JP5422134B2 - 浸漬型平版印刷版用自動現像方法 - Google Patents
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Description
この平版印刷版を作製するため、従来、親水性の支持体上に親油性の感光性樹脂層(感光層、画像記録層)を設けてなる平版印刷版原版(PS版)が広く用いられている。通常は、平版印刷版原版を、リスフィルムなどの原画を通した露光を行った後、画像記録層の画像部となる部分を残存させ、それ以外の不要な画像記録層をアルカリ性現像液または有機溶剤によって溶解除去し、親水性の支持体表面を露出させて非画像部を形成する方法により製版を行って、平版印刷版を得ている。
また、特許文献2の実施例にはpH11.9〜12.1の水溶性高分子化合物を含有する処理液による1浴処理が記載されている。しかしながら、pH12のアルカリが版面に付着したままの原版は、作業者に対する安全面で問題がある上に、原版作成後に印刷までの経時が長くなると画像部が次第に溶解して耐刷性や着肉性の低下を招く。また、特許文献3にはpH3〜9の水溶性高分子化合物を含有する処理液による1浴処理が記載されている。特許文献4には、アルカリ金属の炭酸塩及び炭酸水素塩を有するpH8.5〜11.5の現像処理が記載されている。
しかしながら、この水平搬送式の構成は、液はねにより液が飛散しやすく、飛散した液が乾燥し、カス化する問題があった。本質的に、水平搬送式の構成は、非稼動時に現像液が乾燥しやすく、擦り材(ブラシ)、ローラ等も乾燥により、汚れが生じやすいし、汚れからカスが生じる問題を避けて通れない。このため水平搬送式の設計は、非常に困難で、技術的ハードルが高かった。
処理パスラインを形成する浸漬型の前記現像槽と前記処理パスライン外に設けた外部タンクとの間で前記現像液を前記浸漬型現像槽の液面を一定に保つように循環させ、
前記平版印刷版原版が搬送されてきたかどうかの有無及びその搬送された前記平版印刷版原版の版面積を測定する版検出センサからの信号と、運転条件に合わせて設定された補充条件とに基づいて、前記補充条件に見合う量の現像液を前記現像槽に補充することを特徴としている。
また、現像液が常時一定液面に保たれるので、常に良好な処理が行なわれ、かつ循環して使用するので現像液補充量、廃液量低減によるランニングコストダウン、更に環境面にも有利な平版印刷板を作製できる自動現像装置が得られる。
図1は、本発明の実施形態1に係る自動現像装置の構成図である。
図1に示すように、この自動現像装置2は、感光性平版印刷版(以下「PS版」という。)4を現像し、かつガム処理も行なう現像部6と、現像後のPS版4を乾燥する乾燥部10とを備えている。
自動現像装置2の側板12には挿入口14が形成され、挿入口14から挿入されたPS版4は、搬送ローラ(搬入ローラ)16により現像部6へ搬送される。挿入口14には、ゴムブレード18が備えられ、PS版4が挿入されていないとき、挿入口14はゴムブレード18により閉じられている。
現像部6の現像槽20内には、搬送方向上流側から順に、搬送ローラ22、ブラシローラ24、スクイズローラ26が備えられ、これらの間の適所にバックアップローラ28が備えられている。PS版4は搬送ローラ22により搬送されながら現像液中を浸漬されてブラシローラ24を回転させることによりPS版4の非画像部の除去を行なって現像処理される。これについては後で詳述する。
現像処理されたPS版4は搬送ローラ(搬出ローラ)16により次の乾燥10へ搬送される。
現像槽20には槽壁と一体に箱状の遮蔽蓋60が設けられている。遮蔽蓋60の底壁は、搬送ローラ22、ブラシローラ24、バックアップローラ28の上部外周面と接触しないように、円弧状に連続して湾曲し、ローラ等と干渉しないようになっている。
また、現像部6の出口にもゴムブレード62が搬出ローラ16に接触状態で配設され、実質的に気密に構成されており、乾燥部10内の空気が現像部6に流入しないようになっている。
したがって、現像部6はPS版4の通過時には空気が若干流入するものの、実質的に気密であり、空気がほとんど流入しない密閉型構成である。
なお、98は種々の必要な情報を視覚で知らせる表示装置であり、99は聴覚で知らせる警報装置である。
現像槽20には、現像液の第1循環用配管80が接続される。第1循環用配管80中には、現像液循環用ポンプ71、電導度センサ73及びフィルタ(図示せず)がそれぞれ設けられる。
現像液循環用ポンプ71は、現像槽20内の現像液を、現像槽20底部の吸入孔から第1循環用配管80中に吸入させるとともに、第1循環用配管80中を流通させ、再び現像槽20中に吐出させる。前記フィルタは、第1循環用配管80中を流れる現像液を濾過する。前記電導度センサ73は、第1循環用配管80中を流れる現像液の電導度を測定する。
現像槽20を形成するために、平版印刷原版は、水平よりも下側に搬送され、現像液58に浸漬され、現像液58中を搬送される。
この場合には、処理浴内だけで汚れのないPS版4を得ることができ、適宜、処理浴以降の工程を省略することができる。
しかも、オーバーフローにより簡易に液面の高さをコントロールできる。
そして、水溶性樹脂を含むことによって既存の自動現像機の持つ構成部品を有効利用でき、小規模な改良で大きな効果を得ることができる。
図2は本発明の第2の実施の形態に係る自動現像装置の構成図である。
図2において、2”は本発明の第2の実施の形態に係る自動現像装置である。自動現像装置2”において、本発明の第1の実施の形態に係る自動現像装置2(図1)と共通する符号は同一機能を示すので、重複説明は省略する。
前加熱部は、現像部6の搬送方向上流側に設置され、PS版を搬送しながら指定したPS版面温度を指定した時間だけ維持する機能を持つ。
前水洗部は、現像部6の搬送方向上流側、且つ前加熱部の搬送方向下流側に設置され、PS版を搬送しながらPS版表面を水洗水によって洗浄し冷却する機能を持つ。前水洗部を通過したPS版は洗浄された状態で自動的に次工程である現像部6に搬送される。
これらの工程が導入されることで全体の装置が大きくなってしまうデメリットはあるが、耐刷性等の品質を向上させたり、品質を安定化させることができる。
なお、上記前加熱部と前水洗部の2つの工程は双方入れることもあるが、何れか一方が導入されてもよい。
図3(b)において、200”は従来の自動現像装置で、その現像処理工程はプレヒート部とプレ水洗部を経て、現像部60でアルカリ現像液で現像した後、水洗部にてアルカリ剤を流し、その後、ガム部にて親水性樹脂を主とするガム液で処理し、乾燥部で乾燥させるという工程からなっている。
現像部60’で使用する現像液はpH10以上のアルカリ現像液であり、アルカリ現像液は現像液貯留タンク55'から現像液補充用配管90'を介して現像槽20に供給される。
(1)第2循環用配管90aとして、図3(b)の廃液用配管90’’の先端を廃液タンク100ではなくて、現像液貯留タンク55に接続していること。
(2)現像液貯留タンク55にpHが8.5〜10.8の現像液を供給すること。
以上の2つの作業で、既存の自動現像機の持つ構成部品を有効利用でき、小規模な改良で大きな効果を得ることができる。
本発明におけるネガ型平版印刷版原版について、その構成を順次説明する。
最初に、本発明で使用する平版印刷版原版の支持体について説明する。
