JP5297762B2 - エレベーターの安全装置 - Google Patents

エレベーターの安全装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5297762B2
JP5297762B2 JP2008276770A JP2008276770A JP5297762B2 JP 5297762 B2 JP5297762 B2 JP 5297762B2 JP 2008276770 A JP2008276770 A JP 2008276770A JP 2008276770 A JP2008276770 A JP 2008276770A JP 5297762 B2 JP5297762 B2 JP 5297762B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
speed sensors
car
angle
speed sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008276770A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010105754A (ja
Inventor
高行 萩原
淳 荒川
富夫 早野
清志 岡村
茂 於保
章彦 兵頭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2008276770A priority Critical patent/JP5297762B2/ja
Priority to CN2009101708986A priority patent/CN101723217B/zh
Publication of JP2010105754A publication Critical patent/JP2010105754A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5297762B2 publication Critical patent/JP5297762B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Maintenance And Inspection Apparatuses For Elevators (AREA)

Description

本発明は、エレベーターの安全装置に係り、特に、かご上に直接速度センサを備え、検出速度に応じて非常止め装置を動作するエレベーターの安全装置に関する。
従来、エレベーターのかごの速度を検出する方法として、かごにドップラセンサを取付ける方法が挙げられている。そして、走行方向に対し斜め方向に電磁波を照射し、反射面と速度センサの距離を一定にして誤差を小さくする方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、同文献は、調速機綱車とエンコーダ、張り車と調速機ロープを設置し、地上でかごの速度を検出する。そして、かご上に設置した速度センサの速度値と比較して、綱車と調速機ロープの滑りを判定するようになっている。
WO2005/115903(26項、図32)
前述した特許文献1に記載されるもののように、ドップラ式の速度センサを斜めに取り付ける方法にあっては、速度センサの反射面がガイドレールや昇降路の壁で良く、昇降路に調速機やロープを取り付ける必要が無いことから、システムを低コストなものとすることができる。しかしながら、ドップラ式の速度センサは取り付け誤差による照射角度の微小なずれが測定誤差を発生させるという問題がある。従来のものはこの影響を考慮していなかったので高精度な速度検出が困難であった。
また、もし、従来の構成で速度センサの取り付け誤差による照射角度のずれを較正するとしたら、綱車に取り付けたエンコーダによるかご速度を基準にして、速度センサの照射角度の値を校正する方法が考えられる。しかしながら、この場合、綱車に対してロープが滑る量を最小限に抑える必要がある。このため、かご内に重りを積んでつり合い重り側とかご側の重量を同じにする必要があるなど、大きな労力および手間を要するという問題が生じる。
本発明は、前述した従来技術における実状からなされたもので、その目的は、ドップラ式の速度センサを用いて容易に高精度な測定を行なうことのできるエレベーターの安全装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、かごから移動面に向けて電磁波を照射するとともにその反射波を受信する速度センサと、前記反射波のドップラシフト量から前記かごの速度を算出する演算装置と、電気信号により動作する非常止め装置と、前記速度センサによる検出速度があらかじめ設定された制限速度を超えたときに前記非常止め装置に動作指令を出す制御装置とを備えたエレベーターの安全装置において、前記速度センサを前記かごに固定されるブロックに上下対称または前後対称に2つ取り付けるとともに、これら2つの速度センサを移動面に対して略同一の照射角度となるように配置し、前記2つの速度センサの検出信号に基づき前記照射角度を校正するようにし、かつ、前記2つの速度センサが、ガイドレールを挟んで前後対称に配置されるとともに、それぞれ前記ガイドレールの前面および背面に向けて略同一の角度で電磁波を照射することを特徴としている。
