JP2006052482A - 嵩高上質印刷用紙およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
第1の課題は、極めて低密度かつ高不透明度で印刷適性に優れ、サイズ度が高い嵩高上質印刷用紙の提供にあり、第2の課題は、該嵩高上質印刷用紙の製造方法の提供にある。
【解決手段】
パルプがBKPのみであり、填料が紡錘凝集型の軽質炭酸カルシウムであり、AKD系サイズ剤と、飽和脂肪酸の多価アルコールエステル型嵩高剤を内添薬品として少なくとも含有してなる紙料、あるいは、パルプがBKPのみであり、填料が紡錘凝集型の軽質炭酸カルシウムであり、AKD系またはASA系サイズ剤と、飽和脂肪酸アミドアミン型嵩高剤を少なくとも含有してなる紙料を、抄紙速度500m/分以上、かつプレス線圧60kgf/cm以下の条件下で抄紙して、灰分を20%以上とすることにより、密度が0.54〜0.59g/cm3であり、高不透明度で印刷適性に優れ、しかもサイズ度が高い嵩高上質印刷用紙を製造できる。

Description

本発明は、極めて低密度であり、高不透明度で印刷適性に優れ、しかもサイズ度が高い嵩高上質印刷用紙に関するものである。
昨今、紙製品に求められる重要な品質の一つとして嵩があげられる。近年の環境保護気運の高まりに伴い、森林資源から製造される製紙用パルプを有効に活用するうえで、紙の厚さを維持しつつ軽量化を図る、すなわち低密度化した紙製品がユーザーから求められている。
機械パルプを含有しない上質紙の低密度化の手法としては、嵩高剤の使用がある。嵩高剤としては、例えば、特定のアルコール及び/又はそのポリオキシアルキレン付加物を含有する紙用嵩高剤が開示されている(特許文献1参照)。また、非イオン界面活性剤を用いる方法がある(特許文献2参照)。また、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物からなる紙用嵩高剤(特許文献3参照)が開示されており、この紙用嵩高剤を板紙に応用した技術がある(特許文献4参照)。非界面活性剤系の嵩高剤の技術としては、特定構造のカチオン性化合物、アミン、アミンの酸塩及び両性化合物から選ばれた少なくとも1種以上の化合物を含有する紙用嵩高剤が開示されている(特許文献5参照)。また、脂肪酸ポリアミドポリアミン型の嵩高剤もある。また、離水度が4%以上となる化合物であって、嵩、白色度、不透明度のいずれか2つ以上の紙質向上効果を有する化合物が記載されている(特許文献6参照)。更に、離水度が4%以上となる化合物であって、嵩、白色度、不透明度のいずれか1つ以上の紙質向上効果を有する化合物を使用するパルプシートの製造方法が開示されている(特許文献7参照)。
これらの公知嵩高剤の使用により、上質紙をある程度、嵩高化することは可能であるが、得られる上質紙の密度は0.60g/cm3程度が限度であり、更なる低密度化が要望されている。
また、上質印刷用紙の用途が書籍用紙の場合、書籍用紙に水性ペンで書きこみをする場合もあり、印刷用紙には十分なサイズ性を付与する必要がある。印刷用紙が嵩高になると紙層中の細孔径が大きくなり、水を浸透し易くなる。また、嵩高剤を使用すると添加した内添サイズ剤の効果が阻害される場合があり、嵩高性とサイズ性を同時に付与することが課題となっていた。
更に、書籍用の印刷用紙は、印刷面が裏面(印刷面とは反対の面)から見えないように、用紙の不透明度を高める必要がある。すなわち、印刷後不透明度を高める必要がある。通常、用紙の不透明度を上げるには、紙中灰分を高める手法が取られているが、紙中灰分を高めると用紙の密度が上昇してしまう。従って、灰分の添加により不透明度と嵩高を同時に高めることは困難であった。
以上の様な背景から、極めて低密度であり、かつ高不透明度で印刷適性に優れ、しかもサイズ度が高い嵩高上質印刷用紙の開発が望まれていた。
