JPH0862838A - 光重合性組成物 - Google Patents

光重合性組成物

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JPH0862838A
JPH0862838A JP19687894A JP19687894A JPH0862838A JP H0862838 A JPH0862838 A JP H0862838A JP 19687894 A JP19687894 A JP 19687894A JP 19687894 A JP19687894 A JP 19687894A JP H0862838 A JPH0862838 A JP H0862838A
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JP
Japan
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compound
photopolymerizable composition
weight
ethylenically unsaturated
ethylenic unsaturated
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Application number
JP19687894A
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English (en)
Inventor
Masaaki Tsuchiyama
正明 土山
Hideki Nagasaka
英樹 長坂
Koji Ide
廣司 井手
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 少なくとも(A)付加重合可能な化合物、
(B)光重合開始剤及び(C)高分子結合剤を含有する
系において、該(A)成分として特定の部分構造を有す
るウレタン系重合性化合物と特定の構造式を有するエー
テル系重合性化合物とを併用する光重合性組成物。 【効果】 本発明の光重合性組成物は、感度、現像性、
インク着肉性、耐刷力等々の諸性能において均衡しつつ
優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光性平版印刷版ある
いはフォトレジスト等に用いられる光重合性組成物に関
する。さらに詳しくは、可視領域の光線に対して非常に
高感度であり、かつ、現像性、インク着肉性、耐刷力等
に優れる光重合性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、ウ
レタン結合を有する付加重合性化合物を含有する光重合
性組成物は、数多く知られており、例えば特開昭54−
153624号、特開昭54−153625号、特開昭
63−202740号各公報に記載されている。しか
し、これらは、銅に対する密着性あるいは、屈曲性、耐
酸性等を考慮したエッチング、めっき等の化学的、電気
的手法に用いるレジスト材料としての性能に注目したも
のであり、光重合性組成物の感度、保存安定性あるいは
インク着肉性、耐刷力等については、何ら考慮されてい
ない。また、特開昭47−13912号、特開昭54−
14491号、特開昭57−128716号、特開昭5
9−113430号、特開平1−105238号各公報
に記載のウレタン結合を有する付加重合性化合物を含有
する光重合性組成物は、感度、現像性、保存安定性、イ
ンク着肉性、耐刷力をすべて満足するものはなかった。
【0003】また近年、光重合性感光材料を用いた高感
度感材が種々の応用分野において検討されている。これ
らの内、特に実用化が近いと見られるシステムとしてレ
ーザー直接製版があり、レーザーの発振波長、例えば、
アルゴンイオンレーザーの488nmに対応した高感度
フォトポリマー系が強く要望されている。しかし、従来
用いられてきた光重合性組成物では、現像性、インク着
肉性、感度、階調性、耐刷力等の性能をすべてバランス
良く兼ね備えているものはなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
技術の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、少なくと
も(A)付加重合可能な化合物、(B)光重合開始剤及
び(C)高分子結合剤を含有する系において、該(A)
成分として特定の部分構造を有するウレタン系重合性化
合物と特定の構造式を有するエーテル系重合性化合物と
を併用することにより優れた光重合性組成物を構成し得
ることを見出し本発明に到達した。
【0005】しかして本発明の目的は可視領域の光線に
対して非常に高感度であり、現像性、インク着肉性、耐
刷力に優れる光重合性組成物を提供することにあり、本
発明の他の目的はアルゴンイオンレーザー等のレーザー
光源を用いた直接製版に好適に利用される平版印刷版用
の光重合性組成物を提供することにあり、本発明の更に
他の目的は、高感度であると共に現像性、インク着肉
性、階調性、耐刷力等の諸性能を均衡しつつ具備したレ
ーザー製版用平版印刷版を提供することにある。
【0006】本発明のかかる目的は (A)エチレン性不飽和結合を少なくとも1個有する付
