JP3921311B2 - 機関弁の電磁駆動装置 - Google Patents

機関弁の電磁駆動装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車用内燃機関の吸気弁や排気弁である機関弁を主として電磁力で開閉駆動する電磁駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来の電磁駆動装置としては、例えば特開平8−21220号公報等に記載されているものが知られている。
【0003】
図23に基づいて概略を説明すれば、機関のシリンダヘッド1に摺動自在に設けられた吸気弁2と、吸気弁2を開閉駆動する電磁駆動機構3とを備えている。
【0004】
前記吸気弁2は、吸気ポート4の開口端を開閉する傘部2aと、該傘部2aの上端部に一体に設けられたバルブステム2bとを有している。
【0005】
前記電磁駆動機構3は、シリンダヘッド1上に固定されたケーシング5内に挿通されたバルブステム2bの上端部に円板状のアーマチュア6が固定されていると共に、ケーシング5の内部上下位置に前記アーマチュア6を吸引して吸気弁2を開閉作動させる閉弁用電磁石7及び開弁用電磁石8が配置されている。
【0006】
また、ケーシング5の上壁とアーマチュア6の上面との間には、吸気弁2を開方向へ付勢する開弁側スプリング9が弾持され、一方、シリンダヘッド1上面のシート溝底面とアーマチュア6の下面との間には、吸気弁2を閉方向へ付勢する閉弁側スプリング10が弾持されている。さらに、前記各電磁石7,8は、夫々のコイルに増幅器11を介して電子制御ユニット12からの制御電流が出力されるようになっている。
【0007】
この電子制御ユニット12は、機関回転数センサ13や閉弁用電磁石7の温度検出センサ14からの検出信号に基づいて両電磁石7,8の通電量を制御するようになっている。なお、図中15は電源である。
【0008】
そして、前記2つのスプリング9,10のばね力と2つの電磁石7,8による吸引力とによって、各スプリング9,10に蓄力して位置エネルギーとして保持し、電磁力の開放,吸引を交互に繰り返すことによって吸気弁2を開閉駆動させるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の電磁駆動装置にあっては、吸気弁2の開閉時に各電磁石7,8の電磁吸引力が、該吸引力に対抗する各スプリング9,10のばね力よりも増大してしまうため、閉弁時には傘部2aがバルブシート4aに激しく衝突し、また開弁時にはアーマチュア6が開弁用電磁石8に衝突してしまうおそれがある。
【0010】
すなわち、図24A,Bに基づいて各電磁石7,8の吸引力増加原理を説明すれば、図24Bは、吸気弁2開閉時の電磁吸引力特性とスプリング9,10のばね力特性を示しており、まず、閉弁時に閉弁用電磁石7の吸引力にアーマチュア6が上方に吸引される。よって、吸気弁2が上方へ摺動すると、閉弁側スプリング10が伸長される一方、開弁側スプリング9が圧縮されてばね力が増大し、ばね力が蓄えられる。
【0011】
次に、開弁時には、閉弁用電磁石7にOFF信号(非通電信号)が出力される一方、開弁用電磁石8にON信号(通電信号)が出力され、アーマチュア6が下方へ吸引され、吸気弁2が下方へ摺動すると、開弁側スプリング9が伸長される一方、閉弁側スプリング10が圧縮されてばね力が増大しばね力が蓄えられる。
【0012】
したがって、閉弁時及び開弁時には開弁側,閉弁側の各コイルスプリング9,10の増大したばね力で吸気弁2の摺動速度が減速させられるが、かかる開,閉切換時には圧縮及び伸長したばね反力に加えて吸引側の電磁石7,8の吸引力が急激に増加する。つまり、各電磁石7,8の電磁吸引力は、アーマチュア6と電磁石7,8の各固定コア7a,8aとの間の距離のほぼ2乗に反比例して増大する。したがって、かかる増大した吸引力が各スプリング9,10の圧縮,伸長側の合成ばね力に打ち勝ってアーマチュア6を十分に減速させることなく、上方あるいは下方向へ急激に移動させる。
【0013】
したがって、吸気弁2は、図24Aに示すように、最大開時と閉時に急激なリフト,ダウン変化し、この結果、閉時には傘部2aがバルブシート4aに衝突し、開時にはアーマチュア6が開弁用電磁石8に衝突して、夫々大きな打音を発生させると共に、アーマチュア6やバルブシート4a等の摩耗や破損を惹起するおそれがある。
【0014】
また、従来の電磁駆動装置では、吸気弁2の傘部2aをバルブシート4aに対して適切な面圧で付勢するため、閉弁用電磁石7の吸引力と開弁側スプリング9のばね力とを適度にバランスさせる必要があるが、各スプリング9,10の経時変化によるへたりやバルブステム2bの熱膨張、及びバルブシート4aの摩耗等に起因してアーマチュア6と電磁石7の固定コア7aのギャップ変化が生じて電磁力が大きく変化してしまう。この結果、十分な閉弁保持力が得られず、傘部2aとバルブシート4aとの間にクリアランスが発生してシール性が失われたり、またはシート部に異物が堆積しやすくなって、バルブの放熱性が悪化してバルブの溶損などを招くおそれがある。
【0015】
さらに、従来例にあっては、装置をシリンダヘッド1上に組み付けるには、まず吸気弁2をシリンダヘッド1下方から挿入して、バルブステム2b上端部に、開弁用電磁石8を取り付けた後、該バルブステム2bにアーマチュア6を固定しなければならない。つまり、シリンダヘッド1上で電磁駆動機構3を組み付けなければならないため、その組み付け作業が煩雑となる。特に、かかる組み付け中に前記のように適正な閉弁保持力を得るためにアーマチュア6の上限,下限位置の正確な調整が要求されるため、さらに組み付け作業能率が低下するおそれがある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記従来装置の課題に鑑みて案出されたもので、請求項1に記載の発明は、機関弁に連係するアーマチュアと、該アーマチュアを吸引して前記機関弁を開作動及び閉作動させる開弁用,閉弁用の電磁石と、該各電磁石の消磁時には、前記機関弁を閉方向及び開方向へ付勢して中立位置に保持する開弁用,閉弁用のばね部材と、前記アーマチュアの往復動に伴い機関弁の開閉作動の終端域における開閉速度を制動する制動機構と、を備えた機関弁の電磁駆動装置であって前記制御機構は、前記アーマチュアに連動し、かつ対向する上下内面に一対のフォロア面を有するフォロア部材と、該フォロア部材内にカム支軸を介して回転自在に配置されて、上下面にほぼ同一のカムプロフィールに形成された一対のカム面を有する単一の揺動カムと、該揺動カムを揺動方向の中立位置に付勢するスプリング部材と、を備え、前記上側のカム面は、前記アーマチュアが開弁用の電磁石により吸引されて下降するにつれて前記上側のフォロア面との当接点がベース部側に移動する一方、前記下側のカム面は、前記アーマチュアが閉弁用の電磁石に吸引されて上昇するにつれて前記下側のフォロア面との当接点がベース部側に移動することによって、前記機関弁の開閉作動の終端域における開閉速度を制動するように構成したことを特徴としている。
