JP2000199410A - 機関弁の電磁駆動装置 - Google Patents
機関弁の電磁駆動装置Info
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Abstract
音や摩耗音の発生を防止すると共に、機関への搭載性を
向上する。 【解決手段】 吸気弁23を摺動自在に保持したシリン
ダヘッド21の上面に、内部にアーマチュア30、開閉
弁用電磁石31,32及び開弁側スプリング33とを収
納したケーシング29が固定されている。閉弁側スプリ
ング28を保持孔27底面との間に弾装させる。また、
前記アーマチュアの中央に結合されたガイドロッド38
にコ字形のフォロア部材45を設けると共に、該フォロ
ア部材45の内部に、該フォロア部材45の対向する第
1,第2フォロア面45a,45bに当接する第1,第
2カム面50,51を上下に有する揺動カム46を揺動
自在に設けた。
Description
燃機関の吸気弁や排気弁である機関弁を主として電磁力
で開閉駆動する電磁駆動装置に関する。
例えば特開平8−21220号公報等に記載されている
ものが知られている。
のシリンダヘッド1に摺動自在に設けられた吸気弁2
と、吸気弁2を開閉駆動する電磁駆動機構3とを備えて
いる。
開閉する傘部2aと、該傘部2aの上端部に一体に設け
られたバルブステム2bとを有している。
上に固定されたケーシング5内に挿通されたバルブステ
ム2bの上端部に円板状のアーマチュア6が固定されて
いると共に、ケーシング5の内部上下位置に前記アーマ
チュア6を吸引して吸気弁2を開閉作動させる閉弁用電
磁石7及び開弁用電磁石8が配置されている。
6の上面との間には、吸気弁2を開方向へ付勢する開弁
側スプリング9が弾持され、一方、シリンダヘッド1上
面のシート溝底面とアーマチュア6の下面との間には、
吸気弁2を閉方向へ付勢する閉弁側スプリング10が弾
持されている。さらに、前記各電磁石7,8は、夫々の
コイルに増幅器11を介して電子制御ユニット12から
の制御電流が出力されるようになっている。
センサ13や閉弁用電磁石7の温度検出センサ14から
の検出信号に基づいて両電磁石7,8の通電量を制御す
るようになっている。なお、図中15は電源である。
ばね力と2つの電磁石7,8による吸引力とによって、
各スプリング9,10に蓄力して位置エネルギーとして
保持し、電磁力の開放,吸引を交互に繰り返すことによ
って吸気弁2を開閉駆動させるようになっている。
来の電磁駆動装置にあっては、吸気弁2の開閉時に各電
磁石7,8の電磁吸引力が、該吸引力に対抗する各スプ
リング9,10のばね力よりも増大してしまうため、閉
弁時には傘部2aがバルブシート4aに激しく衝突し、
また開弁時にはアーマチュア6が開弁用電磁石8に衝突
してしまうおそれがある。
石7,8の吸引力増加原理を説明すれば、図24Bは、
吸気弁2開閉時の電磁吸引力特性とスプリング9,10
のばね力特性を示しており、まず、閉弁時に閉弁用電磁
石7の吸引力にアーマチュア6が上方に吸引される。よ
って、吸気弁2が上方へ摺動すると、閉弁側スプリング
10が伸長される一方、開弁側スプリング9が圧縮され
てばね力が増大し、ばね力が蓄えられる。
F信号(非通電信号)が出力される一方、開弁用電磁石
8にON信号(通電信号)が出力され、アーマチュア6
が下方へ吸引され、吸気弁2が下方へ摺動すると、開弁
側スプリング9が伸長される一方、閉弁側スプリング1
0が圧縮されてばね力が増大しばね力が蓄えられる。
側,閉弁側の各コイルスプリング9,10の増大したば
ね力で吸気弁2の摺動速度が減速させられるが、かかる
開,閉切換時には圧縮及び伸長したばね反力に加えて吸
引側の電磁石7,8の吸引力が急激に増加する。つま
り、各電磁石7,8の電磁吸引力は、アーマチュア6と
電磁石7,8の各固定コア7a,8aとの間の距離のほ
ぼ2乗に反比例して増大する。したがって、かかる増大
した吸引力が各スプリング9,10の圧縮,伸長側の合
成ばね力に打ち勝ってアーマチュア6を十分に減速させ
ることなく、上方あるいは下方向へ急激に移動させる。
ように、最大開時と閉時に急激なリフト,ダウン変化
し、この結果、閉時には傘部2aがバルブシート4aに
衝突し、開時にはアーマチュア6が開弁用電磁石8に衝
突して、夫々大きな打音を発生させると共に、アーマチ
ュア6やバルブシート4a等の摩耗や破損を惹起するお
それがある。
の傘部2aをバルブシート4aに対して適切な面圧で付
勢するため、閉弁用電磁石7の吸引力と開弁側スプリン
グ9のばね力とを適度にバランスさせる必要があるが、
各スプリング9,10の経時変化によるへたりやバルブ
ステム2bの熱膨張、及びバルブシート4aの摩耗等に
起因してアーマチュア6と電磁石7の固定コア7aのギ
ャップ変化が生じて電磁力が大きく変化してしまう。こ
の結果、十分な閉弁保持力が得られず、傘部2aとバル
ブシート4aとの間にクリアランスが発生してシール性
が失われたり、またはシート部に異物が堆積しやすくな
って、バルブの放熱性が悪化してバルブの溶損などを招
くおそれがある。
ダヘッド1上に組み付けるには、まず吸気弁2をシリン
ダヘッド1下方から挿入して、バルブステム2b上端部
に、開弁用電磁石8を取り付けた後、該バルブステム2
bにアーマチュア6を固定しなければならない。つま
り、シリンダヘッド1上で電磁駆動機構3を組み付けな
ければならないため、その組み付け作業が煩雑となる。
特に、かかる組み付け中に前記のように適正な閉弁保持
力を得るためにアーマチュア6の上限,下限位置の正確
な調整が要求されるため、さらに組み付け作業能率が低
下するおそれがある。
の課題に鑑みて案出されたもので、請求項1記載の発明
は、機関の機関弁に連係す機関弁に連係するアーマチュ
アと、該アーマチュアを吸引して前記機関弁を開作動及
び閉作動させる開弁用,閉弁用の電磁石と、前記機関弁
