JP7160560B2 - 故障診断システム及び故障診断方法 - Google Patents

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Description

本開示は、故障診断システム及び故障診断方法に関する。
従来、機器の状態を遠隔監視する技術が知られている。
例えば、特許文献1には、監視対象とするパラメータおよび該パラメータに許容可能な許容差を決定し、機械システムと監視システムとの間で上記パラメータを同期させ、診断システムの指示に基づいて機械の状態を監視する技術が開示されている。そしてこの特許文献1の監視システムは、予め定義された許容差と上記パラメータとが異なる場合に、その旨を機械システムが通知するようになっている。
特開2003―202916号公報
しかし、センサを介して取得した上記パラメータに基づいて単純に機器異常の診断を行った場合、センサの故障や機器の個体差に起因した誤検知が多い傾向にあるという問題がある。このようなセンサの故障や機器の個体差に起因する誤検知は、通信障害による誤検知と異なり一定期間後に診断を行っても誤検知が解消されないことが多い。
この点、特許文献1には、上記のような問題を解決するための具体的な構成について何ら開示されていない。
上述した問題に鑑み、本開示の少なくとも一実施形態は、機器の異常診断における誤検知を抑制することを目的とする。
(1)本開示の少なくとも一実施形態に係る故障診断システムは、
熱流体機器の運転状態に関する状態量を検知するためのセンサと、
前記センサの検知結果に基づき前記熱流体機器の異常可能性を診断するための診断部と、を備え、
前記診断部は、前記熱流体機器に前記異常可能性があると診断した場合、前記状態量を微小変化させるための信号を出力して取得した前記状態量の変化方向又は変化量の少なくとも一方に基づき前記熱流体機器又は前記センサの異常有無を診断するように構成されている。
上記(1)の構成によれば、センサの検知結果に基づき、熱流体機器に異常可能性があると診断された場合、診断部により熱流体機器の状態量を微小に変化させるための信号が出力され、これによって得られた状態量の変化方向又は変化量に基づき、センサの異常有無が判断され得る。そして、上記信号の出力後に取得された状態量の変化方向又は変化量が信号の指示内容と異なる場合はセンサ異常と判断され、そうでない場合はセンサに問題はなく熱流体機器の異常と判断され得る。このようにセンサの内部チェックを行うことで、センサの故障等による熱流体機器の異常診断における誤検知を抑制することができる。よって、熱流体機器の異常診断の予測精度を向上させることができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の構成において、
前記信号は、前記状態量の種類に応じて前記状態量を予め定めた方向に変化させるための指令を含んでいてもよい。
上記(2)の構成によれば、状態量の種類に応じて該状態量を予め定めた方向に変化させることができる。つまり、例えば、状態量を安全側に微小変化させることで熱流体機器又はセンサの異常可能性を診断することができるから、熱流体機器の運転状態に関する状態量を危険側に変化させることなく上記異常可能性を診断することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)に記載の構成において、
前記診断部は、前記熱流体機器の前記運転状態を制御するためのコントローラを介して前記信号を出力するように構成されてもよい。
上記(3)の構成によれば、センサの検知結果に基づき熱流体機器に異常可能性があると診断された場合、状態量を微小変化させるための信号が診断部からコントローラを介して熱流体機器に出力される。このようにコントローラを介して信号を送信することにより、例えば、コントローラによる熱流体機器の制御条件を踏まえた上で、センサの異常有無の診断を実現することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)~(3)の何れか一つに記載の構成において、
前記診断部は、前記センサで検知された前記状態量と前記熱流体機器の正常時における前記状態量の範囲を規定する閾値とを比較して前記熱流体機器の前記異常可能性を診断するように構成されていてもよい。
上記(4)の構成によれば、センサで検知された状態量と熱流体機器の正常時における状態量の範囲を規定する閾値とを比較することで、熱流体機器の異常有無が診断される。つまり、センサで検知された状態量が、正常時における該状態量の範囲から外れるように閾値を超えている場合は熱流体機器に異常可能性があると判断され得る。このように、正常時における状態量の範囲の閾値と比較することにより、センサからの入力に基づく熱流体機器の異常可能性の診断精度を向上させることができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)~(4)の何れか一つに記載の構成において、
前記診断部は、
前記状態量に関して各々の前記熱流体機器に個別の初期データを有し、
前記信号を出力して取得した前記状態量の前記変化方向又は前記変化量の少なくとも一方と前記初期データとを比較することで前記熱流体機器又は前記センサの異常有無を診断するように構成されていてもよい。
上記(5)の構成によれば、状態量の微小変化を試みて取得した該状態量の変化方向又は変化量と、状態量に関して各々の熱流体機器に固有の初期データ(例えば出荷時のデータ)とを比較することにより、熱流体機器の個体差を排除して熱流体機器又はセンサの異常の検知精度を向上させることができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)~(5)の何れか一つに記載の構成において、
