JP4298197B2 - 心臓負荷を減らすために生物を処置する方法、およびこれを実施するための装置 - Google Patents
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Description
(技術分野)
本発明は、心臓および末梢脈管系を有する哺乳動物または他の生物、とりわけ人間を、心臓負荷の軽減のために処置する方法、および他のさまざまなすべての処置および関連する利点を実現するための方法と、この方法を実施するための装置に関する。
【0002】
(背景技術)
本発明を理解しやすくするために、最初に、人間の心臓の動作および広く知られた先行技術について検討する必要がある。
【0003】
人間の心臓の状態は、しばしば心電図を用いて測定される。こうして得られる一般的な出力図形は、例えば、図1に示すとおりである。心電図とは、基本的に、心臓の鼓動のそれぞれで形成される一連の電気波形の記録であり、一般的な心電図における異なるピークは、通常、アルファベット文字のP,Q,R,S,およびTで特定される。2つのRピーク間の時間である、いわゆるR−R間隔は、心臓の周期であって、通常約1秒である。
【0004】
特に関心があるのは、心拍または脈拍の周波数に相当するR−R間隔だけでなく、むしろ心臓の機能性、いわゆる心収縮期を表すQ−T間隔である。R−R間隔からQ−T間隔を引いた時間に相当する差の間隔は、各鼓動における心臓の回復期間、いわゆる心拡張期を示す。人間の心臓の動作については、図1A、図1B、図1Cを参照しながら、後により詳細に説明する。
【0005】
心臓学において、1分間当たりの心臓の鼓動で測定されるR−R波の周波数である心拍数と、水銀ミリメートル値で測定される心収縮期の血圧の積に比例する心臓負荷の概念がしばしば引用される。
【0006】
人間の心臓血管システムに作用するような数多くの治療手法が、これまで数多く提案され、利用されてきた。このようなシステムの中で広く知られているのが、例えば、電気信号を用いて、筋肉を動作させ、訓練させるように筋収縮を引き起こす電気生理学的な方法および装置である。電気刺激で起こる収縮および拡張により、処置される患者が努力することなく、筋肉を流れる血流を改善し、筋肉の質を改善する。
【0007】
一般に生体、特に人間に対する電気生理学的な相互作用は、非同期式および心臓同期式の電気生理学的相互作用の2つの主要グループに分類される。
【0008】
非同期式の電気生理学的な方法および装置は、ある強制的な外部リズムに従って刺激が与えられる電気刺激を用いて作用する。この刺激のタイミングは、心臓の鼓動の速さとは同期していない。広く知られた非同期式の電気生理学的な方法および装置の具体例として、以下のものが含まれる。
・電気刺激発生器による神経刺激および神経筋・直接神経刺激。この装置は、中でも、Nedicompex SA, Valmed SA, Nemectron GmbH とEMPI Inc. から市販されている。
・痛みに関する電気刺激治療の使用。この装置は、中でも、Medtronic Inc.から市販されている。
・反応性ふるえ制御治療のための電気刺激。中でも、Medtronic Inc.が供給している。
・泌尿器制御のための電気治療。この装置は、同様に、例えば、Medtronic Inc.から、Interstim商品として提供されている。
【0009】
上述の非同期式刺激方法のすべては、治療される領域に対して特定の効果をもたらすが、電気刺激ではない通常の刺激に比べると、心臓に負荷をかけることになる。心臓付近の胸部筋肉または特に左の胸膜上に電気刺激を与えるとき、この心臓負荷は、不整脈または心臓障害をもたらす本質的なリスクを含むことも知られている。
【0010】
電気刺激治療に関する有用な要約が、Valmed SAの神経筋刺激発生器P4 Physio ModelであるMicrostim(登録商標)に関する96年11月発行の「ユーザズマニュアル」の3頁および4頁に記載されている。
【0011】
電気生理学的技術の他の基本的なカテゴリは、心臓同期式の電気生理学的方法および装置であって、これは、センサを用いて心拍数を事前に測定し、所定のリズム、心拍数の範囲で任意のタイミングで刺激を与え、心拍数と同期させる。
【0012】
こうした心臓同期式の電気生理学的方法および装置は、シンパルゼーションモード(simpulsation mode)とカウンタパルゼーションモード(counterpulsation mode)の2つのクラスに分類することができる。シンパルゼーションモードの心臓同期式による筋肉の電気刺激において、心臓と刺激された筋肉が同時に収縮するように、すなわち、心収縮期において、心臓と刺激された筋肉が収縮するように、電気刺激が脈搏数と同期する。心拡張期において、心臓および筋肉は弛緩する。
【0013】
カウンタパルゼーションモードの心臓同期式による筋肉の電気刺激において、脈搏数と相関するようなタイミングで電気信号が与えられ、心臓と刺激された筋肉は互いに対して反対に収縮する。すなわち心収縮期において、心臓が収縮し、刺激された筋肉が弛緩し、心拡張期において、心臓が弛緩し、刺激された筋肉が収縮する。
【0014】
広く知られた心臓同期式の電気生理学的方法および装置の具体例として、以下のものがある。
・心臓同期式のペースメーカ、抗頻脈ペースメーカ、および除細動器。同様に、例えば、Medtronic Inc.から市販されている。
・心筋刺激器。同様に、Medtronic Inc.から市販されている。
・大動脈内バルーンカウンタパルゼーション方法および装置。
・心臓同期式電気刺激により支援された心筋集合体のための心筋形成外科手術。
・大動脈を筋肉腱膜移植により縫合する際の大動脈外カウンタパルゼーション方法。「心臓疾患を外科矯正するための関連循環の自動筋肉システム」と題する、L. V. Lapanashviliらの特許SU1509045Aおよび英文論文Rivista di Cardio-chirugia e Cardiologia, Vol. IX, n. 1 1月/2月1992年("I1 Cuore"発行)に開示されているように、自由端が大動脈の一部を流動化させるために2分される。
【0015】
ペースメーカおよび除細動器は、広く知られており、外科手術で患者の体内に挿入される。これらは、定期的に交換することが必要である。したがって、このクラスの装置は、侵襲性の外科手術で、実際には、心臓筋肉を直接的に刺激し、末梢脈管系に対して作用するものではない。
【0016】
心筋刺激装置は、心臓から信号を受信して、これを用いて心拍と同期させながら、別の筋肉を刺激することにより作動する。
【0017】
心筋刺激装置に関連して用いられる外科技術を心筋形成外科技術と呼ぶが、これは、例えば、Bakken Reserach Center Series のRay C. J. Chiu, Ivan M. Bourgeois編集による著書「心臓を支援し、修復するための移植筋肉」第2巻21章231頁内し233頁に記載されている。
【0018】
心筋形成外科技術は、心臓の周辺を骨格筋で包囲するステップと、周辺包囲筋を心臓収縮と同期させて、すなわちシンパルゼーションモードで刺激することにより、心臓筋肉の集合体を形成して、心臓のポンプ機能を支援するステップとからなる。一例として、型番SP1005としてMedtronic Inc.から供給されている心筋刺激装置は、同期回路により制御される心臓ペースメーカ用チャンネルと、筋肉刺激用チャンネルとからなる2チャンネルシステムである。心臓ペースメーカは、固有の心拍数をモニタする検出増幅器と、心拍数がプログラムされた値よりも下がるとすぐに心臓の調子を整える出力段部からなる。心臓の挙動を、同期式のペースメーカである装置を用いて検出、または測定することができるが、さらに心臓の挙動は同調回路を起動する。この起動信号は、プログラム可能なディバイダにより処理されて、心臓筋肉集合体内における心臓/周辺包囲筋の異なる収縮比を可能にする。筋肉刺激装置を作動させた後の遅延時間が測定される。これにより、R波の終点から通常始まり、T波の終点で通常終了する一連の刺激信号を、一対の筋肉整調リードを介して周辺包囲筋に送信し、心臓筋肉集合体をシンパルゼーションモードで収縮させる。名前が示唆するとおり、心筋外科形成手術は、心臓筋肉の集合体を改善するために用いられ、侵襲性を有する方法である。
【0019】
大動脈内バルーンカウンタパルゼーション手術は、リスクが高く、複雑で侵襲性のある外科手術で、末期症状患者に対してのみ使用される。この手術は、大動脈にバルーンを挿入するステップを含み、このとき心臓リズムに呼応して大動脈を注入し、排出する。その結果、大動脈が膨らんだとき、負圧を形成して、冠状血管を流れる血流を改善し、こうして心臓に対する酸素供給量を増大させ、望むらくは、心臓の状態が改善される。
【0020】
大動脈外カウンタパルゼーションプロセスは、筋肉形成手術の1つの形態で、筋肉の周辺に包囲された骨格筋を心臓同期式に電気刺激する手法を用いる。シンパルゼーションモードで用いる場合は、冠状血流の循環は弛緩期に増大し、その結果、心臓に対する負担を軽減する。上述した"I1 Cuore"のLapanashvili L. V.の論文によれば、冠状血流の循環が28%増大したと報告されている。しかし、これは危険な侵襲性の高い外科手術で、重篤で限定的な場合にのみ使用される。
【0021】
シンパルゼーションモードでの刺激を利用する上述の心臓同期式電気生理学的方法のすべてが、刺激を与えない人の心臓負荷と比べて、心臓負荷における実質的に変化を与えるというわけではない。これまで説明してきたカウンタパルゼーション方法のすべてが侵襲性の手術を含む。しかし、本願で説明するように、本質的に侵襲性を有さないカウンタパルゼーション方法がいくつかあり、これらは、いわゆる空気式ブーツ治療に基づいている。
【0022】
空気式ブーツまたは圧縮ブーツ、例えば、サーキュレータ・ブーツ株式会社(Circulator Boot Corporation)が製造しているブーツは、電気刺激を用いず、その代わりに圧力パルゼーション(圧力脈動)を患者の下側脚部に加える。とりわけ、この装置は、圧縮空気を患者の下側脚部に与え、この圧力を心臓リズムに同期させて加える。サーキュレータ・ブーツ株式会社の製品は、シンパルゼーションモードまたはカウンタパルゼーションモードのいずれかのモードで、体の四肢の選択された一部、例えば下側脚部を圧縮する、非侵襲性の心臓同期式の圧縮空気ブーツとして知られている。カウンタパルゼーションモードにおいて、サーキュレータ・ブーツ株式会社は、心収縮期を予測して脚部を弛緩させるようにタイミングを図り、その主たる意図は、脚部における動脈血流を改善することにある。
【0023】
サーキュレータ・ブーツ株式会社が提供する治療器具の適応症は、脚部における弱い動脈血流、糖尿病、動脈障害、静脈疾患、リンパ水腫などである。
【0024】
この会社の1999年6月29日付けのホームページ上の報告によれば、サーキュレータ・ブーツ株式会社の治療は、後負荷を減らすことにより、ストローク容量を増やすと同時に、心臓作用を減らして、冠状潅流を維持または増大させるとあった。サーキュレータ・ブーツ株式会社が心臓に対するいくつかの利点を有するという事実は、引用したホームページの記述から確認できるが、一方、例えば、「心臓に対する利点のための証拠を裏づける逸話的な観測結果として、僧帽弁の機能不全による雑音の大きさの低減、心収縮期における脚部ポンピング時の周辺パルストレーシングの拡大、拡張末期ポンピング時のトレーシングの縮小、心収縮期ポンピング時の重搏性ノッチの上昇および拡張末期ポンピング時の重搏性ノッチの減少、およびSwann-Ganzカテーテルを用いた同じ場所の患者におけるウェッジ圧の減少および心拍出量の増大が挙げられる。」と記述されていた。
米国特許第4,641,417号を参照すると、心収縮増強装置は、心臓および末梢脈管系を有し、心臓の動きに呼応した心拍数と心収縮期血圧を有する哺乳動物または他の生物を処置する装置であって、心臓の心臓リズムは、周期的に反復する心電図のQ波、R波、S波およびT波を有し、心電図は、Q−T心収縮期間、T−Q心拡張期間、およびR−R間隔を有する反復するQRSTQ心臓リズムを示し、この装置は、心臓リズムを測定する手段と、末梢脈管系に圧力パルゼーションを形成する手段と、反復する心臓リズムのそれぞれに対し、各T波の終点に相当するタイミングを求める手段と、電気刺激信号の少なくとも1つのパラメータを変更する手段とを備える。
【0025】
最後に、本願の発明者L. V. LapanashviliによるGeorgian366号特許を参照すると、シンパルゼーションおよびカウンタパルゼーションモードにおける非侵襲性の外的な技術による筋肉刺激について開示している。この文献は、心臓付近の胸部上の筋肉をシンパルゼーションモードで刺激することを開示し、「心臓に負荷をかけずに、心臓近くにある胸筋を刺激することができる」と説明している。ここでは、シンパルゼーションで胸筋を刺激することにより、心臓に負荷をかけないようにすることができる。この特許は、ほとんどの場合、カウンタパルゼーションの形態を用いるものの、電極を心臓近くの胸筋上に配置するとき、シンパルゼーションの形態が用いられると説明している。
【0026】
(発明の要約)
本発明の主な目的は、ほとんどの場合に汎用的に適用できる方法と装置を提供することで、この方法と装置によれば、患者に対する適当な非侵襲性または侵襲性の刺激を用いて、心臓への負担を実質的に軽減することができる。このとき、練習時間に関する制限がなく、そして心臓自体以外の刺激される筋肉に対する制約もなく、刺激を与えることができる。
【0027】
さらに本発明の目的は、心筋梗塞および心臓不全の予防およびリハビリテーションだけでなく、筋力および持久力の改善、ボディシェイプ、脂肪分解処置などのために、認識できるまたは認識できない筋肉収縮を引き起こすための心筋刺激または直接的刺激のためにも利用できる全く無害の方法と装置を提供することある。
【0028】
