JP5580690B2 - 捕水剤及びこれを用いた有機電子デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、気密容器内に封入された電子部品の水分を長期に亘って捕水する捕水剤に関し、特に、中空封止構造を有する有機EL素子の容器内に塗布する際に適度な粘度を有するとともに有機溶媒の乾燥時間が短縮できる捕水剤及びこれを用いた有機電子デバイスに関するものである。
近年、有機EL(Electroluminescence) 素子、有機発光デバイスである有機ELディスプレイや有機EL照明、更には有機半導体や有機太陽電池等の様々な有機電子デバイスについての研究が活発に行われており、広範な基本素子及び用途への展開が期待されている。
そして、有機EL素子は、蛍光性有機化合物を含む薄膜である有機層を一対の電極をなす陽極と陰極との間に挟んだ構造であり、前記薄膜に正孔(ホール)及び電子を注入して再結合させることにより励起子(エキシトン)を生成させ、この励起子が失活する際の光の放出(蛍光・燐光)を利用する自発光素子である。
ところで、上記有機EL素子の最大の課題は耐久性の改善であり、その中でもダークスポットと呼ばれる非発光部の発生とその成長の防止が最も大きな課題となっている。ダークスポットの直径が数10μmに成長すると目視で非発光部が確認できるようになる。ダークスポットの主原因としては、水分及び酸素の影響が最も大きいとされ、特に水分は極めて微量でも大きな影響を及ぼすということが知られている。
そこで、水分を有機EL素子に侵入させない方法が考えられており、現在の代表的な封止構造としては、下記特許文献1に開示される「中空封止構造」が一般的と言える。この中空封止構造は、有機EL素子を乾燥させた不活性ガス雰囲気に封止することで、水分や酸素の浸入量を抑制する方法である。
図6に示すように、有機EL素子31の中空封止構造は、絶縁性及び透光性を有する素子基板32上に、ITO(Indium Tin Oxide)膜による陽極35が形成されている。陽極35の上面には、例えば、分子線蒸着法、抵抗加熱法等のPVD法により、有機化合物材料の薄膜による有機層34が積層され、陽極35の上にホール注入層34aとしての銅フタロシアニン(CuPc)と、ホール注入層34aの上面にホール輸送層34bとしてのBis[N-(1-naphthyl)-N-pheny]benzidine(α−NPD)と、ホール注入層34bの上面に発光層兼電子輸送層34cとしてのトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3 )の3層構造からなる。そして陽極35、有機層34及び後述する陰極36との積層構造からなる積層体により、発光部が形成されている。また、陰極36は、有機層34における発光層兼電子輸送層34cの上面に金属薄膜として形成され、陰極の一部が素子基板32の端部まで引き出されて不図示の駆動回路に接続される。さらに、素子基板32、封止基板33、接着剤38により気密に保たれた容器内部の封止基板33上に乾燥手段として乾燥膜37が設けられている。
特開2002−33187号公報
しかしながら、基板上の有機層を封止基板で封止し、その中に乾燥剤を含む捕水剤を配設することでダークスポットの発生を抑制しているが、塗布型の有機系乾燥剤を含む捕水剤には塗布しやすいように粘度調整するための有機溶媒が添加されている。そのため、封止基板に塗布した後、加熱乾燥工程を経て捕水剤に添加した有機溶媒を除去しているが、この乾燥工程で発生する有機溶媒の回収や乾燥に時間がかかるという問題があった。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、封止基板に塗布後の乾燥工程にかかる時間を短縮することができる捕水剤及びこれを用いた有機電子デバイスを提供することを目的とするものである。
上記した目的を達成するために、請求項1記載の捕水剤は、絶縁性の基板上に有機層が一対の電極により挟持された積層体が配設される絶縁性の素子基板と、該素子基板に対向するよう前記素子基板に対して間隙を空けて封止する封止基板とで気密される気密容器内面に設けられる捕水剤であって、
有機溶媒を添加した下記化学式(化1)で示される有機金属化合物を乾燥成分とし、長鎖炭化水素系高分子、シリコーンオイル、液化合成ゴムの何れかの粘性を有する置換材料で前記有機金属化合物中の有機溶媒の少なくとも一部を溶媒置換して得られることを特徴とする。
Figure 0005580690
(式中、Rは炭素数1個以上のアルキル基,アルケニル基,アリール基,アルコキシ基,シクロアルキル基,複素環基, アシル基を含む有機基を示し、Mは3価の金属原子を示し、nは重合度を示す1以上の整数である。なお、Rはそれぞれ同じ有機基でも異なる有機基でも良い。)
