JP4286377B2 - コレステリック液晶性フィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、偏光性を有する回折光を生じることができる新たなコレステリック液晶性フィルムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
回折素子は、分光光学などの分野で光の分光や光束の分割を行う目的で広く用いられている汎用光学素子である。回折素子は、その形状からいくつかの種類に分類され、光が透過する部分と透過しない部分を周期的に配置した振幅型回折素子、透過性の高い材料に周期的な溝を形成した位相型回折素子などに通常分類される。また、回折光の生じる方向に応じて透過型回折素子、反射型回折素子と分類される場合もある。
【0003】
上記の如き従来の回折素子では、自然光(非偏光)を入射した際に得られる回折光は非偏光しか得ることができない。分光光学などの分野で頻繁に用いられるエリプソメーターのような偏光光学機器では、回折光として非偏光しか得ることができないため、光源より発した自然光を回折素子により分光し、さらにこれに含まれる特定の偏光成分だけを利用するために、回折光を偏光子を通して用いる方法が一般的に行われている。この方法では、得られた回折光のうちの約50%以上が偏光子に吸収されるために光量が半減するという問題があった。またそのために感度の高い検出器や光量の大きな光源を用意する必要もあり、回折光自体が円偏光や直線偏光のような特定の偏光となる回折素子の開発が求められていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記課題を解決するものであり、特定の加温加圧条件下において回折パターンをコレステリック配向フィルムに転写することにより、フィルムの一部に回折能を有する領域を形成することに成功し、これまでにない新たなコレステリック液晶性フィルムを製造する方法を開発した。さらに詳しくは、コレステリック液晶に特有な選択反射特性および円偏光特性に併せて回折能という新たな特性を付与したコレステリック液晶性フィルムの製造方法を発明するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、螺旋軸方位が膜厚方向に一様に平行で、かつ螺旋ピッチが膜厚方向に一様に等間隔な螺旋構造を形成しているコレステリック配向フィルムに温度40〜300℃、圧力0.05〜80MPaの加温加圧条件下において回折素子基板の回折パターンを転写し、フィルムの一部に回折能を示す領域を形成し、該回折能を示す領域が、螺旋軸方位が膜厚方向に一様に平行でなく、かつ螺旋ピッチが膜厚方向に一様に等間隔ではないコレステリック配向が形成されていることを特徴とするコレステリック液晶性フィルムの製造方法に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明においてコレステリック配向フィルムに回折パターンを転写する際に用いられる回折素子基板の材質としては、金属や樹脂のような材料であっても良く、あるいはフィルム表面に回折機能を付与したもの、あるいはフィルムに回折機能を有する薄膜を転写したもの等、およそ回折機能を有するものであれば如何なる材質であっても良い。なかでも取り扱いの容易さや量産性を考えた場合、回折機能を有するフィルムまたはフィルム積層体がより望ましい。
【0007】
またここでいう回折素子とは、平面型ホログラムの原版等の回折光を生じる回折素子全てをその定義として含む。またその種類については、表面形状に由来する回折素子、いわゆる膜厚変調ホログラムのタイプであってもよいし、表面形状に因らない、または表面形状を屈折率分布に変換した位相素子、いわゆる屈折率変調ホログラムのタイプであっても良い。本発明においては、回折素子の回折パターン情報をより容易に液晶に付与することができる点から、膜厚変調ホログラムのタイプがより好適に用いられる。また屈折率変調のタイプであっても、表面形状に回折を生じる起伏を有したものであれば本発明に好適に用いることができる。
【0008】
回折パターンをコレステリック配向フィルムに転写する際の加温加圧条件は、通常、温度40〜300℃、好ましくは70〜180℃、圧力0.05〜80MPa、好ましくは0.1〜20MPaの条件下で行う。温度が40℃未満の場合、室温で十分安定な配向状態を有するコレステリック液晶層においては回折パターンの転写が不十分となる恐れがある。また300℃を越えるとコレステリック液晶層の分解や劣化が起こり恐れがある。また圧力が0.05MPaより低い場合、回折パターンの転写が不十分となる恐れがある。さらに80MPaより高い場合には、コレステリック液晶層や他の基材の破壊等が見られる恐れがある。
