JP5713232B2 - ノイズフィルタ - Google Patents

ノイズフィルタ Download PDF

Info

Publication number
JP5713232B2
JP5713232B2 JP2010248097A JP2010248097A JP5713232B2 JP 5713232 B2 JP5713232 B2 JP 5713232B2 JP 2010248097 A JP2010248097 A JP 2010248097A JP 2010248097 A JP2010248097 A JP 2010248097A JP 5713232 B2 JP5713232 B2 JP 5713232B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
coil
noise filter
legs
core
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010248097A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011124553A (ja
Inventor
伊藤 亨
亨 伊藤
澤 将裕
将裕 澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Metals Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP2010248097A priority Critical patent/JP5713232B2/ja
Publication of JP2011124553A publication Critical patent/JP2011124553A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5713232B2 publication Critical patent/JP5713232B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Filters And Equalizers (AREA)

Description

本発明は、ノーマルモードノイズ及びコモンモードノイズを低減する小型フィルタに関するものである。
近年、車載電子機器の高性能化が進んでいる。更に、これら車載電子機器を、互いにLIN(Local Interconnect Network)やCAN(Controller Area Network)等の車載LANネットワークで繋いだ車が一般化しつつある。このため、車1台当たりのECU(Electronic Control Unit)搭載数が増加し、電子部品数が大幅に伸びている。このような状況の中で、ノイズ対策部品に対して、より高性能化、小型化が求められている。
前記、電子機器のノイズ対策部品として、一般に軟磁性材料からなるコアに導線を巻回することによりコイルを形成した部品が使用されている。
図7に、コイル部品を使用したノイズ対策の一例を示す。軟磁性トロイダルコア12を使用したコモンモードチョークコイル11と、棒状の軟磁性コア14を使用したノーマルモードチョークコイル13を用いたノイズフィルタである。コモンモードチョークコイル11は、線路AA´とGND間のコモンモードノイズの低減に効果があり、ノーマルモードチョークコイル13は、線路AA´のノーマルモードノイズの低減に効果がある。
ノーマルモードチョークコイル13に使用する軟磁性コア14は、直流重畳特性を有する必要があり、高い飽和磁束密度を持つFe系合金の軟磁性材料が好ましいが、図7に示すように開磁路にすることで直流重畳特性を向上させ、安価なソフトフェライト材が使用できる。
しかし、図7の構成では少なくともコモンモードノイズ用部品とノーマルモード用部品が必要であり、前記からなるノイズフィルタの取付には、広い面積を要し、搭載する機器の小型化を制限していた。
そこで、前記問題を解決するものとして、特許文献1に記載されている、コモンモードチョークコイルにノーマルモードチョークコイルの機能を付加し、コイル部品1個にてコモンモードノイズおよびノーマルモードノイズを対策したものが、図8に示すコモンモードノイズフィルタである。
図8のコモンモードノイズフィルタ20は、使用する軟磁性コア21が磁脚を3つ有し、中脚22は一部に空隙ギャップを有し、2つの側脚23、24にはコイル25、26がそれぞれ設けられている。このコモンモードノイズフィルタ20は、使用する軟磁性コア21内において、側脚23と側脚24を経路とする磁路27(一点波線表示)の磁束によって、コイル25あるいはコイル26がインピーダンスを発生させて、コモンモードノイズを低減する。また、各コイルに重畳するノーマルモードノイズに対しては、軟磁性コア21内において、中脚22と空隙ギャップを共通の磁路とする磁路28(点線表示)の磁束によって、コイル25およびコイル26にインピーダンスが発生して、ノーマルモードノイズを低減する。
