JP4479160B2 - シルセスキオキサン誘導体を用いて得られる重合体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シルセスキオキサン誘導体を用いて得られる重合体に関する。この重合体は、電子材料、光学材料、電子光学材料、塗料、プライマーなどに用いられる。
【0002】
【従来の技術】
シルセスキオキサン骨格を含むポリマーは、特異な構造を有するため様々な分野での用途が検討されている。これまで、テトラエトキシシランのようなアルコキシシランを用いたゾル−ゲル法によってシルセスキオキサン構造を有する重合体の合成が行われてきた。しかし、ゾル−ゲル法には、反応時間が長い、微細な空孔が残りやすいなどの課題が残されている。
【0003】
かご型構造を有するシルセスキオキサンまたはその誘導体を用いた重合体に関する研究が行われている。そしてこの重合体は、耐候性、耐熱性、物理的特性、光学的特性などに優れていると期待されている。例えば、Lichtenhan等は、シルセスキオキサンのかご型構造に欠損があるもの、いわゆる不完全なかご型構造(完全な8面体状ではなく、その1部が欠損した構造)のものをシロキサンで結合した共重合体の製造方法を開示している(特許文献1および2)。この製造方法は、多面体オリゴメリックシルセスキオキサン(polyhedral oligomeric Silsesquioxane)を、アミンなどを官能基とする二官能性のシラン、シロキサン、または有機金属化合物で架橋する方法である。Lichtenhan等は、不完全なかご型構造のシルセスキオキサンをシロキサン等で結合したものを主鎖とする共重合体の製造方法、およびかご型構造のシルセスキオキサンをペンダント共重合成分とし、メタクリル酸を共重合体主鎖成分とした共重合体の製造方法を開示している(非特許文献1)。更に、非特許文献2にてシルセスキオキサンの不完全なかご型構造の隅に位置するSiに結合するOHと、ビス(ジメチルアミノ)シラン等とを反応させたシルセスキオキサン−シロキサン共重合体の製造方法を開示している(非特許文献2)。
【0004】
一方、完全なかご型構造のシルセスキオキサンとビニル基含有化合物とを反応させる共重合体の製造方法が開示されている(Lichtenhan等、特許文献3)。田中等は水素化オクタシルセスキオキサンとフェニルエチルベンゼンをヒドロシリル化重合させて共重合体が得られることを報告している(非特許文献3)。Laine等は、かご型構造の複数の隅にビニル基を結合させた完全なかご型のシルセスキオキサン化合物と、水素化した完全なかご型のシルセスキオキサン化合物をヒドロシリル化重合させると、ゲル状の共重合体が得られることを報告している(非特許文献4)。Zank等は、かご型構造を有する水素化オクタシルセスキオキサンと水酸基含有化合物またはビニル基含有化合物とを反応させて、有機溶剤可溶性の水素化オクタシルセスキオキサンを有する共重合体を得る製造法を開示している(特許文献4および5)。これらはいずれも、完全なかご型構造を有するシルセスキオキサンが主鎖にグラフトした構造であるか、架橋点となるかのどちらかである。かご型構造を有するシルセスキオキサンをポリマー鎖にグラフトさせた場合、シルセスキオキサンは局所的な分子運動を抑制するためポリマーへの改質効果を示すが、ポリマー鎖構造の変化には寄与しない、一方、シルセスキオキサンが架橋点となった場合、ゲル状の共重合体となり成形性に劣る。
【0005】
【特許文献1】
米国特許第5,412,053号明細書
【特許文献2】
米国特許第5,589,562号明細書
【特許文献3】
米国特許第5,484,867号明細書
【特許文献4】
特開2002−069191
【特許文献5】
特開2000−265065
【非特許文献1】
Comments Inorg. Chem., 1995, 17, 115-130
【非特許文献2】
Macromolecules, 1993, 26, 2141-2142
【非特許文献3】
Chem.,Lett., 1998, 763-764
【非特許文献4】
J. Am.Chem.Soc, 1998, 120, 8380-8391
【非特許文献5】
Polymer Preprints, Japan, Vol.50, No.12(2001)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特に電気・電子材料においては、絶縁性、耐熱性、耐久性、成形性等の更なる改善が求められている。しかしながら、従来のシルセスキオキサン共重合体ではこれらの特性を満たすことはできない。そのために、優れた耐熱性、耐候性、電気絶縁性、硬度、力学的強度、耐薬品性等をもつかご型構造を有するシルセスキオキサンを主鎖とし、結合の位置が明確に限定され、成形性に優れた共重合体が望まれている。しかしながら、主鎖にかご型構造を有するシルセスキオキサンを有する共重合体は、従来の化合物を用いる場合には困難であった。非特許文献5には主鎖型ポリマーとして用いることのできる化合物が開示されているが、T8構造のシルセスキオキサン骨格を主鎖に導入した共重合体の開示例は1つのみであり、その具体的な特性が十分明らかではなかった。しかもガラス転移温度が125℃であるなど、更に改善されることが必要な共重合体であった。T8D2構造またはその類似構造を有するシルセスキオキサン骨格を主鎖に導入することにより、任意に分子量等を制御でき、求められる物性に調整することが可能となる。Siに3個の酸素が結合している構造をT構造とし、Siに2個の酸素が結合している構造をD構造とするとき、T8D2構造は8つのT構造と2つのD構造とが組み合わされている構造を意味する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、下記の式(1−0)で示されるシルセスキオキサン誘導体を用いることにより、このシルセスキオキサン誘導体の骨格を主鎖に有する重合体が得られることを知った。そして、この重合体から得られる無色透明なコーティング膜が、接着性、可撓性、機械的強度、耐熱性などに優れ、金属イオンの溶出を防止する機能を有することを知った。この重合体を得る方法の好ましい例は、ヒドロシリル化反応を利用する方法である。ヒドロシリル化反応を利用してこの重合体を得るための好ましい方法は次の2つである。最初の例は、アルケニル含有基を少なくとも2つ有する化合物(1−0)を用いて、これと少なくとも2つのSi−H基を有する化合物とを、ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させる方法である。そして2番目の例は、Si−H基を少なくとも2つ有する化合物(1−0)を用いて、これとアルケニル含有基を少なくとも2つ有する化合物または炭素−炭素三重結合を有する化合物とを、ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させる方法である。
【0008】
本発明で用いる用語は、次のように定義される。アルキルおよびアルキレンは、どちらも直鎖の基であってもよく、分岐された基であってもよい。このことは、これらの基において任意の水素がハロゲンや環式の基などと置き換えられた場合も、任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、シクロアルケニレン、フェニレンなどで置き換えられた場合も同様である。本発明で用いる「任意の」は、位置のみならず個数も任意であることを示す。複数の基が別の基で置き換えられるときには、それぞれの基が異なる別の基で置き換えられてもよい。例えば、アルキルにおいて任意の−CH2−が−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよい場合には、アルコキシアルケニルまたはアルケニルオキシアルキルであってもよいことを示す。そして、これらの基におけるアルコキシ、アルケニレン、アルケニルおよびアルキレンのいずれの基も、直鎖の基であってもよく、分岐された基であってもよい。但し、本発明において、任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいと記述するときには、連続する複数の−CH2−が−O−で置き換えられることはない。なお、本発明におけるハロゲンの例は、フッ素、塩素および臭素である。そして、「アルケニル含有基」は、アルケニルおよびアルケニルを有する基の総称として定義される。
【0009】
上記の課題は以下に示す各項により解決される。
[1]式(1−0)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、このシルセスキオキサン誘導体の反応性の基とヒドロシリル化反応可能な官能基を有する化合物とを反応させることにより得られる重合体。
式(1−0)において、R0は独立して炭素数1〜40のアルキル、任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリール、またはアリールにおける任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールアルキルであり、Yは式(a)または式(b)で示される基である。
ここに、炭素数1〜40のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;アリールアルキルのアルキレンにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;式(a)および式(b)のそれぞれにおいて、Xの1つは水素、または−CH=CH−もしくは−C≡C−を有する基であり、Xの残りはR 0 と同様に定義される基である;そして、式(b)におけるZは、単結合、−O−または−CH2−である。
[2]R0が独立して炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がフッ素、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、またはベンゼン環の任意の水素がフッ素、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルであり、式(b)におけるZが−O−である、[1]項に記載の重合体。
ここに、炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;フェニルアルキルのアルキレンにおいて、その炭素数は1〜8であり、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい。
[3]R0のすべてが炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がフッ素、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、およびベンゼン環の任意の水素がフッ素、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルから選択される同一の基であり、式(b)におけるZが−O−である、[1]項に記載の重合体。
ここに、炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;フェニルアルキルのアルキレンにおいて、その炭素数は1〜8であり、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい。
[4]R0のすべてが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、式(b)におけるZが−O−である、[1]項に記載の重合体。
[5]式(1−1)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、少なくとも2つのSi−H基を有する化合物とをヒドロシリル化反応させることによって得られる、[1]項に記載の重合体。
式(1−1)において、Rは独立して、炭素数1〜40のアルキル、任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリール、またはアリールにおける任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールアルキルであり、Y1は式(a−1)または式(b−1)で示される基である。
ここに、炭素数1〜40のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;アリールアルキルのアルキレンにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の少なくとも1つはアルケニル含有基であって、X 11 の残りはRと同様に定義される基である;そして、式(b−1)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。
[6]式(1−1)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体、式(2−1)で示される化合物、式(3−1)で示される化合物、式(4−1)で示される化合物、式(5−1)で示される化合物および式(6−1)で示される化合物の少なくとも1つとをヒドロシリル化反応させることによって得られる、[5]項に記載の重合体。
式(1−1)において、Rは独立して、炭素数1〜40のアルキル、任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリール、またはアリールにおける任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールアルキルである;炭素数1〜40のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;アリールアルキルのアルキレンにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;そして、Y1は式(a−1)または式(b−1)で示される基である。
