JP4620399B2 - 燃料電池発電システムの制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は燃料電池発電システムの制御方法に係る。
燃料から製造した水素を複数の燃料電池セルスタックに供給し発電を行う燃料電池発電システムは、例えば、下記特許文献1に開示されている。
図12は、燃料から製造した水素を複数の燃料電池セルスタックに供給し発電を行う従来の燃料電池発電システムの構成の一例を示している。図12に示した燃料電池発電システムでは、燃料電池セルスタックとして3組の固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108を用いている。なお、本例では3組の固体高分子形燃料電池セルスタックを用いているが、固体高分子形燃料電池セルスタックの数は必ずしも3組に限定されるわけではなく、2組以上であればいくつでもかまわない。
図12に示した燃料電池発電システムの主な構成要素は、脱硫器2、改質器3、COシフトコンバータ4、水素分離器53、凝縮器55、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108、出力調整装置16、96、109、流量制御弁(10、27、33等)、空気供給用ブロワ12、89、102、115、改質器バーナ156、気化器157、気化器ポンプ158、水タンク159、補給水ポンプ161、気化器バーナ170及び配管類である。
図12において、1は燃料である天然ガス、2は脱硫器、3は改質器、4はCOシフトコンバータ、6は燃料極、7は固体高分子電解質、8は空気極、9は固体高分子形燃料電池セルスタック、10は流量制御弁、12は空気供給用ブロワ、13は固体高分子形燃料電池セルスタック9の空気極排出ガス、14は空気、16は出力調整装置、17は負荷、18は燃料電池直流出力、19は送電端交流出力、21は一酸化炭素濃度を1%以下に低減させた改質ガスであるCOシフトコンバータ4の排出ガス、22は水素リッチな改質ガス、24は脱硫天然ガス、25は固体高分子形燃料電池セルスタック発電用の空気、27は流量制御弁、30は電池反応による生成水、32は脱硫器リサイクル用のCOシフトコンバータ4の排出ガス、33は流量制御弁、52は水素分離器用のCOシフトコンバータ4の排出ガス、53は水素分離器、54は水素分離器53の排出ガス、55は凝縮器、56は水素分離器53の乾燥排出ガス、57凝縮水、58は水素、59は固体高分子形燃料電池セルスタック9の燃料極水素排出ガス、60はパージ弁、61はパージガス、86は流量制御弁、87は流量制御弁、88は流量制御弁、89は空気供給用ブロワ、90は流量制御弁、91は固体高分子形燃料電池セルスタック発電用の空気、92は燃料極、93は固体高分子電解質、94は空気極、95は固体高分子形燃料電池セルスタック、96は出力調整装置、97は負荷、98は燃料電池直流出力、99は送電端交流出力、100は固体高分子形燃料電池セルスタック95の空気極排出ガス、102は空気供給用ブロワ、103は流量制御弁、104は空気、105は燃料極、106は固体高分子電解質、107は空気極、108は固体高分子形燃料電池セルスタック、109は出力調整装置、110は負荷、111は燃料電池直流出力、112は送電端交流出力、113は固体高分子形燃料電池セルスタック108の空気極排出ガス、115は空気供給用ブロワ、116は電池反応による生成水、117は電池反応による生成水、118は固体高分子形燃料電池セルスタック95の燃料極水素排出ガス、119はパージ弁、120はパージガス、121は固体高分子形燃料電池セルスタック108の燃料極水素排出ガス、122はパージ弁、123はパージガス、154は水蒸気155と脱硫天然ガス24の混合ガス、155は水蒸気、156は改質器バーナ、157は気化器、158は気化器ポンプ、159は水タンク、160は補給水、161は補給水ポンプ、162は流量制御弁、163は改質器バーナ用の天然ガス、164は流量制御弁、165は改質器バーナ用の空気、166は改質器バーナ156の燃焼排出ガス、167は流量制御弁、168は気化器バーナ用の天然ガス、169は発電用の天然ガス、170は気化器バーナ、171は流量制御弁、172は気化器バーナ用の空気、173は水、175は気化器バーナ170の燃焼排出ガス、176は排出ガスである。
上記「水素リッチ」は、電池反応によって発電に寄与するに足りる濃度の水素を含有することを意味する。
図12において、固体高分子形燃料電池セルスタック9は、1組の燃料極6、
固体高分子電解質7及び空気極8からなる単セルによって構成されているように示されており、固体高分子形燃料電池セルスタック95は、1組の燃料極92、固体高分子電解質93及び空気極94からなる単セルによって構成されているように示されており、固体高分子形燃料電池セルスタック108は、1組の燃料極105、固体高分子電解質106及び空気極107からなる単セルによって構成されているように示されている。しかし、実際には、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95及び108は、前記単セルを複数組み合わせることによって構成されている。
以下、図12を用いて、この従来の技術による燃料電池発電システムの作用について説明する。燃料の天然ガス1は、発電用の天然ガス169、気化器バーナ用の天然ガス168及び改質器バーナ用の天然ガス163として、それぞれ脱硫器2、気化器バーナ170及び改質器バーナ156に供給する。発電用の天然ガス169の供給量は、予め設定された固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108の燃料電池直流出力18、98、111の電池電流の合計と流量制御弁27の開度(すなわち、発電用の天然ガス169の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁27の開度を制御することによって、燃料電池直流出力18、98、111の電池電流の合計に見合った値に設定する。
脱硫器2では、充填された脱硫触媒のコバルト−モリブデン系触媒と酸化亜鉛吸着剤の働きにより、改質器3の改質触媒と、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108の燃料極6、92、105の電極触媒の劣化原因となる発電用の天然ガス169中のメルカプタン等の腐臭剤に含まれる硫黄成分を水添脱硫により吸着除去する。すなわち、コバルト−モリブデン系触媒により最初に硫黄と水素を反応させて硫化水素を生成させ、次にこの硫化水素と酸化亜鉛を反応させることによって硫化亜鉛を生成させて、硫黄成分を除去する。硫化水素の生成に必要な水素を供給するために、水素リッチな一酸化炭素濃度を1%以下に低減させた改質ガスであるCOシフトコンバータ4の排出ガス21の一部を、脱硫器リサイクル用のCOシフトコンバータ4の排出ガス32として脱硫器2にリサイクルする。脱硫器リサイクル用のCOシフトコンバータ4の排出ガス32の供給量は、予め設定された流量制御弁27の開度(すなわち、発電用の天然ガス169の供給量)と流量制御弁33の開度(すなわち、脱硫器リサクル用のCOシフトコンバータ4の排出ガス32の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁33の開度を制御することによって、発電用の天然ガス169の供給量と見合った値に設定する。硫化水素の生成反応と硫化亜鉛の生成反応は吸熱反応であり、反応に必要な反応熱は、後述する発熱反応であるCOシフトコンバータ4での水性シフト反応によって発生する熱をCOシフトコンバータ4から脱硫器2に供給することによってまかなう。
脱硫器2で脱硫された脱硫天然ガス24は、気化器157から供給された水蒸気155と混合し、水蒸気155と脱硫天然ガス24の混合ガス154として、ニッケル系触媒やルテニウム系触媒を改質触媒として充填した改質器3に供給する。脱硫天然ガス24と混合する水蒸気155の供給量は、予め設定された流量制御弁27の開度(すなわち、発電用の天然ガス169の供給量)と流量制御弁162の開度(すなわち、水蒸気155の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁162の開度を制御することによって、発電用の天然ガス169の供給量に対して水蒸気155と脱硫天然ガス24の混合ガス154が予め設定された所定のスチームカーボン比(水蒸気の炭素に対するモル比)となるように設定する。
気化器157では、水タンク159から気化器ポンプ158で供給した水173を気化させる。水173の気化に必要な熱は、後述する高温の改質器バーナ156の燃焼排出ガス166を気化器157に供給し、水173と熱交換させることによって供給する。水173と気化器157で熱交換を行った改質器バーナ156の燃焼排出ガス166は、排出ガス176として排出する。気化器157での水173の気化に必要な熱の供給が、改質器バーナ156の燃焼排出ガス166との熱交換だけでは不足する場合には、天然ガス1を気化器バーナ用の天然ガス168として気化器バーナ170に供給するとともに、空気供給用ブロワ12で取り込んだ空気14の一部を気化器バーナ用の空気172として気化器バーナ170に供給し、両者を燃焼反応させることによって、気化器157にさらに熱を供給する。気化器バーナ170からは気化器バーナ170の燃焼排出ガス175が放出される。気化器バーナ170に供給する気化器バーナ用の天然ガス168の供給量は、予め設定された気化器157の温度と流量制御弁171の開度(すなわち、気化器バーナ用の天然ガス168の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁171の開度を制御することによって、予め設定された所定の気化器温度となるように設定する。また、気化器バーナ170に供給する気化器バーナ用の空気172の供給量は、予め設定された流量制御弁171の開度(すなわち、気化器バーナ用の天然ガス168の供給量)と流量制御弁167の開度(すなわち、気化器バーナ用の空気172の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁167の開度を制御することによって、予め設定された所定の空燃比(空気対燃料比)となるように設定する。
水タンク159には、後述する凝縮器55で凝縮させた凝縮水57を供給する。これだけでは水タンク159の水が不足する場合には、必要に応じて補給水ポンプ161を作動させ、補給水160を水タンク159に供給する。
改質器3では、充填された改質触媒の働きにより天然ガス1に含まれる炭化水素の水蒸気改質反応が行われ、水素リッチな改質ガス22がつくられる。天然ガス1の主成分であるメタンの水蒸気改質反応は(1)式で表される。
(メタンの水蒸気改質反応)
CH+HO → CO+3H (1)
この(1)式に示したメタンの水蒸気改質反応等の炭化水素の水蒸気改質反応は吸熱反応であり、効率的に水素を生成させるためには、改質器3の外部から必要な反応熱を供給し、改質器3の温度を700〜750℃に維持しなければならない。このため、天然ガス1を改質器バーナ用の天然ガス163として改質器バーナ156に供給するとともに、改質器バーナ用の空気165を改質器バーナ156に供給し、両者を燃焼反応させることによって、改質器3に水蒸気改質反応に必要な反応熱を供給する。改質器バーナ156に供給する改質器バーナ用の天然ガス163の供給量は、予め設定された流量制御弁27の開度(すなわち、発電用の天然ガス169の供給量)と流量制御弁162の開度(すなわち、改質器バーナ用の天然ガス163の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁162の開度を制御することによって、発電用の天然ガス169の供給量に見合った値に設定する。また、改質器バーナ156に供給する改質器バーナ用の空気165の供給量は、予め設定された流量制御弁162の開度(すなわち、改質器バーナ用の天然ガス163の供給量)と流量制御弁164の開度(すなわち、改質器バーナ用の空気165の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁164の開度を制御することによって、予め設定された所定の空燃比となるように設定する。
改質器3の排出ガスである水素リッチな改質ガス22中には、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108の燃料極6、92、105の電極触媒の劣化原因となる一酸化炭素が含まれているので、水素リッチな改質ガス22は、銅−亜鉛系触媒等のシフト触媒が充填されたCOシフトコンバータ4に供給し、シフト触媒の働きにより(2)式に示す水性シフト反応を行わせることによって、水素リッチな改質ガス22中の一酸化炭素濃度を1%以下まで低減させる。
(水性シフト反応)
CO+HO → CO+H (2)
水性シフト反応は発熱反応であり、発生した熱は脱硫器2に供給し、前述した吸熱反応である脱硫器2の硫化水素の生成反応と硫化亜鉛の生成反応の反応熱として利用する。
一酸化炭素濃度を1%以下に低減させた改質ガスであるCOシフトコンバータ4の排出ガス21の一部は、前述したように脱硫器リサイクル用のCOシフトコンバータ4の排出ガス32として脱硫器2に供給し、残りは、水素分離器用のCOシフトコンバータ4の排出ガス52として、パラジウム膜等の水素分離膜を有する水素分離器53に供給し、水素58を分離する。その際、効率的な水素分離を行うために、必要に応じて水素分離器用のCOシフトコンバータ4の排出ガス52の加圧を行う。水素分離器53の排出ガス54は、凝縮器55で凝縮水57を凝縮させた後に、水素分離器の乾燥排出ガス56として排出する。水素分離器53で分離した水素58は、固体高分子形燃料電池セルスタック9の燃料極6、固体高分子形燃料電池セルスタック95の燃料極92、固体高分子形燃料電池セルスタック108の燃料極105に供給する。
固体高分子形燃料電池セルスタック9の燃料極6への水素58の供給量は、予め設定された燃料電池直流出力18の電池電流と流量制御弁86の開度(すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック9の燃料極6への水素58の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁86の開度を制御することによって、燃料電池直流出力18の電池電流に見合った値に設定する。一方、空気供給用ブロワ115で取り込んだ固体高分子形燃料電池セルスタック発電用の空気25を、固体高分子形燃料電池セルスタック9の空気極8に供給する。固体高分子形燃料電池セルスタック9の空気極8への固体高分子形燃料電池セルスタック発電用の空気25の供給量は、予め設定された燃料電池直流出力18の電池電流と流量制御弁10の開度(すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック発電用の空気25の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁10の開度を制御することによって、燃料電池直流出力18の電池電流に見合った値に設定する。固体高分子形燃料電池セルスタック9の発電温度は、60〜80℃が一般的であり、電池反応による発熱により発電温度が維持される。
なお、図12には示されていないが、固体高分子形燃料電池セルスタック9の発電温度を60〜80℃に維持するためには、冷却水による固体高分子形燃料電池セルスタック9の冷却が必要であり、この冷却過程で得られた温水を給湯に利用することが可能である。
固体高分子形燃料電池セルスタック9の燃料極6では、白金系電極触媒の働きで、水素の約80%が、(3)式に示す燃料極反応により水素イオンと電子に変わる。
(燃料極反応)
→ 2H+2e (3)
燃料極6で生成した水素イオンは、商品名「ナフィオン」と呼ばれる高分子を例とする、スルフォン酸基を有するフッ素系高分子から構成される固体高分子電解質7の内部を移動し、空気極8に到達する。一方、燃料極6で生成した電子は、外部回路を移動し、空気極8に到達する。この電子が外部回路を移動する過程で、電気エネルギーを燃料電池直流出力18として取り出すことができる。
固体高分子形燃料電池セルスタック9の空気極8では、白金系電極触媒の働きで、燃料極6から固体高分子電解質7の内部を空気極8に移動してきた水素イオン、燃料極6から外部回路を空気極8に移動してきた電子、及び、空気極8に供給された固体高分子形燃料電池セルスタック発電用の空気25中の酸素が、(4)式に示す空気極反応により反応し、水が生成する。この水は、電池反応による生成水30として外部に排出される。
(空気極反応)
2H+1/2O+2e → HO (4)
(3)式と(4)式をまとめると、固体高分子形燃料電池セルスタック9の電池反応は、(5)式に示す水素と酸素から水ができる水の電気分解の逆反応として表すことができる。
(電池反応)
+1/2O → HO (5)
固体高分子形燃料電池セルスタック9の発電によって得られた燃料電池直流出力18は、負荷17に合わせて出力調整装置16で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力19として負荷17に供給する。なお、図12では、出力調整装置16で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置16で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷17に供給しても良い。また、図12には示されていないが、固体高分予形燃料電池セルスタック9の発電によって得られた燃料電池直流出力18を、負荷17、97、110の少なくとも一つ以上に合わせて出力調整装置16で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力19として負荷17、97、110の少なくとも一つ以上に供給しても良い。さらに、出力調整装置16で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷17、97、110の少なくとも一つ以上に供給しても良い。
固体高分子形燃料電池セルスタック発電用の空気25は、固体高分子形燃料電池セルスタック9の空気極8で酸素の一部を(4)式に示した空気極反応により消費した後に、固体高分子形燃料電池セルスタック9の空気極排出ガス13として排出する。一方、水素58は、固体高分子形燃料電池セルスタック9の燃料極6で水素の約80%を(3)式に示した燃料極反応により消費した後に、固体高分子形燃料電池セルスタック9の燃料極水素排出ガス59として排出する。この未反応水素からなる燃料極水素排出ガス59は、固体高分子形燃料電池セルスタック9の送電端効率を向上させるために、すべて燃料極6にリサイクルして発電に利用する。しかし、燃料極水素排出ガス59中には水素以外の不純物が若干含まれるので、パージ弁60を間欠的に開け、パージガス61を放出する。
同様に、固体高分子形燃料電池セルスタック95の燃料極92への水素58の供給量は、予め設定された燃料電池直流出力98の電池電流と流量制御弁87の開度(すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック95の燃料極92への水素58の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁87の開度を制御することによって、燃料電池直流出力98の電池電流に見合った値に設定する。一方、空気供給用ブロワ89で取り込んだ固体高分子形燃料電池セルスタック発電用の空気91を、固体高分子形燃料電池セルスタック95の空気極94に供給する。固体高分子形燃料電池セルスタック95の空気極94への固体高分子形燃料電池セルスタック発電用の空気91の供給量は、予め設定された燃料電池直流出力98の電池電流と流量制御弁90の開度(すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック発電用の空気91の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁90の開度を制御することによって、燃料電池直流出力98の電池電流に見合った値に設定する。固体高分子形燃料電池セルスタック95の発電温度は、60〜80℃が一般的であり、電池反応による発熱により発電温度が維持される。
なお、図12には示されていないが、固体高分子形燃料電池セルスタック95の発電温度を60〜80℃に維持するためには、冷却水による固体高分子形燃料電池セルスタック95の冷却が必要であり、この冷却過程で得られた温水を給湯に利用することが可能である。
固体高分子形燃料電池セルスタック95の燃料極92では、白金系電極触媒の働きで、水素の約80%が、(3)式に示した燃料極反応により水素イオンと電子に変わる。燃料極92で生成した水素イオンは、商品名「ナフィオン」と呼ばれる高分子を例とする、スルフォン酸基を有するフッ素系高分子から構成される固体高分子電解質93の内部を移動し、空気極94に到達する。一方、燃料極92で生成した電子は、外部回路を移動し、空気極94に到達する。この電子が外部回路を移動する過程で、電気エネルギーを燃料電池直流出力98として取り出すことができる。
固体高分子形燃料電池セルスタック95の空気極94では、白金系電極触媒の働きで、燃料極92から固体高分子電解質93の内部を空気極94に移動してきた水素イオン、燃料極92から外部回路を空気極94に移動してきた電子、及び空気極94に供給された固体高分子形燃料電池セルスタック発電用の空気91中の酸素が、(4)式に示した空気極反応により反応し、水が生成する。この水は、電池反応による生成水116として外部に排出される。(3)式と(4)式をまとめると、固体高分子形燃料電池セルスタック95の電池反応は、(5)式に示した水素と酸素から水ができる水の電気分解の逆反応として表すことができる。
固体高分子形燃料電池セルスタック95の発電によって得られた燃料電池直流出力98は、負荷97に合わせて出力調整装置96で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力99として負荷97に供給する。なお、図12では、出力調整装置96で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置96で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷97に供給しても良い。また、図12には示されていないが、固体高分子形燃料電池セルスタック95の発電によって得られた燃料電池直流出力98を、負荷97、17、110の少なくとも一つ以上に合わせて出力調整装置96で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力99として負荷97、17、110の少なくとも一つ以上に供給しても良い。さらに、出力調整装置96で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷97、17、110の少なくとも一つ以上に供給しても良い。
固体高分子形燃料電池セルスタック発電用の空気91は、固体高分子形燃料電池セルスタック95の空気極94で酸素の一部を(4)式に示した空気極反応により消費した後に、固体高分子形燃料電池セルスタック95の空気極排出ガス100として排出する。一方、水素58は、固体高分子形燃料電池セルスタック95の燃料極92で水素の約80%を(3)式に示した燃料極反応により消費した後に、固体高分予形燃料電池セルスタック95の燃料極水素排出ガス118として排出する。この未反応水素からなる燃料極水素排出ガス118は、固体高分子形燃料電池セルスタック95の送電端効率を向上させるために、すべて燃料極92にリサイクルして発電に利用する。しかし、燃料極水素排出ガス118中には水素以外の不純物が若干含まれるので、パージ弁119を間欠的に開け、パージガス120を放出する。
また、固体高分子形燃料電池セルスタック108の燃料極105への水素58の供給量は、予め設定された燃料電池直流出力111の電池電流と流量制御弁88の開度(すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック108の燃料極105への水素58の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁88の開度を制御することによって、燃料電池直流出力111の電池電流に見合った値に設定する。一方、空気供給用ブロワ102で取り込んだ固体高分子形燃料電池セルスタック発電用の空気104を、固体高分子形燃料電池セルスタヅク108の空気極107に供給する。固体高分子形燃料電池セルスタック108の空気極107への固体高分子形燃料電池セルスタック発電用の空気104の供給量は、予め設定された燃料電池直流出力111の電池電流と流量制御弁103の開度(すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック発電用の空気104の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁103の開度を制御することによって、燃料電池直流出力111の電池電流に見合った値に設定する。固体高分子形燃料電池セルスタック108の発電温度は、60〜80℃が一般的であり、電池反応による発熱により発電温度が維持される。