特許文献2には、特許文献1に記載のコモンモードノイズフィルタの2コイル間の絶縁性を向上させることにより、より小型化する提案がされている。
特開2005−116792号公報 特開2008−5171号公報
発明者は特許文献1に記載のコア構造(図8)において、コアのサイズに注目し、小型化の検討を行ったが、ノーマルモードノイズの低減に非常に有効な中脚の存在によって、小型化に限界があるという認識に至った。
そこで、発明者は、前記問題点を鑑み、ノーマルモードノイズ及びコモンモードノイズを低減する小型フィルタにおいて、中脚が不要で、小型化が可能なノイズフィルタを提供することを目的とする。
発明者は、コア形状を検討し、コアの中脚が無くても、磁脚両端にツバ部を形成することにより、ノーマルモードノイズ、コモンモードノイズのいずれに対しても低減効果が顕著で、かつ中脚が無いため、より小型化が可能なノイズフィルタを見出したものである。
本発明は、2つの磁脚と、前記2つの磁脚の端部間を接続する2つのツバ部を有する軟磁性コアと、前記2つの磁脚のそれぞれに設けられたコイルと、を備えるノイズフィルタであって、前記ツバ部の周辺部は、前記コイルの外側露出表面よりも、外側に張り出ており、前記2つの磁脚の断面積をそれぞれa、bとしたとき、a>b≧0.2aである関係を満足することを特徴とするノイズフィルタである。
また、本発明は、前記ツバ部の、前記コイルの外側露出表面よりも外側に張り出している面積率Fを、F=(S−L)/Sと定義したとき、
(ここで、Sはツバ部の磁脚軸方向に垂直な断面積、Lは磁脚を含めたコイル部を磁脚軸方向でツバ部に投影された最外周までの面積の合計、である。)
F≧0.25であることを特徴とするノイズフィルタである。
また、本発明は、前記軟磁性コアは、2磁脚の軸方向の中央部分に分割面を有し、前記分割面にて2分割される前記軟磁性コアは、分割面に対して面対称であり、かつ、前記2分割面が、互いに全面にて対面していることを特徴とするノイズフィルタである。
また、本発明は、前記2磁脚にそれぞれ導線を巻回したコイルのターン数、及び導線の断面積が同値であることを特徴とするノイズフィルタである。
また、本発明は、軟磁性コアがMnZnフェライトコアであり、巻回したコイルと前記MnZnフェライトコアとの間に絶縁フィルムを有することを特徴とするノイズフィルタである。
本発明によれば、特許文献1、2に記載されているような軟磁性コアの中脚が不要となるため、従来に比べて、コア形状、フィルタ形状をより小型化できる。
磁脚の両端のツバ部が、対向するツバ部分と空間で磁路を形成し、従来技術における中脚の作用を有している。
また、従来構造では、図8に示すようにコイル部分がコア外形から出っ張るためにコイル部分を保護し、固定するためにツバ部を有するボビン29が必要であったが(特許文献1の図4の23、24、特許文献2の図1の14b参照)、本発明ではボビンが不要となり、より小型化が可能となる。
本発明実施例1のノイズフィルタの斜視図 本発明実施例1のノイズフィルタのa方向及びb方向からの概略図 本発明実施例1のノイズフィルタの直流重畳特性を示す特性図 本発明実施例2のノイズフィルタのa方向及びb方向からの概略図 本発明実施例3のノイズフィルタのa方向及びb方向からの概略図 ノイズフィルタ評価時のコイル結線状態を示す説明図 従来のノイズフィルタの概略構成図 従来のノイズフィルタの概略構成図 本発明で規定する面積率Sの説明図
本発明者は、ノーマルモードノイズ、コモンモードノイズのいずれに対してもノイズ低減効果に優れる小型ノイズフィルタの構造について検討し、2磁脚の両端にツバ部を形成することにより、従来の中脚を有する構造のノイズフィルタに比べて、いっそうの小型化が可能であるという顕著な効果を見出したものである。
具体的には、図6に示すように2つのコイルを結線し、インダクタンス及び直流抵抗を測定した。2つのコイルの直列接続したインダクタンスをNML、直流抵抗をRdcとし、2つのコイルの並列接続したインダクタンスをCMLとし、NMLが2μH以上、CMLが25μH以上、Rdcが5mΩ以下の仕様を満足するようにコア形状、コイルのターン数、コイルを形成する導線線径を種々検討した。その結果、前記仕様を満足するための外形寸法としては、図8に示す構成の場合、磁脚方向の長さAが26mm、2磁脚に直交方向の長さBが30mm、高さCが21mm、が限界であり(比較例参照)、より小型化できないという問題があった。本発明者は、その小型化できない問題に対して、小型化を実現するための構成を見出した。ここで、磁脚方向の長さA、2磁脚に直交方向の長さB、高さCとは図8に示す通りである。