加重合可能な化合物 (B)活性光線によって活性化される光重合開始剤並び
に (C)高分子結合剤 を含有してなる光重合性組成物において、該エチレン性
不飽和結合を少なくとも1個有する付加重合可能な化合
物が、少なくとも (ア)下記一般式(I)で表される基を少なくとも2個
および少なくとも2個のウレタン基を有するエチレン性
不飽和化合物を、全エチレン性不飽和化合物中20〜8
0重量%と
【0007】
【化3】
【0008】(式中、R1 およびR2 はそれぞれ水素原
子またはメチル基を表す) (イ)下記一般式(II)で表されるエチレン性不飽和化
合物を、全エチレン性不飽和化合物中80〜20重量%
【0009】
【化4】
【0010】(式中、R3 ,R4 ,R5 およびR6 はそ
れぞれ水素原子またはメチル基を表し、mおよびnはm
+n=2〜30を満たす正の整数である)を含有するこ
とを特徴とする光重合性組成物を用いることにより、容
易に達成される。
【0011】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の光重合性組成物において第一の必須成分として含
まれるエチレン性不飽和二重結合を少なくとも1個有す
る付加重合可能な化合物(A)(以下、「エチレン性化
合物」と略す)とは、光重合性組成物が活性光線の照射
を受けた場合、第二の必須成分である光重合開始系の作
用により付加重合し、硬化するようなエチレン性不飽和
二重結合を有する化合物である。本発明で使用するエチ
レン性化合物は、少なくとも (ア)下記一般式(I)で表される基を少なくとも2個
および少なくとも2個のウレタン基を有するエチレン性
不飽和化合物を、全エチレン性不飽和化合物中20〜8
0重量%と
【0012】
【化5】
【0013】(式中、R1 およびR2 は、それぞれ水素
原子またはメチル基を表す) (イ)下記一般式(II)で表されるエチレン性不飽和化
合物を、全エチレン性不飽和化合物中80〜20重量%
【0014】
【化6】
【0015】(式中、R3 ,R4 ,R5 およびR6 はそ
れぞれ水素原子またはメチル基を表し、mおよびnはm
+n=2〜30を満たす正の整数である)を含むことが
特徴である。成分(ア)のウレタン基を有するエチレン
性化合物は、例えば、下記反応式で示すようにグリシジ
ル(メタ)アクリレートと、(メタ)アクリル酸の反応
生成物と有機ポリイソシアネートとの反応により公知の
方法により製造することができる。このうち、グリシジ
ルアクリレートとメタクリル酸の反応生成物あるいは、
グリシジルメタクリレートとアクリル酸の反応生成物と
有機ポリイソシアネートとの反応により製造されるウレ
タン基を有するエチレン性化合物が特に好ましい。
【0016】
【化7】
【0017】(式中R1 およびR2 は前述と同様であ
り、Rは有機ジイソシアネート残基を表す。) 本発明で用いられる有機ポリイソシアネートとしては、
各種のものが挙げられるが、例えば、ジフェニルメタン
ジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシレ
ンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート等のジイソシアネート、トリイ
ソシアネートあるいはこれらのオリゴマーが挙げられ
る。これらのうちヘキサメチレンジイソシアネート、ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジ
イソシアネートが特に好ましい。また、これらのポリイ
ソシアネート過剰量とポリオールとの反応により得られ
る末端イソシアネート基のウレタンプレポリマーも好適
に使用し得る。
【0018】成分(イ)のエチレン性化合物としては、
例えば、2,2−ビス[4−(アクリロキシジエトキ
シ)フェニル]プロパン(商品名“A−BPE−4”;
新中村化学工業(株)製)、2,2−ビス[4−(メタ
クリロキシエトキシ)フェニル]プロパン(商品名“B
PE−100”;新中村化学工業(株)製)、2,2−
ビス[4−(メタクリロキシジエトキシ)フェニル]プ
ロパン(商品名“BPE−200”;新中村化学工業
(株)製)等があげられる。このうち、2,2−ビス
[4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン
が特に好ましい。
【0019】本発明におけるエチレン性化合物中の成分
(ア)の含有量は20〜80重量%の範囲であり、より
好ましくは30〜70重量%である。20重量%より少
ないと保存安定性、耐刷力に劣り、80重量%より多い
と現像性が悪くなる。また、成分(イ)のエチレン性化
合物中の含有量は80〜20重量%であり、より好まし
くは70〜30重量%である。20重量%より少ないと
現像性に劣り、80重量%より多いと感度が悪くなる。
【0020】また、本発明においては、光重合性組成物
の特性を修飾するために、その性能を損わない程度に他
のエチレン性化合物を含有することもできる。かかるエ
チレン性化合物の例としては、例えば不飽和カルボン
酸、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸と
