JP4008790B2 - 板ブラシシール装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸と相対部品との間をシールする板ブラシシール装置に関する。
更に詳しくは、例えば、航空機、ガスタービン等の回転軸と相対変位する相対部品との間をシールする板ブラシシール装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】
本発明の関連技術には、図6に示すブラシシール装置100Aが存在する。
図6は、回転軸120が貫通するケーシング110との間に取り付けられたブラシシール装置100Aの断面図である。このブラシシール装置100Aはケーシング110に取り付けられて回転軸120との間を剛毛101により仕切って被密封流体をシールしている。
【0003】
このブラシシール装置100Aは、全体がリング状に形成されて、ケーシング110の取付溝部112に取り付けられる。そして、ブラシシール装置100Aの主要な構成は、ブラシシール109と背板102と支持板103である。このブラシシール109は、多数の剛毛101が軸方向へ複数に配列されると共に、その複数の配列が円周に沿って密接に配列されて壁状を成している。このブラシシール109は一端部が結合されて取付部104を形成している。又、ブラシシール109の自由端面105は回転軸120に間隙を設けて嵌合している。この剛毛101の線径は、一般に、0.05mmから0.5mmのものが用いられている。そして、その本数は、前周で何万、何十万本となる。
【0004】
このブラシシール109の低圧側領域P2側の側面には、環状に形成された背板102が側面108をブラシシール109と接触状態にして配置されおり、この背板102は、高圧側領域P1の被密封流体の圧力を受けて剛毛101が変形しないように支持している。
又、ブラシシール109の他方の面には、保持板103がリング板に形成されて背板102との間でブラシシール109の取付部104側を狭持している。この保持板103は、ブラシシール109の自由端側が動きの自由度を発揮できるように径方向の幅が狭くされてブラシシール109を被密封流体側に露出させている。
【0005】
そして、背板102とブラシシール109の取付部104と保持板103とは、一端が溶接されて結合部106を成している。ブラシシール装置100は,少なくとも、剛毛101からなるために背板102を必要とする。
この結合部106に於いて、前述したように剛毛101は細線から形成されているから、剛毛101を厚肉の背板102と保持板103との間に挟持して溶接すると、剛毛101が背板102や保持板103よりも早く溶けてしまうので、特殊の溶接機で溶接しなければならない。このために製造がコスト高になる。
【0006】
又、このブラシシール109は、何万本数の剛毛101がある厚さの束にされて周方向に沿って配列されると共に、回転軸120の径方向に対して回転軸120の回転する方向へ傾斜させることもある。
このように剛毛101を傾斜した状態にして多数の剛毛101を配列することは、剛毛101が細線であり、しかも短いから、その剛毛101の配列及び溶接が困難をきたしている。
【0007】
更に、このブラシシール109の正常状態は、図の実線で示すように、回転軸120を自由端面105に接触又は近接状態に嵌合する必要がある。このために、ブラシシール109の自由端面105は、回転軸120に嵌合するようにワイヤ放電加工機などにより精密仕上げに加工されている。しかし、剛毛101は変形しやすいので、この加工が極めて困難になっている。そこで、ブラシシール109の自由端面105は、回転軸120に対してCの間隙を設けて嵌合しているのが現状である。
更に、剛毛101は、細線から製作されているから、ブラシシール109の自由端面105側の各剛毛101に高圧側領域P1における被密封流体の圧力を受けると、各剛毛101間に間隙が生じて被密封流体が低圧側領域P2へ流出するため、シール能力を向上させることが困難である。
【0008】
