JP5264699B2 - 車体前部構造 - Google Patents

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この発明は、エンジンルーム回りを構成する車体前部構造に関するものである。
車体前部のエンジルームの左右両側には、車体前後方向に延出するフロントサイドフレームが配置され、この左右のフロントサイドフレームの内側にエンジンやトランスミッション等が設置されている。また、ステアリングによって左右に転舵される左右の前輪は各フロントサイドフレームの幅方向外側に位置されている。なお、各フロントサイドフレームは略方形のほぼ一定断面形状に形成されている(例えば特許文献1参照)。
米国特許第5332281号明細書 特開2007−83304号公報
しかし、この従来の車体前部構造は、左右のフロントサイドフレームが略方形状の一定断面形状であるため、エンジンやトランスミッションの一部のみが側方に張り出す場合にも、その張り出し部分との干渉を避けるために、左右のフロントサイドフレーム全体の間隔を拡大しなければならず、このことが車幅を縮小するうえでの支障となっている。
また、フロントサイドフレームの外側に配置される前輪タイヤについても、急旋回時やバンプ時に転舵状態で前輪タイヤが車幅方向に傾斜したときに、その前輪タイヤがフロントサイドフレームと干渉するのを回避するために、フロントサイドフレームに対して充分に外側に配置しなければならなかった。
そこでこの発明は、フロントサイドフレームの充分な強度を確保しつつ、フロントサイドフレームと周囲の部品を車幅方向に近接配置できるようにして、車幅の縮小を図ることのできる車体前部構造を提供しようとするものである。
この発明に係る車体前部構造では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
請求項1に係る発明は、エンジルームの左右両側に、車体前後方向に延出するフロントサイドフレーム(例えば、実施形態におけるフロントサイドフレーム15)が配置される車体前部構造において、前記左右の各フロントサイドフレームは、上部フレーム部材(例えば、実施形態における上部フレーム部材15A)と、この上部フレーム部材の下方に配置される下部フレーム部材(例えば、実施形態における下部フレーム部材15B)とから成り、前記各フロントサイドフレームの上部フレーム部材は、後端部がダッシュボードロア・クロスメンバ(例えば、実施形態におけるダッシュボードロア・クロスメンバ20)に結合され、前記各フロントサイドフレームの下部フレーム部材は、後端部がダッシュボードロア(例えば、実施形態におけるダッシュボードロア33)に沿って下方に湾曲し、車室の下方に車体前後方向に沿って配置されるフロアフレーム(例えば、実施形態におけるフロアフレーム21)に結合され、前記上部フレーム部材と下部フレーム部材は、少なくとも一つの面に長手方向に沿って延出する補強溝(例えば、実施形態における補強溝32)を有する多角形閉断面に形成され、前記下部フレーム部材は前記上部フレーム部材よりも車幅方向の断面幅が狭く、エンジン及び/またはトランスミッションの一部(例えば、実施形態におけるトランスミッションM)の外側突起部を逃げるように、前記上部フレーム部材に対して幅方向外側にオフセットしていることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、エンジルームの左右両側に、車体前後方向に延出するフロントサイドフレーム(例えば、実施形態におけるフロントサイドフレーム15)が配置される車体前部構造において、前記左右の各フロントサイドフレームは、上部フレーム部材(例えば、実施形態における上部フレーム部材15A)と、この上部フレーム部材の下方に配置される下部フレーム部材(例えば、実施形態における下部フレーム部材115B)とから成り、前記各フロントサイドフレームの上部フレーム部材は、後端部がダッシュボードロア・クロスメンバ(例えば、実施形態におけるダッシュボードロア・クロスメンバ20)に結合され、前記各フロントサイドフレームの下部フレーム部材は、後端部がダッシュボードロア(例えば、実施形態におけるダッシュボードロア33)に沿って下方に湾曲し、車室の下方に車体前後方向に沿って配置されるフロアフレーム(例えば、実施形態におけるフロアフレーム21)に結合され、前記上部フレーム部材と下部フレーム部材は、少なくとも一つの面に長手方向に沿って延出する補強溝(例えば、実施形態における補強溝32