JP5171487B2 - ステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、可変伝達比機構により転舵輪の転舵角に対する操舵ハンドルの操舵角の伝達比を変化させるとともに、電動パワーステアリングにより操舵時の補助力を発生させるステアリング装置に関する。
従来から、可変伝達比機構と電動パワーステアリングとを備えたステアリング装置が提案されている。可変伝達比機構によれば、駐車操作時などの低車速域で、伝達比(=操舵ハンドル角/転舵角)を小さく(クイックレシオ化)設定することで、少ない操舵ハンドルの操舵で転舵輪を大きく転舵できるので、運転者の操作負担が軽減され、利便性を向上させることができる。
高車速域では、伝達比を大きく(スローレシオ化)設定することで、操舵ハンドルを大きく操舵しても転舵輪は少し転舵するだけなので、ヨーレート応答特性が改善され、車両の走行安定性を向上させることができる。また、電動パワーステアリングによれば、操舵補助力を発生するので操舵ハンドルを軽く操作するだけで転舵輪を転舵させることができる。
このような可変伝達比機構と電動パワーステアリングとを備えたステアリング装置において、低車速域でクイックレシオ化している場合に、運転者が速い操舵で操舵ハンドルを切ろうとすると、電動パワーステアリングでは、転舵輪を大きく速く転舵できるように補助力を発生させようとするが、電動パワーステアリングの動力源であるEPS(Electric Power Steering)モータで逆起電圧の影響による補助力不足が生じ、操舵力が重くなってしまう場合がある。
そこで、このような場合に、伝達比がスローレシオ化する方向へ変更されるように、伝達比の目標値とする目標伝達比をリアルタイムで変更することで、操舵力が重くなるのを回避する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、大きな操舵角速度で操舵ハンドルを回すと、可変伝達比機構に用いられる伝達比可変用モータの出力トルクによって、目標伝達比に対して実際の伝達比が迅速に追従できない場合に、運転者が操舵ハンドルの操舵操作を終えてからも、それ以前の操舵方向に転舵輪の転舵が継続されるというようなときに、操舵ハンドルの操作感覚に違和感を抱いてしまうおそれがある。
その解決策として、本出願人は、特願2008−156231(未公開)における第3の実施形態において、そのような課題を解決する方法を提案している。その方法を図12から図15を参照しながら比較例として説明する。
図12は、特願2008−156231(未公開)の図1に対応する図であり、ステアリング装置1は、操舵ハンドル2と、ラック&ピニオン機構3と、電動パワーステアリング装置4と、可変伝達比機構5、とを備えている。
電動パワーステアリング装置4は、操舵ハンドル2の回転軸2aに掛かる操舵トルクを検出するトルクセンサ21と、転舵輪の転舵角を変えるラックを駆動して補助力の発生源となるEPSモータ23と、EPSモータ23を駆動制御するEPS ECU25とを有している。
可変伝達比機構5は、操舵ハンドル2の回転軸2aとラック&ピニオン機構3のそれぞれに連結する差動機構31と、転舵輪の転舵角に対する操舵ハンドル2の操舵角(以下、操舵ハンドル角と称する)の伝達比を変化させるために、差動機構31のキャリア43と連結した外歯ギア44を、出力ギア45を介して回動させる伝達比可変用モータ33と、伝達比可変用モータ33を駆動制御する可変伝達比機構制御ECU9を有している。
トルクセンサ21は、操舵ハンドル2と差動機構31との間に設けられ、操舵ハンドル2にかかる操舵トルクを検出して、操舵トルク値TをEPS ECU25に入力する。トルクセンサ21で計測された操舵トルク値Tは、可変伝達比機構制御ECU9Aにも入力されるが、具体的には、可変伝達比機構制御ECU9AとEPS ECU25との間を結ぶ通信回線10を介して可変伝達比機構制御ECU9Aに入力される。
操舵トルク値Tは、EPS ECU25では補助力の方向や大きさの決定、具体的には、EPS用指示電流を決定するのに利用され、EPS ECU25に含まれるEPSモータ23を駆動する図示しない駆動回路においてEPS用指示電流にもとづいてEPS用指示Dutyを生成し、EPSモータ23をPWM(Pulse Width Modulation)駆動する。
可変伝達比機構5の差動機構31は2段の遊星歯車を用いたものであり、上段のサンギア41Aには操舵ハンドル2の回転軸2aが接続され、下段のサンギア41Bにはピニオン軸3aが接続される。上段のサンギア41Aに噛み合う遊星ギア42Aと、下段のサンギア41Bに噛み合う遊星ギア42Bとは、共通の回転軸で連結されるともに、その回転軸はキャリア43の軸受けで支承されている。キャリア43は、径方向外方に延伸され、更に、操舵ハンドル2の回転軸2a方向に延伸されて、操舵ハンドル2の回転軸2aに相対的に回動可能に支承された外歯ギア44と接続している。外歯ギア44は、伝達比可変用モータ33のロータ軸に固定された出力ギア45と噛み合う。
図12に示すように差動機構31のキャリア43を回動させる伝達比可変用モータ33の出力ギア45は、単純な平歯車であり、キャリア43と連結した外歯ギア44の平歯車と歯合している。
伝達比可変用モータ33にはそのロータ軸の回転角度(以下、「実モータ角」と称する)θvmを検出するためのモータ角センサ35が設けられ、その信号が可変伝達比機構制御ECU9に入力される。
また、可変伝達比機構制御ECU9が、操舵ハンドル2の操舵ハンドル角θと転舵輪の転舵角の比Gを設定する場合、転舵角と一意に対応するピニオン軸3aの回転角であるピニオン角θを、転舵角の代わりに用いるものとする。そのため、ラック&ピニオン機構3を収容する図示しないギアボックスには、ピニオン角θを検出するためのピニオン角センサ7が設けられ、その信号が可変伝達比機構制御ECU9に入力される。
なお、後記の式(1)により、操舵ハンドル角θと実モータ角θvmとから、ピニオン角θを求める手法を採っても良い。
更に、可変伝達比機構制御ECU9には、図示省略の車速センサが取得した車速VSが、例えば、通信回線10を介して入力される。
そして、可変伝達比機構制御ECU9は、図2に示すように車速VSが低車速域であれば、目標伝達比Gを小さく(クイックレシオ化)設定し、又、車速VSが高車速域であれば、目標伝達比Gを大きく(スローレシオ化)設定し、伝達比をその目標伝達比Gに一致するように伝達比可変用モータ33に流す電流を制御するための目標電流値を制御している。
操舵ハンドル2は、可変伝達比機構5に連結し、可変伝達比機構5から出力されるピニオン軸3aの回転は、電動パワーステアリング装置4によるピニオン軸3aの回転補助と連結しているので、操舵ハンドル角θに対し、伝達比可変用モータ33の実モータ角θvmを重畳させ、ピニオン角θを増減可能にすることができる。ピニオン角θ、操舵ハンドル角θ、実モータ角θvmの間には、機械的拘束関係によって、次式の関係が成り立っている。
θ=α・θ+β・θvm ・・・・・・・・・・・・・・(1)
ここで、α、βは定数である。
そして、伝達比Gは、次式で定義されるので、
G=θ/θ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
目標伝達比Gとそのときの操舵ハンドル角θから目標ピニオン角θTPは次式のように表される。
θTP=(1/G)θ ・・・・・・・・・・・・・・・(3)
そして、式(3)のθTPを式(1)のθの代わりに代入すると、伝達比可変用モータ33の目標モータ角θTvmは次式のように求まる。
θTvm=(1/β)・{(1/G)−α}θ ・・・・(4)
次に、図4の(a),(b)、図13、図14(図4の(a),(b)、図13、図14は、それぞれ特願2008−156231(未公開)の図4及び図21、並びに、図10、図17に対応する図である。)を参照しながら可変伝達比機構制御ECU9の簡単な機能構成について説明する。図4の(a),(b)は操舵ハンドル角速度の絶対値に応じて設定される補正係数Kの値を示す図である。
