JP5190667B2 - かご型シルセスキオキサン骨格を含有する重合体を素材とする光学素子 - Google Patents

かご型シルセスキオキサン骨格を含有する重合体を素材とする光学素子 Download PDF

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Description

本発明は、かご型シルセスキオキサン誘導体を用いて得られる重合体を素材とする光学素子に関する。この光学素子は光通信や光情報処理の分野で用いられる種々の光部品に利用できる。
光学スイッチなどの光学素子の基材としては、石英ガラス等の無機系材料が広く使用されてきた。その理由は光伝送損失が小さく、伝送帯域が広いという光学特性に加え、高い耐熱性、耐湿性、耐久性を持つことによる。しかし、近年では、無機系に比較して加工性や価格の点で優れている有機高分子材料が注目されている。
熱光学効果(TO効果 thermo-optic effect:屈折率が温度に依存して変化する現象)を用いた光スイッチにおいて有機高分子材料に要求される特性としては、熱光学係数が大きいこと、耐熱性が高いこと、透明性が高いことが挙げられるが、従来のポリメチルメタクリレート(PMMA)などのアクリル系のポリマーは透明性や熱光学係数の点では優れているものの、耐熱性の面で問題がある。一方、ポリイミド系のポリマーは耐熱性の点では優れているものの、透明性や熱光学係数の面で問題がある。芳香族ポリイミドの熱光学係数dn/dTは-50〜-85ppm/K程度で高分子材料としては大きな値ではない。
一方、特許文献1にはアモルファスシリコーンオリゴマーを使用した熱光学デバイスが開示されている。しかしながら、熱光学係数が十分ではなく改善の余地があった。
有機高分子材料として、かご型構造のシルセスキオキサンを含む重合体が知られている。例えば、特許文献2には、かご型構造のシルセスキオキサンとビニル基含有化合物とを反応させる共重合体の製造方法が開示されている。田中等は水素化オクタシルセスキオキサンとフェニルエチルベンゼンをヒドロシリル化重合させることで共重合体が得られることを報告している(非特許文献1)。Laine等は、かご型構造の複数の隅にビニル基を結合させた完全なかご型のシルセスキオキサン化合物と、水素化した完全なかご型のシルセスキオキサン化合物をヒドロシリル化重合させると、ゲル状の共重合体が得られることを報告している(非特許文献2)。Zank等は、かご型構造を有する水素化オクタシルセスキオキサンと水酸基含有化合物またはビニル基含有化合物とを反応させて、有機溶剤可溶性の水素化オクタシルセスキオキサンを有する共重合体を得る製造法を開示している(特許文献3および4)。
特許文献5にはかご型シルセスキオキサン含有重合体を用いて光導波路を作製することが開示されていたが、かご型シルセスキオキサン含有重合体の熱光学係数については解析されておらず、かご型シルセスキオキサン含有重合体がスイッチなどの光学素子の素材として使用できるかどうかは不明であった。
特開平10−319445号公報 米国特許第5,484,867号明細書 特開2002−069191号公報 特開2000−265065号公報 特開2006−268037号公報 Chem.,Lett., 1998, 763-764 J. Am.Chem.Soc, 1998, 120, 8380-8391 Polymer Preprints, Japan, Vol.50, No.12(2001)
本発明の課題は、耐熱性及び熱光学効果に優れ、更には、分子量の制御された安定した
品質の光学素子材料を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した。その結果、下記の式(1−0)で示されるかご型シルセスキオキサン骨格を含有する重合体が透明性、耐熱性、耐溶剤性、耐クラック性のみならず、熱光学効果に優れることを発見し、光スイッチや光フィルターなどの光学素子材料として非常に有望な材料であることを見出し、本発明の完成に至った。
この重合体を得る方法の好ましい例は、ヒドロシリル化反応を利用する方法である。ヒドロシリル化反応を利用してこの重合体を得るための好ましい方法は次の2つである。最初の例は、アルケニル含有基を少なくとも2つ有する化合物(1−0)を用いて、これと少なくとも2つのSi−H基を有する化合物とを、ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させる方法である。そして2番目の例は、Si−H基を少なくとも2つ有する化合物(1−0)を用いて、これとアルケニル含有基を少なくとも2つ有する化合物または炭素−炭素三重結合を有する化合物とを、ヒドロシリル化触媒の存在下で反応させる方法である。
本発明で用いる用語は、次のように定義される。アルキルおよびアルキレンは、どちらも直鎖の基であってもよく、分岐された基であってもよい。このことは、これらの基において任意の水素がハロゲンや環式の基などと置き換えられた場合も、任意の−CH2−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、シクロアルケニレン、フェニレンなどで置き換えられた場合も同様である。本発明で用いる「任意の」は、位置のみならず個数も任意であることを示す。複数の基が別の基で置き換えられるときには、それぞれの基が異なる別の基で置き換えられてもよい。例えば、アルキルにおいて任意の−CH2−が−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよい場合には、アルコキシアルケニルまたはアルケニルオキシアルキルであってもよいことを示す。そして、これらの基におけるアルコキシ、アルケニレン、アルケニルおよびアルキレンのいずれの基も、直鎖の基であってもよく、分岐された基であってもよい。但し、本発明において、任意の−CH2−が−O−で置き換えられてもよいと記述するときには、連続する複数の−CH2−が−O−で置き換えられることはない。なお、本発明におけるハロゲンの例は、フッ素、塩素および臭素である。そして、「アルケニル含有基」は、アルケニル基およびアルケニルを有する基の総称として定義される。
上記の課題は以下に示す各項により解決される。
[1] 式(1−0)で示されるかご型シルセスキオキサン誘導体と、このかご型シルセスキオキサン誘導体に含まれる反応性の基と反応することができる基を有する化合物とを重合させて得られる重合体を素材とする光学素子。
Figure 0005190667
式(1−0)において、Rは独立して、炭素数1〜40のアルキル、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよい炭素数6〜40のアリール、またはアリールにおける任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換
えられてもよい炭素数7〜40のアリールアルキルであり、Yは式(a)または式(b)で示される基である。
Figure 0005190667
ここに、炭素数1〜40のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよい;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;アリールアルキルのアルキレンにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;式(a)および式(b)のそれぞれにおいて、Xは独立して水素、塩素、Rと同様に定義される基、または−CH=CH2、−C≡CH、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基であり、Xの少なくとも1つはこれらから選択される反応性の基である;そして、式(b)におけるZは、単結合、−O−または−CH2−である。
[2] 反応性の基がSiに結合した水素、Siに結合した塩素、または−CH=CH2、−C≡CH、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である、[1]に記載の光学素子。
[3] Rが独立して炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、またはベンゼン環の任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルであり、式(a)および式(b)のそれぞれにおいて、Xの少なくとも1つがSiに結合した水素、Siに結合した塩素、並びに−CH=CH2、−C≡CH、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NH−および−NH2のいずれかを有する基から選択される反応性の基であり、Xの残りがRと同様に定義される基であり、式(b)におけるZが−O−である、[1]に記載の光学素子。
[4] Rのすべてが炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、およびベンゼン環の任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルから選択される同一の基であり、式(a)および式(b)のそれぞれにおいて、Xの1つがSiに結合した水素、Siに結合した塩素、並びに−CH=CH2、−C≡CH、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NH−および−NH2のいずれかを有する基から選択される反応性の基であ
り、Xの残りがRと同様に定義される基であり、式(b)におけるZが−O−である、[1]に記載の光学素子。
[5] Rのすべてが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、式(a)および式(b)のそれぞれにおいて、Xの1つがSiに結合した水素、Siに結合した塩素、並びに−CH=CH2、−C≡CH、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NH−および−NH2のいずれかを有する基から選択される反応性の基であり、Xの残りがRと同様に定義される基であり、式(b)におけるZが−O−である、[1]に記載の光学素子。
[6] 式(1−1)で示されるかご型シルセスキオキサン誘導体と、式(1−2)で示されるかご型シルセスキオキサン誘導体、式(2−1)で示される化合物、式(3−1)で示される化合物、式(4−1)で示される化合物、式(5−1)で示される化合物および式(6−1)で示される化合物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物とを重合させて得られる重合体を素材とする、[1]に記載の光学素子。
Figure 0005190667
式(1−1)において、Rは式(1−0)におけるRと同様に定義される基であり;Y1は式(a−1)または式(b−1)で示される基である。
Figure 0005190667
式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の少なくとも1つはアルケニル含有基であって、X11の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である;そして、式(b−1)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。
Figure 0005190667
式(1−2)において、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;そして、Y2は式(a−2)または式(b−2)で示される基である。
Figure 0005190667
式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つは水素であって、X12の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である;そして、式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。
Figure 0005190667
式(2−1)において、R1は式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、X21の少なくとも2つは水素であってその残りはR1である。
Figure 0005190667
式(3−1)において、R1は式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;Lは単結合、−O−、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である;そして式(c)において、R2はR1と同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である。
Figure 0005190667
式(4−1)において、R2は式(2−1)におけるR1と同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であって、その残りは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そしてnは3〜30の整数である。
Figure 0005190667
式(5−1)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;X31の少なくとも2つは水素であって、その残りはR1である。
Figure 0005190667