本発明では、2磁脚の両端に、ツバ部が2磁脚にわたり連続して形成されている。また、前記ツバ部の周辺部は、巻回されている2つのコイルの外側露出表面よりも、外側に張り出している。前記コイルの外側に張り出したツバ部周辺部は、対向するツバ部周辺部間で、ツバ部の間隔がギャップとなる磁路が形成される。
従って、ツバ部は、軟磁性コアの一部として機能しているため、コイル外側露出表面からの張り出しが大きいほど磁路形成能力が高くなる。ツバ部の厚さは、軟磁性コア材料の飽和磁束密度と2磁脚に接続されているツバ部の断面積から磁束が飽和しないように設計されるものである。前記含めて、フィルタのサイズと必要とするノイズ低減効果等を考慮して、軟磁性コアの形状は適宜決定されるものである。
本発明では、前記板状ツバ部の、前記巻回されている2コイルの外側露出表面よりも、外側に張り出している面積率Fを、
F=(S−L))/Sと定義したとき、
(ここで、
Sはツバ部の磁脚軸方向に垂直な断面積、
Lは磁脚を含めたコイル部を磁脚軸方向でツバ部に投影された最外周までの面積の合計、である。)
前記、面積率F、ツバ部の磁脚軸方向に垂直な断面積S、磁脚を含めたコイル部を磁脚軸方向でツバ部に投影された最外周までの面積の合計Lについて説明する。
図9に、図2(b)の図を例にして説明する。Sはツバ部の長辺Bと短辺Cの積で表される。磁脚を含めたコイル部を磁脚軸方向でツバ部に投影された最外周までの面積の合計Lは図9中の網目部分15となる。コイルのリード部分は網目部分には含まれない。従って、(S−L)は、図9のツバ部の磁脚軸方向に垂直な面積S(長辺Bと短辺Cの積)から、網目部分15の面積を減じた部分であって、斜線部分16である。よって面積率Fは、面積S(長辺Bと短辺Cの積)に対する、斜線部分16の率となる。
F≧0.25を満足すれば、ノーマルモードノイズ、コモンモードノイズのいずれに対しても優れたノイズ低減効果を得ることができる。
より好ましくは、F≧0.3であり、ノイズ低減効果がいっそう大きくなる。
また、Fが増加することは、ツバ部の張り出し量が磁脚とコイル巻回部の断面積に対して大きくなると解されるが、この場合、ノイズフィルタの組み立て時や、ハンドリング時に、外部からの応力によってツバ部周辺への欠けやクラックの発生の恐れがある。このため、Fの上限として0.7未満が好ましい。
本発明では、2つの磁脚は同一の断面積である必要は無い。即ち、片側の断面積を小さくすることで、特性の劣化を起こさず、さらに小型化することができる。つまり、目標とするフィルタ形状(取付面積、フィルタ体積)と、必要なノイズ低減効果を検討することで、より小型化が可能となる。ここで、2つの磁脚の断面積をそれぞれa、bとしたとき、a≧b≧0.2aである関係を満足することが好ましい。bが0.2a未満となるとコモンモードノイズに対するノイズ低減効果が十分得られない。また、磁脚の断面形状は円である必要は無く、2つのコイル間の絶縁を考慮して、楕円形状や角丸長方形なども可能である。前記、角丸長方形とは、後述の(実施例3)に記載のように、長方形の2長辺を、前記長辺長を直径とする2つの半円で挟んだ形状を意味している。
本発明の軟磁性コアにおいて、2磁脚の軸方向の中央部分に分割面を有し、前記分割面にて2分割される前記軟磁性コアは、分割面に対して面対称であり、かつ、前記2分割面が、互いに全面にて対面していることが好ましい。
前記構造にすることにより、予め巻回したコイルに対して、コイル両端から、磁脚部分を挿入することにより容易に組み立てが可能となる。
また、必要に応じて、前記2つの分割面の間に、非磁性のスペーサを挿入することで容易に磁気ギャップを形成することができる。
本発明のノイズフィルタにおいて、2磁脚にそれぞれ導線を巻回したコイルのターン数、及び導線の断面積が同値であることが好ましい。コモンモードノイズに対して、2つのコイルのターン数、及び導線の断面積が等しくすることによって、十分なノイズ低減効果を得ることができる。
軟磁性コアとして、Mn系、またはNi系フェライトはプレス成形後焼成によって作製されるため、形状の自由度が高く、安価であり好ましい。Mn系フェライトは、比抵抗が小さいので、絶縁皮膜導線を巻回したコイルとの間の絶縁を十分確保するために、絶縁フィルムを介するのが好ましい。
絶縁フィルムとしては、耐熱性と強度の点から、ノーメックス(登録商標)ペーパーなどのアラミド紙やカプトン(登録商標)などのポリイミドフィルムが好ましい。
本発明は、2つの磁脚と、前記2つの磁脚の端部間を接続する2つのツバ部を有する軟磁性コアと、前記2つの磁脚のそれぞれに設けられたコイルと、を備えるノイズフィルタであって、
前記ツバ部の周辺部は、前記コイルの外側露出表面よりも、外側に張り出していることを特徴とするノイズフィルタである。
