JP4459071B2 - 免震装置 - Google Patents

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本発明は、免震装置に関し、詳細には、積層ゴム本体に樹脂材料で形成された被覆材により被覆された金属製のプラグが挿入された耐久性に優れた免震装置に関する。
免震装置においては、振動を減衰させるために、ゴム板と鋼板とを厚み方向に交互に積層した積層ゴム本体内に、鉛の柱を挿入しているものがある(例えば、特許文献1参照)。このような免震装置では、積層ゴム本体がせん断変形するときに、鉛の柱が塑性変形することで振動のエネルギーを吸収している。
このような免震装置において、弾性材料や鉛柱体の疲労、破損を回避し、耐久性を向上させるために、両者の体積の関係を規定したり(例えば、特許文献2参照。)、或いは、両者の剪断面総面積の関係を規定する技術(例えば、特許文献3参照。)が提案されている。この方法によれば、鉛の柱が積層ゴム本体内に食い込み、ゴム板部分では凸状、後半部分では凹状に変形する。この態様では、鉛柱体の側面に積層ゴムにおける鋼板が直接接触することになり、振動時における鋼板と接触する部分のみの塑性変形が著しく、このような局所的な疲労への抑制が十分なされていないという問題があった。さらに、免震構造体のメインテナンス、或いは、使用後の廃棄時において鉛の柱と積層ゴム本体とを分離することが困難となり、再使用不能となったり、廃棄処分時において、積層ゴム本体を切断して鉛の柱を分離する等の大掛かりな分離処理が必要になっていた。
特開昭52−49609号公報 特開平9−105440号公報 特開平9−105441号公報
上記事実を考慮してなされた本発明の目的は、免震ゴムの変形による免震効果を妨げることなく、振動エネルギーの吸収に有用な金属製プラグの疲労、破損が効果的に抑制され、耐久性に優れるとともに、積層ゴム本体に金属プラグを容易に着脱することができる免震装置を提供することにある。
本発明者らは検討の結果、積層ゴム本体に挿入される金属プラグを形状追従性と剪断特性に優れた樹脂材料からなる被覆材で被覆することにより、前記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成した。即ち、本発明の構成は以下に示すとおりである。
<1> ゴムと金属板とが交互に積層された積層ゴム本体と、前記積層ゴム本体に形成された貫通孔の内部に挿入された金属製のプラグと、前記プラグと前記積層ゴム本体との間に配設された樹脂材料で形成された被覆材とを有し、該被覆材を形成する樹脂材料が、(A)ポリエチレンテレフタレート100質量部に対して、(B)ポリオレフィン系樹脂25〜55質量部と、(C)少なくとも1個のビニル芳香族化合物重合体からなるブロック及び少なくとも1個の共役ジエン化合物重合体からなるブロックを有するブロック共重合体2〜80質量部と、(D)エポキシ基含有オレフィン共重合体とビニル系(共)重合体をグラフト共重合せしめたグラフト共重合体1〜50質量部とを混合してなる樹脂材料であることを特徴とする免震装置。
<2> 前記樹脂材料における(C)少なくとも1個のビニル芳香族化合物重合体からなるブロック及び少なくとも1個の共役ジエン化合物重合体からなるブロックを有するブロック共重合体の配合量が5〜30質量部であることを特徴とする<1>に記載の免震装置。
<3> 前記樹脂材料における(D)エポキシ基含有オレフィン共重合体とビニル系(共)重合体をグラフト共重合せしめたグラフト共重合体の配合量が2〜20質量%であることを特徴とする<1>又は<2>に記載の免震装置。
<4> 前記樹脂材料に含まれる(B)ポリオレフィン系樹脂がポリエチレン系樹脂であることを特徴とする<1>乃至<3>のいずれかに記載の免震装置。
<5> 前記樹脂材料に含まれる(C)少なくとも1個のビニル芳香族化合物重合体からなるブロック及び少なくとも1個の共役ジエン化合物重合体からなるブロックを有するブロック共重合体が、ブロック共重合体の共役ジエン化合物重合体の不飽和結合の少なくとも一部が水素添加されているブロック共重合体であることを特徴とする<1>乃至<4>のいずれかに記載の免震装置。
<6> 前記樹脂材料に含まれる(C)少なくとも1個のビニル芳香族化合物重合体からなるブロック及び少なくとも1個の共役ジエン化合物重合体からなるブロックを有するブロック共重合体が、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)、及び、スチレン−エチレン−プロピレンブロック共重合体(SEP)からなる群より選択される1種又は2種以上であることを特徴とする<1>乃至<5>のいずれかに記載の免震装置。
<7> 前記樹脂材料が、前記積層ゴム本体に対して剥離性を有しており、前記積層ゴム本体からのプラグの抜き取り時に前記プラグに対する押圧によって前記プラグと共に前記積層ゴム本体から樹脂材料で形成された被覆材が離脱可能であることを特徴とする<1>乃至<6>のいずれかに記載の免震装置。
本発明の免震装置では、形状追随性と剪断特性に優れた樹脂材料により形成された被覆材により金属プラグが被覆されているために、使用時には、金属プラグに対する積層ゴム本体、特に剛性の高い鋼板の端部により直接圧着されることがないため、金属プラグの疲労や局所的な応力集中に起因する破損が効果的に抑制されるとともに、積層ゴムへの金属プラグの着脱を容易に行うことができ、鋼板による凹凸変形を受けにくいために、この免震装置を長期間使用した後においても、積層ゴム本体から容易に金属プラグを抜き取ることができるという利点を有する。
本発明の好ましい態様では、前記請求項2乃至請求項6に記載されるように、PETと併用される他の共重合体との配合バランスや組成を最適化することにより、形状追従性と破断特性とに優れた樹脂材料により成形された被覆材で金属プラグが保護されるため、被覆材の破断により金属プラグの保護効果が損なわれることなく、耐久性に優れた免震装置が得られる。また、このような樹脂材料は、フッ素などの有害なガスの発生を引き起こす素材を含まないことから、廃棄時における環境への影響も最小とすることができる。
