JP4216965B2 - 自動二輪車 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ライダーが座乗するシートを支持する左右一対のシートレールを含む後部フレームに、後輪を覆うリヤフェンダーが取付けられ、前記シートで覆われる部分でリヤフェンダー内にバッテリが収容される自動二輪車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かかる自動二輪車は、たとえば特許第2534475号公報等で既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動二輪車の後端に配置されるリヤランプに接続されるワイヤハーネスは自動二輪車のほぼ全長にわたって配線されるのであるが、上記従来のものでは、リヤフェンダーの両側にシートレールがそれぞれ配置されているので、バッテリおよびリヤフェンダーの側板間もしくはリヤフェンダーの側板およびシートレール間にワイヤーハーネス配線用のスペースを確保するか、リヤフェンダーの上方にワイヤーハーネス配線用のスペースを確保する必要がある。しかるに、そのようなワイヤーハーネスの配線構造をとると、シートレールに支持されるシートの幅および高さに影響が及ぶことになる。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、シートの幅および高さに影響を与えることなく、ワイヤーハーネスを配線し得るようにした自動二輪車を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、ライダーが座乗するシートを支持する左右一対のシートレールを含む後部フレームに、後輪を覆うリヤフェンダーが取付けられ、前記シートで覆われる部分でリヤフェンダー内にバッテリが収容される自動二輪車において、左右一対の側板と、それらの側板の下端間を連結する底板とを一体に有するリヤフェンダーに、前記バッテリを収容するバッテリ収容部が前記底板の上側で前記両側板の内方に間隔をあけて形成され、前記バッテリ収容部および前記両側板間に配置される両シートレールの一部で上方を覆われる左右一対の配線溝が、前記バッテリ収容部および前記両側板間で前記リヤフェンダーに形成され、それらの配線溝の前端開放部からリヤフェンダー外に導出されるワイヤーハーネスが前記配線溝に通されることを特徴とする。
【0006】
このような構成によれば、シートレールの一部が、リヤフェンダー内でバッテリ収容部の両側に配置され、リヤフェンダー内でシートレールの下方にワイヤーハーネスが通されるので、自動二輪車の後端に至るワイヤーハーネスの配線によって両シートレール間の間隔に影響が及ぶことはなく、またシートレールの上方にワイヤーハーネス配線のためのスペースを確保することも不要であるので、シートの幅および高さに影響を与えることなくワイヤーハーネスを配線することができる。
【0007】
また請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明の構成に加えて、エンジン制御用の電子制御ユニットを収容するECU収容部が、前記バッテリ収容部の前方で前記リヤフェンダーに形成されることを特徴とし、かかる構成によれば、電子制御ユニットに接続されるECU用ワイヤーハーネスを極力短くすることが可能となるとともに、シートの下のバッテリを避けてECU用ワイヤーハーネスを配線することが不要であるので、シート下の車体幅を狭くすることが可能となるとともに、シート高さを低くすることも可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、添付図面に示す本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0009】
図1〜図7は本発明の一実施例を示すものであり、図1は自動二輪車の側面図、図2は車体フレームの平面図、図3は自動二輪車の後部拡大側面図、図4は後部フレームおよびリヤフェンダーの拡大平面図、図5はリヤフェンダーの側面図、図6は図4の6−6線断面図、図7は図4の7−7線に沿うリヤフェンダーの断面図である。
【0010】
先ず図1において、この自動二輪車の車体フレームFは、エンジンEが搭載される前部フレーム11と、該前部フレーム11の後端部に結合される後部フレーム12とで構成されるものであり、前部フレーム11が前端に備えるヘッドパイプ13には、前輪WFを軸支するフロントフォーク18が操向可能に支承され、フロントフォーク18の上端にはバーハンドル19が連結される。
【0011】
