JP4883345B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

この発明は、電動モータが発生する駆動力をステアリング機構に伝達して操舵補助する構成の電動パワーステアリング装置に関する。
従来から、電動モータが発生する駆動力を操舵補助力としてステアリング機構に伝達することにより操舵補助する構成の電動パワーステアリング装置が用いられている。
電動パワーステアリング装置では、ステアリングホイールに加えられる操舵トルクと基本アシストトルクとの関係を定めるアシスト特性が予め定められており、そのアシスト特性がアシストマップとしてメモリに格納されている。そして、トルクセンサにより検出された操舵トルクに対応する基本アシストトルクがアシストマップから読み出され、この読み出された基本アシストトルクに応じた駆動力を発生するように、電動モータが駆動制御されるようになっている。
このような電動パワーステアリング装置の制御系において、トルクセンサの出力信号に対する位相補償を行うことにより、ステアリングホイールを舵角中点から離れる方向に回転させる切り込み操舵時の応答性を上げることができる。すなわち、トルクセンサの出力信号に対する位相補償における周波数応答特性のゲインを大きく設定すれば、切り込み操舵時に、ステアリングホイールの操作に対して高い応答性で電動モータから駆動力を発生させることができる。
特開2001−253358号公報
ところが、切り込み操舵時の応答性を上げると、ステアリングホイールを舵角中点に向けて回転させる戻し操舵中に、ステアリングホイールから運転者の手が放されて、操舵トルクが急激に減少したときに、これに応答して、ステアリングホイールを切り込む方向(戻し操舵と逆方向)に作用する操舵補助力が急激に減少し、ステアリングホイールの舵角中点への戻りが急激になるため、ステアリングホイールの収歛性が低下するという問題が生じる。
この問題は、戻し操舵時に、周波数応答特性において高周波数帯域でゲインが小さくなるように位相補償を行うことにより解決できる。しかしながら、高周波数帯域でゲインが小さくなると、戻し操舵の開始時における操舵補助力が不足し、ステアリングホイールの引っ掛かり感が出るといった別の問題が生じる。
そこで、この発明の目的は、操舵フィーリングの悪化を招くことなく、戻し操舵時の収斂性の向上を図ることができる電動パワーステアリング装置を提供することである。
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、車両の操向のための操作部材(1)に加えられる操舵トルクに基づいて電動モータ(M)を駆動し、この電動モータの駆動力をステアリング機構(3)に伝達して操舵補助する電動パワーステアリング装置であって、操舵トルクを検出するための操舵トルク検出手段(12)と、前記操作部材を舵角中点から離れる方向に操作する切り込み操舵がされているか否かを判定する操舵状態判定手段(32)と、前記操舵トルク検出手段によって検出される操舵トルクに基づいて、前記電動モータの駆動を制御するモータ制御手段(2)とを含み、前記モータ制御手段は、操舵トルク検出手段に基づいて得られる所定の信号に対して、周波数応答特性において所定の周波数帯域におけるゲインが当該周波数帯域よりも低い周波数帯域および高い周波数帯域におけるゲインよりも低くなるような位相補償処理を行う位相補償手段(31)と、前記操舵状態判定手段によって切り込み操舵がされていると判定されたときには、前記位相補償手段による位相補償前の前記所定の信号に基づいて、前記電動モータの駆動を制御し、前記操舵状態判定手段によって切り込み操舵がされていないと判定されたときには、前記位相補償手段による位相補償後の信号に基づいて、前記電動モータの駆動を制御する手段とを含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置である。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