本発明のさらなる目的は、エステティック治療および医療治療に関する数多くの他の用途においても同様に、経皮的電気神経刺激(しばしばTENSと呼ばれる。)を含む、神経、心筋、または直接筋肉の無痛刺激を利用できる方法と装置を提供することにある。
【0029】
ここに挙げた目的を満足させるために、本発明に係る装置は、
心臓および末梢脈管系を有し、心臓の動きに呼応した心拍数と心収縮期血圧を有する哺乳動物または他の生物を処置する装置であって、
心臓の心臓リズムは、周期的に反復する心電図のQ波、R波、S波およびT波を有し、
心電図は、Q−T心収縮期間、T−Q心拡張期間、およびR−R間隔を有する反復するQRSTQ心臓リズムを示し、
この装置は、
心臓リズムを測定する手段と、
カウンタパルゼーションモードで心臓リズムと同期させた非侵襲性または侵襲性の方法により、哺乳動物または他の生物の末梢脈管系に関連する1つまたはそれ以上の骨格筋または平滑筋に電気刺激信号を供給して、この電気刺激信号により末梢脈管系に圧力パルゼーションを形成する手段と、
反復する心臓リズムのそれぞれに対し、各T波の終点に相当するタイミングを求める手段と、
電気刺激信号の少なくとも1つのパラメータを変更する手段と、
T波の終点前のR−R間隔の5%から、T波の終点後のR−R間隔の45%までの間の範囲に収まる時間窓領域において起動された刺激信号を用いて、電気刺激信号を開始する手段と、
刺激信号の間隔をT−Q心拡張期間の10%〜25%に相当する時間間隔となるように選択する手段とを有することを特徴とするものである。
【0030】
前掲の米国特許第4,541,417号は、刺激信号が起動される領域、すなわちT波の終点前のR−R間隔の5%から、T波の終点後のR−R間隔の45%までの間の範囲に収まる時間窓領域については一切開示も示唆もしていない。
【0031】
本発明は、カウンタパルゼーションモードで心臓リズムと同期させた非侵襲性の方法を用いて、患者の末梢脈管系に形成された圧力パルゼーションを最適化することにより、患者の心拍数を最適に低減させて、重要な、実際には極めて重要な心臓負荷の軽減を実現できることができるという驚くべき発見に、もっぱら、依拠している。例えば、心臓血管系の数多くの末梢枝部の1つに過ぎない脚部筋肉を全体的に非侵襲性刺激することにより、冠状血流を増大させ、相当な程度で心臓負荷を軽減できることが知られていなかったので、これは、とりわけ驚くべき発見である。実際のところ、テストで得られた心臓負荷の軽減度は、リスクが多く、完全に侵襲性の、電気刺激により支援される動脈の包囲動脈外筋肉フラップにより実現される軽減度と同様のものであることは全く驚異的である。本発明は、末梢脈管系の数多くの枝部におけるただ1つの外部に作用するものの、これらの後者の技術は、心臓血管系の主要幹線である大動脈上の位置において直接的に作用するものと理解される。
【0032】
とりわけ、末梢脈管系の微小変動により心拍数が最適に低減し、その結果、最終的な心臓負荷の軽減を実現するように、個々の患者に対して、圧力パルゼーションを正確に設定することにより、利用できる共鳴現象を起こすことができることが分かった。とりわけ好適にも、心臓負荷に関して際立った効果が、心臓血管系のただ1つの末梢枝部を微小変動させることにより実現されるように、心拍数と、心収縮期血圧が、ともに相俟って低下する。正常な血圧値を有する患者に関して、血圧値をほんの僅かに変動させると、心拍数が大きく低減する。血圧値の高い患者に対しては、血圧値の減少は際立っており、このとき心拍数の減少はさほどでもない。本発明の方法および装置は、心臓の筋肉以外の体の任意の平滑筋または骨格筋に対して用いることができ、これにより、上述のように心臓負荷を軽減する有用な効果が得られる。
【0033】
別の方法を参照すると、本発明は、哺乳動物とりわけ人間などの心臓を有する生物における心臓負荷の軽減のための方法を実現することができる。この方法は、心臓リズムを測定して、圧力パルゼーションを心臓リズムと同期させてカウンタパルゼーションモードで末梢脈管系に形成し、心拍数を低減して、最終的に、心拍数と心収縮期血圧の関数である心臓負荷を軽減する。
【0034】
空気式ブーツと異なる点において、本発明の装置は、極めて軽量で、小型で、携帯可能で、ユーザは、可動性および生活スタイルに何ら制限を加えられることなく、通常の日常生活の中で使用できる点である。心臓リズムの測定手段は、カウンタパルゼーションモードで刺激装置を同期させるために、基本的な信号を供給するだけでよいので、患者の体の独立した位置に配置された非侵襲性センサで容易に構成することができる。
【0035】
患者の可動性を確保するために、この刺激装置は、好適にも、患者により保持される小型バッテリにより電源供給することができる。上述のように、この装置は、患者の末梢脈管系に変動を与えるだけで、この変動による効果は、十分には理解されていないが、共鳴現象に関連する現象により効果的に増幅され、微小な変動により大きな効果が得られるので、このエネルギ条件は過度に高くない。
【0036】
この共鳴現象は、以下のように説明することができる。
【0037】
心拡張期の血圧レベルの動的な変化は、心臓から放出される血液、および異なる位置から反対方向へ同時に伝わる2つの異なる圧力波の部分的または全体的反射から生じる。心臓から排出される血液は、心収縮期の収縮により生じ、1秒間当たりに1メートル未満の血液流速を有する。
【0038】
心拡張期の考慮すべき第1の圧力波は、心臓から放出される血液により誘導され、心臓弁を開くと、結果として生じる圧力波が、1秒間当たり約4ないし7メートルの遥かに早い速度で、心臓弁から動脈システムを介して伝播する。この第1の圧力波は、誘導された筋肉収縮により部分的に反射される。反射されなかった圧力波の一部は、毛細血管および筋肉の動脈血管を介して、静脈系に伝播する。しかし、反射した圧力波は、動脈系で反射して心臓に戻り、閉じた心臓弁で反射する。そして再び、下流側に伝播し、また上流側に戻る。筋肉が収縮している限り、すなわち筋肉収縮により血管が圧搾されて、血流の通路が部分的に妨害されている限り、この圧力波伝播の反射は続く。
【0039】
第2の圧力波は、末梢部において、実際には刺激パルスの始点と同時に筋肉収縮することにより開始される。この筋肉収縮は、筋肉内の毛細血管および動脈を圧搾し、血液の一部を動脈系に戻すように排出し、一部を静脈系に前方へ押し出し、正常圧力波の伝播速度1秒間当たり約4ないし7メートルよりも速い速度で圧力波を伝播させるように誘導する。この第2の圧力波の速度の増加は、筋肉収縮の強さに比例する。この第2の圧力波は、動脈系に遡って伝播し、閉じた心臓弁で反射する。そして、通常のパルス圧力伝播速度で下流方向へ伝播し、再び上流側に伝わる。筋肉が収縮している限り、すなわち筋肉収縮により血管が圧搾されて、血流の通路が部分的に妨害されている限り、この圧力波伝播の反射は続く。
【0040】
適当な遅延時間を選択することにより、心臓のポンピング動作に対する筋肉収縮のタイミングを最適化することにより、圧力波間の一種の推定的な干渉を実現して、心臓弁の開放の直後に圧力こぶの形態を有する動脈圧力の増大を形成することができる。この圧力増大は、冠状動脈内の血流を増大させる共鳴現象に対応するものであり、その後、血圧は低下し、心臓の心収縮期の血圧が低下する。これは、心臓負荷の軽減に貢献する1つの要素である。
【0041】
調査によれば、良好な結果を得るための遅延時間、すなわち上述した適当な遅延時間は、異なる個人および刺激手法に依存して、比較的に広範な窓領域の範囲で変化し得ることが分かった。とりわけ、筋肉収縮により血圧を増大させて、心臓負荷を軽減するための適当な遅延時間は、T波の終点前のR−R間隔の5%の長さから、T波の終点後のR−R間隔の45%の長さまでの間にある。換言すると、電気刺激を用いた実施形態において、所望する効果を得るために、この窓領域の範囲にあるタイミングで刺激を開始する必要があり、各個人に対して正確にタイミングを最適化することができる。
【0042】
このような理由から、本発明の方法は、心臓共鳴刺激方法および装置と呼ぶことができる。
【0043】
しかし、本発明は、電気刺激に加えて、例えば、末梢脈管系に属する組織に関する任意の骨格筋または平滑筋と接触し、または包囲する圧力パッドを用いて、末梢脈管系に圧力パルゼーションを形成する他の方法を用いることにより実現することができる。この目的のために、空気式ブーツを用いることができるが、空気式刺激の機能性は、末梢脈管系を流れる血液を効果的に汲み上げるように下側脚部全体を圧搾するというより、単に、末梢脈管系に微小変動を形成するに過ぎないので、遥かにより小型の簡便な圧力パッドを用いて、本発明を実現することができる。
【0044】
したがって、本発明を用いた空気式または水圧式圧力パッドは、小型で軽量にすることができるので、患者の通常の日常生活の中で利用することができる。空気式ブーツの重大な欠点は、特に、処置の長さに制限があるために、患者が休憩しているときだけしか、これを利用できない。これに対して、本発明の装置は、必要ならば、1日中ずっと利用し続けることができる。
【0045】
末梢脈管系に圧力パルゼーションを形成する他の方法として、光インパルス、または脈動酸素供給源、または実際には、脈動するCO2供給源を用いて、患者を処置する。レーザ励起処置、電気的に活性化された刺鍼処置、および音響処置も同様に、必要とされる圧力パルゼーションを末梢脈管系に形成するための方法であると考えられる。それぞれの場合において、刺激はカウンタパルゼーションモードで与えられ、刺激に関するパラメータは、患者に対して適性に選択されることが重要である。これらのパラメータは、
・カウンタパルゼーションの始点前のインパルス遅延時間であって、QRS心臓リズム信号のQ波の終点と、圧力パルゼーションの刺激インパルス群の始点の間の時間差であるインパルス遅延時間と、
・インパルス群間隔であって、1回の心臓リズム内における刺激インパルス群の始点および終点の間の時間であるインパルス群間隔と、
・インパルス周波数であって、圧力パルゼーションを形成する刺激インパルス群を形成するインパルス周波数と、
・インパルス幅であって、各インパルス群の1つの刺激インパルスの始点と終点の間の時間間隔であるインパルス幅と、
・インパルス周波数であって、圧力パルゼーションを形成する刺激インパルス群を形成するインパルス周波数と、
・刺激インパルスの振幅であって、圧力パルゼーションを形成する刺激インパルスの振幅と、
・刺激インパルスの幾何学的形状であって、インパルスの振幅がインパルス間隔全体に亙って表示されるときに現われる刺激インパルスの幾何学的形状と、
・インパルスモードであって、電気的な各刺激インパルスの正および負の半分周期の間の関係であるインパルスモードとからなる。
【0046】
本発明の装置は、例えば、12チャンネル心電計などの長期使用心電計とともに用いることができる。これにより医療実務者は、長期間に亙る処置に対する患者の反応を詳しく検討することができる。こうした長期使用心電計は、同様に、携帯可能な装置の形態を有するが、本質的に知られており、一時的なデータ記憶装置、記憶されたデータを圧縮する装置、例えば1日毎の定期的な間隔で読み出す装置を有する。
【0047】
本発明にかかる心臓共鳴式の電気刺激装置は、心臓血管系における動的変化により影響される体のすべてのシステムにおいて、付随する効果が生じる。すなわち、本発明を用いると、本発明を用いたために生じる心臓共鳴現象により、心臓血管系における動的な変化に起因して、生体のすべてのシステムにおいて反応が現われるということが確認される。
【0048】
これらの他の体システムにおける反応について、十分説明することはできないが、その結果は、さまざまな体システムにおいて確認されており、これらの体システムは、冠状血管システムにおける動的変化により影響されることも知られている。いくつかの観察結果は測定された事実であり、いくつかの観察結果は被験者により報告された認知または感覚である。しかし、これらの観察結果により、同様の物理的/生理学的/生物学的反応が冠状血管系と相互関係を有するこれらのシステム内で起こっていると、推察することができる。これらの観察結果は、非同期式の電気刺激として部分的に知られている観察結果を含み、心臓共鳴式の電気刺激を用いているものの、これらの反応は、心臓共鳴式の電気刺激に起因するとして、よりうまく説明することができる。
【0049】
観察された改良点は、以下のようなものがある。
・筋肉忍耐力、筋力、および筋量の増大。
・代謝増大による部分的な脂質分解の増大。
・例えば、選択的な脚部を強化することによる、体の支持および運動システム(ともに作用する骨、神経、および筋肉)の痛みの軽減。こうして、負荷角度を変えることにより、ひざ関節部への負荷を軽減して、関節部にかかる力を他の領域に分散させ、例えば、関節症または骨軟骨症などによる痛みを軽減する。また選択的な背中の筋肉を強化することにより、腰痛または神経根炎、および坐骨神経痛などによる痛みを軽減する。
・皮膚の質の改善。血行が局部的によくなるために、皮膚が滑らかで、弾性的になる。
・免疫抵抗力の増大。例えば、慢性的炎症の緩和および排除が観察される。
・精神的および心理的状態の改善。例えば、エンドルフィン生産量が増大するので、気分および機嫌が改善される。
・睡眠のノーマリゼーション。
・全体的なフィットネス、健康、作業特性および作業効率の改善。
・歩行時の気分の爽快感。
【0050】
本発明を用いて、次のグループから選択された1つまたはそれ以上の分野における利点を得ることができる。
・フィットネスおよび健康の増進。
・スポーツのための肉体的訓練。
・体脂肪燃焼(脂肪分解)、流体排出、組織および筋肉の増強および/または痩身、関連する皮膚変化などによる任意の形態のボディシェイプアップおよび/または組織変化を含むエステティック治療。
・侵襲性および非侵襲性の方法を含む医薬治療。
・宇宙治療。
【0051】
さらに、本発明を医薬治療の分野において用い、以下の分野における疾病予防のために用いることができる。
・例えば、急性の心臓障害のリスクを低減するための麻酔学。
・例えば、頻脈、虚血心臓疾患、心筋症、高血圧症、心臓麻痺、心臓弁膜症を治療する心臓病学。