請求項2記載の捕水剤は、絶縁性の基板上に有機層が一対の電極により挟持された積層体が配設される絶縁性の素子基板と、該素子基板に対向するよう前記素子基板に対して間隙を空けて封止する封止基板とで気密される気密容器内面に設けられる捕水剤であって、
有機溶媒を添加した下記化学式(化2)で示される有機金属化合物を乾燥成分とし、長鎖炭化水素系高分子、シリコーンオイル、液化合成ゴムの何れかの粘性を有する置換材料で前記有機金属化合物中の有機溶媒の少なくとも一部を溶媒置換して得られることを特徴とする。
Figure 0005580690
(式中、R1 〜R3 、R5 は炭素数1 個以上のアルキル基,アルケニル基,アリール基,アルコキシ基,シクロアルキル基,複素環基, アシル基を含む有機基を示し、Mは3価の金属原子を示す。なお、R1 〜R3 、R5 はそれぞれ同じ有機基でも異なる有機基でも良い。)
請求項3記載の捕水剤は、絶縁性の基板上に有機層が一対の電極により挟持された積層体が配設される絶縁性の素子基板と、該素子基板に対向するよう前記素子基板に対して間隙を空けて封止する封止基板とで気密される気密容器内面に設けられる捕水剤であって、
有機溶媒を添加した下記化学式(化3)で示される有機金属化合物を乾燥成分とし、長鎖炭化水素系高分子、シリコーンオイル、液化合成ゴムの何れかの粘性を有する置換材料で前記有機金属化合物中の有機溶媒の少なくとも一部を溶媒置換して得られることを特徴とする。
Figure 0005580690
(式中、R1 、R3 、R4 は炭素数1 個以上のアルキル基,アルケニル基,アリール基,アルコキシ基,シクロアルキル基,複素環基, アシル基を含む有機基を示し、Mは4価の金属原子を示す。)
請求項4記載の水剤は、請求項1〜3の何れかに記載の水剤において、前記粘性を有する置換材料は、平均分子量300〜3700の範囲で、且つ含有濃度が5〜75%の範囲で60℃に加熱したときに600Pa・S以下の粘度が得られる長鎖炭化水素系高分子であることを特徴とする。
請求項記載の有機電子デバイスは、請求項1〜の何れかに記載の捕水剤を、捕水手段として気密容器内に配設したことを特徴とする。
本発明の捕水剤によれば、捕水剤に添加された有機溶媒の少なくとも一部を置換部材で溶媒置換したため、捕水剤の乾燥工程における有機溶媒の回収処理や乾燥時間が少なくなり製造工程の負担を軽減させることができる。
本発明に係る中空封止構造の有機EL素子の構成を示す断面図である。 本発明に係る捕水剤における温度と粘度の特性を示すグラフである。 (a)〜(c) 本発明に係る中空封止構造の有機EL素子の製造工程を示す断面図である。 本発明に係る捕水剤と従来の捕水剤をホットプレートで乾燥処理した際の乾燥重量の変化と乾燥時間の関係を示したグラフである。 従来の中空封止構造の有機EL素子の断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではなく、この形態に基づいて当業者等によりなされる実施可能な他の形態、実施例及び運用技術等はすべて本発明の範疇に含まれる。
本発明の捕水剤は、例えば有機EL素子をはじめとして有機ELディスプレイ、有機EL照明、有機半導体、有機太陽電池等の、絶縁性の基板上に有機層が一対の電極により挟持された積層体が配設される絶縁性の素子基板と、該素子基板に対向するよう前記素子基板に対して間隙を空けて封止する封止基板とで気密される中空封止構造の各種有機電子デバイスに使用され、気密容器内に配設することで水分を吸着して有機層におけるダークスポットの発生を抑制するためのものである。なお、以下の説明では、本例の捕水剤を有機EL素子に用いた例で説明する。
図1に示すように、中空封止構造の有機EL素子1は、絶縁性及び透光性を有する矩形状のガラス基板からなる素子基板2を基部としている。図示のように、素子基板2の上には、透明性を有する導電材料として、ITO(Indium Tin Oxide)膜による陽極5が形成されている。このITO膜は、例えば真空蒸着法、スパッタ法等のPVD(Physical Vapor Deposition )法により素子基板2に成膜される。その後、フォトレジスト法の手段によるエッチングで所定パターン形状にパターニングされ、陽極5を形成する。電極としての前記陽極5の一部は、素子基板2の端部まで引き出されて不図示の駆動回路に接続される。
陽極5の上面には、例えば、真空蒸着法、抵抗加熱法等のPVD法により、有機化合物材料の薄膜による有機層4が積層されている。図1の例における有機層4は、陽極5の上に数10nmの膜厚で形成されたホール注入層4aとしての銅フタロシアニン(CuPc)と、ホール注入層4aの上面に数10nmの膜厚で成膜されたホール輸送層4bとしてのBis[N-(1-naphthyl)-N-pheny]benzidine(α−NPD)と、ホール輸送層4bの上面に数10nmの膜厚で成膜される発光層4cとしてのトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3 )、発光層4cの上面に数nmの膜厚で成膜される電子輸送層4dとしてのフッ化リチウム(LiF)の4層構造からなる。そして、陽極5、有機層4及び後述する陰極6との積層構造からなる積層体により、発光部が形成されている。
