JPH09235625A - 高温用ロール - Google Patents

高温用ロール

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Publication number
JPH09235625A
JPH09235625A JP4270696A JP4270696A JPH09235625A JP H09235625 A JPH09235625 A JP H09235625A JP 4270696 A JP4270696 A JP 4270696A JP 4270696 A JP4270696 A JP 4270696A JP H09235625 A JPH09235625 A JP H09235625A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sleeve
roll
clearance
convex portion
high temperature
Prior art date
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Pending
Application number
JP4270696A
Other languages
English (en)
Inventor
Kaizo Okamoto
改造 岡本
Minoru Sakamoto
實 坂本
Masao Yasufuku
正雄 安福
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP4270696A priority Critical patent/JPH09235625A/ja
Publication of JPH09235625A publication Critical patent/JPH09235625A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
  • Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロール回転中のスリーブに振動や衝撃の発生
しない、ロール軸とスリーブとの新たな取り付け構造に
よって、長寿命のロールを提供する。 【解決手段】 ロール軸に、耐熱性非金属材料によるス
リーブを取り付けたロールであって、ロール軸の径方向
外側に突出する凸部を、スリーブの軸方向一端側に形成
した長孔に挿入して、ロール軸にスリーブを固定して成
り、上記長孔と凸部との間に、ロール使用中の凸部およ
びスリーブの熱膨張差を吸収し得る最小限のクリアラン
スを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温条件下で使用
する高温ロールの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、焼鈍炉の鋼板搬送工程など、70
0 〜1100℃程度の高温度での熱処理において使用するロ
ールにおいて、その表面にスケール等が付着成長する、
いわゆるビルドアップの対策として、炭素や窒化ボロン
等の材料からなるスリーブを用いることがある。
【0003】例えば、図1に示すように、ロール軸1に
固定した、通常耐熱鋼からなる芯金2にてスリーブ3を
保持しかつスリーブ3に駆動力を伝達する、構造が知ら
れている。すなわち、スリーブ3の両端部に形成したス
リット状溝4に、芯金2と一体の爪5を差し込むことに
よって、スリーブ3を芯金2に固定し、ロール軸1から
の駆動力を、芯金2および爪5、そしてスリット状溝4
を介して、スリーブ3に伝達し、スリーブ3を回転する
ものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した在来のロール
では、ロールが高温になると、芯金2とスリーヌ3の熱
膨張率の差から、図2に示すように、芯金2とスリーブ
3との間隔(δ1 +δ2)が大きくなって、スリット状
溝4に対する爪5の差し込み長さが短くなる。すると、
駆動力が作用するスリット状溝4の側壁における面圧が
上昇し、爪5との接触面の磨耗が進行する結果、スリッ
ト状溝4の側壁が部分的に磨耗する。そして、ロールに
昇温および降温が繰り返されることによって、図3に示
すように、スリット状溝4と爪5との相対位置はスリー
ブの一端側と他端側とで変化し、さらにスリット状溝4
の磨耗形状も同様に異なることから、スリット状溝4と
爪5との間における駆動力の受渡し関係が、スリーブの
一端側と他端側とで異なるものとなる。その結果、スリ
ーブの回転中に振動や衝撃が発生し、最終的には、スリ
ーブに、スリット状溝を起点とした割れが発生して、ス
リーブは損壊することになる。
【0005】そこで、本発明の目的は、ロール回転中の
スリーブに振動や衝撃の発生しない、ロール軸とスリー
ブとの新たな取り付け構造によって、長寿命のロールを
提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ロール軸に、