前部フレーム11には、車体フレームFの幅方向に複数気筒たとえば4気筒を並列配置した多気筒のエンジンEが支持される。該エンジンEにおけるクランクケース20の後部にはアーム支持部材21が支持されており、後輪WRを軸支するリヤスイングアーム22の前端部が、前記アーム支持部材21に支軸23を介して揺動可能に支持される。またアーム支持部材21およびリヤスイングアーム22間にはリンク機構24が設けられ、このリンク機構24と、前部フレーム11の後部との間にリヤクッションユニット25が設けられる。
【0012】
前記エンジンEに内蔵された変速機の出力軸26からの動力は、チェーン伝動手段27を介して後輪WRに伝達されるものであり、該チェーン伝動手段27は、前記出力軸26に固定される駆動スプロケット28と、後輪WRに固定される被動スプロケット29と、それらのスプロケット28,29に巻掛けられる無端状のチェーン30とで構成され、自動二輪車の進行方向前方を向いた状態でエンジンEの左側に配置される。
【0013】
エンジンEの上方には、前部フレーム11および後部フレーム12の前部で支持される燃料タンク31が配置され、この燃料タンク31およびエンジンE間にエアクリーナ32が、またエンジンEの前方にラジエータ33が配置される。
【0014】
エンジンEのシリンダヘッド34に接続される複数たとえば4本の排気管35,35…は、エンジンEの前方側からエンジンEの下方を経て後輪WRの右側に延出されるものであり、後輪WRの右側に配置された排気マフラー36に接続される。
【0015】
後部フレーム12は、前部フレーム11の後端から後上がりに延びる左右一対のリヤステー37…と、それらのリヤステー37…の上方で前部フレーム11の後端から後上がりに延びてリヤステー37…の後端に結合される左右一対のシートレール38…とを備え、ライダーを座乗させるためのメインシート39が燃料タンク31の後方でシートレール38…に支持され、同乗者を乗せるためのピリオンシート40が前記メインシート39から後方に離れた位置でシートレール38…に支持される。
【0016】
前部フレーム11におけるヘッドパイプ13の前方は、合成樹脂から成るフロントカウル42で覆われ、車体の前部両側が、前記フロントカウル42に連なる合成樹脂製のセンターカウル43で覆われ、排気管35,35…のうちエンジンEの下方に配置される部分を両側から覆う合成樹脂製のロアカウル44が前記センターカウル43に連設される。またフロントカウル42における上部の左右両側部には、後方確認用のミラー45…が取付けられる。
【0017】
後部フレーム12には、後輪WRの上方を覆うリヤフェンダー46が取付けられており、前輪WFの上方を覆うフロントフェンダー47はフロントフォーク18に取付けられる。また後部フレーム12およびリヤフェンダー46はリヤカウル48で覆われる。
【0018】
図2において、前部フレーム11は、ヘッドパイプ13と、該ヘッドパイプ13から後下りに延びる左右一対のメインフレーム14,14と、両メインフレーム14,14の後端間を連結するブラケット15とで構成されるものであり、両メインフレーム14,14の前部間には、エアクリーナ32を支持するための支持ステー51が設けられ、該支持ステー51は、両メインフレーム14,14を補強するクロスメンバーとしての機能も果す。
【0019】
メインフレーム14は、たとえばアウミニウム合金の鋳塊を従来公知の押出し成形方法により、中空の角形断面を有するように成形されるものであり、両メインフレーム14,14は、その押出し成形後に長手方向中間部が外側方に凸に彎曲するように形成される。
【0020】
ブラケット15は、後輪WRを軸支するリヤスイングアーム22の前端部の上方に配置されて前記両メインフレーム14,14の後端にそれぞれ溶接される一対のフレーム側部15a,15aと、両フレーム側部15a,15a間を連結する単一のクロスパイプ部15bとを一体に有し、平面視で略U字状となるようにしてアルミニウム合金等により鋳造成形される。
【0021】
前部フレーム11の後端部すなわち前記ブラケット15における両フレーム側部15a,15aには、後部フレーム12における両シートレール38…の前端部を締結するための被取付け板52,52が上方に突出するようにして一体に設けられるとともに、前記後部フレーム12における両リヤステー37…の前端部を締結するための被取付け板53,53が後方に突出するようにして一体に設けられる。
【0022】
また前記ブラケット15におけるクロスパイプ部15bには、リヤクッションユニット25の上端部を連結するための一対の連結板部54,54が後方に突出するようにして一体に設けられる。
【0023】