式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の少なくとも1つはアルケニル含有基であって、X 11 の残りはRと同様に定義される基である;そして、式(b−1)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。
式(1−2)において、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;そして、Y2は式(a−2)または式(b−2)で示される基である。
式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つは水素であって、X 12 の残りはRと同様に定義される基である;そして、式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。
式(2−1)において、R1は式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、X21の少なくとも2つは水素であってその残りはR1である。
式(3−1)において、R1は式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;Lは単結合、−O−、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である;そして式(c)において、R2はR1と同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である。
式(4−1)において、R2は式(2−1)におけるR1と同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であって、その残りは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そしてnは3〜30の整数である。
式(5−1)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;X31の少なくとも2つは水素であって、その残りはR1である。
式(6−1)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;X31の少なくとも2つは水素であって、その残りはR1と同様に定義される基である。
[7]式(1−1)におけるRが独立して、炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がフッ素、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、またはベンゼン環の任意の水素がフッ素、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルであり、そして式(b−1)および式(b−2)におけるZが−O−である、[6]項に記載の重合体。
ここに、炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;フェニルアルキルのアルキレンにおいて、その炭素数は1〜8であり、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい。
[8]式(1−1)におけるすべてのRが、炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がフッ素、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、およびベンゼン環の任意の水素がフッ素、炭素数1〜4のアルキルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルから選択される同一の基であり、そして式(b−1)および式(b−2)におけるZが−O−である、[6]項に記載の重合体。
ここに、炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;フェニルアルキルのアルキレンにおいて、その炭素数は1〜8であり、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい。
[9]式(1−1)におけるすべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の1つがアルケニル含有基であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(b−1)および式(b−2)におけるZが−O−であり、式(2−1)、式(3−1)、式(5−1)および式(6−1)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがR1であり、式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基である、[6]項に記載の重合体。
[10]式(1−1)におけるすべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の1つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(b−1)および式(b−2)におけるZが−O−であり、式(2−1)、式(3−1)、式(5−1)および式(6−1)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがR1であり、式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基である、[6]項に記載の重合体。
[11]式(1−1)におけるすべてのRが非置換のフェニルであり、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の1つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり、式(2−1)、式(3−1)、式(5−1)および式(6−1)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり、式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがR1であり、式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基である、[6]項に記載の重合体。
[12]式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、アルケニル含有基を少なくとも2つ有する化合物または炭素−炭素三重結合を有する化合物とをヒドロシリル化反応させることによって得られる、[1]項に記載の重合体。
式(1−2)において、Rは独立して、炭素数1〜40のアルキル、任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリール、またはアリールにおける任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールアルキルであり、Y2は式(a−2)または式(b−2)で示される基である。
ここに、炭素数1〜40のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;アリールアルキルのアルキレンにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つは水素であり、X 12 の残りはRと同様に定義される基である;そして、式(b−1)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。
[13]式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(2−2)で示される化合物、式(3−2)で示される化合物、式(4−2)で示される化合物、式(5−2)で示される化合物、式(6−2)で示される化合物、式(d−1)で示される化合物、式(d−2)で示される化合物、式(d−3)で示される化合物および式(d−4)で示される化合物の少なくとも1つとをヒドロシリル化反応させることによって得られる、[12]項に記載の重合体。
式(1−2)において、Rは独立して、炭素数1〜40のアルキル、任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリール、またはアリールにおける任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールアルキルである;炭素数1〜40のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;アリールアルキルのアルキレンにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;そして、Y2は式(a−2)または式(b−2)で示される基である。
式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つは水素であって、その残りはRと同様に定義される基である;そして、式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。
式(2−2)において、R1は式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニル含有基または炭素−炭素三重結合を有する基であって、その残りはR1である。
式(3−2)において、R1は式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22はアルケニル含有基である;Lは単結合、−O−、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である;そして、式(c)において、R2はR1と同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である。
式(4−2)において、R2は式(2−2)におけるR1と同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニル含有基であって、その残りは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そして、nは3〜30の整数である。
式(5−2)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X32の少なくとも2つはアルケニル含有基であって、その残りはR1である。
式(6−2)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X32の少なくとも2つはアルケニル含有基であって、その残りはR1である。
式(d−1)〜式(d−4)のそれぞれにおいて、R3は炭素数1〜40のアルキレンまたは任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよいフェニレンである;R4は炭素数1〜8のアルキルまたは任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよいフェニルである;この炭素数1〜40のアルキレンおよび炭素数1〜8のアルキルのそれぞれにおいて、任意の−CH2−は−O−または−COO−で置き換えられてもよい。
[14]式(1−2)におけるRが独立して、炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がフッ素、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、またはベンゼン環の任意の水素がフッ素、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルであり、そして式(b−2)におけるZが−O−である、[13]項に記載の重合体。
ここに、炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;フェニルアルキルのアルキレンにおいて、その炭素数は1〜8であり、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい。
[15]式(1−2)におけるすべてのRが、炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がフッ素、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、およびベンゼン環の任意の水素がフッ素、炭素数1〜4のアルキルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルから選択される同一の基であり、そして式(b−2)におけるZが−O−である、[13]項に記載の重合体。
ここに、炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;フェニルアルキルのアルキレンにおいて、その炭素数は1〜8であり、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい。