また、本発明は、前記ツバ部の、前記コイルの外側露出表面よりも外側に張り出している面積率Fを、
F=(S−L)/Sと定義したとき、
(ここで、
Sはツバ部の磁脚軸方向に垂直な断面積、
Lは磁脚を含めたコイル部を磁脚軸方向でツバ部に投影された最外周までの面積の合計、である。)
F≧0.25であることを特徴とするノイズフィルタである。
また、本発明は、前記2磁脚の断面積をそれぞれa、bとしたとき、a≧b≧0.2aである関係を満足することを特徴とするノイズフィルタである。
また、本発明は、前記軟磁性コアは、2磁脚の軸方向の中央部分に分割面を有し、前記分割面にて2分割される前記軟磁性コアは、分割面に対して面対称であり、かつ、前記2分割面が、互いに全面にて対面していることを特徴とするノイズフィルタである。
また、本発明は、前記2磁脚にそれぞれ導線を巻回したコイルのターン数、及び導線の断面積が同値であることを特徴とするノイズフィルタである。
また、本発明は、軟磁性コアがMnZnフェライトコアであり、巻回したコイルと前記MnZnフェライトコアとの間に絶縁フィルムを有することを特徴とするノイズフィルタである。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に述べる。以下に記載の軟磁性コア材料として、日立金属株式会社製のMnZnフェライトコア材MT30Dを使用した。
(比較例)
図8に示す軟磁性コアを含むノイズフィルタにおいて、NML=2.5μH、CML=40.0μH、Rdcが4.5mΩを得るには、A=26mm、B=30mm、C=21mmの外形寸法が必要であった。尚、中脚の軸方向の大きさは7mm角であった。
ここで、NML、CML、Rdcとは、図6に示すように2つのコイルを結線し、インダクタンス及び直流抵抗を測定し、2つのコイルの直列接続したインダクタンスがNML、直流抵抗がRdcであり、2つのコイルの並列接続したインダクタンスがCMLである。
前記軟磁性コアは、面対称になるように、外側2磁脚の中央部分で分割されていて、前記分割面全面で対面するように、対向する磁脚のベース部分の外側部分同士を、2磁脚及びボビンの外側を挟んで、テープで固定している。
また、前記NML及びCMLのインダクタンスとRdcを得るために、直径1.8mmの絶縁皮膜導線を6ターン巻回したコイルをボビンに形成し、外側の2磁脚がコイルボビンに挿入されるよう作製した。
参考例) 前記比較例と同等のNML=2.5μH、CML=40.0μH、Rdcが4.5mΩを得るためのノイズフィルタ形状を検討した。 その結果、図1、図2(図1のa、b方向からの概略図)に示すように、形状がA=24mm、B=30mm、C=20mm、d(磁脚の直径)=11mm、ツバ部4、5の厚さが2mmである軟磁性コア1の2磁脚2、3に、それぞれ直径1.8mmの絶縁皮膜導線8を6ターン巻いてコイル6、7を形成することにより、前記比較例と同等のNML、CML、Rdcを得ることができた。 参考例において、前述の面積率Fを計算する。ツバ部断面積S=30mm×20mm=600mmで、L=334.8mm(直径(11mm+1.8mm+1.8mm)の円の面積の2倍)となるので、F=(S−L)/S=0.442となることがわかる。 比較例に比べて、Aが2mm、Cが1mm小さくなっている。(Bは同値) 前記軟磁性コアは、面対称になるように、2つの磁脚のそれぞれの中央部分で分割されていて、前記分割面全面で対面するように、対向する2つのツバ部4、5の外側部分同士を、2つの磁脚及びコイルの外側を挟んで、テープで固定している。また、コイル6、7とツバ部4、5との間、及びコイル6、7と磁脚2、3の間にはそれぞれ絶縁フィルム9としてポリイミドフィルムを挟んでいる。 図3に本実施例のノイズフィルタを、室温22℃、周波数100kHz、OSCレベル1Vの条件でNMLを測定した直流重畳特性を示す。直流電流値Idc=70A付近まで、2つのコイルを直列接続したインダクタンスNMLの低下は認められず、優れた直流重畳特性であることが分かる。
実施例1) 前記参考例に比べて、より小型化のため、磁脚の断面積を検討した。その結果、2つの磁脚の両方の断面積を小さくすると、断面積を小さくするに伴って、NML及びCMLのインダクタンスが減少して特性が劣化するが、片方のみの断面積を小さくしても、NML、CMLには変化しないということが分かった。そこで、参考例では、両磁脚の直径dが11mmであるが、片側のみの直径を小さくして、同等の特性が得られる限界を調べた。 その結果、片側の直径11mmを4.92mmにしても同等の特性(NML=2.5μH、CML=40.0μH、Rdcが4.5mΩ)が得られることが分かった。この場合、実施例1に比べて、コイルの直径を1.8mmから1.3mmと小さくし、ターン数を6から5と1つ減少させている。 実施例1において、前述の面積率Fを計算する。