JP5115019B2 - 空気入りタイヤおよび空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、タイヤの耐久性能を向上できる空気入りタイヤおよび空気入りタイヤの製造方法に関する。
近年の空気入りタイヤでは、ロードノイズを低減するために、ベルト層の中央域に低い弾性率を有する第一ベルトカバー層が配置され、その両端域にのみ高い弾性率を有する第二ベルトカバー層が配置される。また、第一ベルトカバー層は、例えば、ナイロン繊維から成るベルトカバー材により構成される。また、第二ベルトカバー層は、例えば、ポリエチレンナフタレート繊維、アラミド繊維、ポリケトン繊維などから成るベルトカバー材により構成される。
ここで、上記の構成では、第二ベルトカバー層が高い弾性率を有するため、タイヤの加硫時にてベルト層の端部がタイヤの径成長に追従し難い。このため、加硫故障が発生し、また、ベルト層端部のトレッドゴムにセパレーションが発生してタイヤの耐久性能が低下するという課題がある。
なお、かかる構成を有する従来の空気入りタイヤには、特許文献1に記載される技術が知られている。
特許第3145902号公報
この発明は、タイヤの耐久性能を向上できる空気入りタイヤおよび空気入りタイヤの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる空気入りタイヤは、カーカス層のタイヤ径方向外側に配置されるベルト層と、少なくとも前記ベルト層のタイヤ径方向外側の中央部を覆って配置される第一ベルトカバー層と、前記ベルト層のタイヤ径方向外側の端部を覆って配置される第二ベルトカバー層とを有する空気入りタイヤであって、前記第二ベルトカバー層が前記第一ベルトカバー層の弾性率よりも高い弾性率を有すると共に前記第一ベルトカバー層および前記ベルト層に対して1周以上2周未満の範囲で環状に巻き付けられて配置され、タイヤの未加硫状態にて、前記第二ベルトカバー層の始端部と終端部とのラップ幅tが前記第二ベルトカバー層の周長Tに対して0.003≦t/Tの関係を有し、且つ、製品タイヤにて、前記第二ベルトカバー層の始端部と終端部とのラップ幅tが前記第二ベルトカバー層の周長Tに対してt/T≦0.50の関係を有することを特徴とする。
この空気入りタイヤでは、第二ベルトカバー層がベルト層の端部に対して1周以上2周未満の範囲で巻き付けられて配置されるので、第二ベルトカバー層が複数周かつ連続的に巻き付けられている構成と比較して、第二ベルトカバー層によるベルト層の端部の拘束力が低減される。すると、タイヤ加硫時にてグリーンタイヤが拡径したときに、第二ベルトカバー層の始端部および終端部がタイヤ周方向に変位できるので、第二ベルトカバー層とベルト層との間にあるコーティングゴムの肉厚が適正に確保される。これにより、ベルト層の端部におけるトレッドゴムのセパレーションが効果的に低減されて、タイヤの耐久性能が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤでは、第二ベルトカバー層のラップ幅tが適正化されるので、タイヤの高速耐久性能およびユニフォミティが適性に維持される利点がある。
また、この空気入りタイヤでは、第二ベルトカバー層によるベルト層の端部の拘束力が適正化されるので、タイヤの加硫工程にて、第二ベルトカバー層とベルト層との間にあるコーティングゴムの肉厚が確保される。これにより、ベルト層の端部におけるトレッドゴム6のセパレーションが効果的に低減される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記第一ベルトカバー層がジョイントレス構造を有する。
この空気入りタイヤでは、第一ベルトカバー層がジョイントレス構造を有するので、スプライス成分が低減されて、タイヤのユニフォミティが向上する利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記ベルト層のタイヤ径方向外側に前記第一ベルトカバー層が配置され、前記第一ベルトカバー層の外側に前記第二ベルトカバー層が配置される。
この空気入りタイヤでは、第二ベルトカバー層が高い弾性率を有すると共に1周以上2周未満の範囲でベルト層に巻き付けられているので、タイヤの加硫時にてタイヤ径が成長したときに、第二ベルトカバー層がタイヤ周方向に大きく変位する。一方、低い弾性率を有する第一ベルトカバー層は、タイヤの加硫時にてタイヤ径が成長したときに、より大きく伸びるので、その位置が変位し難い。したがって、ベルト層と第二ベルトカバー層との間に第一ベルトカバー層が挟み込まれることにより、タイヤの加硫時における第二ベルトカバー層の変位によってベルト層のベルト角度が受ける影響が低減される。これにより、タイヤのユニフォミティが適正に維持される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記第一ベルトカバー層を構成するベルトカバー材の2.0[cN/dtex]の伸張率が4.0[%]以上10.0[%]未満の範囲内にあり、かつ、前記第二ベルトカバー層を構成するベルトカバー材の2.0[cN/dtex]の伸張率が1.5[%]以上4.0[%]未満の範囲内にある。
