JP5114659B2 - 嵩高塗工紙及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、嵩高で柔軟性に優れた塗工紙とその製造方法に関する。
近年、コミック業界では昔の名作を読みたいという需要により、過去に単行本化された
作品を、豪華な装丁の復刻版または愛蔵版や、持ち運びやすい文庫サイズなどの形態で再
発行し、人気を得ている。このような場合、1冊に単行本複数冊分の内容を収録すること
が多く、1冊の頁数が多くなる傾向にある。これに伴い、紙にも軽量化や柔軟性の付与が
求められてきている。
紙の軽量化とは、紙の厚さを維持したまま重量を減らす、すなわち低密度化(嵩高化)
することを指す。また、柔軟性の付与とは、紙の厚さを維持したまま紙の剛度を下げる、
すなわち、しなやかな紙にすることを指す。軽量化した柔軟性の高い紙は、本の外観は変
わらず、1冊の重さが軽くなり、頁をめくりやすい上に、本を開いたときに自然と閉じる
ことのない可読性に優れた品質の本を提供することを可能とする。
現在までに、紙の嵩高化の方法として、架橋パルプを用いる方法(特許文献1)や、合
成繊維を混抄する方法(特許文献2)など、紙原料として使用するパルプを工夫する方法
が提案されているが、これらの方法で製造される紙は、使用するパルプが特殊であるため
リサイクルができない。
また、紙のパルプ繊維間に無機物等を充填する方法(特許文献3)など、物理的に紙層
内部に空隙を作り、低密度化する方法も提案されているが、これらの方法で製造される紙
は紙力が大きく低下してしまっているので、印刷時に断紙等のトラブルの原因となる。
その他にも、紙の抄造時に嵩高剤および嵩高剤と助剤などを添加する方法(特許文献4
〜6)などもあるが、紙製造工程におけるカレンダー処理などによる加圧平滑化処理によ
り、容易に高密度化してしまうという問題がある。
また、カレンダー処理による高密度化対策として、硬度の低い樹脂ロールを使ったソフ
トニップカレンダー処理をする方法(特許文献7)も提案されているが、この処理では塗
工層表面の光沢ムラが大きく、塗工紙としての品質を落としてしまう。
一方、紙の柔軟性は、パルプ繊維の種類、紙の厚さ、紙中水分等多くの因子が関係して
いる。ティシュペーパーやトイレットペーパーなどの家庭用紙の場合は、その用途から求
められる柔軟性を満たすため、グリセリンやパラフィンワックスなどの柔軟剤を使用する
ことがある。塗工紙についても、これらの薬剤を塗工紙用の原紙の抄造に用いる方法(特
許文献8)の提案はあるが、原紙自体の紙力が大きく低下してしまうので、塗工紙用原紙
としてそのような原紙を使用した場合には印刷時に紙切れやブリスター等のトラブルの原
因となる。
無機填料、嵩高剤、柔軟剤を用いて抄造した紙は、概して紙力が弱いのは上述の通りで
ある。これに対して、澱粉や紙力剤等で紙力を補うことが可能であるが、これらの薬剤を
用いると紙の剛度が上がり、柔軟性が悪化してしまうという問題が生じる。
特開平4−185792号公報 特開平3−269199号公報 特開平10−226982号公報 特開2003−286692号公報 特開2001−288690号公報 特開2001−271292号公報 特開平6−294098号公報 特開2003−336195号公報
本発明は、嵩高で柔軟性に優れた塗工紙とその製造方法を提供することである。特に、
本発明は、本の外観は変わらず、1冊の重さが軽くなり、頁をめくりやすい上に、本を開
いたときに自然と閉じることのない可読性に優れた品質の本を提供することを可能とする
嵩高で柔軟性に優れた塗工紙とその製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題について検討を重ねた結果、機械パルプリッチな原料に低密度
