JP4727867B2 - ブラシシール装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、振動を伴う航空機、熱や振動を伴うガスタービン、蒸気タービン等の相対変位する二構成部品間をシールするブラシシール装置に関する。特に、振動などによる微少な相対変動もしくは温度変化により相対変位する二構成部品間に取り付けられて、両部品間をシールするようにしたブラシシール装置の技術分野に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】
本発明に関する先行技術には、図9に示すブラシシール装置100が存在する。
図9は、断面四角状の軸120が貫通するケーシング110の四角状の穴との間に取り付けられたブラシシール装置100の平面図である。又、図10は、図9のA−A矢視断面図である。このケーシング110と軸120とは、ガスタービンの一部の構成部品である。そして、ケーシング110の穴と軸方向に往復移動する四角形状の軸120との間にブラシシール装置100が仕切るように配置されて、この間の流体をシールするものである。
【0003】
図9において、ブラシシール装置100は、平面が四角の環状に形成されている。そして、取付部104が、図10に示すように、軸120の装着部112に取り付けられているとともに、自由端面105がケーシング110に対向して接面し、軸120とケーシング110との間をシールしている。
このブラシシール装置100の主要な構成は、図10に示すようにブラシシール109と背板102と支持板103である。
このブラシシール109は、剛毛列部111が4面に組み合わされており、その取付部104が各々軸120の装着部112に固着されいる。そして、剛毛列部111の剛毛101を配列した自由端面105側が軸120の周面に沿って傾斜しながら放射状に配列されて壁状をなしている。又、ブラシシール109の自由端面105はケーシング110の穴を形成した周面に対向接面している。
【0004】
図11は、ブラシシール109の正面図である。又、図12は、図11の剛毛列部101の自由端面105にケーシング110が圧接した状態図である。
このブラシシール109は、図11に示す状態から図12に示すように、軸120とケーシング110の相対振動等により自由端面105側がケーシング110に圧接されたとき曲げられても圧接力を小さくするために傾斜している。
このブラシシール109が傾斜した状態では、図11に示すブラシシール109の左端が三角状に空白部分115Aが生じる。このブラシシール109を軸120の周面の装着部112に取り付けると、図9に示すように、ブラシシール装置100の組み立てた角部に台形状の空間部115が形成される。
この剛毛101の線形は、この分野では一般に、0.25mm以上のものが用いられている。
【0005】
そして、図10に示すように、このブラシシール109の側面には、環状に形成された背板102が側面をブラシシール109と接触状態にして配置されている。
又、ブラシシール109の他方の面には、保持板103がリング板に形成されて背板102との間でブラシシール109の取付部104側を狭持するごとく一体に取付ている。
そして、背板102とブラシシール109の取付部104と保持板103とは、一端が溶接されて結合部106に形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のごとく構成されたブラシシール装置は、ケーシング110と軸120が振動などにより近接すると、又は、両部品110、120が高温に伴う熱膨張の相違により変形すると、ブラシシール109の自由端面105は、図12に示すように、ケーシング110と圧接された状態になる。
【0007】
そして、剛毛101が列方向に傾斜していると、作用力が働いたときに図12に示すように傾斜方向に曲げられて圧接力を弱めることができる。