本発明の免震装置は、被覆材を構成する材料が樹脂材料であって、プラグの材質に比べて圧着された積層ゴム本体との間の摩擦係数が小さいので、金属プラグの着脱が、従来に比べて容易となる。また、樹脂材料を構成する各配合原料は汎用の樹脂やエラストマー材料であり、以下に詳述するようにリサイクル回収品などの再生材料を使用することも可能であるため、コスト的にも有利であるという利点をも有する。
本発明によれば、免震ゴムの変形による免震効果を妨げることなく、振動エネルギーの吸収に有用な金属製プラグの疲労、破損が効果的に抑制され、耐久性に優れるとともに、積層ゴム本体に金属プラグを容易に着脱することができる免震装置を提供することができる。
本発明における免震装置の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1には、本発明の第1の実施形態に係る免震装置10が示されている。この免震装置10は、ビル等の比較的大きい建物に適用され、ばね機能と減衰機能とを併せ持つ。免震装置10は、積層ゴム本体12を備えている。積層ゴム本体12は、円柱状とされ、円形の中心部には、厚み方向(矢印B方向)に円柱状に貫通した通孔12Hが形成されている。積層ゴム本体12の環状部分は、複数枚の円盤状の金属板(薄鋼板)14と、同じく複数枚の円盤状のゴム16とを厚み方向(矢印B方向)に交互に積層した積層体とされている。金属板14とゴム16とは、加硫接着により強固に一体化されている。このように、ゴム16だけでなく、金属板14を使用してこれらを交互に積層したことで、鉛直方向(矢印C方向)の荷重に対しては所定の剛性を有し、水平方向(矢印E方向)の荷重に対してはばね機能を発揮すると共に十分な変形量を確保することが可能になっている。
金属板14の外径は、積層ゴム本体12の外径よりも小さくされており、金属板14の外縁には、円筒状に被覆ゴム18が配置されている。この被覆ゴム18によって金属板14が覆われており、金属板14の劣化が防止されている。
積層ゴム本体12の厚み方向(矢印B方向)の両端側には、取付プレート20、22が固着されている。取付プレート20、22は、肉厚の円環状の鋼板からなり、積層ゴム本体12の通孔12Hに連続する中央孔21、23が貫通して形成されている。中央孔21、23には、通孔12Hの延長部を構成する小円孔部21H、23Hが形成され、この小円孔部21H、23Hは、通孔12Hと同径とされている。下側中央孔21の下部及び上側中央孔23の上部には、小円孔部21H、23Hよりも大径の大円孔部21G、23Gが形成されている。小円孔部21H、23Hと大円孔部21G、23Gとの間は、リング状の段差部21F、23Fとされている。取付プレート20、22はそれぞれ、地盤に設置される建物基礎(図示省略)及び免震装置10上に設置される建物本体(図示省略)に固定される。この状態で、地盤(及び建物基礎)と建物本体とが水平方向に相対移動すると、この相対移動の振動エネルギーが、積層ゴム本体12のせん断変形によって一部が吸収されるようになっている。
積層ゴム本体12の通孔12Hの内部には、外周部を厚み1mmの被覆材24で被覆された円柱状の鉛プラグ26(コア)が圧入されている。減衰材としての鉛プラグ26には、純鉛又は鉛合金が適用される。ここで、本実施例の鉛プラグ26は、引張降伏応力が15MPa前後、破断伸びが50%前後の機械的性質をもつ。このように、鉛プラグ26は、延性が高く、容易に塑性変形する。このため、鉛プラグ26は、積層ゴム本体12がせん断変形するときに塑性変形し、ダンパとして機能するものである。なお、鉛は、繰返し変形が可能という特性を有するため、免震用のダンパとして非常に優れた材料である。
被覆材24は、円筒状とされている。ここで、被覆材24を形成する樹脂材料について、詳細に述べる。
被覆材に用いられる樹脂材料は、ある程度の剛性は必要であるが降伏応力が低く、かつ、延性があって形状追従性に優れるとともに、塑性変形後も破壊しにくい破断特性に優れた可撓性の樹脂材料が用いられる。
被覆材24を形成する樹脂材料は、鉛プラグ26の引張降伏応力の値に近く、鉛プラグ26の減衰機能が損なわれない特性を有し、振動に対する鉛プラグ26の減衰機能を十分に発揮させうるものが好ましい。このような被覆材24は、鉛プラグ26に対する被覆状態を維持しながら、地震時等において積層ゴム本体12にせん断力を作用させた場合に鉛プラグ26にせん断力を伝えると共に、鉛プラグ26の塑性変形に追従する可撓性を備える。また、被覆材24が地震時等に破断されないようにするため、被覆材24は、破断伸びが50%以上のものが良い。
本発明に用いられる被覆材24を形成する樹脂材料は、(A)ポリエチレンテレフタレート(以下、適宜、(A)PETと表記する)100質量部に対して、(B)ポリオレフィン系樹脂25〜55質量部と、(C)少なくとも1個のビニル芳香族化合物重合体からなるブロック及び少なくとも1個の共役ジエン化合物重合体からなるブロックを有するブロック共重合体(以下、適宜、(C)特定ブロック共重合体と表記する)2〜80質量部と、(D)エポキシ基含有オレフィン共重合体とビニル系(共)重合体をグラフト共重合せしめたグラフト共重合体(以下、適宜、(D)特定グラフト共重合体と表記する)1〜50質量部とを混合してなる樹脂材料である。
以下、前記樹脂材料に含まれる各種材料について詳細に説明する。
本発明に係る樹脂材料に使用される(A)PETとしては、公知のPET樹脂を適宜選択して用いることができる。即ち、以下に述べる他の材料との混合に支障がなく、且つ、混合物である樹脂材料が被覆材の成形に適する物性を有するものであれば、分子量や分岐度は任意であり、また、化学的修飾されたPET、例えば、PET粉末をコロナ放電処理してなる材料などを用いてもよい。
なお、(A)PETは、廃棄PET製品の粉砕品、例えば、廃棄物として回収されたPET製品のボトル、シートや、これらの成形品の成形時に排出される成形屑や繊維屑、或いは不良品、市場からの返品などを適当な大きさに粉砕したものを用いることも可能である。
