常であると判定する。燃圧センサ33が正常であると判定した場合には、空燃比の異常は、燃料噴射弁3やエアフローセンサ35などの燃圧センサ33以外のデバイスの異常を原因としていることになる。
一方、そのときの検出値FUPRが正常判定領域から外れていれば、ステップS207へ進み、燃圧センサ33が異常であると判定する。即ち、燃圧センサ33の検出値FUPRが実際の燃圧とは異なるために、燃圧センサ33の検出値FUPRに基づき燃料噴射パルス幅を補正した結果、目標空燃比の形成に要求される燃料量に対して実際の燃料噴射量が過不足を生じ、目標空燃比に対する実空燃比のずれを生じたものと判断する。
燃圧センサ33の正常/異常を判定した場合、更に、ステップS208へ進み、診断実施フラグfFSDIAを0にリセットする。
また、燃圧センサ33が正常であると判定した場合には、燃圧センサ33の検出値FUPRに基づく燃料ポンプ12の駆動デューティの演算、及び、燃圧センサ33の検出値FUPRに基づく燃料噴射パルス幅の補正演算を継続させる。
一方、燃圧センサ33が異常であると判定した場合には、異常の発生を知らせる警報を発したり、燃圧センサ33の検出値FUPRに基づく燃料ポンプ12の駆動デューティの演算、及び、燃圧センサ33の検出値FUPRに基づく燃料噴射パルス幅の補正演算を禁止したり、燃料ポンプ12の駆動デューティを予め設定したセンサ異常時用のデューティに固定し、当該デューティに対応する燃圧になっているものと見做して燃料噴射パルス幅を補正するなどのフェイルセーフ処理を実施する。
図4は、燃圧センサ33の故障診断時における、空燃比フードバック補正係数、デューティ、検出値FUPRの変化の一例を示す。
図4に示すように、燃圧センサ33の異常によって、誤った検出値FUPRに基づき燃料噴射パルス幅が補正されるようになると、空燃比が目標空燃比からずれ、係る空燃比ずれを吸収しようとして空燃比フィードバック補正係数が変更される。そして、空燃比ずれが大きく、空燃比フィードバック補正係数が正常判定領域(許容範囲)を超えて変化すると、燃圧センサ33が故障している可能性があると判断し、燃料ポンプ12の駆動デューティを診断用デューティにまで増大させることで、実際の燃圧をリリーフバルブ12の開弁圧RVPにまで上昇させる。
ここで、診断用デューティに切り替えたことで、実際の燃圧はリリーフバルブ12の開弁圧RVPになっているから、燃圧センサ33が正常であれば、燃圧センサ33の検出値FUPRは開弁圧RVP付近の値になり、燃圧センサ33の検出値FUPRが開弁圧RVP付近の値でない場合には、燃圧センサ33が、実際の燃圧とは異なる値を検出している異常状態であると判断する。
即ち、供給圧がリリーフバルブ12の開弁圧RVPを超えると、リリーフバルブ12が開弁するので、実際の燃圧の最大値は、開弁圧RVPとなる。従って、開弁圧RVPを超える供給圧に相当する操作量を燃料ポンプ12に与えても、実際の燃圧は開弁圧RVP付近を維持することになり、このときに燃圧センサ33が開弁圧RVP付近の燃圧を検出していれば燃圧センサ33は正常であり、燃圧センサ33の検出値が開弁圧RVP付近の燃圧でない場合には、検出値と実際値とが乖離していることになり、燃圧センサ33に故障が生じているものと判断できる。
前述した燃圧センサ33の故障診断によると、エンジン1の運転中に診断を行えるので、異常を速やかに検出してフェイルセーフ処理に移行し、燃圧センサ33の故障に因るエンジン1の排気性状や運転性の悪化を可及的に小さく抑制できる。