【0017】
したがって、本発明によれば、機関始動時にアーマチュアが開弁用電磁石によって吸引され、かつ開弁側ばね部材のばね力により下降してフォロア部材が揺動カムを下方へ押圧すると、第1カム面の第1ランプ部が第1フォロア面に転接しつつ第1カム面の第1リフト部で例えば吸気弁のバルブステムを押圧して下降、つまり開弁させる。
【0018】
一方、吸気弁の閉時には、開弁用電磁石が非通電され、閉弁用電磁石に通電されてアーマチュアが該閉弁用電磁石に吸引されると共に、閉弁側ばね部材によって吸気弁も閉弁方向へ上昇する。
【0019】
そして、かかる吸気弁の開閉作動時には、フォロア部材の上下動に伴って揺動カムの各カム面が対向する各フォロア面上を転接して、吸気弁の開閉作動の終端域では、一方のフォロア面に対する一方のカム面の当接位置がランプ部のベース部側からリフト部側へ転接すると、他方のフォロア面に対する他方のカム面の当接位置がランプ部のリフト部側からベース部側へ転移する。このため、開閉弁用ばね部材のばね力などがバルブステムを介して揺動カムに伝達されることによって生じる該揺動カムの回転中心まわりのモーメントは零に近づく。したがって揺動カムは、徐々に回転速度が小さくなって停止する。これに伴ってアーマチュアは、そのストロークエンドでその速度が可及的に小さくなると共に、機関弁は、同じくそのストロークエンドで大きな衝突音の発生を防止できる。
【0020】
請求項2記載の発明は、前提構成は請求項1の発明と同様であって、とりわけ、前記制動機構は、前記アーマチュアの下端部に結合されたほぼ円板状のフォロア部材と、該フォロア部材と前記機関弁との間に揺動自在に配置されて、上面に有する第1カム面が前記フォロア部材下面の第1フォロア面に転接する第1揺動カムと、前記アーマチュアとフォロア部材との間に揺動自在に配置されて、下面に有する第2カム面が前記フォロア部材上面の第2フォロア面に転接する第2揺動カムと、該第2揺動カムの第2カム面を第2フォロア面に常時弾接させる付勢機構と、を備え、
前記第1カム面は、前記アーマチュアが開弁用の電磁石により吸引されて下降するにつれて前記第1フォロア面との当接点がベース部側に移動する一方、前記第2カム面は、前記アーマチュアが閉弁用の電磁石に吸引されて上昇するにつれて前記第2フォロア面との当接点がベース部側に移動することによって、前記機関弁の開閉作動の終端域における開閉速度を制動するように構成したことを特徴としている。
【0021】
請求項3に記載の発明は、前記各カム面のベース部が各フォロア面に当接した位置で、前記アーマチュアの上下面と対向する前記各電磁石との間に微小隙間を形成するようにしたことを特徴している。
【0022】
請求項4に記載の発明は、前提構成は請求項1の発明と同様であって、とりわけ、前記制動機構は、前記アーマチュアの中央から機関弁方向に延出した第1カイドロッドと、該第1ガイドロッドの機関弁側の端部に設けられた第1フォロア部材と、該第1フォロア部材と機関弁との間に回転自在に配置され、上面に有する第1カム面が前記第1フォロア部材下面の第1フォロア面に転接する第1揺動カムと、前記アーマチュアの前記第1ガイドロッドと反対側から延出した第2ガイドロッドと、該第2ガイドロッドの上端部に結合された第2フォロア部材と、該第2フォロア部材の上方位置に回転自在に配置され、下面に有する第2カム面が前記第2フォロア部材上面の第2フォロア面に転接する第2揺動カムと、該第2揺動カムの前記第2カム面を第2フォロア面に常時弾接させる付勢機構と、を備え、
前記第1カム面は、前記アーマチュアが開弁用の電磁石により吸引されて下降するにつれて前記第1フォロア面との当接点がベース部側に移動する一方、前記第2カム面は、前記アーマチュアが閉弁用の電磁石に吸引されて上昇するにつれて前記第2フォロア面との当接点がベース部側に移動することによって、前記機関弁の開閉作動の終端域における開閉速度を制動するように構成したことを特徴としている。
【0023】
請求項5に記載の発明は、前記アーマチュアと機関弁との間に形成されたバルブクリアランスを零に調整するラッシアジャスタを設けたことを特徴としている。
【0024】
請求項6に記載の発明は、前記ラッシアジャスタを、前記制動機構や機関弁に並行に設けたことを特徴としている。
【0025】
請求項7に記載の発明は、前記機関弁が摺動自在に保持されたシリンダヘッドの上端部にほぼ円筒状のケーシングを固定すると共に、該ケーシングの内部に、前記制動機構を内部に保持した筒状の摺動体を摺動自在に保持し、かつ該摺動体の上端部に、内部に前記アーマチュアと電磁石とを保持した筒状ホルダを結合し、該筒状ホルダと摺動体とを介して前記制動機構とアーマチュア及び電磁石を一体的に連係配置する一方、前記ラッシアジャスタを前記ケーシングに設けるとともに、該ラッシアジャスタの作動によって筒状ホルダと摺動体とを一体的に摺動させるように構成したことを特徴としている。
【0030】
図1は請求項1の発明に対応した実施形態であって、機関弁の電磁駆動装置を吸気側に適用したもので、シリンダヘッド21内に形成された吸気ポート22の開口端を開閉する吸気弁23と、該吸気弁23を開閉作動させる電磁駆動機構24と、吸気弁23と電磁駆動機構24との間に介装された制動機構25とを備えている。
【0031】
前記吸気弁23は、燃焼室に臨む吸気ポート22開口端の環状バルブシート22aに離着座して該開口端を開閉する傘部23aと、該傘部23aの上面中央に一体に設けられてバルブガイド26を介してシリンダヘッド21内を摺動する弁軸であるバルブステム23bとを備えている。また、この吸気弁23は、バルブステム23bのステムエンド23dに固定されたコッタ23cの外周に設けられたリテーナ23eとシリンダヘッド21内に形成された保持孔27底面との間に弾装された閉弁用ばね部材である閉弁側スプリング28のばね力で閉方向に付勢されている。
【0032】
前記電磁駆動機構24は、シリンダヘッド21上に設けられたケーシング29と、該ケーシング29内に上下動自在に収納された円板状のアーマチュア30と、ケーシング29内のアーマチュア30を挟んだ上下位置に固定された上側の閉弁用電磁石31及び下側の開弁用電磁石32と、アーマチュア30などを介して吸気弁23を開方向に付勢するばね部材である開弁側スプリング33とを備えている。
【0033】
前記ケーシング29は、図1に示すように、シリンダヘッド21上に4本のビス34で固定された金属製の本体29aと、該本体29aの上端一側にビス35で固定された非磁性材のカバー29bとからなり、該カバー29側の内周面に非磁性材の筒状ホルダー36が配置されている。また、この筒状ホルダー36は、開口上端に閉弁用電磁石31を保持した段差径状の非磁性材の蓋部37が固定されていると共に、下端部に開弁用電磁石32を保持した底壁36aを一体に有している。尚、前記蓋部37の中央には、エア抜き孔37aが貫通形成されている。
