JP6007950B2 - 内燃機関の制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御システムに関する。
内燃機関の気筒内に燃料を噴射する筒内噴射弁と、内燃機関の吸気通路内(吸気ポート内)に燃料を噴射する通路内噴射弁と、を備え、EGRガスの温度が高温となる異常が検出された場合には、通路内噴射弁からの燃料噴射量を増加させることで樹脂部品等の温度上昇を抑制したり、筒内噴射弁からの燃料噴射量を増加させることでノッキングの発生を抑制したりすることが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2010−270669号公報
ここで、筒内噴射弁からは圧力の高い燃料を噴射するため、該筒内噴射弁から燃料を噴射するときには、大きな作動音が発生する。内燃機関のアイドル運転時には、燃焼騒音等が比較的小さくなるため、筒内噴射弁の作動音が相対的に大きくなり目立ってしまう。このため、内燃機関のアイドル運転時には、筒内噴射弁からは燃料を噴射させず、通路内噴射弁から燃料を噴射させることがある。
ところで、内燃機関にEGR装置が備わる場合には、EGR弁の固着や、又はEGR弁に異物が噛みこむなどして、該EGR弁が全閉にならなくなる場合がある。内燃機関のアイドル運転時には、燃焼状態の悪化を抑制するために、EGR弁を全閉にするが、このときにEGR弁が全閉にならないと、EGRガスが流れてしまう。しかも、内燃機関のアイドル運転時には、吸気通路側の負圧が大きくなるため、EGR弁が少しでも開いていると、多量のEGRガスが流れる。このため、燃焼状態が悪化したり、機関回転速度が低下したりする虞がある。さらに、内燃機関のアイドル運転時にはピストンのスピードが遅いために、空気と燃料との混合が進まず、燃料噴射量を増加させたとしても燃焼状態が悪化する虞もある。
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関の運転状態がEGR弁を全閉させる運転状態であるにもかかわらず該EGR弁が全閉とならない異常がある場合において燃焼状態の悪化を抑制することにある。
上記課題を達成するために本発明は、
内燃機関の吸気通路内に燃料を噴射する通路内噴射弁と、
前記内燃機関の気筒内に燃料を噴射する筒内噴射弁と、
前記内燃機関の排気通路と吸気通路とを接続するEGR通路及びEGR通路で開閉するEGR弁を有するEGR装置と、
を備えた内燃機関を制御する内燃機関の制御システムにおいて、
前記内燃機関の運転状態が、前記内燃機関の回転速度が所定回転速度以下で且つ前記内燃機関の負荷が所定負荷以下の運転状態であって前記EGR弁を全閉させる運転状態である所定の運転状態の場合において、前記EGR弁が全閉とならない異常がある場合には、前記異常がない場合よりも、前記通路内噴射弁から噴射させる燃料の量を少なくし且つ前
記筒内噴射弁から噴射させる燃料の量を多くする第一制御、または、前記気筒内噴射弁から噴射させる燃料の圧力を高くする第二制御、の少なくとも一方を実施する制御装置を備える。
所定の運転状態は、EGR弁を全閉させる運転状態であって、EGR弁を開くと、燃焼状態が悪化する又は悪化する虞のある運転状態である。したがって、所定回転速度及び所定負荷は、EGR弁を開くことにより燃焼状態が悪化する又は悪化する虞のある機関回転速度及び機関負荷である。所定の運転状態は、アイドル運転状態、または、アイドル運転状態に近い運転状態としてもよい。このような所定の運転状態においては、EGR弁を全閉させることにより、燃焼状態の悪化を抑制している。しかし、所定の運転状態のときには排気通路と吸気通路との差圧が大きいために、EGR弁が全閉とならない異常が発生すると、EGR弁の開度が例え小さいとしても、多くのEGRガスが流れて、燃焼状態が悪化し得る。
ここで、筒内噴射弁から燃料を噴射させると、燃料の貫徹力により、気筒内でのガス流動を促進させることができる。これにより、空気と燃料との混合を促進させることができるため、燃焼状態の悪化を抑制することができる。すなわち、筒内噴射弁から燃料を噴射させていない場合には、筒内噴射弁から燃料を噴射させることにより、燃焼状態の悪化を抑制できる。また、筒内噴射弁と通路内噴射弁との両方から燃料を噴射させている場合には、筒内噴射弁から噴射させる燃料の量を増加させ、その分、通路内噴射弁から噴射させる燃料の量を減少させることにより、燃焼状態の悪化を抑制できる。さらに、筒内噴射弁から噴射される燃料の圧力をより高くすることにより、ガス流動をより促進させることができるため、燃焼状態の悪化を抑制できる。
一方、EGR弁が正常に全閉する場合には、筒内噴射弁からの燃料噴射量を減少させたり、または、筒内噴射弁から噴射させる燃料の圧力を減少させたりすることにより、騒音を低減することができる。
