JP4172339B2 - 鋳造サスペンションメンバ構造 - Google Patents

鋳造サスペンションメンバ構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋳造によって形成されると共に、サスペンションフロントクロスメンバ、サスペンションリヤクロスメンバ、及び一対のサスペンションサイドメンバを含んで構成された鋳造サスペンションメンバ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、サスペンションアームやステアリングギヤボックスを支持するための部材としてサスペンションメンバが配設されている。一般にはサスペンションメンバは鋼板をプレス成形することによって製作されるが、昨今では軽量化の観点からサスペンションメンバをアルミニウム合金等を使って鋳造で製作することに対するニーズが高まっている。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−298121号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、鋳造サスペンションメンバ構造を採用した場合、サスペンションアームからの入力に対する剛性確保と前面衝突時のエネルギー吸収性能の確保とを両立させることが非常に難しい。
【0005】
というのも、鋼板をプレス成形することにより製作されたサスペンションメンバであれば、サスペンションアームからの入力に対する剛性を確保できる形状とした上で、前面衝突時に変形させたい部位に所定形状のビード等を設定することにより、狙った変形モードをある程度実現することができる。これに対し、アルミ合金等を使った鋳造製のサスペンションメンバの場合、本来的にプレス成形品のサスペンションメンバよりも疲労強度が低いという特性があるため、前面衝突時に積極的に変形する構造を採用し難い。
【0006】
本発明は上記事実を考慮し、サスペンションアームからの入力に対する剛性確保と前面衝突時のエネルギー吸収性能の確保とを両立させることができる鋳造サスペンションメンバ構造を得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明に係る鋳造サスペンションメンバ構造は、鋳造によって形成されると共に、略車両幅方向を長手方向として配置されるサスペンションフロントクロスメンバ及びサスペンションリヤクロスメンバと、略車両前後方向を長手方向として配置される一対のサスペンションサイドメンバとを含んで構成された鋳造サスペンションメンバ構造であって、前記サスペンションサイドメンバには、車両前後方向に沿って延在する第1補強リブと、一端が第1補強リブに接続されて車両幅方向内側へ延びる一又は二以上の第2補強リブとによって構成された高剛性部が設定されていると共に、前記サスペンションリヤクロスメンバと前記サスペンションサイドメンバとが交差する部位には低剛性部が設定されており、さらに、前記第2補強リブは、前記低剛性部と重ならない範囲で設定されている、ことを特徴としている。
【0008】
請求項2記載の本発明に係る鋳造サスペンションメンバ構造は、鋳造によって形成されると共に、略車両幅方向を長手方向として配置されるサスペンションフロントクロスメンバ及びサスペンションリヤクロスメンバと、略車両前後方向を長手方向として配置される一対のサスペンションサイドメンバとを含んで構成され、フロント側及びリヤ側にそれぞれ設定された複数の取付点でボディー側に取り付けられる鋳造サスペンションメンバ構造であって、前記サスペンションサイドメンバには、車両前後方向に沿って延在する第1補強リブと、一端が第1補強リブに接続されて車両幅方向内側へ延びる一又は二以上の第2補強リブとによって構成された高剛性部が設定されていると共に、前記サスペンションリヤクロスメンバと前記サスペンションサイドメンバとが交差する部位でリヤ側取付点の前方側には低剛性部が設定されており、さらに、前記第2補強リブは、前記低剛性部と重ならない範囲で設定されている、ことを特徴としている。
【0009】
請求項3記載の本発明に係る鋳造サスペンションメンバ構造は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記高剛性部を構成する第1補強リブはフロント側取付点とリヤ側取付点とを結ぶように設定されており、前記低剛性部は当該高剛性部の第1補強リブにおいて前記リヤ側取付点の前方側の所定範囲に位置する部分と接続されている、ことを特徴としている。
