JP5537071B2 - ドラム式洗濯機 - Google Patents

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Description

本発明は、ドラムを収容した水槽をサスペンションにより防振支持したドラム式洗濯機に関する。
従来より、ドラム式洗濯機は、洗濯物を収容するドラムを、洗濯水を貯留する水槽の内部に横軸状で回転可能に具えて構成される。このドラム式洗濯機においては、水槽を外箱の底板上で複数のサスペンションにより防振支持することにより、運転時の振動の低減化が図られている。
この場合、サスペンションは、詳細には、ドラムの回転軸心を挟む両側(例えば左右)の下方に位置する。この両側のサスペンションに対して、ドラムが回転、特に脱水時、ドラムは一方向に回転されるが、その回転をするときの水槽の振動状態は異なる。具体的には、脱水時におけるドラムの回転を開始してその回転速度を上げるときで、共振が発生するような速度域では、ドラム内の洗濯物が下降する側の水槽振動が大きく、反対に洗濯物が上昇する側の水槽振動は小さい。これは水槽の共振が生じる100〜250〔rpm〕程度の回転速度域では、重力の影響が大きく、洗濯物上昇時にはマイナス1Gの影響が出るのに対して、洗濯物下降時はプラス1Gの影響が出ることによると考えられる。
よって、洗濯物上昇側のサスペンションには小さな荷重しかかかり続けないのに対して、洗濯物下降側のサスペンションには大きな荷重がかかり続け、その結果、洗濯物下降側のサスペンションの劣化が洗濯物上昇側のサスペンションのそれより早くなってしまう。
これに対して、洗濯物下降側のサスペンションの減衰性能を洗濯物上昇側のサスペンションのそれより高くすることが考えられている(例えば特許文献1参照)。
特開2008−295906号公報
しかしながら、上述のように洗濯物下降側のサスペンションの減衰性能を洗濯物上昇側のサスペンションのそれより高くするものは、それだけ洗濯物下降側のサスペンションが高価となり、その上、ドラムの回転が共振発生速度域を過ぎて高速脱水回転域に達したときには、水槽の振動が減衰性能を高くした側のサスペンションを介して洗濯機設置面に伝達しやすくなる弊害がある。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、価格の上昇を招来せず、しかも、ドラムの回転が高速脱水回転域に達したときに水槽の振動が床面に伝達しやすくなる弊害を生じることなくして、一方側のサスペンションの劣化を抑制することのできるドラム式洗濯機を提供するにある。
上記目的を達成するために、本発明のドラム式洗濯機においては、第1に、モータにより回転されるドラムと、このドラムを収容する水槽と、前記ドラムの回転軸心を挟む両側の下方に位置して前記水槽を防振支持するサスペンションとを具備し、洗濯物を前記ドラムの内部に収容して、該ドラムの回転により洗濯及び脱水をするドラム式洗濯機において、前記脱水時における起動回数を前記ドラムの回転方向別にカウントし、そのカウント結果に基づき、前記ドラムの回転方向が正逆両方向にほぼ均等となるように制御することを特徴とする(請求項1の発明)。
本発明のドラム式洗濯機においては、第2に、サスペンションが、減衰力可変機構の温度を検知する温度検知手段を有し、前記脱水時における起動回数のドラムの回転方向別のカウント結果に基づくのに代えて、前記温度検知手段の温度検知結果に基づき、ドラムの回転方向を定めることを特徴とする(請求項4の発明)。
上記手段によれば、脱水時における起動回数を前記ドラムの回転方向別にカウントし、そのカウント結果に基づき、前記ドラムの回転方向が正逆両方向にほぼ均等となるように制御することで、両側のサスペンションに荷重が均等にかかるようになり、その結果、洗濯物下降側のサスペンションの減衰性能を洗濯物上昇側のサスペンションのそれより高くするもののような価格の上昇を招来せず、しかも、ドラムの回転が高速脱水回転域に達したときに水槽の振動が洗濯機設置面に伝達しやすくなる弊害を生じることもなくして、一方側のサスペンションの劣化を抑制することができる。
又、サスペンションが、減衰力可変機構の温度を検知する温度検知手段を有し、前記脱水時における起動回数のドラムの回転方向別のカウント結果に基づくのに代えて、前記温度検知手段の温度検知結果に基づき、ドラムの回転方向を定めることでも、上記同様の効果が得られ、加えて、この場合には、サスペンションの温度検知により、サスペンションの偏った使用による温度過昇をより確実に抑制できる。