なお、図12には示されていないが、固体高分子形燃料電池セルスタック108の発電温度を60〜80℃に維持するためには、冷却水による固体高分子形燃料電池セルスタック108の冷却が必要であり、この冷却過程で得られた温水を給湯に利用することが可能である。
固体高分子形燃料電池セルスタック108の燃料極105では、白金系電極触媒の働きで、水素の約80%が、(3)式に示した燃料極反応により水素イオンと電子に変わる。燃料極105で生成した水素イオンは、商品名「ナフィオン」と呼ばれる高分子を例とする、スルフォン酸基を有するフッ素系高分子から構成される固体高分子電解質106の内部を移動し、空気極107に到達する。一方、燃料極105で生成した電子は、外部回路を移動し、空気極107に到達する。この電子が外部回路を移動する過程で、電気エネルギーを燃料電池直流出力111として取り出すことができる。
固体高分子形燃料電池セルスタック108の空気極107では、白金系電極触媒の働きで、燃料極105から固体高分子電解質106の内部を空気極107に移動してきた水素イオン、燃料極105から外部回路を空気極107に移動してきた電子、及び空気極107に供給された固体高分子形燃料電池セルスタック発電用の空気104中の酸素が、(4)式に示した空気極反応により反応し、水が生成する。この水は、電池反応による生成水117として外部に排出される。
(3)式と(4)式をまとめると、固体高分子形燃料電池セルスタック108の電池反応は、(5)式に示した水素と酸素から水ができる水の電気分解の逆反応として表すことができる。
固体高分子形燃料電池セルスタック108の発電によって得られた燃料電池直流出力111は、負荷110に合わせて出力調整装置109で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力112として負荷110に供給する。なお、図12では、出力調整装置109で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置109で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷110に供給しても良い。また、図12には示されていないが、固体高分子形燃料電池セルスタック108の発電によって得られた燃料電池直流出力111を、負荷110、17、97の少なくとも一つ以上に合わせて出力調整装置109で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力112として負荷110、17、97の少なくとも一つ以上に供給しても良い。さらに、出力調整装置109で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷110、17、97の少なくとも1つ以上に供給しても良い。
固体高分子形燃料電池セルスタック発電用の空気104は、固体高分子形燃料電池セルスタック108の空気極107で酸素の一部を(4)式に示した空気極反応により消費した後に、固体高分子形燃料電池セルスタック108の空気極排出ガス113として排出する。一方、水素58は、固体高分子形燃料電池セルスタック108の燃料極105で水素の約80%を(3)式に示した燃料極反応により消費した後に、固体高分子形燃料電池セルスタック108の燃料極水素排出ガス121として排出する。この未反応水素からなる燃料極水素排出ガス121は、固体高分子形燃料電池セルスタック108の送電端効率を向上させるために、すべて燃料極105にリサイクルして発電に利用する。しかし、燃料極水素排出ガス121中には水素以外の不純物が若干含まれるので、パージ弁122を間欠的に開け、パージガス123を放出する。
また、2種類の燃料電池セルスタックを組み合わせ発電を行う燃料電池発電システムは、例えば、特願2002−327233号及び特願2002−359670号に開示されており、また、2種類の燃料電池セルスタックを組み合わせて発電を行う燃料電池発電システムの制御方法は、例えば、特願2003−050732号に開示されている。
特開2002−372199号公報
次に、前述したような従来の技術による燃料電池発電システムの問題点について説明する。図12に示した従来の燃料電池発電システムでは、改質器3で発電用の天然ガス169に含まれる炭化水素の水蒸気改質反応を行わせるのに、改質器バーナ用の天然ガス163を改質器バーナ156に供給し燃焼させる必要があった。また、気化器157を設け、改質器バーナ156の燃焼排出ガス166と熱交換を行わせるとともに、気化器バーナ170に供給した気化器バーナ用の天然ガス168を燃焼させることによって、外部から気化器157に水173の気化に必要な熱を供給し、改質器3での炭化水素の水蒸気改質反応に必要な水蒸気155を生成させなければならなかった。このため、従来の燃料電池発電システムでは、送電端効率が低く、40%未満であった。
また、2種類の燃料電池セルスタックを組み合わせ発電を行う燃料電池発電システムを制御する従来の方法においては、システムの出力が変化すると発電効率が低下するという問題があった。
本発明の目的は、上記問題を解決し、送電端効率が高い燃料電池システムの出力が変化しても発電効率の低下を抑制しうる、燃料電池発電システムの制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、請求項に記載のように、
燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記改質ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の一酸化炭素を酸素で酸化し二酸化炭素に変換するCO選択酸化器と、前記CO選択酸化器の排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
前記第一の燃料電池セルスタックの出力が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第一の燃料電池セルスタックの出力が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法を構成する。
また、本発明は、請求項に記載のように、
燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記改質ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の一酸化炭素を酸素で酸化し二酸化炭素に変換するCO選択酸化器と、前記CO選択酸化器の排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法を構成する。
また、本発明は、請求項に記載のように、
燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記改質ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を選択的に分離する水素分離器と、前記水素分離器で分離した前記水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
前記第一の燃料電池セルスタックの出力が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第一の燃料電池セルスタックの出力が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法を構成する。
また、本発明は、請求項に記載のように、
燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記改質ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を選択的に分離する水素分離器と、前記水素分離器で分離した前記水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法を構成する。
また、本発明は、請求項に記載のように、
燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の一酸化炭素を酸素で酸化し二酸化炭素に変換するCO選択酸化器と、前記CO選択酸化器の排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
前記第一の燃料電池セルスタックの出力が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第一の燃料電池セルスタックの出力が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法を構成する。
また、本発明は、請求項に記載のように、
燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の一酸化炭素を酸素で酸化し二酸化炭素に変換するCO選択酸化器と、前記CO選択酸化器の排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法を構成する。
また、本発明は、請求項に記載のように、
燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を選択的に分離する水素分離器と、前記水素分離器で分離した前記水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
前記第一の燃料電池セルスタックの出力が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第一の燃料電池セルスタックの出力が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法を構成する。
また、本発明は、請求項に記載のように、
燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を選択的に分離する水素分離器と、前記水素分離器で分離した前記水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法を構成する。
また、本発明は、請求項に記載のように、
燃料極で燃料の水蒸気改質反応を行わせ水素と一酸化炭素を生成させるとともに、前記燃料極で生成した前記水素、もしくは前記水素及び前記一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した熱を前記燃料極での前記水蒸気改質反応に必要な反応熱として消費し、また、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記燃料極に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の一酸化炭素を酸素で酸化し二酸化炭素に変換するCO選択酸化器と、前記CO選択酸化器の排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
前記第一の燃料電池セルスタックの出力が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第一の燃料電池セルスタックの出力が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法を構成する。
また、本発明は、請求項10に記載のように、
燃料極で燃料の水蒸気改質反応を行わせ水素と一酸化炭素を生成させるとともに、前記燃料極で生成した前記水素、もしくは前記水素及び前記一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した熱を前記燃料極での前記水蒸気改質反応に必要な反応熱として消費し、また、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記燃料極に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の一酸化炭素を酸素で酸化し二酸化炭素に変換するCO選択酸化器と、前記CO選択酸化器の排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法を構成する。
また、本発明は、請求項11に記載のように、
燃料極で燃料の水蒸気改質反応を行わせ水素と一酸化炭素を生成させるとともに、前記燃料極で生成した前記水素、もしくは前記水素及び前記一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した熱を前記燃料極での前記水蒸気改質反応に必要な反応熱として消費し、また、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記燃料極に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を選択的に分離する水素分離器と、前記水素分離器で分離した前記水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
前記第一の燃料電池セルスタックの出力が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第一の燃料電池セルスタックの出力が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法を構成する。
また、本発明は、請求項12に記載のように、
燃料極で燃料の水蒸気改質反応を行わせ水素と一酸化炭素を生成させるとともに、前記燃料極で生成した前記水素、もしくは前記水素及び前記一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した熱を前記燃料極での前記水蒸気改質反応に必要な反応熱として消費し、また、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記燃料極に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を選択的に分離する水素分離器と、前記水素分離器で分離した前記水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法を構成する。
また、本発明は、請求項13に記載のように、
燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記改質ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
前記第一の燃料電池セルスタックの出力が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第一の燃料電池セルスタックの出力が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法を構成する。
また、本発明は、請求項14に記載のように、
燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記改質ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法を構成する。
また、本発明は、請求項15に記載のように、
燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
前記第一の燃料電池セルスタックの出力が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第一の燃料電池セルスタックの出力が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法を構成する。
また、本発明は、請求項16に記載のように、
燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法を構成する。
また、本発明は、請求項17に記載のように、
燃料極で燃料の水蒸気改質反応を行わせ水素と一酸化炭素を生成させるとともに、前記燃料極で生成した前記水素、もしくは前記水素及び前記一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した熱を前記燃料極での前記水蒸気改質反応に必要な反応熱として消費し、また、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記燃料極に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
前記第一の燃料電池セルスタックの出力が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第一の燃料電池セルスタックの出力が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法を構成する。
また、本発明は、請求項18に記載のように、
燃料極で燃料の水蒸気改質反応を行わせ水素と一酸化炭素を生成させるとともに、前記燃料極で生成した前記水素、もしくは前記水素及び前記一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した熱を前記燃料極での前記水蒸気改質反応に必要な反応熱として消費し、また、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記燃料極に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法を構成する。
本発明の実施によって、燃料電池セルスタックの発電によって発生する排熱を燃料の水蒸気改質反応に必要となる反応熱として利用する燃料電池発電システムの制御方法を構成し、システムの出力が変化しても発電効率の低下を抑制しうる、燃料電池発電システムの制御方法を提供することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明に係る燃料電池発電システムとその制御方法とを説明する。
(本発明に係る燃料電池発電システムの説明)
本発明に係る燃料電池発電システムを以下の実施形態1〜9に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明に係る燃料電池発電システムの一実施形態(これを実施形態1とする)を表す構成図を示している。本実施形態では、第一の燃料電池セルスタックとして固体酸化物形燃料電池セルスタック38を用い、第二の燃料電池セルスタックとして3組の固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108を用いている。なお、本実施形態では3組の固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108を用いているが、固体高分子形燃料電池セルスタックの数は必ずしも3組に限定されるわけではなく、2組以上であればいくつでもかまわない。
図1に示した燃料電池発電システムの主な構成要素は、脱硫器2、改質器3、固体酸化物形燃料電池セルスタック38、COシフトコンバータ4、CO選択酸化器5、凝縮器29、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108、出力調整装置16、48、96、109、流量制御弁10、11、27等、空気供給用ブロワ12、89、102、115及び配管類である。
図1において、前述した図12と同一のものは同一符号で表し、これらのものについてはその説明を省略する。図1において、5はCO選択酸化器、11は流量制御弁、15は固体高分子形燃料電池セルスタック9の燃料極排出ガス、20は一酸化炭素濃度をppmオーダーに低減させた改質ガスであるCO選択酸化器5の排出ガス、23はリサイクル用の固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス41と脱硫天然ガス24との混合ガス、26はCO選択酸化器用の空気、28は未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器5の排出ガス、29は凝縮器、31は凝縮水、34はCO選択酸化器用のCOシフトコンバータ4の排出ガス、35は燃料極、36は固体酸化物電解質、37は空気極、38は固体酸化物形燃料電池セルスタック、39は固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気、40は流量制御弁、41はリサイクル用の固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス、42は固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス、43は流量制御弁、44は固体酸化物形燃料電池セルスタック38の空気極排出ガス、45は排出用の固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス、46、47は流量制御弁、48は出力調整装置、49は負荷、50は燃料電池直流出力、51は送電端交流出力、101は固体高分子形燃料電池セルスタック95の燃料極排出ガス、114は固体高分子形燃料電池セルスタック108の燃料極排出ガスである。
図1において、固体電解質形燃料電池セルスタック38は、1組の燃料極35、固体酸化物電解質36及び空気極37からなる単セルによって構成されているように示されているが、実際には固体酸化物形燃料電池セルスタック38は前記単セルを複数組み合わせることによって構成されている。
図1を用いて、本実施形態を説明する。本実施形態による燃料電池発電システムは、図12に示した従来の技術による燃料電池発電システムとは、図1に示したように、改質器バーナ156、気化器157、水タンク159及び気化器バーナ170が不要な点と、第二の燃料電池セルスタックである固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108以外に、第一の燃料電池セルスタックとして、燃料極35、固体酸化物電解質36及び空気極37からなる単セルを複数有する固体酸化物形燃料電池セルスタック38を改質器3の近傍に設置し、固体酸化物形燃料電池セルスタック38で発電した燃料電池直流出力50を出力調整装置48で送電端交流出力51に変換した後に負荷49、17、97、110の少なくとも一つ以上に供給する点と、水素分離器53と凝縮器55の代わりにCO選択酸化器5と凝縮器29を設けた点が大きく異なる。
次に、本実施形態による燃料電池発電システムの作用について、図1を参照して説明する。燃料の天然ガス1を脱硫器2に供給する。天然ガス1の供給量は、予め設定された燃料電池直流出力18、50、98及び111の電池電流の合計と流量制御弁27の開度(すなわち、天然ガス1の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁27の開度を制御することによって、燃料電池直流出力18、50、98及び111の電池電流の合計に見合った値に設定する。
脱硫器2では、充填された脱硫触媒のコバルト−モリブデン系触媒と酸化亜鉛吸着剤の働きにより、改質器3の改質触媒と、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108の燃料極6、92、105の電極触媒と、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極35の電極触媒の劣化原因となる天然ガス1中のメルカプタン等の腐臭剤に含まれる硫黄成分を水素添加脱硫により吸着除去する。すなわち、コバルト−モリブデン系触媒により最初に硫黄と水素を反応させて硫化水素を生成させ、次にこの硫化水素と酸化亜鉛を反応させることによって硫化亜鉛を生成させて、硫黄成分を除去する。硫化水素の生成に必要な水素を供給するために、水素リッチな一酸化炭素濃度を1%以下に低減させた改質ガスであるCOシフトコンバータ4の排出ガス21の一部を、脱硫器リサイクル用のCOシフトコンバータ4の排出ガス32として脱硫器2にリサイクルする。脱硫器リサイクル用のCOシフトコンバータ4の排出ガス32の供給量は、予め設定された流量制御弁27の開度(すなわち、天然ガス1の供給量)と流量制御弁33の開度(すなわち、脱硫器リサクル用のCOシフトコンバータ4の排出ガス32の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁33の開度を制御することによって、天然ガス1の供給量と見合った値に設定する。硫化水素の生成反応と硫化亜鉛の生成反応は吸熱反応であり、反応に必要な反応熱は、後述する発熱反応であるCOシフトコンバータ4での水性シフト反応によって発生する熱をCOシフトコンバータ4から脱硫器2に供給することによってまかなう。
