JP5022739B2 - ワイパブレード - Google Patents

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本発明は、車両に設けられたワイパアームに取り付けられるラバーホルダとラバーホルダに保持されるブレードラバーとを備え、車両のウインドガラスを払拭するワイパブレードに関する。
自動車等の車両には、ウインドガラスに付着した雨、雪、虫、前車の飛沫等の付着物を払拭して運転者の視界を確保するためにワイパ装置が設けられている。このようなワイパ装置は電動モータにより揺動駆動されるワイパアームとワイパアームの先端に取り付けられるワイパブレードとを有しており、ワイパブレードがガラス面上を揺動運動することにより当該ガラス面が払拭されるようになっている。
このようなワイパ装置に用いられるワイパブレードは、ワイパアームに取り付けられるラバーホルダとラバーホルダに保持されるゴム製のブレードラバーとを有している。ラバーホルダはワイパアームから加えられる押え力をブレードラバーの長手方向全体に分散させるものであり、例えば複数段のレバーを組み合わせたトーナメント式のものや、ガラス面より強く湾曲する板ばね部材によりブレードラバーを保持するタイプのものが知られている。
一方、ブレードラバーは、例えば特許文献1に示されるように、断面矩形の棒状に形成される基部とガラス面に接触するリップ部とを有している。基部には長手方向に延びる保持溝が設けられ、一方、ラバーホルダには断面C字状の保持部が設けられており、基部は保持溝に保持部の先端が係合するように保持部内に挿通されてラバーホルダに保持されるようになっている。
リップ部は払拭方向に括れたネック部を介して基部に連結されており、その先端部においてガラス面に接触する。ネック部は払拭方向に弾性変形自在となっており、リップ部はネック部の弾性変形により基部に対して払拭方向に傾動自在となっている。また、基部とネック部との間には払拭方向両側に突出するとともに長手方向に延びる一対のアーム部(鍔部)が設けられ、リップ部の上面はアーム部に対向するようになっている。そして、リップ部が基部に対して傾斜したときには、リップ部の払拭方向両端部であるショルダ(肩部)がアーム部に当接して当該リップ部の傾斜角度が適切な角度に規定されるようになっている。これにより、ワイパブレードが作動してブレードラバーがラバーホルダとともに揺動運動すると、リップ部は払拭抵抗によりガラス面に対して適切な払拭角度に傾斜した状態で払拭動作を行うことになる。
実開平7−4220号公報
このようなワイパブレードでは、反転位置においてワイパブレードの払拭方向が反転すると、リップ部に加わる払拭抵抗の向きも反転するので、リップ部は基部に対する傾斜方向を反転させるように傾動することになる。しかしながら、リップ部のショルダをアーム部に当接させることにより当該リップ部の傾斜角度を規定するようにしたワイパブレードでは、傾動するリップ部のショルダが基部のアーム部を叩いて反転音が発生するという問題点があった。
本発明の目的は、ワイパブレードが反転したときに生じる反転音を低減することにある。
本発明のワイパブレードは、車両のワイパアームに取り付けられるラバーホルダと前記ラバーホルダに保持されるブレードラバーとを備え、前記車両のウインドガラスを払拭するワイパブレードであって、前記ブレードラバーに設けられ、かつ、前記ウインドガラスに摺接するリップ部と、前記ラバーホルダに設けられる保持部に保持される基部と、前記リップ部の上部に設けられたショルダに連結されるとともに前記リップ部先端より払拭方向の幅が狭く形成され、前記ショルダを前記基部に傾動自在に連ねるネック部と、前記基部と前記ネック部との間に払拭方向両側に突出して設けられ、前記保持部に所定の間隔を空けて対向する一対のアーム部と、前記ブレードラバーに一体に設けられて前記アーム部と前記ショルダとを連結し、かつ、前記払拭方向で前記ネック部の両側に配置された一対の緩衝部とを有し、前記基部に対して前記リップ部が前記払拭方向に傾動したときに、前記一対の緩衝部のうち前記払拭方向で後側の緩衝部が、前記アーム部と前記ショルダとの間で前記払拭方向で前側に向けて弾性変形するとともに前記ショルダに押されて前記アーム部が弾性変形することを特徴とする。
