JP4019374B2 - 口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物およびその製造法 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子を含有する組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は徐放性微粒子、および糖または糖アルコールからなる群より選択される1種または2種以上の賦形剤を、口腔内速崩壊錠用結合剤で造粒した造粒物を含み、全組成物中の未造粒の徐放性微粒子の割合を0−15%としたことを特徴とする口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物に関する。
背景技術
本発明における「徐放性微粒子」とは、薬物を含有し、各種徐放化処理を施されており、かつ平均粒子径が約0.1μm−約350μmの微粒子を意味する。各種徐放化処理とは、製剤学的に知られている「徐放」の性質を付与させる処理をいい、例えば緩徐な薬物放出性を付与させた処理、胃溶性を付与させた処理、腸溶性を付与させた処理、時限放出性を付与させた処理、これらを組み合わせた放出性を付与させた処理等の処理を挙げることができる。また腸溶性を付与させたものを「腸溶性徐放性微粒子」と記載する。
従来より、口腔内速崩壊錠は、高齢者、小児など嚥下力の弱い患者が水なしでも容易に服用できるようにするために、種々のタイプのものが開発されてきた。また近年種々薬物適用の需要に伴なって、口腔内速崩壊錠に徐放性の機能を付与させることが要求されてきている。
第一世代の口腔内速崩壊錠としては、例えばR.P.Scherer社から市販されている「ZydisTM」など、凍結乾燥法によって製造される製剤が知られている。この第一世代の口腔内速崩壊錠は、基本的には、薬物の溶液あるいは懸濁液を用いて凍結乾燥、あるいは特殊な乾燥により製造される。よって液体状態の製造工程を必須とし、徐放性の機能を付与することが考慮されることはなかった。
第二世代の口腔内速崩壊錠としては、崩壊剤の機能を利用するもの(特開平10−182436号公報、国際公開パンフレットWO98/02185等)、成形性の低い糖類に対し、成形性の高い糖類を結合剤として噴霧し被覆および/または造粒することを特徴とし、錠剤強度をさらに必要とするときには、加湿乾燥することのできるもの(国際公開パンフレットWO95/20380(対応米国特許5,576,014号、日本特許公報第312141号)など種々のものが知られており、これらは打錠により製造される。これら第二世代の口腔内速崩壊錠に徐放性機能を付与させるという一見相反した課題の解決のためには、徐放化処理、例えば高分子物質によるコーティング処理、を施した微粒子を口腔内速崩壊錠に含有させることが考えられる。しかし徐放化処理を施した微粒子を、ただ単に口腔内速崩壊錠用の賦形剤と混合して打錠することを試みても、打錠工程において賦形剤と徐放性微粒子との見かけ比重の相違および流動性の相違により偏析が生じる可能性が高い。ここで「偏析」とは、賦形剤中に徐放性微粒子が均一に分散されておらず、不均一に分散され偏りを生じている状態をいう。錠剤にした際に、錠剤中に含まれる薬物の含量均一性を測定することで、備折の確認が可能である。例えば以下に示す薬物量の変動係数(CV%)が0−3.5%のときは、偏析が生じておらず、変動係数が3.5%を超えるときは、偏析が生じているということができる。この偏析を原因として種々問題が生じる。例えば、▲1▼打錠時の杵面と徐放性微粒子との接触により、また徐放性微粒子同士の接触により、打錠の圧力が直接徐放性微粒子に伝わる結果、徐放性微粒子の破壊、錠剤化後の溶出促進が起こること、▲2▼偏析の度合いにより徐放性微粒子の破壊の度合いも異なるため、徐放性微粒子調製時に設定された目標とする溶出制御を錠剤化後も再現性良く実現できないこと、▲3▼錠剤一錠中に含有される徐放性微粒子の数にばらつきが生じ、薬物の含量均一性が確保できないこと、等の問題である。
国際公開パンフレットWO00/24379には易服用性放出制御型製剤の製造に有用な球形微粒子の特定の転動造粒法による製造方法に関する発明が開示されている。該パンフレットには、この球形微粒子の転動造粒法による製造方法、球形微粒子にコーティングを施し溶出制御を行うこと、この球形微粒子は口腔内速崩壊錠に利用できることが示されている。しかし我々の研究によれば、ただ単に徐放化処理した球形微粒子を口腔内速崩壊錠中に含有させようとしても、上述のような種々問題が生じ、目的を達成できないことが確認された。しかも該明細書には、これら問題克服のための具体的手段は開示も示唆もされていない。
このように錠剤化時の打錠圧による徐放性微粒子の破壊に起因した錠剤化後の薬物溶出の促進を抑え、徐放性微粒子調製時に設定された目標とする溶出制御を錠剤化後も再現性良く実現し、かつ薬物の含量均一性の確保を達成した、徐放性微粒子を含有した口腔内速崩壊錠は、未だ知られておらず、その提供が切望されている。
発明の開示
このような状況下、本発明者らは徐放性微粒子を含有する口腔内速崩壊錠の検討に着手し、種々問題の原因である徐放性微粒子と口腔内速崩壊錠に使用する賦形剤との偏析を防止する方法を探索した。種々検討を重ねたところ、徐放性微粒子の個々の表面の全部または一部を賦形剤で覆う造粒工程を採用し、その造粒工程中において複数個集合した徐放性微粒子を含有する造粒物を調製することで、徐放性微粒子と賦形剤との偏析防止を達成することを見出し、本発明を完成した。ここで「造粒」とは、ほぼ均一な大きさと形の粒または粉体をつくることをいう。さらに詳細な検討を行った結果、最終的に得られた全組成物中の未造粒の徐放性微粒子の割合を0−15%としたとき、徐放性微粒子と賦形剤との偏析防止を達成することを見出した。通常このように粒子を複数個集合させると、微粒子と賦形剤との見かけ比重の差の増大、微粒子の流動性の悪化等により偏折が起きやすくなると考えられていたが、錠剤化時の含量均一性の確保のみならず、杵面と徐放性微粒子または徐放性微粒子同士の直接接触の回避による打錠時の圧力の緩衝、および目標とする溶出制御の再現性良い実現を同時に達成できたことは、全く予想外であった。
すなわち本発明は、
1. 薬物を含有する徐放性微粒子、および糖または糖アルコールからなる群より選択される1種または2種以上の賦形剤を、口腔内速崩壊錠用結合剤で造粒した造粒物を含み、全組成物中の未造粒の徐放性微粒子の割合を0−15%としたことを特徴とする口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物、
2. 口腔内速崩壊錠用結合剤が成形性の高い糖類、水溶性高分子物質および融点の低い糖類からなる群より選択される1種または2種以上である上記1に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物、
3. 糖または糖アルコールが成形性の低い糖類、融点の高い糖類および融点の低い糖類からなる群より選択される1種または2種以上である上記2に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物、
4. 徐放性微粒子、賦形剤および口腔内速崩壊錠用結合剤の配合割合を、それぞれ1−50%、20−98%、1−30%とした上記3に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物、
5. 徐放性微粒子の平均粒子径を約0.1μm−約350μmとした上記4に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物、
6. 徐放性微粒子が少なくとも結晶セルロース粒、薬物、高分子物質からなる上記5に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物、
7. 薬物が塩酸タムスロシンである上記6に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物、
8. 徐放性微粒子が腸溶性徐放性微粒子である上記7に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物、
9. 高分子物質がヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、オイドラギットL30D55およびオイドラギットNE30Dである上記8に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物、
10.口腔内速崩壊錠用結合剤がマルトース、トレハロース、ソルビトール、およびマルチトールからなる群より選択される1種または2種以上である上記9に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物、
11.上記10に記載の徐放性微粒子含有組成物からなる口腔内速崩壊錠、
12.含量均一性の指標である薬物量の変動係数(CV%)が3.5%以下であることを特徴とする上記11に記載の口腔内速崩壊錠、
13.薬物を含有する徐放性微粒子、および糖または糖アルコールからなる群より選択される1種または2種以上の賦形剤を、口腔内速崩壊錠用結合剤で造粒した造粒物を含み、全組成物中の未造粒の徐放性微粒子の割合を0−15%としたことを特徴とする口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物の製造方法、
14.口腔内速崩壊錠用結合剤が成形性の高い糖類、水溶性高分子物質および融点の低い糖類からなる群より選択される1種または2種以上である上記13に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物の製造方法、
15.糖または糖アルコールが成形性の低い糖類、融点の高い糖類および融点の低い糖類からなる群より選択される1種または2種以上である上記14に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物の製造方法、
16.徐放性微粒子、賦形剤および口腔内速崩壊錠用結合剤の配合割合を、それぞれ1−56%、20−98%、1−30%とした上記15に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物の製造方法、
17.徐放性微粒子の平均粒子径を約0.1μm−約350μmとした上記16に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物の製造方法、
18.徐放性微粒子が少なくとも結晶セルロース粒、薬物、高分子物質からなる上記17に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物の製造方法、
19.薬物が塩酸タムスロシンである上記18に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物の製造方法、