を閉方向及び開方向へ付勢して中立位置に保持する開弁
用,閉弁用のばね部材とを備えた機関弁の電磁駆動装置
において、前記アーマチュアに連係し、かつ一対のフォ
ロア面を有するフォロア部材と、アーマチュアの上下動
に伴い前記各フォロア面に転接して機関弁の開閉作動の
終端域における開閉速度を制動する一対のカム面を有す
る揺動カムと、を備えた制動機構を設けたことを特徴と
している。
にアーマチュアが開弁用電磁石によって吸引され、かつ
開弁側ばね部材のばね力により下降してフォロア部材が
揺動カムを下方へ押圧すると、第1カム面の第1ランプ
部が第1フォロア面に転接しつつ第1カム面の第1リフ
ト部で例えば吸気弁のバルブステムを押圧して下降、つ
まり開弁させる。
非通電され、閉弁用電磁石に通電されてアーマチュアが
該閉弁用電磁石に吸引されると共に、閉弁側ばね部材に
よって吸気弁も閉弁方向へ上昇する。
フォロア部材の上下動に伴って揺動カムの各カム面が対
向する各フォロア面上を転接して、吸気弁の開閉作動の
終端域では、一方のフォロア面に対する一方のカム面の
当接位置がランプ部のベース部側からリフト部側へ転接
すると、他方のフォロア面に対する他方のカム面の当接
位置がランプ部のリフト部側からベース部側へ転移す
る。このため、開閉弁用ばね部材のばね力などがバルブ
ステムを介して揺動カムに伝達されることによって生じ
る該揺動カムの回転中心まわりのモーメントは零に近づ
く。したがって揺動カムは、徐々に回転速度が小さくな
って停止する。これに伴ってアーマチュアは、そのスト
ロークエンドでその速度が可及的に小さくなると共に、
機関弁は、同じくそのストロークエンドで大きな衝突音
の発生を防止できる。
の往復動に連動する前記フォロア部材を、ほぼコ字形状
に形成すると共に、上下端壁の対向内面を一対のフォロ
ア面に形成し、該フォロア部材の内部に、上下面に形成
されたカム面が前記各フォロア面に転接する前記一つの
揺動カムを収容配置したことを特徴としている。
揺動方向の中立位置に付勢するスプリング部材を設けた
ことを特徴としている。
ベース部が各フォロア面に当接した位置で、前記アーマ
チュアの上下面と対向する前記各電磁石との間に微小隙
間を形成するようにしたことを特徴としている。
アの往復動に連動しかつ機関弁側の端部にほぼ円板状の
フォロア部材を設け、かつ該フォロア部材と機関弁との
間に、上面の第1カム面がフォロア部材下面の第1フォ
ロア面に転接する第1揺動カムを配置する一方、アーマ
チュアとフォロア部材との間に、第2カム面がフォロア
部材上面の第2フォロア面に転接する第2揺動カムを配
置したことを特徴としている。
ムの第2カム面を第2フォロア面に常時弾接させる付勢
機構を設けたことを特徴としている。
アに、機関弁方向に延出した第1ガイドロッドを連結す
ると共に、該第1ガイドロッドの機関弁側の端部に第1
フォロア部材を設け、かつ該第1フォロア部材と機関弁
との間に、上面に有する第1カム面が第1フォロア部材
下面の第1フォロア面に転接する第1揺動カムを配置す
る一方、アーマチュアを挟んだ第1ガイドロッドと反対
側に第2ガイドロッドを上下摺動自在に設けると共に、
該第2ガイドロッドの上端部に第2フォロア部材を設
け、かつ下面に有する第2カム面が第2フォロア部材上
面の第2フォロア面に転接する第2揺動カムを設けたこ
とを特徴としている。
ムの第2カム面を第2フォロア面に常時弾接させる付勢
機構を設けたことを特徴としている。
アと機関弁との間に形成されたバルブクリアランスを零
に調整するラッシアジャスタを設けたことを特徴として
いる。
ジャスタを、前記制動機構の側方に並行状態に設けたこ
とを特徴としている。
摺動自在に保持されたシリンダヘッドの上端部にほぼ円
筒状のケーシングを固定すると共に、該ケーシングの内
部に、前記制動機構を内部に保持した筒状の摺動体を摺
動自在に保持し、かつ該摺動体の上端部に、内部に前記
アーマチュアと電磁石とを保持した筒状ホルダを結合
し、該筒状ホルダと摺動体とを介して前記制動機構とア
ーマチュア及び電磁石を一体的に連係配置する一方、前
記ラッシアジャスタを前記ケーシングに設けるととも
に、該ラッシアジャスタの作動によって筒状ホルダと摺
動体とを一体的に摺動させるように構成したことを特徴
としている。
装置を吸気側に適用した第1の実施形態を示し、シリン
ダヘッド21内に形成された吸気ポート22の開口端を
開閉する吸気弁23と、該吸気弁23を開閉作動させる
電磁駆動機構24と、吸気弁23と電磁駆動機構24と
の間に介装された制動機構25とを備えている。
ト22開口端の環状バルブシート22aに離着座して該
開口端を開閉する傘部23aと、該傘部23aの上面中
央に一体に設けられてバルブガイド26を介してシリン
ダヘッド21内を摺動する弁軸であるバルブステム23
bとを備えている。また、この吸気弁23は、バルブス
テム23bのステムエンド23dに固定されたコッタ2
3cの外周に設けられたリテーナ23eとシリンダヘッ
ド21内に形成された保持孔27底面との間に弾装され
た閉弁用ばね部材である閉弁側スプリング28のばね力
で閉方向に付勢されている。
21上に設けられたケーシング29と、該ケーシング2
9内に上下動自在に収納された円板状のアーマチュア3
0と、ケーシング29内のアーマチュア30を挟んだ上
下位置に固定された上側の閉弁用電磁石31及び下側の
開弁用電磁石32と、アーマチュア30などを介して吸
気弁23を開方向に付勢するばね部材である開弁側スプ
リング33とを備えている。
に、シリンダヘッド21上に4本のビス34で固定され
た金属製の本体29aと、該本体29aの上端一側にビ
ス35で固定された非磁性材のカバー29bとからな
り、該カバー29側の内周面に非磁性材の筒状ホルダー
36が配置されている。また、この筒状ホルダー36
は、開口上端に閉弁用電磁石31を保持した段差径状の
非磁性材の蓋部37が固定されていると共に、下端部に