[16]式(1−2)におけるすべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(b−2)におけるZが−O−であり、式(2−2)、式(3−2)、式(5−2)および式(6−2)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである、[13]項に記載の重合体。
[17]式(1−2)におけるすべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(b−2)におけるZが−O−であり、式(2−2)、式(3−2)、式(5−2)および式(6−2)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(2−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りがR1であり、式(3−2)におけるX22がビニル、アリルまたはスチリルであり、式(4−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、式(5−2)および式(6−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りがR1である、[13]項に記載の重合体。
[18]式(1−2)におけるすべてのRが非置換のフェニルであり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり、式(b−2)におけるZが−O−であり、式(2−2)、式(3−2)、式(5−2)および式(6−2)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり、式(2−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りがR1であり、式(3−2)におけるX22がビニル、アリルまたはスチリルであり、式(4−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが非置換のフェニルであり、式(5−2)および式(6−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りがR1である、[13]項に記載の重合体。
[19]式(1−1)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体、式(2−1)で示される化合物、式(3−1)で示される化合物、式(4−1)で示される化合物、式(5−1)で示される化合物および式(6−1)で示される化合物の少なくとも1つとを、ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させることを特徴とする、[6]項に記載の重合体の製造方法。
式(1−1)において、Rは独立して、炭素数1〜40のアルキル、任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリール、またはアリールにおける任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールアルキルである;炭素数1〜40のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;アリールアルキルのアルキレンにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;そして、Y1は式(a−1)または式(b−1)で示される基である。
式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の少なくとも1つはアルケニル含有基であり、X 11 の残りはRと同様に定義される基である;そして、式(b−1)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。
式(1−2)において、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;そして、Y2は式(a−2)または式(b−2)で示される基である。
式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つは水素であり、X 12 の残りはRと同様に定義される基である;そして、式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。
式(2−1)において、R1は式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であり、X21の残りはR1である。
式(3−1)において、R1は式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;Lは単結合、−O−、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である;そして式(c)において、R2はR1と同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である。
式(4−1)において、R2は式(2−1)におけるR1と同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であり、X21の残りは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そしてnは3〜30の整数である。
式(5−1)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;X31の少なくとも2つは水素であって、その残りはR1である。
式(6−1)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;X31の少なくとも2つは水素であって、その残りはR1である。
[20]式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(2−2)で示される化合物、式(3−2)で示される化合物、式(4−2)で示される化合物、式(5−2)で示される化合物、式(6−2)で示される化合物、式(d−1)で示される化合物、式(d−2)で示される化合物、式(d−3)で示される化合物および式(d−4)で示される化合物の少なくとも1つとを、ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させることを特徴とする、[13]項に記載の重合体の製造方法。
式(1−2)において、Rは独立して、炭素数1〜40のアルキル、任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリール、またはアリールにおける任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールアルキルである;炭素数1〜40のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;アリールアルキルのアルキレンにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;そして、Y2は式(a−2)または式(b−2)で示される基である。
式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つは水素であり、X 12 の残りはRと同様に定義される基である;そして、式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。
式(2−2)において、R1は式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニル含有基または炭素−炭素三重結合を有する基であり、X22の残りはR1である。
式(3−2)において、R1は式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22はアルケニル含有基である;Lは単結合、−O−、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である;そして、式(c)において、R2はR1と同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である。
式(4−2)において、R2は式(2−2)におけるR1と同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニル含有基であり、X22の残りは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そして、nは3〜30の整数である。
式(5−2)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X32の少なくとも2つはアルケニル含有基であって、その残りはR1である。
式(6−2)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X32の少なくとも2つはアルケニル含有基であって、その残りはR1である。
式(d−1)〜式(d−4)のそれぞれにおいて、R3は炭素数1〜40のアルキレンまたは任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよいフェニレンである;R4は炭素数1〜8のアルキルまたは任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよいフェニルである;この炭素数1〜40のアルキレンおよび炭素数1〜8のアルキルのそれぞれにおいて、任意の−CH2−は−O−または−COO−で置き換えられてもよい。
[21][1]〜[18]のいずれか1項に記載の重合体を用いて得られるコーティング膜。
[22][1]〜[18]のいずれか1項に記載の重合体を用いて得られる金属イオン溶出防止膜。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下の説明においては、「シルセスキオキサン」を記号「PSQ」で表記することがある。従って、「シルセスキオキサン誘導体」は「PSQ誘導体」と表記される。式(1−0)で示されるPSQ誘導体を化合物(1−0)と表記することがある。式(2−1)で示される化合物を化合物(2−1)と表記することがある。他の式で示されるPSQ誘導体および化合物についても、同様の方法で簡略化して表記することがある。以下、本発明をさらに詳しく説明する。
【0011】
本発明は、化合物(1−0)と、このシルセスキオキサン誘導体の反応性の基とヒドロシリル化反応可能な官能基を有する化合物とを反応させることにより得られる重合体である。
式(1−0)において、R0は独立して炭素数1〜40のアルキル、任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリール、またはアリールにおける任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールアルキルである。この炭素数1〜40のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい。アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい。アリールアルキルのアルキレンにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい。
【0012】
そして、Yは式(a)または式(b)で示される基である。
式(a)および式(b)のそれぞれにおいて、Xの少なくとも1つは水素、または−CH=CH−もしくは−C≡C−を有する基であり、Xの残りはR 0 と同様に定義される基である。そして、式(b)におけるZは、単結合、−O−または−CH2−であり、Zの好ましい例は−O−である。
【0013】
【0014】
式(1−0)において、すべてのR0が同じ1つの基であることが好ましいが、異なる2つ以上の基で構成されていてもよい。8個のR0が異なる基で構成される場合の例は、2つ以上のアルキルで構成される場合、2つ以上のアリールで構成される場合、2つ以上のアラルキルで構成される場合、水素と少なくとも1つのアリールとで構成される場合、少なくとも1つのアルキルと少なくとも1つのアリールとで構成される場合、少なくとも1つのアルキルと少なくとも1つのアラルキルとで構成される場合、少なくとも1つのアリールと少なくとも1つのアラルキルとで構成される場合などである。これらの例以外の組み合わせでもよい。
【0015】
R0がアルキルであるとき、その炭素数は1〜40である。好ましい炭素数は1〜20である。より好ましい炭素数は1〜8である。そして、その任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい。アルキルの好ましい例は、炭素数1〜20の非置換のアルキル、炭素数2〜20のアルコキシアルキル、炭素数1〜8のアルキルにおいて1個の−CH2−がシクロアルキレンで置き換えられた基、ここに列挙したそれぞれの基において任意の水素がフッ素で置き換えられた基などである。シクロアルキレンの好ましい炭素数は3〜8である。
【0016】
