JP3856314B2 - 凝集沈殿方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、凝集沈殿処理に係り、特に、下水、排水、汚濁の進んだ河川水、及び雨水の処理において、凝集剤を原水に添加して懸濁物質を凝集沈殿分離する上向流式凝集沈殿方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特公昭42−25986号公報
【非特許文献1】
水処理工学(第二版)、井出哲夫編(1995)、P59〜67
原水に含まれる懸濁物質を分離する方法の内、凝集剤を添加し汚濁物質を凝集させ、粗大粒子(フロック)にして沈降分離する方法は、凝集沈殿操作として広く用いられている。
従来の上向流式凝集沈殿方法における処理速度(ここでの処理速度は、被処理水の水量を槽断面積で除した流速)は、フロックの沈降速度の制約を受け、処理速度をフロックの沈降速度よりも速くすることはできない。処理速度が、フロックの沈降速度以下であっても、流速が不均一な場合には、フロックの沈降が阻止される。
特に、原水流入部近傍の上向流速は、処理速度よりも速く、フロックの沈降を阻害するばかりでなく、フロックの破砕を招く。このことは、処理過程においてブランケット層の形成を行うか否かに関わらず言えることである。
【0003】
ブランケット層の形成を伴う上向流式凝集沈殿処理では、微細なフロックや未凝集の濁度成分が、ブランケット層を通過する時に、ブランケット層を形成しているフロックと接触して捕捉される効果によって、除濁が促進されると共にフロックの沈降性が向上する。ブランケット層の形成を行って、フロックの沈降性を向上する場合、処理速度を速めると、ブランケット層の形成が阻害されてフロックの溢流が生じる。
一方、処理速度を一般の凝集沈殿処理よりも大きくした処理方式では、特公昭42−25986号公報に挙げた装置がある。本方式では、分離槽の下部に濃縮槽を配置し、分離槽で形成されたフロックは、フロック自体の沈降速度によって生じる密度流によりフロック移送管内を沈降し、濃縮槽へ移行した後に濃縮して排出される。濃縮により生じる分離水は、前記密度流の影響を受けて分離槽へ返流する。
【0004】
しかし、この方式は、ポリマーを使用していない例である。更には、分離槽から濃縮槽へのフロックと水の移送を、フロック事体の沈降により生じる密度流に依存しているため、分離槽から濃縮槽への移送水量の制御を任意に行うことはできず、処理速度は、フロックの沈降速度に依存せざるを得なかった。更に、濃縮槽の機能は、分離槽から流入したフロックを単に重力濃縮するのみであり、分離槽と同様に、フロックの固液分離を積極的に行うことで、清澄な分離水を得るという機能を有していない。
一方、本発明者らは、先に、第1室でフロックを成長させ固液分離を行い、成長したフロックを分離水の一部と共に、フロック移送管を通じて第1室下部の第2室へ強制的に流下させ、また、第2室ではフロックを濃縮し、濃縮した汚泥を排出すると共に、フロックの濃縮によって生じた分離水と、フロックを第1室から第2室へ流下させるために導いた分離水とを、第2室上部から引抜く方式を提案している。
【0005】
しかし、この方式の場合、第1室で形成されたフロックが、フロック移送管を通じて第2室へ流下するには、分離槽へ流入する被処理水を水平方向に均等に分散させる必要がある。しかし、被処理水を水平方向に均等に流入させるためには、枝管や整流板などの内装品が必要であり、装置の構造が複雑になる。また、移送管から第2室へ流下した分離水を回収するには、フロック移送管の隙間を通じて水平方向に均等に集水する必要がある。この場合にも、水平方向に均等に集水するためには、枝管や整流板が必要であり、装置の構造が複雑になる。
