JP3928269B2 - コイル挿入装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、モータなどにおけるステータコアのスロットにコイルを挿入するためのコイル挿入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来ステータコアの内周部に形成されたスロットにコイルを挿入する作業は、図12(a)〜(c)に示すような方法で行われている(例えば特開平5−236712号公報参照)。すなわち、モータにおける円筒状に形成されたステータコア1の内周には、図中で上下方向に延長形成される内歯3が円周方向等間隔に設けられ、この内歯3の相互間にはコイル5が挿入されるスロット7が形成されている。
【0003】
コイル挿入装置は、内歯3に対応する位置にてコイル5を保持する複数のブレード9が環状に配置されるとともに、ステータコア1内に図中で下方から挿入されてコイル5を押圧するストリッパ11が、上下方向に移動可能に設けられている。ストリッパ11は、外周部にブレード9相互間を移動しつつスロット7内に入り込んでコイル5を押圧する押圧突起11aが円周方向等間隔に複数設けられている。
【0004】
上記の構成において、まず図12(a)に示すように、コイル5を所定のブレード9相互間に挿入してブレード9に保持させた後、同図(b)に示すように、ステータコア1を、ブレード9が内歯3に対向する位置となるようコイル挿入装置にセットする。この状態で、ストリッパ11を、ステータコア1内に向けて移動させると、コイル5は、押圧突起11aに押圧されてブレード9相互間にガイドされつつ図中で上方に移動してスロット7内に入り込む。
【0005】
ストリッパ11をさらに同方向に移動させて同図(c)に示すようにステータコア1内に挿入し終わると、コイル5は、ステータコア1の反対側(図中で上部側)に突出してスロット7内に挿入されることになる。コイル挿入後は、ストリッパ11を後退させた後、ステータコア1をコイル挿入装置から取り外し、これによりコイル挿入作業が完了する。
【0006】
なお、上記ブレード9は、ストリッパ11が移動するコイル挿入時に、ステータコア1に対して移動せず装置本体側に固定された状態の固定ブレードと、ストリッパ11とともに移動する可動ブレードとの2種がある。
【0007】
図13は、図12のコイル挿入装置をより具体化した構造の図12(c)の拡大されたA−A断面図に相当するもので、スロット7の内面には絶縁紙12が設けられるとともに、コイル5が挿入された後のスロット7の開口部には、ウエッジ13が挿入されてコイル5の保持がなされている。なお、上記図13では、スロット7内に挿入されているコイルは省略してある。
【0008】
内歯3は、先端が幅方向両端に突出する突出部3aを備える一方、ブレード9は、この突出部3aとストリッパ11の押圧突起11aとの間に入り込む突起9aを備えている。突起9aが突出部3aと押圧突起11aとの間に入り込むことで、ストリッパ11の移動によるコイル挿入作業時に、コイル5と内歯3の先端付近との接触が回避され、コイル5の損傷が防止される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来のコイル挿入装置においては、コイル挿入作業時に、特にブレード9が固定の場合は、ストリッパ11がブレード9に対して摺動しながら移動し、これに伴いブレード9の突起9aの内側角部であるB部に応力が集中すると、突起9a周辺が破損する恐れがある。ブレード9が可動の場合であっても、保持しているコイルによってブレード9の配列方向に力を受け、突起9a周辺の破損を招く。このため、内歯3の突出部3aの厚さtの寸法が大きく設定されたステータコア1の場合には、上記突起9aは破損を回避するために突出量を大きく設定できず、コイル5は、内歯3の先端付近にて接触することになって損傷を招くこととなる。
【0010】
そこで、この発明は、ステータコアの内歯先端の幅方向側部とストリッパの押圧突起との間に入り込むブレードの突起周辺の破損を防止することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1の発明は、円筒状のステータコアの内歯に対応して円周方向に沿って複数配置されるブレードと、前記ステータコア内に侵入可能で前記ブレードに保持させたコイルを、外周部に設けた押圧突起で押圧して前記ステータコアの内歯相互間に形成されるスロットに挿入させるストリッパとを有するコイル挿入装置において、前記ブレードを、前記内歯とほぼ同幅の寸法を備えて内歯に対向する芯部と、この芯部の外周部に取り付けられ、内歯先端の幅方向両側部と前記ストリッパの押圧突起との間に位置する突起を備えた外板部とから構成し、このブレードを、前記ストリッパが前記ステータコアに対して移動するコイル挿入時に前記ステータコアに対して移動せず装置本体側に固定された状態の固定ブレードとし、この固定ブレードの前記外板部に、前記コイル挿入時に前記芯部のコイル挿入方向後端面に対して押し付けられる保持部を一体化して設けた構成してある。
