JP3590727B2 - コイル挿入装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、モータなどにおけるステータコアのスロットにコイルを挿入するためのコイル挿入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来ステータコアの内周部に形成されたスロットにコイルを挿入する作業は、図12(a)〜(c)に示すような方法で行われている(例えば特開平5−236712号公報参照)。すなわち、モータにおける円筒状に形成されたステータコア1の内周には、図中で上下方向に延長形成される内歯3が円周方向等間隔に設けられ、この内歯3の相互間にはコイル5が挿入されるスロット7が形成されている。
【0003】
コイル挿入装置は、内歯3に対応する位置にてコイル5を保持する複数のブレード9が環状に配置されるとともに、ステータコア1内に下方から挿入されてコイル5を押圧するストリッパ11が上下動可能に設けられている。ストリッパ11は、外周部にブレード9相互間を移動しつつスロット7内に入り込んでコイル5を押圧する押圧突起11aが円周方向等間隔に複数設けられている。
【0004】
上記の構成において、まず図12(a)に示すように、コイル5を所定のブレード9相互間に挿入してブレード9に保持させた後、同図(b)に示すように、ステータコア1を、ブレード9が内歯3に対向する位置となるようコイル挿入装置にセットする。この状態で、ストリッパ11を、ステータコア1内に向けて移動させると、コイル5は、押圧突起11aに押圧されてブレード9相互間にガイドされつつ上方に移動してスロット7内に入り込む。
【0005】
ストリッパ11をさらに上昇させて同図(c)に示すようにステータコア1内に挿入し終わると、コイル5は、ステータコア1の反対側(図中で上部側)に突出してスロット7内に挿入されることになる。コイル挿入後は、ストリッパ11を後退させた後、ステータコア1をコイル挿入装置から取り外し、これによりコイル挿入作業が完了する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来のコイル挿入方法およびコイル挿入装置にあっては、同一のスロットに挿入すべきコイルは、すべてのものを1つのストリッパによって挿入するものとなっている。このため、スロット内に挿入するコイルの密度を増大させて、いわゆる占積率を高めてモータとしての高性能化を図る際には、多量のコイルを1度に挿入することになることから挿入抵抗が大きくなり、コイル5に傷や伸びが発生することとなり、占積率を充分確保できないのが現状となっている。
【0007】
そこで、この発明は、ステータコアのスロットにコイルを挿入する際に、コイルに損傷を与えることなく充分な占積率を得ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、円筒状のステータコアの内歯に対応して円周方向に沿って複数配置されるブレードと、前記ステータコア内に侵入可能で前記ブレードに保持させたコイルを押圧して前記ステータコアの内歯相互間に形成されるスロットに挿入させるストリッパとを有するコイル挿入装置において、前記ブレードのコイル挿入方向前方側に保持させた第1回目挿入分コイルを押圧して前記スロットの底部側に収容させるよう挿入する第1のストリッパと、この第1のストリッパに対しコイル挿入方向後方側にて前記ブレードに保持させた第2回目挿入分コイルを押圧して前記底部側に前記第1回目挿入分コイルを挿入してある前記同一のスロットの開口部側に挿入させる第2のストリッパとを設けた構成としてある。
【0011】
上記構成によれば、第1のストリッパにより、同一のスロットに挿入すべき全コイルの一部である第1回目挿入分コイルが底部側に挿入され、第2のストリッパにより残りの第2回目挿入分コイルが、第1回目挿入分コイルの上に積層されるようにしてスロットの開口部側に挿入される。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1の発明の構成において、第1のストリッパは、スロット内に挿入された第1回目挿入分コイルを底部側に押し付けて圧縮し、かつ開口部側に第2回目挿入分コイルを挿入可能な空間を形成させるコイル挿入空間成形部を備えている。
【0013】
上記構成によれば、第1のストリッパにより第1回目挿入分コイルをスロット内に挿入する際に、コイル挿入空間成形部が第1回目挿入分コイルを押圧してスロットの底部側に押し付け圧縮し、第2のストリッパにより挿入する第2回目挿入分コイルの挿入空間を確保する。
【0014】
