JP4565757B2 - 車両走行状態制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブレーキペダルからアクセルペダルへの踏み換え時など、車両が坂路下方へずり下がる(落ちる)際に機能する車両走行状態制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ブレーキペダルからアクセルペダルへ踏み換える際などに、登坂路において車両が坂路下方へずり下がる(ずり落ちる)状況となった場合に、自動的に制動力を作用させる技術が知られている。例えば特開平10−16745号には、運転者が前進操作をしているにもかかわらず、車両の後退が検知された場合に、制動力を作用させて車両の後退速度を緩和させる技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前出の特開平10−16745号では、車輪に付与する制動力の大きさは、車両の後退速度が所定の上限値を超えないような範囲としており、これにより、一定範囲内の速度において緩やかに後退するように制御がなされる。
【0004】
しかし、このような制御を実施した場合には、車両が坂路下方へずり下がる後退速度の増加傾向が、比較的緩やかな場合と比較的急な場合のいずれの状況下でも、その時点における後退速度に応じた制動力が設定されることになる。このように車両が坂路下方へずり下がる度合い(加速状況)の大小に依らず、常に、車両の後退速度に応じて制動力が設定されると、ずり下がり時の後退速度の増加傾向が大の場合には、ずり下がり速度の緩和制御の効果が十分に発揮されない場合も起こり得る。
【0005】
本発明はこのような課題を解決すべくなされたものであり、その目的は、坂路下方へ向かう車両のずり下がり速度を、車両のずり下がり状態に応じて、より効果的に緩和させることができる車両走行状態制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで請求項1にかかる車両走行状態制御装置は、前進操作又は後退操作に基づく車両の進行方向に対して、逆方向に車両が進行した際に、制動力の制御を行う車両走行状態制御装置であって、前進・後退操作を検知する操作状態検知手段と、実際に車両が進行する実進行方向を検知する実進行方向検知手段と、各車輪の回転方向を検知する回転方向検知手段と、操作状態検知手段の検知結果から把握される運転者の進行希望方向と、実進行方向とが逆方向の場合に、この実進行方向に沿って回転する車輪に対して、運転者のブレーキ操作とは別に所定の制動力を付与すると共に、この付与する制動力の大きさを、実進行方向へ進む車両の加速度の大きさに応じて制御する制動制御手段とを備え、制動制御手段は、回転方向検知手段の検知結果に基づき、車輪の回転方向が運転者の進行希望方向と一致した場合に、制御を終了させて構成する。
【0007】
坂路下方へ車両がずり下がる際に、制動制御手段では、このように実進行方向(ずり下がり方向)へ進む車両の加速状況に応じて、付与する制動力を制御する。これにより、ずり下がり方向の加速状況に応じて、付与すべき制動力を補正するような作用となり、ずり下がりの程度に応じた好適な制動力が付与される。
【0008】
請求項2にかかる車両走行状態制御装置は、請求項1における車両走行状態制御装置において、制動制御手段は、坂路上側となる車輪と坂路下側となる車輪に付与する制動力の配分割合に関し、坂路勾配が大の場合には、坂路勾配が小の場合に比べて、坂路下側の車輪に対する制動力の配分割合を増加させる。
【0009】
坂路上側の車輪と坂路下側の車輪に作用する荷重は、坂路の勾配の程度に応じて変化し、勾配が急峻になるほど、坂路下方側の車輪に作用する荷重配分が増加する。そこで、制動制御手段では、このような荷重配分の変化を考慮し、坂路勾配が大の場合には、坂路勾配が小の場合に比べて、坂路下側の車輪に対する制動力の配分割合を増加させる。
【0010】
請求項3にかかる車両走行状態制御装置は、前進操作又は後退操作に基づく車両の進行方向に対して、逆方向に車両が進行した際に、制動力の制御を行う車両走行状態制御装置であって、前進・後退操作を検知する操作状態検知手段と、各車輪の回転方向を検知する回転方向検知手段と、回転方向検知手段の検知結果をもとに、操作状態検知手段の検知結果から把握される運転者の進行希望方向に沿って回転する車輪と、この進行希望方向に対して逆方向に回転する車輪とが混在する場合に、進行希望方向に沿って回転する車輪と進行希望方向の逆方向に沿って回転する車輪とに対してそれぞれ個別に、運転者のブレーキ操作とは別に制動力を作用させる制動制御手段とを備えており、この制動制御手段は、進行希望方向に対して逆方向に回転する車輪に対し、車両の加速度の大きさに応じた制動力を付与する第1制動制御手段と、進行希望方向に沿って回転する車輪に対し、車輪の回転状態に応じた制動力を付与する第2制動制御手段とを備えて構成する。
【0011】
例えば、上り勾配において車両を発進させる場合を想定すると、運転者は車体を前進させるべくアクセルペダルを踏むが、この際、路面の一部が凍結しているなどの低μ路の場合には、車体が坂路下方にずり下がりつつ、一部の車輪がホイールスピンを起こす場合も起こり得る。このような状況を鑑みると、各車輪の回転方向に着目し、運転者の進行希望方向と反対方向に回転する車輪が一輪でも存在する場合、すなわち4輪の回転方向が一致しない場合には、車両がずり下がり状態であると直ちに判断することも可能であり、これにより、ずり下がりを緩和させる制御を即座に開始させることができる。
【0012】
そこで、請求項3にかかる車両走行状態制御装置では、車輪の回転方向を検知する回転方向検知手段の検知結果をもとに、運転者の進行希望方向に沿って回転する車輪と、この進行希望方向に対して逆方向に回転する車輪とが混在するか否かを判断する。そして、このように回転方向が互いに異なる車輪が混在する場合には、制動制御手段によって車両のずり下がり状態を緩和させるための制御を直ちに開始させる。この場合、進行希望方向に対して逆方向に回転する車輪、すなわちずり下がり方向に回転する車輪は、路面との摩擦力が大であり、車両のずり下がり状態としての車両の進行状態に応じた制動力を第1制動制御手段によって付与することで、車両のずり下がり状態を効果的に緩和させる。また、進行希望方向に回転する車輪、すなわちホイールスピンを起こしている車輪は、路面との間の摩擦力が小であり、ホイールスピン状態としての車輪の回転状態に応じた制動力を第2制動制御手段によって付与することで、ホイールスピンを抑制して車両の方向安定性を確保する。
【0013】