この状態で、被密封流体の圧力が高圧P1の場合には、低圧P2との差圧(P1−P2)が大きくなるから、ブラシシール109は低圧P2側へ曲げられようとする。しかし、ブラシシール109に接面する背板102により支持されて図10に示すように低圧P2側へ曲げられることなく被密封流体をシールすることができる。
【0008】
ところが、ブラシシール109は列方向に傾斜しているから、この傾斜した方向と反対の端部側が三角形状に空間部が形成される。この剛毛列部111は、図9に示すように、四角形状の環状空間部に組み立てると、断面四角形状の軸120の角部に平面状態で台形状の空間部115が形成される。この空間部115から高圧P1の被密封流体が低圧P2へ漏洩することになる。
【0009】
この空間部115は、軸120が四角形状とは限らずに、三角形状や多角形状のように角があるものをブラシシール装置100によりシールしようとすると、この角部に形成される。特に、軸120が軸方向に往復移動するものでは、断面が円形よりも多角形状に形成する方が周方向の動きを規制する点から好都合な場合があるが、剛毛列部111に空間部115が形成されるためにシール能力が不完全となって被密封流体が漏洩することになる。その結果、断面が非円形の軸を採用することができずに問題となっている。
【0010】
本発明は、上述のような問題点に鑑み成されたものであって、その技術的課題は、ブラシシール装置に空間部を形成させることなく確実にシールできるようにすることにある。
又、軸が多角形状に係わらず、ブラシシール装置により軸とケーシングとの間隔を確実にシールすることにある。
又、被密封流体の耐圧力を向上させたブラシシール装置を得ることにある。更には、シール能力を向上させることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述のような技術的課題を解決するために成されたものであって、その課題を解決するための手段は、以下のように構成されている。
【0012】
請求項1に係わる本発明のブラシシール装置は、周面に角部分を有する部品(50)と前記部品(50)と間隙を有して相対変位する相対部品(60)間の前記一方部品(50又は60)に取付けられて前記他方部品(60又は50)との間をシールするブラシシール装置(1)であって、
剛毛(8)が取付部(3)から列方向一方に傾斜して壁状に配列されている一方の剛毛列部(4A)を有すると共に前記一方の剛毛列部(4A)の少なくとも列端部の剛毛空間部に前記一方の剛毛列部(4A)の剛毛の傾斜角度に対して反対角度の剛毛に形成された他方の剛毛列部(4B)を有し且つ自由端面(5)が前記他方部品(60)の相対面と対向するブラシシール(2)と、
前記ブラシシール(2)の取付部(3)と結合する背板部(6)と、
前記ブラシシール(2)の前記取付部(3)を前記背板部(6)との間で保持する保持板部(10)とを具備するものである。
【0013】
請求項1に係わる本発明のブラシシール装置では、一方に傾斜した剛毛を有する一方の剛毛列部の少なくとも列方向端部側に反対方向に傾斜した剛毛を有する他方の剛毛列部が層状に配列されているから、この交差する剛毛列部を組み立てたブラシシールには空間部が形成されず、被密封流体を確実にシールすることが可能になる。
【0014】
又、このブラシシールは交差した各剛毛列部が層状に配列されているので、被密封流体の高圧P1を受けても剛毛の結合力が協力し合い耐圧能力を発揮し、且つ、交差した剛毛列部は、網状の結合力を有するから、被密封流体の圧力により剛毛が分けられることに対する耐力が生じ、密封能力を発揮する。
【0015】
請求項2に係わる本発明のブラシシール装置は、前記背板部が前記ブラシシールの取付部と結合して前記ブラシシールの側面を支持する支持面を有すると共に前記支持面が台形状に形成されているものである。
【0016】
請求項2に係わる本発明のブラシシール装置では、背板部の支持面が台形状に形成されて剛毛列部を全面的に支持するので、軸の角部の剛毛列部を密封に支持すると共に、被密封流体に対する耐圧能力を発揮する。
【0017】
請求項3に係わる本発明のブラシシール装置は、前記一方部品が四角形の穴を有すると共に、前記他方部品が前記穴に挿設されて断面四角状に形成された外周面を有し、前記一方部品と前記他方部品の間に前記ブラシシールが配置されている