【0034】
前記アーマチュア30は、上下面が両電磁石31,32に対向配置され、中央には下方へ延出したガイドロッド38の上端部38aがナット固定されていると共に、このガイドロッド38の下端部に制動機構25の後述するフォロア部材45が一体に設けられている。前記ガイドロッド38は、底壁36aの中央に有する筒壁36b内に嵌挿固定された筒状ガイド部39を介して上下摺動自在に支持されていると共に、その軸心Xが吸気弁23のバルブステム23bの軸心Yと同軸心上に配置されて、その下端部38bの下端縁がステムエンド23dに当接している。
【0035】
前記開閉弁用の電磁石31,32は、固定コア31a,32aが横断面略U字形に形成され、互いにアーマチュア30を介して所定の比較的小さな隙間をもって対向配置され、固定コア31a,32aの内部に電磁コイル31b,32bが巻装されている。この電磁コイル31b,32bには、後述する電子制御ユニット40からの通電−非通電信号が出力されて、アーマチュア30を上方あるいは下方へ吸引あるいは吸引を解除するようになっている。
【0036】
前記開弁側スプリング33は、アーマチュア30の上面中央と蓋部37の下面との間に弾装されて、そのばね力が各電磁石31,32の消磁時には、前記閉弁側スプリング28のばね力とバランスしてアーマチュア30を両電磁石31,32のほぼ平衝中立位置に保持するようになっており、その状態で吸気弁23は閉弁位置及び開弁位置のほぼ中間位置に保持される。
【0037】
前記電子制御ユニット40は、機関のクランク角センサ41,機関回転数センサ42,閉弁用電磁石31の温度を検出する温度検出センサ43及び機関負荷を検出するエアフローメータ44からの夫々の検出値に基づいて、閉弁用,開弁用電磁石31,32に通電−非通電を相対的に繰り返し出力している。
【0038】
ここで、前記クランク角センサ42からの回転角検出値は、吸気弁23の開閉タイミングをクランクシャフトの回転と同期制御するためのものであり、機関回転数検出センサ43からの検出値つまりクランクシャフトの回転数の検出値は、該回転数によって変化する各電磁石31,32の吸引許容時間に対処するために利用され、さらに、温度センサ43の検出値は、温度上昇による閉弁用電磁石31の電磁コイル31bの通電抵抗増大に対処するためのものである。また、エアフローメータ44による機関負荷検出値は、機関回転数検出値とともに吸気弁23の開閉タイミングを最適に制御するために利用するものである。
【0039】
そして、前記制動機構25は、図1及び図2に示すように前記ガイドロッド38の下端部38bに一体に設けれたフォロア部材45と、このフォロア部材45の内部に回動自在に保持された1つの揺動カム46と、該揺動カム46の回動を中立位置に保持するスプリング部材である捩りコイルばね47とから主として構成されている。
【0040】
前記フォロア部材45は、正面ほぼコ字形状に形成され、対向する上端壁の下面と下端壁の平坦な上面が夫々第1フォロア面45aと第2フォロア面45bとして構成されている。
【0041】
前記揺動カム46は、図2に示すように本体29aの内面に突出した対向ボス部48a,48b間に貫通固定されたカム支軸49に中央孔46aを介して回転自在に支持されている。また、この揺動カム46は、図3にも示すように正面ほぼ扇形状に形成されて、上半分の上面全体が前記第1フォロア面45aに転接する弁開き側の第1カム面50として構成され、下半分の下面全体が第2フォロア面45bに転接する弁閉じ側の第2カム面51として構成されている。そして、この第1,第2カム面50,51は、同一のプロフィールに形成され、それぞれベース部である第1,第2基円部50a,51a側の第1,第2ランプ部50b,51bが緩やかな円弧面に形成されていると共に、先端側の第1,第2リフト部50c,51cが第1,第2ランプ部50b,51bの曲率より大きな円弧面に形成され、さらに第1、第2リフト部50c,51cより先端側に第3,第4ランプ部50d.51dが形成されている。したがって、揺動カム46の回転角θに対するフォロア部材45のリフト曲線は図4に示すようなS字曲線特性となるように設定されており、前記第3,第4ランプ部50d.51dの存在によってアーマチュア30の上下動の切り換え時における各カム面50,51の摺動切換を滑らかに行うことができる。
【0042】
さらに、揺動カム46は、図5,図6に示すように各カム面50,51の基円部50a,51aが各フォロア面45a,45bに当接した位置で、前記アーマチュア30の上下面と対向する各電磁石31,32の上下面との間に微小隙間Go,Gcを形成するように基円部50a,51aの外径が設定されている。
【0043】
また、前記捩りコイルばね47は、図2に示すようにカム支軸49の外周に巻装されて、一端部47aが一方側ボス部48b内に挿通係止されている一方、他端部47bが揺動カム46の一端側上下方向の中央位置に挿通係止されている。したがって、揺動カム46は、該捩りコイルばね47のばね力によって常時回動方向の中立位置に付勢されている。
【0044】
以下、本実施形態の作用を説明すれば、まず機関停止時には、両電磁石31,32の各電磁コイル31b,32bに電子制御ユニット40から通電信号が出力せず、非通電状態となっている。このため、アーマチュア30は、図1に示すように、両スプリング28,33の相対的なばね力によって隙間S内のほぼ平衝中立位置に保持され、したがって、吸気弁23もバルブシート22aから若干離れた中立位置になっている。この時点での揺動カム46は、捩りコイルばね47のばね力で中央位置に保持されて、両カム面50,51の第1,第2リフト部50c,51cが各フォロア面45a,45bに極微小隙間をもって対向している。
【0045】
機関が始動されて、電子制御ユニット40から開弁用電磁石32の電磁コイル32bに通電信号が出力されると、図5に示すようにアーマチュア30が該電磁石32に吸引され、かつ開弁側スプリング33のばね力によって下降する。このため、フォロア部材45もガイドロッド38を介して下降して下端部38bでステムエンド23dを下方へ押圧する。これによって、吸気弁23は、閉弁側スプリング28のばね力に抗して下降ストローク、つまり開弁方向へストロークする。
【0046】
一方、吸気弁23の閉時には、開弁用電磁石32への通電が遮断され、閉弁用電磁石31の電磁コイル31bに通電されるため、アーマチュア30は、図6に示すように電磁石31の吸引力と閉弁側スプリング28とのばね力によって開弁側スプリング33のばね力に抗してフォロア部材45を上昇させる。これによって吸気弁23は、閉弁側スプリング28のばね力によって上昇して傘部23dがバルブシート22aに着座して閉弁する。
【0047】