また、請求項4にかかる車両走行状態制御装置は、請求項3にかかる車両走行状態制御装置において、第1制動制御手段は、請求項1又は2における制動制御手段であり、前記第2制動制御手段は、進行希望方向に沿った車輪の回転が十分に抑えられるように、付与する制動力の大きさを制御する。
【0014】
このように第1制動制御手段では、進行希望方向に対して逆方向となるずり下がり方向に回転する車輪の加速状況や、さらに坂路上側か坂路下側かを考慮することで、より好適な制動力が付与される。また、第2制動制御手段では、進行希望方向に沿った車輪の回転(ホイールスピン)が十分に抑えられるように、付与する制動力の大きさを制御し、車両の方向安定性を確保する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態につき、添付図面を参照して説明する。
【0016】
図1に、実施形態かかる4輪駆動車両の駆動系を概略的に示す。エンジン1の後段には、エンジン1の回転出力を変速する変速機2を配し、さらに変速機2の後段には、変速機2から伝達される駆動力を前輪側の駆動軸4Fと後輪側の駆動軸4Rに分配するトランスファ(副変速機)3を配している。トランスファ3は、変速機2の回転出力を減速することなく伝達する高速側のハイギヤ列と、変速機2の回転出力をさらに減速する、低速側のローギヤ列との2種のギヤ列を備えており、トランスファ3用のシフトレバーの操作によって、ハイギヤ列とローギヤ列とを切り換えて選択的に使用することができる。また、このトランスファ3は、内部に差動装置(センターデファレンシャル)を備え、旋回時に生じる前・後輪の回転差を吸収する構造としている。
【0017】
前輪側の駆動軸4Fはフロントデファレンシャル5Fを介して左右の駆動軸6FL、6FRに連結され、駆動軸6FL、6FRには、左右前輪となる車輪FL、FRが連結されている。また、後輪側の駆動軸4Rはリアデファレンシャル5Rを介して左右の駆動軸6RL、6RRに連結され、駆動軸6RL、6RRには、左右後輪となる車輪RL、RRが連結されている。このような機構を介して、エンジン1の駆動トルクが各車輪FL,FR,RL,RRに伝達される。
【0018】
各車輪FL,FR,RL,RRには制動装置20を設けており、制動装置20を構成するホイールシリンダ21と、マスタシリンダ30とを接続する作動液の液圧系には、運転者のブレーキ操作とは別に、ホイールシリンダ21内の液圧を増減制御するブレーキアクチュエータ200を設けている。
【0019】
図2に、ブレーキアクチュエータ200の構成を概略的に示す。なお、ブレーキアクチュエータ200は、各車輪FL,FR,RL,RRの制動装置20毎に、独立に液圧を制御し得る機構となっており、図2には1つの車輪に関するブレーキアクチュエータ200の構成を代表的に示すが、他の車輪に関しても同様な構成となっている。
【0020】
マスタシリンダ30とホイールシリンダ21とを接続する管路201には、遮断弁(非通電時:開弁)210を備えており、作動液の液圧制御を実行する際に閉弁して、マスタシリンダ30とホイールシリンダ21との間の管路201を遮断する。また、遮断弁210よりもホイールシリンダ21側の管路201には、保持弁(非通電時:開弁)220を備えており、保持弁220を閉弁させることで、保持弁220からホイールシリンダ21側の液圧系を閉塞状態とすることができる。
【0021】
保持弁220とホイールシリンダ21との管路201は、管路202によって、リザーバ40に接続しており、この管路202には減圧弁(非通電時:閉弁)230を備えており、通電状態/非通電状態の2値状態の駆動制御信号によって減圧弁230をduty駆動することで、管路202の連通状態を変化させることができる。
【0022】
モータ50によって回転駆動される液圧ポンプ51は、制動力を制御する際の液圧源として機能し、液圧ポンプ51の吐出口は、管路203を介して、遮断弁210と保持弁220との間の管路201に接続している。なお、液圧ポンプ51の吐出口側には、吐出方向とは逆方向の作動液の流れを阻止する逆止弁253を設けている。
【0023】
一方、液圧ポンプ51の吸込口側は、管路204を介してリザーバ40に接続しており、管路204には、吸込方向とは逆方向の作動液の流れを阻止する逆止弁251、252を配している。
【0024】
この逆止弁251、252の間の管路204は、管路205を介してリザーバタンク31に接続されており、リザーバタンク31内の作動液は、管路204を介して、液圧ポンプ51に吸い込まれる。また管路205の途中には、この管路205を開閉させる吸込弁(非通電時:閉弁)240を備えている。
【0025】
このように、液圧ポンプ51や各種の弁装置などによって構成されるブレーキアクチュエータ200は、制御装置100によって動作制御が実施される。
【0026】
図3に示すように、制御装置100には、各車輪FL,FR,RL,RRの回転速度をそれぞれ検出する車輪速センサ110、シフトレバーのシフトポジションを検知するシフトポジションセンサ120、ブレーキペダル10の踏み込み量を検出するブレーキペダルセンサ130、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダルセンサ140、トランスファ3用のシフトレバーによって選択されたギヤ列を検知する選択ギヤ列検知センサ150、車両の前後方向の加速度を検知する前後加速度センサ160などの検出結果が与えられる。なお、本実施形態における車輪速センサ110は、車輪の回転速度のみならず、車輪の回転方向も検出可能なセンサによって構成されている。
【0027】
次に、制御装置100で実施するアクチュエータ200の制御処理のうち、登坂路などにおいて車両が坂路下方へずり下がる状態となった場合に、このずり下がり状態を緩和させる制御処理について、図4のフローチャートに沿って説明する。なお、この制御は各車輪毎に個別に実施しているため、図4のフローチャートでは、特定の1車輪に関する制御フローチャートを示す。
【0028】
このフローチャートはイグニションスイッチのオン操作によって起動する。まず、ステップ(以下、「ステップ」を「S」と記す)101に進み、図3で示した各センサ110,120,130,140,160及びスイッチ150の検出結果を読み込み、続くS102では、シフトポジションセンサ120の検知結果をもとに運転者の進行希望方向を判定する。これは、シフトレバーが前進側のシフトポジションに操作されている場合には運転者の進行希望方向は前進方向であり、シフトレバーが後退側のシフトポジションに操作されている場合には運転者の進行希望方向は後退方向であると判定する。
【0029】