この空気入りタイヤでは、第一ベルトカバー層および第二ベルトカバー層の弾性率が適正化されるので、中域周波数(200[Hz]〜400[Hz])のロードノイズが効果的に低減される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記第一ベルトカバー層のベルトカバー材がナイロン繊維から成り、かつ、前記第二ベルトカバー層のベルトカバー材がポリエステル繊維、ポリケトン繊維、リヨセル繊維、アラミド繊維、アラミド繊維およびナイロン繊維を撚り合わせて成る複合繊維、または、ポリケトン繊維およびナイロン繊維を撚り合わせて成る複合繊維から成る。
この空気入りタイヤでは、第一ベルトカバー層および第二ベルトカバー層の材質(弾性率)が適正化されるので、中域周波数のロードノイズが効果的に低減される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記ベルト層がスチール製のベルトプライから成る。
この空気入りタイヤでは、ベルト層が有機繊維製のベルトプライから成る構成と比較して、ベルト層の剛性が高められる。これにより、タイヤの高速耐久性能が向上する利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記ベルト層の最大幅Wbと、前記ベルト層の一方の端部に配置された前記第二ベルトカバー層の総幅Wcとが0.02≦Wc/Wb≦0.35の関係を有する。
この空気入りタイヤでは、ベルト層の最大幅Wbと第二ベルトカバー層の総幅Wcとの比Wc/Wbが適正化されるので、中域周波数のロードノイズが効果的に低減される利点がある。また、タイヤの乗心地性能が適性に維持される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、トレッド部センタークラウンCLから前記ベルト層の最大幅位置までの距離Xbと、トレッド部センタークラウンCLから前記第二ベルトカバー層のタイヤ幅方向外側の端部までの距離Xcとが0.70≦Xb/Xc≦1.20の関係を有する。
この空気入りタイヤでは、ベルト層の端部と第二ベルトカバー層との位置関係が適正化されるので、中域周波数のロードノイズが効果的に低減される利点があり、また、タイヤのユニフォミティが維持される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤの製造方法は、カーカス層のタイヤ径方向外側に配置されるベルト層と、少なくとも前記ベルト層のタイヤ径方向外側の中央部を覆って配置される第一ベルトカバー層と、前記ベルト層のタイヤ径方向外側の端部を覆って配置される第二ベルトカバー層とを有する空気入りタイヤの製造方法であって、前記第二ベルトカバー層が前記第一ベルトカバー層の弾性率よりも高い弾性率を有すると共に前記第一ベルトカバー層および前記ベルト層に対して1周以上2周未満の範囲で環状に巻き付けられて配置されることにより、タイヤ加硫時にてグリーンタイヤが拡径したときに、前記第二ベルトカバー層の始端部および終端部をタイヤ周方向に変位させ、タイヤの未加硫状態にて、前記第二ベルトカバー層の始端部と終端部とのラップ幅tが前記第二ベルトカバー層の周長Tに対して0.003≦t/Tの関係に設定され、且つ、製品タイヤにて、前記第二ベルトカバー層の始端部と終端部とのラップ幅tが前記第二ベルトカバー層の周長Tに対してt/T≦0.50の関係に設定されることを特徴とする。
この空気入りタイヤの製造方法では、空気入りタイヤの第二ベルトカバー層がベルト層の端部に対して1周以上2周未満の範囲で巻き付けられて配置されるので、第二ベルトカバー層が複数周かつ連続的に巻き付けられている構成(図示省略)と比較して、第二ベルトカバー層によるベルト層の端部の拘束力が低減される。すると、タイヤ加硫時にてグリーンタイヤが拡径したときに、第二ベルトカバー層の始端部および終端部がタイヤ周方向に変位できるので、第二ベルトカバー層とベルト層との間にあるコーティングゴムの肉厚が適正に確保される。これにより、ベルト層の端部におけるトレッドゴムのセパレーションが効果的に低減されて、タイヤの耐久性能が向上する利点がある。
この発明にかかる空気入りタイヤ(空気入りタイヤの製造方法)では、第二ベルトカバー層がベルト層の端部に対して1周以上2周未満の範囲で巻き付けられて配置されるので、第二ベルトカバー層が複数周かつ連続的に巻き付けられている構成と比較して、第二ベルトカバー層によるベルト層の端部の拘束力が低減される。すると、タイヤ加硫時にてグリーンタイヤが拡径したときに、第二ベルトカバー層の始端部および終端部がタイヤ周方向に変位できるので、第二ベルトカバー層とベルト層との間にあるコーティングゴムの肉厚が適正に確保される。これにより、ベルト層の端部におけるトレッドゴムのセパレーションが効果的に低減されて、タイヤの耐久性能が向上する利点がある。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施例の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的同一のものが含まれる。また、この実施例に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