なお、通路内噴射弁から噴射させる燃料の量を少なくすることには、通路内噴射弁から燃料を噴射させないことを含むことができる。また、筒内噴射弁から噴射させる燃料の量を多くすることには、筒内噴射弁から燃料を噴射させていない状態から燃料を噴射させる状態にすることを含むことができる。
また、前記制御装置は、前記内燃機関の運転状態が前記所定の運転状態の場合であって、前記異常がある場合であったとしても、前記気筒内に流れ込むEGRガス量が閾値未満の場合には、前記第一制御及び前記第二制御の何れも実施しなくてもよい。
EGRガス量の閾値は、燃焼状態が悪化するEGRガス量、燃焼状態が悪化する虞のあるEGRガス量、または、燃焼状態の悪化が許容範囲を超えるときのEGRガス量とすることができる。さらに、EGRガス量の閾値は、機関回転速度の低下が起こるEGRガス量よりも余裕分だけ少ないEGRガス量としてもよい。内燃機関の運転状態が所定の運転状態であり、EGRガスが気筒内に流れ込んだとしても、燃焼状態が悪化しない場合や、燃焼状態が悪化しても許容範囲内の場合もあるため、このような場合には、筒内噴射弁から噴射させる燃料の量を増加させないことや、又は、燃料の圧力を高くしないことで、騒音を低減することができる。
また、前記制御装置は、前記第一制御を実施する場合には、前記気筒内に流れ込むEGRガス量が多いほど、前記通路内噴射弁から噴射させる燃料の量を少なくし且つ前記筒内噴射弁から噴射させる燃料の量を多くしてもよい。
ここで、内燃機関の運転状態が所定の運転状態の場合には、気筒内に流れ込むEGRガス量が多いほど、燃焼状態が悪化し易い。これに対して、筒内噴射弁から噴射させる燃料の量を多くするほど、燃焼状態を改善させる効果が大きい。そこで、EGRガス量が多いほど、筒内噴射弁から噴射させる燃料の量を多くすることにより、燃焼状態の悪化の程度に応じた燃料噴射が可能となる。さらに、必要以上に筒内噴射弁から燃料が噴射されることを抑制できるため、騒音を低減することができる。
また、前記制御装置は、前記第二制御を実施する場合には、前記気筒内に流れ込むEGRガス量が多いほど、前記気筒内噴射弁から噴射させる燃料の圧力を高くしてもよい。
ここで、内燃機関の運転状態が所定の運転状態の場合には、気筒内に流れ込むEGRガス量が多いほど、燃焼状態が悪化し易い。これに対して、筒内噴射弁から噴射させる燃料の圧力を高くするほど、燃焼状態を改善させる効果が大きい。そこで、EGRガス量が多いほど、筒内噴射弁から噴射させる燃料の圧力を高くすることにより、燃焼状態の悪化の程度に応じた燃料噴射が可能となる。さらに、必要以上に燃料の圧力を高かめることを抑制できるため、騒音を低減することができる。
本発明によれば、内燃機関の運転状態がEGR弁を全閉させる運転状態であるにもかかわらず該EGR弁が全閉とならない異常がある場合において燃焼状態の悪化を抑制することができる。
実施例に係る内燃機関の概略構成を表す図である。 実施例1に係る燃料噴射制御のフローを示したフローチャートである。 アイドル運転時のEGRガス量と、触媒の温度との関係を示した図である。 実施例2に係る燃料噴射制御のフローを示したフローチャートである。 実施例3に係る燃料噴射制御のフローを示したフローチャートである。 高圧燃料ポンプの概略構成を示した図である。 実施例4に係る燃料噴射制御のフローを示したフローチャートである。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例1)
図1は、本実施例に係る内燃機関1の概略構成を表す図である。なお、本実施例においては、内燃機関1を簡潔に表示するため、一部の構成要素の表示を省略している。内燃機関1は、ガソリン機関である。
気筒2内の燃焼室には、シリンダヘッド10に設けられた吸気ポート3を介して吸気管4が接続されている。吸気ポート3の燃焼室側の端部には吸気弁5が設けられている。一方、シリンダヘッド10に設けられた排気ポート7を介して、排気管8が接続されている。排気ポート7の燃焼室側の端部には排気弁9が設けられている。なお、本実施例では吸気ポート3または吸気管4が、本発明における吸気通路に相当する。
そして、内燃機関1のクランクシャフト13にコンロッド14を介して連結されたピストン15が、気筒2内で往復運動を行う。
また、吸気管4の途中には、該吸気管4内を流れる吸気の量を調整するスロットル16が備えられている。スロットル16よりも上流の吸気管4には、該吸気管4内を流れる空気の量に応じた信号を出力するエアフローメータ93が取り付けられている。このエアフローメータ93により内燃機関1の吸入空気量が検出される。