エンジン1の運転中に燃圧センサ33の故障診断を行えないと、例えば、燃圧センサの検出値に基づき燃料噴射パルス幅を補正する場合には、補正が不適切に行われて、燃料噴射量、更には、空燃比に誤差を生じ、内燃機関の運転性、排気性状、燃費性能を低下させることになってしまうが、前述した燃圧センサ33の故障診断はエンジン1の運転中に行えるので、フェイルセーフ処理に速やかに移行して、燃料噴射量や空燃比に誤差が生じることを抑制し、内燃機関の運転性、排気性状、燃費性能の低下を抑制できる。
また、燃圧センサ33の故障診断を、空燃比の異常が発生した場合に実施するので、燃圧センサ33に異常が発生している可能性がある条件で診断を行わせることができ、燃圧センサ33に異常がない状態で、無駄に診断処理がなされることを抑制でき、診断に伴う電力消費やポンプ騒音の増大などを抑制できる。
また、燃圧センサ33の診断において、燃料ポンプ12の操作量を変化させて燃圧をリリーフバルブ12bの開弁圧RVPにまで上昇させるので、診断時における実際の燃圧を燃圧センサ33の出力を用いずに既知の燃圧に制御でき、この既知の燃圧と、燃圧センサ33の検出値FUPRとを比較することで、燃圧センサ33における異常を高い精度で診断できる。
更に、診断時に、実際の燃圧を既知であるリリーフバルブ12bの開弁圧RVPに制御するので、燃料の供給圧に応じた燃料噴射パルス幅の補正において、開弁圧RVPに基づき燃料噴射パルス幅を補正することで、空燃比ずれを縮小できる。
また、診断において、燃圧を最大圧である開弁圧RVPに設定するから、燃圧の不足による燃焼性の悪化などを抑制できる。
ところで、前述の燃圧センサ33の故障診断では、診断時に燃圧をリリーフバルブ12bの開弁圧RVPにまで昇圧させるが、開弁圧RVPよりも低い燃圧まで上昇変化させて診断を行うことができ、以下で具体的に説明する。
尚、以下に示す故障診断は、リリーフバルブ12bを備えない燃料供給装置においても適用できる。
図5のフローチャートは、イグニッションスイッチ(エンジンスイッチ)のオン状態であって、かつ、エンジン1の運転中に一定時間周期で割り込み実行される、燃圧センサ33の診断ルーチンを示す。
まず、ステップS301では、前述の図2のフローチャートに示すルーチンで設定された診断実施フラグfFSDIAの値を読み込む。
そして、次のステップS302では、診断実施フラグfFSDIAが1であるか否かを判断することで、燃圧センサ33の故障診断を実施するか否かを判断する。
診断実施フラグfFSDIAに0が設定されている場合には、燃圧センサ33の故障診断を実施する必要はないと判断し、本ルーチンをそのまま終了させる。
一方、診断実施フラグfFSDIAに1が設定されている場合には、燃圧センサ33の故障診断を実施すべくステップS303へ進む。
ステップS303では、燃圧センサ33の検出値FUPRに基づき燃料ポンプ12の駆動デューティを補正する制御(フィードバック補正)を禁止し、かつ、そのときの目標燃圧TGFUPRよりも高く、リリーフバルブ12bの開弁圧RVPよりも低い診断時用の目標燃圧TGPRABに対応するフィードフォワード制御デューティFFDUTY(診断時用デューティ)で、燃料ポンプ12を駆動させる。
即ち、フィードフォワード制御デューティFFDUTYは、実際の燃圧が診断時用の目標燃圧TGPRABになると見込まれるデューティ(操作量)であり、燃圧センサ33が異常である可能性があるので、燃圧センサ33の検出値FUPRを用いずに、フィードフォワード制御で、目標燃圧TGPRABにまで実際の燃圧を上昇させる。
ここで、目標燃圧TGFUPRを、診断時用の目標燃圧TGPRABにまで徐々に増大させるか、デューティの増大変化を規制し、実燃圧が急激に増大して空燃比ずれが発生することを抑制することが好ましい。
ステップS304では、フィードフォワード制御デューティFFDUTYを与えてから実際の燃圧が目標燃圧TGPRABにまで昇圧するのに要すると見込まれる遅れ時間が経過してから、燃圧センサ33の検出値FUPRを読み込む。