20.徐放性微粒子が腸溶性徐放性微粒子である上記19に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物の製造方法、
21.高分子物質がヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、オイドラギットL30D55およびオイドラギットNE30Dである上記20に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物の製造方法、
22.口腔内速崩壊錠用結合剤がマルトース、トレハロース、ソルビトール、およびマルチトールからなる群より選択される1種または2種以上である上記21に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物の製造方法、
23.上記22に記載の徐放性微粒子含有組成物からなる口腔内速崩壊錠の製造方法、
24.含量均一性の指標である薬物量の変動係数(CV%)が3.5%以下であることを特徴とする上記23に記載の口腔内速崩壊錠の製造方法、
に関する。
本発明において「口腔内速崩壊錠用結合剤」とは、一般に用いられる結合剤の中で、特に口腔内速崩壊錠を調製する上で有用である結合剤を意味し、本発明の「賦形剤」との関係において、種々選択される。詳細については、その態様を含めて後述する。
本発明において「未造粒の徐放性微粒子」とは、徐放性微粒子を賦形剤と共に口腔内速崩壊錠用結合剤を用いて造粒工程に付すとき、造粒物中に含有されなかった徐放性微粒子を意味する。また「未造粒の徐放性微粒子」の割合は、以下に示す方法により徐放性微粒子の粒度分布、および徐放性微粒子含有組成物の粒度別定量割合を測定して、その値を用いて下記式により算出される。
未造粒の徐放性微粒子の割合(%)=G+Σ(Gi+1−(P−G))
ただし、Σ内の積算は、i=1から計算し、(Gi+1−(P−G))が負の値を示した時点以前までの値を積算する。
:徐放性微粒子の粒度分布の内(0%であるものを除く)で最も小さい目開きの篩上の徐放性微粒子割合。
:徐放性微粒子の粒度分布の内(0%であるものを除く)で2番目に小さい目開きの篩上の徐放性微粒子割合。以降3番目、4番目・・・・をP、Pとし、一般的にはPと表すこととする。
:Pと同じ目開きの篩上の組成物の粒度別定量割合の値。
:Pと同じ目開きの篩上の組成物の粒度別定量割合の値で、以降3番目、4番目・・・・・をG、G・・・・とし、一般的にはGと表すこととする。
本発明において「全組成物中の未造粒の徐放性微粒子の割合を0−15%とした」とは、言いかえれば造粒されていない徐放性微粒子の割合が低いこと、すなわち大部分の徐放性微粒子が各造粒物中に含まれていることである。また徐放性微粒子と賦形剤との偏析が抑えられていることでもある。
本発明における「造粒物」とは、徐放性微粒子、賦形剤および口腔内速崩壊錠用結合剤からなる造粒物を指し、徐放性微粒子を含有していない造粒物を特に「徐放性微粒子を含有しない造粒物」と定義する。すなわち本発明組成物の具体的形態は「造粒物」、「未造粒の徐放性微粒子」および「徐放性微粒子を含有しない造粒物」の混合物である。
また本発明における口腔内速崩壊錠とは、口腔内での崩壊時間が好ましくは0−2分、より好ましくは0−1分である錠剤を示し、例えば国際公開パンフレットWO98/02185、国際公開パンフレットWO95/20380、特開平10−182436号公報、米国特許出願10/142,081号(対応国際特許出願PCT/JP02/04481)等で開示されている錠剤を挙げることができる。
また本明細書でいう「徐放性微粒子の溶出促進を抑え」、「目標とする溶出制御を実現する」とは、徐放性微粒子の溶出率と口腔内速崩壊錠の溶出率との差が認められないことをいう。具体的には、徐放性微粒子と該徐放性微粒子を含有する口腔内速崩壊錠との溶出試験を行い、その薬物溶出を比較するとき、徐放性微粒子の薬物溶出が約30%、約50%、約80%の溶出率を示す各溶出時間において、徐放性微粒子の溶出率と口腔内速崩壊錠の溶出率との差が0−15%であることを示す。徐放性微粒子が腸溶性徐放性微粒子であり、pH1.2条件で上記の評価を行えない場合は、溶出試験開始2時間における腸溶性徐放性微粒子の溶出率と口腔内速崩壊錠の溶出率との差が0−10%であることを示す。
また「再現性良く」とは、例えば口腔内速崩壊錠の溶出とその錠剤に含有される徐放性微粒子の溶出との差を上記のように比較するとき、別に調製した口腔内速崩壊錠においても同様の結果が得られることをいう。
また本発明における「薬物量の変動係数(CV%)」は、含量均一性の指標であり、以下に示す含量均一性試験を行い、次式により算出する。
CV%=(個々の含量の標準偏差)/(含量の平均値)*100
「CV%が0−3.5%」であるとき、調製された錠剤中の薬物含量のばらつきが少なく、偏析を生じていないとみなすことができ、「薬物の含量均一性が確保される」ということができる。また「CV%が3.5%を超える」とき、薬物含量のばらつきが大きく、偏析が生じているとみなすことができ、「含量均一性に劣る」ということができる。なお本発明でいう変動係数の適切な範囲、すなわち「CV%が0−3.5%」は、品質保証上必要と考えられる数値であり、一定含量の薬物を含む組成物が得られることを示すものである。
以下、本発明の徐放性微粒子含有組成物およびその製造法について詳細に説明する。
本発明に用いられる薬物としては、徐放性が求められる治療学的に有効な活性成分、あるいは予防学的に有効な活性成分であれば特に制限されない。かかる薬物としては、例えば催眠鎮静剤、睡眠導入剤、抗不安剤、抗てんかん剤、抗うつ薬、抗パーキンソン剤、精神神経用剤、中枢神経系用薬、局所麻酔剤、骨格筋弛緩剤、自律神経剤、解熱鎮痛消炎剤、鎮けい剤、鎮量剤、強心剤、不整脈用剤、利尿剤、血圧降下剤、血管収縮剤、血管拡張剤、循環器官用薬、高脂血症剤、呼吸促進剤、鎮咳剤、去たん剤、鎮咳去たん剤、気管支拡張剤、止しゃ剤、整腸剤、消化性潰瘍用剤、健胃消化剤、制酸剤、下剤、利胆剤、消化器官用薬、副腎ホルモン剤、ホルモン剤、泌尿器官用剤、ビタミン剤、止血剤、肝臓疾患用剤、通風治療剤、糖尿病用剤、抗ヒスタミン剤、抗生物質、抗菌剤、抗悪性腫瘍剤、化学療法剤、総合感冒剤、滋養強壮保健薬、骨粗しょう症薬等が挙げられる。かかる薬物として、例えば、インドメタシン、ジクロフェナック、ジクロフェナックナトリウム、コデイン、イブプロフェン、フェニルブタゾン、オキシフェンブタゾン、メピリゾール、アスピリン、エテンザミド、アセトアミノフェン、アミノピリン、フェナセチン、臭化ブチルスコポラミン、モルヒネ、エトミドリン、ペンタゾシン、フェノプロフェンカルシウム、ナプロキセン、セレコキシブ、バルデコキシブ、トラマドール等の消炎、解熱、鎮けいまたは鎮痛薬、エトドラック等の抗リューマチ薬、イソニアジド、塩酸エタンブトール等の抗結核薬、硝酸イソソルビド、ニトログリセリン、ニフェジピン、塩酸バルニジピン、塩酸二カルジピン、ジピリダモール、アムリノン、塩酸インデノロール、塩酸ヒドララジン、メチルドーパ、フロセミド、スピロノラクトン、硝酸グアネチジン、レセルピン、塩酸アモスラロール、リシノプリル、メトプロロール、ピロカルピン、タルサルタン等の循環器官用薬、塩酸クロルプロマジン、塩酸アミトリプチリン、ネモナプリド、ハロペリドール、塩酸モペロン、ペルフェナジン、ジアゼパム、ロラゼパム、クロルジアゼポキシド、アジナゾラム、アルプラゾラム、メチルフェニデート、ミルナシプラン、ペルオキセチン、リスペリドン、バルプロ酸ナトリウム等の抗精神薬、メトクロプラミド、塩酸ラモセトロン、塩酸グラニセトロン、塩酸オンダンセトロン、塩酸アザセトロン等の制吐剤、マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸ジフェンヒドラミン等の抗ヒスタミン薬、硝酸チアミン、酢酸トコフェノール、シコチアミン、リン酸ピリドキサール、コバマミド、アスコルビン酸、ニコチン酸アミド等のビタミン薬、アロプリノール、コルヒチン、プロベネシド等の痛風薬、レボドパ、セレギリン等のパーキンソン病薬、アモバルビタール、ブロムワレリル尿素、ミダゾラム、抱水クロラール等の催眠鎮静薬、フルオロウラシル、カルモフール、塩酸アクラルビシン、シクロホスファミド、チオテパ等の抗悪性腫瘍薬、プソイドエフェドリン、テルフェナジン等の抗アレルギー薬、フェニルプロパノールアミン、エフェドリン類等の抗うつ血薬、アセトヘキサミド、インシュリン、トルブタミド、デスモプレッシン、グリピジド等の糖尿病薬、ヒドロクロロチアジド、ポリチアジド、トリアムテレン等の利尿薬、アミノフィリン、フマル酸ホルモテロール、テオフィリン等の気管支拡張薬、リン酸コデイン、ノスカピン、リン酸ジメモルファン、デキストロメトルファン等の鎮咳薬、硝酸キニジン、ジキトキシン、塩酸プロパフェノン、プロカインアミド等の抗不整脈薬、アミノ安息香酸エチル、リドカイン、塩酸ジブカイン等の表面麻酔薬、フェニトイン、エトスクシミド、プリミドン等の抗てんかん薬、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、トリアムシノロン、ベタメタゾン等の合成副腎皮質ステロイド類、ファモチジン、塩酸ラニチジン、シメチジン、スクラルファート、スルピリド、テプレノン、プラウノトール、5−アミノサリチル酸、スルファサラジン、オメプラゾール、ランソプラゾール等の消化管用薬、インデロキサジン、イデベノン、塩酸チアプリド、塩酸ビフェメラン、ホパテン酸カルシウム等の中枢神経系用薬、プラバスタチンナトリウム、シンバスタチン、ロバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン等の高脂血症治療剤、塩酸アンピシリンフタリジル、セフォテタン、ジョサマイシン等の抗生物質、塩酸タムスロシン、メシル酸ドキサゾシン、塩酸テラゾシン等のBPH治療剤、プランルカスト、ザフィルカスト、アルブテロール、アンブロキソール、ブデソニド、レベルブテロール等の抗喘息剤、ベラプロストナトリウム等プロスタグランジンI誘導体の末梢循環改善剤、抗血栓剤、降圧剤、心不全治療剤、糖尿病の各種合併症の治療剤、消化性潰瘍治療剤、皮膚潰瘍治療剤、高脂血症治療剤、抗喘息剤等が挙げられる。薬物は、フリー体または製薬的に許容され得る塩のいずれをも用いることができる。
また、本発明は徐放性が求められない薬物を含んでもよい。さらに薬物は、1種または2種以上組合せて用いることもできる。かかる薬物の配合量は、通常治療上有効な量であれば特に制限されないが、錠剤重量に対し50w/w%以下が好ましく、さらに好ましくは20w/w%以下である。例えば錠剤重量に対し50w/w%を超えてしまう場合には、賦形剤に対する微粒子が占める割合が多くなり、賦形剤による造粒が不十分になってしまう。
これら薬物は以下に示す公知の方法により、薬物の放出を制御した微粒子となるよう、徐放化処理が施され、徐放性微粒子に含有される。その徐放性微粒子の粒子径は、口腔内でのザラツキ感を感じない範囲であれば特に制限されない。例えば通常平均粒子径として約0.1μm−約350μmが好ましく、約5μm−約250μmがより好ましく、約50μm−約250μmがさらに好ましい。0.1μmより小さいと、現状の製剤技術においては徐放性の付与が困難であり、また350μmより大きいと口腔内のザラツキ感等の違和感を強く認識するようになってしまう。