国際公開98/03730号パンフレット 特開平11-200283号公報 特許第2971447号明細書 特許第3041294号明細書 特開平11-269799号公報 特許第3283248号明細書 特開2003-105685号公報
本発明が解決しようとする第1の課題は、極めて低密度であり、かつ高不透明度で印刷適性に優れ、しかもサイズ度が高い嵩高上質印刷用紙の提供にあり、第2の課題は、この嵩高上質印刷用紙の製造方法の提供にある。
本発明者らは上記の課題について鋭意研究を行った結果、嵩高性とサイズ性という相反する性質は、アルキルケテンダイマー(以下、AKDと記す)系内添サイズ剤と飽和脂肪酸の多価アルコールエステル型嵩高剤との併用、あるいはAKDまたはアルケニル無水コハク酸(以下、ASAと記す)系の内添サイズ剤と飽和脂肪酸ポリアミドアミン型嵩高剤との併用により達成できること、嵩高性と不透明度という相反する性質は、紡錘凝集型の軽質炭酸カルシウム填料を紙中灰分として20%以上含有させることで達成できること、0.60g/cm3未満の上質紙の高度な嵩高性は、プレス線圧を低下させ、かつ高速で抄造することで達成できることを見出し、本発明に至った。すなわち、原料パルプとして漂白クラフトパルプのみを使用し、填料として紡錘凝集型の軽質炭酸カルシウムを使用し、AKD系の内添サイズ剤と、飽和脂肪酸の多価アルコールエステルを成分とする嵩高剤を内添薬品として少なくとも含有してなる紙料、あるいは、原料パルプとして漂白クラフトパルプのみを使用し、填料として紡錘凝集型の軽質炭酸カルシウムを使用し、AKD系またはASA系の内添サイズ剤と、飽和脂肪酸ポリアミドアミンを成分とする嵩高剤を少なくとも含有してなる紙料を、抄紙速度500m/分以上、かつプレス線圧60kgf/cm以下の条件下で抄紙して、灰分を20%以上とすることにより、密度が0.54〜0.59g/cm3であり、高不透明度で印刷適性に優れ、しかもサイズ度が高い嵩高上質印刷用紙を製造できる。
上質印刷用紙において、0.54〜0.59g/cm3という低密度でありながら、高不透明度で印刷適性に優れ、しかもサイズ度が高いという顕著な効果を有する上質印刷用紙およびその製造方法を提供できる。
本発明の嵩高上質印刷用紙の原料パルプは、勿論のこと、漂白クラフトパルプのみである。漂白クラフトパルプは広葉樹を主体として、紙力を高める観点から本発明の嵩高性を損なわない範囲内で針葉樹の漂白クラフトパルプを一部使用することも可能である。
本発明者らは、上質印刷用紙において嵩高性とサイズ性とを両立させるべく、中性サイズ剤と各種の嵩高剤との併用を検討した結果、飽和脂肪酸の多価アルコールエステル型の嵩高剤を使用する場合、中性サイズ剤がASAや中性ロジンサイズ剤の場合にはサイズ度が著しく低下または全く発現しなく、AKDの場合にのみ特異的に高いサイズ度が発現し、しかもAKDのみの添加に比較して、該嵩高剤とAKDを併用添加したほうが高いサイズ性を得ることができることを見出した。また、飽和脂肪酸のポリアミドアミン型の嵩高剤を使用する場合、中性サイズ剤がAKDまたはASAの場合に高いサイズ性を付与できることを見出した。
飽和脂肪酸の多価アルコールエステル型嵩高剤あるいは飽和脂肪酸のポリアミドアミン型嵩高剤を添加する場所は抄紙工程以前であり、内添される。抄造工程以前の場所で原料パルプと充分に混合できる場所であれば良く、特に制限されるものではないが、好ましくはミキシングチェストや二次ファンポンプ前などであり、歩留向上剤を添加する前が良い。
嵩高剤はパルプ繊維間の水素結合を阻害するために、嵩高剤を添加すると一般に紙の強度が低下する傾向が見られる。また、添加量をむやみに増やしても、嵩高剤による嵩高効果は頭打ちになることも散見される。そのため、原料パルプの絶乾重量に対して嵩高剤を0.1〜20固形分重量%の範囲で添加することが好ましく、嵩やサイズ度以外の紙質をあまり変化させずに効果を十分に発現させるには0.2〜5固形分重量%がより好ましい。0.5〜5固形分重量%が更に好ましい。