【0009】
また転写に要する時間は、コレステリック液晶層を形成している液晶材料の種類、フィルム形態、回折パターン型の材質などにより異なるため一概には言えないが、通常0.01秒以上、好ましくは0.05秒〜1分である。処理時間が0.01秒より短い場合、回折パターンの転写が不十分となる恐れがある。また1分を越えるような処理時間は生産性の観点から望ましいとは言えない。
【0010】
具体的な転写方法としては、上記諸条件を満足する例えば一般の圧縮成型機、圧延機、カレンダーローラー、ヒートローラー、ラミネーター、ホットスタンプ、電熱板、サーマルヘッド等を用い、コレステリック配向フィルムの液晶面と回折パターン面が接するようにした状態で成型機等に供することにより、回折素子基板の回折パターンをコレステリック配向フィルムに転写することができる。また回折パターンの転写は、コレステリック配向フィルムの片面のみに限られるものではなく、同様の方法により、コレステリック配向フィルム両面に回折パターンを転写することもできる。
【0011】
本発明の製造方法によって得られるコレステリック液晶性フィルムは、コレステリック配向フィルムに回折パターンを転写することにより、フィルムの一部に回折能を示す領域を形成することができる。ここで回折能を示す領域とは、その領域を透過した光またはその領域で反射された光が、幾何学的には影になる部分に回り込むような効果を生じる領域を意味する。また回折能を有する領域の有無は、例えばレーザー光等を前記領域に入射し、直線的に透過または反射する光(0次光)以外に、ある角度をもって出射する光(高次光)の有無により確認することができる。また別法としては、原子間力顕微鏡や透過型電子顕微鏡などで液晶層の表面形状や断面形状を観察することにより回折能を示す領域が形成されているか否か確認することができる。また回折能を示す領域は、フィルム表面および/またはフィルム内部のいずれの領域であってもよく、例えばフィルム表面の一部(フィルム表面領域)、フィルム内部の一部(フィルム内部領域)に形成することができる。また当該領域は、コレステリック液晶性フィルムの複数領域、例えばフィルム表裏面領域、複数のフィルム内部領域にそれぞれに形成することもできる。なお本発明で言うフィルム表面とは、コレステリック液晶性フィルム単体において外部に接する部分を、またフィルム内部とは、外部に接する以外の部分をそれぞれ意味する。
【0012】
またコレステリック液晶性フィルムの一部に形成された回折能を示す領域は、例えばフィルム表面や内部に均一な厚さを持った層状態として形成されていることは必ずしも必要とせず、フィルム表面やフィルム内部の少なくとも一部に回折能を示す領域が形成されていればよい。例えば回折能を示す領域が、所望の図形、絵文字、数字等の型を象るように有したものであってもよい。さらに回折能を示す領域を複数有する場合、全ての前記領域が同じ回折能を示す必要性はなく、それぞれの領域において異なった回折能を示すものであってもよい。
【0013】
また回折能を示す領域が層状態として形成されている場合、回折能を示す層(領域)の厚みとしては、コレステリック液晶性フィルムの膜厚に対して通常50%以下、好ましくは30%以下、さらに好ましくは10%以下の厚みを有する層状態で形成されていることが望ましい。回折能を示す層(領域)の厚さが50%を超えると、コレステリック液晶相に起因する選択反射特性、円偏光特性等の効果が低下し、本発明の効果を得ることができない恐れがある。
【0014】
さらに本発明の製造方法によって得られるコレステリック液晶性フィルムにおける回折能を示す領域の配向状態は、螺旋軸方位が膜厚方向に一様に平行ではないコレステリック配向、好ましくは螺旋軸方位が膜厚方向に一様に平行でなく、かつ螺旋ピッチが膜厚方向に一様に等間隔ではないコレステリック配向を形成していることが望ましい。またそれ以外の領域においては、通常のコレステリック配向と同様の配向状態、すなわち螺旋軸方位が膜厚方向に一様に平行で、かつ螺旋ピッチが膜厚方向に一様に等間隔な螺旋構造を形成していることが望ましい。
【0015】
また本発明のコレステリック液晶性フィルムにおいて、回折能を示す領域が一方のフィルム表面領域に有する際、そのフィルムの表裏、すなわち回折能を示す領域を有するフィルム面とその面とは反対のフィルム面とは多少異なった光学効果、呈色効果等を示すものである。したがって用途や目的とする機能等に応じ、本発明のコレステリック液晶性フィルムのフィルム面の配置位置等を選択することが望ましい。
【0016】
本発明の製造方法に供されるコレステリック配向フィルムは、高分子液晶および/または低分子液晶をフィルム材料として、均一でモノドメインなコレステリック配向が固定化されたフィルム状物、シート状物、板状物等であり、コレステリック配向フィルム自体の製法等には何ら限定されるものではない。
