JP2011148960A - ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】伸長性、耐衝撃性および繰返し屈曲性に優れたポリエステル樹脂組成物を提供する。
【解決手段】ポリエステル100質量部に対して、ポリオレフィン10〜100質量部と、ポリエステル系およびポリオレフィン系以外の熱可塑性エラストマー5〜50質量部と、エチレン−メタクリル酸グリシジル−スチレン共重合体1〜20質量部とを含むポリエステル樹脂組成物であって、ポリエステル100質量部中、10〜90質量部が非晶性グリコール変性ポリエステルである。上記ポリエステル樹脂組成物は制振部材として好適に用いることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリエステル樹脂組成物に関し、詳しくは、伸長性、耐衝撃性および繰返し屈曲性に優れたポリエステル樹脂組成物に関する。
ポリエステル樹脂、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)等、ポリオレフィン、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)や低密度ポリエチレン(LDPE)等、熱可塑性エラストマー、例えば、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)等およびエチレン−メタクリル酸グリシジル−スチレン共重合体によって構成されるポリエステル系の樹脂組成物は、引張り時の伸長や耐衝撃性、繰返し屈曲性(力学的な耐久性)に優れた材料である。
かかるポリエステル樹脂組成物の他、ポリエステル樹脂組成物における機械的特性の改良技術としては、例えば、特許文献1が挙げられる。これによれば、使用済みの廃棄PET製品のPET粉砕品に、ポリオレフィン樹脂、特定のビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物のブロック共重合体およびエポキシ基含有オレフィン共重合体とビニル系(共)重合体のグラフト共重合体を特定の割合で配合して、PET粉砕品の融点未満の温度で混練することにより、良好な機械的特性を呈する再生PET樹脂組成物を得ることができることが示されている。また、特許文献1によれば、上記効果は廃棄PET以外にも未使用PETを用いることによっても得ることができることも示されている。
特開2003−213112号公報
しかしながら、従来のポリエステル樹脂組成物は、ポリエステル樹脂としてPETやPBT等の結晶性樹脂を主成分として用いているため、成形加工時の条件、例えば、成形体の厚みが厚い、成形体が大きい、成形時の冷却速度が遅い等、成形体の厚さや大きさが増すに従い、成形体内部の結晶性が促進され、求められる上記機械的特性が得られないことがあった。また、特許文献1記載の再生PET樹脂組成物においても結晶性樹脂を使用することから同様の問題を有しており、さらに、ポリオレフィン樹脂の融点以上であって、PET粉砕品の融点未満の温度で混練りをしなければならず、さらにまた、PETを破砕しなければならないという手間がかかるという問題を有していた。
そこで、本発明の目的は、上記問題を解消し、伸長性、耐衝撃性および繰返し屈曲性に優れたポリエステル樹脂組成物を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解消するために鋭意検討した結果、下記の知見を得るに至った。
すなわち、従来のポリエステル樹脂は、個々の単一物質では得られない引張時の伸長や耐衝撃性、繰返し屈曲性が得ることができるが、ポリエステルを含んだ配合構成であるため、成形体の厚さや大きさが増すに従い、ポリエステルの結晶化が促進され、上記課題が発生するという知見を得た。かかる知見に基づき、ポリエステルの一部を非晶性グリコール変性ポリエステルで置換したところ、ポリエステルの結晶化を抑制することができ、成形体の厚さや大きさに依存せず、伸長性や耐衝撃性、繰返し屈曲性に優れたポリエステル樹脂組成物を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のポリエステル樹脂組成物は、ポリエステル100質量部に対して、ポリオレフィン10〜100質量部と、ポリエステル系およびポリオレフィン系以外の熱可塑性エラストマー5〜50質量部と、エチレン−メタクリル酸グリシジル−スチレン共重合体1〜20質量部とを含むポリエステル樹脂組成物であって、