・例えば、リンパ管および動脈不全を治療するための脈管学。
・例えば、発育不全および筋肉萎縮症を治療するための整形外科学と神経病学。
・例えば、骨軟骨症のための、人間の体の支持動作システムにおける任意の形態の病理学に関する無痛性のTENS治療を含む鎮静治療学。
・例えば、括約筋不全のための泌尿器科学、直腸肛門病学。
・例えば、子宮頚管拡張術、子宮下垂、子宮付属器炎、無月経、不感症の治療のための産婦人学および性学。
・例えば、肥満症、***矮小症のための内分泌学。
・例えば、腹直筋離開、床ずれのための外科学。
・例えば、宇宙飛行士の筋肉の活動できる正常な状態を維持するための宇宙医療。
【0052】
本発明の特に重要な態様は、入力システムが刺激を生体に与える時間、すなわち遅延時間は、処置することにより、心拍数が低減するのを補償するように調整され、この処置は、本発明が用いる心臓共鳴現象を改善することが明らかとなった。
【0053】
ただし、本発明は調整しなくても実現できることが容易に想到できることに留意されたい。例えば、刺激を生体または患者に与える時間、すなわちインパルス遅延時間は、当初、各T波の終点を超えて遅延し、刺激の結果、患者の心拍数が下がり、各心拍間隔が長くなるために、各T波の終点が後方に遅れて生じ、最終的には、刺激インパルスはより低い心拍のT波の終点と一致する。
【0054】
新しい各刺激インパルス群を起動する観点から、T波の終点を確立できる方法が基本的に2つある。第1の場合において、例えば、T波の終点が検出されるとすぐに、心電図および起動されたパルス群からT波を直接的に検出する。
【0055】
択一的には、心電図の他の基準点、例えば、Q波またはRピークの終点を認識することができ、Q−T間隔の長さは、R−R間隔の長さに対して既知の一定の関係を有するので、各T波の終点までの適正な遅延時間を計算することができる。刺激インパルス群は、計算されたT波の終点において起動される。
【0056】
各刺激インパルス群の間隔は、好適には、例えば、安静時の正常な人間のT−Q心拡張期間の10ないし25%の時間に選択される。これにより、末梢脈管系の圧力パルゼーションの期間が、R−R間隔の長さの5%ないし40%の間の範囲にある各心拡張位相となる。例えば、圧力パッドなどの機械的な刺激が用いられた場合、圧力が加えられる期間は、R−R間隔の5%ないし40%の値に相当し、筋肉収縮と実質的に等しくなる。
【0057】
本発明のさらなる好適な実施形態と、本発明の方法を実施するための好適な装置は、ここに添付される従属クレームに開示される。
【0058】
好適な実施形態および添付図面を以下に参照しながら、本発明についてより詳細に説明する。
【0059】
(好適な実施形態の詳細な説明)
本発明の理解を促進するために、図1A、図1B、および図1Cを参照しながら、人間の心臓の通常の動作について簡単に説明する。
【0060】
図1Bに示す心臓10は、右心房RA、右心室RV、左心室LV、および左心房LAの4つの室を有する。心臓に戻る静脈血液は、右心房に入った後、右心室に入り、肺動脈を介して肺に流れる。血液は、肺において酸素を取り込み、矢印14に示すように左心房に戻る。この時点から、酸素を取り込んだ血液が左心室、そして大動脈AOに入り、いわゆる体内への大循環器系を流れる道のりが始まる。右心室から肺、そして左心房に至る循環器系は小循環器系と呼ばれる。
【0061】
心臓の動作は電気信号に関連し、この電気信号は図1Aに示す心電図上に表れる。ポイントPは、2つの心房RAおよびLAの収縮を表し、これらの心房は、血液を、不可逆弁として機能するそれぞれの弁16、18を介して、各心室RVおよびLVに押し出す。Qで始まりTで終わる心電図の期間は、心収縮期と呼ばれ、心室の収縮を表し、これにより血液は、右心室から肺静脈へ、左心室から大動脈へ放出される。この心収縮期において、弁16および18は閉じ、右心房および左心房へ血液の逆流が防止される。T−Q期間は、心拡張期と呼ばれ、心室の緩和または弛緩を意味する。酸素を取り込んだ血液が、弁20,22の直ぐ上流側において大動脈から分岐した冠状動脈CAを介して心臓に送られ、これらの弁により、心拡張期において、大動脈から左心室への血液の逆流が防止される。明白なことであるが、心臓自体が筋肉であり、筋肉を動かし続けるためには、酸素を取り込んだ血液を供給する必要がある。心拡張期において、冠状動脈CAを流れる酸素を取りこんだ血液が、心臓に供給される。ポイントTにおいて、大動脈AOの弁20,22は閉じ、このとき、血液が大動脈内の血圧により冠状動脈CAに入る。したがって、大動脈AO内の圧力が心拡張期において増大することは、冠状動脈にとって好ましい。
【0062】
以下に説明するように、本発明の1つの重要な結果は、心拡張期における大動脈の圧力が若干増大することで、これは、心臓筋肉に対する意味深い効果を有することが分かってきた。
【0063】
図2Aは、本発明のテストに用いられてきた基本的な装置であって、本発明を実現するための完全に実行可能な装置を示す。ただし、以下に説明するように、さらなる改善および改良に関して全体的に変形することが可能である。
【0064】
図2Aに示すように、患者24は、ベッド26の上に横たわり、この実施形態では3本の検出電極30を介して心電計28に接続されている。心電計は、この検出電極から、特定の患者24の心電図32を表示装置34上に示すことができる。3本の電極30を介して心電計が得られる情報から、図1Aに示す心電図のR−R間隔の反復周波数に相当する信号を抽出することができる。すなわち、この信号は、患者の心臓が脈動する周波数、すなわち心拍数を意味する。
【0065】
この信号は、図2Aでは図示せず、図2Aの装置の動作に関連する図4で概略的に図示するライン38を介して、パルス発生器36に供給される。パルス発生器36は、図2Aに示すような4本の活性電極40を介して、患者24に一連の二相矩形パルスを供給する。
【0066】
別の電極42は、電気回路を形成するために必要な中立的な電極である。図2Cに示すように、一連のパルス(パルス群)44は、患者の心臓の周期毎に1回づつ、心電図のT位相の終点と一致するようにタイミングを図って与えられる。パルス群44は、心電計の表示装置34上に表示され、オペレータは、一連のパルス44と心電図34の間の位相関係を見極めることができる。
【0067】
表示スクリーン上で心電図とパルス群44を重ねて表示することにより、オペレータ46は、本発明が要請する心臓共鳴が確実に得られるように、パルス群がQ波に対して適正に遅延しているかどうかを見極めることができる。
【0068】
上述のように、パルス群は、T波の終点において開始することが好ましい。オペレータ46は、パルス群のそれぞれの始点がT波の終点と一致するように、各パルスの始点の位相を調整することができる。これは、図2Aおよび図4に示すパルス発生器に関する1つの手入力による信号である。
【0069】
患者に与えられるパルス群44の効果を説明する前に、パルス発生器36と電極40,42を有する入力システムが形成するパルスに関連して、本明細書が用いる用語について説明するのが好ましい。
【0070】
パルス発生器36の基本的な出力信号は、図2Bに示すとおりである。それは、いわゆる複数の二相矩形インパルスからなる一連のパルス(パルス群)である。各二相矩形インパルスは、正の矩形半パルス50と、その直後に続く負の矩形半パルス52とを有し、各二相矩形インパルスの幅は、正の矩形半パルス50の幅と、負の矩形半パルス52の幅の和で求められる。図2Bに示す二相インパルスの後に、所定の間隔をおいて、図2Bに示すように、第2の二相インパルス50’,52’が続く。二相パルスの連続する正の半パルス50,50’の間の距離により、この信号の反復周波数が求められる。連続する二相パルスの間隔、および連続する二相パルス群の間隔において、電極40に印加される電圧は、患者に対して刺激しないように、ゼロ、すなわち中立的な電極42の電圧と同じである。このゼロ電圧は、図2Bの図では符号54で示されている。電極に電圧を印加する代わりに、電流を流すこともできることに留意されたい。このとき、所定の電圧を超える電圧が電流に対する基準値と見なす必要がある。
【0071】
上述のように、二相矩形パルス群のそれぞれは、心電図のT位相の終点において、すなわち心電図の上にインパルス群を重ね合わせた心電図の拡大部分を示す図2Cにおけるポイント56において、開始するようなタイミングで与えられている。この特別の具体例で、各二相矩形パルス群のパルス反復周波数は、こうしたパルスが、パルス群間隔の範囲で、10回が生じるように選択される。パルス群間隔は、通常、治療される人間のT−Q心拡張期間の10ないし25%の時間に相当するように選択される。
【0072】
パルス群間隔の典型的な値は、心拍の全体期間であるR−R間隔の10%である。したがって、パルス発生器36が形成するパルス反復周波数は、この具体例では、心拍の1/10倍の期間に10個のパルスが形成されるように、すなわち心拍周期は通常1秒であるから、一連のパルスのそれぞれのパルス反復周波数は100Hzとなる。
【0073】
合理的な具体例を提示するために、電極40に印加されるパルス発生器36の出力信号の振幅は、正の振幅で20Vないし負の振幅で20Vまで変化させることができる。
【0074】
これらの値は、単に具体例として挙げられたに過ぎず、さまざまなファクタすべてに依存して、実質的な変形例を形成することができる。
【0075】
二相信号の振幅に関する限り、その治療が苦痛であると感じる電圧が、患者により異なるということが確認されている。したがって、オペレータ46は、患者が多少の苦痛を感じるまで二相パルスの振幅を変え、患者が不快とならないように少し振幅を小さくしてもよい。
【0076】
一般的にいえば、ゼロボルトより少しだけ高い下限値(例えば、2,3ボルト)を有する振幅を用いることができる。上限値は、まだ調査されたことはないが、印加される電圧レベルと、これにより得られる電流を、患者が快適であると感じるかどうかに依存する。(少なくとも理論上は、極めて高い電圧を用いることができるが、非破壊的な値に限定して、電流が供給される。)
【0077】
各パルス幅と、各パルス群の間隔との関係は、電極40,42を介して刺激される筋肉に注入される全エネルギ量を決定する。1対10の比が有効であると認められたが、この比を実質的に変化させることができるし、実際のところ、間隔は絶対的に本質的なものではない。一般的にいうと、すべての患者に関し、間隔に対するパルス幅の比、およびパルス振幅に依存する。閾値に達すると、熟練した観察者は、非自発的な筋肉収縮をはっきりと確認する。そして、この装置は、非自発的な筋肉収縮が明確に表れる、閾値よりも高いレベルのパルス振幅、およびパルス間隔に対するパルス幅の比を用いて、通常作動する。
【0078】
二相パルスを用いる特定の重要な理由は、印加されたインパルスに起因して、組織内で電気分解が起こることを避けるためである。一方の半パルスの間に生じ得るこの種の効果を、次の半パルスで直ぐに反転させることができる。上述のこの種の二相矩形パルスは、満足できるものであるということが確認されており、現在のところ好適なパルスの形態を示すが、それらは単なる可能性に過ぎない。一般的にいえば、パルス発生器により供給されるパルスは、いくつかの正の出力信号成分と、いくつかの負の出力信号を有するという意味合いにおいて、二相である。しかし、当然に、ある条件下では、単一位相の矩形パルスを同様に用いることができる。確かに、負の半パルス波が正の半パルス波と同じ大きさと形状を有することは本質的には必要でない。正の半パルス波は、負の半パルス波の振幅と幅とは異なる振幅と幅を有していてもよい。さらに、パルスが矩形パルスであることも本質的でない。それらは、シヌソイドであってもよいし、必要ならば、別の他の形状を有していてもよい。
【0079】
図4から明らかなように、本発明の好適な実施形態によれば、オペレータ46は、患者を治療する際に、異なる7項目のパラメータを設定することができる。その第1のパラメータは、QRS心臓信号のQ波の終点から、インパルスの有効な始点、すなわちT波の終点から始まるインパルス群の始点までの時間差異である遅延時間、またはインパルス遅延時間である。オペレータ46は、例えば、この遅延時間を特定する電位差計を変更することにより、符号48で遅延時間を調整することができる。これは、次に述べる理由から、図2Aおよび図4に示す装置における、極めて重要な調整である。
【0080】
すぐ後に説明するように、このパルスによる効果は心臓負荷の軽減である。これは、心拍、すなわち心臓の鼓動の周波数が低減することにより、現われる。これは、心電図の連続するRピークの間の時間間隔が増大することを意味する。QからT波の終点までの距離がR−R時間間隔に対して既知の関係にあるので、R−R間隔だけでなく、QからT波の終点までの距離が増大する。したがって、遅延時間が固定されてしまうと、心拍数が変化するために、パルス群44の始点がT波の終点とは必ずしも一致しなくなる。したがって、図2Aに示す装置に関し、オペレータ46が連携動作における重要なリンク(つなぎ役)を果たす場合、オペレータは、パルス群が常にT波の終点で開始されるように、符号48において、遅延時間を調整することができる。具体例として、本発明の装置を用いた場合、オペレータ46が必要な調整を有効に行うために相当の時間を有するように、例えば、10分間で患者の脈拍数を72から62まで下げることはよくあることである。
【0081】
パルス群がT波の終点で開始されるようにタイミングが図られたとき、最良の結果が得られると考えられている。しかし、パルス群がT波より少しだけ遅れた場合、同様に、有用な結果が得られる傾向が極めて高く、実際のところ、パルス群がT波の終点より前に与えられた場合でも、本発明は依然として機能し得る。
【0082】
実際的にいうと、心電図のT波の終点前におけるR−R間隔の5%の長さと、心電図のT波の終点後におけるR−R間隔の45%の長さに亙る範囲内に、パルス群の始点を維持することは、好ましいものと理解される。実際、特定の患者に関し、どのように遅延時間を与えると最善の結果が得られるかを正確に見極めるために、遅延時間を変化させてもよい。