また本発明でいう徐放性微粒子は、公知の方法により調製することができる。例えば、特公平7−72129号公報(対応米国特許出願4,772,475号)、国際公開パンフレットWO00/24379に開示されているように、薬物と微結晶セルロースに高分子溶液を加え攪拌造粒法または転動流動造粒法により徐放性微粒子としたり、市販の微結晶セルロース粒(アビセル粒、旭化成製、商品名:セルフィア102等)をコアとして、流動層コーティング、転動流動コーティング等の既知のコーティング法により薬物を積層コーティングした後、さらに高分子物質をコーティングし溶出制御膜を形成させ、徐放性微粒子とすることができる(アビセル時報40号P.16−33、旭化成(株))。またコアとして、例えば、徐放性微粒子の大きさ(約0.1−約350μm)を考慮し、約1μm−約150μm程度の一般の結晶性賦形剤、具体的には結晶乳糖、グラニュー糖、食塩、コーンスターチ、二酸化ケイ素(シリカゲル)などを用いることもできる。この時、コアとなる賦形剤のエッジ部分に丸みを施すために予め水溶性高分子、水不溶性高分子物質などをコーティングしたコアを用いることもできる。また、薬物と高分子物質との溶液または懸濁液をスプレードライヤー等の適切な機器を用いて噴霧乾燥法により徐放性微粒子とすることも可能である。これら徐放性微粒子を調製する際に用いられる溶媒は、例えば水、有機溶媒等である。有機溶媒としては、例えばアルコール類、具体的にはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなど、ハロゲン化アルカン類、具体的にはジクロロメタン、クロロホルム、クロロエタン、トリクロロエタン、四塩化炭素など、ケトン類、具体的にはアセトン、メチルエチルケトンなど、ニトリル類、具体的にはアセトニトリルなど、炭化水素類、具体的にはn−ヘキサン、シクロヘキサンなどを挙げることができる。これらの有機溶媒は、1種または2種類以上適宜の割合で混合して用いてもよく、水との混合液として用いてもよい。
また徐放性微粒子を調製する際に用いる高分子物質は、その目的に応じ適宜選択することができる。例えば、水不溶性高分子物質、胃溶性高分子物質、腸溶性高分子物質、あるいはワックス状物質等が挙げられる。水不溶性高分子物質としては、例えばエチルセルロース、アクアコート(商品名、旭化成社製)などの水不溶性セルロースエーテル、アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体(例えば、商品名:オイドラギットRS、レーム社製)、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル共重合体分散液(例えば、商品名:オイドラギットNE30D、レーム社製)などの水不溶性アクリル酸系共重合体等が挙げられる。胃溶性高分子物質としては、例えばポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートなどの胃溶性ポリビニル誘導体、メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸ブチル・メタアクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体(例えば、商品名:オイドラギットE、レーム社製)などの胃溶性アクリル酸系共重合体等が挙げられる。腸溶性高分子物質としては、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシメチルエチルセルロースフタレート、カルボキシメチルエチルセルロースなどの腸溶性セルロース誘導体、メタアクリル酸・メタアクリル酸メチル共重合体(例えば、商品名:オイドラギットL100、オイドラギットS、いずれもレーム社製)、メタアクリル酸・アクリル酸エチル共重合体(例えば、商品名:オイドラギットL100−55、オイドラギットL30D55、レーム社製)などの腸溶性アクリル酸系共重合体等が挙げられる。ワックス状物質としては、例えば硬化ひまし油、硬化ヤシ油、牛脂等の固形油脂、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸等の高級脂肪酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール等の高級アルコール等が挙げられる。なかでも、腸溶性付与のためにはメタアクリル酸・アクリル酸エチル共重合体が好ましく、緩徐な薬物放出の徐放性付与のためにはpH非依存性水不溶性高分子が好ましく、とりわけエチルセルロースが好ましい。これら高分子物質は、目標とする溶出制御を行うために、1種または2種以上を適宜組み合わせて用いることもできる。
さらに、適宜可塑剤を添加することもできる。かかる可塑剤としては、例えば、トリアセチン、クエン酸トリエチル、セバシン酸ジブチル、アセチル化モノグリセリド、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル共重合体分散液(例えば商品名:オイドラギットNE30D、レーム社製)等が挙げられ、好ましくはトリアセチン、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル共重合体分散液である。
また、徐放性微粒子からの薬物溶出の制御を容易にするために、上記水不溶性高分子物質、胃溶性高分子物質、腸溶性高分子物質等の高分子物質、あるいはワックス状物質等に水溶性高分子物質、糖類、塩類等を配合することができる。かかる物質としては、水溶性高分子物質として、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールなどが挙げられ、糖類として、マルトース、マルチトール等、塩類として塩化ナトリウム等が挙げられる。ここで用いられる高分子および糖類の配合量は、薬物の溶出速度を制御するために適宜調整することができる。またこれら高分子物質および糖類は、1種または2種以上を組み合わせて用いることもできる。なおここで用いられる水溶性高分子物質、糖類、塩類は、徐放性微粒子からの薬物溶出の制御を容易にするために配合するものであり、本発明の組成物の調製に使用されるものとは区別されるべきものである。
本発明に用いられる「賦形剤」としては、医薬的に許容される糖または糖アルコールであれば特に制限されない。例えば糖または糖アルコールとしては、国際公開パンフレットWO95/20380に開示の成形性の低い糖類が挙げられ、具体的には例えばキシリトール、エリスリトール、グルコース、マンニトール、白糖、または乳糖が挙げられる。その中でもマンニトール、乳糖、エリスリトールが好ましい。また、かかる糖類は1種または2種以上組合せて用いることができる。ここで「成形性の低い糖類」とは、例えば糖類150mgを直径8mmの杵を用いて打錠圧10乃至50kg/cmで打錠したとき、錠剤の硬度が硬度2kp未満を示すものを意味する(WO95/20380(対応米国特許5,576,014号、日本特許公報第3122141号)参照)。また米国特許出願10/142,081号(対応国際特許出願PCT/JP02/04481)に記載の融点の高い糖および融点の低い糖も選択することができる。
本発明に用いられる融点の低い糖類としては、医薬的に許容され、米国特許出願10/142,081号(対応国際特許出願PCT/JP02/04481)に記載の融点の低い糖類であり、本発明に用いられる薬物および融点の高い糖類よりも相対的に融点の低いものであれば特に制限されないが、好ましくは融点が約80−約180℃の糖類であり、さらに好ましくは約90−150℃の糖類である。かかる糖類としては、例えばグルコース(一水和物、融点83℃)、キシリトール(融点93℃)、トレハロース(二水和物、融点97℃)、ソルビトール(水和物、融点100℃弱)、マルトース(融点102℃)、ソルビトール(融点110℃)、エリスリトール(融点122℃)、グルコース(融点146℃)、マルチトール(融点150℃)、マンニトール(融点166℃)、白糖(融点約170℃)などが挙げられる。これらからなる群より選択される1種または2種以上の糖類を使用することができる。かかる糖類のうち、好ましくはグルコース、キシリトール、トレハロース、ソルビトール、マルトース、エリスリトール、マルチトール、およびその水和物からなる群より選択される1種または2種以上の糖類である。最適には、糖類自体が吸湿しにくいため取扱い容易なトレハロース、マルトース、エリスリトール、またはマルチトールであり、とくにトレハロースおよび/またはエリスリトールである。また、かかる糖類は1種または2種以上組み合わせて用いることができる。また、これらの糖類は水和物として用いることもできる。水和物と無水和物の融点が異なる糖類の場合は、それに応じて加熱温度を適宜設定するとよい。
本発明に用いられる「融点の高い糖類」としては、米国特許出願10/142,081号(対応国際特許出願PCT/JP02/04481)に記載の融点の高い糖類であり、本発明に用いられる融点の低い糖類より融点の温度差として10℃以上ある糖類であり、さらに好ましくは融点の温度差が20℃以上ある糖類である。加熱装置における設定温度と加熱対象である錠剤温度との差を考慮すれば、融点差のより大きな糖類の選択が好ましい。具体的には、キシリトール(融点93℃)、トレハロース(二水和物、融点97℃)、ソルビトール(水和物、融点100℃弱)、マルトース(融点102℃)、ソルビトール(融点110℃)、エリスリトール(融点122℃)、グルコース(融点146℃)、マルチトール(融点150℃)、マンニトール(融点166℃)、白糖(融点約170℃)、乳糖(融点202℃)などが挙げられる。これらからなる群より選択される1種または2種以上の糖類を用いることができる。融点の高い糖類の例示は、融点の低い糖類とほぼ重複するが、融点の低い糖類との相対的な関係において「融点の高い糖類」は選択されるので、同じ糖類が選択されることはない。本発明の「融点の高い糖類」および「融点の低い糖類」は、適用される薬物の化学的特性、すなわち薬物の温度に対する安定性を考慮して適宜選択することができる。「融点の高い糖類」と「融点の低い糖類」との関係を具体例として説明すれば、例えば本発明に用いられる「融点の低い糖類」としてグルコース(一水和物、融点83℃)が使用される場合、「融点の高い糖類」としてキシリトール、トレハロース、ソルビトール、エリスリトール、グルコース、マルチトール、マンニトール、白糖、乳糖、またはその水和物が使用できる。また、本発明に用いられる「融点の低い糖類」としてキシリトール(融点93℃)、トレハロース(二水和物、97℃)が使用される場合、「融点の高い糖類」としてソルビトール、エリスリトール、グルコース、マルチトール、マンニトール、白糖、乳糖、またはその水和物が使用できる。また、本発明に用いられる「融点の低い糖類」としてエリスリトール(融点122℃)が使用される場合、「融点の高い糖類」としてグルコース、マルチトール、マンニトール、白糖、または乳糖が使用できる。さらに、本発明に用いられる「融点の低い糖類」としてマルチトール(融点150℃)が使用される場合、「融点の高い糖類」としてマンニトール、白糖、または乳糖が使用できる。さらにまた、本発明に用いられる「融点の低い糖類」として白糖(融点約170℃)が使用される場合、「融点の高い糖類」としては乳糖が使用できる。例示の通り「融点の高い糖類」は、本発明に用いられる糖類として使用される種類に応じて適宜決定される。融点差のより大きな糖類を選択するにあたって、かかる「融点の高い糖類」として、好ましくはグルコース、マルチトール、マンニトール、白糖、および乳糖からなる群より選択される1種または2種以上の糖類であり、さらに好ましくはマンニトール、白糖、および乳糖である。これらは1種または2種以上混合し、適宜適量使用することができる。