のエステル;芳香族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステル;不飽和カルボン酸と多価カルボン
酸および前述の脂肪族ポリヒドロキシ化合物、芳香族ポ
リヒドロキシ化合物等の多価ヒドロキシ化合物とのエス
テル化反応により得られるエステル等が挙げられる。
【0021】前記脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和
カルボン酸とのエステルは限定されないが、エチレング
リコールジアクリレート、トリエチレングリコールジア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、トリメチロールエタントリアクリレート、ペンタエ
リスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールト
リアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジ
ペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサアクリレート、グリセロールアクリ
レート等のアクリル酸エステル、これら例示化合物のア
クリレートをメタクリレートに代えたメタクリル酸エス
テル、同様にイタコネートに代えたイタコン酸エステ
ル、クロトネートに代えたクロトン酸エステルもしくは
マレエートに代えたマレイン酸エステル等がある。
【0022】芳香族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステルとしては、ハイドロキノンジアクリ
レート、ハイドロキノンジメタクリレート、レゾルシン
ジアクリレート、レゾルシンジメタクリレート、ピロガ
ロールトリアクリレート等が挙げられる。不飽和カルボ
ン酸と多価ヒドロキシ化合物とのエステル化反応により
得られるエステルとしては必ずしも単一物ではないが代
表的な具体例を挙げれば、アクリル酸、フタル酸および
エチレングリコールの縮合物、アクリル酸、マレイン酸
およびジエチレングリコールの縮合物、メタクリル酸、
テレフタル酸およびペンタエリスリトールの縮合物、ア
クリル酸、アジピン酸、ブタンジオールおよびグリセリ
ンの縮合物等がある。
【0023】これらのエチレン性化合物の含有量は、全
エチレン性化合物中好ましくは50重量%以下、より好
ましくは20重量%以下である。次に、本発明の光重合
性組成物の第2の必須成分である光重合開始剤(B)に
ついて説明する。光重合開始剤としては、前記エチレン
性化合物の重合を開始させうるものはすべて使用でき
る。特に可視領域の光線に対して感光性を有するもので
あれば、いずれも好適に使用できる。この内、光励起さ
れた増感剤と何らかの作用を惹起することにより活性ラ
ジカルを生成する活性剤としては、例えば、ヘキサアリ
ールビイミダゾール、チタノセン化合物、ハロゲン化炭
化水素誘導体、ジアリールヨードニウム塩、有機過酸化
物等を挙げることができる。この内、ヘキサアリールビ
イミダゾールあるいは、チタノセン化合物を用いた系
が、感度、保存性、基板への密着性等が良く好ましい。
【0024】ヘキサアリールビイミダゾールとしては、
種々のものを用いることができるが、例えば、2,2′
−ビス(o−クロルフェニル)−4,4′,5,5′−
テトラ(p−カルボエトキシフェニル)ビイミダゾー
ル、2,2′−ビス(o−クロルフェニル)−4,
4′,5,5′−テトラ(p−カルボメトキシフェニ
ル)ビイミダゾール、2,2′−ビス(o−クロルフェ
ニル)−4,4′,5,5′−テトラ(p−フルオロフ
ェニル)ビイミダゾール、2,2′−ビス(o−ブロム
フェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(p−ヨード
フェニル)ビイミダゾール、2,2′−ビス(o−クロ
ルフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(p−クロ
ルナフチル)ビイミダゾール、2,2′−ビス(o−ク
ロルフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(p−ク
ロルフェニル)ビイミダゾール、2,2′−ビス(o−
ブロムフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(p−
クロル−p−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,
2′−ビス(o−クロルフェニル)−4,4′,5,
5′−テトラ(o,p−ジクロルフェニル)ビイミダゾ
ール、2,2′−ビス(o−クロルフェニル)−4,
4′,5,5′−テトラ(o,p−ジブロムフェニル)
ビイミダゾール、2,2′−ビス(o−ブロムフェニ
ル)−4,4′,5,5′−テトラ(o,p−ジクロル
フェニル)ビイミダゾール、2,2′−ビス(o,p−
ジクロルフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ
(o,p−ジクロルフェニル)ビイミダゾール等が挙げ
られる。
【0025】これらのビイミダゾールは、必要に応じ、
他種のビイミダゾールと併用して使用することもでき
る。ビイミダゾール類は、例えばBull.Chem.