支持体は、表面が親水性であれば如何なるものでも使用され得るが、寸度的に安定な板状物が好ましく、例えば、紙、プラスチック(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、また、例えばアルミニウム(アルミニウム合金も含む。)、亜鉛、銅等のような金属またはその合金(例えばケイ素、銅、マンガン、マグネシウム、クロム、亜鉛、鉛、ビスマス、ニッケルとの合金)の板、更に、例えば二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酪酸酢酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等のようなプラスチックのフィルム、上記の如き金属または合金がラミネートもしくは蒸着された紙もしくはプラスチックフィルム等が挙げられる。これらの支持体のうち、アルミニウム板は寸度的に著しく安定であり、しかも安価であるので特に好ましい。更に、特公昭48−18327号公報に記載されているようなポリエチレンテレフタレートフィルム上にアルミニウムシートが結合された複合体シートも好ましい。通常その厚さは0.05mm〜1mm程度である。
[砂目立て処理]
砂目立て処理方法は、塩酸または硝酸電解液中で電気化学的に砂目立てする電気化学的砂目立て方法、およびアルミニウム表面を金属ワイヤーでひっかくワイヤーブラシグレイン法、研磨球と研磨剤でアルミニウム表面を砂目立てするボールグレイン法、ナイロンブラシと研磨剤で表面を砂目立てするブラシグレイン法のような機械的砂目立て法を用いることができ、上記砂目立て方法を単独あるいは組み合わせて用いることもできる。例えば、特開昭56−28893号には、機械的砂目立て、化学的エッチングおよび電解グレインを行う方法が記載されている。
具体的には、有用な表面粗さを作る方法は、塩酸または硝酸電解液中で化学的に砂目立てする電気化学的方法であり、適する電流密度は100C/dm2〜400C/dm2の範囲である。さらに具体的には、0.1〜50%の塩酸または硝酸を含む電解液中、温度20〜100℃、時間1秒〜30分、電流密度100C/dm2〜400C/dm2の条件で電解を行うことが好ましい。
好適に用いられるアルカリ剤は、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、アルミン酸ソーダ、メタケイ酸ソーダ、リン酸ソーダ、水酸化カリウム、水酸化リチウム等が挙げられ、濃度と温度の好ましい範囲はそれぞれ1〜50%、20〜100℃であり、アルミニウムの溶解量が5〜20g/m3となるような条件が好ましい。
エッチングの後、表面に残留する汚れ(スマット)を除去するために酸洗いが行われる。用いられる酸としては、硝酸、硫酸、リン酸、クロム酸、フッ酸、ホウフッ化水素酸等が挙げられる。特に電気化学的粗面化処理後のスマット除去処理方法としては、特開昭53−12739号に記載されているような50〜90℃の温度で15〜65質量%の硫酸と接触させる方法、および、特公昭48−28123号に記載されているアルカリエッチングする方法が好ましく挙げられる。
好ましいアルミニウム支持体の表面粗さ(Ra)は、0.3〜0.7μmである。
以上のようにして砂目立て処理されたアルミニウム支持体は、さらに陽極酸化処理を施してもよい。陽極酸化処理は、当該技術分野において従来から行われている方法で行うことができる。
具体的には、硫酸、リン酸、クロム酸、シュウ酸、スルファミン酸、ベンゼンスルフォン酸等あるいはこれらの二種以上を組み合わせて、水溶液または非水溶液中でアルミニウムに直流または交流を流すと、アルミニウム支持体表面に陽極酸化皮膜を形成することができる。
陽極酸化処理の条件は、使用される電解液によって種々変化するので一概に決定され得ないが、一般的には電解液の濃度が1〜80%、液温5〜70℃、電流密度0.5〜60アンペア/dm2、電圧1〜100V、電解時間10〜100秒の範囲が適当である。
これらの陽極酸化処理のうちでも特に英国特許第1,412,768号に記載されている、硫酸中、高電流密度で陽極酸化する方法、および、米国特許第3,511,661号に記載されているリン酸を電解浴として陽極酸化する方法が好ましい。
陽極酸化皮膜は1〜10g/m2であることが好ましい。1g/m2未満であると版に傷が入りやすく、10g/m2を超えると製造に多大な電力が必要となり経済的に不利である。好ましくは、1.5〜7g/m2であり、更に好ましくは、2〜5g/m2である。
具体的には、有機下塗層に用いられる有機化合物としては例えば、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、アラビアガム、2−アミノエチルホスホン酸等のアミノ基を有するホスホン酸類、置換基を有してもよいフェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキルホスホン酸、グリセロホスホン酸、ポリビニルホスホン酸、メチレンジホスホン酸およびエチレンジホスホン酸等の有機ホスホン酸、置換基を有してもよいフェニルリン酸、ナフチルリン酸、アルキルリン酸およびグリセロリン酸等の有機リン酸、置換基を有してもよいフェニルホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸およびグリセロホスフィン酸等の有機ホスフィン酸、グリシンやβ−アラニン等のアミノ酸類、およびトリエタノールアミンの塩酸塩等のヒドロキシル基を有するアミンの塩酸塩等から選ばれる。これらは二種以上混合して用いてもよい。
これに用いる溶液は、アンモニア、トリエチルアミン、水酸化カリウム等の塩基性物質や、塩酸、リン酸等の酸性物質によりpHを調節することにより、pH1〜12の範囲で使用することもできる。また、平版印刷版原版の調子再現性改良のために、黄色染料を添加することもできる。
有機下塗層の乾燥後の被覆量は、2〜200mg/m2が適当であり、好ましくは5〜100mg/m2である。被覆量が2mg/m2より少ないと十分な耐刷性が得られない場合がある。また、200mg/m2より大きくても同様である。
本発明で使用する平版印刷版原版の画像記録層(以下、感光層とも云う)は、基本成分として、(i)増感剤、(ii)光重合開始剤、(iii)エチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物及び(iv)バインダーポリマーを含有する。
〔増感剤〕
本発明で使用される増感剤は、吸収したレーザー光のエネルギーを光重合開始剤へエネルギー移動又は電子移動により伝達することが可能な色素である。
上記機能を有する増感剤であれば特に吸収波長は限定されず、露光に用いるレーザーの波長により適宜選択されるが、本発明では、特に、360nmから450nmの波長域に吸収極大を持つ増感剤および赤外線吸収剤が好ましく用いられる。
〔360nmから450nmの波長域に吸収極大を持つ増感剤〕
この様な増感剤としては、例えば、下記一般式(2)に示されるメロシアニン色素類、下記一般式(3)で示されるベンゾピラン類、クマリン類、下記一般式(4)で表される芳香族ケトン類、下記一般式(5)で表されるアントラセン類、等を挙げることができる。
