JP3907144B2 - 平版印刷版の製造方法、レーザ走査露光用平版印刷版原版、および光重合性組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は平版印刷版原版に関するものであり、特にディジタル信号に基づいた走査露光により製版を行うための平版印刷版原版に関する。さらには、これを用いた平版印刷版の製造方法、および平版印刷原版の感光層に用いる光重合性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、平版印刷版としては親水性支持体上に親油性の感光性樹脂を用いたPS版が広く用いられ、その製造方法として、通常は、リスフィルムを介してマスク露光(面露光)後、非画像部を溶解除去することにより所望の印刷版を得ていた。
【0003】
近年、画像情報をコンピュータを用いて電子的に処理、蓄積、出力する、ディジタル化技術が普及してきている。そして、そのようなディジタル化技術に対応した新しい画像出力方式が種々実用されるようになってきた。その結果レーザ光のような指向性の高い光をディジタル化された画像情報に従って走査し、リスフィルムを介することなく、直接印刷版を製造するコンピュータ トゥ プレート(CTP)技術が切望されており、これに適応した印刷版原版を得ることは重要な技術課題となっている。
【0004】
このような走査露光可能な平版印刷版を得る方式の一つとして、従来より、親水性支持体上に設ける感光性樹脂層として非常に感光スピードにすぐれた光重合性組成物の層を設け、さらに酸素遮断性の保護層を設けた構成が多く提案され、一部上市されている。使用される光重合性組成物は基本的にはエチレン性不飽和化合物、光重合開始系、バインダー樹脂からなる。画像形成は、光開始系が光吸収し、活性ラジカルを生成、エチレン性不飽和化合物の付加重合を引き起こし、感光層の不溶化を生じるものである。
【0005】
光重合系感光層を用いた走査露光可能な平版印刷版に関する従来の提案の大部分は、感光性にすぐれた特定の光開始系の使用を開示したものであった。このような高感度開始系は、例えば、Bruce M.Monroeら著、Chemical Revue,93,435(1993).やR.S.Davidson著、Journal of Photochemistry and biology A:Chemistry,73,81(1993).に多く記載されている。
【0006】
開示されている開始系の一部は非常に感光性にすぐれており、これを含む光重合系感光層を使用することにより、例えば30mWから200mW程度のArレーザ(488nm)やFD−YAGレーザ(532nm)といった経済的な走査露光光源により画像形成可能な平版印刷原版を得ることができる。しかしながら、これら平版印刷版原版は実用上十分に満足できる性能は得られなかった。
【0007】
すなわち、従来技術による走査露光用平版印刷版に関しては露光ラチチュードが狭いという点が大きな問題であった。例えば、製版時間の短縮のためにレーザの走査速度を上げた場合、耐刷性が不十分なものとなってしまうという問題や、印刷工程で網点面積率が減少してしまうという問題があった。一方、露光エネルギーを上げた場合には、走査露光光学系に固有の散乱光によるカブリが生じてしまうということが判明した。
【0008】
さらに、上記の光重合性組成物を得ることは、広く、CTP以外の産業分野、例えば、光造形、ホログラフィー、カラーハードコピーといったレーザイメージング分野や、フォトレジスト等の電子材料製造分野、インクや塗料、接着剤等の光硬化樹脂材料分野においても、ますます要求の高まっている重要な技術である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高速走査での露光によっても十分な耐刷性の印刷版が得られ、かつ露光条件による印刷版の印刷性能の変動の少ないレーザ走査露光用平版印刷版原版を用いた平版印刷版の製造方法を提供することである。また、これらに加えて水性現像液による現像性にすぐれた平版印刷版原版による平版印刷版の製造方法を提供することであり、さらに加えて保存安定性が良好な平版印刷版原版による平版印刷版の製造方法を提供することである。さらには露光系の簡略化も可能になる平版印刷版原版、および感光スピード、保存安定性にすぐれた平版印刷版原版、ならびにこのようにすぐれた特性の平版印刷版の感光層に適する光重合性組成物を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、光重合系感光層として、
i)ポリウレタン樹脂バインダー、ii)付加重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物、iii)光開始系、のそれぞれ少なくとも1種を含有する感光層を用いることで、高速走査露光条件でも十分な耐刷性を示し、さらに網点面積率変動等の印刷性能の露光条件依存性の少ない平版印刷原版が得られることを見出し、本発明を完成させたものである。
【0011】
すなわち、本発明に平版印刷版原版として親水性支持体上に、i)ポリウレタン樹脂バインダー、ii)付加重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物、iii)光開始系、のそれぞれ少なくとも1種を含有する感光層を設けた原版を用い、走査露光によって製版し、平版印刷版を製造することを特徴とする。
【0012】
特に好ましいポリウレタン樹脂は、ポリエーテルジオール化合物、ポリエステルジオール化合物、ポリカーボネートジオール化合物から選ばれる化合物に由来する構造単位を有するポリウレタン樹脂である。
【0013】
これらの成分を含むウレタン樹脂を使用した場合、特に保存安定性が良好な印刷版原版が得られるが、これは感光層中の他成分との相溶性が良いためと思われる。
【0014】
また、カルボキシル基を0.4meq/g以上有するポリウレタン樹脂バインダーを用いた原版は、水性現像液による現像性にすぐれるので、現像工程において、労働、環境保全上好ましくない、有機溶剤の使用を避けることができ好適である。
【0015】
また、感光層上にさらに、水溶性の酸素遮断性物質を含有する保護層を設けることで、こうした原版の露光画像形成に対する、外気中の酸素による阻害をなくすことができる。結果として、露光系を無酸素状態に保つ必要がなくなるので簡便で経済的な走査露光装置の使用が可能となる。
【0016】
また、付加重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物のなかでもウレタン構造を有する化合物を使用した場合、特に強度に優れた光硬化物が得られるが、これは、ポリウレタン樹脂中のウレタン基と光重合した重合性化合物中のウレタン基との水素結合による相互作用の結果であると思われる。
【0017】
特に好ましい光開始系は少なくとも1種のチタノセン化合物を含有するもので、さらに好ましくは、走査光源レーザ光を効率良く吸収しうる増感色素/チタノセン化合物を含有するものである。これらの光開始系は感光スピードにすぐれ、かつ保存安定性にすぐれた感光層を与える。従って、このような成分を含む光重合性組成物を感光層に用いることが好ましい。
【0018】
本発明におけるこうした効果は次のように説明することができる。すなわち、従来の光重合系感光層は露光に従い、エチレン性不飽和化合物の重合が進行し、やがて、不溶化(画像形成)が起こるが、この段階での感光層の膜強度は耐刷性の点からは不十分なものである。より露光エネルギーを上げていくと、重合進行とともに画像強度が上がり、耐刷性が露光量に従って向上してくる。一方、本発明による感光層は低露光で重合度の低い段階から高い画像強度を有し、不溶化の起こる露光量においてすでに高い耐刷性を有しているものと思われる。従って、高速走査露光条件でも十分な耐刷性が得られる。さらに、より高露光量領域での膜強度の露光量依存性が比較的少ないため、露光条件による印刷性能の変動を著しく低減できるものと思われる。
【0019】
なお、以上の効果を得る特定のバインダー樹脂の採用につき、ポリウレタン樹脂バインダーを用いた平版印刷版に関しては、特公平7−120040号、特公平7−120041号、特公平7−120042号、特公平8−12424号、特開昭63−287944号、特開昭63−287947号、特開平1−271741号に開示されているが、これらにおいて走査露光に関する示唆は全くなされておらず、高速走査露光条件下での耐刷性の改善につながるものではない。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の用いられる走査露光用平版印刷版は、親水性支持体上に、i)ポリウレタン樹脂バインダー、ii)付加重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物、iii)光開始系、のそれぞれ少なくとも1種を含有する感光層を備えるものである。
【0021】
まず、本発明で使用するi)ポリウレタン樹脂バインダーについて説明する。(1)ポリウレタン樹脂
本発明の感光層の必須成分である使用されるポリウレタン樹脂は、下記式(1)’で表されるジイソシアネート化合物の少なくとも1種と式(1)”で表されるジオール化合物の少なくとも1種との反応生成物で表される構造単位を基本骨格とするポリウレタン樹脂である。
OCN−X0−NCO (1)’
HO−Y0−OH (1)”
(式中、X0、Y0は2価の有機残基を表す。)
【0022】
本発明の感光層の必須成分である使用されるポリウレタン樹脂で、好ましいポリウレタン樹脂は、カルボキシル基を0.4meq/g以上有するポリウレタン樹脂である。好適に使用されるポリウレタン樹脂は、下記式(1)で表されるジイソシアネート化合物と、式(2)、(3)、(4)のジオール化合物の少なくとも1種との反応生成物で表される構造単位および/または、テトラカルボン酸2無水物をジオール化合物で開環させた化合物から由来される構造単位を基本骨格とするポリウレタン樹脂である。
【0023】
【化1】
【0024】
式中、L8は置換基を有していてもよい2価の脂肪族または芳香族炭化水素基を示す。必要に応じ、L8中はイソシアネート基と反応しない他の官能基、例えばエステル、ウレタン、アミド、ウレイド基を有していてもよい。
【0025】
R1は水素原子、置換基(例えば、シアノ、ニトロ、ハロゲン原子、(−F、−Cl、−Br、−I)、−CONH2、−COOR113、−OR113、−NHCONHR113、−NHCOOR113、−NHCOR113、−OCONHR113(ここで、R113は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数7〜15のアラルキル基を示す。)などの各基が含まれる。)を有していてもよいアルキル、アラルキル、アリール、アルコキシ、アリーロキシ基を示し、好ましくは水素原子、炭素数1〜8個のアルキル、炭素数6〜15個のアリール基を示す。L10、L11、L12はそれぞれ同一でも相違していてもよく、単結合、置換基(例えば、アルキル、アラルキル、アリール、アルコキシ、ハロゲノの各基が好ましい。)を有していてもよい2価の脂肪族または芳香族炭化水素基を示す。好ましくは炭素数1〜20個のアルキレン基、炭素数6〜15個のアリーレン基、さらに好ましくは炭素数1〜8個のアルキレン基を示す。また必要に応じ、L10、L11、L12中にイソシアネート基と反応しない他の官能基、例えばカルボニル、エステル、ウレタン、アミド、ウレイド、エーテル基を有していてもよい。なおR1、L10、L11、L12のうちの2または3個で環を形成してもよい。
【0026】
Arは置換基を有していてもよい三価の芳香族炭化水素基を示し、好ましくは炭素数6〜15個の芳香族基を示す。
【0027】
イ)ジイソシアネート化合物
式(1)で示されるジイソシアネート化合物として、具体的には以下に示すものが含まれる。
【0028】
すなわち、2,4−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートの二量体、2,6−トリレンジレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、3,3’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート等のような芳香族ジイソシアネート化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等のような脂肪族ジイソシアネート化合物;イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン−2,4(または2,6)ジイソシアネート、1,3−(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等のような脂環族ジイソシアネート化合物;1,3−ブチレングリコール1モルとトリレンジイソシアネート2モルとの付加体等のようなジオールとジイソシアネートとの反応物であるジイソシアネート化合物等が挙げられる。
【0029】
ロ)カルボキシル基を含有するジオール化合物
また式(2)、(3)または(4)で示されるカルボキシル基を有するジオール化合物としては具体的には以下に示すものが含まれる。
【0030】
すなわち、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(2−ヒドロキシエリア)プロピオン酸、2,2−ビス(3−ヒドロキシプロピル)プロピオン酸、ビス(ヒドロキシメチル)酢酸、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸、酒石酸、N,N−ジヒドロキシエチルグリシン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−カルボキシ−プロピオンアミド等が挙げられる。
【0031】
本発明において、ポリウレタン樹脂の合成に用いられる好ましいテトラカルボン酸2無水物としては、式(5)、(6)、(7)で示されるものが挙げられる。
【0032】
【化2】
【0033】
式中、L21は単結合、置換基(例えばアルキル、アラルキル、アリール、アルコキシ、ハロゲノ、エステル、アミドの各基が好ましい。)を有していてもよい二価の脂肪族または芳香族炭化水素基、−CO−、−SO−、−SO2−、−O−または−S−を示す。好ましくは単結合、炭素数1〜15個の二価の脂肪族炭化水素基、−CO−、−SO2−、−O−または−S−を示す。R2、R3は同一でも相違していてもよく、水素原子、アルキル、アラルキル、アリール、アルコキシ、またはハロゲノ基を示す。好ましくは、水素原子、炭素数1〜8個のアルキル、炭素数6〜15個のアリール、炭素数1〜8個のアルコキシ、またはハロゲノ基を示す。またL21、R2、R3のうちの2つが結合して環を形成してもよい。R4、R5は同一でも相違していてもよく、水素原子、アルキル、アラルキル、アリールまたはハロゲノ基をを示す。好ましくは水素原子、炭素数1〜8個のアルキル、または炭素数6〜15個のアリール基を示す。またL21、R4、R5のうちの2つが結合して環を形成してもよい。L22、L23は同一でも相違していてもよく、単結合、二重結合、または二価の脂肪族炭化水素基を示す。好ましくは単結合、二重結合、またはメチレン基を示す。Aは単核または多核の芳香環を示す。好ましくは炭素数6〜18個の芳香環を示す。
【0034】
式(5)、(6)または(7)で示される化合物としては、具体的には以下に示すものが含まれる。
【0035】
すなわち、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−スルホニルジフタル酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、4,4’−[3,3’−(アルキルホスホリルジフェニレン)−ビス(イミノカルボニル)]ジフタル酸二無水物、ヒドロキノンジアセテートとトリメット酸無水物の付加体、ジアセチルジアミンとトリメット酸無水物の付加体などの芳香族テトラカルボン酸二無水物;5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物(大日本インキ化学工業(株)製、エピクロンB−4400)、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物などの脂環族テトラカルボン酸二無水物;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−ペンタンテトラカルボン酸二無水物などの脂肪族テトラカルボン酸二無水物が挙げられる。
【0036】
これらのテトラカルボン酸二無水物をジオール化合物で開環された化合物から由来する構造単位をポリウレタン樹脂中に導入する方法としては、例えば以下の方法がある。
【0037】
a)テトラカルボン酸二無水物をジオール化合物で開環させて得られたアルコール末端の化合物と、ジイソシアネート化合物とを反応させる方法。
b)ジイソシアネート化合物をジオール化合物過剰の条件下で反応させ得られたアルコール末端のウレタン化合物と、テトラカルボン酸二無水物とを反応させる方法。
【0038】
またこのとき使用されるジオール化合物としては、具体的には以下に示すものが含まれる。
【0039】
すなわち、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,4−ビス−β−ヒドロキシエトキシシクロヘキサン、シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加体、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加体、ビスフェノールFのエチレンオキサイド付加体、ビスフェノールFのプロピレンオキサイド付加体、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加体、水添ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加体、ヒドロキノンジヒドロキシエチルエーテル、p−キシリレングリコール、ジヒドロキシエチルスルホン、ビス(2−ヒドロキシエチル)−2,4−トリレンジカルバメート、2,4−トリレン−ビス(2−ヒドロキシエチルカルバミド)、ビス(2−ヒドロキシエチル)−m−キシリレンジカルバメート、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソフタレート等が挙げられる。
【0040】
ハ)その他のジオール化合物
本発明に使用されるポリウレタン樹脂は、より好ましくはさらに、ポリエーテルジオール化合物、ポリエステルジオール化合物、またはポリカーボネートジオール化合物の少なくとも1種との反応生成物で表される構造を有するポリウレタン樹脂である。
【0041】
ポリエーテルジオール化合物としては、式(A)、(B)、(C)、(D)、(E)で表される化合物、および、末端に水酸基を有するエチレンオキシドとプロピレンオキシドのランダム共重合体が挙げられる。
【0042】
【化3】
【0043】
式中、R6は水素原子またはメチル基、
Xは、以下の基を表す。
【0044】
【化4】
【0045】
a,b,c,d,e,f,gはそれぞれ2以上の整数を示す。好ましくは2〜100の整数である。
【0046】
式(A)、(B)で表されるポリエーテルジオール化合物としては具体的には以下に示すものが挙げられる。
【0047】
すなわち、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール、ヘキサエチレングリコール、ヘプタエチレングリコール、オクタエチレングリコール、ジ−1,2−プロピレングリコール、トリ−1,2−プロピレングリコール、テトラ−1,2−プロピレングリコール、ヘキサ−1,2−プロピレングリコール、ジ−1,3−プロピレングリコール、トリ−1,3−プロピレングリコール、テトラ−1,3−プロピレングリコール、ジ−1,3−ブチレングリコール、トリ−1,3−ブチレングリコール、ヘキサ−1,3−ブチレングリコール、平均分子量1000のポリエチレングリコール、平均分子量1500のポリエチレングリコール、平均分子量2000のポリエチレングリコール、平均分子量3000のポリエチレングリコール、平均分子量7500のポリエチレングリコール、平均分子量400のポリプロピレングリコール、平均分子量700のポリプロピレングリコール、平均分子量1000のポリプロピレングリコール、平均分子量2000のポリプロピレングリコール、平均分子量3000のポリプロピレングリコール、平均分子量4000のポリプロピレングリコール等。
【0048】
式(C)で示されるポリエーテルジオール化合物としては、具体的には以下に示すものが挙げられる。
三洋化成工業(株)製PTMG650,PTMG1000,PTMG20000,PTMG3000等。
【0049】
式(D)で示されるポリエーテルジオール化合物としては、具体的には以下に示すものが挙げられる。
三洋化成工業(株)製ニューポールPE−61,ニューポールPE−62,ニューポールPE−64,ニューポールPE−68,ニューポールPE−71,ニューポールPE−74,ニューポールPE−75,ニューポールPE−78,ニューポールPE−108,ニューポールPE−128,ニューポールPE−61等。
【0050】
式(E)で示されるポリエーテルジオール化合物としては、具体的には以下に示すものが挙げられる。
三洋化成工業(株)製ニューポールBPE−20、ニューポールBPE−20F、ニューポールBPE−20NK、ニューポールBPE−20T、ニューポールBPE−20G、ニューポールBPE−40、ニューポールBPE−60、ニューポールBPE−100、ニューポールBPE−180、ニューポールBP−2P、ニューポールBPE−23P、ニューポールBPE−3P、ニューポールBPE−5P等。
【0051】
末端に水酸基を有するエチレンオキシドとプロピレンオキシドのランダム共重合体としては、異体的には以下に示すものが挙げられる。
三洋化成工業(株)製ニューポール50HB−100,ニューポール50HB−260,ニューポール50HB−400,ニューポール50HB−660,ニューポール50HB−2000,ニューポール50HB−5100等。
【0052】
ポリエステルジオール化合物としては、式(8)、(9)で表される化合物が挙げられる。
【0053】
【化5】
【0054】
式中、L1、L2およびL3はそれぞれ同一でも相違してもよく2価の脂肪族または芳香族炭化水素基を示し、L4は2価の脂肪族炭化水素基を示す。好ましくは、L1、L2、L3はそれぞれアルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン基を示し、L4はアルキレン基を示す。またLl、L2、L3、L4中にはイソシアネート基と反応しない他の官能基、例えばエーテル、カルボニル、エステル、シアノ、オレフイン、ウレタン、アミド、ウレイド基またはハロゲン原子等が存在していてもよい。n1、n2はそれぞれ2以上の整数であり、好ましくは2〜100の整数を示す。
