JP2005023008A - ビタミンb群を含有する内服液剤組成物 - Google Patents
ビタミンb群を含有する内服液剤組成物 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】ビタミンB群を配合した内服液剤において、従来の液剤組成物に比べて、疲労効果が増大し、不快味が改善され、飲み心地が向上し、安定性が増大するような液剤組成物、すなわち、飲み心地と効き目の一体感を実現する液剤組成物を見い出すこと。
【解決手段】ビタミンB群及び生薬類を含有する、抗疲労効果が増大された内服液剤組成物。
【選択図】なし
【解決手段】ビタミンB群及び生薬類を含有する、抗疲労効果が増大された内服液剤組成物。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビタミンB群を含有する内服液剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
苦味を代表とする不快味を軽減させ、液剤を飲み易くした技術はこれまでに数多く開示されている。例えば、
1)チアミンを配合した液剤にジンジャー系香料を配合して、チアミンの苦味を特異的に軽減させた技術(特許文献1参照)、
2)ビタミンB1誘導体に苦味を有する生薬抽出物を添加すると、前者の特異な苦味を後者の苦味に置換して相対的に苦味を軽減させた技術(特許文献2及び3参照)、
3)カルボキシメチル基を有するセルロースあるいはデンプン類に生薬を混合して、生薬の持つ苦味、辛味、収斂味等の不快な味を軽減させた技術(特許文献4参照)、
等が挙げられる。
【0003】
また、
4)所定量のクエン酸とローヤルゼリーを配合して抗疲労作用の改善を実現させた液剤組成物(特許文献5参照)、
が開示されている。
【0004】
さらに、本発明に関わるビタミンB類と生薬類を配合した従来の液剤技術として、
5)上記特許文献2及び3において、ビタミンB1誘導体、トウキ及びニンジンの配合、
6)ビタミン類とショウキョウの配合(特許文献6参照)、
7)ビタミンB1、ビタミンB2、ローヤルゼリー及びハチミツの配合(特許文献7参照)、
8)ビタミンB1、ニンジン類、トウキ及びローヤルゼリーの配合(特許文献8参照)、
が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−209266号公報、請求項1
【特許文献2】
特開平7−95867号公報、2ページ
【特許文献3】
特開平10−150959号公報、2ページ
【特許文献4】
特開平5−17372号公報、請求項1
【特許文献5】
特開2001−226272号公報、2ページ
【特許文献6】
特開平6−279299号公報、実施例
【特許文献7】
特開平5−276905号公報、実施例
【特許文献8】
特開2000−189125号公報、2〜3ページ
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
まず、ビタミンB群及び生薬類を配合した液剤について、抗疲労効果が増大されることについて言及した従来技術はない。
【0007】
また、ビタミンB群を配合した液剤に、ショウキョウ類及びハチミツを含有させることにより、ビタミンB群のもつ不快味が改善されたという報告も存在しない。
【0008】
さらに、ビタミンB群に、トウキ、ニンジン、ショウキョウ類、ローヤルゼリー及びハチミツを配合した、抗疲労作用が改善され、かつ、安定である液剤組成物は、これまで存在しなかった。
【0009】
これまでの技術は、服用時の不快感を低減したにすぎず、次の段階である飲み心地を向上させるという技術レベルにまでは至っていないものが多い。
【0010】
