JP4320217B2 - 鼻炎用経口製剤 - Google Patents

鼻炎用経口製剤 Download PDF

Info

Publication number
JP4320217B2
JP4320217B2 JP2003183059A JP2003183059A JP4320217B2 JP 4320217 B2 JP4320217 B2 JP 4320217B2 JP 2003183059 A JP2003183059 A JP 2003183059A JP 2003183059 A JP2003183059 A JP 2003183059A JP 4320217 B2 JP4320217 B2 JP 4320217B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
extract
powder
rhinitis
weight
oral preparation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003183059A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004091470A (ja
Inventor
邦夫 高橋
友成 金谷
明彦 西嶋
Original Assignee
剤盛堂薬品株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 剤盛堂薬品株式会社 filed Critical 剤盛堂薬品株式会社
Priority to JP2003183059A priority Critical patent/JP4320217B2/ja
Publication of JP2004091470A publication Critical patent/JP2004091470A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4320217B2 publication Critical patent/JP4320217B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鼻炎などに効くプソイドエフェドリンを配合した鼻炎用経口製剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、鼻炎の患者に処方される経口内服薬として、プソイドエフェドリンが知られている。かかるプソイドエフェドリンは、交感神経緊張作用を有する興奮剤の一種で、その作用は心筋を興奮させることにより、心送血流量の増大から血圧を上昇させたり、心臓の弱い高齢者や虚弱者に対して負担を掛けることもあり、さらに胃弱者に対しても胃機能低下を及ぼす作用を有し、使用に当たって注意すべき麻黄に含まれる成分である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、プソイドエフェドリンは、たとえば、胃に対する副作用や血圧上昇・心臓への負担を伴うなど弊害があるため、内服量には十分な注意が必要とされる。また、プソイドエフェドリンはかなり苦く、そのままでは極めて飲みにくい。そのため、甘味料などを配合したり、あるいは錠剤表面に糖衣やフィルムコーティングを施したりして、苦味の解消が図られてきた。
【0004】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、プソイドエフェドリンを含む副作用の少ない鼻炎用経口製剤の提供することを第1の目的とし、苦みを軽減した鼻炎用経口製剤を提供することを第2の目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の鼻炎用経口製剤(以下、「請求項1の鼻炎用経口製剤」と記す)は、プソイドエフェドリンと、サイシン、カンゾウおよびシンイを含有する混合生薬とを含むことを特徴としている。
【0006】
本発明の請求項2に記載の鼻炎用経口製剤(以下、「請求項2の鼻炎用経口製剤」と記す)は、請求項1の鼻炎用経口製剤において、サイシンがサイシン末またはサイシンエキスであり、カンゾウがカンゾウ末またはカンゾウエキスであり、シンイがシンイ末またはシンイエキスであることを特徴としている。
【0007】
本発明の請求項3に記載の鼻炎用経口製剤(以下、「請求項3の鼻炎用経口製剤」と記す)は、請求項1または請求項2に記載の鼻炎用経口製剤において、サイシンとカンゾウとシンイとが、原生薬換算で、1〜3:1〜3:1〜3の重量比、かつ、それぞれ1日当たりの服用量が300mg以上1g以下の割合で含まれることを特徴としている。
【0008】
本発明の請求項4に記載の鼻炎用経口製剤(以下、「請求項4の鼻炎用経口製剤」と記す)は、請求項1から請求項3の何れかに記載の鼻炎用経口製剤において、ショウキョウを含有することを特徴としている。