【0017】
コレステリック配向フィルムの膜厚は、通常0.3〜20μm、好ましくは0.5〜10μm、さらに好ましくは7〜3μmである。この範囲を外れた場合には本発明の効果を発現できない恐れがある。
【0018】
コレステリック配向フィルムのフィルム材料となる高分子液晶としては、コレステリック配向が固定化できるものであれば特に制限はなく、主鎖型、側鎖型高分子液晶等いずれでも使用することができる。具体的にはポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステルイミドなどの主鎖型液晶ポリマー、あるいはポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリマロネート、ポリシロキサンなどの側鎖型液晶ポリマーなどが挙げられる。なかでもコレステリック配向を形成する上で配向性が良く、合成も比較的容易である液晶性ポリエステルが望ましい。ポリマーの構成単位としては、例えば芳香族あるいは脂肪族ジオール単位、芳香族あるいは脂肪族ジカルボン酸単位、芳香族あるいは脂肪族ヒドロキシカルボン酸単位を好適な例として挙げられる。
【0019】
またコレステリック配向フィルムのフィルム材料となる低分子液晶としては、例えばアクリロイル基、ビニル基やエポキシ基等の官能基を導入したビフェニル誘導体、フェニルベンゾエート誘導体、スチルベン誘導体などを基本骨格としたものが挙げられる。また低分子液晶としては、ライオトロピック性、サーモトロピック性のどちらも用いることができるが、サーモトロピック性を示すものが作業性、プロセス等の観点からより好適である。
【0020】
コレステリック配向を固定化する方法は公知の方法、例えば高分子液晶を用いる場合には、配向基板上に高分子液晶を配した後、熱処理等によってコレステリック液晶相を発現させ、その状態から急冷してコレステリック配向を固定化する方法を用いることができる。また低分子液晶を用いる場合には、配向基板上に低分子液晶を配した後、熱処理等によってコレステリック液晶相を発現させ、その状態を維持したまま光、熱または電子線等により架橋させてコレステリック配向を固定化する方法等を適宜採用することができる。
【0021】
また最終的に得られるコレステリック液晶性フィルムの耐熱性等を向上させるために、フィルム材料中にコレステリック相の発現を妨げない範囲において、例えばビスアジド化合物やグリシジルメタクリレート等の架橋剤を添加することもでき、これら架橋剤を添加することによりコレステリック相を発現させた状態で架橋させることもできる。さらにフィルム材料には、コレステリック液晶相の発現を妨げない範囲において二色性色素、染料や顔料等を適宜添加することもできる。
【0022】
上記の如きフィルム材料、製法等によって得られるコレステリック配向フィルムを本発明に供することができる。
【0023】
本発明の製造方法によって得られるコレステリック液晶性フィルムは、必要に応じてコレステリック配向フィルム形成の際に用いた支持基板から他の基板へ転写してもよい。転写方法としては、例えばコレステリック液晶性フィルムに接着剤等を塗布し、他の基板をラミネートした後に接着剤を硬化し、コレステリック液晶性フィルムから支持基板を剥離する方法等が挙げられる。この転写方法を適宜採用することにより、各種用途に適した形態、例えば種々の支持基板、接着剤層、コレステリック液晶性フィルムの順に積層された光学積層体等を得ることができる。また用途によって、コレステリック液晶性フィルムの回折パターンが転写されたフィルム面または反対のフィルム面を接着剤層を介して支持基板に積層する等適宜選択することができる。
【0024】
転写に用いられる支持基板としては、シート状物、フィルム状物、板状物等の形状を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えばポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリケトンサルファイド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリアセタール、ポリアリレート、セルロース系プラスチックス、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等のシート、フィルムあるいは基板、または紙、合成紙等の紙類、金属箔、ガラス板等から適宜選択して用いることができる。また支持基板としては、その表面に凹凸が施されているものであってもよい。
【0025】