請求項3の発明は、請求項2の発明の構成において、第2のストリッパは、第2回目挿入分コイルをスロットの底部側に押し付けて圧縮し、かつ挿入後のコイルをスロットの開口部側から覆って保持するためのウェッジを挿入するための空間を形成させるウェッジ挿入空間成形部を備えている。
【0015】
上記構成によれば、第2のストリッパにより第2回目挿入分コイルをスロット内に挿入する際に、ウェッジ挿入空間成形部がコイルを押圧してスロットの底部側に押し付け圧縮し、これによりウェッジが挿入される空間が確保される。
【0016】
請求項4の発明は、請求項3の発明の構成において、ウェッジ挿入空間成形部は、コイル挿入方向前方側から後方側に向けて、挿入方向に直交する断面の面積が徐々に拡大している。
【0017】
上記構成によれば、第2のストリッパによるコイルの押圧動作時に、ウェッジ挿入空間成形部は、挿入するコイルを、スロットの底部側に向けて挿入方向前方側の断面積の小さい部分から同後方側の断面積が大きい部分にかけて徐々に押し付け代を拡大してゆく。
【0018】
請求項5の発明は、請求項4の発明の構成において、ウェッジ挿入空間成形部のコイル挿入方向後端部付近の断面の形状は、ウェッジの断面形状とほぼ同形状としてある。
【0019】
上記構成によれば、第2のストリッパにより第2回目挿入分コイルの挿入作業が完了した時点で、この挿入されるコイルを押圧するウェッジ挿入空間成形部により、ウェッジの断面形状とほぼ同形状の空間が形成される。
【0021】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、第1のストリッパにより第1回目挿入分コイルがスロットの底部側に挿入され、第2のストリッパにより第2回目挿入分コイルが第1回目挿入分コイルの上に積層するようにしてスロットの開口部側に挿入されるので、1度に同一のスロットに全コイルを挿入する場合に比べてスロットへのコイルの挿入抵抗が軽減し、コイルは損傷することなくスロット内の密度が向上して、占積率の向上を図ることができる。
【0022】
請求項2の発明によれば、第1のストリッパにより第1回目挿入分コイルをスロット内に挿入する際に、コイル挿入空間成形部がこのコイルを押圧してスロットの底部側に押し付け圧縮するので、第2のストリッパにより挿入する残りの第2回目挿入分コイルの挿入空間が確保され、この第2回目挿入分コイルの挿入作業が容易となる。
【0023】
請求項3の発明によれば、第2のストリッパにより第2回目挿入分コイルをスロット内に挿入する際に、ウェッジ挿入空間成形部がコイルを押圧してスロットの底部側に押し付け圧縮するので、ウェッジが挿入される空間が確保され、ウェッジの挿入作業が容易となる。
【0024】
請求項4の発明によれば、ウェッジ挿入空間成形部は、コイル挿入方向前方側から後方側に向けて、挿入方向に直交する断面の面積が徐々に拡大しているので、コイルに対する押圧作業が低抵抗で行え作業性の向上を図ることができる。
【0025】
請求項5の発明によれば、ウェッジ挿入空間成形部のコイル挿入方向後端部付近の形状は、ウェッジの断面形状とほぼ同形状としてあるので、ウェッジ挿入空間成形部によって成形されたウェッジ挿入空間は、ウェッジの断面形状とほぼ同形状となり、ウェッジの挿入作業が極めて容易なものとなる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0027】
図1は、この発明の実施の一形態を示すコイル挿入装置の断面図で、ハウジング13内のベース板15上にブレードホルダ17が上下動可能に収容されるとともに、その上部に第2のストリッパ19が上下動可能に収容されている。第2のストリッパ19は、貫通孔20aを備えた前部20と、この貫通孔20aに挿入される支持ロッド21を備えた後部22とから構成されている。支持ロッド21は、基部21aと、この基部21aより細径の先端部21bとを有し、先端部21bに、挿入孔23aを備えた第1のストリッパ23が挿入されている。
【0028】
第1のストリッパ23は、支持ロッド21の基部21aと先端部21bとの間の段部21cに当接する位置まで挿入されて位置決めされており、この位置決めされた第1のストリッパ23の下面に、第2のストリッパ19の前部20における筒部20bの上端がほぼ当接した状態となっている。
【0029】
ブレードホルダ17の下部には、ベース板15の下部に配置された円筒状のガイド25内を上下方向に摺動可能に収容される中空の外ロッド27の上端が着脱可能に装着されており、このブレードホルダ17は、図示しない駆動機構の作動により外ロッド27とともに上下動する。第2のストリッパ19の後部22の下部には、外ロッド27内を上下動可能に収容され、かつブレードホルダ17の貫通孔17aに貫通して挿入される内ロッド29の上端が着脱可能に装着されており、この第2のストリッパ19は、図示しない駆動機構の作動により内ロッド29とともに上下動する。