前記故障診断システムは記憶部を備え、
前記診断部は、
前記熱流体機器に前記異常可能性なしと診断した場合に前記信号を出力して前記熱流体機器の正常時における前記状態量の変化方向又は変化量を取得して前記記憶部に記憶させるとともに、
前記熱流体機器に前記異常可能性ありと診断した場合に前記信号を出力して取得した前記状態量の変化方向又は変化量と、前記記憶部に記憶された前記状態量の前記変化方向又は前記変化量とを比較することで前記熱流体機器又は前記センサの異常有無を診断するように構成されていてもよい。
上記(6)の構成によれば、熱流体機器に異常可能性がない場合、すなわち正常と診断された場合にも、意図的に状態量を微小変化させてその反応を記憶部に記憶させることにより、センサの感度を定期的に把握することができる。これにより、センサ出力の経時変化を排除して熱流体機器の異常有無を判断することができるから、異常有無の検知精度をさらに向上させることができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(6)に記載の構成において、
前記診断部は、
前記熱流体機器に前記異常可能性なしと診断した場合に前記熱流体機器の前記正常時における前記変化方向又は前記変化量との前回の比較から一定サイクル経過したか否かを判断し、
前記一定サイクル経過したと判断した場合に前記正常時における前記変化方向又は前記変化量との前記比較を実行するように構成されていてもよい。
上記(7)の構成によれば、正常時におけるセンサ感度を把握して記憶部に記憶させる工程を定期的に繰り返し実行することができる。よって、経時変化を考慮したセンサの感度に関する最新の情報を記憶部に記憶させることができる。これにより、熱流体機器に異常可能性ありと診断された際には、状態量を微小変化させて取得した変化方向又は変化量を、記憶部内に記憶された最新のセンサ感度が反映された情報と比較することができるから、熱流体機器の異常有無の判定精度をより一層向上させることができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)~(7)の何れか一つに記載の構成において、
前記熱流体機器は、エンジン、ボイラ又はガスタービンの何れか一つを含んでもよい。
上記(8)の構成によれば、熱流体機器としてエンジン、ボイラ又はガスタービンの何れか一つを含む故障診断システムにおいて、上記何れかで述べた利益を享受することができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(1)~(8)の何れか一つに記載の構成において、
前記診断部は、前記信号を出力して取得した前記状態量の変化方向又は前記変化量に基づき前記熱流体機器に異常があると診断した場合、異常を示した前記状態量の種類から特定される部位の前記異常を解消するための指示を出力するように構成されていてもよい。
上記(9)の構成によれば、診断部により熱流体機器に異常があると診断された場合に、異常を解消するための指示が出力される。例えば、異常ありと診断された部位の異常の内容に応じて、交換や修理のための部品等の発注、清掃等のメンテナンス作業にあたる作業員の手配等を、診断部によりタイムリーに実行することができる。よって、異常発生時における初期対応の負担を軽減しつつ該異常への対応を円滑に行うことができる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(1)~(9)の何れか一つに記載の構成において、
前記故障診断システムは、
前記診断部により前記熱流体機器又は前記センサに異常があると診断された場合にその旨を報知する報知部を備えていてもよい。
上記(10)の構成によれば、熱流体機器又はセンサに異常があると診断された場合、報知部によりその旨が報知される。よって、熱流体機器のオペレータに対して、熱流体機器又はセンサに異常が発生したことを迅速に把握させることができるから、該異常に対する円滑な初期対応を促すことができる。
(11)本開示の少なくとも一実施形態に係る故障診断方法は、
熱流体機器の運転状態に関する状態量をセンサで検知するステップと、
前記センサの検知結果に基づき前記熱流体機器の異常可能性の有無を診断するステップと、
前記診断するステップで前記熱流体機器に前記異常可能性があると診断された場合に、前記状態量を微小変化させるための信号を出力するステップと、
前記信号の出力に応じた前記状態量の変化方向又は変化量を取得するステップと、
取得した前記変化方向又は前記変化量の少なくとも一方に基づき前記熱流体機器又は前記センサの異常有無を診断するステップと、
を備えている。
上記(11)の方法によれば、上記(1)で述べたように、センサの内部チェックを行うことで、センサの故障等による熱流体機器の異常の誤検知を抑制することができる。よって、熱流体機器の異常診断の予測精度を向上させることができる。
(12)幾つかの実施形態では、上記(11)に記載の方法において、
前記異常可能性の有無を診断するステップでは、
前記センサで検知された前記状態量と前記熱流体機器の正常時における前記状態量の範囲を規定する閾値とを比較することで前記熱流体機器の前記異常可能性の有無を診断してもよい。
上記(12)の方法によれば、上記(3)で述べたように、センサで検知された状態量と熱流体機器の正常時における状態量の範囲を規定する閾値とを比較することで、熱流体機器の異常有無が診断される。つまり、センサで検知された状態量が、正常時における該状態量の範囲から外れるように閾値を超えている場合は熱流体機器に異常可能性があると判断され得る。このように、正常時における状態量の範囲の閾値と比較することにより、センサからの入力に基づく熱流体機器の異常可能性の診断精度を向上させることができる。
