JP4714592B2 - クラッチカバー組立体 - Google Patents
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Description
図1〜図4に示すプッシュタイプのダイヤフラムスプリング式クラッチカバー組立体1は、エンジンのフライホイール51に対してクラッチディスク組立体52の摩擦部材53を押し付けてクラッチを連結し、あるいは押し付けを解除してクラッチを切断するための装置である。なお、摩擦部材53は、摩擦フェーシング53aとクッショニングプレート53bとを有し、軸方向に所定範囲内でたわみ可能なクッショニング機能を有している。
次に、図1〜図10を用いて第1摩耗補償機構9について説明する。図5に第1摩耗補償機構9の平面概略図、図6に第1摩耗補償機構9の側面概略図、図7に第1アジャストリング91および第2アジャストリング92の平面概略図、図8に第1アジャストリング91および第2アジャストリング92の側面概略図(内周側および外周側から見た側面概略図)、図9に第1アジャストリング91おおよび第2アジャストリング92の断面概略図(図7のA−A断面およびB−B断面)、図10に第1摩耗補償機構9の動作説明図を示す。
図2および図3を用いて、低レリーズ荷重特性実現機構10について説明する。低レリーズ荷重特性実現機構10は、摩擦部材53におけるクッショニング機能による低レリーズ荷重化を、摩擦部材53が摩耗した状態でも実現するためのレリーズ補助用機構である。最初に、図14を用いて、摩擦部材におけるクッショニング機能による低レリーズ荷重化を説明する。クッショニング機能がない場合は、レリーズ荷重特性60は、ピークすなわち荷重バランス点63までは線形に変化し、そこからなだらかに小さくなっていき、またなだらかに大きくなっていく。また、荷重バランス点63まではプレッシャープレートの切れ量65はゼロである。摩擦部材がクッション機能を有している場合は、レリーズ時のプレッシャープレートの動きが早くなり、プレッシャープレートの切れ量65はクッショニングプレートがない場合に比べて早く大きくなる。また、図14において荷重バランス点63におけるピークが大幅に小さくなり、低レリーズ荷重特性が実現される。以上の結果が得られるのは、プレッシャープレートの位置がレリーズ動作中において、図6の押付荷重特性において負の勾配方向(右方向)に移動するからである。したがって、摩擦部材の摩耗によってセットラインの位置が変わればプレッシャープレートはレリーズ動作中において平坦部分や正勾配部分を移動することも考えられる。しかし、本発明の実施形態では、第1摩耗補償機構9によって、セットラインは変化しない。また設計目的により、セットラインの初期設定を平坦部分や正勾配の部分に設定する場合においても本発明の実施形態では低レリーズ荷重特性実現機構10の働きにより、レリーズ時に強制的に負の荷重勾配を創出するのでクラッチディスクのクッショニング機能の効果も相まって低レリーズ荷重を実現することができる。
このクラッチカバー組立体1では、図示しないレリーズ装置がダイヤフラムスプリング4のレバー部4bの先端をトランスミッション側に引き出すと、ワイヤリング5を支点としてダイヤフラムスプリング4の環状弾性部4aの内周部が軸方向トランスミッション側に引き上げられる。これにより、環状弾性部4aがプレッシャープレート3を押圧しなくなり、プレッシャープレート3はストラッププレート7により摩擦部材53から引き離され、最後に摩擦部材53がフライホイール51から離れる(クラッチ解除状態)。
以上に述べたクラッチカバー組立体1により得られる作用効果について以下にまとめる。
このクラッチカバー組立体1では、第1アジャストリング91および第2アジャストリング92の断面がほぼ環状となっているため、第1アジャストリング91および第2アジャストリング92により形成された空間S2を有効利用することができる。例えば、空間S2内にリターンスプリング90を収容することができる。そして、この空間S2の形状はほぼ円形となるため、従来よりも大きいリターンスプリング90を配置することができる。また、大きい弾性力を必要としない場合には、リターンスプリング90を小さくすることができ、それに伴い第1アジャストリング91および第2アジャストリング92を小型化することができる。このように、第1摩耗補償機構9の設計の自由度を高めることができ、それに伴いクラッチカバー組立体1の設計の自由度を高めることができる。
このクラッチカバー組立体1では、スペーサ46により第1コーンスプリング36および第2コーンスプリング37が弾性変形するための空間S1が確保されている。このため、クラッチカバー2の平坦部2bに大きな孔11の加工やプレス加工などを施して第1コーンスプリング36および第2コーンスプリング37が弾性変形するための空間を確保する必要がない。これにより、クラッチカバー2の加工による制限を受けることなく、第1コーンスプリング36および第2コーンスプリング37の寸法を大きくすることができ、設計の自由度を高めることができる。また、この空間S1の寸法はスペーサ46の内径や厚みにより調整することができるため、調整が容易となり、より設計の自由度を高めることができる。
前述の実施形態では、低レリーズ荷重特性実現機構10の一部にスペーサ46を利用しているが、このスペーサ46は、軸方向に弾性変形可能にクラッチカバーに支持されるコーンスプリングを備えた機構であれば、例えば押付荷重特性の平坦化をするための低レリーズ荷重特性実現機構にも適用可能である。これについて、図18を用いて説明する。図18に別に実施形態としてのピークカット機構の縦断面概略図を示す。