この発明では、操舵状態判定手段によって切り込み操舵がされていると判定されたときには、前記位相補償手段(31)による位相補償前の前記所定の信号に基づいて、電動モータの駆動が制御され、操舵状態判定手段によって切り込み操舵がされていないと判定されたときには、前記位相補償手段(31)による位相補償後の信号に基づいて、電動モータの駆動が制御される。
したがって、切り込み操舵がされていないときには、周波数応答特性において所定の周波数帯域におけるゲインが当該周波数帯域よりも低い周波数帯域および高い周波数帯域におけるゲインよりも低くなるような位相補償処理が行われる。これにより、戻し操舵がされているときに、切り込み操舵時と比較して位相補償処理のゲイン全体または高周波帯域でのゲインを下げる手法と異なり、高周波帯域でのゲインを確保することができるので、戻し操舵の開始時における操舵補助力が不足するのを防止することができ、操作部材の引っ掛かり感の発生を回避することができる。また、所定の周波数帯域を収斂性にとくに影響を与える帯域に設定すれば、この帯域におけるゲインを下げることにより収斂性の向上を図ることができる。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を示すブロック図である。
この電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイール1の操作に基づいて、制御部2が電動モータMを駆動制御し、これにより電動モータMから発生されるトルク(アシストトルク)をステアリング機構3に与えて操舵補助を達成するように構成されている。
ステアリング機構3は、ステアリングホイール1に結合された第1ステアリング軸4と、この第1ステアリング軸4とトーションバー5を介して同軸上に連結される第2ステアリング軸6と、この第2ステアリング軸6の先端に設けられたピニオンギヤ7と、車両の幅方向に直線運動可能に設けられたラックバー8と、このラックバー8の両端にタイロッド9を介して結合され、転舵輪(舵取り用の車輪)10を支持するナックルアーム11とを備えている。
ステアリングホイール1を操作すると、第1ステアリング軸4および第2ステアリング軸6が回転し、この回転に伴ってピニオンギヤ7が回転する。ピニオンギヤ7の回転は、ラックバー8に形成されたラックギヤ8aに伝達され、ラックバー8を車両の幅方向(ラックバー8の長手方向)に直線運動させる。そして、このラックバー8の直線運動が、タイロッド9およびナックルアーム11によって、左右の転舵輪10の転舵力に変換される。
また、第1ステアリング軸4および第2ステアリング軸6に関連して、それらの相対回転量によりステアリングホイール1に加えられる操舵トルクを検出するトルクセンサ12が設けられている。このトルクセンサ12の出力信号は、制御部2に与えられるようになっている。
制御部2には、トルクセンサ12の出力信号の他に、車速を検出する車速センサ13およびステアリングホイール1の回転角度(操舵角度)を検出する操舵角センサ14の出力信号が与えられる。制御部2は、トルクセンサ12、車速センサ13および操舵角センサ14から入力される信号に基づいて、電動モータMの目標電流値を定め、駆動回路15を介して、電動モータMに流れる電流をフィードバック制御する。
電動モータMが発生するアシストトルクは、たとえば、減速機16を介して、第2ステアリング軸6に入力されるようになっている。
なお、以下の説明において、操舵トルクは、たとえば、ステアリングホイール1に右方向操舵のためのトルクが加えられているときには正の値をとり、ステアリングホイール1に左方向操舵のためのトルクが加えられているときには負の値をとるとする。
図2は、制御部2の構成を説明するためのブロック図である。
制御部2は、マイクロコンピュータを含む構成であり、このマイクロコンピュータが実行するプログラム処理により実現される機能処理部として、トルクセンサ12の出力信号(トルク信号)から不要な高周波成分を除去するためのローパスフィルタ処理部21と、ローパスフィルタ処理部21による処理後のトルク信号に対して位相補償処理を施すための第1位相補償処理部22および第2位相補償処理部23と、位相補償処理後のトルク信号が表す操舵トルクTに応じた基本アシスト電流値Ioを定める基本アシスト電流値設定部24と、車速センサ13の出力信号(車速信号)が表す車速に応じた車速ゲインGvを定める車速ゲイン設定部25と、基本アシスト電流値設定部24により設定された基本アシスト電流値Ioと車速ゲイン設定部25により設定された車速ゲインGvとを乗算して、電動モータMの目標電流値Iを求める乗算部26と、目標電流値Iと電動モータMに実際に流れるモータ電流の値Iとの偏差を演算する偏差演算部27と、偏差演算部27により求められた偏差に基づいて、駆動回路15に与えるべき制御信号(たとえば、PWM(Pulse Width Modulation)制御信号)を生成する信号生成部28とを備えている。