式(6−1)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;X31の少なくとも2つは水素であって、その残りはR1である。
[7] 式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の少なくとも1つがアルケニル含有基であってその残りが塩素または式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つが水素であってその残りが塩素または式(1−1)におけるRと同様に定義される基である、[6]に記載の光学素子。
[8] 式(1−1)におけるRが独立して、炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がハロゲン、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、またはベンゼン環の任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルであり、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の少なくとも1つがアルケニル含有基であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つが水素であってその残りが式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、そして式(b−1)および式(b−2)におけるZが−O−である、[6]に記載の光学素子。
[9] 式(1−1)におけるすべてのRが、炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、およびベンゼン環の任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルから選択される同一の基であり、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の1つがアルケニル含有基であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、そして式(b−1)および式(b−2)におけるZが−O−である、[6]に記載の光学素子。
[10] 式(1−1)におけるすべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の1つがアルケニル含有基であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(b−1)および式(b−2)におけるZが−O−であり、式(2−1)、式(3−1)、式(5−1)および式(6−1)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがR1であり、式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基である、[6]に記載の光学素子。
[11] 式(1−1)におけるすべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の1つが−CH=CH2、−CH2CH=CH2または−CH=CHC65であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(b−1)および式(b−2)におけるZが−O−であり、式(2−1)、式(3−1)、式(5−1)および式(6−1)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがR1であり、式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基である、[6]に記載の光学素子。
[12] 式(1−1)におけるすべてのRが非置換のフェニルであり、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の1つが−CH=CH2、−CH2CH=CH2または−CH=CHC65であってその残りが炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフ
ェニルであり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり、式(2−1)、式(3−1)、式(5−1)および式(6−1)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり、式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがR1であり、式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基である、[6]に記載の光学素子。
[13] 式(1−2)で示されるかご型シルセスキオキサン誘導体と、式(2−2)で示される化合物、式(3−2)で示される化合物、式(4−2)で示される化合物、式(5−2)で示される化合物、式(6−2)で示される化合物、式(d−1)で示される化合物、式(d−2)で示される化合物、式(d−3)で示される化合物および式(d−4)で示される化合物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物とを反応させて得られる重合体を素材とする、[1]に記載の光学素子。
Figure 0005190667
式(1−2)において、Rは式(1−0)におけるRと同様に定義される基であり;Y2は式(a−2)または式(b−2)で示される基である。
Figure 0005190667
式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つは水素であって、その残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である;そして、式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。
Figure 0005190667
式(2−2)において、R1は式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニル含有基または炭素−炭素三重結合を有する基であって、その残りはR1である。
Figure 0005190667
式(3−2)において、R1は式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22はアルケニル含有基である;Lは単結合、−O−、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である;そして、式(c)において、R2はR1と同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である。
Figure 0005190667
式(4−2)において、R2は式(2−2)におけるR1と同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニル含有基であって、その残りは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そして、nは3〜30の整数である。
Figure 0005190667
式(5−2)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X32の少なくとも2つはアルケニル含有基であって、その残りはR1である。
Figure 0005190667
式(6−2)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X32の少なくとも2つはアルケニル含有基であって、その残りはR1である。
Figure 0005190667
式(d−1)〜式(d−4)のそれぞれにおいて、R3は炭素数1〜40のアルキルまたは任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよいフェニレンである;R4は炭素数1〜8のアルキルまたは任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよいフェニルである;この炭素数1〜40のアルキルおよび炭素数1〜8のアルキルのそれぞれにおいて、任意の−CH2−は−O−または−COO−で置き換えられてもよい。
[14] 式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つが水素であってその残りが塩素または式(1−2)におけるRと同様に定義される基である、[13]に記載の光学素子。
[15] 式(1−2)におけるRが独立して、炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がハロゲン、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、またはベンゼン環の任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルであり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つが水素であってその残りが式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、そして式(b−2)におけるZが−O−である、[13]に記載の光学素子。
[16] 式(1−2)におけるすべてのRが、炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、およびベンゼン環の任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルから選択される同一の基であり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、そして式(b−2)におけるZが−O−である、[13]に記載の光学素子。
[17] 式(1−2)におけるすべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(b−2)におけるZが−O−であり、式(2−2)、式(3−2)、式(5−2)および式(6−2)のそれぞれにお
いて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである、[13]に記載の光学素子。
[18] 式(1−2)におけるすべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(b−2)におけるZが−O−であり、式(2−2)、式(3−2)、式(5−2)および式(6−2)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(2−2)において、X22の2つが−CH=CH2、−CH2CH=CH2または−CH=CHC65であってその残りがR1であり、式(3−2)におけるX22が−CH=CH2、−CH2CH=CH2または−CH=CHC65であり、式(4−2)において、X22の2つが−CH=CH2、−CH2CH=CH2または−CH=CHC65であってその残りが式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、式(5−2)および式(6−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも2つが−CH=CH2、−CH2CH=CH2または−CH=CHC65であってその残りがR1である、[13]に記載の光学素子。
[19] 式(1−2)におけるすべてのRが非置換のフェニルであり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり、式(b−2)におけるZが−O−であり、式(2−2)、式(3−2)、式(5−2)および式(6−2)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり、式(2−2)において、X22の2つが−CH=CH2、−CH2CH=CH2または−CH=CHC65であってその残りがR1であり、式(3−2)におけるX22が−CH=CH2、−CH2CH=CH2または−CH=CHC65であり、式(4−2)において、X22の2つが−CH=CH2、−CH2CH=CH2または−CH=CHC65であってその残りが非置換のフェニルであり、式(5−2)および式(6−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも2つが−CH=CH2、−CH2CH=CH2または−CH=CHC65であってその残りがR1である、[13]に記載の光学素子。
[20] 光スイッチまたは光フィルターである、[1]〜[19]のいずれかに記載の光学素子。
本発明の材料は、耐熱性、耐溶剤性、耐クラック性、難燃性、加工性、透明性に優れるのみならず、大きな熱光学係数を有するため、熱光学効果を利用した光スイッチや光フィルターなどの光学素子に非常に適している。
以下の説明においては、「シルセスキオキサン」を記号「PSQ」で表記することがある。従って、「シルセスキオキサン誘導体」は「PSQ誘導体」と表記される。式(1−0)で示されるPSQ誘導体を化合物(1−0)と表記することがある。式(2−1)で示される化合物を化合物(2−1)と表記することがある。他の式で示されるPSQ誘導体および化合物等についても、同様の方法で簡略化して表記することがある。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明の光学素子は、化合物(1−0)を用いて得られる重合体を素材とする。この化合物はかご型PSQとも呼ばれ、本発明に使用する重合体はこの化合物を用いて得られることから、本明細書においては「かご型PSQ骨格含有重合体」とも呼ぶ。
