JP4742451B2 - 走行制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の走行を制御する走行制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の走行を制御する走行制御装置として、特開平2−70535号公報に記載されるように、緩速走行モードが設定されているときにブレーキの踏み込み量を検出し、その踏み込み量に基づいてスロットル開度を変化させて車速を制御する緩速走行制御装置が知られている。この緩速走行制御装置は、予め設定された緩車速で車両を走行させるものであり、ブレーキ操作のみによって車速を制御され、しかも所定車速以上としないので、渋滞走行や車庫入れに適するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この緩速走行制御装置にあっては、車両を目標車速で走行させるためにフォードバック制御によりスロットル開度を操作すると、適切な走行が行えない場合がある。例えば、目標車速で走行させるために、車両が駐車場の縁石を乗り越えるなどの不具合がある。これを避けるためには、高度な周辺監視システムとの連携が必要となる。
【0004】
そこで本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、車両を所定の速度で走行可能としつつ、車両の不適切な走行を防止できる走行制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明に係る走行制御装置は、自動走行可能な車両に搭載されその自動走行制御を行う走行制御装置において、車両が自動走行モードとなったか否かを判定する自動走行判定手段と、自動走行判定手段により前記車両が自動走行モードとなったと判定されたときに、車両を停車させた状態においてエンジンの回転数をアイドリング時より大きい所定の回転数まで増加させる回転数増加手段と、車両を走行させる際に、エンジンの回転数をアイドリング時より大きい所定の回転数に維持しつつ、車両の実車速が予め設定された目標車速となるように前記車両の制動力を制御する制動制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】
また本発明に係る走行制御装置は、所定の回転数にて車両を走行させようとしたときに、所定の回転数における駆動力では車両が走行できない場合、自動走行モードを解除する解除手段を備えたことを特徴とする。
【0007】
また本発明に係る走行制御装置は、前述の解除手段により自動走行モードが解除されたときにその解除情報を車両の運転者に報知する報知手段を備えたことを特徴とする。
【0008】
これらの発明によれば、エンジン回転数を所定の回転数とした状態において、車両の制動力を制御して車両の走行速度が調整され自動走行が行われる。このため、車両の走行路に障害物がある場合に車両が障害物を無理に乗り越えて走行するなどの不適切な走行を未然防止できる。
【0009】
また本発明に係る走行制御装置は、車両の実車速に比例して回転する歯車の回転に基づいて車両の実車速を検出する車速検出手段を備え、制動制御手段が車速検出手段により検出される実車速と目標車速との偏差を積分しその積分結果に基づいて車両の実車速が目標車速となるように車両の制動力を制御することを特徴とする。また、この場合、積分処理としては忘却積分を用いることが望ましい。
【0010】
この発明によれば、実車速と目標車速との偏差を積分処理しその積分結果に基づいて車両の制動力を制御することにより、車両が低速にて自動走行し車速検出の時間間隔が長くなり車速の更新周期が長くなる場合でも、偏差を比例処理する場合に比べ、車両のハンチングを抑制できる。
【0011】
また本発明に係る走行制御装置は、所定の回転数にて車両を走行させる前に、車両に制動力を与えて車両を停止させる車両停止手段を備えたことを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、車両を走行させる前に制動力付与により車両を停止させるため、車両を自動走行させる際に予め設定した走行経路に精度よく追従させることができる。特に、自動駐車装置などに採用した場合に有用である。
【0013】
また本発明に係る走行制御装置は、車両の運転者の加減速操作に応じて目標車速を変更する目標車速変更手段を備えたことを特徴とする。
【0014】
また本発明に係る走行制御装置は、前述の目標車速変更手段が運転者のブレーキペダルの操作により目標車速を下げることを特徴とする。
【0015】
また本発明に係る走行制御装置は、前述の目標車速変更手段が運転者がブレーキペダルを所定量以上踏み込んだときに目標車速をゼロとすることを特徴とする。
【0016】
また本発明に係る走行制御装置は、前述の目標車速変更手段が運転者のアクセル操作により目標車速を上げることを特徴とする。
【0017】
これらの発明によれば、自動走行中に車両の運転者がブレーキ操作又はアクセル操作をすることにより目標車速を変更することができる。このため、運転者の意志を反映した車速にて自動走行が可能となる。
【0018】
また本発明に係る走行制御装置は、車両が自動走行モードとなっているときに車両の運転者がブレーキペダルを所定量以上踏み込んだときに自動走行モードを解除することを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、自動走行中に車両の運転者が所定量以上のブレーキ操作をすることにより自動走行を強制的に終了させることができる。
【0020】
また本発明に係る走行制御装置は、車両が自動走行モードとなったときに、車両の運転者がブレーキペダルを放した後、車両を走行させることを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、車両の運転者のブレーキ操作を通じて自動走行を開始させることができる。
【0022】
また本発明に係る走行制御装置は、前述の制動制御手段が所定の回転数にて車両を走行させる際、車両の制動力を徐々に減じて車両を走行させることを特徴とする。
【0023】
この発明によれば、自動走行を開始する際に制動力が徐々に減じられるため、車両が急発進することを防止できる。
【0024】
また本発明に係る走行制御装置は、車両の走行時には油圧式制動機構を通じて車両に制動力を付与し、車両の走行停止時には機械式制動機構を通じて車両に制動力を付与することを特徴とする。
【0025】
この発明によれば、車両の走行停止時に制動力付与のために油圧を発生させる必要がない。このため、制動力付与のためのエネルギ消費の低減が図れる。
【0026】
また本発明に係る走行制御装置は、エンジンを所定の回転数として車両を走行させたときの車両の加速状態に基づいて車両の走行路が坂路であるか否かを判定する坂路判定手段を備えたことを特徴とする。
【0027】
また本発明に係る走行制御装置は、前述の制動制御手段が坂路判定手段により車両の走行路が坂路であると判定されたときに、車両の加速度から車両の駆動力による加速度分を減じたものを制動力として制御量に付加することを特徴とする。
【0028】
また本発明に係る走行制御装置は、エンジンを所定の回転数として車両を走行させたときに、その走行開始から最初に目標車速を超えたときの車両の実車速のオーバーシュートに基づいて車両の走行路が坂路であるか否かを判定する坂路判定手段を備えたことを特徴とする。
【0029】
また本発明に係る走行制御装置は、前述の制動制御手段が坂路判定手段により車両の走行路が坂路であると判定されたときに、オーバーシュートに応じた所定の制御量にて制動力の制御を行うことを特徴とする。
【0030】
これらの発明によれば、車両が自動走行する走行路が坂路であるか否かが判定可能であり、走行路が坂路の場合でも、適切な車両走行が可能となる。
【0031】
また本発明に係る走行制御装置は、車両の実車速に対応した周期で出力される車輪速と制動制御量に基づいて車両の実車速を検出する車速検出手段を備えたことを特徴とする。
【0032】
この発明によれば、車両が低速走行しており実車速に対応したパルス信号周期が長くなる場合でも、制動による加減速度に基づいて実速度の演算を補完することにより、実車速の検出精度向上を図ることができる。
【0033】
また本発明に係る走行制御装置は、車両が自動走行する走行路の路面状態を検出する路面状態検出手段と、走行路が低μ路であるときに目標車速を下げる目標車速変更手段を備えたことを特徴とする。
【0034】
また本発明に係る走行制御装置は、車両のスリップ率が設定値より大きいときにアンチロック制御を行うことを特徴とする。
【0035】
これらの発明によれば、自動走行中にスリップが防止され、走行安全性が向上する。
【0036】
また本発明に係る走行制御装置は、車両が自動走行モードとなったときに、車両に搭載される所定の電気機器の出力を抑制する出力抑制手段を備えたことを特徴とする。
【0037】
この発明によれば、自動走行時における電力収支の悪化を抑制することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づき、本発明の種々の実施形態について説明する。尚、各図において同一要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