このように構成した本発明では、略同一の照射角度となるように2つの速度センサをかごに配置し、これらの2つの速度センサの検出信号に基づき、2つの速度センサ自身の照射角度を校正する。すなわち、かご速度、照射方向の速度成分、それぞれの速度センサの交差角度、および垂線と電磁波の成す角度に基づきブロックの傾きを求めるとともに、この値を校正値として2つの速度センサの照射角度を校正する。これによって、ドップラ式の速度センサを用いて容易に高精度な測定を行なうことができる。また、2つの速度センサをガイドレールを挟んで前後対称に配置するとともに、それぞれガイドレールの前面および背面に向けて略同一の角度で電磁波を照射することで、2つの速度センサの検出信号に基づき、2つの速度センサ自身の照射角度を校正することが可能となる。
また、本発明では、前記ブロックが、垂直断面が長方形となる形状を有し、前記2つの速度センサが対角の位置関係で前記ブロックに取り付けられるとともに、ガイドレールを挟んで前後対称に配置され、それぞれ前記ガイドレールの前面および背面に向けて略同一の角度で電磁波を照射することを特徴としている。
このように構成した本発明では、垂直断面が長方形となる形状のブロックに、2つの速度センサを対角の位置関係となるように取り付けるとともに、ガイドレールを挟んで前後対称に配置する。これによって、確実に2つの速度センサを移動面に対して略同一の照射角度となるように配置することができる。
本発明によれば、速度センサの照射角度を校正することで、ドップラ式の速度センサを用いて高精度な測定を行なうことができ、これによって、信頼性の高いエレベーターの安全装置を実現することができる。また、2つの速度センサをかごに配置し、これらの2つの速度センサの検出信号に基づき、2つの速度センサ自身の照射角度を校正するものであることから、従来のように労力や手間を要することなく、容易に速度センサの照射角度の校正を行なうことができる。さらに、いずれか一方の速度センサが故障しても、他方の速度センサにより同等の精度で高精度に速度を検出できるため、信頼性の高い安全装置を構築できる。
以下、本発明に係るエレベーターの安全装置の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明に係るエレベーターの安全装置の第1の実施形態を示す概略構成図、図2は速度センサの構成と電磁波の形状および照射角度を示す正面図、図3はかごと速度センサの傾き角度の関係を示す立面図、図4は傾き角度の較正方法を示す正面図、図5は照射角度の測定方法を示す正面図、図6は可動反射面の構造を示す説明図、図7は演算装置の概略を示す構成図、図8は較正時の演算装置の処理を示すPAD図、図9は運転時の演算装置の処理を示すPAD図、図10は制御装置の処理を示すPAD図、図11は制限速度の設定例を示す説明図である。
第1の実施形態のエレべーターの安全装置は、図1に示すように、昇降路1の上下にわたってガイドレール2を設置し、かご3の上下に取り付けたガイドローラ4を案内する。ロープ5を昇降路1上部のシーブ6とそらせ車7に巻きかけて両端を下に垂らし、一端をかご3に固定し、他端をつり合い重り8に固定する。シーブ6をモータ9で駆動することにより、かご3はガイドレール2に沿って上下に移動する。
そして、かご3の側面に、ブロック10を介して速度センサ11A、11Bが取り付けられる。速度センサ11A、11Bは、かご3の側面から一定の距離にある反射面12に電磁波を照射する。なお、反射面12は昇降路1の壁でも良いし、ガイドレール2でも良い。
また、速度センサ11A、11Bを取り付けているブロック10は、垂直断面の頂角が鋭角となる略2等辺三角形の形状を有する三角柱である。なお、第1の実施形態では、三角形の頂点を面取りしているため多角形になっている。このような形状のブロック10を用いて、略2等辺三角形の長辺に相等する傾斜面に速度センサ11A、11Bを取り付ける。また、略2等辺三角形の底辺に相当する垂直平面をかご3に取り付ける。
さらに、かご3には、速度センサ11A、11Bの検出信号よりかご3の速度を算出する演算装置13と、かご3の速度があらかじめ設定した所定の速度(例えば定格速度の1.4倍)を超えた場合に非常止め装置14に動作指令信号を出力する制御装置15が設けられるとともに、かご3の下部側面には、前述の動作指令信号の入力に応じて動作しガイドレール2を把持してかご3を制動する非常止め装置14が設置される。
