JP5057416B2 - 焼鈍用スリーブロール - Google Patents

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Description

本発明は、主として薄板焼鈍ラインで使用されるカーボンロールに関するものである。
金属の焼鈍、例えば冷延鋼板の連続焼鈍で使用される炉内のハースロールは、炉の雰囲気温度が高く接触する鋼板が雰囲気温度より低温の場合、ロールの中央部は温度が低くロールのエッジの方が高温になり、ロール軸方向に温度分布がつく。この温度分布に応じて、ロールのプロフィールは、熱膨張により中央がへこみエッジが高い凹型のロールクラウンを生じる。逆に、炉の雰囲気温度より高温の鋼板と接触する場合は、凸型のロールクラウンが生じる。このような状態では、鋼板にも温度分布がつきやすく、形状が悪化して耳波等が発生しやすくなったり、鋼板の蛇行が生じたりする。
そこで、金属材との接触や、雰囲気温度によりロールに温度分布が生じるのを抑制すると共に、仮に温度分布が生じた場合でも膨張しないようなロールとするため、ロール胴部の材質を検討し、熱拡散しやすく、熱膨張しない材質、即ち、熱伝導性が良く、熱膨張しにくいという両方の性質を合わせもつ材料として、カーボンがある。カーボンは通常、鉄の2〜3倍の熱伝導率を示す。又、熱変形量を示す指標である線膨張係数は鉄の1/2〜1/10であり、仮に温度分布がついても、熱膨張量は小さく、ロールプロフィールは、変化しにくいという利点がある。このように、カーボンはサーマルクラウンに強いという特性をもつ反面、鉄に比較して、柔らかく、強度も低いので、ハースロールのように鋼板の搬送に使われるロールには、大きな荷重がかかり、カーボン単体で構造材として使用することは難しい。そこで通常、鋼製のロール軸に、スリーブ状にした、カーボン材をロール胴長部に嵌合した、スリーブロールが使われ、これを一般的にカーボンロールとよんでいる。
ハースロールは、700〜1100℃の高温に長時間晒されることから、ロール全体が大きく変形する場合があるので、ロールの冷却方法として、特許文献1や特許文献2に開示されるように、スリーブの内側やロール軸の外面側に、輪環状や螺旋状の溝を設けて冷却水を通すようになっている。
しかし、カーボンロール特有の変形問題として、浸炭という問題がある。
これは、スリーブ部分にカーボン材が使われ、軸材として鋼材が使われており、軸材である鋼製のロール軸はスリーブであるカーボン材と、常に接触しているので、炉内で長時間高温に晒されると、鋼製のロール軸に浸炭現象が生じる。ハースロールのロール周方向、ロール軸方向とも温度分布は均一でないので、浸炭は不均一に発生し、また、浸炭した部分は体積膨張するので鋼製のロール軸の表面部位で位置による体積差が生じる。これにより、ロール軸の胴長部に歪みが生じる。この歪みによりロール軸が変形し、スリーブを構成するカーボン材の許容変形量を超えると、スリーブに割れが発生することとなる。