【0045】
(第一実施形態)
図1に本実施形態に係る走行制御装置の構成図を示す。
【0046】
図1に示すように、本実施形態に係る走行制御装置1は、自動走行可能な車両に搭載されその自動走行制御を行うものであり、車両の駐車を支援する自動駐車装置に適用したものである。ここで、「自動走行可能」とは、車両の運転者の加減速操作なしに所定の速度で車両走行が行えることを意味する。この走行制御装置1は、電子制御装置であるECU2を備えている。ECU2は、装置全体の制御を行うものであり、CPU、ROM、RAM、入力信号回路、出力信号回路、電源回路などにより構成され、自動走行制御ルーチンを含む各種の制御ルーチンが記憶されている。
【0047】
ECU2には、車輪速センサ3が接続されている。車輪速センサ3は、車両の車輪の回転に応じた信号を出力するセンサであり、車速検出手段として機能する。ECU2は、車輪速センサ3の出力信号を入力し、その出力信号に基づいて車両の速度、即ち車速を算出する。
【0048】
なお、図1では、一つの車輪速センサ3のみを図示しているが、車両の各車輪に設置される複数の車輪速センサを備えるものであってもよい。この車輪速センサ3としては、例えば、車輪と共に回転する歯車状のロータの近傍に設置される電磁ピックアップ式のものが用いられる。この電磁ピックアップ式のセンサは、歯車部材の歯の移動に伴う電磁界変化を検出するものである。
【0049】
ECU2には、ブレーキ油圧アクチュエータ4が接続されている。ブレーキ油圧アクチュエータ4は、目標油圧であるECU2の制御信号に基づいて、ブレーキ5に加わるブレーキ油圧を増減させるものであり、制動駆動手段として機能する。また、ECU2には、ストップランプスイッチ15が接続されている。
【0050】
ECU2には、エンジン6が接続されている。エンジン6は、アイドルアップ指令であるECU2の制御信号に基づいて、アイドリング時の回転数より大きい所定の回転数にて駆動する。
【0051】
ECU2には、画像処理部7が接続されている。また、画像処理部7には、後方カメラ8、左側方カメラ9、右側方カメラ10、表示部11がそれぞれ接続されている。後方カメラ8は、車両の後方を撮影する後方撮影手段である。左側方カメラ9は、車両の左側方を撮影する左側方撮影手段である。右側方カメラ10は、車両の右側方を撮影する右側方撮影手段である。これらの後方カメラ8、左側方カメラ9及び右側方カメラ10としては、例えば、CCDカメラなどが用いられる。
【0052】
画像処理部7は、後方カメラ8、左側方カメラ9及び右側方カメラ10から出力される撮影信号に基づき撮影画像を処理する画像処理装置である。表示部11は、画像処理部7にて、画像処理された画像などを表示する表示手段であり、後方カメラ8、左側方カメラ9又は右側方カメラ10により撮影された画像などが表示される。
【0053】
ECU2には、自動走行スイッチ12が接続されている。自動走行スイッチ12は、自動走行を開始するためのスイッチである。この自動走行スイッチ12がオンされることにより、車両が自動走行モードとなり、自動走行が可能な状態となる。
【0054】
また、ECU2には、駐車位置入力部13が接続されている。駐車位置入力部13は、駐車位置を入力するものであり、車両の運転者が駐車位置を選択して入力を行い、その入力により自動走行の目標位置が決定され、ECU2により走行経路の演算が行われる。更に、ECU2には、操舵駆動部14が接続されている。操舵駆動部14は、ECU2の制御信号を受けて操舵輪を操舵するものである。
【0055】
次に、本実施形態に係る走行制御装置の動作について説明する。
【0056】
図2に走行制御装置1の動作についてのフローチャートを示す。図2のS10に示すように、自動走行モードとなったか否かが判定される。ここで、「自動走行モード」とは、自動走行可能な状態を意味し、自動走行モードとなることにより車両の自動走行が可能となる。自動走行モードは、自動走行スイッチ12がオンされることにより開始される。また、自動走行モードの開始条件として、自動走行スイッチ12のオン以外の操作などを設定してもよい。
【0057】
S10にて、自動走行モードとなっていないと判定されたときには、制御処理を終了する。一方、S10にて、自動走行モードとなっていると判定されたときには、S12に移行し、駐車位置である目標位置の決定が行われる。目標位置の決定は、例えば、車両の運転者が表示部11の撮影画像を確認しながら駐車位置入力部13を操作することにより行われる。
【0058】
そして、S14に移行し、走行経路演算が行われる。走行経路演算は、目標位置までの車両の走行経路を演算する処理である。そして、S16に移行し、車両停止処理が行われる。車両停止処理は、ECU2からブレーキ油圧アクチュエータ4に駆動信号が出力され、ブレーキ油圧を増加させる処理である。このブレーキ油圧の増加により、車両を確実に停止させることができる。
【0059】
そして、S18に移行し、アイドルアップ処理が行われる。アイドルアップ処理は、ECU2からエンジン6に制御信号を出力し、エンジン6の回転数をアイドリング時の回転数より大きい回転数まで増加させる処理である。そして、S20に移行し、走行開始処理が行われる。走行開始処理は、所定の条件下で車両を自動走行開始させる処理である。走行開始処理の内容の詳細については、後述する。
【0060】
そして、S30に移行し、制動制御処理が行われる。制動制御処理は、所定の回転数でエンジン6を駆動し車両に駆動力を与えつつ、車両の実車速が予め設定された目標車速となるように車両の制動力を制御する処理である。制動制御処理の内容の詳細については、後述する。
【0061】
そして、S40に移行し、車両が走行可能であるか否かが判定される。この判定処理は、車両が走行路の障害物を乗り越えて不適切な走行を防止するための処理であり、車両が走行可能であるか否かは、例えば車両の実車速がゼロでないか否かに基づいて判断される。
【0062】
S40にて、車両が走行可能でないと判定されたときには、S48に移行し、報知処理が行われる。報知処理は、運転者に車両が走行不可能である旨を知らせる処理であり、例えば、所定のランプを点灯させて車両が走行不可能である旨が報知される。
【0063】
一方、S40にて、車両が走行可能であると判定されたときには、S44に移行し、自動走行モードの終了条件が成立したか否かが判定される。自動走行モードの終了条件としては、例えば、車両が目標位置に到達したことが設定される。また、自動走行モードの終了条件としては、運転者がブレーキペダルを所定量以上踏み込んだことが設定される。これにより、運転者のブレーキ操作により自動走行を強制的に終了させることができる。
【0064】
S44にて、自動走行モードの終了条件が成立してないと判定されたときには、S30に戻る。一方、自動走行モードの終了条件が成立したと判定されたときには、自動走行モードが解除され、自動走行制御が終了する。
【0065】
図3に走行開始処理の一例を示す。
【0066】
図4に自動走行制御におけるブレーキ油圧及びブレーキングのタイミングチャートを示す。図3に示すように、走行開始処理は、走行開始条件として、車両の運転者がブレーキペダルを放したことが設定される。S50にて、車両の運転者がブレーキペダルを踏んでいるか否かが判定される。そして、車両の運転者がブレーキペダルを踏んでいると判定されたときには、S50に戻る。一方、車両の運転者がブレーキペダルを踏んでおらずブレーキペダルを放したと判定されたときには、S52に移行する。
【0067】
S52では、ECU2からブレーキ油圧アクチュエータ4に制御信号が出力され、ブレーキ油圧が減圧される(図4の時間t2)。ブレーキ油圧が一定値p1まで減ぜられると、車両が走行し始める(図4の時間t3)。
【0068】
その際、ブレーキ油圧の減圧は、図4の時間t2以降のブレーキ油圧変化に示すように、急激にならないように徐々に行われる。例えば、ECU2からブレーキ油圧アクチュエータ4に出力される制御信号として、ステップ入力にローパスフィルタをかけた信号を用いる。S52のブレーキ油圧の減圧後、走行開始処理を終了する。
【0069】
図5に制動制御処理の一例を示す。
【0070】
図5のS60に示すように、制動制御処理は、まず、車輪速の読み込みが行われる。この車輪速の読み込みは、車輪速センサ3の出力信号に基づいて行われる。そして、S62に移行し、車輪速に基づいて車両の実車速が演算される。そして、S64に移行し、実車速と予め設定される目標車速との偏差が演算される。ここで、目標車速は、例えば、0.25〜3.0kmの速度に設定される。
【0071】
そして、S66に移行し、演算された偏差が予め設定された設定値Aより大きいか否かが判定される。偏差が設定値Aより大きくないと判定されたときには、制動制御処理を終了する。一方、偏差が設定値Aより大きいと判定されたときには、S68に移行し、偏差の積分処理が行われる。
【0072】
この積分処理に用いる積分器としては、例えば、Z/(Z−1)が用いられる。ここで、Zは遅れ演算子である。この積分器Z/(Z−1)によれば、図6に示すように、高周波成分に対しゲインが小さい特性が得られる。また、積分器として、忘却積分器Z/(Z−a)を用いてもよい。但し、0<a<1である。忘却積分器によれば、図7に示すように、低周波成分のゲインも小さく抑えた特性が得られる。また、図8に走行制御装置1における制御系のブロック線図を示す。
