JP6550641B2 - 車両の前部車体構造 - Google Patents

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Description

この発明は、車両の前部車体構造に関するものである。
車両の前部車体は、車室の前部下方から前方に向かって左右一対のフロントサイドフレームが延設され、その一対のフロントサイドフレームによって下部骨格の主要部が構成されている。また、車体の前部車体構造として、左右のフロントサイドフレームの車幅方向外側位置に車体前後方向に略沿って延出する一対のアッパメンバが併設されたものが知られている。左右のアッパメンバは、後端部が車室の前部側方のフロントピラーに結合され、前方から入力された衝撃荷重がフロントピラーの周辺部に伝達されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特許第5640934号公報
上記従来の前部車体構造においては、左右のフロントサイドフレームの車幅方向外側に、車体前後方向に略沿って延出するアッパメンバが延設されているため、車両の前方から入力された衝撃荷重をフロントサイドフレームとアッパメンバで分散して受け止めることができる。したがって、この構造を採用することにより、左右のフロントサイドフレームの小型・軽量化を図ることができる。
ところで、アッパメンバが併設される上記の前部車体構造においては、車両前方から衝撃荷重が入力されたときに、入力荷重のエネルギーをアッパメンバ部分で安定的に吸収できることが望まれている。即ち、アッパメンバは後端部が車室の前部側方のフロントピラー部分に結合されているため、アッパメンバ部分でエネルギーを充分に吸収できない場合には、フロントピラー部分の剛性維持のためにフロンピラー周りを大型化せざるを得なくなる。このため、車両前方から入力された衝撃荷重のエネルギーをアッパメンバ部分で安定的に吸収できることが望まれている。
そこでこの発明は、車両前方から入力された衝撃荷重をアッパメンバ部分で安定的に吸収することができる車両の前部車体構造を提供しようとするものである。
この発明に係る車両の前部車体構造は、上記課題を解決するために、車室の前部下方から前方に延出する左右一対のフロントサイドフレーム(例えば、実施形態のフロントサイドフレーム4)と、左右の前記フロントサイドフレームの車幅方向外側で車体前後方向に略沿って延出し、後端部が車室の前部側方のフロントピラー(例えば、実施形態のフロントピラー5)に結合される左右一対のアッパメンバ(例えば、実施形態のアッパメンバ9)と、を備え、前記アッパメンバが、左右側部と上下の壁を有する断面略矩形状に形成されている車両の前部車体構造において、前記アッパメンバの隣接する壁間に形成される角部のうちの、フランジを有しない少なくとも一つの角部(例えば、実施形態の角部15c−3,16i−3)に脆弱部(例えば、実施形態の窪み部20F,20R)が設けられ、前記アッパメンバの上側と下側の壁のうちの少なくとも一方には、当該アッパメンバの延出方向に略沿う稜線部(例えば、実施形態の稜線部25,26)が設けられ、前記稜線部は、前記脆弱部の設けられている領域に跨らないように前記脆弱部の近傍位置まで延設されるようにした。
この構成により、アッパメンバの前方から衝撃荷重が入力されると、アッパメンバが脆弱部を起点として安定して折れ変形し、その折れ変形の間に衝撃荷重を安定して吸収することが可能になる。
この場合、アッパメンバの延出方向に沿う稜線部によって壁の弾性変形が抑制されるため、アッパメンバの折れ変形の開始時や開始後におけるエネルギー吸収量を増大させることができる。また、稜線部によってアッパメンバの折れ変形位置や折れ方向を比較的容易に調整することができる。
また、この場合、衝撃荷重の入力時に荷重を脆弱部の近傍に集中させることができるため、脆弱部でのアッパメンバの折れ変形をより安定して得ることができる。