また、内燃機関1には、排気管8内を流通する排気の一部(以下、EGRガスという。)を吸気管4へ再循環させるEGR装置30が備えられている。このEGR装置30は、EGR通路31、EGR弁32、EGRクーラ33を備えて構成されている。EGR通路31は、排気管8と、スロットル16よりも下流の吸気管4と、を接続している。このEGR通路31を通って、EGRガスが再循環される。また、EGR弁32は、EGR通路31の通路断面積を調整することにより、該EGR通路31を流れるEGRガスの量を調整する。EGRクーラ33は、EGR弁32よりも排気管8側に備えられ、該EGRクーラ33を通過するEGRガスと、内燃機関1の冷却水とで熱交換をして、該EGRガスの温度を低下させる。EGR弁32には、該EGR弁32の開度を測定する開度センサ34が取り付けられている。
内燃機関1の近傍の吸気管4には、燃料を吸気ポート3へ向けて噴射する通路内噴射弁81が取り付けられている。また、内燃機関1には、気筒2内へ燃料を噴射する筒内噴射弁82が取り付けられている。さらに、内燃機関1には、気筒2内に電気火花を発生させる点火プラグ83が取り付けられている。
そして、内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御装置であるECU90が併設されている。このECU90は、CPUの他、各種のプログラム及びマップを記憶するROM、RAM等を備えており、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1を制御する。なお、本実施例においてはECU90が、本発明における制御装置に相当する。
ここで、上記各種センサの他、アクセル開度センサ91およびクランクポジションセンサ92がECU90と電気的に接続されている。ECU90はアクセル開度センサ91からアクセル開度に応じた信号を受け取り、この信号に応じて内燃機関1に要求される負荷等を算出する。また、ECU90はクランクポジションセンサ92から内燃機関1の出力軸の回転角に応じた信号を受け取り、機関回転速度を算出する。
一方、ECU90には、EGR弁32、通路内噴射弁81、筒内噴射弁82、点火プラグ83が電気配線を介して接続されており、該ECU90によりこれらの機器が制御される。
ここで、内燃機関1のアイドル運転時及びアイドル運転に近い運転状態のとき(すなわち、所定の運転状態のとき)において、EGRガスを供給すると、燃焼状態が悪化する虞がある。このため、ECU90は、所定の運転状態のときに、EGR弁32を全閉とする。すなわち、内燃機関1の運転状態が所定の運転状態の場合には、EGRガスの供給を停止させる。所定の運転状態は、機関回転速度が所定回転速度以下であり、且つ、機関負荷が所定負荷以下の運転状態である。所定回転速度及び所定負荷は、EGR弁を開くことにより燃焼状態が悪化する又は悪化する虞のある機関回転速度及び機関負荷である。
さらに、ECU90は、EGR弁32が全閉となるように制御しているのにもかかわらず、EGR弁32が全閉でない場合には、EGR弁32に異常が発生していると判定する。EGR弁32が全閉とならない異常には、例えば、EGR弁32が固着により全閉とならない場合、または、EGR弁32が異物を噛み込んで全閉とならない場合が考えられる
。EGR弁32に全閉とならない異常があるか否かは、開度センサ34による検出値に基づいて判定するほか、吸気管4内の負圧、排気管8内の空燃比、EGR弁32よりも吸気管4側のEGR通路31内の温度、燃焼変動などに基づいて判定することができる。
ここで、内燃機関1の運転状態が所定の運転状態の場合には、スロットル16の開度が小さいために、スロットル16よりも下流の吸気管4内の圧力が低くなる(負圧が大きくなる)。しかし、EGR弁32が開いていると、スロットル16よりも下流の吸気管4にEGRガスが流れ込むため、EGR弁32が全閉の場合よりも、吸気管4内の圧力が高くなる(負圧が小さくなる)。したがって、EGR弁32が全閉のときの吸気管4内の圧力と比較して、所定の圧力以上の差がある場合には、EGR弁32に異常があると判定することができる。EGR弁32が全閉のときの吸気管4内の圧力は、予め実験またはシミュレーション等により求めることができる。このような判定を行うためには、スロットル16よりも下流の吸気管4に、吸気管4内の圧力を検出する圧力センサを設ける。なお、EGR弁32の開度が大きいほど、スロットル16よりも下流の吸気管4内の圧力が高くなる(負圧が小さくなる)。
また、EGR弁32が全閉とならない異常が発生すると、燃焼変動により、空燃比の変動幅が大きくなる。したがって、EGR弁32が全閉のときの空燃比の変動幅と比較して、所定の幅以上の差がある場合には、EGR弁32に異常があると判定することができる。空燃比の変動幅は、所定の期間における空燃比の最大値と最小値との差として求めることができる。EGR弁32が全閉のときの空燃比の変動幅は、予め実験またはシミュレーション等により求めることができる。このような判定を行うためには、排気管8内の空燃比を検出する空燃比センサを該排気管8に設ける。なお、EGR弁32の開度が大きいほど、空燃比の変動幅が大きくなる。