【0030】
ブレードホルダ17の外周には、円周方向に沿って複数の固定ブレード31の下部が固定され、第2のストリッパ19の後部22の外周には、円周方向に沿って複数の可動ブレード33の下部が固定されている。固定ブレード31および可動ブレード33は、円周方向に沿って互いに適宜間隔で配置され、これら両ブレード31,33は円筒状に配置されることになる。
【0031】
円筒状に配置された両ブレード31,33の先端部には、ステータコアガイド35が、支持ロッド21の先端に位置決めされた状態で配置されている。ステータコアガイド35は、図示しないクランプ機構によって保持される円筒状のステータコア37内に挿入されてステータコア37を位置決めガイドするものである。上記ステータコア37は、前記図12に示したものと同様に、内周面に内歯を備えるとともに、この内歯相互間には後述するコイルが挿入されるスロット37aが形成されている。そして、上記各ブレード31,33は、ステータコア37の内歯に対向した位置に配置される。
【0032】
第1のストリッパ23の図中で上部側の固定ブレード31もしくは可動ブレード33には、同一のスロット37aに挿入すべき全コイルのうちの一部、すなわち第1回目挿入分コイル39が保持されている。また、第2のストリッパ19の図中で上部側の固定ブレード31もしくは可動ブレード33には、上記全コイルのうちの残りの一部、すなわち第2回目挿入分コイル41が保持されている。
【0033】
また、上記円筒状に配置された両ブレード31,33の外周部には、ウェッジガイド43がハウジング13の内周部に固定した状態で配置されている。ウェッジガイド43は、その上端が、本装置にセットされたステータコア37の下部に位置し、その内側にウェッジガイド溝が形成されている。このウェッジガイド溝に沿って、挿入後のコイルをスロット37aの開口部側から覆って保持するためのウェッジ45が、ウェッジプッシャ47に押されてガイドされる。ウェッジプッシャ47は、内ロッド29の上昇とともに上昇するもので、ウェッジ45は、第2のストリッパ19の後部22の外周側に位置し、前部20の後を追従するように第2のストリッパ19とともに上昇する。
【0034】
図2は、ステータコア37の円周方向の一部を、ステータコア37の軸線に直交する平面で切った断面図で、同図(a)が第1のストリッパ23により第1回目挿入分コイル39がスロット37aに挿入された状態を示し、同図(b)が第2のストリッパ19により第2回目挿入分コイル41が、上記第1回目挿入分コイル39が挿入された同一のスロット37aに挿入された状態を示している。
【0035】
上記図2(a)に示すように、第1のストリッパ23は、スロット37aの深さ方向のほぼ中央付近にまで入り込むよう突出するコイル挿入空間成形部49を備えている。コイル挿入空間成形部49は、ストリッパ本体の外周部から半径方向外側に突出する突起部49aの先端に、スロット37aの両側壁にほぼ密着する膨大部49bを備えている。膨大部49b先端の押圧面49cにより、スロット37a内に挿入される第1回目挿入分コイル39を、スロット37の底部側に押し付けて圧縮し、かつ同開口部側に第2回目挿入分コイル41を挿入可能な空間51を形成させる。
【0036】
一方、第2のストリッパ19の前部20は、コイルを押圧する部位が、コイル挿入方向前方側から後方側に向けて、挿入方向に直交する断面の面積が徐々に拡大する形状となっている。すなわち、図3は、前部20の挿入方向前端側の断面形状を示し、スロット37aの開口部に望む突起53aを備えている。図4は、同挿入方向ほぼ中央部の形状を示し、上記突起53aの先端からスロット37aの両側壁に向けて突出する側方突起53bを備えている。そして、前記図2(b)は、同挿入方向後端側の形状を示すもので、上記側方突起53bの先端から、スロット37aの底部側に向けて突出するガイド突起53cを備えている。このような第2のストリッパ19における前部20のコイルを押圧する部位の形状を、図5に斜視図として示す。
【0037】
上記第2のストリッパ19における前部20の前端部、中央部および後端部の各部相互間の形状は、上述したように、前端部から後端部に向けて徐々に断面積が拡大するよう形成されており、第2のストリッパ19によるコイル挿入作業の進行により、第2回目挿入分コイル41は、徐々に底部側に押し付けられて圧縮され、最終的には図2(b)に示すような状態となる。なお、後部22の形状は、図3に示す前部20の前端部の形状とほぼ同様である。