これからの医薬品、特に内服用液剤においては、飲み心地と効き目の一体感を訴求した製剤技術が求められてくるものと予想される。このことは、単なる服薬コンプライアンスの向上のみではなく、心理的作用による薬効増幅作用をもたらすことが期待できるため、決して無視できない次世代製剤技術の一つになるものと推測される。例えば、特に心理面が大きく影響する発熱性消耗性疾患に対する投与や滋養強壮目的に対する投与等には有望な技術となってくるであろう。
【0011】
そこで本発明者らは、ビタミンB群を配合した内服液剤において、従来の液剤組成物に比べて、疲労効果が増大し、不快味が改善され、飲み心地が向上し、安定性が増大するような液剤組成物、すなわち、飲み心地と効き目の一体感を実現する液剤組成物を見い出すべく、鋭意研究を行った。
【0012】
その結果、ビタミンB群及び生薬類を配合した液剤により、ビタミンB群の疲労回復及び疲労予防作用と、滋養強壮生薬類との共同作用により抗疲労能が高まることを見出した。また、ビタミンB群に、ショウキョウ類及びハチミツを含有させることにより、薬効成分のもつ不快味を軽減するのみならず、飲み心地が著しく向上することを見出した。
【0013】
本発明はかかる知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
1. ビタミンB群及び生薬類を含有する、抗疲労効果が増大された内服液剤組成物、
2. さらにショウキョウ類を含有する、上記1.に記載の内服液剤組成物、
3. さらにハチミツを含有する、上記1.に記載の内服液剤組成物、
4. ビタミンB群、ショウキョウ類及びハチミツを含有する、内服液剤組成物、
5. ビタミンB群のもつ不快味が改善された、上記4.に記載の内服液剤組成物、
6. さらに、生薬類を含有する、上記4.又は5.に記載の内服液剤組成物、
7. ビタミンB群及び生薬類のもつ不快味が改善された、上記6.に記載の内服液剤組成物、
8. 生薬類が、トウキ、ニンジン及びローヤルゼリーから選ばれる1種又は2種以上である、上記1.、2.、3.、6.又は7.に記載の内服液剤組成物、
9. ビタミンB群が、チアミン類、リボフラビン類、ピリドキシン類及びニコチン酸類から選ばれる1種又は2種以上である、上記1.乃至8.に記載の内服液剤組成物、
10. ビタミンB群が、ベンフォチアミン、リン酸リボフラビン、塩酸ピリドキシン及びニコチン酸アミドから選ばれる1種又は2種以上である、上記1.乃至8.に記載の内服液剤組成物、
11. ビタミンB群が、ベンフォチアミンである、上記1.乃至8.に記載の内服液剤組成物、
12. ショウキョウ類及びハチミツを配合することを特徴とする、ビタミンB群のもつ不快味を改善する方法、及び
13. ショウキョウ類及びハチミツを配合することを特徴とする、ビタミンB群及び生薬類のもつ不快味を改善する方法である。
本発明において、「ビタミンB群」とは、例えば塩酸ジセチアミン、フルスルチアミン、シコチアミン、ビスイブチアミン、ビスブチチアミン、ビスベンチアミン、プロスルチアミン、ベンフォチアミンのようなチアミン類、例えばリボフラビン、リン酸リボフラビンナトリウム、酪酸リボフラビンのようなリボフラビン類、例えば塩酸ピリドキシン、リン酸ピリドキサールのようなピリドキシン類、例えばニコチン酸、ニコチン酸アミド、イノシトールヘキサニコチネートのようなニコチン酸類を示し、好適には、ベンフォチアミン、リン酸リボフラビンナトリウム、塩酸ピリドキシン及びニコチン酸アミドであり、最も好適にはベンフォチアミンである。
【0015】
本発明において、「生薬類」とは、例えば、トウキ、ニンジン、ローヤルゼリー、クコシ、トチュウ、ケイヒ、カンゾウ、タイソウ、加工ダイサンのような、滋養強壮生薬である。
【0016】
本発明において、「トウキ」とは、トウキ末、トウキエキス又はチンキである。「ニンジン」とは薬用ニンジン末又は薬用ニンジンエキスである。
【0017】