前記ポリエステル100質量部中、10〜90質量部が非晶性グリコール変性ポリエステルであることを特徴とするものである。
本発明においては、前記非晶性グリコール変性ポリエステルが、非晶性グリコール変性ポリエチレンテレフタレートであることが好ましく、より好ましくはシクロヘキサンジメタノール変性ポリエチレンテレフタレートである。また、本発明においては、前記ポリエステルとしては、ポリアルキレンテレフタレートを好適に用いることができる。
また、本発明の制振部材は、上記ポリエステル樹脂組成物を用いたことを特徴とするものである。
本発明によれば、伸長性、耐衝撃性および繰返し屈曲性に優れたポリエステル樹脂組成物を提供することができる。また、伸長性、耐衝撃性および繰返し屈曲性に優れた制振部材を提供することができる。
以下、本発明のポリエステル樹脂組成物について、詳細に説明する。
本発明に用いることができるポリエステルとして、好適には、ポリエチレンナフタレート(PEN)やポリブチレンナフタレート(PBN)等のポリアルキレンナフタレートや、PETやPBT等のポリアルキレンテレフタレート等を挙げることができる。特に好ましくは、PETである。本発明においては、ポリエステルは、2種以上を混合して用いることもできる。
本発明のポリエステル樹脂組成物においては、かかるポリエステル100質量部中、10〜90質量部が非晶性グリコール変性ポリエステルであることが重要である。ポリエステル100質量部中の非晶性グリコール変性ポリエステルが10質量部未満では、本発明の所期の効果を得ることができない。一方、90質量部を超えると、得られるポリエステル樹脂組成物の曲げ強度や弾性率等の機械強度が低下してしまう。好適には30〜60質量部である。
本発明に用いることができる非晶性グリコール変性ポリエステルとして、好適には、ネオペンチルグリコール、1,3―シクロヘキサンジメタノール、1,4―シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノール化合物のアルキレンオキサイド付加体等の非晶性グリコールで変性されたポリエステルを挙げることができる。本発明においては、非晶性グリコール変性ポリエステルとして、非晶性グリコール変性PET(PETG)を好適に用いることができ、特に好適には、シクロヘキサンジメタノール変性PETである。通常、PETは、テレフタル酸(TPA)とエチレングリコール(EG)との反応により得られるが、PETGはEGの一定含有量をシクロヘキサンジメタノール(CHDM)等の非晶性グリコールで置換して得られる非晶性グリコール変性ポリエステルである。CHDM等の添加により、結晶化を抑制することができるため、耐衝撃性や透明性を向上させることができる。なお、下記構造式(I)はCHDM変性PETの推定構造式である。
Figure 2011148960
本発明に用いることができるポリオレフィンとして、好適には、エチレン、プロピレン、1−ブテン,3−メチル−1−ブテン,4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等のα−オレフィンの単独重合体やこれらの共重合体、不飽和有機カルボン酸またはその誘導体で変性されたポリオレフィン、または、これらと他の共重合可能な不飽和単量体との共重合体等を挙げることができる。具体例としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度または高密度ポリエチレン(HDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体等のポリエチレン系樹脂や、ポリプロピレン単独重合体、マレイン酸等の不飽和有機カルボン酸またはその誘導体で変性されたポリプロピレン、プロピレン−エチレンブロック共重合体やランダム共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体等のポリプロピレン系樹脂、ポリブテン−1、ポリペンテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1等が挙げられる。これらは単独でも、二種類以上の組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、これらの中で、特にHDPEやLLDPE等のポリエチレン樹脂を好適に用いることができる。