また転写の際に用いられる接着剤としては、特に限定されるものではなく、従来公知の様々な粘・接着剤、ホットメルト型接着剤、熱、光または電子線硬化型の反応性接着剤等を適宜用いることができる。中でも光または電子線硬化型の反応性接着剤が好ましく用いられる。
反応性接着剤としては、光または電子線重合性を有するプレポリマーおよび/またはモノマーに必要に応じて他の単官能、多官能性モノマー、各種ポリマー、安定剤、光重合開始剤、増感剤等を配合したものを用いることができる。
【0026】
光または電子線重合性を有するプレポリマーとしては、具体的にはポリエステルアクリレート、ポリエステルメタクリレート、ポリウレタンアクリレート、ポリウレタンメタクリレート、エポキシアクリレート、エポキシメタクリレート、ポリオールアクリレート、ポリオールメタクリレート等を例示することができる。また光または電子線重合性を有するモノマーとしては、単官能アクリレート、単官能メタクリレート、2官能アクリレート、2官能メタクリレート、3官能以上の多官能アクリレート、多官能メタクリレート等が例示できる。またこれらは市販品を用いることもでき、例えばアロニックス(アクリル系特殊モノマー、オリゴマー;東亞合成(株)製)、ライトエステル(共栄社化学(株)製)、ビスコート(大阪有機化学工業(株)製)等を用いることができる。
【0027】
また光重合開始剤としては、例えばベンゾフェノン誘導体類、アセトフェノン誘導体類、ベンゾイン誘導体類、チオキサントン類、ミヒラーケトン、ベンジル誘導体類、トリアジン誘導体類、アシルホスフィンオキシド類、アゾ化合物等を用いることができる。
【0028】
光または電子線硬化型の反応性接着剤の粘度は、接着剤の加工温度等により適宜選択するものであり一概にはいえないが、通常25℃で10〜2000mPa・s、好ましくは50〜1000mPa・s、さらに好ましくは100〜500mPa・sである。粘度が10mPa・sより低い場合、所望の厚さが得られ難くくなる。また2000mPa・sより高い場合には、作業性が低下する恐れがあり望ましくない。粘度が上記範囲から外れている場合には、適宜、溶剤やモノマー割合を調整し所望の粘度にすることが好ましい。
【0029】
また光硬化型の反応性接着剤を用いた場合、その接着剤の硬化方法としては公知の硬化手段、例えば低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を使用することができる。また露光量は、用いる反応性接着剤の種類により異なるため一概にはいえないが、通常50〜2000mJ/cm2、好ましくは100〜1000mJ/cm2である。
【0030】
また電子線硬化型の反応性接着剤を用いた場合、その接着剤の硬化方法としては、電子線の透過力や硬化力により適宜選定されるものであり一概にはいえないが、通常、加速電圧が50〜1000kV、好ましくは100〜500kVの条件で照射して硬化することができる。
【0031】
また接着剤としてホットメルト型接着剤を用いる場合、当該接着剤も特に制限はないが、ホットメルトの作業温度が250℃以下、好ましくは60〜200℃程度のものが作業性等の観点から望ましく用いられる。具体的には、例えばエチレン・酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、熱可塑性ゴム系、ポリアクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール系樹脂、石油系樹脂、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂等をベース樹脂として製造されているものが挙げられる。
【0032】
さらに接着剤として粘着剤を用いる場合も特に制限されるものではなく、例えばゴム系、アクリル系、シリコーン系、ポリビニルエーテル系粘着剤などを用いることができる。
接着剤の厚さは、用いられる用途やその作業性等により異なるため一概にはいえないが、通常0.5〜50μm、好ましくは1〜10μmである。
【0033】
また接着剤の形成方法としては、特に限定されるものではないが、例えばロールコート法、ダイコート法、バーコート法、カーテンコート法、エクストルージョンコート法、グラビアロールコート法、スプレーコート法、スピンコート法等の公知の方法を用いて支持基板上等に形成することができる。
【0034】
また本発明のコレステリック液晶性フィルムには、耐摩耗性、耐光性を向上させるためにフィルム表面に保護層を設けることができる。保護層としては、1層のハードコート層を設けても良いし、接着層を介して各種ポリマーフィルムやハードコート層を設けるといった2層以上からなる積層物を保護層としても良い。ハードコート層としては、先に説明した反応性接着剤の硬化物やグラビアインキ用ビヒクル樹脂等が好ましく使用することができる。