【0073】
そして、図5のS70に移行し、積分された偏差に基づく制御信号がECU2からブレーキ油圧アクチュエータ4に出力され、ブレーキ油圧アクチュエータ4の作動により車両に制動力が付与される。そして、制動制御処理を終了する。
【0074】
以上のように、本実施形態に係る走行制御装置1によれば、エンジン6の回転数をアイドリング時より大きい所定の回転数とし車両に所定の駆動力を与えた状態において、車両の制動力を制御して車両の走行速度が調整され自動走行が行われる。このため、車両の走行路に障害物がある場合に車両が障害物を無理に乗り越えて走行するなどの不適切な走行を未然防止できる。
【0075】
また、所定の回転数における駆動力では車両が走行できないときに自動走行モードを解除する場合、その解除情報を車両の運転者に報知することにより、運転者は自動走行する走行路に障害物などがあることを容易に認識できる。
【0076】
また、実車速と目標車速との偏差を積分処理しその積分結果に基づいて車両の制動力を制御することにより、車両が低速にて自動走行し車速検出の時間間隔が長くなり車速の更新周期が長くなる場合でも、偏差を比例処理する場合に比べ、車両のハンチングを抑制できる。例えば、実車速の検出手段が実車速に比例して回転する歯車の回転に基づき実車速を検出する電磁ピックアップ式の車輪速センサ3である場合、車両が低速(例えば、0.25〜3.0km/h)にて自動走行するとECU2に入力される車輪速センサ3の出力信号の更新周期が長くなる。歯車の歯数が50程度の場合、更新周期が100ms以上となる。このような長周期で車両に制動力が与えられると、車両がハンチングを起こすおそれがある。その対策として、実車速と目標車速との偏差を積分処理しその積分結果に基づいて車両の制動力を与えることにより、偏差を比例処理しその結果に基づいて車両の制動力を与えた場合に比べ、その制動量の急激な変化が抑制される。このため、車両のハンチングを抑制できる。
【0077】
また、積分処理としては忘却積分を用いることにより、図7に示すように低周波成分のゲインが0dBに近くなるため、低周波成分における位相遅れが改善され、運転者に違和感を与えない走行が可能となる。
【0078】
また、所定の回転数にて車両を自動走行させる前に車両に制動力を与えて車両を停止させることにより、車両を自動走行させる際に予め設定した走行経路に精度よく追従させることができる。特に、自動駐車装置などに採用した場合に有用である。
【0079】
また、車両が自動走行モードとなっているときに、車両の運転者がブレーキペダルを所定量以上踏み込んだときに自動走行モードを解除することにより、自動走行中に車両の運転者が所定量以上のブレーキ操作をすることにより自動走行を強制的に終了させることができる。
【0080】
また、車両が自動走行モードとなったときに車両の運転者がブレーキペダルを放した後に車両を走行させることにより、車両の運転者のブレーキ操作を通じて自動走行を開始させることができる。
【0081】
また、所定のエンジン回転数にて車両を自動走行させる際、車両の制動力を徐々に減じて車両を走行させることにより、車両が急発進することを防止できる。
【0082】
(第二実施形態)
次に第二実施形態に係る走行制御装置について説明する。
【0083】
本実施形態に係る走行制御装置は、図1に示す第一実施形態に係る走行制御装置1と同様な構造を有するものであるが、自動走行における目標車速を変更する目標車速変更手段を備えている点で異なるものである。
【0084】
図9に本実施形態に係る走行制御装置の動作についてのフローチャートを示す。
【0085】
図9に示すように、S10にて自動走行モードか否かが判定され、S12にて目標位置の決定が行われ、S14にて走行経路演算が行われ、S16にて車両停止処理が行われ、S18にてアイドルアップ処理が行われ、S20にて走行開始処理が行われ、S30にて制動制御処理が行われる。これらS10〜S30の各処理は、第一実施形態にて説明したものと同様に行われる。
【0086】
そして、S30にて制動制御処理の終了後、S32に移行し、目標車速変更処理が行われる。目標車速変更処理は、運転者の意志により目標車速を変更を行う処理である。この目標車速変更処理の詳細については、後述する。
【0087】
そして、目標車速変更処理の終了後、S40にて走行可能か否かが判定され、走行可能であると判定されたときには自動走行モードの終了条件が成立したか否かが判定される(S44)。一方、S40にて走行可能でないと判定されたときには報知処理が行われる(S48)。これらS40、44、48の各処理も、第一実施形態にて説明したものと同様に行われる。そして、S44にて自動走行モードの終了条件が成立したとき又はS48にて報知処理を終了したとき、自動走行制御を終了する。
【0088】
図10に目標車速変更処理のフローチャートを示す。
【0089】
図10のS80に示すように、ストップランプスイッチ15がオンとなったか否かが判定される。ここで、ストップランプスイッチ15がオンとは、緩ブレーキ操作がなされたことを意味する。また、緩ブレーキ操作とは、図2のS44にて自動走行モードの終了条件として設定される所定の踏み込み量を超えないようなブレーキ操作を意味する。
【0090】
S80にて、ストップランプスイッチ15がオンとなっていないと判定されたときには、処理を終了する。一方、ストップランプスイッチ15がオンとなったと判定されたときには、S82に移行し、目標車速が低減される。例えば、ブレーキペダルが踏まれている間、一定時間間隔で段階的に目標車速が低下する。そして、目標車速を低減した後、S80に戻る。
【0091】
このような目標車速変更処理によれば、自動走行中に運転者が車両の速度が速いと感じたとき、運転者の意志により車速を遅くすることができ、運転者の違和感を低減できる。
【0092】
また、この目標車速変更処理において、低減した目標車速を設定値としてメモリに記憶させてもよい。
【0093】
例えば、図11に示すように、目標車速を低減した後(S82)、S84に移行し、最新の目標車速をメモリに記憶する。このような記憶処理を行うことにより、運転者の運転感覚に適合した自動走行が可能となる。
【0094】
更に、この目標車速変更処理において、ブレーキングにより低下した速度を目標車速としてもよい。
【0095】
例えば、図12に示すように、ストップランプスイッチ15がオンとなったときに、S86に移行し、運転者のブレーキ操作により低下したその時の速度が目標車速とされる。
【0096】
このような目標車速変更処理によれば、運転者が現実の車速に応じて目標車速を設定することができるため、自己の運転感覚に適合した目標車速の選択が容易に行える。
【0097】
ところで、目標車速変更処理として目標車速を低減する場合について説明したが、目標車速を増加させるものであってもよい。
【0098】
図13に目標車速を増加させる場合の目標車速変更処理のフローチャートを示す。
【0099】
図13のS90に示すように、アクセル操作があったか否かが判定される。アクセル操作とは、例えば、運転者によるアクセルペダルの踏み込みなどである。S90にて、アクセル操作がないと判定されたときには、処理を終了する。一方、S90にて、アクセル操作があったと判定されたときには、S92に移行し、目標車速が増加される。例えば、アクセルペダルが踏まれている間、一定時間間隔で段階的に目標車速が増加する。そして、目標車速を増加した後、S90に戻る。
【0100】
このような目標車速変更処理によれば、自動走行中に運転者が車両の速度が遅いと感じたとき、運転者の意志により車速を速くすることができ、運転者の違感を低減できる。
【0101】
また、この目標車速変更処理において、増加した目標車速を設定値としてメモリに記憶させてもよい。
【0102】
例えば、図14に示すように、目標車速を増加した後(S92)、S94に移行し、最新の目標車速をメモリに記憶する。このような記憶処理を行うことにより、運転者の運転感覚に適合した自動走行が可能となる。
【0103】
更に、この目標車速変更処理において、アクセル操作により速まった速度を目標車速としてもよい。
【0104】
例えば、図15に示すように、アクセル操作があったときに、S96に移行し、運転者のアクセル操作により増加したその時の速度が目標車速とされる。
【0105】
このような目標車速変更処理によれば、運転者が現実の車速に応じて目標車速を設定することができるため、自己の運転感覚に適合した目標車速の選択が容易に行える。
【0106】
以上のように、本実施形態に係る走行制御装置によれば、自動走行中に車両の運転者がブレーキ操作又はアクセル操作をすることにより目標車速を変更することができる。このため、運転者の意志を反映した車速にて自動走行が可能となる。
【0107】
(第三実施形態)
次に第三実施形態に係る走行制御装置について説明する。
【0108】
本実施形態に係る走行制御装置は、図1に示す第一実施形態に係る走行制御装置1と同様な構造を有するものであるが、自動走行する走行路の坂路判定を行い、坂路である場合に制動処理において坂路に応じた制動を行う点で異なるものである。
【0109】
図16に本実施形態に係る走行制御装置の動作についてのフローチャートを示す。