図1は、この発明の実施例にかかる空気入りタイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。図2〜図6は、図1に記載した空気入りタイヤのベルトカバー層を示す説明図である。図7〜図15は、図1に記載したベルトカバー層の変形例を示す説明図である。図16〜図19は、この発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
[空気入りタイヤ]
この空気入りタイヤ1は、ビードコア2と、ビードフィラー3と、カーカス層4と、ベルト層5と、トレッドゴム6と、サイドウォールゴム7とを有する(図1参照)。ビードコア2は、環状構造を有し、左右一対を一組として構成される。ビードフィラー3は、ビードコア2のタイヤ径方向外周に配置されてタイヤ1のビード部を補強する。カーカス層4は、左右のビードコア2、2間にトロイダル状に架け渡されてタイヤの骨格を構成する。また、カーカス層4の両端部は、ビードフィラー3を包み込むようにタイヤ幅方向外側に折り返されて係止される。ベルト層5は、積層された複数のベルトプライ51、52から成り、カーカス層4のタイヤ径方向外周に配置される。トレッドゴム6は、カーカス層4およびベルト層5のタイヤ径方向外周に配置されてタイヤのトレッド部を構成する。サイドウォールゴム7は、ビードフィラー3およびカーカス層4のタイヤ幅方向外側に配置されてタイヤのサイドウォール部を構成する。
[ベルトカバー層]
また、空気入りタイヤ1は、第一ベルトカバー層8と、第二ベルトカバー層9とを有する(図1参照)。第一ベルトカバー層8は、少なくともベルト層5のタイヤ径方向外側の中央部(トレッド部センタークラウンCLを含む領域)を覆って配置される。第二ベルトカバー層9は、ベルト層5のタイヤ径方向外側の端部を覆って配置される。すなわち、第一ベルトカバー層8および第二ベルトカバー層9がベルト層5のタイヤ径方向外側に配置されて、ベルト層5を補強する。なお、第一ベルトカバー層8は、ベルト層5の中央部のみならずベルト層5の端部を覆って配置されても良いし(図1および図2参照)、さらに、ベルト層5の端部よりもタイヤ幅方向外側に突出して配置されても良い(図示省略)。また、第一ベルトカバー層8は、ベルト層5の最大幅Wbに対して50[%]以上の範囲に配置されることが好ましい。
また、第二ベルトカバー層9は、第一ベルトカバー層8の弾性率よりも高い弾性率を有する。したがって、少なくともベルト層5の中央部が低い弾性率を有する第一ベルトカバー層8によって覆われ、また、ベルト層5の端部が高い弾性率を有する第二ベルトカバー層9によって覆われる。
また、第二ベルトカバー層9は、ベルト層5に対して1周以上2周未満の範囲で巻き付けられて配置される。また、第二ベルトカバー層9は、ベルト層5に対して環状に巻き付けられて配置される。したがって、第二ベルトカバー層9は、ベルト層5を1周して巻き付けられたときに、その終端部(巻き付け終了側の端部)92が自身に重なる(二重巻きとなる)ように配置される。このため、第二ベルトカバー層9の巻き付け状態は、例えば、螺旋状の巻き付け状態(ベルトカバー層が自身に重なることなくベルト層の軸方向にズレながら巻き付けられる状態)とは異なる。
例えば、この実施例では、第一ベルトカバー層8と第二ベルトカバー層9とがベルト層5のタイヤ径方向外側に配置されている(図1〜図3参照)。これらのベルトカバー層8、9は、複数本のコード材をゴム引きして成るストリップ材により構成されている。また、第一ベルトカバー層8がベルト層5の略全域(中央部および端部を含む)に渡って配置されている。また、第二ベルトカバー層9がベルト層5のタイヤ幅方向の両端部に対してそれぞれ配置されている(図1〜図3参照)。
また、第二ベルトカバー層9の弾性率が第一ベルトカバー層8の弾性率よりも高く設定されている。具体的には、第一ベルトカバー層8が低い弾性率のストリップ材(有機繊維コード)により構成され、第二ベルトカバー層9が高い弾性率のストリップ材により構成されている。また、第一ベルトカバー層8の弾性率および第二ベルトカバー層9の弾性率がそれぞれ所定の範囲に設定されている。
また、第一ベルトカバー層8が一本のストリップ材から成る(図4参照)。そして、このストリップ材がベルト層5に対してタイヤ周方向に連続的かつ螺旋状に巻き付けられ、ベルト層5の一方の端部から他方の端部に渡って配置されている。また、第二ベルトカバー層9が第一ベルトカバー層8の両端部に対してそれぞれ巻き付けられて配置される(図4および図5参照)。また、第二ベルトカバー層9が、タイヤ周方向に対して平行となるように(略0[deg]の傾斜角にて)ベルト層5(第一ベルトカバー層8の端部)に巻き付けられている。また、第二ベルトカバー層9が、ベルト層5に対して1周以上2周未満の範囲で巻き付けられている。具体的には、第二ベルトカバー層9は、その始端部91と終端部92とを重ね合わせて巻き付けられることにより、環状構造を有する(図6参照)。