続くS104では、前進・後退のうち車体が実際に進行している方向となる、車体の実進行方向を判定する。例えば、坂路で発進する状況では、ブレーキペダルからアクセルペダルへ踏み換える際に、ブレーキペダル10及びアクセルペダルがともに踏み込まれていない状態が一時的に生じるため、坂路下方へ車体がずり下がる状態となる場合がある。このような場合には、通常、各車輪FL,FR,RL,RRは車体のずり下がり方向と同じ方向に回転することになるため、車輪(特定の車輪又は全車輪)の回転方向をもとに車体の実進行方向が判定できる。
【0030】
S104で車体の実進行方向を判定した後、S106に進み、ずり下がり緩和制御が実行中か否かを示すフラグFの値が、実行中を示すF=1に設定されているかを判断する。初期時にはフラグFの値がF=0に設定されているため、「No」と判断されてS108に進む。
【0031】
S108では、S102及びS104の判定結果をもとに、車体の実進行方向と運転者の進行希望方向とが一致しているかが判断され、車体の実進行方向と運転者の進行希望方向とが一致する場合には、S108で「Yes」と判断され、このままこのルーチンを終了する。
【0032】
これに対し、車体の実進行方向と運転者の進行希望方向とが逆方向である場合には(S108で「No」)、S110に進み、フラグFの値をF=1にセットしてずり下がり緩和制御の実行中を示し、続くS112では、ずり下がり緩和制御の実行時間を計時するタイマのカウントを開始する。
【0033】
前述したように、ブレーキペダル10及びアクセルペダルがともに踏み込まれていない状態で、坂路下方へ車体がずり下がっている状況では、各車輪FL,FR,RL,RRは車体のずり下がり方向と同じ方向に回転している。そこで、続くS200では、このフローチャートで対象となる制動装置20の液圧制御を実施して、ホイールシリンダ21に供給される作動液の液圧を、後述する制御目標圧Pとなるように上昇させる。
【0034】
図2を参照すると、ブレーキアクチュエータ200の増圧制御時には、遮断弁210に通電して閉弁状態とし、かつ吸込弁240に通電して開弁状態とし、モータ50を駆動して液圧ポンプ51から作動液を圧送させる。これにより、管路203及び管路201を経由して、作動液がホイールシリンダ21内に供給される。そして、所定の制御目標圧Pに対応する時間が経過した後、保持弁220に通電して閉弁状態とすることで、ホイールシリンダ21の内圧が、所定の制御目標圧Pまで増加した状態となる。なお、具体的な制御目標圧Pの設定処理は後に説明する。
【0035】
このような制御処理が各車輪FL,FR,RL,RRの制動装置20に対して実施され、この制御処理により、車体のずり下がり方向に回転している各車輪に対して制動力が作用して、車体のずり下がり速度が抑制されることになる。
【0036】
次のルーチンでは、S102及びS104において同様に、運転者の進行希望方向と車体の実進行方向が判定された後、S106に進み、ずり下がり緩和制御が開始されている場合には、フラグFの値がF=1に設定されているため、S106で「Yes」と判断されてS114に進む。
【0037】
このフローチャートの制御処理では、運転者がブレーキペダルからアクセルペダルへ踏み換えることを前提としており、アクセルペダルが踏み込まれることで車体の実進行方向が反転して、運転者の進行希望方向と一致した場合には、速やかに車体のずり下がり緩和制御を終了させることが望ましい。そこで、S114では、S102及びS104の判定結果をもとに、再び車体の実進行方向と運転者の進行希望方向とが一致しているかが判断され、車体の実進行方向と運転者の進行希望方向とが一致する場合には、S114で「Yes」と判断され、S130以降の制御終了処理に移行する。なお、S130以降の制御終了処理については後に説明する。
【0038】
また、各車輪の動きに着目し、車体としては坂路下方へのずり下がり状態ではあるが、エンジン1の駆動力が伝達される結果、運転者の進行希望方向に回転を始めた車輪が存在する場合には、この車輪については、車体のずり下がり緩和制御を終了させることが望ましい。そこで、前回のルーチンで制動力が付与されたものの、依然として車体の実進行方向と運転者の進行希望方向とが逆方向である場合には、S114で「No」と判断されてS116に進み、さらに、制御対象となっている車輪の回転方向が、運転者の進行希望方向と一致したかを判断する。その結果、このフローチャートで制御対象となる車輪の回転方向が、車体の進行希望方向と一致した場合には、S116で「Yes」と判断されてS130以降の制御終了処理に移行する。従って、アクセルペダルが踏み込まれることで、回転方向が進行希望方向と一致した車輪から、順次、ずり下がり緩和制御が終了することになる。
【0039】
これに対し、車輪が車体のずり下がり方向に回転している間は、S116で「No」と判断されてS118に進む。
【0040】
S118では、先のS112で開始したタイマのカウント値Tが所定のしきい値Ta以下であるかを判断する。このしきい値Taは、運転者が現状の速度において坂路下方へ走行できるものと判断してしまうことを防止すると共に、ブレーキアクチュエータ200を構成する遮断弁210などの各弁装置を、継続通電による発熱から保護するために、予め規定した時間である。このしきい値となるTa時間は、設計思想やブレーキアクチュエータ200の耐久性等に応じて適宜設定することができ、特に限定するものではないが、一例としては3秒程度である。
【0041】
タイマのカウント値Tがしきい値Ta以下の場合には、S118で「Yes」と判断されてS120に進む。
【0042】
ずり下がり緩和制御が好適に機能している場合には、車輪は坂路下方へ向かって徐々に回転するが、低μ路など、車輪と路面との間の摩擦力が小さい場合には、前回のルーチンにおけるS114で設定した制動力によっても、車輪がロック状態となる場合も起こり得る。そこで、S120では、制御対象の車輪について、車輪の回転が停止したロック状態であるかを判断する。
【0043】
この結果、車輪がロック状態でない場合には、S120で「No」と判断されてS200に進み、所定の制御目標圧Pとなるようにホイールシリンダ圧が制御される。
【0044】
これに対し、制御対象の車輪がロック状態である場合には、S120で「Yes」と判断されてS124に進み、現在設定されているホイールシリンダ圧をΔPだけ減圧させる減圧制御を実施する。
【0045】
減圧時における、ブレーキアクチュエータ200の動作制御は、図2を参照すると、所定のduty比による駆動制御信号を減圧弁230に供給して減圧弁230をduty駆動する。これにより、保持弁220とホイールシリンダ21との間に蓄えられていた作動液が、減圧弁230を経由してリザーバ40に流出する状態となる。そして、ΔP2の減圧分に対応する時間が経過した後、減圧弁230に対する通電を停止して閉弁状態とすることで、ホイールシリンダ21の内圧がΔP2だけ低下した状態となる。