【0083】
オペレータ46が変更できる別のパラメータは、各T波の終点後に患者に与える一連のパルスの間隔である。図2Cに示すように、パルス群の間隔は、インパルス群の中の1つのインパルスの始点と終点の間の時間として定義される。この変化の可能性は、図4の参照符号58により示される。
【0084】
パルス群自体は、パルス群間隔として定義される時間において、交互に反復される一連の電気インパルスである。パルス発生器の周波数の出力値、すなわち、各パルス群のパルス反復周波数、パルス群が1秒間の長さを有するとしたときの1秒間当たりに反復されるパルスの数を変化させることにより、各パルス群内にある電気インパルスの数を変更することができる。さらに、パルス群の間隔により、所与の周波数を有する刺激がどの程度長く反復して供給されるか、すなわちインパルスが心臓の1周期でどの程度、数多く有効に供給されるかが決定される。オペレータ46は、パルス群の周波数と間隔を、図2Aおよび図4の具体例に示す入力部60で変更することができる。図2Aおよび図4の実施形態において、オペレータ46が容易に変えられる他の変数は、二相矩形インパルスの振幅であり、すなわち、図2Bに示すように、正の半周期50のピーク値と、負の半周期52のピーク値の最大差異である。この調整の可能性を図4の符号62に示す。振幅は、通常、ボルトで示す電位として測定される。別の実施形態(図示せず)において、電圧ではなく、電流曲線をプロットし、電流曲線の対応するピーク振幅を参照しながら、振幅を変えてもよい。
【0085】
図2Aおよび図4に示す装置において、さらに3つのパラメータがあり、これらは固定されており、この実施形態では、オペレータ46により変更することができない。これらのパラメータの第1は、図2Bに示すように、電気的なインパルスの始点と終点の間の間隔であるパルス幅である。図2Aおよび図4の具体例では、100Hzのパルス反復周波数がパルス幅の長さの10倍となるように、パルス幅が選択される。すなわち、パルス幅を固定することにより、パルス反復周波数を変化させるとき、間隔を自動的に変化させる。パルス幅が可変的である場合、いくつかの他の実施形態と同様、パルス群のパルスの反復周波数は変化しないと仮定すると、パルス幅を変化させることにより、図2Bに示す間隔を自動的に変化させる。図4に示すボックス64は入力値に関し、このときパルス幅の固定値が選択されている。
【0086】
図4に示すさらなるボックス66,68は、パルス発生器の出力に関するさらなる2つのパラメータを示し、これらのパラメータは、図2Aおよび図4の装置においては固定され、オペレータ46が容易に変更することはできない。ボックス66は、インパルスの形状、すなわち電気的インパルスの振幅がインパルスの幅全体に亙って表示されるときに示される電気的インパルスの幾何学的な形状に関連する。この具体例において、これは二相矩形パルスであるが、例えば、シヌソイドまたは鋸波状の異なる形状であってもよい。
【0087】
ボックス68は、インパルスの形状が電気的に正および負のインパルス位相の間でどのように反復するかを示す交流モードに関するインパルスモードを変更する可能性を示す。この具体例において、インパルスモードは、明らかに、二相で、交互に反復する同一の正および負の電気的インパルスを有する。しかし、このモードスイッチを用いて、オペレータは、例えば、2つの正の半パルスの後に1つの負の半パルスが続くような他のモードを選択できる、
【0088】
図2Aを参照して、同様に、本発明の他の態様を説明する必要がある。これは、複数の電極40,42を用いることに関する。上述のように、電極42は、中立性を有する電極であって、こうした中立電極は、1つだけ設ける必要がある。しかし、治療すべき体の領域が複数ある場合、各活性電極または活性電極の各グループの付近に中立電極を配置できるように、1つ以上の中立電極を用いることができる。しかし、患者に対する治療が長期間に亙る場合、複数の活性電極40を設けることが推奨される。
【0089】
その理由は、人間の体が与えられたパルスに慣れる可能性があるためである。1つの活性電極40が設けられた場合、すなわち図2Bに示す二相矩形インパルス信号がたった1つの電極にしか供給されない場合、この電極と中立電極42の間の電位差により刺激される筋肉が次第に疲れ、あまり有効には刺激されなくなってしまう。刺激インパルスを異なる活性電極に連続的に供給することにより、供給されたインパルスが作用する筋肉のグループを疲れさせないようにすることができる。連続的な活性電極の最低数は2つである。
【0090】
パルス発生器の出力信号をいくつかの電極40に連続的に与えることにより、問題なく、何日間にも亙って治療を実施できること、そして実際には、たった2つの電極で十分であることが、実験により確認された。ただし、3つまたは4つの電極が好ましい。
【0091】
同様に、筋肉が収縮する時間間隔を制限すれば、1つの活性電極を用いて、何日間にも亙って治療を行うことができる。
【0092】
現在までに実施された実験において、第1のパルス群44が第1の電極40に供給され、次のパルス群が第2の電極に供給され、その次のパルス群が第3の電極に供給され、さらにその次のパルス群が第4の電極に供給され、さらにまたその次のパルス群が第5の電極に供給される。しかし、この種の順序は、本質的ではない。いくつかのパルス群を1つの電極に供給し、その後、次の電極に変更することも完全に実行可能である。連続的なパルス群、またはパルス群のグループを複数の電極に無作為に供給することも完全に実施可能である。
【0093】
個々の電極40,42の配置位置に関し、重要なことは何もないことを強調しておく必要がある。ここでは、腹部領域が治療されているように図示されているが、実質的には、患者の体のどの部分であってもよい。本発明の驚くべき特徴は、末梢脈管系の任意の部分に、たとえ僅かな量であっても、励起エネルギで刺激することにより、本発明の有用な効果が得られたということである。
【0094】
以下の説明において、実現可能な電気刺激の形式について、より詳細に説明する。
【0095】
同様に、図4において、パルス発生器から患者に入力される刺激が、どのように体に作用するかを示す一連のボックスが図示されていることに留意されたい。ボックス70は、直接的刺激、またはより有用である神経筋刺激であってもよいことを図示している。上述のように、刺激の態様については、以下により詳細に説明する。
【0096】
ボックス72は、平滑筋または骨格筋のいずれか一方に刺激が与えられることを図示している。平滑筋または骨格筋に刺激を与える効果は、両方の場合、ボックス74で図示される末梢脈管系の局部血管における圧力パルゼーション(脈動)を形成することである。この局部における圧力変動が、本質的に圧縮できない液体である血液を介して、ボックス78に示す心臓に伝わる。このパルスが本発明の開示内容に従って正確にタイミングが図られ、そして供給された場合、心臓の負荷を低減する実質的な効果が得られることが分かった。心臓負荷を低減する効果は、ボックス80で図示された患者の体に作用する。この効果は、心電図の電極30により検出される。
【0097】
先に述べたように、例えば、R−R信号である心拍数に相当する信号は、その後、パルス発生器に伝達され、個々のパルス群の二相矩形パルスの形成を起動する。心電波形82は、図4に示すライン82,84で図示したように、パルス発生器の出力信号として、心電計の表示装置34上に表示される。オペレータ46は、確実に、各パルス群を、心電図のT波の終点、または特定の場合において最適であると思われる位置で開始させるように、インパルスの遅延時間を変化させる。
【0098】
オペレータ46は、表示装置34を確認しながら、処置に呼応して患者の心拍数がどのように小さくなるかを判断して、これに応じてインパルスの遅延時間を変化させることができる。インパルスの遅延時間は、概念的には、Q波の終点から測定されるものと考えられるが、必要ならば、別のデータから測定することもできる。同様に、Rピークは、明確に定義される時間に生じるより大きい信号であるので、Rピークからインパルスの遅延時間を測定する方が、実際にはより簡単である。
【0099】
図3は、本発明の方法および装置を用いたときの治療効果をグラフで図示したものである。一番上に描いた曲線86は、心電波形のいくつかのピークを示し、基本的に3つの領域A,B,Cに分割されている。領域Aは、通常状態、すなわち刺激がない場合の患者の心臓リズムを示す。領域Bは、刺激を開始したときの同じ患者の心臓リズムを示し、領域Cは、刺激を続けたときの心臓リズムを示す。別の曲線88,90に対しても、このような分割を適用する。曲線86において、領域Bは、T波の終点の後に開始して、T−Q間隔の約15%だけ継続する第1群のインパルス44を示す。同じ波形をC位相においても反復して与え、刺激処置が完了するまで継続して与える。この刺激の効果により、心電図における後続のR点位置間の時間的な長さが延びて、患者の心拍数が実質的に下がる。領域CにおけるR−Rパターンが、図3の曲線90に示すように「b」で識別された長さだけ、領域AのR−Rパターンに比べて長くなることに留意されたい。
【0100】
曲線88は、符号44で示すような電気的インパルス群に起因する筋力の変化を示す。ライン88のA位相において、刺激がないので、ラインは直線的なラインのままである。最初の刺激がB領域で与えられ、末梢脈管系に作用する筋肉刺激が起こる。筋肉収縮3がパルス群44の始点から始まり、パルス群の終点で最大収縮に達する傾向があり、その後、パルス群間隔より若干長い時間に亙って弛緩することに留意されたい。パルス群44は、複数の電気的な刺激インパルスを有するが、単純な筋肉収縮を生じることに留意されたい。この筋肉収縮3は、患者の末梢脈管系に圧力パルゼーション(脈動)をもたらし、この圧力パルゼーションが患者の心臓に戻って伝わる。
【0101】
この結果は、曲線90から見て取ることができ、この曲線は、実際のところ、大動脈内の圧力と左心室の圧力の合成波である。左心室の圧力は、基準ライン値92から始まり、丸味を帯びたピーク94に向かってなだらかに上昇し、Q波の始点からT波の終点の直後まで、基準ライン値92より高い値を有する。この曲線に重ね合わせたものは、大動脈内の圧力に対する曲線96である。
【0102】
ポイント98において、図1Cに示す弁20,22は開き、左心室内の圧力が大動脈内の圧力に直接的に連通し、その結果、大動脈の圧力は、T波の終点に達するまで、すなわち図3のポイント100に達するまで、左心室の圧力と同じ速さで、同じ値で上昇する。この時点で、弁20,22は、再び閉じて、大動脈内の血液が人間体内の動脈を通って循環するにつれて、大動脈内の圧力は徐徐に下降する。ポイント98’において、弁20,22は再び開いて、このサイクルが繰り返される。
【0103】
曲線88の符号3で示す筋肉収縮の効果は、筋肉収縮により誘導される末梢血管のパルゼーションから大動脈に伝わる圧力波を介して、大動脈内の圧力を変動させることにある。その結果、位相Bにおける大動脈の血圧が、こぶとして図示されたように、符号2でラベル付けされた領域において、曲線96の位相Aに対する相当する値と比べて少しだけ高くなっている。しかしながら、筋肉収縮の終点の後、大動脈内の圧力は、位相Aに対する圧力曲線の対応する領域にあった値よりも低い値に下降している。
【0104】
これと同時に、左心室の圧力のピーク値94''も同様に、位相Aにおけるピーク値94と比較して低減していることに留意されたい。低減値が図3の符号4でラベル付けされている。
【0105】
これが実際のところ意味することは、心拡張期の大動脈の圧力に生じるこぶが、冠状動脈の血液の循環を良好にし、すなわちより多くの血液およびより多くの酸素を心臓の筋肉に供給し、心臓は、より多くのエネルギ量を利用できるということである。これにより、心拍周期が刺激を受ける前の値aから長く刺激を与えた後、値bだけ増えて値a+bになるように、脈拍数が下がる。そしてDPTI/TTI比(心拡張期血圧時間指標/時間伸張指標)が増大するため、さまざまな被験者に関する測定低減値は、通常、安静時で1分間当たり約10パルスであり、例えば、70から60(心拍数)に、あるいは脈拍数が高いときには30以上であり、例えば、140から110(心拍数)になる。
【0106】
さらに、位相Aにおけるピーク値94から位相Cにおけるピーク値94''までの符号4で示す低減値は、左心室内の圧力が減少し、左心室壁の緊張状態を緩和することを意味する。
【0107】
心臓負荷は、心拍数と心拡張期の圧力の積に比例し、心拍数および心拡張期の圧力の両方を下げる本発明の効果により、心臓負荷が実質的に軽減される。
【0108】
心収縮期前の血圧、すなわち図3に示すポイント98,98',98''における圧力は、正常な血圧120/60を有する被験者に対して、およそ−5mmHgだけ低減することが確認される。特に有効な場合は、血圧値があまりにも高い患者の場合で、こうした患者に対する脈拍数の低減値は、正常な被験者に対する心拍数の低減値よりも小さいが、血圧の低減値は予想を遥かに超えるものである。
【0109】
図3の位相Cにおける曲線90から明らかなように、本発明による心臓共鳴式の電気刺激は、心収縮期における圧力を低下させるだけでなく、心収縮期において急激に圧力を増大させることができる。
【0110】
一般的にいうと、被験者が正常な血圧値を有すると仮定した場合、DPTI(心拡張期血圧時間指標)が約+10ないし+15%だけ増大すると、被験者にもよるが、心拡張期において増大した血圧のこぶにより、心拍数を下げ、心収縮期前の血圧との差だけ血圧値を矯正するということができる。
【0111】
TTI(時間伸張指標)の4ないし5%の低減は、心収縮期前のより低い血圧に起因するもので、この血圧は、(図3の符号7で示すように)心収縮期における急勾配の圧力増加により矯正される。
【0112】