安全装置は前述のような構成であり、何らかの故障によってかご3が異常に増速すると、非常止め装置14が動作してかご3を非常停止する。
ここで、センサ単体の構造と測定原理を図2に基づき説明する。なお、図2では便宜上、速度センサ11Aのみを記載しているが、速度センサ11Bについても同様の構造である。
速度センサ11Aは、送受信アンテナ17から放出される電磁波16を1次レンズ18と2次レンズ19によって指向性を持たせて、反射面12に対して一様な照射角度θAで照射する。
そして、速度センサ11Aは反射面12に対して所定の照射角度θAで電磁波16を照射するとともに、速度センサ11Bは反射面12に対して所定の照射角度θBで電磁波16を照射し、反射波を受信することで速度vを検出する。送信周波数をf0とすると、ドップラ効果により反射波は式1で示す周波数fdだけ周波数がシフトする。
Figure 0005297762
ここで、式1のcは光速である。よって、反射波にFFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)等の信号処理を施すことでドップラシフト周波数fdを算出し、さらに式1を変形した式2を用いて速度vを算出することができる。
Figure 0005297762
なお、式1から分かるように、照射角度θの大小によってドップラ効果によりシフトする周波数の大きさが変化するので、速度センサ11A、11Bの速度分解能に影響する。よって、2つの速度センサ11A、11Bにあって同等の精度で速度を検出したい場合には、照射角度θA、θBを同一にすることが望ましい。また、2つの速度センサ11A、11Bを上下対称に配置するとともに、照射角度θA、θBを略同一とすることで、速度センサ11A、11Bどちらか一方が故障しても、他方が同等の精度で速度を検出できるようにすることで、安全装置としての信頼性の向上を図るようにもなっている。
また、式2から分かるように、高精度にかご速度を計算するには照射角度θの誤差を小さくする必要がある。しかしながら、精度良く速度センサ11A、11Bを取り付けても微量のずれが生じる。そこで、本発明では、速度センサ11A、11Bの照射角度θA、θBを較正し、取り付け誤差等の影響を除去する。
ここで、速度センサ11A、11Bの傾きを、ロール角度α、ヨー角度β、ピッチ角度γで表現し、測定誤差への影響を図3に基づき説明する。
エレベーターのかご3は精度良く据え付けられたガイドレール2上を走行するので、走行中の各軸の傾きの変動幅は±1度弱で、これによって生じる測定誤差は0.01m/s程度で許容範囲である。
これに対し、速度センサ11A、11Bの取り付け誤差は比較的大きいため以下に詳細な説明をする。まず、ヨー角度βとピッチ角度γは、照射角度θA、θBに影響しないため測定に影響は無い。唯一、ロール角度αは、直接照射角度θA、θBに影響するため、測定に影響する。よって、高精度にかご速度を検出するには、速度センサ11A、11Bをかご3に取り付けた後に、照射角度θA、θBの設定値を校正する必要がある。
以下に、図4を用いて速度センサ11A、11Bの照射角度θA、θBを較正する方法を説明する。
先に述べたとおり、2つの速度センサ11A、11Bは上下対称にブロック10に取り付けてあり、ブロック10の傾きψが0度のとき、それぞれの照射角度はθA、θBである。ここで、照射角度θA、θBは、2つの速度センサ11A、11Bの分解能を同程度にするため、ほぼ同じ角度とする。また、2つの電磁波の軸が交差する角度はθCで(以下、交差角度θCとする)、反射面12への垂線と電磁波の成す角度はθCA、θCB(以下、垂線・電磁波角度θCA、θCBとする)である。これらの角度は後で説明する方法により事前に高精度に測定しておく。
ブロック10をかご3に取り付けると、ブロック10と速度センサ11A、11Bは取り付け誤差等によりψだけ傾く。この影響を取り除くため、照射角度θA、θBの校正値ψを求める方法を以下に説明する。
まず、上下の各照射方向の速度成分を式3、式4で計算する。
Figure 0005297762
Figure 0005297762
次に、各照射方向の速度成分vA、vBとこれら速度ベクトルの交差角度θCより、速度vを式5により算出する。
Figure 0005297762
次に、速度v、速度成分vA、交差角度θC、垂線・電磁波角度θCAより、ブロック10の傾きψを式6で計算する。
Figure 0005297762
そして、式6により求めたブロック10の傾きψを校正値として設定し、式2における照射角度θを校正する。すなわち、速度vを求める式2において、速度センサ11Aの照射角度θを次の式7のθA’として与える。
