JP5447393B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の操舵系にモータによる操舵補助力を付与するようにした電動パワーステアリング装置に関し、特に反力から除去したい外乱の周波数帯域で減速加速度に基づいた信号処理を行い、ブレーキの振動吸収レベルを向上させ、より安全で快適な操舵性能が得られるようにした電動パワーステアリング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、車両のステアリング装置をモータの回転力で補助負荷付勢する電動パワーステアリング装置は、モータの駆動力を、減速機を介してギア又はベルト等の伝達機構により、ステアリングシャフト或いはラック軸に補助負荷付勢するようになっている。かかる従来の電動パワーステアリング装置(EPS)は、アシストトルク(操舵補助トルク)を正確に発生させるため、モータ電流のフィードバック制御を行っている。フィードバック制御は、電流指令値とモータ電流との差が小さくなるようにモータ印加電圧を調整するものであり、モータ印加電圧の調整は、一般的にPWM(パルス幅変調)制御のデュ−ティ比の調整で行っている。
【0003】
ここで、電動パワーステアリング装置の一般的な構成を図1に示して説明すると、ハンドル1のコラム軸2は減速ギア3、ユニバーサルジョイント4a及び4bを含む中間シャフト4、ピニオンラック機構5を経て操向車輪のタイロッド6に連結されている。コラム軸2には、ハンドル1の操舵トルクを検出するトルクセンサ10が設けられており、ハンドル1の操舵力を補助するモータ20が減速ギア3を介してコラム軸2に連結されている。パワーステアリング装置を制御するコントロールユニット100にはバッテリ14から電力が供給されると共に、イグニションキー11を経てイグニション信号が入力され、コントロールユニット100は、トルクセンサ10で検出されたトルク信号(操舵トルク)Trと車速センサ12で検出された車速信号Velとに基づいてアシスト指令の電流指令値Iの演算を行い、演算された電流指令値Iに基づいてモータ駆動部21を介してモータ20を制御する。モータ20のモータ端子間電圧Vm及びモータ電流iが計測されてコントロールユニット100に入力される。
【0004】
このような電動パワーステアリング装置において、従来は例えば特開平8−290778号公報(特許文献1)に示すように、コントロールユニット100内のロバスト安定化補償部により、システムの安定性と路面情報及び外乱情報の感度特性が同時に設計されるようになっている。
【0005】
しかしながら、かかる従来の制御装置では、ステアリング中立点付近の操舵時の反力が小さいため、摩擦の影響により、路面情報をドライバに正確に伝えることが困難である。また、従来の電動パワーステアリング装置では、操舵角と操舵力との間のヒステリシス特性を、油圧式パワーステアリング並みの特性にすることが困難である。
【0006】
このような問題を解決する装置として、特開2002−369565号公報(特許文献2)に開示されているものがある。
【0007】
特許文献2に開示されている装置の概略を、図1に対応させた図2に示して説明する。ステアリング装置の補助操舵力を発生するモータ20はモータ駆動部21によって駆動され、モータ駆動部21は二点鎖線で示すコントロールユニット100からの電流指令値Iで制御され、コントロールユニット100にはトルクセンサからのトルク信号Tr及び車速検出系からの車速信号Velが入力される。
【0008】
コントロールユニット100はトルク信号Trを用いて制御を行う破線で示すトルク系制御部110と、モータ20の駆動に関連した制御を行う一点鎖線で示すモータ系制御部120とで構成されている。トルク系制御部110はアシスト量演算部111、微分制御部112、ヨーレート収れん性制御部113、ロバスト安定化補償部114及びセルフアライニングトルク(SAT)推定フィードバック部115Aによって構成され、加算部116A及び116B、減算部116Cを具備している。また、モータ系制御部120は補償部121、外乱推定部122、モータ角速度推定部123、モータ角加速度推定部(微分部)124及びモータ特性補償部125で構成され、加算部126A及び126Bを具備している。
【0009】