開弁用電磁石32を保持した底壁36aを一体に有して
いる。尚、前記蓋部37の中央には、エア抜き孔37a
が貫通形成されている。
石31,32に対向配置され、中央には下方へ延出した
ガイドロッド38の上端部38aがナット固定されてい
ると共に、このガイドロッド38の下端部に制動機構2
5の後述するフォロア部材45が一体に設けられてい
る。前記ガイドロッド38は、底壁36aの中央に有す
る筒壁36b内に嵌挿固定された筒状ガイド部39を介
して上下摺動自在に支持されていると共に、その軸心X
が吸気弁23のバルブステム23bの軸心Yと同軸心上
に配置されて、その下端部38bの下端縁がステムエン
ド23dに当接している。
コア31a,32aが横断面略U字形に形成され、互い
にアーマチュア30を介して所定の比較的小さな隙間を
もって対向配置され、固定コア31a,32aの内部に
電磁コイル31b,32bが巻装されている。この電磁
コイル31b,32bには、後述する電子制御ユニット
40からの通電−非通電信号が出力されて、アーマチュ
ア30を上方あるいは下方へ吸引あるいは吸引を解除す
るようになっている。
ア30の上面中央と蓋部37の下面との間に弾装され
て、そのばね力が各電磁石31,32の消磁時には、前
記閉弁側スプリング28のばね力とバランスしてアーマ
チュア30を両電磁石31,32のほぼ平衝中立位置に
保持するようになっており、その状態で吸気弁23は閉
弁位置及び開弁位置のほぼ中間位置に保持される。
ンク角センサ41,機関回転数センサ42,閉弁用電磁
石31の温度を検出する温度検出センサ43及び機関負
荷を検出するエアフローメータ44からの夫々の検出値
に基づいて、閉弁用,開弁用電磁石31,32に通電−
非通電を相対的に繰り返し出力している。
回転角検出値は、吸気弁23の開閉タイミングをクラン
クシャフトの回転と同期制御するためのものであり、機
関回転数検出センサ43からの検出値つまりクランクシ
ャフトの回転数の検出値は、該回転数によって変化する
各電磁石31,32の吸引許容時間に対処するために利
用され、さらに、温度センサ43の検出値は、温度上昇
による閉弁用電磁石31の電磁コイル31bの通電抵抗
増大に対処するためのものである。また、エアフローメ
ータ44による機関負荷検出値は、機関回転数検出値と
ともに吸気弁23の開閉タイミングを最適に制御するた
めに利用するものである。
2に示すように前記ガイドロッド38の下端部38bに
一体に設けれたフォロア部材45と、このフォロア部材
45の内部に回動自在に保持された1つの揺動カム46
と、該揺動カム46の回動を中立位置に保持するスプリ
ング部材である捩りコイルばね47とから主として構成
されている。
状に形成され、対向する上端壁の下面と下端壁の平坦な
上面が夫々第1フォロア面45aと第2フォロア面45
bとして構成されている。
体29aの内面に突出した対向ボス部48a,48b間
に貫通固定されたカム支軸49に中央孔46aを介して
回転自在に支持されている。また、この揺動カム46
は、図3にも示すように正面ほぼ扇形状に形成されて、
上半分の上面全体が前記第1フォロア面45aに転接す
る弁開き側の第1カム面50として構成され、下半分の
下面全体が第2フォロア面45bに転接する弁閉じ側の
第2カム面51として構成されている。そして、この第
1,第2カム面50,51は、同一のプロフィールに形
成され、それぞれベース部である第1,第2基円部50
a,51a側の第1,第2ランプ部50b,51bが緩
やかな円弧面に形成されていると共に、先端側の第1,
第2リフト部50c,51cが第1,第2ランプ部50
b,51bの曲率より大きな円弧面に形成され、さらに
第1、第2リフト部50c,51cより先端側に第3,
第4ランプ部50d.51dが形成されている。したが
って、揺動カム46の回転角θに対するフォロア部材4
5のリフト曲線は図4に示すようなS字曲線特性となる
ように設定されており、前記第3,第4ランプ部50
d.51dの存在によってアーマチュア30の上下動の
切り換え時における各カム面50,51の摺動切換を滑
らかに行うことができる。
すように各カム面50,51の基円部50a,51aが
各フォロア面45a,45bに当接した位置で、前記ア
ーマチュア30の上下面と対向する各電磁石31,32
の上下面との間に微小隙間Go,Gcを形成するように
基円部50a,51aの外径が設定されている。
示すようにカム支軸49の外周に巻装されて、一端部4
7aが一方側ボス部48b内に挿通係止されている一
方、他端部47bが揺動カム46の一端側上下方向の中
央位置に挿通係止されている。したがって、揺動カム4
6は、該捩りコイルばね47のばね力によって常時回動
方向の中立位置に付勢されている。
ず機関停止時には、両電磁石31,32の各電磁コイル
31b,32bに電子制御ユニット40から通電信号が
出力せず、非通電状態となっている。このため、アーマ
チュア30は、図1に示すように、両スプリング28,
33の相対的なばね力によって隙間S内のほぼ平衝中立
位置に保持され、したがって、吸気弁23もバルブシー
ト22aから若干離れた中立位置になっている。この時
点での揺動カム46は、捩りコイルばね47のばね力で
中央位置に保持されて、両カム面50,51の第1,第
2リフト部50c,51cが各フォロア面45a,45
bに極微小隙間をもって対向している。
から開弁用電磁石32の電磁コイル32bに通電信号が
出力されると、図5に示すようにアーマチュア30が該
電磁石32に吸引され、かつ開弁側スプリング33のば
ね力によって下降する。このため、フォロア部材45も
ガイドロッド38を介して下降して下端部38bでステ
ムエンド23dを下方へ押圧する。これによって、吸気
弁23は、閉弁側スプリング28のばね力に抗して下降
ストローク、つまり開弁方向へストロークする。