又、他の関連技術として、図7に示すブラシシール装置100Bが存在する。この図7は、薄板の板ブラシ(ストリップ)209を回転軸120の周方向に積層状態に重ねて高圧側領域P1と低圧側領域P2をシールするものである。
この板ブラシ209の外周部は、ろう付部205により接着して取付部104に形成されている。そして、この取付部104ケーシング110の溝部に取り付けられる。又、板ブラシ209の低圧側領域P2の側面には背板102が配置されていると共に、高圧領域側P1の側面には保持板103が配置されており、この両板102,103により板ブラシ209の両側を支持している。そして、環状を成す多数の板ブラシ209により被密封流体をシールする。
【0009】
しかし、板ブラシ209は剛性があるので、板ブラシ209の自由端面と回転軸120の外周面との間隔を大きくして嵌合しなければならず、この間隙により被密封流体をシールする能力に問題が生じる。叉、この板ブラシ209と回転軸120との間隙が大きいために間隙を一定に組み立てることが困難である。
しかも、板ブラシ209は、0.05mmから0.5mmのような薄板を方形に加工すると共に、傾斜しなければならないので、この板ブラシ209は、傾斜方向へ滑るので、積層した配列が困難である。特に、板ブラシ209を30°以上に傾斜させて配列しようとすると、各板ブラシ209の自由端側が不揃いになるので、シール能力が低下する。
【0010】
更に、被密封流体の圧力が作用する方向に接合して重ねられる板ブラシ209は、単なる平板のみ、叉は回転軸120の回転反対方向へ曲げられている。このために、板ブラシ209に回転軸120が振動したり偏芯したりして当接したときに板ブラシ209は当接方向へ弾性変形することが困難になる。その結果、板ブラシ209の自由端は、回転軸120との摩擦により摩耗してシール能力を更に低下させることになる。更に、回転軸120は板ブラシ209との摩擦により回転軸120の動力ロスを惹起する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述のような問題点に鑑み成されたものであって、その技術的課題は、板ブラシシール装置が回転軸と当接しても容易に弾性変形して摩耗するのを防止することにある。更に、板ブラシシール装置を回転軸に密接状態に嵌合可能にして、シール能力を向上させることにある。
【0012】
更に、板ブラシシール装置の組立を容易にして組立コストを低減することにある。 特に、板ブラシシール装置は、板ブラシの整列・組立作業を容易にすると共に、板ブラシの長手方向の長さが短い場合でも弾性変形能力を発揮させることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述のような課題を解決するために成されたものであって、その課題を解決するための技術的手段は、以下のように構成されている。
【0014】
請求項1に係わる本発明の板ブラシシール装置は、間隙を有して相対移動する一方のケーシングの孔の周りに取付けられて他方のロータの外周面との間をシールする板ブラシシール装置であって、薄板状一端側に基板部を有するとともに他端側にシール板部を有する板ブラシと、板ブラシの基板部をロータの外周の周りに対向板面が互いに合わされて環状体に形成するとともにケーシングに取り付け可能にされた取付部と、板ブラシのシール板部も対向板面が互いに合わされてロータの外周の廻りに環状に形成されて被密封流体をシールするシール部とを具備し、シール部には基板部側から自由端部側に向かってロータの移動方向へ曲げられ湾曲部に形成したシール板部を有且つ湾曲部の自由端部側の対向板面間の間隙が湾曲部の取付部側の対向板面間の間隙よりも大きく形成されているものである。
【0015】
この請求項1に係わる本発明の板ブラシシール装置では、一方の相対部品(ケーシングとも言う)に取付部の各基板部が傾斜することなく配列できるので、この配列状態に組立てることが極めて容易になる。しかも、各板ブラシを円環状に配列するとき、板ブラシの基板部の端面を治具の保持面に接合して配列すれば、板ブラシのシール板部は湾曲部に曲げられているから、配列が簡単になる。更に、板ブラシは、他方の相対部品に対して曲げられた状態で弾性変形可能に対面できるので、他方の相対部品と間隙の少ない接合状態に配置できる(同時に、湾曲部により被密封流体の圧力を受ける面に対しても強度が増す)。この為に、シール部におけるシール板部の他方の相対部品との接合面間は間隙が少なくなるから、シール部の能力を向上することが可能になる。