前記アッパメンバは、上下方向に湾曲する少なくとも一つの湾曲領域(例えば、実施形態の湾曲領域A1,A2)を有し、前記脆弱部は、前記湾曲領域のうちの、外側に臨む面が凹となる上側または下側の壁と、その壁に隣接する側部の壁の間の角部に形成されることが望ましい。
この場合、衝撃荷重の伝達方向が変化するアッパメンバの湾曲領域のうちの、外側に臨む面が凹となる壁に接する角部に脆弱部が設けられているため、衝撃荷重の入力時に脆弱部に荷重が集中して、アッパメンバがより安定的に折れ変形するようになる。
前記アッパメンバは、後方側に向かって上方に湾曲する前部側の湾曲領域(例えば、実施形態の湾曲領域A1)と、前方側に向かって下方に湾曲する後部側の湾曲領域(例えば、実施形態の湾曲領域A2)と、を有し、前記前部側の湾曲領域では、上側の壁とその壁に隣接する側部の壁の間の角部に前記脆弱部が設けられ、前記後部側の湾曲領域では、下側の壁とその壁に隣接する側部の壁の間の角部に前記脆弱部が設けられるようにしても良い。
この場合、衝撃荷重の入力時には、前部側の湾曲領域と後部側の湾曲領域が、これらの中間領域を一方向に回転させるように折れ変形するようになるため、アッパメンバの折れ変形によるエネルギー吸収がより安定的に得られるようになる。
前記アッパメンバの左右の少なくとも一方の側部の壁には、当該アッパメンバの延出方向に略沿う補強ビード(例えば、実施形態の補強ビード28)が設けられるようにしても良い。
この場合、アッパメンバの延出方向に沿う補強ビードによって側部の壁の弾性変形が抑制されるため、アッパメンバの折れ変形の開始時や開始後におけるエネルギー吸収量を増大させることができる。また、補強ビードによって左右方向の変形が抑制されるため、アッパメンバをより安定的に上下方向に折れ変形させることができる。
この発明によれば、アッパメンバの隣接する壁間に形成される角部のうちの、フランジを有しない少なくとも一つの角部に脆弱部が設けられているため、車両前方側から衝撃荷重が入力されたときに、脆弱部を起点としたアッパメンバの安定した折れ変形を誘起して、入力された衝撃荷重をアッパメンバ部分で安定的に吸収することができる。
特に、この発明に係る前部車体構造においては、面方向に弾性変形しにくい角部に脆弱部が設けられているため、衝撃荷重が入力されたときにアッパメンバをより安定して折れ変形させることができる。
この発明の一実施形態に係る車両の前部側の骨格部を示す斜視図である。 この発明の一実施形態に係るアッパメンバの側面図である。 この発明の一実施形態に係るアッパメンバの前部領域の斜視図である。 この発明の一実施形態に係るアッパメンバの前部領域の斜視図である。 この発明の一実施形態に係るアッパメンバの後部領域の斜視図である。 この発明の一実施形態に係るアッパメンバの後部領域の斜視図である。 この発明の一実施形態に係るアッパメンバの図4のVII−VII断面に対応する断面図である。 この発明の一実施形態に係るアッパメンバの図4のVIII−VIII断面に対応する断面図である。 この発明の一実施形態に係るアッパメンバの図4のIX−IX断面に対応する断面図である。 この発明の一実施形態に係るアッパメンバの図5のX−X断面に対応する断面図である。 この発明の一実施形態に係るアッパメンバの図5のXI−XI断面に対応する断面図である。
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図面において、矢印FRは、車両の前方を指し、矢印UPは、車両の上方を指し、矢印LHは、車両の左側方を指すものとする。
図1は、この実施形態に係る車両1の前部側の骨格部を示す図である。
同図中の符号2は、車室3の前方に配置されるエンジンルームである。エンジンルーム2の車幅方向の両側には、車体前後方向に延出するフロントサイドフレーム4が配置されている。