Figure 0005297762
また同様に、速度センサ11Bの照射角度θも次の式8のθB’として与える。
Figure 0005297762
次に、照射角度θA、θBと、2つの速度センサ11A、11Bの電磁波の軸16A、16Bが交差する交差角度θCを求める方法を図5に基づき説明する。
まず、ブロック10の底面を、精密加工した治具20に取り付けるとともに、水平な可動反射面21と治具20が並行になるように水平面22に固定する。なお、水平な可動反射面21の構造は後で説明する。この状態で可動反射面21を既知の基準速度v0で動かし、速度センサ11A、11Bにより周波数f0の電磁波を照射して反射波を測定する。反射波のドップラシフト周波数をfdとすると、照射角度θは式1を変形した式9で算出できる。
Figure 0005297762
この式9を用いて上下2つの速度センサ11A、11Bの照射角度θA、θBを算出し、可動反射面21への垂線と成す垂線・電磁波角度θCA、θCBを求め、最終的に2つの電磁波の軸16A、16Bが交差する交差角度θCを求める。
以上の方法により求めた角度の値、すなわち、照射角度θA、θB、交差角度θCは、先に説明したとおり式2における照射角度θの値を校正するときに用いる。そのため、速度センサ11A、11Bおよびブロック10に識別番号を付けて角度情報を管理する。すなわち、組み合わせた速度センサ11A、11Bの番号とブロック10の番号を記録し、角度情報を参照できるようにする。なお、一度求めた角度の値は、速度センサ11A、11Bをブロック10から外すと変わってしまうので、ブロック10に取り付けたままかご3の組み立て現場に持って行き、そのままかご3に取り付ける必要がある。
ここで、水平な可動反射面21の構造を図6に基づき説明する。
可動反射面21として、十分な大きさを有する水平盤21Aが用いられる。この水平盤21Aは、水平な台22に取り付けたボール23により図中、奥行き方向に可動可能に支持されるとともに、高精度に速度制御される。そして、速度センサ11A、11Bが取り付けられるブロック10を所定位置に固定して、既知の速度を測定する。
次に、演算装置13の構成の詳細を図7に基づき説明する。
演算装置13には、図7に示すように、それぞれが独立した信号処理装置27A、27Bが設けられるとともに、2つの速度センサ11A、11Bを、切り替え手段、例えば2連スイッチ28を介してそれぞれ2つの信号処理装置27A、27Bに接続する。信号処理装置27A、27Bは、先に説明した計算方法でかご速度を算出し、制御装置15に速度の値を出力する。また、正常に速度計算が終了した旨およびエラー情報を制御装置15に出力する。演算装置13の概略は以上の通りで、2連スイッチ28の切り替えにより2通りの処理をする。
ここで、1つめの処理として、較正時の演算装置13の処理を図8に基づき説明する。
較正は、演算装置13の2連スイッチ28を入れた状態にして行う(STEP1)。このようにして、演算装置13は速度センサ11Aと速度センサ11Bの両方の出力信号を入力する(STEP2)。先に説明した方法により、まず、速度vを計算する(STEP3)。速度センサ11A、11Bの故障等で速度の計算結果が非数値NULLの場合(STEP4)、エラー情報の内容を「偽'F'」に設定する(STEP5)。一方、数値が得られ、正常な場合は「真'T'」に設定し(STEP6)、さらに照射角度の校正値ψを計算する(STEP7)。計算した校正値ψは演算装置13自身のメモリに格納し記憶する(STEP8)。そして、測定した速度vとエラーメッセージを制御装置15に出力し(STEP9)、較正時の運転であっても異常な速度を検出した時は安全装置が働くようにする。
次に、運転時の演算装置13の処理を図9に基づき説明する。
通常の運転時は2連スイッチ28を切った状態にする(STEP1)。これにより、エレベーターの安全装置は独立した2つの速度センサ11A、11Bを備えた状態になる。このとき、前述した較正時と異なり、運転時はそれぞれの信号処理装置27A、27Bが対応する1つの速度センサ、例えば速度センサ11Aの信号のみ入力する(STEP2)。そして、先に説明した通り、式2により速度vを算出する。このとき、照射角度θは校正値ψで校正した値を用いる(STEP3)。速度の計算結果に応じて、エラー情報に「真'T'」または「偽'F'」を設定する(STEP5)、(STEP6)。最後に、速度vとエラーメッセージを制御装置に出力する(STEP7)。
ここで、制御装置15の処理を図10に基づき説明する。