トルク信号Trはアシスト量演算部111、微分制御部112、ヨーレート収れん性制御部113及びSAT推定フィードバック部115Aに入力され、いずれも車速信号Velをパラメータ入力としている。アシスト量演算部111はトルク信号Trに基づいてアシストトルク量を演算し、ヨーレート収れん性制御部113はトルク信号Tr及びモータ角速度ωを入力とし、車両のヨーの収れん性を改善するために、ハンドルが振れ回る動作に対してブレーキをかけるようになっている。また、微分制御部112はステアリングの中立点付近の制御の応答性を高め、滑らかでスムーズな操舵を実現するようになっており、SAT推定フィードバック部115Aはトルク信号Trと、アシスト量演算部111の出力に微分制御部112の出力を加算部116Aで加算した信号と、モータ角速度推定部123で推定されたモータ角速度ωと、モータ角加速度推定部124からの角加速度*ωとを入力して、路面からの反力としてのSATを推定し、推定したSATをフィードバックフィルタを用いて信号処理し、ハンドルに適切な路面情報を反力として与えるようになっている。
【0010】
また、アシスト量演算部111の出力に微分制御部112の出力を加算部116Aで加算した操舵補助指令値に、ヨーレート収れん性制御部113の出力を加算部116Bで加算した操舵補助指令値をアシスト量AQとしてロバスト安定化補償部114に入力している。ロバスト安定化補償部114は例えば特開平8−290778号公報に示されている補償部であり、検出トルクに含まれる慣性要素とばね要素で成る共振系の共振周波数におけるピーク値を除去し、制御系の応答性と安定性を阻害する共振周波数の位相のズレを補償するものである。ロバスト安定化補償部114の出力からSAT推定フィードバック部115Aの出力を減算部116Cで減算することで、路面情報を反力としてハンドルに伝えることができる電流指令値(アシスト量)Iaが得られる。
【0011】
更に、モータ角速度推定部123はモータ端子間電圧Vm及びモータ電流iに基づいてモータ角速度ωを推定するものであり、モータ角速度ωはモータ角加速度推定部124、ヨーレート収れん性制御部113及びSAT推定フィードバック部115Aに入力される。モータ角加速度推定部124では、入力されたモータ角速度ωに基づいてモータ角加速度を推定し、推定したモータ角加速度*ωはモータ特性補償部125に入力される。モータ特性補償部125の出力Icに、ロバスト安定化補償部114の出力からSAT推定フィードバック部115の出力を減算した電流指令値Iaが加算部126Aで加算され、その加算信号が電流指令値Irとして微分補償器で成る補償部121に入力される。補償部121で補償された電流指令値Iraに外乱推定部122の出力を加算部126Bで加算した電流指令値Iが、モータ駆動部21及び外乱推定部122に入力される。外乱推定部122は特開平8−310417号公報で示されるような装置であり、モータ出力の制御目標である補償部121で補償された電流指令値Iraに外乱推定部122の出力を加算した信号と、モータ電流iとに基づいて、制御系の出力基準における希望するモータ制御特性を維持することができ、制御系の安定性を失うことがないようにしている。
【0012】
ここで、路面からステアリングまでの間に発生するトルクの様子を図3に示して説明する。ドライバがハンドル1を操舵することによって操舵トルクThが発生し、その操舵トルク(トルク信号)Thに従ってモータ20がアシストトルクTmを発生する。その結果、車輪が転舵され、反力としてSATが発生する。また、その際、モータ20の慣性J及び摩擦(静摩擦)Frによってハンドル操舵の抵抗となるトルクが生じる。これらの力の釣り合いを考えると、下記数1のような運動方程式が得られる。
【0013】
(数1)
J・*ω+Fr・sign(ω)+SAT=Tm+Th

ここで、上記数1を初期値ゼロとしてラプラス変換し、SATについて解くと下記数2が得られる。
【0014】
(数2)
SAT(s)=Tm(s)+Th(s)−J・*ω(s)−Fr・sign(ω(s))

【0015】
上記数2から分るように、モータ20の慣性J及び静摩擦Frを定数として予め求めておくことで、モータ回転角速度ω、回転角加速度*ω、アシストトルクTm及び操舵トルクThよりSATを推定することができる。かかる理由より、SAT推定フィードバック部115Aにはトルク信号Tr、角速度ω、角加速度*ω、アシスト量演算部111の出力がそれぞれ入力されている。
【0016】
また、SAT推定フィードバック部115Aで推定したSAT情報をそのままフィードバックした場合、ステアリングが重くなり過ぎるため、操舵感覚を向上することはできない。そのため図4に示すように、車速感応ゲインと周波数特性を有するフィードバックフィルタ115AFを用いてSATの推定値を信号処理し、操舵感覚を向上するのに必要十分な情報のみをフィードバックする。ここで用いるフィードバックフィルタ115AFは、静特性ゲインとして、推定したSATの大きさを必要十分な値に減少させるゲインを持つQフィルタ(位相遅れ)115Bと、図5に示すような車速信号Velに感応したゲイン特性を有するゲイン部115Cとを持ち、据え切りや低速走行といった路面情報の重要性が比較的低い場合には、フィードバックする路面情報を小さくしている。
【0017】