更に、シール部における板ブラシのシール板部は湾曲部に曲げられているとともに湾曲部の対向板面間に間隙が設けられているから(図4及び図5に示すように、シール板部の自由端部側の厚さが徐々に狭くしたり、長いシール板部の両側に長さの短いシール板部を配列することにより、結果的に、自由端部側の対向板面間に間隙が形成される)他方の相対部品が当接しても弾性変形により摩擦が低減できる。この為に、シール部の他方の相対部品に対する摩擦を低減することが可能になると同時に弾性変形能力により、摩擦による摩耗を防止できる。また、シール部の摩耗によるシール能力の低下を湾曲部の構成により防止することが可能になる。
【0016】
請求項2に係わる本発明の板ブラシシール装置は、シール部における湾曲部の自由端部側の対向板面間の間隙は、自由端部の長さが異な板ブラシを複数枚重ねて一対にした積層板ブラシをさらに連続に重ねて合わせて形成されているものである。
【0017】
この請求項2に係わる本発明の板ブラシシール装置では、全体を環状に形成したときに、環状の外周長さが内周長さより長くなる分、同一厚さの板ブラシを環状に配列したときに外周側の板ブラシの配列面間に間隙が生じるが、自由端部側がくされた各板ブラシの間に短い板ブラシを配列すると板ブラシの配列面間の間隙が少なくなる。このため、板ブラシシール装置のシール能力を向上させることが可能になる。
更に、シール部において、各自由端部の長さ異なる板ブラシが配列されているので、シール部の他方の相対部品に対する弾性変形が向上し、他方の相対部品と接触したときの摩擦・摩耗を防止することが可能になる。
【0018】
請求項3に係わる本発明の板ブラシシール装置は、シール部における湾曲部の自由端部側の対向板面間の間隙は、各シール板部の自由端部の長さが長いのと短いのとを重ね合わせて交互に変えて形成されているものである。
【0019】
この請求項3に係わる本発明の板ブラシシール装置では、各シール板部の自由端部の長さを異にしてシール部における自由端部の長い各シール板部の配列方向の両側自由端部側が短いシール板部を配列してそこに間隙を形成しているから(自由端部方向から見ると凹凸に形成される)、板ブラシの配列間の間隙により各シール板部の湾曲部における弾性変形が容易になる。特に、シール部における配列間の間隙は、板ブラシの肉厚を必要に応じて薄くすることができるので、シール部の全体の弾性変形能力を向上することが可能になる。同時に、シール部のシール能力を向上させることが可能になる。
【0020】
請求項4に係わる本発明の板ブラシシール装置は、シール部における湾曲部の自由端部側の対向板面間の間隙は、取付部側より自由端部側に向かって徐々に薄肉に形成された各シール板部間により形成されているものである。
【0021】
この請求項4に係わる本発明の板ブラシシール装置では、各板ブラシのシール板部側が取付部側よりも徐々に薄肉に形成された結果、配列された対向板面間に間隙が形成されているので、板ブラシの自由端部側の湾曲部と相まってシール板部の弾性変形能力を向上させることが可能になる。特に、環状を成す板ブラシシール装置は、周りの長さにおける内周と外周との周長さ差を板ブラシの厚肉の調整により解消して間隙が生じるのをなくすことができるから、取付部の各基板部間の側面間にスペーサを設けなくとも、各板ブラシを配列したのみで間隙のない環状に形成することが可能になる。このため、板ブラシシール装置の取付部側のシール能力が向上する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる好ましい1実施の形態の板ブラシシール装置を図面に基づいて詳述する。尚、以下の図面は、設計に基づいて描いた図面である。
【0023】