【0011】
請求項1記載の本発明によれば、サスペンションメンバは鋳造によって形成されると共に、略車両幅方向を長手方向として配置されるサスペンションフロントクロスメンバ及びサスペンションリヤクロスメンバと、略車両前後方向を長手方向として配置される一対のサスペンションサイドメンバとを含んで構成されている。
【0012】
ここで、本発明では、サスペンションサイドメンバには車両前後方向に沿って延在する第1補強リブと、一端が第1補強リブに接続されて車両幅方向内側へ延びる一又は二以上の第2補強リブとによって構成された高剛性部が設定されているため、サスペンションアームからの入力に対してはこの高剛性部で支持することができる。従って、サスペンションアームからの入力に対する剛性を確保することができる。
また、前記のように、高剛性部は、車両前後方向に沿って延在する第1補強リブと、一端が第1補強リブに接続されて車両幅方向内側へ延びる一又は二以上の第2補強リブとによって構成されているため、第2補強リブによって第1補強リブが補強される。従って、通常走行時のサスペンションアームからの入力に対する剛性を高めることができる。
【0013】
さらに、本発明では、サスペンションリヤクロスメンバとサスペンションサイドメンバとが交差する部位には低剛性部が設定されているため、前面衝突時にはこの低剛性部によって変形ストロークが確保される。従って、前面衝突時のエネルギー吸収性能を確保することができる。
加えて、上記第2補強リブは低剛性部と重ならない範囲で設定されているため、前面衝突時には低剛性部の変形を阻害しない。また、第1補強リブ自体も第2補強リブによる支持力が得られない範囲では、変形し易くなる。
【0014】
請求項2記載の本発明によれば、サスペンションメンバは鋳造によって形成されると共に、略車両幅方向を長手方向として配置されるサスペンションフロントクロスメンバ及びサスペンションリヤクロスメンバと、略車両前後方向を長手方向として配置される一対のサスペンションサイドメンバとを含んで構成されており、更にフロント側及びリヤ側にそれぞれ設定された複数の取付点でボディー側に取り付けられている。
【0015】
ここで、本発明では、サスペンションサイドメンバには車両前後方向に沿って延在する第1補強リブと、一端が第1補強リブに接続されて車両幅方向内側へ延びる一又は二以上の第2補強リブとによって構成された高剛性部が設定されているため、サスペンションアームからの入力に対してはこの高剛性部で支持することができる。従って、サスペンションアームからの入力に対する剛性を確保することができる。
また、前記のように、高剛性部は、車両前後方向に沿って延在する第1補強リブと、一端が第1補強リブに接続されて車両幅方向内側へ延びる一又は二以上の第2補強リブとによって構成されているため、第2補強リブによって第1補強リブが補強される。従って、通常走行時のサスペンションアームからの入力に対する剛性を高めることができる。
【0016】
さらに、本発明では、サスペンションリヤクロスメンバとサスペンションサイドメンバとが交差する部位でリヤ側取付点の前方側には低剛性部が設定されているため、前面衝突時にはこの低剛性部によって変形ストロークが確保される。従って、前面衝突時のエネルギー吸収性能を確保することができる。
加えて、上記第2補強リブは低剛性部と重ならない範囲で設定されているため、前面衝突時には低剛性部の変形を阻害しない。また、第1補強リブ自体も第2補強リブによる支持力が得られない範囲では、変形し易くなる。
【0017】
請求項3記載の本発明によれば、高剛性部を構成する第1補強リブはフロント側取付点とリヤ側取付点とを結ぶように設定されており、低剛性部は当該高剛性部の第1補強リブにおいてリヤ側取付点の前方側の所定範囲に位置する部分と接続されているため、前面衝突時の衝突荷重がサスペンションメンバに入力されると、高剛性部の第1補強リブにおける低剛性部との接続部分には、低剛性部へ押し込まれる(入り込む)ような荷重が作用する。従って、低剛性部自体が変形するのみならず、低剛性部の変形に伴って高剛性部における低剛性部との接続部分が低剛性部側へ引き込まれて変形する。すなわち、本発明では、高剛性部と低剛性部との協働作用が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
以下、図1〜図3を用いて、本発明が適用された第1実施形態に係るフロントサスペンションメンバ10について説明する。