【0035】
保護層として用いられるグラビアインキ用ビヒクル樹脂としては、例えばニトロセルロース、エチルセルロース、ポリアミド樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、塩化ゴム、環化ゴム、塩素化ポリオレフィン、アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリエステル等が挙げられる。また前記樹脂中に接着性向上や皮膜強度向上のためにエステルガム、ダンマルガム、マレイン酸樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、石油樹脂等のハードレジンを加えてもよい。
【0036】
また保護層として用いられるポリマーフィルムとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチルーペンテンー1)、ポリスチレン、アイオノマー、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリスルフォン、シロキサン系樹脂,エポキシ系樹脂,セルロース系樹脂等のフィルムが挙げられる。
【0037】
また保護層を形成する接着剤としては特に限定されるものではないが、先に説明した反応性接着剤硬化物などを使用することができる。
【0038】
なお必要に応じ、保護層を構成するハードコート層、接着剤層、ポリマーフィルムに例えば紫外線吸収剤、染料、顔料、界面活性剤、微細なシリカ、ジルコニア、アルミナ等、各種添加剤、充填剤等を適宜含有することもできる。
【0039】
以上、本発明のコレステリック液晶性フィルムは、回折光が円偏光性を有するという、従来の光学部材には無い特異な効果を有する。この効果により、例えばエリプソメーターのような偏光を必要とする分光光学機器に用いることにより、光の利用効率を極めて高くすることが可能となる。従来の偏光を必要とする分光光学機器では、光源より発した光を回折格子やプリズム等の分光素子を用いて波長ごとに分光した後に偏光子を透過させる、または偏光子を透過させた後に分光する必要があり偏光子が必須であった。この偏光子は、入射した光の約50%を吸収してしまい、また界面での反射が生じるために光の利用効率が極めて悪いといった問題があったが、本発明のコレステリック液晶性フィルムを用いることにより光の利用効率を極めて高く、理論的には約100%利用することが可能となる。また本発明のコレステリック液晶性フィルムは、通常の偏光板を用いることによって容易に回折光の透過および遮断をコントロールすることが可能である。通常、偏光性を有していない回折光では、どのような偏光板と組み合わせても完全に遮断することはできない。すなわち本発明のコレステリック液晶性フィルムでは、例えば右偏光性を有する回折光は、左円偏光板を用いた時にのみ完全に遮断することができ、それ以外の偏光板を用いても完全な遮断を実現することができないものである。このような効果を有することから、例えば観察者が偏光板越しに回折像を観察する環境において、偏光板の状態を変化させることによって、回折像を暗視野から突然浮かび上がらせたり、また突然消失させたりすることが可能となる。
【0040】
上記のように本発明の製造方法によって得られるコレステリック液晶性フィルムは、新たな回折機能素子として応用範囲は極めて広く、種々の光学用素子や光エレクトロニクス素子、装飾用部材、偽造防止用素子等として使用することができる。
【0041】
具体的に光学用素子や光エレクトロニクス素子としては、例えば本発明のコレステリック液晶性フィルム単体、または支持基板として透明かつ等方なフィルム、例えばフジタック(富士写真フィルム(株)製)、コニカタック(コニカ(株)製)などのトリアセチルセルロースフィルム、TPXフィルム(三井化学(株)製)、アートンフィルム(日本合成ゴム(株)製)、ゼオネックスフィルム(日本ゼオン(株)製)、アクリプレンフィルム(三菱レーヨン(株)製)等にコレステリック液晶性フィルムを積層した光学積層体をTN(twisted nematic)−LCD(Liquid Crystal Display)、STN(Super Twisted Nematic)−LCD、ECB(Electrically Controlled Birefringence)−LCD、OMI(Optical Mode Interference)−LCD、OCB(Optically Compensated Birefringence)−LCD、HAN(Hybrid Aligned Nematic)−LCD、IPS(In Plane Switching)−LCD等の液晶ディスプレーに備えることによって色補償および/または視野角改良された各種LCDを得ることができる。またコレステリック液晶性フィルムまたは該フィルムを有する光学積層体を、上記したように分光された偏光を必要とする分光光学機器、回折現象により特定の波長を得る偏光光学素子、光学フィルター、円偏光板、光拡散板等として用いることも可能であり、さらに1/4波長板と組み合わせることによって直線偏光板を得ることもできる等、光学用素子や光エレクトロニクス素子として従来にない光学効果を発現しうる様々な光学部材を提供することができる。