本発明の基本例を示す作用説明用のフローチャート 一部を破断した洗濯機全体の縦断側面図 洗濯機内部構造体の正面図 サスペンション単体の拡大縦断面図 サスペンションの一部の拡大縦断面図 洗濯機全体の電気的構成のブロック図 本発明の第実施例を示す図1相当図 本発明の第実施例を示す図1相当図
以下、本発明の基本例(基本形態)につき、図1ないし図6を参照して説明する。
まず、図2には、ドラム式洗濯機の全体構造を示しており、外箱1を外殻としている。この外箱1の前面部(図2で右側)のほゞ中央部には、洗濯物出入口2を形成し、該出入口2を開閉する扉3を設けている。又、外箱1の前面部の上部には、操作パネル4を設けており、その裏側(外箱1内)に運転制御用の制御装置5を設けている。
外箱1の内部には、水槽6を配設している。この水槽6は軸方向が前後(図2で右左)の横軸円筒状を成すものであり、それを外箱1の底板1a上に、この場合、図3に示すように、左右一対のサスペンション7によって前上がりの傾斜状にて弾性支持している。サスペンション7の詳細構造は、後に述べる。
水槽6の背部には、図2に示すように、モータ8を取付けている。このモータ8は、この場合、例えば直流のブラシレスモータから成るもので、アウターロータ形であり、ロータ8aの中心部に取付けた回転軸(図示省略)を、軸受ハウジング9を介して水槽6の内部に挿通している。
水槽6の内部には、ドラム10を配設している。このドラム10も軸方向が前後の横軸円筒状を成すもので、それを後部の中心部で上記モータ8の回転軸の先端部に取付けることにより、水槽6と同軸の前上がりの傾斜状に支持している。又、その結果、ドラム10はモータ8により回転されるようになっており、従って、ドラム10は回転槽であり、モータ8はドラム10を回転させるドラム駆動装置として機能するようになっている。
図2及び図3には、ドラム10の回転軸心Oを示しており(図3にはドラム10は図示せず)、前記サスペンション7は、ドラム10の回転軸心Oを挟む左右の両側にあって、水槽6の下方に位置している。
ドラム10の周側部(胴部)には、図2に示すように、小孔11を全域にわたって多数(一部のみ図示)形成している。又、ドラム10及び水槽6は、ともに前面部に開口部12,13を有しており、そのうちの水槽6の開口部13に、環状のベローズ14を介して前記洗濯物出入口2を連ねている。この結果、洗濯物出入口2は、ベローズ14、水槽6の開口部13、及びドラム10の開口部12を介して、ドラム10の内部に連なっている。
水槽6の最低部である底部の後部には、排水弁15を介して、排水管16を接続している。又、水槽6の背部から上方そして前方には、乾燥ユニット17を配設している。この乾燥ユニット17は、除湿器18と、送風装置19、加熱装置20を有しており、水槽6内の空気を除湿し、次いで加熱して、水槽6内に戻す循環を行わしめることにより、洗濯物を乾燥させるようになっている。
ここで、サスペンション7の詳細構造を述べる。図2に示すように、サスペンション7は、前記外箱1の底板1aが有する取付板21に取付けたシャフト22と、前記水槽6が有する取付板23に取付けたシリンダ24とを具えて構成している。詳細には、シャフト22の下端部に図4に示す連結部22aを設けており、この連結部22aを前記底板1aの取付板21にゴムなどの弾性座板25等を介してナット26で締結することにより、シャフト22を取付板21に取付けている。
一方、シリンダ24の上端部には連結部材27を設けており、この連結部材27を水槽6の取付板23に同じく弾性座板28等を介してナット29で締結することにより、シリンダ24を水槽6と共に上下方向(軸方向)に振動するように構成している。
図4に示すように、シリンダ24は、外筒24a及び内筒24bを有する二重筒から成っており、それらの両筒24a,24bを、上端部で外筒端蓋30及び内筒端蓋31により密閉固着し、下端部で外筒スリーブ32及び内筒スリーブ33により密閉固着している。このシリンダ24の内筒24b内には、機能性流体、この場合、磁気粘性流体(MR流体)34を充填している。
機能性流体とは、外部から加える物理量を制御することで粘性等のレオロジー的性質が機能的に変化する流体であって、電気的エネルギーの印加により粘性が変化する流体としての磁気粘性流体34及び図示しない電気粘性流体を包含する。本例では、磁界(磁場)の強度に応じて粘性特性が変化する磁気粘性流体34を用いているが、電界(電場)の強度に応じて粘性特性が変化する電気粘性流体(ER流体)を用いても良い。磁気粘性流体34は、例えば、オイルの中に鉄、カルボニル鉄などの強磁性粒子を分散させたものであり、磁界が印加されると強磁性粒子が鎖状のクラスタを形成することで見かけ上の粘度が上昇するものである。