本発明のワイパブレードは、前記保持部に前記ウインドガラス側に突出して前記アーム部に接する一対の当接部を設け、それぞれの前記アーム部と前記保持部との間に空間部を形成することを特徴とする。
本発明のワイパブレードは、前記アーム部は前記ネック部から払拭方向に所定距離だけ離れた部分に薄肉部を有することを特徴とする。
本発明のワイパブレードは、前記アーム部が前記当接部に常時接触することを特徴とする。
本発明のワイパブレードは、前記基部の頂面を払拭方向に向けて凸状に湾曲させて形成し、前記基部を前記保持部に対して払拭方向に傾動自在としたことを特徴とする。
本発明のワイパブレードは、前記緩衝部を前記ブレードラバーの長手方向の所定の範囲に形成したことを特徴とする。
本発明によれば、ワイパブレードの反転によりリップ部が傾動したときには、アーム部とショルダとの間で緩衝部が弾性変形するとともにショルダに押されてアーム部が弾性変形するので、リップ部のアーム部への衝突荷重を緩衝部とアーム部の弾性変形により吸収して、ブレードラバーが生じる反転音を低減させることができる。
また、本発明によれば、保持部に設けられる当接部をアーム部に接触させてアーム部と保持部との間に空間部を形成するようにしたので、保持部と基部との間への雨、雪、異物などの侵入を防止して、ワイパブレードの作動を安定させるとともにその耐久性を向上させることができる。
さらに、本発明によれば、アーム部のネック部から払拭方向に所定距離離れた部分に薄肉部を形成するようにしたので、リップ部の傾動時にアーム部が撓みやすくなり、ブレードラバーが生じる反転音をさらに低減させることができる。
さらに、本発明によれば、アーム部を常時当接部に接触させるようにしたので、保持部と基部との間への雨、雪、異物などの侵入を確実に防止するとともに、リップ部の傾動時にアーム部が保持部を叩いて異音を生じることを防止することができる。
さらに、本発明によれば、保持部により基部を払拭方向に傾動自在に保持するようにしたので、反転時に基部はリップ部と同一方向に傾動することになり、これにより、リップ部のアーム部への衝突荷重を吸収して、ブレードラバーが生じる反転音をさらに低減させることができる。
た、緩衝部をブレードラバーの長手方向の所定の範囲に形成することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態であるワイパブレードを備えたワイパ装置の概略を示す説明図であり、図1に示す車両11には、ウインドガラスとしてのフロントガラス12に付着した雨や前車の飛沫等を拭き取って運転者の視界を確保するためにワイパ装置13が設けられる。
このワイパ装置13は、車両11に回転自在に支持されるワイパ軸14aに固定されて車両11に揺動自在に設けられる運転席側つまりDR側のワイパアーム15aと、車両11に回転自在に支持されるワイパ軸14bに固定されて車両11に揺動自在に設けられる助手席側つまりAS側のワイパアーム15bとを有している。これらのワイパ軸14a,14bはリンク機構16を介してワイパモータ17に連結されており、ワイパモータ17が作動するとこれらのワイパアーム15a,15bは所定の角度範囲で揺動する。
DR側のワイパアーム15aの先端部には運転席側つまりDR側のワイパブレード18aが取り付けられ、AS側のワイパアーム15bの先端部には助手席側つまりAS側のワイパブレード18bが取り付けられている。ワイパアーム15a,15bには図示しないスプリング等のばね部材が内装されており、各ワイパブレード18a,18bはこのばね部材によりワイパアーム15a,15bから押え力を加えられてフロントガラス12に弾圧的に接触するようになっている。そして、ワイパアーム15a,15bが揺動すると、ワイパブレード18a,18bは上反転位置とフロントガラス12の下端に位置する下反転位置との間の払拭範囲12a,12bにおいてフロントガラス12上を揺動運動し、フロントガラス12を払拭するようになっている。
次に、ワイパブレードの構造について説明するが、DR側のワイパブレード18aとAS側のワイパブレード18bは基本的には同一の構造となっているので、以下では、DR側のワイパブレード18aについてのみ説明する。