陰極6は、図1に示すように有機層4(電子輸送層4d)の上面に金属薄膜が形成されている。金属薄膜の材料としては、例えばAl、Li、Mg、In等の仕事関数の小さい金属材料単体やAl−Li、Mg−Ag等の仕事関数の小さい合金からなる。陰極6は、例えば数10nm〜数100nm(好ましくは50nm〜200nm)の膜厚で形成される。陰極6の一部は、素子基板2の端部まで引き出されて不図示の駆動回路に接続される。
一方、前記素子基板2に対面して矩形状の板ガラスを加工したザグリ加工ガラスからなる封止基板3を用意する。素子基板2の外周部には、水分を極力取り除いた不活性ガス(例えばドライ窒素)やドライエアによるドライ雰囲気において、封止部材として矩形状の封止基板3が、例えば紫外線硬化樹脂による封止シール剤8により固定されている。これにより、陽極5、有機層4及び陰極6を保護している。
また、封止基板3の内面、すなわち有機層4に対向する位置には、ザグリ加工により凹陥部が形成されており、この凹陥部に乾燥手段として化1に示す乾燥成分として機能する有機金属化合物に、有機金属化合物に混合された有機溶媒の少なくとも一部を溶媒置換する粘性を有する置換材料を添加して得られた捕水剤7が配設される。
ここで、有機EL素子1に充填される捕水剤7に添加される乾燥剤と置換材料について説明する。
[乾燥剤]
本例の捕水剤7における乾燥成分として機能する乾燥剤は、(化1)に示すように式中Rは炭素数1個以上のアルキル基,アリール基,アルコキシ基,シクロアルキル基,複素環基, アシル基を含む有機基を示し、Mは3価の金属原子を示し、nは重合度を示す1以上の整数であり、Rはそれぞれ同じ有機基でも異なる有機基でも良い有機金属化合物である。
この(化1)に示す有機金属化合物がn=3となるとき、下記化学式(化4)に示すようにR1 〜R3 は独立に炭素数1個以上のアルキル基,アリール基,アルコシキ基,シクロアルキル基,複素環基,アシル基を含む有機基を示し、Mは3価の金属原子を示す環状構造となる。また、(化1)が環状構造となったときの水との反応式を下記化学式(化5)に示す。(化5)に示すように、反応は水分子と付加反応を行い、容器内の水分を捕水する。
Figure 0005580690
Figure 0005580690
以上から、この有機金属化合物が化学的に水分を除去する機能を有することが推定できる。
下記に置換基の一例を示すがこれに限られるものではなく、Rはそれぞれ同じ有機基でも異なる有機基でも良い。
Rは、炭素数1個以上のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、シクロアルキル基、複素環基、アシル基を示す。アルキル基は置換若しくは未置換のものであるが、具体例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル等とあるが好ましくは炭素数が8以上のものが良い。またこれらのオリゴマー、ポリマーでも良い。アルケニル基は置換もしくは未置換のもので、具体例としてはビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキシセニル基等があり、好ましくは炭素数が8以上のものが良い。またこれらのオリゴマー、ポリマーでも良い。
アリール基は置換若しくは未置換のもので、具体例としては、フェニル基、トリル基、4-シアノフェニル基、ビフェニル基、o,m,p−テルフェニル基、ナフチル基、アントラニル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、9−フェニルアントラニル基、9,10−ジフェニルアントラニル基、ピレニル基等がありが好ましくは炭素数が8以上のものが良い。またこれらのオリゴマー、ポリマーでも良い。
置換若しくは未置換のアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、トリクロロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基等でありが好ましくは炭素数が8以上のものが良い。またこれらのオリゴマー、ポリマーでも良い。
置換若しくは未置換のシクロアルキル基の具体例としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボナン基、アダマンタン基、4−メチルシクロヘキシル基、4−シアノシクロヘキシル基等であり好ましくは炭素数が8以上のものが良い。またこれらのオリゴマー、ポリマーでも良い。