シリンダ24の内筒24b内には又、ピストンバルブ35を収納している。このピストンバルブ35は短円筒状のもので、前記シャフト22の上端部に固着しており、図5に詳細に示すように、外周面が内筒24bの内周面に相対的に上下に往復動可能に密接している。又、このピストンバルブ35の外周面近くには、軸方向に貫通する複数のオリフィス孔36を形成しており、それより中心側に上記磁界(磁場)を発生させるためのコイル37を配設している。
なお、コイル37の引出線37aは、シャフト22の中心孔38を通して外部の駆動回路(図示省略)に接続している。又、シャフト22の中心孔38は、シャフト22の上端部においてシール部材39により密に閉塞している。
更に、シャフト22は、図4に示すように、上記ピストンバルブ35を固着した上端部より下方の部分がシリンダ24の前記内筒スリーブ33、外筒スリーブ32、及びシール部材40を貫通してシリンダ24外の下方に突出しており、その下部にばね受け座41を固着している。そして、そのばね受け座41と上記外筒スリーブ32との間にコイルばね42を伸縮自在に介在させ、かくして、水槽6をサスペンション7により弾性支持するようにしている。
如上のサスペンション7において、水槽6が上下方向に振動すると、これと一体にシリンダ24もコイルばね42の伸縮を伴いながら軸方向に上下に往復動する。このとき、シリンダ24内の磁気粘性流体34中をピストンバルブ35が相対的に上下に往復動することにより、ピストンバルブ35のオリフィス孔36を磁気粘性流体34が通過する。ここで、磁気粘性流体34の粘性により、サスペンション7において減衰力が発生し、水槽6の振幅を減衰させる。
以上のように発生する減衰力Dは、一般的に次の(1)式で表される。
減衰力D=入口損失+摩擦損失+動圧抵抗 ・・・(1)
なお、入口損失とは、磁気粘性流体34がピストンバルブ35のオリフィス孔36に流入する際に発生する圧力損失であり、摩擦損失とは、オリフィス孔36の中を磁気粘性流体34が通過する際の管摩擦による圧力損失であり、動圧抵抗とは、磁気粘性流体34の動圧がピストンバルブ35背面で圧力回復しないことによる圧力損失である。
この場合、コイル37に通電することにより磁気粘性流体34に磁界を与えると、磁気粘性流体34の見かけ上の粘度が上昇する。これにより、オリフィス孔36の中を磁気粘性流体34が通過する際の摩擦損失が増加するため、減衰力Dが大きくなる。つまり、サスペンション7において、コイル37に通電することにより減衰力Dを変化させることができるものであり、磁気粘性流体34とコイル37は、そのように減衰力を変化させる減衰力可変機構43を構成している。この減衰力可変機構43は、この場合、磁場を発生する磁場発生装置としてコイル37を有しており、その磁場を変化させることで減衰力を変化させるようになっている。
なお、減衰力可変機構43が電場(電界)を変化させることで減衰力を変化させるものでは、電場を発生する電場発生装置を有するものとなる。
図6には、前記制御装置5を中心とした電気的構成をブロック図で示している。制御装置5は、例えばマイクロコンピュータから成るもので、ドラム式洗濯機の運転全般を制御する制御手段として機能するようになっており、この制御装置5には、前記操作パネル4が有する各種の操作スイッチから成る操作入力部44より各種操作信号が入力されるようになっている。
制御装置5には、そのほか、前記水槽6内の水位を検知するように設けた水位センサ45から水位検知信号が入力されると共に、水槽6の振動を検知するように設けた振動センサ46から振動検知信号が入力されるようになっている。なお、振動センサ46は、この場合、加速度センサから成るもので、要するに振動検知手段たるものであるが、それに代えて、ドラム10を回転させるモータ8のトルクの変動等から水槽6の振動を検知するものとしても良い。
制御装置5には、更に、モータ8の回転を検知するように設けた回転センサ47から回転検知信号が入力され、減衰力可変機構43の特にはコイル37(磁場発生装置)の温度を検知するように設けた例えばサーミスタ等から成る温度検知手段である温度センサ48から温度検知信号がそれぞれ入力されるようになっている。なお、制御装置5は、回転センサ47からの回転検知信号に基づき、モータ8の回転数ひいてはドラム10の回転数を検知所要時間で除する演算をするようになっており、それによってドラム10の回転速度を検知する回転速度検知手段としても機能するようになっている。