ステップS305では、目標燃圧TGPRABを含む、検出結果の正常判定領域に、ステップS304で読み込んだ検出値FUPRが含まれているか否かを判断する。
目標燃圧TGPRABが得られると見込まれるフィードフォワード制御デューティFFDUTYを燃料ポンプ12に与えても、燃料ポンプ12のばらつきや燃料性状によっては、実際の燃圧が目標燃圧TGPRABに対して誤差を生じ、更に、燃圧センサ33の出力ばらつきがあるため、燃圧センサ33が正常であっても、フィードフォワード制御デューティFFDUTYを燃料ポンプ12に与えたときの検出値FUPRは目標燃圧TGPRABに一致せずにばらつきを示すことになる。
そこで、燃圧センサ33の正常状態で検出値FUPRがばらつく範囲を、前記正常判定域として、予め設定してある。
従って、そのときの検出値FUPRが正常判定領域内であれば、燃圧センサ33は正常であって、空燃比異常は、燃圧センサ33以外を原因としていると推定でき、逆に、そのときの検出値FUPRが正常判定領域から外れている場合には、燃圧センサ33が異常であるために検出値FUPRが本来の値を示していないと推定できる。
尚、前述のように、フィードフォワード制御デューティFFDUTYを燃料ポンプ12に与えたときの実燃圧は、そのときの使用燃料の性状(重軽質やガソリンに対するアルコールの混合割合など)に応じて変化するので、燃料性状に応じて前記正常判定領域の幅を可変とすることができる。
ステップS305で、そのときの検出値FUPRが正常判定領域内であると判定すると、ステップS306へ進み、燃圧センサ33は正常であると判定する。燃圧センサ33が正常であると判定した場合には、空燃比の異常は、燃料噴射弁3やエアフローセンサ35などの燃圧センサ33以外のデバイスの異常を原因としていることになる。
一方、そのときの検出値FUPRが正常判定領域から外れていれば、ステップS307へ進み、燃圧センサ33が異常であると判定する。
即ち、燃圧センサ33の検出値FUPRが実際の燃圧とは異なるために、燃圧センサ33の検出値FUPRに基づき燃料噴射パルス幅を補正した結果、目標空燃比の形成に要求される燃料量に対して実際の燃料噴射量が過不足を生じ、目標空燃比に対する実空燃比のずれを生じたものと判断する。
燃圧センサ33の正常/異常を判定した場合、更に、ステップS308へ進み、診断実施フラグfFSDIAを0にリセットする。
また、燃圧センサ33が正常であると判定した場合には、燃圧センサ33の検出値FUPRに基づく燃料ポンプ12の駆動デューティの演算、及び、燃圧センサ33の検出値FUPRに基づく燃料噴射パルス幅の補正演算を継続させる。
一方、燃圧センサ33が異常であると判定した場合には、異常の発生を知らせる警報を発したり、燃圧センサ33の検出値FUPRに基づく燃料ポンプ12の駆動デューティの演算、及び、燃圧センサ33の検出値FUPRに基づく燃料噴射パルス幅の補正演算を禁止したり、燃料ポンプ12の駆動デューティを予め設定したセンサ異常時用のデューティに固定し、当該デューティに対応する燃圧になっているものと見做して燃料噴射パルス幅を設定したりするなどのフェイルセーフ処理を実施する。
図6は、燃圧センサ33の故障診断時における、空燃比フードバック補正係数、デューティ、検出値FUPRの変化の一例を示す。
図6に示すように、燃圧センサ33の異常によって、誤った検出値FUPRに基づき燃料噴射パルス幅が補正されるようになると、空燃比が目標空燃比からずれ、係る空燃比ずれを吸収しようとして空燃比フィードバック補正係数が変更される。そして、空燃比ずれが大きく、空燃比フィードバック補正係数が正常判定領域(許容範囲)を超えて変化すると、燃圧センサ33が故障している可能性があると判断し、燃料ポンプ12の駆動デューティのフィードバック制御を停止させ、フィードフォワード制御によって正常時より高い燃圧にまで上昇させる。