また、EGR弁32が全閉の場合には、EGR弁32よりも吸気管4側のEGR通路31にはEGRガスが流通しない。一方、EGR弁32が全閉とならない異常が発生すると、EGR弁32よりも吸気管4側のEGR通路31にEGRガスが流通する。このため、EGR弁32が全閉の場合よりも、EGR弁32に異常があって開いている場合のほうが、EGR弁32よりも吸気管4側のEGR通路31の温度が高くなる。したがって、EGR弁32が全閉のときのEGR弁32よりも吸気管4側のEGR通路31の温度と比較して、所定の温度以上の差がある場合には、EGR弁32に異常があると判定することができる。EGR弁32が全閉のときのEGR弁32よりも吸気管4側のEGR通路31の温度は、予め実験またはシミュレーション等により求めることができる。このような判定を行うためには、EGR弁32よりも吸気管4側のEGR通路31に、温度を検出する温度センサを設ける。なお、EGR弁32の開度が大きいほど、EGR弁32よりも吸気管4側のEGR通路31内の温度が高くなる。
さらに、EGR弁32が全閉とならない異常が発生すると、燃焼変動が大きくなる。したがって、EGR弁32が全閉のときの燃焼変動と比較して、所定の変動以上の差がある場合には、EGR弁に異常があると判定することができる。燃焼変動の差は、機関回転速度の変動差、または、気筒2内の圧力の変動差としもよい。すなわち、燃焼変動により、機関回転速度が変動するため、EGR弁32が全閉のときの機関回転速度の変動幅と比較して、所定の幅以上の差がある場合には、EGR弁32に異常があると判定することができる。機関回転速度の変動幅は、所定の期間における機関回転速度の最大値と最小値との差として求めることができる。また、燃焼変動により、気筒2内の圧力が変動するため、EGR弁32が全閉のときの気筒2内の圧力の変動幅と比較して、所定の幅以上の差がある場合には、EGR弁32に異常があると判定することができる。気筒2内の圧力の変動幅は、所定の期間における気筒2内の圧力の最大値と最小値との差として求めることができる。EGR弁32が全閉のときの機関回転速度の変動幅または気筒2内の圧力の変動幅
は、予め実験またはシミュレーション等により求めることができる。機関回転速度は、クランクポジションセンサ92により検出できる。また、気筒2内の圧力を検出するには、気筒2に圧力センサを設ける。
そして、ECU90は、内燃機関1の運転状態が所定の運転状態のときにEGR弁32が全閉とならない異常が発生している場合には、通路内噴射弁81からの燃料噴射を停止させ、筒内噴射弁82のみから燃料噴射を実施する。一方、ECU90は、内燃機関1の運転状態が所定の運転状態の場合において、EGR弁32が全閉であれば、通路内噴射弁81のみから燃料噴射を実施することにより、騒音を低減することができる。
ここで、内燃機関1の運転状態が所定の運転状態の場合には、スロットル16よりも下流の吸気管4内の圧力が低いため(負圧が大きいため)、EGR弁32が全閉とならない異常が発生すると、EGR弁32の開度が例え小さくても、多量のEGRガスが気筒2へ流れ込む。さらに、機関回転速度が低いほど、ピストン15のスピードが遅くなるため、気筒2内のガス流動が小さい。このような状態のときに通路内噴射弁81から燃料を噴射すると、燃焼状態が悪化して排気中の有害物質が増加し得る。さらには、機関回転速度が低下する虞もある。
一方、筒内噴射弁82から燃料を噴射すると、燃料の貫徹力により気筒2内のガス流動が促進され、より良好な混合気を形成することができる。これにより、燃焼状態の悪化を抑制し得る。したがって、排気中の有害物質を低減したり、機関回転速度が低下することを抑制したりできる。そこで、ECU90は、内燃機関1の運転状態が所定の運転状態のときにEGR弁32が全閉とならない異常が発生している場合には、通路内噴射弁81からの燃料噴射を停止させ、筒内噴射弁82のみから燃料噴射を実施することで、燃焼状態の悪化や機関回転速度の低下を抑制する。
図2は、本実施例に係る燃料噴射制御のフローを示したフローチャートである。本フローチャートは、ECU90により所定の時間毎に実行される。図2に係る制御は、本発明における第一制御に相当する。
ステップS101では、内燃機関1の運転状態が所定の運転状態であるか否か判定される。所定の運転状態は、EGR弁32を全閉する運転状態であって、EGR弁32が全閉とならない異常が発生した場合において、燃焼状態が悪化する虞のある運転状態として予め設定される。なお、所定の運転状態は、アイドル運転状態としてもよい。ステップS101で肯定判定がなされた場合には、ステップS102へ進む。一方、ステップS101で否定判定がなされた場合には、本フローチャートを終了させる。本フローチャートを終了させる場合には、内燃機関1の運転状態に応じて通路内噴射弁81または筒内噴射弁82の少なくとも一方から燃料を噴射させる。