図2は図1に示すDR側のワイパブレードの詳細を示す一部切り欠き正面図であり、図3は図2に示すラバーホルダの詳細を示す斜視図である。また、図4は図2におけるA−A線に沿う断面図であり、図5は図2に示すブレードラバーの詳細を示す斜視図である。
図2に示すように、DR側のワイパブレード18a(以下、ワイパブレード18aとする)はラバーホルダ21とラバーホルダ21に保持されるブレードラバー22とを備え、フロントガラス12から離れた状態つまり自然状態では、フロントガラス12の払拭範囲12aにおける最も曲率半径が小さい部分よりも更に小さい曲率半径でガラス面に向けて湾曲している。
図3に示すように、ラバーホルダ21は、複数(例えば、本実施の形態においては22個)の保持駒23を2本の棒状ばね部材24により所定の間隔を空けて長手方向に連結した構造となっている。
なお、図2に示される符号25は例えば硬質のゴム等で形成されてラバーホルダを覆うカバーであり、このカバー25はフィン形状に形成されてワイパブレード18aの空力特性を向上させるとともに防塵性を向上させている。
図4に示すように、それぞれの保持駒23は、基端壁部23aと当該基端壁部23aに略垂直となる一対の側壁部23bおよび側壁部23bから突出する一対の爪部23cを備えており、軸方向から見た断面が略C字形状となっている。
棒状ばね部材24は、それぞれ断面が円形であるとともにフロントガラス12の曲率半径より小さい曲率半径で湾曲して形成されており、互いにワイパブレード18aがフロントガラス12上を払拭動作する際の移動方向つまり払拭方向にずれて並べて配置されている。また、図3に破線で示すように、棒状ばね部材24にはクランク状に曲げられた複数のクランク部24aが所定の間隔を空けて形成されており、それぞれの保持駒23は側壁部23bにおいて対応するクランク部24aに固定されている。このように、棒状ばね部材24はクランク部24aに保持駒23が固定されることにより、保持駒23により互いに連結されて払拭方向には所定の剛性を有するとともにフロントガラス12に垂直な方向には弾性変形自在となっている。つまり、ラバーホルダ21は棒状ばね部材24が弾性変形することによりフロントガラス12のガラス面に沿うように、当該ガラス面に垂直な方向に弾性変形自在となっている。
ラバーホルダ21の長手方向の略中央部には支持ブロック26が設けられ、このラバーホルダ21は支持ブロック26に設けられたクリップ27においてDR側のワイパアーム15aに取り付けられるようになっている。この支持ブロック26にDR側のワイパアーム15aからの押え力が加えられると、棒状ばね部材24がフロントガラス12の曲面に沿って弾性変形し、その押え力がブレードラバー22の長手方向の全体に分散される。
一方、ブレードラバー22は、図5に示すように、断面が長手方向に一様な棒状に形成されており、その基部31においてラバーホルダ21に保持されるようになっている。このブレードラバー22の材質としては、天然ゴムやクロロプレンゴム、またはこれらの材質の長所を合わせ持つように天然ゴムとクロロプレンゴムとを配合した材料等が用いられ、これらの材料を射出成形することにより形成される。
基部31は保持駒23の基端壁部23aに対向する頂面31aと、それぞれ側壁部23bに対向する一対の側面31bと、爪部23cと対向する底面31cとを有しており、その高さ寸法つまり頂面31aと底面31cとの間隔は保持駒23の基端壁部23aと爪部23cとの間隔よりも若干小さくされている。基部31はラバーホルダ21に設けられた保持部としての保持駒23の内側に挿通され、当該保持駒23に保持されるようになっている。また、基部31の頂面31aは払拭方向に向けて凸状に湾曲して形成され、これにより、基部31は保持駒23の内部で当該保持駒23に対して所定の範囲で払拭方向に傾動自在となっている。つまり、基部31の頂面31aは払拭方向の略中央部において基端壁部23aに接するとともに払拭方向の両端側においては基端壁部23aに対して若干の隙間を生じており、これにより基部31は頂面31aの両端側における基端壁部23aとの隙間を埋める方向に傾動が可能とされている。
さらに、基部31の両側面31bにはそれぞれ払拭方向に開口する装着溝31dが設けられており、図4に示すように、これらの装着溝31dにはバーティブラ32が装着されている。これらのバーティブラ32は所定の弾性力を有する板ばねとなっており、ラバーホルダ21により分散された押え力はこれらのバーティブラ32によりブレードラバー22の長手方向に更に均等に分散される。