この利点は、正常な血圧値を有する被験者にもよるが、結果として、DPTI/TTI比(心拡張期血圧時間指標/時間伸張指標)が約15ないし20%だけ増大することである。したがって、通常の心臓負荷の軽減は、被験者およびその体調にもよるが、約15ないし20%またはそれ以上である。こうした心臓負荷の軽減は、より低い心拍数、より低い心収縮期の血圧および心収縮期前の血圧に起因する。さらに、心筋の収縮が改善され、冠状動脈の血液循環がよくなり、虚血が改善される。
【0113】
ここで図5を参照すると、図2Aに図示した装置と類似するが、さまざまな変形を有する装置が図示されている。図2Aの装置と類似しているため、図2Aおよび図4に関して用いた参照符号と同様に、ただし明確に区別するために100を加えた基本的に同一の参照符号を用いて、図5および図6に示す装置の部品を特定する。実質的に異なる部品についてのみ、特に以下に説明する。図5および図6に図示するが、特に説明しないすべての部品は、図2Aおよび図4で対応する符号を有する部品と同じ機能および動作をすると理解されたい。図2Aおよび図4を参照しながら説明したこれらの部品に関する説明は、図5および図6に適用されるものと理解されたい。
【0114】
ベッド126の上に患者が横たわる構成は、先と同様のものである。図5および図6における第1の重要な相違点は、パルス発生器136が心電計128のハウジング内に組み込まれている点にある。このように変形したにもかかわらず、電極140,142の構成は、先のものと同じであり、これらの電極は、図2Aおよび図4を参照して上述した手法と全く同様にパルス発生器136から供給される。同様に、心電計128は、患者の心臓領域に接続された3つの検出電極130を有する。このとき、異なる心電計は、必要とされる測定精度に依存して、異なる数の電極を有することに留意されたい。本発明の目的のためには、単純な測定で十分である。オペレータは、同様に、符号146で概略的に示されている。図5における別の重要な相違点は、通常のライン135(1本だけ図示)を介して、血圧測定用カフ(加圧帯)133に接続された血圧計131を追加して設けた点にある。こうして、心電図測定を行うことに加えて、患者の血圧値の測定を同様に行う。血圧計131は、曲線または心収縮期および心拡張期の圧力に関する異なる値として、患者の血圧値を表示できる表示装置137を有する。
【0115】
ここで図6を参照すると、パルス発生器136の設計が図2Aおよび図4に示す実施形態のパルス発生器の設計と本質的に同じであることに留意されたい。パルス発生器が出力するパルスに関して、図2Aおよび図4の実施形態と同様の7種類の値を設定することができる。しかし、この実施形態においては、オペレータにより、あるいは自動的に、すべてのパラメータを変更することができる。手動により装置を調整することが意図された場合、オペレータは、各入力部148’ないし168’を用いて個々の設定を変更することができる。択一的には、適当な外部プログラムインターフェイス141を介して、これらすべての設定を電気的に変更してもよい。このインターフェイス141は、チップとして実現されることが好ましいパルス発生器に接続された入力プログラムインターフェイス143と通信している。外部インターフェイスと内部インターフェイスの間の通信は、有線を用いて直接的に、あるいは例えば、赤外線送信器を用いて間接的に行ってもよい。
【0116】
自動的に設定がなされる場合、パルス発生器、すなわちパルス発生器の動作を制御する制御ユニットは、各T波の終点を検出するか、あるいは心電図から得られたデータを用いて各T波の終点の時間位置を導出するようにプログラムされており、各パルス群が各T波の終点において自動的にトリガされるように、パルス群の刺激時点を自動的に制御する。パルス発生器のこうした同期式の動作は、入力信号を受信して呼応する送信器などの電気技術において一般に広く知られており、当業者にはとっては容易に実現されるものである。
【0117】
図6に示す装置は、データ記憶システム151がさらに設けられ、このシステムは、装置に関する任意の所望するパラメータまたは測定値を記憶することができる。つまり、この記憶システムは、心電波形全体を、任意により圧縮された形態で、1時間、1日、または1週間などの所定期間に亙って記憶し、さらに同じ期間において患者の血圧に関するデータを記憶するように設計することができる。外部プログラムインターフェイスを用いて、データ記憶システムに格納されたデータを読み出すことができる。
【0118】
図6に示す装置が有する別の特別の構成部品は、安全遮断器161である。
【0119】
この安全遮断器の重要な点は、測定パラメータが不適当にも所望値に対していくらかでも逸脱した場合、処置を自動的に停止できるように、測定されたパラメータを分析し、これを確立されたパラメータと比較することである。
【0120】
一例として、心拍数、および心収縮期または心拡張期の血圧などの極めて重要なパラメータのための制限値を安全遮断器、またはこの安全遮断器がアクセスする装置に関連したメモリに記録して、格納することができる。電気刺激を行っている間、安全遮断器は、心拍数、および心収縮期または心拡張期の血圧に相当する値を受信して、これらの任意の値が電気刺激を始める前に設定された制限値と比べて高いか、低いか判断する。これらの任意の値が制限値よりも高いか、実質的な量だけ制限値よりも高い場合、安全遮断器は、オペレータ146に警告を発し、そして/または適当ならば、パルス発生器を遮断する用にプログラムされる。制限値は、電気刺激する前の初期値として設定することもできる。
【0121】
安全遮断器は、同様に、その機能を起動し、入力信号の統計的ばらつきが所定期間に亙って検出されるか、心臓不整脈が検出された場合、例えば、刺激を遮断し、警告信号を発するように設計することができる。
【0122】
さらに、安全遮断器は、患者の心拍数および血圧と、安全レベルに設定された格納された下限閾値と比較する。患者の心拍数および血圧は、下限閾値よりも降下してはならない。電気刺激を行っている間に、測定値が最低安全レベルよりも低くなった場合、同様に、オペレータは警告を受け、そして/またはシステムは自動的に遮断される。重大なパラメータの上限値を決定するために患者自身から得られた実際の測定値を用いる代わりに、例えば、外部および内部プログラムインターフェイス141,143を用いて、正常で健康な人、または治療を受けている患者と同様の問題を有する人から得られた適当な値と、測定値を比較するように、安全遮断機をプログラムすることができる。
【0123】
明白なことであるが、図2A、図4、図5、および図6に示す装置を用いて、患者をリクライニング状態で治療することができる。
【0124】
なお、本発明は、普段の日常生活を送っている患者もうまく利用することができる。
【0125】
図7によれば、普段の日常生活を送っている間、または就寝中に、普段の1日を通してずっと処置を行う上で適した装置を身に付けた患者を図示している。
【0126】
一貫性のために、図2Aの実施形態の部品または装置に対応する、この実施形態の部品または装置は、200を加えた同じ一般的な参照符号を用いて特定される。同様に、詳細に説明しないが、図2Aで用いられた同じ一般的な参照符号を有する部品に対し、先に述べた説明が適用される。
【0127】
したがって、図7に示す装置は、2つの心拍数センサ253と、ワイヤレス伝送ユニット255とを有する弾性胸部包帯を備える。ワイヤレス伝送ユニット255は、例えば、パンツ267の弾性ウエストバンドに取り付けられた受信器257に、心拍数に対応する信号を送信する。受信器257は、内蔵バッテリを含むパルス発生器236を備えた電気刺激ユニットの一部を構成する。パルス発生器236は、同様にワイヤを介して、対応する電極240,242に接続される。図7においては、ただ1本の活性電極240と1本の中立電極242が図示されている。ただし、上述のように、複数の活性電極240を設けることができるものと理解されたい。
【0128】
ここで用いられるこの種の無線送信ユニットを有する心拍数センサが、商標名「Polar」(登録商標)の名前でアスリート向けに市販されている。「Polar」送信器において、装着者の皮膚上で電気信号を検出するために、2つの電極が設けられている。電極は封止された送信器上に設けられ、送信器は弾性胸部包帯を用いて患者の胸部に取り付けられる。「Polar」送信器は、各心拍における皮膚上の差異電圧を検出し、この信号を連続的に無線で、電磁場を用いてリスト受信器へ送信する。受信器を変更して、リストウォッチ状ではなく、上述のように、ウエストバンドに組み込まれる。「Polar」送信器で用いられる方法は、超低消費電力に基づいており、電気モードにおける独特の挿入モード、および心臓の電気信号を抽出するために注意深く設計され、テストされる回路が保証される。図8に示す電気回路ブロック図を参照すると明らかなように、図7に示す装置の動作は、図4に示す装置と基本的に同じである。
【0129】
図2Aおよび図4に示す装置に対する類似性、および図5および図6に示す装置に対する類似性は、図8から容易に理解される。表示装置263は、例えば、パンツのウエストバンド上に取り付けられた小型液晶表示装置の形態を有し得ることに留意されたい。表示装置263は、通常、患者の心拍数を表示するが、パルス発生器の設定値などの他のすべての所望する情報を任意に表示することができる。このとき、患者自身224がパルス発生器の設定値を制御してもよいし、例えば、装置が手術中の患者に取り付けられている場合、オペレータ246がこれらの設定値を制御してもよい。患者224またはオペレータ246は、対応する手動による入力部248',258',260',262',264',266',および268'を用いて、7種類の変更可能な設定値、または一部が固定されている場合、別の一部の設定値を制御することができる。これらの入力部は、例えば、小型のキーボード上のキーとして実現することができる。択一的には、プログラムインターフェイス243を用いて、独立した入力プログラムインターフェイス243によりパルス発生器をプログラムすることができる、図6に示す装置のようなプログラムインターフェイス243を提供することができる。
【0130】
上述のように、本発明の装置は、正確な時間に正確な刺激パルスを供給するパルス発生器236を制御するためには完全に十分なR−R信号を送信する単純な心拍計を有する。パルスの遅延時間を制御するためにT波の終点を実際に測定する必要はない。なぜなら、Q−T間隔は、R−R間隔と極めて明確な関係を有することが知られており、T波の終点は、心拍計が形成する信号から容易に計算することができるためである。
【0131】
心拍計から得られた信号を無線でパルス発生器236へ送信することは必須でないことに留意されたい。必要ならば、細い有線を用いて、この信号を容易に送信することができる。さらに、極めて小さく、邪魔にならず、患者の心臓の直ぐ近く以外の場所で用いられる心拍測定センサ装置が数多く市販されている。図7および図8に示す実施形態において、同様に、安全遮断器261が開示されているが、このときこの安全遮断器は、患者の心拍数にのみ呼応し、すなわち患者の心拍数があまりにも高いか、あまりにも低い場合、統計的ばらつきが所定期間に亙って検出された場合、そして心臓不整脈が検出された場合、警告信号を発し、そして/またはパルス発生器を遮断する。本発明の装置に関連して、長期間に亙って心電図を測定できるように、携帯可能な心電計を図7および図8に示す装置に組み込み、図6に示すように、この装置にデータ記憶システムを設けることは、完全に実現可能である。
【0132】
図7に示す装置の可能性のある変形が図9に示されている。ここでは、図8の装置に用いられた同一の基本的な参照符号において、200の代わりに300を前に付けた参照符号が用いられる。図8と図9を比較して分かるように、唯一の実際的な差異は、患者の体から適当な信号を抽出でき、この信号を表示装置363上に表示できる血圧計365を追加したことである。さらに、血圧計が設けられた場合、心拍数R−Rと平行して、変更可能な入力信号部として、血圧計をパルス発生器に接続することができる。心拍信号が遮断された場合、この装置が個別に心拍測定することなく動作できるように、血圧計からの出力信号がパルス発生器に対する唯一の入力信号となり得る。さらに、患者の血圧が安全基準値を超えて上昇するか、降下した場合、警告が発せられるように、この血圧計を安全遮断器361に接続することができる。
【0133】
パルス発生器のコントローラは、単一の入力信号のいずれか一方を制御パラメータとして用いることができる。つまりコントローラは、心拍数信号238(図8を参照されたい。)か、信号365に含まれる心収縮期の血圧信号のいずれか一方を制御パラメータとして利用することができる。択一的には、パルス発生器のコントローラは、2つの入力信号の組み合わせを、つまり心拍数信号238と心収縮期の血圧信号を並行して用いることができる。(図9を参照されたい。)
【0134】
コントローラが、制御パラメータとして、心収縮期の血圧信号に関連するファクタをかけた心拍数信号から得られたファクタを用いる場合、この積のファクタは心臓負荷に比例する。コントローラが始動して、コントローラに入力される1つまたは複数の信号の測定値、すなわち刺激を開始する前の入力信号の値は、1という値を有するファクタであると判断されることになる。得られた有効な結果と、目標とする心臓負荷の低減値に比例する積のファクタの意図した低減値とを比較したとき、各ファクタのばらつきは、1という値を有するこれらの初期値と比較して、コントローラにより測定される。これは、2つの入力信号が並行して用いられるとき(図9を参照されたい。)、コントローラがパルス発生器236の制御ユニットを構成するマイクロチップ内にプログラムされるアルゴリズムに従って、図9の符号248ないし268で示すパルス発生器の7つの内の1つまたはそれ以上の変更可能なパラメータを変えることにより、コントローラが2つの入力信号の積のファクタ(心拍数と心収縮期の血圧が直接的に心臓負荷に比例する。)を最小限に抑えようとすることを意味する。2つの入力信号、心拍数と心収縮期の血圧が、心臓のQRS複合体と比較して、同じ周期および/またはタイミングで測定されない場合、コントローラは、積を求めるために、常に、各入力信号に対する最新の有効値を用いる。