置換若しくは未置換の複素環基の具体例としては、ピロール基、ピロリン基、ピラゾール基、ピラゾリン基、イミダゾール基、トリアゾール基、ピリジン基、ピリダジン基、ピリミジン基、ピラジン基、トリアジン基、インドール基、ベンズイミダゾール基、プリン基、キノリン基、イソキノリン基、シノリン基、キノキサリン基、ベンゾキノリン基、フルオレノン基、ジシアノフルオレノン基、カルバゾール基、オキサゾール基、オキサジアゾール基、チアゾール基、チアジアゾール基、ベンゾオキサゾール基、ベンゾチアゾール基、ベンゾトリアゾール基、ビスベンゾオキサゾール基、ビスベンゾチアゾール基、ビスベンゾイミダゾール基等がある。またこれらのオリゴマー、ポリマーでも良い。
置換若しくは未置換のアシル基の具体例としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オキサリル基、マロニル基、スクシニル基、グルタリル基、アジポイル基、ピメロイル基、スベロイル基、アゼラオイル基、セバコイル基、アクリロイル基、プロピオロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、イソクロトノイル基、オレオイル基、エライドイル基、マレオイル基、フマロイル基、シトラコノイル基、メサコノイル基、カンホロイル基、ベンゾイル基、フタロイル基、イソフタロイル基、テレフタロイル基、ナフトイル基、トルオイル基、ヒドロアトロポイル基、アトロポイル基、シンナモイル基、フロイル基、テノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基、グリコロイル基、ラクトイル基、グリセロイル基、タルトロノイル基、マロイル基、タルタロイル基、トロポイル基、ベンジロイル基、サリチロイル基、アニソイル基、バニロイル基、ベラトロイル基、ピペロニロイル基、プロトカテクオイル基、ガロイル基、グリオキシロイル基、ピルボイル基、アセトアセチル基、メソオキサリル基、メソオキサロ基、オキサルアセチル基、オキサルアセト基、レブリノイル基これらのアシル基にフッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが置換しても良い。好ましくはアシル基の炭素は8以上が良い。またこれらのオリゴマー、ポリマーでも良い。
Rを上記置換基で置換し、3価金属がアルミニウムである有機金属化合物の一例として下記化学式(化6)〜(化13)が上げられる。
Figure 0005580690
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Figure 0005580690
Figure 0005580690
Figure 0005580690
Figure 0005580690
Figure 0005580690
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更に、本願発明者らは(化2)に示す有機金属化合物が、下記化学式(化14)に示すように水分子と置換反応を行い捕水することを見出し、有機EL素子の乾燥剤として使用できるという作用・原理を有するものと推定されることから、(化2)に示す有機金属化合物が乾燥手段として有効であることを見出した。
Figure 0005580690
下記に置換基の一例を示すがこれらに限られるものではない。R1 〜R3 、R5 は、炭素数1個以上のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、シクロアルキル基、複素環基、アシル基を示す。アルキル基は置換若しくは未置換のものであるが、具体例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル等がある。またこれらのオリゴマー、ポリマーでも良い。アルケニル基は置換もしくは未置換のもので、具体例としてはビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキシセニル基等があり、好ましくは炭素数が8以上のものが良い。またこれらのオリゴマー、ポリマーでも良い。
アリール基は置換若しくは未置換のもので、具体例としては、フェニル基、トリル基、4−シアノフェニル基、ビフェニル基、o,m,p−テルフェニル基、ナフチル基、アントラニル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、9−フェニルアントラニル基、9, 10−ジフェニルアントラニル基、ピレニル基等がある。またこれらのオリゴマー、ポリマーでも良い。