具体例としては、ベンゾジチオール類(例えば、ベンゾジチオール、5−t−ブチルベンゾジチオール、5−メチルベンゾジチオール等)、ナフトジチオール類(例えば、ナフト[1,2]ジチオール、ナフト[2,1]ジチオール等)、ジチオール類(例えば、4,5−ジメチルジチオール類、4−フェニルジチオール類、4−メトキシカルボニルジチオール類、4,5−ジメトキシカルボニルジチオール類、4,5−ジトリフルオロメチルジチオール、4,5−ジシアノジチオール、4−メトキシカルボニルメチルジチオール、4−カルボキシメチルジチオール等)を挙げることができる。
本発明に使用する赤外線吸収剤は、近赤外線〜赤外線レーザーに対する感度を高めるために用いられる成分である。該赤外線吸収剤は、吸収した赤外線を熱に変換する機能を有しており、赤外線吸収剤とも称される。ただし、この赤外線吸収剤が吸収したエネルギーを重合開始剤に対してエネルギー移動して重合開始する機構を排除するものではない。本発明において使用される赤外線吸収剤は、波長760〜1,200nmに吸収極大を有する染料又は顔料であることが好ましい。
また、特に好ましい他の例としてさらに、前記した特開2002−278057号公報に記載の特定インドレニンシアニン色素が挙げられる。
感光層の吸光度は、感光層に添加する赤外線吸収剤の量と感光層の厚みにより調整することができる。吸光度の測定は常法により行うことができる。測定方法としては、例えば、アルミニウム等の反射性の支持体上に、乾燥後の塗布量が平版印刷版として必要な範囲において適宜決定された厚みの感光層を形成し、反射濃度を光学濃度計で測定する方法、積分球を用いた反射法により分光光度計で測定する方法等が挙げられる。
本発明において、感光層に用いられる重合開始剤は、光又は熱エネルギーによりラジカルを発生する光又は熱重合開始剤であり、エチレン性不飽和化合物の重合を開始又は促進する化合物である。重合開始剤は、公知のラジカル重合開始剤や結合解離エネルギーの小さな結合を有する化合物などから適宜選択して用いることができる。
重合開始剤としては、例えば、有機ハロゲン化合物、カルボニル化合物、有機過酸化物、アゾ化合物、アジド化合物、メタロセン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、有機ホウ素化合物、ジスルホン化合物、オキシムエステル化合物、オニウム塩化合物が挙げられる。
好ましい芳香族アジド化合物としては、アジドフェニル、アジドスチリル、アジドベンザル、アジドベンゾイル及びアジドシンナモイルの如き基を1個又はそれ以上含む化合物が挙げられ、例えば、4,4’−ジアジドカルコン、4−アジド−4’−(4−アジドベンゾイルエトキシ)カルコン、N,N−ビス−p−アジドベンザル−p−フェニレンジアミン、1,2,6−トリ(4’−アジドベンゾキシ)ヘキサン、2−アジド−3−クロロ−ベンゾキノン、2,4−ジアジド−4’−エトキシアゾベンゼン、2,6−ジ(4’−アジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、4,4’−ジアジドベンゾフェノン、2,5−ジアジド−3,6−ジクロロベンゾキノン、2,5−ビス(4−アジドスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4−アジドシンナモイル)チオフェン、2,5−ジ(4’−アジドベンザル)シクロヘキサノン、4,4’−ジアジドフェニルメタン、1−(4−アジドフェニル)−5−フリル−2−ペンタ−2,4−ジエン−1−オン、1−(4−アジドフェニル)−5−(4−メトキシフェニル)−ペンタ−1,4−ジエン−3−オン、1−(4−アジドフェニル)−3−(1−ナフチル)プロペン−1−オン、1−(4−アジドフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)−プロパン−1−オン、1−(4−アジドフェニル)−5−フェニル−1,4−ペンタジエン−3−オン、1−(4−アジドフェニル)−3−(4−ニトロフェニル)−2−プロペン−1−オン、1−(4−アジドフェニル)−3−(2−フリル)−2−プロペン−1−オン、1,2,6−トリ(4’−アジドベンゾキシ)ヘキサン、2,6−ビス−(4−アジドベンジリジン−p−t−ブチル)シクロヘキサノン、4,4’−ジアジドベンザルアセトン、4,4’−ジアジドスチルベン−2,2’−ジスルホン酸、4’−アジドベンザルアセトフェノン−2−スルホン酸、4,4’−ジアジドスチルベン−α−カルボン酸、ジ−(4−アジド−2’−ヒドロキシベンザル)アセトン−2−スルホン酸、4−アジドベンザルアセトフェノン−2−スルホン酸、2−アジド−1,4−ジベンゼンスルホニルアミノナフタレン、4,4’−ジアジドスチルベン−2,2’−ジスルホン酸アニリド等を挙げることができる。
またこれらの低分子量芳香族アジド化合物以外にも特公昭44−9047号、同44−31837号、同45−9613号、同45−24915号、同45−25713号、特開昭50−5102号、同50−84302号、同50−84303号、同53−12984号の各公報に記載のアジド基含有ポリマーも好適である。
Crivello et al., J. Polymer Sci., Polymer Chem.Ed., 17, 1047 (1979)に記載のセレノニウム塩、C. S. Wen et al., The Proc. Conf. Rad. Curing ASIA, p.478, Tokyo, Oct. (1988)に記載のアルソニウム塩等が挙げられる。
本発明において、これらのオニウム塩化合物は酸発生剤ではなく、イオン性のラジカル重合開始剤として機能する。
もよい炭素数20以下のアリール基、アルキル基、アルケニル基、又はアルキニル基を表す。中でも反応性、安定性の面から好ましいのは、アリール基である。置換基としては、炭素数12以下のアルキル基、炭素数12以下のアルケニル基、炭素数12以下のアルキニル基、炭素数12以下のアリール基、炭素数12以下のアルコキシ基、炭素数12以下のアリーロキシ基、ハロゲン原子、炭素数12以下のアルキルアミノ基、炭素数12以下のジアルキルアミノ基、炭素数12以下のアルキルアミド基又はアリールアミド基、カルボニル基、カルボキシル基、シアノ基、スルホニル基、炭素数12以下のチオアルキル基、炭素数12以下のチオアリール基が挙げられる。Z31-は1価の陰イオンを表す。具体例としては、ハロゲン化物イオン、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、テトラフルオロボレートイオン、スルホン酸イオン、スルフィン酸イオン、チオスルホン酸イオン、硫酸イオン、カルボン酸イオンが挙げられる。中でも安定性、反応性の面から、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、テトラフルオロボレートイオン、スルホン酸イオン、スルフィン酸イオン、カルボン酸イオンが好ましい。より好ましいものとして特開2001−343742号公報記載のカルボン酸イオン、特に好ましいものとして特開2002−148790号公報記載のカルボン酸イオンが挙げられる。
以下に、式(RI−I)〜(RI−III)で表されるオニウム塩の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。重合開始剤の含有量は、感光層全固形分に対し好ましくは0.1〜50重量%、より好ましくは0.5〜30重量%、さらに好ましくは0.8〜20重量%である。