Soc.Japan,33,565(1960)および
J.Org.Chem.36[16]2262(19
71)に開示されている方法により容易に合成すること
ができる。
【0026】チタノセン化合物としては、種々のものを
用いることができるが、例えば、特開昭59−1523
96号、特開昭61−151197号各公報に記載され
ている各種チタノセン化合物から適宜選んで用いること
ができる。さらに具体的には、ジ−シクロペンタジエニ
ル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニル
−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−
Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェ
ニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス
−2,3,5,6,−テトラフルオロフェニ−1−イ
ル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,
6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタ
ジエニル−Ti−ビス−2,6−ジ−フルオロフェニ−
1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−
2,4−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシ
クロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6
−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロ
ペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェ
ニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス
−2,6−ジフルオロ−3−(ピル−1−イル)−フェ
ニ−1−イル等を挙げることができる。
【0027】次に、光重合開始剤の内の増感剤について
説明する。本発明における増感剤とは、前述の活性剤と
共存した場合、可視光線照射により、効果的に活性ラジ
カルを発生し得る化合物を意味している。代表的な増感
剤の例としては、例えば、米国特許第3,479,18
5号明細書に開示されている様なロイコクリスタルバイ
オレットやロイコマラカイトグリーンの様なトリフェニ
ルメタン系ロイコ色素、エリスロシンやエオシンYの様
な光還元性染料、米国特許第3,549,367号明細
書および米国特許第3,652,275号明細書等に開
示されているミヒラーズケトンやアミノスチリルケトン
の様なアミノフェニルケトン類、米国特許第3,84
4,790号明細書に示されるβ−ジケトン類、米国特
許第4,162,162号明細書に記載のインダノン
類、特開昭52−112681号公報に示されるケトク
マリン類、特開昭59−56403号公報で開示されて
いるアミノスチレン誘導体やアミノフェニルブタジエン
誘導体、米国特許第4,594,310号明細書に記載
のアミノフェニル複素環類、米国特許第4,966,8
30号明細書に示されるジュロリジン複素環類、特開平
5−241338号公報に示されるピロメテン系色素な
どが挙げられる。
【0028】次に、本発明の光重合性組成物に第3の必
須成分である高分子結合剤(C)について説明する。こ
れは、皮膜形成能や粘度調節能を付与する成分であり、
その具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸、そ
れらのエステル化物、マレイン酸、アクリロニトリル、
スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニリデン等の単独もしく
は共重合体、その他、ポリエチレンオキサイド、ポリビ
ニルピロリドン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエチ
レンテレフタレート、アセチルセルロースまたはポリビ
ニルブチラール等が挙げられる。
【0029】以上、本発明の光重合性組成物の主要構成
成分について詳述してきたが、それらの好適な使用比率
は重合可能なエチレン性不飽和化合物100重量部に対
して光重合開始剤の内、増感剤が好ましくは0.01〜
20重量部、特に好ましくは0.05〜10重量部、活
性剤が好ましくは0.1〜80重量部、特に好ましくは
0.5〜50重量部、高分子結合剤が、好ましくは10
〜400重量部、特に好ましくは20〜200重量部の
範囲である。
【0030】本発明の光重合性組成物は前記の各構成成
分の他に、それの使用目的に応じて、更に他の物質を添
加混合することができる。例えば、ハイドロキノン、p
−メトキシフェノール、,2,6−ジ−t−ブチル−p
−クレゾールなどの熱重合防止剤;有機または無機の染
顔料からなる着色剤;ジオクチルフタレート、ジドデシ
ルフタレート、トリクレジルホスフェート等の可塑剤、