なお、この実施例では、第二ベルトカバー層9の始端部91と終端部92とが、その幅を完全に一致するように重ねられて配置されているが(図6参照)、これに限らず、幅方向に多少ズレて配置されても良い(図7参照)。ただし、第二ベルトカバー層9の始端部91と終端部92とは、少なくとも一部において重なるように配置されることを要する。これにより、第二ベルトカバー層9の環状構造が確保される。
[タイヤの製造工程]
この空気入りタイヤ1の製造工程では、ビードコア2を構成するビードワイヤー、カーカス層4を構成するカーカスプライ、ベルト層5を構成するベルトプライ51、52、トレッドゴム6、サイドウォールゴム7などの各部材が成型機にかけられて、グリーンタイヤ(生タイヤ)が成型される(図示省略)。次に、このグリーンタイヤがタイヤ加硫モールドに充填される。次に、この加硫モールドが加熱され、加圧装置(加硫プラダ)によりグリーンタイヤが径方向外方に拡張されてタイヤ加硫モールドのタイヤ成形金型(トレッド面成形部)に当接する。次に、グリーンタイヤが加熱されることにより、トレッド部のゴム分子と硫黄分子とが結合して加硫が行われる。このとき、タイヤ成形金型の形状がグリーンタイヤのトレッド面に転写されて、空気入りタイヤ1のトレッドパターンが成形される。そして、成形された空気入りタイヤがタイヤ加硫モールドから引き抜かれる。
ここで、上記したグリーンタイヤの加硫工程では、グリーンタイヤが加硫プラダにより適正に拡張されて、タイヤ成型金型に押し付けられることが好ましい。この点おいて、この空気入りタイヤ1では、第二ベルトカバー層9がベルト層5の端部に対して1周以上2周未満の範囲で巻き付けられて配置されるので、第二ベルトカバー層が複数周かつ連続的(ジョイントレス)に巻き付けられている構成(図示省略)と比較して、第二ベルトカバー層9によるベルト層5の端部への拘束力が低減されている。このため、グリーンタイヤの拡径時にて第二ベルトカバー層9に引張力が作用すると、第二ベルトカバー層9の始端部91および終端部92がタイヤ周方向(ラップ幅tを広げる方向)に変位して、ベルト層5の端部がタイヤの変形に追従してリフトする。これにより、(1)第二ベルトカバー層9とベルト層5との間にあるコーティングゴムの肉厚が適正に確保されて、ベルト層5の端部におけるトレッドゴム6のセパレーションが低減される。また、(2)トレッドゴム6とタイヤ成型金型との接触が適正に確保されるので、タイヤの加硫故障が低減される。
[効果]
以上説明したように、この空気入りタイヤ1では、第二ベルトカバー層9がベルト層5の端部に対して1周以上2周未満の範囲で巻き付けられて配置されるので、第二ベルトカバー層が複数周かつ連続的に巻き付けられている構成(図示省略)と比較して、第二ベルトカバー層9によるベルト層5の端部の拘束力が低減される。すると、タイヤ加硫時にてグリーンタイヤが拡径したときに、第二ベルトカバー層9の始端部91および終端部92がタイヤ周方向に変位できるので、第二ベルトカバー層9とベルト層5との間にあるコーティングゴムの肉厚が適正に確保される。これにより、ベルト層5の端部におけるトレッドゴム6のセパレーションが効果的に低減されて、タイヤの耐久性能が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、第二ベルトカバー層9がベルト層5に対して環状に巻き付けられて(第二ベルトカバー層9の始端部91と終端部92とが重ね合わされて)配置されるので、タイヤの加硫時にて、タイヤが径成長して第二ベルトカバー層9の始端部91および終端部92が変位したときにも、第二ベルトカバー層9のベルト角度が影響を受け難い。これにより、タイヤのユニフォミティが適性に維持される利点がある。例えば、第二ベルトカバー層がベルト層の幅方向にピッチを持ちつつ螺旋状に巻き付けられている(第二ベルトカバー層の始端部と終端部とが重ね合わされていない)構成では、タイヤの加硫時にて第二ベルトカバー層の始端部および終端部が変位したときに、ベルト層5が第二ベルトカバー層9により引っ張られてベルトプライ52のベルト角度が乱される。すると、タイヤのユニフォミティが悪化するおそれがある。
また、この空気入りタイヤ1では、低い弾性率を有する第一ベルトカバー層8がベルト層5の中央部に配置され、高い弾性率を有する第二ベルトカバー層9がベルト層5の端部に配置されることにより、ダイヤ断面二次変形が抑制される。これにより、中域周波数(200[Hz]〜400[Hz])のロードノイズが効果的に低減される利点がある。なお、高い弾性率を有する第二ベルトカバー層9がベルト層5の端部にのみ配置されるだけでも、ロードノイズが低減される。また、高い弾性率を有するベルトカバー層がベルト層の全域に渡って配置されると、トレッド部の剛性が増加し過ぎて、タイヤの乗心地性能が悪化する。
[付加的事項1]