無機填料を内添し、抄紙機のプレスパートにおける最終プレス線圧を抑えて抄造した原紙
の表面に、紙塗工用塗料を必要最小量塗工することで、嵩高性、柔軟性を有する塗工紙が
得られることを見出した。
本発明は、以下の各技術的事項から選択される事項を基礎として構成される発明である。
(1)原料パルプとして機械パルプが少なくとも1種類配合され、かつ低密度填料を含む
抄紙用スラリーを原料とし、抄紙機のプレスパートにおけるプレス線圧の合計が600k
g/cm以下でありかつ最終プレス線圧が75kg/cm以下の条件で抄造された塗工用原紙に、主たる成分が顔料と接着剤からなる紙塗工用塗料が絶乾重量で片面あたり3〜10g/mの範囲で片面または両面に塗工されており、密度が0.8g/cm以下であることを特徴とする嵩高塗工紙。
(2)塗工用原紙が、ストーングランドパルプ、加圧ストーングランドパルプ及びサーモ
メカニカルパルプから選ばれる少なくとも1種の機械パルプを、全パルプの絶乾重量に対
して5〜50重量%含有することを特徴とする(1)記載の嵩高塗工紙。
(3)塗工紙の密度が、好ましくは0.4〜0.8g/cmであることを特徴とする(
1)又は(2)記載の嵩高塗工紙。
(4)塗工用原紙が、前記機械パルプのほかに、化学パルプを含有する(1)〜(3)の
いずれかに記載の嵩高塗工紙。
(5)塗工用原紙が、低密度填料を全パルプの絶乾重量に対して5〜30重量%含有する
ことを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の嵩高塗工紙。
(6)低密度填料が見掛け比重0.20g/m1以下の不定形シリカまたは不定形シリケ
ートであることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の嵩高塗工紙。
(7)低密度填料としての不定形シリカ又は不定形シリケートの見掛け比重が、好ましく
は0.01〜0.20g/mlであることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載
の嵩高塗工紙。
(8)塗工用原紙の坪量が、30〜150g/mであることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の嵩高塗工紙。
(9)紙塗工用塗料中の接着剤が、全固形分重量のうち60重量%以上がラテックスであ
り、該ラテックスのガラス転移温度が10℃以下であることを特徴とする(1)〜(8)
のいずれかに記載の嵩高塗工紙。
(10)上記(1)〜(9)のいずれかに記載の嵩高塗工紙の製造方法であって、原料パ
ルプとして機械パルプを少なくとも1種類配合し、かつ低密度填料を含む抄紙用スラリー
を調整し、抄紙機のプレスパートにおける線圧の合計が600kg/cm以下でかつ最終
プレス線圧が75kg/cm以下に設定されている抄紙機により抄造して、機械パルプを
全パルプの絶乾重量に対して5〜50質量%含有し、低密度無機質填料を含有する塗工用
原紙を得、該原紙の片面又は両面に、主たる成分が顔料及び接着剤からなる紙塗工用塗料により塗工量3〜10g/mの塗工層を形成することを特徴とする、密度が0.8g/cm以下である嵩高塗工紙の製造方法。
本発明によれば、機械パルプ及び低密度填料を配合し、抄紙機のプレスパートにおける
線圧条件を低くして抄造した原紙に塗工層を設ける方法を採用することにより、紙力の低
下や、塗工紙としての品質を落とすことなく、嵩高性及び柔軟性がともに優れた塗工紙を
得ることができる。
本発明では、機械パルプを配合して原紙を抄造することを特徴とする。これは機械パル
プの使用が、化学漂白処理を施したクラフトパルプと比較して、嵩高になりやすいためで
ある。全パルプ重量に対して、機械パルプの配合率は、5重量%未満であると機械パルプ