本発明に用いられる「口腔内速崩壊錠用結合剤」としては、国際公開パンフレットWO95/20380に開示の成形性の高い糖類、米国特許出願10/142,081号(対応国際特許出願PCT/JP02/04481)に記載の融点の低い糖類、若しくは水溶性高分子物質が選ばれ、例えば成形性の高い糖類としては、マルトース(好ましくはアメ粉(マルトース83%以上含有))、トレハロース、ソルビトール、またはマルチトールが挙げられ、マルトース、トレハロースが好ましい。「成形性の高い糖類」とは、例えば糖類150mgを直径8mmの杵を用いて打錠圧10乃至50kg/cmで打錠したとき、錠剤の硬度が硬度2kp以上を示すものを意味する(WO95/20380(対応米国特許5,576,014号、日本特許公報第3122141号)参照)。融点の低い糖類としては、前述した融点の低い糖類が挙げられる。また、水溶性高分子物質としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、コポリビドン、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。かかる「口腔内速崩壊錠用結合剤」は1種または2種以上組合せて用いることができる。好ましくは、原材料および製剤としての保管時の環境をも考慮して吸湿性の低いヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはコポリビドンであり、最適にはコポリビドンである。
また本発明の「口腔内速崩壊錠用結合剤」は、「成形性の高い糖類」、「融点の低い糖類」および「水溶性高分子物質」からなる群より1種または2種以上を選択することができる。
上述の「賦形剤」および「口腔内速崩壊錠用結合剤」の選択に関する、本発明の具体的な態様として、
I.「賦形剤」:成形性の低い糖類、「口腔内速崩壊錠用結合剤」:成形性の高い糖類、若しくは水溶性高分子物質
II.「賦形剤」:融点の高い糖類、「口腔内速崩壊錠用結合剤」:融点の低い糖類
III.「賦形剤」:融点の高い糖類、「口腔内速崩壊錠用結合剤」:融点の低い糖類および水溶性高分子物質
IV.「賦形剤」:融点の高い糖類および融点の低い糖類、「口腔内速崩壊錠用結合剤」:水溶性高分子物質または成形性の高い糖類
が挙げられる。IVの具体的な例示としては、「融点の低い糖類」としてエリスリトールを選択し、「融点の高い糖類」として乳糖および/またはマンニトールを選択し、さらに口腔内速崩壊錠用結合剤(「成形性の高い糖類」)としてマルチトールを選択するか、若しくは、「融点の低い糖類」としてエリスリトールを選択し、「融点の高い糖類」として乳糖および/またはマンニトールを選択し、さらに口腔内速崩壊錠用結合剤(「水溶性高分子」)としてコポリビドンを選択することが好ましい。
本発明に用いられる「賦形剤」の配合量は、薬物の用量および/または錠剤の大きさに応じ適宜調整される。かかる配合量は、薬物の用量が小さい場合、本発明に用いられる「賦形剤」の配合量を多くし、また薬物の用量が大きい場合、本発明に用いられる「賦形剤」の配合量を少なくするなどして、所望の大きさの錠剤となるよう適宜調整される。通常錠剤1錠あたり20−1000mgが好ましく、さらに好ましくは50−500mgであり、さらにまた好ましくは100−400mgである。賦形剤の配合量が20mgより少ない場合、充分な造粒が達成できないことが懸念される。また1000mgより多い場合には、口腔内の唾液量に対する賦形剤量が多すぎることもあり、口中に含んだとき違和感が生じる。
また、本発明に用いられる「口腔内速崩壊錠用結合剤」の配合量は、本発明に用いられる「賦形剤」の重量に対し、0.5−50w/w%が好ましく、さらに好ましくは1−30w/w%であり、さらにまた好ましくは、1−20w/w%である。「賦形剤」の重量に対し0.5w/w%より少ないと、口腔内速崩壊錠用結合剤としての機能を充分に発揮しないことが懸念される。また「賦形剤」の重量に対し、50w/w%より多いと、口腔内速崩壊錠とした際に、崩壊遅延等の諸問題を生じ、良好な特性が得られない可能性がある。本発明に用いられる「徐放性微粒子」、「賦形剤」、「口腔内速崩壊錠用結合剤」の配合割合は、これらの比率で限定的に解釈されるべきではないが、例示すれば、それぞれが1−50(%)、20−98(%)、1−30(%)であるのが好ましく、1−20(%)、60−98(%)、1−20(%)がより好ましい。
本発明に用いられる「賦形剤」、「口腔内速崩壊錠用結合剤」以外に、医薬的に許容され、添加物として使用される各種添加剤を配合することができる。これら添加剤は徐放性微粒子を造粒する際に、賦形剤と共に配合させることもでき、また錠剤化する際に本発明組成物と混合して用いることもできる。かかる添加剤としては、例えば、崩壊剤、酸味料、発泡剤、人工甘味料、香料、滑沢剤、着色剤、安定化剤などが挙げられる。かかる添加剤は1種または2種以上組合せて使用することができる。また、その配合量は、通常当業者が製薬的に使用し、本発明の効果を損なわない範囲内であれば特に制限されない。
崩壊剤では、例えば、コーンスターチなどのデンプン類、カルメロースカルシウム、部分アルファー化デンプン、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。酸味料では、例えば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸等が挙げられる。発泡剤では、例えば、重曹等が挙げられる。人口甘味料としては、例えば、サッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、アスパルテーム、ステビア、ソーマチン等が挙げられる。香料では、例えば、レモン、レモンライム、オレンジ、メントール等が挙げられる。滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、タルク、ステアリン酸等が挙げられる。着色剤では、例えば、食用黄色5号、食用赤色2号、食用青色2号などの食用色素;食用レーキ色素;ベンガラ等が挙げられる。安定化剤は、薬物ごとに各種検討の上選択される。これらの添加剤は、1種または2種以上組合せて、適宜適量添加することができる。
以下、本発明徐放性微粒子含有組成物の製造法にかかる工程、特に製造条件等について詳細に説明する。
本発明の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物の製造法は、(a):治療上あるいは予防上有効な量の薬物を含有し、その溶出速度が制御された徐放性微粒子の製造工程、および(b):「徐放性微粒子」および「賦形剤」を「口腔内速崩壊錠用結合剤」で造粒する工程で説明される。
工程(a):徐放性微粒子製造工程
上述したように、徐放性微粒子は公知の方法により製造される。目的とする溶出制御が得られるものであればその方法は特に制限されず、適宜選択することができる。例えば市販の結晶セルロース粒、結晶乳糖、グラニュー糖、食塩、二酸化ケイ素などにヒドロキシプルピルメチルセルロース等の結合剤を用いて薬物を積層コーティング後、水不溶性高分子物質、胃溶性高分子物質、腸溶性高分子物質、ワックス状物質等の高分子物質をさらにコーティングし、徐放性微粒子とする。あるいは市販の結晶セルロース粒、結晶乳糖、グラニュー糖、食塩、二酸化ケイ素などに水不溶性高分子物質、胃溶性高分子物質、腸溶性高分子物質、ワックス状物質等の高分子物質を用いて薬物とともに積層コーティングし、徐放性微粒子とする。あるいは、薬物と微結晶セルロースに高分子物質の溶液を加え攪拌造粒法または転動流動造粒法により徐放性微粒子とする。これら徐放性微粒子に上記コーティングを更に施すこともでき、必要に応じて腸溶性高分子基剤をコーティングし、腸溶性機能を付加することも可能である。コーティングには、例えば流動層造粒機等が選択される。水を用いたコーティングの場合には品温が約40℃−約60℃、有機溶媒を用いた場合には約30℃−約60℃付近の温度となるように、設定温度、さらには噴霧液量、噴霧風量等を設定する。コーティングする薬物の濃度、高分子物質の比率、量等は、目標とする溶出の速度に応じて適宜調整できる。
工程(b):造粒工程
本発明において、徐放性微粒子が「賦形剤」および「口腔内速崩壊錠用結合剤」により造粒された形態をとるものであれば、その造粒方法は特に制限されない。かかる造粒方法には、例えば、流動層造粒法、撹拌造粒法、転動造粒法などを選択することができる。中でも生産性の面から流動層造粒法が好ましい。流動層造粒法においては、徐放性微粒子と「賦形剤」の混合物に対し、本発明に用いられる「口腔内速崩壊錠用結合剤」を製薬的に許容される溶媒に溶解および/または懸濁した溶液を噴霧して造粒し、「組成物」を調製する方法を選択することができる。このとき徐放性微粒子が「賦形剤」で覆われた状態をとることが必要である。製造の条件としては、例えば、品温を約25℃−約40℃、水分量を約0.2−約5%とすることが好ましい。または間欠スプレーによる造粒を施すことが好ましい。「間欠スプレー」とは断続的な噴霧を意味し、例えば10秒間噴霧した後、30秒間乾燥等のサイクルを繰り返して行う造粒のためのスプレー方法である。またこのサイクルは、製造を行っていく上で適切に設定することができる。また噴霧時間−乾燥時間を適宜選択することができる。
必要に応じて上記添加剤を添加して造粒することも可能である。
「賦形剤」は、市販品をそのまま用いることができる。「賦形剤」の平均粒子径が徐放性微粒子の平均粒子径より大きい場合、徐放性粒子と「賦形剤」が造粒され易くするために、ハンマーミル、サンプルミル、ピンミルなどの適当な粉砕機を用いて粉砕して用いることが好ましい。「口腔内速崩壊錠用結合剤」が成形性の高い糖類の場合、水に溶解した溶液とすることが好ましい。口腔内速崩壊錠用結合剤の結合力を最大限に発揮させるために、その液濃度は、例えば、10−40w/w%とすることが好ましく、20−30w/w%とすることがより好ましい。液濃度が10w/w%より低い場合は、液量が多くなることにから、操作に多くの時間を要し、40w/w%より高い場合には、操作が短時間で終了してしまうため、噴霧時間−乾燥時間のサイクルを保つことが困難となる。