図13に示すように可変伝達比機構制御ECU9(図13中、符号9Cで表示)は、CPU9aと、図示しないROM,RAM等のメモリと、図示しない入出力回路と、CPU9aに制御されてバッテリ電源から伝達比可変用モータ33に給電するモータ駆動回路17を含んでいる。モータ駆動回路17には、伝達比可変用モータ33に給電される実電流値を検出する電流センサ18が設けられている。
前記したROMには可変伝達比制御用のプログラム及びデータが格納されており、CPU9aにおいてそのプログラムを実行することによって、図13に示した機能構成ブロックの各機能が実現される。
ちなみに、CPU9aに入力された操舵ハンドル角θに対しては、図13に示す機能構成ブロック図では図示省略してあるが、操舵ハンドル角θを時間微分して操舵ハンドル角速度ωを刻々算出し、補正係数設定部20に入力する図示しない操舵ハンドル角速度算出部を有する。
先ず、目標伝達比設定部11では、車両の車速VSに応じた目標伝達比Gが設定され、目標モータ角設定部12Bへ出力される。車速VSが低車速域であれば、図2に示すように目標伝達比Gを小さく(クイックレシオ化)設定し、車速VSが高車速域であれば、目標伝達比Gを大きく(スローレシオ化)設定する。
次に、目標モータ角設定部12Bでは、入力された目標伝達比Gを達成するための、伝達比可変用モータ33の目標モータ角θTvmを前記した式(4)にもとづいて、現在の操舵ハンドル角θから算出して設定する。
減算部13では、目標モータ角θTvmから、モータ角センサ35から出力された実モータ角θvmを減算し、減算結果を位置フィードバック制御部14(以下、位置F/B制御部14と称する)に入力する。位置F/B制御部14では、減算結果がゼロになるように、すなわち、目標モータ角θTvmに実モータ角θvmが一致するように、換言すれば目標伝達比Gに伝達比Gが一致するように、第1の目標電流値IT1(以下、単に目標電流値IT1と称する)を調整し、乗算部19に出力する。
ここで、目標電流値IT1には、絶対値の上限を規定する制限値が設けられている。
乗算部19では、補正係数設定部20から入力される補正係数Kを目標電流値IT1に乗じて、第2の目標電流値IT2(以下、単に目標電流値IT2と称する)として減算部15へ出力する。
減算部15では、目標電流値IT2から、電流センサ18で検出された伝達比可変用モータ33への実電流値Iを減算し、減算結果を電流F/B(フィードバック)制御部16に入力する。電流F/B制御部16では、目標電流値IT2に実電流値Iが一致するように、モータ駆動回路17へ出力する伝達比可変用指示電流を調整しモータ駆動回路17に出力する。
モータ駆動回路17から駆動電流を伝達比可変用モータ33に供給することで、伝達比可変用モータ33は、回転して実モータ角θvmが変化する。モータ角センサ35で検出された実モータ角θvmは、減算部13へ出力される。
補正係数設定部20は、ROMに格納された車速VSに応じた連続関数(図4参照)のデータを参照して、操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|に対する補正係数Kを設定する。この補正係数Kの設定は、操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|が大きくなったときには、操舵反力を軽減するためのものである。
図14に示す目標モータ角設定部12Cは、図13に示す目標モータ角設定部12Bに対応し、操舵状態判定部12e、目標伝達比変更部12f、目標モータ角算出部12gから構成されている。
操舵状態判定部12eは、運転者による操舵ハンドル2の操舵操作が、IG(イグニッション) ON直後の状態か否かを判定し、目標伝達比変更部12fに入力する。また、操舵状態判定部12eは、IG ON直後の場合は、「ハンドル停止」状態と判定し、IG ON直後でない場合は、「ハンドル切り増し」、「ハンドル切り戻し」、「ハンドル停止」のいずれの状態かを判定し、それぞれの状態を示すフラグを目標伝達比変更部12fに入力する。
目標伝達比変更部12fは、(1)IG ON直後の状態のとき、「ハンドル停止」状態と判定されるので、操舵ハンドル角θと実ピニオン角θの比で定まる目標伝達比G(=θ/θ)を算出して目標モータ角算出部12gに目標伝達比Gを出力し、「ハンドル停止」を示すフラグが継続する間、その同じ目標伝達比Gを目標モータ角算出部12gに出力し続ける。
そして、目標伝達比変更部12fは、IG ON直後ではない状態のときには、次の(2),(3)のように制御する。
(2)「ハンドル切り増し」やハンドルがほぼ直進を示す場合は、「ハンドル切り増し」の操舵操作後の「ハンドル切り戻し」や「ハンドル停止」を示すフラグをリセットし、目標伝達比設定部11において車速VSに応じて設定される目標伝達比Gをそのまま目標伝達比Gとして目標モータ角算出部12gに出力する。
(3)「ハンドル切り増し」後の「ハンドル切り戻し」又は「ハンドル停止」の状態の場合は、「ハンドル切り増し」の操舵操作後の「ハンドル切り戻し」や「ハンドル停止」を示すフラグを設定し、その最初の時点において、操舵ハンドル角θと実ピニオン角θの比で定まる目標伝達比G(=θ/θ)を算出して目標モータ角算出部12gに目標伝達比Gを出力し、「ハンドル切り戻し」や「ハンドル停止」を示すフラグが継続する間、その同じ目標伝達比Gを目標モータ角算出部12gに出力し続ける。
目標モータ角算出部12gは、目標伝達比Gを用いて、前記した式(4)に従い、目標モータ角θTvmを算出する。ただし、式(4)において目標伝達比Gを目標伝達比Gに読み替える。
ちなみに、「ハンドル切り増し」の操舵操作状態の後、「ハンドル停止」又は「ハンドル切り戻し」の操舵操作状態に入った場合、G=θ/θとするということは、「ハンドル切り増し」の操舵操作状態において操舵ハンドル角速度ωの絶対値が大きくて、そのときの目標伝達比G(目標伝達比設定部11で設定された車速VSに応じた目標伝達比Gと同じ値)に対応して決まる目標ピニオン角θTPに対して、実ピニオン角θが追従遅れしていたとしても、追従遅れした状態における実ピニオン角θとそのときのハンドル角θとから、新たな目標伝達比Gに変更して設定することで、目標ピニオン角θTPを現在の実ピニオン角θに合わせ込むことになる。
クイックレシオの状態で、図15の(a),(b)に示すような運転者の急速な操舵ハンドル2(図12参照)の操舵操作により、伝達比可変用モータ33(図12参照)の出力トルクの不足により実モータ角θvmが迅速に目標モータ角θTvmに追従できなくなる。そのため、従来の場合は図15の(c)に示すように時間tで操舵ハンドル2の操作を停止したときに、目標モータ角θTvmに追従するように実モータ角θvmが制御され続けられるため、転舵輪の転舵が継続し、車両の挙動、及び操舵反力を通じて、運転者に違和感を与える。それに対し比較例の特願2008−156231(未公開)によれば、図15の(d)に示すように時間tで操舵ハンドル2の操作を停止すると、目標モータ角θTvmが実モータ角θvmに一致させられるので、転舵輪の動きが止まり、そのような違和感を与えることはない。
特開2000−344120号公報
しかしながら、比較例においては、伝達比可変用モータ33の出力トルクは、平歯車で差動機構31の外歯ギア44に伝えられているので、現在の伝達比の値の目標伝達比Gに固定、つまり、現在の目標モータ角θTvmを実モータ角θvmに置き換えるにしても、伝達比可変用モータ33への目標電流値IT2をゼロとすると、ピニオン軸3a又は操舵ハンドル2からの力が加わって、伝達比可変用モータ33が回転してしまい実モータ角θvmを保てないので、伝達比可変用モータ33から保持トルクを出力させるように急変させている。操舵ハンドル2の操作を停止したときに目標電流値IT2が、時間tにおいて図15の(e)に示す太破線のように現在の実モータ角θvmに保持するための保持トルクレベルに急激に変化すると、実際に伝達比可変用モータ33に出力される実電流値Iは、A部に示す実細線のように、オーバーシュートとその跳ね返りを生じる。