そして、制御装置5は、それらの入力並びにあらかじめ記憶された制御プログラムに基づいて、前記水槽6内に給水するように設けた給水弁49と、前記ドラム駆動装置としてのモータ8、排水弁15、前記乾燥ユニット17における送風装置19の送風羽根(図示せず)を駆動するモータ19a、同乾燥ユニット17における加熱装置20のヒータ20a、及び前記サスペンション7における減衰力可変機構43のコイル37、を駆動する駆動回路50に駆動制御信号を与えるようになっている。
次に、上記構成のものの作用を述べる。
操作パネル4の操作に基づき、制御装置5が運転を開始させると、洗濯及び脱水が行われる。そのうち、洗濯は、給水弁49から水槽6内に所定水位の給水をして後に、ドラム10をモータ8により正逆両方向に交互に低速回転させることにより行われるもので、それにより、ドラム10内にあらかじめ収容された洗濯物が上昇されてから落下されること(タンブリング)を繰り返して洗浄される。
洗濯物の洗濯には、洗剤を含む水で洗浄する洗いと、清水で洗浄するすすぎとがあり、そのいずれの場合にも、それらの終了後には、排水弁15を開放させて水槽6内の水を排水管16を通じ機外に排出する排水が行われる。
次いで、脱水は図1に示すように行われる。すなわち、脱水行程がスタートすると、最初にほぐし動作を実行する(ステップS1)。このほぐし動作は、ドラム10を、洗濯物がドラム10の内周面に張り付かない例えば50〔rpm〕までの低速で右回り(時計回り)及び左回り(反時計回り)の正逆両方向に交互に回転させることにより、洗濯物を分散させる内容で行うものである。
この後、後述のドラム10を高速回転させて行う高速脱水へと試みた回数(高速脱水トライ回数)Nが奇数であるか否かの判断をし(ステップS2)、奇数である(YES)と判断されれば、ドラム10を右回りで回転させてその回転速度を上昇させる(ステップS3)。
そして次に、ドラム10の回転速度が100〔rpm〕以上に達したか否かの判断をし(ステップS4)、達した(YES)と判断されれば、このときのドラム10の回転方向(右回り)側である右側に位置するサスペンション7のコイル37に通電し(ステップS5)、この状態で、ドラム10の回転速度を前記高速脱水に向けて更に上昇させる(ステップS6)。
このようにドラム10の回転速度を上げるとき、洗濯物をドラム10の内周面に均一に張り付かせるのは容易ではなく、通常はある程度の洗濯物の片寄り(アンバランス)が残ってしまう。このアンバランスによるドラム10からの水槽6への加振力Fは、一般的に次の(2)式で表される。
F(N)=mrω ・・・(2)
(m:アンバランス量〔kg〕、)r:ドラム中心からドラム中心までの距離〔m〕、ω:ドラム回転速度〔rad〕)
すなわち、加振力はアンバランス量に比例して水槽6にかかる。
よって、次には、水槽6の振動を振動センサ46により検知して、その検知結果からアンバランス量が大であるか否かの判断をする(ステップS7)。このステップS7で、アンバランス量が大である(YES)と判断されれば、高速脱水トライ回数Nに「1」を加算し(ステップS8)、その後、先のステップS1に戻ってほぐし動作を実行する。
そして、その後、次のステップS2では、高速脱水トライ回数Nは奇数ではない(NO:偶数である)と判断されるので、ドラム10を前回とは逆の左回りで回転させてその回転速度を上昇させる(ステップS9)。
この後、前記ステップS4同様に、ドラム10の回転速度が100〔rpm〕以上に達したか否かの判断をし(ステップS10)、達した(YES)と判断されれば、このときのドラム10の回転方向(左回り)側である左側に位置するサスペンション7のコイル37に通電し(ステップS11)、この状態で、前記ステップS6に進む。
その後、前記ステップS7に進んで、更に、アンバランス量が大である(YES)と判断されれば、ステップS8を経て、ステップS1に戻る。
すなわち、上記構成のものでは、ドラム10の回転を開始してその回転速度を上げるとき、アンバランス量が大であると判断されて高速脱水への移行に失敗するごとにその回転方向を切換えることで、ドラム10の回転が右回り及び左回りの正逆両方向に交互にほぼ均等となるように制御するようにしているのである。
又、この場合、水槽6に対してドラム10の回転軸心Oを挟む両側(左右)の下方に位置するサスペンション7の減衰力可変機構43における磁場発生装置であるコイル37についても、該両側のサスペンション7で交互に通電するようにしている。