左右のフロントサイドフレーム4の後端部は、車幅方向に延出して左右のフロントピラー5を連結する図示しないダッシュボードロア・クロスメンバと、車室3の下方で車体前後方向に延出する図示しないフロントフロアフレームの前縁部に結合されている。また、各フロントサイドフレーム4の後部側面はアウトリガー7を介してサイドシル8の前端部に結合されている。
また、エンジンルーム2の上部の車幅方向の両側(左右のフロントサイドフレーム4の車幅方向外側位置)には、車体前後方向に略沿って延出し、左右の各フロントピラー5に結合されるアッパメンバ9が配置されている。アッパメンバ9は、左右のフロントピラー5から連結パネル13を通して車体の前部下方に向かって湾曲し、前端部がフロントサイドフレーム4の前端部の外側側方位置まで延出している。なお、この実施形態においては、連結パネル13もアッパメンバ9の一部を構成している。また、各アッパメンバ9の前端部は連結部材10を介してフロントサイドフレーム4の前端部に結合されている。また、左右のアッパメンバ9の後縁部の車幅方向内側部分には、図示しないフロントサスペンションのダンパを支持するダンパハウジング14が結合されている。
なお、図1中、11は、エンジンルーム2の前部上端側において左右のアッパメンバ9を連結する略コ字状のフロントバルクヘッドアッパであり、12は、フロントバルクヘッドアッパ11に結合されてラジエータ収納部を形成するフロントバルクヘッドロアである。また、左右のアッパメンバ9はエンジンルーム2の上部骨格を成し、左右のフロントサイドフレーム4はエンジンルーム2の下部骨格を成している。
図2は、左側のアッパメンバ9の左側面を示す図である。また、図3は、左側のアッパメンバ9の前部側部分を後部左斜め下方側から見た図であり、図4は、左側のアッパメンバ9の前部側部分を前部左斜め上方側から見た図である。また、図7,図8,図9は、図4のVII−VII断面、VIII−VIII断面、IX−IX断面にそれぞれ対応する断面を示す図である。なお、左右のアッパメンバ9は、左右対称形状であるものの、同様の基本構造とされている。
アッパメンバ9の前部側部分は、断面略L字状の前部側インナプレート15iと前部側アウタプレート15oが相互に接合されて略矩形状の断面形状に形成されている。より詳細には、前部側インナプレート15iは、アッパメンバ9の前部側の下壁15i−1と内側側壁15i−2とを構成し、前部側アウタプレート15oは、アッパメンバ9の前部側の上壁15o−1と外側側壁15o−2とを構成している。そして、前部側アウタプレート15oの上壁15o−1の車幅方向内側の延出端には、上向きに屈曲するフランジ15o−1fが形成されており、そのフランジ15o−1fが前部側インナプレート15iの内側側壁15i−2の上端のフランジ15i−2fに接合されている。また、前部側アウタプレート15oの外側側壁15o−2の下端には、車幅方向外向きに屈曲するフランジ15o−2fが形成されており、そのフランジ15o−2fが前部側インナプレート15iの下壁15i−1の車幅方向外側のフランジ15i−1fに接合されている。
したがって、この実施形態の場合、アッパメンバ9の前部側部分では、上壁15o−1と外側側壁15o−2の間の角部15o−3にはフランジが形成されていない。
図5は、左側のアッパメンバ9の後部側部分を前部右斜め下方側から見た図であり、図6は、左側のアッパメンバ9の後部側部分を前部左斜め上方側から見た図である。また、図10,図11は、図5のX−X断面、XI−XI断面にそれぞれ対応する断面を示す図である。
アッパメンバ9の後部側部分は、断面略L字状の後部側インナプレート16iと後部側アウタプレート16oが相互に接合されて略矩形状の断面形状に形成されている。後部側インナプレート16iは、アッパメンバ9の後部側の下壁16i−1と内側側壁16i−2とを構成し、後部側アウタプレート16oは、アッパメンバ9の後部側の上壁16o−1と外側側壁16o−2とを構成している。後部側アウタプレート16oの上壁16o−1の車幅方向内側の延出端には、上向きに屈曲するフランジ16o−1fが形成されており、そのフランジ16o−1fが後部側インナプレート16iの内側側壁16i−2の上端のフランジ16i−2fに接合されている。また、後部側アウタプレート16oの外側側壁16o−2の下端には、車幅方向外向きに屈曲するフランジ16o−2fが形成されており、そのフランジ16o−2fが後部側インナプレート16iの下壁16i−1の車幅方向外側のフランジ16i−1fに接合されている。