図1は、本発明の第1実施の形態を示すものであって、ガスタービンのケーシング50の孔50Aにロータ60が嵌通した両部品間の間隙を高圧P1側と低圧P2側とに仕切るように組み込んだ板ブラシシール装置1を軸方向へ断面にした半断面図である。
【0024】
この図1において、板ブラシシール装置1は、ケーシング(一方の相対部品)50とロータ(他方の相対部品叉は回転軸)60との間に組み立てられている。板ブラシシール装置1を構成する板ブラシ3は、図1に示すように方形状に形成されて、一方にシール板部3Aを設けるとともに、他方に基板部3Bを設けている。
この板ブラシシール装置1の取付部2Aは、板ブラシ3をロータ60の周面に沿って環状に配列(以下、配列を積層とも言うが、積層とは各図に示すように並べるという意味であって、上下に重ねると言う意味ではない)した基板部3Bの両側に背板部2A1と保持部2A2とを取り付けるとともに、各部品を一体に溶接して形成る。なお、この背板部2A1と保持部2A2とを断面U字形状に一体に形成して環状に配列された基板部3Bの外周を覆うように挟持しても良い。そして、板ブラシシール装置1の取付部2Aは、構成部品の一方の相対部品であるケーシング50の内周面に設けられた段部51にスナップリング14を介して取り付けられている。この背板部2A1は、板ブラシシール装置1の取付部2A側におけるシール部2Bの板ブラシ3の積層間に隙間がある場合に被密封流体をシールする役目をする。従って、板ブラシ3の積層間に間隙が少ない場合には、背板部2A1を設けなくとも被密封流体をシールすることが可能になる。
また、図1に示すように、シール部2Bは、取付部2Aの内周側にあって、各板ブラシ3を環状に配列した各シール板部3Aにより形成する。
【0025】
図2は、板ブラシシール装置1のシール部2A側がロータ60に嵌合した状態を示す1部の正面図である。
この板ブラシシール装置1のシール部2Bは、図2に示すように、板ブラシ3の自由端部5側がロータ60の回転方向へ向かって湾曲部3A1に形成されている。この板ブラシ3は、図4に示すように、基板部3Bから自由端部5に向かって徐々に薄肉に形成されて積層した対向板面間に間隙を形成している。その薄肉に変化する全体の寸法割合は、環状体の内径と外径の寸法差を考慮して積層したときに、積層した対向板面間に隙間がないように形成されている。
この板ブラシシール装置1のシール部2Bの自由端部5は、他方の部品であるロータ60の外周面と0.01から1mmというような微小な間隙で嵌合している。この状態で、板ブラシシール装置1により高圧P1側の被密封流体をシールするものであるから、微小間隙から被密封流体が漏洩する量は、低圧P2側にも圧力があるから微小となる。
叉、シール部2Bは、湾曲部3A1に形成されているために、ロータ60と当接しても湾曲方向へ弾性変形するので、摩擦係数を低減することが可能になる。
【0026】
図3は、本発明の第2実施の形態を示す板ブラシシール装置1の平面図である。この板ブラシシール装置1は、円環状に形成したものであり、板ブラシ3の基板部3Bの外周面を溶接して固着した取付部2Aに形成したものである。この板ブラシシール装置1では、取付部2Aに直接に背板部2A1及び保持部2A2が一体化されていない。この背板部2A1を用いるか否かは、被密封流体の圧力の大きさに応じて選択できる。この背板部2A1及び保持部2A2は板ブラシシール装置1の補助部品に相当するものである。
板ブラシシール装置1のシール部2Bは、板ブラシ3の自由端部5側が湾曲部3A1に形成されている。この板ブラシ3の湾曲部3A1に曲げられた方向は、ロータ60の回転方向である。
【0027】
図4は、図3のA部を拡大したシール部2Bの正面図である。この図4に於いて、各板ブラシ3の基板部3Bは、積層しやすいように略同一肉厚に形成されている。そして、シール板部3Aは、基板部3Bの端部から湾曲部3A1が形成されている。更に、シール板部3Aは、この基板部3Bから自由端部5に向かって徐々に厚さが薄肉に形成されているので、図4に示すように、各対向板面間に間隙が形成される。そして、シール板部3Aは、自由端部5に於いて弾性的可撓性を有するような薄肉に成されている。