ツバ部断面積S=24mm×20mm=480mmで、L=189.68mm(直径(11mm+1.3mm+1.3mm)の円の面積と直径(4.92mm+1.3mm+1.3mm)の円の面積の合計)となるので、F=(S−L)/S=0.605となることがわかる。 尚、片側の磁脚の直径を4.92mm未満にすると、CMLが急減することが分かった。図4に示すように、磁脚2の直径を11mm(d1)、磁脚3の直径を4.92mm(d2)として、形状がA=14mm、B=24mm、C=20mm、ツバ部4、5の厚さが2mmである軟磁性コア1の2磁脚2、3に、それぞれ直径1.3mmの絶縁皮膜導線8を5ターン巻いてコイル6、7を形成することによりフィルタを作製した。実施例1と同様に前記軟磁性コアは2分割され、テープで固定されている。 比較例に比べて、Aが12mm、Bが6mm、Cが1mm小さくなっている。また、実施例1に比べて、Aが10mm、Bが6mm小さくなっている。(Cは同値。) 実施例1では、2つの磁脚の断面形状は円であるが、断面積が異なっていて、直径の比が11:4.92であることより、断面積比は、5:1である。 実施例1のノイズフィルタを、参考例と同様の条件で直流重畳特性を測定したところ、参考例と同等の結果であった。
実施例2) 前記実施例1に比べて、更に小型化のため、2つの磁脚の内、断面積が大きい磁脚の断面形状を検討した。その結果、断面積不変のままで、B方向の磁脚の厚さを小さくすることで、更なる小型化が可能であることが分かった。 即ち、図5に示すように、形状がA=14mm、B=22mm、C=20mm、d11=9mm、d12=12.5mm、d2=4.92mm、ツバ部4、5の厚さが2mmである軟磁性コア1の2磁脚2、3に、それぞれ直径1.3mmの絶縁皮膜導線8を6ターン巻いてコイルを形成することにより作製したフィルタにおいても、同等特性:NML=2.5μH、CML=40.0μH、Rdcが4.5mΩ、が得られた。実施例1と同様に前記軟磁性コア1は2分割され、テープで固定されている。 実施例2において、前述の面積率Fを計算する。ツバ部断面積S=22mm×20mm=440mmで、L=190.7mm(長辺(9mm+1.3mm+1.3mm)×短辺3.5mmの長方形と直径(9mm+1.3mm+1.3mm)の円の面積と、直径(4.92mm+1.3mm+1.3mm)の円の面積の合計)となるので、F=(S−L)/S=0.566となり、大きな値であることがわかる。 実施例2では、2つの磁脚2、3の内、断面積の小さい磁脚3の断面形状は円(直径5mm)であるが、断面積の大きい磁脚2の断面形状は、3.5mm×9mmの長方形の2長辺を、直径9mmの半円で挟んだ形状となっている。この断面積は、実施例1、2での直径11mmの円と同値の約95mmである。 実施例1実施例2で、断面積の大きい磁脚の形状は異なるが、断面積は約95mmで同値である。 比較例に比べて、Aが12mm、Bが8mm、Cが1mm小さくなっている。また、参考例に比べて、Aが10mm、Bが8mm小さくなっている。(Cは同値。)更に、実施例1に比べて、Bが2mm小さくなっている。(A、Cは同値。) 実施例2のノイズフィルタを、参考例と同様の条件で直流重畳特性を測定したところ、参考例と同等の結果であった。
実施例3参考例の軟磁性コア1は、面対称になるように、2つの磁脚2、3の中央部分で分割され、前記分割面全面で対面するように、対向する2つのツバ部4、5の外側部分同士を2つの磁脚2、3及びコイル6、7の外側を挟んで、テープで固定しているものであったが、実施例3では、プレス成形金型を用いて、図1、図2に示されているC寸法の方向にMnZnフェライト顆粒をプレス成形後、焼成することによって、前記参考例と同形状の軟磁性コアを得た。前記軟磁性コアに参考例と同様にコイルを形成し、ノイズフィルタを作製し、参考例と同等の結果が得られた。 実施例3のコア作製方法では、コアにコイルを直接巻回する必要があるため、コイル形成工数が大きいという欠点があるが、量産時の特性ばらつきは低減されるという利点を有している。
実施例4参考例の軟磁性コア1は、面対称になるように、2つの磁脚2、3の中央部分で分割され、前記分割面全面で対面するように、対向する2つのツバ部4、5の外側部分同士を2つの磁脚2、3及びコイル6、7の外側を挟んで、テープで固定しているものであったが、実施例4では、(片側ツバ部)と(2つの磁脚+片側ツバ部)の非対称に分割できる軟磁性コアを用いて、ノイズフィルタを作製した。その結果、参考例と同様の結果が得られた。
以上、実施例1、2、参考例及び比較例のNML、CML、Rdc、A、B、Cを表1に示す。
Figure 0005713232
1 軟磁性コア
2、3 磁脚
4、5 ツバ部
6、7 コイル
8 絶縁皮膜導線
9 絶縁フィルム
10 ノイズフィルタ