基部31のフロントガラス12の側にはフロントガラス12に向けて徐々に払拭方向の幅が狭まる断面略三角形状に形成されたリップ部33が設けられている。リップ部33にはフロントガラス12に接してフロントガラス12を払拭するエッジ端33aが設けられており、また、エッジ端33aとは反対側つまり基部31側にはエッジ端33aに対して払拭方向の両側に突出する一対のショルダ33bが設けられている。
基部31の底面31cには爪部23cの間からリップ部33側に突出する連結部34が設けられ、この連結部34とリップ部33との間には払拭方向の幅がリップ部33に対して十分に狭く形成された薄肉状のネック部35が設けられている。リップ部33はネック部35により基部31に連ねられており、このネック部35が弾性変形することにより、リップ部33は基部31に対して払拭方向に傾動自在となっている。
基部31とネック部35との間には連結部34から払拭方向の両側に突出する一対のアーム部36が設けられている。これらのアーム部36は、それぞれ保持駒23に対してフロントガラス12の側に配置されるとともに、保持駒23に対してフロントガラス12に垂直な方向に所定の間隔を空けて対向しており、これにより、基部31とともに爪部23cが係合する保持溝37を形成している。この保持溝37は、爪部23cのフロントガラス12に垂直な方向の厚みよりも十分に広く形成され、爪部23cは基部31の底面31cには接するが、アーム部36に対しては十分に間隔を空けて配置されるようになっている。また、アーム部36の先端側の所定の範囲つまりネック部35から払拭方向に所定距離だけ離れた部分にはフロントガラス12に垂直な方向の厚みがその基端側の部分よりも薄く形成された薄肉部36aが設けられており、この薄肉部36aの先端部は側壁部23bに設けられた当接部38に接している。
ここで、当接部38は爪部23cに対してフロントガラス12の側に突出して形成され、アーム部36と保持駒23との間には空間部41が形成されている。これにより、アーム部36は当接部38との接触部分を支点として空間部41を狭める方向つまりフロントガラス12に垂直な方向に弾性変形自在となっている。また、アーム部36は薄肉部36aを有しているので、より小さな荷重で容易に弾性変形することができる。
ブレードラバー22に設けられるアーム部36は、ラバーホルダ21の当接部38に接しているので、基部31と保持駒23との係合部分つまり各爪部23cと連結部34との隙間はアーム部36により覆われることになる。したがって、保持駒23と基部31との間への雨、雪、異物などの侵入を防止することができ、これにより、ワイパブレード18aの作動を安定させるとともにその耐久性を向上させることができる。
ワイパブレード18aの反転時にリップ部33のショルダ33bがアーム部36を叩いて生じる反転音を低減するために、このブレードラバー22のリップ部33のショルダ33bとアーム部36との間には、それぞれ緩衝部51が設けられている。
これらの緩衝部51は、それぞれリップ部33のショルダ33bと対応する側のアーム部36の基端側とを連結するとともに当該ブレードラバー22の長手方向に沿って延びる壁状に形成されており、図示する場合では、緩衝部51はブレードラバー22と一体に、当該ブレードラバー22の長手方向の全体の範囲に亘って形成されている。リップ部33がネック部35の弾性変形により基部31に対して払拭方向に傾動すると、その傾動方向にある一方の緩衝部51は、リップ部33のショルダ33bによりフロントガラス12に垂直な方向に押され、これにより払拭方向に折れ曲がった状態となってショルダ33bとアーム部36との間隔を狭める方向に弾性変形する。また、このとき、他方の緩衝部51は、ショルダ33bとアーム部36との間隔が広がるのに合わせてフロントガラス12に垂直な方向に延び、つまり、当該ショルダ33bとアーム部36との間隔を広げる方向に弾性変形するようになっている。
図6(a)はワイパブレードが下反転位置から上反転位置に向けて移動する際のブレードラバーの状態を示す断面図であり、図6(b)はワイパブレードが上反転位置から下反転位置に向けて移動する際のブレードラバーの状態を示す断面図である。