Figure 0005190667
式(1−0)において、Rは独立して、炭素数1〜40のアルキル、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよい炭素数6〜40のアリール、またはアリールにおける任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよい炭素数7〜40のアリールアルキルである。この炭素数1〜40のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよい。アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい。アリールアルキルのアルキレンにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい。
そして、Yは式(a)または式(b)で示される基である。
Figure 0005190667
式(a)および式(b)のそれぞれにおいて、Xは独立して水素、塩素、Rと同様に定義される基、または−CH=CH2、−C≡CH、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基であり、Xの少なくとも1つはこれらから選択される反応性の基である。そして、式(b)におけるZは、単結合、−O−または−CH2−であり、Zの好ましい例は−O−である。
重合体を形成するために好ましい反応性の基の例は、Siに結合した水素、Siに結合した塩素、または−CH=CH2、−C≡CH、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である。反応性の基でないXの例は、Rと同様に定義される基、および−CNまたは−O−を有する基である。反応性の基でないXの好ましい例はRと同様に定義される基である。Si−Clは重合体を形成させるために利用してもよく、重合体を形成した後で、グラフト加工などをするために利用してもよい。化合物(1−0)が反応性
の基を少なくとも2つ有するとき、この基と反応することができる基を少なくとも2つ有する化合物を化合物(1−0)と反応させることにより、好ましい重合体が得られる。
式(1−0)において、すべてのRが同じ1つの基であることが好ましいが、異なる2つ以上の基で構成されていてもよい。8個のRが異なる基で構成される場合の例は、2つ以上のアルキルで構成される場合、2つ以上のアリールで構成される場合、2つ以上のアラルキルで構成される場合、水素と少なくとも1つのアリールとで構成される場合、少なくとも1つのアルキルと少なくとも1つのアリールとで構成される場合、少なくとも1つのアルキルと少なくとも1つのアラルキルとで構成される場合、少なくとも1つのアリールと少なくとも1つのアラルキルとで構成される場合などである。これらの例以外の組み合わせでもよい。
Rがアルキルであるとき、その炭素数は1〜40である。好ましい炭素数は1〜20である。より好ましい炭素数は1〜8である。そして、その任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレン、またはシクロアルケニレンで置き換えられてもよい。アルキルの好ましい例は、炭素数1〜20の非置換のアルキル、炭素数2〜20のアルコキシアルキル、炭素数1〜8のアルキルにおいて1個の−CH2−がシクロアルキレンで置き換えられた基、炭素数2〜20のアルケニル、炭素数2〜20のアルケニルオキシアルキル、炭素数2〜20のアルキルオキシアルケニル、炭素数1〜8のアルキルにおいて1個の−CH2−がシクロアルケニレンで置き換えられた基、ここに列挙したそれぞれの基において任意の水素がフッ素で置き換えられた基などである。シクロアルキレンおよびシクロアルケニレンの好ましい炭素数は3〜8である。
炭素数1〜20の非置換のアルキルの例は、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、ヘキシル、1,1,2−トリメチルプロピル、ヘプチル、オクチル、2,4,4−トリメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、エイコシルなどである。炭素数1〜20のフッ素化アルキルの例は、3,3,3−トリフルオロプロピル、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナデカフルオロヘキシル、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル、パーフルオロ−1H,1H,2H,2H−ドデシル、パーフルオロ−1H,1H,2H,2H−テトラデシルなどである。炭素数2〜20のアルコキシアルキルの例は、3−メトキシプロピル、メトキシエトキシウンデシル、3−ヘプタフルオロイソプロポキシプロピルなどである。炭素数1〜8のアルキルにおいて1個の−CH2−がシクロアルキレンで置き換えられた基の例は、シクロヘキシルメチル、アダマンタンエチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、2−ビシクロヘプチル、シクロオクチルなどである。シクロヘキシルは、メチルの−CH2−がシクロへキシレンで置き換えられた例である。シクロヘキシルメチルは、エチルの−CH2−がシクロへキシレンで置き換えられた例である。
炭素数2〜20のアルケニルの例は、エテニル、−CH2CH=CH2、3−ブテニル、5−ヘキセニル、7−オクテニル、10−ウンデセニルなどである。炭素数2〜20のアルケニルオキシアルキルの例は、アリルオキシウンデシルである。炭素数1〜8のアルキルにおいて1個の−CH2−がシクロアルケニレンで置き換えられた基の例は、2−(3−シクロヘキセニル)エチル、5−(ビシクロヘプテニル)エチル、2−シクロペンテニル、3−シクロヘキセニル、5−ノルボルネン−2−イル、4−シクロオクテニルなどである。
式(1−0)におけるRが、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで
置き換えられてもよいアリールである場合の好ましい例は、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜8のアルキルで置き換えられてもよいフェニル、および非置換のナフチルである。ハロゲンの好ましい例は、フッ素、塩素および臭素である。フェニルの置換基である炭素数1〜8のアルキルにおいては、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は、−O−、−CH=CH−またはフェニレンで置き換えられてもよい。Rがアリールである場合の好ましい例は、非置換のフェニル、非置換のナフチル、アルキルフェニル、アルキルオキシフェニル、アルケニルフェニル、フェニルを含む置換基を有するフェニル、または非置換のナフチルを除きここに列挙したそれぞれの基において任意の水素がハロゲンで置き換えられた基などである。
なお、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい
ハロゲン化フェニルの例は、ペンタフルオロフェニル、4−クロロフェニル、4−ブロモフェニルなどである。アルキルフェニルの例は、4−メチルフェニル、4−エチルフェニル、4−プロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−ペンチルフェニル、4−ヘプチルフェニル、4−オクチルフェニル、4−ノニルフェニル、4−デシルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,4,6−トリエチルフェニル、4−(1−メチルエチル)フェニル、4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、2,4,6−トリス(1−メチルエチル)フェニルなどである。アルキルオキシフェニルの例は、4−メトキシフェニル、4−エトキシフェニル、4−プロポキシフェニル、4−ブトキシフェニル、4−ペンチルオキシフェニル、4−ヘプチルオキシフェニル、4−デシルオキシフェニル、4−オクタデシルオキシフェニル、4−(1−メチルエトキシ)フェニル、4−(2−メチルプロポキシ)フェニル、4−(1,1−ジメチルエトキシ)フェニルなどである。アルケニルフェニルの例は、4−エテニルフェニル、4−(1−メチルエテニル)フェニル、4−(3−ブテニル)フェニルなどである。
フェニルを含む置換基を有するフェニルの例は、4−(2−フェニルエテニル)フェニル、4−フェニルオキシフェニル、3−フェニルメチルフェニル、ビフェニル、ターフェニルなどである。4−(2−フェニルエテニル)フェニルは、エチルフェニルのエチル基において、1個の−CH2−がフェニレンで置き換えられ、もう1個の−CH2−が−CH=CH−で置き換えられた例である。
ベンゼン環の水素の一部がハロゲンで置き換えられ、さらに他の水素がアルキル、アルキルオキシまたはアルケニルで置き換えられたフェニルの例は、3−クロロ−4−メチルフェニル、2,5−ジクロロ−4−メチルフェニル、3,5−ジクロロ−4−メチルフェニル、2,3,5−トリクロロ−4−メチルフェニル、2,3,6−トリクロロ−4−メチルフェニル、3−ブロモ−4−メチルフェニル、2,5−ジブロモ−4−メチルフェニル、3,5−ジブロモ−4−メチルフェニル、2,3−ジフルオロ−4−メチルフェニル、3−クロロ−4−メトキシフェニル、3−ブロモ−4−メトキシフェニル、3,5−ジブロモ−4−メトキシフェニル、2,3−ジフルオロ−4−メトキシフェニル、2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニル、2,3−ジフルオロ−4−プロポキシフェニル、4−エテニル−2,3,5,6−テトラフルオロフェニルなどである。
次に、式(1−0)におけるRが炭素数7〜40のアリールアルキルであって、そのアリールにおける任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよい場合の例を挙げる。アリールアルキルのアルキレンにおいては、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい。アリールアルキルの好ましい例はフェニルアルキルである。このフェニルアルキルにおいて、アルキレンの好ましい炭素数は1〜8である。
非置換のフェニルアルキルの例は、フェニルメチル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェニルペンチル、6−フェニルヘキシル、11−フェニルウンデシル、1−フェニルエチル、2−フェニルプロピル、1−メチル−2−フェニルエチル、1−フェニルプロピル、3−フェニルブチル、1−メチル−3−フェニルプロピル、2−フェニルブチル、2−メチル−2−フェニルプロピル、1−フェニルヘキシルなどである。
フェニルアルキルにおいて、ベンゼン環の任意の水素はハロゲンまたは炭素数1〜8のアルキルで置き換えられてもよい。この炭素数1〜8のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい。フェニルの任意の水素がフッ素で置き換えられたフェニルアルキルの例は、4−フルオロフェニルメチル、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルメチル、2−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)エチル、3−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)プロピル、2−(2−フルオロフェニル)プロピル、2−(4−フルオロフェニル)プロピルなどである。
ベンゼン環の任意の水素が塩素で置き換えられたフェニルアルキルの例は、4−クロロフェニルメチル、2−クロロフェニルメチル、2,6−ジクロロフェニルメチル、2,4−ジクロロフェニルメチル、2,3,6−トリクロロフェニルメチル、2,4,6−トリクロロフェニルメチル、2,4,5−トリクロロフェニルメチル、2,3,4,6−テトラクロロフェニルメチル、2,3,4,5,6−ペンタクロロフェニルメチル、2−(2−クロロフェニル)エチル、2−(4−クロロフェニル)エチル、2−(2,4,5−クロロフェニル)エチル、2−(2,3,6−クロロフェニル)エチル、3−(3−クロロフェニル)プロピル、3−(4−クロロフェニル)プロピル、3−(2,4,5−トリクロロフェニル)プロピル、3−(2,3,6−トリクロロフェニル)プロピル、4−(2−クロロフェニル)ブチル、4−(3−クロロフェニル)ブチル、4−(4−クロロフェニル)ブチル、4−(2,3,6−トリクロロフェニル)ブチル、4−(2,4,5−トリクロロフェニル)ブチル、1−(3−クロロフェニル)エチル、1−(4−クロロフェニル)エチル、2−(4−クロロフェニル)プロピル、2−(2−クロロフェニル)プロピル、1−(4−クロロフェニル)ブチルなどである。