炭素数1〜20の非置換のアルキルの例は、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、ヘキシル、1,1,2−トリメチルプロピル、ヘプチル、オクチル、2,4,4−トリメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、エイコシルなどである。炭素数1〜20のフッ素化アルキルの例は、3,3,3−トリフルオロプロピル、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナデカフルオロヘキシル、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル、パーフルオロ−1H,1H,2H,2H−ドデシル、パーフルオロ−1H,1H,2H,2H−テトラデシルなどである。炭素数2〜20のアルコキシアルキルの例は、3−メトキシプロピル、メトキシエトキシウンデシル、3−ヘプタフルオロイソプロポキシプロピルなどである。炭素数1〜8のアルキルにおいて1個の−CH2−がシクロアルキレンで置き換えられた基の例は、シクロヘキシルメチル、アダマンタンエチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、2−ビシクロヘプチル、シクロオクチルなどである。シクロヘキシルは、メチルの−CH2−がシクロへキシレンで置き換えられた例である。シクロヘキシルメチルは、エチルの−CH2−がシクロへキシレンで置き換えられた例である。
【0017】
【0018】
式(1−0)におけるR0が、任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールである場合の好ましい例は、任意の水素がフッ素または炭素数1〜8のアルキルで置き換えられてもよいフェニル、および非置換のナフチルである。フェニルの置換基である炭素数1〜8のアルキルにおいては、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は、−O−で置き換えられてもよい。R0がアリールである場合の好ましい例は、非置換のフェニル、非置換のナフチル、アルキルフェニル、アルキルオキシフェニル、ここに列挙したそれぞれの基において任意の水素がフッ素で置き換えられた基などである。
【0019】
フッ素化フェニルの例は、ペンタフルオロフェニルである。アルキルフェニルの例は、4−メチルフェニル、4−エチルフェニル、4−プロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−ペンチルフェニル、4−ヘプチルフェニル、4−オクチルフェニル、4−ノニルフェニル、4−デシルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,4,6−トリエチルフェニル、4−(1−メチルエチル)フェニル、4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、2,4,6−トリス(1−メチルエチル)フェニルなどである。アルキルオキシフェニルの例は、4−メトキシフェニル、4−エトキシフェニル、4−プロポキシフェニル、4−ブトキシフェニル、4−ペンチルオキシフェニル、4−ヘプチルオキシフェニル、4−デシルオキシフェニル、4−オクタデシルオキシフェニル、4−(1−メチルエトキシ)フェニル、4−(2−メチルプロポキシ)フェニル、4−(1,1−ジメチルエトキシ)フェニルなどである。
【0020】
【0021】
ベンゼン環の水素の一部がフッ素で置き換えられ、さらに他の水素がアルキル、またはアルキルオキシで置き換えられたフェニルの例は、2,3−ジフルオロ−4−メチルフェニル、2,3−ジフルオロ−4−メトキシフェニル、2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル、2,3−ジフルオロ−4−プロポキシフェニルなどである。
【0022】
次に、式(1−0)におけるR0がアリールアルキルであって、そのアリールにおける任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよい場合の例を挙げる。アリールアルキルのアルキレンにおいては、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい。アリールアルキルの好ましい例はフェニルアルキルである。このフェニルアルキルにおいて、アルキレンの好ましい炭素数は1〜8である。非置換のフェニルアルキルの例は、フェニルメチル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェニルペンチル、6−フェニルヘキシル、11−フェニルウンデシル、1−フェニルエチル、2−フェニルプロピル、1−メチル−2−フェニルエチル、1−フェニルプロピル、3−フェニルブチル、1−メチル−3−フェニルプロピル、2−フェニルブチル、2−メチル−2−フェニルプロピル、1−フェニルヘキシルなどである。
【0023】
フェニルアルキルにおいて、ベンゼン環の任意の水素はフッ素または炭素数1〜8のアルキルで置き換えられてもよい。この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい。フェニルの任意の水素がフッ素で置き換えられたフェニルアルキルの例は、4−フルオロフェニルメチル、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルメチル、2−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)エチル、3−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)プロピル、2−(2−フルオロフェニル)プロピル、2−(4−フルオロフェニル)プロピルなどである。
【0024】
【0025】
【0026】
ベンゼン環の任意の水素が炭素数1〜8のアルキルで置き換えられたフェニルアルキルの例は、2−メチルフェニルメチル、3−メチルフェニルメチル、4−メチルフェニルメチル、4−ドデシルフェニルメチル、(,5−ジメチルフェニルメチル、2−(4−メチルフェニル)エチル、2−(3−メチルフェニル)エチル、2−(2,5ジメチルフェニル)エチル、2−(4−エチルフェニル)エチル、2−(3−エチルフェニル)エチル、1−(4−メチルフェニル)エチル、1−(3−メチルフェニル)エチル、1−(2−メチルフェニル)エチル、2−(4−メチルフェニル)プロピル、2−(2−メチルフェニル)プロピル、2−(4−エチルフェニル)プロピル、2−(2−エチルフェニル)プロピル、2−(2,3−ジメチルフェニル)プロピル、2−(2,5−ジメチルフェニル)プロピル、2−(3,5−ジメチルフェニル)プロピル、2−(2,4−ジメチルフェニル)プロピル、2−(3,4−ジメチルフェニル)プロピル、2−(2,5−ジメチルフェニル)ブチル、4−(1−メチルエチル)フェニルメチル、2−(4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル)エチル、2−(4−(1−メチルエチル)フェニル)プロピル、2−(3−(1−メチルエチル)フェニル)プロピルなどである。
【0027】
ベンゼン環の任意の水素が炭素数1〜8のアルキルで置き換えられたフェニルアルキルであって、このアルキルにおける水素がフッ素で置き換えられた場合の例は、3−トリフルオロメチルフェニルメチル、2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチル、2−(4−ノナフルオロブチルフェニル)エチル、2−(4−トリデカフルオロヘキシルフェニル)エチル、2−(4−ヘプタデカフルオロオクチルフェニル)エチル、1−(3−トリフルオロメチルフェニル)エチル、1−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチル、1−(4−ノナフルオロブチルフェニル)エチル、1−(4−トリデカフルオロヘキシルフェニル)エチル、1−(4−ヘプタデカフルオロオクチルフェニル)エチル、2−(4−ノナフルオロブチルフェニル)プロピル、1−メチル−1−(4−ノナフルオロブチルフェニル)エチル、2−(4−トリデカフルオロヘキシルフェニル)プロピル、1−メチル−1−(4−トリデカフルオロヘキシルフェニル)エチル、2−(4−ヘプタデカフルオロオクチルフェニル)プロピル、1−メチル−1−(4−ヘプタデカフルオロオクチルフェニル)エチルなどである。
【0028】
ベンゼン環の任意の水素が炭素数1〜8のアルキルで置き換えられたフェニルアルキルであって、このアルキルにおけるCH2−が−O−で置き換えられた場合の例は、4−メトキシフェニルメチル、3−メトキシフェニルメチル、4−エトキシフェニルメチル、2−(4−メトキシフェニル)エチル、3−(4−メトキシフェニル)プロピル、3−(2−メトキシフェニル)プロピル、3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピル、1−(4−メトキシフェニル)エチル、(3−メトキシメチルフェニル)エチル、3−(2−ノナデカフルオロデセニルオキシフェニル)プロピルなどである。
【0029】
【0030】
【0031】
そして、フェニルアルキルにおけるフェニルの最も好ましい例は、非置換のフェニル、並びに置換基としてフッ素、炭素数1〜4のアルキル、およびメトキシの少なくとも1つを有するフェニルである。
【0032】
アルキレンの−CH2−が−O−で置き換えられたフェニルアルキルの例は、3−フェノキシプロピルである。
【0033】
R0の更に好ましい例は、非置換のフェニル、フッ素化フェニル、少なくとも1つのメチルを有するフェニル、メトキシフェニル、ナフチル、フェニルメチル、フェニルエチル、フェニルブチル、2−フェニルプロピル、1−メチル−2−フェニルエチル、ペンタフルオロフェニルプロピル、4−エチルフェニルエチル、3−エチルフェニルエチル、4−(1,1−ジメチルエチル)フェニルエチル、4−メトキシフェニルプロピル、フェノキシプロピル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルである。R0の最も好ましい例は、非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルである。
【0034】
そして、本発明においては、少なくとも2つのアルケニル含有基を有する化合物(1−0)または少なくとも2つのSi−H基を有する化合物(1−0)を用いて得られる重合体が好ましい。少なくとも2つのアルケニル含有基を有する化合物(1−0)は、式(1−1)で示される。
式(1−1)におけるRは、式(1−0)におけるR0と同様に定義される基であり、その好ましい基もR0の場合と同じである。
【0035】
そして、式(1−1)におけるY1は、式(a−1)または式(b−1)で示される基である。
式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の少なくとも1つはアルケニル含有基である。X 11 の残りはRと同様に定義される基である。Rと同様に定義される基の中で更に好ましい基は、炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルであり、最も好ましい例は炭素数1〜4のアルキルおよび非置換のフェニルである。炭素数1〜4のアルキルとしてはメチルが最も好ましい。式(b−1)におけるZは単結合、−O−または−CH2−であり、Zのより好ましい例は−O−である。そして、本発明の効果をより十分に発揮するためには、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の1つのみがアルケニル含有基であることが好ましい。
【0036】
【0037】
アルケニル含有基の例は、アルケニル、アルケニルオキシアルキル、アルケニルフェニル、アルケニルオキシフェニル、アルケニルフェニルアルキル、アルケニルオキシフェニルアルキル、アルケニルシクロアルキル、アルケニルオキシシクロアルキルなどである。これらの中で好ましい例は、炭素数2〜4のアルケニル、スチリル、ビニルオキシフェニル、アリルオキシフェニルなどである。そして、より好ましい例はビニル、アリルおよびスチリルであり、最も好ましい例はビニルである。
【0038】
化合物(1−1)を用いるとき、反応の相手にSi−H基を少なくとも2つ有する化合物を選ぶことにより、ヒドロシリル化反応を利用して重合体とすることができる。得られる重合体の化学構造を枝分かれのない直線状にするためには、化合物(1−1)の反応の相手にSi−H基を2つ有する化合物を選ぶことが好ましい。このような化合物として、シルセスキオキサン誘導体またはシロキサンを有する化合物を選択することにより、耐熱性、耐候性などの優れた重合体を得ることができる。
【0039】
化合物(1−1)の反応の相手として好ましい化合物の例は、化合物(1−2)、化合物(2−1)、化合物(3−1)、化合物(4−1)、化合物(5−1)、化合物(6−1)などである。化合物(1−2)は、化合物(1−0)がSi−H基を有する場合の化合物である。
【0040】
式(1−2)において、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。Y2は式(a−2)または式(b−2)で示される基である。式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つは水素であり、X 12 の残りはRと同様に定義される基である。Rと同様に定義される基の中で更に好ましい基は、炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルであり、最も好ましい例は炭素数1〜4のアルキルおよび非置換のフェニルである。炭素数1〜4のアルキルとしてはメチルが最も好ましい。式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH2−であり、Zのより好ましい例は−O−である。そして、本発明の効果をより十分に発揮するためには、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つのみが水素であることが好ましい。