飽和脂肪酸の多価アルコールエステル型の嵩高剤を使用する場合、中性サイズ剤はAKDを使用する。また、飽和脂肪酸のポリアミドアミン型の嵩高剤を使用する場合、中性サイズ剤はAKDまたはASAを使用する。これらAKDまたはASAの添加量は、パルプ絶乾重量に対して、0.05〜0.50固形分重量%が好ましく、0.05〜0.25固形分重量%が更に好ましい。
タルク、カオリン、クレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、酸化チタン、合成樹脂填料等の各種填料が、上質紙の密度に及ぼす影響を検討した結果、填料の嵩密度が低い紡錘凝集型の軽質炭酸カルシウムを使用ときにのみ、紙中灰分25%まで紙の密度が低下しかつ紙の不透明度が向上することを見出した。なお、紙中灰分が25%を超える場合、紙の密度は高くなる(嵩高性が低下する)が、不透明度は灰分が多いほど高くなる。また、紡錘凝集型軽質炭酸カルシウムの中でも平均粒子径が1.0~5.0μmのものが好ましいことを見出した。従って、本発明の嵩高上質印刷用紙は、填料として紡錘凝集型軽質炭酸カルシウムを使用することが良く、平均粒子径が1.0~5.0μmの紡錘凝集型軽質炭酸カルシウムを使用することがより好ましい。このように、本発明の嵩高上質印刷用紙では、填料に軽質炭酸カルシウムを使用するため、抄紙方法は中性抄紙あるいはアルカリ性抄紙である。
本発明の嵩高上質印刷用紙における紡錘凝集型軽質炭酸カルシウムの紙中灰分は、上記の紙嵩高性の達成と、紙の嵩高化に伴う印刷度不透明度の低下を防ぐという両方の観点から、20%以上使用することが好ましく、20〜40%がより好ましく、20〜30%が更に好ましい。
また、本発明の嵩高上質印刷用紙の抄紙に際しては、硫酸バンドや各種のアニオン性、カチオン性、ノニオン性あるいは両性の歩留向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤等の抄紙用内添助剤を必要に応じて使用することができる。更に、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等も必要に応じて添加しても何ら問題はない。
本発明の嵩高上質印刷用紙の抄造は長網抄紙機、ギャップフォーマ、ハイブリッドフォーマ(オントップフォーマ)など公知の抄紙機にて行うことができる。
上質印刷用紙の嵩高性の観点から、抄紙機におけるプレス線圧は操業に支障を来さない範囲内でなるべく低いことが望ましく、具体的にはプレス線圧を60kgf/cm以下で抄造する必要がある。本発明の嵩高上質印刷用紙の製造に用いるプレス形式には特に限定はなく、例えば、プレーンプレス、サクションプレス、ダブルフェルトプレス、ファブリックプレス、ファブリックスリーブプレス、グルーブドプレス(ベンタニッププレス、ハイアイプレス等)、多孔質ナイロンプレス、スムーザープレス等の形式を採用することができる。また、これらの形式のプレス組合せ(配置)も特に限定はない。例えば、ストレートスルー型プレス、リバース型プレス、サクションピックアップ装置付ストレートスルー型プレス、サクションピックアップ装置付インバープレス、サクションピックアップ装置付ツインバープレス、ピックアッププレス(ユニプレス、コンパクトプレス、コムプレス等)、トライニッププレスの組合せを採用することができる。また、プレスニップの数は、1〜5ニップの範囲であれば良い。前記のプレス線圧が60kgf/cm以下とは、プレスニップ数に関係なく、何れのプレスニップにおいても線圧が60kgf/cm以下という意味である。
また、キャレンダー線圧は嵩高上質印刷用紙の平滑性が損なわれない範囲内でなるべく低いことが好ましく、カレンダー自重処理またはカレンダーバイパスのほうがより好ましい。
更に、抄紙速度は早いほど、プレスやキャレンダーで紙匹にかかる圧縮力が低下し、その結果として用紙が嵩高になることを見出した。嵩高上質印刷用紙の密度を0.60g/cm3未満とするためには、抄紙速度は500m/分以上にすることが好ましい。