(A)PETは1種を単独で用いても良く、分子量や分岐度、化学的修飾が異なるものを2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明に用いられる(B)ポリオレフィン系樹脂には特に制限はなく、エチレン、プロピレン、ブテン−1,3−メチルブテン−1,4−メチルペンテン−1、オクテン−1などのα−オレフィンの単独重合体やこれらの共重合体、不飽和有機カルボン酸又はその誘導体で変性されたポリオレフィン、又はこれらと他の共重合可能な不飽和単量体との共重合体などを使用することができる。
具体例としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度又は高密度ポリエチレン(HDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体などのポリエチレン系樹脂;ポリプロピレン単独重合体、マレイン酸などの不飽和有機カルボン酸又はその誘導体で変性されたポリプロピレン、プロピレン−エチレンブロック共重合体やランダム共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体などのポリプロピレン系樹脂;ポリブテン−1、ポリペンテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1などが挙げられる。
(B)ポリオレフィン系樹脂は1種を単独で用いても良く、2種以上を組み合わせて用いても良い。
本発明においては、これらの中で、特にHDPEやLLDPE等のポリエチレン系樹脂が好適に使用できる。ポリエチレン系樹脂には特に制限はなく、広範囲の分子量のものを使用できるが、押出溶融粘度の観点から、JIS−K7210で規定される190℃及び2.16kgf荷重におけるメルトフローレート(MFR)が、0.01〜10g/10分のものが好ましく、0.01〜5g/10分のものがさらに好ましい。
(B)ポリオレフィン系樹脂としては、上記ポリエチレン系樹脂の成形製品や成形屑等の粉砕品又はそれらを溶融混練して得られるリペレットも好適に使用することができる。また、ポリオレフィン系樹脂は、エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴム、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン系化合物共重合体ゴム(例えばEPDMなど)、エチレン−芳香族モノビニル化合物、共役ジエン系化合物共重合体ゴム、これらの水素添加物などのゴム類を含有していてもよい。
(B)ポリオレフィン系樹脂は、樹脂材料に溶融粘度を付与し、また、後述する(C)特定ブロック共重合体を(A)PET樹脂中に粒状分散させる仲介物質として必要な成分であるが、その配合量は、(A)PET100質量部に対し、25〜55質量部配合することを要し、好ましくは25〜45質量部、さらに好ましくは30〜35質量部の範囲で配合される。(B)成分の配合量が25質量部未満であると、高温時の伸張流動性が高くなる傾向が見られ、被覆材の厚みを厚くするような成形を行う場合の、押出成形性が低下する懸念がある。また、配合量が55質量部よりも多くなると、得られる高分子組成物の曲げ強度や弾性率等の機械強度が低下するため、好ましくない。
(C)特定ブロック共重合体は、前記の如く、少なくとも1個のビニル芳香族化合物の重合体からなるブロックと少なくとも1個の共役ジエンの重合体からなるブロックを有するもので、好ましくは、共役ジエン化合物重合体ブロックの少なくとも一部が水素添加されているブロック共重含体である。
(C)特定ブロック共重合体の構成単位であるビニル芳香族化合物としては、芳香族部が単環でも多環でもよく、例えばスチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレン等の1種又は2種以上を挙げることができ、中でもスチレン及び/又はα−メチルスチレンが好ましい。
一方、他方の構成単位である共役ジエン化合物としては、例えば1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(通称、イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等の1種又は2種以上を挙げることができ、これらの中でも1,3−ブタジエン、イソプレン及びこれ等の組み合わせが好ましい。前記ブロックにおけるミクロ構造は任意に選ぶことができ、例えばポリブタジエンブロックにおいては、1,2−ビニル結合含有量が好ましくは20〜50質量%、更に好ましくは25〜40質量%である。
(C)特定ブロック共重合体におけるビニル芳香族化合物重合体ブロックと共役ジエン化合物重合体ブロックとの結合形態は特に限定されず、直鎖状、分岐状、放射状、又はそれらの2つ以上が組み合わさった結合形態のいずれであっても良いが、これらの中でも直鎖状の結合形態が好ましい。ブロック共重合体の例としては、ビニル芳香族化合物重合体ブロックをXで、共役ジエン化合物重合体ブロックをYで表したときに、X(YX)m、(XY)n又はY(XY)p(ここでm、n及びpは1以上の整数である)で示される結合形態を有するブロック共重合体を挙げることができる。その中でも、2個以上のビニル芳香族化合物重合体ブロックXと1個以上の共役ジエン化合物重合体ブロックYが直鎖状に結合したブロック共重合体、特にX−Y−X型のトリブロック共重合体を用いるのが好ましい。
上記したブロックYにおいては、共役ジエン化合物に基づく残留不飽和結合の水素添加による飽和は特に必要ではないが、加熱溶融時の熱安定性や成形加工品の耐熱性、耐候性低下防止の観点から、その少なくとも一部が水素添加されたものが好ましい。特に、不飽和結合の50%以上、好ましくは80%以上が水素添加され、共役ジエン化合物を主体とする重合ブロックを形態的にオレフィン性化合物重合体ブロックに変換させたものを好適に使用することができる。