また、本発明徐放性微粒子含有組成物は、口腔内速崩壊錠に適用することが可能であるが、その方法は、(c):工程(b)で得られた組成物を打錠し、錠剤とする工程、(d):工程(c)で得られた錠剤を必要により加湿乾燥する工程からなる。さらに、組成中に前述の融点の高い糖類および融点の低い糖類を選択した場合には、工程(d´):工程(c)で得られた錠剤を加熱する工程、(e):工程(d´)に引き続き冷却する工程、からなる方法を選択することができる。工程(d´)、(e)の後に工程(d)を行うこともできる。
工程(c):打錠工程
「打錠」は、自体公知の方法で行われる。錠剤の形状を維持させるため必要最小限の圧力以上で錠剤の形状とする方法であれば特に制限されない。かかる「打錠」は、先の「組成物」にステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤をはじめ、必要な添加剤を配合後、例えば単発打錠機またはロータリー打錠機等通常の打錠機を用いて行うことができる。また、前記「組成物」を外部滑沢打錠機を用いて錠剤とすることもできる。打錠圧は、通常約25−約800kg/杵が好ましく、約50−約500kg/杵がより好ましく、約50−約300kg/杵が最も好ましい。
工程(d):加湿乾燥工程
造粒工程にて用いた「口腔内速崩壊錠用結合剤」である糖類が非晶質となり、打錠工程を経て得られた錠剤が吸湿により錠剤強度が低下する場合、すなわち、本発明に用いられる「口腔内速崩壊錠用結合剤」が成形性の高い糖類であり、マルトース、ソルビトール、またはトレハロースを使用する場合、以下の加湿乾燥する工程を採用することが望ましい。
「加湿」は、加湿工程の次工程である乾燥工程と組合せて実施されるが、本発明に用いられる「口腔内速崩壊錠用結合剤」の糖類を非晶質から結晶化する方法であれば特に制限されない。かかる「加湿」の条件は、薬物を含む徐放性微粒子、本発明に用いられる「口腔内速崩壊錠用結合剤」、「賦形剤」を含む混合物の見かけの臨界相対湿度により決定される。通常かかる混合物の臨界相対湿度以上に加湿する。例えば、湿度として約30−約100RH%が好ましく、約50−約90RH%がさらに好ましい。このときの温度は約15−約50℃とすることが好ましく、約20−約40℃とすることがさらに好ましい。加湿時間は、1−48時間とすることが好ましく、12−24時間がさらに好ましい。
「乾燥」は、加湿により吸収した水分を除去する方法であれば特に制限されない。かかる「乾燥」条件としては、通常約10−約100℃とするのが好ましく、約20−約60℃がさらに好ましく、約25−約40℃が最も好ましい。乾燥時間は、30分−10時間が好ましく、1−4時間がより好ましい。
工程(d´):加熱工程
本発明において「加熱」は、自体公知の方法で行われるが、工程(c)で得られる成形物を、前述の「融点の低い糖類」の融点以上の温度にすることができる方法であれば特に制限されない。かかる「加熱」工程は、例えば、通風オーブンを用いて行うことができる。温度条件は、「融点の低い糖類」の種類によって適宜決定されるが、通常前述の「融点の低い糖類」の融点以上、融点の高い糖類の融点以下であれば特に制限されない。本発明でいう「融点の低い糖類」を使用する場合、約80−約180℃であり、好ましくは約90−約150℃である。時間条件は、用いる糖類の種類、所望する錠剤強度、口腔内崩壊性によって適宜決定されるが、通常0.5−120分であり、好ましくは1−60分であり、さらに好ましくは2−30分である。
工程(e):冷却工程
本発明において「冷却」とは、自体公知の方法により行われるが、本発明に用いられる融点の低い糖類が溶融した後、固化する方法であれば特に制限されない。かかる「冷却」は、例えば室温下での放置や、冷蔵庫等の低温環境下での保存を用いて行うことができる。
次に本発明の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物の製造方法の一例を示す。まず市販の結晶セルロース粒(例えばセルフィア102)に薬物を適当な結合剤(例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース)を使用して流動層造粒機等により積層コーティングする。さらに目的とする溶出を得るために必要な水不溶性高分子物質(例えばエチルセルロース)と水溶性高分子(例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース)の混合液を流動層造粒機等にてコーティングし、徐放性微粒子を得る。次に該微粒子、糖(例えばマンニトール)を口腔内速崩壊錠用結合剤(例えばマルトース)で流動層造粒機等にて間欠造粒(例えば10秒噴霧後、30秒間乾燥のサイクル)して、本発明口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物を得る。
さらに本発明口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物にステアリン酸マグネシウム等の適切な滑沢剤をはじめ、必要に応じて添加剤を配合し、打錠機にて錠剤とすることにより徐放性微粒子含有口腔内速崩壊錠を調製することができる。
発明を実施するための最良の形態
以下、実施例を挙げてさらに本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例により限定的に解釈されるものではない。
徐放性微粒子含有組成物の評価方法
[徐放性微粒子、徐放性微粒子含有組成物の粒度分布測定]
篩式粒度分布測定器(セイシン企業・ロボットシフター)にて、目開き30、42、60、80、100、150、200、250Meshの篩を用いて測定した。
[徐放性微粒子含有組成物の粒度別定量割合測定]
上述の各目開きの篩上にある組成物それぞれを回収し、それぞれの定量値を測定する。全体の定量値を100%としたときの、各篩の定量値の占める割合を算出し、粒度別定量割合とする。また粒度別定量割合を各篩の目開きの順に纏めたものを粒度別定量分布とする。なお定量値の測定方法は、含まれる薬物が組成物中から充分に回収される方法であれば良く、各々の薬物固有の測定方法により測定される。
[未造粒の徐放性微粒子の割合]
徐放性微粒子の粒度分布、および徐放性微粒子含有組成物の粒度別定量分布を測定し、下記式により算出する。
未造粒の徐放性微粒子の割合(%)=G+Σ(Gi+1−(P−G))
ただし、Σ内の積算は、i=1から計算し、(Gi+1−(P−G))が負の値を示した時点以前までの値を積算する。
:徐放性微粒子の粒度分布の内(0%であるものを除く)で最も小さい目開きの篩上の徐放性微粒子割合、すなわち以下の例では150Mesh onの15.0%である。
:徐放性微粒子の粒度分布の内(0%であるものを除く)で2番目に小さい目開きの篩上の徐放性微粒子割合、すなわち以下の例では100Mesh onの70.6%である。以降3番目、4番目・・・をP、Pとし、一般的にはPと表すこととする。
:Pと同じ篩目開き上の組成物の粒度別定量割合の値で、以下の例では150Mesh onの2.5%である。
:Pと同じ篩目開き上の組成物の粒度別定量割合の値で、以下の例では100Mesh onの14.3%である。以降3番目、4番目・・・をG、G・・・とし、一般的にはGと表すこととする。
例えば、測定結果が下記の場合、
Figure 0004019374
Figure 0004019374
未造粒の徐放性微粒子の割合(%)
=G1+Σ(Gi+1−(Pi−Gi))
=G1+(G2−(P1−G1))+(G3−(P2−G2))+・・・
=2.5+(14.3−(15−2.5))+(18.2−(70.6−14.3))+(23.5−(14.4−18.2))
=2.5+(+1.8)+(−38.1)
()内が負の値になれば、造粒のため、徐放性微粒子が1ランク以上大きな粒度となっていることを意味しているので、それ以上積算を行わず、
=2.5+(+1.8)
=4.3
となる。
口腔内速崩壊錠の評価方法
[硬度試験]Schleuniger錠剤硬度計(シュロイニゲル社製)を用いて測定した。試験は5錠で行い、その平均値を示す。錠剤の硬度は、錠剤を砕くに要する力(単位kp)で表され、数値が大きいほど錠剤は強い。
[磨損度]磨損試験器(型番 PTFR−A、PHARMA TEST社製)を用いて測定した。磨損度は6gの錠剤を取り、25rpmの回転速度にて100回転後の錠剤の重量損失の百分率で表され、その値が小さいほど錠剤表面は強い。
[口腔内崩壊試験]健康な成人男子の口腔内に水分を口に含まず口腔内に本発明錠剤を含ませ、錠剤が唾液のみで完全に崩壊し溶解するまでの時間を測定した。
[含量均一性試験]錠剤10個をとり、それぞれに含有する薬物量を定量し、上述の式により薬物量の変動係数(CV%)として示す。
[溶出試験]日本薬局法第12改正に従い、溶出試験法第2法にて実施した。
実施例1
塩酸タムスロシン80g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC5E、信越化学製)80gを精製水304g、メタノール2736gの混液に溶解した。セルフィア102(商品名、旭化成製、平均粒子径約127μm、粒子径約50−約150μm)4000gを流動層造粒機(フロイント産業製、FLO−5)に仕込み、サイドスプレー法にてこの溶液をコーティングし(噴霧液量100g/min、噴霧空気圧4kg/cm、製品温度40℃、吸気温度80℃)、塩酸タムスロシン粒子を得た。別に、エチルセルロース(日進化学)533g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC5E、商品名、信越化学製)187gを精製水698g、メタノール22582gの混液に溶解した。塩酸タムスロシン粒子4000gを流動層造粒機(フロイント産業製、FLO−5)に仕込み、サイドスプレー法にてこの溶液をコーティングし(噴霧液量40g/min、噴霧空気圧4kg/cm、製品温度50℃、吸気温度60℃)、徐放性微粒子を得た。さらに、この徐放性微粒子4000gを流動層造粒機(フロイント産業製、FLO−5)に仕込み、サイドスプレー法にて、アクアコート(商品名、旭化成製)2000g、EudragitL30D55(商品名、レーム社製)4000g、EudragitNE30D(商品名、レーム社製)667g、精製水6667gの混液をコーティングし(噴霧液量40g/min、噴霧空気圧4kg/cm、製品温度40℃、吸気温度60℃)、腸溶性の徐放性微粒子を得た。
この腸溶性徐放性微粒子368g、マンニトール(東和化成工業製)2560g、乳糖(ドモミルク製)640gを流動層造粒機(フロイント産業製、FLO−5)中にて、400gのマルトース(林原商事、商品名:サンマルトS)を含む40%w/w%水溶液にて造粒し(噴霧液量200g/min、噴霧空気圧1.5kg/cm2、製品温度29℃、吸気温度80℃、噴霧サイクル:10秒噴霧−30秒乾燥)、本発明組成物を得た。