上向流式凝集沈殿方法における上記とは別の問題として、装置立ち上げ初期の除濁性能の低下が挙げられる。このことは、ブランケット層の形成を伴う処理方式においては極めて深刻な問題である。一旦ブランケットが形成されれば、微細なフロックは、ブランケットを形成する大きなフロックとの接触・合体によって除去されるが、そのようなブランケット層が形成されるまでには、微細なフロック同士が会合を重ねる必要がある。装置の立ち上げ時には、ブランケット層が存在しない状態から処理を開始するため、ブランケット層が形成されるまでの間は処理水質の悪化が生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点を解消し、処理速度がフロックの沈降速度よりも大きい状況においても、フロックの流出を防止すると共に、被処理水の均等流入及び分離水の均等集水のための内装品を用いずに整流を行い、装置立ち上げ初期においても除濁性能の低下が生じることのない、分離効率がよく、コンパクトな凝集沈殿方法と装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、被処理水に、無機凝集剤及び/又は有機高分子凝集剤を添加して、混合撹拌した液を分離槽で凝集沈殿する方法において、前記撹拌した液を分離槽の第1室に導き、フロックと分離水に固液分離して、かつ分離水を槽外に排出し、該第1室で成長したフロックと分離水の一部を、該第1室の水平方向の側壁に沿った領域を通じて、該第1室下部に設けた第2室の水平方向中心部へ流下させ、該第2室ではフロックを濃縮し、濃縮した汚泥を該第2室下部から排出すると共に、フロック濃縮後の分離水を、該第2室上部の水平方向の側壁に沿った領域を通じて、第2室分離水として引抜くこととしたものである。
【0008】
前記凝集沈殿方法において、第1室から第2室へのフロックと分離水との流下は、その流下量を前記第2室から引抜く分離水量を調整して制御することができ、また、前記第1室から第2室へのフロックと分離水との流下は、その流下速度が5m/分以下となるように、前記第2室の分離水と汚泥の排出の合計流量を調整し、第1室から第2室へ流下する分離水によって第2室底部に堆積した汚泥の巻き上がりを抑制することができ、また、第2室を引抜く分離水量は、第2室分離水の濁度或いは懸濁物質濃度を指標として自動制御することができる。
【0009】
また、本発明では、被処理水に、無機凝集剤及び/又は有機高分子凝集剤とを添加して、混合撹拌した液を分離槽で凝集沈殿する装置において、前記分離槽内に流入水受槽を設置し、該受槽の上部を第1室、下部を第2室とし、該流入水受槽の外周と分離槽の側壁とは水平方向に全周に渡って離れており、該流入水受槽の下方にロート状の整流板を配置し、該ロート状整流板は、上端が全周分離槽側壁に接し、下端は上端よりも径を狭くして分離槽側壁とは離れており、前記第1室には、上部に第1室分離水流出部、下部に被処理水流入部を有し、前記第2室には、前記分離槽の側壁とロート状整流板の隙間に第2室分離水流出部、下部に汚泥排出部を有すると共に、流入水受槽と分離槽との隙間及び流入水受槽とロート状整流板との隙間から成るフロック移送部は、第1室と第2室とを連通し、前記第2室分離水流出部には、該流出部から流出する水量を調整する手段を有する流路を接続することとしたものである。
前記凝集沈殿装置において、第1室内の上部には、浮上ろ材からなるろ材層を設けることができ、また、前記第1室には、水平方向に回転可能な撹拌翼を配備することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明では、被処理水を分離槽上部の第1室に流入せしめて、被処理水中の汚濁物質を粗大フロックとすると共に、粗大となったフロックを、第1室の水平方向の側壁に沿った領域を通じて、下部の第2室の水平方向中心部へ強制的に移送することによって、第1室上部の上向流速を、フロックブランケット層が形成し得る流速、即ち粗大フロックの沈降速度未満にまでに低減して、第1室分離水を清澄化する。更に、第2室に移送されたフロックが沈降する範囲内で、第2室の上向流速を任意に調整することによって、第2室分離水をも清澄化するものである。
即ち、本発明は、槽を上下に二分割し、上部の第1室において、粗大フロックとフロックブランケット層との形成によって固液分離を行い、第1室分離水を清澄化すると共に、下部の第2室においても、第1室から移送されたフロックを固液分離して、第2室分離水を清澄化する凝集沈殿方法及び装置である。