【0055】
ポリカーボネートジオール化合物としては、式(10)で表される化合物がある。
【0056】
【化6】
【0057】
式中、L5はそれぞれ同一でも相違してもよく2価の脂肪族または芳香族炭化水素基を示す。好ましくは、L5はアルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン基を示す。またL5中にはイソシアネート基と反応しない他の官能基、例えばエーテル、カルボニル、エステル、シアノ、オレフイン、ウレタン、アミド、ウレイド基またはハロゲン原子等が存在していてもよい。n3はそれぞれ2以上の整数であり、好ましくは2〜100の整数を示す。
【0058】
式(8)、(9)または(10)で示されるジオール化合物としては具体的には以下に示すものが含まれる。具体例中のnは2以上の整数である。
【0059】
【化7】
【0060】
【化8】
【0061】
【化9】
【0062】
【化10】
【0063】
また更に、カルボキシル基を有せず、イソシアネートと反応しない他の置換基を有してもよいジオール化合物を併用することもできる。
【0064】
このようなジオール化合物としては、以下に示すものが含まれる。
HO−L6−O−CO−L7−CO−O−L6−OH (11)
HO−L7−CO−O−L6−OH (12)
【0065】
式中、L6、L7はそれぞれ同一でも相違していてもよく、置換基(例えば、アルキル、アラルキル、アリール、アルコキシ、アリーロキシ、ハロゲン原子(−F、−Cl、−Br、−I)、などの各基が含まれる。)を有していてもよい2価の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基または複素環基を示す。必要に応じ、L6、L7中にイソシアネート基と反応しない他の官能基、例えばカルボニル、エステル、ウレタン、アミド、ウレイド基などを有していてもよい。なおL6、L7で環を形成してもよい。
【0066】
また式(11)または(12)で示される化合物の具体例としては以下に示すものが含まれる。
【0067】
【化11】
【0068】
【化12】
【0069】
【化13】
【0070】
【化14】
【0071】
下記に示すジオール化合物も好適に使用できる。
【0072】
【化15】
【0073】
式中、R7、R8はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、置換基を有してもよいアルキル基、cは上記と同義であり、それぞれ2以上の整数を示し、好ましくは2〜100の整数である。
【0074】
式(15)、(16)、(17)または(18)で示されるジオール化合物としては、具体的には以下に示すものが挙げられる。
【0075】
すなわち、式(15)としては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール等、式(16)としては、下記に示す化合物等、
【0076】
【化16】
【0077】
式(17)としては、2−ブテン−1,4−ジオール、式(18)としては、cis−2−ブテン−1,4−ジオール、trans−2−ブテン−1,4−ジオール等。
【0078】
また、下記に示すジオール化合物も好適に使用できる。
HO−L6−NH−CO−L7−CO−NH−L6−OH (19)
HO−L7−CO−NH−L6−OH (20)
【0079】
式中、L6、L7はそれぞれ同一でも相違していてもよく、置換基(例えば、アルキル、アラルキル、アリール、アルコキシ、アリーロキシ、ハロゲン原子(−F、−Cl、−Br、−I)、などの各基が含まれる。)を有していてもよい2価の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基または複素環基を示す。必要に応じ、L6、L7中にイソシアネート基と反応しない他の官能基、例えばカルボニル、エステル、ウレタン、アミド、ウレイド基などを有していてもよい。なおL6、L7で環を形成してもよい。
【0080】
また式(19)または(20)で示される化合物の具体例としては以下に示すものが含まれる。
【0081】
【化17】
【0082】
【化18】
【0083】
さらに、下記に示すジオール化合物も好適に使用できる。
HO−Ar2−(L16−Ar3)n−OH (21)
HO−Ar2−L16−OH (22)
【0084】
式中、L16は置換基(例えば、アルキル、アラルキル、アリール、アルコキシ、アリーロキシ、ハロゲノの各基が好ましい。)を有していてもよい2価の脂肪族炭化水素基を示す。必要に応じ、L16中にイソシアネート基と反応しない他の官能基、例えばエステル、ウレタン、アミド、ウレイド基を有していてもよい。
【0085】
Ar2、Ar3は同一でも相違していてもよく、置換基を有していてもよい2価の芳香族炭化水素基を示し、好ましくは炭素数6〜15個の芳香族基を示す。
【0086】
nは0〜10の整数を示す。
【0087】
また式(21)または(22)で示されるジオール化合物としては具体的には以下に示すものが含まれる。
【0088】
すなわち、カテコール、レゾルシン、ハイドロキノン、4−メチルカテコール、4−t−ブチルカテコール、4−アセチルカテコール、3−メトキシカテコール、4−フェニルカテコール、4−メチルレゾルシン、4−エチルレゾルシン、4−t−ブチルレゾルシン、4−ヘキシルレゾルシン、4−クロロレゾルシン、4−ベンジルレゾルシン、4−アセチルレゾルシン、4−カルボメトキシレゾルシン、2−メチルレゾルシン、5−メチルレゾルシン、t−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−アミルハイドロキノン、テトラメチルハイドロキノン、テトラクロロハイドロキノン、メチルカルボアミノハイドロキノン、メチルウレイドハイドロキノン、メチルチオハイドロキノン、ベンゾノルボルネン−3,6−ジオール、ビスフェノールA、ブスフェノールS、3,3’−ジクロロビスフェノールS、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−チオジフェノール、2,2’−ジヒドロキシジフェニルメタン、3,4−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,4−ビス(2−(p−ヒドロキシフェニル)プロピル)ベンゼン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メチルアミン、1,3−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシアントラキノン、2−ヒドロキシベンジルアルコール、4−ヒドロキシベンジルアルコール、2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルベンジルアルコール、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルベンジルアルコール、4−ヒドロキシフェネチルアルコール、2−ヒドロキシエチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−ヒドロキシエチル−4−ヒドロキシフェニルアセテート、レゾルシンモノ−2−ヒドロキシエチルエーテル等が挙げられる。
下記に示すジオール化合物も好適に使用できる。
【0089】
【化19】
【0090】
式中、R1は水素原子、置換基(例えば、シアノ、ニトロ、ハロゲン原子(−F、−Cl、−Br、−I)、−CONH2、−COOR113、−OR113、−NHCONHR113、−NHCOOR113、−NHCOR113、−OCONHR113、−CONHR113(ここで、R113は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数7〜15のアラルキル基を示す。)などの各基が含まれる。)を有していてもよいアルキル、アラルキル、アリール、アルコキシ、アリーロキシ基を示し、好ましくは水素原子、炭素数1〜8個のアルキル基、炭素数6〜15個のアリール基を示す。L10、L11、L12はそれぞれ同一でも相違していてもよく、単結合、置換基(例えば、アルキル、アラルキル、アリール、アルコキシ、ハロゲンの各基が好ましい。)を有していてもよい2価の脂肪族または芳香族炭化水素基を示す。好ましくは炭素数1〜20個のアルキレン基、炭素数6〜15個のアリーレン基、さらに好ましくは炭素数1〜8個のアルキレン基を示す。必要に応じて、L10、L11、L12中にイソシアネート基と反応しない他の官能基、例えばカルボニル、エステル、ウレタン、アミド、ウレイド、エーテル基を有していてもよい。なお、R1、L10、L11、L12のうちの2または3個で環を形成してもよい。
【0091】
Arは置換基を有していてもよい三価の芳香族炭化水素基を示し、好ましくは炭素数6〜15個の芳香族基を示す。
Z0は下記の基を示す。
【0092】
【化20】
【0093】
ここで、R107、R108はそれぞれ同一でも相違していてもよく、水素原子、ナトリウム、カリウム、アルキル基、アリール基を示し、好ましくは水素原子、炭素原子1〜8個のアルキル基、炭素数6〜15個のアリール基を示す。
【0094】
式(23)、(24)または(25)で示されるホスホン酸、リン酸および/またはこれらのエステル基を有するジオール化合物は、例えば以下に示す方法により合成される。
【0095】
以下の式(26)、(27)、(28)で示されるハロゲン化合物のヒドロキシ基を必要に応じて保護した後、式(29)で表されるMichaelis-Arbuzov反応によりホスホネートエステル化し、さらに必要により臭化水素等により加水分解することにより合成が行われる。
【0096】
【化21】
【0097】
式中、R1、L10、L11、L12およびArは式(23)、(24)、(25)の場合と同義である。R109はアルキル基、アリール基を示し、好ましくは炭素数1〜8個のアルキル基、炭素数6〜15個のアリール基を示す。R110は式(26)、(27)、(28)のX01を除いた残基であり、X01はハロゲン原子、好ましくはCl、Br、Iを示す。
【0098】
また、式(30)で表されるオキシ塩化リンとの反応後、加水分解させる方法により合成が行われる。
【0099】
【化22】
【0100】
式中、R110は式(29)の場合と同義であり、Mは水素原子、ナトリウムまたはカリウムを示す。
【0101】
本発明のポリウレタン樹脂がホスホン酸基を有する場合、式(1)で示されるジイソシアネート化合物と、式(23)、(24)または(25)で示されるホスホン酸エステル基を有するジオール化合物を反応させ、ポリウレタン樹脂化した後、臭化水素等により加水分解することで合成してもよい。
【0102】
さらに、下記に示すアミノ基含有化合物も、ジオール化合物と同様、式(1)で表されるジイソシアネート化合物と反応させ、ウレア構造を形成してポリウレタン樹脂の構造に組み込まれてもよい。
【0103】
【化23】
【0104】
式中、R106、R108はそれぞれ同一でも相違していてもよく、水素原子、置換基(例えばアルコキシ、ハロゲン原子(−F、−Cl、−Br、−I)、エステル、カルボキシル基などの各基が含まれる。)を有していてもよいアルキル、アラルキル、アリール基を示し、好ましくは水素原子、置換基としてカルボキシル基を有していてもよい炭素数1〜8個のアルキル、炭素数6〜15個のアリール基を示す。L17は置換基(例えば、アルキル、アラルキル、アリール、アルコキシ、アリーロキシ、ハロゲン原子(−F、−Cl、−Br、−I)、カルボキシル基などの各基が含まれる。)を有していてもよい2価の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基または複素環基を示す。必要に応じ、L17中にイソシアネート基と反応しない他の官能基、例えばカルボニル、エステル、ウレタン、アミド基などを有していてもよい。なおR106、L17、R108のうちの2個で環を形成してもよい。
【0105】
また式(31)、(32)で示される化合物の具体例としては以下に示すものが含まれる。
【0106】
すなわち、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、プロパン−1,2−ジアミン、ビス(3−アミノプロピル)メチルアミン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルシロキサン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、4−アミノ−2,2−6,6−テトラメチルピペリジン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、リジン、L−シスチン、イソホロンジアミン等のような脂肪族ジアミン化合物;o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−トリレンジアミン、ベンジジン、o−ジトルイジン、o−ジアニシジン、4−ニトロ−m−フェニレンジアミン、2,5−ジメトキシ−p−フェニレンジアミン、ビス−(4−アミノフェニル)スルホン、4−カルボキシ−o−フェニレンジアミン、3−カルボキシ−m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノフェニルエーテル、1,8−ナフタレンジアミン等のような芳香族ジアミン化合物;2−アミノイミダゾール、3−アミノトリアゾール、5−アミノ−1H−テトラゾール、4−アミノピラゾール、2−アミノベンズイミダゾール、2−アミノ−5−カルボキシ−トリアゾール、2,4−ジアミノ−6−メチル−S−トリアジン、2,6−ジアミノピリジン、L−ヒスチジン、DL−トリプトファン、アデニン等のような複素環アミン化合物;エタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、1−アミノ−2−プロパノール、1−アミノ−3−プロパノール、2−アミノエトキシエタノール、2−アミノチオエトキシエタノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、p−アミノフェノール、m−アミノフェノール、o−アミノフェノール、4−メチル−2−アミノフェノール、2−クロロ−4−アミノフェノール、4−メトキシ−3−アミノフェノール、4−ヒドロキシベンジルアミン、4−アミノ−1−ナフトール、4−アミノサリチル酸、4−ヒドロキシ−N−フェニルグリシン、2−アミノベンジルアルコール、4−アミノフェネチルアルコール、2−カルボキシ−5−アミノ−1−ナフトール、L−チロシン等のようなアミノアルコールまたはアミノフェノール化合物。
【0107】
本発明のポリウレタン樹脂は上記イソシアネート化合物およびジオール化合物を非プロトン性溶媒中、それぞれの反応性に応じた活性の公知の触媒を添加し、加熱することにより合成される。使用するジイソシアネートおよびジオール化合物のモル比は好ましくは0.8:1〜1.2:1であり、ポリマー末端にイソシアネート基が残存した場合、アルコール類またはアミン類等で処理することにより、最終的にイソシアネート基が残存しない形で合成される。
【0108】
本発明のポリウレタン樹脂は、カルボキシル基が0.4meq/g以上含まれていることが必要であり、特に0.4〜3.5meq/gの範囲で含まれていることが好ましい。
【0109】
本発明のポリウレタン樹脂の分子量は、好ましくは重量平均で1000以上であり、さらに好ましくは5000〜50万の範囲である。
【0110】
これらの高分子化合物は単独で用いても混合して用いてもよい。感光性組成物中に含まれる、これら高分子化合物の含有量は約5〜95重量%、好ましくは約10〜90重量%である。
【0111】
i)ポリウレタン樹脂のより好ましい具体例としては、以下の化合物を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。具体例の大部分は、使用したジイソシアネート化合物とジオール化合物との組合せで示している。また、カルボキシル基含有量を酸価として示す。
【0112】
【化24】
【0113】
【化25】
【0114】
【化26】
【0115】
【化27】
【0116】
【化28】
【0117】
【化29】
【0118】
【化30】
【0119】
【化31】
【0120】
【化32】
【0121】
【化33】
【0122】
【化34】
【0123】
【化35】
【0124】
【化36】
【0125】
【化37】
【0126】
【化38】
【0127】
【化39】
【0128】
【化40】
【0129】
【化41】
【0130】
【化42】
【0131】
【化43】
【0132】
【化44】
【0133】
【化45】
【0134】
【化46】
【0135】
【化47】
【0136】
【化48】
【0137】
【化49】
【0138】
【化50】
【0139】
【化51】
【0140】
【化52】
【0141】
【化53】
【0142】
【化54】
【0143】
【化55】
【0144】
【化56】
【0145】
【化57】
【0146】
【化58】
【0147】
【化59】
【0148】
【化60】
【0149】
【化61】
【0150】
次に、本発明で使用するii)付加重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物について説明する。
【0151】
(A)付加重合性化合物
本発明に使用される少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物は、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。このような化合物群は当該産業分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に限定無く用いることができる。これらは、例えばモノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体およびオリゴマー、またはそれらの混合物ならびにそれらの共重合体などの化学的形態をもつ。モノマーおよびその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)や、そのエステル類、アミド類が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類が用いられる。また、ヒドロキシル基や、アミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル、アミド類と単官能もしくは多官能イソシアネート類、エポキシ類との付加反応物、単官能もしくは、多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。また、イソシアナト基や、エポキシ基、等の親電子性置換基を有する、不飽和カルボン酸エステル、アミド類と単官能もしくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物、ハロゲン基や、トシルオキシ基、等の脱離性置換基を有する、不飽和カルボン酸エステル、アミド類と単官能もしくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン、ビニルエーテル等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
【0152】
特に好ましい少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物は、イソシアネートと水酸基の付加反応を用いて製造されるウレタン系付加重合性化合物である。
【0153】
そのような具体例としては、例えば、特公昭48−41708号公報中に記載されている1分子に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、下記式(V)で示される水酸基を含有するビニルモノマーを付加させた1分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げられる。
CH2=C(R)COOCH2CH(R')OH (V)
(ただし、RおよびR'はHあるいはCH3を示す。)
【0154】
また、特開昭51−37193号、特公平2−32293号、特公平2−16765号に記載されているようなウレタン(メタ)アクリレート類や、特公昭58−49860号、特公昭56−17654号、特公昭62−39417号、特公昭62−39418号記載のエチレンオキサイド系骨格を有するウレタン化合物類を挙げることでき、特に好ましい具体例としては次のような化合物を挙げることできる。(1)群のポリイソシアネート化合物と(2)群のアルコール化合物との反応生成物である。
【0155】
【化62】
【0156】
【化63】
【0157】
【化64】
【0158】
【化65】
【0159】
【化66】
【0160】
更に具体的には、次の化合物がそれらに相当する。東亜合成(株)社製ウレタンアクリレートM−1100,M−1200,M−1210,M−1300、ダイセル・ユーシービー(株)社製ウレタンアクリレートEB210、EB4827、EB6700、EB220、MORTON THIOKOL Inc製UVITHANE−782,UVITHANE−783,UVITHANE−788,UVITHANE−893,根上工業(株)社製アートレジンUN−9000EP、アートレジンUN−9200A、アートレジンUN−900H、アートレジンUN−1255、アートレジンUN−5000、アートレジンUN−2111A、アートレジンUN−2500、アートレジンUN−3320HA、アートレジンUN−3320HB、アートレジンUN−3320HC、アートレジンUN−3320HS、アートレジンUN−6060P、アートレジンUN−6060PTM、アートレジンSH−380G、アートレジンSH−500、アートレジンSH−9832、新中村化学(株)社製NKオリゴU−4H、NKオリゴU−4HA、NKオリゴU−4P、NKオリゴU−4PA、NKオリゴU−4TX、NXオリゴU−4TXA、NEオリゴU−6LHA、NKオリゴU−6LPA−N、NKオリゴU−6LTXA、NKオリゴUA−6ELP、NKオリゴUA−6ELH、NKオリゴUA−6ELTX、NKオリゴUA−6PLP、NKオリゴU−6ELP、NKオリゴU−6ELH、NKオリゴU−8MDA、NKオリゴU−8MD、NKオリゴU−12LMA、NKオリゴU−12LM、NXオリゴU−6HA、オリゴU−108A、NKオリゴU−1084A、NKオリゴU−200AX、NKオリゴU−122A、NKオリゴU−340A、NXオリゴU−324A、NKオリゴUA−100、共栄社化学(株)社製AH−600、AT−600、UA−306H、AI−600、UA−101T、UA−101I、UA−101H、UA−306T、UA−306I、UF−8001、UF−8003等。