制御装置15は、演算装置13の2つの信号処理装置27A、27Bから速度vとエラーメッセージを入力する。なお、図10では、速度センサ11Aによる検出速度をvA、エラーメッセージを「err_msgA」で示し、速度センサ11Bによる検出速度をvB、エラーメッセージを「err_msgB」で示す(STEP1)、(STEP2)。そして、エラーメッセージが共に「真'T'」の場合は、いずれか一方の速度センサの検出値を採用する(STEP3)、(STEP4)。また、一方のエラーメッセージが「偽'F'」のときは、エラーメッセージが「真'T'」の方の検出速度を採用し、他方は無効にする。このとき、制御装置15は遠隔の監視室に片側センサの異常を通報しても良い(STEP3)、(STEP5)、(STEP6)。一方、エラーメッセージが共に「偽'F'」の場合、制御装置15はモータ停止命令を出すなどして非常停止する(STEP3)、(STEP7)。また、制御装置15は、後で説明するように、エレベーターの位置に応じて制限速度を設定する(STEP8)。そして、速度センサ11A、11Bにより求めた速度vが制限速度vlimよりも大きい場合に、異常な増速と判断し、非常止め装置14に動作指令を出力し、かご3を非常停止させる(STEP9)、(STEP10)。
次に、制限速度の設定例を図11に基づき説明する。
図11に示すように、かご3の位置に応じて制限速度vlimが設定される。図において横軸はかご3の高さ位置を示し、縦軸は運転速度vcと制限速度vlimを示す。最下階Bおよび最上階Pに近い位置では、運転速度vcは徐々に小さくなり、中間階の領域では定格速度vrで運転する例を示す。制御装置15は、中間階における制限速度vlimを、例えば定格速度vrの1.4倍に設定し、終端階B、Pに近い位置にあるときほど、制限速度vlimを低い値に設定する。
第1の実施形態によれば、速度センサ11A、11Bの照射角度を校正することで、ドップラ式の速度センサを用いて高精度な測定を行なうことができ、これによって、信頼性の高いエレベーターの安全装置を実現することができる。また、2つの速度センサ11A、11Bをかご3に配置し、これらの2つの速度センサ11A、11Bの検出信号に基づき、2つの速度センサ自身の照射角度を校正するものであることから、従来のように労力や手間を要することなく、容易に速度センサの照射角度の校正を行なうことができる。さらに、運転中も随時較正ができるため、固定部の緩みや微小変形など経年変化による照射角度の変化にも対処できる。さらにまた、いずれか一方の速度センサが故障しても、他方の速度センサにより同等の精度で高精度に速度を検出できるため、信頼性の高い安全装置を構築できる。
図12は本発明に係るエレベーターの安全装置の第2の実施形態を示す構成図である。なお、前述したものと同等のものには同一符号が付してある。
図12に示す第2の実施形態のエレベーターの安全装置は、速度センサ11A、11Bを前後対称に配置したものである。この場合、反射面12は両面必要である。第2の実施形態では、速度センサ11A、11Bをかご3の前後に対称に配置して、ガイドレール2の裏表をそれぞれ反射面にしている。なお、照射角度θA、θBと、反射面12への垂線と成す垂線・電磁波角度θCA、θCB、および電磁波の交差角度θCは、前述した上下対称に配置したものと同様に定義ができる。よって、測定方法はまったく同じである。
図13は本発明に係るエレベーターの安全装置の第3の実施形態を示す構成図である。なお、前述したものと同等のものには同一符号が付してある。
図13に示す第3の実施形態のエレベーターの安全装置は、垂直断面が長方形のブロック10を用いたものである。このブロック10に2つの速度センサ11A、11Bを対角な位置関係に取り付ける。そして、ブロック10を傾けることにより、速度センサ11A、11Bをガイドレール2を挟んで前後対称に配置する。なお、照射角度θA、θBと、反射面12への垂線と成す垂線・電磁波角度θCA、θCB、および電磁波の交差角度θCは、前述した上下対称に配置したものと同様に定義ができる。よって、測定方法はまったく同じである。
本発明に係るエレベーターの安全装置の第1の実施形態を示す概略構成図である。 速度センサの構成と電磁波の形状および照射角度を示す正面図である。 かごと速度センサの傾き角度の関係を示す立面図である。 傾き角度の較正方法を示す正面図である。 照射角度の測定方法を示す正面図である。 可動反射面の構造を示す説明図である。 演算装置の概略を示す構成図である。 較正時の演算装置の処理を示すPAD図である。 運転時の演算装置の処理を示すPAD図である。 制御装置の処理を示すPAD図である。 制限速度の設定例を示す説明図である。 本発明に係るエレベーターの安全装置の第2の実施形態を示す構成図である。 本発明に係るエレベーターの安全装置の第3の実施形態を示す構成図である。
符号の説明
1 昇降路
2 ガイドレール
3 かご
10 ブロック
11A、11B 速度センサ
12 反射面
13 演算装置
14 非常止め装置
15 制御装置
27A、27B 信号処理装置
28 2連スイッチ(切り替え手段)