(C)特定ブロック共重合体としては、具体的には、例えば部分水添スチレン−ブタジエンブロック共重合体、部分水添スチレン−イソプレンブロック共重合体、水添スチレン−イソプレンブロック共重合体(SEP:スチレン−エチレン−プロピレンブロック共重合体)、水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS:スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体)、水添スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SEPS:スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体)等が挙げられ、これらの中でもSEBSやSEPS等の直鎖状のX−Y−X型結合形熊のブロック共重合体が最も好ましい。また、ビニル芳香族化合物又は共役ジエン化合物に基づく残留不飽和結合の水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基等の官能基を有する化合物又はそれらの誘導体で変性されたブロック共重合体であっても良い。
(C)特定ブロック共重合体においては、全構造単位に対して、ビニル芳香族化合物に由来する構造単位の含有量が10〜60質量%(共役ジエンに由来する構造単位の含有量が90〜40質量%)であることが好ましく、15〜40質量%(同85〜60質量%)であることが更に好ましい。この好ましい範囲を逸脱すると、本発明の高分子組成物のモルフォロジーが不安定化し耐衝撃性が低下するおそれがある。
(C)特定ブロック共重合体の数平均分子量は、小さすぎるとブロック共重合体自体の破断時の強度、伸度等の機械的性質が低下し、高分子組成物の強度を低下させるおそれがあり、また大きすぎると加工性が悪くなり、十分な性能を有する高分子組成物が得られないおそれがあるので、数平均分子量は30,000〜500,000の範囲にあるのが好ましく、更に好ましくは50,000〜300,000の範囲である。
これら(C)特定ブロック共重合体の製造方法としては上記した構造を有するものであれば、どのような製造方法で得られるものであっても良い。(C)特定ブロック共重合体は、樹脂材料中に1種のみ配合されてもよく、2種以上を併用してもよい。
(C)特定ブロック共重合体は、被覆材を形成する樹脂材料に耐衝撃性を付与するために有用であり、そのような観点から、配合量は(A)PET100質量部に対して2〜80質量部であることを要し、好ましくは5〜30質量部の範囲で配合される。配合量が少な過ぎると、得られる樹脂材料の耐衝撃強度が低下する傾向にあり、逆に多過ぎると、樹脂材料が柔軟化し、機械的強度、耐熱性などが低下する傾向になるため、上記範囲の配合量を選択すべきである。
(D)特定グラフト共重合体は、エポキシ基含有オレフィン共重合体とビニル系(共)重合体をグラフト共重合せしめたグラフト共重合体である。ここで用いられる(D)特定グラフト共重合体を構成するエポキシ基含有オレフィン共重合体には、特に制限はなく、公知のものを使用することができる。
例えば、高圧ラジカル重合によるオレフィンと不飽和グリシジル基含有単量体との二元共重合体及び更に他の不飽和単量体が加わった三元又は多元の共重合体が挙げられる。
この共重合体において、オレフィンとしては特にエチレンが好ましく、エチレン60〜99.5質量%、グリシジル基含有単量体0.5〜40質量%、他の不飽和単量体0〜39.5質量%という構成であることが好ましい。
多元共重合体を構成する不飽和グリシジル基含有単量体としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸モノグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸モノグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸ジグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸トリグリシジルエステル、α−クロロアリル、マレイン酸、クロトン酸、フマル酸等のグリシジルエステル類又はビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジルオキシエチルビニルエーテル、スチレン−p−グリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類、p−グリシジルスチレン等が挙げられるが、特に好ましいものとしては、メタクリル酸グリシジル、アクリルグリシジルエーテルを挙げることができる。
前記多元共重合体を構成しうる他の不飽和単量体としては、オレフィン類、ビニルエステル類α,β−エチレン性不飽和カルボン酸及びその誘導体から選ばれた少なくとも1種の単量体が挙げられ、具体的にはプロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等のオレフィン類、スチレン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルベンゾエート等のビニルエステル類、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸又はメタクリル酸のメチル−、エチル−、プロピル−、ブチル−、2−エチルヘキシル−、シクロヘキシル−、ドデシル−、オクタデシル−等のエステル類、マレイン酸、マレイン酸無水物、イタコン酸、フマル駿、マレイン酸モノ及びジ−エステル、塩化ビニル、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類及びアクリル酸アミド系化合物が挙げられ、これらの中でアクリル酸エステルが特に好ましい。
上記エポキシ基含有オレフィン共重合体の具体例としては、エチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−一酸化炭素−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−アクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−アクリル酸グリシジル共重合体などが挙げられる。これらの中でもエチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体が好ましい。これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用してもよい。