【0161】
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー等がある。
【0162】
メタクリル酸エステルとしては、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタン、ビス−〔p−(メタクリルオキシエトキシ)フェニル〕ジメチルメタン等がある。
【0163】
イタコン酸エステルとしては、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、ソルビトールテトライタコネート等がある。
【0164】
クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネート等がある。
【0165】
イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等がある。
【0166】
マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等がある。
【0167】
その他のエステルの例として、例えば、特公昭46−27926号、特公昭51−47334号、特開昭57−196231号記載の脂肪族アルコール系エステル類や、特開昭59−5240号、特開昭59−5241号、特開平2−226149号記載の芳香族系骨格を有するもの、特開平1−165613号記載のアミノ基を含有するもの等も好適に用いられる。
【0168】
さらに、前述のエステルモノマーは混合物としても使用することができる。
【0169】
また、脂肪族多価アミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド等がある。
【0170】
その他の好ましいアミド系モノマーの例としては、特公昭54−21726号記載のシクロヘキシレン構造を有すものを挙げることができる。
【0171】
さらに、特開昭63−277653号,特開昭63−260909号、特開平1−105238号に記載される、分子内にアミノ構造やスルフィド構造を有する付加重合性化合物類を用いることによっては、非常に感光スピードに優れた光重合性組成物を得ることができる。
【0172】
その他の例としては、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号、各公報に記載されているようなポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタクリレートを挙げることができる。また、特公昭46−43946号、特公平1−40337号、特公平1−40336号記載の特定の不飽和化合物や、特開平2−25493号記載のビニルホスホン酸系化合物等も挙げることができる。また、ある場合には、特開昭61−22048号記載のベルフルオロアルキル基を含有する構造が好適に使用される。さらに日本接着協会誌vol.20、No.7,300〜308ページ(1984年)に光硬化性モノマーおよびオリゴマーとして紹介されているものも使用することができる。
【0173】
これらの、付加重合性化合物について、どのような構造を用いるか、単独で使用するか併用するか、添加量はどうかといった、使用方法の詳細は、最終的な感材の性能設計にあわせて、任意に設定できる。例えば次のような観点から選択される。感光スピードの点では1分子当たりの不飽和基含量が多い構造が好ましく、多くの場合、2官能以上が好ましい。また、画像部すなわち硬化膜の強度を高くするためには、3官能以上のものが良く、さらに、異なる官能数・異なる重合性基(例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合物)のものを併用することで、感光性と、強度を両方を調節する方法も有効である。大きな分子量の化合物や、疎水性の高い化合物は感光スピードや、膜強度に優れる反面、現像スピードや現像液中での析出といった点で好ましくない場合がある。また、感光層中の他の成分(例えばバインダーポリマー、開始剤、着色剤等)との相溶性、分散性に対しても、付加重合化合物の選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の使用や、2種以上の併用により相溶性を向上させうることがある。また、支持体、オーバーコート層等の密着性を向上させる目的で特定の構造を選択することもあり得る。感光層中の付加重合性化合物の配合比に関しては、多い方が感度的に有利であるが、多すぎる場合には、好ましくない相分離が生じたり、感光層の粘着性による製造工程上の問題(例えば、感材成分の転写、粘着に由来する製造不良)や、現像液からの析出が生じる等の問題を生じうる。これらの観点から、好ましい配合比は、多くの場合、組成物全成分に対して50〜80重量%、好ましくは25〜75重量%である。また、これらは単独で用いても2種以上併用してもよい。そのほか、付加重合性化合物の使用法は、酸素に対する重合阻害の大小、解像度、かぶり性、屈折率変化、表面粘着性等の観点から適切な構造、配合、添加量を任意に選択でき、さらに場合によっては下塗り、上塗りといった層構成・塗布方法も実施しうる。
【0174】
次に、本発明で使用するiii)光開始系について説明する。
【0175】
(3)光開始系
本発明の感光層の第3の必須成分であるiii)光開始系の中にはラジカル発生剤(activator)が含まれるが、既に公知のラジカル発生剤を用いることができる。
【0176】
好ましいラジカル発生剤の例としては(a)芳香族ケトン類、(b)芳香族オニウム塩化合物、(c)有機過酸化物、(d)チオ化合物、(e)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(f)ケトオキシムエステル化合物、(g)ボレート化合物、(h)アジニウム化合物、(i)活性エステル化合物、(j)炭素ハロゲン結合を有する化合物、(k)メタロセン化合物等が挙げられる。
【0177】
ラジカル発生剤の一例である(a)芳香族ケトン類の好ましい例としては、「RADIATION CURING IN POLYMER SCIENCE AND TECHNOLOGY」J.P.FOUASSIER J.F.RABEK(1993)、P77〜117記載のベンゾフェノン骨格あるいはチオキサントン骨格を有する化合物、例えば以下のものが挙げられる。
【0178】
【化67】
【0179】
【化68】
【0180】
【化69】
【0181】
より好ましい(a)芳香族ケトン類の例としては、特公昭47−6416号記載のα−チオベンゾフェノン化合物、特公昭47−3981号記載のベンゾインエーテル化合物、例えば以下のものが挙げられる。
【0182】
【化70】
【0183】
特公昭47−22326号記載のα−置換ベンゾイン化合物、例えば以下のものがある。
【0184】
【化71】
【0185】
特公昭47−23664号記載のベンゾイン誘導体、特開昭57−30704号記載のアロイルホスホン酸エステル、特公昭60−26483号記載のジアルコキシベンゾフェノン、例えば以下のものがある。
【0186】
【化72】
【0187】
特公昭60−26403号、特開昭62−81345号記載のベンゾインエーテル類、例えば以下のものがある。
【0188】
【化73】
【0189】
特公平1−34242号、米国特許第4318791号、ヨーロッパ特許第0234561A1号記載のα−アミノベンゾフェノン類、例えば以下のものがある。
【0190】
【化74】
【0191】
特開平2−211452号記載のp−ジ(ジメチルアミノベンゾイル)ベンゼン、例えば以下のものがある。
【0192】
【化75】
【0193】
特開昭61−194062号記載のチオ置換芳香族ケトン、例えば以下のものがある。
【0194】
【化76】
【0195】
特公平2−9597号記載のアシルホスフィンスルフィド、例えば以下のものがある。
【0196】
【化77】
【0197】
特公平2−9596号記載のアシルホスフィン、例えば以下のものがある。
【0198】
【化78】
【0199】
また、特公昭63−61950号記載のチオキサントン類、特公昭59−42864号記載のクマリン類を挙げることができる。
【0200】
また、ラジカル発生剤の別の例である(b)芳香族オニウム塩としては、周期表の15(5B)、16(6B)、17(7B)族の元素、具体的にはN、P、As、Sb、Bi、O、S、Se、TeまたはIの芳香族オニウム塩が含まれる。このような芳香族オニウム塩は、特公昭52−14277号、特公昭52−14278号、特公昭52−14279号に示されている化合物を挙げることができ、具体的には、以下の化合物を挙げることができる。
【0201】
【化79】
【0202】
【化80】
【0203】
【化81】
【0204】
【化82】
【0205】
本発明に使用されるラジカル発生剤の他の例である(c)「有機過酸化物」としては分子中に酸素−酸素結合を1個以上有する有機化合物のほとんど全てが含まれるが、その例としては、例えばメチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメタンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、過酸化こはく酸、過酸化ベンゾイル、
2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、メタ−トルオイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオキシカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシオクタノエート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチル過酸化マレイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、3,3′,4,4′−テトラ−(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ−(t−アミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(t−ヘキシルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(t−オクチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(クミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(p−イソプロピルクミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、カルボニルジ(t−ブチルパーオキシ二水素二フタレート)、カルボニルジ(t−ヘキシルパーオキシ二水素二フタレート)等がある。
【0206】
これらの中で、3,3′,4,4′−テトラ−(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ−(t−アミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(t−ヘキシルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(t−オクチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(クミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(p−イソプロピルクミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレートなどの過酸化エステル系が好ましい。
【0207】
本発明で使用されるラジカル発生剤としての(d)チオ化合物は、下記式[d]で示される。
【0208】
【化83】
【0209】
R10はアルキル基、アリール基または置換アリール基を示し、R11は水素原子またはアルキル基を示す。また、R10とR11は、互いに結合して酸素、硫黄および窒素原子から選ばれたヘテロ原子を含んでもよい5員ないし7員環を形成するのに必要な非金属原子群を示す。
【0210】
上記式[d]におけるR10のアルキル基としては炭素原子数1〜4個のものが好ましい。またR10のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基のような炭素原指数6〜10個のものが好ましく、置換アリール基としては、上記のようなアリール基に塩素原子のようなハロゲン原子、メチル基のようなアルキル基、メトキシ基、エトキシ基のようなアルコキシ基で置換されたものが含まれる。
【0211】
R11は、好ましくは炭素原子数1〜4個のアルキル基である。
【0212】
式[d]で示されるチオ化合物の具体例としては、下記に示すような化合物が挙げられる。R10、R11等の組み合わせで示す。
【0213】
【化84】
【0214】
本発明に使用されるラジカル発生剤の他の例である(e)ヘキサアリールビイミダゾールとしては、特公昭45−37377号、特公昭44−86516号記載のロフィンダイマー類、例えば2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o,p−ジクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(m−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2′−ビス(o,o′−ジクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−ニトロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−メチルフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−トリフルオロメチルフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール等が挙げられる。
【0215】
本発明で使用されるラジカル発生剤の他の例である(f)ケトオキシムエステルとしては、3−ベンゾイロキシイミノブタン−2−オン、3−アセトキシイミノブタン−2−オン、3−プロピオニルオキシイミノブタン−2−オン、2−アセトキシイミノペンタン−3−オン、2−アセトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンゾイロキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、3−p−トルエンスルホニルオキシイミノブタン−2−オン、2−エトキシカルボニルオキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン等が挙げられる。
【0216】
本発明におけるラジカル発生剤の他の例である(g)ボレート塩の例としては下記式[g]で表される化合物を挙げることができる。
【0217】
【化85】
【0218】
式[g]中、R12、R13、R14およびR15は互いに同一でも異なっていてもよく、各々置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のアルケニル基、置換もしくは非置換のアルキニル基、または置換もしくは非置換の複素環基を示し、R12、R13、R14およびR15はその2個以上の基が結合して環上構造を形成してもよい。ただし、R12、R13、R14およびR15のうち、少なくとも1つは置換もしくは非置換のアルキル基である。Z+はアルカリ金属カチオンまたは第4級アンモニウムカチオンを示す。
【0219】
上記R12〜R15のアルキル基としては、直鎖、分枝、環状のものが含まれ、炭素原子数1〜18のものが好ましい。具体的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ステアリル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが含まれる。また置換アルキル基としては、上記のようなアルキル基に、ハロゲン原子(例えば−Cl、−Brなど)、シアノ基、ニトロ基、アリール基(好ましくはフェニル基)、ヒドロキシ基、−N(R16)(R17)(ここでR16、R17は独立して水素原子、炭素数1〜14のアルキル基、またはアリール基を示す。)、−COOR18(ここでR18は水素原子、炭素数1〜14のアルキル基、またはアリール基を示す。)、−COOR19または−OR20(ここでR19、R20は炭素数1〜14のアルキル基、またはアリール基を示す。)を置換基として有するものが含まれる。
【0220】
上記R12〜R15のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基などの1〜3環のアリール基が含まれ、置換アリール基としては、上記のようなアリール基に前述のアルキル基の置換基または、炭素数1〜14のアルキル基を有するものが含まれる。
【0221】
上記R12〜R15のアルケニル基としては、炭素数2〜18の直鎖、分枝、環状のものが含まれ、置換アルケニル基の置換基としては、前記の置換アルキル基の置換基として挙げたものが含まれる。
【0222】
上記R12〜R15のアルキニル基としては、炭素数2〜28の直鎖または分枝のものが含まれ、置換アルキニル基の置換基としては、前記置換アルキル基の置換基として挙げたものが含まれる。
【0223】
また、上記R12〜R15の複素環基としてはN、SおよびOの少なくとも1つを含む5員環以上、好ましくは5〜7員環の複素環基が挙げられ、この複素環基には縮合環が含まれていてもよい。さらに置換基として前述の置換アリール基の置換基として挙げたものを有していてもよい。
【0224】
式[g]で示される化合物例としては具体的には米国特許第3567453号、同4343891号、ヨーロッパ特許第109772号、同109773号に記載されている化合物および以下に示すものが挙げられる。
【0225】
【化86】
【0226】
ラジカル発生剤の他の例である(h)アジニウム塩化合物の例としては、特開昭63−138345号、特開昭63−142345号、特開昭63−142346号、特開昭63−143537号ならびに特公昭46−42363号記載のN−O結合を有する化合物群を挙げることができる。
【0227】
ラジカル発生剤の他の例である(i)活性エステル化合物の例としては特公昭62−6223号記載のイミドスルホナート化合物、特公昭63−14340号、特開昭59−174831号記載の活性スルホナート類を挙げることができる。
【0228】
ラジカル発生剤の1例である(j)炭素ハロゲン結合を有する化合物の好ましい例としては、下記式[j-1]〜[j-4]で表される化合物、下記式[j-5]で表されるトリハロゲノメチル基を有するカルボニルメチレン複素環式化合物、下記式[j-6]で表される4−ハロゲノ−5−(ハロゲノメチル−フェニル)−オキサゾール誘導体、下記式[j-7]で表される2−ハロゲノメチル−フェニル)−4−ハロゲノ−オキサゾール誘導体を挙げることができる。
【0229】
【化87】
【0230】
式[j-1]中、X2はハロゲン原子を表す。Y2は−CX3 2、 −NH2、−NHR22、−N(R22)2、−OR22を表す。ここでR22はアルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基を表す。またR21は−CX3 2、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、置換アルケニル基を表す。
【0231】
【化88】
【0232】
式[j-2]中、R23は、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アリール基、置換アリール基、ハロゲン原子、アルコキシ基、置換アルコキシ基、ニトロ基またはシアノ基であり、X3はハロゲン原子であり、kは1〜3の整数である。
【0233】
【化89】
【0234】
式[j-3]中、R24は、アリール基または置換アリール基であり、R25は下記の基
【0235】
【化90】
【0236】
またはハロゲン原子であり、
Z2は−C(=O)−、−C(=S)−または−SO2−であり、
R26、R27はアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アリール基または置換アリール基であり、
R28は式[j-1]中のR22と同じであり、
X3はハロゲン原子であり、
mは1または2である。
【0237】
【化91】
【0238】
式[j-4]中、R29は置換されていてもよいアリール基または複素環式基であり、
R30は炭素原子1〜3個を有するトリハロアルキル基またはトリハロアルケニル基であり、
pは1、2または3である。
【0239】
【化92】
【0240】
式[j-5]中、Lは水素原子または式:CO−(R31)q(CX3 4)rの置換基であり、
Qはイオウ、セレンまたは酸素原子、ジアルキルメチレン基、アルケン−1,2−イレン基、1,2−フェニレン基またはN−R31基であり、
M1は置換または非置換のアルキレン基またはアルケニレン基であるか、または1,2−アリーレン基であり、
R32はアルキル基、アラルキル基またはアルコキシアルキル基であり、
R31は炭素環式または複素環式の2価の芳香族基であり、
X4は塩素、臭素またはヨウ素原子であり、
q=0およびr=1であるかまたはq=1およびr=1または2である。
【0241】
【化93】
【0242】
式[j-6]中、X5はハロゲン原子であり、tは1〜3の整数であり、sは1〜4の整数であり、R33は水素原子またはCH3-tX5 t基であり、R34はs価の置換されていてもよい不飽和有機基である。
【0243】
【化94】
【0244】
式[j-7]中、X5はハロゲン原子であり、vは1〜3の整数であり、uは1〜4の整数であり、R35はCH3-vX6 v基であり、R36はu価の置換されていてもよい不飽和有機基である。
【0245】