【0009】
本発明の請求項に記載の鼻炎用経口製剤(以下、「請求項5の鼻炎用経口製剤」と記す)は、請求項4に記載の鼻炎用経口製剤において、ショウキョウがショウキョウ末またはショウキョウエキスであることを特徴としている。
【0010】
なお、請求項の鼻炎用経口製剤において、ショウキョウ末が、プソイドエフェドリン100重量部に対し5重量部以上で、かつ、ショウキョウ末の1日当たりの合計服用量1gに基づく量を上限として含まれることが好ましい。
【0011】
また、請求項の鼻炎用経口製剤において、ショウキョウエキスが、プソイドエフェドリン100重量部に対し乾燥重量で10重量部以上で、かつ、1日当たりの合計服用量3gのショウキョウから得られる抽出物量に基づく量を上限として含まれることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に用いるプソイドエフェドリンとしては、塩酸プソイドエフェドリンまたは硫酸プソイドエフェドリンを適用できる。かかるプソイドエフェドリンは鼻炎のみならず、花粉症、中耳炎などに伴う鼻詰まりに効くことでも知られており、これらの患者に処方される鼻炎用経口製剤の有効成分として用い得る。
【0013】
本発明の鼻炎用経口製剤に配合されるプソイドエフェドリンの量は、期待する薬効をもたらす量を特定すれば、自ずとその下限値が定まる。一方、多量服用により副作用が出るため、その配合量には上限がある。通常、日本人の成人の1日当たりの服用量としては36〜180mgであり、かかる服用量から一回服用分の配合量が定まる。
【0014】
本発明において、サイシンとは、サイシン末、サイシンエキス、きざみサイシン等が挙げられるが、請求項の鼻炎用経口製剤のように、サイシン末またはサイシンエキスを用いることが好ましい。
【0015】
本発明に用いるサイシン末は、ウスバサイシン(Asiasarum sieboldii F. Maekawa)またはケイリンサイシン(Asiasarum heterotropoides F. Maekawa var. mandshuricum F. Maekawa)の根または根茎を乾燥し、適度な大きさに粉砕したものである。ここでいう適度な大きさとは製剤中に均一に分散できる大きさであればよく、好ましくは50メッシュ以下にするのがよい。
本発明に用いるサイシンエキスは、前記したウスバサイシンまたはケイリンサイシンの根または根茎を必要に応じて乾燥し、適度な大きさに切断または粉砕した後、適宜な溶媒にて抽出し、それをろ過して得た抽出物である。抽出溶媒は、極性溶媒、非極性溶媒、またはそれらの混合溶媒など、いずれでも特に限定されるものではないが、経口用とすることから、例え製剤中に残留しても毒性のない、水、エタノール、またはそれらの混合溶媒が好ましい。また抽出物はろ液状のまま、あるいは、ろ液または溶液を乾燥させて粉末状としたものを使用しても良い。
【0016】
本発明において、カンゾウとは、カンゾウ末、カンゾウエキス、きざみカンゾウ等が挙げられるが、請求項の鼻炎用経口製剤のように、カンゾウ末またはカンゾウエキスを用いることが好ましい。本発明に用いるカンゾウとしては、カンゾウ末またはカンゾウエキスを用いることができる。
【0017】
本発明に用いるカンゾウ末は、カンゾウ(Glycyrrhiza uralensis Fisher、Glycyrrhiza glabra Linne)またはその他同属植物の根またはストロンを乾燥し、適度な大きさに粉砕したものである。ここでいう適度な大きさとは製剤中に均一に分散できる大きさであればよく、好ましくは50メッシュ以下にするのがよい。本発明に用いるカンゾウエキスは、前記したカンゾウ、またはその他同属植物の根またはストロンを必要に応じて乾燥し、適度な大きさに切断または粉砕した後、適宜な溶媒にて抽出し、それをろ過して得た抽出物である。抽出溶媒は、極性溶媒、非極性溶媒、またはそれらの混合溶媒など、いずれでも特に限定されるものではないが、経口用とすることから、例え製剤中に残留しても毒性のない、水、エタノール、またはそれらの混合溶媒が好ましい。また抽出物はろ液状のまま、あるいは、ろ液または溶液を乾燥させて粉末状としたものを使用しても良い。
【0018】
本発明において、シンイとは、シンイ末、シンイエキス、きざみシンイ等が挙げられるが、請求項の鼻炎用経口製剤のように、シンイ末またはシンイエキスを用いることが好ましい。
本発明に用いるシンイ末は、タムシバ(Magnolia salicifolia Maximowicz)、コブシ(Magnolia kobus De Candolle)、 Magnolia biondii Pampanini、Magnolia sprengeri Pampanini、ハクモクレン(Magnolia denudata Desrousseaux)またはその他近縁植物のつぼみを乾燥し、適度な大きさに粉砕したものである。ここでいう適度な大きさとは製剤中に均一に分散できる大きさであればよく、好ましくは50メッシュ以下にするのがよい。