その他の好ましいエポキシ基含有オレフィン共重合体としては、従来のオレフィン単独重合体又は共重合体に不飽和グリシジル基含有単量体を付加反応させた変性体を挙げることができる。この場合のオレフィン単独重合体又は共重合体としては、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1等の単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−4−メチルペンテン−1共重合体、エチレン−オクテン−1共重合体等のエチレンを主成分とする他のα−オレフィンとの共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体等のプロピレンを主成分とする他のα−オレフィンとの共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレンとアクリル酸もしくはメタクリル酸のメチル−、エチル−、プロピル−、イソプロピル−、ブチル−等のエステルとの共重合体、エチレン−マレイン酸共重合体、更にはエチレン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン−共重合ゴム等のゴム状共重合体も挙げることができる。
一方、(D)特定グラフト共重合体を構成するビニル系(共)重合体(即ち、ビニル系重合体又はビニル系共重合体)としては、具体的には、スチレン、核置換スチレン、例えばメチルスチレン、ジメチルステレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、クロルスチレン、α−置換スチレン、例えば、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン等のビニル芳香族単量体;アクリル酸若しくはメタクリル酸の炭素数1〜7のアルキルエステル、例えば(メタ)アクリル酸(即ち、アクリル酸又はメタクリル酸)のメチル−、エチル−、プロピル−、イソプロピル−、ブチル−等の(メタ)アクリル酸エステル単量体;アクリロニトリル若しくはメタクリロニトリル等の(メタ)アクリロニトリル単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル単量体;アクリルアミド、メタクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド単量体;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸及びそのアミド、イミド、エステル、無水物等の誘導体;などから選択されるビニル単量体の1種又は2種以上を(共)重合して得られた(共)重合体が挙げられる。
前記(共)重合体を構成する単量体のなかでも、ビニル芳香族単量体、(メタ)アクリル酸エステル単量体、(メタ)アクリロニトリル単量体及びビニルエステル単量体が好ましく使用され、ビニル芳香族単量体が最も好ましく用いられる。これらの単量体から構成される(共)重合体の数平均分子量は10〜15000、好ましくは50〜10000である。数平均分子量が10未満であると、樹脂材料の耐熱性が低下する傾向にあり、また数平均分子量が15000を超えると、成形性が低下する傾向にあり、いずれも好ましくない。
(D)特定グラフト共重合体を製造する際のグラフト化法は、一般によく知られている連鎖移動法、電離性放射線照射法等のいずれの方法を用いることもできる。
(D)特定グラフト共重合体は、エポキシ基含有オレフィン共重合体が10〜90質量%、好ましくは20〜80質量%で、且つ、ビニル系(共)重合体が90〜10質量%、好ましくは80〜20質量%で構成されることが好ましい。エポキシ基含有オレフィン共重合体が10質量%未満であると、溶融粘度の増粘効果が不十分となり、また、エポキシ基含有オレフィン共重合体が90質量%を超えると、前記した併用成分である(C)特定ブロック共重合体との親和性が低下し、ゲル化物が生じやすくなる。
前記(D)特定グラフト共重合体は、ベースとなる(A)PET樹脂の粘度向上作用と、(A)PET樹脂中への(B)ポリオレフィン系樹脂分散の安定化及び(B)ポリオレフィン系樹脂中への(C)特定ブロック共重合体の分散安定化のために配合されるものであり、その配含量は、(A)PET樹脂100質量部に対して、1〜50質量部であることを要し、好ましくは2〜20質量部の範囲である。(D)特定グラフト共重合体の配合量が少な過ぎると、溶融粘度が不十分となり、多過ぎると機械物性や耐熱性が低下するためいずれも好ましくない。
被覆材を成形するための樹脂材料は、好ましくは次のような方法で製造される。
即ち、上記(A)〜(D)成分の所定量を後述の混練装置を用いて(B)ポリオレフィン系樹脂の融点以上であって、(A)PET樹脂の融点未満の温度で混練する。ここで融点とは、それぞれの成分の示差走査熱量計(DSC)による昇温測定時に発現する結晶融解吸熱ピークの終点温度のことをいう。混練温度が(B)ポリオレフィン系樹脂の融点未満では(D)特定グラフト共重合体の反応効率が低下し、(A)PET中への(B)ポリオレフィン系樹脂及び(C)特定ブロック共重合体の分散性が悪くなるので好ましくない。混練温度を(A)PETの融点以上とした場合、PETの加水分解劣化反応が急速に進行し、樹脂材料の溶融粘度の低下を招き、被覆材の成形に支障を来す懸念があるため好ましくない。
本発明で用いられる混練装置としては、上記(A)〜(D)成分を剪断混練りできるものであれば特に制限は無く、押出機、バンバリーミキサー、ローラー、ニーダー等を挙げることができる。例えば押出機では、単軸押出機、二軸押出機などのスクリュー押出機、エラスティック押出機、ハイドロダイナミック押出機、ラム式連続押出機、ロール式押出機、ギア式押出機などを挙げることができるが、これらの中でスクリュー押出機、特に二軸押出機が好ましく、より好ましくは脱気効率のよいベント(脱気口)を1つ以上備える二軸押出機である。
なお、樹脂材料の調製に際し、(A)〜(D)成分の混合順には特に限定はない。