上述の特許文献2に記載の装置では、抑制したい外乱が存在する周波数帯域と、伝えたい外乱が存在する周波数帯域とを両立するようにSAT推定のフィードバックを構成しているが、抑制したい外乱を積極的に打ち消すという機能はない。
【0018】
一方、車両では、通常制動時及び定常走行時に、乗員に不快感を与えるブレーキジャダーとシミーが発生する。ブレーキジャダーは車両の制動時に発生するフロア・ペダル振動のことで、ステアリング回転方向に振動を伴う場合もある。ブレーキディスクのDTV(Disk Thickness Variation)により発生する制動トルク変動が起振源で、車輪の回転の1次成分及び高次成分を有する。これがサスペンションの前後の共振などで増幅され、車体やステアリングシステムを伝達して、フロア・ペダル振動やステアリング振動となる。また、シミーは車両走行時にステアリング回転方向に発生する振動のことであり、タイヤ・ホイールなどの回転部分のアンバランスやノンユニフォミティが起振源となり、サスペンション共振で増幅され、ステアリングシステムを介してステアリング回転方向の振動となる。
【0019】
このようなブレーキジャダーやシミーについて特許文献2の装置では何ら考慮しておらず、また、特開2002−145075(特許文献3)や特開2002−161969(特許文献4)ではブレーキジャダーやシミーの振動を減衰させる装置を開示しているが、いずれも機械的な対応であり、コストアップになると共に、車速感応といったきめ細かな抑制ができないという問題がある。
【先行技術文献】
【0020】
【特許文献】
【特許文献1】
特開平8−290778号公報
【特許文献2】
特開2002−369565号公報
【特許文献3】
特開2002−145075号公報
【特許文献4】
特開2002−161969号公報
【特許文献5】
特開2006−199219号公報
【特許文献6】
特開2007−84006号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
かかる問題を解決するものとして特開2006−199219号公報(特許文献5)に示される装置がある。特許文献5に記載の装置では、図2に対応させた図6に示すように、SAT推定部117はトルク信号Tr、角速度ω、角加速度*ω及び加算部116Aの加算結果(アシスト量演算結果)を入力してSATを推定し、そのSAT推定値*SATをフィードバック部118を経て加算部116Cに加算している。フィードバック部118の構成は図7に示すようになっている。即ち、SAT推定値*SATを入力して高周波成分を出力する車速感応型のハイパスフィルタ118−1と、ゲインGを乗算する車速感応型のゲイン部118−3とで構成されている。
【0022】
このような構成において、SAT推定部117はトルク信号Tr、角速度ω、角加速度*ω及び加算部116Aの加算結果を入力して、反力としてのSATを推定するが、その推定は前述した数2の手法による。推定されたSAT推定値*SATはフィードバック部118のハイパスフィルタ118−1に入力され、これによりブレーキジャダーやシミーに関連した高周波成分のみが通過し、ブレーキジャダーやシミーの抑制を行うことができる。高周波成分のみが通過したハイパスフィルタ118−1の出力はゲイン部118−3に入力されてゲインG倍され、SAT推定値*SATcとして出力される。SAT推定値*SATcは加算部116Dでロバスト安定化補償部114の出力(電流指令値)と加算され、モータ系制御部120に入力される。
【0023】
このように特許文献5に示される装置では、反力推定値としてのSAT推定値*SATにハイパスフィルタ118−1を通過させ、ドライバに伝えたくない反力成分を抽出して電流指令値に加算して補正しているため、ドライバに伝えたくない反力成分を打ち消すことができ、ドライバに快適な操舵感を与えることができる。SAT推定値*SATをそのまま加算して補正すると良好に低減できないため、ゲインGを乗じて加算している。
【0024】
ここにおいて、外乱は急ブレーキをかけたときのブレーキ力のアンバランスやタイヤのアンバランス(バランスウェイトの剥離)等によって生じ、サスペンションの共振周波数(15〜20Hz)で現れる。特許文献5に示される装置では、外乱を上記共振周波数帯(15〜20Hz)でフィルタリングしゲインを乗算してフィードバックしているが、外乱抑制効果を高めようとして過度のゲインや周波数帯設定を行うと、通常操舵時にも悪影響を及ぼす可能性がある。操舵感に重要な路面情報周波数10Hz以下の情報をも抑制してしまい、ドライバが操舵し難くなる。うねりや轍等の路面情報は10Hz以下であるので、路面情報がハンドルを通じてドライバに伝わらなくなる。また、急ブレーキ状態では、ハンドル操作を行わない場合や微細な路面情報を必要としない場合が多い。
【0025】