サスペンション7のコイル37に通電すると、サスペンション7においては、前述のように、磁気粘性流体34に磁界が与えられることで、磁気粘性流体34の見かけ上の粘度が上昇し、それによって、オリフィス孔36の中を磁気粘性流体34が通過する際の摩擦損失が増加するため、減衰力が大きくなり、水槽6の振動を低減することができる。これを、上記構成のものでは、ドラム10の回転方向に応じて、荷重が大きくかかる方のサスペンション7の減衰力を大きくするようにしているのであり(減衰力可変機構43)、それによって、水槽6の振動をより効果的に低減することができる。
なお、前記ステップS7で、アンバランス量が大ではない(NO)と判断されれば、ドラム10の回転速度を例えば300〔rpm〕まで更に上昇させ(ステップS12)、その後に、サスペンション7のコイル37への通電を断ち(ステップS13)、次いで、ドラム10を高速回転させることにより高速脱水を実行した(ステップS14)後、脱水行程を終了する(ステップS15)。
このように上記構成のものでは、モータ8により回転されるドラム10を収容する水槽6を、ドラム10の回転軸心Oを挟む両側の下方に位置するサスペンション7により防振支持するドラム式洗濯機において、脱水時におけるドラム10の回転を開始してその回転速度を上げるときの該ドラム10の回転を、その回転方向が正逆両方向にほぼ均等となるように制御するようにしている。
これにより、上記両側のサスペンション7に荷重がほぼ均等にかかるようになり、その結果、洗濯物下降側のサスペンション7の減衰性能を洗濯物上昇側のサスペンション7のそれより高くする必要がないので、価格の上昇を招来せず、しかも、ドラム10の回転が高速脱水回転域に達したときに水槽6の振動が減衰性能を高くしたサスペンションを介して洗濯機設置面に伝達しやすくなる弊害を生じることもなくして、一方側のサスペンション7の劣化を抑制することができる。
又、上記構成のものでは、ドラム10の回転方向に応じて、荷重が大きくかかる方のサスペンション7の減衰力を大きくするように減衰力を変化させる減衰力可変機構43を有している。これにより、水槽6の振動をより効果的に低減することができるし、サスペンション7の減衰力を大きくするのも、ドラム10の回転方向が正逆両方向にほぼ均等となる上述の制御と合わせ、該両側のサスペンション7についてほぼ均等に行うことができるようになり、もって一方側のサスペンション7の劣化を一層確実に抑制することができる。
更に、上記構成のものでは、減衰力可変機構43を、磁場を発生する磁場発生装置としてコイル37を有し、その磁場を変化させることで減衰力を変化させるものとしている。このものでは、ドラム10の回転方向に応じて荷重が大きくかかる方のサスペンション7の減衰力を大きくするのをコイル37に通電して行うが、それも、ドラム10の回転方向が正逆両方向にほぼ均等となる前述の制御と合わせ、該両側のサスペンション7についてほぼ均等に行うことができるから、一方側のサスペンション7におけるコイル37の特には温度上昇による劣化を確実に抑制することができる。又、その一方側のサスペンション7におけるコイル37の特には温度上昇を抑制できる分、コイル37に流せる電流を多くできるので、サスペンション7の減衰力を更に大きくするのも容易にできる。
なお、減衰力可変機構43が、磁場に代え、電場(電界)を変化させることで減衰力を変化させるものでは、サスペンション7の減衰力を変化させるのは、電場を発生する電場発生装置となることは既述のごとくであり、このものでも、上述同様の効果を得ることができる。
以上に対して、図7及び図8は本発明の第及び第実施例(第及び第の実施形態)を示すもので、それぞれ、基本例と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。
[第実施例]
図7に示す第実施例においては、脱水行程における起動回数を右回り及び左回り別にカウントしておいて、毎回、そのカウント数の少ない回転方向側にドラム10を回転させて起動させることにより、脱水時におけるドラム10の回転速度を上げるときの該ドラム10の回転を、その回転方向が正逆両方向にほぼ均等となるように制御するようにしている。
具体的には、前記ステップS1(ほぐし動作)の後に、脱水起動回数が左回りで多いか否かの判断をし(ステップS101)、左回りで多い(YES)と判断されれば、ステップS3(ドラム10を右回りで回転、回転速度上昇)、ステップS4(ドラム10回転速度の100〔rpm〕以上の判断)、ステップS5(右側のサスペンション7のコイル37通電)を順に経、その後に、右回り起動回数Rに「1」を加算する(ステップS102)。