二軸スクリュー押出機を用いて混練する場合、混練物が実質的にPETの融点を超えない未溶融状態から半溶融状態で吐出される場合があり、この場合、押出はダイヘッドを開放した状態で行なってもよいし、またダイヘッドを閉めた状態でも、ダイヘッドをPETの融点近傍に設定することで、混練物を一時的に溶融させてストランドとして引くことが可能であり、これを公知の方法でペレタイズすることができる。ダイヘッドを開放状態で行った場合は、その吐出物を粉砕機に通すことで容易に押出成形可能な粒子状に変えることができる。例えば、押出機先端の吐出口直下に粉砕機を設置することによって、連続的に破片粒子化処理まで行うことができる。
かかる方法によって得られた樹脂材料は、(A)PETが連続相をなし、その連続相中に(B)ポリオレフィン系樹脂が分散相として粒状分散され、さらにその分散相中にて(C)特定ブロック共重合体が分散したモルフォロジーをなす。(C)特定ブロック共重合体を含有する(B)ポリオレフィン系樹脂の分散相の平均粒径は、好ましくは5μm以下であり、より好ましくは3μm以下である。この分散粒径が5μmを超えると、樹脂材料の耐衝撃性が低下するため、好ましくない。
なお、被覆材の成形にあたっては、その物性を損なわない限りにおいて、その目的に応じて樹脂材料の混合時に、慣用の他の添加剤、例えば顔料、染料、補強材(ガラス繊維、炭素繊維、タルク、マイカ、粘土鉱物、チタン酸カリウム繊維など)、充填剤(カーボンブラック、シリカ、アルミナ、酸化チタン、金属粉、木粉、籾殻など)、耐熱安定剤、酸化劣化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、離型剤、結晶核剤、可塑剤、難燃剤、帯電防止剤、発泡剤等を配合することができ、その配合量も本発明の目的を損なわない限り、従来から一般的に使用される量とすることができる。
このような樹脂材料は成形性に優れ、特に厚みが1〜5mm、特に3〜5mm、或いはそれ以上というような、比較的厚いシートの押出成形も可能であり、被覆材を容易に形成することができる。
被覆材の成形にあたっては、押出成形のみならず、射出成形、ブロー成形などの成形方法を適用することができ、さらに、押出成形して得られるシート状の樹脂材料を汎用の真空成形等により被覆材の形状に加工してもよい。
このような樹脂材料で成形された被覆材24は、積層ゴム本体12からの鉛プラグ26の抜き取り時に、鉛プラグ26に対する鉛直方向(矢印C方向)への押圧力によって被覆材24が鉛プラグ26と共に積層ゴム本体12から容易に離脱することが可能な摩擦力を有している。
被覆材24は前記したように、予め成形されたものを鉛プラグ26の外周部に配置してもよいが、他の被覆方法として、前記した成形方法で所定寸法の円筒状に成形された被覆材24を金型内周にインサートし、被覆材24の内周に被覆材24の内周より若干小径の鉛プラグ26を圧入し、金型で加熱しながら被覆材24に圧力を加えて塑性変形させ、被覆させる方法が挙げられる。なお、ペレット状の樹脂材料を熱と圧力とで鉛プラグ26の外周部に被覆させてもよい。図2に示される被覆材24の厚みAは、鉛プラグ26が積層ゴム本体12へ食い込むのを抑えるためにA≧1mmとするのが好ましく、また、鉛プラグ26の直径Dとの関係では、A≦D/20とされるのが、好ましい。A≦D/20とすることで、鉛プラグ26の特性が大きく損なわれることがなく、また、使用時に被覆材24が鉛プラグ26の変形に追従し易くなるからである。
図1に示すように、鉛プラグ26と被覆材24との下端面及び上端面は、それぞれ円盤状のキャップ28、30で覆われており、このキャップ28、30は、図2に示すように、取付プレート20、22の中央孔21、23に溶融接着されている。キャップ28、30は、中央孔21、23に嵌合する形状とされ、図1に示すように、小径円柱部28A、30Aと大径円柱部28B、30Bとを備えている。
なお、上記の第1実施形態では、外周部を被覆材24で被覆された鉛プラグ26が積層ゴム本体12の通孔12Hの内部に圧入されているが、通孔12Hの内部に被覆材24を装着した後に鉛プラグ26を通孔12H及び被覆材24の内部に圧入してもよい。
次に、上記の実施形態の作用を説明する。
免震装置10は、地盤に設置される建物基礎(図示省略)と、建物本体(図示省略)との間に設置されて固定され、建物本体の荷重を支持する。
地震等による振動が作用していない通常時においては、積層ゴム本体12は、建物本体(図示省略)から上側取付プレート22に対して鉛直方向(矢印C方向)に作用する荷重を下側取付プレート20及び建物基礎(図示省略)に伝達支持する。
地震時においては、取付プレート20、22が互いに水平方向(矢印E方向)に相対移動する。このとき、積層ゴム本体12は、ばね機能を発揮して相対移動に追従しながら、せん断変形によって相対移動の振動エネルギーを一部吸収する。また、積層ゴム本体12がせん断変形すると、被覆材24が鉛プラグ26にせん断力を伝えるため、鉛プラグ26は、塑性変形する。この鉛プラグ26の塑性変形により、振動エネルギーは吸収され、振動は減衰される。ここで、被覆材24は、鉛プラグ26の塑性変形に追従するので、鉛プラグ26の塑性変形による振動エネルギー吸収の特性は、被覆材24がない場合とほぼ同様に発揮される。
また、鉛プラグ26の外周部に被覆材24が被覆されることで、免震装置10内において、鉛プラグ26がゴム16と金属板14との隙間(接着部分)に入り込むこと等(積層ゴム本体12への食い込み)を阻止することができるので、積層ゴム本体12からの鉛プラグ26の抜き取り時においては、鉛プラグ26を容易に抜き取ることができる。
次に、積層ゴム本体12から鉛プラグ26を抜き取る手順について説明する。なお、鉛プラグ26を抜き取るのは、免震装置10を廃棄する際である。環境問題に対応するため、鉛プラグ26と積層ゴム本体12との分離が必要となる。
積層ゴム本体12から鉛プラグ26を抜き取るには、まず、キャップ28、30と、取付プレート20、22との溶接を切ってキャップ28、30を外す。図1には、上キャップ30が外された状態が示されており、下キャップ28は、二点鎖線で外された状態が示されている。次に、図3に示すように、載置台32上に免震装置10を載置する。