フェニルの任意の水素が臭素で置き換えられたフェニルアルキルの例は、2−ブロモフェニルメチル、4−ブロモフェニルメチル、2,4−ジブロモフェニルメチル、2,4,6−トリブロモフェニルメチル、2,3,4,5−テトラブロモフェニルメチル、2,3,4,5,6−ペンタブロモフェニルメチル、2−(4−ブロモフェニル)エチル、3−(4−ブロモフェニル)プロピル、3−(3−ブロモフェニル)プロピル、4−(4−ブロモフェニル)ブチル、1−(4−ブロモフェニル)エチル、2−(2−ブロモフェニル)プロピル、2−(4−ブロモフェニル)プロピルなどである。
ベンゼン環の任意の水素が炭素数1〜8のアルキルで置き換えられたフェニルアルキルの例は、2−メチルフェニルメチル、3−メチルフェニルメチル、4−メチルフェニルメチル、4−ドデシルフェニルメチル、2,5−ジメチルフェニルメチル、2−(4−メチルフェニル)エチル、2−(3−メチルフェニル)エチル、2−(2,5ジメチルフェニル)エチル、2−(4−エチルフェニル)エチル、2−(3−エチルフェニル)エチル、1−(4−メチルフェニル)エチル、1−(3−メチルフェニル)エチル、1−(2−メチルフェニル)エチル、2−(4−メチルフェニル)プロピル、2−(2−メチルフェニル)プロピル、2−(4−エチルフェニル)プロピル、2−(2−エチルフェニル)プロピル、2−(2,3−ジメチルフェニル)プロピル、2−(2,5−ジメチルフェニル)プロピル、2−(3,5−ジメチルフェニル)プロピル、2−(2,4−ジメチルフェニル)プロピル、2−(3,4−ジメチルフェニル)プロピル、2−(2,5−ジメチルフ
ェニル)ブチル、4−(1−メチルエチル)フェニルメチル、2−(4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル)エチル、2−(4−(1−メチルエチル)フェニル)プロピル、2−(3−(1−メチルエチル)フェニル)プロピルなどである。
ベンゼン環の任意の水素が炭素数1〜8のアルキルで置き換えられたフェニルアルキルであって、このアルキルにおける水素がフッ素で置き換えられた場合の例は、3−トリフルオロメチルフェニルメチル、2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチル、2−(4−ノナフルオロブチルフェニル)エチル、2−(4−トリデカフルオロヘキシルフェニル)エチル、2−(4−ヘプタデカフルオロオクチルフェニル)エチル、1−(3−トリフルオロメチルフェニル)エチル、1−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチル、1−(4−ノナフルオロブチルフェニル)エチル、1−(4−トリデカフルオロヘキシルフェニル)エチル、1−(4−ヘプタデカフルオロオクチルフェニル)エチル、2−(4−ノナフルオロブチルフェニル)プロピル、1−メチル−1−(4−ノナフルオロブチルフェニル)エチル、2−(4−トリデカフルオロヘキシルフェニル)プロピル、1−メチル−1−(4−トリデカフルオロヘキシルフェニル)エチル、2−(4−ヘプタデカフルオロオクチルフェニル)プロピル、1−メチル−1−(4−ヘプタデカフルオロオクチルフェニル)エチルなどである。
ベンゼン環の任意の水素が炭素数1〜8のアルキルで置き換えられたフェニルアルキルであって、このアルキルにおける−CH2−が−CH=CH−で置き換えられた場合の例は、2−(4−エテニルフェニル)エチル、1−(4−エテニルフェニル)エチル、1−(2−(2−プロペニル)フェニル)エチルなどである。ベンゼン環の任意の水素が炭素数1〜8のアルキルで置き換えられたフェニルアルキルであって、このアルキルにおける−CH2−が−O−で置き換えられた場合の例は、4−メトキシフェニルメチル、3−メトキシフェニルメチル、4−エトキシフェニルメチル、2−(4−メトキシフェニル)エチル、3−(4−メトキシフェニル)プロピル、3−(2−メトキシフェニル)プロピル、3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピル、1−(4−メトキシフェニル)エチル、(3−メトキシメチルフェニル)エチル、3−(2−ノナデカフルオロデセニルオキシフェニル)プロピルなどである。
ベンゼン環の任意の水素が炭素数1〜8のアルキルで置き換えられたフェニルアルキルであって、このアルキルにおける−CH2−の1つがシクロアルキレンで置き換えられた場合の例は、もう1つの−CH2−が−O−で置き換えられた場合も含めて例示すると、シクロペンチルフェニルメチル、シクロペンチルオキシフェニルメチル、シクロヘキシルフェニルメチル、シクロヘキシルフェニルエチル、シクロヘキシルフェニルプロピル、シクロヘキシルオキシフェニルメチルなどである。ベンゼン環の任意の水素が炭素数1〜8のアルキルで置き換えられたフェニルアルキルであって、このアルキルにおける−CH2−の1つがフェニレンで置き換えられた場合の例は、もう1つの−CH2−が−O−で置き換えられた場合も含めて例示すると、2−(4−フェノキシフェニル)エチル、2−(4−フェノキシフェニル)プロピル、2−(2−フェノキシフェニル)プロピル、4−ビフェニリルメチル、3−ビフェニリルエチル、4−ビフェニリルエチル、4−ビフェニリルプロピル、2−(2−ビフェニリル)プロピル、2−(4−ビフェニリル)プロピルなどである。
ベンゼン環の少なくとも2つの水素が異なる基で置き換えられたフェニルアルキルの例は、3−(2,5−ジメトキシ−3,4,6−トリメチルフェニル)プロピル、3−クロロ−2−メチルフェニルメチル、4−クロロ−2−メチルフェニルメチル、5−クロロ−2−メチルフェニルメチル、6−クロロ−2−メチルフェニルメチル、2−クロロ−4−メチルフェニルメチル、3−クロロ−4−メチルフェニルメチル、2,3−ジクロロ−4−メチルフェニルメチル、2,5−ジクロロ−4−メチルフェニルメチル、3,5−ジク
ロロ−4−メチルフェニルメチル、2,3,5−トリクロロ−4−メチルフェニルメチル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−メチルフェニルメチル、2,3,4,6−テトラクロロ−5−メチルフェニルメチル、2,3,4,5−テトラクロロ−6−メチルフェニルメチル、4−クロロ−3,5−ジメチルフェニルメチル、2−クロロ−3,5−ジメチルフェニルメチル、2,4−ジクロロ−3,5−ジメチルフェニルメチル、2,6−ジクロロ−3,5−ジメチルフェニルメチル、2,4,6−トリクロロ−3,5−ジメチルフェニルメチル、3−ブロモ−2−メチルフェニルメチル、4−ブロモ−2−メチルフェニルメチル、5−ブロモ−2−メチルフェニルメチル、6−ブロモ−2−メチルフェニルメチル、3−ブロモ−4−メチルフェニルメチル、2,3−ジブロモ−4−メチルフェニルメチル、2,3,5−トリブロモ−4−メチルフェニルメチル、2,3,5,6−テトラブロモ−4−メチルフェニルメチルなどである。
そして、フェニルアルキルにおけるフェニルの最も好ましい例は、非置換のフェニル、並びに置換基としてフッ素、炭素数1〜4のアルキル、エテニルおよびメトキシの少なくとも1つを有するフェニルである。
アルキレンの−CH2−が−O−、−CH=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられたフェニルアルキルの例は、3−フェノキシプロピル、1−フェニルエテニル、2−フェニルエテニル、3−フェニル−2−プロペニル、4−フェニル−4−ペンテニル、13−フェニル−12−トリデセニル、フェニルシクロヘキシル、フェノキシシクロヘキシルなどである。ベンゼン環の水素がフッ素またはメチルで置き換えられたフェニルアルケニルの例は、4−フルオロフェニルエテニル、2,3−ジフルオロフェニルエテニル、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルエテニル、4−メチルフェニルエテニルなどである。
Rの更に好ましい例は、非置換のフェニル、ハロゲン化フェニル、少なくとも1つのメチルを有するフェニル、メトキシフェニル、ナフチル、フェニルメチル、フェニルエチル、フェニルブチル、2−フェニルプロピル、1−メチル−2−フェニルエチル、ペンタフルオロフェニルプロピル、4−エチルフェニルエチル、3−エチルフェニルエチル、4−(1,1−ジメチルエチル)フェニルエチル、4−エテニルフェニルエチル、1−(4−エテニルフェニル)エチル、4−メトキシフェニルプロピル、フェノキシプロピル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルである。Rの最も好ましい例は、非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルである。
そして、本発明においては、少なくとも2つのアルケニル含有基を有する化合物(1−0)または少なくとも2つのSi−H基を有する化合物(1−0)を用いて得られる重合体が好ましい。少なくとも2つのアルケニル含有基を有する化合物(1−0)は、式(1−1)で示される。
Figure 0005190667
式(1−1)におけるRは、式(1−0)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい基もRの場合と同じである。しかしながら、Rがアルケニル含有基であることは好ましくない。
そして、式(1−1)におけるY1は、式(a−1)または式(b−1)で示される基である。
Figure 0005190667
式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の少なくとも1つはアルケニル含有基である。X11の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である。アルケニル含有基ではないX11の好ましい例は塩素およびRと同様に定義される基であり、より好ましい例はRと同様に定義される基である。Rと同様に定義される基の中で更に好ましい基は、炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルであり、最も好ましい例は炭素数1〜4のアルキルおよび非置換のフェニルである。炭素数1〜4のアルキルとしてはメチルが最も好ましい。式(b−1)におけるZは単結合、−O−または−CH2−であり、Zのより好ましい例は−O−である。そして、本発明の効果をより十分に発揮するためには、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の1つのみがアルケニル含有基であることが好ましい。
−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基は、脂肪族系の基でも、芳香族系の環を有する基でも、脂環式の環を有する基でも、ケイ素原子を有する基でもよい。しかしながら、これらのいずれかの基とアルケニルまたはSi−Hとを同時に有する基は含まれない。
アルケニル含有基の例は、アルケニル、アルケニルオキシアルキル、アルケニルフェニル、アルケニルオキシフェニル、アルケニルフェニルアルキル、アルケニルオキシフェニルアルキル、アルケニルシクロアルキル、アルケニルオキシシクロアルキルなどである。これらの中で好ましい例は、炭素数2〜4のアルケニル、スチリル、ビニルオキシフェニル、アリルオキシフェニルなどである。そして、より好ましい例はビニル(−CH=CH2)、アリル(−CH2CH=CH2)およびスチリル(−CH=CHC65)であり、最も好ましい例はビニルである。
化合物(1−1)を用いるとき、重合反応の相手にSi−H基を少なくとも2つ有する化合物を選ぶことにより、ヒドロシリル化反応を利用して重合体とすることができる。得られる重合体の化学構造を枝分かれのない直線状にするためには、化合物(1−1)の反応の相手にSi−H基を2つ有する化合物を選ぶことが好ましい。このような化合物として、シルセスキオキサン誘導体またはシロキサンを有する化合物を選択することにより、耐熱性、耐候性などの優れた重合体を得ることができる。
化合物(1−1)の重合反応の相手として好ましい化合物の例は、化合物(1−2)、化合物(2−1)、化合物(3−1)、化合物(4−1)、化合物(5−1)、化合物(6−1)などである。化合物(1−2)は、化合物(1−0)がSi−H基を有する場合の化合物である。
Figure 0005190667
式(1−2)において、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。Y2は式(a−2)または式(b−2)で示される基である。式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つは水素であり、X12の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である。水素ではないX12の好ましい例は塩素およびRと同様に定義される基であり、より好ましい例はRと同様に定義される基である。Rと同様に定義される基の中で更に好ましい基は、炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルであり、最も好ましい例は炭素数1〜4のアルキルおよび非置換のフェニルである。炭素数1〜4のアルキルとしてはメチルが最も好ましい。式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH2−であり、Zのより好ましい例は−O−である。そして、本発明の効果をより十分に発揮するためには、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つのみが水素であることが好ましい。
化合物(2−1)はヒドロシラン誘導体である。
Figure 0005190667
式(2−1)において、R1は式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。R1のより好ましい例は、炭素数1〜8のアルキル、非置換