【0019】
本発明に用いるシンイエキスは、前記したタムシバ、コブシなど、またはその他近縁植物のつぼみを必要に応じて乾燥し、適度な大きさに切断または粉砕した後、適宜な溶媒にて抽出し、それをろ過して得た抽出物である。抽出溶媒は、極性溶媒、非極性溶媒、またはそれらの混合溶媒など、いずれでも特に限定されるものではないが、経口用とすることから、例え製剤中に残留しても毒性のない、水、エタノール、またはそれらの混合溶媒が好ましい。また抽出物はろ液状のまま、あるいは、ろ液または溶液を乾燥させて粉末状としたものを使用しても良い。
【0020】
サイシン、カンゾウおよびシンイは、請求項の鼻炎用経口製剤のように、原生薬換算で、それぞれ1日当たりの服用量が300mg以上1g以下の配合量とすることが好ましい。すなわち、サイシン、カンゾウ、シンイの配合量が少なすぎると、鼻炎抑制効果を十分得られない恐れがあり、多すぎてもそれ以上の鼻炎効果抑制効果が期待できず、製剤のコストがかかりすぎるとともに、却って副作用を引き起こす恐れがある。特に、カンゾウの場合、多すぎると短期の服用でむくみを生じる恐れがある。
【0021】
また、サイシンと、カンゾウと、シンイの配合割合は、特に限定されないが、原生薬換算で、サイシン:カンゾウ:シンイ=1〜3:1〜3:1〜3の重量比にすることが好ましい。
なお、原生薬換算重量は、末の場合、各末とも、原生薬と1:1であるので、原生薬換算重量=末重量であり、サイシンエキスとカンゾウエキスの場合、抽出率が約10%であるので、原生薬換算重量=エキスの重量/0.1であり、シンイエキスの場合、抽出率が約7%であるので、原生薬換算重量=エキスの重量/0.07である。
【0022】
本発明において、ショウキョウとは、ショウキョウ末、ショウキョウエキス、きざみショウキョウ等が挙げられるが、請求項の鼻炎用経口製剤のように、ショウキョウ末またはショウキョウエキスを用いることが好ましい。
本発明に用いるショウキョウ末は、ショウガ(Zingiber officinale Roscoe)の根茎を乾燥し、適度の大きさに粉砕したものである。ここでいう適度の大きさとは製剤中に均一に分散できる大きさであればよく、好ましくは50メッシュ以下にするのがよい。
【0023】
ショウキョウ末の配合量は、ソイドエフェドリン100重量部に対し5重量部以上とすることが好ましく、プソイドエフェドリン100重量部に対するショウキョウ末の配合量を10重量部以上にすることがより好ましい。すなわち、ショウキョウ末の配合量が5重量部を下回ると苦味軽減効果が期待できなくなる。さらに、10重量部以上にすると、プソイドエフェドリンの苦味を確実に無くすことができる。一方、ショウキョウ末の配合量の上限は、胃への刺激性を考慮して、成人の1日当たりの合計服用量1gに基づく量とする。ここで、1日当たりの合計服用量に基づく量とは、炎用経口製剤の1日当たりの服用回数に応じた1回分のショウキョウ末の含有量を意味する。例えば、ショウキョウ末の1日当たりの合計服用量を0.9gとし、経口製剤または鼻炎用経口製剤を1日3回同量ずつ服用する場合、1回当たりのショウキョウ末の服用量は0.3gである。1回ごとの服用量を異にする場合は、1日当たりの合計服用量が1g以下となるように服用ごとの含有量が調整される。
【0024】
本発明に用いるショウキョウエキスは、前記したショウガの根茎を必要に応じて乾燥し、適度な大きさに切断または粉砕した後、適宜な溶媒にて抽出し、それをろ過して得た抽出物である。抽出溶媒は、極性溶媒、非極性溶媒、またはそれらの混合溶媒など、いずれでも特に限定されるものではないが、経口用とすることから、例え製剤中に残留しても毒性のない、水、エタノール、またはそれらの混合溶媒が好ましい。また、抽出物はろ液状のまま、あるいは、ろ液または溶液を乾燥させて粉末状としたものを使用してもよい。
【0025】
ショウキョウエキスの配合量は、ソイドエフェドリン100重量部に対し乾燥重量で10重量部以上とすることが好ましく、15重量部以上とすることがより好ましい。すなわち、ショウキョウエキスの配合量が10重量部を下回ると苦味軽減効果が期待できなくなる。さらに、プソイドエフェドリン100重量部に対するショウキョウ抽出物の配合量を15重量部以上にすると、プソイドエフェドリンの苦味を確実に無くすことができる。尚、ショウキョウエキスの配合量の上限は、胃への刺激性を考慮して、成人の1日当たりの合計服用量3gのショウキョウから得られる抽出物量に基づく量とする。このエキス量に基づく量とは、炎用経口製剤の1日当たりの服用回数に応じた1回分のショウキョウエキスの含有量を意味する。
【0026】