【0046】
次回以降のルーチンにおいても、制御対象の車輪がロック状態の場合には、S124に進んで同様な減圧制御が実施され、ロック状態から脱するまでS124の処理が実施される。このような処理を実施することで、車輪がロック状態となることを防止しつつ、ずり下がり方向に回転する車輪の回転速度を緩和させることができる。
【0047】
このようなずり下がり緩和制御がしきい値Ta時間を超えて継続した場合には、S118で「No」と判断されてS126に進み、さらにこのカウント値Tが別のしきい値Tb(Ta<Tb)以下であるかが判断される。このしきい値となるTb時間は、S128で実施した緩減圧制御を継続させる時間であり、ブレーキペダル10やアクセルペダルを踏むための十分な時間的余裕を運転者に与え、かつ、急激な圧力抜けを防止して所定の緩やかな減圧勾配を描くように、予め規定した時間である。特に限定するものではないが、一例としては8秒程度である。
【0048】
タイマのカウント値TがTaを超えて、Ta<T≦Tbの状況では、S126で「Yes」と判断されS128に進み、このずり下がり緩和制御を徐々に終了させるための緩減圧制御を実施する。
【0049】
通常、ブレーキアクチュエータ200に対する制御を終了する場合には、モータ50を停止状態とすると共に、各弁装置(遮断弁210、保持弁220、減圧弁230、吸込弁240)に対する通電を停止する処理が実施される。通常の終了処理では、各弁装置を非通電状態とするため、遮断弁210が開弁状態、保持弁220が開弁状態、減圧弁230が閉弁状態、吸込弁240が閉弁状態となる。
【0050】
図5に示すように、T=0で制御を開始してからT=Taとなるまでの間は、ホイールシリンダ圧が所定圧に維持され、Ta時間が経過した時点で直ちにこのような終了処理を実施した場合を想定すると、ホイールシリンダ圧は、図5に一点鎖線で示すように急激に減少するように推移する。
【0051】
そこで、S128で実施する緩減圧制御は、図5の一点鎖線aで示す減少勾配よりも緩やかな減少勾配となるように、ホイールシリンダ圧の減圧制御を実施する。すなわち、この緩減圧制御では、遮断弁210及び保持弁220に通電して閉弁状態としつつ、duty比が例えば10%程度の駆動制御信号を減圧弁230に供給して減圧弁230をduty駆動する。なお、減圧弁230はduty比が100%の駆動制御信号が供給された場合に全開状態となる。
【0052】
これにより、保持弁220とホイールシリンダ21との間に蓄えられていた作動液が、減圧弁230によって流通量が制御されつつ、管路202を経由してリザーバ40に流出するため、図5の実線bで示すように、ホイールシリンダ圧が徐々に低下する状態となる。
【0053】
このような緩減圧制御を実施している間に先のS126で「No」、すなわちタイマのカウント値Tがしきい値Tbを超えた場合には、S130に進み、前述したような通常の制御終了処理を実施する。すなわち、モータ50を停止状態とすると共に、各弁装置を非通電状態とする。この処理により、遮断弁210が開弁状態、保持弁220が開弁状態、減圧弁230が閉弁状態、吸込弁240が閉弁状態となり、ホイールシリンダ圧は、緩減圧制御時に比べて大きな減少勾配となるが、十分に減圧された状態で終了制御処理が開始されるように、予めしきい値Tbを設定しているため、制動力が大きく変化することはない。
【0054】
この後、S132に進んでタイマのカウント値をリセットし、続くS134ではフラグFの値をF=0にリセットし、次回以降のルーチンに備える。
【0055】
なお、このようにタイマのカウント値TがT≦Tbである間に、運転者のアクセル操作によって、車体の実進行方向と運転者の進行希望方向とが一致した場合(S114で「Yes」)や、車輪の回転方向と運転者の進行希望方向が一致した場合(S116で「Yes」)には、車体のずり下がり緩和制御を終了させるべく、S130〜S134の処理に移行する。
【0056】
ここで、図4にS200として示した液圧制御処理について、図6のフローチャートに沿って説明する。なお、この制御も、図4のフローチャートと同様に、各車輪毎に個別に実施しているため、図6のフローチャートでは、特定の1車輪に関する制御フローチャートを示す。
【0057】
各車輪に作用する荷重の配分は、坂路勾配の程度に応じて変化するため、ホイールシリンダ21に作用させる液圧も、坂路勾配の程度に応じて調整することが望ましい。そこで、S202では、坂路勾配θの推定処理を実施し、坂路がどの程度の傾斜状態にあるかを把握する。坂路勾配θの推定処理としては、例えば、車両が坂路で停止状態であっても、前後加速度センサ160によって、その坂路勾配に応じた前後方向の加速度が検出されるため、前後加速度センサ160の検出結果からそのまま坂路勾配θを把握することができる。また、坂路勾配θの推定処理としては、この他にも、路面の傾斜角度を検出する傾斜角計の検出結果、坂路下方へ向かって回転する車輪の回転速度の変化状態、或いはナビゲーションシステムから得られる地理情報等をもとに、推定することも可能である。
【0058】
続くS204では、S202で推定した坂路勾配θが所定のしきい値θthよりも大きな勾配であるかを判断し、坂路勾配θがしきい値θth以下の比較的緩やかな場合には(S204で「No」)、荷重配分の大きな変化がないものとみなし、S206に進んで、制御目標圧(制御目標としてのホイールシリンダ圧)Pを予め規定したP0に設定する。この「P0」は、しきい値θth以下の坂路勾配において、車輪がロックしない程度に制動力が作用するように、予め規定した増圧目標値である。
【0059】
一方、推定した坂路勾配θが所定のしきい値θthよりも大きな勾配である場合には(S204で「Yes」)、S208に進んで、坂路の勾配に起因した荷重配分の変化に対応するための調整を行う。そこで、まず、このフローチャートにおいて対象となる車輪が、坂路に沿って上側に位置する車輪か下側に位置する車輪かを判断する。これは、坂路に沿って上側に位置する車輪と、下側に位置する車輪では、作用する荷重が異なるためである。例えば、車両が上り勾配の状況では、前輪が坂路上側の車輪であり、後輪が坂路下側の車輪となる。また、車両が下り勾配の状況では、前輪が坂路下側の車輪であり、後輪が坂路上側の車輪となる。
【0060】
そこで、坂路上側の車輪の場合には(S208で「Yes」)、S210に進んで制御目標圧Pを予め規定したP1に設定し、坂路下側の車輪の場合には(S208で「No」)、S212に進んで制御目標圧Pを予め規定したP2(P2>P1)に設定する。
【0061】