【0041】
化合物(2−1)はヒドロシラン誘導体である。
式(2−1)において、R1は式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。R1のより好ましい例は、炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルであり、最も好ましい例は炭素数1〜4のアルキルおよび非置換のフェニルである。炭素数1〜4のアルキルとしてはメチルが最も好ましい。X21の少なくとも2つは水素であり、その2つが水素であることが好ましい。このとき、X21の残りはR1である。
【0042】
化合物(3−1)は、線状に結合した構造を有するケイ素化合物である。
式(3−1)において、R1は式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。R1のより好ましい例は、炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルであり、最も好ましい例は炭素数1〜4のアルキルおよび非置換のフェニルである。炭素数1〜4のアルキルとしてはメチルが最も好ましい。そしてLは、単結合、−O−、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である。
【0043】
式(3−1)は次のように展開される。
【0044】
式(3−1−1)〜式(3−1−7)において、R1は式(3−1)におけるR1と同じ意味を有し、その好ましい例も同様である。kは1〜4の整数であり、R2はR1と同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である。そして、化合物(3−1−1)〜化合物(3−1−7)のうち、化合物(3−1−7)が好ましい。この化合物を化合物(1−1)の相手として用いれば、柔軟な分子構造を有する重合体が得られる。
【0045】
化合物(4−1)は、かご型構造のPSQ誘導体である。
式(4−1)において、R2は式(2−1)におけるR1と同様に定義される基である。X21の少なくとも2つは水素であり、X21の2つのみが水素であることが好ましい。そして、これらが互いに離れた位置にあることがより好ましい。X21の残りは式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。eは0または1である。nは3〜30の整数である。好ましいnは4〜6である。
【0046】
化合物(5−1)は、オクタシルセスキオキサンのかご型構造の1つの角が壊れた構造を有するケイ素化合物である。
式(5−1)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−1)におけるRと同様に定義される基である。X31の少なくとも2つは水素であり、X31の残りはR1である。Rの好ましい例は、式(1−1)におけるRの場合と同じである。R1の好ましい例は、式(2−1)におけるR1の場合と同じである。
【0047】
化合物(6−1)は、オクタシルセスキオキサンのかご型構造の2つの角が壊れた構造を有するケイ素化合物である。
式(6−1)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−1)におけるRと同様に定義される基である。X31の少なくとも2つは水素であり、X31の残りはR1である。Rの好ましい例は、式(1−1)におけるRの場合と同じである。R1の好ましい例は、式(2−1)におけるR1の場合と同じである。
【0048】
次に、少なくとも2つのSi−Hを有する化合物(1−0)を用いる場合について説明する。このような化合物(1−0)は前記の化合物(1−2)である。
式(1−2)におけるRは、式(1−0)におけるR0と同様に定義される基であり、その好ましい基もR0の場合と同じである。
【0049】
そして、式(1−2)におけるY2は、式(a−2)または式(b−2)で示される基である。
式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つは水素である。X 12 の残りはRと同様に定義される基である。Rと同様に定義される基の中で更に好ましい基は、炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルであり、最も好ましい例は炭素数1〜4のアルキルおよび非置換のフェニルである。炭素数1〜4のアルキルとしてはメチルが最も好ましい。式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH2−であり、Zのより好ましい例は−O−である。そして、本発明の効果をより十分に発揮するためには、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つのみが水素であることが好ましい。
【0050】
【0051】
化合物(1−2)を用いるとき、反応の相手にアルケニル含有基を少なくとも2つ有する化合物または炭素−炭素三重結合を有する化合物を選ぶことにより、ヒドロシリル化反応を利用して重合体とすることができる。得られる重合体の化学構造を枝分かれのない直線状にするためには、化合物(1−2)の反応の相手にアルケニル含有基を2つ有する化合物または炭素−炭素三重結合を1つまたは2つ有する化合物を選ぶことが好ましい。このような化合物として、シルセスキオキサン誘導体またはシロキサンを有する化合物を選択することにより、耐熱性、耐候性などの優れた重合体を得ることができる。アルケニル含有基の例およびその好ましい例は前記の通りである。
【0052】
化合物(1−2)の反応の相手として好ましい化合物の例は、化合物(2−2)、化合物(3−2)、化合物(4−2)、化合物(5−2)、化合物(6−2)、化合物(d−1)〜化合物(d−4)などである。化合物(2−2)はヒドロシラン誘導体である。
式(2−2)において、R1は式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。R1のより好ましい例は、炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルであり、最も好ましい例は炭素数1〜4のアルキルおよび非置換のフェニルである。炭素数1〜4のアルキルとしてはメチルが最も好ましい。X22の少なくとも2つはアルケニル含有基または炭素−炭素三重結合を有する基であり、その2つがアルケニル含有基または炭素−炭素三重結合含有基であることが好ましい。このとき、X22の残りはR1である。下記の化合物は、炭素−炭素三重結合を有する化合物の一例である。X22がアルケニル含有基であるとき、その例および好ましい例は前記の通りである。
【0053】
化合物(3−2)は、線状に結合した構造を有するケイ素化合物である。
式(3−2)において、R1は式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。R1のより好ましい例は、炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルであり、最も好ましい例は炭素数1〜4のアルキルおよび非置換のフェニルである。炭素数1〜4のアルキルとしてはメチルが最も好ましい。そしてLは、単結合、−O−、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である。
【0054】
式(3−2)は次のように展開される。
【0055】
式(3−2−1)〜式(3−2−7)において、R1は式(3−2)におけるR1と同じ意味を有し、その好ましい例も同様である。kは1〜4の整数であり、R2はR1と同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である。そしてX22は、アルケニル含有基または炭素−炭素三重結合を有する基である。X22がアルケニル含有基であるとき、その例および好ましい例は前記の通りである。化合物(3−2−1)から化合物(3−2−7)のうち、化合物(3−2−7)が好ましい。この化合物を化合物(1−2)の相手として用いれば、柔軟な分子構造を有する重合体が得られる。
【0056】
化合物(4−2)は、かご型構造のPSQ誘導体である。
式(4−2)において、R2は式(2−2)におけるR1と同様に定義される基である。X22の少なくとも2つはアルケニル含有基または炭素−炭素三重結合を有する基であり、X22の2つのみがアルケニル含有基であることが好ましい。そして、2つのアルケニル含有基が互いに離れた位置にあることがより好ましい。アルケニル含有基の例および好ましい例は前記の通りである。X22の残りは式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。eは0または1である。そして、nは3〜30の整数であり、好ましいnは4〜6である。
【0057】
化合物(5−2)は、オクタシルセスキオキサンのかご型構造の1つの角が壊れた構造を有するケイ素化合物である。
式(5−2)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−2)におけるRと同様に定義される基である。X32の少なくとも2つはアルケニル含有基または炭素−炭素三重結合であり、X31の残りはR1である。X22がアルケニル含有基であるとき、その例および好ましい例は前記の通りである。Rの好ましい例は、式(1−2)におけるRの場合と同じである。R1の好ましい例は、式(2−2)におけるR1の場合と同じである。
【0058】
化合物(6−2)は、オクタシルセスキオキサンのかご型構造の2つの角が壊れた構造を有するケイ素化合物である。
式(6−2)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−2)におけるRと同様に定義される基である。X32の少なくとも2つはアルケニル含有基または炭素−炭素三重結合であり、X32の残りはR1である。X22がアルケニル含有基であるとき、その例および好ましい例は前記の通りである。Rの好ましい例は、式(1−2)におけるRの場合と同じである。R1の好ましい例は、式(2−2)におけるR1の場合と同じである。
【0059】
化合物(d−1)〜化合物(d−4)は、アルケニル基または炭素−炭素三重結合を有する化合物のうち、上記のケイ素化合物以外の例である。
式(d−1)〜式(d−4)のそれぞれにおいて、R3は炭素数1〜40のアルキレンまたは任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよいフェニレンである;R4は炭素数1〜8のアルキルまたは任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよいフェニルである;この炭素数1〜40のアルキレンおよび炭素数1〜8のアルキルのそれぞれにおいて、任意の−CH2−は−O−または−COO−で置き換えられてもよい。
【0060】
これらの化合物の例を次に示す。下記の式において、k1は1〜12の整数である。
ケイ素化合物以外であって、アルケニル基または炭素−炭素三重結合を有する化合物は、上記の化合物(d−1)〜化合物(d−4)に制限されない。例えば下記のような化合物でもよい。
【0061】
本発明で用いる化合物(1−1)および化合物(1−2)は、特願2002−257738明細書に記載されている方法により製造することができる。化合物(4−1)および化合物(4−2)は、特願2001−223001明細書に記載されている方法を参照して製造することができる。化合物(5−1)および化合物(5−2)は、特願2002−268716明細書に記載されている方法を参照して製造することができる。化合物(6−1)および化合物(6−2)は、特願2002−268717明細書に記載されている方法を参照して製造することができる。本発明で用いる化合物の一部は、化合物(1−0)、化合物(6−1)および化合物(6−2)を除いて、ハイブリッド・プラスチック社から入手することもできる。
【0062】
ヒドロシリル化重合に用いる溶剤は、反応の進行を阻害しないものであれば特に制限されない。好ましい溶剤は、ヘキサンやヘプタンなどの炭化水素系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤、ジエチルエーテル、テトラハイドロフラン(THF)、ジオキサンなどのエーテル系溶剤、塩化メチレン、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素系溶剤、酢酸エチルなどのエステル系溶剤などである。これらの溶剤は単独で使用しても、その複数を組み合わせて使用してもよい。これらの溶剤の中でも、芳香族炭化水素系溶剤、その中でもトルエンが最も好ましい。溶剤は必ずしも必要ではないが、使用する場合には溶剤に対する本発明の化合物の好ましい割合は、溶剤の重量に基づいて0.05〜80重量%である。より好ましい割合は30〜70重量%である。割合は、目的によって異なる。
【0063】