また、特許文献6に示される装置では、トルク信号から外乱に対応する外乱トルク成分をハイパスフィルタで抽出し、抽出された外乱トルク成分を微分して外乱トルク微分値を求め、外乱トルク微分値に対応する補正値を生成し、この補正値によって目標電流値を補正し、補正後の目標電流値に基づいてモータを駆動するようにしている。
【0026】
ここにおいて、ブレーキジャダーによるハンドルの振動は急ブレーキ(減速度が高い)ほど下からの加振が大きくなるため大きくなる。即ち、急ブレーキ→車速変化大→減速度高になると共に、急ブレーキ→ブレーキパッドへかかる力大→加振力大→ハンドル振動大となるので、減速度が高いほど振動抑制効果を高める必要がある。しかしながら、特許文献6に示される装置ではかかる対策が施されていない。また、電動パワーステアリング装置は、車両側から各車輪速情報を用いて演算した車速情報をCAN通信によって得ている。即ち、各車輪速→車両速度演算→CAN通信→EPS車速検知となっており、演算遅れが生じているのが実情であり、迅速に振動を押さえ込むには遅れのない車速が必要である。しかしながら、特許文献6に示される装置ではかかる対策が全く施されていない。
【0027】
本発明は上述のような事情よりなされたものであり、本発明の目的は、路面情報及び外乱等の信号処理を行うことによりチューニングし易くし、周波数特性や減速加速度(急ブレーキ)を考慮したフィルタ及びゲイン部によってブレーキの振動吸収レベルを向上させ、より安全で快適な操舵性能が得られる電動パワーステアリング装置を提供することにある。
【0028】
今後の車体改良としてサスペンションの剛性変化(高くなる)があり、振動特性が変化する可能性がある。上述したような現状の制振抑制構造では効果が低減する可能性があるので、制振特性を一層大きくするために、車両の減速加速度やブレーキ信号を利用し、ゲインやフィルタ特性を可変(減速度が高いほど、振動抑制効果が良くなるフィルタ定数に変更し、減速度が高いほど、振動抑制効果が良くなるようにゲインを変更する。)することで抑制効果を高めながら、通常走行時の路面情報を損なわずに制振制御を行うことができる電動パワーステアリング装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0029】
本発明は、車両のステアリングシャフトに発生する操舵トルクに基づいて演算された操舵補助指令値と、ラック軸を有するステアリング機構に操舵補助力を与えるモータのモータ電流とから演算した電流指令値に基づいて、前記モータを制御するようになっている電動パワーステアリング装置に関するものであり、本発明の上記目的は、前記ラック軸に入力される反力を推定若しくは測定する反力検出手段と、直列に接続されたフィルタ及びゲイン部で成っており、前記反力から除去したい外乱として、前記車両のサスペンションとの共振周波数帯域を抽出する外乱帯域抽出手段と、車速信号に基づいて前記車両の減速加速度を演算する減速加速度演算手段とを具備し、前記外乱帯域抽出手段で抽出された反力信号で、前記操舵補助指令値若しくは前記電流指令値を補正するようになっていると共に、前記減速加速度が高くなるに従って前記フィルタのフィルタ通過特性を大きくし、かつ前記ゲイン部のゲインを大きくするようになっていることにより達成される。
【0030】
本発明の上記目的は、前記反力検出手段がSAT推定手段であり、前記反力がSAT値であることにより、或いは前記減速加速度に対して、前記フィルタ通過特性及び前記ゲインの変化が連続的又は段階的に大きくなっていることにより、或いは前記フィルタ通過特性又は前記ゲインの変化がヒステリシス特性を有していることにより、或いは前記車速信号を車速センサ若しくはCANで得るようになっていることにより、或いは前記ステアリング機構が収縮可能な中間シャフトを備えていることにより、或いは前記車速信号又は前記減速加速度に位相補償を施し、位相補償された信号に基づいて前記フィルタ部及びゲイン部の特性を変化させるようになっていることにより、或いは前記減速加速度が、ブレーキ関連信号から演算されたブレーキストロークであることにより、或いは前記共振周波数帯域が15〜20Hzであり、前記共振周波数帯域が前記フィルタの減衰範囲に含まれており、前記フィルタは、減速していない場合には10Hz以下では減衰特性を持たない特性で、減速時には、10Hz以下で減速に応じた減衰特性を有していることにより、或いは前記フィルタが、演算処理部に格納されたハイパスフィルタユニット及びローパスフィルタユニットで構成されており、前記減速加速度をトリガーとして前記ハイパスフィルタユニット及びローパスフィルタユニットを切り替えるようになっていることにより、より効果的に達成される。
【発明の効果】
【0031】