ローパスフィルタ処理部21は、たとえば、カットオフ周波数が100Hzであるローパスフィルタ処理を行うものであり、図8に示すように、周波数100Hz以下の範囲でゲインが一定のG11となり、周波数100Hzを超える範囲で周波数の増加に伴ってゲインがG11から零まで減少するような周波数応答特性を有している。
第1位相補償処理部22は、ローパスフィルタ処理部21から与えられるトルク信号に対して、下記式(1)の伝達関数G1(s)で表される位相進み補償処理を施す。
G1(s)=(1+ats)/(1+ts) ・・・(1)
ただし、a:1よりも小さな係数
t:時定数
s:ラプラス演算子
これにより、第1位相補償処理部22は、図9に示すように、周波数2Hz以下の範囲でゲインが一定のG21となり、周波数2〜5Hzの範囲で周波数の増加に比例してゲインがG21からG22まで減少し、周波数5Hzを超える範囲でゲインが一定のG22となるような周波数応答特性を有している。
第2位相補償処理部23は、第1位相補償処理部22による位相補償処理後のトルク信号に下記式(2)の伝達関数G2(s)を乗じて出力する信号処理部31と、ステアリングホイール1を舵角中点(直進走行時におけるステアリングホイール1の回転位置)から離れる方向に回転させる切り込み操舵がされているか否かを判定し、切り込み操舵がされているときには乗数を零に設定し、切り込み操舵がされていないときには1以下の乗数を設定する操舵状態判定部32と、信号処理部31からの出力信号と操舵状態判定部32で設定される乗数とを乗算する乗算部33と、この乗算部33の乗算結果を表す信号と第1位相補償処理部22による位相補償処理後のトルク信号とを加算する加算部34とを備えている。
G2(s)=(−ts)/(1+ts)(1+ts) ・・・(2)
ただし、t,t:時定数
s:ラプラス演算子
操舵状態判定部32は、トルクセンサ12が出力するトルク信号および操舵角センサ14が出力する舵角信号に基づいて、切り込み操舵がされているか否かを判定する。すなわち、操舵状態判定部32は、トルクセンサ12により検出される操舵トルクの絶対値が正の値であり、かつ、操舵角センサ14により検出される操舵角度の微分値である操舵速度が所定値以上であるという条件が満たされていれば、切り込み操舵がされていると判定し、その条件が満たされていなければ、切り込み操舵はされておらず、ステアリングホイールを舵角中点に向けて回転させる戻し操舵またはステアリングホイールを一定位置に保持する保舵がされていると判定する。
そして、操舵状態判定部32は、切り込み操舵がされているときには、乗数を零に設定し、切り込み操舵がされていないときには、乗数を車両ごとに定められる定数b以下の数に設定する。より具体的には、図3に示すように、操舵速度が所定値P以上であれば、乗数を零に設定し、操舵速度が零以下であれば、乗数をbに設定し、操舵速度が0〜Pの範囲であれば、乗数を操舵速度にほぼ比例してbから0まで減少するように設定する。
なお、これに限らず、たとえば、操舵速度が零よりも大きい範囲では、乗数を零に設定し、操舵速度が零以下の範囲では、乗数をbに設定してもよい。また、操舵速度が予め定める正の所定値P以上であれば、乗数を零に設定し、操舵速度が予め定める負の所定値以下であれば、乗数をbに設定し、操舵速度が正の所定値と負の所定値との間の範囲であれば、乗数を操舵速度にほぼ比例してbから0まで減少するように設定してもよい。
基本アシスト電流値設定部24は、基本アシスト特性を基本アシストマップとして記憶しており、その基本アシストマップを参照して、操舵トルクTに応じた基本アシスト電流値Ioを設定する。基本アシスト電流値Ioは、操舵トルクTの正の値に対しては正の値をとり、操舵トルクTの負の値に対しては負の値をとる。