また、「ローヤルゼリー」とはミツバチの咽頭腺等から分泌される物質又はその抽出液であり、「ハチミツ」とは、例えばヨーロッパミツバチ又はトウヨウミツバチのようなミツバチがその巣に集めた甘味物を採集したものである。
【0018】
「クコシ」とは、クコシ末又はクコシエキスであり、「トチュウ」とは、トチュウ末又はトチュウエキスであり、「ケイヒ」とは、ケイヒ末、ケイヒエキス又はチンキであり、「カンゾウ」とは、カンゾウ末又はカンゾウエキスであり、「タイソウ」とは、タイソウ末又はタイソウエキスであり、「加工ダイサン」とは、加工ダイサン末又は加工ダイサンエキスである。
【0019】
「ショウキョウ類」とは、ショウガの皮を除いて乾燥したショウキョウのほか、皮付きで乾燥したカンキョウも含み、ショウキョウ末、カンキョウ末、及びそれらのエキス及びチンキを含むものである。尚、これらの生薬エキスにはエキス末、乾燥エキス及び流エキスを含むものである。
【0020】
本発明において、「不快味」とは、苦味、辛味、えぐ味、収斂味等をさし、服用時の時間的な味覚の変化をも包含する。
【0021】
本発明において、「疲労」とは、肉体的及び精神的疲労や、それに伴う筋肉痛等の苦痛をさし、「抗疲労」とは上記疲労の予防、疲労回復に至るまでの時間短縮、疲労困憊に至るまでの時間延長又は総負荷量の増加等をさす。
【0022】
【発明の実施の形態】
塩酸ジセチアミン、フルスルチアミン、シコチアミン、ビスイブチアミン、ビスブチチアミン、ビスベンチアミン、プロスルチアミン、ベンフォチアミンのようなチアミン類、リン酸ピリドキサールは、日本薬局方外医薬品規格2002に収載されている。
【0023】
リボフラビン、リン酸リボフラビンナトリウム、酪酸リボフラビンのようなリボフラビン類、塩酸ピリドキシン、ニコチン酸、ニコチン酸アミドのようなニコチン酸類、トウキ、ニンジン、ショウキョウ類及びハチミツは日本薬局方XIVに収載されている。
【0024】
また、ローヤルゼリーは例えば、化粧品種別配合成分規格1993に収載されている。
【0025】
チアミン類、リボフラビン類、ピリドキシン類、ニコチン酸類のようなビタミンB群の1回投与量は、適応症や年齢により異なるが、通常、1乃至100mgであり、これを1日に1乃至3回投与する。
【0026】
トウキ、ニンジン及びローヤルゼリーの1回投与量は、適応症や年齢により異なるが、通常、1乃至1000mgであり、これを1日に1乃至3回投与する。
【0027】
また、ショウキョウ類及びハチミツの1回投与量は、配合目的により異なるが、通常、1乃至1000mgであり、これを1日に1乃至3回投与する。
【0028】
本発明の内服用液剤組成物において、含有されるチアミン類の含有量は通常、0.01乃至200mg/mLであり、好適には、0.1乃至100mg/mLであり、リボフラビン類の含有量は通常、0.02乃至100mg/mLであり、好適には、0.2乃至50mg/mLであり、ピリドキシン類の含有量は通常、0.01乃至200mg/mLであり、好適には、0.1乃至100mg/mLであり、ニコチン酸類の含有量は通常、0.02乃至400mg/mLであり、好適には、0.2乃至200mg/mLであり、トウキの含有量は通常、0.01乃至300mg/mLであり、好適には、0.1乃至100mg/mLであり、ニンジンの含有量は通常、0.02乃至400mg/mLであり、好適には、0.2乃至100mg/mLであり、ローヤルゼリーの含有量は通常、0.01乃至300mg/mLであり、好適には、0.1乃至100mg/mLであり、ショウキョウ類の含有量は通常、0.02乃至400mg/mLであり、好適には、0.2乃至60mg/mLである。
【0029】
また、ハチミツの含有量は通常、1乃至1000mg/mLであり、好適には、4乃至400mg/mLである。
【0030】
本発明においては、上記成分の他、必要に応じて添加剤として、防腐剤、着色剤、安定剤、pH調整剤、溶解補助剤、清涼剤、香料等を配合することができる。
【0031】