本発明の電動パワーステアリング装置によれば、ラック軸に入力される反力(SAT)を推定若しくは測定する反力検出手段と、反力から除去したい外乱の周波数帯(15〜20Hz)を抽出する外乱帯域抽出手段と、車速センサ若しくはCANからの車速信号に基づいて車両の減速加速度を演算する減速加速度演算手段とを設け、外乱帯域抽出手段で抽出された反力信号を減速加速度(ブレーキ信号に基づくブレーキストロークを含む)に応じて可変し、可変した反力信号で操舵補助指令値若しくは電流指令値を補正している。外乱帯域抽出手段はフィルタ及びゲイン部で構成されており、急ブレーキ状態(急減速)に応じてフィルタ通過特性、ゲインを可変し、急ブレーキのときのみ可変制御を行うようにしているので、操舵感と外乱抑制効果のトレードオフを解消することができる。
【0032】
また、減速加速度を考慮してフィルタ通過特性及びゲインを可変制御しているので、ブレーキの振動吸収レベルを向上させることができ、より安全で快適な操舵性能を得ることができる。
【0033】
通常の操舵においては、路面情報周波数10Hz以下の操舵感に重要な特性を確保することが望ましいが、急ブレーキ状態ではハンドル操作を行わないことが多く、微細な路面状態を必要としないので、10Hz以下での周波数帯の情報を抑制しても問題がない。従って、急ブレーキ状態の時には、振動抑制効果が一層高くなるようにフィルタ通過特性やゲインを変更することにより、通常の操舵状態では操舵に必要な路面情報を伝えながら、ある程度の振動抑制効果を確保し、急ブレーキ状態の時には、より振動抑制効果を高めることができる。このように本発明によれば、ドライバに不快な振動を伝えないようにすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】
一般的なステアリン機構例を示す図である。
【図2】
従来装置の構成例を示すブロック図である。
【図3】
路面からステアリングまでの間に発生するトルクの様子を示す模式図である。
【図4】
フィードバック部の構成例を示す図である。
【図5】
フィードバックフィルタの特性例を示す図である。
【図6】
従来装置を示すブロック構成図である。
【図7】
フィードバック部の構成例を示すブロック構成図である。
【図8】
本発明の原理を説明するための図である。
【図9】
本発明の原理を説明するための図である。
【図10】
フィルタ特性を説明するための特性図である。
【図11】
本発明の構成例を示すブロック構成図である。
【図12】
本発明における外乱帯域抽出部の構成例を示すブロック構成図である。
【図13】
周波数に対するフィルタの通過特性例を示す特性図である。
【図14】
減速加速度に対するフィルタの切り替え例(段階的)を示す特性図である。
【図15】
減速加速度に対するゲイン部の特性例(連続的)を示す特性図である。
【図16】
減速加速度に対するゲイン部の特性例(段階的)を示す特性図である。
【図17】
周波数帯域とゲインの関係を示す特性図である。
【図18】
周波数帯域とフィルタ通過特性の関係を示す図である。
【図19】
本発明の他の実施形態を示すブロック構成図である。
【図20】
位相補償の構成例を示すブロック図である。
【図21】
位相補償の他の構成例を示すブロック図である。
【図22】
中間シャフトのスライド機構の一例を示す機構図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明では、SAT推定値のフィードバック経路にフィルタ及びゲイン部で成る外乱帯域抽出部を介挿し、減速加速度(急ブレーキ)に応じてフィルタ通過特性及びゲインを可変し、ドライバに伝えたくない反力を打ち消すようにモータを制御し、サスペンションの共振周波数帯域(15〜20Hz)で、急ブレーキ状態(急減速)においてのみフィルタリングの減衰を大きくして外乱抑制の程度を大きくし、路面情報周波数15Hz以下及び20Hz以上の領域では滑らかな減衰をさせるようにしているので、操舵フィーリングと外乱抑制効果のトレードオフを解消することができる。
【0036】
路面情報周波数10Hz以下は、走行時の路面のうねり、轍等の路面情報と車両挙動が現れる周波数帯であり、ハンドル操作としては重要な路面情報となるので、10Hz以下の帯域を除去してしまうと操舵感が損なわれ、操舵フィーリングが悪くなる。また、周波数帯域15〜20Hzはサスペンションとの共振周波数帯域であり、荒れた路面の走行振動や40Km/h以上の中高速域でのブレーキ振動がサスペンションの固有値で共振する。このため、ドライバはハンドル上で不快な振動を感じることになる。一方、路面情報周波数20Hz以上ではサスペンションの共振周波数帯を外れているので、振動レベルとしては問題が少ないが、自然な操舵フィーリングとして路面情報をドライバに伝えるためには、この周波数帯を減衰させない方が良い。本発明は、このような路面情報周波数の特性に基づいている。