(13)幾つかの実施形態では、上記(11)又は(12)に記載の方法において、
前記熱流体機器又は前記センサの異常有無を診断するステップでは、
前記信号を出力して取得した前記状態量の前記変化方向又は前記変化量の少なくとも一方と、前記状態量に関して各々の前記熱流体機器に個別の初期データとを比較することで前記熱流体機器又は前記センサの異常有無を診断してもよい。
上記(13)の方法によれば、上記(5)で述べたように、状態量の微小変化を試みて取得した該状態量の変化の方向又は変化量と、状態量に関して各々の熱流体機器に固有の初期データ(例えば出荷時のデータ)とを比較することにより、熱流体機器の個体差を排除して熱流体機器又はセンサの異常の検知精度を向上させることができる。
(14)幾つかの実施形態では、上記(11)~(13)の何れか一つに記載の方法において、
前記故障診断方法は、
前記熱流体機器に前記異常可能性なしと診断された場合に前記信号を出力して前記熱流体機器の正常時における前記状態量の変化方向又は変化量を取得して記憶部に記憶させるステップを備え、
前記熱流体機器又は前記センサの異常有無を診断するステップでは、
前記熱流体機器に前記異常可能性ありと診断された場合に前記信号を出力して取得した前記状態量の前記変化方向又は前記変化量と、前記記憶部に記憶された前記状態量の前記変化方向又は前記変化量とを比較することで前記熱流体機器又は前記センサの異常有無を診断してもよい。
上記(14)の方法によれば、上記(6)で述べたように、熱流体機器に異常可能性がない場合、すなわち正常と診断された場合にも、意図的に状態量を微小変化させてその反応を記憶部に記憶させることにより、センサの感度を定期的に把握することができる。これにより、センサ出力の経時変化を排除して熱流体機器の異常有無を判断することができるから、異常有無の検知精度をさらに向上させることができる。
(15)幾つかの実施形態では、上記(11)~(14)の何れか一つに記載の方法において、
前記故障診断方法は、
前記信号を出力して取得した前記状態量の前記変化方向又は前記変化量に基づき前記熱流体機器に異常があると診断された場合、異常を示した前記状態量の種類から特定される部位の前記異常を解消するための指示を出力するステップを備えていてもよい。
上記(15)の方法によれば、上記(9)で述べたように、診断部により熱流体機器に異常があると診断された場合に、異常を解消するための指示が出力される。例えば、異常ありと診断された部位の異常の内容に応じて、交換や修理のための部品等の発注、清掃等のメンテナンス作業にあたる作業員の手配等を、診断部によりタイムリーに実行することができる。よって、異常発生時における初期対応の負担を軽減しつつ該異常への対応を円滑に行うことができる。
本開示の少なくとも一実施形態によれば、機器の異常診断における誤検知を抑制することができる。
一実施形態に係る故障診断システムの構成例を示すブロック図である。 他の実施形態に係る故障診断システムの構成例を示すブロック図である。 一実施形態に係る故障診断システムにおける異常診断処理を示すフローチャートである。 他の実施形態に係る故障診断システムにおける異常診断処理を示すフローチャートである。 他の実施形態に係る故障診断システムにおける異常診断処理を示すフローチャートである。 他の実施形態に係る故障診断システムにおける異常診断処理を示すフローチャートである。
以下、添付図面に従って本開示の幾つかの実施形態について説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は本開示の少なくとも一実施形態に係る故障診断システムの構成例を示すブロック図である。
図1に非限定的に例示するように、本開示の少なくとも一実施形態に係る故障診断システム1は、熱流体機器5の運転状態に関する状態量を検知するためのセンサ30と、センサ30の検知結果に基づき熱流体機器5の異常可能性を診断するための診断部10と、を備えている。
熱流体機器5は、内部を少なくとも熱流体が流れる機器であり、例えば、エンジン等の内燃機関の他、ボイラ又はガスタービンを含む燃焼装置等のプラント機器を含み得る。すなわち、本開示で述べる作用及び効果は、熱流体機器5としてエンジン、ボイラ又はガスタービンを含む故障診断システム1において享受することができる。
センサ30は、熱流体機器5の運転状態に関連した種々の状態量を検出し、その検出信号を診断部10に出力するようになっている。このようなセンサ30は、監視対象とするパラメータの数に応じて複数設けられていてもよい。例えば、熱流体機器5としてエンジンを適用した場合、監視対象のパラメータは、例えば、給気、排気又は潤滑油の各々の圧力又は温度、若しくは、エンジン回転数などを含み得る。すなわち、上記センサ30は、例えば、給気圧センサ、排気圧センサ、潤滑油圧センサ、給気温度センサ、排気温度センサ、潤滑油温度センサ、エンジン回転数センサ、筒内圧力センサ又は筒内温度センサ等を含み得る。
診断部10は、熱流体機器5に異常が生じた可能性があるか否かを診断するようになっている。このような診断部10としては、例えば、熱流体機器5の異常の有無を遠方で監視する遠隔監視センターや、現地に設置(例えば、工場設置型や乗り物搭載型など)された異常診断システム等の監視システムが含まれ得る。