ヒドロシリル化重合は室温で実施してもよい。重合を促進させるために加熱してもよい。重合による発熱または好ましくない重合等を制御するために冷却してもよい。ヒドロシリル化重合では、必要に応じて触媒を用いることができる。ヒドロシリル化触媒を添加することによって、重合をより容易に進行させることができる。好ましいヒドロシリル化触媒の例は、カルステッド(Karstedt)触媒、スパイヤー(Spier)触媒、ヘキサクロロプラチニック酸などであり、これらは一般的によく知られた触媒である。これらのヒドロシリル化触媒は、反応性が高いので少量添加すれば十分反応を進めることができる。その使用量は、触媒に含まれる遷移金属のヒドロシリル基に対する割合で、10−9〜1モル%である。好ましい添加割合は10−7〜10−3モル%である。10−9モル%は、重合を進行させることができ、容認できる時間内で終了させるために必要な添加割合の下限である。製造コストを低く抑えることを考慮すれば、この割合は1モル%以下である方がよい。
【0064】
かご型構造の骨格を主鎖に導入することによって得られる重合体は、主鎖の動きが制限される等により剛直性が重合体に付与され、耐熱性や物理的強度が高くなると予測される。この効果をより大きく発現させるためには、化合物(1−0)の相手として、かご型構造を有する化合物を用いることが好ましい。好ましい組み合わせの1つの例は、化合物(1−2)、化合物(4−1)、化合物(5−1)および化合物(6−1)の少なくとも1つと化合物(1−1)との組み合わせである。好ましい組み合わせのもう1つの例は、化合物(4−2)、化合物(5−2)および化合物(6−2)の少なくとも1つと化合物(1−2)との組み合わせである。そして、化合物(1−1)と化合物(1−2)との組み合わせが最も好ましい。しかしながら、各反応成分の物性(分子鎖の長さ、硬さ、構成原子等)や反応条件等を調整することにより、重合体の柔軟性、透明性、誘電率、屈折率等を目的に応じて制御することも可能である。具体的に言えば、化合物(3−1)、化合物(3−2)、化合物(d−1)または化合物(d−2)を組み合わせて用いることにより、重合体の柔軟性を調整することができる。化合物(3−1)、化合物(3−2)、化合物(d−1)または化合物(d−2)を用いる場合の例の1つは、化合物(1−2)、化合物(5−1)および化合物(6−1)の少なくとも1つと化合物(1−1)との組み合わせに、更に化合物(3−1)を加える組み合わせである。もう1つの例は、化合物(5−2)および化合物(6−2)の少なくとも1つと化合物(1−2)との組み合わせに、更に化合物(3−2)、化合物(d−1)または化合物(d−2)を加える組み合わせである。更には、化合物(1−1)と化合物(3−1)との組み合わせでもよく、化合物(1−2)と化合物(3−2)、化合物(d−1)または化合物(d−2)との組み合わせでもよい。
【0065】
かご型構造の骨格を主鎖に導入することによって得られる重合体は、溶解性、耐熱性、機械強度、光学透過性、ガス透過性、誘電率、難燃性、接着性、加工性等に優れている。その結果、幅広い用途に利用でき、例えば、電気・電子材料として、金属溶出防止膜、ガスバリア膜、反射防止膜等の基板用コーティング剤、液状封止剤、層間絶縁膜等の半導体用コーティング剤、マイクロレンズ、導光板、光導波路材料等の光学素子、ディスプレイ基板、およびプリント配線用基板等がある。又、必要に応じて、初期の性状を損なわない範囲で重合体への他の成分、例えば、酸化防止剤、着色剤、充填剤等をブレンドして使用してもよい。
【0066】
【0067】
【0068】
【実施例】
実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって制限されない。以下に実施例における試験方法を説明する。
(1)分子量:GPCにより、数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)を測定した。
装置:日本分光株式会社製、JASCO GULLIVER 1500 (インテリジェント示差屈折率計 RI-1530)
カラム:東ソー製カラムG4000HXL、G3000HXL、G2500HXLおよびG2000HXLの4本をこの順序に接続して使用
カラム温度:40℃
展開溶剤:THF
流量:1ml/min
標準物質:分子量既知のポリスチレン.
(2)鉛筆硬度:JIS規格「JIS−K−5400 8.4 鉛筆引掻試験」の方法に従って求めた。
なお、実施例における化学式において、Meはメチルであり、Phはフェニルである。
【0069】
実施例1
化合物(7)(1.8g)と化合物(8)(1.1g)をトルエン(10ml)に溶解した。この溶液を70℃まで加熱した後、カルステッド触媒(1μl)を添加して同温度で3時間攪拌した。得られた反応液における重合体の分子量をGPCにより測定したところ、Mn=2,400、Mw=3,900であった。この反応液をガラス板上に滴下し、トルエンを蒸発させて、ガラス面に接着した平滑で透明な皮膜を得た。これを300℃で1時間加熱し、鉛筆硬度試験により皮膜強度を測定したところHであった。この加熱後の皮膜を、ガラスに接着させたままで、室温で1時間トルエン中に浸したのち目視により観察した。その結果、皮膜に変化は認められず、得られた重合体皮膜の耐溶剤性は良好であった。
【0070】
実施例2
実施例1で用いた化合物(7)(3.0g)、実施例1で用いた化合物(8)(1.1g)、および化合物(9)(0.13g)をトルエン(20ml)に溶解した。この溶液を90℃まで加熱した後、カルステッド触媒(2μl)を添加して同温度で3時間攪拌した。得られた反応液における重合体の分子量をGPCにより測定したところ、Mn=5,400、Mw=17,200であった。この反応液をガラス板上に滴下し、トルエンを蒸発させて、ガラス面に接着した平滑で透明な皮膜を得た。これを250℃で1時間加熱し、鉛筆硬度試験により皮膜強度を測定したところH以上であった。この加熱後の皮膜を、ガラスに接着させたままで、室温で1時間トルエン中に浸したのち目視により観察した。その結果、皮膜に変化は認められず、得られた重合体皮膜の耐溶剤性は良好であった。
【0071】
実施例3
前記の化合物(7)(3.0g)、前記の化合物(8)(1.4g)、および化合物(10)(0.12g)をトルエン(20ml)に溶解した。この溶液を80℃まで加熱した後、カルステッド触媒(2μl)を添加して、90℃で1時間攪拌した。得られた反応液をガラス板上に滴下し、トルエンを蒸発させて、ガラス面に接着した平滑で透明な皮膜を得た。これを250℃で1時間加熱し、鉛筆硬度試験により皮膜強度を測定したところH以上であった。この加熱後の皮膜を、ガラスに接着させたままで、室温で1時間トルエン中に浸したのち目視により観察した。その結果、皮膜に変化は認められず、得られた重合体皮膜の耐溶剤性は良好であった。
【0072】
実施例4
前記の化合物(7)(3.0g)と化合物(11)(0.72g)をトルエン(30ml)に溶解した。この溶液を90℃まで加熱した後、カルステッド触媒(3μl)を添加して、同温度で3時間攪拌した。得られた反応液における重合体の分子量をGPCにより測定したところ、Mn=6,000、Mw=16,900であった。この反応液をガラス板上に滴下し、トルエンを蒸発させて、ガラス面に接着した平滑で透明な皮膜を得た。
【0073】
実施例5
前記の化合物(7)(3.0g)と前記の化合物(10)(0.49g)をトルエン(30ml)に溶解した。この溶液を90℃まで加熱した後、カルステッド触媒(3μl)を添加して、同温度で3時間攪拌した。得られた反応液における重合体の分子量をGPCにより測定したところ、Mn=9,400、Mw=32,400であった。この反応液をガラス板上に滴下しトルエンを蒸発させるとガラス面に接着した平滑で透明な皮膜となった。
【0074】
実施例6
前記の化合物(7)(1.8g)、前記の化合物(8)(0.55g)、および化合物(13)(0.5g)をトルエン(15ml)に溶解した。この溶液を90℃まで加熱した後、カルステッド触媒(1μl)を添加して、同温度で2時間攪拌した。得られた反応液における重合体の分子量をGPCにより測定したところMn=2,700、Mw=5,100であった。この反応液をガラス板上に滴下し、トルエンを蒸発させて、ガラス面に接着した平滑で透明な皮膜を得た。
【0075】
実施例7
実施例1で得られた反応液を、クロムメッキを施したガラス基板上にスピンコート法により塗布した後、80℃で3分間加熱した。更に220℃で30分間加熱して、膜厚3.5μmの平滑で接着性の良好な透明皮膜を得た。アッベ屈折計を用いて屈折率を測定したところ1.567であった。また、ヒューレットパッカード社製LCRメーター4263Bにより比誘電率を測定したところ、2.8(1KHz)であった。
【0076】
実施例8
実施例1で得られた反応液を、クロムメッキを施したガラス基板上にスピンコート法により塗布した後、80℃で3分間加熱した。更に220℃で30分間加熱して、膜厚1.5μmの平滑で接着性の良好な透明皮膜を得た。この皮膜の光線透過率は、波長380nm〜720nmの範囲では90%以上であった。
【0077】
実施例9
実施例1で得られた反応液を、ITOを表面に蒸着したガラス基板上にスピンコート法により塗布し、80℃で3分間加熱した。更に、200℃で30分間加熱して、膜厚100nmの平滑で接着性の良好な透明皮膜を得た。この皮膜表面をX線照射による電子分光法で分析したところ、In(インジウム)は検出されなかった。本発明の重合体による皮膜は、良好な金属イオン溶出防止機能を有する。
【0078】
実施例10
実施例1と同様にして得た反応液からトルエンを蒸発させたのちに、残渣をトルエン−メシチレン混合溶剤(容量比1:1)に再度溶解した。この溶液をアルミ箔上にアプリケータで塗布し、このアルミ箔をオーブン中において150℃で1時間過熱した。この後、アルミ箔を塩酸により除去することによって、無色透明で良好な可撓性と強度を有する厚さ45μmのフィルムを作成することができた。
【0079】
実施例11
前記の化合物(7)(1.8g)と前記の化合物(8)(1.1g)をトルエン(15ml)に溶解した。この溶液を90℃まで加熱した後、カルステッド触媒(1μ1)を添加して、同温度で2時間攪拌した。得られた反応液における重合体の分子量をGPCにより測定したところ、Mn=5,400、Mw=17,200であった。この反応液をガラス基板上に塗布し、室温でトルエンを蒸発させた。得られた被膜をガラス基板から剥ぎ取り、TGAにより分解温度を測定したところ362℃であった。
【0080】
実施例12
実施例11で得られた反応液をガラス基板上に塗布し、室温でトルエンを蒸発させたのちに150℃で1時間過熱した。得られた皮膜をガラス基板から剥ぎ取り、TGAにより熱分解温度を測定したところ378℃であった。
【0081】
実施例13
実施例11で得られた反応液をガラス基板上に塗布し、室温でトルエンを蒸発させたのちに250℃で1時間過熱した。得られた皮膜をガラス基板から剥ぎ取り、TGAにより熱分解温度を測定したところ376℃であった。
【0082】
【発明の効果】
本発明により、T8D2構造またはその類似構造を有するPSQ骨格を主鎖に含み、構造が明確な重合体を合成することができる。かご型のPSQ骨格が連続して結合している構造を主鎖として有する重合体を製造することもできる。このような重合体は、主鎖に分子量の大きな剛直な部分を豊富に有するので、分子鎖の熱運動を制御できる。従って、分子鎖の動きを制御したい用途、例えばガス透過性、寸法安定性等の特性が望まれる用途に好適に使用することができる。化合物(1)およびその反応相手として、PSQを構成するSi原子にフェニル基のような屈折率の大きな基が結合した化合物を用いれば、屈折率の大きな重合体を得ることができる。逆に、屈折率の低い化合物を化合物(1)の相手として用いれば、屈折率の大きさを調節することができる。従って、ガラスやポリマーなどの基板表面をコーティングする場合に、その屈折率を基板と近い値に調節することが可能になる。本発明の重合体は、以上の特性の他に、シルセスキオキサン誘導体を用いた従来の重合体では知られていなかった特性を有しており、耐熱性、耐溶剤性、基板への接着性、透明性、皮膜形成性などに優れている。この重合体は、フィルム、シートおよび成形体として使用することができる。
Claims (22)
- 式(1−0)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、このシルセスキオキサン誘導体の反応性の基とヒドロシリル化反応可能な官能基を有する化合物とを反応させることにより得られる重合体。
式(1−0)において、R0は独立して炭素数1〜40のアルキル、任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリール、またはアリールにおける任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールアルキルであり、Yは式(a)または式(b)で示される基である。
ここに、炭素数1〜40のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−、またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;アリールアルキルのアルキレンにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;式(a)および式(b)のそれぞれにおいて、Xの少なくとも1つは水素、または−CH=CH−もしくは−C≡C−を有する基であり、Xの残りはR 0 と同様に定義される基である;そして、式(b)におけるZは、単結合、−O−または−CH2−である。 - R0が独立して炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がフッ素、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、またはベンゼン環の任意の水素がフッ素、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルであり、式(b)におけるZが−O−である、請求項1に記載の重合体。