このように伝達比可変用モータ33に出力される実電流値Iが急激に変化し、オーバーシュートする現象が生じると、伝達比可変用モータ33の出力トルクも急激に変化してしまうので、可変伝達比機構5を通してその影響が操舵ハンドル2にも伝わる。その結果、図15の(f)に示すように運転者は、操舵反力ショックを感じるので、運転者に違和感を与えてしまうことになる。
そこで、本発明は、操舵ハンドルの操作を停止時に、運転者に操舵反力ショックを感じさせない、快適な操舵が可能なステアリング装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、可変伝達比機構により転舵輪の転舵角に対する操舵ハンドルの操舵角の伝達比を変化させるとともに、電動パワーステアリングにより操舵時の補助力を発生させるステアリング装置において、前記可変伝達比機構に前記伝達比を変化させる伝達比可変用モータを設け、前記伝達比可変用モータの回転角を制御する可変伝達比機構制御手段は、前記操舵ハンドルの操舵角速度を算出し、前記伝達比可変用モータへの目標電流値を補正するための第1の補正係数を前記操舵角速度に応じて前記操舵角速度が大きくなるほど小さくなる特性に設定し、前記目標電流値を補正する第1の補正手段と、前記伝達比可変用モータへの目標電流値を補正するための第2の補正係数を、前記操舵角速度の絶対値がゼロから第1の所定値の前後で0から1の間で連続的に変化する連続関数にもとづいて設定し、前記目標電流値を補正する第2の補正手段と、を有し、前記操舵角速度の絶対値が前記第1の所定値以下になった場合に前記伝達比可変用モータに流す電流値を徐々にゼロとすることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、第1の補正係数を、操舵角速度が大きくなるほど伝達比可変モータの目標電流が小さくなるように設定しているので、操舵角速度が大きくなるほど伝達比がスローレシオ方向に変化し、伝達比可変モータの追従性悪化による操舵フィーリングの引っ掛かりを抑制することができる。また、操舵角速度が低下したときには、第2の補正係数を徐々に0とすることにより、それまでに蓄積された目標伝達比に対する実伝達比の追従遅れがキャンセルされて、ステアリングホイールが停止しているのに転舵輪の転舵が継続するような違和感を防止することができる。
したがって、操舵ハンドルの操作を停止時に、運転者に操舵反力ショックを感じさせない、快適な操舵が可能なステアリング装置を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、前記可変伝達比機構制御手段は、更に、前記操舵ハンドルの操舵角及び操舵角速度にもとづいて操舵状態を判定する操舵状態判定手段を有し、前記第2の補正手段が、前記操舵角速度の絶対値がゼロから前記第1の所定値の前後で0から1の間で連続的に変化する連続関数を複数タイプ有し、前記操舵状態判定手段において判定された操舵状態に応じて、前記第2の補正手段は異なるタイプの前記関数から選択したものにもとづいて前記第2の補正係数を設定し、前記目標電流値を補正することを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、例えば、「ハンドル切り増し」、「ハンドル切り戻し」、「ハンドル停止」に係る操舵状態に応じて、操舵ハンドルの操舵角速度の絶対値がゼロ近傍で変化する場合に、第2の補正手段によって第2の補正係数を0から1に滑らかに変化するように設定したり、又はその逆に変化するように設定したりすることができるため、伝達比可変用モータの応答性を高めることができる。
請求項3に記載の発明は、前記操舵角速度の絶対値の変化に対する−1から+1までの連続した線形特性のうちいずれかの値をとる前記第1の補正係数は、前記操舵角速度の絶対値がゼロから第2の所定値に至るまでの間、その値が+1に設定され、前記第2の所定値は、車速に応じて可変設定されることを特徴とする
請求項3に記載の発明によれば、第2の所定値は、例えば図4(a)に示すように、車速が低いほど小さくなり、また、車速が高いほど大きくなるように、車速に応じて可変設定されるため、第1の補正係数による補正特性のうち補正の開始時期を車速に応じた適切な値に設定して、快適な操舵フィーリングの獲得に貢献することができる。
請求項4に記載の発明は、前記第1の補正係数は、前記操舵角速度の絶対値の変化に対する−1から+1までの連続した線形特性のうちいずれかの値をとり、前記線形特性の傾きは、車速に応じて可変設定されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、第1の補正係数は、操舵角速度の絶対値の変化に対する−1から+1までの連続した線形特性のうちいずれかの値をとり、線形特性の傾きは、車速に応じて可変設定されるため、第1の補正係数による補正特性のうち線形特性の傾きを車速に応じた適切な値に設定して、快適な操舵フィーリングの獲得に貢献することができる。
本発明によれば、操舵ハンドルの操作を停止時に、運転者に操舵反力ショックを感じさせない、快適な操舵が可能なステアリング装置を提供できる。
《第1の実施形態》
次に、図1から図5を参照しながら本発明の第1の実施形態に係るステアリング装置について説明する。
(ステアリング装置)
先ず、図1を参照しながら適宜図2、図3を参照して、ステアリング装置全体の構成を説明する。
図1は第1の実施形態に係るステアリング装置の概略構成図である。図2は車速に応じて設定される目標伝達比の値を示す図であり、図3は可変伝達比機構制御ECUの機能構成ブロック図である。
図1に示すように、ステアリング装置100は、操舵ハンドル2と、ラック&ピニオン機構3と、電動パワーステアリング装置(電動パワーステアリング)4と、可変伝達比機構50、とを備えている。
電動パワーステアリング装置4は、操舵ハンドル2の回転軸2aに掛かる操舵トルクを検出するトルクセンサ21と、転舵輪の転舵角を変えるラックを駆動して補助力の発生源となるEPSモータ23と、EPSモータ23を駆動制御するEPS ECU25とを有している。
可変伝達比機構50は、操舵ハンドル2の回転軸2aとラック&ピニオン機構3のそれぞれに連結する差動機構31と、転舵輪の転舵角に対する操舵ハンドル2の操舵ハンドル角(操舵角)の伝達比を変化させるために、差動機構31のキャリア43と連結したウォームホイールギア46を、出力ギアであるウォームギア47を介して回動させる伝達比可変用モータ33と、伝達比可変用モータ33を駆動制御する可変伝達比機構制御ECU(可変伝達比機構制御手段)90を有している。
なお、後記するように第1の実施形態では可変伝達比機構制御ECU90A(図3参照)、第2の実施形態では可変伝達比機構制御ECU90B(図8参照)と、符号を使い分けるが、ここでは代表的に可変伝達比機構制御ECU90と表示する。
また、前記した比較例と同じ構成については、同じ符号を付してある。
トルクセンサ21は、操舵ハンドル2と差動機構31との間に設けられ、操舵ハンドル2の回転軸2aにかかる操舵トルクを検出して、操舵トルク値TをEPS ECU25に入力する。
操舵トルク値Tは、EPS ECU25では補助力の方向や大きさの決定、具体的には、EPS用指示電流を決定するのに利用され、EPS ECU25に含まれるEPSモータ23を駆動する図示しない駆動回路においてEPS用指示電流にもとづいてEPS用指示Dutyを生成し、EPSモータ23をPWM駆動する。
可変伝達比機構50の差動機構31は2段の遊星歯車を用いたものであり、上段のサンギア41Aには操舵ハンドル2の回転軸2aが接続され、下段のサンギア41Bにはピニオン軸3aが接続される。上段のサンギア41Aに噛み合う遊星ギア42Aと、下段のサンギア41Bに噛み合う遊星ギア42Bとは、共通の回転軸で連結されるともに、その回転軸はキャリア43の軸受けで支承されている。キャリア43は、径方向外方に延伸され、更に、操舵ハンドル2の回転軸2a方向に延伸されて、操舵ハンドル2の回転軸に相対的に回動可能に支承されたウォームホイールギア46と接続している。ウォームホイールギア46は、伝達比可変用モータ33のロータ軸に固定されたウォームギア47と噛み合う。