図3および図4を併せて参照して、シートレール38は、側面視で平板状にして後上がりに延びる取付け板38aと、該取付け部38aよりも緩やかに傾斜して前記取付け板38aの後端から後上がりに延びるパイプ38bとから成るものであり、取付け板38aの前端が前部フレーム11の後端の被取付け板52に一対のボルト55,55およびナット56,56により締結される。すなわち取付け板38aの前端は前部フレーム11の後端に着脱可能に連結される。
【0024】
取付け板38aはアルミニウム合金等で鋳造成形され、パイプ38bはアルミニウム合金等により角形断面を有するように押出し成形されており、パイプ38bの前端が取付け板38aの後端に溶接される。
【0025】
しかもライダーが座乗するメインシート39に対応する部分で、取付け板38aの後端部は、図4で示すように平面視でリヤステー37よりも内方に入り込むように屈曲されており、これにより取付け板38aの後端部およびパイプ38bの前端部は車幅方向内方に屈曲され、前記メインシート39に対応する部分では、両シートレール38,38間の間隔が狭く設定される。また両シートレール38,38の後端部すなわち両パイプ38b,38bの後端部は、後方に向うにつれて相互間の間隔が狭くなるように曲げられている。
【0026】
リヤステー37は、アルミニウム合金等により角形断面を有するパイプ状に押出し成形されるものであり、前記シートレール38におけるパイプ38bよりも急傾斜で後上がりに傾斜するようにして側面視で直線状に延びるリヤステー37の前端が、前部フレーム11の後端の被取付け板53にボルト57およびナット58により締結される。
【0027】
しかも両リヤステー37,37の後端部は、前記両シートレール38,38の後端部の下方に配置されるようにして、後方に向うにつれて相互間の間隔が狭くなるように曲げられており、それらのリヤステー37,37の後端部上面にシートレール38,38の後端部が溶接される。これにより後部フレーム12の後端部が、後方に向かうにつれて幅が狭くなるように形成されることになる。
【0028】
両シートレール38,38における取付け板38a,38aの中間部内面には受け板59,59が一体に突設されており、両取付け板38a,38a間にわたる第1支持板60の両端がそれらの受け板59,59上に締結される。また両シートレール38,38におけるパイプ38b,38bの中間部上面には、シートレール38,38から上方に***する第2支持板61の両端が溶接される。また両リヤステー37,37の前部寄りの部分間には第1クロスパイプ62が設けられ、両リヤステー37,37の後端部間には第2クロスパイプ63が設けられ、シートレール38,38およびリヤステー37,37の中間部間は連結板64…で相互に連結される。
【0029】
ライダーが座乗するメインシート39の前部は、両シートレール38,38における取付け板38a,38aの後端部上に図示しない弾性部材を介して載せられる。一方、両シートレール38,38の前部間に設けられた第1支持板60には被係合部材65が固定されており、メインシート39の前部下端から前方に延びる係合片66が前記被係合部材65に下方から係合される。またメインシート39の後部はパイプ38b,38bの前端部上に載置され、パイプ38bにボルト67…により締結される。すなわちメインシート39は、ボルト67…の締結状態で両シートレール38,38上に固定されるのであるが、ボルト67…を緩めることにより両シートレール38,38上から取外すことが可能である。
【0030】
パイプ38b,38bの中間部間に設けられる第2支持板61上には軸受部材68が固着されており、同乗者用のピリオンシート40の下部に設けられて前方に延びるアーム69の前端部が軸70を介して前記軸受部材68に回動可能に連結される。一方、両リヤステー37,37の後端部間を連結する第2クロスパイプ63には、ピリオンシート40の後端下部を受けるシート支持板71が固着されており、該支持板71とピリオンシート40との間には、リヤフェンダー46の後端に設けられているシリンダ錠72のキー操作によってロック状態およびロック解除状態を切換可能なロック機構73が設けられる。ロック機構73のロック解除状態ではピリオンシート40を、その後部が上方にはね上がるようにして回動することができる。
【0031】
前記両パイプ38b,38bの中間部にはホルダ74,74が締結されており、ピリオンシート40上の同乗者が足を載せるためのステップ75,75が、折畳み可能として前記ホルダ74,74に支持される。一方、メインシート39上のライダーが足を載せるための左右のステップ76…(図1参照)は、アーム支持部材21に締結された左右一対のホルダ77…(図1参照)に支持される。
【0032】