石32への通電が遮断され、閉弁用電磁石31の電磁コ
イル31bに通電されるため、アーマチュア30は、図
6に示すように電磁石31の吸引力と閉弁側スプリング
28とのばね力によって開弁側スプリング33のばね力
に抗してフォロア部材45を上昇させる。これによって
吸気弁23は、閉弁側スプリング28のばね力によって
上昇して傘部23dがバルブシート22aに着座して閉
弁する。
揺動カム46は、前記フォロア部材45の上昇あるいは
下降に伴って捩りコイルばね47のばね力に抗して各カ
ム面50,51が各フォロア面45a,45bに転接し
つつカム支軸49を中心に時計方向あるいは反時計方向
へ回動するため、図7に示すように吸気弁23の開閉作
動の終端域(破線丸域)で効果的な緩衝制動作用が得ら
れる。
て説明すれば、開閉弁側スプリング33,28の揺動カ
ム46に対する開閉方向の付勢力は、吸気弁23の開閉
ストロークの終端域では、それぞれほぼ零に近くなる。
は、電磁吸引力と閉弁側スプリング28のばね力とによ
ってバルブステム23bが上昇するに連れて揺動カム4
6との当接点Pは、図6に示すように第2ランプ部51
bから基円部51b側に転移する。このため、閉弁側ス
プリング28のばね力が揺動カム46に伝達されるモー
メントは零に近づき、したがって、揺動カム46からガ
イドロッド38,アーマチュア30に伝達される閉弁側
スプリング28のばね力は零に近づくことになる。特
に、閉弁時におけるアーマチュア30には、開弁側スプ
リング33のばね力の他に捩りコイルばね47のばね反
力が作用して、かかる合力が増大するため、アーマチュ
ア30と吸気弁23は閉ストロークの終端域で効果的に
制動される。
じる。したがって、基本的に揺動カム46の第1,第2
ランプ部50b,51bから基円部50a,51aで機
械的にアーマチュア30の急激な動きを抑制することが
可能になり、この結果、吸気弁23は、開閉ストローク
の終端域でなだらかな作動特性が得られる。要するに、
揺動カム46が開閉側スプリング33,28と各電磁石
31,32の吸引力によって揺動し、回転モーメントが
作用することによって制動力が大きくなり、緩衝作用が
得られるのである。
33及び捩りコイルばね47のアーマチュアに作用する
ばね合力は、図7Bに示すようにアーマチュア30の上
限,下限付近からそれぞれ急激に増大する特性となり、
この増大特性がそれぞれ吸気弁23の開時及び閉時の終
端域の制動力として有効に作用する。
丸破線)に示すように開閉作動時に安定した緩衝作用が
得られる。この結果、傘部23aとバルブシート22a
及びアーマチュア30と開弁電磁石32との激しい衝突
が回避され、打音や摩耗あるいは破損等の発生が防止さ
れる。
すようにアーマチュア30の最大上昇,下降時におい
て、揺動カム46によってアーマチュア30の上下面と
各電磁石31,32の対向面とに間に積極的な微小隙間
Go,Gcを形成したため、アーマチュア30と各電磁
石31,32との衝突を一層確実に回避することができ
る。
と吸気弁23とは別体に設けられ、フォロア部材45が
吸気弁23を押し下げていない時(閉弁時)すなわちガ
イドロッド下端部38bとステムエンド23dの当接点
に極微小な隙間を有する状態では、吸気弁23は閉弁用
スプリング28のばね力によって安定かつ確実に閉弁方
向に付勢することができるため、常に傘部23aとバル
ブシート22aとの確実な密着性が得られる。
8の配置構成は、従来から採用されているカムシャフト
式の動弁構造と同じであるから、これらのシリンダヘッ
ド21への組み付けが容易になると共に、電磁駆動機構
24と制動機構25がケーシング29内に一体的に取り
付けられ、これらを予めユニット化した上で、シリンダ
ヘッド21上に組み付けることができるため、従来のよ
うにシリンダヘッド上での細かな組み付け作業が不要と
なり、装置全体の機関への搭載性(組付作業性)が良好
になる。
動機構25の構造を変更し、フォロア部材55の構造を
異ならせると共に、開弁用と閉弁用の第1,第2の2つ
の揺動カム56,57を用いたものである。
形成され、その中央部がガイドロッド38の下端部38
bに結合されている。また、前記ガイドロッド38は、
その軸心Xがバルブステム23bの軸心Yから図示のよ
うに右方向へ所定量Zだけオフセット配置されている。
及び図10にも示すようにヘ字形状を呈し、基端部56
aが本体29aのボス部29cに固定支持された第1カ
ム支軸58を支点として上下に揺動自在に設けられ、先
端部56b下面に形成された曲率半径の小さな円弧凸部
が吸気弁23のステムエンド23dに当接していると共
に、上面が曲率半径の大きな円弧凸状の第1カム面59
として構成されている。そして、この第1カム面59
は、フォロア部材55の下面に有する第1フォロア面5
5aに当接し、基端部56a側のベース部59aと、該
ベース部59aから先端側に緩らかな円弧状に形成され
た第1ランプ部59bと、先端部56b側の第1リフト
部59cとから形成されている。
図11に示すようにフォロア部材55の上方位置に設け
られ、同じくほぼへ字形状を呈し、本体29aの内周ボ
ス部29dに固定支持された第2カム支軸60に中央孔
を介して揺動自在に設けられていると共に、一端部57
aが先端から長手方向に沿って2又状に切割形成され
て、その間の挿通溝57bがガイドロッド38に挾持状
態に係入している一方、く字状に折曲された他端部57
cの下端縁が付勢機構61に弾接している。また、一端
部57aの下面が曲率半径の大きな円弧凸状の第2カム
面62として構成され、この第2カム面62が中央側の
ベース部62aと緩らかな円弧状の第2ランプ部62b
と、先端側の第2リフト部62cとから構成されてい
る。
の内周面側部に上下方向に沿って形成されたシリンダ6
3と、該シリンダ63内に上下方向へ摺動自在に設けら
れて上面64aに前記他端部57cが弾接したプランジ