本発明に係るプソイドエフェドリンの苦味軽減技術は、服用時において口中にプソイドエフェドリンの苦味を感じる炎用経口製剤であれば、その剤型に特に限定されることなく適用できる。このような経口製剤としては、例えば錠剤、チュアブル錠、発泡錠、丸剤、顆粒剤、散剤、液剤などが挙げられる。更には、鼻腔内に投与されて上咽頭を経由し舌上に達するような製剤も、本発明の鼻炎用経口製剤に含まれる。
【0027】
上記のうち、錠剤に適用する場合は、フィルムや糖衣により剤皮を施していない素錠でよい。かかる素錠は錠剤を製造する一般的な方法により製造できるが、例えばプソイドエフェドリン、ショウキョウ末またはショウキョウエキス、それに成型するのに必要な適当の添加剤を混合して圧縮成型することにより製造することができる。また、その他の剤型においても、例えば日本薬局方記載の方法により製造することができる。
【0028】
さらに、本発明の鼻炎用経口製剤には、本発明による効果を損なわない範囲で、固形剤では乳糖、デンプン、結晶セルロース、糖アルコールなどの賦形剤、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースカルシウムなどの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、香料、色素および嬌味剤などを適宜に配合することができる。液剤では、蔗糖、果糖、ブドウ糖、糖アルコールなどの甘味剤、クエン酸、リンゴ酸などの嬌味剤、パラベンなどの保存剤、プロピレングリコールなどの可溶化剤、香料、および色素などを適宜に配合することができる。また、ここで挙げたもの以外にも、本発明の効果を損なわずに内服できるものであれば配合可能である。
【0029】
【実施例】
引き続き、本発明の実施例を説明する。尚、下記する実施例は本発明を例示したものに過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。
【0030】
[鼻炎用経口製剤の調製例]
実施例1はショウキョウ末を用いた例、実施例2はショウキョウエキスを用いた例、実施例3実施例4はショウキョウ末およびショウキョウエキスを含まない例を示している。各例において、使用材料の合計量は270gとした。この場合も、各材料添加量の変化はバレイショデンプン添加量により調整した。
【0031】
実施例1
塩酸プソイドエフェドリン18g、マレイン酸クロルフェニラミン1.2g、カンゾウエキス5g、サイシンエキス3g、シンイエキス2g、ショウキョウ末10g(塩酸プソイドエフェドリン100重量部に対するショウキョウ末の添加割合=56重量部)、乳糖100g、バレイショデンプン147.5g、ステアリン酸マグネシウム2.7gをよく混合し、この混合粉末を、6B−2R型錠剤機(菊水製作所製)を用いて直径9mm、0.3g/錠の錠剤を成型し、鼻炎用経口製剤の試験試料とした。
【0032】
実施例2
ショウキョウ末に替えて、ショウキョウエキス3g(塩酸プソイドエフェドリン100重量部に対するショウキョウエキスの添加割合=17重量部)を添加したこと以外は、実施例1と同様にして錠剤を成型し試験試料とした。
【0033】
実施例3
ショウキョウ末およびショウキョウエキスを添加しないこと以外は、実施例1と同様にして錠剤を成型し試験試料とした。
【0034】
実施例4
ショウキョウ末およびショウキョウエキスを添加しないことと、蔗糖50gを添加したこと以外は、実施例1と同様にして錠剤を成型し試験試料とした。
上記した実施例1実施例4の材料処方を以下の表1にまとめて示す。
【0035】
実施例5
カンゾウエキスに代えて、カンゾウ末を30g添加するとともに、賦形剤の配合割合を以下の表1のようにした以外は、実施例1と同様にして錠剤を成型した。
【0036】
【表1】
【0037】
「苦味確認試験」
ショウキョウ末添加量またはショウキョウエキス添加量の検討の際に実施したと同様の官能試験を、男女5人ずつ計10名のパネラーにより行った。但し、官能試験の判定は、次のように、A:苦くない、B:少し苦い、C:苦い、D:非常に苦い、といった4段階のランクで評価させた。これらのランクには、それぞれA=1点、B=2点、C=3点、D=4点、の評点が付与される。各例につき、或るランクを選んだパネラーの数とそのランクの評点との積を合計した合計点数で評価した。この場合、合計点数が小さな値であるほど、苦味軽減効果が高いことを表している。各例の評価結果を以下の表2にまとめて示す。
【0038】
【表2】
【0039】
表2から明らかなように、ショウキョウ末またはショウキョウエキスを含む実施例1は、苦い(C)、非常に苦い(D)の評価を全く受けていない。それとは逆に、実施例3は、苦くない(A)の評価が全くない。これらのことから、実製品としての鼻炎用経口製剤(錠剤の例)においても、ショウキョウ末またはショウキョウエキスがプソイドエフェドリンの苦味を軽減していることが判る。