感光層には、共増感剤を用いることができる。共増感剤とは、感光層に添加したときに、感光層の感度をさらに向上させることができる添加剤である。その作用機構は、明確ではないが、多くは次のような化学プロセスに基づくものと考えられる。すなわち、先述の重合開始剤の光吸収により開始される光反応と、それに引き続く付加重合反応の過程で生じる様々な中間活性種(ラジカル、過酸化物、酸化剤、還元剤等)と、共増感剤が反応し、新たな活性ラジカルを生成するものと推定される。共増感剤は、大きくは、(a)還元されて活性ラジカルを生成しうるもの、(b)酸化されて活性ラジカルを生成しうるもの、(c)活性の低いラジカルと反応し、より活性の高いラジカルに変換するか、もしくは連鎖移動剤として作用するもの、に分類できるが、個々の化合物がこれらのどれに属するかに関しては、通説がない場合も多い。
炭素−ハロゲン結合を有する化合物:還元的に炭素−ハロゲン結合が解裂し、活性ラジカルを発生すると考えられる。具体的には、例えば、トリハロメチル−s−トリアジン類、トリハロメチルオキサジアゾール類等が好適に使用できる。
窒素−窒素結合を有する化合物:還元的に窒素−窒素結合が解裂し、活性ラジカルを発生すると考えられる。具体的にはヘキサアリールビイミダゾール類等が好適に使用される。
酸素−酸素結合を有する化合物:還元的に酸素−酸素結合が解裂し、活性ラジカルを発生すると考えられる。具体的には、例えば、有機過酸化物類等が好適に使用される。
オニウム化合物:還元的に炭素−ヘテロ結合や酸素−窒素結合が解裂し、活性ラジカルを発生すると考えられる。具体的には、例えば、ジアリールヨードニウム塩類、トリアリールスルホニウム塩類、N−アルコキシピリジニウム(アジニウム)塩類等が好適に使用される。
アルキルアート錯体:酸化的に炭素−ヘテロ結合が解裂して活性ラジカルを生成すると考えられる。具体的には、例えばトリアリールアルキルボレート類が好適に使用される。
アルキルアミン化合物:酸化により窒素に隣接した炭素上のC−X結合が解裂し、活性ラジカルを生成するものと考えられる。Xとしては、水素原子、カルボキシル基、トリメチルシリル基、ベンジル基等が好適である。具体的には、例えば、エタノールアミン類、N−フェニルグリシン類、N−トリメチルシリルメチルアニリン類等が挙げられる。
含硫黄、含錫化合物:上述のアミン類の窒素原子を硫黄原子、錫原子に置き換えたものが、同様の作用により活性ラジカルを生成しうる。また、S−S結合を有する化合物もS−S解裂による増感が知られる。
α−置換メチルカルボニル化合物:酸化によりカルボニル−α炭素間の結合解裂により、活性ラジカルを生成しうる。また、カルボニルをオキシムエーテルに変換したものも同様の作用を示す。具体的には、2−アルキル−1−[4−(アルキルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパノン−1類、並びに、これらとヒドロキシアミン類とを反応したのち、N−OHをエーテル化したオキシムエーテル類、及びN−OHをエステル化したオキシムエステル類を挙げることができる。
スルフィン酸塩類:還元的に活性ラジカルを生成しうる。具体的は、アリールスルフィン酸ナトリウム等を挙げることができる。
ラジカルと反応し高活性ラジカルに変換もしくは連鎖移動剤として作用する化合物としては、例えば、分子内にSH、PH、SiH、GeHを有する化合物群が用いられる。これらは、低活性のラジカル種に水素供与して、ラジカルを生成するか、もしくは、酸化された後、脱プロトンする事によりラジカルを生成しうる。具体的には、例えば、2−メルカプトベンズイミダゾール類等が挙げられる。
連鎖移動剤としては、チオール化合物(例えば、2−メルカプトベンズイミダゾール類等)を好ましく用いることができる。中でも、下記式(T)で表されるチオール化合物が特に好適に使用される。連鎖移動剤としてこのチオール化合物を用いることによって、臭気の問題、及び感光層からの蒸発や他の層への拡散による感度減少を回避し、保存安定性に優れ、かつ高感度の平版印刷版原版及び高耐刷の平版印刷版が得られる。
さらに好ましくは下記式(TA)又は式(TB)で表されるものが使用される。
るものではない。
本発明使用されるエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物は、エチレン性不飽和二重結合基を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物の中から任意に選択することができる。例えばモノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体およびオリゴマー、またはこれらの共重合体ならびにこれらの混合物等の化学的形態をもつものである。モノマーの例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等)と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド等が挙げられる。
イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等がある。
具体的には、NKオリゴ U−4HA、U−4H、U−6HA、U−6ELH、U−108A、U−1084A、U−200AX、U−122A、U−340A、U−324A、UA−100(新中村化学工業製)、UA−306H、AI−600、UA−101T、UA−101I、UA−306T、UA−306I(共栄社油脂製)、アートレジン UN−9200A、UN−3320HA、UN−3320HB、UN−3320HC、SH−380G、SH−500、SH−9832(根上工業製)、PLEX6661−O(独・Degussa社製)等を挙げることができる。
エチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物の使用量は、感光層の全固形分に対して5〜90質量%の範囲が好ましく、より好ましくは20〜75質量%の範囲である。
本発明で使用するバインダーポリマーは、特に限定されることは無いが、弱アルカリ水溶液への溶解性・現像性の観点から酸基を有する有機重合体が好ましく、特にカルボン酸含有の有機重合体がさらに好ましい。この様な有機重合体としては、側鎖にカルボン酸基を有する付加重合体、例えば特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭54−92723号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号に記載されているもの、すなわち、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等が挙げられる。
また、側鎖にカルボン酸基を有する酸性セルロース誘導体、ヒドロキシル基を有する付加重合体に環状酸無水物を付加させたものなどが挙げられる。
さらに、特公平7−120040号、特公平7−120041号、特公平7−120042号、特公平8−12424号、特開昭63−287944号、特開昭63−287947号、特開平1−271741号、特開平11−352691号に記載のポリウレタン樹脂も弱アルカリ水可溶または膨潤性バインダーとして有用である。
バインダーポリマーとしては、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ウレタン樹脂 が好ましく用いられる。