ここで、上り勾配の場合を例に、坂路勾配に応じた、前輪と後輪に関する制御目標圧の配分の変化例を概略的に説明しておく。坂路勾配θがしきい値θth以下の比較的緩やかな場合に、前輪に設定される制御目標圧をPf1、後輪に設定される制御目標圧をPr1とする。また、坂路勾配θがしきい値θthよりも大きな勾配である場合に前輪に設定される制御目標圧をPf2、後輪に設定される制御目標圧をPr2とする。上り勾配の場合では、坂路勾配が大きくなると後輪に作用する荷重が増加して、前輪に作用する荷重が低下する。このため、Pr2>Pr1となるように後輪の制御目標圧を設定する。この際、坂路勾配が大きいほど、後輪の制御目標圧Pr2を増加させてもよい。また、前輪に関しては、Pf2<(Pf1/Pr1)*Pr2となるように、後輪の制御目標圧Pf2を設定する。
【0062】
このような関係を満たすように、S210のP1及びS212のP2が予め規定されている。なお、図6のフローチャートでは、説明の便宜上、特定の一車輪に関する制御処理を示しているため、前輪に対するフローチャートと後輪に対するフローチャートでは、それぞれ個々にP1、P2の値が規定されている。
【0063】
このように、坂路勾配θに応じて制御目標圧Pを設定した後、S214に進む。S214では、トランスファ用のシフトレバーの操作位置を検知する、選択ギヤ列検出スイッチ150の検出結果をもとに、トランスファ3で選択されているギヤ列を読み込む。
【0064】
続くS216では、トランスファで選択されているギヤ列が、高速用のハイギヤ列かが判断される。高速用のハイギヤ列が選択されている場合には、ローギヤ列が選択されている場合に比べてギヤ比が低いために、車体が坂路下方側へよりずり下がり易くなる。そこで、高速用のハイギヤ列が選択されている場合には(S216で「Yes」)、S218に進み、S206、S210或いはS212において設定された制御目標圧Pに対して、予め規定した補正値P3を加えた値を新たな制御目標圧Pとして更新し、S220に進む。この処理によって、制御目標圧Pがより増圧側に補正されるため、制御対象となる車輪に対して、この車輪の回転を制動するための、より大きな制動力が作用し、車体のずり下がり速度の上昇が抑えられる。これに対し、トランスファ3で低速用のローギヤ列か選択されている場合には(S216で「No」)、制御目標圧Pを更新することなく、そのままS220に進む。従って、トランスファの選択ギヤ列に起因した、車体のずり下がり状態の変化に応じ、車輪に対して好適な制動力を付与することができる。
【0065】
続くS220では、坂路下方へずり下がる車体加速度αを推定する。この推定処理例としては、坂路下方へ向かって回転する車輪の回転速度をもとに、各車輪の回転速度の平均値をとって推定車体速度を求め、この推定車体速度の単位時間当たりの変化状態から車体加速度αとして推定することができる。
【0066】
続くS222では、S220で推定した車体加速度αが所定のしきい値αthよりも大であるかを判断する。車体加速度αが所定のしきい値αth以下の場合には(S222で「No」)、制御目標圧Pを更新することなくS226に進む。
【0067】
これに対し、車体加速度αが所定のしきい値αthよりも大の場合には(S222で「Yes」)、S224に進み、このステップ以前に設定されている制御目標圧Pに対して、予め規定した補正値P4を加えた値を新たな制御目標圧Pとして更新する。この処理によって、制御目標圧Pがより増圧側に補正されるため、制御対象となる車輪に対してより大きな制動力が作用することになる。このように、制御目標圧Pを設定する際に、実際の車体加速度αの大きさを反映させることで、簡易的なフィードバック制御のような制御形態となるため、より適切な制御量を設定することできる。また、車体がずり下がり始めた時点で、大きな制動力を付与することも可能であり、この作用によってずり下がり速度の増加を効果的に緩和させることもできる。
【0068】
このようにして最終的に制御目標圧Pが設定された後、S226に進み、設定された制御目標圧Pをもとに、ブレーキアクチュエータ200の動作制御を実施して、このフローチャートを終了する。
【0069】
以上説明した図6のフローチャートでは、S222及びS224において、車体加速度αがしきい値αthよりも大きい場合に、制御目標圧Pを補正する場合について例示したが、このようにしきい値を設ける場合に限定するものではなく、車体加速度αが大きいほど補正値P4の値が大きくなるように、補正値P4の値を車体加速度αの大きさに応じて設定しても良い。
【0070】
また、以上説明した実施形態では、フローチャートでは省略したが、ずり下がり緩和制御が実行中(フラグF=1)の状況下で、ブレーキペダル10が踏み込まれた場合には、ブレーキペダル10の踏み込みが検知された時点で、S130〜S134を実行して、ずり下がり緩和制御を直ちに終了させる。
【0071】
また、以上説明した実施形態では、タイマのカウント値TがTa<T≦Tbの間、減圧弁230を、duty比が10%程度の駆動制御信号によって開閉動作させる場合について例示したが、この間、必ずしもduty比を一定に維持する場合に限定するものではない。例えば、ホイールシリンダ圧が段階的に減少するように駆動制御信号のduty比を段階的に変化させるなど、図5の一点鎖線aで示す減少勾配よりも緩やかな減少勾配となるように、ホイールシリンダ圧の緩減圧制御が実施できればよい。
【0072】
また、S104で実施する車体の実進行方向の判定手法としては、前述した判定手法の他にも、例えば3輪の回転方向が揃った場合には、その回転方向を車体の実進行方向とするなど、特に限定するものではない。また、2輪駆動車両の場合であれば、非駆動輪となる従動輪の回転方向を車体の実進行方向として判定してもよい。
【0073】
さらにこの他にも、対地速センサを用いて、車体の実進行方向を直接的に検知することもできる。例えば車載した対地速センサから、車両後方の路面に向かって所定周波数の超音波を送信し、その反射波を受信する。この際、例えば受信波の周波数が送信波の周波数よりも高い場合には、車体が後退していると判定でき、受信波の周波数が送信波の周波数よりも低い場合には、車体が前進していると判定できる。
【0074】
また、以上説明した実施形態では、図4のフローチャートがイグニションスイッチのオン操作によって起動するものとして説明したが、この例に限定するものではなく、例えば、シフトレバーのシフトポジションが前進位置或いは後退位置にあって、ブレーキペダル10及びアクセルペダルの双方が、ともに踏み込まれていない状況下で、このフローチャートを起動させても良い。
【0075】