【0110】
図16に示すように、S10にて自動走行モードか否かが判定され、S12にて目標位置の決定が行われ、S14にて走行経路演算が行われ、S16にて車両停止処理が行われ、S18にてアイドルアップ処理が行われ、S20にて走行開始処理が行われる。これらS10〜S20の各処理は、第一実施形態にて説明したものと同様に行われる。
【0111】
そして、S20にて走行開始処理の終了後、S22に移行し、坂路判定処理が行われる。坂路判定処理は、車両が走行する走行路が坂路であるか判定する処理である。坂路判定処理の詳細については、後述する。
【0112】
S22にて坂路判定処理が行われた後、S30に移行し、制動制御処理が行われる。この制動制御処理は、図5に示す第一実施形態の制動制御処理とほぼ同様に行われるが、S70の制動処理にて、車両の走行路が坂路である場合にそれを考慮して制動が行われる。この制動処理の詳細については、後述する。
【0113】
そして、S30にて制動制御処理の終了後、S32にて目標車速変更処理が行われ、S40にて走行可能か否かが判定され、走行可能であると判定されたときには自動走行モードの終了条件が成立したか否かが判定される(S44)。一方、S40にて走行可能でないと判定されたときには報知処理が行われる(S48)。S32の目標車速変更処理は、第二実施形態にて説明したものと同様に行われる。また、S40、S44、S48の各処理は、第一実施形態にて説明したものと同様に行われる。そして、S44にて自動走行モードの終了条件が成立したとき又はS48にて報知処理が終了したときに、自動走行制御を終了する。
【0114】
図17に坂路判定処理のフローチャートを示す。
【0115】
図17のS100に示すように、坂路判定処理は、まず、車両の加速度検出が行われる。この加速度は、車輪速センサ3の出力信号に基づいて得られた車速を微分して算出すればよい。また、車両に加速度センサを取り付け、その加速度センサの出力から検出してもよい。
【0116】
そして、S102に移行し、車両の加速度が予め設定される設定値Bより大きいか否かが判定される。車両の加速度が設定値Bより大きくないと判定されたときには、坂路判定処理を終了する。一方、車両の加速度が設定値Bより大きいと判定されたときには、S104に移行し、車両の走行路が下り坂の坂路であると判断し、坂路フラグをセットする。そして、坂路判定処理を終了する。
【0117】
このような坂路判定処理によれば、車両の加速状態に基づいて走行路が下り坂の坂路であるか否かを判定することができる。
【0118】
なお、本実施形態に係る走行制御装置において、坂路判定処理は、図17に示す処理のほか、以下の図18、19に示すような処理であってもよい。
【0119】
図18、19に他の坂路判定処理のフローチャートを示す。
【0120】
図18のS110に示すように、坂路判定処理は、まず、車速偏差の演算が行われる。車速偏差は、予め設定される目標車速から車両の実車速を減じることにより算出される。
【0121】
そして、S112に移行し、実車速が目標車速より大きいか否かが判定される。実車速が目標車速より大きくないと判定されたときには、坂路判定処理を終了する。一方、実車速が目標車速より大きいと判定されたときには、S114に移行し、その時の車速偏差が設定値Cより大きいか否かが判定される。
【0122】
S114にて、車速偏差が設定値Cより大きくないと判定されたときには、坂路判定処理を終了する。一方、車速偏差が設定値Cより大きいと判定されたときには、走行開始から最初に目標車速を超えたときの実車速のオーバーシュートが大きいことから、下り坂の坂路であると判断し、S116に移行して坂路フラグをセットする。そして、坂路判定処理を終了する。
【0123】
このような図18に示す坂路判定処理によれば、車速が低速(例えば、0.25〜3.0km/h)である場合でも確実に坂路判定が行えるため、低速走行時の坂路判定に有効である。
【0124】
ところで、図19の坂路判定処理では、まず、タイマが起動される(S120)。そして、S122に移行し、実車速が予め設定された設定値Dより小さいか否かが判定される。実車速が設定値Dに対し小さいと判定されたときには、S124に移行し、タイマにおける時間計測が行われる。そして、S122に戻る。
【0125】
一方、S122にて、実車速が設定値Dに対し小さくないと判定されたときには、S126に移行し、タイマの経過時間が予め設定される設定時間Tより短いか否かが判定される。タイマの経過時間が設定時間Tに対し短くないと判定されたときには、坂路判定処理を終了する。
【0126】
一方、S126にて、タイマの経過時間が設定時間Tより短いと判定されたときには、急激に速度が増したことから下り坂の坂路であると判断し、S128に移行して坂路フラグをセットする。そして、坂路判定処理を終了する。
【0127】
このような図19に示す坂路判定処理によれば、図18に示す坂路判定処理と同様に、車速が低速(例えば、0.25〜3.0km/h)である場合でも確実に坂路判定が行えるため、低速走行時の坂路判定に有効である。
【0128】
なお、図17〜図19における坂路判定処理では、下り坂の坂路であるか否かを判定する処理について説明したが、これらの処理は、上り坂の坂路であるか否かを判定するものにも適用できる。例えば、図17〜図19における坂路判定処理において加速度を減速度として処理を行うことにより、車両の走行路が上り坂であるか否かを判定が可能となる。
【0129】
図20に制動処理のフローチャートを示す。
【0130】
制動処理は、図20のS150に示すように、自動制御用ブレーキ油圧の演算を行われる。この自動制御用ブレーキ油圧は、実車速と目標車速との偏差を積分したもの(図5のS68参照)に基づいて演算される。
【0131】
そして、S152に移行し、車両の走行路が下り坂の坂路であるか否かが判定される。この判定は、坂路フラグがセットされているか否かにより行われる。そして、S152にて、車両の走行路が下り坂の坂路でないと判定されたときには、目標ブレーキ油圧として自動制御用ブレーキ油圧がセットされる。そして、S160に移行する。
【0132】
一方、S152にて車両の走行路が下り坂の坂路であると判定されたときには、S156に移行し、補正ブレーキ油圧が演算される。この補正ブレーキ油圧は、車両の加速度から既定値であるデフォルト加速度を減じ、所定の係数を乗じることにより、演算される。ここで、所定の係数とは、加速度を油圧に変換するための係数である。
【0133】
そして、S158に移行し、目標ブレーキ油圧として、自動制御用ブレーキ油圧と補正ブレーキ油圧とを加算したものがセットされる。そして、S160に移行し、目標ブレーキ油圧に応じた制御信号がブレーキ油圧アクチュエータ4に出力される。これにより、その制御信号に従ってブレーキ油圧アクチュエータ4が作動し、車両に制動力が付与される。そして、制動処理を終了する。
【0134】
図21に本実施形態に係る走行制御装置における自動走行制御系のブロック線図を示す。
【0135】
図21に示すように、本実施形態に係る走行制御装置では、実車速を微分して加速度を検出し坂路補正した目標ブレーキ油圧をブレーキ油圧アクチュエータ4に加えて制動制御している。このため、坂路補正をしない場合に比べ、坂路でない走行路の制動制御性に優れている。例えば、坂路が下り勾配である場合、車両に坂路でない場合の通常の制動力が与えられると、車両が大きく加速し十分な制動力が確保できず、目標車速を一時的に大きく超えるおそれがある。これに対し、坂路補正を行うことにより、坂路による目標車速を大きく超えることなく目標車速に近いところで制御可能となり、安定した自動走行が可能となる。
【0136】
また、本実施形態に係る走行制御装置として、図22に示すように、実車速を微分して加速度を検出し、その加速度に基づいて坂路判定し、坂路であるか否かにより非線形的に一定の補正値を自動制御用ブレーキ油圧に加算し、目標車速に追従させるものであってもよい。
【0137】
更に、本実施形態に係る走行制御装置として、図23に示すように、車速偏差に基づいて坂路であるか否かを判定し、その判定結果に応じて積分器とゲインを有するコントローラの出力に補正を加えて目標車速とするものであってもよい。
【0138】
これら図22、23に示す制御系を有する走行制御装置であっても、図21に示す制御系を有する走行制御装置と同様な作用効果が得られる。
【0139】
以上のように、本実施形態に係る走行制御装置によれば、車両が自動走行する走行路が坂路であるか否かが判定可能であり、走行路が坂路の場合でも、適切な車両走行が可能となる。
【0140】
(第四実施形態)
次に第四実施形態に係る走行制御装置について説明する。
【0141】
本実施形態に係る走行制御装置は、第一実施形態に係る走行制御装置とほぼ同様な構成を有するものであるが、電磁ピックアップ式の車輪速センサ3により車輪速を検出しつつ、低速においても車速を精度良く検出可能である点で異なっている。
【0142】
図24に本実施形態に係る走行制御装置における制動制御処理のフローチャートを示す。なお、本実施形態に係る走行制御装置における自動走行制御は、図2に示す第一実施形態に係る走行制御装置と同様に行われる。
【0143】