【0011】
本発明の凝集沈殿装置においては、第1室での粗大フロックとフロックブランケット層との形成が不十分な場合においても、第1室内の上部にろ材層を配備することによって、汚濁物質をろ材層を通過することにより除去し、第1室分離水を清澄化する。ろ材層を配備する場合には、ろ材層を適宜洗浄し、捕捉したSSを剥離除去する操作を設ける。
粗大化したフロックが第1室から第2室へ移送される水流は、下向流であり、第2室へ移送された分離水は、反転して上向流となる。固液分離を良好に行うためには、上向流を整流して上向流速を均一にすることが重要である。一方、装置をコンパクト化するためには、整流に要する垂直距離を短くすることが望ましい。更に、上向流速を速くするには、第1室から第2室へ流入する水流によって、第2室底部に堆積しているフロックが巻き上がらないことが必要である。
【0012】
第1室から第2室へ流下する流速が遅いほど、第2室底部に堆積している汚泥の巻き上げは少ない。第1室から第2室へ流下する流速は、第2室分離水量と流下部分の断面積によって決まる。
第2室分離水量を一定としたままで、流下流速を遅くするには流下部の断面積を大きくする必要がある。しかし、流下部の断面積を大きくすることは、第2室の上向流部分の断面積を小さくすることになり、その結果、第2室の上向流流速を速くしてしまう。
すなわち、フロックの巻き上がりを抑えるために流下部の流速を下げすぎると、第2室上向流速を大きくし、フロックの巻き上がりを招く。本発明では、第2室底部に堆積したフロックの巻き上げが生じない条件として、第1室から第2室への流下する流速を5m/分以下とした。好ましくは2m/分以下とすることがよい。
フロックを緻密なペレットにすることによって、第1室上部の上向流速の増加が可能であり、併せて第2室上部の上向流速の増加も可能である。本発明では、第1室内の上部に撹拌翼を配備し、該撹拌翼を水平方向に回転させることで、フロックブランケット層内の粗大フロックの緻密化を行うことができる。
【0013】
次に、本発明を図面を用いて詳細に説明する。
図1、図2は、本発明の凝集沈殿方法及び装置の各例を示す断面構成図である。
図1及び図2において、1は分離槽、2は第1室、3は第2室、4は第1室分離水流出管、5は原水(被処理水)流入管、6は第2室分離水流出部、7は汚泥排出部、8は流入水受槽、9はロート状整流板、10は第2室整流板、11はろ材、12はろ材層、13はろ材流出防止クリーン、14はろ材受けスクリーン、15は掻寄機、16は掻寄機の回転軸である。また、図2の17はドラフトチューブである。
【0014】
本発明の実施の形態の一例を、図1に従って説明する。本発明の分離槽1は、流入水受槽8とロート状整流板9によって、槽上部に区画される第1室2と槽下部に区画される第2室3とに分割される。第1室2には、上部に第1室分離水即ち清澄水の流出管4、下部に原水(被処理水)流入管5を有する。第2室3には、上部に第2室分離水を流出するための第2室分離水流出部6、下部に堆積した汚泥を排出するための汚泥排出部7を有する。流入水受槽8は水平方向全周に渡って分離槽1と離れており、ロート状整流板9の上端は全周が分離槽1の側壁に接し、下端は全周が分離槽1とは離れている。流入水受槽8と分離槽1との隙間及び流入水受槽8とロート状整流板9との隙間は第1室2から第2室3ヘフロックが流下するフロック移送のためのスペースである。このフロック移送部の水平断面形状は、第1室2からの流入部分では分離槽1の側壁に沿った環状であり、流出部に近づくに従って環の径が狭くなり、第2室3への流出部では円形となる。フロック移送部では、フロックの破壊を防止するために、全域に渡って流下速度が大きく変化しないように、水平断面積がほぼ等しくなるようにしている。
【0015】
第2室分離水流出部6には、第2室分離水の流出水量を調整するための手段を講じる。この手段としては、ポンプ、弁、或いは可動堰による流出水量の制御が挙げられるが、方法を限定するものではない。