さらに得られた組成物にステアリン酸カルシウム32gを混合後、ロータリー打錠機を用いて打錠圧100kg/punch、初期硬度1.0kpにて1錠あたり塩酸タムスロシン0.2mgを含む200mgの錠剤を製した。つぎに、この錠剤を恒温恒湿機(タバイエスペック製、PR−35C)を用いて25℃/75%RHの加温、加湿下に18時間保存した。その後、30℃40%RHで3時間乾燥した。得られた錠剤は硬度5.9kp(n=5)、磨損度0.8%(100回転)、口腔内崩壊時間20秒(n=3)を示した。また、含量均一性を評価した結果、CV%=2.1%を示し、良好な含量均一性であることが確認された。
比較例1
マンニトール(東和化成工業製)319.3g、乳糖(ドモミルク製)79.7gを流動層造粒機(フロイント産業製、uni−glatt)中にて、50gのマルトース(林原商事、商品名:サンマルトS)を含む20%w/w水溶液にて造粒した(噴霧液量10g/min、噴霧空気圧1.5kg/cm、製品温度30℃、吸気温度60℃、噴霧サイクル:連続噴霧)。得られた製造物に、実施例1で調製した腸溶性徐放性微粒子45.2g、ステアリン酸カルシウム5gを混合後、ロータリー打錠機を用いて打錠圧93kg/punch、初期硬度1.0kpにて1錠あたり塩酸タムスロシン0.2mgを含む200mgの錠剤を製した。つぎに、この錠剤を恒温恒湿機(タバイエスペック製、PR−35C)を用いて25℃/75%RHの加温、加湿下に18時間保存した。その後、30℃40%RHで3時間乾燥した。得られた錠剤は硬度4.1kp(n=5)、口腔内崩壊時間15秒(n=3)を示した。また、含量均一性を評価した結果、CV%=5.6%を示し、含量均一性に劣る錠剤であった。
比較例2
実施例1で調製した腸溶性徐放性微粒子45.2g、マンニトール(東和化成工業製)319.3g、乳糖(ドモミルク製)79.7gを流動層造粒機(フロイント産業製、uni−glatt)中にて、50gのマルトース(林原商事、商品名:サンマルトS)を含む20%w/w水溶液にて造粒した(噴霧液量10g/min、噴霧空気圧1.5kg/cm、製品温度30℃、吸気温度60℃、噴霧サイクル:連続噴霧)。得られた製造物に、ステアリン酸カルシウム5gを混合後、ロータリー打錠機を用いて打錠圧96kg/punch、初期硬度1.0kpにて1錠あたり塩酸タムスロシン0.2mgを含む200mgの錠剤を製した。つぎに、この錠剤を恒温恒湿機(タバイエスペック製、PR−35C)を用いて25℃/75%RHの加温、加湿化に18時間保存した。その後、30℃40%RHで3時間乾燥した。得られた錠剤は硬度3.7kp(n=5)、口腔内崩壊時間15秒(n=3)を示した。また、含量均一性を評価した結果、CV%=4.0%を示し、含量均一性に劣る錠剤であった。
試験例1(粒度別定量)
実施例1で得られた徐放性微粒子の粒度分布、実施例1、2で調製した組成物(表1)ならびに比較例1、2で調製した製造物の粒度分布ならびに粒度別定量値分布(表2)を合わせて示す。
Figure 0004019374
Figure 0004019374
Figure 0004019374
徐放性微粒子の大部分は、80−100Meshに存在し、実施例1、2では、粒度別定量割合の結果から、造粒することにより多くの徐放性微粒子が賦形剤に覆われ、徐放性微粒子を含有している組成物の分布が大きい方にシフトしていることが確認された。一方、比較例2では、その製造物の分布は、見かけ上、その粒度を大きくしているが、粒度別定量割合では、必ずしも、その製造物の分布に一致せず、特に、未造粒の徐放性粒子が存在する80−100Meshの定量割合が20%以上を示し、造粒されていない徐放性微粒子が多く存在するものと思われた。
別に、組成物および製造物の顕微鏡観察の結果、比較例2の製造物について、80−150Meshの部分に造粒されていない多くの徐放性微粒子が観察された。一方、実施例1の組成物では、未造粒の徐放性微粒子はほとんど観察されなかった。よって顕微鏡観察によっても上述のデータを裏付ける結果が得られた。従って本結果により、実施例1および2における組成物については、徐放性微粒子が賦形剤で充分に造粒されていることが確認された。また未造粒品の割合が4.3%(実施例1)、11.2%(実施例2)の際の変動係数は、それぞれ2.2(CV%)、2.1(CV%)であり、未造粒品の割合が99.2%(比較例1)、16.0%(比較例2)の際の変動係数は、それぞれ5.6(CV%)、4.0(CV%)であった。従って未造粒品の割合が16%以上となると、含量均一性の指標である変動係数(CV%)の値が大きくなり、許容値である3.5%を超える結果となった。
試験例2(溶出試験)
実施例1および比較例1、2で得られた錠剤の溶出試験を行い、徐放性微粒子のみの溶出速度との比較を行った。試験条件は、パドル法100rpmにて行い、試験液として、日本薬局方崩壊試験法第一液(pH1.2)および同第二液(pH6.8)、500mlを用いた。
試験の結果、実施例では、pH1.2試験液において溶出試験開始2時間まで、徐放性微粒子と錠剤の溶出率の差がほとんどなく(2時間値の差が0.7%)、またpH6.8試験液においても、徐放性微粒子の30%、50%、80%の溶出率を示す各溶出時間において徐放性微粒子と錠剤の溶出率の差がそれぞれ2.9%、5.8%、5.1%、とすべて15%以内であり、錠剤化時の溶出促進がないことが確認された(図1、2)。一方、比較例では、徐放性微粒子に比較し、錠剤化により溶出速度が促進されていることが認められた(図3、2時間値の差が15.9%、12.8%)。これは、実施例1では、錠剤表面に徐放性微粒子が確認されなかったのに対し、比較例1、2では、錠剤表面に徐放性微粒子が観察されたことから杵面と徐放性微粒子の接触により徐放性微粒子が破壊されことによるものと推定された。
従って本発明により、徐放性微粒子が賦形剤で充分に造粒されていることが確認され、錠剤化時の溶出促進を回避できることが確認された。
実施例2
マンニトール(東和化成工業製)2609g、乳糖(ドモミルク製)653gをピンミル粉砕機(ホソカワミクロン製)にて粉砕した。この粉砕品と実施例1で調製した腸溶性徐放性微粒子307gを流動層造粒機(フロイント産業製、FLO−5)中にて、400gのマルトース(林原商事、商品名:サンマルトS)を含む20%w/w水溶液にて造粒し(噴霧液量100g/min、噴霧空気圧1.5kg/cm2、製品温度28℃、吸気温度80℃、噴霧サイクル:20秒噴霧−30秒乾燥)、本発明組成物を得た。この得られた組成物にステアリン酸カルシウム32gを混合後、ロータリー打錠機を用いて打錠圧100kg/punch、初期硬度1.0kpにて1錠あたり塩酸タムスロシン0.1mgを含む120mgの錠剤を製した。つぎに、この錠剤を恒温恒湿機(タバイエスペック製、PR−35C)を用いて25℃/70%RHの加温、加湿下に18時間保存した。その後、30℃40%RHで3時間乾燥した。得られた錠剤は硬度5.2kp(n=5)、磨損度0.6%(100回転)、口腔内崩壊時間20秒(n=3)を示した。また、含量均一性を評価した結果、CV%=2.2%を示し、良好な含量均一性であることが確認された。さらに徐放性微粒子と得られた錠剤の溶出試験を行った結果、pH1.2試験液において溶出試験開始2時間まで、徐放性微粒子と錠剤の溶出率の差が4.7%であり、またpH6.8試験液においても、徐放性微粒子の30%、50%、80%の溶出率を示す各溶出時間においても、徐放性微粒子と錠剤の溶出率の差が、それぞれ2.3%、2.4%、1.4%とすべて15%以内であり、錠剤化時の溶出促進がないことが確認された。
別に上記と同じ処方、製造方法により同様に錠剤を調製した。得られた錠剤は硬度5.6kp(n=5)、磨損度0.6%(100回転)、口腔内崩壊時間25秒(n=3)を示した。また、含量均一性を評価した結果、CV%=2.5%を示した。溶出試験の結果も上述の結果同様、徐放性微粒子と錠剤の溶出率の差が認められなかった。よって本発明により、徐放性微粒子を含有する組成物が調製され、その結果徐放性微粒子と賦形剤との偏析防止に伴った、含量均一性の確保が達成された。さらに再現性も得られることが確認された。
実施例3
アセトアミノフェン(吉富ファインケミカル社製)300g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC5E、信越化学製)60gを、メタノール720g、ジクロロメタン720gの混液に溶解した。セルフィア102(商品名、旭化成製、平均粒子径約127μm、粒子径約50−約150μm)300gを流動層造粒機(フロイント産業製、uni−glatt)に仕込み、サイドスプレー法にてこの溶液をコーティングし(噴霧液量14g/min、噴霧空気圧3kg/cm、製品温度32℃、吸気温度45℃)、アセトアミノフェン粒子を得た。別に、エチルセルロース(日進化学)48g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC5E、商品名、信越化学製)12gを精製水57g、メタノール1083gの混液に溶解した。アセトアミノフェン粒子300gを流動層造粒機(フロイント産業製、uni−glatt)に仕込み、サイドスプレー法にてこの溶液をコーティングし(噴霧液量8g/min、噴霧空気圧3kg/cm、製品温度38℃、吸気温度67℃)、徐放性微粒子を得た。この徐放性微粒子66g、ピンミル粉砕機(ホソカワミクロン製)にて粉砕したマンニトール(東和化成工業製)314.25gを流動層造粒機(フロイント産業製、uni−glatt)中にて、67.5gのマルトース(林原商事、商品名:サンマルトS)を含む30%w/w水溶液にて造粒し(噴霧液量15g/min、噴霧空気圧1.1kg/cm、製品温度30℃、吸気温度38℃、噴霧サイクル:30秒噴霧−30秒乾燥)、本発明組成物を得た。未造粒の徐放性微粒子の割合は0.0%であった。さらに得られた組成物にステアリン酸マグネシウム2.25gを混合後、ロータリー打錠機を用いて打錠圧25kg/punch、初期硬度2.0kpにて1錠あたりアセトアミノフェン25mgを含む450mgの錠剤を製した。つぎに、この錠剤を恒温恒湿機(タバイエスペック製、PR−35C)を用いて25℃75%RHの加温、加湿下に24時間保存した。その後、30℃40%RHで3時間乾燥した。得られた錠剤は硬度3.5kp(n=5)、口腔内崩壊時間12秒(n=1)を示した。また、含量均一性を評価した結果、CV%=1.2%を示し、良好な含量均一性であることが確認された。さらに溶出試験開始後2.8時間(徐放性微粒子の約30%溶出の時間)、5時間(徐放性微粒子の約50%溶出の時間)、9時間(徐放性微粒子の約80%溶出の時間)における徐放性微粒子と錠剤との溶出を比較し、差を算出したところ、2.8時間では4.9%、5時間では4.6%、9時間では2.5%であり、何れの時間においても徐放性微粒子の溶出促進を抑えていることが確認された。
実施例4
アセトアミノフェン(吉富ファインケミカル社製)600g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC5E、信越化学製)120gを、メタノール1440g、ジクロロメタン1440gの混液に溶解した。食塩(新日本ソルト製、EF−70分級品、平均粒子径約67μm、粒子径75μm以下)300gを流動層造粒機(フロイント産業製、uni−glatt)に仕込み、サイドスプレー法にてこの溶液をコーティングし(噴霧液量10g/min、噴霧空気圧3kg/cm、製品温度33℃、吸気温度55℃)、アセトアミノフェン粒子を得た。