図5〜図7を併せて参照して、リヤフェンダー46は、後輪WRの上方に配置されるフェンダー主部80と、該フェンダー主部80の後端から後下がりに垂下される後方垂下部81とを一体に有して、合成樹脂により形成される。
【0033】
フェンダー主部80は、左右一対のリヤステー37,37の内方側で上下に延びる左右一対の側板82,82と、それらの側板82,82の下端間を連結する底板83とで、上方に開放した略U字状の横断面形状を有するように形成される。
【0034】
底板83の前部寄りの部分には、第1クロスパイプ62に上方から弾発嵌合する一対の嵌合支持部84,84が一体に設けられる。また両側板82,82の中間部から後端にかけての下端には、両リヤステー37,37の下面に当接するようにして外側方に張出す鍔部85,85が一体に設けられており、これらの鍔部85,85には、リヤステー37,37に締結される締結部85a,85aが形成される。
【0035】
ところで、シートレール38における取付け板38aの後端部およびパイプ38bの前端部は、車幅方向内方に屈曲されており、前記取付け板38aの後端部は、側板82の内方に配置される。一方、前記パイプ38bの後部は側板82の外方側に配置されるものであり、側板82の内方側から外方側に屈強される前記パイプ38bの前端部を挿通せしめる切欠き86,86が両側板82,82の前部側上部にそれぞれ設けられる。
【0036】
メインシート39で覆われる部分で、フェンダー主部80には、バッテリ88(図3参照)を収容するバッテリ収容部87が、前記底板83の上側で前記両側板82,82の内方に間隔をあけて形成される。このバッテリ収容部87は、底板83から***する隔壁89により区画されるものであり、この隔壁89と、前記両側板82,82との間には、シートレール38,38の一部である取付け板38a,38aの後端部で上方が覆われる配線溝90,90が形成される。
【0037】
これらの配線溝90,90の前端部はフェンダー主部80の前端で開放されており、両配線溝90,90の前端開放部からリヤフェンダー46外に導出されるワイヤーハーネス91,92(図6参照)が各配線溝90,90に通される。
【0038】
ところでリヤカウル48の後端に設けられているリヤランプ93に接続されるワイヤーハーネス91は、両配線溝90,90のうち自動二輪車の進行方向前方を向いた状態で右側(図6の左側)の配線溝90に通される。
【0039】
またエンジン制御用の電子制御ユニット94(図3参照)を収容するECU収容部95が、バッテリ収容部87の前方に隣接する位置でフェンダー主部80の前部に形成される。
【0040】
次にこの実施例の作用について説明すると、左右一対のシートレール38,38は、側面視で平板状にして後上がりに延びるとともに前部フレーム11の後端に着脱可能に取付けられる取付け板38aと、該取付け部38aよりも緩やかに傾斜して前記取付け板38aの後端から後上がりに延びるパイプ38bとからそれぞれ成るものであり、これらのシートレール38,38を含む後部フレーム12が、前部フレーム11の後端に着脱可能に連結される。
【0041】
したがってメンテナンス等に備えてシートレール38,38を含む後部フレーム12を前部フレーム11に着脱可能に取付けることができる。しかもシートレール38,38および前部フレーム11の連結部が、ライダー用のメインシート39から前方斜め下方に離れた位置に配置されることになるので、着脱可能な構造とすることで左右の連結部の車幅方向での間隔が広がったとしても、シートレール38,38上のメインシート39に座乗したライダーの体格によって乗車姿勢や足つき性に影響を及ぼすことがない。
【0042】
また左右一対のシートレール38,38と、左右一対のリヤステー37,37とで構成される後部フレーム12の後端部が、後方に向かうにつれて幅を狭くするように形成されているので、前部フレーム11とともに車体フレームFを構成する後部フレーム12の後端部を、図2で示すように左右方向でコンパクトにすることができ、後部フレーム12を覆うリヤカウル48のコンパクト化を図ることもできる。
【0043】
しかもリヤステー37,37は、シートレール38,38の後部であるパイプ38b…よりも急な傾斜角で傾斜するようにして、側面視で直線状に延びるものであり、これにより後部フレーム12の後端部を左右方向だけでなく上下方向でもコンパクトにすることができ、リヤカウウル48を左右方向だけでなく上下方向でもコンパクト化することができる。
【0044】