(a)カルボン酸を含有する繰り返し単位(以下、繰り返し単位(a)とも云う)の具体例としては以下の(a−1)から(a−13)に示す構造が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(b)ラジカル架橋性を付与する繰り返し単位(以下、繰り返し単位(b)とも云う)の具体例としては以下の(b−1)から(b−11)に示す構造が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
繰り返し単位(1)の具体例としては、以下の(1-1)〜(1−9)に示す構造が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下にポリウレタン樹脂の原料であるジイソシアネート化合物およびジオール化合物について説明する。
ジイソシアネート化合物としては、式(4)で表されるジイソシアネート化合物が挙げられる。
具体的には以下に示すものが挙げられる。すなわち、2,4−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートの二量体、2,6−トリレンジレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、3,3’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート等のような芳香族ジイソシアネート化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等のような脂肪族ジイソシアネート化合物;イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン−2,4(または2,6)ジイソシアネート、1,3−(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等のような脂環式ジイソシアネート化合物;1,3−ブチレングリコール1モルとトリレンジイソシアネート2モルとの付加体等のようなジオールとジイソシアネートとの反応物であるジイソシアネート化合物等が挙げられる。
ジイソシアネート化合物は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。耐刷性と汚れ性のバランスの点で、2種以上を組み合わせて用いるのが好ましく、芳香族ジイソシアネート化合物(Lが芳香族基)と脂肪族ジイソシアネート化合物(Lが脂肪族基)をそれぞれ少なくとも1種ずつ用いることが特に好ましい。
ジイソシアネートの使用量は、ジオール化合物に対してモル比で好ましくは0.8〜1.2、より好ましくは0.9〜1.1である。ジイソシアネート化合物をジオール化合物に対して過剰に用い、ポリマー末端にイソシアネート基が残存するような場合には、ウレタン化反応終了後にアルコール類またはアミン類等で処理することにより、最終的にイソシアネート基が残存しない形で合成されることが好ましい。
少なくとも一つのカルボキシル基を有するジオール化合物としては、式(5)、(6)、(7)のジオール化合物および/または、テトラカルボン酸2無水物をジオール化合物で開環させた化合物が挙げられる。カルボン酸2無水物を開環させるために使用されるジオール化合物を使用することができる。
b)ジイソシアネート化合物をジオール化合物過剰の条件下で反応させ得られたアルコール末端のウレタン化合物と、テトラカルボン酸二無水物とを反応させる方法。
架橋性基を有するジイソシアネート化合物としては、例えば、トリイソシアネート化合物と、架橋性基を有する単官能のアルコールまたは単官能のアミン化合物1当量とを付加反応させて得られる生成物がある。
トリイソシアネート化合物としては、例えば下記に示すものが挙げられるが、これに限定されるものではない。
ポリウレタン樹脂の側鎖に不飽和基を導入する方法としては、前述の方法の他に、ポリウレタン樹脂製造の原料として、側鎖に不飽和基を含有するジオール化合物を用いる方法も好適である。そのようなジオール化合物は、例えば、トリメチロールプロパンモノアリルエーテルのように市販されているものでもよいし、ハロゲン化ジオール化合物、トリオール化合物、アミノジオール化合物と、不飽和基を含有するカルボン酸、酸塩化物、イソシアネート、アルコール、アミン、チオール、ハロゲン化アルキル化合物との反応により容易に製造される化合物であってもよい。これら化合物の具体的な例として、下記に示す化合物が挙げられるが、これに限定されるものではない。
(式中、nは1以上の整数を表す。)
式(11)、(12)または(13)で示されるジオール化合物としては具体的には以下に示すものが含まれる。具体例中のnは2以上の整数である。
また、下記式(19)、(20)に示すジオール化合物も好適に使用できる。
HO−L8−NH−CO−L9−CO−NH−L8−OH (19)
HO−L9−CO−NH−L8−OH (20)
HO−Ar2−(L16−Ar3)n−OH (21)
HO−Ar2−L16−OH (22)
式(21)または(22)で示されるジオール化合物としては具体的には以下に示すものが含まれる。
本発明におけるポリウレタン樹脂バインダーにおいて、さらに下記式(31)、(32)に示すアミノ基含有化合物を組み合わせてジイソシアネート化合物と反応させ、ウレア構造を形成してポリウレタン樹脂の構造に組み込んでもよい。
硬化皮膜の物性を改良するために、無機充填剤やジオクチルフタレート、ジメチルフタレート、トリクレジルホスフェート等の可塑剤等の添加剤を加えてもよい。これらの添加剤の添加量は、光重合型感光性組成物の全成分の10質量%以下が好ましい。
感光層を形成するための組成物には、塗布面質を向上するために界面活性剤を添加することができる。好適な界面活性剤としては、たとえばフッ素系ノニオン界面活性剤を挙げることができる。
本発明の平版印刷版原版において感光層の被覆量は、塗布乾燥後の質量で約0.1g/m2〜約10g/m2の範囲が好ましく、より好ましくは0.3〜5g/m2であり、更に好ましくは0.5〜3g/m2である。
前記感光層の上には、酸素の重合禁止作用を防止するために酸素遮断性の保護層(オーバーコート層)を設けることが好ましい。
保護層の塗布質量は0.5〜3.0g/m2の範囲が好ましい。0.5g/m2未満では感度が低下することがあり、3.0g/m2を超えると処理プロセスの負担が増大することがある。好ましくは、0.7〜2.5g/m2の範囲である。
本発明において、特に好適な結果を得るためには、ポリビニルアルコールの加水分解度が95%以上のものを使用することが望ましい。
(酸変性ポリビニルアルコール)
酸変性ポリビニルアルコールとしては、酸基を適当量含有するビニルアルコール系重合体であれば特に制限は無い。特にスルホン酸基又はカルボキシル基を適当量含有するビニルアルコール系重合体が好ましく用いられ、前者をスルホン酸変性ポリビニルアルコール、後者をカルボン酸変性ポリビニルアルコールという。
酸変性ポリビニルアルコールは、酸基を有する単量体を酢酸ビニルと共に重合した後、酢酸ビニルの一部又は全てをケン化してビニルアルコールとする方法により合成することが好ましいが、ポリビニルアルコールのヒドロキシル基に酸基を有する化合物を結合させて合成することも可能である。