そして、この吸気弁23の開閉時における揺動カム46は、前記フォロア部材45の上昇あるいは下降に伴って捩りコイルばね47のばね力に抗して各カム面50,51が各フォロア面45a,45bに転接しつつカム支軸49を中心に時計方向あるいは反時計方向へ回動するため、図7に示すように吸気弁23の開閉作動の終端域(破線丸域)で効果的な緩衝制動作用が得られる。
【0048】
すなわち、吸気弁23の閉弁時を例に取って説明すれば、開閉弁側スプリング33,28の揺動カム46に対する開閉方向の付勢力は、吸気弁23の開閉ストロークの終端域では、それぞれほぼ零に近くなる。
【0049】
つまり、例えば吸気弁23の閉作動時には、電磁吸引力と閉弁側スプリング28のばね力とによってバルブステム23bが上昇するに連れて揺動カム46との当接点Pは、図6に示すように第2ランプ部51bから基円部51b側に転移する。このため、閉弁側スプリング28のばね力が揺動カム46に伝達されるモーメントは零に近づき、したがって、揺動カム46からガイドロッド38,アーマチュア30に伝達される閉弁側スプリング28のばね力は零に近づくことになる。特に、閉弁時におけるアーマチュア30には、開弁側スプリング33のばね力の他に捩りコイルばね47のばね反力が作用して、かかる合力が増大するため、アーマチュア30と吸気弁23は閉ストロークの終端域で効果的に制動される。
【0050】
そして、かかる特異な作用は開弁時にも生じる。したがって、基本的に揺動カム46の第1,第2ランプ部50b,51bから基円部50a,51aで機械的にアーマチュア30の急激な動きを抑制することが可能になり、この結果、吸気弁23は、開閉ストロークの終端域でなだらかな作動特性が得られる。要するに、揺動カム46が開閉側スプリング33,28と各電磁石31,32の吸引力によって揺動し、回転モーメントが作用することによって制動力が大きくなり、緩衝作用が得られるのである。
【0051】
しかも、前述のように両スプリング28,33及び捩りコイルばね47のアーマチュアに作用するばね合力は、図7Bに示すようにアーマチュア30の上限,下限付近からそれぞれ急激に増大する特性となり、この増大特性がそれぞれ吸気弁23の開時及び閉時の終端域の制動力として有効に作用する。
【0052】
したがって、吸気弁23は、図7A(特に丸破線)に示すように開閉作動時に安定した緩衝作用が得られる。この結果、傘部23aとバルブシート22a及びアーマチュア30と開弁電磁石32との激しい衝突が回避され、打音や摩耗あるいは破損等の発生が防止される。
【0053】
さらに、本実施形態では、図5,図6に示すようにアーマチュア30の最大上昇,下降時において、揺動カム46によってアーマチュア30の上下面と各電磁石31,32の対向面とに間に積極的な微小隙間Go,Gcを形成したため、アーマチュア30と各電磁石31,32との衝突を一層確実に回避することができる。
【0054】
また、本実施形態では、電磁駆動機構24と吸気弁23とは別体に設けられ、フォロア部材45が吸気弁23を押し下げていない時(閉弁時)すなわちガイドロッド下端部38bとステムエンド23dの当接点に極微小な隙間を有する状態では、吸気弁23は閉弁用スプリング28のばね力によって安定かつ確実に閉弁方向に付勢することができるため、常に傘部23aとバルブシート22aとの確実な密着性が得られる。
【0055】
さらに、吸気弁23や閉弁側スプリング28の配置構成は、従来から採用されているカムシャフト式の動弁構造と同じであるから、これらのシリンダヘッド21への組み付けが容易になると共に、電磁駆動機構24と制動機構25がケーシング29内に一体的に取り付けられ、これらを予めユニット化した上で、シリンダヘッド21上に組み付けることができるため、従来のようにシリンダヘッド上での細かな組み付け作業が不要となり、装置全体の機関への搭載性(組付作業性)が良好になる。
【0056】
図8は請求項2に対応した実施形態を示し、制動機構25の構造を変更し、フォロア部材55の構造を異ならせると共に、開弁用と閉弁用の第1,第2の2つの揺動カム56,57を用いたものである。
【0057】
すなわち、フォロア部材55は、円板状に形成され、その中央部がガイドロッド38の下端部38bに結合されている。また、前記ガイドロッド38は、その軸心Xがバルブステム23bの軸心Yから図示のように右方向へ所定量Zだけオフセット配置されている。
【0058】
一方、開弁用の第1揺動カム56は、図9及び図10にも示すようにヘ字形状を呈し、基端部56aが本体29aのボス部29cに固定支持された第1カム支軸58を支点として上下に揺動自在に設けられ、先端部56b下面に形成された曲率半径の小さな円弧凸部が吸気弁23のステムエンド23dに当接していると共に、上面が曲率半径の大きな円弧凸状の第1カム面59として構成されている。そして、この第1カム面59は、フォロア部材55の下面に有する第1フォロア面55aに当接し、基端部56a側のベース部59aと、該ベース部59aから先端側に緩らかな円弧状に形成された第1ランプ部59bと、先端部56b側の第1リフト部59cとから形成されている。
【0059】
また、第2揺動カム57は、図8,図9,図11に示すようにフォロア部材55の上方位置に設けられ、同じくほぼへ字形状を呈し、本体29aの内周ボス部29dに固定支持された第2カム支軸60に中央孔を介して揺動自在に設けられていると共に、一端部57aが先端から長手方向に沿って2又状に切割形成されて、その間の挿通溝57bがガイドロッド38に挾持状態に係入している一方、く字状に折曲された他端部57cの下端縁が付勢機構61に弾接している。また、一端部57aの下面が曲率半径の大きな円弧凸状の第2カム面62として構成され、この第2カム面62が中央側のベース部62aと緩らかな円弧状の第2ランプ部62bと、先端側の第2リフト部62cとから構成されている。
【0060】
さらに、前記付勢機構61は、本体29aの内周面側部に上下方向に沿って形成されたシリンダ63と、該シリンダ63内に上下方向へ摺動自在に設けられて上面64aに前記他端部57cが弾接したプランジャ64と、シリンダ63内に弾装されてプランジャ64を上方向、つまり第2揺動カム57の第2カム面62をフォロア部材55の第2フォロア面55b上に押圧付勢するスプリング65とから構成されている。尚、シリンダ63の底壁には、プランジャ64の摺動を確保する空気孔63aが穿設されている。
【0061】
ここで、図14A,Bに基づいて吸気弁23の開閉時の各電磁石31,32の吸引力特性及び各スプリング28,33のばね力特性を考察すると、図中横軸はアーマチュア30の変位を示し、この変位特性は第1揺動カム56の第1カム面59のプロフィールによって吸気弁23の開閉リフト特性の約1/2になっている。このため、吸気弁23に伝達される両電磁石31,32の電磁吸引力は、揺動カム56のテコ比によって約1/2となり、その分、両電磁吸引力を増大させる必要がある。しかし、電磁吸引力特性は、前述したようにアーマチュア30と各電磁石31,32の固定コア31a,32aとの間の距離の2乗にほぼ反比例する特性となり、約4倍の吸引力となるため、揺動カム56のテコ比によりアーマチュア30のストローク量を減少させることは、より大きな電磁吸引力を得やすくなり、電磁石31,32の有効な使用が可能になる。