【0021】
図3には本実施形態に係るフロントサスペンションメンバ10の全体構成を示す斜視図が示されており、又図2には当該フロントサスペンションメンバ10の全体構成を示す平面図が示されている。さらに、図1には当該フロントサスペンションメンバ10の要部を示す拡大平面図等が示されている。
【0022】
図3及び図2に示されるように、フロントサスペンションメンバ10は、車両幅方向に沿って前後に平行に配置された一対のフロントサスペンションフロントクロスメンバ12及びフロントサスペンションリヤクロスメンバ14と、車両前後方向に沿って左右に平行に配置された一対のフロントサスペンションサイドメンバ16、18とを含んで構成されており、全体としては平面視で井型形状に形成されている。また、このフロントサスペンションメンバ10は、アルミニウム合金を用いた鋳造(アルミダイキャスト)によって構成されている。
【0023】
上述したフロントサスペンションメンバ10におけるフロントサスペンションフロントクロスメンバ12の前面の両サイドには、図示しないステアリングギヤボックスを取り付けるためのギヤボックス取付部42が一体に形成されており、かかるギヤボックス取付部42に形成されたボルト挿通孔43に図示しないボルトが挿入されてナットに締結されることにより、ステアリングギヤボックスが固定されるようになっている。
【0024】
また、フロントサスペンションメンバ10における一対のフロントサイド部には、図示しない左右一対のフロントサスペンションアームの内側の端部を揺動可能に取り付けるための前側取付ベース24及び後側取付ベース26が前後に平行に一体に形成されている。かかる前側取付ベース24及び後側取付ベース26には同軸上にボルト挿通孔28が形成されており、両者の間にフロントサスペンションアームの内側の端部に圧入されたブッシュが挿入配置された状態でボルト挿通孔28内へボルトが挿入されてナットに締結されることにより、左右一対のフロントサスペンションアームが揺動可能に軸支されるようになっている。
【0025】
ここで、図1等に示されるように、本実施形態では、上述したフロントサスペンションメンバ10におけるフロントサスペンションサイドメンバ16、18の外縁部に、車両前後方向に沿って延在する帯状の第1補強リブ50が一体に形成されている。各第1補強リブ50はフロントサスペンションメンバ10の四隅に設けられたフロント側取付部52とリヤ側取付部54とを前後に結ぶように立設されている。
【0026】
さらに、上記第1補強リブ50の内側には、車両幅方向に沿って複数の直角三角形状の第2補強リブ56が立設されている。これらの第2補強リブ56は車両前後方向に沿って所定の間隔で配置されており、外側の端部は第1補強リブ50に直交した状態で接続されている。
【0027】
また、上述したフロントサスペンションメンバ10におけるリヤ側取付部54の前方側には、所定の範囲(図1(A)に斜線で示した三角形状の範囲)に亘って薄肉部58が形成されている。薄肉部58の板厚t(図1(C)参照)は、フロントサスペンションメンバ10の一般部60の板厚よりも薄く設定されている。従って、薄肉部58の面剛性は一般部60の面剛性よりも意図的に低く設定されている。なお、上述した第2補強リブ56は、この薄肉部58の形成範囲に重ならないように設定されている。
【0028】
さらに、上記薄肉部58における第1補強リブ50の後端側の内側には、平面視で細長い長円形状とされかつ上方側へ向けて凸となる断面ハット形状とされたクラッシュビード62が形成されている。クラッシュビード62は第1補強リブ50の後端側に対して略平行に形成されている。このクラッシュビード62を形成したことにより、当該クラッシュビード62の形成部位の剛性は車両前後方向に対しては高くなり(変形しにくくなり)、車両幅方向に対しては低いものとなっている(変形し易いものとなっている)。
【0029】
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0030】
フロントサスペンションメンバ10における一対のフロントサスペンションサイドメンバ16、18の外縁部には左右一対の第1補強リブ50が略車両前後方向に沿って立設されているため、フロントサスペンションメンバ10の車両前後方向に対する剛性は通常よりも高くなっている。さらに、第1補強リブ50には車両幅方向に延びる複数の第2補強リブ56が接続されることにより、支持剛性が高められている。これにより、フロントサスペンションメンバ10の車両前後方向に対する剛性は充分に確保される。従って、通常走行時において図示しないサスペンションアームからフロントサスペンションメンバ10に荷重F(図1(A)参照)が入力されても、フロントサスペンションメンバ10が変形したり、割れ等の破損が生じることはない。