前述のような構造のワイパブレード18aがワイパアーム15aに取り付けられ、ワイパアーム15aからの押え力が支持ブロック26に加えられると、フロントガラス12の曲率に合わせてラバーホルダ21が弾性変形し、ワイパブレード18aはブレードラバー22の長手方向全体がフロントガラス12に接するように変形する。このように、ワイパアーム15aからの押え力はラバーホルダ21を介してブレードラバー22に長手方向に分散して加えられ、ブレードラバー22はフロントガラス12に対して所定の分布圧特性を有して接触することになる。
次に、図6(a),(b)に基づいて、このワイパブレード18aが払拭動作する際のアーム部36と緩衝部51の作用について説明する。
ワイパブレード18aが停止位置つまり下反転位置にあるときに図示しないワイパスイッチがオンされると、ワイパモータ17が作動を開始する。ワイパモータ17が作動すると、ワイパブレード18aは、図6(a)に示すように、下反転位置から上反転位置に向けて移動し、次いで、上反転位置において移動方向が反転されて、図6(b)に示すように、上反転位置から下反転位置に向けて移動する。そして、下反転位置にまで達すると、再度移動方向の反転が行われて、以下同様の作動が繰り返される。これにより、ブレードラバー22のリップ部33がフロントガラス12に接した状態で移動して払拭動作が行われる。
ワイパブレード18aが払拭動作を開始すると、リップ部33にはフロントガラス12との間の摩擦抵抗つまり払拭抵抗が加わるので、リップ部33はネック部35が弾性変形することにより基部31に対して所定の払拭角度に傾斜し、そのエッジ端33aにおいてフロントガラス12を払拭することになる。例えば、ワイパブレード18aが下反転位置から上反転位置に向けて移動するときには、図6(a)に示すように、リップ部33は基部31に対して下反転位置側に向けて傾斜し、ワイパブレード18aが上反転位置から下反転位置に向けて移動するときには、図6(b)に示すように、リップ部33は基部31に対して図6(a)に示す場合とは反対側に傾斜する。
このように、ワイパブレード18aは各反転位置の間で往復運動するので、各反転位置においてはリップ部33の傾斜方向が急に切り替えられ、これにより、リップ部33は基部31に対して急激に傾動することになる。
しかしながら、このワイパブレード18aでは、リップ部33のショルダ33bとアーム部36との間にこれらを連結する緩衝部51を設けるようにしたので、反転時にリップ部33が傾動すると、図6(a)、(b)に示すように、ショルダ33bに押されてショルダ33bとアーム部36との間で緩衝部51が弾性変形し、これにより、リップ部33がアーム部36に向けて加える衝撃荷重が緩衝部51に吸収されることになる。つまり、緩衝部51はリップ部33とアーム部36との間で衝撃荷重を吸収するダンパーとして機能し、リップ部33のショルダ33bがアーム部36に加える衝撃荷重を吸収してその荷重を低減させるのである。
また、このワイパブレード18aでは、アーム部36と保持駒23との間には空間部41が形成されるので、反転時にリップ部33が傾動すると、図6(a)、(b)に示すように、アーム部36はショルダ33bに押されて空間部41を狭める方向つまりリップ部33の傾斜を更に大きく許容する方向に弾性変形することになる。これにより、リップ部33がアーム部36に向けて加える衝撃荷重がアーム部36の弾性変形によっても吸収されることになる。つまり、リップ部33の傾動により緩衝部51が弾性変形するとともに、さらにアーム部36が緩衝部51を介してリップ部33のショルダ33bから加えられる荷重を吸収するように弾性変形することになる。これにより、緩衝部51に加えてアーム部36もがダンパーとして機能して、リップ部33のショルダ33bがアーム部36に加える衝撃的な荷重がさらに低減されるのである。特に、アーム部36の先端側には薄肉部36aが設けられているので、荷重が加えられたときにアーム部36がより柔軟に弾性変形して、効果的に衝撃荷重を吸収することができる。
さらに、このワイパブレード18aでは、基部31はその頂面31aが湾曲して形成されることにより保持駒23に対して払拭方向に傾動自在となっているので、反転時にリップ部33に荷重が加わると、その荷重により、基部31は保持駒23に対してリップ部33と同一の方向に傾斜することになる。したがって、リップ部33に加わる荷重は基部31が傾動することによっても吸収されることになる。