それに対して、ステップS101で、左回りで多くない(NO:右回りで多い)と判断されれば、ステップS9(ドラム10を左回りで回転、回転速度上昇)、ステップS10(ドラム10回転速度の100〔rpm〕以上の判断)、ステップS11(左側のサスペンション7のコイル37通電)を順に経、その後に、左回り起動回数Lに「1」を加算する(ステップS103)。
この後のステップS6〜S15は基本例と同様である。
このようにしても、両側のサスペンション7に荷重がほぼ均等にかかるようになるので、基本例と同様の効果を得ることができる。
[第実施例]
図8に示す第実施例においては、前記温度センサ48(サスペンション7の減衰力可変機構43の温度、特にはコイル37の温度を検知する温度検知手段)の温度検知結果に基づいて、ドラム10の回転方向を定めるようにしている。
これも具体的には、前記ステップS1(ほぐし動作)の後に、上記温度センサ48の温度検知結果から、コイル37の温度が左側サスペンション7で高いか否かの判断をし(ステップS201)、左側サスペンション7で高い(YES)と判断されれば、ステップS3(ドラム10を右回りで回転、回転速度上昇)、ステップS4(ドラム10回転速度の100〔rpm〕以上の判断)、ステップS5(右側のサスペンション7のコイル37通電)を順に経る。
それに対して、ステップS201で、左側サスペンション7で高くない(NO:右側サスペンション7で高い)と判断されれば、ステップS9(ドラム10を左回りで回転、回転速度上昇)、ステップS10(ドラム10回転速度の100〔rpm〕以上の判断)、ステップS11(左側のサスペンション7のコイル37通電)を順に経る。
この後のステップS6〜S15は基本例と同様である。
このようにしても、両側のサスペンション7に荷重がほぼ均等にかかるようになるので、基本例と同様の効果を得ることができる。又、この場合には、サスペンション7の温度検知により、サスペンション7の偏った使用による温度過昇をより確実に抑制でき、且つ、その分、コイル37に流せる電流をより確実に多くできるので、サスペンション7の減衰力を更に大きくするのも、より確実に容易にできる。
このほか、本発明は上記し且つ図面に示した実施例にのみ限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
図面中、6は水槽、7はサスペンション、8はモータ、10はドラム、34は磁気粘性流体、37はコイル(磁場発生装置)、43は減衰力可変機構、48は温度センサ(温度検知手段)、Oはドラムの回転軸心を示す。

Claims (4)

  1. モータにより回転されるドラムと、
    このドラムを収容する水槽と、
    前記ドラムの回転軸心を挟む両側の下方に位置して前記水槽を防振支持するサスペンションとを具備し、
    洗濯物を前記ドラムの内部に収容して、該ドラムの回転により洗濯及び脱水をするドラム式洗濯機において、
    前記脱水時における起動回数を前記ドラムの回転方向別にカウントし、そのカウント結果に基づき、前記ドラムの回転方向が正逆両方向にほぼ均等となるように制御することを特徴とするドラム式洗濯機。
  2. サスペンションが、ドラムの回転方向に応じて、荷重が大きくかかる方のサスペンションの減衰力を大きくするように減衰力を変化させる減衰力可変機構を有することを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯機。
  3. 減衰力可変機構が、磁場を発生する磁場発生装置又は電場を発生する電場発生装置を有し、その磁場又は電場を変化させることで減衰力を変化させることを特徴とする請求項2記載のドラム式洗濯機。
  4. サスペンションが、減衰力可変機構の温度を検知する温度検知手段を有し、前記脱水時における起動回数のドラムの回転方向別のカウント結果に基づくのに代えて、前記温度検知手段の温度検知結果に基づき、ドラムの回転方向を定めることを特徴とする請求項3記載のドラム式洗濯機。
JP2009126421A 2009-05-26 2009-05-26 ドラム式洗濯機 Expired - Fee Related JP5537071B2 (ja)

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