したがって、この実施形態の場合、アッパメンバ9の後部側部分では、下壁16i−1と内側側壁16i−2の間の角部16i−3にはフランジが形成されていない。
ところで、この実施形態に係るアッパメンバ9の前部側部分は、図2に示すように、前端領域がフロントサイドフレーム4と略同一高さ位置で略水平に前方に延出し、その前端領域の後方側部分が車体後方側に向かって上方に湾曲する前部側の湾曲領域A1とされるとともに、湾曲領域A1の後部側に略直線状に斜め上方に延出する延出部が延設されている。また、アッパメンバ9の後部側部分は、図2に示すように、フロントピラー5側に結合される後端領域がダンパハウジング14の上端部と略同一高さ位置で略水平に後方に延出し、その後端領域の前方側部分が車体前方側に向かって下方に湾曲する後部側の湾曲領域A2とされている。後部側の湾曲領域A2の前端部は、アッパメンバ9の前部側部分の延出部に接合されている。アッパメンバ9の前部側部分と後部側部分は、各略矩形状の断面形状が長手方向で連続するように相互に接合されている。また、アッパメンバ9の前部側の湾曲領域A1は、上壁15o−1の上面が前後方向で凹となるように湾曲しており、後部側の湾曲領域A2は、下壁16i−1の下面が前後方向で凹となるように湾曲している。
アッパメンバ9の前部側の湾曲領域A1においては、上壁15o−1と外側側壁15o−2の間の角部15o−3に、脆弱部である窪み部20Fが設けられている。窪み部20Fは、アッパメンバ9の矩形状の断面の内側方向に向かって窪み、アッパメンバ9に長手方向に沿う力が作用したときに、その部分に応力が集中するように設定されている。また、アッパメンバ9の後部側の湾曲領域A2においては、下壁16i−1と内側側壁16i−2の間の角部16i−3に、脆弱部である窪み部20Rが設けられている。窪み部20Rは、アッパメンバ9の矩形状の断面の内側方向に向かって窪んでいる。
なお、この実施形態では、脆弱部としてフランジのない角部15o−3,16i−3に窪み部20F,20Rを設けるようにしているが、脆弱部は窪み部20F,20Rに限らず開口部や薄肉部によって構成するようにしても良い。
また、アッパメンバ9の上壁16o−1,15o−1には、幅方向の略中央部が段差状に屈曲した稜線部25が長手方向に略沿うように設けられている。稜線部25は、後部側の上壁16o−1の基端から前部側の上壁15o−1の湾曲領域A1の近傍位置まで延出している。より具体的には、稜線部25の前端側は、前部側の上壁15o−1のうちの窪み部20Fの設けられている領域に跨らないように、窪み部20Fの手前側位置まで延出している。
また、アッパメンバ9の下壁16i−1,15i−1には、幅方向の略中央部が段差状に屈曲した稜線部26が長手方向に略沿うように設けられている。稜線部26は、前部側の下壁15i−1の前 端部から後部側の下壁16i−1の湾曲領域A2の近傍位置まで延出している。具体的には、稜線部26の後端側は、後部側の下壁16i−1のうちの窪み部20Rの設けられている領域に跨らないように、窪み部20Fの設けられている領域の手前側位置まで延出している。なお、この実施形態の場合、図5に示すように、後部側の下壁16i−1の稜線部26は、窪み部20Fの設けられている領域で一旦消失した後に、窪み部20Fの設けられている領域の後方側に連続している。
この実施形態に係る前部車体構造は、以上のような構成であるため、車両の前方側から衝撃荷重が入力されると、その荷重が左右のフロントサイドフレーム4とアッパメンバ9とに分散されて車体後方側に伝達される。そして、アッパメンバ9の前端部に入力される衝撃荷重が大きい場合には、アッパメンバ9が、図2中の矢印で示すように、前後の湾曲領域A1,A2の各角部15o−3,16i−3に設けられた窪み部20F,20R(脆弱部)を起点として折れ変形し、その折れ変形の間に衝撃荷重のエネルギーをアッパメンバ9部分で安定的に吸収する。