【0018】
請求項3に係わる本発明のブラシシール装置では、軸が断面四角形状であっても軸の角部を確実にシールすることが可能になる。又、軸の四辺を四個の剛毛列部により組み立てればよいから、軸とケーシングを組み立てた後でもブラシシールを組み立てることが可能になる。そして、ブラシシール装置を交換するときでも、軸を分解することなく、ブラシシール装置を組み立てることが可能になる。
【0019】
請求項4に係わる本発明のブラシシール装置は、前記一方の剛毛列部は薄板を短冊状に形成していると共に、前記他方の剛毛列部が前記一方の剛毛列部に交互に積層されて前記剛毛を支持する薄板の背板を有するものである。
【0020】
請求項4に係わる本発明のブラシシール装置では、剛毛が傾斜して短冊状に形成された薄板の一方の剛毛列部を他方の剛毛列部に有する薄板から成る背板により交互に層状に配列されて支持されているから、背板部で支持することなく一方の剛毛列部の剛毛を被密封流体の圧力に対して支持すると共に密封能力を向上させることが可能になる。又、剛毛列部は薄板から成るためにブラシシール装置の製作、組立及び取付が極めて容易になる。
【0021】
請求項5に係わる本発明のブラシシール装置は、前記他方の剛毛列部が前記一方の剛毛列部と交互に積層されて傾斜が異なる剛毛を互いに全長に渡り交差されているものである。
【0022】
請求項5に係わる本発明のブラシシール装置では、この剛毛が傾斜して交差した状態で剛毛列部が層状に配列されているので、被密封流体の高圧P1を受けても剛毛の結合力が協力し合い被密封流体の圧力を受けても耐圧能力を発揮し、且つ交差した剛毛列部は、網状の結合力を有するから、被密封流体の圧力により剛毛が協力し合って耐力が生じ、密封能力を発揮する。
更に、剛毛列部の列端部に剛毛空間部を形成しないように成るので、剛毛空間部の密封能力が向上する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる実施の形態についてのブラシシール装置を図面に基づいて詳述する。尚、以下の図面は特許としての概念図ではなく、実際に製作するための設計図を基にして作成した図面である。
【0024】
図1は、ガスタービンにおけるスライドする軸50と軸が挿通するケーシング60との間隔を高圧P1側と低圧P2側とに仕切るブラシシール装置1の平面図である。又、図2(a)は、図1のブラシシール装置1に於ける4辺の内の1辺の平面図である。更に、図2(b)は、図2(a)のブラシシール2の剛毛8側から見た側面図である。又、図3は図1のA−A矢視の断面図である。
更に、図4(a)及び図4(b)は、第2実施の形態に於ける剛毛列部4Aの平面図である。又、図4(a)は図2(a)に於ける一方の剛毛列部4Aの平面図である。更に、図4(b)は図2(a)に於ける他方の剛毛列部4Bの平面図である。
【0025】
ブラシシール装置1の主要な構成は、ブラシシール2、背板部6及び保持板部10である。
図1において、1はブラシシール装置である。このブラシシール装置1の内周側の固定部20は、構成部品の一方の部品である軸50の周面に設けられた溝部51に取り付けられている。又、ブラシシール装置1の外周側の自由端面5は他方の部品であるケーシング60の穴61に於ける対向面と接面又は近接した状態に配置されている。そして、ブラシシール装置は、軸50の外周面とケーシング60の穴61との間隙に於ける高圧P1側と低圧P2側とを遮断してシールする。
【0026】
ブラシシール2は、鋼線の剛毛4が一本又は複数本を束にし、これを傾斜させて列方向に配列されている。この様にして形成された一方の剛毛列部4Aは、全体の形状が図4(a)に示すような形になる。尚、図4(a)は後述するように鋼線から製作したのではなく、薄板から製作したものである。従って、形状のみがほぼ類似するものである。又、他方の剛毛列部4Bは、一方の剛毛列部4Aの傾斜方向とは反対に傾斜しており、全体の形状は図4(b)の様に形成されている。
【0027】