置換若しくは未置換のアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、トリクロロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基等である。またこれらのオリゴマー、ポリマーでも良い。
置換若しくは未置換のシクロアルキル基の具体例としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボナン基、アダマンタン基、4−メチルシクロヘキシル基、4−シアノシクロヘキシル基等である。またこれらのオリゴマー、ポリマーでも良い。
置換若しくは未置換の複素環基の具体例としては、ピロール基、ピロリン基、ピラゾール基、ピラゾリン基、イミダゾール基、トリアゾール基、ピリジン基、ピリダジン基、ピリミジン基、ピラジン基、トリアジン基、インドール基、ベンズイミダゾール基、プリン基、キノリン基、イソキノリン基、シノリン基、キノキサリン基、ベンゾキノリン基、フルオレノン基、ジシアノフルオレノン基、カルバゾール基、オキサゾール基、オキサジアゾール基、チアゾール基、チアジアゾール基、ベンゾオキサゾール基、ベンゾチアゾール基、ベンゾトリアゾール基、ビスベンゾオキサゾール基、ビスベンゾチアゾール基、ビスベンゾイミダゾール基等がある。またこれらのオリゴマー、ポリマーでも良い。
置換若しくは未置換のアシル基の具体例としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オキサリル基、マロニル基、スクシニル基、グルタリル基、アジポイル基、ピメロイル基、スベロイル基、アゼラオイル基、セバコイル基、アクリロイル基、プロピオロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、イソクロトノイル基、オレオイル基、エライドイル基、マレオイル基、フマロイル基、シトラコノイル基、メサコノイル基、カンホロイル基、ベンゾイル基、フタロイル基、イソフタロイル基、テレフタロイル基、ナフトイル基、トルオイル基、ヒドロアトロポイル基、アトロポイル基、シンナモイル基、フロイル基、テノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基、グリコロイル基、ラクトイル基、グリセロイル基、タルトロノイル基、マロイル基、タルタロイル基、トロポイル基、ベンジロイル基、サリチロイル基、アニソイル基、バニロイル基、ベラトロイル基、ピペロニロイル基、プロトカテクオイル基、ガロイル基、グリオキシロイル基、ピルボイル基、アセトアセチル基、メソオキサリル基、メソオキサロ基、オキサルアセチル基、オキサルアセト基、レブリノイル基これらのアシル基にフッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが置換しても良い。またこれらのオリゴマー、ポリマーでも良い。
1 〜R3 、R5 を上記置換基で置換し、3価金属がアルミニウムである有機金属化合物の一例として下記化学式(化15)〜(化18)の有機金属化合物が上げられる。
Figure 0005580690
Figure 0005580690
Figure 0005580690
Figure 0005580690
3価金属がランタンである有機金属化合物の1例として下記化学式(化19)で表される化合物がある。
Figure 0005580690
3価金属がイットリウムである有機金属化合物の1例として下記化学式(化20)で表される化合物がある。
Figure 0005580690
3価金属がガリウムである有機金属化合物の1例として下記化学式(化21)で表される化合物がある。
Figure 0005580690
更に、本願発明者らは(化3)に示す有機金属化合物が、(化2)と同様、化学式(化14)に示すように水分子と置換反応を行い捕水することを見出し、有機EL素子の乾燥剤として使用できるという作用・原理を有するものと推定されることから、(化3)に示す有機金属化合物が乾燥手段として有効であることを見出した。下記に置換基の一例を示すがこれらに限られるものではない。
1 、R3 、R4 は、炭素数1個以上のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、シクロアルキル基、複素環基、アシル基を示す。アルキル基は置換もしくは未置換のものであるが、具体例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル等がある。またこれらのオリゴマー、ポリマーでも良い。アルケニル基は置換もしくは未置換のもので、具体例としてはビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキシセニル基等があり、好ましくは炭素数が8以上のものが良い。またこれらのオリゴマー、ポリマーでも良い。