このポリエチレン樹脂は、特に制限はなく、広範囲の分子量のものを使用できるが、本発明のポリエステル樹脂組成物の押出溶融粘度の観点から、JIS−K7210で規定される190℃および21.2N荷重におけるメルトフローレート(MFR)が、好ましくは0.01〜10g/10分、より好ましくは0.01〜5g/10分である。さらに、上記ポリエチレン樹脂の成形加工製品や成形屑等の粉砕品またはそれらを溶融混練して得られるリペレットも好適に使用することができる。なお、ポリオレフィンは、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン系化合物共重合体ゴム(例えば、EPDM等)、エチレン−芳香族モノビニル化合物−共役ジエン系化合物共重合体ゴム、これらの水素添加物等のゴム類を含んでいてもよい。
本発明においては、ポリエステル100質量部に対して、ポリオレフィンが10〜100質量部であることも重要である。ポリオレフィンの含有量が、ポリエステル100質量部に対して、10質量部未満であると、溶融粘度が低く、ドローダウンしやすいため、押出成形性が損なわれてしまうため好ましくない。一方、100質量部よりも多いと、得られるポリエステル樹脂組成物の曲げ強度や弾性率等の機械強度が低下してしまうため好ましくない。好適には10〜35質量部である。
本発明に用いることができる熱可塑性エラストマーとしては、好適には、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリジエン系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、フッ素樹脂系熱可塑性エラストマー等を挙げることができる。これらの熱可塑性エラストマーは、一種を単独で用いてもよいし、また、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明においては、熱可塑性エラストマーは、少なくとも1個のビニル芳香族化合物の重合体から成るブロックと少なくとも1個の共役ジエンの重合体から成るブロックを有するものが好ましく、より好ましくは、共役ジエン化合物重合体ブロックの少なくとも一部が水素添加により飽和されているブロック共重合体である。
ブロック共重合体の構成単位であるビニル芳香族化合物としては、芳香族部が単環でも多環でもよく、例えばスチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレン等の1種またはそれ以上をあげることができ、中でもスチレンおよび/またはα−メチルスチレンが好ましい。
また、ブロック共重合体の構成単位である共役ジエン化合物としては、例えば1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等の1種またはそれ以上をあげることができ、これらの中でも1,3−ブタジエン、イソプレンおよびこれらの組み合わせが好ましい。前記ブロックにおけるミクロ構造は任意に選ぶことができ、例えば、ポリブタジエンブロックにおいては、1,2−ビニル結合含有量が好ましくは20〜50質量%、より好ましくは25〜40質量%である。
ブロック共重合体におけるビニル芳香族化合物重合体ブロックと共役ジエン化合物重合体ブロックとの結合形態は、特に制限されず、直鎖状、分岐状、放射状、またはそれらの2つ以上が組み合わさった結合形態のいずれであってもよいが、これらの中でも直鎖状の結合形態が好ましい。ブロック共重合体の例としては、ビニル芳香族化合物重合体ブロックをXで、共役ジエン化合物重合体ブロックをYで表したときに、X(YX)m、(XY)nまたはY(XY)p(ここでm,nおよびpは1またはそれ以上の整数である)で示される結合形態を有するブロック共重合体を挙げることができる。その中でも、2個またはそれ以上のビニル芳香族化合物重合体ブロックXを1個またはそれ以上の共役ジエン化合物重合体ブロックYが直鎖状に結合したブロック共重合体、特にX−Y−X型のトリブロック共重合体を用いるのが好ましい。