第1室2の上部には、浮上ろ材11で構成されるろ材層12、ろ材層12の上部水面下にろ材の流出防止スクリーン13、ろ材層12の下部にろ材受けスクリーン14が配備されている。
第2室分離水流出部6からの流出水量の調整を行うことで、第1室2上部の上向流速と第2室3上部の上向流速とが調整可能である。第2室3での固液分離を良好に維持し、第2室分離水の清澄化を行うために、第2室分離水の濁度を濁度計により連続測定し、それに基づいて第2室分離水の流量を自動制御する。
清澄化の指標は、濁度に限定されるものではなく、SSでもよい。また、流量の制御方法は限定されるものではなく、ポンプ、弁或いは可動堰でもよい。
【0016】
次に、図1を用いて凝集沈殿装置の運転操作について説明する。
予め、塩化第二鉄やPAC等の無機凝集剤とポリマーとが順次添加された原水21は、原水流入管5から第1室2の下部に流入され、流入水受槽8に衝突して分散すると共に反転して上向流となる。この一連の流れによる撹拌効果により被処理水中の汚濁物質はフロックとなり、第1室2を上昇する間にフロック同士の衝突、合体が進行し、フロックは徐々に粗大化すると共にその沈降速度が増加する。第2室分離水流出部6を通じて第2室3の上部の水を排出することにより、第1室2における被処理水の一部は、分離槽1の側壁に沿って環状に存在する流入水受槽8と分離槽1との隙間、及び流入水受槽8とロート状整流板9との隙間を通過して、第2室3へ移送される。流入水受槽8の上端よりも上部の上向流速は、処理速度(ここでの処理速度は、被処理水の水量を槽断面積で除した流速)よりも遅くなり、第2室分離水の流出量を調整することで、粗大フロックが沈降し得る流速にまで低減される。この結果、第1室2では、流入水受槽8の上部に、粗大フロックが滞留するフロックブランケット層が形成され、汚濁物が分離された水がろ材層12を上向流で通過し、清澄な第1室分離水22として第1室分離水流出管4から排出される。
【0017】
装置立ち上げ初期には、粗大フロックとフロックブランケット層の形成が不十分であり、沈降速度の遅いフロックは、処理水と共に第1室2の上部へ上昇する。
このように上昇するフロックは、ろ材層12によって分離、除去され、清澄となった第1室分離水22が、第1室分離水流出管4から排出される。
一方、第2室3へ降下したフロックは、第2室3の下部に沈降し、掻寄機15により集められて、汚泥排出部7から濃縮汚泥24として排出される。フロックが沈降、除去された水は、上向流となって第2室分離水流出部6から清澄な第2室分離水23として排出される。
第1室2から第2室3への下降流速が速いと、第2室下部に堆積したフロックを巻き上げてしまう。よって堆積フロックの巻き上げ防止のために、下降流速は5m/分以下、望ましくは2m/分以下となるように調整する。
図2は、本発明の凝集沈殿装置の他の例を示す断面構成図であり、図1との相違点は、原水がドラフトチューブ17を通って第1室2の下部に流入する点である。
【0018】
【実施例】
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1
本実施例は、降雨時の合流式下水を被処理水とした場合の例である。本実施例では、寸法が内径2,000mm、高さ6,500mmの実験装置を用いた。
処理条件は次のとおりである。
装置流入水量 :176m3/h
第1室分離水量 :97m3/h
第2室分離水量 :61m3/h
排泥水量 :18m3/h
第1室水分離面積:2.93m2
適用凝集剤 :塩化第2鉄、アニオン系高分子凝集剤
ろ材 :未使用
図3は、降雨時の合流式下水の最初沈殿池流入水を被処理水とし、図1の装置を配備した場合としない場合の処理水質の変化を示すグラフである。
従来の凝集沈殿処理においては、処理速度が35m/hを超えるような超高速処理では、フロックは沈降せずに上向流に随伴して処理水と共に溢流してしまう。