なお、遠隔監視センターによる監視システムの場合、深刻な故障が発生する前に何らかの兆候を異常として検知し、機器の制御を変更することで故障を未然に防ぐことが行われ得る。この場合は、異常が検知されたとしても直ちに運転を停止させる必要はない。一方で、機器の制御を変更するだけでは対処できず、現地でのメンテナンスが必要となることもあり得る。また、遠隔監視センターは一定間隔で機器の情報を取得するのみで、リアルタイムに機器を制御することが難しい場合もある。
続いて、本開示の少なくとも一実施形態における診断部10の詳細について説明する。
図1に非限定的に例示するように、診断部10は、例えば、コンピュータであってもよく、CPU11、該CPU11が実行する各種プログラムや参照テーブル等のデータを記憶するための記憶部としてのROM(Read Only Memory)13、各プログラムを実行する際の展開領域や演算領域であるワーク領域として機能するRAM(Random Access Memory)12の他、通信ネットワークに接続するための通信部50(通信インターフェースI/F)、図示しない大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)、及び外部記憶装置が装着されるアクセス部などを備えていてもよい。これらは全て、バス14を介して接続され得る。
上記診断部10は、記憶部として種々のデータベース17を含んでいてもよく、データベース17には例えば熱流体機器5の異常診断を行うための種々のテーブル18が格納されていてもよい。更に、診断部10は、例えば、キーボードやマウス等からなる入力部(図示省略)及びデータを表示する液晶表示装置等からなる表示部(図示省略)等と接続されていてもよい。
上記診断部10には、熱流体機器5に設けられたセンサ30から熱流体機器5の運転状態に関する状態量の検出信号が送信されてもよい。
ROM13には、本開示の何れかの実施形態において診断部10が異常を診断(例えば、後述する熱流体機器5自体の異常有無又はセンサ30の異常有無の診断を含む)するための異常診断プログラム15が格納されていてもよい。そして、幾つかの実施形態では、上記CPU11が異常診断プログラム15をROM13から読み出し、RAM12に展開して実行することにより、本開示で説明する異常診断処理が実現され得る。
さらに、本開示の少なくとも一実施形態における診断部10は、熱流体機器5に異常可能性があると診断した場合、熱流体機器5の運転状態に関する状態量を微小変化させるための信号を出力して取得した上記状態量の変化方向又は変化量の少なくとも一方に基づき熱流体機器5又はセンサ30の異常有無を診断するように構成されている。このような処理は、例えば、CPU11が上記異常診断プログラム15を読み出して実行することにより実現され得る。
幾つかの実施形態では、コントローラ2により熱流体機器5が運転状態を制御されるように構成されていてもよい(図1参照)。この場合、コントローラ2は、各々の熱流体機器5の動作を統括制御するように構成され得る。このようなコントローラ2としては、例えば、熱流体機器5としてエンジンを適用した場合、ユーザの要求に応じてエンジンの運転状態を制御するECU(Engine control unit)が含まれ得る。
そして、診断部10は、コントローラ2を介して信号を出力するように構成され得る。また、診断部10は、微小変化後の状態量の変化方向又は変化量を、コントローラ2から取得してもよいし、センサ30から直接的に取得してもよい。
上記構成によれば、センサ30の検知結果に基づき熱流体機器5に異常可能性があると診断された場合、状態量を微小変化させるための信号が診断部10からコントローラ2を介して熱流体機器5に出力される。このようにコントローラ2を介して信号を送信することにより、例えば、コントローラ2による熱流体機器5の制御条件を踏まえた上で、センサ30の異常有無の診断を実現することができる。
上記状態量、すなわち、変化させるパラメータ(微小変化の対象)としては、例えば、熱流体機器5としてエンジンを適用した場合、上述した給気圧等のほか、プラグの点火タイミング、燃料噴射タイミング、EGR(exhaust gas recirculation)率、可変容量型(variable geometry:VG)過給機の開度、又は、WG(waste gate)バルブの開度などが含まれ得る。
このようなパラメータの微小変化は、熱流体機器5を制御するための機能としてコントローラ2がもともと備えている機能を流用することができる。よって、コストを削減できるだけでなく、診断部10がリアルタイムで直接的に熱流体機器5を制御する必要がない。
幾つかの実施形態では、上述した異常診断処理を実行するに際して、まずセンサ30の異常有無を診断するべく、診断部10が、センサ30で検知された状態量と熱流体機器5の正常時における状態量の範囲を規定する閾値とを比較して熱流体機器5の異常可能性を診断するように構成されていてもよい。このような処理は、例えば、CPU11が上記異常診断プログラム15を読み出して異常診断処理を実行することにより実現され得る。なお、この場合の閾値は、熱流体機器5の正常動作時における各種状態量の範囲を予め設定したり取得したりすることで適切に定め、ROM13やデータベース17等の記憶部に記憶されていてもよい。
例えば、熱流体機器5としてエンジンを適用し、センサ30で検知した状態量が予め定めた閾値を超過していて熱流体機器5に異常発生の可能性がある場合、診断部10は、エンジン回転数やエンジン出力についてユーザの要求を満たす範囲を維持しつつ、運転状態を僅かに変化させる信号を出力することで、意図的にセンサ30の出力の変化の方向と変化量とを把握し、これによって熱流体機器5に実際に異常が発生しているか、或いは、センサ30の故障であるかをチェックし得るように構成され得る。