酸変性ポリビニルアルコールは適宜合成したものであっても良く、市販品であっても良い。
酸変性ポリビニルアルコールは、感光層の現像除去性の低下を抑制することができる。なかでも、ケン化度が91モル%以上のものが好ましい。
このような高ケン化度の酸変性ポリビニルアルコールの具体例としては、カルボキシ変性ポリビニルアルコールとして、例えば、株式会社クラレ製KL−118(ケン化度97モル%、平均重合度1800)、KM−618(ケン化度94モル%、平均重合度1800)、KM−118(ケン化度97モル%、平均重合度1800)、KM−106(ケン化度98.5モル%、平均重合度600)、日本合成化学工業株式会社製の、ゴーセナールT−330H(ケン化度99モル%、平均重合度1700)、ゴーセナールT−330(ケン化度96.5モル%、平均重合度1700)、ゴーセナールT−350(ケン化度94モル%、平均重合度1700)、ゴーセナールT−230(ケン化度96.5モル%、平均重合度1500)、ゴーセナールT−215(ケン化度96.5モル%、平均重合度1300)、ゴーセナールT−HS−1(ケン化度99モル%、平均重合度1300)、日本酢ビ・ポバール株式会社製の、AF−17(ケン化度96.5モル%、平均重合度1700)、AT−17(ケン化度93.5モル%、平均重合度1700)が挙げられる。
また、スルホン酸変性ポリビニルアルコールとして、例えば、株式会社クラレ製の、SK−5102(ケン化度98モル%、平均重合度200)、日本合成化学工業株式会社製の、ゴーセランCKS−50(ケン化度99モル%、平均重合度300)が挙げられる。
る酸変性ポリビニルアルコールの変性度とは、酸変性ポリビニルアルコールの共重合体中に含まれる酸基を有するユニットのモル比を表す。酸変性ポリビニルアルコールの変性度は、0.1〜20モル%が好ましく、0.2〜5モル%がより好ましい。
次に本発明に係る平版印刷版原版を用いた平版印刷版の作製方法について詳細に説明する。本発明の平版印刷版の作製方法は、平版印刷版原版を画像露光(露光工程)した後、炭酸イオン、炭酸水素イオン及び水溶性高分子化合物を含有する水溶液で処理(現像工程)することを特徴とする。必要により、上記露光工程と現像工程の間及び/又は現像工程の後に、平版印刷版原版を全面露光及び/又は加熱する工程を設けてもよい。
ブラシ素材としては、プラスチック繊維(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系、ナイロン6.6、ナイロン6.10等のポリアミド系、ポリアクリロニトリル、ポリ(メタ)アクリル酸アルキル等のポリアクリル系、ポリプロピレン、ポリスチレン等のポリオレフィン系の合成繊維)を使用することができ、例えば、繊維の毛の直径は20〜400μm、毛の長さは5〜30mmのものが好適に使用できる。
回転ブラシロールの外径は30〜200mmが好ましく、版面を擦るブラシの先端の周速は0.1〜5m/secが好ましい。回転ブラシロールは、複数本用いることが好ましい。
現像液のpHは、緩衝作用を生じるpHであれば特に限定されないが、pH8.5〜10.8の範囲であることが好ましい。8.5を下回ると非画像部の現像性が低下し、10.8を上回ると空気中の炭酸ガスの影響により処理能力が低下する。
水溶性高分子化合物は2種以上を併用することもできる。水溶性高分子化合物の処理液中における含有量は、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%である。
アニオン系界面活性剤としては、脂肪酸塩類、アビエチン酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホコハク酸塩類、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル塩類、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム類、N−アルキルスルホコハク酸モノアミド二ナトリウム塩類、石油スルホン酸塩類、硫酸化ヒマシ油、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、アルキル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸エステル塩類、スチレン−無水マレイン酸共重合物の部分けん化物類、オレフィン−無水マレイン酸共重合物の部分けん化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類等が挙げられる。これらの中でもジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキル硫酸エステル塩類およびアルキルナフタレンスルホン酸塩類が特に好ましく用いられる。
界面活性剤は単独もしくは組み合わせて使用することができる。界面活性剤の現像液中における含有量は0.01〜10質量%が好ましく、0.01〜5質量%がより好ましい。
加熱処理に用いられる加熱処理手段は、露光工程に用いられるプレートセッタおよび現像処理工程に使用される現像装置とお互いに接続されて、自動的に連続処理されることが好ましい。具体的にはプレートセッタと、現像装置がコンベアなどの運搬手段によって結合されている製版ラインが挙げられる。プレートセッタと現像装置の間に加熱処理手段が入っていても良く、加熱手段と現像装置は一体の装置となっていてもよい。
また、現像後の印刷版に対して、紫外線光などの活性光線で全面露光を行い、画像部の硬化促進を行ってもよい。全面露光時の光源としては、例えば、カーボンアーク灯、水銀灯、ガリウム灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、タングステンランプ、各種レーザー光などが挙げられる。十分な耐刷性を得るためには露光量としては少なくとも10mJ/cm2以上が好ましく、より好ましくは100mJ/cm2以上である。
全面露光時に同時に加熱を行ってもよく、加熱を行うことによりさらに耐刷性の向上が認められる。加熱装置としては、慣用の対流オーブン、IR照射装置、IRレーザー、マイクロ波装置、ウィスコンシンオーブン等を挙げることができる。このとき版面温度は30℃〜150℃であることが好ましく、より好ましくは、35〜130℃であり、さらに好ましくは、40〜120℃である。具体的には、特開2000-89478号公報に記載の方法を利用することができる。
また、耐刷性等の向上を目的として、現像後の印刷版を非常に強い条件で加熱することもできる。加熱温度は、通常200〜500℃の範囲である。温度が低いと十分な画像強化作用が得られず、高すぎる場合には支持体の劣化、画像部の熱分解といった問題を生じる恐れがある。
このようにして得られた平版印刷版はオフセット印刷機に掛けられ、多数枚の印刷に用いられる。
図3(a)、
現像液タンク容量 92リットル、
本発明における外置きタンクの容量は8リットル、合計100リットル、
外置きタンクと本体現像タンクとの液循環用ポンプ容量は毎分200cc、
[支持体例 1]
(支持体1:陽極酸化アルミニウム支持体)
(a)機械的粗面化処理