図2(a)及び(b)は、この一方の剛毛列部4Aと他方の剛毛列部4Bを交互に4層の積層状態に配置されて壁状に形成したものである。そして、内周側が溶接により一体化されて取付部3を形成している。この剛毛列部4A、4Bの積層厚さは、被密封流体の圧力、剛毛8の長さ等により設定されるものであり、6層、8層等多種層のものがある。
この剛毛8は、例えば、線径は0.005〜0.5mm、好ましくは0.05〜0.15mmである。又、長さは5〜50mmの範囲である。更に、剛毛の壁の厚さは0.5〜5mmの範囲を利用した。但し、この数字は1実施例であって、ブラシシール装置1の大きさにより、又は、軸50とケーシング60との間隔などにより設定される。
更に、剛毛8の材質は、鋼線、ニッケル基の合金線、セラミック線材等が用いられる。
【0028】
この様に一方の剛毛列部4Aと他方の剛毛列部4Bとを交互に配列することにより、一方の剛毛列部4Aの一端に形成される三角状の空間部9をなくして図1に示すブラシシール装置1の一方部品50の角部52を確実にシールすることが可能になる。
【0029】
背板部6は、ブラシシール2の取付部3を保持する固着部6Aとブラシシール2に被密封流体の圧力が作用して極端に曲げられないように支持する支持面6Bとを設けている。この背板部6は、図2(a)の背板部10に示すように、長方形板、又はブラシシール2の平面形状に合わせて台形状板に形成される。この背板部6は、4辺を組み合わせて1組になる。そして、背板部6は、ブラシシール2のシールする役目を助けると共に、被密封流体の圧力に対してブラシシール2を支持する役目をする。
【0030】
保持板部10は、図2(a)に示すように、長方形板又は台形状板に形成される。そして、背板部6と合わせてブラシシール2の取付部3を狭持する。
そのブラシシール2は、背板部6と保持板部10とにより取付部3が電子ビームの溶接により一体に結合され、この三部品の溶接部は固定部20を形成する。そして、保持板部10は、四角状の環状を成して、背板部6より径方向幅が小さい寸法に形成されている。尚、図3では、保持板部10が固定部20を保持する長さであるが、図3に示す背板部6に近い径方向の長さに形成することも可能である。そして、この様に長くした保持板部10の場合には、ブラシシール2と保持板部10の側面との間に間隙を設けて剛毛8が規制されずに変形しやすくすると良い。
【0031】
背板部6と保持板部10は、ケーシング50の線膨張係数に合わせて材質を選定することが好ましい。例えば、ニッケル基の合金、鉄、鋼、その他非鉄金属で製作される。更には、被密封流体の種類、温度、又は、その他の適用分野の条件によって種々の材質が選定されている。
【0032】
図4(a)、(b)は、本発明に係わる第2実施の形態を示すブラシシール2の4辺の内の1辺の剛毛列部4A、4Bの平面図を示すものである。
【0033】
この剛毛列部4A、4Bは薄板をエッチング加工、プレス加工、放電加工等により図4(a)、(b)に示すような形状に形成する。そして、一方の剛毛列部4Aと他方の剛毛列部4Bを、図2に示すように、交互に層状に積層してブラシシール2の1辺に形成し、これを4辺組み合わせて図1のようなブラシシール2に構成する。
図4の(a)、(b)各図に示す剛毛列部4A、4Bの組み立てたブラシシール装置1は、図示省略するが、図1に示すブラシシール装置1と剛毛列部4の構成を除いては、ほぼ同一構成のものである。
この図4に示す第2実施の形態は、薄板から形成するので剛毛列部4の製作が容易であると共に、剛毛8が板状に形成されるのでシール能力に優れる。同時に、薄板を積層すればよいからブラシシール2の組立が極めて容易である。
【0034】
図5は、本発明に係わる第3実施の形態を示すブラシシール装置1の平面図である。又、図6は図5のブラシシール2の1辺のブラシシール2部分の平面図である。更に、図7は、図6の側面図である。
【0035】
図5に於いて、図1と相違する点は、図4(a)の列端部の剛毛空間部9を覆うように反対側に傾斜した他方の剛毛列部4Bを一方の剛毛列部4Aと共に、交互に積層したものである。この剛毛列部4を軸50とケーシング60との間の間隔に4辺に配置してブラシシール装置1に形成したものである。