この各板ブラシ3は、環状に積層されており、基板部3Bは、径方向を成す平面を接合状態に積層されると共に、シール板部3Aは、図4に示すよう形で湾曲部3A1(図2を参照)が湾曲状態でロータ60(図2を参照)と接合できる。そして、板ブラシ3の基板部3Bの積層面間(対向板面間とも言う)には、ほとんど隙間がなくなるように接合する。
この第2実施の形態の板ブラシシール装置1に於いても、シール部2Bは、湾曲部3A1の構成と薄肉にしたシール板部3Aの構成により、被密封流体に対するシール能力の向上と共に、ロータ60の当接に対して弾性変形能力により摩擦係数の低減を可能にしている。
【0028】
図2及び図4に示す板ブラシ3の自由端部5に向かって徐々に薄肉にする加工は、ニッケル基合金、ステンレス鋼、鋼板等の金属薄板に板ブラシ3の形状をレジストによりパターン形成する。このレジストは、0.05mmから0.5mmの厚さの金属薄板の表面をクリーニングし、その後に金属薄板の表面にスクリーン印刷法、ドライフイルム/写真法、液体レジスト/写真法により板ブラシ3のパターンにレジストする。
そして、板ブラシ3の自由端部5に向かって徐々に薄肉にする加工は、エッチングにより簡単に形成できる。このエッチングはレーザエッチング、プラズマエッチング、化学処理エッチング、ショットブラスト等の加工により精密にして簡単にできる。これらの加工は、マイクロ加工を含めて最近の加工技術で簡単に製作できるので、詳細は省略する。
その他の構成は、図1叉は図2の同一符号で示すものと同様である。
【0029】
図5は、本発明の第3実施の形態を示す板ブラシシール装置1の1部の正面図である。この板ブラシシール装置1の板ブラシ3は、長さの異なる4枚が一対を成して積層板ブラシ4に構成する。シール部2Bは、この自由端部5の長さが異なる各板ブラシ3を配列してシール部2Bの自由端部5側が内周側から見て凹凸になるように積層されるとともに、湾曲部3A1により湾曲にされているから、シール部2Bの積層面間に隙間を少なくするように形成できる。各板ブラシ3は、厚さが略一定の薄板から製作される。この板ブラシ3の材質はステンレス鋼、ニッケル基合金、鋼、セラミック材製の薄板である。そして、板ブラシ3は薄肉に形成できるから、3枚を一組叉は6枚を一組のように積層して積層板ブラシ4に形成できる。
このように略同一厚さの板ブラシ3を積層して板ブラシシール装置1に形成すると、シール部2Bの弾性変形力が増加してロータ60との摩擦係数を低減できる。
しかも、シール部2Bは、長さが異なる板ブラシ3により密集積層しているから、シール能力も向上する。
その他の構成は、図1叉は図2の同一符号で示すものと同様である。
【0030】
【発明の効果】
請求項1の本発明に係わる板ブラシシール装置によれば、板ブラシの取付部側の各基板部を積層すると共に、シール板部の湾曲部を互いに接合して積層すると、積層に於いて、板ブラシが滑ることなく簡単に積層させることが可能になるので、多数の板ブラシを組み立てるとき、組立コストを低減できる効果を奏する。
叉、板ブラシのシール板部は湾曲部に形成されているから、他方の部品の当接に対して曲げられた状態で弾性変形可能に対応できるので、摩擦係数が小さくなる。そして、シール部の他方の部品に対して摩耗が防止できる効果を奏する。
更に、湾曲部に形成された板ブラシの積層されたシール部は、他方の部品に微小な間隔叉は接合状態で嵌合できるから、間隙を無くしてシール部のシール能力を向上することが可能になる。
【0031】
請求項2の本発明に係わる板ブラシシール装置によれば、環状を成す板ブラシシール装置に於いて、外周長さが内周長さより長くなる分、同一厚さの板ブラシを積層すると外周側の板ブラシ間に間隙が生じるが、長い各板ブラシの間に短い板ブラシを積層するとシール部の積層間隙が少なくなるから、シール能力を向上させる効果を奏する。叉、板ブラシを支持する背板も省略できるから部品点数を少なくできる効果を奏する。
更に、シール部は、各長さの異なる板ブラシが積層されているので、シール部の弾性変形が向上して他方の部品との摩擦・摩耗を防止できる効果を奏する。