ここで、ウォームホイールギア46及びウォームギア47が請求項に記載の「非可逆伝達手段」を構成する。
伝達比可変用モータ33にはそのロータ軸の回転角度である実モータ角θvmを検出するためのモータ角センサ35が設けられ、その信号が可変伝達比機構制御ECU90Aに入力される。
また、可変伝達比機構制御ECU90Aが、操舵ハンドル2の操舵ハンドル角θと転舵輪の転舵角の比(伝達比)Gを設定する場合、本実施形態では、転舵角と一意に対応するピニオン軸3aの回転角であるピニオン角θを、転舵角の代わりに用いるものとする。そのため、ラック&ピニオン機構3を収容する図示しないギアボックスには、ピニオン角θを検出するためのピニオン角センサ7が設けられ、その信号が可変伝達比機構制御ECU90Aに入力される。
なお、前記した式(1)により、ハンドル角θとモータ角θvmとから、ピニオン角θを求める手法を採っても良い。
更に、可変伝達比機構制御ECU90Aには、図示省略の車速センサが取得した車速VSが、例えば、通信回線10を介して入力される。
そして、可変伝達比機構制御ECU90Aは、図2に示すように車速VSが低車速域であれば、目標伝達比Gを小さく(クイックレシオ化)設定し、又、車速VSが高車速域であれば、目標伝達比Gを大きく(スローレシオ化)設定し、伝達比をその目標伝達比Gに一致するように伝達比可変用モータ33に流す電流を制御するための目標電流値を制御している。
操舵ハンドル2は、可変伝達比機構50に連結し、可変伝達比機構50から出力されるピニオン軸3aの回転は、電動パワーステアリング装置4によるピニオン軸3aの回転補助と連結しているので、操舵ハンドル角θに対し、伝達比可変用モータ33の実モータ角θvmを重畳させ、ピニオン角θを増減可能にすることができる。ピニオン角θ、操舵ハンドル角θ、実モータ角θvmの間には、機械的拘束関係によって、前記した式(1)の関係が成り立ち、伝達比可変用モータ33の目標モータ角θTvmは前記した式(4)のように求まる。
(可変伝達比機構制御ECU)
次に、図3から図5を参照しながら可変伝達比機構制御ECU90Aの詳細な機能構成について説明する。
図3に示すように可変伝達比機構制御ECU90Aは、CPU90aと、図示しないROM,RAM等のメモリと、図示しない入出力回路と、CPU90aに制御されてバッテリ電源から伝達比可変用モータ33に給電するモータ駆動回路17を含んでいる。モータ駆動回路17には、伝達比可変用モータ33に給電される実電流値を検出する電流センサ18が設けられている。
前記したROMには可変伝達比制御用のプログラム及びデータが格納されており、CPU90aにおいてそのプログラムを実行することによって、図3に示した機能構成ブロックの各機能が実現される。
ちなみに、CPU90aに入力された操舵ハンドル角θに対しては、図3に示す機能構成ブロック図では図示省略してあるが、操舵ハンドル角θを時間微分して操舵ハンドル角速度(操舵角速度)ωを刻々算出し、後記する補正係数設定部20A及び補正係数設定部38Aに入力する図示しない操舵ハンドル角速度算出部を有する。
可変伝達比機構制御ECU90Aでは、伝達比可変用モータ33の制御が行われる。
先ず、目標伝達比設定部11では、車両の車速VSに応じた目標伝達比Gが設定され、目標モータ角設定部12Aへ出力される。車速VSが低車速域であれば、図2に示すように目標伝達比Gを小さく(クイックレシオ化)設定し、車速VSが高車速域であれば、目標伝達比Gを大きく(スローレシオ化)設定する。
次に、目標モータ角設定部12Aでは、入力した目標伝達比Gを達成するための、伝達比可変用モータ33の目標モータ角θTvmを前記した式(4)にもとづいて、現在の操舵ハンドル角θから算出して設定する。
減算部13では、目標モータ角θTvmから、モータ角センサ35から出力された実モータ角θvmを減算し、減算結果を位置F/B制御部14に入力する。位置F/B制御部14では、減算結果がゼロになるように、すなわち、目標モータ角θTvmに実モータ角θvmが一致するように、換言すれば目標伝達比Gに伝達比Gが一致するように、目標電流値IT1を調整し、乗算部19に出力する。
ここで、目標電流値IT1には、絶対値の上限を規定する制限値が設けられている。
乗算部19では、補正係数設定部20Aから入力される補正係数Kを、位置F/B制御部14から入力された目標電流値IT1に乗じ、目標電流値IT2として乗算部37へ出力する。
ここで、補正係数設定部20A及び乗算部19が請求項に記載の「第1の補正手段」を構成する。
乗算部37では、補正係数設定部38Aから入力される補正係数Kを、乗算部19から入力された目標電流値IT2に乗じ、第3の目標電流値IT3(以下、単に目標電流値IT3と称する)として減算部15へ出力する。
ここで、補正係数設定部38A及び乗算部37が請求項に記載の「第2の補正手段」を構成する。
補正係数設定部20A及び補正係数設定部38Aの詳細な機能については、後記する。
減算部15では、目標電流値IT3から、電流センサ18で検出された伝達比可変用モータ33への実電流値Iを減算し、減算結果を電流F/B制御部16に入力する。電流F/B制御部16では、減算結果がゼロになるように、すなわち、目標電流値IT2に実電流値Iが一致するように、モータ駆動回路17へ出力する伝達比可変用指示電流を調整しモータ駆動回路17に出力する。
モータ駆動回路17より駆動電流を伝達比可変用モータ33に供給することで、伝達比可変用モータ33は、回転して実モータ角θvmが変化する。モータ角センサ35で検出された実モータ角θvmは、減算部13へ出力される。
このように、実モータ角θvmのフィードバックと実電流値Iのフィードバックとが行われるので、実モータ角θvmを目標モータ角θTvmに一致させることができる、換言すれば、伝達比Gを目標伝達比Gに一致させることができる。
(補正係数設定部20A)
次に補正係数設定部20Aの機能について図4を参照しながら説明する。図4の(a),(b)は、操舵ハンドル角速度の絶対値に応じて設定される第1の補正係数である補正係数Kの値を示す例である。
本実施形態における可変伝達比機構制御ECU90Aは、補正係数設定部20Aにおいて補正係数Kデータ20a(図3参照)を有しており、運転者が操舵ハンドル2(図1参照)を急速に操作して操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|が大きくなると、操舵ハンドル2の操舵反力が低減するように、補正係数設定部20Aにおいて補正係数Kを設定する。
図4の(a)に示す操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|を変数とする補正係数Kを決める連続関数の補正係数Kデータ20aの例では、操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|が0から所定の閾値ωhthまでは、補正係数K=+1.0を示し、所定の閾値ωhthを超えると補正係数Kが減少し、−1.0に達すると−1.0で飽和する特性を示している。
補正係数Kにマイナス値を許容することで、目標電流値IT2が目標電流値IT1の方向と逆転することを許容する。つまり、クイックレシオ方向への伝達比可変用モータ33の目標モータ角θTvmをスローレシオ方向への伝達比可変用モータ33の目標モータ角θTvmへ変更することを許容し、操舵反力を低減させる。
ここで、閾値ωhthは、車速VSに応じて変化し、車速VSが小さいほど閾値ωhthの値は小さく設定され、車速VSが大きいほど閾値ωhthの値は大きく設定される。
これは、目標伝達比設定部11で設定される目標伝達比Gが、車速VSが小さいほど目標伝達比Gを小さく、つまり、クイックレシオ側に設定するので、クイックレシオの度合いが強いほど、操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|が小さくても電動パワーステアリング装置4のEPSモータ23が追従できない傾向があるためである。
なお、操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|が所定の閾値ωhthを超えた領域での補正係数Kの傾きも車速VSに応じて変化させても良い。