【0037】
図8及び図9は本発明の原理を示しており、路面情報周波数15〜20Hzの範囲Dがサスペンションの共振周波数帯域であり、滑らかな操舵フィーリングを得るためには、範囲Dの両端部においてフィルタによる減衰範囲(B領域、C領域)が必要である。A領域(10〜15Hz)の幅が狭いので、減衰範囲が10Hz以下の領域とラップする可能性がある。前述のように、理想的には10Hz以下の領域に減衰を持たないような特性(一点鎖線)が望まれる。しかし、急ブレーキ状態では操舵を行うことがなく、微細な路面状態を必要としないので、10Hz以下の領域に減衰範囲を設定しても問題はない。フィルタの設計上の問題で、高い次数のフィルタ構成をとれば10Hz以下の特性に影響を及ぼさないようにできるが、演算時間が大きくかかるという問題が発生する。限られた演算時間に収めるためには、つまり高速度に演算させるためにはフィルタの次数は低い方が望ましい。次数が低いフィルタでサスペンションの共振周波数帯(D領域)の減衰量を大きくするためには、その両端部(B領域、C領域)の減衰量も大きくなる可能性があるが、前述のように急ブレーキ状態の時にのみ減衰特性を実線(本発明)のように変更(減衰)するのであれば問題はない。図9のF点(例えば17Hz)が減衰の目標値であるとすると、減衰特性変動に対して違和感を生じさせないように特性を滑らかに徐変させる。
【0038】
なお、図9の一点鎖線で示す従来装置の特性は、前述した特許文献5に開示された装置のものである。
【0039】
フィルタ特性fの一般式は下記数3で表わされる。ここに、sはラプラス演算子、b(i=1,2,・・・ ,m)はハイパスフィルタ係数、a(j=1,2、・・・、n)はローパスフィルタ係数である。
【0040】
(数3)
f=(s+b・sm−1+・・・+b)/(s+a・sn−1+・・・+a

【0041】
そして、図10に示すようなローパスフィルタ特性及びハイパスフィルタ特性の次数を上げると、ローパスフィルタ特性及びハイパスフィルタ特性共に矢印のように移動し、ピーク値のみのフィルタリングが可能であるが、フィルタ係数が多いため乗算回数や加算回数が増え、CPU(演算処理部)の処理速度が遅くなったり、フィルタ係数を保存しておくためのROMや、中間変数を保存しておくためのRAMが増加する不都合がある。よって、減速加速度をトリガーとして、予めCPUに格納されたフィルタユニットに切り替えることで安定した制御が可能になる。
【0042】
図11は本発明の構成例を図6に対応させて示しており、本発明では、車速信号Velに基づいて減速加速度DGを演算する減速加速度演算部115と、反力検出手段としてのSAT推定部117からのSAT推定値*SATを減速加速度DGに基づいて可変し、可変されたSAT推定値*SATを加算部116Cに入力して電流指令値を補正する外乱帯域抽出部119とが付加されている。車速信号Velは車速センサから求めても、CAN(Control Area Network)から取得しても良い。
【0043】
減速加速度演算部115は下記数4に従って減速加速度DGを演算する。ここに、Velは車速、tは時間、Δは単位時間内の変化量である。
【0044】
(数4)
DG=ΔVel/Δt

【0045】
外乱帯域抽出部119の構成は図12に示すように、フィルタ119−1及びゲイン部119−2で構成されており、減速加速度演算部115で演算された減速加速度DGによって、それぞれフィルタ119−1のフィルタ通過特性及びゲイン部119−2のゲインGが可変となっている。
【0046】
フィルタ119−1の減衰特性は周波数に応じて図13に示すように変化し、フィルタ特性が高いことは信号の通過特性が高いことを意味し、フィルタ特性が低いことは信号の通過特性が低いことを意味している。本例では、一例としてNo1〜No3の3種類のフィルタ特性を定義している。また、減速加速度DGに対するフィルタ特性は図14に示すようになっており、減速加速度DGに応じてフィルタNo1〜No3を切り替えるようになっている。そして、フィルタNo1〜No3の切り替えに際してチャタリングが発生しないようにヒステリシス特性を持たせている。即ち、減速加速度DGが大きくなる場合には、例えば減速加速度DG21でフィルタNo1をフィルタNo2に切り替え、減速加速度DG23でフィルタNo2をフィルタNo3に切り替え、減速加速度DGが小さくなる場合には、例えば減速加速度DG22でフィルタNo3をフィルタNo2に切り替え、減速加速度DG20でフィルタNo2をフィルタNo1に切り替えるようになっている。
【0047】
なお、本例では減速加速度DGに対してフィルタ119−1のフィルタ特性を段階的に変化させるようにしているが、連続的に変化させることも可能である。また、フィルタ119−1をフィルタNo1〜No3の3種類としているが、任意の数を用いることが可能である。