このように、このワイパブレード18aでは、アーム部36と緩衝部51の弾性変形により、反転時にリップ部33がアーム部36に加える衝撃的な荷重を吸収することができるので、ブレードラバー22が生じる反転音を低減させることができる。これにより、ワイパ装置13の作動持における騒音を低減することができる。
また、反転時にリップ部33がアーム部36に加える衝撃的な荷重を吸収することができるので、反転時にネック部35に加わる負荷を低減して、ネック部35つまりブレードラバー22の耐久性を向上させるとともに、リップ部33の接触不良による異音やジャダー(振動)を低減することができる。
さらに、このワイパブレード18aでは、当接部38を側壁部23bからフロントガラス12に向けて十分に突出させる、または一対のアーム部36をそれぞれ当接部38に対して払拭方向に十分に長く形成することにより、払拭時や停止時においてもアーム部36は常に当接部38に接触するようになっている。これにより、払拭時に保持駒23に対して傾斜した場合であっても、ラバーホルダ21とブレードラバー22との間に開口部が形成されず、ラバーホルダ21の内部への異物の侵入を防止することができる。
一方、ワイパブレード18aが所定の方向に移動している際にも、払拭抵抗の変化等によりリップ部33に加わる荷重が変動する場合があり、この荷重の変動によりリップ部33が振動すると、拭き残しや異音の原因となる恐れがある。
これに対して、このワイパブレード18aでは、ワイパブレード18aが所定の方向に払拭動作している際においても、リップ部33はそのショルダ33bが緩衝部51を介してアーム部36に接して傾斜角度が規定されているので、リップ部33に加わる荷重の変動に応じてアーム部36と緩衝部51と弾性変形して当該リップ部33の荷重の変動が吸収されることになる。したがって、払拭抵抗の変動などによりリップ部33に加わる荷重が変動しても、リップ部33は常に適切な荷重でフロントガラス12に接することができ、ワイパブレード18aは良好な払拭動作を行うことができる。
図7(a)〜(c)はそれぞれ図4に示すブレードラバーの変形例を示す斜視図である。
図4に示すブレードラバー22では、緩衝部51はリップ部33の両ショルダ33bとアーム部36とを連結する壁状となって当該ブレードラバー22と一体に形成されているが、図7(a)に示すように、緩衝部51をスポンジ等の衝撃吸収材によりブレードラバー22とは別体に形成し、これを接着剤等の接着手段や固定手段等によりブレードラバー22の所定の位置に固定するようにしてもよい。
また、緩衝部51はショルダ33bとアーム部36とを連結する壁状に限らず、例えば図7(b)に示すように、緩衝部51をリップ部33のショルダ33bからアーム部36に向けて突出する壁状として当該ショルダ33bに一体に形成するようにしてもよく、また、例えば図7(c)に示すように、緩衝部51をアーム部36からリップ部33のショルダ33bに向けて突出する壁状として当該アーム部36に一体に形成するようにしてもよい。さらに、これらの場合においても、各緩衝部51をスポンジ等の衝撃吸収剤によりブレードラバー22とは別体に形成し、接着剤等の接着手段や固定手段等により当該ブレードラバー22の所定の位置に固定するようにしてもよい。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、前記実施の形態においては、ラバーホルダ21は保持駒23と棒状ばね部材24とを備えたものとなっているが、これに限らず、複数段のレバーを組み上げて構成される所謂トーナメント式のラバーホルダを備えたワイパブレードや、ブレードラバー22の略半分程度の長さ寸法に形成されるラバーホルダの両端部に設けられる一対の保持部でブレードラバー22を2点保持する所謂2点式のラバーホルダを備えたワイパブレードなど、他の形式のワイパブレードに本発明を適用してもよい。また、これらの場合、緩衝部51をブレードラバー22の長手方向の全体に亘って設けるに限らず、その保持部が設けられる部分にのみ緩衝部51を設けるなど、ブレードラバー22の長手方向の所定の範囲にのみ緩衝部51を設けるようにしてもよい。