【0036】
図8は、本発明に係わる第4の実施の形態を示すブラシシール装置1の構成部品である剛毛列部4の平面図である。そして、図8(a)は一方の剛毛列部4Aの平面図である。又、図8(b)は他方の剛毛列部4Bの平面図である。
【0037】
この図8(a)は、図4(a)と同一形状の一方の剛毛列部4Aである。図8(b)は、薄板から構成された他方の剛毛列部4Bである。そして、この他方の剛毛列部4Bは、列端部側が一方の剛毛列部4Aとは反対側に傾斜した薄板から成る剛毛8と、背板部6に相当する板状に形成され背板7とから構成されている。この背板7は、ブラシシール2として積層されたときに剛毛8の長さより短形に形成されて積層された隣り合わせの一方の剛毛列部4Aを支持するように構成されている。
又、背板7は、仮想線で示すように図8(a)の図示左側の形状に合わせて全体の平面形状を台形背板7Aに形成しても良い。
【0038】
以上のように、ブラシシール2は、自由端面5が対向面と当接したときに圧接力を緩和できるように剛毛8を傾斜させている。このために、角部を有する軸などをシールするときには、角部付近が空間部になりシールすることが困難になる。しかし、本発明のように他方の剛毛列部4Bを隣り合わせに積層することにより、この空間部9を効果的にシールすることが可能になる。
【0039】
上述した実施の形態では、ブラシシール装置1を軸に取り付ける場合について説明したが、ブラシシール装置1をケーシング60に取り付けて、自由端面5を軸50に接面するようにすることも可能である。これらは、軸50とケーシング60との間隔を考慮して設計される。
【0040】
【発明の効果】
請求項1に係わる本発明のブラシシール装置によれば、一方に傾斜した剛毛を有する一方の剛毛列部の列方向端部側に少なくとも反対方向に傾斜した剛毛を有する他方の剛毛列部が配列されているから、この交差する剛毛列部を積層に組み合わせたブラシシールには空間部が形成されないから、軸とケーシングとの間隔が非円形であっても被密封流体を確実にシールすることが可能になる。
【0041】
又、このブラシシールは交差した剛毛列部が層状に配列されているので、被密封流体の高圧力を受けても剛毛の結合力が協力し合い耐圧能力を発揮し、且つ、交差した剛毛列部は、網状の結合力を有するから、被密封流体の圧力により剛毛が分けられることに対する耐力が生じ、密封能力を発揮する。
【0042】
請求項2に係わる本発明のブラシシール装置によれば、背板部の支持面が台形状に形成されて剛毛列部を支持するので、軸の角部の剛毛列部を確実に支持すると共に、被密封流体に対する耐圧能力を発揮する効果を奏する。
【0043】
請求項3に係わる本発明のブラシシール装置によれば、他方の剛毛列部により一方の剛毛列部の空間部をカバーする構成のために、軸が断面四角形状であっても軸の角部を確実にシールする効果を奏する。
又、軸の四辺を剛毛列部により組み立てればよいから、軸とケーシングを組み立てた後でもブラシシールを組み立てることが容易になる。そして、ブラシシール装置を交換するときでも、軸を分解することなく、ブラシシール装置を組み立てることが可能になるから、ブラシシール装置のこう間が極めて容易になる効果を奏する。
【0044】
請求項4に係わる本発明のブラシシール装置によれば、ラシシールが傾斜して短冊状に形成された薄板の剛毛列部を傾斜角度を交互に層状に配列できるので、ブラシシール装置の製作、組立及び取付が極めて容易になる効果を奏する。
【0045】
請求項5に係わる本発明のブラシシール装置によれば、このブラシシールは傾斜して交差した剛毛列部が層状に配列されているので、被密封流体の高圧力を受けても剛毛の結合力が協力し合い耐圧能力を発揮し、且つ、交差した剛毛列部は、網状の結合力を有するから、被密封流体の圧力により剛毛が分けられることに対する耐力が生じ、密封能力を発揮する効果を奏する。