【0042】
装飾用部材としては、回折能による虹色呈色効果とコレステリック液晶による色鮮やかな呈色効果等を併せ持った新たな意匠性フィルムをはじめ様々な意匠性成形材料を得ることができる。また薄膜化できることから既存製品等に添付する、一体化する等の方法によって、他の類似製品との差別化にも大きく貢献することが期待できる。例えば、意匠性のある回折パターンを組み込んだ本発明のコレステリック液晶性フィルムをガラス窓等に張り付けると、外部からはその視角によって前記回折パターンを伴ったコレステリック液晶特有の選択反射が異なった色に見え、ファッション性に優れるものとなる。また明るい外部からは内部が見え難く、それにもかかわらず内部からは外部の視認性がよい窓とすることができる。
【0043】
偽造防止用素子としては、回折素子およびコレステリック液晶のそれぞれの偽造防止効果を併せ持った新たな偽造防止フィルム、シール、ラベル等として用いることができる。具体的には本発明の製造方法によって得られるコレステリック液晶性フィルムを、例えば自動車運転免許証、身分証明証、パスポート、クレジットカード、プリペイドカード、各種金券、ギフトカード、有価証券等のカード基板、台紙等と一体化するまたは一部に設ける、具体的には貼り付ける、埋め込む、紙類に織り込むことができる。また本発明のコレステリック液晶性フィルムは、回折能を示す領域をコレステリック液晶層の一部に有し、またコレステリック液晶の波長選択反射性、円偏光選択反射性、色の視角依存性、コレステリックカラーの美しい色を呈する効果を併せ持ったものである。したがって本発明のコレステリック液晶性フィルムのように、回折能を一部に有したコレステリック液晶性フィルムの偽造は極めて困難であるといえる。また偽造防止効果とあわせて、回折素子の虹色呈色効果、コレステリック液晶の色鮮やかな呈色効果を有することから意匠性にも優れたものである。これらのことから本発明のコレステリック液晶性フィルムは偽造防止用素子として非常に有用である。
【0044】
これらの用途はほんの一例であり、本発明のコレステリック液晶性フィルムは、従来、回折素子単体、コレステリック液晶性フィルム単体が使用されている各種用途や、新たな光学的効果を発現することが可能であること等から前記用途以外の様々な用途にも応用展開が可能である。
【0045】
【実施例】
以下に実施例について述べるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0046】
(参考例1)
フェノール/テトラクロロエタン(重量比60/40)混合溶媒、濃度0.5g/dl、温度30℃での対数粘度が0.144、ガラス転移温度(Tg)85℃の液晶性ポリエステルのN−メチル−2−ピロリドン溶液を調製した(溶液濃度20重量%)。この溶液をラビング処理したポリフェニレンスルフィド上にスピンコート法で製膜し、200℃で5分間熱処理したところ、金色の鏡面反射を呈するフィルムが得られた。
得られたフィルムを日本分光(株)製紫外可視近赤外分光光度計V−570にて透過スペクトルを測定したところ、中心波長約600nm、選択反射波長帯域幅約100nmの選択反射を示すコレステリック配向フィルムが形成されていることが確認された。
【0047】
(実施例1)
エドモンド・サイエンティフィック・ジャパン社製刻線式回折格子フィルム(900本/mm)の回折面と参考例1で得たコレステリック配向フィルムの液晶面が向き合うように重ね、伸栄産業社製26トンプレスのプレート上に乗せ、95℃、5MPaの条件で加熱加圧し1分間保持した。保持した後、プレスから取り出し、刻線式回折格子フィルムを取り除いた。
【0048】