)を有する多角形閉断面に形成され、前記下部フレーム部材は前記上部フレーム部材よりも車幅方向の断面幅が狭く、前輪タイヤ(例えば、実施形態における前輪タイヤFW)の変位領域を逃げるように、前記上部フレーム部材に対して少なくとも一部が幅方向内側にオフセットしていることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に係る車体前部構造において、前記下部フレーム部材は、三次元曲げ成形によって所定形状に形成され、この三次元曲げ成形の際の局部的な焼きなまし処理により、衝撃荷重の入力時に屈曲すべき箇所が低強度にされていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、フロントサイドフレームが上部フレーム部材と上部フレーム部材よりも車幅方向の断面幅の狭い下部フレーム部材とに分割して形成され、上部フレーム部材と下部フレーム部材の後端部がそれぞれダッシュボードロア・クロスメンバとフロアフレームとに結合されるとともに、両フレーム部材が少なくとも一つの面に補強溝を有する多角形閉断面に形成されていることから、フロントサイドフレームの充分な強度を維持することができ、しかも、上部フレーム部材に対して断面幅の狭い下部フレーム部材が、エンジン及び/またはトランスミッションの一部の外側突起部を逃げるように、上部フレーム部材に対して幅方向外側にオフセットしていることから、左右のフロントサイドフレームの間隔を充分に狭め、車幅の縮小を図ることができる。
請求項2に係る発明によれば、フロントサイドフレームが上部フレーム部材と上部フレーム部材よりも車幅方向の断面幅の狭い下部フレーム部材とに分割して形成され、上部フレーム部材と下部フレーム部材の後端部がそれぞれダッシュボードロア・クロスメンバとフロアフレームとに結合されるとともに、両フレーム部材が少なくとも一つの面に補強溝を有する多角形閉断面に形成されていることから、フロントサイドフレームの充分な強度を維持することができ、しかも、上部フレーム部材に対して断面幅の狭い下部フレーム部材が、前輪タイヤの変位領域を逃げるように、上部フレーム部材に対して少なくとも一部が幅方向内側にオフセットしていることから、前輪タイヤを左右のフロントサイドフレームに充分に近接させて配置し、車幅の縮小を図ることができる。
請求項3に係る発明によれば、下部フレーム部材の三次元曲げ成形の際の局部的な焼きなまし処理により、衝撃荷重の入力時に屈曲すべき箇所が低強度にされているため、衝撃荷重が入力されたときにフロントサイドフレームにかかる応力や同フレームの変形挙動をコントロールすることができる。例えば、フロントサイドフレームの前端のみを焼きなまし処理して軽衝突の際のエネルギーを吸収したり、長手方向の途中の所定の部位のみを焼きなまし処理して折れ曲がり易くし、重衝突の際のエネルギーを吸収して車室内の保護を図ることができる。
この発明の第1の実施形態の車両の骨格部を示す斜視図である。 この発明の第1の実施形態の車両の骨格部の横断面図である。 この発明の第1の実施形態の車両の骨格部の模式的な下面図である。 この発明の第1の実施形態の車両の骨格部品の斜視図である。 この発明の第2の実施形態の車両の骨格部の模式的な平面図である。 この発明の第2の実施形態の車両の骨格部の図5のA−A断面に対応する断面図である。 この発明の実施形態の変形例を示す斜視図である。
以下、この発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
最初に、図1〜図4に示す第1の実施形態について説明する。なお、以下で説明する各実施形態においては、同一部分に共通符号を付して重複する説明を省略するものとする。
図1は、この実施形態に係る車両1の骨格部を示す斜視図である。
この実施形態の車両1はセダン型の車両であり、車室2の前後にエンジンルーム3とトランクルーム4が設けられ、車室2内には前席スペースと後席スペースが確保されている。
車両1のルーフの車幅方向の両側には、車体前後方向に延出する閉断面構造の上部フレーム10が配置され、車室2の両側部の下方には、車体前後方向に延出する閉断面構造のサイドシル11が配置されている。上部フレーム10は、ルーフの側部からさらに車両の前部下方と後部下方に向かって延出しており、ルーフ側部のルーフサイドレール領域10aの前後にフロントピラー領域10bとリヤピラー領域10cが連続して設けられた構造とされている。そして、車両左右の上部フレーム10とサイドシル11の車体前後方向の略中央領域同士はセンタピラー12によって連結されている。