なお、この空気入りタイヤ1では、タイヤの未加硫状態にて、第二ベルトカバー層9の始端部91と終端部92とのラップ幅tが第二ベルトカバー層9の周長Tに対して0.003≦t/Tの関係を有することが好ましい(図6参照)。かかる構成では、第二ベルトカバー層9のラップ幅tが適正化されるので、タイヤの高速耐久性能およびユニフォミティが適性に維持される利点がある。例えば、t/T<0.003では、タイヤ加硫時にてグリーンタイヤが拡径したときに、第二ベルトカバー層9の始端部91と終端部92との間に隙間ができるおそれがある。すると、トレッド部の剛性がタイヤ周方向に不均一となり、タイヤの高速耐久性能やユニフォミティが悪化するおそれがある。
例えば、この実施例では、タイヤの未加硫状態にて、第二ベルトカバー層9の周長TがT=2000[mm]となる。これに対して、第二ベルトカバー層9の始端部91と終端部92とのラップ幅tがt=60[mm]に設定されている。そして、タイヤ加硫時には、タイヤの径成長により第二ベルトカバー層9の終端部92が30[mm]〜40[mm]ほど変位する(ラップ幅tが減少する)。かかる構成により、第二ベルトカバー層9のラップ幅tが適正に確保されている。
また、この空気入りタイヤ1では、製品タイヤにて、第二ベルトカバー層9の始端部91と終端部92とのラップ幅tが第二ベルトカバー層9の周長Tに対してt/T≦0.50の関係を有することが好ましい(図6参照)。かかる構成では、第二ベルトカバー層によるベルト層の端部の拘束力が適正化されるので、タイヤの加硫工程にて、第二ベルトカバー層とベルト層との間にあるコーティングゴムの肉厚が確保される。これにより、ベルト層5の端部におけるトレッドゴム6のセパレーションが効果的に低減される利点がある。例えば、0.50<t/Tでは、第二ベルトカバー層によるベルト層の端部の拘束力が過剰となり、タイヤの加硫工程にて、第二ベルトカバー層とベルト層との間にあるコーティングゴムの肉厚が確保され難くなる。すると、ベルト層の端部にてトレッドゴムのセパレーションが発生し易くなる。
[付加的事項2]
また、この空気入りタイヤ1では、第一ベルトカバー層8がジョイントレス構造を有することが好ましい(図4参照)。これにより、スプライス成分が低減されて、タイヤのユニフォミティが向上する利点がある。
例えば、この実施例では、第一ベルトカバー層8が一本のストリップ材から成り、このストリップ材がタイヤ周方向に連続的かつ螺旋状に巻き付けられて配置される(図4参照)。これにより、ジョイントレス構造を有する第一ベルトカバー層8が形成されている。
[付加的事項3]
また、この空気入りタイヤ1では、ベルト層5のタイヤ径方向外側に第一ベルトカバー層8が配置され、この第一ベルトカバー層8の外側に第二ベルトカバー層9が配置されることが好ましい(図2および図3参照)。すなわち、ベルト層5と高い弾性率を有する第二ベルトカバー層9との間に、低い弾性率を有する第一ベルトカバー層8が挟み込まれて配置される。
かかる構成では、第二ベルトカバー層9が高い弾性率を有すると共に1周以上2周未満の範囲でベルト層5に巻き付けられているので、タイヤの加硫時にてタイヤ径が成長したときに、第二ベルトカバー層9がタイヤ周方向に大きく変位する。一方、低い弾性率を有する第一ベルトカバー層8は、タイヤの加硫時にてタイヤ径が成長したときに、より大きく伸びるので、その位置が変位し難い。したがって、ベルト層5と第二ベルトカバー層9との間に第一ベルトカバー層8が挟み込まれることにより、タイヤの加硫時における第二ベルトカバー層9の変位によってベルト層5のベルト角度が受ける影響が低減される。これにより、タイヤのユニフォミティが適正に維持される利点がある。
[付加的事項4]
また、この空気入りタイヤ1では、第一ベルトカバー層8のタイヤ幅方向の両端部に第二ベルトカバー層9がそれぞれ配置される(図4および図5参照)。また、第一ベルトカバー層8の端部の位置と第二ベルトカバー層9の端部の位置とが揃えられている。
しかし、これに限らず、第一ベルトカバー層8の端部の位置と第二ベルトカバー層9の端部の位置とがタイヤ幅方向にズレていても良い。例えば、第二ベルトカバー層9の端部が第一ベルトカバー層8の端部よりもタイヤ幅方向内側に位置していても良いし(図8および図9参照)、逆に、第二ベルトカバー層9の端部が第一ベルトカバー層8の端部よりもタイヤ幅方向外側に位置していても良い(図示省略)。
また、複数の第二ベルトカバー層9、9が第一ベルトカバー層8の両端部にそれぞれ配置されても良い(図10および図11参照)。例えば、第一ベルトカバー層8の各端部に、それぞれ一対の第二ベルトカバー層9、9が配置される。このとき、各第二ベルトカバー層9、9は、それぞれ独立している。
また、第一ベルトカバー層8と第二ベルトカバー層9とが並列に配置されても良い(図12および図13参照)。例えば、第一ベルトカバー層8がベルト層5の中央部にのみ配置され、また、第二ベルトカバー層9がベルト層5の両端部にのみそれぞれ配置される。また、第一ベルトカバー層8と第二ベルトカバー層9とが積層されることなく並列に配置される。