回折格子フィルムが重ねられていたコレステリック配向フィルム面を観察したところ、回折パターンに起因する虹色とコレステリック液晶に特有の選択反射とが明瞭に認められた。また回折格子フィルムを取り除いたコレステリック配向フィルム面の配向状態を偏光顕微鏡観察および液晶層断面の透過型電子顕微鏡観察をしたところ、コレステリック相における螺旋軸方位が膜厚方向に一様に平行ではなく、かつ螺旋ピッチが膜厚方向に一様に等間隔ではないコレステリック配向が液晶層の表面領域に形成されていることが確認された。またそれ以外の領域においては、螺旋軸方位が膜厚方向に一様に平行で、かつ螺旋ピッチが膜厚方向に一様に等間隔なコレステリック配向が形成していることが確認された。またコレステリック配向フィルム面内に垂直にHe−Neレーザー(波長632.8nm)を入射したところ、0゜および約±35゜の出射角にレーザー光が観察された。さらに偏光特性を確認するために、通常の室内照明下に得られた積層体をおき、右円偏光板(右円偏光のみ透過)を介して観察したところ、虹色の反射回折光が観察され、偏光板なしで観察した場合の明るさとほぼ同じであった。これに対し左円偏光板(左円偏光のみ透過)を介して観察したところ、暗視野となり、虹色の反射回折光は観察されなかった。
【0049】
これらのことよりコレステリック配向フィルムには、回折能を示す領域がフィルム表面領域に形成され、またその回折光が右円偏光であることが確認された。
【0050】
(実施例2)
エドモンド・サイエンティフィック・ジャパン社製刻線式回折格子フィルム(900本/mm)を東京ラミネックス社製ラミネーターDX−350のラミネートロールに巻き付け固定し、120℃、0.3MPa、ロール接触時間1秒の条件下、回折格子フィルムの回折面と参考例1で得たコレステリック配向フィルムの液晶面が接する向きで加熱加圧した。
【0051】
回折格子フィルムが重ねられていたコレステリック配向フィルム面を観察したところ、回折パターンに起因する虹色とコレステリック液晶に特有の選択反射とが明瞭に認められた。また回折格子フィルムを取り除いたコレステリック配向フィルム面の配向状態を偏光顕微鏡観察および液晶層断面の透過型電子顕微鏡観察をしたところ、コレステリック相における螺旋軸方位が膜厚方向に一様に平行ではなく、かつ螺旋ピッチが膜厚方向に一様に等間隔ではないコレステリック配向が液晶層の表面領域に形成されていることが確認された。またそれ以外の領域においては、螺旋軸方位が膜厚方向に一様に平行で、かつ螺旋ピッチが膜厚方向に一様に等間隔なコレステリック配向が形成していることが確認された。またコレステリック配向フィルム面内に垂直にHe−Neレーザー(波長632.8nm)を入射したところ、0゜および約±35゜の出射角にレーザー光が観察された。さらに偏光特性を確認するために、通常の室内照明下に得られた積層体をおき、右円偏光板(右円偏光のみ透過)を介して観察したところ、虹色の反射回折光が観察され、偏光板なしで観察した場合の明るさとほぼ同じであった。これに対し左円偏光板(左円偏光のみ透過)を介して観察したところ、暗視野となり、虹色の反射回折光は観察されなかった。
【0052】
これらのことよりコレステリック配向フィルムには、回折能を示す領域がフィルム表面領域に形成され、またその回折光が右円偏光であることが確認された。このことより、回折能を示す領域をフィルム表面領域に有したコレステリック液晶性フィルムが得られたことが確認できた。
【0053】
次いで得られたコレステリック液晶性フィルムのコレステリック液晶面に、バーコーターを使用して市販の光硬化型アクリル系オリゴマーからなる接着剤を厚さ5μmとなるように塗布した。次に塗布面にトリアセチルセルロースフィルムを卓上ラミネーターを用いて貼り合わせ、紫外線を照射し、接着剤を硬化させた。接着剤を硬化させた後、コレステリック配向フィルムを得る際に配向基板として用いたポリフェニレンスルフィドフィルム(配向基板)の端部を手で持ち、180°方向にポリフェニレンスルフィドフィルムを当該フィルムとコレステリック液晶層との界面で剥離させた。
以上の工程により、コレステリック液晶性フィルムに回折パターンを転写された面が、接着剤層を介して支持基板であるトリアセチルセルロース側に向かい合う形で積層されたトリアセチルセルロース(支持基板)/接着剤層/コレステリック液晶性フィルムの積層体が得られた。
【0054】
(実施例3)
参考例1で得られたコレステリック配向フィルムの液晶面にバーコーターを使用して光硬化型アクリル系オリゴマーからなる接着剤を厚さ5μmとなるように塗布した。次に塗布面にトリアセチルセルロースフィルム(支持基板)を卓上ラミネーターを用いて貼り合わせ、紫外線を照射し、接着剤を硬化させた。接着剤を硬化させた後、ポリフェニレンスルフィドフィルム(配向基板)の端部を手で持ち、180°方向にポリフェニレンスルフィドフィルムを当該フィルムとコレステリック配向フィルムとの界面で剥離させた。以上の工程により、トリアセチルセルロース/接着剤層/コレステリック配向フィルムの積層体が得られた。
【0055】