【0062】
そして、この実施形態によれば、機関停止時には、アーマチュア30は、図8に示すように両スプリング28,33の相対的なばね力によって隙間内のほぼ平衡中立位置に保持され、したがって、吸気弁23もバルブシート22aから若干離れた中立位置に保持されている。この時点では、第1揺動カム56は、第1カム面59がフォロア部材55の第1フォロア面55aに、先端部56bがステムエンド23dに夫々当接している一方、第2揺動カム57は、スプリング65のばね力によって第2カム面62がフォロア部材55の第2フォロア面55bに当接している。
【0063】
機関が始動して、アーマチュア30が図12に示すように開弁側スプリング33のばね力と電磁石32の吸引力によって下降すると、ガイドロッド38及びフォロア部材55の下降に伴い第1揺動カム56が図示にように時計方向へ回動して先端部でステムエンド23dを押圧し下げて吸気弁23を開作動させる。このとき、第1カム面59は、第1フォロア面55a上を転接しつつ、第1ランプ部59bからベース部59a側へ当接位置を変化させる。したがって、かかる第1揺動カム56の第1カム面59のベース部59a側への転接によりアーマチュア30及び吸気弁23の開ストロークの終端域で制動作用が得られる。つまり、開弁時の終端域では第1カム面59の当接点Pの移動によってアーマチュア30はフォロア部材55を介して第1カム支軸58に力が作用して支持された形になる。このため、開弁終端域でのアーマチュア30の急激な下降が抑制されて、緩らかな作動特性となる。
【0064】
一方、吸気弁23の閉作動時には、アーマチュア30が図13に示すように閉弁側スプリング28のばね力と閉弁用電磁石31の吸引力によって上昇すると、フォロア部材55の上昇に伴い第1揺動カム56が反時計方向へ回動すると共に、第2揺動カム57もスプリング65のばね力に抗して図示のように時計方向へ回動して吸気弁23を閉作動させる。このとき、第2カム面62は、第2フォロア面55b上を第2リフト部62c側からベース部62a側へ転接する。したがって、この場合も斯かる第2揺動カム57が第2フォロア面55bをベース部62a側へ転接することにより、閉弁終端域での吸気弁23の上昇力が第2カム支軸60に支持された形になり、アーマチュア30及び吸気弁23aの閉ストロークの終端域で制動作用が得られる。特に、かかる閉弁時には、スプリング65のばね力が図14Bに示すように第2揺動カム57及び第2フォロア面55bを介してアーマチュア30に押し下げ力として作用するため、吸気弁23の閉ストロークの終端域での制御力を増大させることができる。
【0065】
このように、本実施形態では、第1,第2揺動カム56,57の各カム面59,62とスプリング65のばね力によって図14Aに示すように吸気弁23の開閉ストローク終端域のストローク速度を減速させることができるため、アーマチュア30と各電磁石31,32及び吸気弁23の傘部23aとバルブシート22aとの衝突が回避されて、打音や摩耗の発生が防止できる。
【0066】
図15〜図17は請求項4の発明に対応した実施形態を示し、第1フォロア部材55や第1揺動カム56の配設位置などは第2実施形態と同様であるが、第2ガイドロッドや第2フォロア部材、及び第2揺動カムなどをケーシング29の上部に設けられた第2ケーシング82内に設けたものである。
【0067】
すなわち、前記第2ケーシング82は、ケーシング29の蓋部37の上部に複数のビス81によって固定されており、この前記第2ケーシング82は、円筒状を呈し、上部に円板状の蓋壁87がビス88によって固定されていると共に、内周面の所定位置に肉厚円板状の支持壁89が一体に形成されており、この支持壁89には、支持孔が上下に貫通形成されている。
【0068】
前記第2ガイドロッド80は、蓋部37の中央に有する筒状壁37aに嵌挿固定された円筒状ガイド部材83内に摺動自在に支持されていると共に、その下端部80aが第1ガイドロッド38の上端部38aに当接している。
【0069】
前記第2フォロア部材84は、円板状を呈し、第2ガイドロッド80の上端部に一体に固定されて、上面に第2フォロア面84aが形成されている。
【0070】
前記第2揺動カム85は、ほぼ雨滴状を呈し、図18に示すように前記蓋壁87の下面中央に一体に有する一対のブラケット90,90の各挿通孔に圧入固定された第2カム支軸91によって軸孔85bを介して揺動自在に支持されていると共に、下面には前記第2フォロア部材84の第2フォロア面84aに常時当接する円弧状の第2カム面88が形成されている。また、一端部の外端縁には、先端部が前記付勢機構86に当接するレバー部92が一体に設けられている。
【0071】
前記付勢機構86は、第2ケーシング83の支持壁89の支持孔内に圧入固定された有蓋円筒状のボディ93と、該ボディ93内に摺動自在に設けられたプランジャ94と、ボディ93内に弾装されてプランジャ94を上方向へ付勢するコイルばね95とから構成されている。前記プランジャ94は、上端部94aが球面状に形成されて、その先端縁がレバー部92の端部下端縁にコイルばね95のばね力によって下方から弾接して第2揺動カム85全体を図15中時計方向、つまり第2カム面88を第2フォロア部材84の第2フォロア面84aに弾接させ、さらに該第2ガイドロッド80を第1ガイドロッド38の上端縁に弾接させるようになっている。前記コイルばね95は、そのばね力が比較的小さく設定されている。
【0072】
したがって、この実施形態にあっては、機関停止時には、第2の実施形態と同様に、アーマチュア30は、図15に示すように両スプリング28,33の相対的なばね力によって隙間S内のほぼ平衡中立位置に保持され、したがって、吸気弁23もバルブシート22aから若干離れた中立位置に保持されている。この時点では、第2揺動カム85は、コイルばね95のばね力によって第2カム面88の先端側が第2フォロア部材84の第2フォロア面84aに弾接している。
【0073】
機関が始動して、吸気弁23が図19に示すように開弁側スプリング33のばね力と電磁石32の吸引力によって下降して開弁すると、第1ガイドロッド38の下降に伴い、コイルばね95のばね力によってプランジャ94が上方へ進出してレバー部92を介して第2揺動カム85を図中時計方向へ回転させるため、その第2カム面88は第2フォロア面84aを転接しながら下方へ押圧する。このため、第2ガイドロッド80は、第1ガイドロッド38の下降に追従して下降摺動する。
【0074】
このとき、第1揺動カム55による前述した特異な作用によって、吸気弁23の開ストロークの終端域でなだらかな作動特性が得られ、かかる緩衝作用によって、アーマチュア30と開弁用電磁石32との衝突が回避される。