センタピラー12は、金属製の角筒状部材から成る前部ピラー管30Aと後部ピラー管30Bが結合させて構成されている。前部ピラー管30Aと後部ピラー管30Bは、ロールフォーム成形によって一定断面形状に形成された後に、特開2007−83304号公報に開示される三次元曲げ成形によって所定の湾曲形状に造形されている。具体的には、前部ピラー管30Aは上下の端縁が前方側に湾曲し、後部ピラー管30Bは上下の端縁が後方側に湾曲しており、両者の上下方向の中央領域は車幅方向外側に向かって若干膨出している。
また、前部ピラー管30Aと後部ピラー管30Bの側壁の少なくとも一面には、強度及び剛性を高めるための長手方向に沿う補強溝31がロールフォーム成形によって形成されている。
そして、上記のように形成された前部ピラー管30Aと後部ピラー管30Bは上下方向略中央の弓状に湾曲した凸部同士がMIG溶接等によって相互に接合されている(接合箇所は符号Xで示す)。こうして接合された前部ピラー管30Aと後部ピラー管30Bの上下の端縁はそれぞれ前後に分岐するかたちで湾曲し、分岐した各端部は上部フレーム10とサイドシル11とにMIG溶接等によって結合されている。したがって、前部ピラー管30Aと後部ピラー管30Bは上下の端部が上部フレーム10とサイドシル11に対してトラス構造を成すように結合されている。
左右の上部フレーム10のルーフサイドレール領域10a同士は、車幅方向に延出する複数のルーフレール13A,13B,13Cによって連結されており、左右のサイドシル11同士は、同様に車幅方向に延出する複数のフロアクロスメンバ14A,14B,14Cによって連結されている。また、左右の各上部フレーム10の前端部(フロントピラー領域10bの前端部)は、サイドシル11の前端部から上方に垂立する閉断面構造のフロントピラーロア18の上端部と、フロントピラーロア18の上端部から前部下方に向かって湾曲して延出するアッパメンバ19とに連結されている。
エンジルーム3の車幅方向の両側には、車体前後方向に延出するフロントサイドフレーム15が配置され、トランクルーム4の車幅方向の両側には、車体前後方向に延出するリヤサイドフレーム16が配置されている。左右のリヤサイドフレーム16の前端部は、車幅方向外側に湾曲して左右のサイドシル11に結合されるとともに、複数のクロスメンバ26A,26Bを介して相互に連結されている。
なお、図1中、23は、エンジンルーム3の前部上端側において左右のアッパメンバ19を連結する略コ字状のフロントバルクヘッドアッパであり、24は、フロントバルクヘッドアッパ23に結合されてラジエータ収納部を形成するフロントバルクヘッドロアである。また、車両1の前部下方まで延出した左右のアッパメンバ19の前端部は、別体の連結部材25を介してフロントサイドフレーム15の前端部の側面に結合されている。
図2は、車体前部の骨格部の横断面図であり、図3は、車両の右側骨格部の模式的な下面図である。
左右の各フロントサイドフレーム15は、これらの図にも示すように、上部フレーム部材15Aと、上部フレーム部材15Aの下面に接合される下部フレーム部材15Bとから構成されている。これらのフレーム部材15A,15Bは、両者の接合面を除く三面に補強溝32を有する略方形状の閉断面に形成されている。そして、これらのフレーム部材15A,15Bは、スチール、アルミ、マグネシウム等の金属材料を用いてロールフォーム成形によって角筒状の略一定断面に成形された後、特開2007−83304号公報に開示される三次元曲げ成形によって後縁部が所定形状に曲げられている。
また、下部フレーム部材15Bは、三次元曲げ成形の際に局部的に焼きなまし処理を行うことにより、衝撃荷重の入力時に屈曲すべき箇所が低強度にされている。図4は、下部フレーム部材15B上の強度の相違を濃淡によって示したものである。例えば、同図中のaで示す部分等に焼きなまし処理を施すことにより、衝撃荷重が入力されたときにおける下部フレーム15B上の応力や変形挙動をコントロールすることができる。具体的には、例えば、下部フレーム15Bの前端部に焼きなまし処理を施すことによって軽衝突時のエネルギーを吸収したり、下部フレーム15Bの長手方向の中間部の所定位置に部分的に焼きなまし処理を施すことによって曲げ変形を容易にして、重衝突時のエネルギー吸収性を高めることができる。