配合の嵩高効果がでにくく、50重量%を超えると、平滑度が極端に下がり、塗工原紙と
しての品質が落ちるため、5〜50重量%の範囲であることが好ましい。機械パルプには
や、ストーングランドパルプ、加圧ストーングランドパルプ、サーモメカニカルパルプ、古紙再生パルプ(DIP)由来の機械パルプ等があるが、そのうちいずれを用いても構わない。機械パルプ以外のパルプには、KP、SP等の化学パルプ、合成パルプ、無機質繊維等を使用できるが、リサイクルの観点から化学パルプの使用が好ましい。
本発明では、紙の中に抄き込む無機填料は低密度であるほど嵩高性が上がり、特に見掛
け比重0.20g/m1以下が好ましい。見掛け比重が小さければ小さいほど嵩高性が上
がるが0.01〜0.20g/m1の範囲のものが好ましい。限定されるものではないが
、低密度の無機填料としては、ホワイトカーボン等の非晶質シリカ、非晶質シリケート系
及びボレート系化合物、ゼオライト等の多孔性物質などが挙げられる。中でも物性及びコ
ストを考慮すると、非晶質シリカ、非晶質シリケートが特に好ましい。低密度填料の添加
量は、全パルプの絶乾重量に対して5重量%未満であると、低密度填料の嵩高効果がでに
くく、30重量%を超えると、低密度填料がパルプ繊維間結合を阻害する割合が多くなり
、紙力が極端に低下してしまい、澱粉や紙力増強剤等を添加する必要がでてくるため、5
〜30重量%の範囲であることが好ましい。低密度填料以外の填料には、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、カオリン等が使用できる。
以上のパルプ、填料に加え、サイズ剤、定着剤、歩留まり向上剤、カチオン化剤、紙力
増強剤等を適宜添加し、抄紙を行う。これらの薬剤は、抄紙機上に吐出されるまでに十分
混合できるならば、添加順序、添加場所は適宜設定できる。抄紙方法についても特に限定
されるものではなく、例えば抄紙pHが4.5付近である酸性抄紙によるもの、あるいは
抄紙pHが約6の弱酸性から約9の弱アルカリ性で行う中性抄紙による、何れの抄紙方法
も適用できる。その場合の抄紙機も長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、オントップ抄紙
機等を適宜使用できる。また、原紙米坪も特に限定されるものではないが、通常の塗工原
紙は、30〜150g/mの範囲で製造される。
本発明では、抄紙機のプレスパートにおける脱水比率に特徴がある。通常、抄紙機のプ
レスパートでは3〜4回ロール間で加圧し、水分をフェルトに吸い取らせて脱水を行う。
その際、プレス線圧を低くすることで、紙の密度上昇を抑えることができる。特に各プレ
スでの線圧の和が600kg/cm以下になるような条件が好ましい。また、鋭意検討の
結果、最終プレス線圧が嵩に及ぼす影響が特に大きいことから、最終プレス線圧を75k
g/cm以下にすることで、さらに効果的に紙の密度上昇を抑えることができる。
該原紙上に塗工する際の塗料は、一般の紙塗工用に用いられるカオリン、炭酸カルシウム等の顔料、及び顔料と原紙や顔料同士を接着させる接着剤、及び増粘剤、耐水化剤、分散剤、防腐剤等の助剤等からなる。塗料構成物の中で、接着剤は紙の柔軟性に影響を与え
る。製紙用の接着剤としては、酸化澱粉、変性澱粉、ラテックス、CMC、PVA、PVP、カゼイン等が用いられるが、中でもラテックスが接着力と柔軟性を両立できる。接着剤の全固形分重量のうち60重量%以上がラテックスであることが好ましい。また、ラテックスのガラス転移温度は低い方が、紙の柔軟性が高くなるため、ガラス転移温度が10℃以下のラテックスを使用するのが好ましい。
原紙上に塗料を塗工する際の装置としては、特に限定するものはなく例えばゲートロー
ルコーター、ブレードコーター、バーコーター、ロッドブレードコーター、エアナイフコ