さらに、以上説明した実施形態では、制動力を作動液の液圧で制御する場合について説明したが、この他にも、モータで発生する駆動力によって制動力を発生する電子モータブレーキの動作制御においても、このまま適用することが可能である。この場合も、タイマのカウント値TがTa<T≦Tbの間は、通常の制御終了処理における制動力の減少傾向に比べて、緩慢な減少傾向となるように、電子モータブレーキで発生する駆動力を徐々に減少させる緩減少制御を実施する。
【0076】
次に他の実施形態について説明する。
【0077】
例えば、上り勾配において車体が坂路下方にずり下がっている状況を想定すると、運転者は車体を前進させるべくアクセルペダルを踏むが、この際、路面の一部が凍結しているなどの低μ路の場合には、一部の車輪がホイールスピンを起こす場合がある。このように一部の車輪がホイールスピンを起こした状態で、車体が坂路下方へずり下がっている場合を考慮した制御処理を図7のフローチャートに沿って説明する。なお、この制御も、図4や図6のフローチャートと同様に、各車輪毎に個別に実施しているため、図7のフローチャートでは、特定の1車輪に関する制御フローチャートを示す。
【0078】
このフローチャートはイグニションスイッチのオン操作によって起動する。まず、S302では、後述するS312におけるずり下がり緩和制御、又はS314におけるスリップ抑制制御が起動中であるかを判断し、いずれかの制御が起動中である場合には、以降の処理ステップを実行せず、このままこのルーチンを終了する。
【0079】
ずり下がり緩和制御(S312)とスリップ抑制制御(S314)のいずれも起動中でない場合には、S302で「No」と判断され、S304に進み、図3で示した各センサ110,120,130,140,160及びスイッチ150の検出結果を読み込む。
【0080】
続くS306では、読み込んだ検出結果をもとに、車体が坂路下方へのずり下がり状態であるか否かを判定する。前述したように、低μ路の場合に一部の車輪がホイールスピンを起こした状態で車体が坂路下方へずり下がる場合には、各車輪FL,FR,RL,RRの回転方向が揃わない状態となる。従って、各車輪FL,FR,RL,RRの回転方向のみに着目し、各車輪FL,FR,RL,RRの回転方向がすべて一致しているか否かを判断して、一致していない場合には、車体がずり下がり状態であると、直ちに判断することもできる。このように各車輪FL,FR,RL,RRの回転方向の相違に基づいて車体のずり下がり状態を判断することにより、車輪速度の差や車輪速度の大きさに基づいて判断する場合に比べ、ずり下がり状態をより早いタイミングで判断することができる。
【0081】
また、車体のずり下がり状態の判定例としては、この他にも、前述した図4のS102、S104及びS114で実施したように、運転者の進行希望方向と車体の実進行方向が一致していない場合に、車体がずり下がり状態であると判定してもよい。さらに、運転者の進行希望方向と反対方向に回転している車輪が1輪でも存在する場合に、車体がずり下がり状態であると判定してもよい。
【0082】
このようにしてS306において車体のずり下がり状態を判定した後、S308に進み、S306において車体がずり下がり状態と判定された否かを調べる。
そしてS306で車体がずり下がり状態ではないと判定された場合には(S308で「No」)、このままこのルーチンは終了するが、ずり下がり状態であると判定された場合には(S308で「Yes」)、S310に進む。
【0083】
S310では、このフローチャートで制御対象となっている車輪が、車体のずり下がり方向に回転している車輪か否かを判断する。その結果、ずり下がり方向に回転している車輪であれば、S310で「Yes」と判断されてS312に進み、ずり下がり緩和制御を起動させる。また、ずり下がり方向と反対方向に回転している車輪であれば、路面との摩擦力が低いためにホイールスピンを起こしている車輪となり、この場合にはS310で「No」と判断されてS314に進み、スリップ抑制制御を起動させる。
【0084】
このようにS312又はS314において該当する制御が起動されると、次回以降のルーチンでは、前述したようにS302で「Yes」と判断され、S304以降の処理ステップを実行せず、このままこのルーチンを終了する。そして、起動されたS312又はS314で起動した制御が終了すると、S302で「No」と判断されて、再びS304以降の処理ステップが実施される。
【0085】
ここで、図7のS312によって起動される、ずり下がり緩和制御を図8のフローチャートに示す。なお、図8のフローチャートは、図4で説明したずり下がり緩和制御とほぼ同様な制御処理であり、図4のフローチャートと同一の処理ステップには、同一のステップ数を付して示している。
【0086】
図8のフローチャートでは、図4のS108が削除されており、その他の相違点としては、起動後、まずS106に進み、ずり下がり緩和制御が実行中か否かを示すフラグF1の値を判断する。起動直後にはフラグF1の値がF1=0に設定されているため、S106で「No」と判断されてS110に進み、フラグF1の値をF1=1に設定して、ずり下がり緩和制御が実行されたことを示す。そして、S112に進んで、ずり下がり緩和制御の実行時間を計時するタイマのカウントを開始した後、S200に進み、図6で詳細に示した液圧制御を実施する。
【0087】
次回のルーチンでは、フラグF1の値がF1=1に設定されているため、S106で「Yes」と判断されて、S101に進み、図4と同様なS101以降の処理が繰り返し実施される。
【0088】
そして、このような図8のルーチンが繰り返し実施されている間に、車体の実進行方向と運転者の進行希望方向とが一致した場合(S114で「Yes」)、車輪の回転方向と運転者の進行希望方向が一致した場合(S116で「Yes」)、及びタイマのカウント値Tがしきい値Tbを超えた場合(S126で「No」)に、図4と同様にS130〜S134における制御終了処理が実施され、この制御ルーチンが終了する。
【0089】
次に、図7のS314によって起動される、スリップ抑制制御を図9のフローチャートに示す。
【0090】
起動後、まずS502に進み、スリップ抑制制御が実行中か否かを示すフラグF2の値を判断する。起動直後にはフラグF2の値がF2=0に設定されているため、S502で「No」と判断されてS504に進み、フラグF2の値をF2=1に設定して、スリップ抑制制御が実行されたことを示す。そして、S506に進んで、スリップを抑制すべく予め規定したP5を、制御目標圧(制御目標としてのホイールシリンダ圧)Pとして設定する。そして、S508に進み、設定された制御目標圧Pをもとに、ブレーキアクチュエータ200の動作制御を実施する。
【0091】