また、第一ベルトカバー層8のタイヤ径方向内側に第二ベルトカバー層9が配置されても良い(図14および図15参照)。例えば、第二ベルトカバー層9がベルト層5の両端部にそれぞれ配置され、第一ベルトカバー層8が各第二ベルトカバー層9、9およびベルト層5を覆って配置される。
[付加的事項5]
また、この空気入りタイヤ1では、第一ベルトカバー層8を構成するベルトカバー材の2.0[cN/dtex]の伸張率が4.0[%]以上10.0[%]未満の範囲内にあり、かつ、第二ベルトカバー層9を構成するベルトカバー材の2.0[cN/dtex]の伸張率が1.5[%]以上4.0[%]未満の範囲内にあることが好ましい。かかる構成では、第一ベルトカバー層8および第二ベルトカバー層9の弾性率が適正化されるので、中域周波数(200[Hz]〜400[Hz])のロードノイズが効果的に低減される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、第一ベルトカバー層8のベルトカバー材がナイロン繊維から成り、かつ、第二ベルトカバー層9のベルトカバー材がポリエステル繊維、ポリケトン繊維、リヨセル繊維、アラミド繊維、アラミド繊維およびナイロン繊維を撚り合わせて成る複合繊維、または、ポリケトン繊維およびナイロン繊維を撚り合わせて成る複合繊維から成ることが好ましい。かかる構成では、第一ベルトカバー層8および第二ベルトカバー層9の材質(弾性率)が適正化されるので、中域周波数(200[Hz]〜400[Hz])のロードノイズが効果的に低減される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、ベルト層5がスチール製のベルトプライ51、52から成ることが好ましい(図1および図2参照)。かかる構成では、ベルト層が有機繊維製のベルトプライから成る構成と比較して、ベルト層5の剛性が高められる。これにより、タイヤの高速耐久性能が向上する利点がある。なお、この実施例では、一対のベルトプライ51、52が繊維方向を交差させて積層されることにより、ベルト層5の強度が高められている(クロスプライ構造)。
[付加的事項6]
また、この空気入りタイヤ1では、ベルト層5の最大幅Wbと、ベルト層5の一方の端部に配置された第二ベルトカバー層9の総幅Wcとが0.02≦Wc/Wb≦0.35の関係を有することが好ましい(図3参照)。また、最大幅Wbと総幅Wcとが0.05≦Wc/Wb≦0.30の関係を有することがより好ましい。
かかる構成では、ベルト層5の最大幅Wbと第二ベルトカバー層9の総幅Wcとの比Wc/Wbが適正化されるので、中域周波数のロードノイズが効果的に低減される利点がある。また、タイヤの乗心地性能が適性に維持される利点がある。例えば、Wc/Wb<0.02では、ロードノイズの低減効果が十分に得られない。また、0.35<Wc/Wbでは、ロードノイズの低減効果が増加し難くなり、また、第二ベルトカバー層の剛性が過剰となりタイヤの乗心地性能が悪化するおそれがある。
なお、複数の第二ベルトカバー層9がベルト層5の一方の端部に配置されている構成(図10および図11参照)では、各第二ベルトカバー層9の幅の和が第二ベルトカバー層9の総幅Wcとなる。
また、この空気入りタイヤ1では、トレッド部センタークラウンCLからベルト層5の最大幅位置までの距離Xbと、トレッド部センタークラウンCLから第二ベルトカバー層9のタイヤ幅方向外側の端部までの距離Xcとが0.70≦Xb/Xc≦1.20の関係を有することが好ましい(図3参照)。また、距離Xbと距離Xcとが0.80≦Xb/Xc≦1.10の関係を有することがより好ましい。
かかる構成では、ベルト層5の端部と第二ベルトカバー層9との位置関係が適正化されるので、中域周波数のロードノイズが効果的に低減される利点があり、また、タイヤのユニフォミティが維持される利点がある。例えば、Xb/Xc<0.70では、ロードノイズの低減効果が十分に得られない。また、1.20<Xb/Xcでは、ベルト層第二ベルトカバー層の端部を越えて過剰にはみ出している状態となり、グリーンタイヤのシェーピング時に第二ベルトカバー層からはみ出したベルト層にリフトが掛からなくなる。すると、完成グリーンタイヤのショルダー部がタイヤ周方向に波打った形状となり易く、タイヤのユニフォミティが悪化するおそれがある。
[性能試験]
この実施例では、条件が異なる複数の空気入りタイヤについて、(1)耐ロードノイズ性能、(2)高速耐久性能、(3)乗心地性能および(4)耐振動性能に関する性能試験が行われた(図16〜図19参照)。この性能試験では、タイヤサイズ215/55R17の空気入りタイヤがリムサイズ17×7JJのリムに組み付けられ、この空気入りタイヤに200[kPa]の内圧およびJATMA規定の正規荷重が負荷される。また、この空気入りタイヤが排気量2500[cc]の国産FR車に装着される。
(1)耐ロードノイズ性能に関する性能試験では、空気入りタイヤを装着した試験車両が粗い路面を有するテストコースを60[km/h]で走行し、試験車両の中央位置に取り付けられたマイクロフォンにより音圧レベルが測定される。そして、この測定結果に基づいて、従来例の空気入りタイヤを基準(0)とした評価が行われる。評価結果は、その数値が小さいほど(マイナスであるほど)音圧レベルが低くて、好ましい。