表面処理剤は、特に限定は無く、例えば、生澱粉や、酸化澱粉、エステル化澱粉、カチオン化澱粉、酵素変性澱粉、アルデヒド化澱粉、ヒドロキシエチル化澱粉などの変性澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリビニルアルコール、カルボキシル変性ポリビニルアルコールなどの変性アルコール、スチレンブタジエン共重合体、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミドなどを単独または併用できる。その中でも表面強度向上効果にすぐれるヒドロキシエチル化澱粉の塗布が最も好ましい。また、表面処理剤には前記の薬剤の他に、スチレンアクリル酸、スチレンマレイン酸、オレフィン系化合物、カチオン性サイズ剤などの表面サイズ剤を併用塗布することができる。表面処理剤の塗布量は、嵩高上質印刷用紙に要求される表面強度等により適宜決定されるので特に限定はないが、通常は両面で0.1〜10g/m2の範囲である。0.1〜5g/m2が好ましく、0.5〜5g/m2がより好ましい。
表面処理剤を塗布する装置の種類は特に限定はなく、2ロールサイズプレス、ゲートロールコーター、ブレードメタリングコーター、ロッドメタリングコーター等の塗工機によって塗布することができる。
以上のように、漂白クラフトパルプ原料に、特定の嵩高剤とサイズ剤を添加し、填料として紡錘凝集型の軽質炭酸カルシウムを使用し、プレスの線圧を60kgf/cm以下にし、抄速を500m/分以上にして抄造することにより、密度が0.54〜0.59g/cm3の嵩高上質印刷用紙を製造することができる。密度を0.54g/cm3未満にすることは困難である。また、この嵩高上質印刷用紙は、坪量が35〜100g/m2の範囲であり、ISO不透明度は91.0%以上が好ましく、またPPSラフネスは6.0μm以下が好ましく、ステキヒトサイズ度は30秒以上が好ましい。この嵩高上質印刷用紙は、書籍用紙、オフセット印刷用紙、凸版印刷用紙、グラビア印刷用紙などに好適に使用することができる。
以下に実施例を示すが、この実施例は本発明の範囲を限定するものではない。なお、説明中%は固形分重量%である。
[紙質測定方法]
・坪量:JIS P 8124に準じて測定した。
紙厚、密度:JIS P 8118に準じて測定した。
灰分:ISO1762-1974に準じて測定した。
・ISO不透明度:ISO2471に準じて測定した。
・PPSラフネス:ISO8791に準じて測定してソフトバッキングで測定した。
・ステキヒトサイズ度:JIS P8122に準じて測定した。
[実施例1]
LBKP(CSF430ml)100部に、硫酸バンド0.7%、カチオン化澱粉1.2部、AKDサイズ剤(商品名:AS263、星光PMC株式会社製)を0.12部添加し、飽和脂肪酸の多価アルコールエステル型嵩高剤(商品名:KB115、花王株式会社製)を2部添加し、紡錘凝集型軽質炭酸カルシウム(日本製紙自製品、平均粒子径1.5μm)を35部添加し、歩留向上剤として高分子量カチオンPAM(商品名:NR-11S、ハイモ株式会社製)を100ppm、アニオン性マイクロポリマー(商品名:FA230、ハイモ株式会社製)を50ppm添加し、デュオフォーマーD型抄紙機にて510m/分の速度で、第1プレスの線圧を57kgf/cm、第2プレスの線圧を50kgf/cm、第3プレスの線圧を50kgf/cmで抄紙し、酸化澱粉をゲートロールコーターで1.0g/mの塗布量(両面)で塗工し、カレンダーはバイパスとして、嵩高上質印刷用紙を得た。紙質の測定値を表1に示す。
[実施例2]
実施例1の嵩高剤の代りに飽和脂肪酸ポリアミドアミン型(商品名:K300、日華化学株式会社製)を使用し、添加率を1.6部にしたこと以外は実施例1と同様の条件で抄造し、嵩高上質印刷用紙を得た。紙質の測定値を表1に示す。
[実施例3]
サイズ剤をASAとし、その添加率を2.0%とした以外は実施例2と同様の条件で抄造し、嵩高上質印刷用紙を得た。紙質の測定値を表1に示す。