のフェニル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルであり、最も好ましい例は炭素数1〜4のアルキルおよび非置換のフェニルである。炭素数1〜4のアルキルとしてはメチルが最も好ましい。X21の少なくとも2つは水素であり、その2つが水素であることが好ましい。このとき、X21の残りはR1である。
化合物(3−1)は、線状に結合した構造を有するケイ素化合物である。
Figure 0005190667
式(3−1)において、R1は式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。R1のより好ましい例は、炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルであり、最も好ましい例は炭素数1〜4のアルキルおよび非置換のフェニルである。炭素数1〜4のアルキルとしてはメチルが最も好ましい。そしてLは、単結合、−O−、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である。
Figure 0005190667
式(3−1)は次のように展開される。
Figure 0005190667
式(3−1−1)〜式(3−1−7)において、R1は式(3−1)におけるR1と同じ意味を有し、その好ましい例も同様である。kは1〜4の整数であり、R2はR1と同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である。そして、化合物(3−1−1)〜化合物(3−1−7)のうち、化合物(3−1−7)が好ましい。この化合物を化合物(1−1)の相手として用いれば、柔軟な分子構造を有する重合体が得られる。
化合物(4−1)は、かご型構造のPSQ誘導体である。
Figure 0005190667
式(4−1)において、R2は式(2−1)におけるR1と同様に定義される基である。X21の少なくとも2つは水素であり、X21の2つのみが水素であることが好ましい。そして、これらが互いに離れた位置にあることがより好ましい。X21の残りは式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。eは0または1である。nは3〜30の整数である。好ましいnは4〜6である。
化合物(5−1)は、オクタシルセスキオキサンのかご型構造の1つの角が壊れた構造
を有するケイ素化合物である。
Figure 0005190667
式(5−1)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−1)におけるRと同様に定義される基である。X31の少なくとも2つは水素であり、X31の残りはR1である。Rの好ましい例は、式(1−1)におけるRの場合と同じである。R1の好ましい例は、式(2−1)におけるR1の場合と同じである。
化合物(6−1)は、オクタシルセスキオキサンのかご型構造の2つの角が壊れた構造を有するケイ素化合物である。
Figure 0005190667
式(6−1)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−1)におけるRと同様に定義される基である。X31の少なくとも2つは水素であり、X31の残りはR1である。Rの好ましい例は、式(1−1)におけるRの場合と同じである。R1の好ましい例は、式(2−1)におけるR1の場合と同じである。
次に、少なくとも2つのSi−Hを有する化合物(1−0)を用いる場合について説明する。このような化合物(1−0)は前記の化合物(1−2)である。
Figure 0005190667
式(1−2)におけるRは、式(1−0)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい基もRの場合と同じである。しかしながら、Rがアルケニル含有基であることは好ましくない。
そして、式(1−2)におけるY2は、式(a−2)または式(b−2)で示される基である。
Figure 0005190667
式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つは水素である。X12の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である。水素ではないX12の好ましい例は塩素およびRと同様に定義される基であり、より好ましい例はRと同様に定義される基である。Rと同様に定義される基の中で更に好ましい基は、炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルであり、最も好ましい例は炭素数1〜4のアルキルおよび非置換のフェニルである。炭素数1〜4のアルキルとしてはメチルが最も好ましい。式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH2−であり、Zのより好ましい例は−O−である。そして、本発明の効果をより十分に発揮するためには、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つのみが水素であることが好ましい。
−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基は、脂肪族系の基でも、芳香族系の環を有する基でも、脂環式の環を有する基でも、ケイ素原子を有する基でもよい。しかしながら、これらのいずれかの基とアルケニルまたはSi−Hとを同時に有する基は含まれない。
化合物(1−2)を用いるとき、重合反応の相手にアルケニル含有基を少なくとも2つ有する化合物または炭素−炭素三重結合を有する化合物を選ぶことにより、ヒドロシリル化反応を利用して重合体とすることができる。得られる重合体の化学構造を枝分かれのない直線状にするためには、化合物(1−2)の反応の相手にアルケニル含有基を2つ有する化合物または炭素−炭素三重結合を1つまたは2つ有する化合物を選ぶことが好ましい。このような化合物として、シルセスキオキサン誘導体またはシロキサンを有する化合物を選択することにより、耐熱性、耐候性などの優れた重合体を得ることができる。アルケニル含有基の例およびその好ましい例は前記の通りである。
化合物(1−2)の重合反応の相手として好ましい化合物の例は、化合物(2−2)、化合物(3−2)、化合物(4−2)、化合物(5−2)、化合物(6−2)、化合物(d−1)〜化合物(d−4)などである。
化合物(2−2)はヒドロシラン誘導体である。
Figure 0005190667
式(2−2)において、R1は式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。R1のより好ましい例は、炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルであり、最も好ましい例は炭素数1〜4のアルキルおよび非置換のフェニルである。炭素数1〜4のアルキルとしてはメチルが最も好ましい。X22の少なくとも2つはアルケニル含有基または炭素−炭素三重結合を有する基であり、その2つがアルケニル含有基または炭素−炭素三重結合含有基であることが好ましい。このとき、X22の残りはR1である。下記の化合物は、炭素−炭素三重結合を有する化合物の一例である。X22がアルケニル含有基であるとき、その例および好ましい例は前記の通りである。
Figure 0005190667
化合物(3−2)は、線状に結合した構造を有するケイ素化合物である。
Figure 0005190667
式(3−2)において、R1は式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。R1のより好ましい例は、炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルであり、最も好ましい例は炭素数1〜4のアルキルおよび非置換のフェニルである。炭素数1〜4のアルキルとしてはメチルが最も好ましい。そしてLは、単結合、−O−、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、1,4−フェニレン、4,4’−ジフェニレン、4,4’−オキシ−1,1’−ジフェニレン、または式(c)で示される基である。
Figure 0005190667
式(3−2)は次のように展開される。
Figure 0005190667
式(3−2−1)〜式(3−2−7)において、R1は式(3−2)におけるR1と同じ意味を有し、その好ましい例も同様である。kは1〜4の整数であり、R2はR1と同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である。そしてX22は、アルケニル含有基または炭素−炭素三重結合を有する基である。X22がアルケニル含有基であるとき、その例および好ましい例は前記の通りである。化合物(3−2−1)から化合物(3−2−7)のうち、化合物(3−2−7)が好ましい。この化合物を化合物(1−2)の相手として用いれば、柔軟な分子構造を有する重合体が得られる。
化合物(4−2)は、かご型構造のPSQ誘導体である。
Figure 0005190667
式(4−2)において、R2は式(2−2)におけるR1と同様に定義される基である。X22の少なくとも2つはアルケニル含有基または炭素−炭素三重結合を有する基であり、X22の2つのみがアルケニル含有基であることが好ましい。そして、2つのアルケニル含有基が互いに離れた位置にあることがより好ましい。アルケニル含有基の例および好ましい例は前記の通りである。X22の残りは式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、その好ましい例も同様である。eは0または1である。そして、nは3〜30の整数であり、好ましいnは4〜6である。
化合物(5−2)は、オクタシルセスキオキサンのかご型構造の1つの角が壊れた構造を有するケイ素化合物である。
Figure 0005190667
式(5−2)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−2)におけるRと同様に定義される基である。X32の少なくとも2つはアルケニル含有基または炭素−炭素三重結合であり、X32の残りはR1である。X32がアルケニル含有基であるとき、その例および好ましい例は前記の通りである。Rの好ましい例は、式(1−2)におけるRの場合と同じである。R1の好ましい例は、式(2−2)におけるR1の場合と同じである。
化合物(6−2)は、オクタシルセスキオキサンのかご型構造の2つの角が壊れた構造を有するケイ素化合物である。
Figure 0005190667
式(6−2)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−2)におけるRと同様に定義される基である。X32の少なくとも2つはアルケニル含有基または炭素−炭素三重結合であり、X32の残りはR1である。X32がアルケニル含有基であるとき、その例および好ましい例は前記の通りである。Rの好ましい例は、式(1−2)におけるRの場合と同じである。R1の好ましい例は、式(2−2)におけるR1の場合と同じである。
化合物(d−1)〜化合物(d−4)は、アルケニル基または炭素−炭素三重結合を有
する化合物のうち、上記のケイ素化合物以外の例である。
Figure 0005190667
式(d−1)〜式(d−4)のそれぞれにおいて、R3は炭素数1〜40のアルキルまたは任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよいフェニレンである;R4は炭素数1〜8のアルキルまたは任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよいフェニルである;この炭素数1〜40のアルキルおよび炭素数1〜8のアルキルのそれぞれにおいて、任意の−CH2−は−O−または−COO−で置き換えられてもよい。
これらの化合物の例を次に示す。下記の式において、k1は1〜12の整数である。
Figure 0005190667
ケイ素化合物以外であって、アルケニル基または炭素−炭素三重結合を有する化合物は、上記の化合物(d−1)〜化合物(d−4)に制限されない。例えば下記のような化合物でもよい。
Figure 0005190667
本発明で用いる化合物(1−1)および化合物(1−2)は、国際公開第03/024870号パンフレットに記載されている方法により製造することができる。化合物(4−1)および化合物(4−2)は、国際公開第03/004549号パンフレットに記載されている方法を参照して製造することができる。化合物(5−1)および化合物(5−2)は、特開2005-015738号公報に記載されている方法を参照して製造することができる。化合物(6−1)および化合物(6−2)は、国際公開第2004/024741号パンフレットに記載されている方法を参照して製造することができる。本発明で用いる化合物の一部は、化合物(1−0)
、化合物(6−1)および化合物(6−2)を除いて、ハイブリッド・プラスチック社などから入手することができる。