(2)高速耐久性能に関する性能試験では、ドラム径1707mmのドラムが用いられて、JIS−D4230に準拠した室内高速耐久試験が行われる。その後に、30分毎に10km/hずつドラムの回転速度を増加させて、空気入りタイヤが破損した時のドラムの回転速度が測定される。そして、この測定結果に基づいて、従来例の空気入りタイヤ1を基準(100)とした指数評価が行われる。評価結果は、その数値が大きいほど好ましい。
(3)乗心地性能に関する性能試験では、空気入りタイヤを装着した試験車両がドライ路面の評価コースを走行して、専門のテストドライバーが官能評価を行う。この評価は、従来例2の空気入りタイヤを基準(100)とした指数評価により行われ、その数値が大きいほど好ましい。
(4)耐振動性能に関する性能試験では、空気入りタイヤを装着した試験車両がドライ路面の評価コースを走行して、専門のテストドライバーが官能評価を行う。この評価は、従来例2の空気入りタイヤを基準(100)とした指数評価により行われ、その数値が大きいほど好ましい。
従来例の空気入りタイヤは、第一ベルトカバー層と第二ベルトカバー層とがいずれもナイロン繊維から成るベルトカバー材により構成され、低い弾性率(伸張率7.0[%])を有する。また、第二ベルトカバー層がベルト層の端部に対して連続的かつ螺旋状に巻き付けられて配置されている。また、第二ベルトカバー層の巻き数は、3周である。
発明例1〜10の空気入りタイヤ1は、第一ベルトカバー層8がナイロン繊維(伸張率7.0[%])から成るベルトカバー材により構成され、第二ベルトカバー層9がポリケトン繊維(伸張率2.0[%])から成るベルトカバー材により構成されている(図1〜図6参照)。このため、第二ベルトカバー層9の弾性率が第一ベルトカバー層8の弾性率よりも高く設定されている。また、第二ベルトカバー層9がベルト層5の両端部に対して1周以上2周未満の範囲で環状に巻き付けられて配置されている。
試験結果に示すように、発明例1〜3の空気入りタイヤ1では、ロードノイズが低減されることが分かる(図16参照)。また、第二ベルトカバー層9のラップ幅tと周長との比t/が適正化されることにより、タイヤの高速耐久性能がより好適に維持されることが分かる。なお、タイヤの高速耐久性能は、従来例を基準とする指数値が−15以上であれば、十分に維持されていると考えられる。
また、従来例と発明例4とを比較すると、第二ベルトカバー層9の弾性率が第一ベルトカバー層8の弾性率よりも高く設定されることにより、ロードノイズが適正に低減され、また、タイヤの乗心地性能が維持されることが分かる(図17参照)。
また、従来例と発明例4〜6とを比較すると、第二ベルトカバー層9の幅Wcが適正化されることにより、タイヤのロードノイズが適正に低減され、また、タイヤの乗心地性能が適性に維持されることが分かる(図18参照)。
また、発明例8〜10を比較すると、ベルト層5の端部に対する第二ベルトカバー層9の設置位置が適正化されることにより、タイヤのロードノイズが適正に低減され、また、タイヤの耐振動性能が適性に維持されることが分かる(図19参照)。
以上のように、本発明にかかる空気入りタイヤおよび空気入りタイヤの製造方法は、タイヤの耐久性能を向上できる点で有用である。
この発明の実施例にかかる空気入りタイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。 図1に記載した空気入りタイヤのベルトカバー層を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤのベルトカバー層を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤのベルトカバー層を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤのベルトカバー層を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤのベルトカバー層を示す説明図である。 図1に記載したベルトカバー層の変形例を示す説明図である。 図1に記載したベルトカバー層の変形例を示す説明図である。 図1に記載したベルトカバー層の変形例を示す説明図である。 図1に記載したベルトカバー層の変形例を示す説明図である。 図1に記載したベルトカバー層の変形例を示す説明図である。 図1に記載したベルトカバー層の変形例を示す説明図である。 図1に記載したベルトカバー層の変形例を示す説明図である。 図1に記載したベルトカバー層の変形例を示す説明図である。 図1に記載したベルトカバー層の変形例を示す説明図である。 この発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。 この発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。 この発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。 この発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