【0135】
2つの入力信号の一方だけを用いる場合、すなわち心拍数(図8を参照されたい。)か、心収縮期の血圧だけを用いる場合、積のファクタを求めるために、存在しない方の入力信号に定数値1が付与される。この場合、心臓負荷は選択された入力信号にのみ比例すると考えられる。これは、マイクロチップ内にプログラムされるアルゴリズムに従って、図8の符号248ないし268で示すパルス発生器の7つの内の1つまたはそれ以上の変更可能なパラメータを変えることにより、コントローラが選択された入力信号(心拍数か心収縮期の血圧のいずれか一方)を最小限に抑えようとすることを意味する。
【0136】
携帯可能な装置を用いるとき、患者が危険な状態にあるとき警告を受け、表示装置を見て、パルス発生器を遮断するか、患者が行っている作業または運動を止めるように、携帯可能な装置は安全遮断機を備えていることが望ましい。
【0137】
図7、図8、および図9に示す携帯可能な装置は、本明細書の序章で説明した範疇の治療すべてにおいて、特に、体脂肪分解、シェイプアップの処置、アスリートの機能向上の促進、体のさまざまな筋肉部位の訓練、人の体調および体型の一般的な改善において、とりわけ適している。また、尿道または括約筋に関連する筋肉などの特定の筋肉部位を訓練する必要があるとき、必要とされる局所刺激が行われるように、特別の電極を配置する必要がある。
【0138】
体の電気刺激に関する詳細について、図10を参照しながらさらに説明する。
【0139】
図10は、本発明の方法および装置がどのように人間の体に作用するかを示す概略図である。
【0140】
図10は、基本的に、図4に示す構成部品と、図1に示す構成部品の組み合わせである。したがって、同じ参照符号が用いられる。
【0141】
図10は、電気刺激が、ボックス72で示される骨格筋または平滑筋のいずれかに与えられる直接刺激または神経筋刺激70であることを図示する。これらの筋肉は、患者の末梢脈管系に作用して、ボックス74に示す末梢脈管系のパルゼーションを形成する。このパルゼーションは、圧力波として、患者体内の血管を介して大動脈AOへ伝わる。このとき、対応する圧力上昇が増大する。この圧力パルゼーションは、ボックス70に示す患者体内の血液の循環に作用し、特に、冠状動脈CAを流れる冠状血液の循環を増大させる。これにより、直接的に、心臓10に酸素が供給され、ひいては患者体内を流れる血液のポンプ作用に影響を与え、これを改善する。こうして、大動脈に関するボックスAOと患者の循環器系に関するボックス70の間に2重の矢印で示すように、より好ましい心臓のポンプ作用は、大動脈に影響を与える。
【0142】
大動脈を流れる改善された血流は、それ自体が改善されるので、末梢脈管系に対しても同様に作用する。明らかに、末梢脈管系内の血流が改善されると、図1Bおよび図10の矢印12に示すように、心臓へ戻る静脈71内の血流を増大させることになる。
【0143】
ここで図11を用いて、神経筋の電気刺激に関するさまざまな異なる概念を説明する。とりわけ図11は、骨格筋404の筋肉繊維402を通る神経束400を示す。
【0144】
先と同様、図2Aおよび図4の実施形態における具体例に関し、中立電極が42とラベル付けされる。図11は、2つの異なる活性電極40,40’を示す。神経束400が皮膚表面に相当に接近しているところで、活性電極40が配置される。この場合、活性電極40は、神経束400を刺激する。神経束400を刺激することにより、神経束400がつながっている筋肉404内の筋肉繊維402を刺激する。これは、神経筋の電気刺激に関する典型的な具体例である。
【0145】
これに反して、活性電極40’は、神経束400の近傍には配置されず、むしろ、筋肉404内の筋肉繊維402を直接的に刺激するように、筋肉404の直近に配置される。これは直接刺激と呼ばれる。一般的にいうと、直接刺激は、神経筋刺激に比べて、より多くの電力と、より高い電圧または電流とを必要とする。しかし、直接刺激は、符号400で示すような神経束が事故などの何らかの理由で切断されてしまった場合、脊髄損傷対麻痺などの患者のリハビリテーションにおいては特に重要である。
【0146】
符号400で示すような神経束が皮膚表面のごく近傍で、例えば、背中のように脊髄の近傍を通る場合、経皮的電気神経刺激(TENS)と呼ばれる神経刺激が可能で、これは神経筋刺激の特別な場合である。
【0147】
これまで説明した電気刺激すべては、電気刺激の形態を採用し、実際に、これまで説明したすべての変形例で示すパルス発生装置は、患者が病院またはクリニックで安静状態で治療を受けるために用いられるか、外来患者がある形式で治療を受けるために用いられるかに関係なく、極めて類似した設計を有する。これは、本発明が特に有用な点である。これは、パルス発生器、関連する電気的な機能性、および制御デバイスおよび制御部品のための専用チップを構成することができるということを意味する。異なる形式の装置すべてに対して、同じ基本的なモジュールを用いることができるので、大量生産が可能であり、コストとスペースが省略される。必要な機能性すべてを単一のチップまたは小型の相互接続された複数のチップに設けることができるので、患者が持ち運ぶ重量は極めて軽く、実際、後述するように、この装置を既存の心電計または組み込むか、長期間使用のために人間の体内に埋めこむことができる。
【0148】
しかし、電気刺激だけが本発明を利用する唯一の手法ではない。本発明を利用する数多くの手法について、図12を参照しながら説明する。
【0149】
先に説明したすべての実施形態における装置の構成部品に対応する構成部品が以下説明するこれらのさまざまな実施形態において用いられるとき、本発明の理解を支援するために、同じ参照符号が用いられる。先に説明した図面と類似した部品を有する図12において参照符号が用いられる場合、それらの類似部品に対してなされた説明がここでも適用される。
【0150】
図12は、椅子125に座っている患者124を示す。このとき、患者は、表示装置を有するパルス発生器136と心電計の複合装置に接続された、心電測定部品を構成する3本の電極を有する。さらに、パルス発生器136と心電計128は、通常のライン135を介して血圧測定用スリーブ133に接続された血圧計131を有する。この血圧測定用スリーブは、任意の既知の血圧測定装置に応じて、さまざまな形態で実現される。
【0151】
圧力パッド502を採用した包帯500が患者の脚に設けられている。この圧力パッドは、任意の気体または液体を用いて、流体パルゼーションを形成するために、流体脈動形成器504に接続されている。そのため、流体脈動形成器504は圧力ソースに接続され、ライン508を介して圧力パッドに接続されている。流体パルゼーションのための形成器には、入口バルブと出口バルブ(図示せず)が設けられており、これらのバルブは、心電計136が組み合わされたパルス発生器128から供給される信号を用いて制御される。パルス発生器128から供給される図12Aに示すような三角形状シヌソイドまたは矩形波などを含む電気的な信号を用いて、流体脈動発生器におけるバルブの開閉を開始する。このとき、入口バルブが開いて、出口バルブが閉じているときに、圧力パルスがライン508を介して圧力パッド502に加えられ、出口バルブが開いて、入口バルブが閉じているときに、圧力パッド502が出口バルブから排出される。したがって、圧力パルゼーションが選択された波形に応じて患者の脚に加えられる。
【0152】
一般的にいえば、患者の心臓の各鼓動に対して1回だけのパルスを与える。同様に、パルゼーションは、刺激がカウンタパルゼーションとなるように、T波の終点の直後に加えられる。パルスが患者の心拍数に依存するT波の終点の変化する位置に自動的に追随するように、心電計136に組み込まれたパルス発生器128が設計される。また、チェックする目的で、そして/またはパルス発生器に対する入力信号として、あるいは安全装置を起動するために、血圧測定値を用いることができる。ボックス180とボックス514,516の間のスイッチを用いて概略的に示したように、入力信号の組み合わせを用いることができる。
【0153】
図12Bは、図12Aの装置がどのように動作するかを示す。同様に、明らかなように、流体脈動形成器504により形成された流体パルゼーションは、パルス発生器128により起動されたとき、圧力パッド502に圧力パルゼーションを与え、これにより、圧力パッドの付近にある患者の組織が圧縮され、ボックス510で示すように、患者の筋肉が圧縮される。組織および筋肉が圧縮されると、ボックス512に示すように、これに呼応して末梢脈管系内の血管のパルゼーションが生じる。この圧力パルゼーションは、患者の血液176を介して患者の心臓まで伝わり、患者の心拍数に影響を与える。心臓10への作用により、心臓が患者の末梢脈管系、すなわち符号180で示す患者の体に対して作用する。とりわけ、ボックス514に示すような検出位置における患者の心拍数と、ボックス516に示すような患者の血圧値に作用する。パルスが、確実に、T波の終点に対して正確に形成され、またはそのタイミングを合わせるために、心拍数はパルス発生器を経由する。血圧値も同様に、パルス発生器に接続されるように図示されている。
【0154】
図12に示す実施形態は、図7に示す実施形態と同様に、携帯可能なパルス発生器を用いて実行することができる。すなわち、同様に小型の装置と、センサ電極から信号を無線で送信する装置とを、この概略図で示す固定された装置の代わりに用いることができる。
【0155】
図13および図14によれば、本発明は、例えば、ペースメーカや除細動器などの形態を有する既知の心臓刺激器とともに用いられることが図示されている。
【0156】
図13Aおよび図14を理解するために、図13Bに関連してペースメーカの機能性を検討し、図13Cに関連して除細動器を検討することは有用である。
【0157】
図13Bは、ペースメーカが取り付けられた患者の典型的な心電図である。この典型的なペースメーカ患者は不規則な心臓の鼓動を有し、これは、例えば、心臓の鼓動がしばしば無くなることを意味する。最新型のペースメーカにおいて、ペースメーカは、無くなった心臓の鼓動を検出し、心臓の鼓動が正確なタイミングで生じたときのタイミングから少し遅れて直ぐに、符号612のような刺激信号をトリガする。このことから分かるように、ペースメーカは、心電図を効果的に測定し、いずれの場合であっても、パルス発生器が本発明のカウンタパルゼーションモードで刺激信号を与えるように起動させる上で必要なRピークの反復周波数に関するすべての情報を有する。すなわち、図13Bは、T波の終点におけるこうした一連の刺激インパルスを示している。本発明によれば、どの末梢脈管系の筋肉を選択して、心臓に作用する末梢脈管系に圧力パルゼーションを与えるかは問題とならないので、刺激パルスは、図13Aに示すように、患者の心臓の近くの筋肉に供給される。
【0158】
図13Cは、心臓細動を患っている患者に関する状況を示す。図13に示す心電図に関して、最初の2つの心臓の鼓動は正常であるが、心臓の鼓動を制御する規則的な電気的波の後、心臓細動が生じる。すなわち、患者の心臓は規則的に鼓動することを停止し、電気的波は激しく細動する。除細動器は、心電図を追随し、心臓の鼓動がなくなり、細動が生じていることを認識する。心臓の鼓動を再び正常に戻すためには、除細動器は、通常よりも実質的に高い電気信号614を心臓に与えると、図示されたように、心臓は細動の後、再び正常に鼓動し始める。
【0159】
このように、除細動器は、心臓刺激器の別の形態であるが、同様に、これを取り付けた患者の心電図を追跡し、T波の終点を計算し、本発明に従い、患者の末梢脈管系に刺激パルスを与えるために必要なR−Rピークの反復周波数に関するすべての情報を利用することができる。したがって、ペースメーカや除細動器などの標準的な心臓刺激器を用い、これに図8に示すような電気回路を追加して、刺激パルスを患者の末梢脈管系に供給することができる。
【0160】
図13Aは、こうした組み合わせを示す。ここで、患者の心臓178が概略的に図示され、心臓刺激器が参照符号620で示されている。矢印622は、心臓の電気的信号を追跡するペースメーカを表し、矢印624は、鼓動がなくなったことを検出したとき、ペースメーカ620が心臓に返信するトリガパルスを表す。
【0161】
上述したように、ペースメーカ620には、図8に示す電気回路が小型の形態となるように追加され、同様に、出力リード626を有する。このリードは、患者の体において実質的な距離に亙って延長することがないように、心臓付近の筋肉628上に設けられた各電極640,642に至る。こうして、図13Aに示す変形された電気刺激器620は、心電図からR−Rピークのタイミングを求め、Q−TパルスとR−Rパルスの間の既知の関係を用いてT波の終点を計算し、そして本発明の有用な効果を得るためにT波の終点で開始するように、刺激パルス44のタイミングを図ることができる。全く同じ状況が除細動器の場合にも適用されて、この場合、心臓刺激器620は、除細動器と本発明の例えば図8に示す装置とを組み合わせたものである。図13Aに示す装置は、長期間治療するために用いられるので、上述した理由により、複数の(少なくとも2本の)活性電極640を用いることが合理的である。これは、図14に示す実施形態に対しても適用される。
【0162】
図14は、同様に、例えば、ペースメーカまたは除細動器であってもよい心臓刺激器620との組み合わせで、本発明を実現する別の手法を示す。この場合、心臓刺激器620に無線送信器630を追加し、この送信器630は、R−RピークやT波の終点に関する情報を含む電波を、患者の体を通して、別の装置632へ送信する。この別の装置632は、本発明に従い、例えば図8に従って構成され、患者の体内またはその上の異なる位置に配置される。この場合、この装置632は、独立したバッテリを有し、同様に、患者の末梢脈管系にパルゼーションを形成するために必要な刺激パルスを電極640,642に送る。符号632などの装置が必要とするバッテリは、ペースメーカ用と同じ大きさと形式を問題なく有し得ることに留意されたい。例えば図8に示す本発明の装置は、最新の半導体チップ技術を用いて、容易に小型化することができ、移植される装置632の全体が通常の心臓刺激器よりも大きくならないようにすることが必要で、実際にはより小さくすることができる。図14に示す実施形態において、装置632および関連する電極は、患者の体内に埋め込まれてもよいし、その外部に取り付けられてもよい。