【0040】
また、表2の試験結果を統計処理して評価した。統計処理は関連2群のノンパラメトリック法である、ウィルコクソン(Wilcoxon)検定法により危険率5%で検定した。
この検定法の検定結果によると、「実施例3実施例4の間に有意差はない」。すなわち、蔗糖を添加しても苦味の改善なしと検定された。また、「実施例3実施例1の間には有意差が認められる」。すなわち、ショウキョウ末の配合による効果ありと検定された。また、「実施例3実施例2の間には有意差が認められる」。すなわち、ショウキョウエキスの配合による効果ありと検定された。また、「実施例1実施例2の間に有意差はない」。すなわち、ショウキョウ末とショウキョウエキスのどちらも効果があると検定された。
【0041】
実施例6
サイシンエキス、カンゾウ末、シンイエキスを重量比で30:300:21(原生薬換算で1:1:1)の割合で混合した混合生薬と、塩酸プソイドエフェドリンとを重量比で1000:5で含む組成物を得た。
トルエンジイソシアネートという抗原物質をモルモットの鼻腔に反復適用して感作させ、最終感作の26日後に、上記で得た組成物を混合生薬1000mg/kg,塩酸プソイドエフェドリンが5mg/kgの割合となるようにモルモットに経口投与し、その1時間後にトルエンジイソシアネートをモルモットに適用し鼻炎誘発を行った。そして、鼻汁をティッシュペーパーに吸収させ、鼻汁の重量を測定した。
【0042】
比較例1
実施例6の混合生薬のみを1000mg/kgでモルモットに投与した以外は、実施例6と同様にして鼻汁の重量を測定した。
【0043】
比較例2
実施例6の混合生薬のみを2000mg/kgでモルモットに投与した以外は、実施例6と同様にして鼻汁の重量を測定した。
【0044】
比較例3
実施例6の塩酸プソイドエフェドリンのみを5mg/kgでモルモットに投与した以外は、実施例6と同様にして鼻汁の重量を測定した。
【0045】
比較例4
実施例6の塩酸プソイドエフェドリンのみを10mg/kgでモルモットに投与した以外は、実施例6と同様にして鼻汁の重量を測定した。
【0046】
比較例5
トルエンジイソシアネートという抗原物質をモルモットの鼻腔に反復適用して感作させ、最終感作の26日後に、トルエンジイソシアネートをモルモットに適用し鼻炎誘発を行った。そして、実施例6と同様にして鼻汁の重量を測定した。
【0047】
上記実施例6および比較例1の測定結果を表3に示した。なお、測定結果は検体数6の平均値である。また、表3中、減少率とは、薬剤を適用しない比較例5を100とした場合の鼻汁の減少率である。
【0048】
【表3】
【0049】
上記表3から、本発明のように、プソイドエフェドリンに加えて、サイシン、カンゾウおよびシンイの混合生薬を配合するようにすれば、それぞれ単独で使用した場合に比べ、鼻炎抑制効果が高まること、すなわち、プソイドエフェドリンの配合量を少なくしても十分鼻炎抑制効果を発揮することがよくわかる。
【0050】
つぎに、プソイドエフェドリンの苦味を軽減し得るショウキョウの添加量を検討した。
[ショウキョウ末添加量の検討]
参考例1参考例2参考例3はショウキョウとしてショウキョウ末を用いた例を示し、比較例6(ブランク)はショウキョウ末を含まない例を示している。各例において、使用材料の合計量は270gとした。尚、実施例においてショウキョウ末の添加量を変化させたが、バレイショデンプンの添加量を調整することにより合計量を270gに合わせた。
【0051】
参考例1
塩酸プソイドエフェドリン18g、40メッシュ通過粒径のショウキョウ末5.4g(塩酸プソイドエフェドリン100重量部に対するショウキョウ末の添加割合=30重量部)、乳糖100g、バレイショデンプン143.9g、およびステアリン酸マグネシウム2.7gをよく混合し、この混合粉末を、6B−2R型錠剤機(菊水製作所製)を用いて直径9mm、0.3g/錠の錠剤を成型し、試験試料とした。
【0052】
参考例2
ショウキョウ末の添加量を1.8g(塩酸プソイドエフェドリン100重量部に対するショウキョウ末の添加割合=10重量部)としたこと以外は、参考例1と同様にして錠剤を成型し試験試料とした。
【0053】
参考例3
ショウキョウ末の添加量を0.9g(塩酸プソイドエフェドリン100重量部に対するショウキョウ末の添加割合=5重量部)としたこと以外は、参考例1と同様にして錠剤を成型し試験試料とした。
【0054】
比較例6
ショウキョウ末を添加しないブランクとしたこと以外は、参考例1と同様にして錠剤を成型し試験試料とした。
各実施例および比較例の試験試料は口中での崩壊時間に差が生じないように打錠条件(圧力など)を調整した。以下の実施例および比較例についても同様である。
上記した参考例1〜3、比較例6の材料処方を以下の表4にまとめて示す。
【0055】
【表4】
【0056】
「苦味確認試験」