【0038】
ここで、上記図2(b)における第2のストリッパ19における前部20の断面形状は、スロット37aに挿入されたコイルをスロット37aの開口部側を覆うようにして保持するウェッジ45の断面形状とほぼ同形状であり、このためコイル挿入後、第2のストリッパ19をステータコア37から挿入方向前方に外した状態では、コイルのスロット開口部側表面に、ウェッジ45とほぼ同形状のウェッジ挿入空間が形成されることになる。したがって、図3,図4および図2(b)における各突起53a,53bおよび53cの形状は、ウェッジ挿入空間成形部を構成することになる。
【0039】
次に、上記した構成のコイル挿入装置の動作を説明する。まず、図6に示すように、ステータコアガイド35および第1のストリッパ23を本装置から外した状態で、第2回目挿入分コイル41を各ブレード31,33に保持させる。第2回目挿入分コイル41を保持させた後、第1のストリッパ23を図1に示すように第2のストリッパ19の支持ロッド21に支持させ、この状態で第1回目挿入分コイル39を各ブレード31,33に保持させる。最後にステータコア37およびステータコアガイド35を本装置にセットして、コイル挿入作業の準備が終了する。
【0040】
以後は、図7〜図11に示す順序でコイルの挿入作業がなされる。
【0041】
図7は、前記図1の状態から、外ロッド27を内ロッド29とともに上昇させて、各ブレード31,33の上端がステータコア37の上面付近となる位置まで、ブレードホルダ17,第2のストリッパ19および第1のストリッパ23を一体とした状態で上昇させたものである。このとき第1回目挿入分コイル39がステータコア37の下部に位置して、第1回目挿入分コイル39のステータコア37への挿入が開始される。
【0042】
図8は、内ロッド29の上昇により第2のストリッパ19および第1のストリッパ23が一体となって上昇し、第1のストリッパ23がステータコア37内に入り込んで第1回目挿入分コイル39が、ステータコア37に挿入される状態である。
【0043】
図9は、内ロッド29がさらに上昇して第1のストリッパ23がステータコア37の上部にまで移動し、第1回目挿入分コイル39の挿入が完了しかつ、第2のストリッパ19がステータコア37内に入り込んで第2回目挿入分コイル41が挿入される状態である。
【0044】
上記図7から図9においては、第1のストリッパ23の上昇により、コイル挿入空間成形部49が、第1回目挿入分コイル39をスロット37a内に押し込んで挿入しつつ、最終的には図2(a)に示すように、押圧面49cでスロット37aの底部側に押し付け圧縮し、第2回目挿入分コイル41が挿入される空間51が形成される。
【0045】
また、第1,第2の各ストリッパ19,23の上昇に伴ってウェッジプッシャ47も上昇しており、したがってウェッジ45はこのウェッジプッシャ47に押されて第2のストリッパ19の後部22の後を追従する。
【0046】
図10は、図9の状態から内ロッド29をさらに上昇させて第2のストリッパ19の前部20を、ステータコア37の上部にまで上昇させ、第2回目挿入分コイル41の挿入が完了した状態である。
【0047】
上記図8から図10においては、第2のストリッパ19の上昇により、第2回目挿入分コイル41を、第1回目挿入分コイル39の挿入によって形成された空間51に押し込みつつ、図3の突起53a,図4の側方突起53bおよび図2(b)のガイド突起53cが、この第2回目挿入分コイル41をスロット37aの底部側に押し付けて徐々に圧縮し、最終的にウェッジ挿入空間を形成する。そして、このウェッジ挿入空間には、第2のストリッパ19の後部22に追従して上昇するウェッジ45が挿入される。
【0048】
図11は、図10の状態から、ステータコアガイド35、第1のストリッパ23および第2のストリッパ19の前部20を本装置から外したものである。この状態から、内ロッド29を介して第2のストリッパ19の後部22を後退させた後、ステータコア37を本装置から外すことで、コイル挿入作業が完了する。
【0049】
上記したようなコイル挿入方法およびコイル挿入装置によれば、同一のスロット37aに挿入する全コイルを、第1回目挿入分コイル39と第2回目挿入分コイル41との2つに分割して挿入するようにしたので、全コイルを1度に挿入する場合に比べて挿入抵抗が軽減され、スロット37a内に挿入するコイルの密度が増大して占積率が高まり、モータとしての高性能化が図れる。しかも、第1回目挿入分コイル39の挿入時には、第1のストリッパ23のコイル挿入空間成形部49により、第1回目挿入分コイル39を圧縮して第2回目挿入分コイル41が挿入される空間51が形成されるので、第2回目挿入部コイル41の挿入作業が容易となり、コイルに損傷を与えることなく、占積率をより向上させることができる。