【0048】
ゲイン部119−2の減速加速度DGに対する特性は、連続的に変化する場合には図15に示すように、段階的に変化する場合には図16に示すようになっており、いずれの場合も減速加速度DGが大きくなるに従って大きくなるようになっている。そして、切り替わりのチャタリングを防止するために、図15の場合にはDG<DGのヒステリシス特性を有し、図16の場合には例えばDG10<DG11、DG12<DG13のヒステリシス特性を有している。
【0049】
このような構成において、減速加速度演算部115及び外乱帯域抽出部119以外については図6の動作と同一であり、説明を省略する。本発明では、減速加速度演算部115は車速信号Velに基づいて減速加速度DGを演算し、減速加速度DGを外乱帯域抽出部119内のフィルタ119−1及びゲイン部119−2に入力する。SAT推定部117は前述のようにしてSAT推定値*SATを推定し、外乱帯域抽出部119内のフィルタ119−1に入力し、フィルタ119−1で減衰されたSAT推定値*SATがゲイン部119−2に入力され、ゲイン部119−2でゲインGを乗算されたSAT推定値*SATが加算部116Cで電流指令値に加算され、電流指令値が補正される。
【0050】
一方、車速センサ又はCANからの車速信号Velは減速加速度演算部115に入力され、演算された減速加速度DGがフィルタ119−1及びゲイン部119−2に入力される。そして、フィルタ119−1のフィルタ通過特性が図13及び図14に示すように減速加速度DGに応じて可変されると共に、ゲイン部119−2のゲインGが図15又は図16の特性に従って可変される。ゲイン部119−2のゲインGについての周波数帯域とハンドル上の振動特性との関係は図17に示すようになっており、ゲインGが大きくなるに従って振動特性は減衰する。また、フィルタ119−1についての周波数帯域とハンドル上の振動特性との関係は図18に示すようになっており、フィルタ通過特性が大きくなるに従って振動特性は減衰する。フィルタ119−1及びゲイン部119−2の全体としては、図9の実線のような減衰特性となる。なお、本実施形態では、減速加速度DGに応じてフィルタ119−1及びゲイン部119−2の両方を可変するようにしているが、ゲイン部119−2だけでも良い。
【0051】
上述の実施形態では車速信号Velから減速加速度DG(急ブレーキ状態)を演算しているが、ブレーキペタルの操作信号であるブレーキ信号からブレーキストロークを演算して用いることも可能である。図19はその場合の構成例を示しており、スロットル・バイ・ワイヤなどの弁開度情報をブレーキストローク演算部115BSに入力し、演算されたブレーキストロークBSに基づいて外乱帯域抽出部119内のフィルタ119−1及びゲンイン部119−2を可変している。
【0052】
また、上述では図11に示すように車速信号Velを減速加速度演算部115に入力し、演算された減速加速度DGで直接フィルタ119−1及びゲンイン部119−2を切り替えるようにしているが、位相補償を施しても良い。図20は、車速信号Velから減速加速度演算部115で演算された減速加速度DGを位相進み補償部115Aに入力し、位相補償された減速加速度DGaをフィルタ119−1及びゲンイン部119−2に入力する例を示している。図21は、車速信号Velを位相進み補償部115Aに入力し、位相補償された車速信号Velaを減速加速度演算部115に入力し、演算された減速加速度DGbをフィルタ119−1及びゲンイン部119−2に入力する例を示している。
【0053】
いずれの場合も、位相補償することで位相が進むので、フィルタ等の変更を早めに行うことができるので、制振制御特性をより効果的に行うことができる。特に入力される車速信号Velは演算された信号が入力されるので、実際の速度より遅れた値が入力されることから、車速信号Velの進み補償により制振の効果を高めることができる。
【0054】
このように、本発明ではサスペンションの共振周波数帯域において、急ブレーキ状態(急減速)に応じてフィルタ通過特性、ゲインを可変し、急ブレーキのときのみ可変制御を行うようにしているので、操舵感と外乱抑制効果のトレードオフを解消することができる。また、減速加速度を考慮してフィルタ通過特性及びゲインを可変制御しているので、ブレーキの振動吸収レベルを向上させることができ、より安全で快適な操舵性能を得ることができる。
【0055】
更に、図22に示す雄シャフト41bと雌シャフト41aから成るスライド機構41により収縮可能な中間シャフト4を有する電動パワーステアリング装置にあっては、中間シャフト4の剛性による振動伝達の影響が考えられ、ナイロンコートスプライイン、ボールスプライン等でガタ詰めを行うと、剛性が向上する反面、振動の伝達特性が悪化する。しかしながら、本発明によれば、このような場合にも特に制振効果が期待できる。