別に、エチルセルロース(日進化学)72g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC5E、商品名、信越化学製)8gを精製水76g、メタノール1444gの混液に溶解した。アセトアミノフェン粒子400gを流動層造粒機(フロイント産業製、uni−glatt)に仕込み、サイドスプレー法にてこの溶液をコーティングし(噴霧液量10g/min、噴霧空気圧3kg/cm、製品温度39℃、吸気温度70℃)、徐放性微粒子を得た。
この徐放性微粒子76.5g、ピンミル粉砕機(ホソカワミクロン製)にて粉砕したマンニトール(東和化成工業製)393.4gを流動層造粒機(フロイント産業製、uni−glatt)中にて、52.5gのマルトース(林原商事、商品名:サンマルトS)を含む20%w/w水溶液にて造粒し(噴霧液量15g/min、噴霧空気圧1.0kg/cm、製品温度29℃、吸気温度35℃、噴霧サイクル:20秒噴霧−40秒乾燥)、本発明組成物を得た。未造粒の徐放性微粒子の割合は10.8%であった。
さらに得られた組成物にステアリン酸マグネシウム2.6gを混合後、ロータリー打錠機を用いて打錠圧50kg/punch、初期硬度1.9kpにて1錠あたりアセトアミノフェン25mgを含む350mgの錠剤を製した。つぎに、この錠剤を恒温恒湿機(タバイエスペック製、PR−35C)を用いて25℃75%RHの加温、加湿下に24時間保存した。その後、30℃40%RHで3時間乾燥した。得られた錠剤は硬度4.8kp(n=5)、磨損度1.23%(100回転)、口腔内崩壊時間13秒(n=1)を示した。また、含量均一性を評価した結果、CV%=2.4%を示し、良好な含量均一性であることが確認された。さらに溶出試験開始後2.8時間(徐放性微粒子の約30%溶出の時間)、5時間(徐放性微粒子の約50%溶出の時間)、9.5時間(徐放性微粒子の約80%溶出の時間)における徐放性微粒子と錠剤との溶出を比較し、その差を算出したところ、2.8時間では5.5%、5時間では徐放性微粒子が3.5%、9.5時間では3.1%であり、何れの時間においても徐放性微粒子の溶出促進を抑えていることが確認された。
実施例5
アセトアミノフェン(吉富ファインケミカル社製)1200g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC5E、信越化学製)120gを、メタノール2640g、ジクロロメタン2640gの混液に溶解した。食塩(新日本ソルト製、EF−70分級品、平均粒子径約67μm、粒子径75μm以下)300gを流動層造粒機(フロイント産業製、uni−glatt)に仕込み、サイドスプレー法にてこの溶液をコーティングし(噴霧液量16g/min、噴霧空気圧3kg/cm、製品温度30℃、吸気温度75℃)、アセトアミノフェン粒子を得た。
別に、エチルセルロース(日進化学)45.9g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC5E、商品名、信越化学製)5.1gを精製水48.5g、メタノール920.5gの混液に溶解した。アセトアミノフェン粒子340gを流動層造粒機(フロイント産業製、uni−glatt)に仕込み、サイドスプレー法にてこの溶液をコーティングし(噴霧液量8g/min、噴霧空気圧2.5kg/cm、製品温度39℃、吸気温度75℃)、徐放性微粒子を得た。この徐放性微粒子116.4g、ピンミル粉砕機(ホソカワミクロン製)にて粉砕したマンニトール(東和化成工業製)542.7gを流動層造粒機(フロイント産業製、uni−glatt)中にて、117gのマルトース(林原商事、商品名:サンマルトS)を含む30%w/w水溶液にて造粒し(噴霧液量15g/min、噴霧空気圧1.1kg/cm、製品温度28℃、吸気温度35℃、噴霧サイクル:20秒噴霧−40秒乾燥)、本発明組成物を得た。未造粒の徐放性微粒子の割合は1.6%であった。
さらに得られた組成物にステアリン酸マグネシウム3.9gを混合後、ロータリー打錠機を用いて打錠圧200kg/punch、初期硬度1.9kpにて1錠あたりアセトアミノフェン50mgを含む520mgの錠剤を製した。つぎに、この錠剤を恒温恒湿機(タバイエスペック製、PR−35C)を用いて25℃75%RHの加温、加湿下に24時間保存した。その後、30℃40%RHで3時間乾燥した。得られた錠剤は硬度6.4kp(n=5)、磨損度1.13%(100回転)、口腔内崩壊時間21秒(n=1)を示した。また、含量均一性を評価した結果、CV%=3.3%を示し、良好な含量均一性であることが確認された。さらに溶出試験開始後2.5時間(徐放性微粒子の約30%溶出の時間)、5時間(徐放性微粒子の約50%溶出の時間)、9.5時間(徐放性微粒子の約80%溶出の時間)における徐放性微粒子と錠剤との溶出を比較し、その差を算出したところ、2.5時間では8.8%、5時間では6.3%、9.5時間では3.3%であり、何れの時間においても徐放性微粒子の溶出促進を抑えていることが確認された。
実施例6
エチルセルロース(日進化学)40gをメタノール380g、ジクロロメタン380gの混液に溶解した。食塩(新日本ソルト製、EF−70分級品、平均粒子径約67μm、粒子径75μm以下)400gを流動層造粒機(フロイント産業製、uni−glatt)に仕込み、サイドスプレー法にてこの溶液をコーティングし(噴霧液量6g/min、噴霧空気圧2kg/cm、製品温度28℃、吸気温度60℃)、コア粒子を得た。アセトアミノフェン(吉富ファインケミカル社製)1200g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC5E、信越化学製)120gを、メタノール2640g、ジクロロメタン2640gの混液に溶解した。先のコア粒子300gを流動層造粒機(フロイント産業製、uni−glatt)に仕込み、サイドスプレー法にてこの溶液をコーティングし(噴霧液量15g/min、噴霧空気圧3kg/cm、製品温度30℃、吸気温度70℃)、アセトアミノフェン粒子を得た。
別に、エチルセルロース(日進化学)47.2g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC5E、商品名、信越化学製)5.3gを精製水49.9g、メタノール947.6gの混液に溶解した。アセトアミノフェン粒子350gを流動層造粒機(フロイント産業製、uni−glatt)に仕込み、サイドスプレー法にてこの溶液をコーティングし(噴霧液量8g/min、噴霧空気圧2.5kg/cm、製品温度37℃、吸気温度75℃)、徐放性微粒子を得た。
この徐放性微粒子116.4g、ピンミル粉砕機(ホソカワミクロン製)にて粉砕したマンニトール(東和化成工業製)542.7gを流動層造粒機(フロイント産業製、uni−glatt)中にて、117gのマルトース(林原商事、商品名:サンマルトS)を含む30%w/w水溶液にて造粒し(噴霧液量15g/min、噴霧空気圧1.1kg/cm、製品温度30℃、吸気温度40℃、噴霧サイクル:20秒噴霧−40秒乾燥)、本発明組成物を得た。未造粒の徐放性微粒子の割合は3.9%であった。
さらに得られた組成物にステアリン酸マグネシウム3.9gを混合後、ロータリー打錠機を用いて打錠圧140kg/punch、初期硬度2.6kpにて1錠あたりアセトアミノフェン50mgを含む520mgの錠剤を製した。つぎに、この錠剤を恒温恒湿機(タバイエスペック製、PR−35C)を用いて25℃75%RHの加温、加湿下に24時間保存した。その後、30℃40%RHで3時間乾燥した。得られた錠剤は硬度5.9kp(n=5)、磨損度1.64%(100回転)、口腔内崩壊時間26秒(n=1)を示した。また、含量均一性を評価した結果、CV%=2.0%を示し、良好な含量均一性であることが確認された。さらに溶出試験開始後2.3時間(徐放性微粒子の約30%溶出の時間)、5.5時間(徐放性微粒子の約50%溶出の時間)、13.5時間(徐放性微粒子の約80%溶出の時間)における徐放性微粒子と錠剤との溶出を比較し、その差を算出したところ、2.3時間では0.6%、5.5時間では1.2%、13.5時間では3.2%であり、何れの時間においても徐放性微粒子の溶出促進を抑えていることが確認された。
実施例7
塩酸タムスロシン80g、ヒドロキシプロピルセルロース(TC5E、信越化学製)80gを精製水304g、メタノール2736gの混液に溶解した。セルフィア102(商品名、旭化成製、平均粒子径約127μm、粒子径約50−約150μm)4000gを流動層造粒機(フロイント産業製、FLO−5)に仕込み、サイドスプレー法にてこの溶液をコーティングし(噴霧液量100g/min/min、噴霧空気圧4kg/cm、製品温度40℃、吸気温度80℃)、塩酸タムスロシン粒子を得た。
別に、エチルセルロース(日進化学)43.7g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC5E、商品名、信越化学製)12.3gを精製水43.9g、メタノール833.4gの混液に溶解した。塩酸タムスロシン粒子400gを流動層造粒機(フロイント産業製、uni−glatt)に仕込み、サイドスプレー法にてこの溶液をコーティングし(噴霧液量6g/min、噴霧空気圧4kg/cm、製品温度40℃、吸気温度63℃)、徐放性微粒子を得た。
さらに、この徐放性微粒子300gを流動層造粒機(フロイント産業製、uni−glatt)に仕込み、サイドスプレー法にて、アクアコート(商品名、旭化成製)90g、EudragitL30D55(商品名、レーム社製)180g、EudragitNE30D(商品名、レーム社製)30g、精製水300gの混液をコーティングし(噴霧液量6g/min、噴霧空気圧3kg/cm、製品温度40℃、吸気温度75.5℃)、腸溶性の徐放性微粒子を得た。この腸溶性徐放性微粒子92.5g、ピンミル粉砕機(ホソカワミクロン製)にて粉砕したマンニトール(東和化成工業製)568.2g及び乳糖(ドモミルク製)142.1g、エリスリトール(日研化学製)72gを流動層造粒機(フロイント産業製、uni−glatt)中にて、18gのコポリビドン(BASF社製、商品名Kollidon VA64)を含む5%w/w水溶液にて造粒し(噴霧液量15g/min、噴霧空気圧0.5kg/cm、製品温度40℃、吸気温度70℃、噴霧サイクル:15秒噴霧−30秒乾燥)、本発明組成物を得た。未造粒の徐放性微粒子の割合は3.0%であった。