したがって、この前部車体構造においては、前方からの衝撃荷重の入力時にアッパメンバ9に荷重が集中することがあっても、フロントピラー5の前部に配置されているアッパメンバ9部分によって衝撃荷重のエネルギーを吸収できるため、フロントピラー5やその周辺部を大幅に補強しなくても、フロントピラー5部分の変形を抑制することができる。
また、特に、この実施形態に係る前部車体構造は、アッパメンバ9のうちの面方向に弾性変形しにくい角部に脆弱部である窪み部20F,20Rが設けられ、しかも、角部のうちでも荷重の入力時に塑性変形し易いフランジのない角部15o−3,16i−3に窪み部窪み部20F,20Rが設けられているため、車両前部から衝撃荷重が入力されたときにアッパメンバ9をより安定して折れ変形させることができる。
また、この実施形態に係る前部車体構造においては、アッパメンバ9に上下方向に湾曲する湾曲領域A1,A2が設けられ、その湾曲領域A1,A2のうちの凹状に湾曲する内側部分の角部15o−3,16i−3に脆弱部である窪み部20F,20Rが設けられている。このため、衝撃荷重の入力時に、アッパメンバ9の窪み部20F,20Rに荷重が集中し易くなり、アッパメンバ9が窪み部20F,20Rを起点としてより安定して折れ変形するようになる。
特に、この実施形態に係る前部車体構造では、アッパメンバ9の前部側に、後方側に向かって上方に湾曲する湾曲領域A1が設けられるとともに、アッパメンバ9の後部側に、前方側に向かって下方に湾曲する湾曲領域A2が設けられ、前部側の湾曲領域A1の上外側の角部15o−3と後部側の湾曲領域A2の下内側の角部16i−3に脆弱部である窪み部20F,20Rが設けられている。このため、車両前部からの衝撃荷重が入力された際に、アッパメンバ9の前部側の湾曲領域A1と後部側の湾曲領域A2が、これらの中間領域を一方向に回転させるように変形し、全体が側面視でZ字状に安定的に折れ変形するようになる。したがって、この構造を採用することにより、アッパメンバ9の折れ変形によるエネルギー吸収をより安定的に得ることが可能になる。
また、この実施形態に係る前部車体構造においては、アッパメンバ9の上壁15o−1,16o−1と下壁15i−1,16i−1とに、アッパメンバ9の延出方向に略沿うように稜線部25,26が設けられている。このため、衝撃荷重の入力時に上壁15o−1,16o−1や下壁15i−1,16i−1が面方向で弾性変形するのを稜線部25,26によって抑制し、アッパメンバ9の折れ変形の開始時や開始後におけるエネルギー吸収量を増大させることができる。
さらに、アッパメンバ9の上壁15o−1,16o−1や下壁15i−1,16i−1に稜線部25,26を設けることにより、アッパメンバ9の折れ変形位置や折れ方向を比較的容易に調整することができる。即ち、例えば、この実施形態のように、湾曲領域A1,A2の折れ方向の外側となる領域に連続して稜線部26や稜線部25を設けることにより、アッパメンバ9の折れ変形位置や折れ方向を比較的容易に調整することができる。
さらに、この実施形態に係る前部車体構造においては、稜線部25,26が脆弱部である窪み部20F,20Rの設けられている領域に跨らないように窪み部20F,20Rの近傍位置まで延設されているため、車両の前方から衝撃荷重が入力されたときに荷重を窪み部20F,20Rの近傍に効率良く集中させることができる。したがって、この構造を採用することにより、窪み部20F,20Rでのアッパメンバ9の折れ変形をより安定して得ることができる。