図4の(b)に示す操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|を変数とする補正係数Kを決める補正係数Kデータ20aの連続関数の別の例では、操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|を変数とする補正係数Kを決める連続関数は、絶対値|ω|が増加すると補正係数Kが単調に直線的に1.0から減少し、−1.0に達すると−1.0で飽和する特性を示している。
補正係数Kにマイナス値を許容することで、目標電流値IT2が目標電流値IT1の方向と逆転することを許容する。つまり、クイックレシオ方向への伝達比可変用モータ33の目標モータ角θTvmをスローレシオ方向への伝達比可変用モータ33の目標モータ角θTvmへ変更することを許容し、操舵反力を低減させる。
ここで、補正係数Kが単調に減少する直線の負の傾きの値は、車速VSに応じて変化し、車速VSが小さいほど負の傾きの絶対値が大きな値に設定され、車速VSが大きいほど負の傾きの絶対値が小さい値に設定される。
これは、目標伝達比設定部11で設定される目標伝達比Gが、車速VSが小さいほど目標伝達比Gを小さく、つまり、クイックレシオ側に設定するので、クイックレシオの度合いが強いほど、操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|が小さくても電動パワーステアリング装置4のEPSモータ23や伝達比可変用モータ33が追従できない傾向があるため、操舵ハンドル角速度|ω|の増大に対して補正量を大きく変化させるものである。
前記した、図4の(a),(b)に例示した補正係数Kデータ20aは、前記したROMに格納されている。
(補正係数設定部38A)
次に補正係数設定部38Aの機能について図5を参照しながら説明する。図5の(a),(b)は、操舵ハンドル角速度の絶対値に応じて設定される第2の補正係数である補正係数Kの値を示す図である。
本実施形態における可変伝達比機構制御ECU90Aは、補正係数設定部38Aにおいて補正係数Kデータ38a(図3参照)を有しており、運転者が操舵ハンドル2(図1参照)を操作後に操作をほぼ停止して操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|が十分小さくなると、伝達比可変用モータ33の目標モータ角θTvm追随のフィードバック制御を止めるように、補正係数設定部38Aにおいて補正係数Kを設定する。
図5の(a)の実細線で示す操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|を変数とする補正係数Kを決める補正係数Kデータ38aの連続関数Aの例では、操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|が0から所定の閾値εまでは、補正係数Kが0.0から+1.0まで直線的に増加し、閾値εを超えると補正係数Kが+1.0で飽和する特性を示している。
また、図5の(a)の実太線で示す操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|を変数とする補正係数Kを決める補正係数Kデータ38aの連続関数Bの例では、絶対値|ω|の0からの立ち上がり部分では、連続関数Aと同じ傾きの直線で、補正係数Kが+1.0に近づくにつれて滑らかに飽和値+1.0に移行する特性を示している。
ここで、閾値εは、運転者が操舵ハンドル2を操作するときの操作ハンドル角θの不感帯において発生する程度の操舵ハンドル角速度の絶対値であり、ほぼゼロに近い値である。そして前記した所定の閾値ωhthは、閾値εよりも比較的大きな値である。
図5の(b)に示す補正係数Kデータ38aの不連続関数Cの例については第1の実施形態の変形例の説明において後記する。
前記した、図5の(a),(b)に例示した補正係数Kデータ38aは、前記したROMに格納されている。
図6は、本実施形態における補正係数設定部20Aによる補正制御及び補正係数設定部38Aによる補正制御の流れを示すフローチャートである。
以下に説明するフローチャートのステップS02及びステップS03は補正係数設定部20Aにおいて処理され、ステップS04は乗算部19において処理され、ステップS05は補正係数設定部38Aにおいて処理され、ステップS06,S07は乗算部37において処理される。ちなみに、ステップS01及びステップS08は、CPU90aにおける全体制御の中でなされる。
イグニッション・スイッチ(IG)がオンされると、可変伝達比機構制御ECU90Aは起動し、CPU90a(図3参照)において可変伝達比機構制御用のプラグラムがスタートすると、一定の周期でステップS01〜S08を繰り返し処理する。
ステップS01では、車速VS、操舵ハンドル角速度ω、目標電流値IT1を読み込む。
ステップS02では、補正係数設定部20Aが、ステップS01で読み込んだ車速VSに応じた補正係数Kデータ20aを参照する。具体的には、例えば、図4の(a)又は図4の(b)に示したような補正係数Kを決定する操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|を変数とする連続関数が、所定の車速VSの異なる値に対して数種類用意され、ステップS01で読み込んだ車速VSの値に応じて内挿補間して、所望の連続関数が得られる。
ステップS03では、補正係数設定部20Aが、ステップS02で車速VSの値に応じて内挿補間して得られた補正係数Kを決定する所望の連続関数にもとづいて、ステップS01で読み込んだ操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|に応じた補正係数Kを設定する。
ステップS04では、乗算部19が、IT2=K×IT1とし、IT2を目標電流値として乗算部37(図3参照)に出力する。
これにより、操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|が大きいときに、伝達比可変用モータ33の動きも加わって、運転者に操舵反力の急増を感じさせないように、目標モータ角θTvmと実モータ角θvmの差分を、減算部13で得て、その差分に対して位置F/B制御部14から出力する目標電流値IT1に、更に、補正係数Kを乗算部19で乗じる。その結果、運転者が操舵反力の急増を感じるのを緩和することができる。
ステップS05では、補正係数設定部38Aが、ステップS01で読み込んだ操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|に応じた補正係数Kを設定する。例えば、図5の(a)に示した連続関数A又は連続関数Bにより補正係数Kを設定する。そして、ステップS06では、乗算部37が、IT3=K×IT2とし、IT3を目標電流値として減算部15(図3参照)に出力する(ステップS07)。
そして、ステップS08へ進み、イグニッション・スイッチがオフされているか否か(IG OFF?)をチェックし、IG OFFの場合(Yes)は、一連の制御を終了し、IG OFFでない場合(No)はステップS01に戻り、ステップS01〜S08を繰り返す。
次に、図7を参照しながら適宜図1、図15を参照して本実施形態における可変伝達比機構制御ECU90Aによる操舵ハンドル2を操作後に停止する場合の伝達比可変用モータ33の制御の効果を説明する。
図7は、第1の実施形態における伝達比可変用モータの応答を説明する図であり、(a)は、操舵ハンドル角θの時間推移を示す図であり、(b)は、操舵ハンドル角速度ωの時間推移を示す図であり、(c)は、目標電流値IT3と実電流値Iの値の時間推移を示す図であり、(d)は、伝達比可変用モータの実モータ角θvmと目標モータ角θTvmの時間推移を示す図であり、(e)は、操舵反力の時間推移を示す図である。