幾つかの実施形態において、状態量を微小変化させるための信号は、状態量の種類に応じて該状態量を予め定めた方向に変化させるための指令を含んでいてもよい。
例えば、熱流体機器5としてエンジンを適用し、変化させるパラメータとして点火プラグの点火タイミングを採用した場合、診断部10は、点火タイミングを僅かに遅らせる(遅角)ための信号を出力する。これは、仮に点火タイミングを早めると(進角)、例えばノッキングによるシリンダ内最高圧力の超過や、機関損傷等のリスクがあり得るため、このようなリスクを回避するべく変化対象のパラメータを安全側に微小変化させるものである。また、仮に進角した場合のNOx増加を回避して排ガス規制を遵守し得る方向への変化を採用するものである。かかる微小変化により、検出される状態量変化(つまりセンサ30の出力)には、例えば、排ガス温度の上昇、過給機回転数の上昇、又は給気圧力の上昇などが含まれ得る。
また、熱流体機器5としてエンジンを適用し、変化させるパラメータとして、例えば過給機のVG開度を採用した場合、診断部10は、VG開度を開く方向に変化させるための信号を出力する。これは、仮にVG開度を閉じる方向に変化させた場合に給気圧力の急上昇によるシリンダ内最高圧力の超過による機関損傷等のリスクを回避するべく、変化対象のパラメータを安全側に微小変化させるものである。かかる微小変化により、検出される状態量変化(センサ30の出力)には、例えば、過給機回転数の低下や給気圧力の低下などが含まれ得る。
このように、状態量の種類に応じて該状態量を予め定めた方向に変化させる構成によれば、例えば、状態量を安全側に微小変化させることで異常そのものを解消することができなくとも熱流体機器5又はセンサ30のいずれの異常可能性を安全に診断することができる。
幾つかの実施形態において、診断部10は記憶部としてのデータベース17を備え、状態量に関して各々の熱流体機器5に個別の初期データを有していてもよい(例えば図1参照)。
このような初期データとしては、例えば、熱流体機器5としてエンジンを適用した場合、該エンジンの出荷時における個別の運転データに含まれる種々のデータが含まれ得る。
そして、診断部10は、上記微小変化のための信号を出力して取得した状態量の変化方向又は変化量の少なくとも一方と初期データとを比較することで熱流体機器5又はセンサ30の異常有無を診断するように構成されていてもよい。このような処理は、例えば、CPU11が上記異常診断プログラム15を読み出して実行することにより実現され得る。
このように、診断部10が各々の熱流体機器5に個別の初期データを有する構成によれば、状態量の微小変化を試みて取得した該状態量の変化方向又は変化量と、状態量に関して各々の熱流体機器5に個別の初期データ(例えば出荷時のデータ)とを比較することにより、熱流体機器5の個体差を排除して熱流体機器5又はセンサ30の異常の検知精度を向上させることができる。
図2は他の実施形態に係る故障診断システムの構成例を示すブロック図である。
図2に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態において、診断部10は、信号を出力して取得した状態量の変化方向又は変化量に基づき熱流体機器5に異常があると診断した場合、異常を示した状態量の種類から特定される部位の異常を解消するための指示を出力するように構成されていてもよい(図6参照)。このような処理は、例えば、CPU11が上記異常診断プログラム15を読み出して実行することにより実現され得る。
また、診断部10は、該診断部10によりセンサ30に異常があると診断された場合にその旨を報知する報知部40を備えていてもよい(図2参照)。
このように報知部40を備えた構成によれば、センサ30に異常があると診断された場合、報知部40によりその旨が報知される。センサ30の異常の場合は、熱流体機器5の異常よりも簡易な対応で回復する場合もあり、熱流体機器5のオペレータに対して、センサ30に異常が発生したことを迅速に把握させ、自身でセンサ30の異常を解消することが可能か判断することができるから、該異常に対する適切な初期対応を促すことができる。
さらに、診断部10は、熱流体機器5に異常可能性なしと診断した場合に上記信号を出力して熱流体機器5の正常時における状態量の変化方向又は変化量を取得して記憶部としてのデータベース17を更新してもよい。つまり、熱流体機器5に異常可能性ありと診断した場合に信号を出力して取得した状態量の変化方向又は変化量と、記憶部(データベース17)に更新された状態量の変化方向又は変化量とを比較することで熱流体機器5又はセンサ30の異常有無を診断するように構成されていてもよい。このような処理は、例えば、CPU11が上記異常診断プログラム15を読み出して実行することにより実現され得る。
上記のようにデータベース17を更新する構成によれば、熱流体機器5に異常可能性がない場合、すなわち正常と診断された場合にも、意図的に状態量を微小変化させてその反応を記憶部としてのデータベース17に記憶させることにより、センサ30の感度を定期的に把握することができる。これにより、センサ30出力の経時変化を排除して熱流体機器5の異常有無を判断することができるから、異常有無の検知精度をさらに向上させることができる。
次に、図3を参照し、上記の異常診断プログラム15を実行した診断部10による異常診断処理であって、本開示の少なくとも一実施形態に係る故障診断方法について説明する。