また、前記実施の形態においては、タンデム式のワイパ装置13におけるワイパブレード18aに本発明が適用されているが、これに限らず、AS側のワイパブレード18bや対向払拭式等、他の形式のワイパ装置に用いられる他のワイパブレードに適用してもよい。
本発明の一実施の形態であるワイパブレードを備えたワイパ装置の概略を示す説明図である。 図1に示すDR側のワイパブレードの詳細を示す一部切り欠き正面図である。 図2に示すラバーホルダの詳細を示す斜視図である。 図2におけるA−A線に沿う断面図である。 図2に示すブレードラバーの詳細を示す斜視図である。 (a)はワイパブレードが下反転位置から上反転位置に向けて移動する際のブレードラバーの状態を示す断面図であり、(b)はワイパブレードが上反転位置から下反転位置に向けて移動する際のブレードラバーの状態を示す断面図である。 (a)〜(c)はそれぞれ図4に示すブレードラバーの変形例を示す斜視図である。
符号の説明
11 車両
12 フロントガラス
12a,12b 払拭範囲
13 ワイパ装置
14a,14b ワイパ軸
15a DR側のワイパアーム
15b AS側のワイパアーム
16 リンク機構
17 ワイパモータ
18a DR側のワイパブレード
18b AS側のワイパブレード
21 ラバーホルダ
22 ブレードラバー
23 保持駒
23a 基端壁部
23b 側壁部
23c 爪部
24 棒状ばね部材
24a クランク部
25 カバー
26 支持ブロック
27 クリップ
31 基部
31a 頂面
31b 側面
31c 底面
31d 装着溝
32 バーティブラ
33 リップ部
33a エッジ端
33b ショルダ
34 連結部
35 ネック部
36 アーム部
36a 薄肉部
37 保持溝
38 当接部
41 空間部
51 緩衝部

Claims (6)

  1. 車両のワイパアームに取り付けられるラバーホルダと前記ラバーホルダに保持されるブレードラバーとを備え、前記車両のウインドガラスを払拭するワイパブレードであって、
    前記ブレードラバーに設けられ、かつ、前記ウインドガラスに摺接するリップ部と、
    前記ラバーホルダに設けられる保持部に保持される基部と、
    前記リップ部の上部に設けられたショルダに連結されるとともに前記リップ部先端より払拭方向の幅が狭く形成され、前記ショルダを前記基部に傾動自在に連ねるネック部と、
    前記基部と前記ネック部との間に払拭方向両側に突出して設けられ、前記保持部に所定の間隔を空けて対向する一対のアーム部と、
    前記ブレードラバーに一体に設けられて前記アーム部と前記ショルダとを連結し、かつ、前記払拭方向で前記ネック部の両側に配置された一対の緩衝部とを有し、
    前記基部に対して前記リップ部が前記払拭方向に傾動したときに、前記一対の緩衝部のうち前記払拭方向で後側の緩衝部が、前記アーム部と前記ショルダとの間で前記払拭方向で前側に向けて弾性変形するとともに前記ショルダに押されて前記アーム部が弾性変形することを特徴とするワイパブレード。
  2. 請求項1記載のワイパブレードにおいて、前記保持部に前記ウインドガラス側に突出して前記アーム部に接する一対の当接部を設け、それぞれの前記アーム部と前記保持部との間に空間部を形成することを特徴とするワイパブレード。
  3. 請求項1または2記載のワイパブレードにおいて、前記アーム部は前記ネック部から払拭方向に所定距離だけ離れた部分に薄肉部を有することを特徴とするワイパブレード。
  4. 請求項2または3記載のワイパブレードにおいて、前記アーム部が前記当接部に常時接触することを特徴とするワイパブレード。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のワイパブレードにおいて、前記基部の頂面を払拭方向に向けて凸状に湾曲させて形成し、前記基部を前記保持部に対して払拭方向に傾動自在としたことを特徴とするワイパブレード。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のワイパブレードにおいて、前記緩衝部を前記ブレードラバーの長手方向の所定の範囲に形成したことを特徴とするワイパブレード。
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