ここで、フィードフォワード制御によって、実際の燃圧は診断時用の目標燃圧付近になっているから、燃圧センサ33が正常であれば、燃圧センサ33の検出値FUPRは診断時用の目標燃圧付近の値になり、燃圧センサ33の検出値FUPRが診断時用の目標燃圧付近の値でない場合には、燃圧センサ33が、実際の燃圧とは異なる値を検出している異常状態であると判断する。
前述した燃圧センサ33の故障診断によると、エンジン1の運転中に診断を行えるので、異常を速やかに検出してフェイルセーフ処理に移行し、エンジン1の排気性状や運転性の悪化を可及的に小さく抑制できる。
また、燃圧センサ33の故障診断を、空燃比の異常が発生した場合に実施するので、燃圧センサ33に異常が発生している可能性がある条件で診断を行わせることができ、燃圧センサ33に異常がない状態で、無駄に診断処理がなされることを抑制でき、診断に伴う電力消費やポンプ騒音の増大などを抑制できる。
また、空燃比異常に基づき故障診断を開始すると、故障診断前(正常時)よりも燃圧を高くするので、燃料噴射弁3などのばらつきによる空燃比ずれ代を小さくでき、また、少なくとも正常時の目標燃圧を実際の燃圧が下回ることを抑制でき、燃圧の不足による燃焼性の悪化などを抑制できる。
ここで、燃圧センサ33の検出値FUPRに基づく、燃料ポンプ12の駆動デューティのフィードバック制御を行わせながら、燃圧センサ33の故障診断を行うことができ、以下で具体的に説明する。
図7のフローチャートに示すルーチンは、イグニッションスイッチ(エンジンスイッチ)のオン状態であって、かつ、エンジン1の運転中に一定時間周期で割り込み実行される、燃圧センサ33の診断ルーチンを示す。
尚、図7のフローチャートに示す故障診断は、リリーフバルブ12bを備えない燃料供給装置においても適用できる。
まず、ステップS401では、前述の図2のフローチャートに示すルーチンで設定された診断実施フラグfFSDIAの値を読み込む。
そして、次のステップS402では、診断実施フラグfFSDIAが1であるか否かを判断することで、燃圧センサ33の故障診断を実施するか否かを判断する。
診断実施フラグfFSDIAに0が設定されている場合には、燃圧センサ33の故障診断を実施する必要はないと判断し、本ルーチンをそのまま終了させる。
一方、診断実施フラグfFSDIAに1が設定されている場合には、燃圧センサ33の故障診断を実施すべくステップS403へ進む。
ステップS403では、目標燃圧TGFUPRを、診断開始前の目標燃圧TGFUPRよりも高く、リリーフバルブ12bの開弁圧RVPよりも低い診断時用の目標燃圧TGPRABに設定する。
そして、目標燃圧TGPRABが略得られると見込まれるフィードフォワード制御デューティ(基本デューティ)FFDUTYを演算すると共に、燃圧センサ33の検出値FUPRと目標燃圧TGPRABとの偏差に基づき、検出値FUPRを目標燃圧TGPRABに近づけるためのフィードバック制御デューティ(補正デューティ)FBDUTYを演算し、フィードフォワード制御デューティFFDUTYとフィードバック制御デューティFBDUTYとの加算値を最終的な制御デューティとして、燃料ポンプ12をPWM制御する。
尚、フィードバック制御デューティFBDUTYの変化は、予め設定されて可変範囲内に限定されるものとする。
ステップS404では、燃圧センサ33の検出値FUPRを目標燃圧TGPRABに近づけるフィードバック制御が収束した後、即ち、フィードバック制御デューティ(補正デューティ)が略一定になった後に、フィードバック制御デューティFBDUTYが正常判定領域内であるか否かを判定する。