前記実施形態は本発明の一実施例にすぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。例えば、前記実施形態はプッシュタイプのクラッチカバー組立体であるがプルタイプのクラッチカバー組立体にも本発明を適用できる。
2 クラッチカバー
2b 平坦部
3 プレッシャープレート
4 ダイヤフラムスプリング
9 第1摩耗補償機構(摩耗補償機構)
90 リターンスプリング(調整用弾性部材)
91 第1アジャストリング
92 第2アジャストリング
93 第1当接部
94a、94b 第1摺動部
94c、94d 第1摺動面
95 第1突起部
96 第2当接部
97a、97b 第2摺動部
97a、97b 第2摺動面
10 低レリーズ荷重特性実現機構
13 支持ボルト
36 第1コーンスプリング(弾性部材)
37 第2コーンスプリング(弾性部材)
41 ストッパ
46 スペーサ
48 ホルダーリング
51 フライホイール
52 クラッチディスク組立体
53 摩擦部材
Claims (9)
- エンジンのフライホイールにクラッチディスク組立体の摩擦部材を押し付け及び押し付け解除するためのクラッチカバー組立体であって、
前記フライホイールに固定されたクラッチカバーと、
前記クラッチカバーに対して相対回転不能に連結され、前記フライホイールとの間で前記摩擦部材を挟むためのプレッシャープレートと、
前記クラッチカバーに支持され、前記プレッシャープレートを前記フライホイール側に付勢するダイヤフラムスプリングと、
前記プレッシャープレートに固定され前記プレッシャープレートから前記クラッチカバー側に延びる支持部材と、
前記支持部材に螺合する支持係合部材と、
前記支持係合部材が前記プレッシャープレートと反対側に回転しながら移動するように前記支持係合部材に常時トルクを付与する第1弾性部材と、
前記クラッチカバーに固定され、前記摩擦部材が前記フライホイールに押し付けられる際には前記支持係合部材と隙間を介して配置され、前記摩擦部材の前記フライホイールへの押し付けが解除された際には前記支持係合部材と当接することで前記プレッシャープレートの移動を規制する規制部材と、
前記クラッチカバーに支持され、前記摩擦部材が前記フライホイールに押し付けられる際に前記支持係合部材と前記規制部材との間に形成される前記隙間が一定に保たれるように、前記第1弾性部材のトルクと釣り合う摩擦力を前記支持部材と前記支持係合部材との間に発生させる軸方向荷重を前記支持係合部材に付与する第2弾性部材と、
前記プレッシャープレートと前記ダイヤフラムスプリングとの間に配置され、前記摩擦部材が摩耗しても、前記摩擦部材が前記フライホイールに押し付けられる際の前記クラッチカバーに対する前記ダイヤフラムスプリングの姿勢を一定に保つ摩耗補償機構と、
前記第2弾性部材と軸方向に当接し、前記クラッチカバーに装着され、前記第2弾性部材が軸方向へ弾性変形するための空間を確保するスペーサと、
を備えたクラッチカバー組立体。 - 前記クラッチカバーは、前記第2弾性部材に対応する位置に形成された平坦部を有し、
前記スペーサは、前記平坦部に固定されたプレート部材である、
請求項1に記載のクラッチカバー組立体。 - 前記クラッチカバーは、前記平坦部に形成され前記支持部材が貫通する第1孔部を有し、
前記スペーサは、前記第1孔部と中心が略一致するように形成され前記第1孔部よりも内径が大きい第2孔部を有している、
請求項2に記載のクラッチカバー組立体。 - 前記支持係合部材および第2弾性部材により支持され、前記ダイヤフラムスプリングの付勢力に対抗する軸方向荷重を前記第2弾性部材とともに前記支持係合部材に付与する第3弾性部材をさらに備え、
前記第3弾性部材は、前記スペーサの前記第2孔内に配置されている、
請求項3に記載のクラッチカバー組立体。 - 前記第2および第3弾性部材は、レリーズ動作中に前記ダイヤフラムスプリングの付勢力に対抗する合成荷重を発生することで、前記ダイヤフラムスプリングの変位量が増大する過程において、前記プレッシャープレートへの押付荷重を減らしていく、
請求項4に記載のクラッチカバー組立体。 - 前記第2弾性部材およびスペーサは、前記クラッチカバーの前記摩擦部材側と軸方向反対側に配置されている、
請求項1〜5のいずれかに記載のクラッチカバー組立体。 - 前記摩耗補償機構は、前記プレッシャープレートに当接可能に配置された環状の第1部材と、前記第1部材の前記摩擦部材と反対側に前記ダイヤフラムスプリングと当接可能に配置され、前記第1部材と相対回転することで軸方向に相対移動可能な環状の第2部材と、前記第1部材および第2部材を回転方向に弾性的に連結する調整用弾性部材と、を有する、
請求項1〜6のいずれかに記載のクラッチカバー組立体。 - 前記摩擦部材が摩耗しても、前記押し付け解除時における前記クラッチカバーに対する前記第2弾性部材の姿勢は一定に保たれる、
請求項1〜7のいずれかに記載のクラッチカバー組立体。 - 前記第2弾性部材は、コーンスプリングであり、
前記コーンスプリングの外周部は、前記スペーサと当接している、
請求項1〜8のいずれかに記載のクラッチカバー組立体。
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