【0031】
一方、前面衝突時には、フロントサスペンションメンバ10の一対のフロントサスペンションサイドメンバ16、18には車両後方側への衝突荷重が入力される。ここで、本実施形態では、リヤ側取付部54の前方側に薄肉部58を形成したので、車両幅方向に対する剛性は一般部60よりも低くなっている。さらに、薄肉部58の形成範囲内には第1補強リブ50の後端側に対して略平行にクラッシュビード62が形成されているので、車両幅方向には変形し易くなっている。加えて、前述した第2補強リブ56は薄肉部58と重ならない範囲で設けられているため、第1補強リブ50の後端側は前端側に比べて車両幅方向へ変形し易くなっている。これらのことから、衝突荷重が入力されると、図1(B)に示されるように、第1補強リブ50の後端側(最後尾に配置された第2補強リブ56とリヤ側取付部54との間の部分)が車両幅方向内側へ圧縮塑性変形する。つまり、第1補強リブ50の後端側がクラッシュビード62をビード幅方向へ押し潰しながら薄肉部58の内方へと侵入するようにして変形が進む。上記作用から、本実施形態によれば、前面衝突時のフロントサスペンションメンバ10の変形ストロークを充分に確保することができる。
【0032】
上記の如く、本実施形態に係る鋳造サスペンションメンバ構造では、フロントサスペンションサイドメンバ16、18にその長手方向に沿って第1補強リブ50を設定すると共に、フロントサスペンションリヤクロスメンバ14とフロントサスペンションサイドメンバ16、18とが交差する部位(リヤ側取付部54の前方側)に薄肉部58及びクラッシュビード62を設定したので、フロントサスペンションアームからの入力に対する剛性確保と前面衝突時のエネルギー吸収性能の確保とを両立させることができる。
【0033】
また、本実施形態に係る鋳造サスペンションメンバ構造では、第1補強リブ50はフロント側取付部52とリヤ側取付部54とを結ぶように設定されており、薄肉部58は第1補強リブ50においてリヤ側取付部54の前方側の所定範囲に位置する部分と接続されているため、前面衝突時の衝突荷重がフロントサスペンションメンバ10に入力されると、薄肉部58及びクラッシュビード62自体が変形するのみならず、薄肉部58及びクラッシュビード62の変形に伴って第1補強リブ50における薄肉部58との接続部分を薄肉部58側へ引き込む作用をする。すなわち、本実施形態では、第1補強リブ50と薄肉部58との協働作用の結果、第1補強リブ50を効果的かつ迅速に車両幅方向内側へ変形させることができる。その結果、本実施形態によれば、前面衝突時のエネルギー吸収性能を向上させることができる。
【0034】
さらに、本実施形態に係る鋳造サスペンションメンバ構造では、略車両前後方向に沿って延在する第1補強リブ50を設けるだけでなく、これと直交するかたちで車両幅方向に延びる複数の第2補強リブ56の端部を第1補強リブ50に繋いだので、第1補強リブ50を複数の第2補強リブ56によって補強することができる。従って、通常走行時のフロントサスペンションアームからの入力に対する剛性を高めることができる。加えて、第2補強リブ56は薄肉部58と重ならない範囲で設定されているため、前面衝突時に第2補強リブ56によって薄肉部58の変形が阻害されることはない。また、第1補強リブ50自体も第2補強リブ56による支持力が得られない範囲では、変形し易くなる。これらの結果、本実施形態によれば、フロントサスペンションアームからの入力に対する剛性確保と前面衝突時のエネルギー吸収性能の確保とを、より高い精度で両立させることができる。
【0035】
また、本実施形態に係る鋳造サスペンションメンバ構造では、フロントサスペンションメンバ10のリヤ側取付部54の前方側(即ち、フロントサスペンションメンバ10の周縁部ではない所)にクラッシュビード62を設けるため、フロントサスペンションメンバ10の疲労強度を損なう不利が生じない。つまり、先行技術文献として挙げた特許文献1に開示された構成の場合、サスペンションメンバの周縁部に複数の切欠を設定するようになっているが、このように周縁部に切欠を設定すると、通常走行時に切欠に応力集中が起こり、疲労破壊する可能性がある。しかし、本実施形態の場合には、そのような不利は無い。