図24に示すように、本実施形態に係る走行制御装置における制動制御処理は、まず、S60にて車輪速の読み込みが行われる。車輪速の読み込みは、電磁ピックアップ式の車輪速センサ3の出力に基づいて行われる。そして、S61に移行し、ブレーキ油圧の読み込みが行われる。ブレーキ油圧の読み込みは、例えば、油圧センサの出力に基づいて行われる。
【0144】
そして、S63に移行し、車輪速及びブレーキ油圧に基づいて車両の実車速が演算される。例えば、実車速をVとすると、その実車速Vは、次の式(1)により演算される。
V=Vw+a・t ‥‥(1)
【0145】
ここで、Vwは車輪速の読み込みデータであり、aはブレーキ油圧の読み込みデータに基づく加速度(減速する場合も含む)であり、tは車輪速Vwの読み込み時からの時間である。
【0146】
そして、S64に移行し、実車速と予め設定される目標車速との偏差が演算される。そして、S66に移行し、演算された偏差が予め設定された設定値Aより大きいか否かが判定される。偏差が設定値Aより大きくないと判定されたときには、制動制御処理を終了する。一方、偏差が設定値Aより大きいと判定されたときには、S68に移行し、偏差の積分処理が行われる。
【0147】
そして、S70に移行し、積分された偏差に基づく制御信号がECU2からブレーキ油圧アクチュエータ4に出力され、ブレーキ油圧アクチュエータ4の作動により車両に制動力が付与される。そして、制動制御処理を終了する。
【0148】
このような制動制御処理によれば、S63にて一定の演算周期tで実車速を演算できるため、電磁ピックアップ式の車輪速センサ3を用いて車輪速を検出する場合であっても、低速走行時に精度良く実車速を演算することができる。
【0149】
例えば、図25に示すように、横軸を時間、縦軸を車速とした場合に、電磁ピックアップ式の車輪速センサ3を用いて車輪速を検出する場合、車速が遅くなるに連れて、歯車状のロータの回転も遅くなり、車輪速Vwの読み込み間隔twが長くなる。このため、車輪速Vwにのみ基づき実車速を演算すると、微低速時には更新周期が長くなり実車速の精度が低下する。
【0150】
そこで、本実施形態に係る走行制御装置では、車輪速Vwの読み込み時からの経過時間tにブレーキ油圧の読み込みデータに基づく加速度aを乗じたもの(a・t)を車輪速Vwに加算することにより、車輪速Vwの読み込み間隔twより短い間隔で実車速を算出すること可能である。従って、車両の実車速を精度良く演算することができる。
【0151】
以上のように、本実施形態に係る走行制御装置によれば、車両の実車速に対応して出力される車輪速センサ3の車輪速Vwと制動制御量であるブレーキ油圧に基づいて実車速を検出することにより、実車速の検出精度向上を図ることができる。
【0152】
(第五実施形態)
次に第五実施形態に係る走行制御装置について説明する。
【0153】
本実施形態に係る走行制御装置は、第一実施形態に係る走行制御装置とほぼ同様な構成を有するものであるが、車両の走行路が低μ路であるか否かを判定し、その判定結果に応じて目標車速を変更し又はアンチロック制御を行う点で異なっている。
【0154】
図26に本実施形態に係る走行制御装置における自動走行制御のフローチャートを示す。図26に示すように、S10にて自動走行モードか否かが判定され、S12にて目標位置の決定が行われ、S14にて走行経路演算が行われ、S16にて車両停止処理が行われ、S18にてアイドルアップ処理が行われ、S20にて走行開始処理が行われる。これらS10〜S20の各処理は、第一実施形態にて説明したものと同様に行われる。
【0155】
そして、S20にて走行開始処理の終了後、S24に移行し、低μ路処理が行われる。低μ路処理は、車両の走行路が低μ路であるか否かを判定し、その判定結果に応じて目標車速を変更する処理である。低μ路処理の詳細については、後述する。
【0156】
S24にて低μ路処理が行われた後、S30に移行し、制動制御処理が行われる。この制動制御処理は、図5に示す第一実施形態の制動制御処理と同様に行われる。そして、S32にて目標車速変更処理が行われ、S40にて走行可能か否かが判定され、走行可能であると判定されたときには自動走行モードの終了条件が成立したか否かが判定される(S44)。一方、S40にて走行可能でないと判定されたときには報知処理が行われる(S48)。S32の目標車速変更処理は、第二実施形態にて説明したものと同様に行われる。また、S40、S44、S48の各処理は、第一実施形態にて説明したものと同様に行われる。そして、S44にて自動走行モードの終了条件が成立したとき又はS48にて報知処理が終了したときに、自動走行制御を終了する。
【0157】
図27に低μ路処理のフローチャートを示す。
【0158】
低μ路処理は、図27に示すように、まず、S180にて車両の走行路が低μ路か否かが判定される。低μ路か否かの判断は、車輪速センサ3による車輪速などに基づいて行われる。S180にて、車両の走行路が低μ路でないと判定されたときには、処理を終了する。
【0159】
一方、S180にて車両の走行路が低μ路であると判定されたときには、S182に移行し、目標車速が低く変更される。例えば、現在の目標車速にゼロより大きく1より小さい係数αを乗じたものが目標車速として設定される。そして、処理を終了する。
【0160】
このような低μ路処理によれば、車両の走行路が低μ路であり、車両の制動性能が低下した場合であっても、目標車速が低く設定されるため、安全な走行が確保できる。
【0161】
また、本実施形態に係る走行制御装置において、走行路が低μ路である場合に一定条件下でアンチロック制御を行うことが望ましい。
【0162】
図28に制動処理のフローチャートを示す。
【0163】
図28のS200に示すように、制動処理は、まず、車輪速の演算が行われる。そして、S202に移行し、車体速の演算が行われる。この車体速は、車輪速に基づいて推定することにより算出される。
【0164】
そして、S204に移行し、車両の走行路が低μ路でないかどうかが判定される。車両の走行路が低μ路であると判定されたときには、S206に移行し、スリップ率が演算される。そして、スリップ率が設定値であるβより小さいか否かが判定される(S208)。設定値βは、0<β<1に設定される。
【0165】
S208にてスリップ率が設定値βより小さくないと判定されたときには、S214に移行し、アンチロック制御が行われる。一方、S208にてスリップ率が設定値βより小さいと判定されたときには、ヨーレートの検出が行われる(S210)。そして、S212に移行し、車輪速がゼロであり、かつ、ヨーレートが設定値γより小さいか否かが判定される。
【0166】
S212にて車輪速がゼロであり、かつ、ヨーレートが設定値γより小さいと判定されたときには、S216に移行する。一方、S212にて車輪速がゼロでなく又はヨーレートが設定値γより小さくないと判定されたときには、S214に移行する。
【0167】
ところで、S204にて、車両の走行路が低μ路でないと判定されたときには、S216、218に移行し、通常の制動処理が行われる。すなわち、自動制御用ブレーキ油圧演算が行われ、その演算された自動制御用ブレーキ油圧に応じた制御信号がブレーキ油圧アクチュエータ4に出力される。これにより、その制御信号に従ってブレーキ油圧アクチュエータ4が作動し、車両に制動力が付与される。そして、制動処理を終了する。
【0168】
以上のように、本実施形態に係る走行制御装置によれば、走行路の路面状態を検出しその走行路が低μ路であるときに目標車速を下げることにより、自動走行中のスリップが防止され、自動走行の安全性を確保できる。
【0169】
また、車両のスリップ率が設定値より大きくなったときにアンチロック制御を行うことにより、自動走行中のスリップが防止され、自動走行の安全性を確保できる。
【0170】
(第六実施形態)
次に第六実施形態に係る走行制御装置について説明する。
【0171】
本実施形態に係る走行制御装置は、第一実施形態に係る走行制御装置とほぼ同様な構成を有するものであるが、車両停止時にパーキングブレーキを用いて車両に制動力を与える点で異なっている。
【0172】
図29に本実施形態に係る走行制御装置における車両停止処理のフローチャートを示す。図29に示すように、車両停止処理は、S300にて、ブレーキモータ(図示なし)が駆動されブレーキ系統のポンプ(図示なし)が作動し、ブレーキ油圧が増加される。
【0173】
そして、S302に移行し、電動パーキングブレーキ(電動PKB)が作動し、車両に制動力が付与される。そして、S304に移行し、ブレーキモータが停止される。そして、車両停止処理を終了する。
【0174】
この車両停止処理によれば、ブレーキ油圧の確保のためにブレーキモータの駆動を継続する必要がない。従って、長時間にわたりモータ電流が消費されることが防止され、モータの耐久性の向上及びバッテリの電流消費の低減が図れる。
【0175】
なお、車両の電動パーキングブレーキが装備されおらず、手動のパーキングブレーキが装備されている場合には、車両停止処理において、ブレーキ油圧が増加されたときに、パーキングブレーキが引かれたときにモータを停止させることにより、前述と同様にして、長時間にわたりモータ電流が消費されることを防止でき、モータの耐久性の向上及びバッテリの電流消費の低減が図れる。
【0176】
(第七実施形態)
次に第七実施形態に係る走行制御装置について説明する。