【0056】
なお、上述の各実施例ではSATをSAT推定部117で推定するようにしているが、センサによる測定でSATを求めるようにしても良い。また、上述では減速加速度やブレーキ信号を用いてフィルタ及びゲイン部の切り替えを行っているが、前後加速度センサの信号を用いても良い。
【符号の説明】
【0057】
1 ハンドル
2 コラム軸
3 減速ギア
4 中間シャフト
10 トルクセンサ
11 イグニションキー
12 車速センサ
20 モータ
21 モータ駆動部
41 スライド機構
100 コントロールユニット
110 トルク系制御部
111 アシスト量演算部
112 微分制御部
113 ヨーレート収れん性制御部
114 ロバスト安定化補償部
115 減速加速度演算部
116 位相進み補償部
115BS ブレーキストローク演算部
117 SAT推定部
118 SATフィードバック部
119 外乱帯域抽出部
120 モータ系制御部
121 補償部
122 外乱推定部
123 モータ角速度推定部
124 モータ角加速度推定部
125 モータ特性補償部

Claims (10)

  1. 車両のステアリングシャフトに発生する操舵トルクに基づいて演算された操舵補助指令値と、ラック軸を有するステアリング機構に操舵補助力を与えるモータのモータ電流とから演算した電流指令値に基づいて、前記モータを制御するようになっている電動パワーステアリング装置において、
    前記ラック軸に入力される反力を推定若しくは測定する反力検出手段と、
    直列に接続されたフィルタ及びゲイン部で成っており、前記反力から除去したい外乱として、前記車両のサスペンションとの共振周波数帯域を抽出する外乱帯域抽出手段と、
    車速信号に基づいて前記車両の減速加速度を演算する減速加速度演算手段と、
    を具備し、
    前記外乱帯域抽出手段で抽出された反力信号で、前記操舵補助指令値若しくは前記電流指令値を補正するようになっていると共に、前記減速加速度が高くなるに従って前記フィルタのフィルタ通過特性を大きくし、かつ前記ゲイン部のゲインを大きくするようになっていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記反力検出手段がSAT推定手段であり、前記反力がSAT値である請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記減速加速度に対して、前記フィルタ通過特性及び前記ゲインの変化が連続的又は段階的に大きくなっている請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記フィルタ通過特性又は前記ゲインの変化がヒステリシス特性を有している請求項3に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記車速信号を車速センサ若しくはCANで得るようになっている請求項1乃至4のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 前記ステアリング機構が収縮可能な中間シャフトを備えている請求項1乃至5のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  7. 前記車速信号又は前記減速加速度に位相補償を施し、位相補償された信号に基づいて前記フィルタ部及びゲイン部の特性を変化させるようになっている請求項1乃至6のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  8. 前記減速加速度が、ブレーキ関連信号から演算されたブレーキストロークである請求項1乃至7のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  9. 前記共振周波数帯域が15〜20Hzであり、前記共振周波数帯域が前記フィルタの減衰範囲に含まれており、前記フィルタは、減速していない場合には10Hz以下では減衰特性を持たない特性で、減速時には、10Hz以下で減速に応じた減衰特性を有している請求項1乃至8のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  10. 前記フィルタが、演算処理部に格納されたハイパスフィルタユニット及びローパスフィルタユニットで構成されており、前記減速加速度をトリガーとして前記ハイパスフィルタユニット及びローパスフィルタユニットを切り替えるようになっている請求項1乃至9のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
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