次回のルーチンでは、フラグF2の値がF2=1に設定されているため、S502で「Yes」と判断されてS510に進み、図3で示した各センサ110,120,130,140,160及びスイッチ150の検出結果を読み込む。
【0092】
続くS512では、読み込んだ検出結果をもとに、車体が坂路下方へのずり下がり状態であるか否かを判定する。この判定も、図7のS306と同様に、各車輪FL,FR,RL,RRの回転方向がすべて一致しているかを判断して、一致していない場合には、車体がずり下がり状態であると判断する。また、この他にも、運転者の進行希望方向と車体の実進行方向が一致していない場合に、車体がずり下がり状態であると判定してもよい。さらに、運転者の進行希望方向と反対方向に回転している車輪が1輪でも存在する場合に、車体がずり下がり状態であると判定してもよい。
【0093】
続く514では、S512において車体がずり下がり状態と判定された否かを調べ、車体がずり下がり状態であると判定された場合には(S514で「Yes」)、S515に進む。
【0094】
S515では、このフローチャートで対象となっている車輪の回転方向が、運転者の進行希望方向であるかが判断される。これは、車体のずり下がりに伴って、車輪が接地している路面の摩擦状態が変化する場合を考慮したものである。すなわち、例えば路面が部分的に凍結している場合などには、車体のずり下がりに伴って、凍結路面上から非凍結路面上に車輪が移動する場合も起こり、このような場合には、車輪の回転方向が反転して、車輪がずり落ち方向に回転を始める場合も起こり得る。そこで、車輪がずり落ち方向に回転を始めた場合には、S515で「No」と判断されてS526以降に進み、スリップ抑制制御を終了させる。この場合には、先の図7のフローチャートに戻って、S312のずり下がり緩和制御が起動されることになる。
【0095】
なお同様に、ずり下がり方向に回転していた車輪が、路面の摩擦状態の変化によって、ホイールスピンを起こす場合もある。この場合、図8のずり下がり緩和制御では、車輪の回転方向が運転者の進行希望方向に一致した場合に相当し(S116で「Yes」)、この場合もS130以降が開始され、ずり下がり緩和制御が終了し、図7のフローチャートに戻って、S314のスリップ抑制制御が起動されることになる。
【0096】
図9に戻り、S515で「Yes」、すなわち車輪の回転方向が進行希望方向と一致している場合(スリップ状態の場合)には、S516に進み、このフローチャートで制御対象となっている車輪のスリップ量ΔVを設定する。車輪のスリップを抑制する制御としては、発進・加速時における加速スリップを抑制させるトラクションコントロール制御があり、通常、目標スリップ率と推定車体速度とをもとに得られる車輪の基準回転速度と、車輪の実際の回転速度との偏差を、スリップ量ΔVとして設定する。しかし、このフローチャートで想定している状況は、車体が坂路下方へずり落ちており、かつ、車輪がホイールスピンをしている状況であり、通常のトラクションコントロールにおいて想定している状況とは異なる。そこで、ここでは便宜上、検出された車輪の回転速度をそのまま車輪のスリップ量ΔVとして設定することとする。すなわち、推定車体速度=0とみなした場合に相当する。
【0097】
そして、続くS518では、S516で設定した車輪のスリップ量ΔVが十分に小さいしきい値ΔVth以上であるかを判断し、例えば車輪がロック状態となった場合のように、車輪のスリップ量ΔVがしきい値ΔVよりも小さな値となった場合には(S518で「No」)、S524に進んで、前回のルーチンで設定されている制御目標圧Pの値を、今回のルーチンにおける制御目標圧Pとして設定し、制御目標圧Pの値を保持する。
【0098】
この後、S508に進み、S524で設定された制御目標圧Pをもとに、ブレーキアクチュエータ200の動作制御を実施する。
【0099】
一方、S518において、車輪のスリップ量ΔVがしきい値ΔVth以上である場合には(518で「Yes」)、S520に進んで、このフローチャートで担当する車輪について、車輪速度の変化状態を判定する。この判定は、例えば先のS516で設定したスリップ量ΔVと前回のルーチンのS516で設定したスリップ量ΔVとの偏差と、その間の時間間隔とをもとに車輪加速度を求め、車輪加速度が「+(正)」、「−(負)」、「0(増減なし)」のいずれであるかを判定する。この場合の判定例としては、車輪加速度の絶対値が所定の小さい値(車輪速度の変化が所定の微小範囲内)であれば増減なしとして判定し、この範囲を超えて車輪速度が増加/減少している場合には、車輪加速度が「+」/「−」として判定する。
【0100】
続くS522では、図10に示す図表をもとに、S520で判定した車輪速度の変化状態(+、0、−)に応じて制御目標圧Pを設定する。図10より、例えば車輪速度の変化状態が「−(負)」の場合には制御目標圧Pを保持し、前回のルーチンで設定された制御目標圧Pの値をそのまま今回の制御目標圧Pとして設定する。また、車輪速度の変化状態が「0(増減なし)」の場合には制御目標圧Pを増圧し、前回のルーチンで設定された制御目標圧Pに対して所定圧P6(P6>0)を加えた値を制御目標圧Pとして設定する(P←P+P6)。また、車輪速度の変化状態が「+(正)」の場合には制御目標圧Pを急増圧し、前回のルーチンで設定された制御目標圧Pに対して所定圧P7(P7>P6)を加えた値を制御目標圧Pとして設定する(P←P+P7)。
【0101】
このようにして制御目標圧Pが設定された後、S508に進み、S522で設定された制御目標圧Pをもとに、ブレーキアクチュエータ200の動作制御を実施する。
【0102】
そして、以上のような処理を繰り返し実施する過程で、車体のずり下がり状態が解消された場合には、先のS514で「No」と判断されてS526に進み、設定されている制御目標圧Pを減少させる所定の制御終了処理を実施し、続くS528でフラグF2の値をF2=0にリセットして、このスリップ抑制制御を終了させる。
【0103】
このような制御処理を実施することで、ホイールスピンを起こしている車輪に対し、制動装置20によって制動力を付与して、車輪の空転を抑制することができる。従って、車輪の空転を制限する差動制限として機能することとなり、差動制限機能を備えていない場合などには、ホイールスピンを起こしている車輪からの駆動トルク抜けを防止し、ホールスピンを起こしていない車輪(ずり下がり方向に回転している車輪)に対して、伝達されるべき駆動トルクが減少することを防止できる。
【0104】
なお、車体が運転者の進行希望方向に進み始めた状況で、車輪がホイールスピンを起こしている場合には、前述したような、加速スリップを抑制するトラクションコントロール制御が開始されることになる。
【0105】