ャ64と、シリンダ63内に弾装されてプランジャ64
を上方向、つまり第2揺動カム57の第2カム面62を
フォロア部材55の第2フォロア面55b上に押圧付勢
するスプリング65とから構成されている。尚、シリン
ダ63の底壁には、プランジャ64の摺動を確保する空
気孔63aが穿設されている。
3の開閉時の各電磁石31,32の吸引力特性及び各ス
プリング28,33のばね力特性を考察すると、図中横
軸はアーマチュア30の変位を示し、この変位特性は第
1揺動カム56の第1カム面59のプロフィールによっ
て吸気弁23の開閉リフト特性の約1/2になっている。
このため、吸気弁23に伝達される両電磁石31,32
の電磁吸引力は、揺動カム56のテコ比によって約1/2
となり、その分、両電磁吸引力を増大させる必要があ
る。しかし、電磁吸引力特性は、前述したようにアーマ
チュア30と各電磁石31,32の固定コア31a,3
2aとの間の距離の2乗にほぼ反比例する特性となり、
約4倍の吸引力となるため、揺動カム56のテコ比によ
りアーマチュア30のストローク量を減少させること
は、より大きな電磁吸引力を得やすくなり、電磁石3
1,32の有効な使用が可能になる。
時には、アーマチュア30は、図8に示すように両スプ
リング28,33の相対的なばね力によって隙間内のほ
ぼ平衡中立位置に保持され、したがって、吸気弁23も
バルブシート22aから若干離れた中立位置に保持され
ている。この時点では、第1揺動カム56は、第1カム
面59がフォロア部材55の第1フォロア面55aに、
先端部56bがステムエンド23dに夫々当接している
一方、第2揺動カム57は、スプリング65のばね力に
よって第2カム面62がフォロア部材55の第2フォロ
ア面55bに当接している。
2に示すように開弁側スプリング33のばね力と電磁石
32の吸引力によって下降すると、ガイドロッド38及
びフォロア部材55の下降に伴い第1揺動カム56が図
示にように時計方向へ回動して先端部でステムエンド2
3dを押圧し下げて吸気弁23を開作動させる。このと
き、第1カム面59は、第1フォロア面55a上を転接
しつつ、第1ランプ部59bからベース部59a側へ当
接位置を変化させる。したがって、かかる第1揺動カム
56の第1カム面59のベース部59a側への転接によ
りアーマチュア30及び吸気弁23の開ストロークの終
端域で制動作用が得られる。つまり、開弁時の終端域で
は第1カム面59の当接点Pの移動によってアーマチュ
ア30はフォロア部材55を介して第1カム支軸58に
力が作用して支持された形になる。このため、開弁終端
域でのアーマチュア30の急激な下降が抑制されて、緩
らかな作動特性となる。
チュア30が図13に示すように閉弁側スプリング28
のばね力と閉弁用電磁石31の吸引力によって上昇する
と、フォロア部材55の上昇に伴い第1揺動カム56が
反時計方向へ回動すると共に、第2揺動カム57もスプ
リング65のばね力に抗して図示のように時計方向へ回
動して吸気弁23を閉作動させる。このとき、第2カム
面62は、第2フォロア面55b上を第2リフト部62
c側からベース部62a側へ転接する。したがって、こ
の場合も斯かる第2揺動カム57が第2フォロア面55
bをベース部62a側へ転接することにより、閉弁終端
域での吸気弁23の上昇力が第2カム支軸60に支持さ
れた形になり、アーマチュア30及び吸気弁23aの閉
ストロークの終端域で制動作用が得られる。特に、かか
る閉弁時には、スプリング65のばね力が図14Bに示
すように第2揺動カム57及び第2フォロア面55bを
介してアーマチュア30に押し下げ力として作用するた
め、吸気弁23の閉ストロークの終端域での制御力を増
大させることができる。
揺動カム56,57の各カム面59,62とスプリング
65のばね力によって図14Aに示すように吸気弁23
の開閉ストローク終端域のストローク速度を減速させる
ことができるため、アーマチュア30と各電磁石31,
32及び吸気弁23の傘部23aとバルブシート22a
との衝突が回避されて、打音や摩耗の発生が防止でき
る。
を示し、第1フォロア部材55や第1揺動カム56の配
設位置などは第2実施形態と同様であるが、第2ガイド
ロッドや第2フォロア部材、及び第2揺動カムなどをケ
ーシング29の上部に設けられた第2ケーシング82内
に設けたものである。
ーシング29の蓋部37の上部に複数のビス81によっ
て固定されており、この前記第2ケーシング82は、円
筒状を呈し、上部に円板状の蓋壁87がビス88によっ
て固定されていると共に、内周面の所定位置に肉厚円板
状の支持壁89が一体に形成されており、この支持壁8
9には、支持孔が上下に貫通形成されている。
中央に有する筒状壁37aに嵌挿固定された円筒状ガイ
ド部材83内に摺動自在に支持されていると共に、その
下端部80aが第1ガイドロッド38の上端部38aに
当接している。
し、第2ガイドロッド80の上端部に一体に固定され
て、上面に第2フォロア面84aが形成されている。
し、図18に示すように前記蓋壁87の下面中央に一体
に有する一対のブラケット90,90の各挿通孔に圧入
固定された第2カム支軸91によって軸孔85bを介し
て揺動自在に支持されていると共に、下面には前記第2
フォロア部材84の第2フォロア面84aに常時当接す
る円弧状の第2カム面88が形成されている。また、一
端部の外端縁には、先端部が前記付勢機構86に当接す
るレバー部92が一体に設けられている。
の支持壁89の支持孔内に圧入固定された有蓋円筒状の
ボディ93と、該ボディ93内に摺動自在に設けられた
プランジャ94と、ボディ93内に弾装されてプランジ
ャ94を上方向へ付勢するコイルばね95とから構成さ
れている。前記プランジャ94は、上端部94aが球面
状に形成されて、その先端縁がレバー部92の端部下端
縁にコイルばね95のばね力によって下方から弾接して
第2揺動カム85全体を図15中時計方向、つまり第2