2 ビードコア
3 ビードフィラー
4 カーカス層
5 ベルト層
51 ベルトプライ
52 ベルトプライ
6 トレッドゴム
7 サイドウォールゴム
8 第一ベルトカバー層
9 第二ベルトカバー層
91 始端部
92 終端部

Claims (9)

  1. カーカス層のタイヤ径方向外側に配置されるベルト層と、少なくとも前記ベルト層のタイヤ径方向外側の中央部を覆って配置される第一ベルトカバー層と、前記ベルト層のタイヤ径方向外側の端部を覆って配置される第二ベルトカバー層とを有する空気入りタイヤであって、
    前記第二ベルトカバー層が前記第一ベルトカバー層の弾性率よりも高い弾性率を有すると共に前記第一ベルトカバー層および前記ベルト層に対して1周以上2周未満の範囲で環状に巻き付けられて配置され
    タイヤの未加硫状態にて、前記第二ベルトカバー層の始端部と終端部とのラップ幅tが前記第二ベルトカバー層の周長Tに対して0.003≦t/Tの関係を有し、且つ、
    製品タイヤにて、前記第二ベルトカバー層の始端部と終端部とのラップ幅tが前記第二ベルトカバー層の周長Tに対してt/T≦0.50の関係を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記第一ベルトカバー層がジョイントレス構造を有する請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ベルト層のタイヤ径方向外側に前記第一ベルトカバー層が配置され、前記第一ベルトカバー層の外側に前記第二ベルトカバー層が配置される請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第一ベルトカバー層を構成するベルトカバー材の2.0[cN/dtex]の伸張率が4.0[%]以上10.0[%]未満の範囲内にあり、かつ、前記第二ベルトカバー層を構成するベルトカバー材の2.0[cN/dtex]の伸張率が1.5[%]以上4.0[%]未満の範囲内にある請求項1〜のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記第一ベルトカバー層のベルトカバー材がナイロン繊維から成り、かつ、前記第二ベルトカバー層のベルトカバー材がポリエステル繊維、ポリケトン繊維、リヨセル繊維、アラミド繊維、アラミド繊維およびナイロン繊維を撚り合わせて成る複合繊維、または、ポリケトン繊維およびナイロン繊維を撚り合わせて成る複合繊維から成る請求項1〜のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記ベルト層がスチール製のベルトプライから成る請求項1〜のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記ベルト層の最大幅Wbと、前記ベルト層の一方の端部に配置された前記第二ベルトカバー層の総幅Wcとが0.02≦Wc/Wb≦0.35の関係を有する請求項1〜のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  8. トレッド部センタークラウンCLから前記ベルト層の最大幅位置までの距離Xbと、トレッド部センタークラウンCLから前記第二ベルトカバー層のタイヤ幅方向外側の端部までの距離Xcとが0.70≦Xb/Xc≦1.20の関係を有する請求項1〜のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  9. カーカス層のタイヤ径方向外側に配置されるベルト層と、少なくとも前記ベルト層のタイヤ径方向外側の中央部を覆って配置される第一ベルトカバー層と、前記ベルト層のタイヤ径方向外側の端部を覆って配置される第二ベルトカバー層とを有する空気入りタイヤの製造方法であって、
    前記第二ベルトカバー層が前記第一ベルトカバー層の弾性率よりも高い弾性率を有すると共に前記第一ベルトカバー層および前記ベルト層に対して1周以上2周未満の範囲で環状に巻き付けられて配置されることにより、タイヤ加硫時にてグリーンタイヤが拡径したときに、前記第二ベルトカバー層の始端部および終端部をタイヤ周方向に変位させ
    タイヤの未加硫状態にて、前記第二ベルトカバー層の始端部と終端部とのラップ幅tが前記第二ベルトカバー層の周長Tに対して0.003≦t/Tの関係に設定され、且つ、
    製品タイヤにて、前記第二ベルトカバー層の始端部と終端部とのラップ幅tが前記第二ベルトカバー層の周長Tに対してt/T≦0.50の関係に設定されることを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
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