【0177】
本実施形態に係る走行制御装置は、第一実施形態に係る走行制御装置とほぼ同様な構成を有するものであるが、自動走行モード中に車両に搭載される所定の電気機器の出力を抑制する出力抑制手段を備えた点で異なっている。
【0178】
図30に本実施形態に係る走行制御装置の動作についてのフローチャートを示す。図30に示すように、本実施形態に係る走行制御装置では、制動制御処理(S30)の前に出力抑制処理が行われる(S26)。
【0179】
出力抑制処理は、車両の走行駆動力が変動しないように、高負荷の電気部品であるエアコンやオーディオのアンプなどの出力を抑制する処理である。例えば、自動走行中では、エアコンやオーディオのアンプなどの電気部品の出力を低減させる。これにより、一定の車両の走行駆動力を確保することができる。
【0180】
以上のように、本実施形態に係る走行制御装置によれば、自動走行時における電力収支の悪化を抑制することができる。
【0181】
(第八実施形態)
次に第八実施形態に係る走行制御装置について説明する。
【0182】
本実施形態に係る走行制御装置は、第一実施形態に係る走行制御装置とほぼ同様な構成を有するものであるが、自動走行モード中に車両に搭載される所定の電気機器の出力に応じてエンジン回転数を増加させるエンジン回転制御手段を備えた点で異なっている。
【0183】
図31に本実施形態に係る走行制御装置の動作についてのフローチャートを示す。図31に示すように、本実施形態に係る走行制御装置では、制動制御処理(S30)の前にエンジン回転制御処理が行われる(S28)。
【0184】
エンジン回転制御処理は、車両の走行駆動力が変動しないように、電気負荷の増加に合わせてエンジン回転数を増加させる処理である。例えば、エアコン、ギヤ駆動用の発電機の作動などにより電気負荷が増加したとき、その電気負荷の増加分に合わせてエンジン回転数を増加させる。これにより、電気機器の出力が増加しても、一定の車両の走行駆動力を確保することができる。
【0185】
以上のように、本実施形態に係る走行制御装置によれば、自動走行時における電力収支の悪化を抑制することができる。
【0186】
なお、上述した第一実施形態から第八実施形態においては、自動駐車装置を例にとって説明したが、本発明に係る走行制御装置はこれらの実施形態に限られるものではなく、例えば画面や音声で目標軌跡や舵角などのガイドを受けながら運転者が駐車操作を行う駐車アシストシステムや渋滞走行のような低速走行に適用してもよい。このようにすれば、頻繁な加減速を伴う低速走行時であっても、ブレーキペダルのみの操作で目標車速以下の低速走行を容易に行うことができる。
【0187】
(第九実施形態)
次に第九実施形態に係る走行制御装置について説明する。
【0188】
本実施形態に係る走行制御装置は、車両の車速を運転者のブレーキ操作により調整するものであり、その点で目標車速となるように車速を自動的に加減速制御する第一実施形態から第八実施形態までに係る走行制御装置と異なっている。
【0189】
図32は、本実施形態に係る走行制御装置の構成概要図である。本図に示すように、走行制御装置1には、緩速走行モードスイッチ12aが設けられている。緩速走行モードスイッチ12aは、車両を緩速で走行させる緩速走行モードとするためのスイッチである。
【0190】
ここで、「緩速走行モード」とは、アイドリング時の駆動トルク(クリープトルク)よりもある程度高い所定の駆動力により、アクセル操作なしでも緩速で走行可能なモードを意味する。また、ここでいう緩速とは、この所定の駆動力の下でアクセルペダルを操作することなくブレーキペダルを操作して平坦路を走行する場合の車速を意味し、例えば所定の駆動力の下でブレーキを踏み込まずに平坦路を走行すると20km/hの車速になる場合には、約20km/h以下の車速領域を意味することになる。
【0191】
この緩速走行モードスイッチ12aがオンされることにより、車両が緩速走行モードとなり、緩速走行が行われる。
【0192】
次に、本実施形態に係る走行制御装置の動作を説明する。
【0193】
図33は、本実施形態に係る走行制御装置の動作を示すフローチャートである。本図のS400に示すように、緩速走行モードとなったか否かが判定される。
【0194】
緩速走行モードは、緩速走行スイッチ12aがオンされ、かつ、車両の実車速Vが所定の速度V1以下であることにより、開始される。所定の速度V1は、ECU2に予め設定される設定速度であり、上述した所定の駆動力の下でアクセルもブレーキも操作せずに平坦路を走行する場合の車速以下の速度、すなわち緩速走行モードで平坦路を走行する場合の速度範囲内の値に設定される。
【0195】
本実施形態においては、前進方向に比べて後進方向の所定の駆動力を小さく設定しており、ブレーキを踏んでいない状態では、前進方向の所定の駆動力の下で平坦路を走行すると約20km/hの車速となり、後進方向の所定の駆動力の下で平坦路を走行すると約10km/hの車速となる。このため、前進方向の所定の速度V1は、20km/h以下の値として10km/h、後進方向の所定の速度V1は、10km/h以下の値として5km/hに設定される。
【0196】
このとき、緩速走行スイッチ12aのオンに代えて、その他の操作などを緩速走行モードの開始条件の一つとしてもよい。例えば、ブレーキペダルが踏み込まれ、車速が実質的にゼロであり、変速機が前進状態から後進状態又は後進状態から前進状態に切換操作されたことを緩速走行モードの開始条件とすることも可能である。
【0197】
S400にて、緩速走行モードとなっていないと判定されたときには、制御処理を終了する。一方、S400にて、緩速走行モードとなっていると判定されたときには、S402に移行し、アイドルアップ処理が行われる。アイドルアップ処理は、ECU2からエンジン6に制御信号を出力し、クリープトルクよりもある程度高い所定の駆動力を発生するようにエンジン6の回転数をアイドリング時の回転数より大きい回転数まで増加させる処理である。
【0198】
このアイドルアップが行われることより、エンジン6の回転数がアイドリング時より高まり、車両に所定の走行駆動力が継続して与えられ、緩速にて走行可能となる。緩速にて車両が走行しているときに、運転者がブレーキ操作することにより、車両の走行速度を所定の駆動力の範囲内で調整することができる。なお、アイドルアップ時において、運転者がブレーキペダルを踏ん込んでおり車両が停止しているときには、ブレーキペダルが放されることにより、車両が緩速走行し始める。
【0199】
そして、S404に移行し、実車速Vが設定速度V2以上であるか否かが判定される。設定速度V2は、ECU2に予め設定される速度であり、緩速走行モードにおける上限速度として緩速走行モードでブレーキを踏み込まず平坦路を走行する場合の車速に所定のヒステリシスを加えた値が設定される。本実施形態においては、前進方向の所定の駆動力の下でブレーキをオフとして平坦路を走行すると約20km/hの車速となり、後進方向の所定の駆動力の下で平坦路を走行する約10km/hの車速となる。このため、前進方向の設定速度V2は、20km/hに対し所定のヒステリシスとして10%を加えた22km/hに設定され、後進方向の設定速度V2は、10km/hに対し所定のヒステリシスとして10%を加えた11km/hに設定される。
【0200】
実車速Vが設定速度V2以上でないと判定されたときには、S410に移行する。一方、実車速Vが設定速度V2以上であると判定されたときには、S406に移行し、制動制御処理が行われる。
【0201】
制動制御処理は、車両の車速を設定速度V2より遅くなるように強制的にブレーキをかける処理である。すなわち、ECU2からブレーキ油圧アクチュエータ4に制御信号が出力され、ブレーキ油圧アクチュエータ4が作動し、車両の実車速Vが設定速度V2より遅くなるように車両が制動される。
【0202】
そして、S408に移行し、警告処理が行われる。警告処理は、運転者に強制的制動が行われていることを知らせる処理であり、例えば、インストルメントパネルの表示、信号音や音声の発生などを通じて行われる。そして、S410に移行し、緩速走行モードの解除条件が成立しているか否かが判定される。緩速走行モードの解除条件としては、例えば、緩速走行モードスイッチ12aのオフが該当する。
【0203】
S410にて、緩速走行モードの解除条件が成立していないと判定されたときには、S404に戻る。一方、緩速走行モードの解除条件が成立していると判定されたときには、制御処理を終了する。
【0204】
図34は、本実施形態に係る走行制御装置の動作におけるタイミングチャートである。
【0205】
アイドルアップした状態が継続することにより、車両に所定の走行駆動力が継続して与えられる。この状態で、図34に示すように、運転者がブレーキペダルを徐々に緩めると、ブレーキ油圧が徐々に低下し、それに伴って車速Vが徐々に上昇する。
【0206】
その際、車両の走行路面が下り坂である場合など、車両の実車速Vが所定の速度V2より速くなる。この時に、運転者のブレーキ操作しなくても、強制的に制動制御が行われ、車両の実車速Vが所定の速度V2より遅くなるように車速が調整される。また、制動制御中には、その旨が運転者に警告される。従って、車両に所定の駆動力を与え続けても、走行路面状態などによって車速が速くなり過ぎることが防止される。
【0207】