アリール基は置換もしくは未置換のもので、具体例としては、フェニル基、トリル基、4-シアノフェニル基、ビフェニル基、o,m,p−テルフェニル基、ナフチル基、アントラニル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、9−フェニルアントラニル基、9,10−ジフェニルアントラニル基、ピレニル基等がある。またこれらのオリゴマー、ポリマーでも良い。
置換もしくは未置換のアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、トリクロロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基等である。またこれらのオリゴマー、ポリマーでも良い。
置換もしくは未置換のシクロアルキル基の具体例としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボナン基、アダマンタン基、4−メチルシクロヘキシル基、4−シアノシクロヘキシル基等である。またこれらのオリゴマー、ポリマーでも良い。
置換もしくは未置換の複素環基の具体例としては、ピロール基、ピロリン基、ピラゾール基、ピラゾリン基、イミダゾール基、トリアゾール基、ピリジン基、ピリダジン基、ピリミジン基、ピラジン基、トリアジン基、インドール基、ベンズイミダゾール基、プリン基、キノリン基、イソキノリン基、シノリン基、キノキサリン基、ベンゾキノリン基、フルオレノン基、ジシアノフルオレノン基、カルバゾール基、オキサゾール基、オキサジアゾール基、チアゾール基、チアジアゾール基、ベンゾオキサゾール基、ベンゾチアゾール基、ベンゾトリアゾール基、ビスベンゾオキサゾール基、ビスベンゾチアゾール基、ビスベンゾイミダゾール基等がある。またこれらのオリゴマー、ポリマーでも良い。
置換もしくは未置換のアシル基の具体例としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オキサリル基、マロニル基、スクシニル基、グルタリル基、アジポイル基、ピメロイル基、スベロイル基、アゼラオイル基、セバコイル基、アクリロイル基、プロピオロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、イソクロトノイル基、オレオイル基、エライドイル基、マレオイル基、フマロイル基、シトラコノイル基、メサコノイル基、カンホロイル基、ベンゾイル基、フタロイル基、イソフタロイル基、テレフタロイル基、ナフトイル基、トルオイル基、ヒドロアトロポイル基、アトロポイル基、シンナモイル基、フロイル基、テノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基、グリコロイル基、ラクトイル基、グリセロイル基、タルトロノイル基、マロイル基、タルタロイル基、トロポイル基、ベンジロイル基、サリチロイル基、アニソイル基、バニロイル基、ベラトロイル基、ピペロニロイル基、プロトカテクオイル基、ガロイル基、グリオキシロイル基、ピルボイル基、アセトアセチル基、メソオキサリル基、メソオキサロ基、オキサルアセチル基、オキサルアセト基、レブリノイル基これらのアシル基にフッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが置換しても良い。またこれらのオリゴマー、ポリマーでも良い。
Rを上記置換基で置換し、4価金属がゲルマニウム、シリコンである有機金属化合物の一例として下記化学式(化22)(化23)の有機金属化合物が上げられる。
Figure 0005580690
Figure 0005580690
さらに、(化1)(化2)(化3)で表される物質はトルエン、キシレン等の芳香族有機溶剤、n−デカン等の脂肪族有機溶剤に溶解することから、一般的な乾燥剤である、ゼオライト等の物理吸着型乾燥剤、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム等の化学吸着型乾燥剤を分散して装着出来るという作用・原理を有するものと推定される。
[置換材料]
乾燥剤に添加された有機溶媒の少なくとも一部と溶媒置換する置換材料としては、下記に示すような乾燥剤との相溶性と捕水剤7が塗布しやすくなるよう適度な粘性を有する長鎖炭化水素系高分子、シリコーンオイル、液化合成ゴムの3種類の材料を任意に選択して用いることができる。有機溶媒との溶媒置換に必要な量としては、少なくとも一部を溶媒置換することで従来の捕水剤よりも乾燥時間の短縮が図れればよいため、使用する乾燥剤に添加された有機溶媒の量に応じて任意に調整することができる。
(長鎖炭化水素系高分子)