【0012】
このような構成のコイル挿入装置によれば、ブレードは、突起を構成する部位が芯部と別体の外板部で構成してあるので、突起周辺に応力が作用しても破損が回避される。
また、固定ブレードは、コイル挿入作業時に、ストリッパにより外板部が芯部に対してコイル挿入方向前方へ移動する力が付与され、このとき外板部の保持部は芯部のコイル挿入方向後端面に押し付けられ、外板部の芯部に対する外れが回避される。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1の発明の構成において、芯部の内歯に対向する側の幅方向両端の角部を、凸状の曲面に形成してある。
【0014】
上記構成によれば、芯部の曲面形状とした角部により、外板部に対する応力集中が回避される。
【0015】
請求項3の発明は、請求項1または2の発明の構成において、芯部と外板部とは接着剤により固定されている。
【0016】
上記構成によれば、ストリッパが、コイル挿入作業を行うべく移動する際に、固定ブレードの外板部に対して摺動し、このとき外板部はコイル挿入方向前方へ向かう力を受けるが、接着剤により外板部の芯部からの外れが防止される。
【0019】
請求項の発明は、請求項1ないし3のいずれか1項の発明の構成において、保持部は、外板部に対して曲げ加工によって一体化されている。
【0020】
上記構成によれば、曲げ加工によって保持部が容易に形成される。
【0021】
請求項の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項の発明の構成において、ブレードは、芯部が外板部に対しコイル挿入方向前方側へ突出している。
【0022】
上記構成によれば、ブレードをステータコア内に挿入する際に、外板部より内側に位置する芯部が挿入方向前方へ突出しているので、上記挿入作業が容易となる。
【0023】
請求項の発明は、請求項の発明の構成において、芯部のコイル挿入方向先端部は、先細形状となっている。
【0024】
上記構成によれば、ブレードのステータコア内への挿入作業が、より一層容易なものとなる。
【0025】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、ブレードは、内歯先端の幅方向両側部とストリッパの押圧突起との間に位置する突起を構成する部位が芯部と別体の外板部で構成してあるので、突起の突出量が大きいものであっても、コイル挿入作業時での突起周辺への応力作用に基づくブレードの破損を防止することができる。
また、固定ブレードの外板部は、コイル挿入時に芯部のコイル挿入方向後端面に対して押し付けられる保持部を備えているので、ストリッパが、コイル挿入作業を行うべく移動して固定ブレードの外周の外板部に対して摺動する際に、保持部が芯部のコイル挿入方向後端面に押し付けられ、外板部の芯部に対する外れを確実に防止することができる。
【0026】
請求項2の発明によれば、芯部の内歯に対向する側の幅方向両端の角部を、凸状の曲面に形成したので、外板部に対する応力集中が回避され、外板部の破損を防止することができる。
【0027】
請求項3の発明によれば、芯部と外板部とは接着剤により固定されているので、コイル挿入作業時に、外板部が、ストリッパの摺動によってコイル挿入方向前方へ向かう力の作用を受けても、外板部の芯部からの外れを防止することができる。
【0029】
請求項の発明によれば、保持部は、外板部に曲げ加工によって一体化されているので、保持部を容易に形成することができる。
【0030】
請求項の発明によれば、ブレードは、芯部が外板部に対しコイル挿入方向前方側へ突出しているので、ブレードをステータコア内に挿入する作業が容易となる。
【0031】
請求項の発明によれば、芯部のコイル挿入方向先端部は、先細形状となっているので、ブレードのステータコア内への挿入作業を、より一層容易に行うことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0033】
図1は、この発明の実施の一形態を示すコイル挿入装置の断面図で、ハウジング14内のベース板15上にブレードホルダ17が上下動可能に収容されるとともに、その上部に第2のストリッパ19が上下動可能に収容されている。第2のストリッパ19は、貫通孔20aを備えた前部20と、この貫通孔20aに挿入される支持ロッド21を備えた後部22とから構成されている。支持ロッド21は、基部21aと、この基部21aより細径の先端部21bとを有し、先端部21bに、挿入孔23aを備えた第1のストリッパ23が挿入されている。