以上のように、本実施形態に係る走行制御装置によれば、緩速走行モードとなったときにエンジン6の回転数をアイドリング時より増加させ車両の駆動力を所定の駆動力に維持させることにより、車両が走行する際、走行路の状況により走行抵抗が増加しても車両の駆動力が増加しない。このため、走行経路に縁石等の障害物がある場合、車両が障害物を無理に乗り越えて走行するなど不適切な走行を防止することができる。また、走行経路に障害物がある場合には車速が低下するため、それにより車両の運転者が走行異常を感知することができ、ブレーキ操作により不適切な走行を未然に防止することができる。
【0208】
また、車両の実車速Vが所定の設定速度V2以上とならないように制動制御を行うことにより、走行路が下り坂の場合など走行路面の状態により車速が高くなり過ぎることを防止することができる。
【0209】
また、制動制御において、車両の制動をブレーキ5を用いて行うことにより、エンジン出力を低下させて車両の駆動力を制御する場合と異なり、車速調整を精度良く行うことができる。特に、緩速走行時における車速調整が精度良く行える。
【0210】
なお、本実施形態に係る走行制御装置では、図32に示すように、画像処理部7、後方カメラ8、側方カメラ9、10、表示部11、駐車位置入力部13、操舵駆動部14が設けられていないが、図1に示す走行制御装置のようにこれら設けて目標位置決定、走行経路演算など(図2参照)を行うものであってもよい。
【0211】
また、本実施形態おいて、図33のS406における制動制御処理では、実車速Vが設定速度V2以上となったときに強制的にブレーキをかけて実車速Vが設定速度V2より遅くなるように制動しているが、設定速度V2により低い設定速度V3を設定し、実車速Vが設定速度V3を下回ることを制動制御の終了条件とすることが望ましい。
【0212】
例えば、図35に示すように、設定速度V2により低い設定速度V3を予め設定しておき、実車速Vが設定速度V2を上回ることを制動制御の開始条件とし、実車速Vが設定速度V3を下回ることを制動制御の終了条件とする。このように条件設定することにより、制動制御のオンオフ感を低減し、緩速走行時における乗り心地性を向上させることができる。
【0213】
本実施形態では、緩速走行モードでブレーキを踏み込まずに平坦路を走行する場合の車速、すなわち前進方向については20km/h、後進方向については10km/hを設定速度V3としている。このように設定することにより、下り坂での制動制御状態と平坦路での緩速モード走行とをスムーズにつなぐことができる。
【0214】
このほか、ドライバが意図的にアクセルを踏み込んだ場合に加速可能なように、アクセルの踏み込みがある場合には設定速度V2を上回ることに基づく制動制御を禁止してもよい。この場合も、アクセルの踏み込みが解除されると、車速が設定速度V3に低下するまで制動制御が実行されるので、緩速走行モードでの走行が可能である。しかし、ドライバが設定速度V2を相当上回る車速まで加速するような場合は、既に緩速走行の必要性が低下していると考えられるため、設定速度V2よりも高い設定速度V4を予め設定しておき、ドライバのアクセル踏み込みによって実車速が設定速度V4を上回った場合には、自動的に緩速走行モードを解除し、その旨をドライバに報知するようにしてもよい。例えば、前進方向にのみ設定速度V4として40km/hを設定し、渋滞が解消した場合などに自動的に通常走行に移行できるようにすることが望ましい。
【0215】
本実施形態における制動制御処理(図33のS406)おいて、実車速Vの変化に基づいて将来の実車速を予想し、実車速が設定速度V2以上となったときに強制的に制動してもよい。例えば、現在の車速Vに現在の加速度をτで乗じた値を加えることにより、τ秒後の車速Vτを演算し、その車速Vτが設定速度V2となるときに、予め強制的に制動を行う。このようにすることにより、未然に車速を落とすことができるため、制動制御による車両の急激な挙動変化を防止することができる。
【0216】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、エンジン回転数を所定の回転数とした状態において車両の制動力を制御して車両の走行速度を調整し自動走行を行うことにより、走行路に障害物がある場合に車両がその障害物を無理に乗り越えて走行するなどの不適切な走行を未然防止できる。
【0217】
また、実車速と目標車速との偏差を積分処理しその積分結果に基づいて車両の制動力を制御することにより、車両が低速にて自動走行し車速検出の時間間隔が長くなり車速の更新周期が長くなる場合でも、偏差を比例処理する場合に比べ、車両のハンチングを抑制できる。
【0218】
また、車両を走行させる前に制動力付与により車両を停止させることにより、車両を自動走行させる際に予め設定した走行経路に精度よく追従させることができる。特に、自動駐車装置などに採用した場合に有用である。
【0219】
また、車両の運転者の加減速操作に応じて目標車速を変更することにより、運転者の意志を反映した車速にて自動走行が可能となる。
【0220】
また、自動走行中に運転者がブレーキペダルを所定量以上踏み込んだときに自動走行モードを解除することにより、運転者の所定量以上のブレーキ操作を通じて自動走行を強制的に終了させることができる。
【0221】
また、車両が自動走行モードとなったときに運転者がブレーキペダルを放した後、車両を走行させることにより、運転者のブレーキ操作を通じて自動走行を開始させることができる。
【0222】
また、車両を自動走行させる際、制動力を徐々に減じて車両を走行させることにより、車両の急発進を防止することができる。
【0223】
また、車両の走行時には油圧式制動機構を通じて車両に制動力を付与し、車両の走行停止時には機械式制動機構を通じて車両に制動力を付与することにより、車両の走行停止時に制動力付与のために油圧を発生させる必要がない。このため、制動力付与のためのエネルギ消費の低減が図れる。
【0224】
また、車両の走行路が坂路であるか否かを判定する坂路判定手段を備え、また、車両の走行路が坂路であるときにそれを加味して制動制御することにより、車両が自動走行する走行路が坂路であるか否かが判定可能であり、走行路が坂路の場合でも、それに応じた制動制御によって適切な車両走行が可能となる。
【0225】
また、車両の実車速に対応した周期により出力される車輪速と制動制御量に基づいて車両の実車速を検出する車速検出手段を備えることにより、車両が低速走行しており実車速に対応したパルス信号周期が長くなる場合でも、制動による加減速度に基づいて実速度の演算を補完して、実車速の検出精度向上を図ることができる。
【0226】
また、走行路が低μ路であるときに目標車速を下げる目標車速変更手段を備え、また車両のスリップ率が設定値より大きいときにアンチロック制御を行うことにより、自動走行中にスリップが防止され、自動走行の安全性を確保できる。
【0227】
また、車両が自動走行モードとなったときに車両に搭載される所定の電気機器の出力を抑制する出力抑制手段を備えることにより、自動走行時における電力収支の悪化を抑制することができる。
【0228】
また、緩速走行モードとなったときに車両の駆動力を所定の駆動力に維持させて走行制御を行うことにより、車両が走行する際、走行路の状況により走行抵抗が増加しても車両の駆動力が増加しない。このため、走行路に障害物がある場合でも車両が障害物を無理に乗り越えて走行するなど不適切な走行を防止することができる。また、車両が走行路の障害物に乗り上がろうとするときには車速が低下するため、車両の運転者が走行異常を感知できブレーキ操作により不適切な走行を未然に防止することができる。
【0229】
また、車両の実車速が所定の設定速度以上とならないように制動制御を行うことにより、走行路が下り坂の場合など走行路の状態により車速が高くなり過ぎることを防止することができる。
【0230】
更に、車両の実車速の変化に基づいて将来の実車速を予測し、将来の実車速が所定の設定速度以上とならないように車両の制動制御を行うことにより、未然に車速を落とすことができ、制動制御により車両の挙動が急激に変化することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態に係る走行制御装置の説明図である。
【図2】図1の走行制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】図1の走行制御装置における走行開始処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】図1の走行制御装置におけるブレーキ油圧及びブレーキングのタイミングチャートを示す。
【図5】図1の走行制御装置における制動制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】図1の走行制御装置における積分器の説明図である。
【図7】図1の走行制御装置における積分器の説明図である。
【図8】図1の走行制御装置における制御系のブロック線図である。