上部フレーム部材15Aの後端部は、図1に示すように、車幅方向に延出して左右のフロントピラーロア18を連結するダッシュボードロア・クロスメンバ20に結合され、下部フレーム部材15Bの後端部は、ダッシュボードロア33に沿って下方に湾曲し、車室2の下方で車体前後方向に延出するフロアフレーム21の前縁部に結合されている。また、下部フレーム部材15Bの後縁部の側面はアウトリガー22を介してサイドシル11の前端部に結合されている。
ところで、上部フレーム部材15Aの下面に接合される下部フレーム部材15Bは、図2に示すように、上部フレーム部材15Aよりも車幅方向の断面幅が狭く形成され、その幅方向の中心o´が上部フレーム部材15Aの幅方向中心oに対して車幅方向外側にオフセットしている。これにより、図2に示すように、エンジンEやトランスミッションMの下部側が車幅方向外側に張り出している場合にも、エンジンEやトランスミッションMの張り出し部(外側突起部)とフロントサイドフレーム15との干渉を回避することができる。
なお、以上ではフロントサイドフレーム15の上部フレーム部材15Aと下部フレーム部材15Bをロールフォーム成形で形成した例について説明したが、上部フレーム部材15Aと下部フレーム部材15Bはロールフォーム成形に限らず、引き抜き成形や、押出し成形、UO成形等によって形成することも可能である。
以上のように、この実施形態の車両1の車体前部構造は、フロントサイドフレーム15が上部フレーム部材15Aと、それよりも車幅方向の断面幅の狭い下部フレーム部材15Bとに分割して形成され、上部フレーム部材15Aの後端部がダッシュボードロア・クロスメンバ20に、下部フレーム部材15Bの後端部がフロアフレーム21にそれぞれ結合され、両フレーム部材15A,15Bが長手方向に延出する補強溝32を有する閉断面構造とされているため、フロントサイドフレーム15部分において各種の荷重を支持し得る充分な強度を確保することができる。
そして、この車体前部構造においては、断面幅の狭い下部フレーム部材15Bが、エンジンEやトランスミッションMの下部の側方張り出し部を逃げるように、上部フレーム部材15Aに対して車幅方向外側にオフセットしているため、左右のフロントサイドフレーム15,15の間隔を拡大することなく両フロントサイドフレーム15,15間にエンジンEやトランスミッションMをコンパクトに配置することができる。したがって、この構造を採用することにより、車幅の縮小とそれによる軽量化を図ることができる。
また、この車体前部構造の場合、下部フレーム部材15Bが上部フレーム部材15Aに対して車幅方向外側にオフセットして配置されることから、図3に示すように、下部フレーム部材15Bとサイドシル11の間隔が狭まり、両者間を連結するアウトリガー22を短くすることが可能になる。そして、これによりアウトリガー22に作用するせん断荷重も低減されることから、アウトリガー22のより小型・軽量化が可能になる。
つづいて、図5,図6に示す第2の実施形態について説明する。
この実施形態の車両の基本的な構造は、図1に示す第1の実施形態のものとほぼ同様であるが、左右のフロントサイドフレーム115の構造が異なっている。したがって、以下ではこの相違点についてのみ説明する。
フロントサイドフレーム115は、第1の実施形態と同様に、上部フレーム部材15Aと、それよりも車幅方向の断面幅の狭い下部フレーム部材115Bとからなるが、下部フレーム部材115Bは、その一部のみが上部フレーム部材15Aに対して車幅方向外側にオフセットし、他の領域は上部フレーム部材15Aに対して逆に車幅方向内側にオフセットして配置されている。
具体的には、下部フレーム部材115Bは、図5に示すように、前輪タイヤFWの転舵中心の近傍部のみが上部フレーム部材15Aに対して部分的に車幅方向外側に湾曲しており、その他の部分は、図6に示すように、その中心o´が上部フレーム部材15Aの中心oに対して車幅方向内側にオフセットするように配置されている。下部フレーム部材115B上の湾曲部40は、エンジンEやトランスミッションMの側方張り出し部(外側突起部)との干渉を避けるように設けられ、その湾曲部40の前後の車幅方向内側へのオフセット領域は、急旋回時やバンプ時に転舵状態で前輪タイヤFWが車幅方向に傾斜したときにも、その前輪タイヤFWがフロントサイドフレーム115と干渉することがないように設定されている(図5,図6中の前輪タイヤFW参照)。
なお、この実施形態の場合も、下部フレーム部材115Bは、三次元曲げ成形の際に局部的に焼きなまし処理を行うことにより、衝撃荷重の入力時に屈曲すべき箇所を低強度にすることが望ましい。