載置台32は、図4に詳細に示すように、全体として略C字状とされている。載置台32の中央には、軸方向(図中の上下方向)に延びる収容部34が形成され、この収容部34には、抜き取られた鉛プラグ26(図1参照)を収容できるようになっている。収容部34は、一方に向かって開放されており、開放側は、収容部34内から外部へと鉛プラグ26(図1参照)を取り出し可能な取出部36とされている。
載置台32上では、図3に示すように、免震装置10の通孔12Hを載置台32の収容部34の上方に配置し、鉛プラグ26に対して上方から鉛直方向(矢印C方向)に押圧力を作用させる。このとき、被覆材24は、積層ゴム本体12から離脱可能な材質とされているので、被覆材24で被覆された鉛プラグ26は、鉛直方向(矢印C方向)に移動して積層ゴム本体12から抜き出される。ここで、下側の中央孔21に大径の大円孔部21Gを設けることで、下側の中央孔21を通孔12Hと同径の円柱状とした場合に比べて抜き出し時の摩擦抵抗を小さくすることができる。抜き出された鉛プラグ26は、載置台32の収容部34に収容されるので、取出部36から外部方向(矢印OUT方向)に取り出すことができる。
このように、鉛プラグ26の外周部に被覆材24を被覆させることで、鉛プラグ26を容易に抜き出すことができ、従来のように、大きくて重い積層ゴム本体12を切断加工するための大掛かりな設備が不要となる。
なお、本実施形態では、免震装置10が載置台32に載置された状態で鉛プラグ26が抜き取られたが、載置台32上に載置されなくてもよく、例えば、免震装置10が床上や地面に置かれた状態で鉛プラグ26を上方に抜き出してもよい。
また、本実施形態では、鉛プラグ26が被覆材24で被覆された状態で抜き取られているが、被覆材24に亀裂や破損が生じたり、鉛プラグ26の抜き取り時に被覆材24が積層ゴム本体12に食い込んだ状態となっている場合には、被覆材24に亀裂や破損が生じた状態で鉛プラグ26が抜き取られたり、被覆材24の一部が抜き取られずに残留した状態で鉛プラグ26が抜き取られたり、被覆材24が抜き取られることなく、その中の鉛プラグ26のみが抜き取られることになるが、これらのように抜き取られてもよい。
次に、免震装置の第2の実施形態を図5に基づき説明する。第1の実施形態では、鉛プラグ26の外周部に被覆材24が被覆される場合について説明したが、第2の実施形態は、軸方向両端面26A、26Bも含めて鉛プラグ26の全面を被覆材24が包囲する形態である。なお、第2の実施形態に係る免震装置の構成は、鉛プラグ26の全面を被覆材24で包囲する点が特徴であり、他の構成については、第1の実施形態とほぼ同様であるので、同一符号を付して説明を省略する。
図5に示すように、免震装置40では、鉛プラグ26の下端面26A、上端面26Bを含む全面が被覆材24で包囲されている。これにより、鉛プラグ26の下端面26A、上端面26Bが、キャップ28、30に圧着するのを避けることができるので、免震装置40からの鉛プラグ26の抜き取りが容易になる。
なお、上記の第1、第2の実施形態では、通孔12H及び中央孔21、23の数は、それぞれ1個とされているが、複数個であってもよく、また、各通孔12H内にそれぞれ被覆材24及び鉛プラグ26を挿入し、各中央孔21、23にそれぞれキャップ28、30を溶接してもよい。
また、通孔12H及び中央孔21、23の形状についても上記実施形態の例に限定されず、例えば、角柱状の孔や楕円柱状の孔であってもよい。同様に、鉛プラグ26の形状についても円柱状以外の形状であってもよく、例えば、角柱状、楕円柱状等であってもよい。
さらに、上記の第1、第2の実施形態では、キャップ28、30が、取付プレート20、22の中央孔21、23に溶接されているが、例えば、ボルト等の締結具でキャップ28、30を取付プレート20、22に固定してもよく、キャップ28、30の取り付けに溶接以外の固定手段を用いてもよい。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
なお、以下の実施例及び比較例で用いた樹脂材料の各原材料の詳細は次の通りである。
〈(A)PET)〉
PET:PETボトルリサイクル破砕品
〈(B)ポリオレフィン系樹脂)〉
HDPE:出光石油化学(株)製「640UF」(MFR=0.05g/10分)
LLDPE:出光石油化学(株)製「0314」(MFR=1.2g/10分)
〈(C)特定ブロック共重合体〉
SEBS:(株)クラレ製「Septon8006」(スチレン含有量33質量%、
トルエン溶液粘度42mPa・S(30℃、5質量%))
SEPS:(株)クラレ製「Septon2006」(スチレン含有量35質量%、
トルエン溶液粘度27mPa・S(30℃、5質量%);1220mPa・S
(30℃、10質量%))
SEP:(株)クラレ製「Septon1001」(スチレン含有量35質量%、
トルエン溶液粘度70mPa・S(30℃、10質量%))
〈(D)特定グラフト共重合体〉
EGMA−g−PS:日本油脂(株)製「モディバーA4100」(エチレン−
グリシジルメタクリレート共重合体(グリシジルメタクリレート含有量15質量%)
とポリスチレンのグラフト共重合体、EGMA/PS=70/30(質量%))
(実施例1〜8)
下記表1に示す配合で樹脂材料を調整し、表1に示す成形法で円筒形に成形し、前記第1の実施態様における被覆材24とした。
(比較例1、2)
前記樹脂材料に代えて、(A)PETのみを材料として被覆材24を成形し、比較例1とした。また、(A)PET100質量部に対して(B)ポリオレフィン系樹脂であるHDPEを50質量部混合したものを材料として被覆材24を成型し、比較例2とした。
これら、実施例1〜5、比較例1〜2の被覆材24を用い、前記実施態様に記載のように免震装置を作成した。図1に示すように、積層ゴム本体12の通孔12Hに連続する中央孔21、23が貫通して形成されている。中央孔21、23には、通孔12Hの延長部を構成する小円孔部21H、23Hが形成され、この小円孔部21H、23Hは、通孔12Hと同径とされている。下側中央孔21の下部及び上側中央孔23の上部には、小円孔部21H、23Hよりも大径の大円孔部21G、23Gが形成されている。小円孔部21H、23Hと大円孔部21G、23Gとの間は、リング状の段差部21F、23Fとされている。取付プレート20、22はそれぞれ、地盤に設置される建物基礎(図示省略)及び免震装置10上に設置される建物本体(図示省略)に固定される。