【実施例】
以下に、実施例等を示し、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
(1)成分
【0032】
【表1】
(2)製法
上記成分及び分量をとり、日局製剤総則「液剤」の項に準じて液剤を製した後、約80℃で加熱し、褐色ガラス瓶に充填する。
【0033】
【試験例】
表1に示された液剤を本実施例とする。本実施例から成分ハチミツを除いたものを比較例1とし、成分ショウキョウを除いたものを比較例2とし、成分ハチミツ、ショウキョウを除いたものを比較例3とした。
【0034】
評価は、男性5人、女性3人の計8人が、+++、++、+、+−、−の5段階(+:ある、−:なし)で評価した。
(1)試験結果
得られた結果(評価した8人の平均値)を表2に示す。
【0035】
【表2】
なお、本試験例における「−」とは、不快味がなくなったことを意味するばかりでなく、心理面での薬液の飲み心地が向上したことを意味する。また、他の比較例が沈殿を生じたのに対して、本実施例の液剤は沈殿を生じず、長期間安定であった。
【0036】
【発明の効果】
本発明の内服用液剤組成物は、薬物のもつ不快味が軽減するのみならず、飲み心地が著しく向上する。さらに、ビタミンB群の疲労回復及び疲労予防作用と、滋養強壮生薬類との共同作用により抗疲労能が高まるとともに、沈殿の生じない長期間安定な内服用液剤が得られる。本発明の内服用液剤組成物は、特に、発熱性消耗性疾患に対する投与や滋養強壮目的に好適である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビタミンB群を含有する内服液剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
苦味を代表とする不快味を軽減させ、液剤を飲み易くした技術はこれまでに数多く開示されている。例えば、
1)チアミンを配合した液剤にジンジャー系香料を配合して、チアミンの苦味を特異的に軽減させた技術(特許文献1参照)、
2)ビタミンB1誘導体に苦味を有する生薬抽出物を添加すると、前者の特異な苦味を後者の苦味に置換して相対的に苦味を軽減させた技術(特許文献2及び3参照)、
3)カルボキシメチル基を有するセルロースあるいはデンプン類に生薬を混合して、生薬の持つ苦味、辛味、収斂味等の不快な味を軽減させた技術(特許文献4参照)、
等が挙げられる。
【0003】
また、
4)所定量のクエン酸とローヤルゼリーを配合して抗疲労作用の改善を実現させた液剤組成物(特許文献5参照)、
が開示されている。
【0004】
さらに、本発明に関わるビタミンB類と生薬類を配合した従来の液剤技術として、
5)上記特許文献2及び3において、ビタミンB1誘導体、トウキ及びニンジンの配合、
6)ビタミン類とショウキョウの配合(特許文献6参照)、
7)ビタミンB1、ビタミンB2、ローヤルゼリー及びハチミツの配合(特許文献7参照)、
8)ビタミンB1、ニンジン類、トウキ及びローヤルゼリーの配合(特許文献8参照)、
が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−209266号公報、請求項1
【特許文献2】
特開平7−95867号公報、2ページ
【特許文献3】
特開平10−150959号公報、2ページ
【特許文献4】
特開平5−17372号公報、請求項1
【特許文献5】
特開2001−226272号公報、2ページ
【特許文献6】
特開平6−279299号公報、実施例
【特許文献7】
特開平5−276905号公報、実施例
【特許文献8】
特開2000−189125号公報、2〜3ページ
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
まず、ビタミンB群及び生薬類を配合した液剤について、抗疲労効果が増大されることについて言及した従来技術はない。