Claims (5)

  1. 2つの磁脚と、前記2つの磁脚の端部間を接続する2つのツバ部を有する軟磁性コアと、前記2つの磁脚のそれぞれに設けられたコイルと、を備えるノイズフィルタであって、
    前記ツバ部の周辺部は、前記コイルの外側露出表面よりも、外側に張り出しており、
    前記2つの磁脚の断面積をそれぞれa、bとしたとき、a>b≧0.2aである関係を満足することを特徴とするノイズフィルタ。
  2. 前記ツバ部の、前記コイルの外側露出表面よりも外側に張り出している面積率Fを、
    F=(S−L)/Sと定義したとき、
    (ここで、Sはツバ部の磁脚軸方向に垂直な断面積、Lは磁脚を含めたコイル部を磁脚軸方向でツバ部に投影された最外周までの面積の合計、である。)
    F≧0.25であることを特徴とする請求項1に記載のノイズフィルタ。
  3. 前記軟磁性コアは、2つの磁脚の軸方向の中央部分に分割面を有し、前記分割面にて2分割される前記軟磁性コアは、分割面に対して面対称であり、かつ、前記2分割面が、互いに全面にて対面していることを特徴とする請求項1又は2に記載のノイズフィルタ。
  4. 前記2つの磁脚にそれぞれ導線を巻回したコイルのターン数、及び導線の断面積が同値であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のノイズフィルタ。
  5. 軟磁性コアがMnZnフェライトコアであり、巻回したコイルと前記MnZnフェライトコアとの間に絶縁フィルムを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のノイズフィルタ。
JP2010248097A 2009-11-10 2010-11-05 ノイズフィルタ Active JP5713232B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010248097A JP5713232B2 (ja) 2009-11-10 2010-11-05 ノイズフィルタ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009257279 2009-11-10
JP2009257279 2009-11-10
JP2010248097A JP5713232B2 (ja) 2009-11-10 2010-11-05 ノイズフィルタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011124553A JP2011124553A (ja) 2011-06-23
JP5713232B2 true JP5713232B2 (ja) 2015-05-07