また、この実施形態に係る前部車体構造においては、アッパメンバ9の外側側壁15o−2,16o−2に、アッパメンバ9の延出方向に略沿う補強ビード28が一体に設けられているため、補強ビード28によってアッパメンバ9の外側側壁15o−2,16o−2の弾性変形を抑制することができる。このため、アッパメンバ9の折れ変形の開始時や開始後におけるエネルギー吸収量をより増大させることができる。
さらに、この実施形態の構造の場合、補強ビード28によってアッパメンバ9の左右方向の折れ変形を抑制することができるため、アッパメンバ9を上下方向により安定的に折れ変形させることができる。
この実施形態の場合、補強ビード28がアッパメンバ9の外側側壁15o−2,16o−2に設けられているが、補強ビード28はアッパメンバ9の内側側壁15i−2,16i−2に設けるようにしたり、外側側壁15o−2,16o−2と内側側壁15i−2,16i−2の両方に設けるようにしても良い。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、上記の実施形態では、脆弱部である窪み部がアッパメンバの前後二ヵ所に設けられているが、脆弱部の設置個所は二ヵ所に限らず任意である。また、アッパメンバ上における脆弱部を設ける角部は、フランジを有しない角部であれば他の部位であっても良い。
さらに、上記の実施形態においては、インナプレートとアウタプレートがフランジで相互に接合されて、略矩形状断面のアッパメンバが形成されているが、アッパメンバは接合用のフランジを持たない一体の筒形状のものであっても良い。
1…車両
4…フロントサイドフレーム
5…フロントピラー
9…アッパメンバ
15i−1f,15i−2f,15o−1f,15o−2f…フランジ
16i−1f,16i−2f,16o−1f,16o−2f…フランジ
15o−3…角部
16i−3…角部
20F,20R…窪み部(脆弱部)
25,26…稜線部
28…補強ビード
A1,A2…湾曲領域

Claims (4)

  1. 車室の前部下方から前方に延出する左右一対のフロントサイドフレームと、
    左右の前記フロントサイドフレームの車幅方向外側で車体前後方向に略沿って延出し、後端部が車室の前部側方のフロントピラーに結合される左右一対のアッパメンバと、を備え、
    前記アッパメンバが、左右側部と上下の壁を有する断面略矩形状に形成されている車両の前部車体構造において、
    前記アッパメンバの隣接する壁間に形成される角部のうちの、フランジを有しない少なくとも一つの角部に脆弱部が設けられ
    前記アッパメンバの上側と下側の壁のうちの少なくとも一方には、当該アッパメンバの延出方向に略沿う稜線部が設けられ、
    前記稜線部は、前記脆弱部の設けられている領域に跨らないように前記脆弱部の近傍位置まで延設されていることを特徴とする車両の前部車体構造。
  2. 前記アッパメンバは、上下方向に湾曲する少なくとも一つの湾曲領域を有し、
    前記脆弱部は、前記湾曲領域のうちの、外側に臨む面が凹となる上側または下側の壁と、その壁に隣接する側部の壁の間の角部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両の前部車体構造。
  3. 前記アッパメンバは、後方側に向かって上方に湾曲する前部側の湾曲領域と、前方側に向かって下方に湾曲する後部側の湾曲領域と、を有し、
    前記前部側の湾曲領域では、上側の壁とその壁に隣接する側部の壁の間の角部に前記脆弱部が設けられ、
    前記後部側の湾曲領域では、下側の壁とその壁に隣接する側部の壁の間の角部に前記脆弱部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の車両の前部車体構造。
  4. 前記アッパメンバの左右の少なくとも一方の側部の壁には、当該アッパメンバの延出方向に略沿う補強ビードが設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両の前部車体構造。
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