【0163】
ここで図15を参照すると、本発明の特徴を追加するように変形した心筋刺激器として実現される心臓刺激器750と組み合わせて、本発明を実現する別の手法を示す。先に説明したように、心筋刺激器750は、矢印722で象徴されるように心臓178からの電気信号を受信し、矢印724で象徴されるようにトリガパルスを心臓178へ返信するように、心臓と通信する心臓ペースメーカ720を備える。さらに、心筋刺激器750は、本質的に既知であるが、通常R波の終点で始まり、通常T波の終点で終わる一連の電気パルスを、ライン756で概略的に図示されるリードを介して、心臓を包囲する筋肉754へ送信するように作動するプログラム可能なディバイダ752を有する。
【0164】
先行技術に関して先に説明したように、外科手術で移植を受ける必要のある筋肉754がシンパルゼーションモードで刺激される。
【0165】
しかしながら、本発明によれば、プログラム可能なディバイダ752は、心臓以外の任意の所望する骨格筋または平滑筋728をカウンタパルゼーションモードで収縮するように刺激して、患者の末梢脈管系に作用し、本発明による心臓共鳴を実現するように、T波の終点で正確に始まる別のインパルス群を起動し、これらのインパルス群を、リード726を介して、この筋肉へ送信するようにプログラムされる。
【0166】
すなわち、本発明のこの形態において、心臓ペースメーカ720は検出増幅器を有し、これは、矢印722で象徴されるように固有の心拍数をモニタし、矢印724で象徴されるように、心拍数がプログラムされた値よりも降下するとすぐに心臓のペースを調整する出力段部を有する。こうして、同期式ペースメーカとしてのこの装置を用いて、心臓の事象が検出され、測定される。
【0167】
さらに、心臓ペースメーカ720は、同期回路(図示しないが、本質的に既知である。)を起動する。トリガ信号は、プログラム可能なディバイダ752を用いて処理され、このディバイダは、心臓の筋肉の集合体(178+754)において、心臓/心臓包囲筋の異なる収縮比を可能にする。筋肉刺激器が始動した後、遅延時間が測定され、一連のパルスがリード756を介して包囲筋754へ送信される。そして、本発明の開示内容に従って、同期回路752のプログラム可能なディバイダ752は、筋肉728に設けられた電極に供給されるパルス群を形成する。
【0168】
シンパルゼーションモードで包囲筋754に供給されるパルスと、カウンタパルゼーションモードで筋肉728に供給されるパルスの関係は、図16で示される心電図と比較することにより、この図から明らかとなる。この図は、同様に、ペースメーカの機能性に関連する同期化パルスを示す。
【0169】
図17は、図15の装置とよく似ているが、心筋刺激器750は、無線信号を筋肉728上またはその付近にある受信器732へ送信するワイヤレス送信器730を有する。図14に示す実施形態と同様に、これらを用いて、筋肉728に与える刺激パルスを起動する。図14および図17に示す実施形態の両方の場合において、実際のパルス発生器は、心臓刺激器に内蔵され、それぞれ筋肉628または728に与える刺激パルスを受信器に内蔵された電源に単純にトリガする。しかし、各受信器632または732を、各筋肉628,728に直接的に配置したパルス発生器の一部として、あるいはこれに付属させることもできる。この場合、受信器に送信される信号は、パルス発生器のためのトリガ信号であって、このトリガ信号は、関連する遅延時間を含むこともあるし、含まないこともある。
【0170】
図15および図17の装置において、心臓筋肉の集合体(178+754)のシンパルゼーションにより、心臓のポンプ機能が支援され、その後に周辺筋肉のカウンタパルゼーションが続く。これにより、冠状動脈の血流量、心臓の酸素取込み量が増大し、心臓負荷が軽減される。
【0171】
電気刺激に関する本発明の重要な改良点は、特別なゲート装置にある。
【0172】
哺乳動物に用いられる心拍数検出装置(心電計、心拍モニタ装置など)は、体のさまざまな部位における電気的な心臓信号を、非侵襲性の測定装置のための皮膚電極か、侵襲性の測定装置のための移植されたリードを用いて測定する。いずれの場合においても、測定された電気信号は、比較的に小さく、測定位置に依存する。例えば、人間の胸郭表面上に設けた非侵襲性の皮膚電極を用いて測定された心臓の電気信号は、Rピークの最大振幅で、通常約3ないし4mVである。
【0173】
しかし、筋肉を刺激するために必要な電気信号は、測定された心臓信号と比べて、遥かに大きい振幅を有する。例えば、人間の骨格筋が強いアイソメトリックな筋肉収縮を起こすために用いられる電気信号は、±20Vの振幅を有し、神経伝達がもはや不可能であるときの直接的に筋肉を刺激する場合、必要とされる電気信号はよりいっそう強くなる。
【0174】
心臓同期式の電気的な筋肉刺激が用いられたとき、干渉現象と呼ばれる極めて面倒な現象が確認できる。
【0175】
例えば、図18に示すような任意のQRS心電図を用いるとき、トリガ信号は、通常、各Rピークの正の上昇勾配から求められる。このトリガ信号は、図18の符号1のようなデジタル式のトリガ信号である。このトリガ信号は、必要な遅延時間の後、先に述べた範囲にある遅延時間内の時間において、電気的な筋肉刺激信号を起動する。この刺激信号は、心拍信号自体よりも遥かに大きい振幅を有する電気信号であるので、電気的な刺激的インパルスは、人間の体上を伝播し、その結果、心臓信号センサも同様にこの電気的な刺激信号を検出する。筋肉に対する刺激パルスがカウンタパルゼーションで心臓に供給されるように設定値が制御されている場合、図18の符号1に示すパルスから明らかなように、トリガユニットは、心拍センサから、Rピークのトリガ信号1を起動するために必要なトリガ入力値だけでなく、筋肉を刺激するそのタイミング(瞬間)において(このタイミングは、Rトリガ信号から遅延時間経過した後に供給されるパルス群1により制御される。)、図18において干渉と記した筋肉に与えられる遥かに大きい電気信号をも受信する。そして、この遥かに大きい電気信号がトリガ信号2を起動する。このトリガ信号2は、同じR−R周期内で、トリガ信号2の後、正確に同じく設定された遅延時間において、第2の不必要な筋肉刺激を誘導する。刺激された人は、パルス群2からのこの第2の不必要な刺激を、カウンタパルゼーションモードで期待される沈静リズムと比べて全く不規則な、突然の不意打ちの撹乱と感じる。その結果、おそらくは脳へ神経伝達して、心拍数が即時に急激に増大する。こうした干渉が存在する場合、カウンタパルゼーションの同期式刺激はうまく機能せず、所望するような心臓負荷の軽減は実現することができない。
【0176】
本発明は、制御ユニットが心拍センサからトリガ信号1を受信した後、干渉窓領域(図18参照)を有効に閉鎖するゲートメカニズムを用いて、検出信号と刺激信号の好ましくない電気的干渉を防止する手段を備える。この干渉窓領域は、制御ユニットを用いて、再び開放されて、必要なトリガパルス1を受信して、不必要なトリガパルス2を回避するために閉鎖される。
【0177】
具体例として、このゲートメカニズムは、実際には、マイクロプロセッサを制御するソフトウェアの形態で実現される。これにより、デジタルトリガ信号1の上昇端部によりマイクロプロセッサが起動して、妨害ルーチンを実行し、ゲートソフトウェアを用いて干渉窓領域を閉鎖する。このソフトウェアは、干渉窓領域を閉鎖している限り、トリガ信号2などの不必要なトリガ信号がマイクロプロセッサに送信されないようにする。干渉窓領域の閉鎖および開放は、測定されたR−R周期に対して選択された、プログラム可能で、調整可能な設定値により設定される。
【0178】
干渉窓領域の閉鎖および開放のタイミングを調整することができるので、用いられるQRS心電検出装置に依存して、心臓負荷の軽減による心拍数低下を考慮に入れながら、干渉窓領域に関する高信頼性の機能を最適化することができる。
【0179】
患者に与える刺激信号のタイミングを最適化する1つの重要な手法について、図19を参照しながら説明する。この最適化するための手法は、電気刺激だけでなく、すべての種類の刺激に適用される。
【0180】
プログラム可能なアルゴリズムは、適応性のある制御ユニットが、自動的に、心臓負荷をできるだけ小さくする手法を規定する。まず第1に、各Rピークから刺激信号をトリガするまでの遅延時間に対する実際的な最小値および最大値が求められる。これらの最大値および最小値が図19に図示され、連続したR−Rピークから測定された普通の心拍数と比較して設定される。最小の遅延時間は、遅延窓領域の始点、またはその直前、すなわち、例えば、いわゆるBAZETT関係を用いて計算されたT波の予想される終点、またはその終点からR−R間隔の5%に相当する時間だけ遡った時点となるように選択される。安全の予防措置として、P波の直前に生じるように最大遅延時間が選択される。しかし、最大遅延時間を省略してもよい。
【0181】
ここで、ずれ時間が決められ、最小遅延時間に加算され、これを用いて刺激信号を開始する時点を決定する。ずれに関する初期値は、通常、R−R間隔の5%ないし10%である。そして、この遅延時間、すなわち最小遅延時間にずれ時間を加えた時間を用いて、刺激が開始され、連続するR−Rピークの間の距離を測定することにより、心拍数がモニタされる。心拍数が下がると、つまりR−R間隔が長くなると、例えば、最初のずれ時間の一定の割合の所定時間だけ、ずれ時間を短くする。そして再度、心拍数が低下したかどうかチェックされる。心拍数がさらに低下した場合、ずれ時間を再び短くして、心拍数の低下が認められなくなるまで、あるいは安全遮断器に設定された最低心拍数に達するまで、または再び心拍数が上昇するまで、この反復的なプロセスを続行する。
【0182】
心拍数が再び上昇するということは、この遅延時間(最低遅延時間プラスずれ時間)がもはや最適な値ではないことを意味する。
【0183】
心拍数が上昇した場合、心拍数を下げるために、ずれ時間も同様に長くする必要がある。心拍数が再び下降し始めると、今度は、ずれ時間が長すぎることを意味する。これは、最低の心拍数が得られるずれ時間が最適なずれ時間であるということを意味する。
【0184】
刺激を与えている間も同様の処理を行ってもよいし、任意の他のパラメータに対しても同様の処理を行ってもよい。心拍数だけでなく、心収縮期の血圧に対しても、心臓負荷を決定する心拍数と心収縮期血圧の積の値に対しても、上述のプロセスを実施することができる。こうした測定は、一般に、数多くの心臓周期に亙って行うことができる。
【0185】
最適化する毎に停止させるのではなく、プログラム可能なアルゴリズムによる適応性のある制御システムは、選択的に、この反復的な最適化処理ステップを定期的に、一定の調整可能な時間間隔で反復することができる。
【0186】
これらの時間間隔は、1つまたはそれ以上の異なる時間窓領域、すなわち処置を開始した始点から計算した経過時間に対して個別に調整することができる。
【0187】
QRS心電図のT波の終点を求めるために、いくつかの異なる方法がある。そのうちの1つの方法は、既知で公開されたQ値に関する統計的平均値に基づいて、Q−T値を計算することである。これは、Rピークの正の勾配上で、心拍センサ(心拍モニタのECGまたはQRS心電図)内で起動されるトリガ信号を起動する時点に接近している。別の方法は、T波の終点を直接的に検出することである。
【0188】
各人は互いに異なるので、統計的平均値に基づいて計算されたQ−T値は、T波の間に絶え間なく供給される不要なパルス群を回避する上で、遅延時間に関して十分高い安全マージンを有するはずである。本発明を用いて実施された実際的な実験によれば、刺激がT波の終点で開始されたときに、心臓負荷の最大幅の低減値が得られた。統計的平均値に基づいた十分な安全マージンを有する遅延時間で、刺激を開始した後、心臓負荷の最大幅の低減値が得られるように、各個人にとっての最適な遅延時間を自動的に見出す適応性のある制御システムを用いることが好ましいと結論付けられた。これは、意義のある商業的重要性を有する。なぜなら、こうした自己適応性システムに関して、すべてのユニットは、全く同じように製造することができ、適応性のある制御システムは、各個人の個別の必要性に合わせて、自らを適応させることができるためである。
【0189】
例えば、こうした適応性を有する制御システムは、実際には、図19を参照して実現される。心拍数は、例えば、本質的に、Rピークの正の勾配においてトリガ信号を起動するECG心電計で検出される。同様に、Rピークの正の勾配においてトリガ信号を起動する心拍モニタ装置などの任意の形態の心拍センサを用いることができる。このトリガ信号は、入力信号として、制御ユニットを制御し、例えば、制御ユニットはプログラム可能なマイクロプロセッサである。
【0190】
最小の遅延時間は、既知の統計的Q−T値に基づいて計算され、調整可能なファクタを用いて設定される。こうした計算の実際的な具体例は、R−R心拍周期時間の平方根を掛けたファクタk(男性と女性では異なる)に比例するQ−T値を計算することができる、公開されたいわゆるBazettの公式である。これを用いて、R−R周期に対する最低の遅延時間を設定することができる。調整可能なずれ時間が設定される。これは、パルス群の始点が最小遅延時間に設定されたずれ時間を加えたものであるということを意味する。選択的には、最大の遅延時間を設定することができる。
【0191】
マイクロプロセッサは、設定された最小の遅延時間、安全窓領域、および時間の範囲で、できるだけ心臓負荷を小さくするために、内蔵されたプログラム可能なアルゴリズムを用いて、上述の反復的ステップを自動的に実行する。
【0192】