このような炭素−ハロゲン結合を有する化合物としては、例えば、若林ら著、Bull. Chem. Soc. Japan, 42,2924(1969)記載の化合物、例えば、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(p−クロルフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(2′,4′−ジクロルフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−n−ノニル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(α,α,β−トリクロルエチル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン等が挙げられる。その他、英国特許第1388492 号明細書記載の化合物、例えば、2−スチリル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(p−メチルスチリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)−4−アミノ−6−トリクロルメチル−S−トリアジン等、特開昭53−133428号記載の化合物、例えば、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロルメチル−S−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロルメチル−S−トリアジン、2−〔4−(2−エトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス−トリクロルメチル−S−トリアジン、2−(4,7−ジメトキシ−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス−トリクロルメチル−S−トリアジン、2−(アセナフト−5−イル)−4,6−ビス−トリクロルメチル−S−トリアジン等、独国特許第3337024 号明細書記載の化合物、例えば下記の化合物を挙げることができる。
【0246】
【化95】
【0247】
【化96】
【0248】
また、F. C. Schaefer等による J. Org. Chem.,29,1527(1964)記載の化合物、例えば2−メチル−4,6−ビス(トリブロムメチル)−S−トリアジン、2,4,6−トリス(トリブロムメチル)−S−トリアジン、2,4,6−トリス(ジブロムメチル)−S−トリアジン、2−アミノ−4−メチル−6−トリブロムメチル−S−トリアジン、2−メトキシ−4−メチル−6−トリクロルメチル−S−トリアジン等を挙げることができる。
【0249】
さらに特開昭62−58241号記載の化合物、例えば下記の化合物を挙げることができる。
【0250】
【化97】
【0251】
【化98】
【0252】
さらに特開平5−281728号記載の化合物、例えばの下記の化合物を挙げることができる。
【0253】
【化99】
【0254】
あるいはさらに M. P. Hutt, E. F. Elslager および L. M. Werbel 著 Journal of Heterocyclic chemistry, 第7巻(No. 3), 第511頁以降(1970年)に記載されている合成方法に準じて当業者が容易に合成することができる次のような化合物群を挙げることができる。
【0255】
【化100】
【0256】
【化101】
【0257】
【化102】
【0258】
【化103】
【0259】
【化104】
【0260】
【化105】
【0261】
あるいは、ドイツ特許第2641100号に記載されているような化合物、例えば、4−(4−メトキシ−スチリル)−6−(3,3,3−トリクロルプロペニル)−2−ピロンおよび4−(3,4,5−トリメトキシ−スチリル)−6−トリクロルメチル−2−ピロン、あるいはドイツ特許第3333450号に記載されている化合物、例えば下記の化合物を挙げることができる。
【0262】
【化106】
【0263】
【化107】
【0264】
またドイツ特許第3021590号に記載の化合物群のなかから下記の化合物を例示することができる。
【0265】
【化108】
【0266】
【化109】
【0267】
さらにはドイツ特許第3021599号に記載の化合物群のなかから、例えば下記の化合物を挙げることができる。
【0268】
【化110】
【0269】
成分iii)中のラジカル発生剤の他の例である(k)メタロセン化合物の例としては、特開昭59−152396号、特開昭61−151197号、特開昭63−41484号、特開平2−249号、特開平2−4705号記載のチタノセン化合物ならびに、特開平1−304453号、特開平1−152109号記載の鉄−アレン−錯体を挙げることができる。
【0270】
上記のチタノセン化合物の具体例としては、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフエニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジフルオロフエニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフエニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフエニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジフルオロフエニ−1−イル、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(ピリ−1−イル)フェニル)チタニウム、
【0271】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(メチルスルホンアミド)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ブチルビアロイル−アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−エチルアセチルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−メチルアセチルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−エチルプロピオニルアミノ)フェニル]チタン、
【0272】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−エチル−(2,2−ジメチルブタノイル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ブチル−(2,2−ジメチルブタノイル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ペンチル−(2,2−ジメチルブタノイル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ヘキシル)−(2,2−ジメチルブタノイル)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−メチルブチリルアミノ)フェニル]チタン、
【0273】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−メチルペンタノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−エチルシクロヘキシルカルボニルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−エチルイソブチリルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−エチルアセチルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2,2,5,5−テトラメチル−1,2,5−アザジシロリジニ−1−イル)フェニル]チタン、
【0274】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(オクチルスルホンアミド)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(4−トリルスルホンアミド)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(4−ドデシルフェニルスルホニルアミド)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(4−(1−ペンチルヘプチル)フェニルスルホニルアミド)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(エチルスルホニルアミド)フェニル]チタン、
【0275】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−((4−ブロモフェニル)−スルホニルアミド)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2−ナフチルスルホニルアミド)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(ヘキサデシルスルホニルアミド)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−メチル−(4−ドデシルフェニル)−スルホニルアミド)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−メチル−4−(1−ペンチルヘプチル)フェニル)スルホニルアミド)フェニル]チタン、
【0276】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ヘキシル−(4−トリル)−スルホニルアミド)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(ピロリジン−2,5−ジオニ−1−イル)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(3,4−ジメチル−3−ピロリジン−2,5−ジオニ−1−イル)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(フタルイミド)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−イソブトキシカルボニルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(エトキシカルボニルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−((2−クロロエトキシ)−カルボニルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(フェノキシカルボニルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(3−フェニルチオウレイド)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(3−ブチルチオウレイド)フェニル]チタン、
【0277】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(3−フェニルウレイド)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(3−ブチルウレイド)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N,N−ジアセチルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(3,3−ジメチルウレイド)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(アセチルアミノ)フェニル]チタン、
【0278】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(ブチリルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(デカノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(オクタデカノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(イソブチリルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2−エチルヘキサノイルアミノ)フェニル]チタン、
【0279】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2−メチルブタノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(ピバロイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2,2−ジメチルブタノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2−エチル−2−メチルヘプタノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(シクロヘキシルカルボニルアミノ)フェニル]チタン、
【0280】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2,2−ジメチル−3−クロロプロパノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(3−フェニルプロパノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2−クロロメチル−2−メチル−3−クロロプロパノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(3,4−キシロイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(4−エチルベンゾイルアミノ)フェニル]チタン、
【0281】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2,4,6−メシチルカルボニルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(ベンゾイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(3−フェニルプロピル)ベンゾイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(3−エチルヘプチル)−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−イソブチル−(4−トルイル)アミノ)フェニル]チタン、
【0282】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−イソブチルベンゾイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−シクロヘキシルメチルピバロイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(オクソラニ−2−イルメチル)ベンゾイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(3−エチルヘプチル)−2,2−ジメチルブタノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(3−フェニルプロピル−(4−トルイル)アミノ)フェニル]チタン、
【0283】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(オクソラニ−2−イルメチル)−(4−トルイル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(4−トルイルメチル)ベンゾイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(4−トルイルメチル)−(4−トルイル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(ブチルベンゾイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(ブチル−(4−トルイル)アミノ)フェニル]チタン、
【0284】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(ヘキシル−(4−トルイル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(2,4−ジメチルペンチル)−2,2−ジメチルブタノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2,4−ジメチルペンチル)−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−((4−トルイル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フェニル]チタン、
【0285】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2,2−ジメチル−3−エトキシプロパノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2,2−ジメチル−3−アリルオキシプロパノルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−アリルアセチルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2−エチルブタノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−シクロヘキシルメチルベンゾイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−シクロヘキシルメチル−(4−トルイル)アミノ)フェニル]チタン、
【0286】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−2−エチルヘキシル)ベンゾイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−イソプロピルベンゾイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(3−フェニルプロピル)−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ヘキシルベンゾイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−シクロヘキシルメチル−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フェニル]チタン、
【0287】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ブチルベンゾイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(2−エチルヘキシル)−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ヘキシル−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−イソプロピル−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(3−フェニルプロピル)ピバロイルアミノ)フェニル]チタン、
【0288】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ブチル−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(2−メトキシエチル)ベンゾイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ベンジルベンゾイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ベンジル−(4−トルイル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(2−メトキシエチル)−(4−トルイル)アミノ)フェニル]チタン、
【0289】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(4−メチルフェニルメチル)−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(2−メトキシエチル)−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−シクロヘキシルメチル−(2−エチル−2−メチルヘプタノイル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ブチル−(4−クロロベンゾイル)アミノ)フェニル]チタン、
【0290】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ヘキシル−(2−エチル−2−メチルブタノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−シクロヘキシル−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(オクソラニ−2−イルメチル)−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−シクロヘキシル−(4−クロロベンゾイル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−シクロヘキシル−(2−クロロベンゾイルアミノ)フェニル]チタン、
【0291】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(3,3−ジメチル−2,2−アゼチジノニ−1−イル)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス(2,6−ジフルオロ−3−イソシアナトフェニル)チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−エチル−(4−トリルスルホニル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ヘキシル−(4−トリルスルホニル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ブチル−(4−トリルスルホニル)アミノ)フェニル]チタン、