特公昭56−41321号公報 特開昭60−30562号公報
そこで、一般的には、ロール軸には、比較的浸炭し難い、NiやCrを多量に合金化した耐熱鋼が使用されるが、このように、浸炭し難いとされる耐熱鋼をロール軸として使用しても、1000℃以上の高温雰囲気で、連続的にカーボン材料と長時間接触しているので、浸炭が徐々に進み、6ケ月から1年程度でロール軸材に曲がりが生じて、ハースローとして使用できなくなるという問題があった。
本発明は、前記問題点を解決したロール軸材の胴部外表面に溝加工を施すことで、表面に発生する浸炭による体積膨張によって生じる応力を緩和して、ロール軸方向への曲がり変形量を、大幅に削減する技術を提供するものである。
本発明は、鋼製のロール軸の外周に、少なくとも一端部をロール軸と固定された、カーボンスリーブを被せた焼鈍用スリーブロールであって、ロール軸材胴部外表面に、応力緩和用の輪環状凹溝をカーボンスリーブ装着範囲の全長に渡って複数設けたことを特徴とする。
本発明のカーボンロールは、ロール軸材の胴部外表面に溝を設けたので、表面に発生する、浸炭による体積膨張によって生じる応力を緩和して、ロール軸方向への曲がり変形量を、大幅に削減する事が可能となった。
本発明の実施の形態を図1から図4に基づいて説明する。
発明者等はカーボンロールの軸材が長期間の高温下での使用により、軸方向に変形する現象を種々調査研究し、その変形が、カーボンスリーブから耐熱鋼のロール軸材への、カーボンの浸炭により、ロール軸材が不均一に膨張変形し、それにより発生した応力が、ロール軸材の降伏応力を超えることで、ロール軸の変形が生じ、その変形が大きくなると、カーボンスリーブの破損に繋がることを知見して、本発明をなしたものである。
発明完成の途中過程では、ロール軸の胴部外表面に浸炭防止材等の市販の表面処理材を塗布してみたが、雰囲気温度が1000℃以上あること、常にカーボンと接触していることより、効果が薄かった。又ロール軸表面にNiメッキを施すことは効果があるがロール製作コストが上昇し、現実的でなかった。
図1は本発明のカーボンロールの全体形状を示す図である。ロール軸はNi,Crを含む耐熱鋼を使用し、鋳造または鍛造加工により、熱処理を施してある。カーボンスリーブと嵌合する胴部は、軟質なカーボンを傷つけ無いように、切削加工後、サンド仕上げにより鏡面加工されている。さらに、ロール軸胴部外表面には、本願発明に係る複数の応力緩和用の輪環状凹溝が、所要間隔おきに加工されている。カーボン材はロール軸材のロール胴長部を覆うようにスリーブ形状をしており、ロール軸に嵌合されている。スリーブは回転止め用の固定キーにより、ロール軸に固定されている。固定キーはロールの大きさにより、ロール軸胴部の両端部または片端部に固定される。カーボンスリーブの素材は通常のカーボン素材であればよく、WC、TiC、TiNやセラミクスを添加して耐摩耗性や導電性を改善した材料であってもよい。
図2はカーボンスリーブを装着する、ロール軸材の外観形状を示す図である。ロール全長は2500mm、ロール胴部全長は1800mm、カーボンスリーブ装着範囲は1500mmである。ロール胴部に矢印で示した範囲にカーボンスリーブが装着される。そして、本範囲に輪環状凹溝が50mmピッチでロール軸の外周面に加工されている。図中のA部を拡大した図面が、図3である。図3には、輪環状凹溝の詳細寸法が表示されている。
輪環状凹溝は、溝深さ3mm、幅1.0mmで溝先端部は応力集中を緩和するためにR0.5mmが取られている。溝は50mmピッチでカーボンスリーブ装着範囲である1500mmの全長に渡って設けてある。
次に、本発明ロールを、薄板焼鈍ラインのハースロールに使用した結果を図4に示す。図4にカーボンロールの軸胴部に溝加工を施した場合(本発明ロール)と溝加工しなかった場合(比較例)についてロールの使用月数とロール軸の偏芯量の関係を示す。
本発明は、カーボンロールの軸材の胴部外表面に輪環状凹溝を設けたので浸炭による曲がり変形が、大幅に抑制されるようになった。これによりカーボンロールの割損が減少し、カーボンロールの取替え周期も従来6ケ月から1年であったものが、2年以上使用可能となった。
本発明はカーボンロールの寿命が大幅に伸びるので、高温環境下で使われる各種搬送ロールの用途に適用できる。
カーボンロールの外観形状を示す図面である。 カーボンロールのロール軸構造を示す図面である。 溝形状を説明する図2のA部を拡大した図面である。 カーボンロールの使用月数とロール軸の偏芯量との関係を示す図面である。
符号の説明
1 カーボンロール軸材
2 カーボンスリーブ固定キー
3 カーボンスリーブ

Claims (1)

  1. 鋼製のロール軸の外周に、少なくとも一端部をロール軸と固定された、カーボンスリーブを被せた焼鈍用スリーブロールであって、ロール軸材胴部外表面に、応力緩和用の輪環状凹溝をカーボンスリーブ装着範囲の全長に渡って複数設けたことを特徴とする焼鈍用スリーブロール
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