脱硫器2で脱硫された脱硫天然ガス24は、固体酸化物形燃料電池セルスタック38で電池反応により生成した水蒸気を含むリサイクル用の固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス41と混合した後に、リサイクル用の固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス41と脱硫天然ガス24の混合ガス23として改質器3に供給する。リサイクル用の固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス41の供給量は、予め設定された流量制御弁27の開度(すなわち、天然ガス1の供給量)と流量制御弁40の開度(すなわち、リサイクル用の固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス41の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁40の開度を制御することによって、天然ガス1の供給量に対してリサイクル用の固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス41と脱硫天然ガス24の混合ガス23が予め設定された所定のスチームカーボン比となるように設定する。
改質器3では、充填された改質触媒の働きにより天然ガス1に含まれる炭化水素の水蒸気改質反応が行われ、水素リッチな改質ガス22がつくられる。この炭化水素の水蒸気改質反応は吸熱反応であり、効率的に水素を生成させるためには、改質器3の外部から必要な反応熱を供給し、改質器3の温度を700〜750℃に維持することが必要である。このため、後述する改質器3の近傍に設置された800〜1000℃で発電を行う固体酸化物形燃料電池セルスタック38の高温排熱を、改質反応に必要な反応熱として改質器3に供給する。
改質器3でつくられた水素リッチな改質ガス22の一部は、COシフトコンバータ4に供給し、残りは固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極35に供給する。COシフトコンバータ4への水素リッチな改質ガス22の供給量は、予め設定された燃料電池直流出力18、98、111の電池電流の合計と流量制御弁46の開度(すなわち、COシフトコンバータ4への水素リッチな改質ガス22の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁46の開度を制御することによって、燃料電池直流出力18、98、111の電池電流の合計に見合った値に設定する。
一方、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極35への水素リッチな改質ガス22の供給量は、予め設定した燃料電池直流出力50の電池電流と流量制御弁47の開度(すなわち、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極35への水素リッチな改質ガス22の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁47の開度を制御することによって、燃料電池直流出力50の電池電流に見合った値に設定する。
固体酸化物形燃料電池セルスタック38の空気極37には、空気供給用ブロワ12を用いて取り込んだ空気14の一部を固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39として供給する。固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量は、予め設定した燃料電池直流出力50の電池電流と流量制御弁43の開度(すなわち、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の空気極37への固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁43の開度を制御することによって、燃料電池直流出力50の電池電流に見合った値に設定する。
固体酸化物形燃料電池セルスタック38の空気極37では、金属酸化物系電極触媒の働きで、固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39中の酸素が(6)式に示す空気極反応により電子と反応し酸素イオンに変わる。
(空気極反応)
1/2O+2e → O2− (6)
空気極37で生成した酸素イオンは、安定化ジルコニア(YSZ)等の固体酸化物電解質36の内部を移動し、燃料極35に到達する。燃料極35では、ニッケル−YSZサーメット、ルテニウム−YSZサーメット等の金属系電極触媒の働きで、空気極37から固体酸化物電解質36の内部を燃料極35に移動してきた酸素イオンが、(7)式及び(8)式に示す反応により燃料極35に供給された水素リッチな改質ガス22中の水素及び一酸化炭素と反応し、水蒸気または二酸化炭素と電子が生成する。
(燃料極反応)
+O2− → HO+2e (7)
CO+O2− → CO+2e (8)
燃料極35で生成した電子は、外部回路を移動し、空気極37に到達する。空気極37に到達した電子は、前述した(6)式に示した空気極反応により酸素と反応する。この電子が外部回路を移動する過程で、電気エネルギーを燃料電池直流出力50として取り出すことができる。
(6)式と(7)式及び(6)式と(8)式をまとめると、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の電池反応は、(9)式に示す水素と酸素から水蒸気ができる水の電気分解の逆反応と、(10)式に示す一酸化炭素と酸素から二酸化炭素が生成する反応として表すことができる。
(電池反応)
+1/2O → HO (9)
CO+1/2O → CO (10)
固体酸化物形燃料電池セルスタック38の発電によって得られた燃料電池直流出力50は、負荷49、17、97、110の少なくとも1つ以上に合わせて出力調整装置48で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力51として負荷49、17、97、110の少なくとも1つ以上に供給する。なお、図1では、出力調整装置48で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置48で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷49、17、97、110の1つ以上に供給してもよい。なお、負荷49は、一般的な負荷ではなく、電力系統でもよい。
固体酸化物燃料電池セルスタック38の発電温度は、一般的に800〜1000℃であり、電池反応による発熱により発電温度が維持されている。このため、固体酸化物燃料電池セルスタック38の高温排熱は、前述したように改質器3での炭化水素の水蒸気改質反応の反応熱として利用することができる。
燃料極35で電池反応により生成した水蒸気を含む固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス42の一部は、前述したように改質器3での炭化水素の水蒸気改質反応に必要な水蒸気を供給するために、リサイクル用の固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス41として脱硫天然ガス24と混合して改質器3に供給する。固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス42の残りは、排出用の固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス45として排出する。この排出用の固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス45を、給湯、暖房及び吸収式冷凍機による冷房の熱源として利用することにより、システムの電気出力と熱利用を合わせた総合熱効率を向上させることが可能である。また、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の空気極排出ガス44も、給湯、暖房及び吸収式冷凍機の熱源として利用することにより、システムの電気出力と熱利用を合わせた総合熱効率を向上させることが可能である。
一方、水素リッチな改質ガス22には、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108の燃料極6、92、105の電極触媒の劣化原因となる一酸化炭素が含まれているので、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極35に供給しない水素リッチな改質ガス22は、銅−亜鉛系触媒等のシフト触媒が充填されたCOシフトコンバータ4に供給し、シフト触媒の働きにより(2)式に示した水性シフト反応を行わせることによって、水素リッチな改質ガス22中の一酸化炭素濃度を1%以下まで低減させる。
COシフトコンバータ4でつくられた一酸化炭素濃度を1%以下に低減させた改質ガスであるCOシフトコンバータ4の排出ガス21の一部は、前述したように脱硫器リサイクル用のCOシフトコンバータ4の排出ガス32として脱硫器2に供給し、残りは、一酸化炭素濃度が100ppm以上であると、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108の燃料極6、92、105に供給した場合に電極触媒の劣化原因となるので、一酸化炭素濃度をppmオーダーに低減させるために、CO選択酸化器用のCOシフトコンバータ4の排出ガス34として、白金、ルテニウム等の貴金属系触媒がCO選択酸化触媒として充填されたCO選択酸化器5に供給する。また、空気供給用ブロワ12で取り込んだ空気14の一部を、CO選択酸化器用の空気26としてCO選択酸化器5に供給する。CO選択酸化器5では、CO選択酸化器用のCOシフトコンバータ4の排出ガス34に含まれる一酸化炭素を、発熱反応である(11)式に示すCO選択酸化反応によりCO選択酸化用の空気26中の酸素と反応させることによって二酸化炭素に変換し、CO選択酸化器用のCOシフトコンバータ4の排出ガス34の一酸化炭素濃度をppmオーダーに低減させる。
CO+1/2O → CO (11)
CO選択酸化器用の空気26の供給量は、予め設定された流量制御弁46の開度(すなわち、COシフトコンバータ4への水素リッチな改質ガス22の供給量)と流量制御弁11の開度(すなわち、CO選択酸化器用の空気26の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁11の開度を制御することによって、COシフトコンバータ4への水素リッチな改質ガス22の供給量に見合った値に設定する。
一酸化炭素濃度をppmオーダーに低減させたCO選択酸化器5の排出ガス20に含まれる未反応水蒸気は、凝縮器29で100℃以下に冷却することによって、凝縮水31として回収する。凝縮器29で未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器5の排出ガス28は、固体高分子形燃料電池セルスタック9の燃料極6、固体高分子形燃料電池セルスタック95の燃料極92及び固体高分子形燃料電池セルスタック108の燃料極105に供給する。
固体高分子形燃料電池セルスタック9の燃料極6への未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器5の排出ガス28の供給量は、予め設定された燃料電池直流出力18の電池電流と流量制御弁86の開度(すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック9の燃料極6への未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器5の排出ガス28の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁86の開度を制御することによって、燃料電池直流出力18の電池電流に見合った値に設定する。
固体高分子形燃料電池セルスタック9の燃料極6では、白金系電極触媒の働きで、未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器5の排出ガス28に含まれる水素の約80%が、(3)式に示した燃料極反応により水素イオンと電子に変わる。
なお、図1では、出力調整装置16で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置16で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷17に供給しても良い。また、図1には示されていないが、固体高分子形燃料電池セルスタック9の発電によって得られた燃料電池直流出力18を、負荷17、97、110、49の少なくとも1つ以上に合わせて出力調整装置16で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力19として負荷17、97、110、49の少なくとも1つ以上に供給しても良い。さらに、出力調整装置16で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷17、97、110、49の少なくとも1つ以上に供給しても良い。
未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器5の排出ガス28は、固体高分子形燃料電池セルスタック9の燃料極6で水素の約80%を(3)式に示した燃料極反応により消費した後に、固体高分子形燃料電池セルスタック9の燃料極排出ガス15として排出する。
同様に、固体高分子形燃料電池セルスタック95の燃料極92への未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器5の排出ガス28の供給量は、予め設定された燃料電池直流出力98の電池電流と流量制御弁87の開度(すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック95の燃料極92への未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器5の排出ガス28の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁87の開度を制御することによって、燃料電池直流出力98の電池電流に見合った値に設定する。
固体高分子形燃料電池セルスタック95の燃料極92では、白金系電極触媒の働きで、未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器5の排出ガス28に含まれる水素の約80%が、(3)式に示した燃料極反応により水素イオンと電子に変わる。
なお、図1では、出力調整装置96で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置96で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷97に供給しても良い。また、図1には示されていないが、固体高分子形燃料電池セルスタック95の発電によって得られた燃料電池直流出力98を、負荷97、17、110、49の少なくとも1つ以上に合わせて出力調整装置96で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力99として負荷97、17、110、49の少なくとも1つ以上に供給しても良い。さらに、出力調整装置96で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷97、17、110、49の少なくとも1つ以上に供給しても良い。
未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器5の排出ガス28は、固体高分子形燃料電池セルスタック95の燃料極92で水素の約80%を(3)式に示した燃料極反応により消費した後に、固体高分子形燃料電池セルスタック95の燃料極排出ガス101として排出する。
また、固体高分子形燃料電池セルスタック108の燃料極105への未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器5の排出ガス28の供給量は、予め設定された燃料電池直流出力111の電池電流と流量制御弁88の開度(すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック108の燃料極105への未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器5の排出ガス28の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁88の開度を制御することによって、燃料電池直流出力111の電池電流に見合った値に設定する。
固体高分子形燃料電池セルスタック108の燃料極105では、白金系電極触媒の働きで、未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器5の排出ガス28に含まれる水素の約80%が、(3)式に示した燃料極反応により水素イオンと電子に変わる。
なお、図1では、出力調整装置109で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置109で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷110に供給しても良い。また、図1には示されていないが、固体高分子形燃料電池セルスタック108の発電によって得られた燃料電池直流出力111を、負荷110、17、97、49の少なくとも1つ以上に合わせて出力調整装置109で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力112として負荷110、17、97、49の少なくとも1つ以上に供給しても良い。さらに、出力調整装置109で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷110、17、97、49の少なくとも1つ以上に供給しても良い。
未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器5の排出ガス28は、固体高分子形燃料電池セルスタック108の燃料極105で水素の約80%を(3)式に示した燃料極反応により消費した後に、固体高分子形燃料電池セルスタック108の燃料極排出ガス114として排出する。
図1に示した本実施形態では、改質器3は1個であるが、天然ガス中の炭素数が2個以上の比較的低温で熱分解が起こり易い炭化水素の水蒸気改質反応を主に行わせる第1段目のプレ改質器と、熱分解が起こりにくいメタンの水蒸気改質反応を主に行わせる第2段目のスタック改質器の2個の改質器を用いても良い。
図1に示した本実施形態では、図12に示した従来例と比べて、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス42中の水蒸気を炭化水素の水蒸気改質反応に利用するために、水蒸気155をつくる気化器157が不要で水の気化に必要なエネルギーを削減することができ、また、改質器3での炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱として固体酸化物形燃料電池セルスタック38の排熱を利用するために、炭化水素の水蒸気改質反応のために外部から新たに供給するエネルギーを削減することができるので、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108の送電端効率を向上させることが可能である。さらに、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の排熱を改質器3での炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱として利用するために、従来の固体酸化物形燃料電池発電システムと比較して、800〜1000℃の発電温度を維持するために固体酸化物形燃料電池セルスタック38の冷却に必要な固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量を減少させることが可能で、固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の昇温に必要なエネルギーを削減することができるので、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の送電端効率を向上させることが可能である。このため、システム全体の送電端効率が向上する。
(実施形態2)
図2は、本発明に係る燃料電池発電システムの他の一実施形態(これを実施形態2とする)を表す構成図を示している。本実施形態では、第一の燃料電池セルスタックとして固体酸化物形燃料電池セルスタック38を用い、第二の燃料電池セルスタックとして3組の固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108を用いている。なお、本実施形態では3組の固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108を用いているが、固体高分子形燃料電池セルスタックの数は必ずしも3組に限定されるわけではなく、2組以上であればいくつでもかまわない。
図2において、前述した図12、図1と同一のものは同一符号で表し、これらのものについてはその説明を省略する。本実施形態による燃料電池発電システムは、図12に示した従来の技術による燃料電池発電システムとは、図2に示したように、改質器バーナ156、気化器157、水タンク159及び気化器バーナ170が不要な点と、第二の燃料電池セルスタックである固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108以外に、第一の燃料電池セルスタックとして、燃料極35、固体酸化物電解質36及び空気極37からなる単セルを複数有する固体酸化物形燃料電池セルスタック38を改質器3の近傍に設置し、固体酸化物形燃料電池セルスタック38で発電した燃料電池直流出力50を出力調整装置48で送電端交流出力51に変換した後に負荷49、17、97、110の少なくとも一つ以上に供給する点が大きく異なる。
次に、本実施形態による燃料電池発電システムの作用について、図2を参照して説明する。図2では、出力調整装置16、96、109で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置16、96、109で電圧変換のみを行い、送電端直流出力をそれぞれ負荷17、97、110に供給してもよい。また、出力調整装置48で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置48で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷17、49、97、110の少なくとも一つ以上に供給してもよい。なお、図2には示されていないが、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108の発電によって得られた燃料電池直流出力18、98、111を、負荷17、97、110、49の少なくとも1つ以上に合わせて出力調整装置16、96、109で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力19、99、112として負荷17、97、110、49の少なくとも1つ以上に供給しても良い。
図2に示した燃料電池発電システムでは、改質器3は1個であるが、天然ガス中の炭素数が2個以上の比較的低温で熱分解が起こり易い炭化水素の水蒸気改質反応を主に行わせる第1段目のプレ改質器と、熱分解が起こりにくいメタンの水蒸気改質反応を主に行わせる第2段目のスタック改質器の2個の改質器を用いても良い。
本実施形態においても、図1に示した実施形態1と同様に、図12に示した従来例と比べて、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス42中の水蒸気を炭化水素の水蒸気改質反応に利用するために、水蒸気155をつくる気化器157が不要で水の気化に必要なエネルギーを削減することができ、また、改質器3での炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱として固体酸化物形燃料電池セルスタック38の排熱を利用するために、炭化水素の水蒸気改質反応のために外部から新たに供給するエネルギーを削減することができるので、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108の送電端効率を向上させることが可能である。さらに、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の排熱を改質器3での炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱として利用するために、従来の固体酸化物形燃料電池発電システムと比較して、800〜1000℃の発電温度を維持するために固体酸化物形燃料電池セルスタック38の冷却に必要な固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量を減少させることが可能で、固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の昇温に必要なエネルギーを削減することができるので、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の送電端効率を向上させることが可能である。このため、システム全体の送電端効率が向上する。