【0292】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−イソブチル−(4−トリルスルホニル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ブチル−(2,2−ジメチル−3−クロロプロパノイル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(3−フェニルプロピル)−2,2−ジメチル−3−クロロプロパノイル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−シクロヘキシルメチル−(2,2−ジメチル−3−クロロプロパノイル)アミノ)フェニル]チタン、
【0293】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−イソブチル−(2,2−ジメチル−3−クロロプロパノイル)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ブチル−(2−クロロメチル−2−メチル−3−クロロプロパノイル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(ブチルチオカルボニルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(フェニルチオカルボニルアミノ)フェニル]チタン、
【0294】
ビス(メチルシクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ヘキシル−2,2−ジメチルブタノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(メチルシクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ヘキシル−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(メチルシクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−エチルアセチルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(メチルシクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−エチルプロピオニルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(トリメチルシリルペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ブチル−2,2−ジメチルプロパノイルアミノ)フェニル]チタン、
【0295】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(2−メトキシエチル)−トリメチルシリルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ブチルヘキシルジメチルシリルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−エチル−(1,1,2−トリルメチルプロピル)ジメチルシリルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(3−エトキシメチル−3−メチル−2−アゼチオジノニ−1−イル)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(3−アリルオキシメチル−3−メチル−2−アゼチジノニ−1−イル)フェニル]チタン、
【0296】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(3−クロロメチル−3−メチル−2−アゼチジノニ−1−イル)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ベンジル−2,2−ジメチルプロパノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(5,5−ジメチル−2−ピロリジノニ−1−イル)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(6,6−ジフェニル−2−ピペリジノニ−1−イル)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−2,3−ジヒドロ−1,2−ベンジンチアゾロ−3−オン(1,1−ジオキシド)−2−イル)フェニル]チタン、
【0297】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ヘキシル−(4−クロロベンゾイル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ヘキシル−(2−クロロベンゾイル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−イソプロピル−(4−クロロベンゾイル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(4−メチルフェニルメチル)−(4−クロロベンゾイル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(4−メチルフェニルメチル)−(2−クロロベンゾイル)アミノ)フェニル]チタン、
【0298】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ブチル−(4−クロロベンゾイル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−ベンジル−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(2−エチルヘキシル)−4−トリル−スルホニル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(3−オキサヘプチル)ベンゾイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(3,6−ジオキサデシル)ベンゾイルアミノ)フェニル]チタン、
【0299】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチルスルホニル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(トリフルオロアセチルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2−クロロベンゾイル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(4−クロロベンゾイル)アミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(3,6−ジオキサデシル)−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フェニル]チタン、
【0300】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−(3,7−ジメチル−7−メトキシオクチル)ベンゾイルアミノ)フェニル]チタン、
ビス(シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(N−シクロヘキシルベンゾイルアミノ)フェニル]チタン、
等を挙げることができる。
【0301】
本発明における成分iii)中のラジカル発生剤のさらにより好ましい例としては、上述の(j)炭素ハロゲン結合を有する化合物、(k)メタロセン化合物を挙げることができ、さらに最も好ましい例としては、チタノセン化合物を挙げることができる。
【0302】
本発明における成分iii)中のラジカル発生剤は単独もしくは2種以上の併用によって好適に用いられる。
【0303】
さらに本発明のiii)光開始系には必要に応じ、成分A)として増感色素を添加することができる。そして、走査露光光源として、現状では、波長400〜700nmの可視光レーザがすぐれるため可視光増感色素を添加することが好ましい。好ましい可視光増感色素として例えば一般式(A−1)で表されるものを挙げることができる。
【0304】
【化111】
【0305】
式中、R9〜R13は互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アルケニル基、置換アルケニル基、ヒドロキシル基、置換オキシ基、メルカプト基、置換チオ基、アミノ基、置換アミノ基、置換カルボニル基、スルホ基、スルホナト基、置換スルフィニル基、置換スルホニル基、ホスホノ基、置換ホスホノ基、ホスホナト基、置換ホスホナト基、シアノ基、ニトロ基、シリル基のいずれかを表す。また、R9とR10、R11とR12は、それらが各々結合する炭素原子とともに非金属原子からなる環を形成してもよい。R14、R15は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アルケニル基、置換アルケニル基、ヒドロキシル基、置換オキシ基、メルカプト基、置換チオ基、アミノ基、置換アミノ基、置換カルボニル基、スルホ基、スルホナト基、置換スルフィニル基、置換スルホニル基、ホスホノ基、置換ホスホノ基、ホスホナト基、置換ホスホナト基、シアノ基、ニトロ基、シリル基、ヘテロ環基のいずれかを表す。またR13とR14およびR14とR15は、それらが各々結合する炭素原子とともに非金属原子からなる環を形成してもよい。X1およびX2は各々シアノ基または置換カルボニル基を表し、X1とX2は互いに結合して環を形成してもよい。
【0306】
アルキル基としては炭素原子数が1から20までの直鎖状、分岐状、および環状のアルキル基を挙げることができ、その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、2−ノルボルニル基を挙げることができる。これらの中では、炭素原子数1から12までの直鎖状、炭素原子数3から12までの分岐状、ならびに炭素原子数5から10までの環状のアルキル基がより好ましい。
【0307】
置換アルキル基の置換基としては、水素原子を除く一価の非金属原子団からなる基が用いられ、好ましい例としては、ハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルジチオ基、アリールジチオ基、アミノ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、アシルチオ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N’−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアルキルウレイド基、N’−アリールウレイド基、N’,N’−ジアリールウレイド基、N’−アルキル−N’−アリールウレイド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイド基、N’−アルキル−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N−アリールウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N−アリールウレイド基、N’−アリール−N−アルキルウレイド基、N’−アリール−N−アリールウレイド基、N’,N’−ジアリール−N−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアリール−N−アリールウレイド基、N’−アルキル−N’−アリール−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N’−アリール−N−アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホ基(−SO3 H)およびその共役塩基基(スルホナト基と称す)、アルコキシスルホニル基、アリーロキシスルホニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルスルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィイナモイル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジアリールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリールスルフィナモイル基、スルファモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N,N−ジアリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル基、ホスホノ基(−PO3 H2 )およびその共役塩基基(ホスホナト基と称す)、ジアルキルホスホノ基(−PO3 (alkyl )2:alkyl=アルキル基、以下同)、ジアリールホスホノ基(−PO3 (aryl)2 :aryl=アリール基、以下同)、アルキルアリールホスホノ基(−PO3 (alkyl )(aryl))、モノアルキルホスホノ基(−PO3 (alkyl ))およびその共役塩基基(アルキルホスホナト基と称す)、モノアリールホスホノ基(−PO3 H(aryl))およびその共役塩基基(アリールホスホナト基と称す)、ホスホノオキシ基(−OPO3 H2 )およびその共役塩基基(ホスホナトオキシ基と称す)、ジアルキルホスホノオキシ基(−OPO3 H(alkyl )2 )、ジアリールホスホノオキシ基(−OPO3 (aryl)2 )、アルキルアリールホスホノオキシ基(−OPO3 (alkyl )(aryl))、モノアルキルホスホノオキシ基(−OPO3 H(alkyl))およびその共役塩基基(アルキルホスホナトオキシ基と称す)、モノアリールホスホノオキシ基(−OPO3 H(aryl))およびその共役塩基基(アリールホスホナトオキシ基と称す)、シアノ基、ニトロ基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、ヘテロ環基、シリル基等が挙げられる。
【0308】
これらの置換基における、アルキル基の具体例としては、前述のアルキル基が挙げられ、アリール基の具体例としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、クロロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、フェノキシフェニル基、アセトキシフェニル基、ベンゾイロキシフェニル基、メチルチオフェニル基、フェニルチオフェニル基、メチルアミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、アセチルアミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシフェニルカルボニル基、フェノキシカルボニルフェニル基、N−フェニルカルバモイルフェニル基、シアノフェニル基、スルホフェニル基、スルホナトフェニル基、ホスホノフェニル基、ホスホナトフェニル基等を挙げることができる。
【0309】
また、アルケニル基の例としては、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、シンナミル基、2−クロロ−1−エテニル基、等が挙げられ、アルキニル基の例としては、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、トリメチルシリルエチニル基等が挙げられる。
【0310】
アシル基(R01CO−)におけるR01としては、水素原子、ならびに上記のアルキル基、アリール基を挙げることができる。これらの置換基の内、さらにより好ましいものとしてはハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、アシルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、アシルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、スルホ基、スルホナト基、スルファモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル基、ホスホノ基、ホスホナト基、ジアルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、モノアルキルホスホノ基、アルキルホスホナト基、モノアリールホスホノ基、アリールホスホナト基、ホスホノオキシ基、ホスホナトオキシ基、アリール基、アルケニル基が挙げられる。
ヘテロ環基としてはピリジル基、ピペリジニル基等が挙げられる。
シリル基としてはトリメチルシリル基等が挙げられる。
【0311】
一方、置換アルキル基におけるアルキレン基としては前述の炭素数1から20までのアルキル基上の水素原子のいずれか1つを除し、2価の有機残基としたものを挙げることができ、好ましくは炭素原子数1から12までの直鎖状、炭素原子数3から12までの分岐状ならびに炭素原子数5から10までの環状のアルキレン基を挙げることができる。このような置換基とアルキレン基を組み合わせることで得られる置換アルキル基の、好ましい具体例としては、クロロメチル基、ブロモメチル基、2−クロロエチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、イソプロポキシメチル基、ブトキシメチル基、s−ブトキシブチル基、メトキシエトキシエチル基、アリルオキシメチル基、フェノキシメチル基、メチルチオメチル基、トリルチオメチル基、ピリジルメチル基、テトラメチルピペリジニルメチル基、N−アセチルテトラメチルピペリジニルメチル基、トリメチルシリルメチル基、メトキシエチル基、エチルアミノエチル基、ジエチルアミノプロピル基、モルホリノプロピル基、アセチルオキシメチル基、ベンゾイルオキシメチル基、N−シクロヘキシルカルバモイルオキシエチル基、N−フェニルカルバモイルオキシエチル基、アセチルアミノエチル基、N−メチルベンゾイルアミノプロピル基、2−オキソエチル基、2−オキソプロピル基、カルボキシプロピル基、メトキシカルボニルエチル基、アリルオキシカルボニルブチル基、クロロフェノキシカルボニルメチル基、カルバモイルメチル基、N−メチルカルバモイルエチル基、N,N−ジプロピルカルバモイルメチル基、N−(メトキシフェニル)カルバモイルエチル基、N−メチル−N−(スルホフェニル)カルバモイルメチル基、スルホブチル基、スルホナトブチル基、スルファモイルブチル基、N−エチルスルファモイルメチル基、N,N−ジプロピルスルファモイルプロピル基、N−トリルスルファモイルプロピル基、N−メチル−N−(ホスホノフェニル)スルファモイルオクチル基、ホスホノブチル基、ホスホナトヘキシル基、ジエチルホスホノブチル基、ジフェニルホスホノプロピル基、メチルホスホノブチル基、メチルホスホナトブチル基、トリルホスホノヘキシル基、トリルホスホナトヘキシル基、ホスホノオキシプロピル基、ホスホナトオキシブチル基、ベンジル基、フェネチル基、α−メチルベンジル基、1−メチル−1−フェニルエチル基、p−メチルベンジル基、シンナミル基、アリル基、1−プロペニルメチル基、2−ブテニル基、2−メチルアリル基、2−メチルプロペニルメチル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基等を挙げることができる。
アリール基としては、1個から3個のベンゼン環が縮合環を形成したもの、ベンゼン環と5員不飽和環が縮合環を形成したものを挙げることができ、具体例としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、インデニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基を挙げることができ、これらのなかでは、フェニル基、ナフチル基がより好ましい。
【0312】
置換アリール基としては、前述のアリール基の環形成炭素原子上に置換基として、水素原子を除く一価の非金属原子団からなる基を有するものが用いられる。好ましい置換基の例としては前述のアルキル基、置換アルキル基、ならびに、先に置換アルキル基における置換基として示したものを挙げることができる。このような、置換アリール基の好ましい具体例としては、ビフェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基、クロロメチルフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、メトキシエトキシフェニル基、アリルオキシフェニル基、フェノキシフェニル基、メチルチオフェニル基、トリルチオフェニル基、エチルアミノフェニル基、ジエチルアミノフェニル基、モルホリノフェニル基、アセチルオキシフェニル基、ベンゾイルオキシフェニル基、N−シクロヘキシルカルバモイルオキシフェニル基、N−フェニルカルバモイルオキシフェニル基、アセチルアミノフェニル基、N−メチルベンゾイルアミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、アリルオキシカルボニルフェニル基、クロロフェノキシカルボニルフェニル基、カルバモイルフェニル基、N−メチルカルバモイルフェニル基、N,N−ジプロピルカルバモイルフェニル基、N−(メトキシフェニル)カルバモイルフェニル基、N−メチル−N−(スルホフェニル)カルバモイルフェニル基、スルホフェニル基、スルホナトフェニル基、スルファモイルフェニル基、N−エチルスルファモイルフェニル基、N,N−ジプロピルスルファモイルフェニル基、N−トリルスルファモイルフェニル基、N−メチル−N−(ホスホノフェニル)スルファモイルフェニル基、ホスホノフェニル基、ホスホナトフェニル基、ジエチルホスホノフェニル基、ジフェニルホスホノフェニル基、メチルホスホノフェニル基、メチルホスホナトフェニル基、トリルホスホノフェニル基、トリルホスホナトフェニル基、アリルフェニル基、1−プロペニルメチルフェニル基、2−ブテニルフェニル基、2−メチルアリルフェニル基、2−メチルプロペニルフェニル基、2−プロピニルフェニル基、2−ブチニルフェニル基、3−ブチニルフェニル基等を挙げることができる。
【0313】
アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、ならびに置換アルキニル基(−C(R02)=C(R03)(R04)、ならびに−C≡C(R05))としては、R02、R03、R04、R05が一価の非金属原子団からなる基のものが使用できる。好ましいR02、R03、R04、R05の例としては、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基ならびに置換アリール基を挙げることができる。これらの具体例としては、前述の例として示したものを挙げることができる。R02、R03、R04、R05のより好ましい基としては、水素原子、ハロゲン原子ならびに炭素原子数1から10までの直鎖状、分岐状、環状のアルキル基を挙げることができる。このようなアルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基の好ましい具体例としては、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、1−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、1−オクテニル基、1−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−1−ブテニル基、2−フェニル−1−エテニル基、2−クロロ−1−エテニル基、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、フェニルエチニル基を挙げることができる。
【0314】
置換オキシ基(R06O−)としては、R06が水素原子を除く一価の非金属原子団からなる基であるものを用いることができる。好ましい置換オキシ基としては、アルコキシ基、アリーロキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、ホスホノオキシ基、ホスホナトオキシ基を挙げることができる。これらにおけるアルキル基、ならびにアリール基としては前述のアルキル基、置換アルキル基ならびに、アリール基、置換アリール基として示したものを挙げることができる。また、アシルオキシ基におけるアシル基(R07CO−)としては、R07が、先に、R1〜R7の例として挙げたアルキル基、置換アルキル基、アリール基ならびに置換アリール基のものを挙げることができる。これらの置換基の中では、アルコキシ基、アリーロキシ基、アシルオキシ基、アリールスルホキシ基がより好ましい。好ましい置換オキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ドデシルオキシ基、ベンジルオキシ基、アリルオキシ基、フェネチルオキシ基、カルボキシエチルオキシ基、メトキシカルボニルエチルオキシ基、エトキシカルボニルエチルオキシ基、メトキシエトキシ基、フェノキシエトキシ基、メトキシエトキシエトキシ基、エトキシエトキシエトキシ基、モルホリノエトキシ基、モルホリノプロピルオキシ基、アリロキシエトキシエトキシ基、フェノキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキシ基、メシチルオキシ基、メシチルオキシ基、クメニルオキシ基、メトキシフェニルオキシ基、エトキシフェニルオキシ基、クロロフェニルオキシ基、ブロモフェニルオキシ基、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、ナフチルオキシ基、フェニルスルホニルオキシ基、ホスホノオキシ基、ホスホナトオキシ基等が挙げられる。
【0315】
アミド基も含む置換アミノ基(R08NH−、(R09)(R010)N−)としては、R08、R09、R010が水素原子を除く一価の非金属原子団からなる基のものを使用できる。なおR09とR010とは結合して環を形成してもよい。置換アミノ基の好ましい例としては、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N’−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアルキルウレイド基、N’−アリールウレイド基、N’,N’−ジアリールウレイド基、N’−アルキル−N’−アリールウレイド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイド基、N’−アルキル−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N−アリールウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N’−アリールウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N’−アリールウレイド基、N’−アリール−N−アルキルウレイド基、N’−アリール−N−アリールウレイド基、N’,N’−ジアリール−N−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアリール−N−アリールウレイド基、N’−アルキル−N’−アリール−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N’−アリール−N−アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリーロキシカルボニルアミノ基が挙げられる。これらにおけるアルキル基、アリール基としては前述のアルキル基、置換アルキル基、ならびにアリール基、置換アリール基として示したものを挙げることができ、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基おけるアシル基(R07CO−)のR07は前述のとおりである。これらの内、より好ましいものとしては、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、アシルアミノ基が挙げられる。好ましい置換アミノ基の具体例としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルホリノ基、ピペリジノ基、ピロリジノ基、フェニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、アセチルアミノ基等が挙げられる。
【0316】
置換スルホニル基(R011−SO2−)としては、R011が一価の非金属原子団からなる基のものを使用できる。より好ましい例としては、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基を挙げることができる。これらにおけるアルキル基、アリール基としては前述のアルキル基、置換アルキル基、ならびにアリール基、置換アリール基として示したものを挙げることができる。このような、置換スルホニル基の具体例としては、ブチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、クロロフェニルスルホニル基等が挙げられる。
R1、R2で表されるヘテロ環基としては、置換アルキル基の置換基として例示したピリジル基等が挙げられる。
【0317】
スルホナト基(−SO3 -)は前述のとおり、スルホ基(−SO3H)の共役塩基陰イオン基を意味し、通常は対陽イオンとともに使用されるのが好ましい。このような対陽イオンとしては、一般に知られるもの、すなわち、種々のオニウム類(アンモニウム類、スルホニウム類、ホスホニウム類、ヨードニウム類、アジニウム類等)、ならびに金属イオン類(Na+、K+、Ca2+、Zn2+等)が挙げられる。
【0318】
また、置換チオ基(R012S−)としてはR012が水素原子を除く一価の非金属原子団からなる基のものを使用できる。好ましい置換チオ基の例としては、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルジチオ基、アリールジチオ基、アシルチオ基を挙げることができる。これらにおけるアルキル基、アリール基としては前述のアルキル基、置換アルキル基、ならびにアリール基、置換アリール基として示したものを挙げることができ、アシルチオ基におけるアシル基(R07CO−)のR07は前述のとおりである。これらの中ではアルキルチオ基、ならびにアリールチオ基がより好ましい。好ましい置換チオ基の具体例としては、メチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、エトキシエチルチオ基、カルボキシエチルチオ基、メトキシカルボニルチオ基等が挙げられる。
【0319】
置換カルボニル基(R013−CO−)としては、R013が一価の非金属原子団からなる基のものを使用できる。置換カルボニル基の好ましい例としては、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N’−アリールカルバモイル基が挙げられる。これらにおけるアルキル基、アリール基としては前述のアルキル基、置換アルキル基、ならびにアリール基、置換アリール基として示したものを挙げることができる。これらの内、より好ましい置換カルボニル基としては、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基が挙げられ、さらにより好ましいものとしては、ホルミル基、アシル基、アルコキシカルボニル基ならびにアリーロキシカルボニル基が挙げられる。好ましい置換カルボニル基の具体例としては、ホルミル基、アセチル基、ベンゾイル基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ジメチルアミノフェニルエテニルカルボニル基、メトキシカルボニルメトキシカルボニル基、N−メチルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、モルホリノカルボニル基等が挙げられる。
【0320】
置換スルフィニル基(R014−SO−)としてはR014が一価の非金属原子団からなる基のものを使用できる。好ましい例としては、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルスルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナモイル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジアリールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリールスルフィナモイル基が挙げられる。これらにおけるアルキル基、アリール基としては前述のアルキル基、置換アルキル基、ならびにアリール基、置換アリール基として示したものを挙げることができる。これらの内、より好ましい例としてはアルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基が挙げられる。このような置換スルフィニル基の具体例としては、ヘキシルスルフィニル基、ベンジルスルフィニル基、トリルスルフィニル基等が挙げられる。
【0321】
置換ホスホノ基とはホスホノ基上の水酸基の一つもしくは二つが他の有機オキソ基によって置換されたものを意味し、好ましい例としては、前述のジアルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、アルキルアリールホスホノ基、モノアルキルホスホノ基、モノアリールホスホノ基が挙げられる。これらの中ではジアルキルホスホノ基、ならびにジアリールホスホノ基がより好ましい。このような具体例としては、ジエチルホスホノ基、ジブチルホスホノ基、ジフェニルホスホノ基等が挙げられる。
【0322】
ホスホナト基(−PO3 2-、−PO3H-)とは前述のとおり、ホスホノ基(−PO3H2)の、酸第一解離もしくは、酸第二解離に由来する共役塩基陰イオン基を意味する。通常は対陽イオンと共に使用されるのが好ましい。このような対陽イオンとしては、一般に知られるもの、すなわち、種々のオニウム類(アンモニウム類、スルホニウム類、ホスホニウム類、ヨードニウム類、アジニウム類、等)、ならびに金属イオン類(Na+、K+、Ca2+、Zn2+等)が挙げられる。
【0323】
置換ホスホナト基とは前述の置換ホスホノ基の内、水酸基を一つ有機オキソ基に置換したものの共役塩基陰イオン基であり、具体例としては、前述のモノアルキルホスホノ基(−PO3H(alkyl))、モノアリールホスホノ基(−PO3H(aryl))の共役塩基が挙げられる。
【0324】
また、R14、R15のヘテロ環基の具体例としては、縮合環を有していてもよい5員または6員のヘテロ環基が挙げられ、具体的にはベンゾチアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、2,5−ジオキソ−3−ピロリニル基等が挙げられる。
【0325】
R9とR10あるいはR11とR12は各々の組合せで環を形成することができるが、形成される環としては5員または6員の脂環が好ましく、これらの環同士がさらに縮合していてもよい。
【0326】
R13とR14、R14とR15はこの組合せで環を形成してもよいが、形成される環としては5員または6員の脂環が好ましい。
【0327】
R9、R12、R13としては水素原子が好ましく、
R10、R11としては水素原子、アルキル基が好ましく、
R14、R15としては水素原子、アルキル基、ハロゲン置換アルキル基、ヒドロキシル基、シアノ基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、置換オキシ基、置換カルボニル基などが好ましく、より好ましくはR14が水素原子、アルキル基、置換オキシ基であり、R15が水素原子である。
【0328】
X1、X2としてはこれらの組合せで環を形成する場合が好ましく、環状ケトンを形成する場合が好ましい。
具体的には、下記化合物を挙げることができるが、これに限定を受けるものではない。
【0329】
【化112】
【0330】
【化113】
【0331】
【化114】
【0332】
【化115】
【0333】
【化116】
【0334】
【化117】
【0335】
【化118】
【0336】
また、成分A)として好ましい他の増感色素の例としては
多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、
キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、
シアニン類(例えば、チアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、
メロシアニン類(例えばメロシアニン、カルボメロシアニン)、
チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、
アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、
フタロシアニン類(例えば、フタロシアニン、メタルフタロシアニン)、
ポリフィリン類(例えば、テトラフェニルポルフィリン、メタルポルフィリン)、
クロロフィル類(例えば、クロロフィル、クロロフィリン、中心金属置換クロロフィル)、
金属錯体、例えば以下のもの、
【0337】
【化119】
【0338】
アントラキノン類、例えば(アントラキノン)、
スクアリウム類、例えば(スクアリウム)、
等が挙げられる。
【0339】
より好ましい成分A)増感色素の例を列挙する。まず特公平37−13034号記載のスチリル系色素、例えば以下のものである。
【0340】
【化120】
【0341】
特開昭62−143044号記載の陽イオン染料、例えば以下のものがある。
【0342】
【化121】
【0343】
特開昭59−24147号記載のキノキサリニウム塩、例えば以下のものがある。
【0344】
【化122】
【0345】
特開昭64−33104号記載の新メチレンブルー化合物、例えば以下のものである。
【0346】
【化123】
【0347】
特開昭64−56767号記載のアントラキノン類、例えば以下のものである。
【0348】
【化124】
【0349】
特開平2−174号記載のベンゾキサンテン染料。
【0350】
特開平2−226148号および特開平2−226149号記載のアクリジン類、例えば以下のものである。
【0351】
【化125】
【0352】
特公昭40−28499号記載のピリリウム塩類、例えば以下のものである。
【0353】
【化126】
【0354】
特公昭46−42363号記載のシアニン類、例えば以下のものである。
【0355】
【化127】
【0356】
特開平2−63053号記載のベンゾフラン色素、例えば以下のものである。
【0357】
【化128】
【0358】
特開平2−85858号、特開平2−216154号記載の共役ケトン色素、例えば以下のものである。
【0359】
【化129】
【0360】
特開昭57−10605号記載の色素。
【0361】
特公平2−30321号記載のアゾシンナミリデン誘導体、例えば、以下のものである。
【0362】
【化130】
【0363】
特開平1−287105号記載のシアニン系色素、例えば以下のものである。
【0364】
【化131】
【0365】
特開昭62−31844号、特開昭62−31848号、特開昭62−143043号記載のキサンテン系色素、例えば以下のものである。
【0366】
【化132】
【0367】
特公昭59−28325号記載のアミノスチリルケトン、例えば以下のものである。
【0368】
【化133】
【0369】
特公昭61−9621号記載の以下の式(A−2)〜(A−9)で表されるメロシアニン色素である。
【0370】
【化134】
【0371】
式(A−4)〜(A−9)において、X10は水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アルコキシ基、アリール基、置換アリール基、アリールオキシ基、アラルキル基またはハロゲン原子を表す。一般式(A−3)においてPhはフェニル基を表す。一般式(A−2)〜(A−9)において、R16、R17およびR18はそれぞれアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、アリール基、置換アリール基またはアラルキル基を表し、互いに同一でも異なってもよい。
【0372】
また、メロシアニン色素としては特開平2−179643号記載の以下の式(A−10)〜(A−12)で表される色素がある。
【0373】
【化135】
【0374】
式(A−10)〜(A−12)において、A10は酸素原子、イオウ原子、セレン原子、テルル原子、アルキルもしくはアリール置換された窒素原子、またはジアルキル置換された炭素原子を表す。
【0375】
Y10は水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アラルキル基、アシル基、または置換アルコキシカルボニル基を表す。
【0376】
R19、R20は水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、または置換基として、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、R21O−、−(CH2CH2O)x−R21、もしくは下記の基を有する炭素数1〜18の置換アルキル基を表す。
【0377】
【化136】
【0378】
但し、R21は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表し、Bは、ジアルキルアミノ基、水酸基、アシルオキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基を表す。
【0379】
wは0〜4の整数、xは1〜20の整数を表す。
【0380】
また、特開平2−244050号記載の以下の式(A−13)で表されるメロシアニン色素がある。
【0381】
【化137】
【0382】
式(A−13)において、R22およびR23は各々独立して水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アルコキシカルボニル基、アリール基、置換アリール基またはアラルキル基を表す。A11は酸素原子、イオウ原子、セレン原子、テルル原子、アルキルないしはアリール置換された窒素原子、またはジアルキル置換された炭素原子を表す。X11は含窒素ヘテロ五員環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。
【0383】
Y11は置換フェニル基、無置換ないし置換された多核芳香炭化水素環基、または無置換ないしは置換されたヘテロ芳香環基を表す。Z11は水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、置換アミノ基、アシル基、またはアルコキシカルボニル基を表し、Y11と互いに結合して環を形成してもよい。
【0384】
式(A−13)で表されるメロシアニン色素の好ましい具体例としては、以下のものが挙げられる。
【0385】
【化138】
【0386】
さらに、特公昭59−28326号記載の以下の式(A−14)で表されるメロシアニン色素がある。
【0387】
【化139】
【0388】
式(A−14)において、R24およびR25はそれぞれ水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリールまたはアラルキル基を表し、それらは互いに同一でも異なってもよい。X12はハメット(Hammett)のシグマ(σ)値が−0.9から+0.5までの範囲内の置換基を表す。
【0389】
また、特開昭59−89303号記載の以下の式(A−15)で表されるメロシアニン色素がある。
【0390】
【化140】
【0391】
式(A−15)において、R26およびR27は各々独立して水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基またはアラルキル基を表す。X13はハメット(Hammett)のシグマ(σ)値が−0.9から+0.5までの範囲内の置換基を表す。Y12は水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アラルキル基、アシル基またはアルコキシカルボニル基を表す。
【0392】
式(A−15)で表されるメロシアニン色素の好ましい具体例としては、以下のものが挙げられる。
【0393】
【化141】
【0394】
また、特願平6−269047号記載の以下の式(A−16)で表されるメロシアニン色素がある。
【0395】
【化142】
【0396】
式(A−16)において、R28、R29、R30、R31、R36、R37、R38、R39はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、ヒドロキシル基、置換オキシ基、メルカプト基、置換チオ基、アミノ基、置換アミノ基、置換カルボニル基、スルホ基、スルホナト基、置換スルフィニル基、置換スルホニル基、ホスホノ基、置換ホスホノ基、ホスホナト基、置換ホスホナト基、シアノ基またはニトロ基を表す。R28とR29、R29とR30、R30とR31、R36とR37、R37とR38、R38とR39がそれぞれ互いに結合して脂肪族または芳香族環を形成していてもよい。R32は水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、または置換アリール基を表し、R33は置換もしくは無置換のアルケニルアルキル基、または置換もしくは無置換のアルキニルアルキル基を表し、R34、R35はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、または置換カルボニル基を表す。