【0036】
〔第2実施形態〕
以下、図4〜図6を用いて、本発明に係る鋳造サスペンションメンバ構造の第2実施形態(クラッシュビードの幾つかのバリエーション)について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0037】
図4(A)、(B)に示される実施形態では、フロントサスペンションメンバ10のリヤ側取付部54の前方側に、平面視で略正三角形状に形成された幅広のクラッシュビード70が形成されている。クラッシュビード70の一辺は、第1補強リブ50に対して略平行に配置されている。
【0038】
なお、クラッシュビード70以外の構成(第1補強リブ50、第2補強リブ56の設定及び薄肉部58の設定等)は、前述した第1実施形態と同様である(この点は、後述する図5及び図6の実施形態についても同様)。
【0039】
図5(A)、(B)に示される実施形態では、フロントサスペンションメンバ10のリヤ側取付部54の前方側に、第1実施形態のクラッシュビード62と平面形状が略同様の開口(穴)72が形成されている。
【0040】
図6(A)、(B)に示される実施形態では、第1実施形態のクラッシュビード62よりも幅が狭くより細長い一対のクラッシュビード74が車両幅方向に並設されている。
【0041】
上述した図4、図5、図6のいずれの構成を採っても、前述した第1実施形態と同様の作用・効果が得られる。
【0042】
〔実施形態の補足説明〕
上述した各実施形態では、フロントサスペンションメンバ10に対して本発明に係る鋳造サスペンションメンバ構造を適用したが、これに限らず、リヤサスペンションメンバに本発明を適用することも可能である。
【0044】
さらに、上述した各実施形態では、低剛性部として薄肉部58とクラッシュビード62、70、74又は開口72とを併用したが、これに限らず、いずれか一方のみで低剛性部を構成してもよい。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る鋳造サスペンションメンバ構造は、鋳造によって形成されると共に、略車両幅方向を長手方向として配置されるサスペンションフロントクロスメンバ及びサスペンションリヤクロスメンバと、略車両前後方向を長手方向として配置される一対のサスペンションサイドメンバとを含んで構成されたものにおいて、サスペンションサイドメンバに、車両前後方向に沿って延在する第1補強リブと、一端が第1補強リブに接続されて車両幅方向内側へ延びる一又は二以上の第2補強リブとによって構成された高剛性部を設定すると共に、サスペンションリヤクロスメンバとサスペンションサイドメンバとが交差する部位には低剛性部が設定し、さらに、第2補強リブは、低剛性部と重ならない範囲で設定される構成としたので、サスペンションアームからの入力に対する剛性確保と前面衝突時のエネルギー吸収性能の確保とを両立させることができるという優れた効果を有する。
【0046】
請求項2記載の本発明に係る鋳造サスペンションメンバ構造は、鋳造によって形成されると共に、略車両幅方向を長手方向として配置されるサスペンションフロントクロスメンバ及びサスペンションリヤクロスメンバと、略車両前後方向を長手方向として配置される一対のサスペンションサイドメンバとを含んで構成され、フロント側及びリヤ側にそれぞれ設定された複数の取付点でボディー側に取り付けられるものにおいて、車両前後方向に沿って延在する第1補強リブと、一端が第1補強リブに接続されて車両幅方向内側へ延びる一又は二以上の第2補強リブとによって構成された高剛性部を設定すると共に、サスペンションリヤクロスメンバとサスペンションサイドメンバとが交差する部位でリヤ側取付点の前方側に低剛性部を設定し、さらに、第2補強リブは、低剛性部と重ならない範囲で設定される構成としたので、サスペンションアームからの入力に対する剛性確保と前面衝突時のエネルギー吸収性能の確保とを両立させることができるという優れた効果を有する。
【0047】