(実施形態3)
図3は、本発明による燃料電池発電システムのさらに他の一実施形態(これを実施形態3とする)を表す構成図を示している。本実施形態では、第一の燃料電池セルスタックとして固体酸化物形燃料電池セルスタック38を用い、第二の燃料電池セルスタックとして3組の固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108を用いている。なお、本実施形態では3組の固体高分子形燃料電池セルスタックを用いているが、固体高分子形燃料電池セルスタックの数は必ずしも3組に限定されるわけではなく、2組以上であればいくつでもかまわない。
図3において、前述した図12、図1、図2と同一のものは同一符号で表し、これらのものについてはその説明を省略する。図3において、64はCOシフトコンバータ用の固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス、65は流量制御弁、66は脱硫器リサイクル用のCOシフトコンバータ4の排出ガス、67は一酸化炭素の濃度を1%以下に低減させた固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガスであるCOシフトコンバータ4の排出ガス、68はCO選択酸化器用のCOシフトコンバータ4の排出ガス、69は一酸化炭素濃度をppmオーダーに低減させた固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガスであるCO選択酸化器5の排出ガス、70は未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器5の排出ガスを表す。
図3を用いて、本実施形態を説明する。本実施形態による燃料電池発電システムは、図1に示した実施形態1の燃料電池発電システムとは、図3に示したように、水素リッチな改質ガス22の代わりに固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス42の一部をCOシフトコンバータ用の固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス64としてCOシフトコンバータ5に供給する点が大きく異なる。
次に、本実施形態による燃料電池発電システムの作用について、図3を参照して説明する。脱硫器2での硫化水素の生成に必要な水素を供給するために、未反応水素を含む一酸化炭素濃度を1%以下に低減させた固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガスであるCOシフトコンバータ4の排出ガス67の一部を、脱硫器リサイクル用のCOシフトコンバータ4の排出ガス66として脱硫器2にリサイクルする。脱硫器リサイクル用のCOシフトコンバータ4の排出ガス66の供給量は、予め設定された流量制御弁27の開度(すなわち、天然ガス1の供給量)と流量制御弁65の開度(すなわち、脱硫器リサイクル用のCOシフトコンバータ4の排出ガス66の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁65の開度を制御することによって、天然ガス1の供給量に見合った値に設定する。
改質器3でつくられた水素リッチな改質ガス22は、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極35に供給する。固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極35で電池反応により生成した水蒸気を合む固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス42の一部は、COシフトコンバータ用の固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス64としてCOシフトコンバータ4に供給する。
COシフトコンバータ用の固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス64中には、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108の燃料極6、92、105の電極触媒の劣化原因となる一酸化炭素が含まれているので、COシフトコンバータ4で(2)式に示した水性シフト反応を行わせることによって、COシフトコンバータ用の固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス64中の一酸化炭素濃度を1%以下まで低減させる。
COシフトコンバータ4でつくられた一酸化炭素濃度を1%以下に低減させた固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガスであるCOシフトコンバータ4の排出ガス67の一部は、前述したように、脱硫器リサイクル用のCOシフトコンバータ4の排出ガス66として脱硫器2に供給し、残りは、一酸化炭素濃度が100ppm以上であると、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108の燃料極6、92、105に供給した場合に電極触媒の劣化原因となるので、一酸化炭素濃度をppmオーダーに低減させるために、CO選択酸化器用のCOシフトコンバータ4の排出ガス68として、白金、ルテニウム等の貴金属系触媒がCO選択酸化触媒として充填されたCO選択酸化器5に供給する。CO選択酸化器5では、CO選択酸化器用のCOシフトコンバータ4の排出ガス68中に含まれる一酸化炭素を、発熱反応である(11)式に示したCO選択酸化反応によりCO選択酸化用の空気26中の酸素と反応させることによって二酸化炭素に変換し、CO選択酸化器用のCOシフトコンバータ4の排出ガス68中の一酸化炭素濃度をppmオーダーに低減させる。
一酸化炭素濃度をppmオーダーに低減させたCO選択酸化器5の排出ガス69に含まれる未反応水蒸気は、凝縮器29で100℃以下に冷却することによって、凝縮水31として回収する。凝縮器29から排出された未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器5の排出ガス70は、固体高分子形燃料電池セルスタック9の燃料極6、固体高分子形燃料電池セルスタック95の燃料極92及び固体高分子形燃料電池セルスタック108の燃料極105に供給する。固体高分子形燃料電池セルスタック9の燃料極6への未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器5の排出ガス70の供給量は、予め設定された燃料電池直流出力18の電池電流と流量制御弁86の開度(すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック9の燃料極6への未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器5の排出ガス70の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁86の開度を制御することによって、燃料電池直流出力18の電池電流に見合った値に設定する。また、固体高分子形燃料電池セルスタック95の燃料極92への未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器5の排出ガス70の供給量は、予め設定された燃料電池直流出力98の電池電流と流量制御弁87の開度(すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック95の燃料極92への未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器5の排出ガス70の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁87の開度を制御することによって、燃料電池直流出力98の電池電流に見合った値に設定する。同様に、固体高分子形燃料電池セルスタック108の燃料極105への未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器5の排出ガス70の供給量は、予め設定された燃料電池直流出力111の電池電流と流量制御弁88の開度(すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック108の燃料極105への未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器5の排出ガス70の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁88の開度を制御することによって、燃料電池直流出力111の電池電流に見合った値に設定する。
図3では、出力調整装置16、96、109で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置16、96、109で電圧変換のみを行い、送電端直流出力をそれぞれ負荷17、97、110に供給してもよい。また、出力調整装置48で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置48で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷17、49、97、110の少なくとも一つ以上に供給してもよい。なお、図3には示されていないが、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108の発電によって得られた燃料電池直流出力18、98、111を、負荷17、97、110、49の少なくとも1つ以上に合わせて出力調整装置16、96、109で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力19、99、112として負荷17、97、110、49の少なくとも1つ以上に供給しても良い。さらに、出力調整装置16、96、109で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷17、97、110、49の少なくとも1つ以上に供給しても良い。
図3に示した燃料電池発電システムでは、改質器3は1個であるが、天然ガス中の炭素数が2個以上の比較的低温で熱分解が起こり易い炭化水素の水蒸気改質反応を主に行わせる第1段目のプレ改質器と、熱分解が起こりにくいメタンの水蒸気改質反応を主に行わせる第2段目のスタック改質器の2個の改質器を用いても良い。
本実施形態においても、図1に示した実施形態1と同様に、図12に示した従来例と比べて、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス42中の水蒸気を炭化水素の水蒸気改質反応に利用するために、水蒸気155をつくる気化器157が不要で水の気化に必要なエネルギーを削減することができ、また、改質器3での炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱として固体酸化物形燃料電池セルスタック38の排熱を利用するために、炭化水素の水蒸気改質反応のために外部から新たに供給するエネルギーを削減することができるので、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108の送電端効率を向上させることが可能である。さらに、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の排熱を改質器3での炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱として利用するために、従来の固体酸化物形燃料電池発電システムと比較して、800〜1000℃の発電温度を維持するために固体酸化物形燃料電池セルスタック38の冷却に必要な固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量を減少させることが可能で、固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の昇温に必要なエネルギーを削滅することができるので、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の送電端効率を向上させることが可能である。このため、システム全体の送電端効率が向上する。
(実施形態4)
図4は、本発明による燃料電池発電システムのさらに他の一実施形態(これを実施形態4とする)を表す構成図を示している。本実施形態では、第一の燃料電池セルスタックとして固体酸化物形燃料電池セルスタック38を用い、第二の燃料電池セルスタックとして3組の固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108を用いている。なお、本実施形態では3組の固体高分子形燃料電池セルスタックを用いているが、固体高分子形燃料電池セルスタックの数は必ずしも3組に限定されるわけではなく、2組以上であればいくつでもかまわない。
図4において、図12、図1、図2、図3と同一のものは同一符号で表し、これらのものについてはその説明を省略する。図4において、71は水素分離器用のCOシフトコンバータ4の排出ガスである。
図4を用いて、本実施形態を説明する。本実施形態による燃料電池発電システムは、図2に示した実施形態2の燃料電池発電システムとは、図4に示したように、水素リッチな改質ガス22の代わりに固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス42の一部をCOシフトコンバータ用の固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス64としてCOシフトコンバータ4に供給する点が大きく異なる。
次に、本実施形態による燃料電池発電システムの作用について、図4を参照して説明する。図4では、出力調整装置16、96、109で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置16、96、109で電圧変換のみを行い、送電端直流出力をそれぞれ負荷17、97、110に供給してもよい。また、出力調整装置48で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置48で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷17、49、97、110の少なくとも一つ以上に供給してもよい。なお、図4には示されていないが、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108の発電によって得られた燃料電池直流出力18、98、111を、負荷17、97、110、49の少なくとも1つ以上に合わせて出力調整装置16、96、109で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力19、99、112として負荷17、97、110、49の少なくとも1つ以上に供給しても良い。さらに、出力調整装置16、96、109で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷17、97、110、49の少なくとも1つ以上に供給しても良い。
図4に示した燃料電池発電システムでは、改質器3は1個であるが、天然ガス中の炭素数が2個以上の比較的低温で熱分解が起こり易い炭化水素の水蒸気改質反応を主に行わせる第1段目のプレ改質器と、熱分解が起こりにくいメタンの水蒸気改質反応を主に行わせる第2段目のスタック改質器の2個の改質器を用いても良い。
本実施形態においても、図1に示した実施形態1と同様に、図12に示した従来例と比べて、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス42中の水蒸気を炭化水素の水蒸気改質反応に利用するために、水蒸気155をつくる気化器157が不要で水の気化に必要なエネルギーを削減することができ、また、改質器3での炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱として固体酸化物形燃料電池セルスタック38の排熱を利用するために、炭化水素の水蒸気改質反応のために外部から新たに供給するエネルギーを削減することができるので、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108の送電端効率を向上させることが可能である。さらに、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の排熱を改質器3での炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱として利用するために、従来の固体酸化物形燃料電池発電システムと比較して、800〜1000℃の発電温度を維持するために固体酸化物形燃料電池セルスタック38の冷却に必要な固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量を減少させることが可能で、固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の昇温に必要なエネルギーを削減することができるので、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の送電端効率を向上させることが可能である。このため、システム全体の送電端効率が向上する。
(実施形態5)
図5は、本発明による燃料電池発電システムのさらに他の一実施形態(実施形態5とする)を表す構成図を示している。本実施形態では、第一の燃料電池セルスタックとして固体酸化物形燃料電池セルスタック38を用い、第二の燃料電池セルスタックとして3組の固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108を用いている。なお、本実施形態では3組の固体高分子形燃料電池セルスタックを用いているが、固体高分子形燃料電池セルスタックの数は必ずしも3組に限定されるわけではなく、2組以上であればいくつでもかまわない。
図5において、図12、図1、図2、図3、図4と同一のものは同一符号で表し、これらのものについてはその説明を省略する。
図5を用いて、本実施形態を説明する。本実施形態による燃料電池発電システムは、図1に示した実施形態1の燃料電池発電システムとは、図5に示したように、改質器3が不要で、リサイクル用の固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス41と脱硫天然ガス24の混合ガス23をそのまま固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極35に供給し、改質器3の代わりに燃料極35で燃料である天然ガス1に含まれる炭化水素の水蒸気改質反応を行わせるとともに、得られた固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス42の一部をCOシフトコンバータ用の固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス64としてCOシフトコンバータ5に供給する点が大きく異なる。
次に、本実施形態による燃料電池発電システムの作用について、図5を参照して説明する。リサイクル用の固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス41と脱硫天然ガス24の混合ガス23を固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極35に供給する。固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極35では、燃料極触媒の働きにより天然ガス1に含まれる炭化水素(主にメタン)の水蒸気改質反応が行われ、水素と一酸化炭素が生成する。燃料極35で生成した水素と一酸化炭素がその場で(7)式及び(8)式に示した燃料極反応により消費され、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の発電が行われる。炭化水素の水蒸気改質反応は吸熱反応であるので、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の発熱を、炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱として利用する。固体酸化物燃料電池セルスタック38の発電温度は、一般的に800〜1000℃であり、電池反応による発熱により発電温度が維持されている。このため、固体酸化物燃料電池セルスタック38の発熱が、前述したように燃料極35での炭化水素の水蒸気改質反応の反応熱として利用することができる。
図5では、出力調整装置16、96、109で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置16、96、109で電圧変換のみを行い、送電端直流出力をそれぞれ負荷17、97、110に供給してもよい。また、出力調整装置48で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置48で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷17、49、97、110の少なくとも一つ以上に供給してもよい。なお、図5には示されていないが、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108の発電によって得られた燃料電池直流出力18、98、111を、負荷17、97、110、49の少なくとも1つ以上に合わせて出力調整装置16、96、109で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力19、99、112として負荷17、97、110、49の少なくとも1つ以上に供給しても良い。さらに、出力調整装置16、96、109で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷17、97、110、49の少なくとも1つ以上に供給しても良い。
図5に示した燃料電池発電システムでは、改質器は用いられていないが、固体酸化物燃料電池セルスタック38の排熱を反応熱として利用して天然ガス中の炭素数が2個以上の比較的低温で熱分解が起こり易い炭化水素の水蒸気改質反応を主に行わせるプレ改質器を固体酸化物燃料電池セルスタック38の前に隣接させて用いても良い。
本実施形態においても、図1に示した実施形態1と同様に、図12に示した従来例と比べて、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス42中の水蒸気を炭化水素の水蒸気改質反応に利用するために、水蒸気155をっくる気化器157が不要で水の気化に必要なエネルギーを削減することができ、また、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極35での炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱として固体酸化物形燃料電池セルスタック38の発熱を利用するために、炭化水素の水蒸気改質反応のために外部から新たに供給するエネルギーを削減することができるので、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108の送電端効率を向上させることが可能である。さらに、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の発熱を固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極35での炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱として利用するために、従来の固体酸化物形燃料電池発電システムと比較して、800〜1000℃の発電温度を維持するために固体酸化物形燃料電池セルスタック38の冷却に必要な固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量を減少させることが可能で、固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の昇温に必要なエネルギーを削減することができるので、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の送電端効率を向上させることが可能である。このため、システム全体の送電端効率が向上する。