【0397】
本発明における成分A)増感色素のさらにより好ましい例としては、上述の式(A−1)で表される化合物、特公昭61−9621号記載のメロシアニン色素、特開平2−179643号記載のメロシアニン色素、特開平2−244050号記載のメロシアニン色素、特公昭59−28326号記載のメロシアニン色素、特開昭59−89303号記載のメロシアニン色素および特願平6−269047号記載のメロシアニン色素を挙げることができる。なかでも式(A−1)で表される化合物が好ましい。
【0398】
本発明における成分A)増感色素も単独もしくは2種以上の併用によって好適に用いられる。
【0399】
増感色素に関しては、さらに、感光層の特性を改良するための様々な化学修飾を行うことも可能である。例えば、増感色素と、付加重合性化合物構造(例えば、アクリロイル基やメタクリロイル基)とを、共有結合、イオン結合、水素結合等の方法により結合させることで、露光膜の高強度化や、露光後の膜からの色素の不要な析出抑制を行うことができる。また、増感色素と後述のチタノセン化合物やその他のラジカル発生パート(例えば、ハロゲン化アルキル、オニウム、過酸化物、ビイミダゾール、オニウム、ビイミダゾール等の還元分解性部位や、ボレート、アミン、トリメチルシリルメチル、カルボキシメチル、カルボニル、イミン等の酸化解裂性部位)との結合により、特に開始系の漫度の低い状態での感光性を著しく高めることができる。さらに、本発明の感光層の好ましい使用様態である、(アルカリ)水系現像液への処理適性を高める目的に対しては、親水性部位(カルボキシル基並びにそのエステル、スルホン酸基並びにそのエステル、エチレンオキサイド基等の酸基もしくは極性基)の導入が有効である。特にエステル型の親水性基は、感光層中では比較的疎水的構造を有するため相溶性に優れ、かつ、現像液中では、加水分解により酸基を生成し、親水性が増大するという特徴を有する。その他、例えば、感光層中での相溶性向上、結晶析出抑制のために適宜置換基を導入することができる。例えば、ある種の感光系では、アリール基やアリル基等の不飽和結合が相溶性向上に非常に有効である場合があり、また、分岐アルキル構造導入等の方法により、色素π平面間の立体障害を導入することで、結晶析出が著しく抑制できる。また、ホスホン酸基やエポキシ基、トリアルコキシシリル基等の導入により、金属や金属酸化物等の無機物への密着性を向上させることができる。そのほか、目的に応じ、増感色素のポリマー化等の方法も利用できる。
【0400】
これらの増感色素の使用法に関しても、先述の付加重合性化合物同様、感材の性能設計により任意に設定できる。例えば、増感色素を2種以上併用することで、感光層への相溶性を高めることができる。増感色素の選択は、感光性の他、使用する光源の発光波長でのモル吸光係数が重要な因子である。モル吸光係数の大きな色素を使用することにより、色素の漆加量は比較的少なくできるので、経済的であり、かつ感光層の膜物性の点からも有利である。感光層の感光性、解像度や、露光膜の物性は光源波長での吸光度に大きな影響を受けるので、これらを考慮して増感色素の漆加量を適宜選択する。例えば、吸光度が0.1以下の低い領域では感度が低下する。また、ハレーションの影響により低解像度となる。但し、例えば5μm 以上の厚い膜を硬化させる目的に対しては、このような低い吸光度の方がかえって硬化度を挙げられる場合もある。また、吸光度が3以上のような高い領域ではこ感光層表面で大部分の光が吸収され、より内部での硬化が阻害され、例えば印刷版として使用した場合には膜強度、基板密着性の不十分なものとなる。比較的薄い膜厚で使用する平版印刷版としての使用に際しては、増感色素の添加量は、感光層の吸光度が0.1から1.5の範囲、好ましくは0.25から1の範囲となるように設定するのが好ましい。平版印刷版として利用する場合には、これは、通常、感光層成分100重量部に対し、0.05〜30重量部、好ましくは0.1〜20重量部、さらに好ましくは0.2〜10重量部の範囲である。
【0401】
さらに本発明の感光層中の光重合性組成物には感度向上の目的で、成分B)として光重合共開始剤を添加することができる。例えば、ハロゲン化炭化水素誘導体、ケトン化合物、ケトオキシム化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール、芳香族オニウム塩、オキシムエーテル、等を挙げることができる。
【0402】
この内、特に特定のオキシムエーテル化合物を用いた系が、感度、保存性、塗膜の基板への密着性等がよく好ましい。
【0403】
本発明で好適に用いられるオキシムエーテル化合物としては、下記一般式(E)で示される化合物を挙げることができる。
【0404】
【化143】
【0405】
式中、R52、R53は同一または異なり、置換基を有していてもよく不飽和結合を含んでいてもよい炭化水素基、あるいはヘテロ環基を表す。
【0406】
R54、R55は同一または異なり、水素原子、置換基を有していてもよく不飽和結合を含んでいてもよい炭化水素基、ヘテロ環基、ヒドロキシル基、置換オキシ基、メルカプト基、置換チオ基を表す。また、R54、R55は互いに結合して環を形成し、−O−、−NR56−、−O−CO−、−NH−CO−、−S−、および/または、−SO2−を環の連結主鎖に含んでいてもよい炭素数2から8のアルキレン基を表す。
【0407】
R56、R57は水素原子、置換基を有していてもよく不飽和結合を含んでいてもよい炭化水素基、あるいは置換カルボニル基を表す。
【0408】
具体的な化合物としては、特開平8−202035号記載の以下のものを挙げることができるがこれに限定されるものではない。
【0409】
【化144】
【0410】
【化145】
【0411】
【化146】
【0412】
さらにより好ましくは下記式(I)で表されるオキシムエーテル化合物が好適に使用される。
【0413】
【化147】
【0414】
式中、R1〜R4はアルキル基またはアリール基を表し、Arはアリール基を表す。またR1とR2またはR3とR4が互いに結合して環を形成していてもよい。Zは2価の置換基を有していてもよい炭化水素含有連結基を表す。Yは下記で表される基を少なくとも1つ以上含む2価の連結基または単結合を表す。
【0415】
【化148】
【0416】
ここで、R5は水素原子、置換基を有していてもよく不飽和結合を含んでいてもよい炭化水素基、カルボニル基あるいはスルホニル基を表す。また、R5〜R8は互いに同一または異なり、置換基を有していてもよく不飽和結合を含んでいてもよい炭化水素基を表す。T-はハロゲン原子からなる1価のアニオンまたは1価のスルホン酸アニオンを表す。
Xは、次の式(I−a)で表される付加重合性の基を有する基である。
【0417】
【化149】
【0418】
具体的には、特願平9−40964号記載の下記の化合物が挙げられるが、これに制約を受けるものではない。
【0419】
【化150】
【0420】
【化151】
【0421】
【化152】
【0422】
【化153】
【0423】
【化154】
【0424】
【化155】
【0425】
【化156】
【0426】
【化157】
【0427】
【化158】
【0428】
【化159】
【0429】
【化160】
【0430】
【化161】
【0431】
これらの共同開始剤に関しても、先の増感色素と同様、さらに、感光層の特性を改良するための様々な化学修飾を行うことも可能である。例えば、増感色素やチタノセン、付加重合性不飽和化合物その他のラジカル発生パートとの結合、親水性部位の導入、相溶性向上、結晶析出抑制のための置換基導入、密着性を向上させる置換基導入、ポリマー化等の方法が利用できる。
【0432】
光重合共開始剤は、単独もしくは2種以上を併用して使用することができる。これらの重合共開始剤の使用量は、全成分に対して0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜30重量%である。
【0433】
以上本発明の感光層を構成する光重合性組成物の基本成分について述べてきたが、その他に感光性組成物の製造中あるいは保存中において重合可能なエチレン性不飽和化合物の不要な熱重合を阻止するために少量の熱重合防止剤を添加することが望ましい。適当な熱重合防止剤としてはハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。熱重合防止剤の添加量は、全組成物の重量に対して約0.01重量%〜約5重量%が好ましい。また必要に応じて、酸素による重合阻害を防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の過程で感光層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、全組成物の約0.5重量%〜約10重量%が好ましい。さらに、感光層の着色を目的として染料もしくは顔料を添加してもよい。着色剤としては例えばフタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チタンなどの顔料、エチルバイオレット、クリスタルバイオレット、アゾ系染料、アントラキノン系染料、シアニン系染料がある。染料および顔料の添加量は全組成物の約0.5重量%〜約5重量%が好ましい。加えて、硬化皮膜の物性を改良するために無機充填剤や、その他可塑剤等の公知の添加剤を加えてもよい。
【0434】
可塑剤としては、例えばジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、トリエチレングリコールジカプリレート、ジメチルグリコールフタレート、トリクレジルホスフェート、ジオクチルアジペート、ジブチルセバケート、トリアセチルグリセリン等があり、結合剤を使用した場合、エチレン性化合物と結合剤との合計重量に対し、10重量%以下添加することができる。
【0435】
また、後述する膜強度(耐刷性)向上を目的とした、現像後の加熱・露光の効果を強化するための、UV開始剤や、熱架橋剤等の添加もできる。
【0436】
その他、感光層と支持体との密着性向上や、未露光感光層の現像除去性を高めるための添加剤の添加や、中間層を設けることを可能である。例えば、ジアゾニウム構造を有する化合物や、ホスホン酸化合物、等、基板と比較的強い相互作用を有する化合物の添加や下塗りにより、密着性が向上し、耐刷性を高めることが可能であり、一方ポリアクリル酸や、ポリスルホン酸のような親水性ポリマーの添加や下塗りにより、非画像部の現像性が向上し、汚れ性の向上が可能となる。
【0437】
本発明の光重合性組成物は通常支持体上に塗布して使用される。本発明の光重合性組成物を支持体上に塗布する際には種々の有機溶剤に溶かして使用に供される。ここで使用する溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、エチレンジクロライド、テトラヒドロフラン、トルエン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、アセチルアセトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシプロパノール、メトキシメトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳酸エチルなどがある。これらの溶媒は、単独あるいは混合して使用することができる。そして、塗布溶液中の固形分の濃度は、2〜50重量%が適当である。その被覆量は乾燥後の重量で約0.1g/m2〜約10g/m2の範囲が適当である。より好ましくは0.5〜5g/m2である。
【0438】
感光層の支持体被覆量は、主に、感光層の感度、現像性、露光膜の強度・耐刷性に影響しうるもので、用途に応じ適宜選択することが望ましい。被覆量が少なすぎる場合には、耐刷性が十分でなくなる。一方多すぎる場合には、感度が下がり、露光に時間がかかる上、現像処理にもより長い時間を要するため好ましくない。本発明の主要な目的である走査露光用平版印刷版としては、その被覆量は乾燥後の重量で約0.1g/m2〜約10g/m2の範囲が適当である。より好ましくは0.5〜5g/m2である。
【0439】
「支持体」
本発明の主要な目的の一つである、平版印刷版を得るには上記感光層を、表面が親水性の支持体上に設けることが望ましい。親水性の支持体としては、従来公知の、平版印刷版に使用される親水性支持体を限定なく使用することができる。使用される支持体は寸度時に安定な板状物であることが好ましく、例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上記のように金属がラミネート若しくは蒸着された紙若しくはプラスチックフィルム等が含まれ、これらの表面に対し、必要に応じ親水性の付与や、強度向上、等の目的で適切な公知の物理的、化学的処理を施しても良い。
【0440】
特に、好ましい支持体としては、紙、ポリエステルフィルムまたはアルミニウム板が挙げられ、その中でも寸法安定性がよく、比較的安価であり、必要に応じた表面処理により親水性や強度にすくれた表面を提供できるアルミニウム板は特に好ましい。また、特公昭48−18327号に記載されているようなポリエチレンテレフタレートフィルム上にアルミニウムシートが結合された複合体シートも好ましい。
【0441】
好適なアルミニウム板は、純アルミニウム板およびアルミニウムを主成分とし、微量の異元素を含む合金板であり、更にアルミニウムがラミネートまたは蒸着されたプラスチックフィルムでもよい。アルミニウム合金に含まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタン等がある。合金中の異元素の含有量は高々10重量%以下である。本発明において特に好適なアルミニウムは、純アルミニウムであるが、完全に純粋なアルミニウムは精錬技術上製造が困難であるので、僅かに異元素を含有するものでもよい。このように本発明に適用されるアルミニウム板は、その組成が特定されるものではなく、従来より公知公用の素材のアルミニウム板を適宜に利用することができる。本発明で用いられるアルミニウム板の厚みはおよそ0.1mm〜0.6mm程度、好ましくは0.15mm〜0.4mm、特に好ましくは0.2mm〜0.3mmである。
【0442】
また金属、特にアルミニウムの表面を有する支持体の場合には、粗面化(砂目立て)処理、珪酸ソーダ、弗化ジルコニウム酸カリウム、燐酸塩等の水溶液への浸漬処理、あるいは陽極酸化処理などの表面処理がなされていることが好ましい。
【0443】
アルミニウム板の表面の粗面化処理は、種々の方法により行われるが、例えば、機械的に粗面化する方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法および化学的に表面を選択溶解させる方法により行われる。機械的方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、バフ研磨法等の公知の方法を用いることができる。また、電気化学的な粗面化法としては塩酸、硝酸等の電解液中で交流または直流により行う方法がある。また、特開昭54−63902号に開示されているように両者を組み合わせた方法も利用することができる。また、アルミニウム板を粗面化するに先立ち、所望により、表面の圧延油を除去するために、例えば、界面活性剤、有機溶剤またはアルカリ性水溶液等による脱脂処理が行われる。
【0444】
さらに、粗面化したのちに珪酸ナトリウム水溶液に浸漬処理されたアルミニウム板が好ましく使用できる。特公昭47−5125号に記載されているようにアルミニウム板を陽極酸化処理したのちに、アルカリ金属珪酸塩の水溶液に浸漬処理したものが好適に使用される。陽極酸化処理は、例えば、燐酸、クロム酸、硫酸、硼酸等の無機酸、もしくは蓚酸、スルファミン酸等の有機酸またはそれらの塩の水溶液または非水溶液の単独または二種以上を組み合わせた電解液中でアルミニウム板を陽極として電流を流すことにより実施される。
【0445】
また、米国特許第3658662号に記載されているようなシリケート電着も有効である。
【0446】
さらに、特公昭46−27481号、特開昭52−58602号、特開昭52−30503号に開示されているような電解グレインを施した支持体と、上記陽極酸化処理および珪酸ソーダ処理を組合せた表面処理も有用である。
【0447】
また、特開昭56−28893号に開示されているような機械的粗面化、化学的エッチング、電解グレイン、陽極酸化処理さらに珪酸ソーダ処理を順に行ったものも好適である。
【0448】
さらに、これらの処理を行った後に、水溶性の樹脂、例えばポリビニルホスホン酸、スルホン酸基を側鎖に有する重合体および共重合体、ポリアクリル酸、水溶性金属塩(例えば硼酸亜鉛)もしくは、黄色染料、アミン塩等を下塗りしたものも好適である。
【0449】
さらに特願平5−304358号に開示されているようなラジカルによって付加反応を起こし得る官能基を共有結合させたゾル−ゲル処理基板も好適に用いられる。
【0450】
その他好ましい例として、任意の支持体上に表面層として耐水性の親水性層を設けたものも挙げることができる。このような表面層としては例えばUS3055295号や、特開昭56−13168号記載の無機顔料と結着剤とからなる層、特開平9−80744号記載の親水性膨潤層、特表平8−507727号記載の酸化チタン、ポリビニルアルコール、珪酸類からなるゾルゲル膜等をあげることができる。
【0451】
これらの親水化処理は、支持体の表面を親水性とするために施される以外に、その上に設けられる光重合性組成物の有害な反応を防くため、かつ感光層の密着性の向上等のために施されるものである。
【0452】
「保護層」
本発明の望ましい様態である、走査露光用平版印刷版においては、通常、露光を大気中で行うため、光重合性組成物の層の上に、さらに、保護層を設けることが好ましい。保護層は、感光層中で露光により生じる画像形成反応を阻害する大気中に存在する酸素や、塩基性物質等の低分子化合物の感光層への混入を防止し、大気中での露光を可能とする。従って、このような保護層に望まれる特性は、酸素等の低分子化合物の透過性が低いことであり、さらに、露光に用いる光の透過は実質阻害せず、感光層との密着性に優れ、かつ、露光後の現像工程で容易に除去できることが望ましい。このような、保護層に関する工夫が従来よりなされており、米国特許第3458311号、特開昭55−49729号に詳しく記載されている。保護層に使用できる材料としては例えば、比較的、結晶性に優れた水溶性高分子化合物を用いることがよく、具体的には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、酸性セルロース類、ゼラチン、アラビアゴム、ポリアクリル酸などのような水溶性ポリマーが知られているが、これらの内、ポリビニルアルコールを主成分として用いることが、酸素遮断性、現像除去性といった基本特性的にもっとも良好な結果を与える。保護層に使用するポリビニルアルコールは、必要な酸素遮断性と水溶性を有するための、未置換ビニルアルコール単位を含有する限り、一部がエステル、エーテル、およびアセタールで置換されていても良い。また、同様に一部が他の共重合成分を有していても良い。ポリビニルアルコールの具体例としては71〜100%加水分解され、分子量が300から2400の範囲のものをあげることができる。具体的には、株式会社クラレ製のPVA−105、PVA−110、PVA−117、PVA−117H、PVA−120、PVA−124、PVA−124H、PVA−CS、PVA−CST、PVA−HC、PVA−203、PVA−204、PVA−205、PVA−210、PVA−217、PVA−220、PVA−224、PVA−217EE、PVA−217E、PVA−220E、PVA−224E、PVA−405、PVA−420、PVA−613、L−8等が挙げられる。
【0453】
保護層の成分(PVAの選択、添加剤の使用)、塗布量等は、酸素遮断性・現像除去性の他、カブリ性や密着性・耐傷性を考慮して選択される。一般には使用するPVAの加水分解率が高い程(保護層中の未置換ビニルアルコール単位含率が高い程)、膜厚が厚い程酸素遮断性が高くなり、感度の点で有利である。しかしながら、極端に酸素遮断性を高めると、製造時・生保存時に不要な重合反応が生じたり、また画像露光時に、不要なカブリ、画線の太りが生じたりという問題を生じる。また、画像部との密着性や、耐傷性も版の取り扱い上極めて重要である。即ち、水溶性ポリマーからなる親水性の層を親油性の重合層に積層すると、接着力不足による膜剥離が発生しやすく、剥離部分が酸素の重合阻害により膜硬化不良などの欠陥を引き起こす。これに対し、これら2層間の接着性を改良すべく種々の提案がなされている。例えば米国特許第292501号、米国特許第44563号には、主にポリビニルアルコールからなる親水性ポリマー中に、アクリル系エマルジョンまたは水不溶性ビニルピロリドン−ビニルアセテート共重合体などを20〜60重量%混合し、重合層の上に積層することにより、十分な接着性が得られることが記載されている。本発明における保護層に対しては、これらの公知の技術をいずれも適用することができる。このような保護層の塗布方法については、例えば米国特許第3458311号、特開昭55−49729号に詳しく記載されている。
【0454】
さらに、保護層に他の機能を付与することもできる。例えば、露光に使う、350nmから450nmの光の透過性に優れ、かつ500nm以上の光を効率良く吸収しうる、着色剤(水溶性染料等)の漆加により、感度低下を起こすことなく、セーフライト適性をさらに高めることができる。
【0455】
本発明による平版印刷版原版(感材)は、特に走査露光による製版に対し、すぐれた特性を示すものである。
【0456】
走査露光の一般的な方法は、例えば、武木田義祐監修、トリケップス発行、「光プリンタ設計」(1985)に記載されている。すなわち、光源としてビーム状(通常半径数ミクロンから数10ミクロン)に成型した光を用い、原版上を、ある方向に主走査すると同時に、それと垂直方向に副走査すること(raser scanning)で、版全体を露光、この際、画像情報にあわせて、露光のオンオフを制御し、画像状露光を行うものである。より高い解像度の画像露光を行うためには、より半径の小さなビームを用いる必要があり、その場合、大面積の版全体を、短時間で描画するためには、走査速度を早くする、および/またはビーム本数を増やすことが必要となる。走査露光系で、実用的な露光時間を得ようとした場合、感材上の各点が露光される時間は、通常マイクロ秒以下の短時間となる。このため、光源としては短時間で、感材の感光性にとって、十分な露光エネルギー量を感材に与えうるための連続発振可能な高パワー光源を用いる必要がある。このような光源として現在は、可視光から赤外光領域に連続発振可能な各種レーザ(Ar、FD−YAG、He−Ne、LD、YAG等)が使用可能であり、光重合系の場合にはその感光性と安価で入手可能なレーザのパワーとのマッチングの点から、数十から数100mW程度の出力のArイオンレーザ(488nm)、FD−YAG(532nm)レーザ等の可視光源が選択されている。しかしながら、本発明における平版印刷版原版の望ましい効果は、これらの光源の種類、波長に依存するものではなく、例えば、より短波な光源(ブルーおよび/または紫外レーザ)、より長波長(赤、赤外レーザ)系光源やその他の光源を用いた走査露光条件においても同様に得られることは明白である。例えば、特に、近年ではGaN系材料を用いた短波半導体レーザ(ブルーおよび/または紫外)の開発が盛んに行われているが、本発明における原版はこれらを用いた走査露光に対しても好適に使用できる。