この試験は男女5人ずつ計10名のパネラーによる官能試験として行った。すなわち、上記のようにそれぞれ成型した錠剤(試験試料)1錠を口中に入れ、舌の上で10秒間転がした後、錠剤を口から出した。口中で感じる苦味の強さで判定した。次の試料の試験に移る前には十分に口を漱いだ。
【0057】
「判定」
比較例6(ブランク)の錠剤を基準とし、それよりも苦味が軽減しているか、または差がないかで判定した。各例の判定結果を以下の表5にまとめて示す。
【0058】
【表5】
【0059】
表5から判るように、参考例1〜3によれば、パネラー数の多少はあるが苦味が軽減されたという結果が得られ、ショウキョウ末が塩酸プソイドエフェドリンの苦味軽減に有効であることが判る。
【0060】
さらに、上記の試験結果を統計処理して評価した。統計処理はフィッシャー(Fisher)の直接確立計算法により危険率5%で検定した。
この直接確立計算法の検定結果によると、「比較例6参考例3の間に有意差はない」。すなわち、塩酸プソイドエフェドリン100重量部に対するショウキョウ末の添加割合が5重量部では苦味の改善なしと検定された。また、「比較例6参考例2の間には有意差が認められる」。すなわち、ショウキョウ末の添加割合が10重量部の配合で効果ありと検定された。また、「比較例6参考例1の間には有意差が認められる」。すなわち、ショウキョウ末の添加割合が30重量部の配合で効果ありと検定された。以上の検定結果から、統計処理上、比較例6よりも苦味が弱くなっているのは参考例1および参考例2であり、塩酸プソイドエフェドリン100重量部に対するショウキョウ末の配合量を10重量部以上にすると、塩酸プソイドエフェドリンの苦味を十分に軽減できることが判る。
【0061】
[ショウキョウ抽出物の添加量の検討]
参考例4はショウキョウエキス(ショウキョウ抽出物の乾燥粉末、以下同じ)を用いた例を示し、比較例7(ブランク)はショウキョウエキスを含まない例を示している。これらの場合も、使用材料の合計量は270gとし、ショウキョウエキスの添加量変化はバレイショデンプンの添加量により調整した。
【0062】
参考例4
ショウキョウ末に替えて、ショウキョウエキスを2.7g(塩酸プソイドエフェドリン100重量部に対するショウキョウエキスの添加割合=15重量部(乾燥重量))を添加したこと以外は、参考例1と同様にして錠剤を成型し試験試料とした。
【0063】
参考例5
ショウキョウエキスの添加量を1.8g(塩酸プソイドエフェドリン100重量部に対するショウキョウ末の添加割合=10重量部)としたこと以外は、参考例4と同様にして錠剤を成型し試験試料とした。
【0064】
「比較例7」
ショウキョウエキスを添加しないブランクとしたこと以外は、参考例4と同様にして錠剤を成型し試験試料とした。
上記した参考例4比較例7の材料処方を以下の表6にまとめて示す。
【0065】
【表6】
【0066】
「苦味確認試験」
上記のショウキョウ末を用いた場合と同様の官能試験を、男女5人ずつ計10名のパネラーにより行った。この場合、比較例7(ブランク)を判定基準とした。各例の試験結果を以下の表7にまとめて示す。
【0067】
【表7】
【0068】
表7から判るように、参考例4においても苦味が軽減されるという結果が得られ、ショウキョウエキスが塩酸プソイドエフェドリンの苦味軽減に有効であることが示された。
【0069】
ショウキョウ末の場合と同様に、フィッシャーの直接確立計算法により危険率5%で検定した。この検定結果によると、「比較例7参考例5の間に有意差はない」。すなわち、塩酸プソイドエフェドリン100重量部に対するショウキョウエキスの添加割合が10重量部では苦味の改善なしと検定された。また、「比較例7参考例4の間には有意差が認められる」。すなわち、ショウキョウエキスの添加割合が15重量部の配合で効果ありと検定された。以上の検定結果から、統計処理上、比較例7よりも苦味が弱くなっているのは参考例4であり、塩酸プソイドエフェドリン100重量部に対するショウキョウエキスの配合量を15重量部以上にすると、塩酸プソイドエフェドリンの苦味を十分に軽減できることが判る。
【0070】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1〜請求項3の鼻炎用経口製剤によれば、混合生薬の配合により、プソイドエフェドリンの使用量を少なくしても鼻炎抑制効果が十分に発揮できる。したがって、プソイドエフェドリンの副作用による血圧上昇や心臓への負担を抑えることができる。
【0071】
一方、請求項4〜請求項7の鼻炎用経口製剤によれば、漢方処方において健胃剤として使用されるショウキョウの作用により、プソイドエフェドリンの副作用の1つである胃への悪影響が緩和されるとともに、ショウキョウによりプソイドエフェドリンの苦味が軽減ないしは解消されるので、飲みやすい鼻炎用経口製剤を提供することができる。