三級アミンやチオールの様な感度特性改善剤、その他色
素前駆体などの添加剤も加えることができる。
【0031】以上述べた各種添加剤の好ましい添加量
は、不飽和単量体100重量部に対して熱重合防止剤2
重量部以下、着色剤20重量部以下、可塑剤40重量部
以下、色素前駆体30重量部以下の範囲である。以上述
べた光重合性組成物は、無溶媒または、適当な溶媒で希
釈して、プラスチック、紙、金属等の支持体上に塗布、
乾燥し感光層として塗設される。この内感光性平版印刷
版として使用する場合は、表面を砂目立てしたのち陽極
酸化処理したアルミニウム支持体が好適に使用し得る。
塗布方法としては、ディップコート、コーティングロッ
ド、スピナーコート、スプレーコート、ロールコート等
の周知の方法により塗布することが可能である。
【0032】さらに、前述の感光層の上に、酸素による
重合禁止作用を防止するために、酸素遮断層を設けるこ
とができる。その具体例としては、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、
セルロース等の水溶性高分子が挙げられる。この内、特
に酸素ガスバリア性の高いポリビニルアルコールが特に
好ましい。
【0033】本発明の組成物に適用し得る露光光源とし
ては、特に限定されないが例えば、カーボンアーク、高
圧水銀燈、キセノンランプ、メタルハライドランプ、蛍
光ランプ、タングステンランプ、ハロゲンランプ、ヘリ
ウムカドミウムレーザー、アルゴンイオンレーザー、Y
AGレーザー、ヘリウムネオンレーザー等が特に好適に
使用し得る。
【0034】本発明の光重合性組成物は、かかる光源に
て画像露光を行った後、例えば、界面活性剤とアルカリ
を含有する水溶液を用いて現像すれば支持体上に画像を
形成することができる。この水溶液には、さらに有機溶
剤、緩衝剤、染料または顔料を含有することができる。
適当なアルカリ剤としては、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸
カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
リチウム、第3リン酸ナトリウム、第2リン酸ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム
等の無機アルカリ剤およびトリメチルアミン、ジエチル
アミン、モノイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン等の有機アミン化合物が挙げられ、これら
は単独もしくは組み合わせて使用できる。界面活性剤と
しては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポ
リオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアル
キルエステル類、モノグリセリドアルキルエステル類等
のノニオン界面活性剤;アルキルベンゼンスルホン酸塩
類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキル硫酸
塩類、アルキルスルホン酸塩類、スルホコハク酸エステ
ル塩類等のアニオン界面活性剤;アルキルベタイン類、
アミノ酸類等の両性界面活性剤が使用可能である。ま
た、有機溶剤としては例えば、イソプロピルアルコー
ル、ベンジルアルコール、エチルセロソルブ、ブチルセ
ロソルブ、フェニルセロソルブ、プロピレングリコー
ル、ジアセトンアルコール等必要により含有させること
ができる。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により更
に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限
りこれら実施例によって限定されるものでない。 (実施例1〜7および比較例1〜6)下記光重合性組成
物塗布液を砂目立て後陽極酸化処理したアルミニウム支
持体上にホワラーを用いて乾燥膜厚2g/m2 となるよ
うに塗布、乾燥した。さらにこの上に、ポリビニルアル
コール水溶液をホワラーを用いて乾燥膜厚3g/m2
なるように塗布、乾燥し、感光性平版印刷版を作製し
た。得られた感光性平版印刷版について、以下の項目に
ついて評価した。その結果を表−1に示す。
【0036】
【表1】光重合性組成物塗布液 表−1に示すエチレン性化合物 合計 50重量部 高分子結合剤 50重量部 (イソブチルメタクリレート/イソブチルアクリレート /メチルメタクリレート/メタクリル酸=40/10/35/ 15 mol% の共重合体、重量平均分子量:10万) * S−1 1.5重量部 2,2′−ビス(o−クロルフェニル)−4,4′, 13重量部 5,5′−テトラ(p−カルボエトキシフェニル) ビイミダゾール 2−メルカプトベンゾチアゾール 10重量部 ビクトリアピュアブルーBOH(保土ヶ谷工業製) 0.5重量部 メチルエチルケトン 90重量部 * S−1は次の化合物を表わす。
【0037】
【化8】
【0038】・初期感度 感光性平版印刷版を回折分光照射装置(ナルミ社製、R
M−23)を用い露光した後、水酸化カリウム20重量