【0034】
第1のストリッパ23は、支持ロッド21の基部21aと先端部21bとの間の段部21cに当接する位置まで挿入されて位置決めされており、この位置決めされた第1のストリッパ23の下面に、第2のストリッパ19の前部20における筒部20bの上端がほぼ当接した状態となっている。
【0035】
ブレードホルダ17の下部には、ベース板15の下部に配置された円筒状のガイド25内を上下方向に摺動可能に収容される中空の外ロッド27の上端が着脱可能に装着されており、このブレードホルダ17は、図示しない駆動機構の作動により外ロッド27とともに上下動する。第2のストリッパ19の後部22の下部には、外ロッド27内を上下動可能に収容され、かつブレードホルダ17の貫通孔17aに貫通して挿入される内ロッド29の上端が着脱可能に装着されており、この第2のストリッパ19は、図示しない駆動機構の作動により内部ロッド29とともに上下動する。
【0036】
ブレードホルダ17の外周には、円周方向に沿って複数の固定ブレード31の下部がねじ30により固定され、第2のストリッパ19の外周には、円周方向に沿って複数の可動ブレード33の下部がねじ34により固定されている。固定ブレード31および可動ブレード33は、円周方向に沿って互いに適宜間隔で配置され、これら両ブレード31,33は円筒状に配置されることになる。
【0037】
図2は、固定ブレード31の図1中で右方向から見た正面図で、図3は図2の右側面図、図4は図2の拡大されたC−C断面図である。これによれば、固定ブレード31は、SKD(工具用特殊鋼)材からなる芯部311と、芯部311の外周部に接着剤により固定されるSUP(ばね鋼)材からなる外板部313とから構成されている。
【0038】
芯部311は、ブレードホルダ17に固定するためのねじ30が挿入されるねじ孔311aを備えた平面部311bと、この平面部311bと反対側の半円形状の円弧部311cと、これら平面部311bと円弧部311cとを繋ぐ傾斜面部311dとを備えている。また、芯部311の幅方向両端の角部311eは、凸状の曲面としてある。
【0039】
外板部313は、上記芯部311の円弧部311cおよび両傾斜面部311dを覆うように屈曲形成されて、両端部が芯部311の平面部311bから突出する突起313aを備えている。また、芯部311のねじ孔311aに対応して外板部313にもねじ孔313bが形成されており、ねじ30を芯部311側のねじ挿入孔311aから挿入してブレードホルダ17にねじ込むことで、固定ブレード31はブレードホルダ17に固定される。
【0040】
外板部313は、図2および図3中での下端部に、芯部313の下端面、すなわちコイル挿入方向(図2および図3中で上方)後端面に密着する保持部313cが一体となって曲げ形成されている。また芯部311の先端部は、外板部313よりコイル挿入方向前方へ突出し、かつこの突出する部位は、図3に示すように、先細形状となっている。これにより、固定ブレード31をステータコア37内に挿入セットするときの作業性が向上する。
【0041】
可動ブレード33についても、上記した固定ブレード31と同様に、芯部と外板部とから構成されるものとする。
【0042】
円筒状に配置された両ブレード31,33の先端部には、ステータコアガイド35が、支持ロッド21の先端に位置決めされた状態で配置されている。ステータコアガイド35は、図示しないクランプ機構によって保持される円筒状のステータコア37内に挿入されてステータコア37を位置決めガイドするものである。上記ステータコア37は、前記図12に示したものと同様に、内周面に内歯37bを備えるとともに、この内歯37b相互間には後述するコイルが挿入されるスロット37aが形成されている。そして、上記各ブレード31,33は、ステータコア37の内歯37bに対向した位置に配置される。
【0043】
第1のストリッパ23の図中で上部側の固定ブレード31もしくは可動ブレード33には、同一のスロット37aに挿入すべき全コイルのうちの一部、すなわち第1回目挿入分コイル39が保持されている。また、第2のストリッパ19の図中で上部側の固定ブレード31もしくは可動ブレード33には、上記全コイルのうちの残りの一部、すなわち第2回目挿入分コイル41が保持されている。
【0044】
つまり、第1のストリッパ23により第1回目挿入分コイル39が挿入され、このコイル39の上に積層するように、第2のストリッパ19により第2回目挿入分コイル41が挿入される。このため、第1のストリッパ23のコイルを押圧する押圧突起は、第1回目挿入分コイル39をスロット37aの底部側へセット可能なように、第2のストリッパ19の同押圧突起(後述する図11での押圧突起20cに相当)に比べ、スロット37aのより深い位置まで突出する構成となっている。
【0045】