さらに後部フレーム12に支持されるリヤフェンダー46は、左右一対の側板82,82と、それらの側板82,82の下端間を連結する底板83とを一体に有するフェンダー主部80と、該フェンダー主部80の後端から後下がりに垂下される後方垂下部81とを備えるものであり、フェンダー主部80には、バッテリ88を収容するバッテリ収容部87が前記底板83の上側で前記両側板82,82の内方に間隔をあけて形成される。しかもバッテリ収容部87および前記両側板82,82間には、シートレール38,38の一部である取付け板部38a,38aの後端部が配置されており、それらの取付け板部38a,38aの後端部で上方を覆われる左右一対の配線溝90,90が、バッテリ収容部87および前記両側板82,82間でフェンダー主部80に形成され、各配線溝90,90にはその前端開放部からリヤフェンダー46外に導出されるワイヤーハーネス91,92が通されている。
【0045】
したがって自動二輪車の後端のリヤランプ93に至るワイヤーハーネス91の配線によって両シートレール38,38間の間隔に影響が及ぶことはなく、またシートレール38,38の上方にワイヤーハーネス配線のためのスペースを確保することも不要であるので、メインシート39の幅および高さに影響を与えることなくワイヤーハーネス91,92を配線することができる。
【0046】
またエンジン制御用の電子制御ユニット94を収容するECU収容部95が、バッテリ収容部87の前方でフェンダー主部80に形成されるので、電子制御ユニット94に接続されるECU用ワイヤーハーネスを極力短くすることが可能となるとともに、メインシート39の下のバッテリ88を避けてECU用ワイヤーハーネスを配線することが不要であるので、メインシート39下の車体幅を狭くすることが可能とななるとともに、メインシート39の高さを低くすることも可能となる。
【0047】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行なうことが可能である。
【0048】
【発明の効果】
以上のように請求項1記載の発明によれば、自動二輪車の後端に至るワイヤーハーネスの配線によって両シートレール間の間隔に影響が及ぶことはなく、またシートレールの上方にワイヤーハーネス配線のためのスペースを確保することも不要であるので、シートの幅および高さに影響を与えることなくワイヤーハーネスを配線することができる。
【0049】
また請求項2記載の発明によれば、電子制御ユニットに接続されるECU用ワイヤーハーネスを極力短くすることが可能となるとともに、シートの下のバッテリを避けてECU用ワイヤーハーネスを配線することが不要であるので、シート下の車体幅を狭くすることが可能となるとともに、シート高さを低くすることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自動二輪車の側面図である。
【図2】 車体フレームの平面図である。
【図3】 自動二輪車の後部拡大側面図である。
【図4】 後部フレームおよびリヤフェンダーの拡大平面図である。
【図5】 リヤフェンダーの側面図である。
【図6】 図4の6−6線断面図である。
【図7】 図4の7−7線に沿うリヤフェンダーの断面図である。
【符号の説明】
12・・・後部フレーム
38・・・シート
38・・・シートレール
46・・・リヤフェンダー
82・・・側板
83・・・底板
87・・・バッテリ収容部
88・・・バッテリ
90・・・配線溝
91,92・・・ワイヤーハーネス
94・・・電子制御ユニット
95・・・ECU収容部
WR・・・後輪
Claims (2)
- ライダーが座乗するシート(39)を支持する左右一対のシートレール(38)を含む後部フレーム(12)に、後輪(WR)を覆うリヤフェンダー(46)が取付けられ、前記シート(38)で覆われる部分でリヤフェンダー(46)内にバッテリ(88)が収容される自動二輪車において、
左右一対の側板(82)と、それらの側板(82)の下端間を連結する底板(83)とを一体に有するリヤフェンダー(46)に、前記バッテリ(88)を収容するバッテリ収容部(87)が前記底板(83)の上側で前記両側板(82)の内方に間隔をあけて形成され、前記バッテリ収容部(87)および前記両側板(82)間に配置される両シートレール(38)の一部で上方を覆われる左右一対の配線溝(90)が、前記バッテリ収容部(87)および前記両側板(82)間で前記リヤフェンダー(46)に形成され、それらの配線溝(90)の前端開放部からリヤフェンダー(46)外に導出されるワイヤーハーネス(91,92)が前記配線溝(90)に通されることを特徴とする自動二輪車。 - エンジン制御用の電子制御ユニット(94)を収容するECU収容部(95)が、前記バッテリ収容部(87)の前方で前記リヤフェンダー(46)に形成されることを特徴とする請求項1記載の自動二輪車。
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