【0457】
また本発明の光重合性組成物は通常の光重合反応に使用できる。さらに、印刷版、プリント基板等の作成の際のフォトレジスト等の多方面に適用することが可能である。
【0458】
本発明の光重合性組成物を用いた感光材料は、画像露光したのち、現像液で感光層の未露光部を除去し、画像を得る。これらの光重合性組成物を平版印刷版の作成に使用する際の好ましい現像液としては、特公昭57−7427号に記載されているような現像液が挙げられ、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、第三リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸アンモニウム、第二リン酸アンモニウム、メタケイ酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、アンモニア水などのような無機アルカリ剤やモノエタノールアミンまたはジエタノールアミンなどのような有機アルカリ剤の水溶液が適当である。このようなアルカリ剤は、溶液の濃度が0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%になるように添加される。
【0459】
また、このようなアルカリ性水溶液には、必要に応じて界面活性剤やベンジルアルコール、2−フェノキシエタノール、2−ブトキシエタノールのような有機溶媒を少量含むことができる。例えば、米国特許第3375171号および同第3615480号に記載されているものを挙げることができる。さらに、特開昭50−26601号、同58−54341号、特公昭56−39464号、同56−42860号の各公報に記載されている現像液もすぐれている。
【0460】
その他、本発明の平版印刷版原版の製版プロセスとしては、必要に応じ、露光前、露光中、露光から現像までの問に、全面を加熱しても良い。このような加熱により、感光層中の画像形成反応が促進され、感度や耐刷性の向上や、感度の安定化といった利点が生じ得る。さらに、画像強度・耐刷性の向上を目的として、現像後の画像に対し、全面後加熱もしくは、全面露光を行うことも有効である。通常現像前の加熱は150℃以下の穏和な条件で行うことが好ましい。温度が高すぎると、非画像部迄がかぶってしまう等の問題を生じる。現像後の加熱には非常に強い条件を利用する。通常は200〜500℃の範囲である。温度が低いと十分な画像強化作用が得られず、高すぎる場合には支持体の劣化、画像部の熱分解といった問題を生じる。
【0461】
【実施例】
以下、本発明を合成例、実施例および比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明の内容がこれにより限定されるものではない。
【0462】
合成例1:ポリウレタン樹脂(90)
コンデンサー、撹拌機を備えた500mlの3つ口丸底フラスコに2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸12.1g (0.09モル)、化合物No.5のジオール化合物(水酸基価56.9mgKOH/g)20.0g (0.01モル)をN,N−ジメチルアセトアミド100mlに溶解した。これに4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート20.0g (0.08モル)、ヘキサメチレンジイソシアネート3.4g (0.02g )を添加し、100℃にて5時間加熱撹拌した。その後、N,N−ジメチルホルムアミド200mlおよびメチルアルコール400mlにて希釈した。反応溶液を水4リットル中に撹拌しながら投入し、白色のポリマーを析出させた。このポリマーを濾別し、水で洗浄後、真空下乾燥させることにより45g の上記ポリマーを得た。
【0463】
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて分子量を測定したところ、重量平均(ポリスチレン標準)で50,000であった。さらに滴定により、カルボキシル基含有量(酸価)を測定したところ、1.40meq/gであった。
【0464】
合成例2:ポリウレタン樹脂(91)
2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸18.1g (0.14モル)、化合物例No.5のジオール化合物(水酸基価56.9mgKOH/g)30.0g (0.02モル)をN,N−ジメチルアセトアミド100mlに溶解した。これに4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート38.0g (0.16モル)を用い、合成例1と同様にして反応後処理を行った。白色の上記ポリマー80g を得た。GPCにより分子量を測定したところ重量平均(ポリスチレン標準)で200,000であった。また滴定により、カルボキシル基含有量(酸価)を測定したところ、1.30meq/gであった。
【0465】
なお、具体例に示した他のポリウレタン樹脂も合成例1、2と同様にして、前記に示したジイソシアネート化合物とジオール化合物を用いて合成することができた。
【0466】
なお、実施例で用いたポリウレタン樹脂92、96、98、100の上記と同様にして測定した重量平均分子量Mwは以下のとおりであった。
【0467】
【0468】
実施例1、比較例1
厚さ0.30mmのアルミニウム板をナイロンブラシと400メッシュのパミストンの水懸濁液とを用いその表面を砂目立てした後、良く水で洗浄した。10重量%水酸化ナトリウム水溶液に70℃で60秒間浸漬してエッチングした後、流水で水洗後20重量%硝酸で中和洗浄し、次いで水洗した。これをVA=12.7Vの条件下で正弦波の交番波形電流を用いて1重量%硝酸水溶液中で160クローン/dm2の陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。その表面粗さを測定したところ、0.6μm (Ra表示)であった。引き続いて30重量%の硫酸水溶液中に浸漬し55℃で2分間デスマットした後、20重量%硫酸水溶液中、電流密度2A/dm2において、陽極酸化被膜の厚さが2.7g/m2になるように、2分間陽極酸化処理した。
【0469】
このように処理されたアルミニウム板上に、下記に示す組成の感光性組成物を塗布し、80℃2分間乾燥させた感光層を形成した。
【0470】
感光層の組成(A)
ペンタエリスリトールテトラアクリレート 1.5g
表1に記載のバインダー 2.0g
Dye−1 0.1g
S−1 0.2g
フッ素系ノニオン界面活性剤 0.03g
銅フタロシアニン顔料(有機ポリマー分散) 0.1g
メチルエチルケトン 20.0g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 20.0g
乾燥塗布重量 1.5g/m2
【0471】
この感光層上にポリビニルアルコール(ケン化度86.5〜89モル%、重合度1000)の3重量%の水溶液を乾燥塗布重量が2g/m2となるように塗布し、100℃で2分間乾燥させた。
【0472】
次に得られた感光性平版印刷版原版表面に1階増す毎に光り量が1/1.4ずつ減衰するステップタブレット(富士写真フイルム(株)製)を密着させ、その上から感光層表面の照度が0.0132mW/cm2になるように光量を調整し30秒露光した。
【0473】
用いた可視光としてはキセノンランプを光源とし、ケンコー光学フィルターBP−49を通して得た単色光を用いた。
【0474】
その後、100℃で1分間加熱を行い、下記の現像液に25℃、20秒間浸漬して現像した。
【0475】
1K珪酸カリウム 30g
水酸化カリウム 15g
C12H25−C6H4−O−C6H4−SO3Na 3g
水 1000g
【0476】
以下の項目について評価したのでその結果を表1に示す。
・感度;ステップタブレットのクリア部段数で示した。段数が高い方が感度が高いことを示す。
【0477】
【表1】
【0478】
実施例2、比較例2
前述の実施例1および比較例1と同様にして作成した感光性平版印刷版原版を75mW空冷Arレーザを光源とした走査露光系にて、表2に示す露光量で走査露光し、前述の現像液で20秒現像した。その後、水洗し、保護ガムGU−7(富士写真フイルム(株)製)を水で2倍に希釈したガム液をスポンジで塗布して乾燥した。
【0479】
その印刷版をハイデルベルグSOR−KZ印刷機にて印刷し、耐刷性および非画像部のカブリ性を評価した。結果を表2、3に示す。
【0480】
・耐刷性;印刷物上画線部のかすれが生じはじめる印刷枚数で評価した。
・カブリ性;印刷物上に、網点部の非画像部の汚れを目視評価した。
【0481】
【表2】
【0482】
【表3】
【0483】
表1〜3で明らかなように、本発明による平版印刷版原版は、従来技術と同様の感光性を維持しつつ特に低露光エネルギーでの耐刷性にすぐれる。また、十分な耐刷性が得られる露光条件でも全くカブリを生じない。
【0484】
実施例3、比較例3
前述の実施例および比較例において感光性組成物を下記の組成に変更する以外は同様にして感光性平版印刷版原版を得、同様にレーザ走査露光により50%の網画像を形成した印刷版を得た。その印刷版を同様に印刷し、網点変動を評価した。結果を表4に示す。
【0485】
・網点変動;100枚目と1万枚目の印刷物画像濃度をマクベス画像濃度計にて測定し表中には、100枚目と1万枚目の網点%を示した。
【0486】
感光層の組成(B)
ペンタエリスリトールテトラアクリレート 2.0g
表4に記載のバインダー 2.0g
Dye−1 0.1g
S−1 0.2g
フッ素系ノニオン界面活性剤 0.03g
銅フタロシアニン顔料(有機ポリマー分散) 0.1g
メチルエチルケトン 20.0g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 20.0g
乾燥塗布重量 1.5g/m2
【0487】
【表4】
【0488】
表4で明らかなように、本発明による平版印刷版原版は広い範囲の露光条件において網点変動の少ない印刷版を与える。
【0489】
実施例4〜6、比較例4
前述の実施例および比較例において感光性組成物を下記の組成に変更する以外は同様にして感光性平版印刷版原版を得、同様に露光量0.15mJ/cm2でレーザ走査露光により印刷版を得た。その印刷版を同様に印刷し、耐刷性を評価した。結果を表5に示す。
【0490】
感光層の組成(C)
ペンタエリスリトールテトラアクリレート 2.5g
表5に記載のバインダー 3.0g
Dye−1 0.1g
S−1 0.1g
フッ素系ノニオン界面活性剤 0.03g
銅フタロシアニン顔料(有機ポリマー分散) 0.1g
メチルエチルケトン 20.0g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 20.0g
乾燥塗布重量 1.5g/m2
【0491】
【表5】
【0492】
実施例7〜9
前述の実施例および比較例において感光性組成物を下記の組成に変更する以外は同様にして感光性平版印刷版原版を得、同様に露光量0.15mJ/cm2でレーザ走査露光により印刷版を得た。その印刷版を同様に印刷し、耐刷性を評価した。結果を表6に示す。
【0493】
感光層の組成(D)
ペンタエリスリトールテトラアクリレート 1.5g
表6に記載のバインダー 2.0g
表6に記載の増感色素 0.1g
表6に記載の光重合開始剤 0.1g
フッ素系ノニオン界面活性剤 0.03g
銅フタロシアニン顔料(有機ポリマー分散) 0.1g
メチルエチルケトン 20.0g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 20.0g
乾燥塗布重量 1.5g/m2
【0494】
【表6】
【0495】
実施例10
前述の実施例および比較例において感光性組成物を下記の組成に変更する以外は同様にして感光性平版印刷版原版を得、強制経時させた後、同様に露光量0.15mJ/cm2でレーザ走査露光により印刷版を得た。その印刷版を同様に印刷し、感度および耐刷性を評価した。結果を表7に示す。
【0496】
感光層の組成(A)
ペンタエリスリトールテトラアクリレート 1.5g
表7に記載のバインダー 2.0g
Dye−1 0.1g
S−1 0.2g
フッ素系ノニオン界面活性剤 0.03g
銅フタロシアニン顔料(有機ポリマー分散) 0.1g
メチルエチルケトン 20.0g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 20.0g
乾燥塗布重量 1.5g/m2
【0497】
【表7】
【0498】
実施例11〜25
感光層の組成を下記の組成に変更する以外は同様にして感光性平版印刷版原版を得た。
【0499】
感光層の組成(E)
モノマー 表8
バインダー 表8
Dye−1 表8
S−1 表8
共開始剤I−19 表8
フッ素系ノニオン界面活性剤 0.03g
銅フタロシアニン顔料(有機ポリマー分散) 0.1g
メチルエチルケトン
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 20.0g
乾燥塗布重量 1.5g/m2
【0500】
このようにして得られた光重合性平版印刷原版をSHG−YAGレーザー(532nm)CSI社製Plate Jet4プレートセッターを用い、0.15mJ/cm2でレーザー走査露光を行い、実施例2と同様な処理を行うことにより、印刷版を得た。
【0501】
その印刷版を同様に印刷し、耐刷性を評価した。
【0502】
また、感光層のベタツキを以下のようにして評価し、◎、○等で示した。
・感光層のベタツキ;保護層を設けていない感光層を40℃にて5kg/cm2のローラーを2m/分の速度で通過させた際のローラーへの感光層の転写の程度を目視で評価した。
◎:ほとんどなし
○:少しあり
△:やや多い
×:多い
結果を表8に示す。
【0503】
【表8】
【0504】
実施例26〜27
厚さ0.30mmのアルミニウム板をナイロンブラシと400メッシュのパミストンの水懸濁液とを用いその表面を砂目立てした後、良く水で洗浄した。10重量%水酸化ナトリウム水溶液に70℃で60秒間浸漬してエッチングした後、流水で水洗後20重量%硝酸水溶液で中和洗浄し、次いで水洗した。これをVA=12.7Vの条件下で正弦波の交番波形電流を用いて1重量%硝酸水溶液中で160クローン/dm2の陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。その表面粗さを測定したところ、0.6μm (Ra表示)であった。引き続いて30重量%の硫酸水溶液中に浸漬し55℃で2分間デスマットした後、20重量%硫酸水溶液中、電流密度2A/dm2において、陽極酸化被膜の厚さが2.7g/m2になるように、2分間陽極酸化処理した。
【0505】
次に下記の手順によりSG法の液状組成物(ゾル液)を調製した。
[ゾル液]
メタノール 130g
水 20g
85重量%リン酸 16g
テトラエトキシシラン 50g
3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(3−MPTMS) 表9
を混合し撹拌した。約5分で発熱が認められた。60分間反応させた後、内容物を別の容器へ移し、メタノール3000重量部加えることにより、ゾル液を得た。
【0506】
このゾル液をメタノール/エチレングリコール=9/1(重量比)で希釈して、基板上のSiの量が3mg/m2となるようにボイラー塗布し、100℃1分乾燥させた。
【0507】
このようにして処理された基板上に、感光層の組成Eの光重合性組成物を乾燥塗布重量が1.4g/m2となるように塗布し、80℃で2分間乾燥させ、光重合性感光層を形成した。
【0508】
この感光層上にポリビニルアルコール(ケン化度86.5〜89モル% 重合度1000)の3重量%の水溶液を乾燥塗布重量が2g/cm2となるように塗布し、100℃で2分間乾燥させた。
【0509】
次に、同様に0.15mJ/cm2でレーザー走査露光により、印刷版を得た。その印刷版を同様に印刷し、耐刷性を評価した。結果を表9に示す。
【0510】
【表9】
【0511】
実施例29、比較例5
前述の実施例および比較例において感光性組成物を下記の組成に変更する以外は同様にして感光性平版印刷版原版を得、同様に露光量0.15mJ/cm2でレーザ走査露光により印刷版を得た。その印刷版を同様に印刷し、耐刷性を評価した。結果を表10に示す。
【0512】
感光層の組成(F)
ペンタエリスリトールテトラアクリレート2.5g
表10に記載のバインダー 3.0g
Dye−2 0.1g
S−2 0.1g
フツ素系ノニオン界面活性剤 0.03g
銅フタロシアニン顔料(有機ポリマー分散) 0.1g
メチルエチルケトン 20.0g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 20.0g
乾燥塗布重量 1.5g/m2
【0513】
【表10】
【0514】
実施例30、比較例6
前述の実施例および比較例において感光性組成物を下記の組成に変更する以外は同様にして感光性平版印刷版原版を得、強制経時させた後、同様に露光量0.15mJ/cm2でレーザ走査露光により印刷版を得た。その印刷版を同様に印刷し、感度および耐刷性を評価した。結果を表11に示す。
【0515】
感光層の組成(G)
ペンタエリスリトールテトラアクリレート 1.5g
表11に記載のバインダー 2.0g
Dye−1 0.1g
S−1 0.2g
III−10 0.2g
フツ素系ノニオン界面活性剤 0.03g
銅フタロシアニン顔料(有機ポリマー分散) 0.1g
メチルエチルケトン 20.0g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート20.0g
乾燥塗布重量 1.5g/m2
【0516】
【表11】
【0517】
実施例31〜33、比較例7
前述の実施例および比較例において感光性組成物を下記の組成に変更する以外は同様にして感光性平版印刷版原版を得、同様に露光量0.15mJ/cm2でレーザ走査露光により印刷版を得た。その印刷版を同様に印刷し、耐刷性を評価した。結果を表12に示す。
【0518】
感光層の組成(H)
U−4HA 2.5g
表12に記載のバインダー 3.0g
Dye−2 0.1g
S−2 0.1g
I−1 0.2g
フッ素系ノニオン界面活性剤 0.03g
銅フタロシアニン顔料(有機ポリマー分散) 0.1g
メチルエチルケトン 20.0g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 20.0g
乾操塗布重量 1.5g/m2
【0519】
【表12】
【0520】
上記の実施例および比較例に用いた化合物は以下に示すとおりである。なお、比較のバインダー樹脂B−1、2、3のMwは前記と同様にして測定した重量平均分子量であり、酸価はカルボキシ含有量である。
【0521】
【化162】
【0522】
【化163】
【0523】
【化164】
【0524】
【発明の効果】
本発明の走査露光用平版印刷版原版は、高速走査での露光(低露光量)によっても充分な耐刷性が得られる印刷版を与え、また、露光条件による印刷性能の変動の少ない版材を提供することができる。
さらに、本発明の平版印刷版は、保存安定性にすぐれた印刷版原版である。
また、本発明の光重合性組成物は、すぐれた特性の平版印刷版原版を提供する。
Claims (5)
- 親水性支持体上に、i)カルボキシル基を0.4meq/g以上有し、かつ、ポリエーテルジオール化合物、ポリエステルジオール化合物、またはポリカーボネートジオール化合物に由来する構造単位を有するポリウレタン樹脂バインダーの少なくとも1種、ii)付加重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物の少なくとも1種、およびiii)光開始系の少なくとも1種を含有する感光層を有する平版印刷版原版を走査露光によって製版する平版印刷版の製造方法。
- 親水性支持体上に、i)カルボキシル基を0.4meq/g以上有し、かつ、ポリエーテルジオール化合物、ポリエステルジオール化合物、またはポリカーボネートジオール化合物に由来する構造単位を有するポリウレタン樹脂バインダーの少なくとも1種、ii)付加重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物の少なくとも1種、およびiii)光開始系の少なくとも1種を含有する感光層を有し、この感光層上に、水溶性の酸素遮断性物質を含有する保護層を有するレーザ走査露光用平版印刷版原版。
- 親水性支持体上に、i)カルボキシル基を0.4meq/g以上有し、かつ、ポリエーテルジオール化合物、ポリエステルジオール化合物、またはポリカーボネートジオール化合物に由来する構造単位を有するポリウレタン樹脂バインダーの少なくとも1種、ii)付加重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物の少なくとも1種、およびiii)少なくとも1種のチタノセン化合物を含む光開始系の少なくとも1種を含有する感光層を有するレーザ走査露光用平版印刷版原版。
- i)カルボキシル基を0.4meq/g以上有し、かつ、ポリエーテルジオール化合物、ポリエステルジオール化合物、またはポリカーボネートジオール化合物に由来する構造単位を有するポリウレタン樹脂バインダーの少なくとも1種、ii)付加重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物の少なくとも1種、およびiii)少なくとも1種のチタノセン化合物を含む光開始系の少なくとも1種を含有する光重合性組成物。
- i)カルボキシル基を0.4meq/g以上有し、かつ、ポリエーテルジオール化合物、ポリエステルジオール化合物、またはポリカーボネートジオール化合物に由来する構造単位を有するポリウレタン樹脂バインダーの少なくとも1種、ii)付加重合可能なエチレン性不飽和結合および少なくとも1つのウレタン構造を有する化合物の少なくとも1種、およびiii)光開始系の少なくとも1種を含有する光重合性組成物。
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