Family

ID=44288092

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010248097A Active JP5713232B2 (ja) 2009-11-10 2010-11-05 ノイズフィルタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5713232B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6555643B2 (ja) * 2016-09-21 2019-08-07 株式会社オートネットワーク技術研究所 コイル、リアクトル、及びコイルの設計方法
JP6610903B2 (ja) * 2017-02-10 2019-11-27 株式会社オートネットワーク技術研究所 リアクトル
JP6598084B2 (ja) * 2017-02-22 2019-10-30 株式会社オートネットワーク技術研究所 コイル、及びリアクトル
JP6727658B2 (ja) * 2017-12-18 2020-07-22 株式会社ウエノ ノイズフィルタ用磁性コア、及びこれを用いたノイズフィルタ
JP7031473B2 (ja) * 2018-04-25 2022-03-08 Tdk株式会社 コイル部品

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5887318U (ja) * 1981-12-08 1983-06-14 ティーディーケイ株式会社 ノイズフイルタ用コア
JPH0221711U (ja) * 1988-07-27 1990-02-14
JPH04355905A (ja) * 1991-03-28 1992-12-09 Yokogawa Electric Corp チョ―クコイル及びスイッチング電源装置のノイズ低減装置
JPH11297545A (ja) * 1998-04-15 1999-10-29 Hitachi Ferrite Denshi Kk 給電用チョークコイル
JP2002158124A (ja) * 2000-11-20 2002-05-31 Tokin Corp インダクタンス部品
US20060139140A1 (en) * 2004-12-27 2006-06-29 Kung-Hua Weng AC-DC magnetic iron powder core, current wave filter coil
US7154367B1 (en) * 2005-06-06 2006-12-26 Hsin-Chen Chen Wire wound choke coil
JP2006344829A (ja) * 2005-06-09 2006-12-21 Hsin-Chen Chen 巻線型チョークコイル
JP2007324197A (ja) * 2006-05-30 2007-12-13 Sumida Corporation インダクタ
JP2009158757A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Sony Corp トランス、冷却装置及び電子機器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011124553A (ja) 2011-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6680037B2 (ja) コモンモードフィルタ
US6917273B2 (en) Common mode choke coil with edgewise windings and line filter including same
JP5713232B2 (ja) ノイズフィルタ
JP2004273490A (ja) 巻線型コモンモードチョークコイル及びその製造方法
CN107112112B (zh) 线圈部件
JP6092862B2 (ja) コイル状部材及びコイル装置
JP2016207941A (ja) コイル部品
JP2004103624A (ja) トランス及びその製造方法
JP2000195725A (ja) ラインフィルタコイル
JPH11144971A (ja) コイル部品およびそれを用いた電源装置
JP2003017334A (ja) コンバータトランス
JPH0864432A (ja) 電磁装置
JP2009021325A (ja) 巻線型コモンモードチョークコイル
CN109215942B (zh) 电感元件及lc滤波器
WO2016163084A1 (ja) リアクトル
JP2009182055A (ja) コモンモードチョークコイル
JP2001052945A (ja) 閉磁路インダクタおよびその製造方法。
CN101779257B (zh) 复合磁性元件
JP2016039322A (ja) コイル、及びコイル部品
JP2014049681A (ja) トランス
JPH04348507A (ja) コイル部品
JP2005026268A (ja) 積層コモンモードフィルタ
JP2004200309A (ja) チョークコイルユニット
JP2013183066A (ja) コイル装置
WO2022007706A1 (zh) 绕组组件、车载充电器及车辆

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131010

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140609

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140807

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5713232

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350