カム面88を第2フォロア部材84の第2フォロア面8
4aに弾接させ、さらに該第2ガイドロッド80を第1
ガイドロッド38の上端縁に弾接させるようになってい
る。前記コイルばね95は、そのばね力が比較的小さく
設定されている。
関停止時には、第2の実施形態と同様に、アーマチュア
30は、図15に示すように両スプリング28,33の
相対的なばね力によって隙間S内のほぼ平衡中立位置に
保持され、したがって、吸気弁23もバルブシート22
aから若干離れた中立位置に保持されている。この時点
では、第2揺動カム85は、コイルばね95のばね力に
よって第2カム面88の先端側が第2フォロア部材84
の第2フォロア面84aに弾接している。
すように開弁側スプリング33のばね力と電磁石32の
吸引力によって下降して開弁すると、第1ガイドロッド
38の下降に伴い、コイルばね95のばね力によってプ
ランジャ94が上方へ進出してレバー部92を介して第
2揺動カム85を図中時計方向へ回転させるため、その
第2カム面88は第2フォロア面84aを転接しながら
下方へ押圧する。このため、第2ガイドロッド80は、
第1ガイドロッド38の下降に追従して下降摺動する。
た特異な作用によって、吸気弁23の開ストロークの終
端域でなだらかな作動特性が得られ、かかる緩衝作用に
よって、アーマチュア30と開弁用電磁石32との衝突
が回避される。
たように、電磁吸引力と閉弁側スプリング28のばね力
によって、吸気弁23が上昇するが、かかるアーマチュ
ア30が上昇すると、第2ガイドロッド80も上昇して
第2フォロア部材84の第1フォロア面84a上を第2
揺動カム85の第2カム面88が転接し、当接点Pが図
19に示す他端部のリフト部88cからランプ部88b
を経て図20に示す一端部のベース部88a側に移行し
て第2カム支軸91のほぼ下方位置になる。つまり、閉
弁時の終端域では吸気弁23は第2揺動カム46と第1
ガイドロッド38及び第2ガイドロッド80を介して第
2カム面88の当接点Pの移動によって漸次第2カム支
軸91によって支持された形になる。このため、コイル
ばね95のばね力と相俟ってかかる開弁ストロークの終
端域での吸気弁23の急激な上昇ストロークがさらに抑
制されて、傘部23aとバルブシート22aとの衝突を
一層確実に回避することが可能になる。この結果、打音
や摩耗等の発生をより効果的に防止できる図21及び図
22は、本発明の第4実施形態を示し、第1実施形態の
構成を基本として、制動機構25の側部に、前記ガイド
ロット38の下端部38bとバルブステム23bのステ
ムエンド23dとの間のバルブクリアランスCを零に調
整するラッシアジャスタ96を並設したものである。
は、カバー29bが廃止されて、本体29aのみによっ
て構成されており、この本体29aは、一側部にボス部
29Cが一体に形成されていると共に、内部の支持穴2
9eに有蓋筒状の摺動体97が上下動自在に収容されて
いる。また、前記ボス部29cの内部には、下端が開口
した保持穴29dが形成されている。
中央に筒壁36bに固定された前記筒状ガイド部39が
一体に設けられていると共に、該筒状ガイド部39を筒
壁36b内に挿通固定することによって上壁97a上に
前記筒状ホルダ36が載置固定されている。したがっ
て、摺動体97と筒状ホルダ36を介して、前記アーマ
チュア30と各電磁石31、32と開弁側スプリング3
3及び制動機構25が一体的に連係配置されていると共
に、一緒に本体29aを介して上下摺動するようになっ
ている。また、摺動体97は、内壁面36a対向位置に
前記揺動カム46のカム支軸49の両端部を支持するボ
ス部97bが一体に設けられていると共に、外周面下端
位置に前記ラッシアジャスタ96の下端部が当接する突
起片98が水平方向に延出している。
持穴28d内を上下摺動する有底筒状のプランジャ99
と、該プランジャ99の内部に摺動自在に設けられた筒
状部100と、該筒状部100の下端隔壁101によっ
て画成されたリザーバ室102及び高圧室103と、隔
壁101に穿設された連通孔104に設けられて、リザ
ーバ室102から高圧室103への作動油の流入を許容
する逆止弁105とから主として構成されている。
99aが前記突起片98の上面に当接していると共に、
膨出部99aの突起99bが突起片98に形成された小
孔94aに嵌合し、摺動体97や筒状ホルダ36の自由
回動を防止している。また、上端縁と保持穴29dの底
面との間に環状油溝106を構成している。
07が圧入固定されていると共に、該蓋部107が位置
する上端縁に前記環状油溝106とリザーバ室102と
を連通する油通路108が形成されている。また、筒状
部100は、高圧室103内に装着されたスプリングに
よって、上方に付勢されている。
ド21内に形成された油路109からボス部29c内の
油孔110と環状油溝106,油通路108を介して作
動油が供給されるようになっている。
該チェックボールを連通孔104の閉塞方向に付勢する
チェックバルブスプリングとを備えている。
部100の摺動を確保するためのエア抜き孔である。
停止時には、各電磁コイル31b,32bが非通電状態
となるため、アーマチュア30は、図21に示すように
両スプリング28,33の相対的なばね力によって隙間
S内のほぼ平衝中立位置に保持され、吸気弁23もバル
ブシート22aから若干離れた中立位置に保持される。
筒状ホルダ36を介して摺動体97を押し上げるため、
突起片98がラッシアジャスタ96のプランジャ99に
押し上げ力が作用する。しかし、機関停止直後ではチェ
ックボールによって高圧室103内に作動油が封止保持
されているため、プランジャ99の上昇移動が規制さ
れ、したがって、電磁駆動機構24の上昇も規制されて
いる。ただし、停止後の時間が経過するにつれて高圧室
103から作動油がリークし、プランジャ99は上昇移
動し電磁駆動機構24も上昇するため、吸気弁23は、