かご型PSQ重合体を得るためのヒドロシリル化重合に用いる溶剤は、反応の進行を阻害しないものであれば特に制限されない。好ましい溶剤は、ヘキサンやヘプタンなどの炭化水素系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤、ジエチルエーテル、テトラハイドロフラン(THF)、ジオキサンなどのエーテル系溶剤、塩化メチレン、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素系溶剤、酢酸エチルなどのエステル系溶剤などである。これらの溶剤は単独で使用しても、その複数を組み合わせて使用してもよい。これらの溶剤の中でも、芳香族炭化水素系溶剤、その中でもトルエンが最も好ましい。溶剤は必ずしも必要ではないが、使用する場合には溶剤に対する本発明の化合物の好ましい割合は、溶剤の重量に基づいて0.05〜80重量%である。より好ましい割合は30〜70重量%である。割合は、目的によって異なる。
ヒドロシリル化重合は室温で実施してもよい。重合を促進させるために加熱してもよい。重合による発熱または好ましくない重合等を制御するために冷却してもよい。ヒドロシリル化重合では、必要に応じて触媒を用いることができる。ヒドロシリル化触媒を添加することによって、重合をより容易に進行させることができる。好ましいヒドロシリル化触媒の例は、カルステッド(Karstedt)触媒、スパイヤー(Spier)触媒、ヘキサクロロプラチニック酸などであり、これらは一般的によく知られた触媒である。これらのヒドロシリル化触媒は、反応性が高いので少量添加すれば十分反応を進めることができる。その使用量は、触媒に含まれる遷移金属のヒドロシリル基に対する割合で、10-9〜1モル%である。好ましい添加割合は10-7〜10-3モル%である。10-9モル%は、重合を進行させることができ、容認できる時間内で終了させるために必要な添加割合の下限である。製造コストを低く抑えることを考慮すれば、この割合は1モル%以下である方がよい。
かご型構造の骨格を主鎖に導入することによって得られる重合体は、主鎖の動きが制限される等により剛直性が重合体に付与され、耐熱性や耐溶剤性が高くなると予測される。この効果をより大きく発現させるためには、化合物(1−0)の相手として、かご型構造を有する化合物を用いることが好ましい。好ましい組み合わせの1つの例は、化合物(1−2)、化合物(4−1)、化合物(5−1)および化合物(6−1)の少なくとも1つと化合物(1−1)との組み合わせである。好ましい組み合わせのもう1つの例は、化合物(4−2)、化合物(5−2)および化合物(6−2)の少なくとも1つと化合物(1−2)との組み合わせである。そして、化合物(1−1)と化合物(5−1)と(6−1)との組み合わせが特に好ましい。しかしながら、各反応成分の物性(分子鎖の長さ、硬さ、構成原子等)や反応条件等を調整することにより、重合体の柔軟性、透明性、誘電率、屈折率等を目的に応じて制御することも可能である。具体的に言えば、化合物(3−1)、化合物(3−2)、化合物(d−1)または化合物(d−2)を組み合わせて用いることにより、重合体の柔軟性を調製することができる。
なお、かご型PSQ重合体には、必要に応じて、初期の性状を損なわない範囲で重合体への他の成分、例えば、酸化防止剤、着色剤、充填剤等をブレンドして使用してもよい。
かご型構造の骨格を主鎖に導入することによって得られる重合体は、耐熱性などに優れるとともに、熱光学係数dn/dTが大きいため、光スイッチや光フィルターなどの光学素子材料として好適に使用することができる。
かご型PSQ重合体を素材とした光スイッチは、例えば、以下のようにして作製することができる。
まず、熱光学光スイッチにおける光分岐導波路に要求される条件に応じて、かご型PSQ重合体の屈折率調整を行い、コア・クラッド材として精密に制御された屈折率差を有す
る少なくとも2種のかご型PSQ重合体を準備する。屈折率差の大きさは導波すべき光のモードとコアの寸法に応じて決定される。本発明で用いられるかご型PSQ重合体の場合は、最終的に得られる光導波路薄膜の屈折率は、原料の組成、すなわちモノマー化合物の配合比で調整することが可能である。
まず、屈折率調整をしたクラッド材をシリコーンウェハ等の基板上に塗布し硬化させて下部クラッドを形成する。次いで、この下部クラッド上にコア材を塗布し硬化させる。続いて、コア上にエッチングマスクとなる層を形成し、フォトリソグラフィー等により導波路パターンに加工する。エッチングマスクとしては、有機フォトレジストまたは金属等が用いられる。さらに、コアを反応性イオンエッチングにより、例えば、図1に示されるようなY分岐型の光分岐導波路パターンに加工し、その上に上部クラッドを塗布し硬化させる。さらに、この光分岐導波路の入力導波路のクラッド上に金属薄膜をスパッタリングにて堆積し、フォトリソグラフィー等でパターニングしてヒーター電極を形成する。
また、かご型PSQ重合体を素材とした光フィルターは、例えば、以下のようにして作製することができる。
まず、かご型PSQ重合体の屈折率調整を行い、コア・クラッド材として精密に制御された屈折率差を有する少なくとも2種のかご型PSQ重合体を準備する。屈折率差の大きさはコアの寸法に応じて決定される。本発明で用いられるかご型PSQ重合体の場合、最終的に得られる光導波路薄膜の屈折率は、原料の組成、すなわちモノマー化合物の配合比で調整することが可能である。
まず、屈折率調整をしたクラッド材をシリコーンウェハ等の基板上に塗布し硬化させて下部クラッドを形成する。次いで、この下部クラッド上にコア材を塗布し硬化させる。続いて、コア上にエッチングマスクとなる層を形成し、フォトリソグラフィー等により、波長フィルターを構成する光導波路パターンに加工する。そのような光導波路パターンとしては、アレイ導波路格子のほか、非対称マッハ・ツェンダー干渉計等が挙げられる。エッチングマスクとしては、有機フォトレジストまたは金属等が用いられる。さらに、コアを反応性イオンエッチングにより所望の光導波路パターンに加工し、その上に上部クラッドを塗布し硬化させる。さらに温度調節器としてフィードバック回路を有するヒーターあるいはペルチエ素子等を具備させることにより、温度を変化させて透過波長を調節することが可能である。
実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって制限されない。
以下に実施例における試験方法を説明する。
(1)分子量の測定:GPCにより、数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)を測定した。
装置:日本分光株式会社製、JASCO GULLIVER 1500 (インテリジェント示差屈折率計 RI-1530)
測定条件;
・カラム:東ソー製カラムG4000HXL、G3000HXL、G2500HXLおよびG2000HXLの4本をこの順序に接続して使用。
・カラム温度:40℃
・展開溶剤:THF
・流量:1ml/min
・標準物質:分子量既知のポリスチレン
(2)重量減の測定
装置:セイコーインスツルメンツ株式会社、SSC/5200(TG/DTA220)
測定条件;
・昇温速度:10℃/min
(3)ガラス転移温度の測定
装置:DMA(UBM)DVE−V4 FTレオスペクトラー
測定条件;
・昇温速度:5℃/min
・周波数10Hz
(4)膜膨張の測定
装置:SEIKO TMA100
サンプル:フィルム厚み 100μm
大きさ3mm x 15mm
測定条件;
・温度:30℃〜300℃
・昇温速度:10℃/min
・測定荷重:0.5kg
(5)光学損失の測定(図6)
装置:ADVANTEST 光スペクトラムアナライザQ8381A
光源:ADVANTEST 白色光源TQ8111
測定条件;
・測定波長:0.9μm〜1.6μm
・入射ファイバ:マルチモードファイバ(コア径:50μmφ、GI型)
・受光ファイバ:マルチモードファイバ(コア径:50μmφ、GI型)
・測定温度:室温(25℃)
(6)透過率の測定(図7)
装置:島津製作所 紫外可視近赤外分光光度計UV−3600
<合成例1>
式(1−0)に該当する化合物(7)(12.1g)と式(6−1)に該当する化合物(8)(3.3g)と式(5−1)に該当する化合物(9)(3.8g)をトルエン(95.4g)に溶解し、固形分濃度を20重量%とした。この溶液を攪拌しながら80℃まで加熱した後、カルステッド触媒(7μl)を添加して同温度で100分攪拌した。これを室温まで冷却し、エバポレーターでトルエンを留去した後、減圧乾燥しフレーク状の重合体を得た。この重合体の分子量をGPCにより測定したところ、Mn=6300、Mw=52600であった。熱重量分析によると分解開始温度は315℃であった。この重合体をPSQ3001と名付けて以下の実験に使用した。
Figure 0005190667
<合成例2>
化合物(7)(12.1g)と化合物(8)(3.3g)と化合物(10)(3.8g)をトルエン(95.4g)に溶解し、固形分濃度を20重量%とした。この溶液を攪拌しながら80℃まで加熱した後、カルステッド触媒(7μl)を添加して同温度で100分攪拌した。これを室温まで冷却し、エバポレーターでトルエンを留去した後、減圧乾燥しフレーク状の重合体を得た。この重合体の分子量をGPCにより測定したところ、Mn=2670、Mw=6880であった。熱重量分析によると分解開始温度は360℃であった。この重合体をPSQ5002と名付けて以下の実験に使用した。
Figure 0005190667
<合成例3>
化合物(7)(12.1g)と化合物(8)(3.3g)と化合物(9)(3.8g)
をトルエン(95.4g)に溶解し、固形分濃度を20重量%とした。この溶液を攪拌しながら80℃まで加熱した後、カルステッド触媒(7μl)を添加して同温度で130分攪拌した。これを室温まで冷却し、エバポレーターでトルエンを留去した後、減圧乾燥しフレーク状の重合体を得た。この重合体の分子量をGPCにより測定したところ、Mn=8470、Mw=256000であった。この重合体をPSQ3001−2と名付けて以下の実験に使用した。
実施例1
<光学式薄膜物性測定装置による干渉スペクトルの測定>
合成例1で得られたPSQ3001(2g)を、2−アセトキシ−1−メトキシプロパンPGMEA(8g)に溶解させ20重量%溶液を得た。これをメンブランフィルターでろ過し、スピンコート(2000回転、30秒)によってシリコン基板上に塗布した。その後、真空乾燥して薄膜試料を作製した。
得られた薄膜の屈折率、膜厚、および熱光学係数(屈折率の温度変化)の値は、干渉スペクトルのシミュレーションによって算出した。干渉スペクトルの測定は図4に示されるような装置を使用した。また、光学顕微鏡、顕微鏡光ファイバーアダプター、分光器、加熱装置は以下の装置を使用した。
光学顕微鏡:OLYMPUS BX51M
顕微鏡光ファイバーアダプター:浜松ホトニクス A6399
冷却型マルチチャンネル分光器(CCD部 Andor DV 401-BV,分光器部 ORIEL MS257)
顕微鏡用加熱装置(ジャパンハイテック 10033)
光学顕微鏡からの反射光を、顕微鏡光ファイバーアダプターから冷却型マルチチャンネル分光器の光ファイバに導入し、薄膜のない基板(シリコン)を参照として干渉スペクトルの測定を行った。
干渉スペクトルからの薄膜の屈折率、膜厚、および熱光学係数の算出は、Urbanek ら(Surface and Interface Analysis, 2004, vol. 36, p1102-1105)と同様な手法によって行った。その解析においては、基板のシリコンの光学データが必要であり、これには以下の文献のデータを用いた。
(1)シリコンの屈折率および消衰係数の波長分散E.D.Palik "Handbook of Optical Constants of Solids" (Academic Press, 1985) p.555(2)シリコンの熱光学係数
Thermo-optic (TO) coefficient of c-SiG.E. Jellison.Jr. and H.H. Burke, J. Appl. Phys., 60(2), 841 (1986)Refractive index for c-Si is linear with temperature from 25 to 750℃
各温度で測定した干渉スペクトルから算出した膜厚の温度変化から、膜膨張係数を測定した。
PSQ3001の熱光学係数は、ガラス転移温度(Tg)を境に変曲点を生じた。Tg以前では−280ppm/Kであり、Tg後では−423ppm/Kであった。
PSQ3001の膜膨張係数もTgを境に変化した。Tg前では410ppm/K、Tg後では643ppm/Kである。
PSQ3001の光学損失の波長依存性を図6に示す。これによるとPSQ3001は可視〜近赤外域に渡って低損失であり、光通信で使う代表的な使用波長である1.3μm、1.55μmで低損失であることがわかる。
PSQ3001の波長と透過率との関係を図7に示す。これによるとPSQ3001は紫外、可視、赤外領域に渡って極めて透過性が高いことを示しており、光通信における光学材料として優れていることを示している。
実施例2
合成例1で得られたPSQ3001を、実施例1に記載の方法でシリコン基板上に製膜した後、250℃で1時間加熱処理を行った。得られた薄膜について、実施例1と同様に測定した。熱光学係数および膜膨張係数を表1に示す。なお、250℃での焼成工程を行うことで固相ヒドロシリル化反応が進行し、より高度に架橋された膜を得ることができる。
実施例3
合成例1で得られたPSQ3001を酢酸エチルに溶解し、活性炭を加えて1時間撹拌した。活性炭をろ別後、濃縮乾固し、活性炭処理PSQ3001を得た。このPSQを用いた以外は実施例1と同様に測定を行った。熱光学係数および膜膨張係数を表1に示す。なお、活性炭処理を行うことでヒドロシリル化触媒を吸着除去することができ、それによって架橋反応の更なる進行を防ぎ、重合時のポリマーの性状を維持することができる。
実施例4
実施例3で調製した活性炭処理PSQ3001を用い、実施例1に記載の方法で製膜した後、250℃で1時間加熱処理を行った。続いて実施例1と同様に測定を行なった。熱光学係数および膜膨張係数の変化を表1に示す。