図3は一実施形態に係る故障診断システムにおける異常診断処理を示すフローチャートである。図3に非限定的に例示するように、本開示の少なくとも一実施形態に係る故障診断方法は、熱流体機器5の運転状態に関する状態量をセンサ30で検知するステップ(ステップS10)と、センサ30の検知結果に基づき熱流体機器5の異常可能性の有無を診断するステップ(ステップS20)と、診断するステップS20で熱流体機器5に異常可能性があると診断された場合(ステップS20:YES)に、状態量を微小変化させるための信号を出力するステップ(ステップS30)と、信号の出力に応じた状態量の変化方向又は変化量を取得するステップ(ステップS40)と、取得した変化方向又は変化量の少なくとも一方に基づき熱流体機器5又はセンサ30の異常有無を診断するステップ(ステップS50)と、を備えている。
そして、診断部10では、微小変化に応じて検知された状態量の変化方向又は変化量が診断部10から出力された信号により意図した通りの正常な変化である場合(ステップS50:YES)は熱流体機器5の異常と判定する(ステップS60)一方、上記微小変化に応じた状態量の変化方向又は変化量が診断部10から出力された信号により意図した通りの正常な変化でない場合(ステップS50:NO)はセンサ30の異常と判定して(ステップS70)、処理を終了する。
このように、診断部10は、熱流体機器5の異常に加え、センサ30の異常も検知できるようになっている。
なお、ステップS20で異常なしと診断された場合(ステップS20:NO)はステップS10に移行して熱流体機器5の運転状態に関する状態量を監視(検知)する処理を繰り返し実行する。
上記の方法によれば、センサ30の検知結果に基づき、熱流体機器5に異常可能性があると診断された場合、診断部10により熱流体機器5の状態量を微小に変化させるための信号が出力され、これによって得られた状態量の変化方向又は変化量に基づき、センサ30の異常有無が判断され得る。そして、上記信号の出力後に取得された状態量の変化方向又は変化量が信号の指示内容と異なる場合はセンサ30の異常と判断され、そうでない場合はセンサ30に問題はなく熱流体機器5の異常と判断され得る。このようにセンサ30の内部チェックを行うことで、センサ30の故障等による熱流体機器5の異常の誤検知を抑制することができる。よって、熱流体機器5の異常診断の予測精度を向上させることができる。
図4は他の実施形態に係る故障診断システムにおける異常診断処理(故障診断方法)を示すフローチャートである。図4に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態において、熱流体機器5の異常可能性の有無を診断するステップS20では、センサ30で検知された状態量と熱流体機器5の正常時における状態量の範囲を規定する閾値とを比較(ステップS21)することで熱流体機器5の異常可能性の有無を診断してもよい。
そして、診断部10は、検知した状態量が閾値以上である場合(ステップS22:YES)は熱流体機器5の異常可能性ありと診断し(ステップS23)、検知した状態量が閾値未満の場合(ステップS22:NO)は熱流体機器5の異常可能性なしと診断して(ステップS24)、異常可能性の診断処理を終了してもよい。
上記の方法によれば、センサ30で検知された状態量と熱流体機器5の正常時における状態量の範囲を規定する閾値とを比較することで、熱流体機器5の異常有無が診断される。つまり、センサ30で検知された状態量が、正常時における該状態量の範囲から外れるように閾値を超えている場合は熱流体機器5に異常可能性があると判断され得る。このように、正常時における状態量の範囲の閾値と比較することにより、センサ30からの入力に基づく熱流体機器5の異常可能性の診断精度を向上させることができる。
幾つかの実施形態において、故障診断方法は、熱流体機器5に異常可能性なしと診断された場合(ステップS20:NO)に上記微小変化のための信号を出力して熱流体機器5の正常時における状態量の変化方向又は変化量を取得して記憶部を更新させるステップを備えていてもよい。
そして、熱流体機器5又はセンサ30の異常有無を診断するステップ(ステップS50)では、熱流体機器5に異常可能性ありと診断された場合(ステップS20:YES)に上記微小変化のための信号を出力(ステップS30)して取得(ステップS40)した状態量の変化方向又は変化量と、記憶部(データベース17)に記憶された状態量の変化方向又は変化量とを比較することで熱流体機器5又はセンサ30の異常有無を診断してもよい(ステップS50)。
図5は他の実施形態に係る故障診断システムにおける異常診断処理を示すフローチャートである。
図5に非限定的に例示するように、上記構成において、診断部10は、熱流体機器5に異常可能性なしと診断した場合(ステップS20:NO)に熱流体機器5の正常時における変化方向又は変化量との前回の比較から一定サイクル経過したか否かを判断(ステップS81)し、一定サイクル経過したと判断した場合(ステップS82:YES)に正常時における変化方向又は変化量との比較(ステップS50)を実行するように構成されていてもよい。
上記サイクルは、例えば、前回の比較からの時間に基づき判断してもよい(例えば、1回/週、1回/月など)。或いは、前回の比較から異常可能性の有無の診断(ステップS20)が実行された回数に基づき判断してもよい(例えば、1/100回など)。
このような構成によれば、正常時におけるセンサ30感度を把握して記憶部に更新させる工程(ステップS84)を定期的に繰り返し実行することができる。よって、経時変化を考慮したセンサ30の感度に関する最新の情報を記憶部に記憶させることができる。これにより、熱流体機器5に異常可能性ありと診断された際には、状態量を微小変化させて取得した変化方向又は変化量を、記憶部内に記憶された最新のセンサ30感度が反映された情報と比較することができるから、熱流体機器5の異常有無の判定精度をより一層向上させることができる。