ステップS102では、EGR弁32が全閉とならない異常が発生しているか否か判定される。ここで、内燃機関1の運転状態が所定の運転状態の場合には、ECU90は、EGR弁32が全閉となるように該EGR弁32を操作している。したがって、ステップS102において、EGR弁32が開いている場合には、EGR弁32が全閉とならない異常が発生していると判定される。EGR弁32に全閉とならない異常があるか否かは、開度センサ34による検出値に基づいて判定するほか、吸気管4内の負圧、排気管8内の空燃比、EGR弁32よりも吸気管4側のEGR通路31内の温度、燃焼変動などに基づいて判定することができる。ステップS102で肯定判定がなされた場合にはステップS103へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS104へ進む。
ステップS103では、筒内噴射弁82が選択される。筒内噴射弁82のみから燃料噴
射が行われるため、気筒2内のガス流動を促進させることができる。
一方、ステップS104では、通路内噴射弁81が選択される。通路内噴射弁81のみから燃料噴射が行われるため、騒音を低減できる。
以上説明したように、本実施例によれば、内燃機関1の運転状態が所定の運転状態のときにEGR弁32が全閉とならない異常が発生している場合には、筒内噴射弁82のみから燃料を噴射させる。このため、気筒2内にEGRガスが流れ込んだとしても、燃焼状態が悪化することを抑制できる。一方、EGR弁32に異常がない場合には、通路内噴射弁81のみから燃料を噴射させることにより、騒音を低減できる。
(実施例2)
実施例1では、EGR弁32が全閉とならない異常が発生している場合には、その開度にかかわらず、筒内噴射弁82のみから燃料を噴射させている。一方、本実施例では、EGR弁32が全閉とならない異常が発生している場合であっても、許容範囲内であれば、通路内噴射弁81のみから燃料を噴射させる。その他の装置等は実施例1と同じため説明を省略する。
ここで、EGR弁32が全閉とならない異常が発生したとしても、燃焼状態が悪化しなければ、通路内噴射弁81のみから燃料を噴射しても問題はない。また、燃焼状態が悪化したとしても許容範囲内の場合もある。そして、問題のない範囲で通路内噴射弁81を選択することにより、騒音をより低減できる。
ここで、図3は、アイドル運転時のEGRガス量と、触媒の温度との関係を示した図である。触媒は、排気管8に設けられる例えば酸化触媒または三元触媒である。実線は筒内噴射弁82のみから燃料を噴射した場合を示し、破線は通路内噴射弁81のみから燃料を噴射した場合を示している。
EGRガス量が多くなるほど、燃焼状態が悪化して排気中の未燃燃料が増加するので、触媒の温度が高くなる。本実施例では、図3のAで示すEGRガス量未満であれば、通路内噴射弁81から燃料を噴射する。ここで、図3のBで示すEGRガス量以上では、通路内噴射弁81のみから燃料を噴射すると、機関回転速度が低下する。したがって、図3のBで示すEGRガス量よりも余裕を持たせてAで示すEGRガス量以上の場合に、筒内噴射弁82に切り換える。
図4は、本実施例に係る燃料噴射制御のフローを示したフローチャートである。本フローチャートは、ECU90により所定の時間毎に実行される。上記フローチャートと同じ処理がなされるステップについては、同じ符号を付して説明を省略する。図4に係る制御は、本発明における第一制御に相当する。
本フローチャートでは、ステップS102で肯定判定がなされるとステップS201へ進む。ステップS201では、気筒2内に流れ込むEGRガス量が閾値A以上であるか否か判定される。閾値Aは、図3においてAで示したEGRガス量である。なお、気筒2内に流れ込むEGRガス量を直接検出してもよいが、これに代えて、EGRガス量と相関関係ある物理量を用いてEGRガス量を推定してもよい。さらに、EGRガス量と相関関係にある物理量を閾値と比較することで、EGRガス量が閾値A以上であるか否か判定してもよい。
例えば、EGR弁32の開度が大きいほど、EGRガス量が多くなり、開度センサ34により検出されるEGR弁32の開度が大きくなるため、開度センサ34により検出され
るEGR弁32の開度に閾値を設定し、開度センサ34により検出されるEGR弁32の開度が閾値以上の場合に、EGRガス量が閾値A以上であると判定することができる。なお、EGR弁32の開度と、EGRガス量との関係を予め実験またはシミュレーション等により求めることもできる。