実施例5
合成例2で得られたPSQ5002を用いた以外は、実施例1と同様に測定を行なった。熱光学係数および膜膨張係数の変化を表1に示す。
実施例6
合成例2で得られたPSQ5002を、実施例1に記載の方法で製膜した後、250℃で1時間加熱処理を行った。続いて実施例1と同様に測定し、得られた熱光学係数および膜膨張係数の変化を表1に示す。
実施例7
合成例3で得られたPSQ3001−2を用いた以外は、実施例1と同様に測定を行なった。熱光学係数および膜膨張係数の変化を表1に示す。
実施例8
合成例3で得られたPSQ3001−2を、実施例1に記載の方法で製膜した後、250℃で1時間加熱処理を行った。続いて実施例1と同様に測定し、得られた熱光学係数および膜膨張係数の変化を表1に示す。
Figure 0005190667
実施例9
PSQ3001、活性炭処理PSQ3001、PSQ3001−2およびPSQ5002のガラス転移温度(Tg)を表2に示す。
Figure 0005190667
実施例10
実施例1〜8で得られた各PSQの熱光学係数および膜膨張係数を、高温から低温へ降温して測定した以外は、実施例1と同様に行なった。その結果を表3に示す。
Figure 0005190667
実施例11
実施例1で用いたPSQ3001の20重量%PGMEA溶液をスピンコート法によりシリコン基板に種々の回転数で塗布を行い、250℃で1時間焼成後の膜厚を測定した。
2000回転/分では5.5μm、3000回転/分の場合は4.4μmの厚さの薄膜が得られた。
実施例12
実施例5で用いたPSQ5002の20重量%PGMEA溶液をスピンコート法によりシリコン基板に種々の回転数で塗布を行い、250℃で1時間焼成後の膜厚を測定した。2000回転/分では5.5μm、3000回転/分の場合は4.5μmの厚さの薄膜が得られた。
実施例13
実施例1で用いたPSQ3001の65重量%PGMEA溶液をスピンコート法によりシリコン基板に種々の回転数で塗布を行い、250℃で1時間焼成後の膜厚を測定した。1000回転/分では21.3μm、2000回転/分の場合は13.3μm、2500回転/分の場合は10.2μmの厚さの薄膜が得られた。
<合成例4>
攪拌器、滴下漏斗、温度計を具備した2リットル四つ口フラスコに化合物(11)315g、トルエン700mlを仕込んだ。攪拌して化合物(11)を溶解させた後、水700gを加えた。その後、1時間攪拌し、静置し水相を分離した。トルエン層を中和、水洗浄を行った後、エバポレーターでトルエンを留去した。さらに減圧乾燥しフレーク状の重合体を得た。この重合体の分子量をGPCにより測定したところ、Mn=1900、Mw=2500であった。この重合体をPSQ20073(化合物(12))と名付けて実施例と同様な実験に使用した。
Figure 0005190667
比較例1
合成例4で得られたPSQ20073を、PGMEAに20重量%溶解し、実施例1記載の方法で熱光学係数、膜膨張係数を測定したところ、250℃焼成なしでは、熱光学係数が−346ppm/K、膜膨張係数が512ppm/Kであった。250℃焼成後では熱光学係数が−212ppm/K、膜膨張係数が338ppm/Kであった。
上記表1および表3に示された本願発明のPSQは、Tg前後で熱光学係数等が大きく変化するのに対し、比較例のアモルファスPSQは変化が見られなかった。熱光学係数の変化をスイッチに使う場合、その変化は大きいほど温度差を大きく取らなくとも光スイッチングに必要な屈折率変化を誘導できることから、有利であると考えられる。すなわち、本
願発明のPSQは比較例のPSQと比べて光スイッチなどの光学素子に適していることを意味している。
比較例2
比較例1で用いたPSQ20073の20重量%PGMEA溶液をスピンコート法によりシリコン基板に種々の回転数で塗布を行い、250℃で1時間焼成後の膜厚を測定した。2000回転/分では1.5μm、3000回転/分の場合は1.1μmの厚さの薄膜が得られた。
比較例3
PSQ3001と5002(共に250℃,1時間焼成)、およびPMMAの屈折率温度依存性を比較した結果を図5に示す。PMMAの熱光学係数は−110ppm/Kであった。
本発明の光スイッチの透視斜視図。 本発明の光スイッチの平面図。 本発明の光スイッチの断面図。 実施例に使用した光学式薄膜物性測定装置の模式図。 各PSQとPMMAの屈折率の温度依存性を示す図。 PSQ3001の光学損失の波長依存性を示す図。 PSQ3001の波長と透過率との関係を示す図。
符号の説明
1・・・光スイッチ
2・・・入力導波路
3・・・出力導波路
4・・・ヒーター電極
5・・・クラッド
6・・・基板

Claims (19)

  1. 式(1−0)で示されるかご型シルセスキオキサン誘導体と、このかご型シルセスキオキサン誘導体に含まれる反応性の基と反応することができる基を有する化合物とを重合させて得られる重合体を素材とする光スイッチ
    Figure 0005190667
    式(1−0)において、Rは独立して、炭素数1〜40のアルキル、任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよい炭素数6〜40のアリール、またはアリールにおける任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよい炭素数7〜40のアリールアルキルであり、Yは式(a)または式(b)で示される基である。
    Figure 0005190667
    ここに、炭素数1〜40のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換え
    られてもよい;アリールの置換基である炭素数1〜20のアルキルにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−、シクロ
    アルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよい;アリールアルキルのアルキレンにおいて、任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく、任意の−CH2−は−O−、−C
    H=CH−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよい;式(a)および式(b)のそれぞれにおいて、Xは独立して水素、塩素、Rと同様に定義される基、または−CH=CH2、−C≡CH、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−
    ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを
    有する基であり、Xの少なくとも1つはこれらから選択される反応性の基である;そして、式(b)におけるZは、単結合、−O−または−CH2−である。
  2. 反応性の基がSiに結合した水素、Siに結合した塩素、または−CH=CH2、−C≡
    CH、−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NH−および−NH2のいずれかを有する基である、請求項1に記載
    光スイッチ
  3. Rが独立して炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、またはベンゼン環の任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルであり、式(a)および式(b)のそれぞれにおいて、Xの少なくとも1つがSiに結合した水素、Siに結合した塩素、並びに−CH=CH2、−C≡CH、−OH、−COOH、
    −COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NH−および−NH2のいずれかを有する基から選択される反応性の基であり、Xの残りがRと同
    様に定義される基であり、式(b)におけるZが−O−である、請求項1に記載の光スイッチ
  4. Rのすべてが炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、およびベンゼン環の任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルから選択される同一の基であり、式(a)および式(b)のそれぞれにおいて、Xの1つがSiに結合した水素、Siに結合した塩素、並びに−CH=CH2、−C≡CH、−OH、
    −COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH
    、−NH−および−NH2のいずれかを有する基から選択される反応性の基であり、Xの
    残りがRと同様に定義される基であり、式(b)におけるZが−O−である、請求項1に記載の光スイッチ
  5. Rのすべてが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、式(a)および式(b)のそれぞれにおいて、Xの1つがSiに結合した水素、Siに結合した塩素、並びに−CH=CH2、−C≡CH、−OH、−COOH、
    −COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NH−および−NH2のいずれかを有する基から選択される反応性の基であり、Xの残りがRと同
    様に定義される基であり、式(b)におけるZが−O−である、請求項1に記載の光スイッチ
  6. 式(1−1)で示されるかご型シルセスキオキサン誘導体と、式(1−2)で示されるかご型シルセスキオキサン誘導体、式(2−1)で示される化合物、式(3−1)で示される化合物、式(4−1)で示される化合物、式(5−1)で示される化合物および式(6−1)で示される化合物から選択される少なくとも1つの化合物とを重合させて得られる重合体を素材とする、請求項1に記載の光スイッチ
    Figure 0005190667
    式(1−1)において、Rは式(1−0)におけるRと同様に定義される基であり;Y1
    は式(a−1)または式(b−1)で示される基である。
    Figure 0005190667
    式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の少なくとも1つはアルケニル含有基であって、X11の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である;そして、式(b−1)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。
    Figure 0005190667
    式(1−2)において、Rは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;そして、Y2は式(a−2)または式(b−2)で示される基である。
    Figure 0005190667
    式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つは水素であって、X12の残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である;そして、式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。
    Figure 0005190667
    式(2−1)において、R1は式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、X21の少なくとも2つは水素であってその残りはR1である。
    Figure 0005190667
    式(3−1)において、R1は式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;L
    は単結合、−O−、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、1
    ,4−フェニレン、4,4'−ジフェニレン、4,4'−オキシ−1,1'−ジフェニレン
    、または式(c)で示される基である;そして式(c)において、R2はR1と同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である。
    Figure 0005190667
    式(4−1)において、R2は式(2−1)におけるR1と同様に定義される基である;X21の少なくとも2つは水素であって、その残りは式(1−1)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そしてnは3〜30の整数である。
    Figure 0005190667
    式(5−1)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−1)におけるRと同様に定義さ
    れる基である;X31の少なくとも2つは水素であって、その残りはR1である。
    Figure 0005190667
    式(6−1)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−1)におけるRと同様に定義さ
    れる基である;X31の少なくとも2つは水素であって、その残りはR1である。