これまでの説明は、本発明による刺激器がさまざまな形式の心臓刺激器と組み合わされた実施形態を含む。これらの組み合わせは、図18および図19の実施形態の特徴をさらに備えるように構成できることが理解されよう。
【0193】
図2A、図4、図5、図6、および図9に示す装置は、入院患者に対して、本発明を実施する公知の現在のところ最良の実施形態であることに留意されたい。
【0194】
図8に示す装置は、外来患者に対して、本発明を実施する現在のところ最良の実施形態である。データを記憶させるオプションは、患者がセラピストか、熟練者により治療されている場合にのみ、つまり心臓血管障害者に対してのみ利用される。アスリートを訓練するため、体をシェイプアップするためには、不必要であると考えられる。
【0195】
図14に示す実施形態は、ペースメーカまたは除細動器を必要とする心臓疾患のある患者を治療する上で、現在のところ最良の実施形態であると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 図1Aは、一般的な心電図を示す概略図である。
【図1B】 図1Bは、人間の心臓の概略図である。
【図1C】 図1Cは、心臓と冠状動脈の合流部における大動脈の拡大図である。
【図2A】 図2Aは、本発明の第1の実施形態による電気刺激を与えるための装置の概略図である。
【図2B】 図2Bは、二相の矩形インパルスを記述するために用いられた用語を説明するためのグラフである。
【図2C】 図2Cは、本発明による心臓共鳴を実現するために、カウンタパルゼーションモードで与えられるインパルスのタイミングを示すグラフである。
【図3】 図3は、患者の心臓の動作に対する本発明の方法と装置の効果を示すグラフである。
【図4】 図4は、図2Aの変形例による装置の動作を示す電気回路ブロック図である。
【図5】 図5は、入力信号として脈搏数および/または血圧計を用いた、本発明の第2の実施形態による患者に電気刺激を与えるための装置である。
【図6】 図6は、図5の装置の動作を示す電気回路ブロック図である。
【図7】 図7は、通常の生活を可能にする患者が身に付けられる治療システムを示す図である。
【図8】 図8は、図7の装置の動作を示す電気回路ブロック図である。
【図9】 図9は、図8と同様の電気回路ブロック図であって、入力信号として脈搏数および/または血圧計を用いて、さらなる改良を示す。
【図10】 図10は、本発明の方法および装置が有する人間の体に対する効果を記述する電気回路ブロック図である。
【図11】 図11は、本発明を用いた場合に実現可能な筋肉刺激のさまざまな形態を説明する図である。
【図12A】 図12Aは、圧力パッドを用いて患者に刺激を与える本発明の択一的な方法を示す図である。
【図12B】 図12Bは、図12Aの装置の動作を示すフローチャートである。
【図13A】 図13Aは、本発明と心臓刺激器の組み合わせを示す図である。
【図13B】 図13Bは、本発明にペースメーカを組み合わせた機能を示す図である。
【図13C】 図13Cは、本発明に除細動器を組み合わせた機能を示す図である。
【図14】 図14は、図13Aの択一的な組み合わせである。
【図15】 図15は、本発明に心筋刺激器を組み合わせた機能を示す図である。
【図16】 図16は、図15の組み合わせた装置の動作を示す図である。
【図17】 図17は、図15の組み合わせの択一例を示す図である。
【図18】 図18は、緩衝窓を有する好適な実施形態を示す図である。
【図19】 図19は、刺激信号のタイミングを最適化する方法を示す図である。
【符号の説明】
24…患者、26…ベッド、28…心電計、30…検出電極、32…心電図、34…表示装置、36…パルス発生器、40…活性電極、42…中立電極、44…一連のパルス(パルス群)、46…オペレータ、50…正の矩形半パルス、52…矩形半パルス。
Claims (34)
- 心臓および末梢脈管系を有し、心臓の動きに呼応した心拍数と心収縮期血圧を有する哺乳動物または他の生物を処置する装置であって、
心臓の心臓リズムは、周期的に反復する心電図のQ波、R波、S波およびT波を有し、
心電図は、Q−T心収縮期間、T−Q心拡張期間、およびR−R間隔を有する反復するQRSTQ心臓リズムを示し、
この装置は、
心臓リズムを測定する手段と、
カウンタパルゼーションモードで心臓リズムと同期させた非侵襲性または侵襲性の方法により、哺乳動物または他の生物の末梢脈管系に関連する1つまたはそれ以上の骨格筋または平滑筋に電気刺激信号を供給して、この電気刺激信号により末梢脈管系に圧力パルゼーションを形成する手段と、
反復する心臓リズムのそれぞれに対し、各T波の終点に相当するタイミングを求める手段と、
電気刺激信号の少なくとも1つのパラメータを変更する手段と、
T波の終点前のR−R間隔の5%から、T波の終点後のR−R間隔の45%までの間の範囲に収まる時間窓領域において起動された刺激信号を用いて、電気刺激信号を開始する手段と、
刺激信号の間隔をT−Q心拡張期間の10%〜25%に相当する時間間隔となるように選択する手段とを有することを特徴とする装置。 - 請求項1に記載の装置であって、
電気刺激信号を開始する手段は、T波の終点前のR−R間隔の5%から、T波の終点後のR−R間隔の5%まで範囲の時間窓領域において電気刺激信号を起動するように構成されたことを特徴とする装置。 - 請求項1に記載の装置であって、
心臓リズムを測定する手段は、心電計と、関連する一連の電極とを有することを特徴とする装置。 - 請求項1に記載の装置であって、
心臓リズムを測定する手段は、少なくとも1つのパルスセンサと、心電計とを有することを特徴とする装置。 - 請求項4記載の装置であって、
パルスセンサは、患者の心臓リズムに呼応する心臓信号を形成するために、患者の体の任意の部位に配置され、この心臓信号を無線送信により送信するように構成されたことを特徴とする装置。 - 請求項4に記載の装置であって、
パルスセンサは、患者の胸部の周りに取り付けられたベルトを有し、
パルスセンサから得られた信号を、電気刺激信号の供給手段へ送信するために、少なくとも1つの送信器が設けられていることを特徴とする装置。 - 請求項1に記載の装置であって、
電気刺激信号を供給する手段は、電気信号を形成するためのパルス発生器と、この電気信号を、刺激信号として、末梢脈管系に関連する1つまたはそれ以上の骨格筋または平滑筋に供給する手段とを有することを特徴とする装置。 - 請求項7に記載の装置であって、
供給する手段は、少なくとも1つの中立電極と、少なくとも第1および第2活性電極とを有し、
電気信号は、第1および第2活性電極の順序で供給され、
少なくとも1つの中立電極は、パルス発生器の中立端子に接続されることを特徴とする装置。 - 請求項8に記載の装置であって、
この順序は、規則正しく反復する順序であることを特徴とする装置。 - 請求項8に記載の装置であって、
この順序は、不規則な順序であることを特徴とする装置。 - 請求項1に記載の装置であって、
哺乳動物または他の生物の血圧を測定するための血圧測定装置をさらに有することを特徴とする装置。 - 請求項1に記載の装置であって、
安全手段をさらに有し、
安全手段は、実際の心拍数および1つまたはそれ以上の実際の血圧値に相当する信号を受信し、実際の心拍数、または1つまたはそれ以上の実際の血圧値と、処置を開始する前に事前設定された1つまたはそれ以上の通常値と比較し、実際の心拍数および1つまたはそれ以上の実際の血圧値の少なくとも一方が所定の限界値、または処置開始時における通常値を超える場合、警告信号を発するか、装置を遮断することを特徴とする装置。 - 請求項7に記載の装置であって、
パルス発生器は、電気パルス群を形成するように構成されており、
電気パルスは、パルス反復周波数、振幅、パルス形状、パルス幅、パルスモードを有し、
電気パルス群は、間隔、および心電図の基準点に対するパルス遅延時間を有し、
パルス遅延時間、パルス群間隔、パルス反復周波数、およびパルス振幅のうちの少なくとも1つを変化させるための手段が設けられることを特徴とする装置。 - 請求項13に記載の装置であって、
パルス反復周波数、およびパルス振幅を変化させるための手段は、手動で調整可能な手段であることを特徴とする装置。 - 請求項13に記載の装置であって、
パルス形状、パルス幅、パルスモードのうちの少なくとも1つを変化させるための手段が同様に設けられることを特徴とする装置。 - 請求項15に記載の装置であって、
パルス形状、パルス幅、パルスモードを変化させるための手段は、手動で調整可能な手段であることを特徴とする装置。 - 請求項13に記載の装置であって、
パルス発生器は、制御ユニットと、パルス発生器を制御するための制御ユニットの制御設定値を記憶するためのメモリとを有し、
パルス遅延時間、パルス群間隔、パルス周波数、およびパルス振幅のうちの少なくとも1つに関連する制御設定値を入力できるような入力手段が設けられることを特徴とする装置。 - 請求項17に記載の装置であって、
各電気パルスの形状、各電気パルスの幅、各電気パルスのモードの内の少なくとも1つを変化させる手段が設けられ、
パルス形状、パルスモード、パルス幅に関連するさらなる制御設定値を入力するために入力手段が設けられることを特徴とする装置。 - 請求項17に記載の装置であって、
制御ユニットおよびメモリは、患者の心拍数、血圧値、および所定時間に亙って供給される刺激のうちの少なくとも1つに関連するデータを記録できるように構成されたことを特徴とする装置。 - 請求項19に記載の装置であって、
記憶したデータを出力できる出力手段を有することを特徴とする装置。 - 請求項7に記載の装置であって、
患者の心拍数、患者の心電図、患者の血圧値、パルス発生器の実際の設定値、患者に供給される刺激パルスの電気的な設定値のうちの少なくとも1つを表示するための表示手段をさらに備えることを特徴とする装置。 - 請求項7に記載の装置であって、
心臓リズムの各周期において、心臓リズムの各T波の終点に相当するタイミングを、心臓周期から求める手段と、
各T波の終点と一致するように、パルス形成を同期させる手段とを有することを特徴とする装置。 - 請求項1に記載の装置であって、
この装置は、心臓の近くの筋肉に電気刺激信号を供給する手段をさらに有し、かつ、心臓刺激器と協働して作動し、
心臓刺激器が心臓リズムを測定する手段を構成することを特徴とする装置。 - 請求項23に記載の装置であって、
電気刺激信号を供給する手段は、心臓刺激器に組み込まれたパルス発生器を有することを特徴とする装置。 - 請求項23に記載の装置であって、
心臓刺激器は、心臓リズムに相当する無線信号を送信するように構成され、
電気刺激信号を供給する手段は、心臓刺激器から離れた電気的な筋肉刺激器であり、心臓刺激器が送信した無線信号を受信するための無線受信器を有することを特徴とする装置。 - 請求項23に記載の装置であって、
心臓刺激器は、ペースメーカ、除細動器、または心筋刺激器であることを特徴とする装置。 - 請求項23に記載の装置であって、
この装置は、例えば、ブラジャまたはパンティなどの衣類の少なくとも1つの商品内に組み込まれることを特徴とする装置。 - 請求項23に記載の装置であって、
この装置は椅子に組み込まれ、
この椅子は、輸送手段用椅子、事務用椅子、家庭用椅子、診察用椅子、レクリエーション用椅子であることを特徴とする装置。 - 請求項1ないし28のいずれか1に記載の装置であって、
心臓リズムを測定する手段は、心臓リズム信号を形成し、
電気刺激信号を供給する手段が設けられ、
電気刺激信号を供給する手段は、制御部を含むパルス発生器であり、
この制御部は、心臓リズム信号および心収縮期血圧信号を受信し、心臓リズム信号と心収縮期血圧信号の組み合わせにより形成される信号を用いて、パルス発生器を制御するように構成されることを特徴とする装置。 - 請求項29に記載の装置であって、
心臓リズム信号と基準値を比較して、心臓リズムファクタを形成するための手段が設けられ、
心収縮期血圧信号と基準値と比較して、心収縮期血圧ファクタを形成するための手段が設けられ、
心臓リズムファクタと心収縮期血圧ファクタを掛け合わせて、積ファクタを形成する手段が設けられ、
パルス発生器の制御部は、積ファクタが最小となるように、パルス発生器を制御するように構成されていることを特徴とする装置。 - 請求項23に記載の装置であって、
この装置は、さらに安全手段を有し、
安全手段は、
心拍数および心収縮期血圧のうちの少なくとも1つをモニタしてモニタ値を求め、このモニタ値と少なくとも1つの所定の限界値とを比較する手段と、
モニタ値が所定の限界値を超えて増大するか、これを下回って減少した場合、処置を中止するか、警告を発する手段とを有することを特徴とする装置。 - 請求項31に記載の装置であって、
所定の限界値は、最大値または最小値、モニタ値の経時変化の勾配係数の最大値または最小値、モニタ値の統計的な統計的偏向、またはこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを有することを特徴とする装置。 - 請求項1ないし32のいずれか1に記載の装置であって、
連続するR−Rピーク間に窓領域を形成するためのゲート手段を有し、
このとき検出された信号は、トリガ刺激信号として排除され、
ゲート手段は、R−Rサイクルに対する窓領域の幅および/または位置を変更する上で好適にも調整可能であることを特徴とする装置。 - 請求項1ないし33のいずれか1に記載の装置であって、
最小の遅延時間にずれ遅延時間を加えたものに相当する、各Rピークの後の遅延時間後に刺激信号を起動するためのタイミング手段と、
1周期の心拍リズム、選択的には複数周期の心拍リズムに亙って、心拍リズムと心収縮期血圧の積をモニタしている間、ずれ遅延時間を変化させ、心拍数が最小となるか、心臓負荷が最小となるようなずれ遅延時間を特定し、この患者に対して、このずれ遅延時間を用いてその装置を続けて操作するための適応手段とを有することを特徴とする装置。
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