請求項3記載の本発明に係る鋳造サスペンションメンバ構造は、請求項1又は請求項2記載の発明において、高剛性部を構成する第1補強リブはフロント側取付点とリヤ側取付点とを結ぶように設定されており、低剛性部を当該高剛性部の第1補強リブにおいてリヤ側取付点の前方側の所定範囲に位置する部分と接続したので、前面衝突時には高剛性部と低剛性部との協働作用によって両者を変形させることができ、その結果、前面衝突時のエネルギー吸収性能を向上させることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は第1実施形態に係る鋳造サスペンションメンバ構造の要部を通常走行時の状態で示す拡大平面図、(B)当該鋳造サスペンションメンバ構造の要部を前面衝突時の状態で示す拡大平面図、(C)はクラッシュビードの断面形状を示すC−C線断面図である。
【図2】第1実施形態に係るフロントサスペンションメンバの全体構成を示す平面図である。
【図3】第1実施形態に係るフロントサスペンションメンバの全体構成を示す斜視図である。
【図4】第2実施形態に係り、(A)はクラッシュビードの一つ目の変形例の要部を示す拡大平面図、(B)は当該クラッシュビードの断面形状を示すB−B線断面図である。
【図5】第2実施形態に係り、(A)はクラッシュビードの二つ目の変形例の要部を示す拡大平面図、(B)は開口の断面形状を示すB−B線断面図である。
【図6】第2実施形態に係り、(A)はクラッシュビードの三つ目の変形例の要部を示す拡大平面図、(B)は当該クラッシュビードの断面形状を示すB−B線断面図である。
【符号の説明】
10 フロントサスペンションメンバ
12 フロントサスペンションフロントクロスメンバ
14 フロントサスペンションリヤクロスメンバ
16 フロントサスペンションサイドメンバ
18 フロントサスペンションサイドメンバ
50 第1補強リブ(高剛性部)
52 フロント側取付部(フロント側取付点)
54 リヤ側取付部(リヤ側取付点)
56 第2補強リブ(高剛性部)
58 薄肉部(低剛性部)
62 クラッシュビード(低剛性部)
70 クラッシュビード(低剛性部)
72 開口(低剛性部)
74 クラッシュビード(低剛性部)

Claims (3)

  1. 鋳造によって形成されると共に、略車両幅方向を長手方向として配置されるサスペンションフロントクロスメンバ及びサスペンションリヤクロスメンバと、略車両前後方向を長手方向として配置される一対のサスペンションサイドメンバとを含んで構成された鋳造サスペンションメンバ構造であって、
    前記サスペンションサイドメンバには、車両前後方向に沿って延在する第1補強リブと、一端が第1補強リブに接続されて車両幅方向内側へ延びる一又は二以上の第2補強リブとによって構成された高剛性部が設定されていると共に、
    前記サスペンションリヤクロスメンバと前記サスペンションサイドメンバとが交差する部位には低剛性部が設定されており、
    さらに、前記第2補強リブは、前記低剛性部と重ならない範囲で設定されている、
    ことを特徴とする鋳造サスペンションメンバ構造。
  2. 鋳造によって形成されると共に、略車両幅方向を長手方向として配置されるサスペンションフロントクロスメンバ及びサスペンションリヤクロスメンバと、略車両前後方向を長手方向として配置される一対のサスペンションサイドメンバとを含んで構成され、フロント側及びリヤ側にそれぞれ設定された複数の取付点でボディー側に取り付けられる鋳造サスペンションメンバ構造であって、
    前記サスペンションサイドメンバには、車両前後方向に沿って延在する第1補強リブと、一端が第1補強リブに接続されて車両幅方向内側へ延びる一又は二以上の第2補強リブとによって構成された高剛性部が設定されていると共に、
    前記サスペンションリヤクロスメンバと前記サスペンションサイドメンバとが交差する部位でリヤ側取付点の前方側には低剛性部が設定されており、
    さらに、前記第2補強リブは、前記低剛性部と重ならない範囲で設定されている、
    ことを特徴とする鋳造サスペンションメンバ構造。
  3. 前記高剛性部を構成する第1補強リブはフロント側取付点とリヤ側取付点とを結ぶように設定されており、
    前記低剛性部は当該高剛性部の第1補強リブにおいて前記リヤ側取付点の前方側の所定範囲に位置する部分と接続されている、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の鋳造サスペンションメンバ構造。
JP2003181450A 2003-06-25 2003-06-25 鋳造サスペンションメンバ構造 Expired - Fee Related JP4172339B2 (ja)

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