【0050】
また、第2のストリッパ19によるコイル挿入時には、ウェッジ挿入空間成形部により、ウェッジ45とほぼ同形状のウェッジ挿入空間を形成するので、占積率を高めた状態でも、ウェッジ45は潰れや折れなどの損傷を受けることなく挿入が容易なものとなる。上記ウェッジ挿入空間成形部は、コイル挿入方向前方側から後方側に向けて徐々に断面積が拡大しているので、コイルに対する押圧作業も低抵抗でスムーズになされて作業性が向上し、コイルの損傷も回避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態を示すコイル挿入装置の断面図である。
【図2】図1のコイル挿入装置におけるステータコアの円周方向の一部を、ステータコアの軸線に直交する平面で切った断面図で、(a)は第1回目挿入分コイルがスロットに挿入された状態を示し、(b)は第2回目挿入分コイルがスロットに挿入された状態を示している。
【図3】図1のコイル挿入装置における第2のストリッパのコイル挿入方向前端側の断面形状を示す、図2と同様な断面図である。
【図4】図1のコイル挿入装置における第2のストリッパのコイル挿入方向ほぼ中央部の断面形状を示す、図2と同様な断面図である。
【図5】図1のコイル挿入装置における第2のストリッパのコイルを押圧する部位の形状を示す斜視図である。
【図6】図1のコイル挿入装置において、第2回目挿入分コイルをセットした状態を示す動作説明図である。
【図7】図6の状態から第1回目挿入分コイルをセットした状態を示す動作説明図である。
【図8】図7の状態から第1回目挿入分コイルが挿入される過程を示す動作説明図である。
【図9】第1回目挿入分コイルの挿入完了後、挿入第2回目挿入分コイルが挿入される過程を示す動作説明図である。
【図10】第2回目挿入分コイルの挿入完了後の動作説明図である。
【図11】図10の状態から、ステータコアガイド、第1のストリッパおよび第2のストリッパを外した状態を示す動作説明図である。
【図12】一般的なコイル挿入作業を示す動作説明図で、(a)はコイルをブレードに保持させた状態を示し、(b)はステータコアをコイル挿入装置にセットした状態を示し、(c)はストリッパによりコイルを挿入している状態を示している。
【符号の説明】
19 第2のストリッパ
23 第1のストリッパ
31 固定ブレード
33 可動ブレード
37 ステータコア
37a スロット
39 第1回目挿入分コイル
41 第2回目挿入分コイル
45 ウェッジ
49 コイル挿入空間成形部
51 空間
53a 突起(ウェッジ挿入空間成形部)
53b 側方突起(ウェッジ挿入空間成形部)
53c ガイド突起(ウェッジ挿入空間成形部)
Claims (5)
- 円筒状のステータコアの内歯に対応して円周方向に沿って複数配置されるブレードと、前記ステータコア内に侵入可能で前記ブレードに保持させたコイルを押圧して前記ステータコアの内歯相互間に形成されるスロットに挿入させるストリッパとを有するコイル挿入装置において、前記ブレードのコイル挿入方向前方側に保持させた第1回目挿入分コイルを押圧して前記スロットの底部側に収容させるよう挿入する第1のストリッパと、この第1のストリッパに対しコイル挿入方向後方側にて前記ブレードに保持させた第2回目挿入分コイルを押圧して前記底部側に前記第1回目挿入分コイルを挿入してある前記同一のスロットの開口部側に挿入させる第2のストリッパとを設けたことを特徴とするコイル挿入装置。
- 第1のストリッパは、スロット内に挿入された第1回目挿入分コイルを底部側に押し付けて圧縮し、かつ開口部側に第2回目挿入分コイルを挿入可能な空間を形成させるコイル挿入空間成形部を備えていることを特徴とする請求項1記載のコイル挿入装置。
- 第2のストリッパは、第2回目挿入分コイルをスロットの底部側に押し付けて圧縮し、かつ挿入後のコイルをスロットの開口部側から覆って保持するためのウェッジを挿入するための空間を形成させるウェッジ挿入空間成形部を備えていることを特徴とする請求項2記載のコイル挿入装置。
- ウェッジ挿入空間成形部は、コイル挿入方向前方側から後方側に向けて、挿入方向に直交する断面の面積が徐々に拡大していることを特徴とする請求項3記載のコイル挿入装置。
- ウェッジ挿入空間成形部のコイル挿入方向後端部付近の断面の形状は、ウェッジの断面形状とほぼ同形状としてあることを特徴とする請求項4記載のコイル挿入装置。
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