Claims (2)

  1. かごから移動面に向けて電磁波を照射するとともにその反射波を受信する速度センサと、前記反射波のドップラシフト量から前記かごの速度を算出する演算装置と、電気信号により動作する非常止め装置と、前記速度センサによる検出速度があらかじめ設定された制限速度を超えたときに前記非常止め装置に動作指令を出す制御装置とを備えたエレベーターの安全装置において、
    前記速度センサを前記かごに固定されるブロックに上下対称または前後対称に2つ取り付けるとともに、これら2つの速度センサを移動面に対して略同一の照射角度となるように配置し、前記2つの速度センサの検出信号に基づき前記照射角度を校正するようにし、かつ、前記2つの速度センサが、ガイドレールを挟んで前後対称に配置されるとともに、それぞれ前記ガイドレールの前面および背面に向けて略同一の角度で電磁波を照射することを特徴とするエレベーターの安全装置。
  2. 前記ブロックが、垂直断面が長方形となる形状を有し、前記2つの速度センサが対角の位置関係で前記ブロックに取り付けられるとともに、ガイドレールを挟んで前後対称に配置され、それぞれ前記ガイドレールの前面および背面に向けて略同一の角度で電磁波を照射することを特徴とする請求項1記載のエレベーターの安全装置。
JP2008276770A 2008-10-28 2008-10-28 エレベーターの安全装置 Active JP5297762B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008276770A JP5297762B2 (ja) 2008-10-28 2008-10-28 エレベーターの安全装置
CN2009101708986A CN101723217B (zh) 2008-10-28 2009-09-17 电梯用安全装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008276770A JP5297762B2 (ja) 2008-10-28 2008-10-28 エレベーターの安全装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010105754A JP2010105754A (ja) 2010-05-13
JP5297762B2 true JP5297762B2 (ja) 2013-09-25