この車体前部構造は、第1の実施形態と同様に、フロントサイドフレーム115が上部フレーム部材15Aと下部フレーム部材115Bとに分割して形成され、上部フレーム部材15Aがダッシュボードロア・クロスメンバ20に、下部フレーム部材115Bがフロアフレーム21にそれぞれ結合されるとともに、両フレーム部材15A,115Bが補強溝32を有する閉断面構造とされていることから、フロントサイドフレーム115において充分な強度を得ることができる。
そして、この車体前部構造においては、断面幅の狭い下部フレーム部材115Bが前輪タイヤFWの変位領域を避けるように配置されているため、前輪タイヤFWを左右のフロントサイドフレーム115に充分に近接させ、トレッドと車幅を縮小することができる。
また、この実施形態の場合、下部フレーム部材115Bに車幅方向外側に湾曲する湾曲部40を設け、その湾曲部40でエンジンEやトランスミッションMの下部側の側方張り出し部との干渉を回避できるようにしているため、左右のフロントサイドフレーム115の間隔をより狭めてさらなる車幅の縮小を図ることができる。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、上記の各実施形態においては、フロントサイドフレーム15,115の上部フレーム15Aや下部フレーム15B,115Bを略方形状のほぼ一定断面形状に形成したが、図7に示すように、上部フレーム215Aや下部フレーム215Bは、断面のサイズや形状が長手方向で連続的に変化するものであっても良い。
また、上記の実施形態においては、上部フレーム部材15Aと下部フレーム部材15B,115Bはフランジの無い断面形状とされているが、接合部を除く面や角部にフランジを設けるようにしても良い。
3…エンジンルーム
15…フロントサイドフレーム
15A…上部フレーム部材
15B…下部フレーム部材
20…ダッシュボードロア・クロスメンバ
21…フロアフレーム
32…補強溝
33…ダッシュボードロア
115B…下部フレーム部材
FW…前輪タイヤ
M…トランスミッション

Claims (3)

  1. エンジルームの左右両側に、車体前後方向に延出するフロントサイドフレームが配置される車体前部構造において、
    前記左右の各フロントサイドフレームは、上部フレーム部材と、この上部フレーム部材の下方に配置される下部フレーム部材とから成り、
    前記各フロントサイドフレームの上部フレーム部材は、後端部がダッシュボードロア・クロスメンバに結合され、
    前記各フロントサイドフレームの下部フレーム部材は、後端部がダッシュボードロアに沿って下方に湾曲し、車室の下方に車体前後方向に沿って配置されるフロアフレームに結合され、
    前記上部フレーム部材と下部フレーム部材は、少なくとも一つの面に長手方向に沿って延出する補強溝を有する多角形閉断面に形成され、
    前記下部フレーム部材は前記上部フレーム部材よりも車幅方向の断面幅が狭く、エンジン及び/またはトランスミッションを逃げるように、前記上部フレーム部材に対して幅方向外側にオフセットしていることを特徴とする車体前部構造。
  2. エンジルームの左右両側に、車体前後方向に延出するフロントサイドフレームが配置される車体前部構造において、
    前記左右の各フロントサイドフレームは、上部フレーム部材と、この上部フレーム部材の下方に配置される下部フレーム部材とから成り、
    前記各フロントサイドフレームの上部フレーム部材は、後端部がダッシュボードロア・クロスメンバに結合され、
    前記各フロントサイドフレームの下部フレーム部材は、後端部がダッシュボードロアに沿って下方に湾曲し、車室の下方に車体前後方向に沿って配置されるフロアフレームに結合され、
    前記上部フレーム部材と下部フレーム部材は、少なくとも一つの面に長手方向に沿って延出する補強溝を有する多角形閉断面に形成され、
    前記下部フレーム部材は前記上部フレーム部材よりも車幅方向の断面幅が狭く、前輪タイヤの変位領域を逃げるように、前記上部フレーム部材に対して少なくとも一部が幅方向内側にオフセットしていることを特徴とする車体前部構造。
  3. 前記下部フレームは、三次元曲げ成形によって所定形状に形成され、この三次元曲げ成形の際の局部的な焼きなまし処理により、衝撃荷重の入力時に屈曲すべき箇所が低強度にされていることを特徴とする請求項1または2に記載の車体前部構造。
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