JP2534475B2 - 自動二輪車の部品支持装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は自動二輪車の部品支持装置に関するものであ
る。

〔従来技術〕

自動二輪車には種々の電装部品を取り付けられてい
る。この電装部品の取付位置は、従来は実公昭51−2683
3号公報に記載のようにリヤフェンダの上面に取り付け
るのが一般的であったが、メンテナンス作業の点から、
開閉自在なシートの下部のに狭い個所に制約される欠点
があった。このような欠点を解消するため、上記電装部
品を、比較的広い取付位置を選択できるリヤフレームの
側部に取り付けるようにしたものが提案されている。

ところが、このようにリヤフレームの側部に電装部品
を取り付ける場合には、金属製の取付ブラケットを溶接
して取り付けるため、リヤフレームの肉厚を溶接脆化を
見越して大きくする必要があり、重量増加をもたらす原
因になっていた。

〔発明の目的〕 本発明は目的は、電装部品等を車体後部の側部に取り
付ける場合、リヤフェンダを利用することにより車体重
量の増加を招くことなく簡単に取り付けられるようにし
た構造を提供することにある。

また、本発明の別の目的は、電装部品等の付属部品の
メンテナンスを容易に行うことができ、更に、付属部品
に伝わる振動を低減することができる構造を提供するこ
とにある。

〔発明の構成〕

上記目的を達成する本発明は、車体後部の側部に電装
部品等の付属部品を取り付けた自動二輪車において、樹
脂製のリヤフェンダを、後輪の接地面に対向する上部
と、後輪の側面に対向する側部と、この側部の下縁から
リヤフレームを跨いで車体外側方に延出する延出部と、
この延出部に一体成形した取付ブラケットによって構成
すると共に、この取付ブラケットに前記付属部品を取り
付けて、この付属部品を前記リヤフェンダの側部及び延
出部と、この付属部品の側方及び上方を覆う着脱自在の
側面カバーによって囲んだことを特徴とするものであ
る。

〔実施例〕

第３図において、１は自動二輪車の主フレームで、そ
の前端のヘッド管２に前フォーク3,3が左右回動自在に
支持され、かつその下端に前輪４が支持されている。一
方、主フレーム１の後部にはリヤフレーム５が後方に延
びるように固定され、かつその両側部が脱着自在の樹脂
製の側面カバー10,10で覆われている。リヤフレーム５
の上部にはシート６が取り付けられ、下部には樹脂製の
リヤフェンダ８が取り付けられている。また、主フレー
ム１の後部には、上記リヤフレーム５の固定部より下方
の位置にリヤアーム７が揺動自在に枢支され、その後端
に後輪９が支持されている。

第1,2図に示すように、上記樹脂製のリヤフェンダ８
は一方の側縁がリヤフレーム５を跨いで外側に延出し、
さらにその延出部8aに取付ブラケット12,……,12が一体
に成形され、それぞれ電装部品11,……,11が取り付けら
れている。このリヤフェンダ８の側部、延出部8aおよび
取付ブラケット12は全体として断面がコの字形になり、
その内側にリヤフレーム５を挟む状態になている。この
ような取付構造において、電装部品11のメンテナンスに
は、側面カバー10を離脱するだけで簡単に行うことがで
きる。

上述した自動二輪車では、電装部品11の取付ブラケッ
ト12が樹脂製であり、かつ樹脂製のリヤフェンダ８と一
体に成形されているため、従来のようにリヤフレームに
取付ブラケットのための溶接個所はない。したがって、
リヤフレームを溶接脆化を見越して肉厚にする必要がな
く、それによって全体の軽量化を図ることができる。

また、取付ブラケットがリヤフェンダと一体成形され
ているため部品点数が少なくなり、それによって取付工
数を低減することができる。

〔発明の効果〕

上述したように本発明は、樹脂製のリヤフェンダを、
後輪の接地面に対向する上部と、後輪の側面に対向する
側部と、この側部の下縁からリヤフレームを跨いで車体
外側方に延出する延出部と、この延出部に一体成形した
取付ブラケットによって構成すると共に、この取付ブラ
ケットに前記付属部品を取り付けて、この付属部品を前
記リヤフェンダの側部及び延出部と、この付属部品の側
方及び上方を覆う着脱自在の側面カバーによって囲んだ
ので、以下の効果を奏するものである。

従来のように取付ブラケットをリヤフレームに溶接す
る必要がないので、リヤフレームを溶接脆化を見越して
肉厚にする必要はなく、それによって軽量化を図ること
ができる。

また、取付ブラケットがリヤフェンダと一体成形され
ているため部品点数が少なくなり、取付工数を低減する
ことができる。

更に、前記側面カバーは着脱自在に取り付けられてい
るため、この側面カバーを外すことにより、付属部品の
側方及び上方が開放され、大きく露出することになるの
で、付属部品のメンテナンスを容易に行うことができ
る。

しかも、前記取付ブラケットは、車体外側方に延出す
る延出部に一体成形されているため、付属部品の周囲に
取り付け及び取り外しを行う作業スペースを確保するこ
とができ、付属部品の着脱を容易に行うことができる。

また、前記付属部品は、樹脂製のリヤフェンダに一体
成形された取付ブラケットに取り付けられているため、
このリヤフェンダ及び取付ブラケットの弾性変形によ
り、付属部品に伝達する車体の振動は減衰されることに
なり、付属部品の耐久性を高めることができる。

更に加えて、前記付属部品はリヤフェンダの側部、延
出部、及び側面カバーによって覆われているので、後輪
によって撥ね上げられる泥や水から保護することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はそれぞれ第３図におけるＩ−Ｉ矢
視およびII−II矢視における要部断面図、第３図は本発
明の実施例によるリヤフェンダを有する自動二輪車の側
面図である。 ５……リヤフレーム、８……リヤフェンダ、10……側面
カバー、11……電装部品、12……取付ブラケット。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】車体後部の側部に電装部品等の付属部品を
   取り付けた自動二輪車において、樹脂製のリヤフェンダ
   を、後輪の接地面に対向する上部と、後輪の側面に対向
   する側部と、この側部の下縁からリヤフレームを跨いで
   車体外側方に延出する延出部と、この延出部に一体成形
   した取付ブラケットによって構成すると共に、この取付
   ブラケットに前記付属部品を取り付けて、この付属部品
   を前記リヤフェンダの側部及び延出部と、この付属部品
   の側方及び上方を覆う着脱自在の側面カバーによって囲
   んだことを特徴とする自動二輪車の部品支持装置。