上記したブロックYにおいては、共役ジエン化合物に基づく残留不飽和結合の水素添加による飽和は特に必要ではないが、加熱溶融時の熱安定性や成形加工品の耐熱性、耐候性低下防止の観点から、その少なくとも一部が水素添加されたものが好ましい。残留する不飽和結合の50%以上、好ましくは80%以上が水素添加され、共役ジエン化合物を主体とする重合ブロックを形態的にオレフィン性化合物重合体ブロックに変換させたものを好適に使用することができる。具体的には、例えば部分水添スチレン−ブタジエンブロック共重合体、部分水添スチレン−イソプレンブロック共重合体、水添スチレン−イソプレンブロック共重合体(SEP、スチレン−エチレン−プロピレンブロック共重合体)、水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体)、水添スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SEPS、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体)等が挙げられ、これらの中でもSEBSやSEPS等の直鎖状のX−Y−X型結合形態のブロック共重合体が最も好ましい。また、ビニル芳香族化合物または共役ジエン化合物に基づく残留不飽和結合が水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基等の官能基を有する化合物またはそれらの誘導体で変性されたブロック共重合体であってもよい。
ブロック共重合体においては、全構造単位に対して、ビニル芳香族化合物に由来する構造単位の含有量が10〜60質量%(共役ジエンに由来する構造単位の含有量が90〜40質量%)であることが好ましく、15〜40質量%(同85〜60質量%)であることが更に好ましい。この好ましい範囲を逸脱すると、本発明のポリエステル樹脂組成物のモルフォロジーが不安定化し耐衝撃性が低下するおそれがある。
ブロック共重合体の数平均分子量は、小さすぎるとブロック共重合体自体の破断時の強度、伸長性等の機械的性質が低下し、組成物とした場合にその強度を低下させるおそれがある。一方、大きすぎると加工性が悪くなり、十分な性能を有する組成物が得られないおそれがあるので、数平均分子量は30,000〜500,000の範囲であるのが好ましく、より好ましくは50,000〜300,000の範囲である。
これらブロック共重合体の製造方法としては上記構造を有するものであれば、どのような製造方法で得られるものであってもよく、また、上記ブロック共重合体一種を単独で用いてもよいし、また、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明においては、ポリエステル100質量部に対して、ポリエステル系およびポリオレフィン系以外の熱可塑性エラストマーが5〜50質量部であることも、また重要である。上記熱可塑性エラストマーは、本発明のポリエステル樹脂組成物の耐衝撃性付与のために必要な成分であって、好ましくは15〜30質量部である。上記熱可塑性エラストマーが5質量部未満であると、得られるポリエステル樹脂組成物の耐衝撃強度が十分でなくなる。一方、50質量部を超えると、得られるポリエステル樹脂組成物が柔軟化し、機械的強度、耐熱性が低下してしまう。
さらにまた、本発明のポリエステル樹脂組成物においては、ポリエステル100質量部に対して、エチレン−メタクリル酸グリシジル−スチレン共重合体(EGMA−g−PS)が1〜20質量部含まれていることも重要である。エチレン−メタクリル酸グリシジル−スチレン共重合体はポリエステルの増粘作用と、ポリエステルへのポリオレフィンの分散の安定化と、ポリオレフィンへの熱可塑性エラストマーの分散安定化のために必要なものである。かかる効果を良好に得るためには、5〜15質量部とするのが好ましい。
また、本発明のポリエステル樹脂組成物には、その物性を損なわない範囲で、その目的に応じてポリマーの混合時に、慣用の他の添加剤、例えば顔料、染料、補強材(ガラス繊維、炭素繊維、タルク、マイカ、粘土鉱物、チタン酸カリウム繊維等)、充填剤(カーボンブラック、シリカ、アルミナ、酸化チタン、金属粉、木粉、籾殻等)、耐熱安定剤、酸化劣化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、離型剤、結晶核剤、可塑剤、難燃剤、帯電防止剤、発泡剤等を配合することができ、その配合量も本発明の目的を損なわない限り、従来から一般的に使用される量とすることができる。