基本アシスト特性は、操舵トルクT=0の近傍においては、操舵トルクTの値によらずに基本アシスト電流値Io=0とされ、操舵トルクTの絶対値が所定値以上の範囲では、操舵トルクTの値によらずに基本アシスト電流値Ioの絶対値が予め定める一定値(零を除く。)とされ、それ以外の範囲では、操舵トルクTの絶対値の増加に応じて基本アシスト電流値Ioの絶対値が増加するように定められている。
車速ゲイン設定部25は、車速−車速ゲイン特性を車速ゲイン特性マップとして記憶しており、その車速ゲイン特性マップを参照して、車速Vに応じた車速ゲインGvを設定する。車速−車速ゲイン特性は、車速Vが予め定める低速範囲では、車速Vによらずに車速ゲインGvが第1の一定値とされ、車速Vが予め定める高速範囲では、車速Vによらずに車速ゲインGvが第1の一定値よりも小さな第2の一定値とされ、低速範囲と高速範囲との間の範囲では、車速Vの増加にほぼ比例して第1の一定値から第2の一定値まで減少するように定められている。
基本アシスト電流値設定部24により設定された基本アシスト電流値Ioと車速ゲイン設定部25により設定された車速ゲインGvとが乗算部26で乗算されて、電動モータMの目標電流値Iが求められ、これに基づいて電動モータMが制御されることにより、図4に示すようなアシスト特性を発揮することができる。すなわち、操舵トルクTが大きくなるほど、アシストトルクが単調に増加し、かつ、操舵トルクTに対するアシストトルクの変化率が増加するような特性を発揮することができる。また、アシスト特性は、車速Vに応じて変化し、操舵トルクTが一定であれば、車速Vが小さいほどアシストトルクが大きくなる。
図5は、ローパスフィルタ処理部21および第1位相補償処理部22を1つの制御系とみなしたときの周波数応答特性を示すグラフである。また、図6は、第2位相補償処理部23の周波数応答特性を示すグラフである。さらに、図7は、第1位相補償処理部22および第2位相補償処理部23を1つの制御系として、その制御系における切り込み操舵されていないときの周波数応答特性を示すグラフである。
図5に示すように、第1位相補償処理部22は、周波数ω1以下の範囲でゲインが一定のG1となり、周波数ω1〜ω2の範囲で周波数の増加に比例してゲインがG1からG2まで減少し、周波数ω2〜ω3の範囲でゲインが一定のG2となり、周波数ω3以上の範囲で周波数の増加に比例してゲインがG2から零まで減少するような周波数応答特性を有している。
上述したように、第2位相補償処理部23において、切り込み操舵がされているときには、操舵状態判定部32によって、乗数が零に設定されるので、信号処理部31からの出力信号と操舵状態判定部32で設定される乗数とを乗算した結果が零となる。したがって、切り込み操舵がされているときには、第2位相補償処理部23は、第1位相補償処理部22による位相補償処理後のトルク信号をそのまま通過させ、そのトルク信号に対する処理を行わない。そのため、第1位相補償処理部22および第2位相補償処理部23を1つの制御系として、図5に示す周波数応答特性となり、切り込み操舵時には、ステアリングホイール1の操作に対して高い応答性で電動モータMからアシストトルクを発生させることができるとともに、ステアリングホイール1の良好な収斂性を達成することができる。
一方、切り込み操舵がされていないときには、操舵状態判定部32によって、乗数が0〜bに設定される。たとえば、戻し操舵がされているときには、操舵状態判定部32によって、乗数がbに設定される。このとき、b=1とすると、第2位相補償処理部23は、図6に示すような周波数応答特性を有する。すなわち、1Hzよりも低い周波数帯域および10Hzよりも高い周波数帯域におけるゲインが1となり、1〜10Hzの周波数帯域におけるゲインが下に凸となる2次曲線に近似する曲線となるような周波数特性を有する。
そのため、第1位相補償処理部22および第2位相補償処理部23を1つの制御系とみなすと、その制御系は、図7に示すように、図5に示す周波数応答特性のグラフと図6に示す周波数応答特性のグラフとを掛け合わせて得られるグラフで表される周波数応答特性を有する。すなわち、第1位相補償処理部22および第2位相補償処理部23では、周波数応答特性において1〜10Hzの周波数帯域におけるゲインが1Hzよりも低い周波数帯域および10Hzよりも高い周波数帯域(10〜100Hz)におけるゲインよりも低くなるような位相補償処理が行われる。