(実施形態6)
図6は、本発明による燃料電池発電システムのさらに他の一実施形態(これを実施形態6とする)を表す構成図を示している。本実施形態では、第一の燃料電池セルスタックとして固体酸化物形燃料電池セルスタック38を用い、第二の燃料電池セルスタックとして3組の固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108を用いている。なお、本実施形態では3組の固体高分子形燃料電池セルスタックを用いているが、固体高分子形燃料電池セルスタックの数は必ずしも3組に限定されるわけではなく、2組以上であればいくつでもかまわない。
図6において、図12、図1、図2、図3、図4、図5と同一のものは同一符号で表し、これらのものについてはその説明を省路する。
図6を用いて、本実施形態を説明する。本実施形態による燃料電池発電システムは、図2に示した実施形態2の燃料電池発電システムとは、図6に示したように、改質器3が不要で、リサイクル用の固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス41と脱硫天然ガス24の混合ガス23をそのまま固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極35に供給し、改質器3の代わりに燃料極35で燃料である天然ガス1に含まれる炭化水素の水蒸気改質反応を行わせるとともに、得られた固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス42の一部をCOシフトコンバータ用の固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス64としてCOシフトコンバータ5に供給する点が大きく異なる。
次に、本実施形態による燃料電池発電システムの作用について、図6を参照して説明する。図6では、出力調整装置16、96、109で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置16、96、109で電圧変換のみを行い、送電端直流出力をそれぞれ負荷17、97、110に供給してもよい。また、出力調整装置48で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置48で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷17、49、97、110の少なくとも一つ以上に供給してもよい。なお、図6には示されていないが、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108の発電によって得られた燃料電池直流出力18、98、111を、負荷17、97、110、49の少なくとも1つ以上に合わせて出力調整装置16、96、109で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力19、99、112として負荷17、97、110、49の少なくとも1つ以上に供給しても良い。さらに、出力調整装置16、96、109で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷17、97、110、49の少なくとも1つ以上に供給しても良い。
図6に示した燃料電池発電システムでは、改質器は設けられていないが、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の排熱を反応熱として利用して天然ガス中の炭素数が2個以上の比較的低温で熱分解が起こり易い炭化水素の水蒸気改質反応を主に行わせるプレ改質器を固体酸化物形燃料電池セルスタック38の前に隣接させて用いても良い。
本実施形態においても、図1に示した実施形態1と同様に、図12に示した従来例と比べて、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス42中の水蒸気を炭化水素の水蒸気改質反応に利用するために、水蒸気155をつくる気化器157が不要で水の気化に必要なエネルギーを削減することができ、また、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極35での炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱として固体酸化物形燃料電池セルスタック38の発熱を利用するために、炭化水素の水蒸気改質反応のために外部から新たに供給するエネルギーを削減することができるので、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108の送電端効率を向上させることが可能である。さらに、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の発熱を固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極35での炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱として利用するために、従来の固体酸化物形燃料電池発電システムと比較して、800〜1000℃の発電温度を維持するために固体酸化物形燃料電池セルスタック38の冷却に必要な固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量を減少させることが可能で、固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の昇温に必要なエネルギーを削減することができるので、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の送電端効率を向上させることが可能である。このため、システム全体の送電端効率が向上する。
(実施形態7)
図7は、本発明による燃料電池発電システムのさらに他の一実施形態(これを実施形態7とする)を表す構成図を示している。本実施形態では、第一の燃料電池セルスタックとして固体酸化物形燃料電池セルスタック38を用い、第二の燃料電池セルスタックとして3組のりん酸形燃料電池セルスタック74、134、147を用いている。なお、本実施形態では3組のりん酸形燃料電池セルスタックを用いているが、りん酸形燃料電池セルスタックの数は必ずしも3組に限定されるわけではなく、2組以上であればいくつでもかまわない。
図7において、図12、図1、図2、図3、図4、図5、図6と同一のものは同一符号で表し、これらのものについてはその説明を省略する。72はりん酸形燃料電池セルスタック用のCOシフトコンバータ4の排出ガス、74はりん酸形燃料電池セルスタック、75は燃料極、76はりん酸電解質、77は空気極、78はりん酸形燃料電池セルスタック発電用の空気、79は流量制御弁、80は燃料電池直流出力、81は送電端交流出力、82は負荷、83はりん酸形燃料電池セルスタック74の燃料極排出ガス、84はりん酸形燃料電池セルスタック74の空気極排出ガス、85は出力調整装置、124は流量制御弁、125は流量制御弁、126は流量制御弁、127は空気供給用ブロワ、128は空気供給用ブロワ、129は流量制御弁、130はりん酸形燃料電池セルスタック発電用の空気、131は燃料極、132はりん酸電解質、133は空気極、134はりん酸形燃料電池セルスタック、135は出力調整装置、136は負荷、137は燃料電池直流出力、138は送電端交流出力、139はりん酸形燃料電池セルスタック134の燃料極排出ガス、140はりん酸形燃料電池セルスタック134の空気極排出ガス、141は空気供給用ブロワ、142は流量制御弁、143はりん酸形燃料電池セルスタック発電用の空気、144は燃料極、145はりん酸電解質、146は空気極、147はりん酸形燃料電池セルスタック、148は出力調整装置、149は負荷、150は燃料電池直流出力、151は送電端交流出力、152はりん酸形燃料電池セルスタック147の燃料極排出ガス、153はりん酸形燃料電池セルスタック147の空気極排出ガスを表す。
図7において、りん酸形燃料電池セルスタック74は、1組の燃料極75、りん酸電解質76、空気極77からなる単セルによって構成されているように示されおり、りん酸形燃料電池セルスタック134は、1組の燃料極131、りん酸電解質132、空気極133からなる単セルによって構成されているように示されており、りん酸形燃料電池セルスタック147は、1組の燃料極144、りん酸電解質145、空気極146からなる単セルによって構成されているように示されている。しかし、実際には、りん酸形燃料電池セルスタック74、134、147は、前記単セルを複数組み合わせることによって構成されている。
図7を用いて、本実施形態を説明する。本実施形態による燃料電池発電システムは、図1に示した実施形態1とは、図7に示したように、CO選択酸化器5と凝縮器29が不要で、第二の燃料電池セルスタックとして燃料極6、固体高分子電解質7及び空気極8からなる単セルから構成された固体高分子形燃料電池セルスタック9と、燃料極92、固体高分子電解質93及び空気極94からなる単セルから構成された固体高分子形燃料電池セルスタック95と、燃料極105、固体高分子電解質106及び空気極107からなる単セルから構成された固体高分子形燃料電池セルスタック108の代わりに、燃料極75、りん酸電解質76及び空気極77からなる単セルから構成されたりん酸形燃料電池セルスタック74と、燃料極131、りん酸電解質132及び空気極133からなる単セルから構成されたりん酸形燃料電池セルスタック134と、燃料極144、りん酸電解質145及び空気極146からなる単セルから構成されたりん酸形燃料電池セルスタック147を設けた点が大きく異なる。
次に、本実施形態による燃料電池発電システムの作用について、図7を参照して説明する。出力調整装置48で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置48で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷82、49、136、149の少なくとも一つ以上に供給してもよい。一酸化炭素濃度を1%以下に低減させた改質ガスであるCOシフトコンバータ4の排出ガス21の一部を、りん酸形燃料電池セルスタック用のCOシフトコンバータ4の排出ガス72としてりん酸形燃料電池セルスタック74の燃料極75、りん酸形燃料電池セルスタック134の燃料極131、りん酸形燃料電池セルスタック147の燃料極144に供給する。
りん酸形燃料電池セルスタック74の燃料極75へのりん酸形燃料電池セルスタック用のCOシフトコンバータ4の排出ガス72の供給量は、予め設定された燃料電池直流出力80の電池電流と流量制御弁124の開度(すなわち、りん酸形燃料電池セルスタック74の燃料極75へのりん酸形燃料電池セルスタック用のCOシフトコンバータ4の排出ガス72の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁124の開度を制御することによって、燃料電池直流出力80の電池電流に見合った値に設定する。一方、空気供給用ブロワ127で取り込んだりん酸形燃料電池セルスタック発電用の空気78を、りん酸形燃料電池セルスタック74の空気極77に供給する。りん酸形燃料電池セルスタック74の空気極77へのりん酸形燃料電池セルスタック発電用の空気78の供給量は、予め設定された燃料電池直流出力80の電池電流と流量制御弁79の開度(すなわち、りん酸形燃料電池セルスタック発電用の空気78の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁79の開度を制御することによって、燃料電池直流出力80の電池電流に見合った値に設定する。
りん酸形燃料電池セルスタック74の発電温度は、190℃が一般的であり、電池反応による発熱により発電温度が維持される。
なお、図7には示されていないが、りん酸形燃料電池セルスタック74の発電温度を190℃に維持するためには、冷却水によるりん酸形燃料電池セルスタック74の冷却が必要であり、この冷却過程で得られた温水を給湯に利用することが可能である。
りん酸形燃料電池セルスタック74の燃料極75では、白金系電極触媒の働きで、りん酸形燃料電池セルスタック用のCOシフトコンバータ4の排出ガス72に含まれる水素の約80%が、固体高分子形燃料電池セルスタック9の場合と同様に(3)式に示した燃料極反応により水素イオンと電子に変わる。
燃料極75で生成した水素イオンは、りん酸電解質76の内部を移動し、空気極77に到達する。一方、燃料極75で生成した電子は、外部回路を移動し、空気極77に到達する。この電子が外部回路を移動する過程で、電気エネルギーを燃料電池直流出力80として取り出すことができる。
りん酸形燃料電池セルスタック74の空気極77では、白金系電極触媒の働きで、燃料極75からりん酸電解質76の内部を空気極77に移動してきた水素イオン、燃料極75から外部回路を空気極77に移動してきた電子、及び空気極77に供給されたりん酸形燃料電池セルスタック発電用の空気78中の酸素が、固体高分子形燃料電池セルスタック9の場合と同様に(4)式に示した空気極反応により反応し、水が生成する。
(3)式と(4)式をまとめると、りん酸形燃料電池セルスタック74の電池反応は、固体高分子形燃料電池セルスタック9と同様に(5)式に示した水素と酸素から水ができる水の電気分解の逆反応として表すことができる。
りん酸形燃料電池セルスタック74の発電によって得られた燃料電池直流出力80は、負荷82に合わせて出力調整装置85で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力81として負荷82に供給する。なお、図7では、出力調整装置85で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置85で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷82に供給してもよい。また、図7には示されていないが、りん酸形燃料電池セルスタック74の発電によって得られた燃料電池直流出力80を、負荷82、136、149、49の少なくとも1つ以上に合わせて出力調整装置85で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力81として負荷82、136、149、49の少なくとも1つ以上に供給しても良い。さらに、出力調整装置85で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷82、136、149、49の少なくとも1つ以上に供給しても良い。
りん酸形燃料電池セルスタック発電用の空気78は、りん酸形燃料電池セルスタック74の空気極77で酸素の一部を(4)式に示した空気極反応により消費した後に、りん酸形燃料電池セルスタック74の空気極排出ガス84として排出する。一方、りん酸形燃料電池セルスタック用のCOシフトコンバータ4の排出ガス72は、りん酸形燃料電池セルスタック74の燃料極75で水素の約80%を(3)式に示した燃料極反応により消費した後に、りん酸形燃料電池セルスタック74の燃料極排出ガス83として排出する。
また、りん酸形燃料電池セルスタック134の燃料極131へのりん酸形燃料電池セルスタック用のCOシフトコンバータ4の排出ガス72の供給量は、予め設定された燃料電池直流出力137の電池電流と流量制御弁125の開度(すなわち、りん酸形燃料電池セルスタック134の燃料極131へのりん酸形燃料電池セルスタック用のCOシフトコンバータ4の排出ガス72の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁125の開度を制御することによって、燃料電池直流出力137の電池電流に見合った値に設定する。一方、空気供給用ブロワ128で取り込んだりん酸形燃料電池セルスタック発電用の空気130を、りん酸形燃料電池セルスタック134の空気極133に供給する。りん酸形燃料電池セルスタック134の空気極133へのりん酸形燃料電池セルスタック発電用の空気130の供給量は、予め設定された燃料電池直流出力137の電池電流と流量制御弁129の開度(すなわち、りん酸形燃料電池セルスタック発電用の空気130の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁129の開度を制御することによって、燃料電池直流出力137の電池電流に見合った値に設定する。
りん酸形燃料電池セルスタック134の発電温度は、190℃が一般的であり、電池反応による発熱により発電温度が維持される。
なお、図7には示されていないが、りん酸形燃料電池セルスタック134の発電温度を約190℃に維持するためには、冷却水によるりん酸形燃料電池セルスタック134の冷却が必要であり、この冷却過程で得られた温水を給湯に利用することが可能である。
りん酸形燃料電池セルスタック134の燃料極131では、白金系電極触媒の働きで、りん酸形燃料電池セルスタック用のCOシフトコンバータ4の排出ガス72に含まれる水素の約80%が、固体高分子形燃料電池セルスタック9の場合と同様に(3)式に示した燃料極反応により水素イオンと電子に変わる。
燃料極131で生成した水素イオンは、りん酸電解質132の内部を移動し、空気極133に到達する。一方、燃料極131で生成した電子は、外部回路を移動し、空気極133に到達する。この電子が外部回路を移動する過程で、電気エネルギーを燃料電池直流出力137として取り出すことができる。
りん酸形燃料電池セルスタック134の空気極133では、白金系電極触媒の働きで、燃料極131からりん酸電解質132の内部を空気極133に移動してきた水素イオン、燃料極131から外部回路を空気極133に移動してきた電子、及び空気極133に供給されたりん酸形燃料電池セルスタック発電用の空気130中の酸素が、固体高分子形燃料電池セルスタック9の場合と同様に(4)式に示した空気極反応により反応し、水が生成する。
(3)式と(4)式をまとめると、りん酸形燃料電池セルスタック134の電池反応は、固体高分子形燃料電池セルスタック9と同様に(5)式に示した水素と酸素から水ができる水の電気分解の逆反応として表すことができる。
りん酸形燃料電池セルスタック134の発電によって得られた燃料電池直流出力137は、負荷136に合わせて出力調整装置135で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力138として負荷136に供給する。なお、図7では、出力調整装置135で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置135で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷136に供給してもよい。また、図7には示されていないが、りん酸形燃料電池セルスタック134の発電によって得られた燃料電池直流出力137を、負荷136、82、149、49の少なくとも1つ以上に合わせて出力調整装置135で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力138として負荷136、82、149、49の少なくとも1つ以上に供給しても良い。さらに、出力調整装置135で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷136、82、149、49の少なくとも1つ以上に供給しても良い。
りん酸形燃料電池セルスタック発電用の空気130は、りん酸形燃料電池セルスタック134の空気極77で酸素の一部を(4)式に示した空気極反応により消費した後に、りん酸形燃料電池セルスタック134の空気極排出ガス140として排出する。一方、りん酸形燃料電池セルスタック用のCOシフトコンバータ4の排出ガス72は、りん酸形燃料電池セルスタック134の燃料極131で水素の約80%を(3)式に示した燃料極反応により消費した後に、りん酸形燃料電池セルスタック134の燃料極排出ガス139として排出する。
同様に、りん酸形燃料電池セルスタック147の燃料極144へのりん酸形燃料電池セルスタック用のCOシフトコンバータ4の排出ガス72の供給量は、予め設定された燃料電池直流出力150の電池電流と流量制御弁126の開度(すなわち、りん酸形燃料電池セルスタック147の燃料極144へのりん酸形燃料電池セルスタック用のCOシフトコンバータ4の排出ガス72の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁126の開度を制御することによって、燃料電池直流出力150の電池電流に見合った値に設定する。一方、空気供給用ブロワ141で取り込んだりん酸形燃料電池セルスタック発電用の空気143を、りん酸形燃料電池セルスタック147の空気極146に供給する。りん酸形燃料電池セルスタック147の空気極146へのりん酸形燃料電池セルスタック発電用の空気143の供給量は、予め設定された燃料電池直流出力150の電池電流と流量制御弁142の開度(すなわち、りん酸形燃料電池セルスタック発電用の空気143の供給量)の関係に基づいて、流量制御弁142の開度を制御することによって、燃料電池直流出力150の電池電流に見合った値に設定する。
りん酸形燃料電池セルスタック147の発電温度は、190℃が一般的であり、電池反応による発熱により発電温度が維持される。
なお、図7には示されていないが、りん酸形燃料電池セルスタック147の発電温度を約190℃に維持するためには、冷却水によるりん酸形燃料電池セルスタック147の冷却が必要であり、この冷却過程で得られた温水を給湯に利用することが可能である。
りん酸形燃料電池セルスタック147の燃料極144では、白金系電極触媒の働きで、りん酸形燃料電池セルスタック用のCOシフトコンバータ4の排出ガス72に含まれる水素の約80%が、固体高分子形燃料電池セルスタック9の場合と同様に(3)式に示した燃料極反応により水素イオンと電子に変わる。
燃料極144で生成した水素イオンは、りん酸電解質145の内部を移動し、空気極146に到達する。一方、燃料極144で生成した電子は、外部回路を移動し、空気極146に到達する。この電子が外部回路を移動する過程で、電気エネルギーを燃料電池直流出力150として取り出すことができる。
りん酸形燃料電池セルスタック147の空気極146では、白金系電極触媒の働きで、燃料極144からりん酸電解質145の内部を空気極146に移動してきた水素イオン、燃料極144から外部回路を空気極146に移動してきた電子、及び空気極146に供給されたりん酸形燃料電池セルスタック発電用の空気143中の酸素が、固体高分子形燃料電池セルスタック9の場合と同様に(4)式に示した空気極反応により反応し、水が生成する。
(3)式と(4)式をまとめると、りん酸形燃料電池セルスタック147の電池反応は、固体高分子形燃料電池セルスタック9と同様に(5)式に示した水素と酸素から水ができる水の電気分解の逆反応として表すことができる。
りん酸形燃料電池セルスタック147の発電によって得られた燃料電池直流出力150は、負荷149に合わせて出力調整装置148で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力151として負荷149に供給する。なお、図7では、出力調整装置148で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置148で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷148に供給してもよい。また、図7には示されていないが、りん酸形燃料電池セルスタック147の発電によって得られた燃料電池直流出力150を、負荷149、82、136、49の少なくとも1つ以上に合わせて出力調整装置148で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力151として負荷149、82、136、49の少なくとも1つ以上に供給しても良い。さらに、出力調整装置148で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷149、82、136、49の少なくとも1つ以上に供給しても良い。
りん酸形燃料電池セルスタック発電用の空気143は、りん酸形燃料電池セルスタック147の空気極146で酸素の一部を(4)式に示した空気極反応により消費した後に、りん酸形燃料軍池セルスタック147の空気極排出ガス153として排出する。一方、りん酸形燃料電池セルスタック用のCOシフトコンバータ4の排出ガス72は、りん酸形燃料電池セルスタック147の燃料極144で水素の約80%を(3)式に示した燃料極反応により消費した後に、りん酸形燃料電池セルスタック147の燃料極排出ガス152として排出する。