本発明のポリエステル樹脂組成物の製造方法としては、例えば、混練機を用いた方法を挙げることができる。混練機としては、上記成分を混練りできるものであれば特に制限は無く、押出機、バンバリーミキサー、ローラー、ニーダー等を用いることができる。例えば、押出機では、単軸押出機、二軸押出機等のスクリュー押出機、エラスティック押出機、ハイドロダイナミック押出機、ラム式連続押出機、ロール式押出機、ギア式押出機等を挙げることができるが、これらの中でスクリュー押出機、特に二軸押出機が好ましく、より好ましくは脱気効率のよいベント(脱気口)を1つ以上備える二軸押出機である。
本発明のポリエステル樹脂組成物の用途は、特に制限されるものではないが、伸長性、耐衝撃性および繰返し屈曲性に優れているため、制振部材として好適に用いることができる。
以下、実施例を用いて、本発明をより詳細に説明する。
<実施例1〜9>
下記表1の配合内容に従い、本発明のポリエステル樹脂組成物を調製した。PETとしては、帝人化成(株)製 TR−8550を、PETGとしては、SKケミカル社製 SKY GREEN J2003を、HDPEとしては、(株)プライムポリマー製 HI−ZEX 1300J,HI−ZEX 232J,HI−ZEX 640UFを、SEBSとしては、(株)クラレ製 SEPTON 8006を、EGMA−g−PSとしては、日本油脂(株)製:モディパーA4100を用いた。これらの材料を混練り装置に投入し、250℃〜260℃にて10分間溶融混練り後、射出成型によりサンプルを得た。なお、混練り装置として、二軸押出機(東洋精機製ラボプラストミル)を用いた。得られたサンプルについて、下記の手順に従い、弾性率、破断伸び、屈曲疲労破断までの回数および耐衝撃性の評価を行った。得られた結果を下記表1に併記する。
<比較例1〜3>
PETGを添加しなかったこと以外は、実施例1〜9と同様の手法によりサンプルを作製し、弾性率、破断伸び、屈曲疲労破断までの回数および耐衝撃性の評価を行った。得られた結果を下記表1に併記する。
<弾性率>
JIS K 7161−1994に従い、JISダンベル状多目的試験片1A型試験片(JIS K 7162)を用いて、試験温度25℃にて測定した。
<破断伸び>
JIS K 7161−1994に従い、JISダンベル状多目的試験片1A型試験片(JIS K 7162)を用いて、試験温度25℃にて測定した。
<屈曲疲労破断までの回数>
JIS1A型ダンベル試験片を用いて、試験片を長手方向中央部で180°折り曲げ、二つ折りに重ねた後、屈曲部を360°反転させ二つ折りに重ね返した。上記作業を繰り返し、破断までの回数を求めた。
<耐衝撃性試験>
JIS K 7111に従い、JIS K 7139多目的試験片1A型を切削加工し、試験片を作製した。試験温度は25℃にて測定した。
Figure 2011148960
※1:PET100質量部中のPETGの質量部数
※2:PET100質量部に対する質量部数であり、HDPE欄中のA,BおよびCはそれぞれ、HI−ZEX 1300J、HI−ZEX 232JおよびHI−ZEX 640UFを意味する。
※3:N.B.は未破断を意味する。
上記表1より、本発明のポリエステル樹脂組成物は伸長性、耐衝撃性および繰返し屈曲性に優れていることがわかる。

Claims (5)

  1. ポリエステル100質量部に対して、ポリオレフィン10〜100質量部と、ポリエステル系およびポリオレフィン系以外の熱可塑性エラストマー5〜50質量部と、エチレン−メタクリル酸グリシジル−スチレン共重合体1〜20質量部とを含むポリエステル樹脂組成物であって、
    前記ポリエステル100質量部中、10〜90質量部が非晶性グリコール変性ポリエステルであることを特徴とするポリエステル樹脂組成物。
  2. 前記非晶性グリコール変性ポリエステルが、非晶性グリコール変性ポリエチレンテレフタレートである請求項1記載のポリエステル樹脂組成物。
  3. 前記非晶性グリコール変性ポリエステルがシクロヘキサンジメタノール変性ポリエチレンテレフタレートである請求項2記載のポリエステル樹脂組成物。
  4. 前記ポリエステルがポリアルキレンテレフタレートである請求項1〜3のうちいずれか一項記載のポリエステル樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか一項記載のポリエステル樹脂組成物を用いたことを特徴とする制振部材。
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