次いでエドモンド・サイエンティフィック・ジャパン社製刻線式回折格子フィルム(900本/mm)を東京ラミネックス社製ラミネーターDX−350のラミネートロールに巻き付け固定し、120℃、0.3MPa、ロール接触時間1秒の条件下、回折格子フィルムの回折面と当該積層体の液晶面が接する向きで加熱加圧した。
【0056】
回折格子フィルムが重ねられていたコレステリック配向フィルム面を観察したところ、回折パターンに起因する虹色とコレステリック液晶に特有の選択反射とが明瞭に認められた。また回折格子フィルムを取り除いたコレステリック配向フィルム面の配向状態を偏光顕微鏡観察および液晶層断面の透過型電子顕微鏡観察をしたところ、コレステリック相における螺旋軸方位が膜厚方向に一様に平行ではなく、かつ螺旋ピッチが膜厚方向に一様に等間隔ではないコレステリック配向が液晶層の表面領域に形成されていることが確認された。またそれ以外の領域においては、螺旋軸方位が膜厚方向に一様に平行で、かつ螺旋ピッチが膜厚方向に一様に等間隔なコレステリック配向が形成していることが確認された。またコレステリック配向フィルム面内に垂直にHe−Neレーザー(波長632.8nm)を入射したところ、0゜および約±35゜の出射角にレーザー光が観察された。さらに偏光特性を確認するために、通常の室内照明下に得られた積層体をおき、右円偏光板(右円偏光のみ透過)を介して観察したところ、虹色の反射回折光が観察され、偏光板なしで観察した場合の明るさとほぼ同じであった。これに対し左円偏光板(左円偏光のみ透過)を介して観察したところ、暗視野となり、虹色の反射回折光は観察されなかった。
【0057】
これらのことよりコレステリック配向フィルムには、回折能を示す領域がフィルム表面領域に形成され、またその回折光が右円偏光であることが確認された。このことより、回折能を示す領域をフィルム表面領域に有したコレステリック液晶性フィルムが得られたことが確認できた。
【0058】
以上の方法によってコレステリック液晶性フィルムの回折パターンを転写された面の反対面が、接着剤層を介して支持基板であるトリアセチルセルロース側に向かい合う形で積層されたトリアセチルセルロース(支持基板)/接着剤層/液晶性フィルムの積層体が得られた。
【0059】
(比較例1)
エドモンド・サイエンティフィック・ジャパン社製刻線式回折格子フィルム(900本/mm)の回折面と参考例1で得たコレステリック配向フィルムの液晶面が向き合うように重ね、伸栄産業社製26トンプレスのプレート上に乗せ、30℃、30MPaの条件で加熱加圧し、1分間保持した。
【0060】
プレスから取り出し刻線式回折格子フィルムを取り除いて、コレステリック配向フィルム面を観察したところ、回折パターンに起因する虹色を呈していなかった。
【0061】
(比較例2)
エドモンド・サイエンティフィック・ジャパン社製刻線式回折格子フィルム(900本/mm)を東京ラミネックス社製ラミネーターDX−350のラミネートロールに巻き付け固定し、130℃、0.02MPa、ロール接触時間0.5秒の条件下、回折格子フィルムの回折面と参考例1で得たコレステリック配向フィルムの液晶面が接するようにして加熱加圧した。
【0062】
加熱加圧後のコレステリック配向フィルムは、僅かな回折光を呈していたが、実用上十分な回折光を有する回折パターンは転写されてなかった。
【0063】
(比較例3)
参考例1で得たコレステリック配向フィルムの液晶面とエドモンド・サイエンティフィック・ジャパン社製刻線式回折格子フィルム(900本/mm)の回折面とが向き合うように重ね、水圧プレスのプレート上に乗せ、130℃、100MPaの条件で加熱加圧し、30秒間保持した。
【0064】
プレスから取り出し、刻線式回折格子フィルムを取り除いたところ、コレステリック液晶層に割れが発生し、配向の乱れが生じていた。
【0065】
【発明の効果】
本発明の製造方法で得られる液晶性フィルムは、回折光が円偏光性を有するという、従来の液晶性フィルムには無い特異な特徴を有することから、新たな回折機能素子として応用範囲は極めて広く、例えば偏光板を始めとする種々の光学用素子、光エレクトロニクス素子、装飾用材料、偽造防止用素子等として有用である。

Claims (1)

  1. 螺旋軸方位が膜厚方向に一様に平行で、かつ螺旋ピッチが膜厚方向に一様に等間隔な螺旋構造を形成しているコレステリック配向フィルムに温度40〜300℃、圧力0.05〜80MPaの加温加圧条件下において回折素子基板の回折パターンを転写し、フィルムの一部に回折能を示す領域を形成し、該回折能を示す領域が、螺旋軸方位が膜厚方向に一様に平行でなく、かつ螺旋ピッチが膜厚方向に一様に等間隔ではないコレステリック配向が形成されていることを特徴とするコレステリック液晶性フィルムの製造方法。
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