ーター等の一般的に公知公用の塗工装置が適宜使用できる。一般的に塗料が原紙表面を均
一に被覆できる最低の塗工量は、片面当たり3〜10g/m程度である。塗工量が3g
/m未満の場合、塗工層が十分原紙層を被覆することができず、10g/mより多い
場合は、塗工層の厚みが大きくなりすぎ、柔軟性が低下する。原紙上への塗工量は、原紙
表面を十分被覆でき、かつ少ないほど好ましい。
前記の湿潤塗工層を乾燥する方法としては、例えば蒸気乾燥、ガスヒーター乾燥、電気
ヒーター乾燥、赤外線ヒーター乾燥等の各種乾燥方式が適用できる。得られた塗工紙は、
必要に応じてカレンダー処理が施されて仕上げられる。なお、この場合のカレンダ装置と
しては、特に限定されるものではなく、例えばスーパーカレンダー、グロスカレンダー、
ソフトニップカレンダー、ヤヌスカレンダー等の一般に使用されているキャレンダー装置
が適宜使用でき、その際の加圧条件やロール温度、通紙速度等についても格段の制限はな
いが、嵩高性を維持するためには、低ロール硬度、低温度及び低圧力での処理が好ましい
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は、それらの実施例に限定
されるものではない。なお、実施例、参考例及び比較例中の「部」及び「%」は特に断らない限り、それぞれ「重量部」及び「重量%」を示す。
各紙質の測定方法は、JIS試験法に準拠する。
嵩高性:紙の密度(JIS P8118)の大小で評価、密度が低いほど嵩高性が高い。
柔軟性:同一紙厚におけるクラーク剛度(JIS P8143)の大小で評価、クラー
ク剛度が低いほど柔軟性が高い。
<実施例1>
カナダ標準濾水度(CSF)450mlに叩解した広葉樹晒パルプ(LBKP)60%と、カナダ標準濾水度(CSF)250mlの針葉樹材を処理して得たサーモメカニカルパルプ(TMP)40%からなるパルプを分散したスラリーに、硫酸アルミニウムを対パルプ0.4%、カチオン化澱粉(王子コーンスターチ(株)製/エースK−100)を対パルプ1.0%、アルキルケテンダイマー系サイズ剤(荒川化学工業(株)製/SKS293F)を対パルプ0.02%、内添填料として見掛け比重0.13g/mlのホワイトカーボン((株)トクヤマ製/トクシールGU−N)を抄紙後に紙中内に対パルプ10%となるような量を添加し、よく攪拌した後、パルプ濃度を0.5%の抄紙原料を得た。
得られた抄紙原料を用いて、長網抄紙機でマシン速度600m/min、プレスパート
でのニップ数を4、各プレス線圧の合計を500Kg/cm、最終プレス線圧を60kg
/cmの条件で抄紙した湿紙をシリンダードライヤーで乾燥させて、紙厚120μmの塗
工原紙を得た。
本原紙上に、顔料比率がカオリン50部、沈降性炭酸カルシウム50部、接着剤として
酸化澱粉(王子コーンスターチ(株)製/エースA)を対顔料1部、Tg−38℃のスチ
レンブタジエン系ラテックス(日本A&L(株)製/SN134C)を対顔料15部から
なる紙塗工用塗料をロールコーターで片面あたり6g/mの塗工量で両面塗工した後、
シリンダードライヤーで乾燥させて、紙厚130μmの塗工紙を得た。
参考例1
パルプの配合率をLBKP97%、TMP3%としたこと以外は、実施例1と同様にし
て塗工紙を得た。
参考例2
パルプの配合率をLBKP30%、TMP70%としたこと以外は、実施例1と同様に
して塗工紙を得た。
参考例3
低密度填料として添加するホワイトカーボンを、抄紙後に紙中内に対パルプ3%となる
ような量を添加したこと以外は、実施例1と同様にして塗工紙を得た。
参考例4
低密度填料として添加するホワイトカーボンを、抄紙後に紙中内に対パルプ45%とな
るような量を添加したこと以外は、実施例1と同様にして塗工紙を得た。
参考例5
紙塗工用塗料の接着剤として、酸化澱粉を対顔料10部、Tg−38℃のスチレンブタ