比重1.12の研磨剤(パミス)と水との懸濁液を研磨スラリー液としてアルミニウム板の表面に供給しながら、回転するローラ状ナイロンブラシにより機械的粗面化処理を行った。研磨剤の平均粒径は30μm、最大粒径は100μmであった。ナイロンブラシの材質は6・10ナイロン、毛長は45mm、毛の直径は0.3mmであった。ナイロンブラシはφ300mmのステンレス製の筒に穴をあけて密になるように植毛した。回転ブラシは3本使用した。ブラシ下部の2本の支持ローラ(φ200mm)の距離は300mmであった。ブラシローラはブラシを回転させる駆動モータの負荷が、ブラシローラをアルミニウム板に押さえつける前の負荷に対して7kWプラスになるまで押さえつけた。ブラシの回転方向はアルミニウム板の移動方向と同じであった。ブラシの回転数は200rpmであった。
上記で得られたアルミニウム板をカセイソーダ濃度2.6質量%、アルミニウムイオン濃度6.5質量%、温度70℃の水溶液を用いてスプレーによるエッチング処理を行い、アルミニウム板を10g/m2溶解した。その後、スプレーによる水洗を行った。
温度30℃の硝酸濃度1質量%水溶液(アルミニウムイオンを0.5質量%含む。)で、スプレーによるデスマット処理を行い、その後、スプレーで水洗した。デスマット処理に用いた硝酸水溶液は、硝酸水溶液中で交流を用いて電気化学的粗面化処理を行う工程の廃液を用いた。
60Hzの交流電圧を用いて連続的に電気化学的な粗面化処理を行った。このときの電解液は、硝酸10.5g/L水溶液(アルミニウムイオンを5g/L、アンモニウムイオンを0.007質量%含む。)、液温50℃であった。電流値がゼロからピークに達するまでの時間TPが0.8msec、duty比1:1、台形の矩形波交流を用いて、カーボン電極を対極として電気化学的な粗面化処理を行った。補助アノードにはフェライトを用いた。電解槽はラジアルセルタイプのものを使用した。
電流密度は電流のピーク値で30A/dm2、電気量はアルミニウム板が陽極時の電気量の総和で220C/dm2であった。補助陽極には電源から流れる電流の5%を分流させた。その後、スプレーによる水洗を行った。
アルミニウム板をカセイソーダ濃度26質量%、アルミニウムイオン濃度6.5質量%の水溶液を用いてスプレーによるエッチング処理を32℃で行い、アルミニウム板を0.50g/m2溶解し、前段の交流を用いて電気化学的粗面化処理を行ったときに生成した水酸化アルミニウムを主体とするスマット成分を除去し、また、生成したピットのエッジ部分を溶解してエッジ部分を滑らかにした。その後、スプレーによる水洗を行った。
温度30℃の硫酸濃度15質量%水溶液(アルミニウムイオンを4.5質量%含む。)で、スプレーによるデスマット処理を行い、その後、スプレーで水洗した。デスマット処理に用いた硝酸水溶液は、硝酸水溶液中で交流を用いて電気化学的粗面化処理を行う工程の廃液を用いた。
60Hzの交流電圧を用いて連続的に電気化学的な粗面化処理を行った。このときの電解液は、塩酸5.0g/L水溶液(アルミニウムイオンを5g/L含む。)、温度35℃であった。電流値がゼロからピークに達するまでの時間TPが0.8msec、duty比1:1、台形の矩形波交流を用いて、カーボン電極を対極として電気化学的粗面化処理を行った。補助アノードにはフェライトを用いた。電解槽はラジアルセルタイプのものを使用した。
電流密度は電流のピーク値で25A/dm2、電気量はアルミニウム板が陽極時の電気量の総和で50C/dm2であった。その後、スプレーによる水洗を行った。
二段給電電解処理法の陽極酸化装置(第一及び第二電解部長各6m、第一及び第二給電部長各3m、第一及び第二給電極部長各2.4m)を用いて陽極酸化処理を行った。第一および第二電解部に供給した電解液としては、硫酸を用いた。電解液は、いずれも、硫酸濃度50g/L(アルミニウムイオンを0.5質量%含む。)、温度20℃であった。その後、スプレーによる水洗を行った。最終的な酸化皮膜量は2.7g/m2であった。
上記支持体に下記の下塗り液を、バーコーターを用いて乾燥塗布量6mg/m2となるよう、塗布したあと80℃で20秒間乾燥したものをそれぞれ支持体1とした。
ポリマー(SP2) 0.3g
純水 60.0g
メタノール 939.7g
これらの支持体の上にバーコーターを用いて下記組成の感光性組成物を塗布した後、90℃で1分間乾燥した。乾燥後の感光性組成物の質量は1.35g/m2であった。
なお、バインダーポリマーは、表1に示したPP−3を用いた。増感色素は具体例に示した(D40)を用いた。メルカプト基含有ヘテロ環化合物は、具体例に示したSH−8を用いた。
バインダーポリマー PP−3 1.87質量部
増感色素(D40) 0.13質量部
BIMD 0.46質量部
(黒金化成社製ヘキサアリールビスイミダゾール)
ε−フタロシアニン(F1)分散物(25%MEK分散液) 1.70質量部
メルカプト基含有ヘテロ環化合物 SH−8 0.34質量部
フッ素系ノニオン界面活性剤メガファックF−780F
(大日本インキ化学工業(株)製) 0.03質量部
クペロンAL(和光(株)社製)
トリクレジルホスフェート10%溶液 0.12質量部
メチルエチルケトン 27.0質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 26.7質量部
Novoperm Yellow H2G(Clariant(株)社製) 0.20質量部
この感光性層上に、
ゴーセランCKS−50(日本合成化学(株)製、ケン化度:99モル%、平均重合度:300、変性度:約0.4モル%)
1.80質量部
ポリビニルピロリドン 0.40質量部
EMALEX710(日本乳化剤(株)製ノニオン界面活性剤) 0.04質量部
パイオニンD230(竹本油脂(株)製界面活性剤) 0.05質量部
ルビスコールV64W(BASF社製) 0.06質量部
下記構造のスルホン酸基含有ポリマー13%水溶液 0.36質量部
純 水 36.0質量部
総面積2000m2を約1ヶ月かけて図3(a)に示した自動現像装置で現像。補充無し。現像液総使用量は100リットルであった。
図3(b)に示した自動現像装置
現像液タンク容量 92リットル
現像液 高アルカリ現像液 pH 12
処方 純水 950.0g
EDTA(テトラジアミン四酢酸塩) 1.5g
炭酸カリウム 2.2g
KOH(48%) 1.5g
ポリエチレンナフチルエーテル(C=14) 46.0g
平版印刷版原版:富士フイルム社製 CTPプレート LP−NNV(光重合型CTP平版印刷版)
現像処理 総面積2000m2を約1ヶ月かけて図3(b)に示した自動現像装置で現像。現像性能を維持するために上記現像液を補充した。総使用量は258リットルに達した。
(シリカ含有有機樹脂粒子の水分散物の作製)
(1)アートパールJ−7P水分散物の調製
分散安定性向上を目的として、ノニオン界面活性剤(日本エマルジョン(株)製、エマレックス710)を3.0重量部と雲母分散物(コープケミカル(株)MEB−3L 固形分濃度3.4%)を77.0重量部添加し、混合した。この水溶液に、シリカ複合架橋アクリル樹脂粒子(根上工業(株)製アートパールJ−7P、平均粒子径6.6μm)を20重量部加え、(株)日本精機製作所製エースホモジナイザーで、10,000rpmで、15分間分散し、アートパールJ−7P水分散物1を得た。
なお、アートパールJ−7Pについて、TEM観察及び蛍光X線分析を行い、表面にシリカが存在していることを確認した。この水分散物は後述の保護層の塗布液に使用した。
(支持体1の作製)
厚さ0.30mm、幅1030mmのJIS A 1050アルミニウム板を用いて、以下に示す表面処理を行った。