【0007】
また、ビタミンB群を配合した液剤に、ショウキョウ類及びハチミツを含有させることにより、ビタミンB群のもつ不快味が改善されたという報告も存在しない。
【0008】
さらに、ビタミンB群に、トウキ、ニンジン、ショウキョウ類、ローヤルゼリー及びハチミツを配合した、抗疲労作用が改善され、かつ、安定である液剤組成物は、これまで存在しなかった。
【0009】
これまでの技術は、服用時の不快感を低減したにすぎず、次の段階である飲み心地を向上させるという技術レベルにまでは至っていないものが多い。
【0010】
これからの医薬品、特に内服用液剤においては、飲み心地と効き目の一体感を訴求した製剤技術が求められてくるものと予想される。このことは、単なる服薬コンプライアンスの向上のみではなく、心理的作用による薬効増幅作用をもたらすことが期待できるため、決して無視できない次世代製剤技術の一つになるものと推測される。例えば、特に心理面が大きく影響する発熱性消耗性疾患に対する投与や滋養強壮目的に対する投与等には有望な技術となってくるであろう。
【0011】
そこで本発明者らは、ビタミンB群を配合した内服液剤において、従来の液剤組成物に比べて、疲労効果が増大し、不快味が改善され、飲み心地が向上し、安定性が増大するような液剤組成物、すなわち、飲み心地と効き目の一体感を実現する液剤組成物を見い出すべく、鋭意研究を行った。
【0012】
その結果、ビタミンB群及び生薬類を配合した液剤により、ビタミンB群の疲労回復及び疲労予防作用と、滋養強壮生薬類との共同作用により抗疲労能が高まることを見出した。また、ビタミンB群に、ショウキョウ類及びハチミツを含有させることにより、薬効成分のもつ不快味を軽減するのみならず、飲み心地が著しく向上することを見出した。
【0013】
本発明はかかる知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
1. ビタミンB群及び生薬類を含有する、抗疲労効果が増大された内服液剤組成物、
2. さらにショウキョウ類を含有する、上記1.に記載の内服液剤組成物、
3. さらにハチミツを含有する、上記1.に記載の内服液剤組成物、
4. ビタミンB群、ショウキョウ類及びハチミツを含有する、内服液剤組成物、
5. ビタミンB群のもつ不快味が改善された、上記4.に記載の内服液剤組成物、
6. さらに、生薬類を含有する、上記4.又は5.に記載の内服液剤組成物、
7. ビタミンB群及び生薬類のもつ不快味が改善された、上記6.に記載の内服液剤組成物、
8. 生薬類が、トウキ、ニンジン及びローヤルゼリーから選ばれる1種又は2種以上である、上記1.、2.、3.、6.又は7.に記載の内服液剤組成物、
9. ビタミンB群が、チアミン類、リボフラビン類、ピリドキシン類及びニコチン酸類から選ばれる1種又は2種以上である、上記1.乃至8.に記載の内服液剤組成物、
10. ビタミンB群が、ベンフォチアミン、リン酸リボフラビン、塩酸ピリドキシン及びニコチン酸アミドから選ばれる1種又は2種以上である、上記1.乃至8.に記載の内服液剤組成物、
11. ビタミンB群が、ベンフォチアミンである、上記1.乃至8.に記載の内服液剤組成物、
12. ショウキョウ類及びハチミツを配合することを特徴とする、ビタミンB群のもつ不快味を改善する方法、及び
13. ショウキョウ類及びハチミツを配合することを特徴とする、ビタミンB群及び生薬類のもつ不快味を改善する方法である。
本発明において、「ビタミンB群」とは、例えば塩酸ジセチアミン、フルスルチアミン、シコチアミン、ビスイブチアミン、ビスブチチアミン、ビスベンチアミン、プロスルチアミン、ベンフォチアミンのようなチアミン類、例えばリボフラビン、リン酸リボフラビンナトリウム、酪酸リボフラビンのようなリボフラビン類、例えば塩酸ピリドキシン、リン酸ピリドキサールのようなピリドキシン類、例えばニコチン酸、ニコチン酸アミド、イノシトールヘキサニコチネートのようなニコチン酸類を示し、好適には、ベンフォチアミン、リン酸リボフラビンナトリウム、塩酸ピリドキシン及びニコチン酸アミドであり、最も好適にはベンフォチアミンである。