長鎖炭化水素系高分子としては、平均分子量300〜3700の範囲で、且つ含有濃度が5〜75%の範囲で60℃に加熱したときに600Pa・S以下の粘度が得られる長鎖炭化水素系高分子であり、下記化学式(化24)に示す組成を有する。
Figure 0005580690
長鎖炭化水素系高分子の添加量としては、有機金属化合物に添加される有機溶媒の添加量や捕水剤7の充填方法(ディスペンサ法、スクリーン印刷法、スプレー法、ホットメルト法等)により添加量を適宜調整可能であるが、概ね5〜95wt%の範囲で投入することができ、例えばディスペンサ法では25〜75wt%の範囲が好ましい。すなわち、塗布作業は塗布する対象の粘度が600Pa・S以下の範囲であることが好ましい。また、長鎖炭化水素系高分子の平均分子量が1400以下の場合は、添加量を5〜75wt%にするのが好ましい。図2は、平均分子量が1400の長鎖炭化水素系高分子の添加量に応じた温度と粘度の特性を示すグラフであるが、図示のように平均分子量1400の長鎖炭化水素系高分子の添加量が5〜75wt%のとき、60℃で600Pa・s以下の粘度が得られやすいことがわかる。なお、封止基板3に捕水剤7を塗布する場合に捕水剤7の柔軟性を高めて塗布しやすくするため、塗布時に常温よりも高温(30〜60℃)をかけることで塗布作業がしやすくなる。
(シリコーンオイル)
シリコーンオイルとしては、組成として下記化学式(化25)に示すようなメチル基の一部に各種有機基を導入した両末端型カルボキシ変性構造若しくは下記化学式(化26)に示すような側鎖型カルボキシ変性構造を有する。
Figure 0005580690
Figure 0005580690
また、シリコーンオイルの添加量としては、有機金属化合物に添加される有機溶媒の添加量や捕水剤7の充填方法(ディスペンサ法、スクリーン印刷法、スプレー法、ホットメルト法等)により添加量を適宜調整可能であり、例えばディスペンサ法では10〜25wt%が好ましい。
(液化合成ゴム)
液化合成ゴムとしては、平均分子量4200の末端カルボキシル基含有ブタジエンゴムであり、下記化学式(化27)に示す組成を有する。
Figure 0005580690
また、液化合成ゴムの添加量としては、有機金属化合物に添加される有機溶媒の添加量や捕水剤7の充填方法(ディスペンサ法、スクリーン印刷法、スプレー法、ホットメルト法等)により添加量を適宜調整可能であり、例えばディスペンサ法では10〜25wt%が好ましい。
次に、本発明に係る捕水剤7の合成工程及びこの捕水剤7を用いた有機EL素子の製造工程についてそれぞれ具体的に説明する。なお、下記工程は本発明を限定するものではなく、前・後記の趣旨に照らし合わせて設計変更することはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
(捕水剤の合成方法)
(化5)で表される有機金属化合物の一つである、アルミニウムオキサイドオクチレートと沸点170℃のn−デカンを10wt%混和して、n−デカン濃度10%の乾燥剤を作製する。
次に、この乾燥剤をナス型フラスコに150g採り、置換材料としてポリブテン(HV15(平均分子量630):新日本石油(株)製)を15g加え、エバポレータで真空加熱した。これにより乾燥剤に含まれるn−デカンを蒸発させ、置換材料であるポリブテンと溶媒置換された捕水剤7を得た。
[有機EL素子の製造方法]
まず、図3(a)に示すように、素子基板2上に、透明性を有する導電材料としてITOによる陽極を140nmの膜厚でスパッタ法により成膜し、さらにフォトレジスト法によるエッチングで所定パターン形状にパターニングし、陽極5を形成する。なお、ITOの一部は素子基板2の端部まで引き出され不図示の駆動回路と接続している。次に、陽極5の上面に、抵抗加熱法により70nmの膜厚で形成されたホール注入層4aとしての銅フタロシアニン(CuPc)と、ホール注入層4aの上面に30nmの膜厚で成膜されたホール輸送層4bとしてのBis[N-(1-naphthyl)-N-pheny]benzidine(α−NPD)と、ホール輸送層4bの上面に50nmの膜厚で成膜される発光層4cとしてのトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3 )を成膜した。次に、発光層4cの上面に7nmの膜厚で成膜される電子輸送層4dとしてのフッ化リチウム(LiF)を成膜し、さらに陰極6としてAlを150nmの膜厚で物理蒸着した。なお、陰極6の一部は、素子基板2の端部まで引き出されて不図示の駆動回路に接続される。
次に、露点−76℃以下の窒素で置換されたグローブボックス中で、図3(b)に示すように、封止基板3にザグリ加工により凹陥部を形成し、凹陥部の深さ以下の塗布厚さとなるよう上記合成した捕水剤7をディスペンサで塗布して乾燥させた。そして、封止基板3と素子基板2との接触部分に紫外線硬化型樹脂からなる封止シール剤8をディスペンサで塗布した。