[実施例4]
第1プレスの線圧を40kgf/cm、第2プレスの線圧を40kgf/cm、第3プレスの線圧を40kgf/cmで抄紙し、嵩高剤の添加率を1.0%にしたこと以外は実施例1と同様の条件で抄造し、嵩高上質印刷用紙を得た。紙質の測定値を表1に示す。
[比較例1]
抄速を430m/分にしたこと以外は実施例1と同様の条件で抄造した。紙質の測定値を表1に示す。
[比較例2]
第1プレスの線圧を60kgf/cm、第2プレスの線圧を70kgf/cm、第3プレスの線圧を70kgf/cmで抄紙し、嵩高剤の添加率を0.8%にしたこと以外は実施例1と同様の条件で抄造した。紙質の測定値を表1に示す。
[比較例3]
サイズ剤としてAKDの代わりにASAを使用し添加率を0.2%にしたこと以外は実施例1と同様の条件で抄造した。紙質の測定値を表1に示す。
[比較例4]
サイズ剤としてAKDの代わりに中性ロジンサイズ剤を使用し添加率を0.6%にしたこと以外は実施例1と同様の条件で抄造した。紙質の測定値を表1に示す。
[比較例5]
サイズ剤としてAKDの代わりに中性ロジンサイズ剤を使用し添加率を0.6%にしたこと以外は実施例2と同様の条件で抄造した。紙質の測定値を表1に示す。
[比較例6]
嵩高剤を不飽和アミドアミン型(商品名:DZ2220、日本油脂株式会社製)のものを使用し添加率を1.0%にしたこと以外は実施例1と同様の条件で抄造した。紙質の測定値を表1に示す。
Figure 2006052482
実施例1と比較例1、2との比較から、抄紙速度が500m/min未満あるいはプレス線圧が60kgf/cm超の場合には、密度0.60g/cm3未満の嵩上質印刷用紙が得られないことがわかる。実施例1と比較例3、4との比較から、飽和脂肪酸の多価アルコールエステル型嵩高剤を使用する場合、中性サイズ剤としてAKDを使用する時のみ、充分なステキヒトサイズ度が得られることがわかる。実施例2、3と比較例5との比較から、飽和脂肪酸ポリアミドアミン型嵩高剤を使用する場合、中性サイズ剤にAKDまたはASAを使用すると、充分なステキヒトサイズ剤が得られることがわかる。比較例6から、嵩高剤に不飽和アミドアミン型のものを使用した場合には、ステキヒトサイズ度が全く発現しないことがわかる。

Claims (5)

  1. 原料パルプとして漂白クラフトパルプのみを使用し、填料として紡錘凝集型の軽質炭酸カルシウムを使用し、アルキルケテンダイマー系の内添サイズ剤と、飽和脂肪酸の多価アルコールエステルを成分とする嵩高剤を内添薬品として少なくとも含有してなる紙料を、抄紙して得られる、灰分が20%以上であり、かつ密度が0.54〜0.59g/cm3であることを特徴とする嵩高上質印刷用紙。
  2. 原料パルプとして漂白クラフトパルプのみを使用し、填料として紡錘凝集型の軽質炭酸カルシウムを使用し、アルキルケテンダイマー系またはアルケニル無水コハク酸系の内添サイズ剤と、飽和脂肪酸ポリアミドアミンを成分とする嵩高剤を少なくとも含有してなる紙料を、抄紙して得られる、灰分が20%以上であり、かつ密度が0.54〜0.59g/cm3であることを特徴とする嵩高上質印刷用紙。
  3. 嵩高剤の添加量が、原料パルプの絶乾重量に対して0.2〜5固形分重量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の嵩高上質印刷用紙。
  4. 坪量が35〜100g/m2、ISO不透明度が91.0%以上、PPSラフネスが6.0μm以下、ステキヒトサイズ度が30秒以上であることを特徴とする請求項1〜3に記載のいずれか1つの嵩高上質印刷用紙。
  5. 抄紙速度が500m/分以上であり、かつプレス線圧が60kgf/cm以下であることを特徴とする、請求項1〜4に記載のいずれか1つの嵩高上質印刷用紙の製造方法。
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