図7に示した燃料電池発電システムでは、改質器3は1個であるが、天然ガス中の炭素数が2個以上の比較的低温で熱分解が起こり易い炭化水素の水蒸気改質反応を主に行わせる第1段目のプレ改質器と、熱分解が起こりにくいメタンの水蒸気改質反応を主に行わせる第2段目のスタック改質器の2個の改質器を用いても良い。
本実施形態においても、図1に示した実施形態1と同様に、図12に示した従来例と比べて、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス42中の水蒸気を炭化水素の水蒸気改質反応に利用するために、水蒸気155をつくる気化器157が不要で水の気化に必要なエネルギーを削減することができ、また、改質器3での炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱として固体酸化物形燃料電池セルスタック38の排熱を利用するために、炭化水素の水蒸気改質反応のために外部から新たに供給するエネルギーを削減することができるので、りん酸形燃料電池セルスタック74、134、147の送電端効率を向上させることが可能である。さらに、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の排熱を改質器3での炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱として利用するために、従来の固体酸化物形燃料電池発電システムと比較して、800〜1000℃の発電温度を維持するために固体酸化物形燃料電池セルスタック38の冷却に必要な固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量を滅少させることが可能で、固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の昇温に必要なエネルギーを削減することができるので、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の送電端効率を向上させることが可能である。このため、システム全体の送電端効率が向上する。
(実施形態8)
図8は、本発明による燃料電池発電システムのさらに他の実施形態(これを実施形態8とする)を表す構成図を示している。本実施形態では、第一の燃料電池セルスタックとして固体酸化物形燃料電池セルスタック38を用い、第二の燃料電池セルスタックとして3組のりん酸形燃料電池セルスタック74、134、147を用いている。なお、本実施形態では3組のりん酸形燃料電池セルスタックを用いているが、りん酸形燃料電池セルスタックの数は必ずしも3組に限定されるわけではなく、2組以上であればいくつでもかまわない。
図8において、図12、図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7と同一のものは同一符号で表し、これらのものについてはその説明を省略する。
図8を用いて、本実施形態を説明する。本実施形態による燃料電池発電システムは、図3に示した実施形態3とは、図8に示したように、CO選択酸化器5と凝縮器29が不要で、第二の燃料電池セルスタックとして、燃料極6、固体高分子電解質7及び空気極8からなる単セルから構成された固体高分子形燃料電池セルスタック9と、燃料極92、固体高分子電解質93及び空気極94からなる単セルから構成された固体高分子形燃料電池セルスタック95と、燃料極105、固体高分子電解質106及び空気極107からなる単セルから構成された固体高分子形燃料電池セルスタック108の代わりに、燃料極75、りん酸電解質76及び空気極77からなる単セルから構成されたりん酸形燃料電池セルスタック74と、燃料極131、りん酸電解質132及び空気極133からなる単セルから構成されたりん酸形燃料電池セルスタック134と、燃料極144、りん酸電解質145及び空気極146からなる単セルから構成されたりん酸形燃料電池セルスタック147を設けた点と、負荷17、97、110の代わりに負荷82、136、149を設け、出力調整装置16、96、109の代わりに出力調整装置85、135、148を設けた点が大きく異なる。
次に、本実施形態による燃料電池発電システムの作用ついて、図8を参照して説明する。COシフトコンバータ4でつくられた一酸化炭素濃度を1%以下に低減させた固体酸化物形燃料電池セルスタックの燃料極排ガスであるCOシフトコンバータ4の排出ガス67の一部を、りん酸形燃料電池セルスタック用のCOシフトコンバータ4の排出ガス72としてりん酸形燃料電池セルスタック74の燃料極75、りん酸形燃料電池セルスタック134の燃料極131、りん酸形燃料電池セルスタック147の燃料極144に供給する。
図8では、出力調整装置85、135、148で直流から交流への変換を行つているが、出力調整装置85、135、148で電圧変換のみを行い、各送電端直流出力をそれぞれ負荷82、136、149に供給してもよい。また、出力調整装置48で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置48で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷49、82、136、149の少なくとも一つ以上に供給してもよい。なお、図8には示されていないが、りん酸形燃料電池セルスタック74、134、147の発電によって得られた燃料電池直流出力80、137、150を、負荷82、136、149、49の少なくとも一つ以上に合わせて出力調整装置85、135、148で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力81、138、150として負荷82、136、149、49の少なくとも一つ以上に供給しても良い。さらに、出力調整装置85、135、148で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷82、136、149、49の少なくとも一つ以上に供給しても良い。
図8に示した燃料電池発電システムでは、改質器3は1個であるが、天然ガス中の炭素数が2個以上の比較的低温で熱分解が起こり易い炭化水素の水蒸気改質反応を主に行わせる第一段目のプレ改質器と、熱分解が起こりにくいメタンの水蒸気改質反応を主に行わせる第二段目のスタック改質器の2個の改質器を用いても良い。
本実施形態においても、図1に示した実施形態1と同様に、図12に示した従来例と比べて、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス42中の水蒸気を炭化水素の水蒸気改質反応に利用するために、水蒸気155をつくる気化器157が不要で水の気化に必要なエネルギーを削減することができ、また、改質器3での炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱として固体酸化物形燃料電池セルスタック38の排熱を利用するために、炭化水素の水蒸気改質反応のために外部から新たに供給するエネルギーを削減することができるので、りん酸形燃料電池セルスタック74、134、147の送電端効率を向上させることが可能である。さらに、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の排熱を改質器3での炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱として利用するために、従来の固体酸化物形燃料電池発電システムと比較して、800〜1000℃の発電温度を維持するために固体酸化物形燃料電池セルスタック38の冷却に必要な固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量を減少させることが可能で、固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の昇温に必要なエネルギーを削減することができるので、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の送電端効率を向上させることが可能である。このため、システム全体の送電端効率が向上する。
(実施形態9)
図9は、本発明による燃料電池発電システムのさらに他の実施形態(これを実施形態9とする)を表す構成図を示している。本実施形態では、第一の燃料電池セルスタックとして固体酸化物形燃料電池セルスタック38を用い、第二の燃料電池セルスタックとして3組のりん酸形燃料電池セルスタック74、134、147を用いている。なお、本実施形態では3組のりん酸形燃料電池セルスタックを用いているが、りん酸形燃料電池セルスタックの数は必ずしも3組に限定されるわけではなく、2組以上であればいくつでもかまわない。
図9において、図12、図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7、図8と同一のものは同一符号で表し、これらのものについてはその説明を省略する。
図9を用いて、本実施形態を説明する。本実施形態による燃料電池発電システムは、図5に示した実施形態5とは、図9に示したように、CO選択酸化器5と凝縮器29が不要で、第二の燃料電池セルスタックとして燃料極6、固体高分子電解質7及び空気極8からなる単セルから構成された固体高分子形燃料電池セルスタック9と、燃料極92、固体高分子電解質93及び空気極94からなる単セルから構成された固体高分子形燃料電池セルスタック95と、燃料極105、固体高分子電解質106及び空気極107からなる単セルから構成された固体高分子形燃料電池セルスタック108の代わりに、燃料極75、りん酸電解質76及び空気極77からなる単セルから構成されたりん酸形燃料電池セルスタック74、燃料極131、りん酸電解質132及び空気極133からなる単セルから構成されたりん酸形燃料電池セルスタック134と、燃料極144、りん酸電解質145及び空気極146からなる単セルから構成されたりん酸形燃料電池セルスタック147を設けた点が大きく異なる。
次に、本実施形態の燃料電池発電システムの作用について、図9を参照して説明する。図9では、出力調整装置85、135、148で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置85、135、148で電圧変換のみを行い、各送電端直流出力をそれぞれ負荷82、136、149に供給してもよい。また、出力調整装置48で直流から交流への変換を行っているが、出力調整装置48で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷49、82、136、149の少なくとも一つ以上に供給してもよい。なお、図9には示されていないが、りん酸形燃料電池セルスタック74、134、147の発電によって得られた燃料電池直流出力80、137、150を、負荷82、136、149、49の少なくとも一つ以上に合わせて出力調整装置85、135、148で電圧の変換と直流から交流への変換を行った後に、送電端交流出力81、138、150として負荷82、136、149、49の少なくとも一つ以上に供給しても良い。さらに、出力調整装置85、135、148で電圧変換のみを行い、送電端直流出力を負荷82、136、149、49の少なくとも一つ以上に供給しても良い。
図9に示した燃料電池発電システムでは、改質器は用いられていないが、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の排熱を反応熱として利用して天然ガス中の炭素数が2個以上の比較的低温で熱分解が起こり易い炭化水素の水蒸気改質反応を主に行わせるプレ改質器を固体酸化物形燃料電池セルスタック38の前に隣接させて用いても良い。
本実施形態においても、図1に示した実施形態1と同様に、図12に示した従来例と比べて、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極排出ガス42中の水蒸気を炭化水素の水蒸気改質反応に利用するために、水蒸気155をつくる気化器157が不要で水の気化に必要なエネルギーを削減することができ、また、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極35での炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱として固体酸化物形燃料電池セルスタック38の発熱を利用するために、炭化水素の水蒸気改質反応のために外部から新たに供給するエネルギーを削減することができるので、りん酸形燃料電池セルスタック74、134、147の送電端効率を向上させることが可能である。さらに、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の発熱を固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極35での炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱として利用するために、従来の固体酸化物形燃料電池発電システムと比較して、800〜1000℃の発電温度を維持するために固体酸化物形燃料電池セルスタック38の冷却に必要な固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量を減少させることが可能で、固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用め空気39の昇温に必要なエネルギーを削減することができるので、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の送電端効率を向上させることが可能である。このため、システム全体の送電端効率が向上する。
以上説明したように、本発明によれば、改質器の代わりに第一の燃料電池セルスタックで発電と水素製造を行うとともに、第一の燃料電池セルスタヅクで製造した水素を複数の第二の燃料電池セルスタックに供給し発電を行うことによって、燃料から製造した水素を複数の燃料電池セルスタックに供給し発電を行う高効率な燃料電池発電システムを実現できるという利点がある。
(従来の燃料電池発電システム制御方法の説明)
まず、2種類の燃料電池セルスタックを組み合わせ発電を行う燃料電池発電システムを制御する従来の制御方法を説明する。
図13と図14は、燃料電池発電システムを制御する従来の制御方法を示すフロー図である。この制御方法を、図1に示した実施形態1の燃料電池発電システムに適用した場合について、以下に説明する。
燃料電池発電システムを制御する従来の制御方法では、図13に示したように、第一の燃料電池セルスタック、すなわち、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の送電端交流出力51が負荷49、17、97、110の少なくとも1つ以上の増加に伴い増加した場合には、流量制御弁27の開度を上げて燃料の供給量、すなわち、天然ガス1の供給量を増加させるとともに、流量制御弁43の開度を上げて第一の燃料電池セルスタック発電用の空気の供給量、すなわち、固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量を増加させ、第一の燃料電池セルスタック、すなわち、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の送電端交流出力51が負荷49、17、97、110の少なくとも1つ以上の減少に伴い減少した場合には、流量制御弁27の開度を下げて燃料の供給量、すなわち、天然ガス1の供給量を減少させるとともに、流量制御弁43の開度を下げて第一の燃料電池セルスタック発電用の空気の供給量、すなわち、固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量を減少させていた。
このため、第一の燃料電池セルスタックである固体酸化物形燃料電池セルスタック38の送電端交流出力51が増加した場合には、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の発電による発熱量は増加するが、改質器3で吸熱反応である天然ガス1の成分である炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱もさらに増加するので、改質器3と固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度が低下し、改質器3で安定に所定量の水素と一酸化炭素を生成させることができず、固体酸化物形燃料電池セルスタック38と固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108において所定の送電端交流出力での高効率発電が不可能となり、システムの出力と発電効率が低下するという問題があった。
また、第一の燃料電池セルスタックである固体酸化物形燃料電池セルスタック38の送電端交流出力51が減少した場合には、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の発電による発熱量は減少するが、改質器3で吸熱反応である天然ガス1の成分である炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱もさらに減少するので、改質器3と固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度が上昇し、改質器3の改質触媒や固体酸化物形燃料電池セルスタック38の劣化が加速され、改質器3と固体酸化物形燃料電池セルスタック38の寿命が低下するとともに、システムの信頼性も低下するという問題があった。
また、従来の燃料電池発電システムの制御方法では、図14に示したように、第二の燃料電池セルスタックの送電端交流出力の合計、すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック9の送電端交流出力19、固体高分子形燃料電池セルスタック95の送電端交流出力99及び固体高分子形燃料電池セルスタック108の送電端交流出力112の合計が負荷17、97、110、49の少なくとも1つ以上の増加に伴い増加した場合には、流量制御弁27の開度を上げて燃料供給量、すなわち、天然ガス1の供給量を増加させるとともに、各第二の燃料電池セルスタックの送電端交流出力、すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック9の送電端交流出力19、固体高分子形燃料電池セルスタック95の送電端交流出力99及び固体高分子形燃料電池セルスタック108の送電端交流出力112の増減に合わせて流量制御弁10、90、103を開閉し、各第二の燃料電池セルスタック発電用の空気の供給量、すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック発電用の空気25、91、104の供給量をそれぞれ増減させていた。
一方、第二の燃料電池セルスタックの送電端交流出力の合計、すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック9の送電端交流出力19、固体高分子形燃料電池セルスタック95の送電端交流出力99及び固体高分子形燃料電池セルスタック108の送電端交流出力112の合計が負荷17、97、110、49の少なくとも1つ以上の減少に伴い減少した場合には、流量制御弁27の開度を下げて燃料供給量、すなわち、天然ガス1の供給量を減少させるとともに、各第二の燃料電池セルスタックの送電端交流出力、すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック9の送電端交流出力19、固体高分子形燃料電池セルスタック95の送電端交流出力99及び固体高分子形燃料電池セルスタック108の送電端交流出力112の増減に合わせて流量制御弁10、90、103を開閉し、各第二の燃料電池セルスタック発電用の空気の供給量、すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック発電用の空気25、91、104の供給量を増減させていた。
このため、第二の燃料電池セルスタックの送電端交流出力の合計、すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック9の送電端交流出力19、固体高分子形燃料電池セルスタック95の送電端交流出力99及び固体高分子形燃料電池セルスタック108の送電端交流出力112の合計が増加した場合には、改質器3で吸熱反応である天然ガス1の成分である炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱が増加するので、改質器3と固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度が低下し、改質器3で安定に所定量の水素と一酸化炭素を生成させることができず、固体酸化物形燃料電池セルスタック38と固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108における所定の送電端交流出力での高効率発電が不可能となり、システム出力の減少や発電効率の低下が起こるという問題があった。
また、第二の燃料電池セルスタックの送電端交流出力の合計、すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック9の送電端交流出力19、固体高分子形燃料電池セルスタック95の送電端交流出力99及び固体高分子形燃料電池セルスタック108の送電端交流出力112の合計が減少した場合には、改質器3で吸熱反応である天然ガス1の成分である炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱が減少するので、改質器3と固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度が上昇し、改質器3の改質触媒や固体酸化物形燃料電池セルスタック38の劣化が加速され、改質器3と固体酸化物形燃料電池セルスタック38の寿命低下やシステムの信頼性低下が起こるという問題があつた。
本発明に係る燃料電池発電システムの制御方法は、以下に説明するように、システムの出力が変化しても発電効率の低下を抑制しうる、燃料電池発電システムの制御方法であり、この制御方法においては、上記の問題が解決されている。
(本発明に係る燃料電池発電システムの制御方法の説明)
本発明に係る燃料電池発電システムの制御方法を、以下の実施形態10〜18によって説明する。
(実施形態10)
図10と図11は、本発明に係る燃料電池発電システムの制御方法の一実施形態を表すシステムフロー図である。
図1に示した本発明に係る燃料電池発電システム(実施形態1)を制御対象とした場合の、図10または図11に示した本発明の燃料電池発電システムの制御方法の作用について説明する。
本発明に係る燃料電池発電システムの制御方法では、図10に示したように、第一の燃料電池セルスタックの送電端交流出力である固体酸化物形燃料電池セルスタック38の送電端交流出力51が負荷49、17、97、110の少なくとも1つ以上の増加に伴い増加した場合には、流量制御弁27の開度を上げて燃料の供給量、すなわち、天然ガス1の供給量を増加させるとともに、流量制御弁43の開度を下げて第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源である空気の供給量、すなわち、固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量を減少させることによって空気極37での酸素利用率を上昇させる。
逆に、第一の燃料電池セルスタックの送電端交流出力である固体酸化物形燃料電池セルスタック38の送電端交流出力51が負荷49、17、97、110の少なくとも1つ以上の減少に伴い減少した場合には、流量制御弁27の開度を下げて燃料の供給量、すなわち、天然ガス1の供給量を減少させるとともに、流量制御弁43の開度を上げて第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源である空気の供給量、すなわち、固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量を増加させる。
このようにすれば、第一の燃料電池セルスタックの送電端交流出力である固体酸化物形燃料電池セルスタック38の送電端交流出力51が増加した場合に、改質器3で吸熱反応である天然ガス1の成分である炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱が増加しても、第一の燃料電池セルスタックである固体酸化物形燃料電池セルスタック38の空気極37に供給される固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量の減少により、固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39による固体酸化物形燃料電池セルスタック38の冷却が抑制され、また、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の発電量の増加により固体酸化物形燃料電池セルスタック38の発熱量も増加するので、固体酸化物形燃料電池セルスタック38から改質器3に供給する排熱量を増やすことが可能となり、改質器3と固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度を所定の温度範囲に維持しながら、改質器3で安定に所定量の水素と一酸化炭素を生成させることができる。その結果、固体酸化物形燃料電池セルスタック38と固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108において所定の送電端交流出力での高効率発電が可能となり、システム出力の減少や発電効率の低下を抑制することができる。