ここに、炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;フェニルアルキルのアルキレンにおいて、その炭素数は1〜8であり、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい。 - R0のすべてが炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がフッ素、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、およびベンゼン環の任意の水素がフッ素、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルから選択される同一の基であり、式(b)におけるZが−O−である、請求項1に記載の重合体。
ここに、炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;フェニルアルキルのアルキレンにおいて、その炭素数は1〜8であり、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい。 - R0のすべてが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、式(b)におけるZが−O−である、請求項1に記載の重合体。
- 式(1−1)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、少なくとも2つのSi−H基を有する化合物とをヒドロシリル化反応させることによって得られる、請求項1に記載の重合体。
式(1−1)において、Rは独立して、炭素数1〜40のアルキル、任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリール、またはアリールにおける任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールアルキルであり、Y1は式(a−1)または式(b−1)で示される基である。
ここに、炭素数1〜40のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;アリールアルキルのアルキレンにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の少なくとも1つはアルケニル含有基であって、X 11 の残りはRと同様に定義される基である;そして、式(b−1)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。 - 式(1−1)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体、式(2−1)で示される化合物、式(3−1)で示される化合物、式(4−1)で示される化合物、式(5−1)で示される化合物および式(6−1)で示される化合物の少なくとも1つとをヒドロシリル化反応させることによって得られる、請求項5に記載の重合体。
式(1−1)において、Rは独立して、炭素数1〜40のアルキル、任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリール、またはアリールにおける任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールアルキルである;炭素数1〜40のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;アリールアルキルのアルキレンにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;そして、Y1は式(a−1)または式(b−1)で示される基である。
式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の少なくとも1つはアルケニル含有基であって、X 11 の残りはRと同様に定義される基である;そして、式(b−1)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。
式(1−2)において、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;そして、Y2は式(a−2)または式(b−2)で示される基である。
式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つは水素であって、X 12 の残りはRと同様に定義される基である;そして、式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。
式(2−1)において、R1は式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、X21の少なくとも2つは水素であってその残りはR1である。
式(3−1)において、R1は式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;Lは単結合、−O−、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である;そして式(c)において、R2はR1と同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である。
式(4−1)において、R2は式(2−1)におけるR1と同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であって、その残りは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そしてnは3〜30の整数である。
式(5−1)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;X31の少なくとも2つは水素であって、その残りはR1である。
式(6−1)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;X31の少なくとも2つは水素であって、その残りはR1である。 - 式(1−1)におけるRが独立して、炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がフッ素、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、またはベンゼン環の任意の水素がフッ素、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルであり、そして式(b−1)および式(b−2)におけるZが−O−である、請求項6に記載の重合体。
ここに、炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;フェニルアルキルのアルキレンにおいて、その炭素数は1〜8であり、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい。 - 式(1−1)におけるすべてのRが、炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がフッ素、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、およびベンゼン環の任意の水素がフッ素、炭素数1〜4のアルキルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルから選択される同一の基であり、そして式(b−1)および式(b−2)におけるZが−O−である、請求項6に記載の重合体。
ここに、炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;フェニルアルキルのアルキレンにおいて、その炭素数は1〜8であり、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい。 - 式(1−1)におけるすべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の1つがアルケニル含有基であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(b−1)および式(b−2)におけるZが−O−であり、式(2−1)、式(3−1)、式(5−1)および式(6−1)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがR1であり、式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基である、請求項6に記載の重合体。
- 式(1−1)におけるすべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の1つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(b−1)および式(b−2)におけるZが−O−であり、式(2−1)、式(3−1)、式(5−1)および式(6−1)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがR1であり、式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基である、請求項6に記載の重合体。
- 式(1−1)におけるすべてのRが非置換のフェニルであり、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の1つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり、式(2−1)、式(3−1)、式(5−1)および式(6−1)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり、式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがR1であり、式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基である、請求項6に記載の重合体。
- 式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、アルケニル含有基を少なくとも2つ有する化合物または炭素−炭素三重結合を有する化合物とをヒドロシリル化反応させることによって得られる、請求項1に記載の重合体。
式(1−2)において、Rは独立して、炭素数1〜40のアルキル、任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリール、またはアリールにおける任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールアルキルであり、Y2は式(a−2)または式(b−2)で示される基である。
ここに、炭素数1〜40のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;アリールアルキルのアルキレンにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つは水素であり、X 12 の残りはRと同様に定義される基である;そして、式(b−1)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。 - 式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(2−2)で示される化合物、式(3−2)で示される化合物、式(4−2)で示される化合物、式(5−2)で示される化合物、式(6−2)で示される化合物、式(d−1)で示される化合物、式(d−2)で示される化合物、式(d−3)で示される化合物および式(d−4)で示される化合物の少なくとも1つとをヒドロシリル化反応させることによって得られる、請求項12に記載の重合体。
式(1−2)において、Rは独立して、炭素数1〜40のアルキル、任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリール、またはアリールにおける任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールアルキルである;炭素数1〜40のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;アリールアルキルのアルキレンにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;そして、Y2は式(a−2)または式(b−2)で示される基である。
式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つは水素であって、その残りはRと同様に定義される基である;そして、式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。
式(2−2)において、R1は式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニル含有基または炭素−炭素三重結合を有する基であって、その残りはR1である。