以上説明した各実施形態では、図2で示すように、バキュームブースタタイプのブレーキシステムにおけるアクチュエータを例示したが、この他にもハイドロブースタを備えたブレーキシステムのアクチュエータや、モータにより車輪に制動力を与えるアクチュエータでもよく、運転者のブレーキ操作とは別に車輪に制動力を与え得るブレーキアクチュエータであれば、特に限定するものではない。
【0106】
また、車輪速センサ110は、車輪の回転速度と回転方向の双方を検出可能なセンサとして説明したが、車輪の回転速度のみを検出可能なセンサとして車輪速センサ110を構成し、車輪の回転方向を検出するセンサを別に備える構成を採用することも可能である。
【0107】
【発明の効果】
請求項1にかかる車両走行状態制御装置は、運転者の進行希望方向と車体の実進行方向とが逆方向の場合に、車両の実進行方向と同じ方向に回転する車輪に対して制動力を付与する制動制御手段を備え、この制動制御手段で付与する制動力の大きさを、実進行方向へ進む車両の加速状況に応じて制御することとした。
【0108】
これにより、ずり下がり方向の加速状況に応じて、付与すべき制動力を補正するような作用となり、ずり下がりの程度に応じた好適な制動力が付与することが可能となる。
【0109】
請求項2にかかる車両走行状態制御装置によれば、請求項1における制動制御手段により、坂路上側となる車輪と坂路下側となる車輪に付与する制動力の配分割合に関し、坂路勾配が大の場合には、坂路勾配が小の場合に比べて、坂路下側の車輪に対する制動力の配分割合を増加させることとしたので、さらに、坂路勾配に応じた荷重配分の変化に応じた好適な制動力を付与することが可能となる。
【0110】
請求項3にかかる車両走行状態制御装置によれば、制動制御手段は、回転方向検知手段の検知結果に基づいて制動制御を開始することとなるため、4輪の回転方向が一致しない場合には、直ちに車両がずり下がり状態であると判断でき、これにより、ずり下がり緩和制御をより早いタイミングで開始させることが可能となる。また、車両のずり下がり方向に回転する車輪には、第1制動制御手段によって、車両のずり下がり状態に応じた好適な制動力を付与することが可能であり、また、ホイールスピンを起こしている車輪には、第2制動制御手段によって、ホイールスピン状態に応じた好適な制動力を付与すること可能である。
【0111】
請求項4にかかる車両走行状態制御装置によれば、第1制動制御手段を請求項1又は2における制動制御手段として構成することにより、ずり下がりの程度や、さらに坂路上側か坂路下側かを考慮した、より好適な制動力を付与することが可能となる。また、進行希望方向に沿った車輪の回転が十分に抑えられるように、第2制動制御手段によって制動力の大きさを制御することで、ホイールスピンが十分に抑えられ、車両の方向安定性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る車両の駆動系及び液圧制御系を概略的に示す構成図である。
【図2】ブレーキアクチュエータの構成のうち、1つの車輪の制動力制御に関する液圧制御系を代表的に示す構成図である。
【図3】電気系及び液圧系の全体的な制御系の構成を概略的に示すブロック図である。
【図4】車両のずり下がり緩和制御を示すフローチャートである。
【図5】車両のずり下がり緩和制御の継続時間に対する、ホイールシリンダ圧の推移例を示すグラフである。
【図6】図4のS200で実施する液圧制御処理を示すフローチャートである。
【図7】他の実施形態を示すフローチャートである。
【図8】図7のS312で起動されるずり下がり緩和制御を示すフローチャートである。
【図9】図7のS314で起動されるスリップ抑制制御を示すフローチャートである。
【図10】車輪速度の変化状態に応じて設定される制御目標圧Pを示す図表である。
【符号の説明】
1…エンジン、10…ブレーキペダル、20…制動装置、21…ホイールシリンダ、100…制御装置、200…ブレーキアクチュエータ、210…遮断弁、220…保持弁、230…減圧弁、240…吸込弁

Claims (4)

  1. 前進操作又は後退操作に基づく車両の進行方向に対して、逆方向に車両が進行した際に、制動力の制御を行う車両走行状態制御装置であって、
    前進・後退操作を検知する操作状態検知手段と、
    実際に車両が進行する実進行方向を検知する実進行方向検知手段と、
    各車輪の回転方向を検知する回転方向検知手段と、
    前記操作状態検知手段の検知結果から把握される運転者の進行希望方向と、前記実進行方向とが逆方向の場合に、この実進行方向に沿って回転する車輪に対して、運転者のブレーキ操作とは別に所定の制動力を付与すると共に、この付与する制動力の大きさを、前記実進行方向へ進む車両の加速度の大きさに応じて制御する制動制御手段とを備え、
    前記制動制御手段は、前記回転方向検知手段の検知結果に基づき、前記車輪の回転方向が運転者の進行希望方向と一致した場合に、制御を終了させる車両走行状態制御装置。
  2. 前記制動制御手段は、坂路上側となる車輪と坂路下側となる車輪に付与する制動力の配分割合に関し、坂路勾配が大の場合には、坂路勾配が小の場合に比べて、坂路下側となる車輪に対する制動力の配分割合を増加させる請求項1記載の車両走行状態制御装置。
  3. 前進操作又は後退操作に基づく車両の進行方向に対して、逆方向に車両が進行した際に、制動力の制御を行う車両走行状態制御装置であって、
    前進・後退操作を検知する操作状態検知手段と、
    各車輪の回転方向を検知する回転方向検知手段と、
    前記回転方向検知手段の検知結果に基づき、前記操作状態検知手段の検知結果から把握される運転者の進行希望方向に沿って回転する車輪と、この進行希望方向に対して逆方向に回転する車輪とが混在する場合に、前記進行希望方向に沿って回転する車輪と前記進行希望方向の逆方向に沿って回転する車輪とに対してそれぞれ個別に、運転者のブレーキ操作とは別に制動力を作用させる制動制御手段とを備えており、
    前記制動制御手段は、
    前記進行希望方向に対して逆方向に回転する車輪に対し、車両の加速度の大きさに応じた制動力を付与する第1制動制御手段と、
    前記進行希望方向に沿って回転する車輪に対し、車輪の回転状態に応じた制動力を付与する第2制動制御手段とを備える車両走行状態制御装置。
  4. 前記第1制動制御手段は、請求項1又は2における制動制御手段であり、前記第2制動制御手段は、前記進行希望方向に沿った車輪の回転が十分に抑えられるように、付与する制動力の大きさを制御する請求項3記載の車両走行状態制御装置。
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