一方、第一の燃料電池セルスタックの送電端交流出力である固体酸化物形燃料電池セルスタック38の送電端交流出力51が減少した場合に、改質器3で吸熱反応である天然ガス1の成分である炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱が減少しても、第一の燃料電池セルスタックである固体酸化物形燃料電池セルスタック38の空気極37に供給される固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量の増加により固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39による固体酸化物形燃料電池セルスタック38の冷却が促進され、また、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の発電量の減少により固体酸化物形燃料電池セルスタック38の発熱量も減少するので、固体酸化物形燃料電池セルスタック38から改質器3に供給する排熱量を減らすことが可能となり、改質器3と固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度を所定の温度範囲に維持しながら、改質器3で安定に所定量の水素と一酸化炭素を生成させることができる。その結果、改質器3と固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度上昇による改質器3の改質触媒や固体酸化物形燃料電池セルスタック38の劣化が抑制され、改質器3と固体酸化物形燃料電池セルスタック38の寿命低下やシステムの信頼性低下を避けることができる。
また、本発明に係る燃料電池発電システムの制御方法では、図11に示したように、第二の燃料電池セルスタックの送電端交流出力の合計、すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック9の送電端交流出力19、固体高分子形燃料電池セルスタック95の送電端交流出力99及び固体高分子形燃料電池セルスタック108の送電端交流出力112の合計が負荷17、97、110、49の少なくとも1つ以上の増加に伴い増加した場合には、流量制御弁27の開度を上げて燃料の供給量、すなわち、天然ガス1の供給量を増加させるとともに、流量制御弁43の開度を下げて第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源である空気の供給量、すなわち、固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量を減少させることによって空気極37での酸素利用率を上昇させる。
逆に、第二の燃料電池セルスタックの送電端交流出力の合計、すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック9の送電端交流出力19、固体高分子形燃料電池セルスタック95の送電端交流出力99及び固体高分子形燃料電池セルスタック108の送電端交流出力112の合計が負荷17、97、110、49の少なくとも1つ以上の減少に伴い減少した場合には、流量制御弁27の開度を下げて燃料の供給量、すなわち、天然ガス1の供給量を減少させるとともに、流量制御弁43の開度を上げて第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源である空気の供給量、すなわち、固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量を増加させることによって空気極37での酸素利用率を低下させる。なお、第二の燃料電池セルスタックに供給する発電用の空気の供給量、すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック9に供給する固体高分子形燃料電池セルスタック発電用の空気25の供給量、固体高分予形燃料電池セルスタック95に供給する固体高分子形燃料電池セルスタック発電用の空気91の供給量及び固体高分子形燃料電池セルスタック108に供給する固体高分子形燃料電池セルスタック発電用の空気104の供給量は、それぞれ各第二の燃料電池セルスタックの送電端交流出力、すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック9の送電端交流出力19、固体高分子形燃料電池セルスタック95の送電端交流出力99及び固体高分子形燃料電池セルスタック108の送電端交流電力112に合わせて、流量制御弁10、90、103の開度を調節することによって増減させる。
このようにすれば、第二の燃料電池セルスタックの送電端交流出力の合計、すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック9の送電端交流出力19、固体高分子形燃料電池セルスタック95の送電端交流出力99及び固体高分子形燃料電池セルスタック108の送電端交流出力112の合計が増加した場合に、改質器3で吸熱反応である天然ガス1の成分である炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱が増加しても、第一の燃料電池セルスタックである固体酸化物形燃料電池セルスタック38の空気極37に供給される固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量の減少により固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39による固体酸化物形燃料電池セルスタック38の冷却が抑制されるので、固体酸化物形燃料電池セルスタック38から改質器3に供給する排熱量を増やすことが可能となり、改質器3と固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度を所定の温度範囲に維持しながら、改質器3で安定に所定量の水素と一酸化炭素を生成させることができる。その結果、固体酸化物形燃料電池セルスタック38と固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108において所定の送電端交流出力での高効率発電が可能となり、システム出力の減少や発電効率の低下を抑制することができる。
一方、第二の燃料電池セルスタックの送電端交流出力の合計、すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック9の送電端交流出力19、固体高分子形燃料電池セルスタック95の送電端交流出力99及び固体高分子形燃料電池セルスタック108の送電端交流出力112の合計が減少した場合に、改質器3で吸熱反応である天然ガス1の成分である炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱が減少しても、第一の燃料電池セルスタックである固体酸化物形燃料電池セルスタック38の空気極37に供給される固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量の増加により固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39による固体酸化物形燃料電池セルスタック38の冷却が促進されるので、固体酸化物形燃料電池セルスタック38から改質器3に供給する排熱量を減らすことが可能となり、改質器3と固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度を所定の温度範囲に維持しながら、改質器3で安定に所定量の水素と一酸化炭素を生成させることができる。その結果、改質器3と固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度上昇による改質器3の改質触媒や固体酸化物形燃料電池セルスタック38の劣化が抑制され、改質器3と固体酸化物形燃料電池セルスタック38の寿命低下やシステムの信頼性低下を避けることができる。
なお、図10及び図11に示した本発明に係る燃料電池発電システムの制御方法の一実施形態では、第一の燃料電池セルスタックの送電端交流出力、すなわち、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の送電端交流出力51と、第二の燃料電池セルスタックの送電端交流出力の合計、すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック9の送電端交流出力19、固体高分子形燃料電池セルスタック95の送電端交流出力99及び固体高分子形燃料電池セルスタック108の送電端交流出力112の合計を制御パラメータとして、これらの増減に応じて第一の燃料電池セルスタックヘの発電用の空気の供給量、すなわち、固体酸化物形燃料電池セルスタック38への固体酸化物形燃料電池発電用の空気39の供給量を制御しているが、第一の燃料電池セルスタックの送電端交流出力、すなわち、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の送電端交流出力51の代わりに、第一の燃料電池セルスタックの発電端直流出力、すなわち、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の発電端直流出力50(電池電流を含む)を制御パラメータに用いても良いし、第二の燃料電池セルスタックの送電端交流出力の合計、すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック9の送電端交流出力19、固体高分子形燃料電池セルスタック95の送電端交流出力99及び固体高分子形燃料電池セルスタック108の送電端交流出力112の合計の代わりに、第二の燃料電池セルスタックの発電端直流出力の合計、すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック9の発電端直流出力18(電池電流を含む)、固体高分子形燃料電池セルスタック95の発電端直流出力98(電池電流を含む)及び固体高分子形燃料電池セルスタック108の発電端直流出力111(電池電流を含む)の合計を制御パラメータに用いても良い。
また、第一の燃料電池セルスタックである固体酸化物形燃料電池38の送電端直流出力と第二の燃料電池セルスタックである固体高分子形燃料電池セルスタックの送電端直流出力を制御パラメータに用いてもよい。
本発明に係る、燃料電池発電システムの制御方法は、図1にその構成を示した燃料電池発電システム(実施形態1)以外でも、図2〜9にその構成を示した燃料電池発電システム(実施形態2〜9)においても有効である。以下に、それを、実施形態11〜18によって示す。
(実施形態11)
図2に示した本発明に係る燃料電池発電システム(実施形態2)を制御対象とした場合の、図10または図11に示した本発明の燃料電池発電システムの制御方法の作用について説明する。
本燃料電池発電システムにおいても、実施形態10と同様に、図10または図11に示した本発明の燃料電池発電システムの制御方法を適用することによって、燃料電池発電システムの出力が変化しても、改質器3や固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度を所定の温度範囲に維持し、触媒の劣化や発電効率の低下を抑制しつつ発電を行うことができる。すなわち、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の出力が増加または減少した場合に、天然ガス1の供給量をそれぞれ増加または減少させるとともに、固体酸化物形燃料電池セルスタック38への固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量をそれぞれ減少または増加させ、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108の出力の合計が増加または減少した場合に、天然ガス1の供給量をそれぞれ増加または減少させるとともに、固体酸化物形燃料電池セルスタック38への固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量をそれぞれ減少または増加させることによって、改質器3や固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度を所定の温度範囲に維持し、触媒の劣化や発電効率の低下を抑制しつつ発電を行うことができる。
(実施形態12)
図3に示した本発明に係る燃料電池発電システム(実施形態3)を制御対象とした場合の、図10または図11に示した本発明の燃料電池発電システムの制御方法の作用について説明する。
本燃料電池発電システムにおいても、実施形態例10と同様に、図10または図11に示した本発明の燃料電池発電システムの制御方法を適用することによって、燃料電池発電システムの出力が変化しても、改質器3や固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度を所定の温度範囲に維持し、触媒の劣化や発電効率の低下を抑制しつつ発電を行うことができる。すなわち、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の出力が増加または減少した場合に、天然ガス1の供給量をそれぞれ増加または減少させるとともに、固体酸化物形燃料電池セルスタック38への固体酸化物形燃料電池発電用の空気39の供給量をそれぞれ減少または増加させ、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108の出力の合計が増加または減少した場合に、天然ガス1の供給量をそれぞれ増加または減少させるとともに、固体酸化物形燃料電池セルスタック38への固体酸化物形燃料電池発電用の空気39の供給量をそれぞれ減少または増加させることによって、改質器3や固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度を所定の温度範囲に維持し、触媒の劣化や発電効率の低下を抑制しつつ発電を行うことができる。
(実施形態13)
図4に示した本発明に係る燃料電池発電システム(実施形態4)を制御対象とした場合の、図10または図11に示した本発明の燃料電池発電システムの制御方法の作用について説明する。
本燃料電池発電システムにおいても、実施形態10と同様に、図10または図11に示した本発明の燃料電池発電システムの制御方法を適用することによって、燃料電池発電システムの出力が変化しても、改質器3や固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度を所定の温度範囲に維持し、触媒の劣化や発電効率の低下を抑制しつつ発電を行うことができる。すなわち、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の出力が増加または減少した場合に、天然ガス1の供給量をそれぞれ増加または減少させるとともに、固体酸化物形燃料電池セルスタック38への固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量をそれぞれ減少または増加させ、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108の出力の合計が増加または減少した場合に、天然ガス1の供給量をそれぞれ増加または減少させるとともに、固体酸化物形燃料電池セルスタック38への固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量をそれぞれ減少または増加させることによって、改質器3や固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度を所定の温度範囲に維持し、触媒の劣化や発電効率の低下を抑制しつつ発電を行うことができる。
(実施形態14)
図5に示した本発明に係る燃料電池発電システム(実施形態5)を制御対象とした場合の、図10または図11に示した本発明の燃料電池発電システムの制御方法の作用について説明する。
本燃料電池発電システムに図10に示した本発明の燃料電池発電システムの制御方法を適用すると、第一の燃料電池セルスタックの送電端交流出力である固体酸化物形燃料電池セルスタック38の送電端交流出力51が増加した場合に、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極35で吸熱反応である天然ガス1の成分である炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱が増加しても、第一の燃料電池セルスタックである固体酸化物形燃料電池セルスタック38の空気極37に供給される固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量の減少により固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39による固体酸化物形燃料電池セルスタック38の冷却が抑制され、また、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の発電量の増加により固体酸化物形燃料電池セルスタック38の発熱量も増加するので、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度を所定の温度範囲に維持しながら、燃料極35で安定に所定量の水素と一酸化炭素を生成させることができる。その結果、固体酸化物形燃料電電池セルスタック38と固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108において所定の送電端交流出力での高効率発電が可能となり、システム出力の減少や発電効率の低下を抑制することができる。
一方、第一の燃料電池セルスタックの送電端交流出力である固体酸化物形燃料電池セルスタック38の送電端交流出力51が減少した場合に、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極35で吸熱反応である天然ガス1の成分である炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱が減少しても、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の空気極37に供給される固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量の増加により固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39による固体酸化物形燃料電池セルスタック38の冷却が促進され、また、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の発電量の減少により固体酸化物形燃料電池セルスタック38の発熱量も減少するので、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度を所定の温度範囲に維持しながら、燃料極35で安定に所定量の水素と一酸化炭素を生成させることができる。その結果、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度上昇による固体酸化物形燃料電池セルスタック38の劣化が抑制され、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の寿命低下やシステムの信頼性低下を避けることができる。
また、本燃料電池発電システムに図11に示した本発明の燃料電池発電システムの制御方法を適用すると、第二の燃料電池セルスタックの送電端交流出力の合計、すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック9の送電端交流出力19、固体高分子形燃料電池セルスタック95の送電端交流出力99及び固体高分子形燃料電池セルスタック108の送電端交流出力112の合計が増加した場合に、第一の燃料電池セルスタックである固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極35で吸熱反応である天然ガス1の成分である炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱が増加しても、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の空気極37に供給される固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量の減少により固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39による固体酸化物形燃料電池セルスタック38の冷却が抑制されるので、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度を所定の温度範囲に維持しながら、燃料極35で安定に所定量の水素と一酸化炭素を生成させることができる。その結果、固体酸化物形燃料電池セルスタック38と固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108において所定の送電端交流出力での高効率発電が可能となり、システム出力の減少や発電効率の低下を抑制することができる。
一方、第二の燃料電池セルスタックの送電端交流出力の合計、すなわち、固体高分子形燃料電池セルスタック9の送電端交流出力19、固体高分子形燃料電池セルスタック95の送電端交流出力99、固体高分子形燃料電池セルスタック108の送電端交流出力112の合計が減少した場合に、第一の燃料電池セルスタックである固体酸化物形燃料電池セルスタック38の燃料極35で吸熱反応である天然ガス1の成分である炭化水素の水蒸気改質反応に必要な反応熱が減少しても、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の空気極37に供給される固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量の増加により固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39による固体酸化物形燃料電池セルスタック38の冷却が促進されるので、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度を所定の温度範囲に維持し、燃料極35で所定量の水素と一酸化炭素を生成させることができる。その結果、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度上昇による固体酸化物形燃料電池セルスタック38の劣化が抑制され、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の寿命低下やシステムの信頼性低下を避けることができる。
(実施形態15)
図6に示した本発明に係る燃料電池発電システム(実施形態6)を制御対象とした場合の、図10または図11に示した本発明の燃料電池発電システムの制御方法の作用について説明する。
本燃料電池発電システムにおいても、実施形態14と同様に、図10または図11に示した本発明の燃料電池発電システムの制御方法を適用することによって、燃料電池発電システムの出力が変化しても、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度を所定の温度範囲に維持し、触媒の劣化や発電効率の低下を抑制しつつ発電を行うことができる。すなわち、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の出力が増加または減少した場合に、天然ガス1の供給量をそれぞれ増加または減少させるとともに、固体酸化物形燃料電池セルスタック38への固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量をそれぞれ減少または増加させ、固体高分子形燃料電池セルスタック9、95、108の出力の合計が増加または減少した場合に、天然ガス1の供給量をそれぞれ増加または減少させるとともに、固体酸化物形燃料電池セルスタック38への固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量をそれぞれ減少または増加させることによって、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度を所定の温度範囲に維持し、触媒の劣化や発電効率の低下を抑制しつつ発電を行うことができる。