本発明の凝集沈殿方法では、処理速度が60m/hの場合であっても、第1室上部の上向流速を33m/h、第2室上部の上向流速を35m/hに調整することにより、第1室と第2室の両方において良好な固液分離を行っている。6時間のSSの平均値は、原水が364mg/Lであるのに対して、第1室分離水では47mg/L、第2室分離水では41mg/L、全体のSS除去率の平均値は88%であった。
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、前記のように、流入水受槽8とロート状整流板9とで分離槽1を第1室2と第2室3とに区分し、分離槽の側壁に沿った領域を通じて第1室から第2室へのフロック移動を行い、第1室と第2室との両者において固液分離を行う機構としたことにより、処理速度がフロックの沈降速度よりも大きい状況においてもフロックの流出を防止し、また、槽内に流入水を水平方向に均等流入させるための内装品を装備する必要が無く、かつ分離水を水平方向に均等集水するための内装品を装備する必要が無く、更に上部に浮上ろ材層を配備することにより、装置立ち上げ初期においても除濁性能の低下が生じることのない、分離効率のよいコンパクトな凝集沈殿方法と装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の凝集沈殿装置の一例を示す断面構成図。
【図2】本発明の凝集沈殿装置の他の例を示す断面構成図。
【図3】実施例1の処理水の結果を示すグラフ。
【符号の説明】
1:分離槽、2:第1室、3:第2室、4:第1室分離水流出管、5:原水(被処理水)流入管、6:第2室分離水流出部、7:汚泥排出部、8:流入水受槽、9:ロート状整流板、10:第2室整流板、11:ろ材、12:ろ材層、13:ろ材流出防止スクリーン、14:ろ材受けスクリーン、15:掻寄機、16:回転軸、17:ドラフトチューブ
Claims (5)
- 被処理水に、無機凝集剤及び/又は有機高分子凝集剤を添加して、混合撹拌した液を分離槽で凝集沈殿する方法において、前記撹拌した液を分離槽の第1室に導き、フロックと分離水とに固液分離して、かつ分離水を槽外に排出し、該第1室で成長したフロックと分離水の一部を、該第1室の水平方向の側壁に沿った領域を通じて、該第1室下部に設けた第2室の水平方向中心部へ流下させ、該第2室ではフロックを濃縮し、濃縮した汚泥を該第2室下部から排出すると共に、フロック濃縮後の分離水を、該第2室上部の水平方向の側壁に沿った領域を通じて、第2室分離水として引抜くことを特徴とする凝集沈殿方法。
- 前記第1室から第2室へのフロックと分離水との流下は、その流下量を前記第2室から引抜く分離水量を調整して制御することを特徴とする請求項1記載の凝集沈殿方法。
- 前記第1室から第2室へのフロックと分離水との流下は、その流下速度が5m/分以下となるように、前記第2室の分離水と汚泥の排出の合計流量を調整することを特徴とする請求項1記載の凝集沈殿方法。
- 前記第2室から引抜く分離水量は、第2室分離水の濁度或いは懸濁物質濃度を指標として自動制御することを特徴とする請求項1記載の凝集沈殿方法。
- 被処理水に、無機凝集剤及び/又は有機高分子凝集剤とを添加して、混合撹拌した液を分離槽で凝集沈殿する装置において、前記分離槽内に流入水受槽を設置し、該受槽の上部を第1室、下部を第2室とし、該流入水受槽の外周と分離槽の側壁とは水平方向に全周に渡って離れており、該流入水受槽の下方にロート状の整流板を配置し、該ロート状整流板は、上端が全周分離槽側壁に接し、下端は上端よりも径を狭くして分離槽側壁とは離れており、前記第1室には、上部に第1室分離水流出部、下部に被処理水流入部を有し、前記第2室には、前記分離槽の側壁とロート状整流板の隙間に第2室分離水流出部、下部に汚泥排出部を有すると共に、前記流入水受槽と分離槽との隙間及び流入水受槽とロート状整流板との隙間から成るフロック移送部は、第1室と第2室とを連通し、前記第2室分離水流出部には、該流出部から流出する水量を調整する手段を有する流路を接続することを特徴とする凝集沈殿装置。
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