また、例えば、EGR弁32の開度が大きいほど、EGRガス量が多くなり、スロットル16よりも下流の吸気管4内の圧力が高くなる(負圧が小さくなる)ため、吸気管4内の圧力に閾値を設定し、吸気管4内の圧力が閾値以上の場合に、EGRガス量が閾値A以上であると判定することができる。なお、吸気管4内の圧力と、EGRガス量との関係を予め実験またはシミュレーション等により求めることもできる。
また、例えば、EGR弁32の開度が大きいほど、EGRガス量が多くなり、燃焼変動が大きくなる。したがって、機関回転速度の変動幅または気筒2内の圧力の変動幅に閾値を設定し、機関回転速度の変動幅または気筒2内の圧力の変動幅が閾値以上の場合に、EGRガス量が閾値A以上であると判定することができる。なお、機関回転速度の変動幅または気筒2内の圧力の変動幅と、EGRガス量との関係を予め実験またはシミュレーション等により求めることもできる。
また、例えば、EGR弁32の開度が大きいほど、EGRガス量が多くなり、空燃比の変動が大きくなるため、空燃比の変動幅に閾値を設定し、空燃比の変動幅が閾値以上の場合に、EGRガス量が閾値A以上であると判定することができる。なお、空燃比の変動幅と、EGRガス量との関係を予め実験またはシミュレーション等により求めることもできる。
また、例えば、EGR弁32の開度が大きいほど、EGRガス量が多くなり、EGR弁32よりも吸気管4側のEGR通路31内の温度が高くなる。したがって、この温度に閾値を設定し、この温度が閾値以上の場合に、EGRガス量が閾値A以上であると判定することができる。なお、EGR弁32よりも吸気管4側のEGR通路31内の温度と、EGRガス量との関係を予め実験またはシミュレーション等により求めることもできる。
そして、ステップS201で肯定判定がなされた場合にはステップS103へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS104へ進む。
以上説明したように、本実施例によれば、EGRガス量が許容範囲内であれば、通路内噴射弁81から燃料を噴射させるため、機関回転速度の低下を抑制しつつ騒音をより低減できる。
(実施例3)
実施例1では、内燃機関1の運転状態が所定の運転状態の場合に、通路内噴射弁81または筒内噴射弁82の何れか一方から燃料を噴射させている。一方、本実施例では、内燃機関1の運転状態が所定の運転状態の場合であっても、通路内噴射弁81及び筒内噴射弁82の両方から燃料を噴射させている。さらに、本実施例では、内燃機関1の運転状態が所定の運転状態で且つEGR弁32に異常がある場合には、内燃機関1の運転状態が所定の運転状態で且つEGR弁32に異常がない場合よりも、筒内噴射弁82から噴射させる燃料の量を増加させ、その分、通路内噴射弁81から噴射させる燃料の量を減少させる。その他の装置等は、実施例1と同じため説明を省略する。
ここで、内燃機関1の運転状態が所定の運転状態の場合において、通路内噴射弁81及び筒内噴射弁82の両方から燃料を噴射する場合も考えられる。このような場合であって、EGR弁32に異常がある場合には、筒内噴射弁82からの燃料噴射量を増加させるこ
とにより、気筒2内のガス流動を促進させることができるため、機関回転速度の低下を抑制できる。筒内噴射弁82からの燃料噴射量を増加させるだけだと機関トルクが増大してしまうため、通路内噴射弁81からの燃料噴射量を減少させる。筒内噴射弁82からの燃料噴射量を増加させるためには、燃料の噴射時間を延長するか、又は、燃料の噴射圧を増加させるかの少なくとも一方を実施すればよい。
ECU90は、エアフローメータ93により検出される吸入空気量に基づいて、内燃機関1に供給する燃料の総量(以下、総燃料噴射量という。)を算出する。総燃料噴射量は、通路内噴射弁81からの燃料噴射量と、筒内噴射弁82からの燃料噴射量との和である。そして、ECU90は、総燃料噴射量を、通路内噴射弁81から噴射させる燃料の量と、筒内噴射弁82から噴射させる燃料の量と、に振り分ける。以下では、EGR弁32が正常の場合の、通路内噴射弁81から噴射させる燃料の量と、筒内噴射弁82から噴射させる燃料の量と、の比率を正常時噴射比率と称し、さらに、EGR弁32が全閉とならない異常が発生した場合の、通路内噴射弁81から噴射させる燃料の量と、筒内噴射弁82から噴射させる燃料の量と、の比率を異常時噴射比率と称する。正常時噴射比率は、予め設定されている。異常時噴射比率は、正常時噴射比率と比較して、筒内噴射弁82からの燃料噴射量が多くなり、且つ、通路内噴射弁81からの燃料噴射量が少なくなるように設定される。異常時噴射比率と正常時噴射比率とでどちらを選択しても、総燃料噴射量は同じである。異常時噴射比率及び正常時噴射比率は、最適値を夫々実験またはシミュレーション等により求めることができる。