(表面処理)
表面処理は、以下の(a)〜(f)の各種処理を連続的に行った。なお、各処理及び水洗の後にはニップローラで液切りを行った。
(a)アルミニウム板を苛性ソーダ濃度26重量%、アルミニウムイオン濃度6.5重量%、70℃でエッチング処理を行い、アルミニウム板を5g/m2溶解した。その後水洗を行った。
(b)温度30℃の硝酸濃度1重量%水溶液(アルミニウムイオンを0.5重量%含む。)で、スプレーによるデスマット処理を行い、その後水洗した。
(c)60Hzの交流電圧を用いて連続的に電気化学的な粗面化処理を行った。この時の電解液は、硝酸1重量%水溶液(アルミニウムイオン0.5重量%、アンモニウムイオン0.007重量%含む)、温度30℃であった。交流電源は電流値がゼロからピークに達するまでの時間TPが2msec、duty比1:1、台形の矩形波交流を用いて、カーボン電極を対極として電気化学的な粗面化処理を行った。補助アノードにはフェライトを用いた。電流密度は電流のピーク値で25A/dm2、電気量はアルミニウム板が陽極時の電気量の総和で250C/cm2であった。補助陽極には電源から流れる電流の5%を分流させた。その後水洗を行った。
(d)アルミニウム板を苛性ソーダ濃度26重量%、アルミニウムイオン濃度6.5重量%でスプレーによるエッチング処理を35℃で行い、アルミニウム板を0.2g/m2溶解し、前段の交流を用いて電気化学的な粗面化を行ったときに生成した水酸化アルミニウムを主体とするスマット成分の除去と、生成したピットのエッジ部分を溶解し、エッジ部分を滑らかにした。その後水洗した。
(e)温度60℃の硫酸濃度25重量%水溶液(アルミニウムイオンを0.5重量%含む)で、スプレーによるデスマット処理を行い、その後スプレーによる水洗を行った。
(f)硫酸濃度170g/リットル(アルミニウムイオンを0.5重量%含む)、温度33℃、電流密度が5(A/dm2)で、50間陽極酸化処理を行った。その後水洗を行った。この時の陽極酸化皮膜重量が2.7g/m2であった。
このようにして得られたアルミニウム支持体の表面粗さRa(中心線平均粗さ)は0.27μm(測定機器;東京精密(株)製サーフコム、蝕針先端径2ミクロンメーター)であった。
〔中間層塗布液(1)〕
・下記の化合物(1) 0.017重量部
・メタノール 9.00重量部
・水 1.00重量部
上記の中間層を付与した支持体上に、画像形成層(感光層)塗布液(1)をバー塗布した後、100℃、75秒でオーブン乾燥し、乾燥塗布量1.0g/m2の画像形成層(感光層)を形成した。画像形成層の上に、さらに下記組成の保護層塗布液(1)を乾燥時の塗布量が0.5g/m2となるようにバーを用いて塗布した後、100℃90秒の条件にてオーブンで乾燥し、平版印刷版原版Aを得た。
画像形成層(感光層)塗布液(1)は下記感光液(1)及びマイクロカプセル液(1)を塗布直前に混合し、撹拌することにより得た。
(感光液(1))
・バインダーポリマー PP−3 0.162重量部
・下記重合開始剤(1) 0.100重量部
・下記赤外線吸収剤(1) 0.020重量部
・エチレン性不飽和化合物
アロニックスM315(東亞合成(株)製) 0.385重量部
(イソシアヌル酸のエチレンオキサイド3モル付加物のトリアクリレート)
・下記フッ素系界面活性剤(1) 0.044重量部
・クリスタルバイオレット(保土谷化学(株)製) 0.050重量部
・メチルエチルケトン 1.091重量部
・1−メトキシ−2−プロパノール 8.609重量部
・下記の通り合成したマイクロカプセル(1) 2.640重量部
・水 2.425重量部
油相成分として、トリメチロールプロパンとキシレンジイソシアナート付加体(三井田ケミカル(株)製、タケネートD−110N、75%酢酸エチル溶液)10重量部、アロニックスM−215(東亞合成(株)製;ビス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート トルエン混合物)6.00重量部、及びパイオニンA−41C(竹本油脂(株)製)0.12重量部を酢酸エチル16.67重量部に溶解した。水相成分としてPVA−205の4重量%水溶液37.5重量部を調製した。油相成分及び水相成分を混合し、ホモジナイザーを用いて12,000rpmで10分間乳化した。得られた乳化物を、蒸留水25重量部に添加し、室温で30分撹拌後、40℃で2時間撹拌した。このようにして得られたマイクロカプセル液の固形分濃度を、15重量%になるように蒸留水を用いて希釈した。平均粒径は0.2μmであった。
・ポリビニルアルコール(6%水溶液) 2.24重量部
(CKS50、(株)日本合成化学製、ケン化度98.5%、重合度300)
・界面活性剤 2.15重量部
(日本エマルジョン(株)製、エマレックス710、1%水溶液)
・雲母分散液(3.4%水分散物) 3.75重量部
(コープケミカル(株)製、鱗状合成雲母(ソマシフMEB3L))
・前述アートパールJ−7P水分散物1 0.20重量部
・蒸留水 10.60重量部
〔現像処理〕
総面積2000m2を約1ヶ月かけて図3(a)に示した自動現像装置で現像。補充無し。現像液総使用量は100リットルであった。
自現機図3(b)に示した自動現像装置
現像液タンク容量 92リットル
現像液 高アルカリ現像液 pH 12
処方 純水 950.0g
EDTA(テトラジアミン四酢酸塩) 1.5g
炭酸カリウム 2.2g
KOH(48%) 1.5g
ポリエチレンナフチルエーテル(C=14) 46.0g
平版印刷版原版:富士フイルム社製 CTPプレート LP−NNV(光重合型CTP平版印刷版)
現像処理 総面積2000m2を約1ヶ月かけて図3(b)に示した自動現像装置で現像。現像性能を維持するために上記現像液を補充した。総使用量は358リットルに達した。
4 感光性平版印刷版(PS版)
6 現像部
10 乾燥部
12 側板
14 挿入口
16 搬送ローラ(搬入ローラ)
18 ゴムブレード
20 現像槽
22 搬送ローラ
24 ブラシローラ
26 スクイズローラ27 版検出センサ
28 バックアップローラ
36 ガイドローラ
38 串ローラ
40 排出口
46 通路
50 制御装置
51 制御ROM及びRAM
52 時間計測部
55 現像液貯留タンク
58 現像液
60 遮蔽蓋
62 ゴムブレード
71 現像液循環用ポンプ
73 電導度センサ
74 現像液供給ポンプ
80 第1循環用配管
90 第2循環用配管
98 表示装置
99 警報装置
Claims (1)
- 支持体上の画像記録層が画像露光された平版印刷版原板を炭酸イオン、炭酸水素イオン及び水溶性高分子化合物を含有する水溶液からなる現像液が満たされた現像槽に浸漬した状態で非画像部の除去が行われる浸漬型平版印刷版用自動現像方法において、
処理パスラインを形成する浸漬型の前記現像槽と前記処理パスライン外に設けた外部タンクとの間で前記現像液を前記浸漬型現像槽の液面を一定に保つように循環させ、
前記平版印刷版原版が搬送されてきたかどうかの有無及びその搬送された前記平版印刷版原版の版面積を測定する版検出センサからの信号と、運転条件に合わせて設定された補充条件とに基づいて、前記補充条件に見合う量の現像液を前記現像槽に補充することを特徴とする浸漬型平版印刷版用自動現像方法。
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