一方、センサに異常が発生しているにもかかわらず、その変化データを正常値として更新してしまう可能性があるため、一定回数もしくは一定期間に限って更新してもよい。
図6は他の実施形態に係る故障診断システムにおける異常診断処理を示すフローチャートである。図6に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態では、上記微小変化のための信号を出力して取得した状態量の変化方向又は変化量に基づき熱流体機器5に異常があると診断された場合、異常を示した状態量の種類から特定(ステップS61)される部位の異常を解消するための指示を出力するステップ(ステップS62)を備えていてもよい。
異常を解消するための指示は、異常の内容又は部位に応じた各種の手配先60に診断部10から手配信号を送信することで実現され得る。
監視対象とする状態量から得られる異常の内容とその異常を解消するための対応としては以下の項目が挙げられる。
すなわち、把握された異常の内容が、例えば、排ガス温度のシリンダ間におけるばらつき(各々のシリンダ間における排ガス温度の差)が過大である場合は、診断部10から手配先60に部品(例えば点火プラグ)の手配又は交換を指示する信号を送信してもよい。また、把握された異常の内容が、例えば、軸受温度の上昇や、軸受出口の潤滑油温度の上昇である場合、診断部10から手配先60に部品(例えば軸受メタル)の手配又は交換を指示する信号を送信してもよい。また、把握された異常の内容が、例えば、給気圧力の低下である場合、診断部10から手配先60にサービス員の派遣(例えば過給機の翼の清掃のため)を依頼する信号を送信してもよい。さらに、把握された異常の内容が、例えば、異常燃焼(ノッキング)である場合、診断部10から手配先60にサービス員の派遣(例えばピストン、シリンダの洗浄や燃焼残渣を除去するため)を依頼する信号を送信してもよい。
上記の構成又は方法によれば、診断部10により熱流体機器5に異常があると診断された場合に、診断部10から異常を解消するための指示(信号)が自動的に出力される。例えば、異常ありと診断された部位の異常の内容に応じて、交換や修理のための部品等の発注、清掃等のメンテナンス作業にあたる作業員の手配等を、作業員の判断を介することなく診断部10によりタイムリーに実行することができる。よって、異常発生時における初期対応の負担やタイムラグを低減しつつ該異常への対応を円滑に行うことができるから、熱流体機器5の稼働率の低下を防止することができる。
なお、上述した幾つかの実施形態に係る故障診断システム1は、複数の情報処理装置を備えてもよく、これらの情報処理装置は、各処理を分散して行ってもよい。
また、上述した幾つかの本実施形態の各処理を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、上述した種々の処理を行ってもよい。
なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWW(World Wide Web)システムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read-only Memory)、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD(Compact Disc)-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
上述した本開示の少なくとも一実施形態によれば、熱流体機器5(機器)の異常診断における誤検知を抑制することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変更を加えた形態や、これらの形態を組み合わせた形態も含む。
1 故障診断システム
2 コントローラ(ECU)
5 熱流体機器(被制御対象)
10 診断部(遠隔監視センター/現地設置の異常診断システム)
11 CPU
12 RAM
13 ROM(記憶部)
14 バス
15 異常診断プログラム
17 データベース(記憶部)
18 テーブル
30 センサ
40 報知部(アラーム)
50 通信部
60 手配先(近隣サービス拠点/在庫管理場所)

Claims (14)

  1. 熱流体機器の運転状態に関する状態量を検知するためのセンサと、
    前記センサで検知した前記状態量を正常時における状態量の範囲を規定する閾値と比較することにより、前記熱流体機器の異常可能性を診断するための診断部と、
    記憶部と、
    を備え、
    前記診断部は、前記熱流体機器に前記異常可能性があると診断した場合、前記状態量を微小変化させるための信号を出力して取得した前記状態量の変化方向又は変化量の少なくとも一方が正常な変化であるか否かに基づき前記熱流体機器又は前記センサの異常有無を診断するように構成されており、
    前記診断部は、前記熱流体機器に前記異常可能性なしと診断した場合に、前記正常な変化として、前記信号を出力して前記熱流体機器の正常時における前記状態量の変化方向又は変化量を取得して前記記憶部に記憶させ、
    前記診断部は、
    前記熱流体機器に前記異常可能性なしと診断した場合に前記熱流体機器の前記正常時における前記変化方向又は前記変化量との前回の比較から一定サイクル経過したか否かを判断し、
    前記熱流体機器に前記異常可能性なしと診断し、且つ、前記一定サイクル経過したと判断した場合に前記信号を出力して前記熱流体機器の正常時における前記状態量の変化方向又は変化量を取得して前記記憶部に記憶された前記正常な変化を更新するように構成されている