図5は、本実施例に係る燃料噴射制御のフローを示したフローチャートである。本フローチャートは、ECU90により所定の時間毎に実行される。上記フローチャートと同じ処理がなされるステップについては、同じ符号を付して説明を省略する。図5に係る制御は、本発明における第一制御に相当する。
本フローチャートでは、ステップS201で肯定判定がなされるとステップS301へ進む。ステップS301では、通路内噴射弁81から噴射させる燃料の量と、筒内噴射弁82から噴射させる燃料の量と、の比率が異常時噴射比率に設定される。一方、ステップS102で否定判定がなされた場合またはステップS201で否定判定がなされた場合には、ステップS302へ進む。ステップS302では、通路内噴射弁81から噴射させる燃料の量と、筒内噴射弁82から噴射させる燃料の量と、の比率が正常時噴射比率に設定される。
なお、図5に示したフローチャートでは、ステップS201を省略することもできる。この場合、ステップS102で肯定判定がなされるとステップS301へ進み、一方、否定判定がなされるとステップS302へ進む。
このように、本実施例によれば、EGR弁が全閉とならない異常が発生した場合に、総燃料噴射量に対する、筒内噴射弁82からの燃料噴射量の比を高くするために、燃焼状態の悪化を抑制することができる。一方、EGR弁32が正常の場合には、総燃料噴射量に対する、筒内噴射弁82からの燃料噴射量の比が相対的に低くなるため、騒音を低減できる。
なお、本実施例では、ステップS301において、気筒2内に流れ込むEGRガス量に応じて、通路内噴射弁81から噴射させる燃料の量と、筒内噴射弁82から噴射させる燃料の量と、の比率を変化させてもよい。この場合、気筒2内に流れ込むEGRガス量が多くなるほど、筒内噴射弁82から噴射させる燃料の量を多くし且つ通路内噴射弁81から噴射させる燃料の量を少なくする。すなわち、気筒2内に流れ込むEGRガス量が多くなるほど、総燃料噴射量に対する筒内噴射弁82からの燃料噴射量の比を高くしてもよい。
この場合であっても、ステップS201を省略することもできる。気筒2内に流れ込むEGRガス量が多くなるほど、燃焼状態が悪化し易くなるため、これに合わせて筒内噴射弁82からの燃料噴射量の比を高くすることにより、燃焼状態が悪化することを抑制できる。また、気筒2内に流れ込むEGRガス量が少ないほど、筒内噴射弁82からの燃料噴射量を減少させることにより、騒音を低減できる。気筒2内に流れ込むEGRガス量と、異常時噴射比率との関係は、予め実験またはシミュレーション等により求めることができる。
(実施例4)
本実施例では、内燃機関1の運転状態が所定の運転状態の場合に、通路内噴射弁81及び筒内噴射弁82の両方から燃料を噴射している。さらに、本実施例では、EGR弁32が全閉とならない異常が発生した場合に、筒内噴射弁82における燃料の噴射圧を増加させる。この場合、筒内噴射弁82からの燃料噴射量が変化しないようにしてもよいし、総燃料噴射量に対する筒内噴射弁82からの燃料噴射量の比を高くしてもよい。筒内噴射弁82における燃料の噴射圧を増加させることにより、気筒2内のガス流動が促進されるため、燃料噴射量を増加させなくても、燃焼状態が悪化することを抑制できる。また、筒内噴射弁82からの燃料噴射量を増加させつつ、筒内噴射弁82における燃料の噴射圧を増加させてもよい。なお、本実施例では、内燃機関1の運転状態が所定の運転状態の場合に、筒内噴射弁82のみから燃料を噴射してもよい。
筒内噴射弁82における燃料の噴射圧は、周知の高圧燃料ポンプを用いることにより変更することができる。図6は、高圧燃料ポンプ50の概略構成を示した図である。高圧燃料ポンプ50には、燃料を加圧するための加圧室51が設けられている。加圧室51には、入口側燃料通路52及び出口側燃料通路53が通じている。入口側燃料通路52には、低圧燃料ポンプから吐出される燃料が流通する。出口側燃料通路53の下流側には、筒内噴射弁82が接続されている。図6において矢印の方向に燃料が流れる。
加圧室51の入口側には、ECU90からの信号により開閉する電磁スピル弁54が備わる。また、加圧室51には、カムの作用により上下に移動するプランジャ55が備わる。プランジャ55が下がることで燃料を加圧室51に吸入し、プランジャ55が上がることにより加圧室51内の燃料を加圧している。プランジャ55が上がるときに電磁スピル弁54が開いていると、入口側燃料通路52に燃料が逆流するため、燃料の噴射圧は高くならない。プランジャ55が上がる途中において電磁スピル弁54を閉じた時点から燃料の加圧が始まる。そして、プランジャ55が上がる途中において電磁スピル弁54を閉じる時期を調整することで、燃料の噴射圧を調整することができる。例えば、電磁スピル弁54を閉じる時期を早くするほど、燃料の噴射圧はより高くなる。なお、燃料の噴射圧は他の機構により調整することもできる。