Claims (5)

  1. プソイドエフェドリンと、サイシン、カンゾウおよびシンイを含有する混合生薬とを含む鼻炎用経口製剤。
  2. サイシンがサイシン末またはサイシンエキスであり、カンゾウがカンゾウ末またはカンゾウエキスであり、シンイがシンイ末またはシンイエキスである請求項1に記載の鼻炎用経口製剤。
  3. サイシンとカンゾウとシンイとが、原生薬換算で、1〜3:1〜3:1〜3の重量比、かつ、それぞれ1日当たりの服用量が300mg以上1g以下の割合で含まれる請求項1または請求項2に記載の鼻炎用経口製剤。
  4. ショウキョウを含有する請求項1から請求項3の何れかに記載の鼻炎用経口製剤。
  5. ショウキョウが、ショウキョウ末またはショウキョウエキスである請求項4に記載の鼻炎用経口製剤。
JP2003183059A 2002-07-10 2003-06-26 鼻炎用経口製剤 Expired - Lifetime JP4320217B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003183059A JP4320217B2 (ja) 2002-07-10 2003-06-26 鼻炎用経口製剤

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002201034 2002-07-10
JP2003183059A JP4320217B2 (ja) 2002-07-10 2003-06-26 鼻炎用経口製剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004091470A JP2004091470A (ja) 2004-03-25
JP4320217B2 true JP4320217B2 (ja) 2009-08-26