フィードフォワード制御デューティ(基本デューティ)FFDUTYで燃料ポンプ12を制御することで、実際の燃圧は目標燃圧TGPRAB付近に制御されるから、燃圧センサ33が正常であって実際の燃圧に略対応する出力を発生する場合には、燃圧センサ33の検出値FUPRに基づき演算されるフィードバック制御デューティFBDUTYによるデューティの補正代は、種々のばらつきを吸収するのに必要な比較的小さいレベルに限定されることになり、フィードバック制御デューティ(補正デューティ)FBDUTYは、初期値を中心とする比較的狭い範囲に収束することになる。
一方、燃圧センサ33に異常が生じ、目標燃圧TGPRAB付近である実際の燃圧とは異なる燃圧に対応する出力を発生する場合、目標燃圧TGPRABから離れた検出値FUPRを目標燃圧TGPRABに近づけようと、フィードバック制御デューティFBDUTYを変化させることになり、結果、フィードバック制御デューティFBDUTYによるデューティの補正代は、正常時に比べて大きくなり、正常時に収束する範囲を逸脱して変化することになる。
そこで、燃圧センサ33の正常時に、種々のばらつきを吸収するために要求されるフィードバック制御デューティFBDUTYによるデューティの補正代に基づき、正常判定領域を予め設定し、燃圧センサ33が正常であれば、フィードバック制御デューティFBDUTYが正常判定領域内で変化するようにし、フィードバック制御デューティFBDUTYが正常判定領域外となった場合には、燃圧センサ33の異常によって実際の燃圧とは異なる燃圧を検出したため、フィードバック制御デューティFBDUTYによる補正要求が拡大したものと判断できるようにする。
尚、フィードバック制御デューティFBDUTYの正常判定領域は、フィードフォワード制御デューティFFDUTYで燃料ポンプ12を制御したときの燃圧誤差を吸収するためのフィードバック制御デューティFBDUTYの可変範囲であり、燃圧誤差は、燃料ポンプ12の吐出量のばらつきや、燃料性状などによって変化するため、これらの誤差要因に基づき前記正常判定領域を決定し、また、そのときの燃料性状に応じて前記正常判定領域を可変に設定することができる。
ステップS404で、フィードバック制御デューティFBDUTYが正常判定領域内であると判断した場合には、ステップS405へ進み、燃圧センサ33は正常であると判定する。燃圧センサ33が正常であると判定した場合には、空燃比の異常は、燃料噴射弁3やエアフローセンサ35などの燃圧センサ33以外のデバイスの異常を原因としていることになる。
一方、ステップS404で、フィードバック制御デューティFBDUTYが正常判定領域外であると判断した場合には、ステップS406へ進み、燃圧センサ33が異常であると判定する。即ち、燃圧センサ33の検出値FUPRが実際の燃圧とは異なるために、燃圧センサ33の検出値FUPRに基づき燃料噴射パルス幅を補正した結果、目標空燃比の形成に要求される燃料量に対して実際の燃料噴射量が過不足を生じ、目標空燃比に対する実空燃比のずれを生じたものと判断する。
燃圧センサ33の正常/異常を判定した場合、更に、ステップS407へ進み、診断実施フラグfFSDIAを0にリセットする。
また、燃圧センサ33が正常であると判定した場合には、燃圧センサ33の検出値FUPRに基づく燃料ポンプ12の駆動デューティの演算、及び、燃圧センサ33の検出値FUPRに基づく燃料噴射パルス幅の補正演算を継続させる。