積層ゴム本体12の通孔12Hの内部には、外周部を厚み1mmの被覆材24で被覆された円柱状の鉛プラグ26(コア)が圧入されている。この被覆材24に下記表1に記載の配合の樹脂材料を用いている。
この免震装置について、以下の評価を行った。結果を下記表1に併記する。
(被覆材の耐久性)
押し出し成形で得られた被覆材シートスパン400mmで支持し、その中央部に60kgの荷重を繰り返し100回かける試験を行った後、被覆材を目視で観察し、下記の判断基準で評価した。
○:割れや亀裂の発生が認められない
×:割れや亀裂が発生した
(金属製プラグの耐久性)
押し出し成形で得られた被覆材シートスパン400mmで支持し、その中央部に60kgの荷重を繰り返し100回かける試験を行った後、金属製プラグを目視で観察し、下記の判断基準で評価した。
○:割れや亀裂の発生が認められない
×:割れや亀裂が発生した
(金属プラグの積層ゴム本体への着脱性)
前記の荷重を繰り返し100回かける試験を行って変形させた後、金属プラグの取り出しを行い、下記の判断基準で評価した。
○:金属プラグが破損せずに押し出せる
×:金属プラグが破損してしまう
Figure 0004459071
表1に明らかなように、本発明の免震装置は、金属製プラグを保護する被覆材の耐久性、及び、それに保護された金属製プラグの耐久性に優れ、且つ、荷重による繰り返し変形を受けた後も、金属製プラグを積層ゴム本体に容易に着脱しうることがわかる。
本発明の第1実施形態に係る免震装置を一部破断して示す斜視図である。(上キャップは、分離して示す。) 本発明の第1実施形態に係る免震装置を示す、図1の2−2線端面に相当する端面図である。 本発明の第1実施形態に係る免震装置において、積層ゴム本体から鉛プラグを抜き取る状態を示す、図2と同一方向から見た端面図である。(載置台は、図4の3−3線端面に相当する端面図である。) 積層ゴム本体から鉛プラグを抜き取る際に用いる載置台を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る免震装置を示す端面図である。
符号の説明
10 免震装置
12 積層ゴム本体
12H 通孔(貫通孔)
14 金属板
16 ゴム
24 被覆材
26 鉛プラグ(金属製のプラグ)
40 免震装置
A 被覆材の厚み
D 鉛プラグの直径(プラグの直径)

Claims (9)

  1. ゴムと金属板とが交互に積層された積層ゴム本体と、
    前記積層ゴム本体に形成された貫通孔の内部に挿入された金属製のプラグと、
    前記プラグと前記積層ゴム本体との間に配設された樹脂材料で形成された被覆材とを有し、
    該被覆材を形成する樹脂材料が、(A)ポリエチレンテレフタレート100質量部に対して、(B)ポリオレフィン系樹脂25〜55質量部と、(C)少なくとも1個のビニル芳香族化合物重合体からなるブロック及び少なくとも1個の共役ジエン化合物重合体からなるブロックを有するブロック共重合体2〜80質量部と、(D)エポキシ基含有オレフィン共重合体とビニル系(共)重合体をグラフト共重合せしめたグラフト共重合体1〜50質量部とを混合してなる樹脂材料であることを特徴とする免震装置。
  2. 前記樹脂材料における(C)少なくとも1個のビニル芳香族化合物重合体からなるブロック及び少なくとも1個の共役ジエン化合物重合体からなるブロックを有するブロック共重合体の配合量が5〜30質量部であることを特徴とする請求項1に記載の免震装置。
  3. 前記樹脂材料における(D)エポキシ基含有オレフィン共重合体とビニル系(共)重合体をグラフト共重合せしめたグラフト共重合体の配合量が2〜20質量%であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の免震装置。
  4. 前記樹脂材料に含まれる(B)ポリオレフィン系樹脂がポリエチレン系樹脂であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の免震装置。
  5. 前記樹脂材料に含まれる(C)少なくとも1個のビニル芳香族化合物重合体からなるブロック及び少なくとも1個の共役ジエン化合物重合体からなるブロックを有するブロック共重合体が、ブロック共重合体の共役ジエン化合物重合体の不飽和結合の少なくとも一部が水素添加されているブロック共重合体であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の免震装置。
  6. 前記樹脂材料に含まれる(C)少なくとも1個のビニル芳香族化合物重合体からなるブロック及び少なくとも1個の共役ジエン化合物重合体からなるブロックを有するブロック共重合体が、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)、及び、スチレン−エチレン−プロピレンブロック共重合体(SEP)からなる群より選択される1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の免震装置。
  7. 前記樹脂材料が、前記積層ゴム本体に対して剥離性を有しており、前記積層ゴム本体からのプラグの抜き取り時に前記プラグに対する押圧によって前記プラグと共に前記積層ゴム本体から樹脂材料で形成された被覆材が離脱可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の免震装置。
  8. 前記被覆材は、前記プラグの塑性変形に追従する可撓性を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の免震装置。
  9. 前記樹脂材料における(A)ポリエチレンテレフタレートが連続相をなし、前記連続相中に(B)ポリオレフィン系樹脂が分散相として粒状分散され、さらに前記分散相中にて(C)特定ブロック共重合体が分散したモルフォロジーをなしており、
    (C)特定ブロック共重合体を含有する(B)ポリオレフィン系樹脂の分散相の平均粒径が5μm以下であることを特徴とする請求項4に記載の免震装置。
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