次に、図3(c)に示すように、有機層4を積層した素子基板2と封止基板3とを貼り合わせた後UV照射及び80℃の加熱により封止して、有機EL素子1を得た。
図4は、ホットプレートでの乾燥処理における乾燥重量の変化と乾燥時間の関係を示したグラフである。比較対象として、上記(化5)で示したアルミニウムオキサイドオクチレートに有機溶媒(石油系炭化水素)の量が全体の約52wt%、0.03Pa・sとなるよう混合した捕水剤Aと、この捕水剤Aをディスペンサ等で塗布可能な粘度まで真空加熱して溶媒成分を13wt%、400Pa・sとした捕水剤Bを使用した。
図示のように、常圧下、150℃で乾燥したとき、捕水剤Aでは約5分、捕水剤Bでは約1分でほぼ乾燥後の重量となるのに対し、本例の捕水剤7は乾燥剤の有機溶媒が置換部材で置換されたため、乾燥を行なわなくとも乾燥後の重量を得られるようになった。これにより、本例の捕水剤7は、従来の捕水剤A,Bよりも乾燥時間の短縮を図ることができる。なお、実際に素子を作製する上で必要な乾燥時間は、昇温・降温等の関係でこの時間よりも長くなる。
1…有機EL素子
2…素子基板
3…封止基板
4…有機層(4a…ホール注入層、4b…ホール輸送層、4c…発光層、4d…電子輸送層)
5…陽極
6…陰極
7…捕水剤
8…封止シール剤

Claims (5)

  1. 絶縁性の基板上に有機層が一対の電極により挟持された積層体が配設される絶縁性の素子基板と、該素子基板に対向するよう前記素子基板に対して間隙を空けて封止する封止基板とで気密される気密容器内面に設けられる捕水剤であって、
    有機溶媒を添加した下記化学式(化1)で示される有機金属化合物を乾燥成分とし、長鎖炭化水素系高分子、シリコーンオイル、液化合成ゴムの何れかの粘性を有する置換材料で前記有機金属化合物中の有機溶媒の少なくとも一部を溶媒置換して得られることを特徴とする捕水剤
    Figure 0005580690
    (式中、Rは炭素数1個以上のアルキル基,アルケニル基,アリール基,アルコキシ基,シクロアルキル基,複素環基, アシル基を含む有機基を示し、Mは3価の金属原子を示し、nは重合度を示す1以上の整数である。なお、Rはそれぞれ同じ有機基でも異なる有機基でも良い。)
  2. 絶縁性の基板上に有機層が一対の電極により挟持された積層体が配設される絶縁性の素子基板と、該素子基板に対向するよう前記素子基板に対して間隙を空けて封止する封止基板とで気密される気密容器内面に設けられる捕水剤であって、
    有機溶媒を添加した下記化学式(化2)で示される有機金属化合物を乾燥成分とし、長鎖炭化水素系高分子、シリコーンオイル、液化合成ゴムの何れかの粘性を有する置換材料で前記有機金属化合物中の有機溶媒の少なくとも一部を溶媒置換して得られることを特徴とする捕水剤。
    Figure 0005580690
    (式中、R1 〜R3 、R5 は炭素数1 個以上のアルキル基,アルケニル基,アリール基,アルコキシ基,シクロアルキル基,複素環基, アシル基を含む有機基を示し、Mは3価の金属原子を示す。なお、R1 〜R3 、R5 はそれぞれ同じ有機基でも異なる有機基でも良い。)
  3. 絶縁性の基板上に有機層が一対の電極により挟持された積層体が配設される絶縁性の素子基板と、該素子基板に対向するよう前記素子基板に対して間隙を空けて封止する封止基板とで気密される気密容器内面に設けられる捕水剤であって、
    有機溶媒を添加した下記化学式(化3)で示される有機金属化合物を乾燥成分とし、長鎖炭化水素系高分子、シリコーンオイル、液化合成ゴムの何れかの粘性を有する置換材料で前記有機金属化合物中の有機溶媒の少なくとも一部を溶媒置換して得られることを特徴とする捕水剤。
    Figure 0005580690
    (式中、R1 、R3 、R4 は炭素数1 個以上のアルキル基,アルケニル基,アリール基,アルコキシ基,シクロアルキル基,複素環基, アシル基を含む有機基を示し、Mは4価の金属原子を示す。)
  4. 前記粘性を有する置換材料は、平均分子量300〜3700の範囲で、且つ含有濃度が5〜75%の範囲で60℃に加熱したときに600Pa・S以下の粘度が得られる長鎖炭化水素系高分子であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の水剤。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の捕水剤を、捕水手段として気密容器内に配設したことを特徴とする有機電子デバイス。
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