Family

ID=42295597

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008276770A Active JP5297762B2 (ja) 2008-10-28 2008-10-28 エレベーターの安全装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5297762B2 (ja)
CN (1) CN101723217B (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102976175B (zh) * 2012-11-30 2014-12-10 江南嘉捷电梯股份有限公司 一种电梯测速装置
DE112016000867T5 (de) 2015-02-23 2017-11-16 Mitsubishi Electric Corporation Fahrstrecken-Messvorrichtung
CN104931715A (zh) * 2015-06-25 2015-09-23 国新电梯科技有限公司 一种高速电梯试验塔用智能测速装置
CN108083074A (zh) * 2017-12-29 2018-05-29 苏州江南嘉捷电梯有限公司 自动扶梯涨紧轮健康度检测装置
CN110649367B (zh) * 2019-09-23 2020-10-30 深圳国人通信技术服务有限公司 一种电梯井内的天线安装结构
CN112623893B (zh) * 2020-12-03 2023-04-14 深圳市普渡科技有限公司 一种电梯楼层确定方法、装置、计算机设备及存储介质

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61118678A (ja) * 1984-11-14 1986-06-05 Nippon Soken Inc 車両用速度計
JP3120179B2 (ja) * 1990-01-26 2000-12-25 正照 新村 プールの水浄化装置
JPH0445077A (ja) * 1990-06-11 1992-02-14 Mitsubishi Electric Corp エレベータの制御装置
JPH08160129A (ja) * 1994-12-05 1996-06-21 Uniden Corp 速度検出装置
JP2000134976A (ja) * 1998-10-28 2000-05-12 Hitachi Ltd 永久磁石式同期モータを用いたエレベータ装置
JP4335511B2 (ja) * 2002-10-01 2009-09-30 三菱電機株式会社 エレベータ装置
BRPI0415924A (pt) * 2004-05-28 2007-01-02 Mitsubishi Electric Corp dispositivo de detecção de deslizamento do cabo do elevador, e, aparelho elevador

Also Published As

Publication number Publication date
CN101723217B (zh) 2012-11-21
CN101723217A (zh) 2010-06-09
JP2010105754A (ja) 2010-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5297762B2 (ja) エレベーターの安全装置
US7434666B2 (en) Method and system for measuring the stopping accuracy of an elevator car
US9327942B2 (en) Elevator rope sway detection device
CN100395167C (zh) 升降机设备
JP6206589B2 (ja) 昇降路の計測方法及び干渉判定システム
EP3584208B1 (en) Position reference device for elevator
JP6136216B2 (ja) レーザレーダ装置,検査システム,及びターゲット板
US10508001B2 (en) Elevator system
JPWO2005049468A1 (ja) エレベータ装置
KR101704149B1 (ko) 승강기의 적절한 기능성을 테스트하기 위한 배치 및 방법
JP4589424B2 (ja) エレベーター非常止め装置の検査システムおよび検査方法
CN103086215A (zh) 层间间距调整式双层电梯
BRPI0918571B1 (pt) método para monitorar a condição de um dispositivo de medida de força e dispositivo de medida de força
JP2011195282A (ja) エレベータの風管制運転装置
WO2017203576A1 (ja) エレベータ装置
WO2020053925A1 (ja) エレベータの異常検出装置
KR101873578B1 (ko) 크레인 대각 실시간 측정장치 및 이를 운용하는 방법
CN107101610B (zh) 可用于建筑结构形变监测的位移监测***
JPH05193865A (ja) ガイドレールの据付位置測定装置
KR20150009676A (ko) 크레인 붐 처짐량 측정장치
KR102638079B1 (ko) 측정 방법 및 측정용 장치
WO2020115860A1 (ja) エレベータの張力測定装置
CN110937481B (zh) 电梯底坑内侧的水检测
JP2023147887A (ja) クレーンの状態特定システム、クレーンの状態特定装置及びそのプログラム
JP2012001311A (ja) エレベータのランバイ測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120911

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120918

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130604

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130617

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5297762

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150