図7は、本実施例に係る燃料噴射制御のフローを示したフローチャートである。本フローチャートは、ECU90により所定の時間毎に実行される。上記フローチャートと同じ処理がなされるステップについては、同じ符号を付して説明を省略する。図7に係る制御は、本発明における第二制御に相当する。
本フローチャートでは、ステップS201で肯定判定がなされるとステップS401へ進む。ステップS401では、筒内噴射弁82における燃料の噴射圧が、異常時噴射圧に設定される。異常時噴射圧は、後述する正常時噴射圧と比較して高い圧力であり、EGR弁32が全閉とならない異常が発生したときに設定される圧力である。一方、ステップS102で否定判定がなされた場合またはステップS201で否定判定がなされた場合には、ステップS402へ進む。ステップS402では、筒内噴射弁82における燃料の噴射圧が、正常時噴射圧に設定される。正常時噴射圧は、異常時噴射圧よりも低い圧力であっ
て、EGR弁32が正常の場合に設定される圧力である。なお、異常時噴射圧及び正常時噴射圧は、最適値を予め実験またはシミュレーション等により求めておく。
なお、図7に示したフローチャートでは、ステップS201を省略することもできる。この場合、ステップS102で肯定判定がなされるとステップS401へ進み、一方、否定判定がなされるとステップS402へ進む。
このように、本実施例によれば、EGR弁32が全閉とならない異常が発生した場合に、筒内噴射弁82における燃料の噴射圧を高くするために、燃焼状態の悪化を抑制することができる。一方、EGR弁32が正常の場合には、筒内噴射弁82における燃料の噴射圧が相対的に低くなるため、騒音を低減できる。
本実施例では、ステップS401において、気筒2内に流れ込むEGRガス量に応じて異常時噴射圧を変化させてもよい。この場合、気筒2内に流れ込むEGRガス量が多くなるほど、異常時噴射圧を高くしてもよい。この場合であっても、ステップS201を省略することもできる。気筒2内に流れ込むEGRガス量が多くなるほど、燃焼状態が悪化し易くなるため、これに合わせて筒内噴射弁82から噴射する燃料の圧力を高くすることにより、燃焼状態が悪化することを抑制できる。また、気筒2内に流れ込むEGRガス量が少ないほど、筒内噴射弁82から噴射する燃料の圧力を低くすることにより、騒音を低減できる。気筒2内に流れ込むEGRガス量と、異常時噴射圧との関係は、予め実験またはシミュレーション等により求めることができる。
1 内燃機関
2 気筒
3 吸気ポート
4 吸気管
5 吸気弁
7 排気ポート
8 排気管
9 排気弁
16 スロットル
30 EGR装置
31 EGR通路
32 EGR弁
33 EGRクーラ
34 開度センサ
81 通路内噴射弁
82 筒内噴射弁
83 点火プラグ
90 ECU
91 アクセル開度センサ
92 クランクポジションセンサ
93 エアフローメータ

Claims (4)

  1. 内燃機関の吸気通路内に燃料を噴射する通路内噴射弁と、
    前記内燃機関の気筒内に燃料を噴射する筒内噴射弁と、
    前記内燃機関の排気通路と吸気通路とを接続するEGR通路及びEGR通路で開閉するEGR弁を有するEGR装置と、
    を備えた内燃機関を制御する内燃機関の制御システムにおいて、
    前記内燃機関の運転状態が、前記内燃機関の回転速度が所定回転速度以下で且つ前記内燃機関の負荷が所定負荷以下の運転状態であって前記EGR弁を全閉させる運転状態である所定の運転状態の場合において、前記EGR弁が全閉とならない異常がある場合には、前記異常がない場合よりも、前記通路内噴射弁から噴射させる燃料の量を少なくし且つ前記筒内噴射弁から噴射させる燃料の量を多くする第一制御、または、前記気筒内噴射弁から噴射させる燃料の圧力を高くする第二制御、の少なくとも一方を実施する制御装置を備える内燃機関の制御システム。
  2. 前記制御装置は、前記内燃機関の運転状態が前記所定の運転状態の場合であって、前記異常がある場合であったとしても、前記気筒内に流れ込むEGRガス量が閾値未満の場合には、前記第一制御及び前記第二制御の何れも実施しない請求項1に記載の内燃機関の制御システム。
  3. 前記制御装置は、前記第一制御を実施する場合には、前記気筒内に流れ込むEGRガス量が多いほど、前記通路内噴射弁から噴射させる燃料の量を少なくし且つ前記筒内噴射弁から噴射させる燃料の量を多くする請求項1に記載の内燃機関の制御システム。
  4. 前記制御装置は、前記第二制御を実施する場合には、前記気筒内に流れ込むEGRガス量が多いほど、前記気筒内噴射弁から噴射させる燃料の圧力を高くする請求項1に記載の内燃機関の制御システム。
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