【0075】
一方、吸気弁23の閉作動時には、前述したように、電磁吸引力と閉弁側スプリング28のばね力によって、吸気弁23が上昇するが、かかるアーマチュア30が上昇すると、第2ガイドロッド80も上昇して第2フォロア部材84の第1フォロア面84a上を第2揺動カム85の第2カム面88が転接し、当接点Pが図19に示す他端部のリフト部88cからランプ部88bを経て図20に示す一端部のカムベース部88a側に移行して第2カム支軸91のほぼ下方位置になる。つまり、閉弁時の終端域では吸気弁23は第2揺動カム46と第1ガイドロッド38及び第2ガイドロッド80を介して第2カム面88の当接点Pの移動によって漸次第2カム支軸91によって支持された形になる。このため、コイルばね95のばね力と相俟ってかかる開弁ストロークの終端域での吸気弁23の急激な上昇ストロークがさらに抑制されて、傘部23aとバルブシート22aとの衝突を一層確実に回避することが可能になる。この結果、打音や摩耗等の発生をより効果的に防止できる
図21及び図22は、請求項1の発明に対応した実施形態の他例を示し、図1に示す先の実施形態の構成を基本として、制動機構25の側部に、前記ガイドロット38の下端部38bとバルブステム23bのステムエンド23dとの間のバルブクリアランスCを零に調整するラッシアジャスタ96を並設したものである。
【0076】
具体的に説明すれば、前記ケーシング29は、カバー29bが廃止されて、本体29aのみによって構成されており、この本体29aは、一側部にボス部29Cが一体に形成されていると共に、内部の支持穴29eに有蓋筒状の摺動体97が上下動自在に収容されている。また、前記ボス部29cの内部には、下端が開口した保持穴29dが形成されている。
【0077】
前記摺動体97は、円盤状の上壁97aの中央に筒壁36bに固定された前記筒状ガイド部39が一体に設けられていると共に、該筒状ガイド部39を筒壁36b内に挿通固定することによって上壁97a上に前記筒状ホルダ36が載置固定されている。したがって、摺動体97と筒状ホルダ36を介して、前記アーマチュア30と各電磁石31、32と開弁側スプリング33及び制動機構25が一体的に連係配置されていると共に、一緒に本体29aを介して上下摺動するようになっている。また、摺動体97は、内壁面36a対向位置に前記揺動カム46のカム支軸49の両端部を支持するボス部97bが一体に設けられていると共に、外周面下端位置に前記ラッシアジャスタ96の下端部が当接する突起片98が水平方向に延出している。
【0078】
そして、前記ラッシアジャスタ96は、保持穴28d内を上下摺動する有底筒状のプランジャ99と、該プランジャ99の内部に摺動自在に設けられた筒状部100と、該筒状部100の下端隔壁101によって画成されたリザーバ室102及び高圧室103と、隔壁101に穿設された連通孔104に設けられて、リザーバ室102から高圧室103への作動油の流入を許容する逆止弁105とから主として構成されている。
【0079】
前記プランジャ99は、底壁の中央膨出部99aが前記突起片98の上面に当接していると共に、膨出部99aの突起99bが突起片98に形成された小孔94aに嵌合し、摺動体97や筒状ホルダ36の自由回動を防止している。また、上端縁と保持穴29dの底面との間に環状油溝106を構成している。
【0080】
前記筒状部100は、上端部開口に蓋部107が圧入固定されていると共に、該蓋部107が位置する上端縁に前記環状油溝106とリザーバ室102とを連通する油通路108が形成されている。また、筒状部100は、高圧室103内に装着されたスプリングによって、上方に付勢されている。
【0081】
また、リザーバ室102は、シリンダヘッド21内に形成された油路109からボス部29c内の油孔110と環状油溝106,油通路108を介して作動油が供給されるようになっている。
【0082】
前記逆止弁105は、チェックボールと、該チェックボールを連通孔104の閉塞方向に付勢するチェックバルブスプリングとを備えている。
【0083】
尚、図中111は、プランジャ99や筒状部100の摺動を確保するためのエア抜き孔である。
【0084】
したがって、この実施形態によれば、機関停止時には、各電磁コイル31b,32bが非通電状態となるため、アーマチュア30は、図21に示すように両スプリング28,33の相対的なばね力によって隙間S内のほぼ平衝中立位置に保持され、吸気弁23もバルブシート22aから若干離れた中立位置に保持される。
【0085】
かかる状態では、開弁側スプリング33が筒状ホルダ36を介して摺動体97を押し上げるため、突起片98がラッシアジャスタ96のプランジャ99に押し上げ力が作用する。しかし、機関停止直後ではチェックボールによって高圧室103内に作動油が封止保持されているため、プランジャ99の上昇移動が規制され、したがって、電磁駆動機構24の上昇も規制されている。ただし、停止後の時間が経過するにつれて高圧室103から作動油がリークし、プランジャ99は上昇移動し電磁駆動機構24も上昇するため、吸気弁23は、図21に示す状態から、若干バルブシート22aに近づき、アーマチュア30が開弁用電磁石32に若干近づいた状態になる。
【0086】
そして、前述のように機関が始動されて電磁石32によりアーマチュア30が吸引され、かつ開弁側スプリング33のばね力によって下降して、揺動カム46の第1フォロア面45aに対する当接位置が第1ランプ部50bから基円部50aに転接した際に、急激な下降移動が抑制される。この結果、アーマチュア30の下面30aと開弁用電磁石32の上面との衝突が防止される。
【0087】
このように、揺動カム46が第1ランプ部50bから基円部50aに転接すると、制動機構25に閉弁側スプリング28のばね力により上方への押圧力が作用して突起片98を介してプランジャ99が押し上げられるが、このときも高圧室103内の油圧保持により摺動体97の上昇が規制されるため、吸気弁23の開状態が維持される。
【0088】
一方、吸気弁23の閉時には、アーマチュア30が閉弁用電磁石31に吸引されて上昇し、同時に閉弁側スプリング28のばね力によって吸気弁23を引き上げて、バルブシート22aに着座させる。この場合は、閉弁用電磁石31の吸引力と、開弁側スプリング33のばね力が相殺されて、摺動体97を上下動させる力は発生しない。したがって、摺動体97は、ラッシアジャスタ96のスプリング力と高圧室103内の油圧力による伸長力によって突起片98を介して押し下げられる。このため、ガイドロッド38の下端縁38bは、吸気弁23のバルブステム上端部23dに押し付けられて、この間のクリアランスCを零に調整することができる。
【0089】
したがって、吸気弁23の傘部23aとバルブシート22aとの衝突が防止されて、打音の発生を抑制することができる。
【0090】