【0015】
本発明において、「生薬類」とは、例えば、トウキ、ニンジン、ローヤルゼリー、クコシ、トチュウ、ケイヒ、カンゾウ、タイソウ、加工ダイサンのような、滋養強壮生薬である。
【0016】
本発明において、「トウキ」とは、トウキ末、トウキエキス又はチンキである。「ニンジン」とは薬用ニンジン末又は薬用ニンジンエキスである。
【0017】
また、「ローヤルゼリー」とはミツバチの咽頭腺等から分泌される物質又はその抽出液であり、「ハチミツ」とは、例えばヨーロッパミツバチ又はトウヨウミツバチのようなミツバチがその巣に集めた甘味物を採集したものである。
【0018】
「クコシ」とは、クコシ末又はクコシエキスであり、「トチュウ」とは、トチュウ末又はトチュウエキスであり、「ケイヒ」とは、ケイヒ末、ケイヒエキス又はチンキであり、「カンゾウ」とは、カンゾウ末又はカンゾウエキスであり、「タイソウ」とは、タイソウ末又はタイソウエキスであり、「加工ダイサン」とは、加工ダイサン末又は加工ダイサンエキスである。
【0019】
「ショウキョウ類」とは、ショウガの皮を除いて乾燥したショウキョウのほか、皮付きで乾燥したカンキョウも含み、ショウキョウ末、カンキョウ末、及びそれらのエキス及びチンキを含むものである。尚、これらの生薬エキスにはエキス末、乾燥エキス及び流エキスを含むものである。
【0020】
本発明において、「不快味」とは、苦味、辛味、えぐ味、収斂味等をさし、服用時の時間的な味覚の変化をも包含する。
【0021】
本発明において、「疲労」とは、肉体的及び精神的疲労や、それに伴う筋肉痛等の苦痛をさし、「抗疲労」とは上記疲労の予防、疲労回復に至るまでの時間短縮、疲労困憊に至るまでの時間延長又は総負荷量の増加等をさす。
【0022】
【発明の実施の形態】
塩酸ジセチアミン、フルスルチアミン、シコチアミン、ビスイブチアミン、ビスブチチアミン、ビスベンチアミン、プロスルチアミン、ベンフォチアミンのようなチアミン類、リン酸ピリドキサールは、日本薬局方外医薬品規格2002に収載されている。
【0023】
リボフラビン、リン酸リボフラビンナトリウム、酪酸リボフラビンのようなリボフラビン類、塩酸ピリドキシン、ニコチン酸、ニコチン酸アミドのようなニコチン酸類、トウキ、ニンジン、ショウキョウ類及びハチミツは日本薬局方XIVに収載されている。
【0024】
また、ローヤルゼリーは例えば、化粧品種別配合成分規格1993に収載されている。
【0025】
チアミン類、リボフラビン類、ピリドキシン類、ニコチン酸類のようなビタミンB群の1回投与量は、適応症や年齢により異なるが、通常、1乃至100mgであり、これを1日に1乃至3回投与する。
【0026】
トウキ、ニンジン及びローヤルゼリーの1回投与量は、適応症や年齢により異なるが、通常、1乃至1000mgであり、これを1日に1乃至3回投与する。
【0027】
また、ショウキョウ類及びハチミツの1回投与量は、配合目的により異なるが、通常、1乃至1000mgであり、これを1日に1乃至3回投与する。
【0028】
本発明の内服用液剤組成物において、含有されるチアミン類の含有量は通常、0.01乃至200mg/mLであり、好適には、0.1乃至100mg/mLであり、リボフラビン類の含有量は通常、0.02乃至100mg/mLであり、好適には、0.2乃至50mg/mLであり、ピリドキシン類の含有量は通常、0.01乃至200mg/mLであり、好適には、0.1乃至100mg/mLであり、ニコチン酸類の含有量は通常、0.02乃至400mg/mLであり、好適には、0.2乃至200mg/mLであり、トウキの含有量は通常、0.01乃至300mg/mLであり、好適には、0.1乃至100mg/mLであり、ニンジンの含有量は通常、0.02乃至400mg/mLであり、好適には、0.2乃至100mg/mLであり、ローヤルゼリーの含有量は通常、0.01乃至300mg/mLであり、好適には、0.1乃至100mg/mLであり、ショウキョウ類の含有量は通常、0.02乃至400mg/mLであり、好適には、0.2乃至60mg/mLである。