クイックレシオの状態で、運転者の急速な操舵ハンドル2(図1参照)の操舵操作により、伝達比可変用モータ33(図1参照)の出力トルクの不足により実モータ角θvmが迅速に目標モータ角θTvmに追従できなくなる。そのため、図15の(a),(b)に示すように時間tで操舵ハンドル2の操作を停止したときに、従来の場合は図15の(c)に示すように目標モータ角θTvmに追従するように実モータ角θvmが制御され続けられるため、転舵輪の転舵が継続し、車両の挙動、及び操舵反力を通じて、運転者に違和感を与える。
そのため、[背景技術]の段落に記載した比較例の特願2008−156231(未公開)の技術によれば、図15の(a),(b)に示すように時間tで操舵ハンドル2の操作を停止すると、図15の(d)に示すように目標モータ角θTvmを実モータ角θvmに一致させるように、目標電流値IT2(太破線)を現在の実モータ角θvmに合わせてその位置に保持するように急減制御する(図15の(e)参照)。その結果、図15の(e)のA部における細実線に示すように実電流値Iがオーバーシュートして脈動後に整定する。この場合、図15の(f)に示すように時間tにおいて操舵反力が急増して、運転者に違和感を与えるおそれがあった。
本実施形態において、クイックレシオの状態で、運転者の急速な操舵ハンドル2(図1参照)の操舵操作により、操舵ハンドル角θが正の方向に増加して時間tにてほぼ操舵ハンドル2を停止させると(図7の(a)参照)、(b)に示す操舵ハンドル角速度ωは、正の方向に増加して、時間tにおいて、ほぼゼロになる。
本実施形態によれば、伝達比可変用モータ33の出力トルクが不足して、目標モータ角θTvmよりも実モータ角θvmが遅れる場合は、操舵ハンドル2を操作中は、目標電流値IT3は目標電流値IT2と同じ値であったものが、操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|が閾値ε以下になると、図5の(a)に例示する連続関数A又は連続関数Bに従って、補正係数Kが徐々にゼロに接近する。
図7の(c)に太破線で示すように時間t以降目標電流値IT3が目標電流値IT2から徐々に減少し始め、操舵ハンドル2が停止すると目標電流値IT3がゼロとなる。
本実施形態では、目標電流値IT3は、操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|が閾値ε以下で、急激にゼロとはしないので、目標電流値IT3を受けて、減算部15、電流F/B制御部16での制御により出力する実電流値Iは、図7の(c)の細実線で示すようにオーバーシュートすることなく滑らかにゼロになる。
そして、図7の(e)に太破線で示すように時間tにおいて、運転者が操舵ハンドル2を介して操舵反力の急増を感じることはない。細実線は比較例の場合の操舵反力を示し、前記したように時間tで操舵反力の急増を運転者に感じさせる。
本実施の形態では、図1に示すように伝達比可変用モータ33の回転はウォームギア47からウォームホイールギア46に伝達されるので、伝達比可変用モータ33への通電電流がゼロになるとピニオン軸3a又は操舵ハンドル2からの力が加わってもウォームホイールギア46からウォームギア47へのトルクの伝達はできない(非可逆性)ので、伝達比は現在のものに固定される。したがって、伝達比を所定の値に保持するために伝達比可変用モータ33に保持電流を流し続ける必要がなく、省エネルギに寄与する。
運転者が操舵ハンドル2の回転操作を再度始め、操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|が所定の閾値εを超えると、補正係数設定部38Aは、補正係数K=1.0をすぐに出力するようになり、通常の車速に応じたクイックレシオ又はスローレシオの伝達比の制御に戻る。
まとめると、本実施形態によれば、クイックレシオが設定されているときに、運転者が操舵ハンドル2を速く操舵した場合、伝達比可変用モータ33に対して与えられるクイックレシオを達成させるための目標電流値IT1に、1.0より小さい補正係数Kが乗ぜられて、操舵反力が小さくなるように調整するための目標電流値IT2に補正され、また、運転者の操舵操作がゆっくりしたものに戻った際は、補正係数Kが1.0に戻ってクイックレシオを達成させるための目標電流値IT1に等しい目標電流値IT2に戻すことができる。
また、操舵ハンドル2の操作後に操舵ハンドル2を停止する場合は、操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|の閾値ε以下では伝達比可変用モータ33への目標電流値IT3を徐々にゼロにするので、伝達比可変用モータ33が目標モータ角θTvmに追従できていない場合も、伝達比可変用モータ33の回転が滑らかに止まり、ウォームホイールギア46とウォームギア47の噛み合いにより、伝達比可変用モータ33への通電がゼロの状態でも現在の伝達比が維持され、操舵ハンドル2の停止にも拘らず転舵動作が続くという違和感が解消され、又、運転者に操舵ハンドル2を介して操舵反力の急増を感じさせることがない。
また、前記した特許文献1に記載の技術では、目標伝達比設定部11で車速VSに応じて設定された目標伝達比Gを、その後に、操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|又は操舵トルク値の絶対値|T|に応じて補正係数を求め、得られた補正係数を乗じて目標伝達比Gを得る方法である。そして修正された目標伝達比Gから目標モータ角θTvmを算出し、実モータ角θvmと目標モータ角θTvmとの偏差に対して制御信号を生成して伝達比可変用モータ33を制御するものである。
本来、操舵反力は、可変伝達比機構50の作用に限定すれば、実モータ角θvmと目標モータ角θTvmとの偏差に対して生成された制御信号(本実施形態では目標電流値IT1,IT2,IT3)に直接係って変化するのであって、目標伝達比Gとは間接的に係るものなので、本実施形態の方が直接的に操舵反力の制御に効果がある。したがって、クイックレシオ時の操舵反力の急増を直接的に抑制するには、本実施形態の方が特許文献1に記載の技術よりも応答特性は良好である。
《第1の実施形態の変形例》
次に、図5の(b)を参照しながら第1の実施形態の変形例について説明する。
第1の実施形態では、補正係数設定部38A(図3参照)において用いる補正係数Kデータ38aは、前記した図5の(a)に示したような連続関数A又は連続関数Bとしたが、それに限定されるものではない。図5の(b)に示すような操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|を変数とする不連続関数Cとしても良い。不連続関数Cの例では、操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|が0から前記した閾値εよりも小さい所定の閾値εまでは、補正係数Kが0.0を示し、閾値εを超えると補正係数Kが+1.0にジャンプして、以降+1.0に保たれる特性を示している。
本変形例によれば、クイックレシオが設定されているときに、運転者が操舵ハンドル2を速く操舵した後、操作を止めたとき、伝達比可変用モータ33の出力トルクが不足して、目標モータ角θTvmよりも実モータ角θvmが遅れる場合は、操舵ハンドル2を操作中は、目標電流値IT3は目標電流値IT2と同じ値であったものが、操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|が閾値ε以下になると、図5の(b)に例示する不連続関数Cに従って、補正係数Kがゼロにジャンプする。
この場合、図には示さないが目標電流値IT3が目標電流値IT2から急にゼロとなるので、減算部15、電流F/B制御部16によるフィードバック制御により実電流値Iはオーバーシュートして脈動してゼロに整定する。しかし、伝達比可変用モータ33の出力ギアであるウォームギア47が少々オーバーシュートして脈動してその後静止しても、ウォームホイールギア46の回転にはほとんど反映されないので、図7の(e)に太破線で示すように時間tにおいて、運転者が操舵ハンドル2を介して操舵反力の急増を感じることはほぼ防止できる。
《第2の実施形態》