また、上記円筒状に配置された両ブレード31,33の外周部には、ウェッジガイド43がハウジング14の内周部に固定した状態で配置されている。ウェッジガイド43は、その上端が、本装置にセットされたステータコア37の下部に位置し、その内側にウェッジガイド溝が形成されている。このウェッジガイド溝に沿って、挿入後のコイルをスロット37aの開口部側から覆って保持するためのウェッジ45が、ウェッジプッシャ47に押されてガイドされる。ウェッジプッシャ47は、内ロッド29の上昇とともに上昇するもので、ウェッジ45は、第2のストリッパ19の後部22の外周側に位置し、前部20の後を追従するように第2のストリッパ19とともに上昇する。
【0046】
次に、上記した構成のコイル挿入装置の動作を説明する。まず、図5に示すように、ステータコアガイド35および第1のストリッパ23を本装置から外した状態で、第2回目挿入分コイル41を各ブレード31,33に保持させる。第2回目挿入分コイル41を保持させた後、第1のストリッパ23を図1に示すように第2のストリッパ19の支持ロッド21に支持させ、この状態で第1回目挿入分コイル39を各ブレード31,33に保持させる。最後にステータコア37およびステータコアガイド35を本装置にセットして、コイル挿入作業の準備が終了する。
【0047】
以後は、図6〜図10に示す順序でコイルの挿入作業がなされる。
【0048】
図6は、前記図1の状態から、外ロッド27を内ロッド29とともに上昇させて、各ブレード31,33の上端がステータコア37の上面付近となる位置まで、ブレードホルダ17,第2のストリッパ19および第1のストリッパ23を一体とした状態で上昇させたものである。このとき第1回目挿入分コイル39がステータコア37の下部に位置して、第1回目挿入分コイル39のステータコア37への挿入が開始される。
【0049】
図7は、内ロッド29の上昇により第2のストリッパ19および第1のストリッパ23が一体となって上昇し、第1のストリッパ23がステータコア37内に入り込んで第1回目挿入分コイル39が、ステータコア37に挿入される状態である。
【0050】
図8は、内ロッド29がさらに上昇して第1のストリッパ23がステータコア37の上部にまで移動し、第1回目挿入分コイル39の挿入が完了しかつ、第2のストリッパ19がステータコア37内に入り込んで第2回目挿入分コイル41が挿入される状態である。
【0051】
上記第1,第2の各ストリッパ19,23の上昇に伴ってウェッジプッシャ47も上昇しており、したがってウェッジ45はこのウェッジプッシャ47に押されて第2のストリッパ19の後部22の後を追従する。
【0052】
図9は、図8の状態から内ロッド29をさらに上昇させて第2のストリッパ19の前部20を、ステータコア37の上部にまで上昇させ、第2回目挿入分コイル41の挿入が完了した状態である。
【0053】
図10は、図9の状態から、ステータコアガイド35、第1のストリッパ23および第2のストリッパ19の前部20を本装置から外したものである。この状態から、内ロッド29を介して第2のストリッパ19の後部22を後退させた後、ステータコア37を本装置から外すことで、コイル挿入作業が完了する。
【0054】
図11は、このようなコイル挿入作業時における前記図13と同様な断面図である。上記図11においても前記図13と同様に、スロット37a内に挿入されているコイルは省略してある。ここでは、第2のストリッパ19の前部20による挿入作業を示しており、固定ブレード31における外板部313の突起313aは、内歯37bの突起部37cと、第2のストリッパ19における前部20の押圧突起20cとの間に位置している。
【0055】
この状態で、第2のストリッパ19の移動により、前部20は図11中で紙面に直交する方向に移動して固定ブレード31に対して摺動し、これにより固定ブレード31は、摺動抵抗を受けるとともに、保持しているコイルによってもブレード31,33の配列方向に力を受ける。ところが、固定ブレード31は、芯部311と外板部313とに分割されているので、外板部313の突起313a付近に応力が作用しても固定ブレード31の破損が防止される。
【0056】
第2のストリッパ19とともに移動する可動ブレード33は、第2のストリッパ19からは摺動抵抗を受けず、保持しているコイルによってブレード31,33の配列方向に力を受けるが、この可動ブレード33についても、固定部ブレード31と同様に芯部と外板部とで構成されているので、破損が防止される。
【0057】
上記各ブレード31,33の破損が防止されるため、ステータコア37の内歯37bの幅方向への突出部37cの厚さtの寸法が大きい場合であっても、芯部311とは別体の突起313aをこの厚さtに対応して大きく突出させることができる。これにより、上記厚さtの大小に拘わらず、コイル挿入時でのコイルの内歯37bの先端付近への接触を回避でき、コイルの損傷を回避することが可能となる。