【0029】
また、ハチミツの含有量は通常、1乃至1000mg/mLであり、好適には、4乃至400mg/mLである。
【0030】
本発明においては、上記成分の他、必要に応じて添加剤として、防腐剤、着色剤、安定剤、pH調整剤、溶解補助剤、清涼剤、香料等を配合することができる。
【0031】
【実施例】
以下に、実施例等を示し、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
(1)成分
【0032】
【表1】
(2)製法
上記成分及び分量をとり、日局製剤総則「液剤」の項に準じて液剤を製した後、約80℃で加熱し、褐色ガラス瓶に充填する。
【0033】
【試験例】
表1に示された液剤を本実施例とする。本実施例から成分ハチミツを除いたものを比較例1とし、成分ショウキョウを除いたものを比較例2とし、成分ハチミツ、ショウキョウを除いたものを比較例3とした。
【0034】
評価は、男性5人、女性3人の計8人が、+++、++、+、+−、−の5段階(+:ある、−:なし)で評価した。
(1)試験結果
得られた結果(評価した8人の平均値)を表2に示す。
【0035】
【表2】
なお、本試験例における「−」とは、不快味がなくなったことを意味するばかりでなく、心理面での薬液の飲み心地が向上したことを意味する。また、他の比較例が沈殿を生じたのに対して、本実施例の液剤は沈殿を生じず、長期間安定であった。
【0036】
【発明の効果】
本発明の内服用液剤組成物は、薬物のもつ不快味が軽減するのみならず、飲み心地が著しく向上する。さらに、ビタミンB群の疲労回復及び疲労予防作用と、滋養強壮生薬類との共同作用により抗疲労能が高まるとともに、沈殿の生じない長期間安定な内服用液剤が得られる。本発明の内服用液剤組成物は、特に、発熱性消耗性疾患に対する投与や滋養強壮目的に好適である。
Claims (13)
- ビタミンB群及び生薬類を含有する、抗疲労効果が増大された内服液剤組成物。
- さらにショウキョウ類を含有する、請求項1に記載の内服液剤組成物。
- さらにハチミツを含有する、請求項1に記載の内服液剤組成物。
- ビタミンB群、ショウキョウ類及びハチミツを含有する、内服液剤組成物。
- ビタミンB群のもつ不快味が改善された、請求項4に記載の内服液剤組成物。
- さらに、生薬類を含有する、請求項4又は5に記載の内服液剤組成物。
- ビタミンB群及び生薬類のもつ不快味が改善された、請求項6に記載の内服液剤組成物。
- 生薬類が、トウキ、ニンジン及びローヤルゼリーから選ばれる1種又は2種以上である、請求項1、2、3、6又は7に記載の内服液剤組成物。
- ビタミンB群が、チアミン類、リボフラビン類、ピリドキシン類及びニコチン酸類から選ばれる1種又は2種以上である、請求項1乃至8に記載の内服液剤組成物。
- ビタミンB群が、ベンフォチアミン、リン酸リボフラビン、塩酸ピリドキシン及びニコチン酸アミドから選ばれる1種又は2種以上である、請求項1乃至8に記載の内服液剤組成物。
- ビタミンB群が、ベンフォチアミンである、請求項1乃至8に記載の内服液剤組成物。
- ショウキョウ類及びハチミツを配合することを特徴とする、ビタミンB群のもつ不快味を改善する方法。
- ショウキョウ類及びハチミツを配合することを特徴とする、ビタミンB群及び生薬類のもつ不快味を改善する方法。
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