次に、図8から図11を参照して、適宜図1を参照しながら本発明の第2の実施形態に係るステアリング装置について説明する。
図8は本実施形態に係るステアリング装置における可変伝達比機構制御ECUの機能構成ブロック図であり、図9は第2の補正手段である補正係数設定部38Bの詳細な機能構成ブロック図であり、図10の(a),(b)は、操舵ハンドル角速度の絶対値に応じて設定される第2の補正係数である補正係数Kの値を示す例である。
図11は、本実施形態における補正係数設定部20Aによる補正制御、及び補正係数設定部38Bによる補正制御の流れを示すフローチャートである。
第2の実施形態における可変伝達比機構制御ECU90B(図8参照)が、第1の実施形態における可変伝達比機構制御ECU90A(図3参照)と異なるところは、補正係数設定部38Aが、補正係数設定部38B(図8参照)に変わる点である。その他は第1の実施形態と同じである。第1の実施形態と同じ構成については同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
ここで、補正係数設定部38B及び乗算部37は、請求項に記載の「第2の補正手段」を構成する。
図9に示すように補正係数設定部38Bは、操舵状態判定部(操舵状態判定手段)38b、テーブルデータ参照部38c、出力選択部38dを有している。
操舵状態判定部38bは、操舵ハンドル角θ及び操舵ハンドル角速度ωにもとづいて、運転者による操舵ハンドル2(図1参照)の操作が、「ハンドル切り増し」の状態か、他の状態、つまり、「ハンドル切り戻し」又は「ハンドル停止」の状態かを判定し、出力選択部38dに判定結果を入力する。
ちなみに、操舵状態判定部38bにおいてA=θ×ωの演算を一定の周期で繰り返し、A>0でかつ|ω|>εのとき、「ハンドル切り増し」の状態と判定され、A<0でかつ|ω|>εのとき、「ハンドル切り戻し」の状態と判定され、Aの値のいかんに係らず|ω|≦εのとき「ハンドル停止」と判定される。
テーブルデータ参照部38cは、補正係数Kデータ38c,38cを有しており、補正係数Kデータ38cは、図10の(a)に示す操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|に応じて補正係数K2aが定まる不連続関数Cであり、第1の実施形態における図5の(b)に示した不連続関数Cと同じである。補正係数Kデータ38cは、図10の(b)に示す操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|に応じて補正係数K2bが定まる連続関数Aであり、第1の実施形態における図5の(a)に示した連続関数Aと同じである。
テーブルデータ参照部38cは、操舵ハンドル角速度ωにもとづいて、補正係数Kデータ38c,38cから補正係数K2a,K2bを検索して、それぞれ値を出力選択部38dに入力する。
出力選択部38dは、操舵状態判定部38bから「ハンドル切り戻し」又は「ハンドル停止」の判定が入力された場合は、補正係数K2aを第2の補正係数である補正係数Kとして選択して乗算部37(図8参照)に入力し、操舵状態判定部38bから「ハンドル切り増し」の判定が入力された場合は、補正係数K2bを第2の補正係数である補正係数Kとして選択して乗算部37に入力する。
次に、図11を参照しながら、本実施形態における補正係数設定部20Aによる補正制御及び補正係数設定部38Bによる補正制御の流れを説明する。
以下に説明するフローチャートのステップS102及びステップS103は補正係数設定部20Aにおいて処理され、ステップS104は乗算部19において処理され、ステップS105〜S110は補正係数設定部38Bにおいて処理され、ステップS111,S112は乗算部37において処理される。ちなみに、ステップS101及びステップS113は、CPU90aにおける全体制御の中でなされる。
ステップS101では、車速VS、操舵ハンドル角θ、操舵ハンドル角速度ω、目標電流値IT1を読み込む。
ステップS102では、補正係数設定部20Aが、ステップS101で読み込んだ車速VSに応じた補正係数Kデータ20aを参照する。具体的には、例えば、図4の(a)又は図4の(b)に示したような補正係数Kを決定する操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|を変数とする連続関数が、所定の車速VSの異なる値に対して数種類用意され、ステップS101で読み込んだ車速VSの値に応じて内挿補間して、所望の連続関数が得られる。
ステップS103では、補正係数設定部20Aが、ステップS102で車速VSの値に応じて内挿補間して得られた補正係数Kを決定する所望の連続関数にもとづいて、ステップS101で読み込んだ操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|に応じた補正係数Kを設定する。
ステップS104では、乗算部19が、IT2=K×IT1とし、IT2を目標電流値として乗算部37(図8参照)に出力する。
これにより、操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|が大きいときに、伝達比可変用モータ33(図1参照)の動きも加わって、運転者に操舵反力の急増を感じさせないように、目標モータ角θTvmと実モータ角θvmの差分を、減算部13(図8参照)で得て、その差分に対して位置F/B制御部14から出力する目標電流値IT1に、更に、補正係数Kを乗算部19で乗じる。その結果、運転者が操舵反力の急増を感じるのを緩和することができる。
ステップS105では、補正係数設定部38Bのテーブルデータ参照部38cにおいて、ステップS101で読み込んだ操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|に応じて、補正係数Kデータ38cから補正係数K2aを検索し、補正係数Kデータ38cから補正係数K2bを検索し、出力選択部38dにそれぞれを入力する(操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|に応じた補正係数K2a,K2bを検索)。
ステップS106では、補正係数設定部38Bの操舵状態判定部38bにおいて、ステップS101で読み込んだ操舵ハンドル角θ、操舵ハンドル角速度ωにもとづいて、A=θ×ωの演算を行い、次いで、ステップS107では、ステップS107において得られたAの値の正負、操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|が閾値ε以下か否かを組み合わせて、前記した「ハンドル切り増し」、「ハンドル切り戻し」、「ハンドル停止」を判定し、補正係数設定部38Bの出力選択部38dに判定結果を入力する。
ステップS108では、出力選択部38dにおいて、「ハンドル切り戻し」又は「ハンドル停止」であるか否かをチェックする。「ハンドル切り戻し」又は「ハンドル停止」の場合(Yes)は、ステップS109へ進み、そうでない場合(No)は、ステップS110へ進む。
ステップS109では、出力選択部38dにおいて、補正係数Kとして不連続関数C(図10の(a)参照)のK2aの値を選択して乗算部37に出力する。ステップS110では、出力選択部38dにおいて、補正係数Kとして連続関数A(図10の(b)参照)のK2bの値を選択して乗算部37に出力する。
そして、ステップS111では、乗算部37が、IT3=K×IT2とし、IT3を目標電流値として減算部15(図8参照)に出力する(ステップS112)。
そして、ステップS113へ進み、イグニッション・スイッチがオフされているか否か(IG OFF?)をチェックし、IG OFFの場合(Yes)は、一連の制御を終了し、IG OFFでない場合(No)はステップS101に戻り、ステップS101〜S113を繰り返す。