これにより、切り込み操舵がされていないとき(戻し操舵がされているとき)に、切り込み操舵時と比較して位相補償処理のゲイン全体または高周波帯域でのゲインを下げる手法と異なり、高周波帯域でのゲインを確保することができるので、戻し操舵の開始時における操舵補助力が不足するのを防止することができ、ステアリングホイール1の引っ掛かり感の発生を回避することができる。また、1〜10Hzの周波数帯域は、ステアリングホイール1の収斂性にとくに影響を与える帯域であり、この帯域におけるゲインを下げることによって、ステアリングホイール1の収斂性の向上を図ることができる。
以上、この発明の一実施形態を説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。たとえば、上述の実施形態では、図2に示すように、第2位相補償処理部23が基本アシスト電流値設定部24の前段に組み込まれているが、第2位相補償処理部23は、図10に示すように、基本アシスト電流値設定部24と乗算部26との間に組み込まれてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
この発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を示すブロック図である。 制御部の構成を説明するためのブロック図である。 舵角速度と乗数との関係を示すグラフである。 アシスト特性を示すグラフである。 ローパスフィルタ処理部および第1位相補償処理部を1つの制御系とみなしたときの周波数応答特性を示すグラフである。 切り込み操舵がされていないときにおける第2位相補償処理部の周波数応答特性を示すグラフである。 第1位相補償処理部および第2位相補償処理部を1つの制御系として、その制御系における切り込み操舵されていないときの周波数応答特性を示すグラフである。 ローパスフィルタ処理部の周波数応答特性を示すグラフである。 第1位相補償処理部の周波数応答特性を示すグラフである。 この発明の他の実施形態(第2位相補償処理部が基本アシスト電流値設定部と乗算部との間に組み込まれた態様)に係る制御部の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1:ステアリングホイール、2:制御部、3:ステアリング機構、12:トルクセンサ、22:第1位相補償処理部、23:第2位相補償処理部、32:操舵状態判定部、M:電動モータ

Claims (1)

  1. 車両の操向のための操作部材に加えられる操舵トルクに基づいて電動モータを駆動し、この電動モータの駆動力をステアリング機構に伝達して操舵補助する電動パワーステアリング装置であって、
    操舵トルクを検出するための操舵トルク検出手段と、
    前記操作部材を舵角中点から離れる方向に操作する切り込み操舵がされているか否かを判定する操舵状態判定手段と、
    前記操舵トルク検出手段によって検出される操舵トルクに基づいて、前記電動モータの駆動を制御するモータ制御手段とを含み、
    前記モータ制御手段は、
    操舵トルク検出手段に基づいて得られる所定の信号に対して、周波数応答特性において所定の周波数帯域におけるゲインが当該周波数帯域よりも低い周波数帯域および高い周波数帯域におけるゲインよりも低くなるような位相補償処理を行う位相補償手段と、
    前記操舵状態判定手段によって切り込み操舵がされていると判定されたときには、前記位相補償手段による位相補償前の前記所定の信号に基づいて、前記電動モータの駆動を制御し、前記操舵状態判定手段によって切り込み操舵がされていないと判定されたときには、前記位相補償手段による位相補償後の信号に基づいて、前記電動モータの駆動を制御する手段とを含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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