【0058】
また、芯部311は、角部311eが凸状の曲面に形成されているので、コイル挿入作業時に、外板部313が角部311eによって応力の集中を受けにくくなり、このため角部311eに対応する付近の外板部313の破損を回避することができる。
【0059】
固定ブレード31は、外板部313が、第2のストリッパ19の前部20によって摺動抵抗を受け、芯部311に対して前部20の移動方向前方へ移動しようとする力が作用する。しかしながら、外板部313と芯部311とは接着剤により固定されている上、外板部313のコイル挿入方向後端には、保持部313cが形成されているので、外板部313の芯部311からの外れは確実に防止される。
【0060】
なお、第1のストリッパ23によるコイル挿入作業時においても、上記した第1のストリッパ19によるコイル挿入作業時と同様に、固定ブレード31および可動ブレード33の破損を防止することができる。また、上記実施の形態では、第1,第2のストリッパ23,19をそれぞれ備えたコイル挿入装置について説明したが、1つのストリッパを備えたコイル挿入装置についてもこの発明を適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態を示すコイル挿入装置の断面図である。
【図2】図1のコイル挿入装置に使用される固定ブレードの正面図である。
【図3】図2の右側面図である。
【図4】図2の拡大されたC−C断面図である。
【図5】図1のコイル挿入装置において、第2回目挿入分コイルをセットした状態を示す動作説明図である。
【図6】図5の状態から第1回目挿入分コイルをセットした状態を示す動作説明図である。
【図7】図6の状態から第1回目挿入分コイルが挿入される過程を示す動作説明図である。
【図8】第1回目挿入分コイルの挿入完了後、挿入第2回目挿入分コイルが挿入される過程を示す動作説明図である。
【図9】第2回目挿入分コイルの挿入完了後の動作説明図である。
【図10】図9の状態から、ステータコアガイド、第1のストリッパおよび第2のストリッパの前部を外した状態を示す動作説明図である。
【図11】図1のコイル挿入装置における図13と同様な断面図である。
【図12】一般的なコイル挿入作業を示す動作説明図で、(a)はコイルをブレードに保持させた状態を示し、(b)はステータコアをコイル挿入装置にセットした状態を示し、(c)はストリッパによりコイルを挿入している状態を示している。
【図13】図12の拡大されたA−A断面図である。
【符号の説明】
19 第2のストリッパ
20c 押圧突起
23 第1のストリッパ
31 固定ブレード
33 可動ブレード
37 ステータコア
37a スロット
37b 内歯
39 第1回目挿入分コイル
41 第2回目挿入分コイル
311 芯部
311e 角部
313 外板部
313a 突起
313c 保持部

Claims (6)

  1. 円筒状のステータコアの内歯に対応して円周方向に沿って複数配置されるブレードと、前記ステータコア内に侵入可能で前記ブレードに保持させたコイルを、外周部に設けた押圧突起で押圧して前記ステータコアの内歯相互間に形成されるスロットに挿入させるストリッパとを有するコイル挿入装置において、前記ブレードを、前記内歯とほぼ同幅の寸法を備えて内歯に対向する芯部と、この芯部の外周部に取り付けられ、内歯先端の幅方向両側部と前記ストリッパの押圧突起との間に位置する突起を備えた外板部とから構成し、このブレードを、前記ストリッパが前記ステータコアに対して移動するコイル挿入時に前記ステータコアに対して移動せず装置本体側に固定された状態の固定ブレードとし、この固定ブレードの前記外板部に、前記コイル挿入時に前記芯部のコイル挿入方向後端面に対して押し付けられる保持部を一体化して設けたことを特徴とするコイル挿入装置。
  2. 芯部の内歯に対向する側の幅方向両端の角部を、凸状の曲面に形成したことを特徴とする請求項1記載のコイル挿入装置。
  3. 芯部と外板部とは接着剤により固定されていることを特徴とする請求項1または2記載のコイル挿入装置。
  4. 保持部は、外板部に対して曲げ加工によって一体化されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のコイル挿入装置。
  5. ブレードは、芯部が外板部に対しコイル挿入方向前方側へ突出していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のコイル挿入装置。
  6. 芯部のコイル挿入方向先端部は、先細形状となっていることを特徴とする請求項記載のコイル挿入装置。
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