【図9】第二実施形態に係る走行制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図10】図9の走行制御装置における目標車速変更処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】図9の走行制御装置における目標車速変更処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】図9の走行制御装置における目標車速変更処理の一例を示すフローチャートである。
【図13】図9の走行制御装置における目標車速変更処理の一例を示すフローチャートである。
【図14】図9の走行制御装置における目標車速変更処理の一例を示すフローチャートである。
【図15】図9の走行制御装置における目標車速変更処理の一例を示すフローチャートである。
【図16】第三実施形態に係る走行制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図17】図16の走行制御装置における坂路判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図18】図16の走行制御装置における坂路判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図19】図16の走行制御装置における坂路判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図20】図16の走行制御装置における制動処理の一例を示すフローチャートである。
【図21】図16の走行制御装置における制御系のブロック線図である。
【図22】図16の走行制御装置における制御系のブロック線図である。
【図23】図16の走行制御装置における制御系のブロック線図である。
【図24】第四実施形態に係る走行制御装置における制動制御処理のフローチャートである。
【図25】図24の走行制御装置における実車速検出の説明図である。
【図26】第五実施形態に係る走行制御装置における制動制御処理のフローチャートである。
【図27】図26の走行制御装置における低μ路処理のフローチャートである。
【図28】図26の走行制御装置における制動処理のフローチャートである。
【図29】第六実施形態に係る走行制御装置における車両停止処理のフローチャートである。
【図30】第七実施形態に係る走行制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図31】第八実施形態に係る走行制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図32】第九実施形態に係る走行制御装置の説明図である。
【図33】第九実施形態に係る走行制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図34】第九実施形態に係る走行制御装置の動作におけるタイミングチャートである。
【図35】第九実施形態に係る走行制御装置の変形例の説明図である。
【符号の説明】
1…走行制御装置、2…ECU、3…車輪速センサ、4…ブレーキ油圧アクチュエータ、6…エンジン。

Claims (21)

  1. 自動走行可能な車両に搭載されその自動走行制御を行う走行制御装置において、
    前記車両が自動走行モードとなったか否かを判定する自動走行判定手段と、
    前記自動走行判定手段により前記車両が自動走行モードとなったと判定されたときに、前記車両を停車させた状態においてエンジンの回転数をアイドリング時より大きい所定の回転数まで増加させる回転数増加手段と、
    前記車両を走行させる際に、前記エンジンの回転数をアイドリング時より大きい所定の回転数に維持しつつ、前記車両の実車速が予め設定された目標車速となるように前記車両の制動力を制御する制動制御手段と、
    を備えたことを特徴とする走行制御装置。
  2. 前記所定の回転数にて前記車両を走行させようとしたときに、前記所定の回転数における駆動力では前記車両が走行できない場合、前記自動走行モードを解除する解除手段を備えたこと、を特徴とする請求項1に記載の走行制御装置。
  3. 前記解除手段により前記自動走行モードが解除されたときに、その解除情報を前記車両の運転者に報知する報知手段を備えたこと、を特徴とする請求項2に記載の走行制御装置。
  4. 前記車両の実車速を検出する車速検出手段を備え、前記制動制御手段は、前記車速検出手段により検出される前記実車速と前記目標車速との偏差を積分しその積分結果に基づいて、前記車両の実車速が前記目標車速となるように前記車両の制動力を制御すること、を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の走行制御装置。
  5. 前記所定の回転数にて前記車両を走行させる前に、前記車両に制動力を与えて前記車両を停止させる車両停止手段を備えたこと、を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の走行制御装置。
  6. 前記車両の運転者の加減速操作に応じて前記目標車速を変更する目標車速変更手段を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の走行制御装置。
  7. 前記目標車速変更手段は、前記運転者のブレーキペダルの操作により前記目標車速を下げることを特徴とする請求項6に記載の走行制御装置。
  8. 前記目標車速変更手段は、前記運転者が前記ブレーキペダルを所定量以上踏み込んだときに前記目標車速をゼロとすることを特徴とする請求項6又は7に記載の走行制御装置。
  9. 前記目標車速変更手段は、前記運転者のアクセル操作により前記目標車速を上げることを特徴とする請求項6に記載の走行制御装置。
  10. 前記車両が前記自動走行モードとなっているときに、前記車両の運転者が前記ブレーキペダルを所定量以上踏み込んだときに前記自動走行モードを解除することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の走行制御装置。
  11. 前記車両が前記自動走行モードとなったときに、前記車両の運転者がブレーキペダルを放した後、前記車両を走行させること、を特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の走行制御装置。
  12. 前記制動制御手段は、前記所定の回転数にて前記車両を走行させる際、前記車両の前記制動力を徐々に減じて前記車両を走行させることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の走行制御装置。
  13. 前記車両の走行時には油圧式制動機構を通じて前記車両に制動力を付与し、前記車両の走行停止時には機械式制動機構を通じて前記車両に制動力を付与することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の走行制御装置。
  14. 前記エンジンを前記所定の回転数として前記車両を走行させたときの前記車両の加速状態に基づいて前記車両の走行路が坂路であるか否かを判定する坂路判定手段を備えたことを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の走行制御装置。
  15. 前記制動制御手段は、前記坂路判定手段により前記車両の走行路が前記坂路であると判定されたときに、前記車両の加速度から前記車両の駆動力による加速度分を減じたものを制動力として制御量に付加することを特徴とする請求項14に記載の走行制御装置。
  16. 前記エンジンを前記所定の回転数として前記車両を走行させたときに、その走行開始から最初に前記目標車速を超えたときの前記車両の実車速のオーバーシュートに基づいて前記車両の走行路が坂路であるか否かを判定する坂路判定手段を備えたことを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の走行制御装置。
  17. 前記制動制御手段は、前記坂路判定手段により前記車両の走行路が前記坂路であると判定されたときに、前記オーバーシュートに応じた所定の制御量にて制動力の制御を行うことを特徴とする請求項16に記載の走行制御装置。
  18. 前記車両の前記実車速に対応した周期で出力される車輪速と制動制御量に基づいて前記車両の前記実車速を検出する車速検出手段を備えたことを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の走行制御装置。
  19. 前記車両が自動走行する走行路の路面状態を検出する路面状態検出手段と、前記走行路が低μ路であるときに前記目標車速を下げる目標車速変更手段を備えたことを特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載の走行制御装置。
  20. 前記車両のスリップ率が設定値より大きいときにアンチロック制御を行うことを特徴とする請求項19に記載の走行制御装置。
  21. 前記車両が前記自動走行モードとなったときに、前記車両に搭載される所定の電気機器の出力を抑制する出力抑制手段を備えたことを特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載の走行制御装置。
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