一方、燃圧センサ33が異常であると判定した場合には、異常の発生を知らせる警報を発したり、燃圧センサ33の検出値FUPRに基づく燃料ポンプ12の駆動デューティの演算、及び、燃圧センサ33の検出値FUPRに基づく燃料噴射パルス幅の補正演算を禁止したり、燃料ポンプ12の駆動デューティを予め設定したセンサ異常時用のデューティに固定し、当該デューティに対応する燃圧になっているものと見做して燃料噴射パルス幅を設定したりするなどのフェイルセーフ処理を実施する。
図8は、燃圧センサ33の故障診断時における、空燃比フードバック補正係数、デューティ、検出値FUPRの変化の一例を示す。
図8に示すように、燃圧センサ33の異常によって、誤った検出値FUPRに基づき燃料噴射パルス幅が補正されるようになると、空燃比が目標空燃比からずれ、係る空燃比ずれを吸収しようとして空燃比フィードバック補正係数が変更される。そして、空燃比ずれが大きく、空燃比フィードバック補正係数が正常判定領域(許容範囲)を超えて変化すると、燃圧センサ33が故障している可能性があると判断し、燃料ポンプ12の駆動デューティのフィードバック制御における目標燃圧を増大させる。
ここで、フィードフォワード制御によって、実際の燃圧は診断時用の目標燃圧付近になるから、燃圧センサ33が正常であれば、燃圧センサ33は、実燃圧である診断時用の目標燃圧付近の燃圧を検出し、フィードバック制御デューティFBDUTYは初期値付近の値を保持することになる。これに対し、燃圧センサ33に異常が生じ、燃圧センサ33は、実燃圧である診断時用の目標燃圧とは異なる燃圧を検出すると、この実際の燃圧とは異なる検出値を目標に近づけようとして、フィードバック制御デューティFBDUTYが変更される結果、フィードバック制御デューティFBDUTYは初期値から離れた値となるから、フィードバック制御デューティFBDUTYの値から燃圧センサ33の異常状態を判定できる。
前述の燃圧センサ33の故障診断によると、エンジン1の運転中に診断を行えるので、異常を速やかに検出してフェイルセーフ処理に移行し、エンジン1の排気性状や運転性の悪化を可及的に小さく抑制できる。
また、燃圧センサ33の故障診断を、空燃比の異常が発生した場合に実施するので、燃圧センサ33に異常が発生している可能性がある条件で診断を行わせることができ、燃圧センサ33に異常がない状態で、無駄に診断処理がなされることを抑制でき、診断に伴う電力消費やポンプ騒音の増大などを抑制できる。
また、故障診断において、診断を行わない場合と同様に、目標燃圧TGFUPRに基づくフィードフォワード制御デューティFFDUTYの演算と、目標燃圧TGFUPRと燃圧センサ33による検出値FUPRとに基づくフィードバック制御デューティFBDUTYの演算とを行わせるから、診断のための制御変更を少なくできる。
また、診断中も燃圧のフィードバック制御を継続するので、燃圧センサ33が正常であれば、診断中も燃圧の制御精度を維持でき、空燃比ずれの発生を抑制できる。
また、診断時に目標燃圧を増大させることで、燃圧センサ33の異常によって実際の燃圧がそのときの運転条件で要求される燃圧を下回ることを抑制でき、燃焼性の悪化を抑制できる。
以上、好ましい実施形態を具体的に説明したが、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
例えば、空燃比ずれが発生したことを条件に、燃圧センサ33の故障診断を行わせる代わりに、エンジン1の運転条件が、予め設定した診断実施条件に該当する場合に、燃圧センサ33の故障診断を行わせることができる。
また、燃圧センサ33を、燃料供給配管15に配置することができ、また、燃料ポンプ12がエンジン駆動の高圧燃料ポンプに燃料を供給し、高圧燃料ポンプから燃料噴射弁に燃料を供給する燃料供給装置において、燃料ポンプ12による高圧燃料ポンプへの燃料の供給圧を検出する燃圧センサの故障診断にも適用できる。