    ことを特徴とする故障診断システム。
  2. 前記信号は、前記状態量の種類に応じて前記状態量を予め定めた方向に変化させるための指令を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の故障診断システム。
  3. 前記診断部は、前記熱流体機器の運転状態を制御するためのコントローラを介して前記信号を出力するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の故障診断システム。
  4. 前記閾値は、前記熱流体機器の正常時における前記状態量の範囲を規定する
    ことを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載の故障診断システム。
  5. 前記診断部は、
    前記状態量に関して各々の前記熱流体機器に前記正常な変化に対応する個別の初期データを有し、
    前記信号を出力して取得した前記状態量の前記変化方向又は前記変化量の少なくとも一方と前記初期データとを比較することで前記熱流体機器又は前記センサの異常有無を診断するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載の故障診断システム。
  6. 前記熱流体機器に前記異常可能性ありと診断した場合に前記信号を出力して取得した前記状態量の変化方向又は変化量と、前記記憶部に記憶された前記状態量の前記変化方向又は前記変化量とを比較することで前記熱流体機器又は前記センサの異常有無を診断するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1~5の何れか一項に記載の故障診断システム。
  7. 前記熱流体機器は、エンジン、ボイラ又はガスタービンの何れか一つを含む
    ことを特徴とする請求項1~6の何れか一項に記載の故障診断システム。
  8. 前記信号を出力して取得した前記状態量の変化方向又は前記変化量に基づき前記熱流体機器に異常があると診断した場合、異常を示した前記状態量の種類から特定される部位の前記異常を解消するための指示を出力するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1~7の何れか一項に記載の故障診断システム。
  9. 前記診断部により前記熱流体機器又は前記センサに異常があると診断された場合にその旨を報知する報知部を備えている
    ことを特徴とする請求項1~8の何れか一項に記載の故障診断システム。
  10. 熱流体機器の運転状態に関する状態量をセンサで検知するステップと、
    前記センサで検知した前記状態量を正常時における状態量の範囲を規定する閾値と比較することにより、前記熱流体機器の異常可能性を診断するステップと、
    前記診断するステップで前記熱流体機器に前記異常可能性があると診断された場合に、前記状態量を微小変化させるための信号を出力するステップと、
    前記信号の出力に応じた前記状態量の変化方向又は変化量を取得するステップと、
    取得した前記変化方向又は前記変化量の少なくとも一方が正常な変化であるか否かに基づき前記熱流体機器又は前記センサの異常有無を診断するステップと、
    前記熱流体機器に前記異常可能性なしと診断した場合に、前記正常な変化として、前記信号を出力して前記熱流体機器の正常時における前記状態量の変化方向又は変化量を取得して記憶部に記憶させるステップと、
    前記熱流体機器に前記異常可能性なしと診断した場合に前記熱流体機器の前記正常時における前記変化方向又は前記変化量との前回の比較から一定サイクル経過したか否かを判断するステップと、
    前記熱流体機器に前記異常可能性なしと診断し、且つ、前記一定サイクル経過したと判断した場合に前記信号を出力して前記熱流体機器の正常時における前記状態量の変化方向又は変化量を取得して前記記憶部に記憶された前記正常な変化を更新するステップと、
    を備えたことを特徴とする故障診断方法。
  11. 前記閾値は、前記熱流体機器の正常時における前記状態量の範囲を規定する
    ことを特徴とする請求項10に記載の故障診断方法。
  12. 前記熱流体機器又は前記センサの異常有無を診断するステップでは、
    前記信号を出力して取得した前記状態量の前記変化方向又は前記変化量の少なくとも一方と、前記状態量に関して各々の前記熱流体機器に前記正常な変化に対応する個別の初期データとを比較することで前記熱流体機器又は前記センサの異常有無を診断する
    ことを特徴とする請求項10又は11に記載の故障診断方法。
  13. 前記熱流体機器又は前記センサの異常有無を診断するステップでは、
    前記熱流体機器に前記異常可能性ありと診断された場合に前記信号を出力して取得した前記状態量の前記変化方向又は前記変化量と、前記記憶部に記憶された前記状態量の前記変化方向又は前記変化量とを比較することで前記熱流体機器又は前記センサの異常有無を診断する
    ことを特徴とする請求項10~12の何れか一項に記載の故障診断方法。
  14. 前記信号を出力して取得した前記状態量の前記変化方向又は前記変化量に基づき前記熱流体機器に異常があると診断された場合、異常を示した前記状態量の種類から特定される部位の前記異常を解消するための指示を出力するステップを備えている
    ことを特徴とする請求項10~13の何れか一項に記載の故障診断方法。
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