図21に示す状態から、若干バルブシート22aに近づ
き、アーマチュア30が開弁用電磁石32に若干近づい
た状態になる。
磁石32によりアーマチュア30が吸引され、かつ開弁
側スプリング33のばね力によって下降して、揺動カム
46の第1フォロア面45aに対する当接位置が第1ラ
ンプ部50bから基円部50aに転接した際に、急激な
下降移動が抑制される。この結果、アーマチュア30の
下面30aと開弁用電磁石32の上面との衝突が防止さ
れる。
50bから基円部50aに転接すると、制動機構25に
閉弁側スプリング28のばね力により上方への押圧力が
作用して突起片98を介してプランジャ99が押し上げ
られるが、このときも高圧室103内の油圧保持により
摺動体97の上昇が規制されるため、吸気弁23の開状
態が維持される。
ア30が閉弁用電磁石31に吸引されて上昇し、同時に
閉弁側スプリング28のばね力によって吸気弁23を引
き上げて、バルブシート22aに着座させる。この場合
は、閉弁用電磁石31の吸引力と、開弁側スプリング3
3のばね力が相殺されて、摺動体97を上下動させる力
は発生しない。したがって、摺動体97は、ラッシアジ
ャスタ96のスプリング力と高圧室103内の油圧力に
よる伸長力によって突起片98を介して押し下げられ
る。このため、ガイドロッド38の下端縁38bは、吸
気弁23のバルブステム上端部23dに押し付けられ
て、この間のクリアランスCを零に調整することができ
る。
ルブシート22aとの衝突が防止されて、打音の発生を
抑制することができる。
51aが第2フォロア面45bに当接しているので、閉
弁用電磁石31とアーマチュア30は、衝突が回避さ
れ、かつ開弁側スプリング33のばね力に打ち勝てる電
磁力を発生するギャップをもって対峙させることができ
る。
おいてガイドロッド38の位置と電磁駆動機構24の位
置がラッシアジャスタ96によって自動調整されるた
め、吸気弁23の熱膨張やバルブシート22aの摩耗が
発生しても、バルブシート22aとの衝突が回避されて
常時吸気弁23の適正な開閉作動が得られる。
とガイドロッド38の下端縁38bとのクリアランスC
を常に零とすることができるため、両者間の打音の発生
も防止できる。
23やガイドロッド38と同軸上ではなく、吸気弁23
などとは連動しない並行な位置に配置したため、吸気弁
23やアーマチュア系の慣性質量の増加を招かずに、常
時安定かつ確実な作動が得られる。また、ラッシアジャ
スタ96の吸気弁23との連動が回避されることによ
り、該ラッシアジャスタ96外周の摺動摩耗抵抗の発生
も回避できる。
25と並列に配置したことにより、装置全体の高さを高
くする必要がなく、コンパクト化が図れる。このため、
かかる装置が取り付けられた機関のエンジンルーム内へ
の搭載性の悪化が防止される。
24のアーマチュア30や電磁石31、32などと制動
機構25のフォロア部材45及び揺動カム46を連係配
置して一体的にユニット化し、これらの全体をラッシア
ジャスタ96によって一緒に上下に摺動させるようにし
たため、アーマチュア30や電磁石31、32及び制動
機構25の連係状態を維持したままバルブクリアランス
を零調整することができる。したがって、該バルブクリ
アランスを高精度に調整することが可能になる。すなわ
ち、バルブクリアランスが変化して、ラッシアジャスタ
96によって零調整する際には、制動機構25とアーマ
チュア30のみが一緒に上下動するのではなく各電磁石
31、32などを含めた全体が上下動するため、各電磁
石31、32とアーマチュア30との間の相対隙間など
の変化が発生しないので、バルブクリアランスを高精度
に調整することができるのである。
みに適用することも可能であり、排気弁側に適用した場
合は、排気弁の開時の急激な動きを規制できることによ
って燃焼ガスの急激な排出が抑制され、この結果、排気
音を低減させることが可能になる。
係る機関弁の電磁駆動装置によれば、特に揺動カムによ
って機関弁の開閉終端域における急激な開閉作動を十分
に制動できるため、傘部とバルブシート、並びにアーマ
チュアと開閉弁用電磁石との激しい衝突が緩和される。
この結果、激しい衝突打音の発生や摩耗あるいは破損等
の発生が防止される。
ブリテーナ等を電磁駆動機構とは別体とし、かつ電磁駆
動機構と制動機構とをケーシング内に一体に収納してユ
ニット化できるため、装置のシリンダヘッドへの組み付
け作業性が向上し、搭載性が良好になる。
状のフォロア部材と上下に2つのカム面を有する1つの
揺動カムを組み合わせたため、部品点数を削減できると
共に、アーマチュアのストローク位置精度が出し易くな
る。
部材によって揺動カムを中立位置に復帰させることがで
きることにより、前記制動力の増加が図れると共に、該
揺動カムの比較的大きな揺動角を得ることができる。こ
のため、揺動カムのコンパクト化が図れ、装置全体の小
型化が図れる。
2の発明によるアーマチュアのストローク位置精度が出
し易いことと相俟って、微小隙間の形成が容易になる。
この結果、弁開時と弁閉時のための各電磁石の電磁力を
有効に利用でき、その分、電力の消費量を減少させるこ
とが可能になる。
と第2揺動カムを分割形成してこれらを一つのフォロア
部材に上下から当接するようにしたため、第1揺動カ
ム,第2揺動カムの各カムプロフィールを個々に設定で
きるためアーマチュア上昇時と下降時にそれぞれ最適な
制動作用を得ることができると共に、アーマチュア最上
昇及び最下降時の電磁石との間の各微小隙間を正確に設
定することが可能になる。
よって、特に閉弁時のストローク終端域の速度を効果的
に制動することができる。
び5に記載の発明と同様な効果が得られる。
発明と同じく付勢機構によって効果的な制動力が得られ
る。
アのガイドロッドと機関弁のバルブクリアランスを常時
零に調整できるため、作動時のガイドロッドと機関弁と
の衝突打音の発生が防止できる。