また、この場合、第2カム面51の基円部51aが第2フォロア面45bに当接しているので、閉弁用電磁石31とアーマチュア30は、衝突が回避され、かつ開弁側スプリング33のばね力に打ち勝てる電磁力を発生するギャップをもって対峙させることができる。
【0091】
このように、本実施形態では、閉弁状態においてガイドロッド38の位置と電磁駆動機構24の位置がラッシアジャスタ96によって自動調整されるため、吸気弁23の熱膨張やバルブシート22aの摩耗が発生しても、バルブシート22aとの衝突が回避されて常時吸気弁23の適正な開閉作動が得られる。
【0092】
特に、バルブステム23bの上端部23dとガイドロッド38の下端縁38bとのクリアランスCを常に零とすることができるため、両者間の打音の発生も防止できる。
【0093】
しかも、ラッシアジャスタ96を、吸気弁23やガイドロッド38と同軸上ではなく、吸気弁23などとは連動しない並行な位置に配置したため、吸気弁23やアーマチュア系の慣性質量の増加を招かずに、常時安定かつ確実な作動が得られる。また、ラッシアジャスタ96の吸気弁23との連動が回避されることにより、該ラッシアジャスタ96外周の摺動摩耗抵抗の発生も回避できる。
【0094】
さらに、ラッシアジャスタ96を制動機構25と並列に配置したことにより、装置全体の高さを高くする必要がなく、コンパクト化が図れる。このため、かかる装置が取り付けられた機関のエンジンルーム内への搭載性の悪化が防止される。
【0095】
さらに、この実施形態では、電磁駆動機構24のアーマチュア30や電磁石31、32などと制動機構25のフォロア部材45及び揺動カム46を連係配置して一体的にユニット化し、これらの全体をラッシアジャスタ96によって一緒に上下に摺動させるようにしたため、アーマチュア30や電磁石31、32及び制動機構25の連係状態を維持したままバルブクリアランスを零調整することができる。したがって、該バルブクリアランスを高精度に調整することが可能になる。すなわち、バルブクリアランスが変化して、ラッシアジャスタ96によって零調整する際には、制動機構25とアーマチュア30のみが一緒に上下動するのではなく各電磁石31、32などを含めた全体が上下動するため、各電磁石31、32とアーマチュア30との間の相対隙間などの変化が発生しないので、バルブクリアランスを高精度に調整することができるのである。
【0096】
本発明は、吸気弁側に限らず、排気弁側のみに適用することも可能であり、排気弁側に適用した場合は、排気弁の開時の急激な動きを規制できることによって燃焼ガスの急激な排出が抑制され、この結果、排気音を低減させることが可能になる。
【0097】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明に係る機関弁の電磁駆動装置によれば、特に揺動カムによって機関弁の開閉終端域における急激な開閉作動を十分に制動できるため、傘部とバルブシート、並びにアーマチュアと開閉弁用電磁石との激しい衝突が緩和される。この結果、激しい衝突打音の発生や摩耗あるいは破損等の発生が防止される。
さらに、機関弁,閉弁側スプリングやバルブリテーナ等を電磁駆動機構とは別体とし、かつ電磁駆動機構と制動機構とをケーシング内に一体に収納してユニット化できるため、装置のシリンダヘッドへの組み付け作業性が向上し、搭載性が良好になる。
また、フォロア部材と上下に2つのカム面を有する1つの揺動カムを組み合わせたため、部品点数を削減できると共に、アーマチュアのストローク位置精度が出し易くなる。
また、スプリング部材によって揺動カムを中立位置に復帰させることができることにより、前記制動力の増加が図れると共に、該揺動カムの比較的大きな揺動角を得ることができる。このため、揺動カムのコンパクト化が図れ、装置全体の小型化が図れる。
【0102】
請求項2に記載の発明は、特に第1揺動カムと第2揺動カムを分割形成してこれらを一つのフォロア部材に上下から当接するようにしたため、第1揺動カム,第2揺動カムの各カムプロフィールを個々に設定できるためアーマチュア上昇時と下降時にそれぞれ最適な制動作用を得ることができると共に、アーマチュア最上昇及び最下降時の電磁石との間の各微小隙間を正確に設定することが可能になる。
また、付勢機構によって、特に閉弁時のストローク終端域の速度を効果的に制動できる。
【0103】
請求項3に記載の発明によれば、前記請求項1、2の発明によるアーマチュアのストローク位置精度が出し易いことと相俟って、微小隙間の形成が容易になる。この結果、弁開時と弁閉時のための各電磁石の電磁力を有効に利用でき、その分、電力の消費量を減少させることが可能になる。
【0104】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1及び2に記載の発明と同様な効果が得られる。
【0106】
請求項5に記載の発明によれば、アーマチュアのガイドロッドと機関弁のバルブクリアランスを常時零に調整できるため、作動時のガイドロッドと機関弁との衝突打音の発生が防止できる。
【0107】
請求項6に記載の発明によれば、請求項に記載された発明の作用効果の他に、特にラッシアジャスタを制動機構や機関弁などに対して直列ではなく、これらと並行に配置したため、機関弁の開閉作動中における制動機構やアーマチュアなどの作動構成部材の慣性質量の増加が抑制されて、機関弁など不安定な挙動を防止できる。
【0108】
また、前記ラッシアジャスタを制動機構などに対して並行に設けたことにより、装置の上下方向の高さの増加も抑制されるため、かかる装置が取り付けられた機関のエンジンルーム内への搭載性が良好になり、レイアウトの自由度が向上する。
【0109】
さらに、請求項7に記載の発明によれば、摺動体と筒状ホルダを介してアーマチュアや各電磁石及び制動機構の連係配置を維持したままバルブクリアランスを零調整することができるため、該バルブクリアランスを高精度に調整することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す縦断面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】本実施形態に供される揺動カムの正面図。
【図4】アーマチュアの上下ストロークに対する揺動カムの回転角を示す特性図
【図5】開弁時の作用を示す縦断面図。
【図6】閉弁時の作用を示す縦断面図。
【図7】Aは吸気弁の開閉時期特性図、Bは各電磁石の吸引力と各スプリングのばね力特性図。
【図8】第2の実施形態を示す縦断面図。
【図9】本実施形態の要部分解斜視図。
【図10】図8のB−B線断面図。
【図11】図8のC−C線断面図。
【図12】本実施形態の開弁状態を示す縦断面図。
【図13】本実施形態の閉弁状態を示す縦断面図。
【図14】Aは吸気弁の開閉時期特性図、Bは各電磁石の吸引力と各スプリングのばね力特性図。
【図15】第3の実施形態を示す縦断面図。