Family

ID=32072149

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003183059A Expired - Lifetime JP4320217B2 (ja) 2002-07-10 2003-06-26 鼻炎用経口製剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4320217B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5896806B2 (ja) * 2012-03-28 2016-03-30 ロート製薬株式会社 内服組成物
CN104645256A (zh) * 2013-11-17 2015-05-27 喻本光 一种治疗鼻炎的中药配方
CN114533662A (zh) * 2022-01-19 2022-05-27 南昌立健药业有限公司 一种复方福尔可定口服溶液及其制备方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2161217A1 (en) * 1993-04-30 1994-11-10 Carmelita Macklin Russell Coated pharmaceutical compositions
EP0701434B1 (en) * 1993-06-04 2002-08-07 Warner-Lambert Company Preparations containing silicon dioxide to improve the taste thereof
JP3985874B2 (ja) * 1994-11-11 2007-10-03 クラシエ製薬株式会社 感冒治療薬
EP0954318A1 (en) * 1996-06-04 1999-11-10 The Procter & Gamble Company A nasal spray containing an intranasal steroid and an antihistamine
JP3929618B2 (ja) * 1998-09-22 2007-06-13 ロート製薬株式会社 口中溶解型又は咀嚼型鼻炎治療用固形内服医薬組成物
TR200200313T2 (tr) * 1999-08-17 2002-04-22 Novartis Consumer Health S.A. Hızla çözünen dozaj formu ve bunun yapım prosesi.
AU2276801A (en) * 1999-12-20 2001-07-03 Schering Corporation Extended release oral dosage composition
DE19961897A1 (de) * 1999-12-20 2001-06-28 Basf Ag Verwendung eines Filmüberzuges als geschmacksmaskierendes Coating von pharmazeutischen Darreichungsformen
AU4248400A (en) * 2000-04-14 2001-10-30 J Med Pharmaceuticals Inc Single-dose antihistamine/decongestant formulations for treating rhinitis
JP2001346537A (ja) * 2000-06-07 2001-12-18 Sansei Shokuhin Kk 果実外皮を用いた機能性食品およびその製造方法
JP2002053485A (ja) * 2000-08-08 2002-02-19 Oshida Tetsuo アレルギー性疾患用医薬組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004091470A (ja) 2004-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100934955B1 (ko) 약학적 조성물 및 그 이용 방법
JP4358787B2 (ja) 改良されたニコチン舐剤
US20080286341A1 (en) Buffered coated nicotine containing products
CN104053433A (zh) 具有减少的感官干扰的含尼古丁固体剂型
ZA200309802B (en) Nutritional supplements and methods of using same.
AU2010201229A1 (en) Multi-portion intra-oral dosage form with organoleptic properties
EP2233134A1 (en) Multi-portion intra-oral dosage form with organoleptic properties
CN101472591A (zh) 口腔内递送包含氨基丁三醇作为缓冲剂的烟碱的包衣药物
TW200803916A (en) New product and use and manufacture thereof
CN105307645A (zh) 用于在口腔中释放至少一种活性药物成分的固体药物剂型
JP2023164934A (ja) 固形医薬品
JP4320217B2 (ja) 鼻炎用経口製剤
JPH04243832A (ja) 自己免疫疾患治療剤
CN101721673A (zh) 一种疏肝理气、化痰利咽制剂及其制备方法
CA2916077C (en) Nicotine-containing solid oral formulations and uses thereof
CN102258490A (zh) 布洛芬咀嚼片
JP2004269513A (ja) 固形製剤
JP2005023008A (ja) ビタミンb群を含有する内服液剤組成物
JP2012070675A (ja) 打錠用粉末ガム及び打錠チューインガム
JPH11199498A (ja) 医薬製剤
TWI831808B (zh) 呈香葉木苷 (diosmin) 或類黃酮組份 (flavonoid fraction) 咀嚼錠形式之醫藥組合物
JP2003226650A (ja) 医薬用組成物
CN112587487B (zh) 一种松果菊苷口崩片及制备方法
CN108938785B (zh) 一种治疗咳嗽变异性哮喘的中药组合物及其制备方法
CN111759901B (zh) 一种治疗儿童功能性腹痛的中药组合物及其制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050324

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090512

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090601

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120605

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4320217

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120605

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130605

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term