に記載された発明の作用効果の他に、特にラッシアジャ
スタを制動機構や機関弁などに対して直列ではなく、こ
れらと並行に配置したため、機関弁の開閉作動中におけ
る制動機構やアーマチュアなどの作動構成部材の慣性質
量の増加が抑制されて、機関弁など不安定な挙動を防止
できる。
どに対して並行に設けたことにより、装置の上下方向の
高さの増加も抑制されるため、かかる装置が取り付けら
れた機関のエンジンルーム内への搭載性が良好になり、
レイアウトの自由度が向上する。
摺動体と筒状ホルダを介してアーマチュアや各電磁石及
び制動機構の連係配置を維持したままバルブクリアラン
スを零調整することができるため、該バルブクリアラン
スを高精度に調整することが可能になる。
ムの回転角を示す特性図
吸引力と各スプリングのばね力特性図。
の吸引力と各スプリングのばね力特性図。
の吸引力と各スプリングのばね力特性図。
Claims (11)
- 【請求項1】 機関弁に連係するアーマチュアと、該ア
ーマチュアを吸引して前記機関弁を開作動及び閉作動さ
せる開弁用,閉弁用の電磁石と、前記機関弁を閉方向及
び開方向へ付勢して中立位置に保持する開弁用,閉弁用
のばね部材とを備えた機関弁の電磁駆動装置において、 前記アーマチュアに連係し、かつ一対のフォロア面を有
するフォロア部材と、アーマチュアの上下動に伴い前記
各フォロア面に転接して機関弁の開閉作動の終端域にお
ける開閉速度を制動する一対のカム面を有する揺動カム
と、を備えた制動機構を設けたことを特徴とする機関弁
の電磁駆動装置。 - 【請求項2】 前記アーマチュアの往復動に連動する前
記フォロア部材を、ほぼコ字形状に形成すると共に、上
下端壁の対向内面を一対のフォロア面に形成し、該フォ
ロア部材の内部に、上下面に形成されたカム面が前記各
フォロア面に転接する前記一つの揺動カムを収容配置し
たことを特徴する請求項1記載の機関弁の電磁駆動装
置。 - 【請求項3】 前記揺動カムを揺動方向の中立位置に付
勢するスプリング部材を設けたことを特徴とする請求項
2記載の機関弁の電磁駆動装置。 - 【請求項4】 前記各カム面のベース部が各フォロア面
に当接した位置で、前記アーマチュアの上下面と対向す
る前記各電磁石との間に微小隙間を形成するようにした
ことを特徴とする請求項2または3に記載の機関弁の電
磁駆動装置。 - 【請求項5】 前記アーマチュアの往復動に連動しかつ
機関弁側の端部にほぼ円板状のフォロア部材を設け、か
つ該フォロア部材と機関弁との間に、上面の第1カム面
がフォロア部材下面の第1フォロア面に転接する第1揺
動カムを配置する一方、アーマチュアとフォロア部材と
の間に、第2カム面がフォロア部材上面の第2フォロア
面に転接する第2揺動カムを配置したことを特徴とする
請求項1または4記載の機関弁の電磁駆動装置。 - 【請求項6】 前記第2揺動カムの第2カム面を、第2
フォロア面に常時弾接させる付勢機構を設けたことを特
徴とする請求項5記載の機関弁の電磁駆動装置。 - 【請求項7】 前記アーマチュアに、機関弁方向に延出
した第1カイドロッドを連結すると共に、該第1ガイド
ロッドの機関弁側の端部に第1フォロア部材を設け、か
つ該第1フォロア部材と機関弁との間に、上面に有する
第1カム面が第1フォロア部材下面の第1フォロア面に
転接する第1揺動カムを配置する一方、アーマチュアを
挟んだ第1ガイドロッドと反対側に第2ガイドロッドを
上下摺動自在に設けると共に、該第2ガイドロッドの上
端部に第2フォロア部材を設け、かつ下面に有する第2
カム面が第2フォロア部材上面の第2フォロア面に転接
する第2揺動カムを設けたことを特徴とする請求項1ま
たは4に記載の機関弁の電磁駆動装置。 - 【請求項8】 前記第2揺動カムの第2カム面を第2フ
ォロア面に常時弾接させる付勢機構を設けたことを特徴
とする請求項4記載の機関弁の電磁駆動装置。 - 【請求項9】 前記アーマチュアと機関弁との間に形成
されたバルブクリアランスを零に調整するラッシアジャ
スタを設けたことを特徴とする請求項1記載の機関弁の
電磁駆動装置。 - 【請求項10】 前記ラッシアジャスタを、前記制動機
構や機関弁に並行に設けたことを特徴とする請求項9記
載の機関弁の電磁駆動装置。 - 【請求項11】 前記機関弁が摺動自在に保持されたシ
リンダヘッドの上端部にほぼ円筒状のケーシングを固定
すると共に、該ケーシングの内部に、前記制動機構を内
部に保持した筒状の摺動体を摺動自在に保持し、かつ該
摺動体の上端部に、内部に前記アーマチュアと電磁石と
を保持した筒状ホルダを結合し、該筒状ホルダと摺動体
とを介して前記制動機構とアーマチュア及び電磁石を一
体的に連係配置する一方、前記ラッシアジャスタを前記
ケーシングに設けるとともに、該ラッシアジャスタの作
動によって筒状ホルダと摺動体とを一体的に摺動させる
ように構成したことを特徴とする請求項10記載の機関
弁の電磁駆動装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17632199A JP3921311B2 (ja) | 1998-10-30 | 1999-06-23 | 機関弁の電磁駆動装置 |
DE19952052A DE19952052B4 (de) | 1998-10-30 | 1999-10-28 | Elektromagnetisches Motorventil-Antriebssystem |
US09/430,131 US6257182B1 (en) | 1998-10-30 | 1999-10-29 | Electromagnetic drive system for engine valve |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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