【図16】図15のD−D線断面図
【図17】図15のE矢視図。
【図18】要部分解斜視図。
【図19】開弁状態を示す縦断面図。
【図20】閉弁状態を示す縦断面図。
【図21】本発明の第4実施形態を示す縦断面図。
【図22】図21のF−F線断面図。
【図23】従来の装置を示す縦断面図
【図24】Aは吸気弁の開閉時期特性図、Bは各電磁石の吸引力と各スプリングのばね力特性図。
【符号の説明】
21…シリンダヘッド
22a…バルブシート
23…吸気弁
23a…傘部
23b…バルブステム
24…電磁駆動機構
25…制動機構
28…閉弁側スプリング
29…ケーシン
30…アーマチュア
31…閉弁用電磁石
32…開弁用電磁石
33…開弁側スプリング
38…ガイドロッド
41…電子制御ユニット
45…フォロア部材
46…揺動カム
50…第1カム面
51…第2カム面
96…ラッシアジャスタ

Claims (7)

  1. 機関弁に連係するアーマチュアと、
    該アーマチュアを吸引して前記機関弁を開作動及び閉作動させる開弁用,閉弁用の電磁石と、
    前記機関弁を閉方向及び開方向へ付勢し、前記各電磁石の消磁時には中立位置に保持する開弁用,閉弁用のばね部材と、
    前記アーマチュアの往復動に伴い機関弁の開閉作動の終端域における開閉速度を制動する制動機構と、を備えた機関弁の電磁駆動装置であって、
    前記制御機構は、前記アーマチュアに連動し、かつ対向する上下内面に一対のフォロア面を有するフォロア部材と、該フォロア部材内に回転自在に配置されて、上下面にほぼ同一のカムプロフィールに形成された一対のカム面を有する単一の揺動カムと、該揺動カムを揺動方向の中立位置に付勢するスプリング部材と、を備え、
    前記上側のカム面は、前記アーマチュアが開弁用の電磁石により吸引されて下降するにつれて前記上側のフォロア面との当接点がベース部側に移動する一方、前記下側のカム面は、前記アーマチュアが閉弁用の電磁石に吸引されて上昇するにつれて前記下側のフォロア面との当接点がベース部側に移動することによって、前記機関弁の開閉作動の終端域における開閉速度を制動するように構成したことを特徴とする機関弁の電磁駆動装置。
  2. 機関弁に連係するアーマチュアと、
    該アーマチュアを吸引して前記機関弁を開作動及び閉作動させる開弁用,閉弁用の電磁石と、
    前記機関弁を閉方向及び開方向へ付勢し、前記各電磁石の消磁時には中立位置に保持する開弁用,閉弁用のばね部材と、
    前記アーマチュアの往復動に伴い機関弁の開閉作動の終端域における開閉速度を制動する制動機構と、を備えた機関弁の電磁駆動装置であって、
    前記制動機構は、前記アーマチュアの下端部に結合されたほぼ円板状のフォロア部材と、該フォロア部材と前記機関弁との間に揺動自在に配置されて、上面に有する第1カム面が前記フォロア部材下面の第1フォロア面に転接すると共に、前記閉弁用ばね部材のばね力により前記機関弁を介して前記第1カム面が第1フォロア面側に付勢された第1揺動カムと、前記アーマチュアとフォロア部材との間に揺動自在に配置されて、下面に有する第2カム面が前記フォロア部材上面の第2フォロア面に転接する第2揺動カムと、該第2揺動カムの第2カム面を第2フォロア面に常時弾接させる付勢機構と、を備え、
    前記第1カム面は、前記アーマチュアが開弁用の電磁石により吸引されて下降するにつれて前記第1フォロア面との当接点がベース部側に移動する一方、前記第2カム面は、前記アーマチュアが閉弁用の電磁石に吸引されて上昇するにつれて前記第2フォロア面との当接点がベース部側に移動することによって、前記機関弁の開閉作動の終端域における開閉速度を制動するように構成したことを特徴とする機関弁の電磁駆動装置。
  3. 前記各カム面のベース部が各フォロア面に当接した位置で、前記アーマチュアの上下面と対向する前記各電磁石との間に微小隙間を形成するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の機関弁の電磁駆動装置。
  4. 機関弁に連係するアーマチュアと、
    該アーマチュアを吸引して前記機関弁を開作動及び閉作動させる開弁用,閉弁用の電磁石と、
    前記機関弁を閉方向及び開方向へ付勢し、前記各電磁石の消磁時には中立位置に保持する開弁用,閉弁用のばね部材と、
    前記アーマチュアの往復動に伴い機関弁の開閉作動の終端域における開閉速度を制動する制動機構と、を備えた機関弁の電磁駆動装置であって、
    前記制動機構は、前記アーマチュアの中央から機関弁方向に延出した第1カイドロッドと、該第1ガイドロッドの機関弁側の端部に設けられた第1フォロア部材と、該第1フォロア部材と機関弁との間に回転自在に配置され、上面に有する第1カム面が前記第1フォロア部材下面の第1フォロア面に転接すると共に、前記閉弁用ばね部材のばね力により前 記機関弁を介して前記第1カム面が第1フォロア面側に付勢された第1揺動カムと、前記アーマチュアの前記第1ガイドロッドと反対側から延出した第2ガイドロッドと、該第2ガイドロッドの上端部に結合された第2フォロア部材と、該第2フォロア部材の上方位置に回転自在に配置され、下面に有する第2カム面が前記第2フォロア部材上面の第2フォロア面に転接する第2揺動カムと、該第2揺動カムの前記第2カム面を第2フォロア面に常時弾接させる付勢機構と、を備え、
    前記第1カム面は、前記アーマチュアが開弁用の電磁石により吸引されて下降するにつれて前記第1フォロア面との当接点がベース部側に移動する一方、前記第2カム面は、前記アーマチュアが閉弁用の電磁石に吸引されて上昇するにつれて前記第2フォロア面との当接点がベース部側に移動することによって、前記機関弁の開閉作動の終端域における開閉速度を制動するように構成したことを特徴とする機関弁の電磁駆動装置。
  5. 前記アーマチュアと機関弁との間に形成されたバルブクリアランスを零に調整するラッシアジャスタを設けたことを特徴とする請求項1に記載の機関弁の電磁駆動装置。
  6. 前記ラッシアジャスタを、前記制動機構や機関弁に並行に設けたことを特徴とする請求項5に記載の機関弁の電磁駆動装置。
  7. 前記機関弁が摺動自在に保持されたシリンダヘッドの上端部にほぼ円筒状のケーシングを固定すると共に、該ケーシングの内部に、前記制動機構を内部に保持した筒状の摺動体を摺動自在に保持し、かつ該摺動体の上端部に、内部に前記アーマチュアと電磁石とを保持した筒状ホルダを結合し、該筒状ホルダと摺動体とを介して前記制動機構とアーマチュア及び電磁石を一体的に連係配置する一方、前記ラッシアジャスタを前記ケーシングに設けるとともに、該ラッシアジャスタの作動によって筒状ホルダと摺動体とを一体的に摺動させるように構成したことを特徴とする請求項6に記載の機関弁の電磁駆動装置。
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