耐熱性非金属材料によるスリーブを取り付けたロールで
あって、ロール軸の径方向外側に突出する凸部を、スリ
ーブの軸方向一端側に形成した長孔に挿入して、ロール
軸にスリーブを固定して成り、上記長孔と凸部との間
に、ロール使用中の凸部およびスリーブの熱膨張差を吸
収し得る最小限のクリアランスを設けたことを特徴とす
る高温用ロールである。
【0007】上記クリアランスは、凸部の最大長をl1
および最大幅をw1 、そして長孔の最大長をl2 および
最大幅をw2 としたとき、l2 −l1 で表されるクリア
ランスAおよびw2 −w1 で表されるクリアランスB
が、それぞれ次式(1) および(2) に従う範囲にあること
が、好ましい。
【数1】
【0008】また、スリーブの内周面が耐磨耗性材から
成ること、長孔の側壁をスリーブより硬質としたこと、
そしてスリーブを炭素質材としたこと、が実施に当たり
有利である。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明のロールについて、
図面を参照して詳しく説明する。本発明のロールは、図
4に示すように、ロール軸1に固定した芯金2にてスリ
ーブ3を保持しかつスリーブ3に駆動力を伝達する、基
本構造は、上述の図1に示したところと同様であり、ロ
ール軸1(芯金2)に対するスリーブ3の取り付け構造
に特徴がある。
【0010】すなわち、図4および図5に示すように、
本発明のロールは、スリーブ3の軸方向片側端にて芯金
2との連結をはかる構造であり、具体的には、スリーブ
3の片端寄りの位置において、芯金2にロール軸の径方
向外側に突出する凸部6を形成し、この凸部6をスリー
ブ3の片側端に設けた長孔7内に挿入することによって
達成する。
【0011】ここで重要になるのは、凸部6および長孔
7による取り付け構造を、スリーブの片側端のみにて実
現することである。なぜなら、温度変化による軸方向の
長さ変動にかかわらず、凸部6と長孔7の当たり状態を
一定にできるため、当たり面積の瞬間的または短時間的
な減少に起因する、面圧上昇が生じるおそれがなくな
り、また、これによる局部的なスリーブの摩耗が発生し
なくなるからである。従って、従来のロールで問題とな
っていた、スリーブ回転中の振動、衝撃が発生せず、損
壊し難くなるのである。
【0012】そして、スリーブ3における長孔7の位置
は、製品を搬送する搬送面より端部に位置し、長孔から
のクラック発生を防止し、割損を抑制する上から、端部
からの距離を可能な限り大きくすることが好ましい。
【0013】また、凸部6および長孔7は、図5に示す
ように、長孔7の側壁と凸部6の側壁との間に、ロール
使用中の凸部およびスリーブの熱膨張差を吸収し得る最
小限のクリアランスを形成することが肝要である。具体
的には、凸部6の最大長をl 1 および最大幅をw1 、そ
して長孔7の最大長をl2 および最大幅をw2 としたと
き、l2 −l1 で表されるクリアランスAおよびw2
1 で表されるクリアランスBが、それぞれ上記した式
(1) および(2) に従う範囲にあることが、好ましい。
【0014】さらに、凸部6および長孔7の形状は、角
のない曲線で構成することによって、スリーブ側に発生
する駆動力による応力も低減できる。特に、凸部6およ
び長孔7の形状を、いわゆる小判形とすることが、有利
である。
【0015】なお、凸部6および長孔7は、図示例の1
か所に限らずに、ロールの片端側において、その円周の
90°ピッチ毎に合計4か所あるいは180 °ピッチ毎に合
計2か所に、それぞれ設けてもよい。
【0016】また、スリーブは、その素材となる耐熱性
非金属材料としては、炭素質材が、耐熱性はもちろん、
機械加工の容易性、異物が付着し難く、付着した場合で
も脱落しやすい性質を有していること、さらにコスト的
にも有利であることから好ましい。
【0017】さらに、スリーブの内周面は、芯金による
磨耗を抑制する上で耐磨耗性材からなることが有利であ
り、具体的には、CIP品 (冷間静水圧成形品) ,ピッ
チ含浸品,化学含浸品等の高密度炭素質材をスリーブ内
周面に形成させるか、かかる高密度炭素質材のスリーブ
を内側に入れた二重スリーブ構造とすると良い。
【0018】同様に、スリーブの長孔は、凸部による磨
耗を抑制するために、その側壁をスリーブより硬質とす
ること、例えば、WC (タングステンカーバイド) の溶
射等の手段にて被覆することが好ましい。
【0019】
【実施例】図6〜9に示す構造に従うロールを、それぞ
れ表1に示す仕様の下に作成した。そして、各ロールに
関して、発生応力比、スリーブ片側端駆動の可能性およ
びロール寿命について調査した結果を、表1に併記す
る。
【0020】ここで、最大発生応力比は、振動や衝撃が
発生しない理想状態を想定して、スリーブ内の孔の付近
に発生する応力を、図7に示す従来構造におけるスリー
ブにおいて発生する応力を1とした時の比で表したもの
である。本発明の実施例の図6は、0.72で、従来例の図
8の0.49より大きく、一見不利のようであるが、実際に