%、ケイ酸カリウム75重量%、アルキルナフタレンス
ルホン酸ナトリウム(商品名“ペレックスNBL”,花
王(株)製)5重量%を含む現像液原液を水で5倍希釈
した現像液で現像を行い、得られた硬化画像の高さよ
り、波長488nmの光線による光硬化に要する光エネ
ルギー量を求めた。
【0039】・保存安定性 感光性平版印刷版を室温25℃に調節した室内に6カ月
保存し、初期感度と同様な方法により感度を測定し、感
度の保持率を測定した。なお、実施例および比較例にお
いて用いられる感度保持率(%)は、次式により算出さ
れた値を示している。
【0040】
【数1】
【0041】・水の接触角測定 感光性平版印刷版の上50cmから500Wキセノンラ
ンプ(商品名“UXL−500D−O”ウシオ電機
(株)製)よりガラスフィルター(商品名“Y−47”
“KL−49”東芝ガラス(株)製)を通して得られる
480〜490nmの光を1分間照射した後、前記の現
像液原液を水で5倍希釈した現像液で現像を行い、得ら
れたベタ部の水の接触角を測定する。この値が大きいほ
ど画像部の感脂性が高い、すなわちインク着肉性が優れ
ることを意味する。
【0042】・現像許容性 水の接触角測定と同様な方法で露光を行い、前記の現像
液原液を水で希釈する現像液希釈倍率を変化させ感光性
平版印刷版を現像し、現像インキ(商品名“SPO−
1”コニカ(株)製)でインク盛りをする。この時にベ
タ部に完全にインクがのり、かつ非画線部がインクで汚
れない現像液の希釈倍率の許容範囲を測定する。
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】(実施例8〜10および比較例7)前述の
実施例および比較例と同様にして作製された感光性平版
印刷版を75mW空冷アルゴンイオンレーザーで100
μJ/cm2 の露光量で走査露光し、前記の現像液原液
を水で5倍希釈した現像液で現像した後、ウォッシュガ
ム(商品名“SQW−3”コニカ(株)製)でガム引き
をした。その印刷版を“ハイデルベルグGTO”印刷機
にて印刷し、印刷物のインク濃度が一定になるまでの印
刷枚数(ガム除去性)、耐刷力、非画線部の汚れを評価
した。結果を表−2に示す。
【0046】
【表4】
【0047】
【発明の効果】表−1,2の結果から明らかなように、
本発明の光重合性組成物は、感度、現像性、インク着肉
性、耐刷力等々の諸性能において均衡しつつ優れてい
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/004 503 7/028 7/033 H01L 21/027

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)エチレン性不飽和結合を少なくとも
    1個有する付加重合可能な化合物 (B)活性光線によって活性化される光重合開始剤並び
    に (C)高分子結合剤 を含有してなる光重合性組成物において、該エチレン性
    不飽和結合を少なくとも1個有する付加重合可能な化合
    物が、少なくとも (ア)下記一般式(I)で表される基を少なくとも2個
    および少なくとも2個のウレタン基を有するエチレン性
    不飽和化合物を、全エチレン性不飽和化合物中20〜8
    0重量%と 【化1】 (式中、R1 ,R2 はそれぞれ水素原子またはメチル基
    を表す) (イ)下記一般式(II)で表されるエチレン性不飽和化
    合物を、全エチレン性不飽和化合物中80〜20重量% 【化2】 (式中、R3 ,R4 ,R5 およびR6 はそれぞれ水素原
    子またはメチル基を表し、mおよびnはm+n=2〜3
    0を満たす正の整数である)を含有することを特徴とす
    る光重合性組成物。
  2. 【請求項2】 前記エチレン性不飽和化合物(ア)にお
    いてR1 がメチル基であり、R2 が水素原子であること
    を特徴とする請求項1記載の光重合性組成物。
  3. 【請求項3】 前記光重合開始剤(B)が、可視領域の
    光線に吸収をもつ増感剤とヘキサアリールビイミダゾー
    ルを含むことを特徴とする請求項1記載の光重合性組成
    物。
  4. 【請求項4】 前記光重合開始剤(B)が、可視領域の
    光線に吸収をもつ増感剤とチタノセン化合物を含むこと
    を特徴とする請求項1記載の光重合性組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11352691A (ja) * 1998-04-09 1999-12-24 Fuji Photo Film Co Ltd 平版印刷版の製造方法、レーザ走査露光用平版印刷版原版、および光重合性組成物
JP2006313347A (ja) * 2005-05-03 2006-11-16 Dongjin Semichem Co Ltd 感光性樹脂組成物
JP2015194583A (ja) * 2014-03-31 2015-11-05 Jsr株式会社 硬化膜形成用樹脂組成物、硬化膜及びその形成方法、並びに表示素子

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