又、剛毛列部の端部にシールするための剛毛空間部を形成しないようにして剛毛列部を層状に配列することが可能になる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる第1実施の形態を示すブラシシール装置が構成部品間に装着された状態の平面図である。
【図2】(a)は図1のブラシシールの一辺の平面図、(b)は図1に示すブラシシールの側面図である。
【図3】図1に示すA−A矢視断面図である。
【図4】(a)は本発明に係わる第2実施の形態を示すブラシシール装置に於ける一方の剛毛列部の平面図、(b)は本発明に係わる第2実施の形態を示すブラシシール装置に於ける他方の剛毛列部の平面図である。
【図5】本発明に係わる第3実施の形態を示すブラシシール装置の平面図である。
【図6】図5のブラシシールの一辺の平面図である。
【図7】図6に示すブラシシールの側面図である。
【図8】(a)は本発明に係わる第4実施の形態を示すブラシシール装置の一方の剛毛列部の平面図、(b)は本発明に係わる第4実施の形態を示すブラシシール装置の他方の剛毛列部の平面図である。
【図9】従来のブラシシール装置の平面図である。
【図10】図9に示すブラシシール装置のA−A矢視断面図である。
【図11】図9に示すブラシシールの一辺の正面図である。
【図12】図11に示すブラシシール装置にケーシングが当接した状態の平面図である。
【符号の説明】
1 ブラシシール装置
2 ブラシシール
3 取付部
4 剛毛列部
4A 一方の剛毛列部
4B 他方の剛毛列部
5 自由端面
6 背板部
6A 固着部
6B 支持面
7 背板
8 剛毛
9 剛毛空間部
10 保持板部
20 固定部
50 一方の部品(軸)
51 溝部
52 角部
60 他方の部品(ケーシング)
61 穴
Claims (5)
- 周面に角部分を有する部品と前記部品と間隙を有して相対変位する相対部品間の一方部品に取付けられて他方部品との間をシールするブラシシール装置であって、
剛毛が取付部から列方向一方に傾斜して壁状に配列された一方の剛毛列部を有すると共に前記一方の剛毛列部の列端部の少なくとも剛毛空間部に前記一方の剛毛列部の剛毛の傾斜角度と反対方向へ傾斜する剛毛が設けられた他方の剛毛列部を層状に有し且つ自由端面が前記他方部品の相対面と対向するブラシシールと、
前記ブラシシールの取付部と結合する背板部と、
前記ブラシシールの前記取付部を前記背板部との間で保持する保持板部とを具備することを特徴とするブラシシール装置。 - 前記背板部が前記ブラシシールの取付部と結合して前記ブラシシールの側面を支持する支持面を有すると共に前記支持面が台形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のブラシシール装置。
- 前記一方部品が四角形周面の穴を有すると共に、前記他方部品が前記穴に挿設されて断面四角状に形成された外周面を有し、前記一方部品の穴と前記他方部品の外周面との間をシールする前記ブラシシールが配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のブラシシール装置。
- 前記一方の剛毛列部は薄板を短冊状に形成していると共に、前記他方の剛毛列部が前記一方の剛毛列部に交互に積層されて前記剛毛を支持する薄板の背板を有することを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3に記載のブラシシール装置。
- 前記他方の剛毛列部が前記一方の剛毛列部と交互に積層されて傾斜が異なる剛毛を互いに全長に渡り交差されていることを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3に記載のブラシシール装置。
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JP2001182646A (ja) * | 1999-12-24 | 2001-07-06 | Toshiba Corp | ブラシシール装置 |
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