は片側駆動であるために振動や衝撃が発生し難く、寿命
は長くなる。スリーブ片側端駆動の可能性は、常温から
使用最高温度に至る全ての温度域でのスリーブの軸方向
の固定を考慮して評価した。本発明の図6のケースのみ
が片側端駆動が可能である。そして、ロール寿命は、試
作ロールの実機試験により評価した。寿命は、主にスリ
ーブの長孔7の付近に発生する割れにより決定される。
表1から明らかなように、図6に示した本発明の実施例
は、ロール寿命が12ケ月と極めて長寿命であることが
判る。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、ロール回転中のスリー
ブに振動や衝撃が発生しないため、ロール軸とスリーブ
との結合部分からの割れが防止され、ロールの寿命を延
長することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のロール構造を示す模式図である。
【図2】従来のロール構造における問題を示す模式図で
ある。
【図3】従来のロール構造における問題を示す模式図で
ある。
【図4】本発明のロール構造を示す模式図である。
【図5】本発明のロール構造を示す模式図である。
【図6】本発明に従うロール構造を示す模式図である。
【図7】従来のロール構造を示す模式図である。
【図8】従来のロール構造を示す模式図である。
【図9】従来のロール構造を示す模式図である。
【符号の説明】
1 ロール軸 2 芯金 3 スリーブ 4 スリット状溝 5 爪 6 凸部 7 長孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロール軸に、耐熱性非金属材料によるス
    リーブを取り付けたロールであって、ロール軸の径方向
    外側に突出する凸部を、スリーブの軸方向一端側に形成
    した長孔に挿入して、ロール軸にスリーブを固定して成
    り、上記長孔と凸部との間に、ロール使用中の凸部およ
    びスリーブの熱膨張差を吸収し得る最小限のクリアラン
    スを設けたことを特徴とする高温用ロール。
  2. 【請求項2】 クリアランスは、凸部の最大長をl1
    よび最大幅をw1 、そして長孔の最大長をl2 および最
    大幅をw2 としたとき、l2 −l1 で表されるクリアラ
    ンスAおよびw2 −w1 で表されるクリアランスBが、
    それぞれ次式に従う範囲にある請求項1に記載の高温用
    ロール。 クリアランスA>(l2 ・λ2 −l1 ・λ1 )Δt クリアランスB>(w2 ・λ2 −w1 ・λ1 )Δt ここで、λ1 :スリーブの線膨張係数 λ2 :凸部の線膨張係数 Δt:ロール最高温度と常温との温度差
  3. 【請求項3】 スリーブの内周面が耐磨耗性材からなる
    請求項1または2に記載の高温用ロール。
  4. 【請求項4】 長孔の側壁をスリーブより硬質とした請
    求項1、2または3に記載の高温用ロール。
  5. 【請求項5】 スリーブを炭素質材とした請求項1、
    2、3または4に記載の高温用ロール。
JP4270696A 1996-02-29 1996-02-29 高温用ロール Pending JPH09235625A (ja)

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JP (1) JPH09235625A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005060776A (ja) * 2003-08-13 2005-03-10 Jfe Steel Kk 高温用ロール
JP2006257520A (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Jfe Steel Kk カーボンロール
JP2015131988A (ja) * 2014-01-10 2015-07-23 Jfeスチール株式会社 焼鈍用スリーブロール

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005060776A (ja) * 2003-08-13 2005-03-10 Jfe Steel Kk 高温用ロール
JP2006257520A (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Jfe Steel Kk カーボンロール
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Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060801

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060929

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070522