本実施形態の効果は第1の実施形態及びその変形例と基本的に同じであるが、補正係数設定部38Bにおいて、「ハンドル切り戻し」又は「ハンドル停止」と判定した場合は、補正係数Kとして図10の(a)に示す不連続関数Cを用いるようにしたので、伝達比可変用モータ33の応答性が優れる。つまり、操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|が閾値ε以下になると、すぐに補正係数Kがゼロとなり、目標電流値IT3もゼロとなり、伝達比可変用モータ33が即停止する。また、操舵ハンドル角速度の絶対値|ω|が閾値εを超えると、すぐに補正係数Kが1.0となり、ハンドル切り戻し操作時の伝達比がクイックレシオなり、スローレシオなりそのときの車速VSにより決まる目標伝達比Gに沿うように目標電流値IT3が設定され、それにしたがって減算部15及び電流F/B制御部16により伝達比可変用モータ33の実電流値Iがフィードバック制御される。
「ハンドル切り増し」操作の場合には、その後のハンドル停止時に、補正係数Kを徐々にゼロに設定するので、第1の実施形態と同様に操舵反力の急増がなく、スムーズな操舵感を得ることができる。
以上の第1の実施形態、その変形例、及び第2の実施形態においては、伝達比可変機構して遊星歯車を用いた差動機構31を想定したが、本発明の適用はそれに限定されるものではなく、操舵ハンドル角とピニオン角を調整するアクチュエータを備えたもの一般に対しても適用可能である。
また、操舵力補助機構として電動パワーステアリング装置4を想定したが、本発明の適用はそれに限定されるものではなく、油圧式のパワーステアリング装置に対しても同様に適用できる。
なお、第1の実施形態とその変形例、及び第2の実施形態では、補正係数Kを算出する連続関数として操舵ハンドル角速度ωを変数とする関数を用いたが、それに限定されるものではない。操舵トルク値Tを変数とする連続関数でも良いし、EPSモータ23のEPS ECU25で生成されるところの指示電流、又は指示電流により生成されるDUTY信号を用いても良い。
本発明の第1の実施形態に係るステアリング装置の概略構成図である。 車速に応じて設定される目標伝達比の値を示す図である。 可変伝達比機構制御ECUの機能構成ブロック図である。 (a),(b)は、操舵ハンドル角速度の絶対値に応じて設定される第1の補正係数である補正係数Kの値を示す例である。 (a),(b)は、操舵ハンドル角速度の絶対値に応じて設定される第2の補正係数である補正係数Kの値を示す図である。 第1の実施形態における補正係数設定部20Aによる補正制御及び補正係数設定部38Aによる補正制御の流れを示すフローチャートである。 第1の実施形態における伝達比可変用モータの応答を説明する図であり、(a)は、操舵ハンドル角θの時間推移を示す図であり、(b)は、操舵ハンドル角速度ωの時間推移を示す図であり、(c)は、目標電流値IT3と実電流値Iの値の時間推移を示す図であり、(d)は、伝達比可変用モータの実モータ角θvmと目標モータ角θTvmの時間推移を示す図であり、(e)は、操舵反力の時間推移を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るステアリング装置における可変伝達比機構制御ECUの機能構成ブロック図である。 第2の補正手段である補正係数設定部38Bの詳細な機能構成ブロック図である。 (a),(b)は、操舵ハンドル角速度の絶対値に応じて設定される第2の補正係数である補正係数Kの値を示す例である。 第2の実施形態における補正係数設定部20Aによる補正制御、及び補正係数設定部38Bによる補正制御の流れを示すフローチャートである。 本発明の比較例に係るステアリング装置の概略構成図である。 比較例における可変伝達比機構制御ECUの機能構成ブロック図である。 図13における目標モータ角設定部の詳細な機能ブロック構成図である。 比較例における伝達比可変用モータの応答を説明する図であり、(a)は、操舵ハンドル角θの時間推移を示す図であり、(b)は、操舵ハンドル角速度ωの時間推移を示す図であり、(c)は、従来の伝達比可変用モータの実モータ角θvmと目標モータ角θTvmの時間推移を示す図であり、(d)は、比較における伝達比可変用モータの実モータ角θvmと目標モータ角θTvmの時間推移を示す図であり、(e)は、目標電流値IT2と実電流値Iの値の時間推移を示す図であり、(f)は、操舵反力の時間推移を示す図である。
符号の説明
1 ステアリング装置
2 操舵ハンドル
2a 回転軸
3 ピニオン機構
3a ピニオン軸
4 電動パワーステアリング装置(電動パワーステアリング)
5 可変伝達比機構
7 ピニオン角センサ
9 可変伝達比機構制御ECU
9a CPU
10 通信回線
11 目標伝達比設定部
12A 目標モータ角設定部
12B 目標モータ角設定部
12C 目標モータ角設定部
13 減算部
14 位置F/B制御部
15 減算部
16 電流F/B制御部
17 モータ駆動回路
18 電流センサ
19 乗算部(第1の補正手段)
20 補正係数設定部
20A 補正係数設定部(第1の補正手段)
20a 補正係数Kデータ
21 トルクセンサ
23 EPSモータ
25 EPS ECU
31 差動機構
33 伝達比可変用モータ
35 モータ角センサ
37 乗算部(第2の補正手段)
38c,38c 補正係数Kデータ
38A,38B 補正係数設定部(第2の補正手段)
38a 補正係数Kデータ
38b 操舵状態判定部
38c テーブルデータ参照部
38d 出力選択部
41A,41B サンギア
42A,42B 遊星ギア
43 キャリア
44 外歯ギア
45 出力ギア
46 ウォームホイールギア(非可逆伝達手段)
47 ウォームギア(非可逆伝達手段)
50 可変伝達比機構
90,90A,90B 可変伝達比機構制御ECU(可変伝達比機構制御手段)
90a CPU
100 ステアリング装置

Claims (4)

  1. 可変伝達比機構により転舵輪の転舵角に対する操舵ハンドルの操舵角の伝達比を変化させるとともに、電動パワーステアリングにより操舵時の補助力を発生させるステアリング装置において、
    前記可変伝達比機構に前記伝達比を変化させる伝達比可変用モータを設け、
    前記伝達比可変用モータの回転角を制御する可変伝達比機構制御手段は、前記操舵ハンドルの操舵角速度を算出し、
    前記伝達比可変用モータへの目標電流値を補正するための第1の補正係数を前記操舵角速度に応じて前記操舵角速度が大きくなるほど小さくなる特性に設定し、前記目標電流値を補正する第1の補正手段と、
    前記伝達比可変用モータへの目標電流値を補正するための第2の補正係数を、前記操舵角速度の絶対値がゼロから第1の所定値の前後で0から1の間で連続的に変化する連続関数にもとづいて設定し、前記目標電流値を補正する第2の補正手段と、を有し、
    前記操舵角速度の絶対値が前記第1の所定値以下になった場合に前記伝達比可変用モータに流す電流値を徐々にゼロとすることを特徴とするステアリング装置。
  2. 前記可変伝達比機構制御手段は、更に、前記操舵ハンドルの操舵角及び操舵角速度にもとづいて操舵状態を判定する操舵状態判定手段を有し、
    前記第2の補正手段が、前記操舵角速度の絶対値がゼロから前記第1の所定値の前後で0から1の間で連続的に変化する連続関数を複数タイプ有し、
    前記操舵状態判定手段において判定された操舵状態に応じて、前記第2の補正手段は異なるタイプの前記関数から選択したものにもとづいて前記第2の補正係数を設定し、前記目標電流値を補正することを特徴とする請求項に記載のステアリング装置。
  3. 前記操舵角速度の絶対値の変化に対する−1から+1までの連続した線形特性のうちいずれかの値をとる前記第1の補正係数は、前記操舵角速度の絶対値がゼロから第2の所定値に至るまでの間、その値が+1に設定され、
    前記第2の所定値は、車速に応じて可変設定されることを特徴とする請求項1または2に記載のステアリング装置。
  4. 前記第1の補正係数は、前記操舵角速度の絶対値の変化に対する−1から+1までの連続した線形特性のうちいずれかの値をとり、
    前記線形特性の傾きは、車速に応じて可変設定されることを特徴とする請求項1または2に記載のステアリング装置。
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