さらに得られた組成物にステアリン酸カルシウム7.2gを混合後、ロータリー打錠機を用いて初期硬度0.6kpにて1錠あたり塩酸タムスロシン0.4mgを含む300mgの錠剤を製した。つぎに、この錠剤をプログラムオーブン(型番MOV−112P、サンヨー社製)を用いて、120℃で13分間加熱し、その後、室温にて30分間放冷した。得られた錠剤は硬度6.8kp(n=5)、磨損度0.28%(100回転)、口腔内崩壊時間27秒(n=1)を示した。また、含量均一性を評価した結果、CV%=1.6%を示し、良好な含量均一性であることが確認された。さらに溶出試験開始後1時間(徐放性微粒子の約30%溶出の時間)、2時間(徐放性微粒子の約50%溶出の時間)、6時間(徐放性微粒子の約80%溶出の時間)における徐放性微粒子と錠剤との溶出を比較し、その差を算出したところ、1時間では1.1%、5時間では2.8%、6時間では9.4%であり、何れの時間においても徐放性微粒子の溶出促進を抑えていることが確認された。
実施例8
塩酸二カルジピン1200g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC5E、信越化学製)1200gを、メタノール4800g、ジクロロメタン4800gの混液に溶解した。二酸化ケイ素(シリカゲル、シグマ社製、平均粒子径約48μm、粒子径75μm以下)300gを流動層造粒機(フロイント産業製、uni−glatt)に仕込み、サイドスプレー法にてこの溶液をコーティングし(噴霧液量18g/min、噴霧空気圧3kg/cm、製品温度30℃、吸気温度70℃)、塩酸二カルジピン粒子を得た。
別に、エチルセルロース(日進化学)54g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC5E、商品名、信越化学製)6gを精製水57g、メタノール1083gの混液に溶解した。塩酸二カルジピン粒子300gを流動層造粒機(フロイント産業製、uni−glatt)に仕込み、サイドスプレー法にてこの溶液をコーティングし(噴霧液量8g/min、噴霧空気圧2.5kg/cm、製品温度39℃、吸気温度70℃)、徐放性微粒子を得た。
この徐放性微粒子60g、ピンミル粉砕機(ホソカワミクロン製)にて粉砕したマンニトール(東和化成工業製)254.4g及び乳糖(ドモミルク製)63.6g、エリスリトール(日研化学製)12gを流動層造粒機(フロイント産業製、uni−glatt)中にて、8gのコポリビドン(BASF社製、商品名Kollidon VA64)を含む5%w/w水溶液にて造粒し(噴霧液量15g/min、噴霧空気圧0.5kg/cm、製品温度39℃、吸気温度50℃、噴霧サイクル:5秒噴霧−15秒乾燥)、本発明組成物を得た。未造粒の徐放性微粒子の割合は7.9%であった。さらに得られた組成物にステアリン酸マグネシウム2gを混合後、ロータリー打錠機を用いて初期硬度0.6kpにて1錠あたり塩酸二カルジピン20mgを含む400mgの錠剤を製した。つぎに、この錠剤をプログラムオーブン(型番MOV−112P、サンヨー社製)を用いて、130℃で10分間加熱し、その後、室温にて30分間放冷した。得られた錠剤は硬度3.7kp(n=5)、磨損度0.1%以下(100回転)、口腔内崩壊時間20秒(n=1)を示した。また、含量均一性を評価した結果、CV%=1.1%を示し、良好な含量均一性であることが確認された。さらに溶出試験開始後0.5時間(徐放性微粒子の約30%溶出の時間)、2時間(徐放性微粒子の約50%溶出の時間)、5.5時間(徐放性微粒子の約80%溶出の時間)における徐放性微粒子と錠剤との溶出を比較し、その差を算出したところ、0.5時間では10.3%、2時間では12.8%、5.5時間では6.6%であり、何れの時間においても徐放性微粒子の溶出促進を抑えていることが確認された。
実施例9
塩酸タムスロシン80g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC5E、信越化学製)80gを精製水304g、メタノール2736gの混液に溶解した。セルフィア102(商品名、旭化成製、平均粒子径約127μm、粒子径約50−約150μm)4000gを流動層造粒機(フロイント産業製、FLO−5)に仕込み、サイドスプレー法にてこの溶液をコーティングし(噴霧液量100g/min、噴霧空気圧4kg/cm、製品温度40℃、吸気温度80℃)、塩酸タムスロシン粒子を得た。
別に、エチルセルロース(日進化学)561.6g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC5E、商品名、信越化学製)158.4gを精製水564g、メタノール10716gの混液に溶解した。塩酸タムスロシン粒子4000gを流動層造粒機(フロイント産業製、FLO−5)に仕込み、サイドスプレー法にてこの溶液をコーティングし(噴霧液量40g/min、噴霧空気圧4kg/cm、製品温度40℃、吸気温度54℃)、徐放性微粒子を得た。
さらに、この徐放性微粒子4000gを流動層造粒機(フロイント産業製、FLO−5)に仕込み、サイドスプレー法にて、アクアコート(商品名、旭化成製)800g、EudragitL30D55(商品名、レーム社製)1600g、EudragitNE30D(商品名、レーム社製)266.7g、精製水5333gの混液をコーティングし(噴霧液量60g/min、噴霧空気圧4.5kg/cm、製品温度50℃、吸気温度84℃)、腸溶性の徐放性微粒子を得た。
この腸溶性徐放性微粒子392.7g、ピンミル粉砕機(ホソカワミクロン製)にて粉砕したマンニトール(東和化成工業製)2540.2及び乳糖(ドモミルク製)635.1gを流動層造粒機(フロイント産業製、FLO−5)中にて、400gのマルトース(林原商事、商品名:サンマルトS)を含む20%w/w水溶液にて造粒し(噴霧液量100g/min、噴霧空気圧1.5kg/cm、製品温度33℃、吸気温度48℃、噴霧サイクル:20秒噴霧−30秒乾燥)、本発明組成物を得た。未造粒の腸溶性徐放性微粒子の割合は1.1%であった。
さらに得られた組成物にステアリン酸カルシウム32gを混合後、ロータリー打錠機を用いて、初期硬度2.1kpにて1錠あたり塩酸タムスロシン0.4mgを含む300mgの錠剤を製した。つぎに、この錠剤を恒温恒湿機(タバイエスペック製、PR−35C)を用いて25℃75%RHの加温、加湿下に24時間保存した。その後、30℃40%RHで3時間乾燥した。得られた錠剤は硬度4.1kp(n=5)、磨損度1.67%(100回転)、口腔内崩壊時間20秒(n=1)を示した。また、含量均一性を評価した結果、CV%=1.6%を示し、良好な含量均一性であることが確認された。さらに溶出試験開始後2時間(徐放性微粒子の約30%溶出の時間)、4時間(徐放性微粒子の約50%溶出の時間)、8時間(徐放性微粒子の約80%溶出の時間)における徐放性微粒子と錠剤との溶出を比較し、その差を算出したところ、2時間では7.5%、4時間では6.4%、8時間では1.5%であり、何れの時間においても徐放性微粒子の溶出促進を抑えていることが確認された。
産業上の利用の可能性
本発明は、錠剤が口腔内で速く崩壊、溶解するにもかかわらず、徐放性を有するという、一見相反する機能を付与するための徐放性微粒子含有組成物に関するものである。また本発明は、錠剤化時の打錠圧による徐放性微粒子の破壊に起因した錠剤化後の薬物溶出の促進を抑えることを可能とし、徐放性微粒子調製時に設定された目標とする溶出制御を錠剤化後も再現性良く実現するため、徐放性粒子の製剤設計を容易にし、更に良好な薬物の含量均一性の確保を可能とする特徴を有する。更に本発明は、種々口腔内速崩壊錠が開発されるなかにあって、徐放性微粒子を含有する口腔内速崩壊錠の製品化段階、特に工業化段階、さらには品質保証の段階においても顕著な効果を奏する徐放性微粒子含有組成物の提供を可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
図1は、実施例1の錠剤および徐放性微粒子の日本薬局方崩壊試験第一液における溶出試験結果である。
図2は、実施例1の錠剤および徐放性微粒子の日本薬局方崩壊試験第二液における溶出試験結果である。
図3は、比較例1および2の錠剤および徐放性微粒子の日本薬局方崩壊試験第一液における溶出試験結果である。

Claims (7)

  1. 薬物を含有する平均粒子径が50−350μmの徐放性微粒子、並びに糖および糖アルコールからなる群より選択される1種または2種以上の賦形剤に対し、
    1.マルトース、トレハロース、ソルビトール、マルチトールから選択される1種又は2種以上、又は、
    2.エリスリトールとヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、コポリビドン、およびポリビニルアルコールから選択される1種又は2種以上の水溶性高分子との組合せ、
    の何れかの口腔内速崩壊錠用結合剤を製薬学的に許容される溶媒に溶解および/または懸濁した溶液を、流動層造粒法により断続的に噴霧して得られる徐放性微粒子が複数個集合した造粒物を含み、全組成物中の未造粒の徐放性微粒子の割合を0−15%とすることを特徴とする、下記特性値を有する口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物。
    当該組成物を含有する口腔内崩壊錠と当該組成物に含まれる徐放性微粒子との溶出試験を行い、その薬物溶出を比較するとき
    1)徐放性微粒子の薬物溶出が30%、50%、80%の溶出率を示す各時間において、徐放性微粒子の溶出率と口腔内崩壊錠の溶出率との差が0−15%である、
    または
    2)溶出試験開始2時間における腸溶性徐放性微粒子の溶出率と口腔内崩壊錠の溶出率との差が0−10%である
  2. 糖または糖アルコールがキシリトール、エリスリトール、グルコース、マンニトール、白糖、乳糖、トレハロース、ソルビトール、マルチトール、マルトースからなる群より選択される1種または2種以上である請求項1に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物。
  3. 徐放性微粒子、賦形剤および口腔内速崩壊錠用結合剤の配合割合を、それぞれ1−50重量%、20−98重量%、1−30重量%とした請求項2に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物。
  4. 徐放性微粒子が少なくとも結晶セルロース粒、薬物、および水不溶性高分子物質、胃溶性高分子物質、腸溶性高分子物質、硬化ひまし油、硬化ヤシ油、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、セチルアルコール、ステアリルアルコールから選択される1種または2種である物質からなる請求項3に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物。
  5. 薬物が塩酸タムスロシンである請求項4に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物。
  6. 徐放性微粒子が腸溶性徐放性微粒子である請求項5に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物。
  7. 断続的な噴霧が、噴霧・乾燥のサイクルにより行われる請求項1に記載の口腔内速崩壊錠用徐放性微粒子含有組成物。
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