(実施形態16)
図7に示した本発明に係る燃料電池発電システム(実施形態7)を制御対象とした場合の、図10または図11に示した本発明の燃料電池発電システムの制御方法の作用について説明する。
本燃料電池発電システムにおいても、実施形態10と同様に、図10または図11に示した本発明の燃料電池発電システムの制御方法を適用することによって、燃料電池発電システムの出力が変化しても、改質器3や固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度を所定の温度範囲に維持し、触媒の劣化や発電効率の低下を抑制しつつ発電を行うことができる。すなわち、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の出力が増加または減少した場合に、天然ガス1の供給量をそれぞれ増加または減少させるとともに、固体酸化物形燃料電池セルスタック38への固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量をそれぞれ減少または増加させ、りん酸形燃料電池セルスタック74、134、147の出力の合計が増加または減少した場合に、天然ガス1の供給量をそれぞれ増加または減少させるとともに、固体酸化物形燃料電池セルスタック38への固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量をそれぞれ減少または増加させることによって、改質器3や固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度を所定の温度範囲に維持し、触媒の劣化や発電効率の低下を抑制しつつ発電を行うことができる。
(実施形態17)
図8に示した本発明に係る燃料電池発電システム(実施形態8)を制御対象とした場合の、図10または図11に示した本発明の燃料電池発電システムの制御方法の作用について説明する。
本燃料電池発電システムにおいても、実施形態16と同様に、図10または図11に示した本発明の燃料電池発電システムの制御方法を適用することによって、燃料電池発電システムの出力が変化しても、改質器3や固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度を所定の温度範囲に維持し、触媒の劣化や発電効率の低下を抑制しつつ発電を行うことができる。すなわち、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の出力が増加または減少した場合に、天然ガス1の供給量をそれぞれ増加または減少させるとともに、固体酸化物形燃料電池セルスタック38への固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量をそれぞれ減少または増加させ、りん酸形燃料電池セルスタック74、134、147の出力の合計が増加または減少した場合に、天然ガス1の供給量をそれぞれ増加または減少させるとともに、固体酸化物形燃料電池セルスタック38への固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量をそれぞれ減少または増加させることによって、改質器3や固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度を所定の温度範囲に維持し、触媒の劣化や発電効率の低下を抑制しつつ発電を行うことができる。
(実施形態18)
図9に示した本発明に係る燃料電池発電システム(実施形態9)を制御対象とした場合の、図10または図11に示した本発明の燃料電池発電システムの制御方法の作用について説明する。
本燃料電池発電システムにおいても、実施形態14と同様に、図10または図11に示した本発明の燃料電池発電システムの制御方法を適用することによって、燃料電池発電システムの出力が変化しても、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度を所定の温度範囲に維持し、触媒の劣化や発電効率の低下を抑制しつつ発電を行うことができる。すなわち、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の出力が増加または減少した場合に、天然ガス1の供給量をそれぞれ増加または減少させるとともに、固体酸化物形燃料電池セルスタック38への固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量をそれぞれ減少または増加させ、りん酸形燃料電池セルスタック74、134、147の出力の合計が増加または減少した場合に、天然ガス1の供給量をそれぞれ増加または減少させるとともに、固体酸化物形燃料電池セルスタック38への固体酸化物形燃料電池セルスタック発電用の空気39の供給量をそれぞれ減少または増加させることによって、固体酸化物形燃料電池セルスタック38の温度を所定の温度範囲に維持し、触媒の劣化や発電効率の低下を抑制しつつ発電を行うことができる。
以上説明したように本発明によれば、改質器や燃料電池セルスタックの温度を所定の温度範囲に維持しながら燃料電池発電システムの出力を変化させることが可能で、改質器や燃料電池セルスタックの寿命やシステムの信頼性に悪影響を及ぼすことなく、高効率発電を行いながら燃料電池発電システムの出力を負荷変動に追従させることができるという利点がある。
本発明に係る燃料電池発電システムの一実施形態(実施形態1)を表す構成図である。 本発明に係る燃料電池発電システムの他の一実施形態(実施形態2)を表す構成図である。 本発明に係る燃料電池発電システムのその他の一実施形態(実施形態3)を表す構成図である。 本発明に係る燃料電池発電システムのその他の一実施形態(実施形態4)を表す構成図である。 本発明に係る燃料電池発電システムのその他の一実施形態(実施形態5)を表す構成図である。 本発明に係る燃料電池発電システムのその他の一実施形態(実施形態6)を表す構成図である。 本発明に係る燃料電池発電システムのその他の一実施形態(実施形態7)を表す構成図である。 本発明に係る燃料電池発電システムのその他の一実施形態(実施形態8)を表す構成図である。 本発明に係る燃料電池発電システムのその他の一実施形態(実施形態9)を表す構成図である。 本発明に係る燃料電池発電システムの制御方法の一実施形態を表すシステムフロー図である。 本発明に係る燃料電池発電システムの制御方法の他の一実施形態を表すシステムフロー図である。 従来の燃料電池発電システムの一例を表す構成図である。 従来の燃料電池発電システムの制御方法を表すシステムフロー図である。 従来の燃料電池発電システムの制御方法を表す他のシステムフロー図である。
符号の説明
1…天然ガス、2…脱硫器、3…改質器、4…COシフトコンバータ、5…CO選択酸化器、6…燃料極、7…固体高分子電解質、8…空気極、9…固体高分子形燃料電池セルスタック、10、11…流量制御弁、12…空気供給用ブロワ、13…空気極排出ガス、14…空気、15…燃料極排出ガス、16…出力調整装置、17…負荷、18…燃料電池直流出力、19…送電端交流出力、20…CO選択酸化器の排出ガス、21…COシフトコンバータの排出ガス、22…水素リッチな改質ガス、23…燃料極排出ガスと脱硫天然ガスの混合ガス、24…脱硫天然ガス、25、26…空気、27…流量制御弁、28…未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器の排出ガス、29…凝縮器、30…電池反応による生成水、31…凝縮水、32…COシフトコンバータの排出ガス、33…流量制御弁、34…COシフトコンバータの排出ガス、35…燃料極、36…固体酸化物電解質、37…空気極、38…固体酸化物形燃料電池セルスタック、39…空気、40…流量制御弁、41、42…燃料極排出ガス、43…流量制御弁、44…空気極排出ガス、45…燃料極排出ガス、46、47…流量制御弁、48…出力調整装置、49…負荷、50…燃料電池直流出力、51…送電端交流出力、52…COシフトコンバータの排出ガス、53…水素分離器、54…水素分離器の排出ガス、55…凝縮器、56…水素分離器の乾燥排出ガス、57…凝縮水、58…水素、59…燃料極水素排出ガス、60…パージ弁、61…パージガス、64…燃料極排出ガス、65…流量制御弁、66、67、68…COシフトコンバータの排出ガス、69…CO選択酸化器の排出ガス、70…未反応水蒸気を凝縮させたCO選択酸化器の排出ガス、71、72…COシフトコンバータの排出ガス、74…りん酸形燃料電池セルスタック、75…燃料極、76…りん酸電解質、77…空気極、78…空気、79…流量制御弁、80…燃料電池直流出力、81…送電端交流出力、82…負荷、83…燃料極排出ガス、84…空気極排出ガス、85…出力調整装置、86、87、88…流量制御弁、89…空気供給用ブロワ、90…流量制御弁、91…空気、92…燃料極、93…固体高分子電解質、94…空気極、95…固体高分子形燃料電池セルスタック、96…出力調整装置、97…負荷、98…燃料電池直流出力、99…送電端交流出力、100…空気極排出ガス、101…燃料極排出ガス、102…空気供給用ブロワ、103…流量制御弁、104…空気、105…燃料極、106…固体高分子電解質、107…空気極、108…固体高分子形燃料電池セルスタック、109…出力調整装置、110…負荷、111…燃料電池直流出力、112…送電端交流出力、113…空気極排出ガス、114…燃料極排出ガス、115…空気供給用ブロワ、116、117…電池反応による生成水、118…燃料極水素排出ガス、119…パージ弁、120…パージガス、121…燃料極水素排出ガス、122…パージ弁、123…パージガス、124、125、126…流量制御弁、127、128…空気供給用ブロワ、129…流量制御弁、130…空気、131…燃料極、132…りん酸電解質、133…空気極、134…りん酸形燃料電池セルスタック、135…出力調整装置、136…負荷、137…燃料電池直流出力、138…送電端交流出力、139…燃料極排出ガス、140…空気極排出ガス、141…空気供給用ブロワ、142…流量制御弁、143…空気、144…燃料極、145…りん酸電解質、146…空気極、147…りん酸形燃料電池セルスタック、148…出力調整装置、149…負荷、150…燃料電池直流出力、151…送電端交流出力、152…燃料極排出ガス、153…空気極排出ガス、154…水蒸気と脱硫天然ガスの混合ガス、155…水蒸気、156…改質器バーナ、157…気化器、158…気化器ポンプ、159…水タンク、160…補給水、161…補給水ポンプ、162…流量制御弁、163…天然ガス、164…流量制御弁、165…空気、166…改質バーナの燃焼排出ガス、167…流量制御弁、168…天然ガス、169…天然ガス、170…気化器バーナ、171…流量制御弁、172…空気、173…水、175…気化器バーナの燃焼排出ガス、176…排出ガス。

Claims (18)

  1. 燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記改質ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の一酸化炭素を酸素で酸化し二酸化炭素に変換するCO選択酸化器と、前記CO選択酸化器の排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
    前記第一の燃料電池セルスタックの出力が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第一の燃料電池セルスタックの出力が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法。
  2. 燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記改質ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の一酸化炭素を酸素で酸化し二酸化炭素に変換するCO選択酸化器と、前記CO選択酸化器の排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
    前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法。
  3. 燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記改質ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を選択的に分離する水素分離器と、前記水素分離器で分離した前記水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
    前記第一の燃料電池セルスタックの出力が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第一の燃料電池セルスタックの出力が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法。
  4. 燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記改質ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を選択的に分離する水素分離器と、前記水素分離器で分離した前記水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
    前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法。
  5. 燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の一酸化炭素を酸素で酸化し二酸化炭素に変換するCO選択酸化器と、前記CO選択酸化器の排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
    前記第一の燃料電池セルスタックの出力が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第一の燃料電池セルスタックの出力が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法。
  6. 燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の一酸化炭素を酸素で酸化し二酸化炭素に変換するCO選択酸化器と、前記CO選択酸化器の排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
    前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法。
  7. 燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を選択的に分離する水素分離器と、前記水素分離器で分離した前記水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
    前記第一の燃料電池セルスタックの出力が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第一の燃料電池セルスタックの出力が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法。
  8. 燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を選択的に分離する水素分離器と、前記水素分離器で分離した前記水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
    前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法。
  9. 燃料極で燃料の水蒸気改質反応を行わせ水素と一酸化炭素を生成させるとともに、前記燃料極で生成した前記水素、もしくは前記水素及び前記一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した熱を前記燃料極での前記水蒸気改質反応に必要な反応熱として消費し、また、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記燃料極に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の一酸化炭素を酸素で酸化し二酸化炭素に変換するCO選択酸化器と、前記CO選択酸化器の排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
    前記第一の燃料電池セルスタックの出力が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第一の燃料電池セルスタックの出力が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法。
  10. 燃料極で燃料の水蒸気改質反応を行わせ水素と一酸化炭素を生成させるとともに、前記燃料極で生成した前記水素、もしくは前記水素及び前記一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した熱を前記燃料極での前記水蒸気改質反応に必要な反応熱として消費し、また、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記燃料極に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の一酸化炭素を酸素で酸化し二酸化炭素に変換するCO選択酸化器と、前記CO選択酸化器の排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
    前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法。
  11. 燃料極で燃料の水蒸気改質反応を行わせ水素と一酸化炭素を生成させるとともに、前記燃料極で生成した前記水素、もしくは前記水素及び前記一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した熱を前記燃料極での前記水蒸気改質反応に必要な反応熱として消費し、また、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記燃料極に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を選択的に分離する水素分離器と、前記水素分離器で分離した前記水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
    前記第一の燃料電池セルスタックの出力が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第一の燃料電池セルスタックの出力が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法。
  12. 燃料極で燃料の水蒸気改質反応を行わせ水素と一酸化炭素を生成させるとともに、前記燃料極で生成した前記水素、もしくは前記水素及び前記一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した熱を前記燃料極での前記水蒸気改質反応に必要な反応熱として消費し、また、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記燃料極に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を選択的に分離する水素分離器と、前記水素分離器で分離した前記水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
    前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法。
  13. 燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記改質ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
    前記第一の燃料電池セルスタックの出力が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第一の燃料電池セルスタックの出力が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法。
  14. 燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記改質ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
    前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法。
  15. 燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
    前記第一の燃料電池セルスタックの出力が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第一の燃料電池セルスタックの出力が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法。
  16. 燃料の水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスをつくる改質器と、前記改質ガス中の水素、もしくは水素及び一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した排熱を前記改質器に供給するとともに、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記改質器に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
    前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法。
  17. 燃料極で燃料の水蒸気改質反応を行わせ水素と一酸化炭素を生成させるとともに、前記燃料極で生成した前記水素、もしくは前記水素及び前記一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した熱を前記燃料極での前記水蒸気改質反応に必要な反応熱として消費し、また、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記燃料極に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
    前記第一の燃料電池セルスタックの出力が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第一の燃料電池セルスタックの出力が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法。
  18. 燃料極で燃料の水蒸気改質反応を行わせ水素と一酸化炭素を生成させるとともに、前記燃料極で生成した前記水素、もしくは前記水素及び前記一酸化炭素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行い、前記発電に伴って発生した熱を前記燃料極での前記水蒸気改質反応に必要な反応熱として消費し、また、前記電気化学反応によって生成した水蒸気を含む燃料極排出ガスを前記水蒸気改質反応に必要な水蒸気源として前記燃料極に供給する第一の燃料電池セルスタックと、前記燃料極排出ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて二酸化炭素と水素とを得るCOシフトコンバータと、前記COシフトコンバータの排出ガス中の水素を酸素と電気化学反応させることによって発電を行う2組以上の第二の燃料電池セルスタックとを有する燃料電池発電システムの制御方法において、
    前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が増加した場合に前記燃料の供給量を増加させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を減少させ、前記第二の燃料電池セルスタックの出力の合計が減少した場合に前記燃料の供給量を減少させるとともに前記第一の燃料電池セルスタックへの発電用酸素源の供給量を増加させることを特徴とする燃料電池発電システムの制御方法。
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