ジエン系ラテックスを顔料10部としたこと以外は、実施例1と同様にして塗工紙を得
た。
参考例6
紙塗工用塗料の接着剤としてラテックスを、Tg15℃のカルボキシ変性スチレンブタジエン系ラテックス(日本ゼオン(株)製/LX407G)に代えた以外は、実施例1と同様にして塗工紙を得た。
<比較例1>
パルプの配合率をLBKP100%としたこと以外は、実施例1と同様にして塗工紙を
得た。
<比較例2>
抄紙時のプレスパートでのニップ数を4、各プレス線圧の合計を1000kg/cm、
最終プレス線圧を60kg/cmの条件とした以外は、実施例1と同様にして塗工紙を得た。
<比較例3>
抄紙時のプレスパートでのニップ数を4、各プレス線圧の合計を500Kg/cm、最
終プレス線圧を90kg/cmの条件とした以外は、実施例1と同様にして塗工紙を得た。
<比較例4>
内添填料として見掛け比重0.55g/mlの炭酸カルシウム(神島化学工業(株)/
軽微性炭酸カルシウム)を抄紙後に紙中内に対パルプ10%となるような量を添加したこ
と以外は、実施例1と同様にして塗工紙を得た。
以上の結果を表1に示す。
Figure 0005114659
以上の実施例からわかる通り、機械パルプ及び低密度填料を配合し、抄紙機のプレスパ
ートにおける線圧条件を低くして抄造した原紙に、塗工層をもうけた塗工紙は、嵩高性、
柔軟性ともに優れていることが確認できた。
本発明によれば、紙力の低下や、塗工紙としての品質を落とすことなく、嵩高性、柔軟
性がともに優れた塗工紙を得ることができ、頁数が増加しても、本の外観を変えることな
く、軽量化が可能であり、頁をめくりやすい上に、本を開いたときに自然と閉じることの
ない可読性に優れた品質の本を提供することを可能とする。近年需要が高まっている、豪
華な装丁の復刻版または愛蔵版、文庫サイズでの再発行本などの素材として、実用上きわ
めて有用である。

Claims (2)

  1. 原料パルプとしてサーモメカニカルパルプが配合され、かつ低密度填料として見掛け比重0.20g/m1以下の不定形シリカまたは不定形シリケートを全パルプの絶乾重量に対して5〜30重量%の範囲で含有する抄紙用スラリーを原料とし、抄紙機のプレスパートにおけるプレス線圧の合計が600kg/cm以下であり、かつ最終プレス線圧が75kg/cm以下の条件で抄造された、サーモメカニカルパルプを全パルプの絶乾重量に対して5〜50重量%含有する塗工用原紙に、主たる成分が顔料と接着剤からなり、該接着剤中の全固形分重量のうち60重量%以上がガラス転移温度が10℃以下のラテックスである紙塗工用塗料が、絶乾重量で片面当たり3〜10g/mの範囲で片面または両面に塗工されており、密度が0.8g/cm以下であることを特徴とする嵩高塗工紙。
  2. 請求項1に記載の嵩高塗工紙を製造する方法であって、サーモメカニカルパルプが配合され、かつ低密度填料として見掛け比重0.20g/m1以下の不定形シリカまたは不定形シリケートを全パルプの絶乾重量に対して5〜30重量%の範囲で含有する抄紙用スラリーを調製し、抄紙機のプレスパートにおける線圧の合計が600kg/cm以下でかつ最終プレス線圧が75kg/cm以下に設定されている抄紙機により抄造して、サーモメカニカルパルプを全パルプの絶乾重量に対して5〜50質量%含有し、かつ前記低密度填料を含有する塗工用原紙を製造し、該塗工原紙の片面又は両面に、主たる成分が顔料及び接着剤からなり、該接着剤中の全固形分重量のうち60重量%以上がガラス転移温度が10℃以下のラテックスである紙塗工用塗料により塗工量3〜10g/mの塗工層を形成することを特徴とする、密度が0.8g/cm 以下の嵩高塗工紙の製造方法。
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