式(3−2)において、R1は式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22はアルケニル含有基である;Lは単結合、−O−、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である;そして、式(c)において、R2はR1と同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である。
式(4−2)において、R2は式(2−2)におけるR1と同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニル含有基であって、その残りは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そして、nは3〜30の整数である。
式(5−2)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X32の少なくとも2つはアルケニル含有基であって、その残りはR1である。
式(6−2)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X32の少なくとも2つはアルケニル含有基であって、その残りはR1である。
式(d−1)〜式(d−4)のそれぞれにおいて、R3は炭素数1〜40のアルキレンまたは任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよいフェニレンである;R4は炭素数1〜8のアルキルまたは任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよいフェニルである;この炭素数1〜40のアルキレンおよび炭素数1〜8のアルキルのそれぞれにおいて、任意の−CH2−は−O−または−COO−で置き換えられてもよい。 - 式(1−2)におけるRが独立して、炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がフッ素、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、またはベンゼン環の任意の水素がフッ素、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルであり、そして式(b−2)におけるZが−O−である、請求項13に記載の重合体。
ここに、炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;フェニルアルキルのアルキレンにおいて、その炭素数は1〜8であり、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい。 - 式(1−2)におけるすべてのRが、炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がフッ素、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、およびベンゼン環の任意の水素がフッ素、炭素数1〜4のアルキルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルから選択される同一の基であり、そして式(b−2)におけるZが−O−である、請求項13に記載の重合体。
ここに、炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;フェニルアルキルのアルキレンにおいて、その炭素数は1〜8であり、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい。 - 式(1−2)におけるすべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(b−2)におけるZが−O−であり、式(2−2)、式(3−2)、式(5−2)および式(6−2)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである、請求項13に記載の重合体。
- 式(1−2)におけるすべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(b−2)におけるZが−O−であり、式(2−2)、式(3−2)、式(5−2)および式(6−2)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(2−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りがR1であり、式(3−2)におけるX22がビニル、アリルまたはスチリルであり、式(4−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、式(5−2)および式(6−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りがR1である、請求項13に記載の重合体。
- 式(1−2)におけるすべてのRが非置換のフェニルであり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり、式(b−2)におけるZが−O−であり、式(2−2)、式(3−2)、式(5−2)および式(6−2)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり、式(2−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りがR1であり、式(3−2)におけるX22がビニル、アリルまたはスチリルであり、式(4−2)において、X22の2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りが非置換のフェニルであり、式(5−2)および式(6−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも2つがビニル、アリルまたはスチリルであってその残りがR1である、請求項13に記載の重合体。
- 式(1−1)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体、式(2−1)で示される化合物、式(3−1)で示される化合物、式(4−1)で示される化合物、式(5−1)で示される化合物および式(6−1)で示される化合物の少なくとも1つとを、ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させることを特徴とする、請求項6に記載の重合体の製造方法。
式(1−1)において、Rは独立して、炭素数1〜40のアルキル、任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリール、またはアリールにおける任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールアルキルである;炭素数1〜40のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;アリールアルキルのアルキレンにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;そして、Y1は式(a−1)または式(b−1)で示される基である。
式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の少なくとも1つはアルケニル含有基であり、X 11 の残りはRと同様に定義される基である;そして、式(b−1)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。
式(1−2)において、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;そして、Y2は式(a−2)または式(b−2)で示される基である。
式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つは水素であり、X 12 の残りはRと同様に定義される基である;そして、式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。
式(2−1)において、R1は式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であり、X21の残りはR1である。
式(3−1)において、R1は式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;Lは単結合、−O−、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である;そして式(c)において、R2はR1と同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である。
式(4−1)において、R2は式(2−1)におけるR1と同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であり、X21の残りは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そしてnは3〜30の整数である。
式(5−1)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;X31の少なくとも2つは水素であって、その残りはR1である。
式(6−1)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;X31の少なくとも2つは水素であって、その残りはR1である。 - 式(1−2)で示されるシルセスキオキサン誘導体と、式(2−2)で示される化合物、式(3−2)で示される化合物、式(4−2)で示される化合物、式(5−2)で示される化合物、式(6−2)で示される化合物、式(d−1)で示される化合物、式(d−2)で示される化合物、式(d−3)で示される化合物および式(d−4)で示される化合物の少なくとも1つとを、ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させることを特徴とする、請求項13に記載の重合体の製造方法。
式(1−2)において、Rは独立して、炭素数1〜40のアルキル、任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリール、またはアリールにおける任意の水素がフッ素または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよいアリールアルキルである;炭素数1〜40のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;アリールアルキルのアルキレンにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい;そして、Y2は式(a−2)または式(b−2)で示される基である。
式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つは水素であり、X 12 の残りはRと同様に定義される基である;そして、式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。
式(2−2)において、R1は式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニル含有基または炭素−炭素三重結合を有する基であり、X22の残りはR1である。
式(3−2)において、R1は式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22はアルケニル含有基である;Lは単結合、−O−、−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である;そして、式(c)において、R2はR1と同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である。
式(4−2)において、R2は式(2−2)におけるR1と同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニル含有基であり、X22の残りは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そして、nは3〜30の整数である。
式(5−2)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X32の少なくとも2つはアルケニル含有基であって、その残りはR1である。
式(6−2)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X32の少なくとも2つはアルケニル含有基であって、その残りはR1である。
式(d−1)〜式(d−4)のそれぞれにおいて、R3は炭素数1〜40のアルキレンまたは任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよいフェニレンである;R4は炭素数1〜8のアルキルまたは任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよいフェニルである;この炭素数1〜40のアルキレンおよび炭素数1〜8のアルキルのそれぞれにおいて、任意の−CH2−は−O−または−COO−で置き換えられてもよい。 - 請求項1〜18のいずれか1項に記載の重合体を用いて得られるコーティング膜。
- 請求項1〜18のいずれか1項に記載の重合体を用いて得られる金属イオン溶出防止膜。
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