また、空燃比ずれの発生の有無は、空燃比センサ38の検出結果に基づき燃料噴射パルス幅を補正する空燃比フィードバック制御の停止状態での空燃比センサ38の検出値から、空燃比ずれの有無を診断できる。
また、燃圧センサ33の検出値が継続して正常判定領域から外れている場合に、燃圧センサ33の異常判定を行うことができる。
ここで、上記実施形態から把握し得る請求項以外の技術的思想について、以下に効果と共に記載する。
(イ)前記燃料ポンプの操作量を予め設定した診断用の操作量にまで増大変化させ、前記診断用の操作量に対応する供給圧を、前記燃圧センサが検出しているか否かに基づき、前記燃圧センサにおける故障の有無を判断する、請求項1又は2記載の内燃機関の制御装置。
上記発明によると、診断用の操作量を燃料ポンプに与えた場合の実際の供給圧は、診断用の操作量に略対応する値になるから、そのときの燃圧センサが、診断用の操作量に略対応する供給圧を検出しているか否かによって、燃圧センサが正常であるか否かを診断する。
(ロ)前記供給圧の目標値を診断用の目標値に向けて増大変化させ、前記診断用の目標値に対応するフィードフォワード操作量、及び、前記診断用の目標値と前記燃圧センサの検出値とに基づくフィードバック操作量で、前記燃料ポンプを制御し、
前記フィードバック操作量に基づき、前記燃圧センサにおける故障の有無を判断する、請求項1又は2記載の内燃機関の制御装置。
上記発明によると、フィードフォワード操作量を燃料ポンプに与えることで、実際の供給圧は診断用の目標値付近になり、フィードバック操作量は、燃圧センサの検出値と診断用の目標値との差を縮小させるように設定されることになる。
従って、燃圧センサが正常であれば、フィードフォワード操作量を燃料ポンプに与えた場合に、診断用の目標値付近の燃圧を検出することになり、フィードバック操作量によって吸収すべき燃圧差が比較的小さくなるのに対し、燃圧センサに故障が発生していて検出値が診断用の目標値と異なれば、正常時に比べてフィードバック操作量によって吸収すべき見かけ上の燃圧差が大きくなるから、フィードバック補正量の大きさに基づき、燃圧センサの故障診断を行える。
1…エンジン(内燃機関)、2…吸気通路、3…燃料噴射弁、4…吸気バルブ、12…燃料ポンプ、12b…リリーフバルブ、31…ECM(エンジン・コントロール・モジュール)、33…燃圧センサ

Claims (2)

  1. 燃料ポンプと、該燃料ポンプによる燃料噴射弁への燃料の供給圧を検出する燃圧センサとを備えた内燃機関に適用され、前記燃圧センサの検出値に応じて前記燃料ポンプの操作量を出力し、前記燃圧センサの検出値に応じて前記燃料噴射弁の噴射パルス幅を変更する制御装置であって、
    目標空燃比に対する実空燃比のずれが許容範囲を超えていることを条件として前記供給圧を上昇させる方向に前記燃料ポンプの操作量を変化させ、このときの前記燃圧センサの検出値に基づいて前記燃圧センサにおける故障の有無を判断する、内燃機関の制御装置。
  2. 燃料ポンプと、該燃料ポンプによる燃料の供給圧を検出する燃圧センサとを備えた内燃機関に適用され、前記燃圧センサの検出値に応じて前記燃料ポンプの操作量を出力する制御装置であって、
    目標空燃比に対する実空燃比のずれが許容範囲を超えていることを条件として前記燃圧センサの診断のために前記供給圧を上昇させる方向に前記燃料ポンプの操作量を変化させ、このときの前記燃圧センサの検出値が前記操作量の変化に対応する正常判定領域内であるか否かに基づいて前記燃圧センサにおける故障の有無を判断し、前記正常判定領域を燃料の性状に応じて拡大或いは縮小する、内燃機関の制御装置。
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