【0032】
請求項3の本発明に係わる板ブラシシール装置によれば、各板ブラシのシール板部側の長さが凹凸に積層された積層板ブラシが連続に積層されているから、板ブラシの長さの異なるシール板部により弾性変形能力が更に向上し、摩耗を防止する効果を奏する。しかも、長さの異なる板ブラシからなるシール部により、シール板部の積層間に間隙が少なくなるから、シール能力が更に向上できる効果を奏する。
【0033】
請求項4の本発明に係わる板ブラシシール装置によれば、各板ブラシのシール板部側が取付部側よりも徐々に薄肉に形成されているので、板ブラシの自由端部側の湾曲部と相まってシール板部の弾性変形能力を向上させる効果を奏する。
更に、板ブラシの自由端部が薄肉に形成されているから、他方の部品に接合状態に接合しても摩擦力が小さいので、他方の部品との接合間隙をなくすことができ、シール能力を向上できる効果を奏する。
特に、内径に向かって薄肉にされた板ブラシは、環状を成す板ブラシの各基板部間にスペーサを設けることなく、板ブラシを積層したのみで環状に形成することが可能になるので、組立コストが大きく低減できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる板ブラシシール装置の半断面図である。
【図2】図1に示す軸方向の板ブラシシール装置の1部の正面図である。
【図3】本発明の第2実施の形態を示す板ブラシシール装置の平面図である。
【図4】図3の板ブラシシール装置のA部の拡大図である。
【図5】本発明の第3実施の形態を示す板ブラシシール装置の1部の正面図である。
【図6】本発明に関連する従来の板ブラシシール装置を取付箇所に装着した半断面図である。
【図7】本発明に関連する従来の板ブラシシール装置を取付箇所に装着した斜視図である。
【符号の説明】
1 板ブラシシール装置
2A 取付部
2A1 背板部
2A2 保持部
2B シール部
3 板ブラシ
3A シール板部
3A1 湾曲部
3B 基板部
4 積層板ブラシ
5 自由端部
50 一方の部品(ケーシング)
51 段部、60 他方の部品(ロータ)

Claims (4)

  1. 間隙を有して相対移動する一方のケーシングの孔の周りに取付けられて他方のロータとの間をシールする板ブラシシール装置であって、
    薄板状一端側に基板部を有するとともに他端側にシール板部を有する板ブラシと、
    前記板ブラシの前記基板部を前記ロータの外周の周りに対向板面が互いに合わされて環状体に形成するとともに前記ケーシングに取り付け可能にされた取付部と、
    前記板ブラシの前記シール板部も前記対向板面が互いに合わされて前記ロータの外周の廻りに環状に形成されて被密封流体をシールするシール部とを具備し、
    前記シール部には前記基板部側から自由端部側に向かって前記ロータの移動方向へ曲げられ湾曲部に形成された前記シール板部を有且つ前記湾曲部の前記自由端部側の前記対向板面間の間隙が前記湾曲部の前記取付部側の前記対向板面間の間隙よりも大きく形成されていることを特徴とする板ブラシシール装置。
  2. 前記湾曲部の自由端部側の前記対向板面間の間隙は、自由端部の長さが異なる前記板ブラシを複数枚重ねて一対にした積層板ブラシをさらに連続に重ねて合わせて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の板ブラシシール装置。
  3. 前記湾曲部の自由端部側の前記対向板面間の間隙は、各前記シール板部の自由端部の長さが長いのと短いのとを重ね合わせて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の板ブラシシール装置。
  4. 前記湾曲部の前記自由端部側の前記対向板面間の間隙は、前記取付部側より前記自由端部側に向かって徐々に薄肉に形成された各前記シール板部の間に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の板ブラシシール装置。
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