  7. 式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の少なくとも1つがアルケニル含有基であってその残りが塩素または式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つが水素であってその残りが塩素または式(1−1)におけるRと同様に定義される基である、請求項6に記載の光スイッチ
  8. 式(1−1)におけるRが独立して、炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がハロゲン、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、またはベンゼン環の任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルであり、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の少なくとも1つがアルケニル含有基であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つが水素であってその残りが式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、そして式(b−1)および式(b−2)におけるZが−O−である、請求項6に記載の光スイッチ
  9. 式(1−1)におけるすべてのRが、炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、およびベンゼン環の任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルから選択される同一の基であり、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の1つがアルケニル含有基であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基であり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、そして式(b−1)および式(b−2)におけるZが−O−である、請求項6に記載の光スイッチ
  10. 式(1−1)におけるすべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の1つがアルケニル含有基であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(b−1)および式(b−2)におけるZが−O−であり、式(2−1)、式(3−1)、式(5−1)および式(6−1)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがR1であり、式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基である、請求項6に記載の光スイッチ
  11. 式(1−1)におけるすべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の1つが−CH=CH2、−CH2CH=CH2または−CH=CHC65であっ
    てその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(b−1)および式(b−2)におけるZが−O−であり、式(2−1)、式(3−1)、式(5−1)および式(6−1)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル
    であり、式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがR1であり、式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基である、請求項6に記載の光スイッチ
  12. 式(1−1)におけるすべてのRが非置換のフェニルであり、式(a−1)および式(b−1)のそれぞれにおいて、X11の1つが−CH=CH2、−CH2CH=CH2または−
    CH=CHC65であってその残りが炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり、式(2−1)、式(3−1)、式(5−1)および式(6−1)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり、式(2−1)において、X21の2つが水素であってその残りがR1であり、式(4−1)において、X21の2つが水素であってその残りが式(1−1)におけるRと同様に定義される基である、請求項6に記載の光スイッチ
  13. 式(1−2)で示されるかご型シルセスキオキサン誘導体と、式(2−2)で示される化合物、式(3−2)で示される化合物、式(4−2)で示される化合物、式(5−2)で示される化合物、式(6−2)で示される化合物、式(d−1)で示される化合物、式(d−2)で示される化合物、式(d−3)で示される化合物および式(d−4)で示される化合物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物とを重合させて得られる重合体を素材とする、請求項1に記載の光スイッチ
    Figure 0005190667
    式(1−2)において、Rは式(1−0)と同様に定義される基であり;Y2は式(a−
    2)または式(b−2)で示される基である。
    Figure 0005190667
    式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つは水素であって、その残りは独立して塩素、Rと同様に定義される基、または−OH、−COOH、−COO−、2−オキサプロパン−1,3−ジオイル、オキシラニル、オキシラニレン、オキセタニル、オキセタニレン、3,4−エポキシシクロヘキシル、−SH、−NH−、−NH2、−CNおよび−O−のいずれかを有する基である;そして、式(b−2)におけるZは単結合、−O−または−CH2−である。
    Figure 0005190667
    式(2−2)において、R1は式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニル含有基または炭素−炭素三重結合を有する基であって、
    その残りはR1である。
    Figure 0005190667
    式(3−2)において、R1は式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;X22はアルケニル含有基である;Lは単結合、−O−、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、1,4−フェニレン、4,4'−ジフェニレン、4,4'−オキシ−1,1'−ジフェニレン、または式(c)で示される基である;そして、式(c)
    において、R2はR1と同様に定義される基であり、mは1〜30の整数である。
    Figure 0005190667
    式(4−2)において、R2は式(2−2)におけるR1と同様に定義される基である;X22の少なくとも2つはアルケニル含有基であって、その残りは式(1−2)におけるRと同様に定義される基である;eは0または1である;そして、nは3〜30の整数である。
    Figure 0005190667
    式(5−2)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−2)におけるRと同様に定義さ
    れる基である;X32の少なくとも2つはアルケニル含有基であって、その残りはR1であ
    る。
    Figure 0005190667
    式(6−2)において、RおよびR1はそれぞれ式(1−2)におけるRと同様に定義さ
    れる基である;X32の少なくとも2つはアルケニル含有基であって、その残りはR1であ
    る。
    Figure 0005190667
    式(d−1)〜式(d−4)のそれぞれにおいて、R3は炭素数1〜40のアルキルまた
    は任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよいフェニレンである;R4は炭素数1〜8のアルキルまたは任意の水素がハロゲンまたは炭素数1〜
    4のアルキルで置き換えられてもよいフェニルである;この炭素数1〜40のアルキルおよび炭素数1〜8のアルキルのそれぞれにおいて、任意の−CH2−は−O−または−C
    OO−で置き換えられてもよい。
  14. 式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つが水素であってその残りが塩素または式(1−2)におけるRと同様に定義される基である、請求項13に記載の光スイッチ
  15. 式(1−2)におけるRが独立して、炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がハロゲン、メチルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、またはベンゼン環の任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルもしくはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルであり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の少なくとも1つが水素であってその残りが式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、そして式(b−2)におけるZが−O−である、請求項13に記載の光スイッチ
  16. 式(1−2)におけるすべてのRが、炭素数1〜8のアルキル、ナフチル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、およびベンゼン環の任意の水素がハロゲン、炭素数1〜4のアルキルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニルアルキルから選択される同一の基であり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、そして式(b−2)におけるZが−O−である、請求項13に記載の光スイッチ
  17. 式(1−2)におけるすべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(b−2)におけるZが−O−であり、式(2−2)、式(3−2)、式(5−2)および式(6−2)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル
    である、請求項13に記載の光スイッチ
  18. 式(1−2)におけるすべてのRが非置換のフェニル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルから選択される同一の基であり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、式(b−2)におけるZが−O−であり、式(2−2)、式(3−2)、式(5−2)および式(6−2)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜8のアルキル、非置換のフェニル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル
    であり、式(2−2)において、X22の2つが−CH=CH2、−CH2CH=CH2また
    は−CH=CHC65であってその残りがR1であり、式(3−2)におけるX22が−C
    H=CH2、−CH2CH=CH2または−CH=CHC65であり、式(4−2)におい
    て、X22の2つが−CH=CH2、−CH2CH=CH2または−CH=CHC65であっ
    てその残りが式(1−2)におけるRと同様に定義される基であり、式(5−2)および式(6−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも2つが−CH=CH2、−CH2CH=CH2または−CH=CHC65であってその残りがR1である、請求項13に記載の光スイッチ
  19. 式(1−2)におけるすべてのRが非置換のフェニルであり、式(a−2)および式(b−2)のそれぞれにおいて、X12の1つが水素であってその残りが炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり、式(b−2)におけるZが−O−であり、式(2−2)、式(3−2)、式(5−2)および式(6−2)のそれぞれにおいて、R1が炭素数1〜4のアルキルまたは非置換のフェニルであり、式(2−2)において、X22の2つが−CH=CH2、−CH2CH=CH2または−CH=CHC65であってその残りがR1であり、式(3−2)におけるX22が−CH=CH2、−CH2CH=CH2または−CH=
    CHC65であり、式(4−2)において、X22の2つが−CH=CH2、−CH2CH=CH2または−CH=CHC65であってその残りが非置換のフェニルであり、式(5−
    2)および式(6−2)のそれぞれにおいて、X32の少なくとも2つが−CH=CH2
    −CH2CH=CH2または−CH=CHC65であってその残りがR1である、請求項1
    3に記載の光スイッチ
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